説明

画像データ作成装置及び画像データ作成プログラム

【課題】簡単に他の画像で修飾された画像の画像データを作成する画像データ作成装置及び画像データ作成プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザは、バーコードの種類やバーコードで表現する情報を入力する。画像データ作成装置は、ユーザの入力に基づいてバーコードイメージを生成する。そして、ユーザは、バーコードを埋め込む埋込画像を既存画像の中から指定する。既存画像には、他の画像(バーコード)を埋め込む埋込領域が定義されており、画像データ作成装置は、埋込領域内にバーコードが配置されて合成画像を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データ作成装置及び画像データ作成プログラムに関するものであり、詳細には、他の画像で修飾された画像の画像データを作成する画像データ作成装置及び画像データ作成プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の情報を記述するためにバーコードが用いられている。バーコードには、一方向のライン上の情報をバーコードリーダに読み込ませる一次元バーコードや、正方形内か長方形内の情報をバーコードリーダで読み込ませる二次元バーコードがある。一次元バーコードでは、様々な太さの細長い長方形のバーが平行に何本も並べられており、二次元バーコードでは長方形,正方形,多角形等のブロックが整然と並べられている。このようなバーコードは、少ない面積で多量の情報を記述することが可能であるという利点がある。しかしながら、バーコードに記述されている情報は、バーコードリーダで読み取らなければならず、人がバーコードを見ても何が記述されているかはわからない。よって、人が見たときには何ら意味を読み取れないバーやブロックの塊でしかなく、機械的なイメージが強く、おもしろみがない。そこで、これらのバーコードの周囲に飾りを付けたバーコードも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−127025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、バーコードに飾りを付ける場合には、バーコードリーダによる読み取りを妨げることのないようにしなければならないという制約がある。また、飾りを付けるのには、芸術的なセンスや絵を描く技術が必要であり、誰にでも簡単にできるわけではないという問題点がある。
【0004】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、簡単に他の画像で修飾された画像の画像データを作成する画像データ作成装置及び画像データ作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の画像データ作成装置では、複数の画像を既存画像として予め記憶した既存画像記憶手段と、前記既存画像に他の画像を埋め込む際に、他の画像を埋め込む領域を示す情報である埋込領域情報を前記既存画像ごとに記憶した埋込領域情報記憶手段と、前記既存画像記憶手段に記憶されている前記既存画像から、他の画像を埋め込む画像である埋込画像を指定する埋込画像指定手段と、前記埋込画像指定手段により指定された前記埋込画像に埋め込まれる画像を指定画像として指定する指定画像指定手段と、前記埋込画像指定手段により指定された前記埋込画像に対して前記埋込領域情報で指定されている領域である埋込領域に、前記指定画像指定手段により指定された前記指定画像を埋め込んで合成した合成画像の画像データを作成する合成画像データ作成手段とを備えている。
【0006】
また、請求項2に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、バーコードを出力するためのバーコード画像を生成するバーコード画像生成手段を備え、前記指定画像指定手段は、前記バーコード画像生成手段により生成された前記バーコード画像を前記指定画像として指定可能であることを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、前記合成画像データ作成手段により、前記埋込画像と前記指定画像とを合成する際に、前記指定画像を前記埋込領域の中で上下方向における上寄せ、中央寄せ及び下寄せのいずれか、並びに、左右方向における左寄せ、中央寄せ、右寄せ及び伸張のいずれかのうちの少なくとも一つを配置バランスとして選択する配置バランス選択手段と、前記合成画像データ作成手段は、前記配置バランス選択手段により選択された配置バランスにしたがって、前記埋込領域内に前記指定画像を配置して前記埋込画像と前記指定画像とを合成することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記埋込領域のサイズに基づいて、前記指定画像を拡大又は縮小する指定画像拡大縮小手段を備えている。
【0009】
また、請求項5に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記埋込画像指定手段で埋込画像として指定可能な前記既存画像が、前記バーコードの形状に基づいて決定されることを特徴とする。
【0010】
また、請求項6に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2又は5に記載の発明の構成に加えて、前記埋込画像指定手段で埋込画像として指定可能な前記既存画像が、バーコードの種類に基づいて決定されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項7に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域の形状、及び、前記埋込領域の前記既存画像に対する配置方向に基づいて、前記指定画像を回転させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項8に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2,5及び6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記バーコードが、細長い長方形の複数のバーが、長手方向を上下方向として平行となるように並べられた一次元バーコードである場合に、前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域内に前記指定画像である前記バーコード画像を配置して前記埋込画像と合成する際に、前記埋込領域の端まで前記バーを伸ばすことを特徴とする。
【0013】
また、請求項9に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2,5,6及び8のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記バーコードは、第一の色の細長い長方形のバー及び第二の色の細長い長方形のバーが、長手方向を上下方向として平行となるように交互に並べられた一次元バーコードであり、前記埋込画像は、前記第一の色及び前記第二の色を少なくとも含む色の画素で構成されている場合に、前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域内に前記指定画像である前記バーコード画像を配置して前記埋込画像と合成する際に、前記第一の色のバーを前記埋込画像における前記第一の色の画素にぶつかるまで伸ばし、前記第二の色のバーを前記埋込画像における前記第二の色の画素にぶつかるまで伸ばすことを特徴とする。
【0014】
また、請求項10に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至3、及び、5乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記埋込画像を前記指定画像のサイズに合わせて拡大又は縮小する埋込画像拡大縮小手段を備えている。
【0015】
また、請求項11に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域に複数の前記指定画像を配置して前記埋込画像と合成することを特徴とする。
【0016】
また、請求項12に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記既存画像は、複数の前記埋込領域を備えていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項13に係る発明の画像データ作成プログラムでは、請求項1乃至12のいずれかに記載の画像データ作成装置としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明の画像データ作成装置では、既存画像記憶手段に予め記憶されている既存画像を、指定画像として指定するだけで、既存画像に定められている埋込領域に指定画像を埋め込んで、合成画像を作成することができる。既存画像に対して埋込領域が決められているので、ユーザは既存画像のどの位置に指定画像を埋め込むか指定しなくてもよい。よって、より簡単に指定画像を既存画像で修飾することができる。
【0019】
また、請求項2に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、バーコード画像を指定画像として扱うことができる。よって、既存画像の埋込領域にバーコード画像を埋め込んで合成画像を作成することができる。したがって、簡単にバーコードを既存画像で修飾することができる。
【0020】
また、請求項3に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、埋込領域内での指定画像の配置バランスを指定できるので、指定画像を修飾する自由度が増す。
【0021】
また、請求項4に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、埋込領域のサイズに基づいて指定画像が拡大又は縮小されるので、埋込領域に対して指定画像が小さすぎたり、埋込領域から指定画像がはみ出たりすることがない。
【0022】
また、請求項5に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2に記載の発明の効果に加えて、バーコードの形状に基づいて、埋込画像として指定可能な既存画像が決定されるので、バーコードの形状に合った埋込領域をもつ既存画像から埋込画像を選択することができる。
【0023】
また、請求項6に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2又は5に記載の発明の効果に加えて、バーコードの種類に基づいて、埋込画像として指定可能な既存画像を決定することができる。バーコードの種類によりバーコードの形状が決められているので、バーコードの形状に合った埋込領域をもつ既存画像から埋込画像を選択することができる。
【0024】
また、請求項7に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、埋込領域の形状、及び、埋込領域の既存画像に対する配置方向に基づいて指定画像が回転されるので、既存画像により表現される絵に馴染む方向で指定画像を配置することができる。
【0025】
また、請求項8に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2,5及び6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、一次元バーコードのバーを埋込領域の端まで伸ばすことができるので、バーで埋込領域を埋め尽くすことができる。よって、バーコードを埋込画像により表現される絵に馴染ませることができる。
【0026】
また、請求項9に係る発明の画像データ作成装置では、請求項2,5,6及び8のいずれかに記載の発明の効果に加えて、一次元バーコードの第一の色のバーを、第一の色の画素にぶつかるまで伸ばし、第二の色のバーを第二の色の画素にぶつかるまで伸ばすことができるので、埋込画像におけるバーに続く領域をバーで埋め尽くすことができる。よって、バーコードを埋込画像により表現される絵に馴染ませることができる。特に、既存画像が第一の色及び第二の色のみで構成されている場合には、バーコードと既存画像が美しく馴染み、より多彩にバーコードを修飾する効果が得られる。
【0027】
また、請求項10に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至3、及び、5乃至9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、指定画像のサイズに基づいて、埋込画像が指定画像のサイズに合わせて拡大又は縮小される。したがって、指定画像が埋込領域からはみ出たり、指定画像を埋め込んだ後の埋込領域に多量の隙間ができてしまったりすることがない。さらに指定画像の大きさに合わせることができるため指定画像の可視性、可読性が損なわれることがない。
【0028】
また、請求項11に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、埋込領域内に複数の画像を配置できるので、より多彩に指定画像を修飾することができる。
【0029】
また、請求項12に係る発明の画像データ作成装置では、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明の効果に加えて、既存画像に複数の埋込領域が設けられているので、より多彩に指定画像を修飾することができる。
【0030】
また、請求項13に係る発明の画像データ作成プログラムをコンピュータに実行させることにより、請求項1乃至12のいずれかに記載の画像データ作成装置と同様の効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、特に特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0032】
まず、図1を参照して、テープ印刷装置1の物理的構成について説明する。このテープ印刷装置1が本発明の「画像データ作成装置」に該当する。図1は、テープ印刷装置1のテープカセット収納部7の蓋を取り去った状態を示す平面図である。図1に示すように、テープ印刷装置1は、印刷媒体であるテープが巻回された周知のテープカセット(図示外)を収納する凹部であるテープカセット収納部7を後部(図中上部)に備え、前部(図中下部)には、複数のキー30が配列されたキーボード部3を備えている。キー30は、アルファベット、ひらがな、カタカナ、数字、記号等を入力するための文字キー、変換キー、及び印刷キー、キャンセルキー等の各種機能のコマンドを各々入力するための複数の機能キーから構成されている。さらに、テープ印刷装置1は、テープカセット収納部7とキーボード部3との間に液晶ディスプレイ4を備えている。この液晶ディスプレイ4には、印刷対象としてキーボード部3で入力された文字が表示されたり、各種設定を行う際の設定項目や選択肢が表示されたりする。
【0033】
次に、図2を参照して、テープ印刷装置1の電気的構成について説明する。図2は、テープ印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、テープ印刷装置1の制御構成は、制御基板上に形成される制御回路部10を核として構成されている。制御回路部10は、各機器を制御するCPU11、ROM12、CGROM13、RAM14及び入出力インターフェース17から構成され、これらはバス16によって相互に接続されている。入出力インターフェース17には、キーボード部3と、液晶ディスプレイ4に表示データを出力するためのビデオRAM(図示外)を有するディスプレイコントローラ(以下、「LCDC」という)と、サーマルヘッド5を駆動するための駆動回路25と、テープ送りモータ6を駆動するための駆動回路26とが各々接続されている。
【0034】
次に、図3乃至図5を参照して、テープ印刷装置1のROM12,CGROM13,RAM14に設けられている記憶エリアについて説明する。図3は、ROM12の構成を示す模式図であり、図4は、CGROM13の構成を示す模式図であり、図5は、RAM14の構成を示す模式図である。
【0035】
図3に示すように、ROM12には、プログラム記憶エリア121が設けられている。なお、ROM12には、図示しないその他の記憶エリアも設けられている。プログラム記憶エリア121には、キーボード部3から入力された文字のコードデータに対応させてLCDC24を制御する表示駆動制御プログラム,印刷バッファ141(図5参照)のデータを読み出してサーマルヘッド5やテープ送りモータ6を駆動する印刷駆動制御プログラム,印刷媒体であるテープのテープ幅に応じて印刷する文字やブロックの行数を調整して印刷を行うテープ印刷制御プログラム,バーコードイメージを生成したり、本発明の要部であるバーコードと埋込画像との合成を行ったりする画像データ作成プログラム,その他、テープ印刷装置1の制御上必要な各種のプログラムが格納されている。
【0036】
そして、図4に示すように、CGROM13には、フォント記憶エリア131,既存画像情報記憶エリア132が設けられている。なお、CGROM13には、図示しないその他の記憶エリアも設けられている。フォント記憶エリア131には、文字や記号のドットパターンデータが記憶されている。既存画像情報記憶エリア132には、バーコードが埋め込まれる画像である「既存画像」のドットパターン及び、後述する、バーコードが埋め込まれる領域である「埋込領域」に関する埋込領域情報が記憶される(図14参照)。
【0037】
図5に示すように、RAM14には、入力バッファ140,印刷バッファ141,修飾有無記憶エリア142,上下指定記憶エリア143,左右指定記憶エリア144,埋込画像記憶エリア145,埋込画像サイズ記憶エリア146,埋込領域サイズ記憶エリア147,バーコードイメージ記憶エリア148,埋込画像イメージ記憶エリア149,合成画像イメージ記憶エリア150,印刷用イメージ記憶エリア151が設けられている。なお、RAM14には、図示しないその他の記憶エリアも設けられている。
【0038】
入力バッファ140には、印刷対象としてキーボード部3より入力された情報(例えば、文字、文字に関する情報、改行、バーコードに関する情報)が記憶される。なお、文字に関する情報とは、文字サイズや書体であり、バーコードに関する情報とは、例えば、バーコードの規格、バーコードの規格に伴う設定情報、バーコードで示す情報である。印刷バッファ141には、サーマルヘッド5を駆動させ印刷を行うための情報(例えば、印刷用のドットパターンや各ドットの形成エネルギー量である印加パルス数)が記憶される。
【0039】
修飾有無記憶エリア142には、バーコードの修飾をするか否かのユーザの指示を示す情報が記憶される。上下指定記憶エリア143には、埋込領域内において、バーコード画像を上下方向のどの位置(上寄せ、中央寄せ、下寄せ)に配置するかのユーザの指定を示す値が記憶される。左右指定記憶エリア144には、埋込領域内において、バーコード画像を左右方向のどの位置(左寄せ、中央寄せ、右寄せ、伸張)に配置するかのユーザの指定を示す値が記憶される。なお、「伸張」とは、いずれかの位置に寄せるのではなく、埋込領域の横方向にめいっぱいに伸張させるものである。この選択肢は、バーコードの規格が、横方向にのみ拡大させてもバーコードとしての機能が崩れないもの、つまり、一次元バーコードや、二次元バーコードでもPDF417のように一次元バーコードのスタック型のものに対してのみ選択可能となる。
【0040】
埋込画像記憶エリア145には、既存画像のうち、バーコード画像が埋め込まれる画像である「埋込画像」として指定された既存画像を示す情報(既存画像の名称)が記憶される。埋込画像サイズ記憶エリア146には、ユーザが指定した埋込画像のサイズ(大,中,小)が記憶される。埋込領域サイズ記憶エリア147には、埋込画像とされた既存画像の埋込領域のサイズが既存画像情報記憶エリア132から読み出されて記憶される。バーコードイメージ記憶エリア148には、埋込画像に埋め込まれるバーコードのドットデータが記憶される。埋込画像イメージ記憶エリア149には、ユーザにより指定されたサイズの埋込画像のドットデータが記憶される。合成画像イメージ記憶エリア150には、埋込画像にバーコード画像が埋め込まれた「合成画像」のドットデータが記憶される。印刷用イメージ記憶エリア151には、印刷用に変換されたドットデータが記憶される。
【0041】
次に、図6乃至図13を参照して、本実施の形態のバーコードの修飾について説明する。本実施の形態では、予め記憶されている既存画像にバーコードを埋め込むことによりバーコードを修飾する。図6乃至図9は、既存画像101〜104の模式図である。図10乃至図13は、既存画像101〜104にバーコードを埋め込んだ合成画像201〜204の模式図である。なお、既存画像101の合成画像は201、既存画像102の合成画像は202、既存画像103の合成画像は203、既存画像104の合成画像は204である。
【0042】
なお、図6乃至図9における紙面上下方向を既存画像の上下方向(縦方向)とし、紙面左右方向を既存画像の左右方向(横方向)とする。また、バーコードとして、本実施の形態では一次元バーコード及び二次元バーコードを用いる。バーコードは、長方形(正方形を含む)の形状をしており、上下左右が決められている。例えば、QRコードでは、略正方形の3つの角に切出シンボルがある。この3つの切出シンボルが、左下、左上、右上に位置する状態が、QRコードに決められている上下左右方向である。この上下方向を縦方向、左右方向を横方向といい、バーコードを決められた上下左右の方向にしたがって見た場合の上の辺を上辺、下の辺を下辺、左の辺を左辺、右の辺を右辺というものとする。
【0043】
また、本実施の形態では、埋込領域の形状を長方形としている。そして、埋込領域の方向は、既存画像の方向を基準としている。埋込領域は、必ずしも既存領域と同じ方向でなく、傾いている場合もある(図8,図9参照)。そこで、既存画像情報記憶エリア132には、埋込領域がどれだけ傾いているかの情報(角度)が、既存画像に対応させて記憶されている。この角度は、埋込領域の左下の角を基点とした回転角とし、−180度以上、180度未満とする。よって、傾いた埋込領域にバーコードが埋め込まれる場合には、バーコードにも同様の傾きが与えられることになる。なお、以下の説明においては、バーコードを基準とした相対的な位置を示す表現があった場合、特にことわりがない限り、バーコード自体が持つ上下左右方向を指すものとする。例えば、回転角度が90度(反時計回りに90度、図15参照)の埋込領域を考える。このような傾きのある埋込領域にバーコードを埋め込む場合、バーコードも反時計回りに90度回転されるので、「バーコードの上辺」は、既存画像の上辺及び下辺に対して90度の傾きとなり、既存画像の左辺及び右辺に平行となる。そして、埋込後のバーコードを見た場合には、左側の辺がバーコード自体の上辺となり、上辺側がバーコードの上側となる。よって、例えば、バーコードのバーを上方向へ伸ばすと言った場合には、既存画像に対しては左方向へ伸ばすことを意味する。
【0044】
図6乃至図13に示すように、既存画像101〜104には、バーコードを埋め込む領域である埋込領域111〜114が設けられている。図6乃至図13では、明確化のために点線で埋込領域111〜114を示している。点線の長方形内の領域が埋込領域である。図6に示す、魚の絵の既存画像101では、魚の胴体部分に埋込領域111が設けられている。この埋込領域111は傾きは0度であり、縦横比が1:約1.1のやや縦長の長方形である。また、図7に示す、カメの絵の既存画像102では、カメの甲羅部分に埋込領域112が設けられている。埋込領域112は、傾き0度の近正方形である。また、図8に示す、とんぼの絵の既存画像103では、とんぼの胴体部分に埋込領域113が設けられている。埋込領域113は、傾き90度の縦横比が1:約5.5の横長の長方形である。また、図9に示す、ピアノの絵の既存画像104では、ピアノの鍵盤部分に埋込領域114が設けられている。埋込領域114は、−25度の縦横比1:約5.4の横長の長方形である。なお、埋込領域の縦の長さ及び横の長さは、既存画像に対応させて既存画像情報記憶エリア132に記憶されている。
【0045】
そして、これらの既存画像101〜104の埋込領域111〜114にバーコードが埋め込まれると、図10乃至図13に示すような合成画像201〜204になる。なお、本実施の形態では、一次元バーコードが配置された場合に、一次元バーコードのバーを伸張させる場合がある。一次元バーコードは、2つの色で構成される。例えば、一次元バーコードでは、細長い長方形の黒色のバーと、同じく細長い長方形の白色のバーとが交互に隙間なく配置される。これらのバーは、バーの長手方向をバーコードの縦方向として配置される。バーの幅(長方形の横方向の長さ)は様々であり、この幅によりバーコードの埋込情報を識別させるものである。バーを伸張する場合には、一段階目としては「埋込領域の端まで」伸張される。そして、二段階目として、「黒色のバーは黒色の画素に出会うまで、白色のバーは白色の画素に出会うまで」伸張される。図10に示す例では、二段階目ま
で伸張されており、魚の輪郭線までバーが伸張されている。一次元バーコードであれば、一段階目までは必ず伸張されるが、二段階目まで伸張させるか否かは、既存画像ごとに決められており、既存画像に対応させて既存画像情報記憶エリア132に記憶されている。
【0046】
次に、図14及び図15を参照して、既存画像情報記憶エリア132及び既存画像について説明する。図14は、既存画像情報記憶エリア132に記憶されている1つの既存画像についてのデータ構成を示す模式図であり、図15は、既存画像103を例示して既存画像情報記憶エリア132に記憶されている座標を座標軸上に図示した説明図である。
【0047】
図14に示すように、既存画像情報記憶エリア132には、1つの既存画像に対して、既存画像名,配置オフセット量(X座標及びY座標),埋込領域原点(X座標及びY座標),埋込領域中心点(X座標及びY座標),埋込領域角度,伸張可否情報,埋込領域形状,次フォント配置位置,ドットデータが記憶されている。図14に示す例を、XY座標に図示したものが図15の説明図である。既存画像は、文字や記号と同様に扱われる。文字や記号を印刷する際には、そのドットデータ(フォント)が、印刷領域の配置開始位置から順に配置される。なお、印刷領域のサイズや配置開始位置は、テープ幅や印刷行数に基づいて決定される。そして、最初に配置されるフォントは、配置開始位置を基準点0(0,0)として、オフセット量(X1,Y1)を加えた位置にフォントの左下が位置するようにドットデータが配置される。そして、次のフォントの基準点となる座標の座標は、次フォント配置位置(Xnext)に基づいて算出される。具体的には、現在のフォントの基準点のX座標にXnextが加算されて次フォントの基準点のX座標とされ、Y座標は現在のフォントの基準点のY座標と同じ値とされる。
【0048】
また、埋込領域113の領域は、埋込領域原点(X2,Y2)、埋込領域中心点(X3,Y3)、埋込領域回転角で決定される。回転角度が設定されている場合において、バーコードを埋込領域内に配置する際には、バーコードの下辺を基準として上下左右の配置バランスが決められる。そして、伸張可否情報に基づいて、埋込領域に埋め込まれたバーコードを伸張するか否かが決定される。また、埋込領域形状には、埋込領域に埋め込むことが可能なバーコードの形状を示す情報が記憶される。バーコードには、近正方形のバーコード(例えば、QRコード)と、長方形のバーコード(例えば、一次元バーコード,スタック型の二次元バーコード)とがある。そこで、ここには、「近正方形のみ」,「長方形のみ」,「両方可」のいずれかの情報が記憶される。ただし、一次元バーコードであっても近正方形の場合がある。そのような場合は、近正方形とされる。
【0049】
次に、図16乃至図22を参照して、テープ印刷装置1におけるバーコードの修飾処理について説明する。図16は、バーコードを埋込領域に配置する位置を指定する配置指定画面41の模式図である。図17は、埋込画像の選択及びサイズ指定をする埋込画像画面42の模式図である。図18は、CPU11が各種制御プログラムを実行することによるテープ印刷装置1の動作を示すメイン処理のフローチャートである。図19は、メイン処理の中で行われるバーコード入力編集処理のフローチャートであり、図20及び図21は、メイン処理及びバーコード入力編集処理の中で行われる埋込合成処理のフローチャートである。図22は、メイン処理の中で行われる印刷処理のフローチャートである。図23は、バーコード920の模試図であり、図24は、既存画像901の模式図であり、図25は、既存画像902の模式図である。
【0050】
まず、図16及び図17を参照して、液晶ディスプレイ4に表示される配置指定画面41,埋込画像画面42について説明する。図16に示す配置指定画面41は、埋込領域のいずれの位置に配置するかを指定する画面である。図16に示すように、選択項目として「上下配置」及び「左右配置」が設けられている。図16に示す例では、「上下配置」が選択された状態となっており、選択肢の中の「上」が選択されている。なお、「修飾配置」の選択肢には「上寄せ」,「中央寄せ」,「下寄せ」の3つがある。ここで、キーボード部3に設けられている左矢印キー及び下矢印キーが押下されると、他の選択肢が1つずつ表示される。また、キーボード部3に設けられている上矢印キー及び下矢印キーが押下されると、選択が上下へ移動し、「左右配置」が選択される。「左右配置」では「左寄せ」,「中央寄せ」,「右寄せ」,「伸張」の4つが選択肢とされる。なお、「伸張」とは、埋込領域の左右方向に空き領域がある場合には、バーコードを左右方向にのみ伸張(拡大)させて、埋込領域の左右方向に空き領域ができないようにするものである。
【0051】
次に、図17に示す埋込画像画面42について説明する。埋込画像画面42は、埋込画像の選択及びサイズ指定をする画面である。図17に示すように、埋込画像画面42には、選択項目として「埋込画像」及び「サイズ」が設けられている。図17に示す例では、「埋込画像」が選択された状態となっており、選択肢の中の「かめ」が選択されている。「埋込画像」では、既存画像情報記憶エリア132に記憶されている既存画像の既存画像名が選択肢とされる。なお、埋め込まれるバーコードの形状(近正方形か、近正方形でないか)に基づいて、既存画像情報記憶エリア132の埋込領域形状の情報が参照されて、埋め込まれるバーコードの形状を埋込可能な既存画像のみが抽出され、選択肢とされる。なお、ここでは、既存画像名を選択肢としたが、選択されている既存画像を画面上に表示させて、選択の参考とさせてもよい。また、カーソル選択可能に既存画像を表示させて、既存画像を選択させるようにしてもよい。そして、「サイズ」は、埋込画像を印刷領域に配置する際のサイズを指定するものであり、「大」,「中」,「小」が選択肢とされている。
【0052】
次に、図18乃至図22を参照して、メイン処理の動作を説明する。まず、文字を入力するための初期画面が液晶ディスプレイ4に表示され(S1)、キーボード部3からの入力が受け付けられる(S2)。受け付けられたキーが文字キー(例えば、アルファベットキー、数字キー、記号キー)又は編集キー(例えば、改行キーや削除キー)であれば(S3:YES)、入力バッファ140に対して、キーに応じた処理が行われ、入力バッファ140に記憶されている文書の編集が行われる(S11)。そして、液晶ディスプレイ4への表示が更新される(S12)。そして、S2へ戻る。
【0053】
また、S2において受け付けられたキーが機能キーであれば(S4:YES)、機能メニュー画面(図示外)が液晶ディスプレイ4に表示され、選択された機能が受け付けられる(S21)。機能メニュー画面では、複数の機能が選択肢として表示されている。そこで、ユーザは、キーボード部3を操作し、使用したい機能を選択し、確定キーを押下する。この確定キーが押下された際に選択されている機能が、入力として受け付けられる。本実施の形態に関係する機能としては、「バーコード入力」及び「バーコード修飾」がある。「バーコード入力」が選択された場合には(S22:YES)、バーコード入力編集処理が行われる(S24、図19参照)。そして、S2へ戻り、キー入力の受付が行われる。また、「バーコード修飾」が選択された場合には(S23:YES)、埋込合成処理が行われる(S25)。そして、S2へ戻り、キー入力の受付が行われる。また、「バーコード入力」及び「バーコード修飾」以外の機能が選択された場合には(S23:NO)、その機能に応じたその他の処理が行われる(S26)。その他の処理については、本発明の要部ではないので省略する。そして、S2へ戻り、キー入力の受付が行われる。なお、バーコード入力編集処理(S24)及び埋込合成処理(S25)については、後に詳述する。
【0054】
また、S2において受け付けられたキーが印刷キーであれば(S5:YES)、印刷処理が行われる(S27、図22参照)。そして、S2へ戻り、キー入力の受付が行われる。S2において受け付けられたキーが終了キーであれば(S6:YES)、テープ印刷装置1を終了させるための処理が行われて、電源がOFFされる。また、終了キーでもなければ(S6:NO)、その他の処理が行われる(S28)。その他の処理については、本発明の要部ではないので省略する。そして、S2へ戻り、キーの受付が行われる。なお、印刷処理については、図22を参照して後述する。
【0055】
ここで、図19を参照して、バーコード入力編集処理について説明する。バーコード入力編集処理では、生成するバーコードに対する各種設定が行われる。まず、バーコード設定画面(図示外)が表示され、入力が受け付けられる(S41)。バーコード設定画面では、バーコードの規格、サイズ等を指定することができる。設定項目は、バーコードの規格に応じたものとなる。ここで指定された情報は、入力バッファ140に記憶される。次いで、バーコードデータ入力画面(図示外)が表示され、入力が受け付けられる(S42)。バーコードデータ入力画面では、バーコードで表現される文字、数字、記号などの情報(以下、「埋込情報」という)が入力される。入力された情報は、入力バッファ140に記憶される。そして、S41及びS42で入力された情報に基づいて、バーコードのドットデータ(バーコードイメージ)が生成され、バーコードイメージ記憶エリア148に記憶される(S43)。
【0056】
次いで、修飾有無指定画面(図示外)が表示され、入力が受け付けられ、修飾有無記憶エリア142に記憶される(S44)。修飾有無指定画面では、バーコードに修飾を施すか否かを選択する選択項目が設けられている。ここで、バーコード修飾をしない旨の選択がなされた場合には(S45:NO)、バーコードイメージ記憶エリア148に記憶されているバーコードイメージが表示用のデータに変換されて、液晶ディスプレイ4に表示される(S47)。そして、バーコード入力編集処理は終了して、メイン処理へ戻る。また、バーコード修飾をする旨の選択がなされた場合には(S45:YES)、埋込合成処理が行われる(S46、図20参照)。この埋込合成処理は、メイン処理のS25で行われる処理と同様の処理である。ここでは、バーコードに対して文字や画像を配置して、前述したような修飾をする処理が行われる。そして、埋込合成処理によりバーコードの修飾が行われたら、バーコードイメージ記憶エリア148に記憶されている修飾後のバーコードイメージが液晶ディスプレイ4に表示され(S47)、バーコード入力編集処理は終了して、メイン処理へ戻る。
【0057】
次に、図20及び図21を参照して、埋込合成処理について説明する。まず、配置指定画面41(図16参照)が表示され、埋込領域へのバーコードの配置位置の指定が受け付けられる(S51)。選択された位置を示す値が上下指定記憶エリア143及び左右指定記憶エリア144に記憶される。そして、バーコードの形状が取得される(S52)。具体的には、バーコードイメージ記憶エリア148に記憶されているバーコードの縦横の長さが取得され、縦横の長さの比(縦の長さ÷横の長さ)が算出される。この比が0.9以上、1.1以下であれば「近正方形」とされ、それ以外では「長方形」とされる。そして、形状が「近正方形」であれば(S53:YES)、「近正方形」用の埋込画像画面42が表示され、入力が受け付けられる(S54)。具体的には、既存画像情報記憶エリア132の埋込領域形状の情報が参照されて、「近正方形」のバーコードの形状を埋込可能な既存画像のみが抽出される。そして、抽出された既存画像が選択肢とされた埋込画像画面42が液晶ディスプレイ4に表示される。そして、選択された埋込画像名が埋込画像記憶エリア145に記憶され、選択されたサイズを示す値が埋込画像サイズ記憶エリア146に記憶される。また、形状が「近正方形」でなく「長方形」であれば(S53:NO)、「長方形」用の埋込画像画面42が表示され、入力が受け付けられる(S55)。具体的には、既存画像情報記憶エリア132の埋込領域形状の情報が参照されて、「長方形」のバーコードの形状を埋込可能な既存画像のみが抽出される。そして、抽出された既存画像が選択肢とされた埋込画像画面42が液晶ディスプレイ4に表示される。そして、選択された埋込画像名が埋込画像記憶エリア145に記憶され、選択されたサイズを示す値が埋込画像サイズ記憶エリア146に記憶される。
【0058】
そして、埋込画像記憶エリア145に記憶されている既存画像名の既存画像のドットデータが既存画像情報記憶エリア132から参照され、埋込画像サイズ記憶エリア146で指定されたサイズで生成され、埋込画像イメージ記憶エリア149に記憶される(S56)。なお、本実施の形態では、サイズが「小」であれば、既存画像情報記憶エリア132のドットデータのままであり、「中」であれば1.5倍、「大」であれば2倍とする。そして、既存画像情報記憶エリア132の埋込領域原点の座標,埋込領域中心点の座標,埋込領域回転角に基づいて埋込領域のサイズが算出される(S57)。このサイズは、埋込画像サイズ記憶エリア146に記憶されている値が示すサイズが「小」の場合、つまり、ドットデータの等倍である場合の埋込領域のサイズとなる。そこで、埋込画像のサイズに応じて実際のサイズが算出され、埋込領域サイズ記憶エリア147に記憶される。ここでは、縦の辺及び横の辺のドット数が埋込領域のサイズとされる。
【0059】
次いで、バーコードイメージ記憶エリア148に記憶されているバーコードイメージが埋込領域に入るか否かの判断が行われる(S58)。バーコードイメージからバーコードの縦及び横のドット数が取得され、埋込領域サイズと比較される。なお、ここで、バーコードの縦サイズ(縦のドット数)及び横サイズ(横のドット数)は、バーコードイメージ記憶エリア148に設けられた記憶エリアに記憶される。埋込領域サイズよりもバーコードの縦横のサイズが小さければ、入ると判断される(S58:YES)。また、バーコードの縦横のサイズの方が大きい場合には、バーコードを可能な限り縮小した場合のサイズを算出し、この縮小後のサイズと埋込領域のサイズとが比較される。そして、バーコードが埋込領域に入らない場合には(S58:NO)、エラー処理が行われ(S69)、埋込合成処理は終えられる。
【0060】
そして、バーコードが埋込領域に入る場合には(S58:YES)、埋込領域のサイズに合わせて、バーコードイメージが相似形で拡大又は縮小される(S59)。ここでは、バーコードイメージの縦サイズと横サイズとの関係、及び、埋込領域の縦サイズと横サイズとの関係に基づいて、バーコードが埋め込み領域内に収まるように拡大/縮小率が決定される。例えば、横サイズを基準にする場合には、「拡大/縮小率=埋込領域の横サイズ÷バーコードイメージの横サイズ」で算出される。
【0061】
ここで、図23乃至図25を参照して、バーコードイメージの縦サイズと横サイズとの関係、及び、埋込領域の縦サイズと横サイズとの関係について説明する。まず、図23に示すバーコード920のように、バーコードイメージの縦サイズが横サイズよりも小さい場合(横長のバーコード)を考える。図24に示す既存画像901の埋込領域911のように、埋込領域の縦サイズが横サイズよりも大きい場合(縦長の領域)には、横サイズが基準とされる。また、埋込領域が正方形である場合にも、横サイズが基準とされる。これは、縦サイズを基準としてしまうと横方向にバーコードがはみ出てしまうためである。また、図25に示す既存画像902の埋込領域912のように、埋込領域の縦サイズが横サイズよりも小さい場合(横長の領域)には、埋込領域の縦横比及びバーコードイメージの縦横比が算出され、比較される。例えば、「縦横比=縦サイズ÷横サイズ」とすると、図23に示したバーコード920では、縦横比は1/2であり、図25に示した既存画像902の埋込領域912は、3/8である。このように、バーコードイメージの縦横比が埋込領域の縦横比よりも大きければ、つまり、埋込領域のほうがバーコードイメージよりも横方向に細長ければ、縦サイズが基準とされる。横サイズを基準とすると、縦方向にバーコードがはみ出てしまうためである。バーコードイメージの縦横比が埋込領域の縦横比よりも大きくなければ、横サイズが基準とされる。
【0062】
次に、バーコードイメージの縦サイズが横サイズと同じである場合(正方形のバーコード)を考える。この場合には、埋込領域の縦サイズが横サイズよりも大きい場合には、横サイズが基準とされる。また、埋込領域の縦サイズが横サイズよりも小さい場合には、縦サイズが基準とされる。
【0063】
次に、バーコードイメージの縦サイズが横サイズよりも大きい場合(縦長のバーコード)を考える。ここでは、埋込領域の縦サイズが横サイズよりも大きい場合(縦長の領域)には、埋込領域の縦横比及びバーコードイメージの縦横比が算出され、比較される。例えば、「縦横比=縦サイズ÷横サイズ」とすると、バーコードイメージの縦横比が埋込領域の縦横比よりも大きければ、縦サイズが基準とされる。それ以外では横サイズが基準とされる。また、埋込領域が正方形である場合には、縦サイズが基準とされる。また、埋込領域の縦サイズが横サイズよりも小さい場合(横長の領域)には、縦サイズが基準とされる。
【0064】
次いで、埋込画像とバーコードとが合成される(S60)。ここでは、埋込画像イメージ記憶エリア149に記憶されている埋込画像イメージの埋込領域に、バーコードイメージ記憶エリア148に記憶されているドットイメージが、上下指定記憶エリア143及び左右指定記憶エリア144に記憶されている配置位置に基づいて書き込まれる。なお、左右指定記憶エリア144に「伸張」が記憶されており、S59において相似形に拡大又は縮小されたバーコードイメージの横サイズが、埋込領域の横サイズよりも小さい場合には、バーコードの横サイズが埋込領域の横サイズとなるように、バーコードイメージが横方向にのみ拡大された後に、埋込画像のドットイメージと合成される。つまり、相似形に拡大又は縮小されたバーコードイメージを、そのまま埋込領域に埋め込むと、横方向に隙間ができてしまう場合には、隙間がなくなるように拡大される。「伸張」が記憶されているのは、一次元バーコードや、二次元バーコードでもPDF417のように一次元バーコードのスタック型のものであり、横方向に伸張可能なバーコードであるので、このような横方向のみへの拡大を行うことができる。
【0065】
次いで、バーコードが一次元バーコードであるか否かの判断が行われる(S61)。一次元バーコードでなければ(S61:NO)、埋込合成処理は終了される。また、一次元バーコードであれば(S61:YES)、バーコードのバーを伸張させるための処理が行われる(S62〜S65)。まず、埋込領域において、縦方向に空き領域があるか否かの判断が行われる(S62)。S60において、バーコードを拡大した際に、バーコードの縦サイズと埋込領域の縦サイズとが等しくなければ、バーコードの縦サイズの方が小さく、空き領域が発生している(S62:YES)。そこで、バーが埋込領域いっぱいまで伸張される(S63)。例えば、回転角度が0度の場合、埋込領域内で、黒色のバーのX座標と同じX座標のドットの色が黒色とされる。なお、空き領域がない場合には(S62:NO)、伸張する必要はないので伸張の処理(S63)は行われない。
【0066】
次いで、既存画像情報記憶エリア132の伸張可否情報が参照され、埋込領域外に伸張可能な埋込画像であるか否かの判断が行われる(S64)。「可」とされていれば(S64:YES)、バーが伸張される(S65)。例えば、回転角度が0度の場合、一次元バーコードの黒色のバーの上端のドットの座標を(xb,yb)とすると、(xb,yb+1)のドットの色が黒でなく白であれば、黒に変更される。そして、(xb,yb+2)のドットに対しても、白であれば黒に変更される。このようにして、黒色のバーと同じx座標のドットが、バーの上方向に探索され、白であれば黒に変更される。そして、黒のドットが探索されたら、そのドットは黒のままとし、探索は中止される。また、同様に、黒色のバーの下端のドットについては、下方向に探索が行われ、白であれば黒に変更される。この処理は、全ての黒色のバーのx座標について行われる。また、白色のバーに対しても同様の処理が行われる。白色のバーについては、探索されたドットが黒であれば白に変更され、白のドットが探索されたら探索は終了される。なお、「不可」とされていれば(S64:NO)、バーの伸張は行われずに、埋込合成処理は終了される。
【0067】
以上のようにして、埋込合成処理では、バーコードを埋込画像の埋込領域に埋め込むことにより、バーコードを修飾することができる。よって、画像データ作成装置では、既存画像の埋込領域にバーコードを埋め込んだ合成画像を作成することができる。さらに、作成された合成画像を液晶ディスプレイ4に表示させたり、印刷したりすることができる。よって、ユーザは、既存画像から埋込画像を選択し、配置位置を選択するのみで、簡単に「指定画像」であるバーコードを修飾することができ、修飾後のバーコードが印刷された印刷結果を得ることができる。
【0068】
次に、図22を参照して、印刷処理について説明する。まず、入力バッファ140から印刷対象のデータが取得される(S71)。この印刷対象とは、例えば、文字、画像、バーコードである。そして、印刷対象がバーコードであるか否かの判断が行われる(S72)。印刷対象がバーコードでなければ(S72:NO)、印刷対象に応じたドットデータが取得される(S73)。文字列については、フォント記憶エリア131に記憶されているドットデータが使用される。また、画像については、CGROM13の図示外の記憶エリアに記憶されているドットデータが使用される。なお、既存画像が単体で印刷対象とされてもよい。そして、S73で読み出されたドットデータから、文字サイズや文字修飾(例えば、太字、白抜き、反転)が加味された印刷用のイメージデータが作成され印刷用イメージ記憶エリア151に記憶される(S75)。そして、印刷が実行される(S76)。具体的には、印刷用イメージ記憶エリア151に記憶されているドットデータが行ごとに処理される。まず、一番左の列のドットデータが印刷バッファ141に記憶される。そして、印刷バッファ141に記憶された一列分のドットデータの情報に基づいて、サーマルヘッド5が駆動されて印刷が実行される。さらに、テープ送りモータ6が駆動されてテープが搬送される。次いで、2番目の列のドットデータが処理され、全ての列の印刷が終了したら(S76)、S130へ進む。
【0069】
一方、印刷対象がバーコードであれば(S72:YES)、合成画像イメージ記憶エリア150に記憶されている合成画像のドットデータが取得される(S74)。読み出されたドットデータから印刷用のイメージデータが作成され印刷用イメージ記憶エリア151に記憶される(S75)。そして、印刷が実行される(S76)。そして、他の印刷対象があるか否かの判断が行われる(S77)。入力バッファ140に未処理の印刷対象があれば、S71へ戻り、未処理の印刷対象に対する印刷処理が行われる(S71〜S76)。そして、全ての印刷対象の印刷が行われたら(S77:NO)、印刷処理は終了され、メイン処理へ戻る。
【0070】
なお、上記実施の形態におけるテープ印刷装置1が「画像データ作成装置」に該当する。既存画像情報記憶エリア132のドットデータを記憶する領域が「既存画像記憶手段」に該当し、既存画像情報記憶エリア132の埋込領域原点、埋込領域中心点、埋込領域回転角を記憶する領域が「埋込領域情報記憶手段」に該当する。バーコードイメージが「指定画像」に該当する。図20に示す埋込合成処理のS54,S55において埋込画像画面42(図17参照)を液晶ディスプレイ4に表示し、入力を受け付ける処理を行うCPU11が「埋込画像指定手段」に相当する。図19に示すバーコード入力編集処理のS41でバーコードの規格や埋込情報を入力するバーコード設定画面(図示外)を表示し、入力を受け付ける処理を行うCPU11が「指定画像指定手段」に相当する。図20に示す埋込合成処理のS51で配置指定画面41(図16参照)を表示し、入力を受け付ける処理を行うCPU11が「配置バランス選択手段」に相当する。
【0071】
そして、図21に示す埋込合成処理のS60において、埋込画像イメージの埋込領域に、バーコードイメージが書き込まれる処理を行うCPU11が「合成画像データ作成手段」に相当する。図19に示すバーコード入力編集処理のS43でバーコードイメージを生成する処理を行うCPU11が「バーコード画像生成手段」に相当する。図21に示す埋込合成処理のS59において、バーコードイメージを拡大又は縮小する処理を行うCPU11が「指定画像拡大縮小手段」に相当する。
【0072】
なお、本発明のバーコード修飾装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、「画像データ作成装置」としてテープ印刷装置1を例示し、画像データ作成装置は、埋込画像に埋め込まれたバーコードも画像(合成画像)を作成した。しかしながら、画像データ作成装置自体が出力のための機能を有していなくともよい。例えば、パーソナルコンピュータのハードディスク装置に画像合成プログラムを記憶させ、パーソナルコンピュータのCPUが画像合成プログラムを実行する。そして、パーソナルコンピュータは、表示装置(例えば、ディスプレイ)及び入力装置(例えば、キーボード,マウス)を接続し、入力装置によりユーザからの各種入力を受け付ける。そして、画像データ作成装置であるパーソナルコンピュータにおいて、合成画像を作成する。なお、ノート型のパーソナルコンピュータのように表示装置や入力装置が一体となっている装置であっても同様である。
【0073】
また、上記実施の形態では、埋込画像の埋込領域にバーコードイメージを埋め込んだ。つまり、バーコードイメージを「指定画像」としたが、指定画像はバーコードイメージに限らない。予め記憶されている画像の中から指定画像を選択し、既存画像の埋込領域内に埋め込み、合成画像を作成してもよい。この場合には、バーコード入力編集処理において、バーコードに関する設定や埋込情報の入力を受け付けるのではなく(S41,S42)、指定画像とする画像の指定を受け付ければよい。また、上記実施の形態では、既存画像を予め自身のCGROM13に記憶しておいたが、画像データ作成装置がネットワークに接続可能な場合、他の装置に記憶されている画像を用いてもよい。また、ユーザが作成してもよい。この場合には、画像データ作成装置に画像作成手段を備える必要がある。画像作成手段ではドットデータを編集、作成する。
【0074】
また、上記実施の形態では、テープに対して一色で印刷結果が形成されるテープ印刷装置1を例にあげたため、埋込画像もバーコードも黒と白の2色とした。しかしながら、出力装置が複数の色を出力可能な場合には、埋込画像が複数の色で構成されていてもよいし、バーコードと異なる色であってもよい。なお、そのような場合には、一次元バーコードの伸張は上記方法では美しい画像にならない場合がある。例えば、バーの色が埋込画像に含まれないような場合である。このような画像に対しては、伸張を「不可」とすればよい。また、バーを伸張する領域を既存画像ごとに、埋込領域とは別に指定しておき、その領域の内側までバーを伸張させるようにしてもよい。
【0075】
また、上記実施の形態では、埋込領域に1つの指定画像(バーコード)を埋め込み、合成画像を作成した。しかしながら、埋込領域に配置する指定画像は1つに限らず、2つ以上であってもよい。図26及び図27に示す例は、埋込領域に2つのバーコードが埋め込まれた合成画像の例である。図26は、既存画像101の埋込領域111にバーコード401,402が埋め込まれた合成画像291の模式図であり、図27は、既存画像103の埋込領域113にバーコード403,404が埋め込まれた合成画像292の模式図である。図26では、バーコードが上下に2つ並べられている。図27では、バーコードが左右に2つ並べられている。このように複数のバーコードを埋め込む場合には、既存画像に予めいくつのバーコードを埋め込むかを設定しておいてもよいし、ユーザにいくつのバーコードをどのような並び(例えば、上下並び、左右並び、上下2段など)で埋め込むかを選択させてもよい。
【0076】
また、上記実施の形態では、既存画像に対して埋込領域を1つ設けた。しかしながら、埋込領域は1つに限らず、複数設けてもよい。図28に示す例は、埋込領域が2つ設けられた既存画像にバーコードが埋め込まれた合成画像299の模式図である。このような場合には、既存画像情報記憶エリア132にそれぞれの埋込領域に関する情報が記憶される。また、埋込領域に埋め込まれる指定画像(バーコード)は全ての埋込画像に対して同じ画像であってもよいし、異なる画像であってもよい。
【0077】
また、上記実施の形態では、図20に示す埋込合成処理において、バーコードの形状を取得し、近正方形か否かを判断した(S52,S53)。そして、バーコードの形状に応じて、近正方形に適した既存画像、長方形に適した既存画像から埋込画像を選択可能とした。しかしながら、バーコードの形状でなく、バーコードの規格に応じて、適した既存画像を抽出し、ユーザに埋込画像をその中から選択させてもよい。この場合には、既存画像情報記憶エリア132に適応規格として、適したバーコード規格を示す値を記憶しておく。
【0078】
また、印刷処理(図22)において、メイン処理(図18)の埋込合成処理(S25)、バーコード入力編集処理(図19)の埋込合成処理(S46)で指定された修飾の条件を入力バッファに記憶しておき、印刷処理においては、入力バッファに記憶されている条件を読み出してバーコードイメージと埋込画像を合成してもよい。
【0079】
また、上記実施の形態では、埋込画像の埋込領域の大きさに合わせて、バーコードイメージの大きさを調整(拡大又は縮小)したが、逆に、バーコードイメージの大きさに合わせて、埋込画像の大きさを調整(拡大又は縮小)してもよい。このような場合の埋込合成処理について、図29に示すフローチャートを用いて説明する。図29は、埋込画像の大きさを調整する、埋込合成処理の変形例のフローチャートである。なお、図20及び図21に示す埋込合成処理と同じ処理の部分には、同じステップ番号を付与してある(S51〜S54、S60〜S65)。そして、S101,S102の部分が本変形例の特徴的な部分である。
【0080】
図29に示すように、埋込画像が選択され、サイズが決定されたら(S54,S55)、埋込画像サイズが決定される(S101)。具体的には、バーコードイメージ記憶エリア148に記憶されているバーコードイメージの縦サイズ及び横サイズが取得される。さらに、既存画像情報記憶エリア132の埋込領域原点の座標,埋込領域中心点の座標,埋込領域回転角に基づいて埋込領域のサイズが算出される。そして、バーコードイメージの縦サイズと横サイズとの関係、埋込領域の縦サイズと横サイズとの関係に基づいて、バーコードが埋め込み領域内に収まるように拡大/縮小率が決定される。例えば、横サイズを基準にする場合には、「拡大/縮小率=バーコードイメージの横サイズ÷埋込領域の横サイズ」で算出される。
【0081】
そして、算出された拡大/縮小率に基づいて、埋込画像のドットデータが拡大又は縮小されて、埋込画像イメージが生成され、埋込画像イメージ記憶エリア149に記憶される(S102)。そして、以下の処理は、図20に示した埋込合成処理のS60〜S65と同様であり、埋込画像イメージにバーコードイメージが埋め込まれ(S60)、一次元バーコードであれば(S61)、バーコード伸張の処理が行われる(S62〜S65)。なお、S101,S102の処理を行うCPU11が「埋込画像拡大縮小手段」に相当する。これにより、バーコードイメージの大きさを調整するのでなく、埋込画像の大きさを調整することができる。
【0082】
また、上記実施の形態では、埋込画像に対する埋込領域は固定であったが、埋込領域のサイズをユーザが指定するようにしてもよい。例えば、既存画像情報記憶エリア132には、埋込領域の中心点の座標のみを設定しておく。そして、ユーザが指定した埋込領域のサイズ(例えば、大:既存画像の50%の相似形,中:既存画像の35%の相似形,小:既存画像の20%の相似形)と、中心点の座標とに基づいて決定される領域を埋込領域とする。このような場合には、図30に示すフローチャートのように処理すればよい。図30は、埋込合成処理の変形例のフローチャートである。この処理の後は、図21に示したフローチャートに続く。なお、図30においても、図20に示す埋込合成処理と同じ処理の部分には、同じステップ番号を付与してある(S51)。S110〜S115が本変形例の特徴的な部分である。また、予め決められている中心点の座標及びユーザの指定サイズに基づいて、埋込領域を決定するのではなく、ユーザに任意の領域を埋込領域として指定させるようにしてもよい。これには、表示手段に埋込画像を表示し、埋込画像上でユーザに領域を特定させるための情報を入力させればよい。埋込領域の中心点をどの位置にするかを入力させて、その点を中心とする予め決められた形状の領域を埋込領域としてもよい。また、連続した入力(例えば、マウスドラッグ)で閉領域を指定してもよい。この場合には、指定された閉領域を埋込領域としてもよいし、指定された閉領域に外接する長方形を埋込領域としたり、指定された閉領域に内接する長方形を埋込領域としたりしてもよい。また、埋込画像と共に、埋込領域を示す枠を埋込画像上で移動可能に表示し、ユーザにこの枠の埋込画像上の位置を決定させ、枠内の領域を埋込領域としてもよい。このような場合、表示手段が大きく、また、マウス等の位置情報を指定可能な入力手段が備えることが容易であるので、上記実施の形態のテープ印刷装置1に、液晶ディスプレイ4(図1参照)よりも大きな面積のディスプレイを設けて、ユーザに任意の領域を指定させてもよい。
【0083】
図30に示すように、バーコードイメージが生成されたら(S110)、埋込画像画面42により埋込画像選択及びサイズ指定が受け付けられる(S111)。本変形例では、バーコードの形状や規格に応じて、既存画像を抽出せずに、既存画像情報記憶エリア132に記憶されている既存画像は全て選択可能とする。この処理は、図20のS54,S55と同様である。そして、埋込領域のサイズ指定が行われる(S112)。ここでは、埋込領域のサイズ、大,中,小を選択肢とした埋込領域サイズ画面(図示外)が表示され、入力が受け付けられる。そして、選択されたサイズに基づいて、埋込領域のサイズが算出される(S113)。例えば、「大」が選択され、既存画像のサイズが(縦,横)=(100,100)であれば、既存画像の50%の相似形ということから埋込領域のサイズは(50,50)となる。次いで、既存画像情報記憶エリア132からドットデータが読み出され、埋込画像イメージ記憶エリア149に記憶される。そして、埋込領域の中心点の座標と、埋込領域のサイズに基づいて、埋込領域内のドットが特定され、これらのドットが全て「白」にされて、埋込領域内がクリアされる(S115)。そして、図21に示すフローチャートに続く。
【0084】
これにより、埋込領域の大きさをユーザの好みの合わせて変更した後に、バーコードイメージを埋込画像に埋め込むことができる。よって、バーコードイメージと埋込画像との合成に自由度が増す。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】テープ印刷装置1のテープカセット収納部7の蓋を取り去った状態を示す平面図である。
【図2】テープ印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】ROM12の構成を示す模式図である。
【図4】CGROM13の構成を示す模式図である。
【図5】RAM14の構成を示す模式図である。
【図6】既存画像101の模式図である。
【図7】既存画像102の模式図である。
【図8】既存画像103の模式図である。
【図9】既存画像104の模式図である。
【図10】合成画像201の模式図である。
【図11】合成画像202の模式図である。
【図12】合成画像203の模式図である。
【図13】合成画像204の模式図である。
【図14】既存画像情報記憶エリア132に記憶されている1つの既存画像についてのデータ構成を示す模式図である。
【図15】既存画像103を例示して既存画像情報記憶エリア132に記憶されている座標を座標軸上に図示した説明図である。
【図16】配置指定画面41の模式図である。
【図17】埋込画像画面42の模式図である。
【図18】メイン処理のフローチャートである。
【図19】バーコード入力編集処理のフローチャートである。
【図20】埋込合成処理のフローチャートである。
【図21】埋込合成処理のフローチャートである。
【図22】印刷処理のフローチャートである。
【図23】バーコード920の模試図である。
【図24】既存画像901の模式図である。
【図25】既存画像902の模式図である。
【図26】合成画像291の模式図である。
【図27】合成画像292の模式図である。
【図28】合成画像299の模式図である。
【図29】埋込合成処理の変形例のフローチャートである。
【図30】埋込合成処理の変形例のフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
1 テープ印刷装置
3 キーボード部
4 液晶ディスプレイ
10 制御回路部
11 CPU
12 ROM
13 CGROM
14 RAM
41 配置指定画面
42 埋込画像画面
101〜104 既存画像
111〜114 埋込領域
121 プログラム記憶エリア
132 既存画像情報記憶エリア
140 入力バッファ
143 上下指定記憶エリア
144 左右指定記憶エリア
145 埋込画像記憶エリア
146 埋込画像サイズ記憶エリア
147 埋込領域サイズ記憶エリア
148 バーコードイメージ記憶エリア
149 埋込画像イメージ記憶エリア
150 合成画像イメージ記憶エリア
151 印刷用イメージ記憶エリア
201〜204 合成画像
291,292,299 合成画像
401〜404 バーコード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像を既存画像として予め記憶した既存画像記憶手段と、
前記既存画像に他の画像を埋め込む際に、他の画像を埋め込む領域を示す情報である埋込領域情報を前記既存画像ごとに記憶した埋込領域情報記憶手段と、
前記既存画像記憶手段に記憶されている前記既存画像から、他の画像を埋め込む画像である埋込画像を指定する埋込画像指定手段と、
前記埋込画像指定手段により指定された前記埋込画像に埋め込まれる画像を指定画像として指定する指定画像指定手段と、
前記埋込画像指定手段により指定された前記埋込画像に対して前記埋込領域情報で指定されている領域である埋込領域に、前記指定画像指定手段により指定された前記指定画像を埋め込んで合成した合成画像の画像データを作成する合成画像データ作成手段とを備えたことを特徴とする画像データ作成装置。
【請求項2】
バーコードを出力するためのバーコード画像を生成するバーコード画像生成手段を備え、
前記指定画像指定手段は、前記バーコード画像生成手段により生成された前記バーコード画像を前記指定画像として指定可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像データ作成装置。
【請求項3】
前記合成画像データ作成手段により、前記埋込画像と前記指定画像とを合成する際に、前記指定画像を前記埋込領域の中で上下方向における上寄せ、中央寄せ及び下寄せのいずれか、並びに、左右方向における左寄せ、中央寄せ、右寄せ及び伸張のいずれかのうちの少なくとも一つを配置バランスとして選択する配置バランス選択手段と、
前記合成画像データ作成手段は、前記配置バランス指定手段により選択された配置バランスにしたがって、前記埋込領域内に前記指定画像を配置して前記埋込画像と前記指定画像とを合成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像データ作成装置。
【請求項4】
前記埋込領域のサイズに基づいて、前記指定画像を拡大又は縮小する指定画像拡大縮小手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像データ作成装置。
【請求項5】
前記埋込画像指定手段で埋込画像として指定可能な前記既存画像が、前記バーコードの形状に基づいて決定されることを特徴とする請求項2に記載の画像データ作成装置。
【請求項6】
前記埋込画像指定手段で埋込画像として指定可能な前記既存画像が、バーコードの種類に基づいて決定されることを特徴とする請求項2又は5に記載の画像データ作成装置。
【請求項7】
前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域の形状、及び、前記埋込領域の前記既存画像に対する配置方向に基づいて、前記指定画像を回転させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像データ作成装置。
【請求項8】
前記バーコードが、細長い長方形の複数のバーが、長手方向を上下方向として平行となるように並べられた一次元バーコードである場合に、
前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域内に前記指定画像である前記バーコード画像を配置して前記埋込画像と合成する際に、前記埋込領域の端まで前記バーを伸ばすことを特徴とする請求項2,5及び6のいずれかに記載の画像データ作成装置。
【請求項9】
前記バーコードは、第一の色の細長い長方形のバー及び第二の色の細長い長方形のバーが、長手方向を上下方向として平行となるように交互に並べられた一次元バーコードであり、
前記埋込画像は、前記第一の色及び前記第二の色を少なくとも含む色の画素で構成されている場合に、
前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域内に前記指定画像である前記バーコード画像を配置して前記埋込画像と合成する際に、前記第一の色のバーを前記埋込画像における前記第一の色の画素にぶつかるまで伸ばし、前記第二の色のバーを前記埋込画像における前記第一の色の画素にぶつかるまで伸ばすことを特徴とする請求項2,5,6及び8の
いずれかに記載の画像データ作成装置。
【請求項10】
前記埋込画像を前記指定画像のサイズに合わせて拡大又は縮小する埋込画像拡大縮小手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3、及び、5乃至9のいずれかに記載の画像データ作成装置。
【請求項11】
前記合成画像データ作成手段は、前記埋込領域に複数の前記指定画像を配置して前記埋込画像と合成することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像データ作成装置。
【請求項12】
前記既存画像は、複数の前記埋込領域を備えていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像データ作成装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の画像データ作成装置としてコンピュータを機能させることを特徴とする画像データ作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2009−246602(P2009−246602A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89348(P2008−89348)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】