画像データ処理システム及び画像データ処理プログラム
【課題】料理の注文から精算における人が行う作業を軽減することである。
【解決手段】担当調理人により調理及び盛付けされた料理がテーブルhに載せられて、その料理がカメラf,gに撮影されて盛付け画像データが取得され、記憶部15に記憶された適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データと、前記盛付け画像データとが比較され、その一致の度合いにより料理の盛付けに問題があるか否かが比較部111により自動的に判別される。そして、制御部112により料理の盛付けの判別結果が表示部14に表示される。
【解決手段】担当調理人により調理及び盛付けされた料理がテーブルhに載せられて、その料理がカメラf,gに撮影されて盛付け画像データが取得され、記憶部15に記憶された適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データと、前記盛付け画像データとが比較され、その一致の度合いにより料理の盛付けに問題があるか否かが比較部111により自動的に判別される。そして、制御部112により料理の盛付けの判別結果が表示部14に表示される。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを用いて各種作業を補助する画像データ処理システム及び画像データ処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レストランや食堂等において人が行う作業としては、客からの料理の注文の受付け、その注文された料理の調理及び盛付け、その調理された料理の配膳、食事を終えた客の料理の精算等があった。
【0003】
また、前記作業の中には、コンピュータを用いた自動化が考えられているものもある。例えば、食事を終えた客の料理の精算について、料理の種類(値段)によって盛り付けるべき食器が予め決められており、料理の精算時に、料理が盛付けられていた食器にスリット光を照射し、その照射された食器をカメラで撮影して画像データを取得し、その画像データ中のスリット光を解析して、撮影された食器の形状及び数を算出し、その食器の形状及び数に基づいて料理の精算を行う装置が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−069579号公報(第3〜4頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記各作業の軽減が図られていない部分はたくさんあり、それらの作業が適正になされていない場合があった。例えば、上記注文された料理の盛付けにおいては、担当調理人により個性があり、料理の量を含む盛付け結果が客観的に見て必ずしも一致しない場合があり、同じ料理を注文した客に不公平が生じてしまうことがあった。ひどい場合には、担当調理人が盛付けるべき料理の盛付けを忘れてしまうこともあった。これらの料理の盛付けチェックは、調理人、ウエイター若しくはウエイトレス等が目視により行う。しかし、調理人の料理の盛付けのチェックの負担は大きく、人による作業のためチェックミスも発生していた。特に店が混んでいて忙しいときに盛付けチェックの負担は更に大きくなり、チェックミスの頻度も負増えていた。
【0006】
また、客がカウンタで注文し、注文した料理が完成した後、再びその客がその料理を受取る方式においては、ウエイター若しくはウエイトレス等が客の顔と客の注文した料理とその順番を把握する作業は大きな負担となっていた。例えば、ウエイター若しくはウエイトレス等が客の顔を忘れてしまったり、注文していない客や、注文したが受取るべき順番でない客に誤って料理を受渡してしまうことがあった。
【0007】
また、食事を終えた客の料理の精算について、ウエイター若しくはウエイトレスが伝票を見て料金を入力する作業又はその客の伝票からテーブル番号を入力する作業等が必要であった。このため、精算時に入力作業の負担があった。
【0008】
本発明の課題は、料理の注文から精算における人が行う作業を軽減できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データを記憶する記憶部と、
調理された料理を撮影して盛付け画像データを出力する撮影部と、
前記記憶部に記憶された料理基準画像データと前記撮影部に撮影された盛付け画像データとを比較して、その一致の度合いを算出する比較部と、
前記比較部により算出された一致の度合いに基づいて料理の盛り付けの評価を出力する制御部とを備える。
【0010】
本発明によれば、料理基準画像データと盛付け画像データとの一致の度合いが算出され、その一致の度合いに基づいた料理の盛付けの評価が出力されるので、目視による料理の盛付けの評価作業の実行負担を軽減することができる。また、料理の盛付けを正確に評価するので、料理の盛付けの精度の向上を調理人に図らしめることができる。
【0011】
また、例えば、前記記憶部は、料理の調理人を識別する識別データを記憶し、前記制御部は、前記料理の盛り付けの評価を、前記識別データに対応して出力するとともに前記記憶手段に記憶するとして構成してもよい。
【0012】
また、例えば、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記識別データ及び前記料理の盛り付けの評価に基づいて各調理人を評価する評価データを算出し、前記識別データに対応して前記評価データを出力するとして構成してもよい。
【0013】
また、本発明は、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
料理を受取りに来た受取り客を撮影して受取り客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された受取り客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記受取り客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記受取り客とが一致すると判別された場合に、前記受取り客への料理の受渡し実行を指示する制御部とを備える。
【0014】
本発明によれば、注文客画像データと受取り客画像データとの比較により、注文客と受取り客とが一致するか否かが判別され、注文客と受取り客とが一致すると判別された場合に、受取り客への料理の受渡し実行を指示するので、目視による適正な受取り客の確認作業の実行負担を軽減することができる。また、適正な受取り客を正確に判別するので、料理の受渡しの間違いを防ぐことができる。
【0015】
また、本発明は、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記注文客に応じた精算のための精算データとを記憶する記憶部と、
料理の精算をする精算客を撮影して精算客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記記憶部に記憶された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された精算客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記精算客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記精算客とが一致すると判別された場合に、前記記憶部から前記精算客に対応する精算データを読み出し、前記精算客への料理の精算実行指示及び前記精算客に対応する精算データを出力する制御部とを備える。
【0016】
本発明によれば、注文客画像データと精算客画像データとの比較により、注文客と精算客とが一致するか否かが判別され、注文客と精算客とが一致すると判別された場合に、精算客への料理の精算実行指示及びその精算データを出力するので、精算客に対応する精算データの取得のための情報の入力作業の実行負担を軽減することができる。また、精算客に対応する適正な精算データを正確に出力するので、精算の間違いを防ぐことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る第1及び第2の実施の形態を順に説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1〜図11を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。先ず、図1及び図2を参照して本実施の形態における装置の特徴を説明する。図1は、本実施の形態における画像データ処理システムαの構成を示す図である。図2は、注文端末20の内部構成を示す図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態の画像データ処理システムαは、レストラン、食堂等に設けられる。画像データ処理システムαは、各種処理及び料理の精算を行うECR(Electronic Cash Register)10と、ウエイター又はウエイトレスが携帯し注文の受付け等に使用する携帯の注文端末20と、厨房に設けられ各種処理を行う厨房端末30と、ECR10での精算時の客の顔を撮影する撮影部としてのカメラa,bと、客がつくテーブルe1〜eN(但し、Nは任意の自然数)毎に設けられ注文する客の顔を撮影する撮影部としてのカメラc1〜cN,d1〜dNと、厨房又は配膳のためのカウンター等に設けられ、調理済みで配膳前の料理を撮影する撮影部としてのカメラf,gとを備える。カメラa,b,c1〜cN,d1〜dNはECR10に接続され、カメラf,gは厨房端末30に接続される。また、注文端末20及び厨房端末30は、ECR10と無線LAN(Local Area Network)接続されている。
【0020】
カメラは、それぞれ2対となって被写体を撮影する。カメラa,c1〜cN,fは、被写体を横方向から撮影する。カメラb,d1〜dN,gは、被写体を上方向から撮影する。この横方向からの画像データと、上方向からの画像データとを組合わせることにより、被写体の立体的な画像データを撮影する事ができる。また、カメラはDCE(デジタルスチルカメラ)又はデジタルビデオカメラ等であり、静止画又は動画の画像データを撮影することができる。
【0021】
ECR10は、各部を中央制御するCPU(Central Processing Unit)11と、ユーザから情報の入力を受付ける入力部12と、一時的に情報を格納するRAM(Random Access Memory)13と、情報をユーザに対して表示する表示部14と、情報を記憶する記憶部15と、カメラa,b,c1〜cN,d1〜dNに接続するカメラ接続部16と、外部機器と情報を送受信する通信部17と、現在日時を出力する計時部18とから構成され、各部がバス19により通信接続される。
【0022】
CPU11は、記憶装置15内に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムをRAM13内に展開し、入力部12から入力される各種指示又はそれに応じた各種データをRAM13内に一時的に格納し、この入力指示及び入力データに応じて記憶部15内に格納されたアプリケーションプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM13内に格納すると共に、表示部14に表示する。
【0023】
記憶部15には、第1の注文受付処理を実行するための第1の注文受付プログラムと、盛付け配膳処理を実行するための盛付け配膳プログラムと、精算処理を実行するための精算プログラムと、調理人管理処理を実行するための調理人管理プログラムと、後述する各種データとが記憶される。ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された第1の注文受付プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、第1の注文受付処理が実行される。また、ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された盛付け配膳プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、盛付け配膳処理が実行される。また、ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された精算プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、精算処理が実行される。また、ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された調理人管理プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、調理人管理処理が実行される。これらの実行構成において、図1に示すように、各種判別を行う比較部111と、各種制御を行う制御部112とが、ECR10に構成されているものとして説明する。なお、比較部111と、制御部112は、ソフトウェア的に実現される構成であるが、ハードウェアとして搭載される構成でもよい。
【0024】
入力部12は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードを備え、操作者によりキーボードで押下された押下信号をCPU11に出力する。また、入力部12は、マウス等のポインティングデバイス等を含み、そのポインティングデバイスの位置信号をCPU11に出力する構成としてもよい。
【0025】
RAM13は、各種プログラム、入力データ及び処理結果等の各種データを、ランダムアクセス展開可能に格納するワーク領域を有して、各種情報を一時的に記憶するメモリである。
【0026】
表示部14は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)又はEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等を備え、CPU11から入力される表示指示に従って各種表示データの画面表示を行う。
【0027】
記憶部15は、各種プログラム、各種データなどが予め記憶されまたは書込み可能な記録媒体(図示せず)を有し、当該記録媒体は、磁気的、光学的記録媒体若しくは半導体等の不揮発性メモリ等のCPU11読取り可能な記録媒体で構成されている。当該記録媒体は、固定ハードディスク等の固定的に設けたものに限らず、CD−RW、DVD±RW、DVD−RAM、メモリカード、携帯ハードディスク等の着脱自在に装着する可搬型のものを含む。
【0028】
RAM13及び記憶部15は、CPU11の制御により内部データの読込み及び書換えが可能な構成である。なお、前記記録媒体としては、他にも、読書き可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリを採用する構成でもよい。また、プログラムを記録する記録媒体としては、読込み専用のCD−ROM、DVD、ROM等を採用する構成でもよい。
【0029】
また、記憶部15に記憶されたプログラム、データ等は、その一部若しくは全部を外部機器から通信ネットワーク及び通信部17を介して受信して格納する構成にしてもよい。また、記憶部15は前記通信ネットワーク上に構築された外部機器の記憶装置であってもよい。更に、前記各種プログラムを前記通信ネットワークを介して外部機器へ送信及びインストールする構成にしてもよい。
【0030】
通信部17は、注文端末20及び厨房端末30と無線LAN通信を行う無線LANカード、アクセスポイント等から構成されるが、上記の通信ネットワークに接続する構成でもよい。その場合、通信ネットワークは、無線LANだけでなく、有線LAN、WANを含めてもよく、電話回線網、ISDN回線網、広帯域通信回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線、光通信回線、無線通信回線と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ等を含む構成でもよい。また、通信部17は、注文端末20及び厨房端末30と有線LAN通信等を行う構成でもよい。
【0031】
カメラ接続部16は、CPU11の撮影命令をカメラa,b,c1〜cN,d1〜dNに送信し、その撮影された画像データをそのカメラから受信してCPU11に出力する。計時部18は、CPU11の要求により現在日時データをCPU11に出力する。
【0032】
なお、ECR10は、本実施の形態において、1台の情報処理装置で構成している。しかし、例えば通信ネットワークを介した複数の機器を設置すること等により、各種機能を複数の機器で分散して実行する構成でもよい。この場合、各種機能を実行する負荷が分散される。
【0033】
図2を参照して、注文端末20の内部構成を説明する。注文端末20は、CPU21と、RAM23と、表示部24と、記憶部25と、通信部26とから構成され、各部はバス27により通信接続されている。CPU21、RAM23、表示部24、記憶部25、通信部26は、ECR10のCPU11、RAM13、表示部14、記憶部15、通信部17と同様の構成であり、異なる点を説明する。
【0034】
入力部24は、携帯機器用のキーパッド等を備える。表示部24は、LCD又はELディスプレイ等の携帯機器用ディスプレイ等を備える。記憶部25は、ROM、フラッシュROM等を備える。通信部26は、ECR10と無線LAN通信を行う。
【0035】
記憶部25は、注文入力処理を行う注文入力プログラムを記憶する。CPU21は、記憶部25に記憶された注文入力プログラムを読み出しRAM23に格納して注文入力処理を実行する。
【0036】
厨房端末30は、図示しないが、CPU、RAM、入力部、表示部、記憶部と、カメラf,gと接続するカメラ接続部と、ECR10と無線LAN通信を行う通信部を備える。そのCPUは、調理人等の入力部の入力によりカメラ接続部を介してカメラf,gにテーブルh上の料理を撮影し、その撮影画像データをカメラ接続部を介して取得する。
【0037】
図3〜図5を参照して記憶部15に記憶するデータを説明する。図3は、注文テーブル50の構成を示す図である。図4は、盛付け得点テーブル60の構成を示す図である。図5は、料金テーブル70の構成を示す図である。
【0038】
ECR10の記憶部15には、注文テーブル50と、盛付け得点テーブル60と、料金テーブル70と、料理基準画像データとが記憶される。図3に示すように、注文テーブル50は、注文に関するデータを有するテーブルであり、テーブルe1〜eNそれぞれに付された番号であるテーブル番号51と、客が注文した料理の料理名である注文料理名52と、料理の注文を受付けた時刻である注文時刻53と、注文された料理が配膳されたか否かを示す配膳済みフラグ54と、料理を注文した客(注文客とする)の画像データ55とを含む。
【0039】
テーブル番号51の01〜0Nは、テーブルe1〜eNに対応する。また、配膳済みフラグ54は、料理が配膳済の場合に1と設定され、料理が配膳されていない場合に0と設定される。画像データ55は、テーブル毎に注文を行った客1人の顔の立体画像データとなるが、その画像データは、表情の変化等により、一人につき複数パターンが撮影及び記憶されるものとしてもよい。また、画像データ55は、テーブルについた客の複数人又は全員の画像データとしてもよい。複数人からなるグループが1つのテーブルについた場合に、注文客と精算客が異なる場合があるからである。
【0040】
図4に示すように、盛付け得点テーブル60は、レストラン、食堂等に所属する調理人毎の料理の盛付け得点を示すテーブルであり、各調理人を識別する文字コードである調理人コード61と、各調理人の料理の盛付けのトータル点数である盛付け得点62と、各調理人の基本給63とを含む。盛付け得点62は、各調理人の給料に反映されるデータであり、料理の盛付けが悪いとその都度減点される。
【0041】
各調理人を識別するデータとしては、調理人コードに限るものではなく、調理人名、調理人番号等でもよい。また、盛付け得点62は、本実施の形態では、基本給63が月給の基本給である場合の月毎のデータであるものとするが、これに限るものではなく、日毎、週毎、各週毎、年毎の任意の期間のデータとしてもよい。
【0042】
図5に示すように、料金テーブル60は、注文された料理の料理名である注文料理名71と、各料理名に対応する料理の料金72とを含む。また、図示しないが、記憶部15に記憶される料理基準画像データは、各料理の量及び盛付けの基準となる適正な料理の画像データである。この料理基準画像データも立体的な画像データである。
【0043】
次に、図6〜図11を参照して画像データ処理システムαの動作を説明する。図6は、注文端末20で実行する注文入力処理を示すフローチャートである。図7は、ECR10で実行する第1の注文受付処理を示すフローチャートである。図8は、ECR10で実行する盛付け配膳処理を示すフローチャートである。図9は、厨房端末30又は注文端末20で表示する表示画面を示す図であり、(I)は厨房端末30で表示する表示画面3Aを示す図であり、(II)は厨房端末30で表示する表示画面3Bを示す図であり、(III)は注文端末20で表示する表示画面2Aを示す図である。図10は、ECR10で実行する精算処理を示すフローチャートである。図11は、ECR10で実行する調理人管理処理を示すフローチャートである。
【0044】
最初に、画像データ処理システムαが設置されているレストラン等に入ってきてテーブルについた客又は既にテーブルについている客が注文を要求して、ウエイター又はウエイトレス等の接客人が注文を聞きに注文端末20を持ってその客の座ったテーブルへ向かう。そして、接客人により注文端末20の入力部22から注文入力処理の実行を入力されたことをトリガとして、CPU21は、記憶部25から注文入力プログラムを読み出してRAM23に格納して注文入力処理を実行する。
【0045】
図6に示すように、先ず、接客人によりその客が座ったテーブルのテーブル番号が入力部22を介して入力され、そのテーブル番号が通信部26を介してECR10へ送信され、ECR10からそのテーブル番号に対応する注文データが受信される(ステップS11)。注文データとは、テーブル番号、注文料理名、その注文時刻及び配膳済フラグである。ECR10側では、注文端末20から通信部17を介してテーブル番号が受信され、記憶部15内の注文テーブル50において、受信されたテーブル番号と、これに対応する注文料理名52、注文時刻53及び配膳済フラグ54が注文データとして読み出され、その注文データが通信部17を介して注文端末20に送信される。その注文データは、注文入力処理の実行前に既に注文されてECR10に記憶されているデータであり、新規の客の場合等にはNULLとなる。
【0046】
そして、記憶部25に記憶されている入力フラグのうち、ステップS11で入力されたテーブル番号に対応する入力フラグがオン(=1)であるか否かが判別される(ステップS12)。入力フラグがオンであることは、現在使用している注文端末20で注文入力が途中で一時終了している状態にあることを示す。入力フラグがオンである場合(ステップS12;YES)、記憶部25に記憶されている一時終了状態の注文料理名が読み出される(ステップS13)。
【0047】
そして、配膳者により入力部22を介して注文料理名が入力される(ステップS13)。入力フラグがオフである場合(ステップS12;NO)、ステップS14に移行される。そして、ステップS14における注文料理名入力が終了されたか否か又は一時終了されたかが判別される(ステップS15)。注文料理名入力が終了されていない場合(ステップS15;NO)、ステップS14に移行される。注文料理名入力が終了された場合(ステップS15;YES)、記憶部25に記憶された、ステップS11において取得されたテーブル番号に対応する入力フラグがオフされ、ステップS14において入力された注文料理名と、ステップS11において取得されたテーブル番号とが注文データとして、通信部26を介してECR10に送信され(ステップS16)、注文入力処理が終了される。
【0048】
注文データ入力が一時終了された場合(ステップS15;一時終了)、記憶部25に記憶された、ステップS11において入力されたテーブル番号に対応する入力フラグがオンされ、記憶部25にステップS14において入力された注文料理名が記憶され(ステップS17)、注文入力処理が終了される。
【0049】
次に、注文端末20からECR10の通信部17を介して注文データが受信開始されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から第1の注文受付プログラムを読み出してRAM13に格納して第1の注文受付処理を実行する。
【0050】
図7に示すように、先ず、注文端末20から通信部17を介して注文データが受信される(ステップS21)。そして、計時部18から現在時刻が取得され、ステップS21において受信された注文データとともに、その現在時刻が記憶部15内の注文テーブル50に記憶される(ステップS22)。具体的には、注文データ中のテーブル番号、注文料理名が、テーブル番号51、注文料理名52に記憶され、現在時刻が注文時刻53に格納される。また、配膳済フラグ54は、オフ(=0)に記憶される。
【0051】
そして、カメラ接続部16を介して、テーブルe1〜eNのうちの注文客がついているテーブルに対応するカメラに注文客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラでその撮影指示に応じて注文客の顔が撮影され、撮影された注文客の画像データがカメラ接続部16を介してそのカメラから受信されて、その注文客画像データが記憶部15内の注文テーブル50に記憶される(ステップS23)。具体的には、注文客画像データが、注文テーブル50内のステップS22において記憶されたレコードの画像データ55に記憶される。
【0052】
そして、ステップS21において受信された注文料理名が通信部17を介して厨房端末30へ送信され(ステップS24)、第1の注文受付処理が終了される。
厨房端末30においては、ECR10から注文料理名が受信され、その注文料理名が図示しない表示部に表示される。調理人はその表示された注文料理名を見て、注文された料理の調理を実行する。ここで、その料理の調理を担当した調理人を担当調理人とする。
【0053】
次に、担当調理人により注文された料理の調理が終了し、その盛付けが完成した場合に、テーブルhの上に盛付けが完成した料理が載せられる。担当調理人により厨房端末30の図示しない入力部を介して料理の盛付けが完成した旨及びその担当調理人の調理人コードが入力される。そして、厨房端末30によりカメラf,gに撮影指示が送信され、カメラf,gにおいてテーブルhの上の料理が撮影され盛付け画像データとして厨房端末30に送信される。そして、厨房端末30により、その料理の盛付けが完成した旨及び調理人コードがECR10に送信される。
【0054】
そして、ECR10の通信部17を介して厨房端末30から料理の盛付けが完成した旨及び調理人コードが受信されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から盛付け配膳プログラムを読み出してRAM13に格納して盛付け配膳処理を実行する。
【0055】
図8に示すように、先ず、通信部17を介して厨房端末30から盛付け画像データが受信される(ステップS31)。そして、ステップS31において盛付け画像データが受信されたか否かが判別される(ステップS32)。盛付け画像データが受信されていない場合(ステップS32)、ステップS32に移行される。盛付け画像データが受信された場合(ステップS32;YES)、記憶部15に記憶されている料理基準画像データのうち、盛付けが完成した料理に対応するものが読み出される(ステップS33)。
【0056】
そして、比較部111により、ステップS31において受信された盛付け画像データと、ステップS33において受信された盛付け画像データとの構成が比較される(ステップS34)。画像データの構成の比較は、例えば、明るさの分布、色の分布等に基づいて行う。また、画像データは立体的であるので、平面の画像データ比べてより正確に比較することができる。また、例えば、画像データの一致の度合いを算出し、その一致の度合いが所定値以上である場合に同じ構成であるとし、所定値より低い場合に同じ構成でないと判別する。構成が同じである場合は、完成した料理の盛付けが問題ないことを意味する。構成が同じでない場合は、完成した料理の盛付けに問題があることを意味する。
【0057】
そして、比較部111により、ステップS34の比較結果に基づいて、ステップS31において受信された盛付け画像データと、ステップS33において受信された盛付け画像データとが同じ構成であるか否かが判別される(ステップS35)。構成が同じ場合(ステップS35;YES)、注文テーブル50のレコードのうち、構成が同じであった料理の注文料理名と注文料理名52とが一致し、配膳済フラグ54が0で且つ注文時刻53が一番早いテーブル番号51が取得される(ステップS36)。
【0058】
そして、制御部112により、通信部17を介して、完成した料理の盛付けが問題ない(OKである)旨のデータと、ステップS36で取得したテーブル番号とが厨房端末30に送信される(ステップS37)。そして、制御部112により、通信部17を介して、注文料理の配膳指示の旨のデータと、ステップS36で取得したテーブル番号と、このテーブル番号51に対応する注文テーブル50の画像データ55とが注文端末20に送信される(ステップS38)。そして、注文テーブル50内の、配膳指示された注文料理に対応する配膳済フラグ53がオン(=1)され(ステップS39)、盛り付け配膳処理が終了される。
【0059】
構成が異なる場合(ステップS35;NO)、制御部112により、通信部17を介して、完成した料理の盛付けに問題がある(NGである)旨のデータが厨房端末30に送信される(ステップS40)。そして、記憶部15内の盛付け得点テーブル60において、ステップS31の前に受信した調理人コードに対応する盛付け得点62が所定点数減点され(ステップS41)、盛り付け配膳処理が終了される。
【0060】
ステップS37の後、厨房端末30において、完成した料理の盛付けがOKである旨のデータと、テーブル番号とがECR10から受信され、その完成した料理の盛付けがOKである旨のデータと、そのテーブル番号と、調理人コードに対応する調理人名とが、厨房端末30の図示しない表示部に表示される。例えば、図9(II)に示すような表示画面3Bとして表示される。このため、表示画面3Bにより、担当調理人に料理の盛り付けが問題ないことを確認させることができる。
【0061】
また、ステップS38の後、注文端末20において、注文料理の配膳指示の旨のデータと、そのテーブル番号と、その注文客画像データとがECR10から受信され、その注文料理の配膳指示の旨のデータと、そのテーブル番号と、その注文客画像データとが、注文端末20の表示部24に表示される。例えば、図9(III)に示すような表示画面2Aとして表示される。このため、表示画面2Aにより、配膳先のテーブル番号及び注文客画像データを接客人に確認させ、容易に注文料理を配膳させることができる。
【0062】
また、ステップS40の後、厨房端末30において、完成した料理の盛付けがNGである旨のデータがECR10から受信され、その完成した料理の盛付けがNGである旨のデータと、調理人コードに対応する調理人名とが、厨房端末30の図示しない表示部に表示される。例えば、図9(I)に示すような表示画面3Aとして表示される。このため、表示画面3Aにより、担当調理人に料理の盛り付けに問題があることを確認させ、料理の盛付けのやり直しを実行させることができる。
【0063】
次に、注文客が注文料理を食べ終わり、料理の精算をするために、ECR10の設置されている精算所へその客(精算客とする)が移動する。その精算所には、カメラa,bが設置されている。そして、接客人によりECR10の入力部12を介して精算処理の実行開始が入力されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から精算プログラムを読み出してRAM13に格納して精算処理を実行する。
【0064】
図10に示すように、先ず、記憶部15内の注文テーブル50の画像データ55(注文客画像データ)が全て読み出される(ステップS51)。そして、カメラ接続部16を介して、カメラa,bに精算客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラa,bでその撮影指示に応じて精算客の顔が撮影され、撮影された精算客の画像データがカメラ接続部16を介してカメラa,bから受信されて、その精算客画像データがRAM13に格納される(ステップS52)。精算客画像データも立体的な画像データである。
【0065】
そして、比較部111により、ステップS51において読み出された注文客画像データと、ステップS52において撮影された精算客画像データとが比較される(ステップS53)。この画像データの比較は、ステップS34における画像データの比較と同様である。そして、比較部111により、ステップS53の比較結果に基づいて、注文客画像データと精算客画像データとの被写体の客が同一人物であるか否かが判別される(ステップS54)。
【0066】
同一人物であると判別された場合(ステップS54;YES)、記憶部15内の注文テーブル50から、その注文客画像データに対応する(精算客画像データにも対応する)テーブル番号51及び注文料理名52が読み出され、記憶部15内の料金テーブル70から、読み出された注文料理名52に対応する料金72が読み出され、その合計が算出される(ステップS55)。そして、制御部112により、ステップS55において算出された合計料金が、読み出されたテーブル番号とともに表示部14に表示され、精算指示が表示部14に表示され(ステップS56)、精算処理が終了される。接客人は、その合計料金及び精算指示に基づいて、精算を実行する
【0067】
同一人物であると判別されない場合(ステップS54;NO)、接客人により入力部12を介して精算客のテーブル番号が入力され(ステップS57)、ステップS55に移行される。この場合、ステップS55においては、記憶部15内の注文テーブル50から、ステップS57において読み出されたテーブル番号に対応する注文料理名52が読み出され、記憶部15内の料金テーブル70から、読み出された注文料理名52に対応する料金72が読み出され、その合計が算出される。
【0068】
なお、本実施の形態では省略されているが、ECR10にはレシート等をプリント出力するプリント出力部が設けられ、精算実行後、注文料理名、テーブル名等を含むレシートがプリント部から出力されて、そのレシートが接客人から精算客へ手渡される。
【0069】
次に、調理人の料理盛付けの評価を行う調理人管理処理を説明する。調理人管理処理は、毎日の営業終了後に自動的に実行される。この実行間隔は、日毎に限るものではなく、週毎等、他の間隔でもよい。また、予め、給料の締め日が決められている。店長等の管理人によりECR10の入力部12を介して調理人管理処理の実行が入力されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から調理人管理プログラムを読み出してRAM13に格納して調理人管理処理を実行する。また、調理人管理処理は、所定期間毎の所定時刻になったことをトリガとして自動的に実行される構成でもよい。
【0070】
図11に示すように、先ず、計時部18から現在日時が取得され、その現在日時が調理人の給料締め日か否か判別される(ステップS61)。給料締め日である場合(ステップS61;YES)、全調理人のうちの未選択の(新規又は次の)調理人が選択され、記憶部15内の盛付け得点テーブル60から、選択された調理人の調理人コード61に対応する盛付け得点62及び基本給63が読み出される(ステップS62)。
【0071】
そして、ステップS62において読み出された盛付け得点及び基本給に基づいて給料データが算出され、その給料データが記憶部15に記憶される(ステップS63)。具体的には、例えば、減点方式で盛付け得点が付けられている場合、基本給*(現在の盛付け得点/最初の盛付け得点)の式により算出される。例えば、図4の調理人コード001の調理人の給料データは、250000*(1000/1000)=250000となり、調理人コード002の調理人の給料データは、200000*(900/1000)=180000となる。
【0072】
そして、盛付け得点テーブル60の、選択された調理人に対応する盛付け得点62が最初の数値にリセットされ記憶される(ステップS64)。そして、ステップS62において全ての調理人が選択されたか否かが判別される(ステップS65)。全ての調理人が選択されていない場合(ステップS65;NO)、ステップS62に移行される。全ての調理人が選択された場合(ステップS65;YES)、調理人管理処理が終了される。
【0073】
給料締め日でない場合(ステップS61;NO)、記憶部15内の盛付け得点テーブル60が読み出され、盛付け得点テーブル60がレポートとして表示部14に表示され(ステップS66)、調理人管理処理が終了される。盛付け得点テーブル60の表示により、管理人にその盛付け得点テーブル60を確認させることができる。管理人は盛付け得点テーブル60の盛付け得点62に基づいて、適宜調理人に盛り付けの改善等の指導を行うことができる。また、ECR10に図示しないプリント出力部が設けられている場合には、給料データ及びレポートがプリント出力される構成でもよい。また、盛付け配膳処理において、盛付けNGとなった盛付け画像データが記憶部15に記憶される構成でもよく、その場合には、そのNGとなった盛付け画像データを表示部14に表示(又はプリント出力部からプリント出力)して、そのNGとなった盛付け画像データを調理人に見せて盛付けを指導することも可能である。
【0074】
以上、本実施の形態によれば、料理の盛付け及び配膳において、担当調理人により調理及び盛付けされた料理をカメラf,gにより撮影して盛付け画像データを取得し、その盛付け画像データと料理基準画像データとが比較されて問題あるか否かが判別され、その判別結果が表示部14に表示される。このため、人の目視による料理の盛付けのチェックの負担が軽減され且つ料理の盛付けのチェックを正確に行うことができる。また、担当調理人にその判別結果を知らせることができ、調理人に料理の盛付けの精度の向上を図らしめることができる。
【0075】
また、本実施の形態によれば、料理の盛付けに問題がある場合に、担当調理人の盛付け得点を減点し、その盛付け得点に基づいて各調理人の評価としての給料が決定される。このため、人の目視にでなく画像データの比較により行う料理の盛付けのチェックにより公正に調理人を評価することができ、管理人によるその評価実行の負担を軽減することができる。また、その評価結果(給料)により、調理人に料理の盛付けの精度の更なる向上を図らしめることができる。
【0076】
また、本実施の形態によれば、料理の精算において、注文時に撮影された注文客画像データと、精算時に撮影された精算客画像データとが比較され、被写体が同一人物であると判別された場合に、精算客に対応する合計料金を算出して精算の指示がなされる。このため、接客人による精算時の精算客のテーブル番号の確認及び入力を行う負担を軽減することができ、正確に合計料金を算出して精算することができる。
【0077】
なお、本実施の形態では、料理の盛付けがNGとなった際に、盛付け得点を所定点数だけ減点していく構成であったが、これに限るものではなく、盛付け画像データと料理基準画像データとの一致の度合いに応じて、減点する点数を段階的に変化させていく構成でもよい。また、一致の度合いが高く盛付けが優秀である場合、盛付け得点に所定点数を加算する構成でもよく、一致の度合いに応じてその加算点数を段階的に変化させる構成でもよい。また、盛付けのNG回数が所定回数に達した段階で盛付け得点を減点する構成でもよく、盛付けのOK回数が所定回数に達した段階で盛付け得点を加点する構成でもよい。
【0078】
また、盛付け配膳処理において、注文端末20及び厨房端末30にそれぞれプリント出力部が設けられ、図9(I)に示す表示画面3A、(II)に示す表示画面3Bのそれぞれに対応するデータを厨房端末30においてプリント出力し、図9(III)に示す表示画面2Aに対応するデータを注文端末20においてプリント出力する構成でもよい。
【0079】
(第2の実施の形態)
次に、図12〜図15を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態のように、接客人がテーブルに注文を取りにいく方式ではなく、客がカウンタで料理を注文し、その後、注文料理が完成した際に、客が再びそのカウンタまで注文料理を取りにいく方式のレストラン等に適用される。先ず、図12を参照して、本実施の形態の装置の特徴を説明する。図12は、本実施の形態における画像データ処理システムβの構成を示す図である。
【0080】
図12に示すように、本実施の形態の画像データ処理システムβは、カウンタに設置されるECR80と、同じくカウンタに設置され注文客及び料理の受取り客とを撮影する撮影部としてのカメラi,jと、厨房に設けられECR80と無線又は有線LANにより接続された厨房端末90とを備える。横方向から撮影するカメラiと上方向から撮影するカメラjとにより、被写体である注文客及び受け渡し客の立体的な画像データが撮影される。
【0081】
厨房端末90は、第1の実施の形態における厨房端末30と同様の構成である。また、ECR80は、CPU81と、入力部82と、RAM83と、表示部84と、記憶部85と、カメラi,jと接続するカメラ接続部86と、厨房端末90と無線LAN通信を行う通信部87と、計時部88とから構成され、各部はバス89に通信接続される。CPU81、入力部82、RAM83、表示部84、記憶部85、カメラ接続部86、通信部87、計時部88は、それぞれ順に、CPU11、入力部12、RAM13、表示部14、記憶部15、カメラ接続部16、通信部17、計時部18と同様の構成である。よって、第1の実施の形態のECR10及び厨房端末30と異なる部分を主として説明する。
【0082】
記憶部85には、第2の注文受付処理を実行するための第2の注文受付プログラムと、料理の受渡し処理を実行するための受渡しプログラムと、後述する各種データが記憶される。また、ECR80において、CPU81が記憶部85に記憶された第2の注文受付処理プログラムを読み出してRAM83に展開して実行することにより、第2の注文受付処理が実行される。また、ECR80において、CPU81が記憶部85に記憶された受渡しプログラムを読み出してRAM83に展開して実行することにより、受渡し処理が実行される。この実行構成において、図12に示すように、各種判別を行う比較部811と、各種制御を行う制御部812とが、ECR80に構成されているものとして説明する。なお、比較部811と、制御部812は、ソフトウェア的に実現される構成であるが、ハードウェアとして搭載される構成でもよい。
【0083】
次に、図13を参照して、記憶部85に記憶されるデータ構成を説明する。図13は、注文テーブル100の構成を示す図である。記憶部85には、図13に示す注文テーブル100が記憶される。注文テーブル100は、注文に関するデータを有するテーブルであり、注文料理名101と、注文時刻102と、料理の受渡しが済んでいるか否かを示す受渡し済フラグ103と、画像データ104とを含む。注文料理名101、注文時刻102、受渡し済フラグ103、画像データ104は、それぞれ順に、第1の実施の形態の注文テーブル50の注文料理名51、注文時刻52、配膳済フラグ53、画像データ54と同様である。
【0084】
次に、図14及び図15を参照して、画像データ処理システムβの動作を説明する。図14は、ECR80で実行する第2の注文受付処理を示すフローチャートである。図15は、ECR80で実行する受渡し処理を示すフローチャートである。
【0085】
最初に、料理を注文しようとする注文客が、料理の注文を行うためにECR80が設置されたカウンタに来る。そのカウンタにいるウエイター又はウエイトレス等の接客人によりECR80の入力部82を介して第2の注文受付処理の実行が入力されたことをトリガとして、CPU81は、記憶部85から第2の注文受付プログラムを読み出してRAM83に格納して第2の注文受付処理を実行する。
【0086】
図14に示すように、先ず、接客人により、注文客から注文された料理の注文料理名が入力部82を介して入力される(ステップS71)。そして、ステップS71における注文料理名の入力が終了したか否かが判別される(ステップS72)。注文料理名の入力が終了していない場合(ステップS72;NO)、ステップS71に移行される。
【0087】
注文料理名の入力が終了した場合(ステップS72;YES)、計時部88から現在時刻が取得され、ステップS71において入力された注文料理名とともにその現在時刻が記憶部85内に注文テーブル100として記憶される(ステップS73)。具体的には、入力された注文料理名が注文料理名101として、現在時刻が注文時刻102として記憶される。また、受渡し済フラグ103はオフに設定される。
【0088】
そして、カメラ接続部86を介して、カメラi,jに注文客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラi,jでその撮影指示に応じて注文客の顔が撮影され、撮影された注文客の画像データがカメラ接続部86を介してカメラi,jから受信されて、その注文客画像データが注文テーブル100の画像データ104に記憶される(ステップS75)。注文客画像データは立体的な画像データである。
【0089】
そして、通信部87を介して、注文料理名を含む注文データが厨房端末90に送信され(ステップS75)、第2の注文受付け処理が終了される。厨房端末90は、注文データをECR80から受信して、図示しない表示部に注文料理名を表示する。このため、厨房の調理人に調理すべき料理名を確認させることができる。担当調理人は、注文料理名の調理を実行する。
【0090】
次に、担当料理人による料理の調理及び盛付けが完成し、担当調理人により厨房端末90の図示しない入力部を介してその料理の完成の旨が入力され、図示しない通信部を介してECR80にその完成の旨が送信される。そして、ECR80の通信部80を介して料理の完成の旨が厨房端末90から受信される。その後、注文料理を受取りに客(受取り客とする)がカウンタに現れる。そこで、接客人によりECR80の入力部82から受け渡し処理の実行を入力されたことをトリガとして、CPU81は、記憶部85から料理の受渡しプログラムを読み出してRAM83に格納して受渡し処理を実行する。
【0091】
図15に示すように、記憶部85内の注文テーブル100において、完成した注文料理名と注文料理名101とが一致し、受渡し済フラグ103がオフ(=0)であり且つ注文時刻102が一番早い画像データ104が読み出される(ステップS81)。そして、カメラ接続部86を介して、カメラi,jに受取り客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラi,jによりその撮影指示に応じて受取り客の顔が撮影され、撮影された受取り客の画像データがカメラ接続部86を介してカメラi,jから受信されて、その受取り客画像データがRAM83に記憶される(ステップS82)。受取り客画像データは立体的な画像データである。
【0092】
そして、比較部811により、ステップS81において読み出された注文客画像データと、ステップS82において撮影された受取り客画像データとが比較される(ステップS83)。この画像データの比較は、第1の実施の形態のステップS34における画像データの比較と同様である。そして、比較部811により、ステップS83の比較結果に基づいて、注文客画像データと受取り客画像データとの被写体としての客が同一人物であるか否かが判別される(ステップS84)。
【0093】
同一人物であると判別された場合(ステップS84;YES)、制御部812により、受取り客に完成された注文料理を受渡す旨の指示データが表示部84に表示される(ステップS85)。そして、ステップS81において読み出された注文客画像データに対応する、記憶部85内の注文テーブル100の受渡し済フラグ103がオンに設定され(ステップS86)、受渡し処理が終了される。接客人は、表示された注文料理を受渡す旨の指示データに基づいて、完成した注文料理を受取り客に受渡す。
【0094】
同一人物でないと判別された場合(ステップS84;NO)、注文料理名に対応する全ての注文客画像データが、注文テーブル100の画像データ104から注文時刻102とともに検索される(ステップS87)。そして、制御部812により、料理を受渡すべき注文客と受取り客とが異なっている旨のデータと、ステップS87において検索された注文客画像データ及びその注文時刻とが、表示部82に表示され(ステップS88)、受渡し処理が終了される。接客人は客が異なっている旨のデータ表示に基づいて、受取り客の注文客画像データを特定して、その注文時刻を確認し、現在の待ち人数、予想完成時刻等を受取り客に案内できる。
【0095】
以上、本実施の形態によれば、カウンタにおいて、カメラi,jにより、料理の注文時に注文客が撮影されて注文客画像データが取得され、完成した料理の受渡し時に受取り客が撮影されて受取り客画像データが取得され、料理を受渡すべき注文客画像データと受取り客画像データとが比較され被写体が同一人物であるか否かが判別され、同一人物である場合に料理の受渡し指示が表示部84に表示される。このため、接客人による料理を受渡すべき受取り客の確認作業の負担を軽減することができる。また、料理を受渡すべき受取り客の確認を正確に行うことができ、料理を間違った受取り客に受渡すことを防ぐことができる。
【0096】
また、料理を受渡すべき注文客画像データと受取り客画像データとの被写体が同一人物でない場合にも、その料理を注文した注文客画像データを注文時刻とともに表示部84に表示する。このため、料理を受け渡すべきでない受取り客に対して、接客人に現在の状況等を説明させることができる。
【0097】
なお、第1及び第2の実施の形態においては、2台のカメラにより被写体を撮影して立体的な画像データを取得する構成であったが、これに限るものではなく、1台のカメラにより被写体を撮影して平面的な画像データを取得する構成でもよい。また、第1及び第2の実施の形態においては、ECRで各種処理を行う構成であるが、これに限るものではなく、ECRとは独立した情報処理装置において、前記各種処理を行う構成でもよい。
【0098】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜に変更実施が可能なものである。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、料理基準画像データと盛付け画像データとの一致の度合いが算出され、その一致の度合いに基づいた料理の盛付けの評価が出力されるので、目視による料理の盛付けの評価作業の実行負担を軽減することができる。また、料理の盛付けを正確に評価するので、料理の盛付けの精度の向上を調理人に図らしめることができる。
【0100】
また、本発明によれば、注文客画像データと受取り客画像データとの比較により、注文客と受取り客とが一致するか否かが判別され、注文客と受取り客とが一致すると判別された場合に、受取り客への料理の受渡し実行を指示するので、目視による適正な受取り客の確認作業の実行負担を軽減することができる。また、適正な受取り客を正確に判別するので、料理の受渡しの間違いを防ぐことができる。
【0101】
また、本発明によれば、注文客画像データと精算客画像データとの比較により、注文客と精算客とが一致するか否かが判別され、注文客と精算客とが一致すると判別された場合に、精算客への料理の精算実行指示及びその精算データを出力するので、精算客に対応する精算データの取得のための情報の入力作業の実行負担を軽減することができる。また、精算客に対応する適正な精算データを正確に出力するので、精算の間違いを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態における画像データ処理システムαの構成を示す図である。
【図2】注文端末20の内部構成を示す図である。
【図3】注文テーブル50の構成を示す図である。
【図4】盛付け得点テーブル60の構成を示す図である。
【図5】料金テーブル70の構成を示す図である。
【図6】注文端末20で実行する注文入力処理を示すフローチャートである。
【図7】ECR10で実行する第1の注文受付処理を示すフローチャートである。
【図8】ECR10で実行する盛付け配膳処理を示すフローチャートである。
【図9】厨房端末30又は注文端末20で表示する表示画面を示す図であり、(I)は厨房端末30で表示する表示画面3Aを示す図であり、(II)は厨房端末30で表示する表示画面3Bを示す図であり、(III)は注文端末20で表示する表示画面2Aを示す図である。
【図10】ECR10で実行する精算処理を示すフローチャートである。
【図11】ECR10で実行する調理人管理処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明に係る第2の実施形態における画像データ処理システムβの構成を示す図である。
【図13】注文テーブル100の構成を示す図である。
【図14】ECR80で実行する第2の注文受付処理を示すフローチャートである。
【図15】ECR80で実行する受渡し処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
α,β…画像データ処理システム
10,80…ECR
20…注文端末
11,21,81…CPU
111,811…比較部
112,812…制御部
12,22,82…入力部
13,23,83…RAM
14,24,84…表示部
15,25,85…記憶部
16,86…カメラ接続部
17,26,87…通信部
18,88…計時部
30,90…厨房端末
a,b,c1〜cN,d1〜dN,f,g,i,j…カメラ
e1〜eN,h…テーブル
19,29,89…バス
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを用いて各種作業を補助する画像データ処理システム及び画像データ処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レストランや食堂等において人が行う作業としては、客からの料理の注文の受付け、その注文された料理の調理及び盛付け、その調理された料理の配膳、食事を終えた客の料理の精算等があった。
【0003】
また、前記作業の中には、コンピュータを用いた自動化が考えられているものもある。例えば、食事を終えた客の料理の精算について、料理の種類(値段)によって盛り付けるべき食器が予め決められており、料理の精算時に、料理が盛付けられていた食器にスリット光を照射し、その照射された食器をカメラで撮影して画像データを取得し、その画像データ中のスリット光を解析して、撮影された食器の形状及び数を算出し、その食器の形状及び数に基づいて料理の精算を行う装置が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−069579号公報(第3〜4頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記各作業の軽減が図られていない部分はたくさんあり、それらの作業が適正になされていない場合があった。例えば、上記注文された料理の盛付けにおいては、担当調理人により個性があり、料理の量を含む盛付け結果が客観的に見て必ずしも一致しない場合があり、同じ料理を注文した客に不公平が生じてしまうことがあった。ひどい場合には、担当調理人が盛付けるべき料理の盛付けを忘れてしまうこともあった。これらの料理の盛付けチェックは、調理人、ウエイター若しくはウエイトレス等が目視により行う。しかし、調理人の料理の盛付けのチェックの負担は大きく、人による作業のためチェックミスも発生していた。特に店が混んでいて忙しいときに盛付けチェックの負担は更に大きくなり、チェックミスの頻度も負増えていた。
【0006】
また、客がカウンタで注文し、注文した料理が完成した後、再びその客がその料理を受取る方式においては、ウエイター若しくはウエイトレス等が客の顔と客の注文した料理とその順番を把握する作業は大きな負担となっていた。例えば、ウエイター若しくはウエイトレス等が客の顔を忘れてしまったり、注文していない客や、注文したが受取るべき順番でない客に誤って料理を受渡してしまうことがあった。
【0007】
また、食事を終えた客の料理の精算について、ウエイター若しくはウエイトレスが伝票を見て料金を入力する作業又はその客の伝票からテーブル番号を入力する作業等が必要であった。このため、精算時に入力作業の負担があった。
【0008】
本発明の課題は、料理の注文から精算における人が行う作業を軽減できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データを記憶する記憶部と、
調理された料理を撮影して盛付け画像データを出力する撮影部と、
前記記憶部に記憶された料理基準画像データと前記撮影部に撮影された盛付け画像データとを比較して、その一致の度合いを算出する比較部と、
前記比較部により算出された一致の度合いに基づいて料理の盛り付けの評価を出力する制御部とを備える。
【0010】
本発明によれば、料理基準画像データと盛付け画像データとの一致の度合いが算出され、その一致の度合いに基づいた料理の盛付けの評価が出力されるので、目視による料理の盛付けの評価作業の実行負担を軽減することができる。また、料理の盛付けを正確に評価するので、料理の盛付けの精度の向上を調理人に図らしめることができる。
【0011】
また、例えば、前記記憶部は、料理の調理人を識別する識別データを記憶し、前記制御部は、前記料理の盛り付けの評価を、前記識別データに対応して出力するとともに前記記憶手段に記憶するとして構成してもよい。
【0012】
また、例えば、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記識別データ及び前記料理の盛り付けの評価に基づいて各調理人を評価する評価データを算出し、前記識別データに対応して前記評価データを出力するとして構成してもよい。
【0013】
また、本発明は、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
料理を受取りに来た受取り客を撮影して受取り客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された受取り客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記受取り客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記受取り客とが一致すると判別された場合に、前記受取り客への料理の受渡し実行を指示する制御部とを備える。
【0014】
本発明によれば、注文客画像データと受取り客画像データとの比較により、注文客と受取り客とが一致するか否かが判別され、注文客と受取り客とが一致すると判別された場合に、受取り客への料理の受渡し実行を指示するので、目視による適正な受取り客の確認作業の実行負担を軽減することができる。また、適正な受取り客を正確に判別するので、料理の受渡しの間違いを防ぐことができる。
【0015】
また、本発明は、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記注文客に応じた精算のための精算データとを記憶する記憶部と、
料理の精算をする精算客を撮影して精算客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記記憶部に記憶された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された精算客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記精算客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記精算客とが一致すると判別された場合に、前記記憶部から前記精算客に対応する精算データを読み出し、前記精算客への料理の精算実行指示及び前記精算客に対応する精算データを出力する制御部とを備える。
【0016】
本発明によれば、注文客画像データと精算客画像データとの比較により、注文客と精算客とが一致するか否かが判別され、注文客と精算客とが一致すると判別された場合に、精算客への料理の精算実行指示及びその精算データを出力するので、精算客に対応する精算データの取得のための情報の入力作業の実行負担を軽減することができる。また、精算客に対応する適正な精算データを正確に出力するので、精算の間違いを防ぐことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る第1及び第2の実施の形態を順に説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1〜図11を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。先ず、図1及び図2を参照して本実施の形態における装置の特徴を説明する。図1は、本実施の形態における画像データ処理システムαの構成を示す図である。図2は、注文端末20の内部構成を示す図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態の画像データ処理システムαは、レストラン、食堂等に設けられる。画像データ処理システムαは、各種処理及び料理の精算を行うECR(Electronic Cash Register)10と、ウエイター又はウエイトレスが携帯し注文の受付け等に使用する携帯の注文端末20と、厨房に設けられ各種処理を行う厨房端末30と、ECR10での精算時の客の顔を撮影する撮影部としてのカメラa,bと、客がつくテーブルe1〜eN(但し、Nは任意の自然数)毎に設けられ注文する客の顔を撮影する撮影部としてのカメラc1〜cN,d1〜dNと、厨房又は配膳のためのカウンター等に設けられ、調理済みで配膳前の料理を撮影する撮影部としてのカメラf,gとを備える。カメラa,b,c1〜cN,d1〜dNはECR10に接続され、カメラf,gは厨房端末30に接続される。また、注文端末20及び厨房端末30は、ECR10と無線LAN(Local Area Network)接続されている。
【0020】
カメラは、それぞれ2対となって被写体を撮影する。カメラa,c1〜cN,fは、被写体を横方向から撮影する。カメラb,d1〜dN,gは、被写体を上方向から撮影する。この横方向からの画像データと、上方向からの画像データとを組合わせることにより、被写体の立体的な画像データを撮影する事ができる。また、カメラはDCE(デジタルスチルカメラ)又はデジタルビデオカメラ等であり、静止画又は動画の画像データを撮影することができる。
【0021】
ECR10は、各部を中央制御するCPU(Central Processing Unit)11と、ユーザから情報の入力を受付ける入力部12と、一時的に情報を格納するRAM(Random Access Memory)13と、情報をユーザに対して表示する表示部14と、情報を記憶する記憶部15と、カメラa,b,c1〜cN,d1〜dNに接続するカメラ接続部16と、外部機器と情報を送受信する通信部17と、現在日時を出力する計時部18とから構成され、各部がバス19により通信接続される。
【0022】
CPU11は、記憶装置15内に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムをRAM13内に展開し、入力部12から入力される各種指示又はそれに応じた各種データをRAM13内に一時的に格納し、この入力指示及び入力データに応じて記憶部15内に格納されたアプリケーションプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM13内に格納すると共に、表示部14に表示する。
【0023】
記憶部15には、第1の注文受付処理を実行するための第1の注文受付プログラムと、盛付け配膳処理を実行するための盛付け配膳プログラムと、精算処理を実行するための精算プログラムと、調理人管理処理を実行するための調理人管理プログラムと、後述する各種データとが記憶される。ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された第1の注文受付プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、第1の注文受付処理が実行される。また、ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された盛付け配膳プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、盛付け配膳処理が実行される。また、ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された精算プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、精算処理が実行される。また、ECR10において、CPU11が記憶部15に記憶された調理人管理プログラムを読み出してRAM13に展開して実行することにより、調理人管理処理が実行される。これらの実行構成において、図1に示すように、各種判別を行う比較部111と、各種制御を行う制御部112とが、ECR10に構成されているものとして説明する。なお、比較部111と、制御部112は、ソフトウェア的に実現される構成であるが、ハードウェアとして搭載される構成でもよい。
【0024】
入力部12は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードを備え、操作者によりキーボードで押下された押下信号をCPU11に出力する。また、入力部12は、マウス等のポインティングデバイス等を含み、そのポインティングデバイスの位置信号をCPU11に出力する構成としてもよい。
【0025】
RAM13は、各種プログラム、入力データ及び処理結果等の各種データを、ランダムアクセス展開可能に格納するワーク領域を有して、各種情報を一時的に記憶するメモリである。
【0026】
表示部14は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)又はEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等を備え、CPU11から入力される表示指示に従って各種表示データの画面表示を行う。
【0027】
記憶部15は、各種プログラム、各種データなどが予め記憶されまたは書込み可能な記録媒体(図示せず)を有し、当該記録媒体は、磁気的、光学的記録媒体若しくは半導体等の不揮発性メモリ等のCPU11読取り可能な記録媒体で構成されている。当該記録媒体は、固定ハードディスク等の固定的に設けたものに限らず、CD−RW、DVD±RW、DVD−RAM、メモリカード、携帯ハードディスク等の着脱自在に装着する可搬型のものを含む。
【0028】
RAM13及び記憶部15は、CPU11の制御により内部データの読込み及び書換えが可能な構成である。なお、前記記録媒体としては、他にも、読書き可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリを採用する構成でもよい。また、プログラムを記録する記録媒体としては、読込み専用のCD−ROM、DVD、ROM等を採用する構成でもよい。
【0029】
また、記憶部15に記憶されたプログラム、データ等は、その一部若しくは全部を外部機器から通信ネットワーク及び通信部17を介して受信して格納する構成にしてもよい。また、記憶部15は前記通信ネットワーク上に構築された外部機器の記憶装置であってもよい。更に、前記各種プログラムを前記通信ネットワークを介して外部機器へ送信及びインストールする構成にしてもよい。
【0030】
通信部17は、注文端末20及び厨房端末30と無線LAN通信を行う無線LANカード、アクセスポイント等から構成されるが、上記の通信ネットワークに接続する構成でもよい。その場合、通信ネットワークは、無線LANだけでなく、有線LAN、WANを含めてもよく、電話回線網、ISDN回線網、広帯域通信回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線、光通信回線、無線通信回線と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ等を含む構成でもよい。また、通信部17は、注文端末20及び厨房端末30と有線LAN通信等を行う構成でもよい。
【0031】
カメラ接続部16は、CPU11の撮影命令をカメラa,b,c1〜cN,d1〜dNに送信し、その撮影された画像データをそのカメラから受信してCPU11に出力する。計時部18は、CPU11の要求により現在日時データをCPU11に出力する。
【0032】
なお、ECR10は、本実施の形態において、1台の情報処理装置で構成している。しかし、例えば通信ネットワークを介した複数の機器を設置すること等により、各種機能を複数の機器で分散して実行する構成でもよい。この場合、各種機能を実行する負荷が分散される。
【0033】
図2を参照して、注文端末20の内部構成を説明する。注文端末20は、CPU21と、RAM23と、表示部24と、記憶部25と、通信部26とから構成され、各部はバス27により通信接続されている。CPU21、RAM23、表示部24、記憶部25、通信部26は、ECR10のCPU11、RAM13、表示部14、記憶部15、通信部17と同様の構成であり、異なる点を説明する。
【0034】
入力部24は、携帯機器用のキーパッド等を備える。表示部24は、LCD又はELディスプレイ等の携帯機器用ディスプレイ等を備える。記憶部25は、ROM、フラッシュROM等を備える。通信部26は、ECR10と無線LAN通信を行う。
【0035】
記憶部25は、注文入力処理を行う注文入力プログラムを記憶する。CPU21は、記憶部25に記憶された注文入力プログラムを読み出しRAM23に格納して注文入力処理を実行する。
【0036】
厨房端末30は、図示しないが、CPU、RAM、入力部、表示部、記憶部と、カメラf,gと接続するカメラ接続部と、ECR10と無線LAN通信を行う通信部を備える。そのCPUは、調理人等の入力部の入力によりカメラ接続部を介してカメラf,gにテーブルh上の料理を撮影し、その撮影画像データをカメラ接続部を介して取得する。
【0037】
図3〜図5を参照して記憶部15に記憶するデータを説明する。図3は、注文テーブル50の構成を示す図である。図4は、盛付け得点テーブル60の構成を示す図である。図5は、料金テーブル70の構成を示す図である。
【0038】
ECR10の記憶部15には、注文テーブル50と、盛付け得点テーブル60と、料金テーブル70と、料理基準画像データとが記憶される。図3に示すように、注文テーブル50は、注文に関するデータを有するテーブルであり、テーブルe1〜eNそれぞれに付された番号であるテーブル番号51と、客が注文した料理の料理名である注文料理名52と、料理の注文を受付けた時刻である注文時刻53と、注文された料理が配膳されたか否かを示す配膳済みフラグ54と、料理を注文した客(注文客とする)の画像データ55とを含む。
【0039】
テーブル番号51の01〜0Nは、テーブルe1〜eNに対応する。また、配膳済みフラグ54は、料理が配膳済の場合に1と設定され、料理が配膳されていない場合に0と設定される。画像データ55は、テーブル毎に注文を行った客1人の顔の立体画像データとなるが、その画像データは、表情の変化等により、一人につき複数パターンが撮影及び記憶されるものとしてもよい。また、画像データ55は、テーブルについた客の複数人又は全員の画像データとしてもよい。複数人からなるグループが1つのテーブルについた場合に、注文客と精算客が異なる場合があるからである。
【0040】
図4に示すように、盛付け得点テーブル60は、レストラン、食堂等に所属する調理人毎の料理の盛付け得点を示すテーブルであり、各調理人を識別する文字コードである調理人コード61と、各調理人の料理の盛付けのトータル点数である盛付け得点62と、各調理人の基本給63とを含む。盛付け得点62は、各調理人の給料に反映されるデータであり、料理の盛付けが悪いとその都度減点される。
【0041】
各調理人を識別するデータとしては、調理人コードに限るものではなく、調理人名、調理人番号等でもよい。また、盛付け得点62は、本実施の形態では、基本給63が月給の基本給である場合の月毎のデータであるものとするが、これに限るものではなく、日毎、週毎、各週毎、年毎の任意の期間のデータとしてもよい。
【0042】
図5に示すように、料金テーブル60は、注文された料理の料理名である注文料理名71と、各料理名に対応する料理の料金72とを含む。また、図示しないが、記憶部15に記憶される料理基準画像データは、各料理の量及び盛付けの基準となる適正な料理の画像データである。この料理基準画像データも立体的な画像データである。
【0043】
次に、図6〜図11を参照して画像データ処理システムαの動作を説明する。図6は、注文端末20で実行する注文入力処理を示すフローチャートである。図7は、ECR10で実行する第1の注文受付処理を示すフローチャートである。図8は、ECR10で実行する盛付け配膳処理を示すフローチャートである。図9は、厨房端末30又は注文端末20で表示する表示画面を示す図であり、(I)は厨房端末30で表示する表示画面3Aを示す図であり、(II)は厨房端末30で表示する表示画面3Bを示す図であり、(III)は注文端末20で表示する表示画面2Aを示す図である。図10は、ECR10で実行する精算処理を示すフローチャートである。図11は、ECR10で実行する調理人管理処理を示すフローチャートである。
【0044】
最初に、画像データ処理システムαが設置されているレストラン等に入ってきてテーブルについた客又は既にテーブルについている客が注文を要求して、ウエイター又はウエイトレス等の接客人が注文を聞きに注文端末20を持ってその客の座ったテーブルへ向かう。そして、接客人により注文端末20の入力部22から注文入力処理の実行を入力されたことをトリガとして、CPU21は、記憶部25から注文入力プログラムを読み出してRAM23に格納して注文入力処理を実行する。
【0045】
図6に示すように、先ず、接客人によりその客が座ったテーブルのテーブル番号が入力部22を介して入力され、そのテーブル番号が通信部26を介してECR10へ送信され、ECR10からそのテーブル番号に対応する注文データが受信される(ステップS11)。注文データとは、テーブル番号、注文料理名、その注文時刻及び配膳済フラグである。ECR10側では、注文端末20から通信部17を介してテーブル番号が受信され、記憶部15内の注文テーブル50において、受信されたテーブル番号と、これに対応する注文料理名52、注文時刻53及び配膳済フラグ54が注文データとして読み出され、その注文データが通信部17を介して注文端末20に送信される。その注文データは、注文入力処理の実行前に既に注文されてECR10に記憶されているデータであり、新規の客の場合等にはNULLとなる。
【0046】
そして、記憶部25に記憶されている入力フラグのうち、ステップS11で入力されたテーブル番号に対応する入力フラグがオン(=1)であるか否かが判別される(ステップS12)。入力フラグがオンであることは、現在使用している注文端末20で注文入力が途中で一時終了している状態にあることを示す。入力フラグがオンである場合(ステップS12;YES)、記憶部25に記憶されている一時終了状態の注文料理名が読み出される(ステップS13)。
【0047】
そして、配膳者により入力部22を介して注文料理名が入力される(ステップS13)。入力フラグがオフである場合(ステップS12;NO)、ステップS14に移行される。そして、ステップS14における注文料理名入力が終了されたか否か又は一時終了されたかが判別される(ステップS15)。注文料理名入力が終了されていない場合(ステップS15;NO)、ステップS14に移行される。注文料理名入力が終了された場合(ステップS15;YES)、記憶部25に記憶された、ステップS11において取得されたテーブル番号に対応する入力フラグがオフされ、ステップS14において入力された注文料理名と、ステップS11において取得されたテーブル番号とが注文データとして、通信部26を介してECR10に送信され(ステップS16)、注文入力処理が終了される。
【0048】
注文データ入力が一時終了された場合(ステップS15;一時終了)、記憶部25に記憶された、ステップS11において入力されたテーブル番号に対応する入力フラグがオンされ、記憶部25にステップS14において入力された注文料理名が記憶され(ステップS17)、注文入力処理が終了される。
【0049】
次に、注文端末20からECR10の通信部17を介して注文データが受信開始されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から第1の注文受付プログラムを読み出してRAM13に格納して第1の注文受付処理を実行する。
【0050】
図7に示すように、先ず、注文端末20から通信部17を介して注文データが受信される(ステップS21)。そして、計時部18から現在時刻が取得され、ステップS21において受信された注文データとともに、その現在時刻が記憶部15内の注文テーブル50に記憶される(ステップS22)。具体的には、注文データ中のテーブル番号、注文料理名が、テーブル番号51、注文料理名52に記憶され、現在時刻が注文時刻53に格納される。また、配膳済フラグ54は、オフ(=0)に記憶される。
【0051】
そして、カメラ接続部16を介して、テーブルe1〜eNのうちの注文客がついているテーブルに対応するカメラに注文客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラでその撮影指示に応じて注文客の顔が撮影され、撮影された注文客の画像データがカメラ接続部16を介してそのカメラから受信されて、その注文客画像データが記憶部15内の注文テーブル50に記憶される(ステップS23)。具体的には、注文客画像データが、注文テーブル50内のステップS22において記憶されたレコードの画像データ55に記憶される。
【0052】
そして、ステップS21において受信された注文料理名が通信部17を介して厨房端末30へ送信され(ステップS24)、第1の注文受付処理が終了される。
厨房端末30においては、ECR10から注文料理名が受信され、その注文料理名が図示しない表示部に表示される。調理人はその表示された注文料理名を見て、注文された料理の調理を実行する。ここで、その料理の調理を担当した調理人を担当調理人とする。
【0053】
次に、担当調理人により注文された料理の調理が終了し、その盛付けが完成した場合に、テーブルhの上に盛付けが完成した料理が載せられる。担当調理人により厨房端末30の図示しない入力部を介して料理の盛付けが完成した旨及びその担当調理人の調理人コードが入力される。そして、厨房端末30によりカメラf,gに撮影指示が送信され、カメラf,gにおいてテーブルhの上の料理が撮影され盛付け画像データとして厨房端末30に送信される。そして、厨房端末30により、その料理の盛付けが完成した旨及び調理人コードがECR10に送信される。
【0054】
そして、ECR10の通信部17を介して厨房端末30から料理の盛付けが完成した旨及び調理人コードが受信されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から盛付け配膳プログラムを読み出してRAM13に格納して盛付け配膳処理を実行する。
【0055】
図8に示すように、先ず、通信部17を介して厨房端末30から盛付け画像データが受信される(ステップS31)。そして、ステップS31において盛付け画像データが受信されたか否かが判別される(ステップS32)。盛付け画像データが受信されていない場合(ステップS32)、ステップS32に移行される。盛付け画像データが受信された場合(ステップS32;YES)、記憶部15に記憶されている料理基準画像データのうち、盛付けが完成した料理に対応するものが読み出される(ステップS33)。
【0056】
そして、比較部111により、ステップS31において受信された盛付け画像データと、ステップS33において受信された盛付け画像データとの構成が比較される(ステップS34)。画像データの構成の比較は、例えば、明るさの分布、色の分布等に基づいて行う。また、画像データは立体的であるので、平面の画像データ比べてより正確に比較することができる。また、例えば、画像データの一致の度合いを算出し、その一致の度合いが所定値以上である場合に同じ構成であるとし、所定値より低い場合に同じ構成でないと判別する。構成が同じである場合は、完成した料理の盛付けが問題ないことを意味する。構成が同じでない場合は、完成した料理の盛付けに問題があることを意味する。
【0057】
そして、比較部111により、ステップS34の比較結果に基づいて、ステップS31において受信された盛付け画像データと、ステップS33において受信された盛付け画像データとが同じ構成であるか否かが判別される(ステップS35)。構成が同じ場合(ステップS35;YES)、注文テーブル50のレコードのうち、構成が同じであった料理の注文料理名と注文料理名52とが一致し、配膳済フラグ54が0で且つ注文時刻53が一番早いテーブル番号51が取得される(ステップS36)。
【0058】
そして、制御部112により、通信部17を介して、完成した料理の盛付けが問題ない(OKである)旨のデータと、ステップS36で取得したテーブル番号とが厨房端末30に送信される(ステップS37)。そして、制御部112により、通信部17を介して、注文料理の配膳指示の旨のデータと、ステップS36で取得したテーブル番号と、このテーブル番号51に対応する注文テーブル50の画像データ55とが注文端末20に送信される(ステップS38)。そして、注文テーブル50内の、配膳指示された注文料理に対応する配膳済フラグ53がオン(=1)され(ステップS39)、盛り付け配膳処理が終了される。
【0059】
構成が異なる場合(ステップS35;NO)、制御部112により、通信部17を介して、完成した料理の盛付けに問題がある(NGである)旨のデータが厨房端末30に送信される(ステップS40)。そして、記憶部15内の盛付け得点テーブル60において、ステップS31の前に受信した調理人コードに対応する盛付け得点62が所定点数減点され(ステップS41)、盛り付け配膳処理が終了される。
【0060】
ステップS37の後、厨房端末30において、完成した料理の盛付けがOKである旨のデータと、テーブル番号とがECR10から受信され、その完成した料理の盛付けがOKである旨のデータと、そのテーブル番号と、調理人コードに対応する調理人名とが、厨房端末30の図示しない表示部に表示される。例えば、図9(II)に示すような表示画面3Bとして表示される。このため、表示画面3Bにより、担当調理人に料理の盛り付けが問題ないことを確認させることができる。
【0061】
また、ステップS38の後、注文端末20において、注文料理の配膳指示の旨のデータと、そのテーブル番号と、その注文客画像データとがECR10から受信され、その注文料理の配膳指示の旨のデータと、そのテーブル番号と、その注文客画像データとが、注文端末20の表示部24に表示される。例えば、図9(III)に示すような表示画面2Aとして表示される。このため、表示画面2Aにより、配膳先のテーブル番号及び注文客画像データを接客人に確認させ、容易に注文料理を配膳させることができる。
【0062】
また、ステップS40の後、厨房端末30において、完成した料理の盛付けがNGである旨のデータがECR10から受信され、その完成した料理の盛付けがNGである旨のデータと、調理人コードに対応する調理人名とが、厨房端末30の図示しない表示部に表示される。例えば、図9(I)に示すような表示画面3Aとして表示される。このため、表示画面3Aにより、担当調理人に料理の盛り付けに問題があることを確認させ、料理の盛付けのやり直しを実行させることができる。
【0063】
次に、注文客が注文料理を食べ終わり、料理の精算をするために、ECR10の設置されている精算所へその客(精算客とする)が移動する。その精算所には、カメラa,bが設置されている。そして、接客人によりECR10の入力部12を介して精算処理の実行開始が入力されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から精算プログラムを読み出してRAM13に格納して精算処理を実行する。
【0064】
図10に示すように、先ず、記憶部15内の注文テーブル50の画像データ55(注文客画像データ)が全て読み出される(ステップS51)。そして、カメラ接続部16を介して、カメラa,bに精算客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラa,bでその撮影指示に応じて精算客の顔が撮影され、撮影された精算客の画像データがカメラ接続部16を介してカメラa,bから受信されて、その精算客画像データがRAM13に格納される(ステップS52)。精算客画像データも立体的な画像データである。
【0065】
そして、比較部111により、ステップS51において読み出された注文客画像データと、ステップS52において撮影された精算客画像データとが比較される(ステップS53)。この画像データの比較は、ステップS34における画像データの比較と同様である。そして、比較部111により、ステップS53の比較結果に基づいて、注文客画像データと精算客画像データとの被写体の客が同一人物であるか否かが判別される(ステップS54)。
【0066】
同一人物であると判別された場合(ステップS54;YES)、記憶部15内の注文テーブル50から、その注文客画像データに対応する(精算客画像データにも対応する)テーブル番号51及び注文料理名52が読み出され、記憶部15内の料金テーブル70から、読み出された注文料理名52に対応する料金72が読み出され、その合計が算出される(ステップS55)。そして、制御部112により、ステップS55において算出された合計料金が、読み出されたテーブル番号とともに表示部14に表示され、精算指示が表示部14に表示され(ステップS56)、精算処理が終了される。接客人は、その合計料金及び精算指示に基づいて、精算を実行する
【0067】
同一人物であると判別されない場合(ステップS54;NO)、接客人により入力部12を介して精算客のテーブル番号が入力され(ステップS57)、ステップS55に移行される。この場合、ステップS55においては、記憶部15内の注文テーブル50から、ステップS57において読み出されたテーブル番号に対応する注文料理名52が読み出され、記憶部15内の料金テーブル70から、読み出された注文料理名52に対応する料金72が読み出され、その合計が算出される。
【0068】
なお、本実施の形態では省略されているが、ECR10にはレシート等をプリント出力するプリント出力部が設けられ、精算実行後、注文料理名、テーブル名等を含むレシートがプリント部から出力されて、そのレシートが接客人から精算客へ手渡される。
【0069】
次に、調理人の料理盛付けの評価を行う調理人管理処理を説明する。調理人管理処理は、毎日の営業終了後に自動的に実行される。この実行間隔は、日毎に限るものではなく、週毎等、他の間隔でもよい。また、予め、給料の締め日が決められている。店長等の管理人によりECR10の入力部12を介して調理人管理処理の実行が入力されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15から調理人管理プログラムを読み出してRAM13に格納して調理人管理処理を実行する。また、調理人管理処理は、所定期間毎の所定時刻になったことをトリガとして自動的に実行される構成でもよい。
【0070】
図11に示すように、先ず、計時部18から現在日時が取得され、その現在日時が調理人の給料締め日か否か判別される(ステップS61)。給料締め日である場合(ステップS61;YES)、全調理人のうちの未選択の(新規又は次の)調理人が選択され、記憶部15内の盛付け得点テーブル60から、選択された調理人の調理人コード61に対応する盛付け得点62及び基本給63が読み出される(ステップS62)。
【0071】
そして、ステップS62において読み出された盛付け得点及び基本給に基づいて給料データが算出され、その給料データが記憶部15に記憶される(ステップS63)。具体的には、例えば、減点方式で盛付け得点が付けられている場合、基本給*(現在の盛付け得点/最初の盛付け得点)の式により算出される。例えば、図4の調理人コード001の調理人の給料データは、250000*(1000/1000)=250000となり、調理人コード002の調理人の給料データは、200000*(900/1000)=180000となる。
【0072】
そして、盛付け得点テーブル60の、選択された調理人に対応する盛付け得点62が最初の数値にリセットされ記憶される(ステップS64)。そして、ステップS62において全ての調理人が選択されたか否かが判別される(ステップS65)。全ての調理人が選択されていない場合(ステップS65;NO)、ステップS62に移行される。全ての調理人が選択された場合(ステップS65;YES)、調理人管理処理が終了される。
【0073】
給料締め日でない場合(ステップS61;NO)、記憶部15内の盛付け得点テーブル60が読み出され、盛付け得点テーブル60がレポートとして表示部14に表示され(ステップS66)、調理人管理処理が終了される。盛付け得点テーブル60の表示により、管理人にその盛付け得点テーブル60を確認させることができる。管理人は盛付け得点テーブル60の盛付け得点62に基づいて、適宜調理人に盛り付けの改善等の指導を行うことができる。また、ECR10に図示しないプリント出力部が設けられている場合には、給料データ及びレポートがプリント出力される構成でもよい。また、盛付け配膳処理において、盛付けNGとなった盛付け画像データが記憶部15に記憶される構成でもよく、その場合には、そのNGとなった盛付け画像データを表示部14に表示(又はプリント出力部からプリント出力)して、そのNGとなった盛付け画像データを調理人に見せて盛付けを指導することも可能である。
【0074】
以上、本実施の形態によれば、料理の盛付け及び配膳において、担当調理人により調理及び盛付けされた料理をカメラf,gにより撮影して盛付け画像データを取得し、その盛付け画像データと料理基準画像データとが比較されて問題あるか否かが判別され、その判別結果が表示部14に表示される。このため、人の目視による料理の盛付けのチェックの負担が軽減され且つ料理の盛付けのチェックを正確に行うことができる。また、担当調理人にその判別結果を知らせることができ、調理人に料理の盛付けの精度の向上を図らしめることができる。
【0075】
また、本実施の形態によれば、料理の盛付けに問題がある場合に、担当調理人の盛付け得点を減点し、その盛付け得点に基づいて各調理人の評価としての給料が決定される。このため、人の目視にでなく画像データの比較により行う料理の盛付けのチェックにより公正に調理人を評価することができ、管理人によるその評価実行の負担を軽減することができる。また、その評価結果(給料)により、調理人に料理の盛付けの精度の更なる向上を図らしめることができる。
【0076】
また、本実施の形態によれば、料理の精算において、注文時に撮影された注文客画像データと、精算時に撮影された精算客画像データとが比較され、被写体が同一人物であると判別された場合に、精算客に対応する合計料金を算出して精算の指示がなされる。このため、接客人による精算時の精算客のテーブル番号の確認及び入力を行う負担を軽減することができ、正確に合計料金を算出して精算することができる。
【0077】
なお、本実施の形態では、料理の盛付けがNGとなった際に、盛付け得点を所定点数だけ減点していく構成であったが、これに限るものではなく、盛付け画像データと料理基準画像データとの一致の度合いに応じて、減点する点数を段階的に変化させていく構成でもよい。また、一致の度合いが高く盛付けが優秀である場合、盛付け得点に所定点数を加算する構成でもよく、一致の度合いに応じてその加算点数を段階的に変化させる構成でもよい。また、盛付けのNG回数が所定回数に達した段階で盛付け得点を減点する構成でもよく、盛付けのOK回数が所定回数に達した段階で盛付け得点を加点する構成でもよい。
【0078】
また、盛付け配膳処理において、注文端末20及び厨房端末30にそれぞれプリント出力部が設けられ、図9(I)に示す表示画面3A、(II)に示す表示画面3Bのそれぞれに対応するデータを厨房端末30においてプリント出力し、図9(III)に示す表示画面2Aに対応するデータを注文端末20においてプリント出力する構成でもよい。
【0079】
(第2の実施の形態)
次に、図12〜図15を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態のように、接客人がテーブルに注文を取りにいく方式ではなく、客がカウンタで料理を注文し、その後、注文料理が完成した際に、客が再びそのカウンタまで注文料理を取りにいく方式のレストラン等に適用される。先ず、図12を参照して、本実施の形態の装置の特徴を説明する。図12は、本実施の形態における画像データ処理システムβの構成を示す図である。
【0080】
図12に示すように、本実施の形態の画像データ処理システムβは、カウンタに設置されるECR80と、同じくカウンタに設置され注文客及び料理の受取り客とを撮影する撮影部としてのカメラi,jと、厨房に設けられECR80と無線又は有線LANにより接続された厨房端末90とを備える。横方向から撮影するカメラiと上方向から撮影するカメラjとにより、被写体である注文客及び受け渡し客の立体的な画像データが撮影される。
【0081】
厨房端末90は、第1の実施の形態における厨房端末30と同様の構成である。また、ECR80は、CPU81と、入力部82と、RAM83と、表示部84と、記憶部85と、カメラi,jと接続するカメラ接続部86と、厨房端末90と無線LAN通信を行う通信部87と、計時部88とから構成され、各部はバス89に通信接続される。CPU81、入力部82、RAM83、表示部84、記憶部85、カメラ接続部86、通信部87、計時部88は、それぞれ順に、CPU11、入力部12、RAM13、表示部14、記憶部15、カメラ接続部16、通信部17、計時部18と同様の構成である。よって、第1の実施の形態のECR10及び厨房端末30と異なる部分を主として説明する。
【0082】
記憶部85には、第2の注文受付処理を実行するための第2の注文受付プログラムと、料理の受渡し処理を実行するための受渡しプログラムと、後述する各種データが記憶される。また、ECR80において、CPU81が記憶部85に記憶された第2の注文受付処理プログラムを読み出してRAM83に展開して実行することにより、第2の注文受付処理が実行される。また、ECR80において、CPU81が記憶部85に記憶された受渡しプログラムを読み出してRAM83に展開して実行することにより、受渡し処理が実行される。この実行構成において、図12に示すように、各種判別を行う比較部811と、各種制御を行う制御部812とが、ECR80に構成されているものとして説明する。なお、比較部811と、制御部812は、ソフトウェア的に実現される構成であるが、ハードウェアとして搭載される構成でもよい。
【0083】
次に、図13を参照して、記憶部85に記憶されるデータ構成を説明する。図13は、注文テーブル100の構成を示す図である。記憶部85には、図13に示す注文テーブル100が記憶される。注文テーブル100は、注文に関するデータを有するテーブルであり、注文料理名101と、注文時刻102と、料理の受渡しが済んでいるか否かを示す受渡し済フラグ103と、画像データ104とを含む。注文料理名101、注文時刻102、受渡し済フラグ103、画像データ104は、それぞれ順に、第1の実施の形態の注文テーブル50の注文料理名51、注文時刻52、配膳済フラグ53、画像データ54と同様である。
【0084】
次に、図14及び図15を参照して、画像データ処理システムβの動作を説明する。図14は、ECR80で実行する第2の注文受付処理を示すフローチャートである。図15は、ECR80で実行する受渡し処理を示すフローチャートである。
【0085】
最初に、料理を注文しようとする注文客が、料理の注文を行うためにECR80が設置されたカウンタに来る。そのカウンタにいるウエイター又はウエイトレス等の接客人によりECR80の入力部82を介して第2の注文受付処理の実行が入力されたことをトリガとして、CPU81は、記憶部85から第2の注文受付プログラムを読み出してRAM83に格納して第2の注文受付処理を実行する。
【0086】
図14に示すように、先ず、接客人により、注文客から注文された料理の注文料理名が入力部82を介して入力される(ステップS71)。そして、ステップS71における注文料理名の入力が終了したか否かが判別される(ステップS72)。注文料理名の入力が終了していない場合(ステップS72;NO)、ステップS71に移行される。
【0087】
注文料理名の入力が終了した場合(ステップS72;YES)、計時部88から現在時刻が取得され、ステップS71において入力された注文料理名とともにその現在時刻が記憶部85内に注文テーブル100として記憶される(ステップS73)。具体的には、入力された注文料理名が注文料理名101として、現在時刻が注文時刻102として記憶される。また、受渡し済フラグ103はオフに設定される。
【0088】
そして、カメラ接続部86を介して、カメラi,jに注文客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラi,jでその撮影指示に応じて注文客の顔が撮影され、撮影された注文客の画像データがカメラ接続部86を介してカメラi,jから受信されて、その注文客画像データが注文テーブル100の画像データ104に記憶される(ステップS75)。注文客画像データは立体的な画像データである。
【0089】
そして、通信部87を介して、注文料理名を含む注文データが厨房端末90に送信され(ステップS75)、第2の注文受付け処理が終了される。厨房端末90は、注文データをECR80から受信して、図示しない表示部に注文料理名を表示する。このため、厨房の調理人に調理すべき料理名を確認させることができる。担当調理人は、注文料理名の調理を実行する。
【0090】
次に、担当料理人による料理の調理及び盛付けが完成し、担当調理人により厨房端末90の図示しない入力部を介してその料理の完成の旨が入力され、図示しない通信部を介してECR80にその完成の旨が送信される。そして、ECR80の通信部80を介して料理の完成の旨が厨房端末90から受信される。その後、注文料理を受取りに客(受取り客とする)がカウンタに現れる。そこで、接客人によりECR80の入力部82から受け渡し処理の実行を入力されたことをトリガとして、CPU81は、記憶部85から料理の受渡しプログラムを読み出してRAM83に格納して受渡し処理を実行する。
【0091】
図15に示すように、記憶部85内の注文テーブル100において、完成した注文料理名と注文料理名101とが一致し、受渡し済フラグ103がオフ(=0)であり且つ注文時刻102が一番早い画像データ104が読み出される(ステップS81)。そして、カメラ接続部86を介して、カメラi,jに受取り客の顔の撮影指示が送信され、そのカメラi,jによりその撮影指示に応じて受取り客の顔が撮影され、撮影された受取り客の画像データがカメラ接続部86を介してカメラi,jから受信されて、その受取り客画像データがRAM83に記憶される(ステップS82)。受取り客画像データは立体的な画像データである。
【0092】
そして、比較部811により、ステップS81において読み出された注文客画像データと、ステップS82において撮影された受取り客画像データとが比較される(ステップS83)。この画像データの比較は、第1の実施の形態のステップS34における画像データの比較と同様である。そして、比較部811により、ステップS83の比較結果に基づいて、注文客画像データと受取り客画像データとの被写体としての客が同一人物であるか否かが判別される(ステップS84)。
【0093】
同一人物であると判別された場合(ステップS84;YES)、制御部812により、受取り客に完成された注文料理を受渡す旨の指示データが表示部84に表示される(ステップS85)。そして、ステップS81において読み出された注文客画像データに対応する、記憶部85内の注文テーブル100の受渡し済フラグ103がオンに設定され(ステップS86)、受渡し処理が終了される。接客人は、表示された注文料理を受渡す旨の指示データに基づいて、完成した注文料理を受取り客に受渡す。
【0094】
同一人物でないと判別された場合(ステップS84;NO)、注文料理名に対応する全ての注文客画像データが、注文テーブル100の画像データ104から注文時刻102とともに検索される(ステップS87)。そして、制御部812により、料理を受渡すべき注文客と受取り客とが異なっている旨のデータと、ステップS87において検索された注文客画像データ及びその注文時刻とが、表示部82に表示され(ステップS88)、受渡し処理が終了される。接客人は客が異なっている旨のデータ表示に基づいて、受取り客の注文客画像データを特定して、その注文時刻を確認し、現在の待ち人数、予想完成時刻等を受取り客に案内できる。
【0095】
以上、本実施の形態によれば、カウンタにおいて、カメラi,jにより、料理の注文時に注文客が撮影されて注文客画像データが取得され、完成した料理の受渡し時に受取り客が撮影されて受取り客画像データが取得され、料理を受渡すべき注文客画像データと受取り客画像データとが比較され被写体が同一人物であるか否かが判別され、同一人物である場合に料理の受渡し指示が表示部84に表示される。このため、接客人による料理を受渡すべき受取り客の確認作業の負担を軽減することができる。また、料理を受渡すべき受取り客の確認を正確に行うことができ、料理を間違った受取り客に受渡すことを防ぐことができる。
【0096】
また、料理を受渡すべき注文客画像データと受取り客画像データとの被写体が同一人物でない場合にも、その料理を注文した注文客画像データを注文時刻とともに表示部84に表示する。このため、料理を受け渡すべきでない受取り客に対して、接客人に現在の状況等を説明させることができる。
【0097】
なお、第1及び第2の実施の形態においては、2台のカメラにより被写体を撮影して立体的な画像データを取得する構成であったが、これに限るものではなく、1台のカメラにより被写体を撮影して平面的な画像データを取得する構成でもよい。また、第1及び第2の実施の形態においては、ECRで各種処理を行う構成であるが、これに限るものではなく、ECRとは独立した情報処理装置において、前記各種処理を行う構成でもよい。
【0098】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜に変更実施が可能なものである。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、料理基準画像データと盛付け画像データとの一致の度合いが算出され、その一致の度合いに基づいた料理の盛付けの評価が出力されるので、目視による料理の盛付けの評価作業の実行負担を軽減することができる。また、料理の盛付けを正確に評価するので、料理の盛付けの精度の向上を調理人に図らしめることができる。
【0100】
また、本発明によれば、注文客画像データと受取り客画像データとの比較により、注文客と受取り客とが一致するか否かが判別され、注文客と受取り客とが一致すると判別された場合に、受取り客への料理の受渡し実行を指示するので、目視による適正な受取り客の確認作業の実行負担を軽減することができる。また、適正な受取り客を正確に判別するので、料理の受渡しの間違いを防ぐことができる。
【0101】
また、本発明によれば、注文客画像データと精算客画像データとの比較により、注文客と精算客とが一致するか否かが判別され、注文客と精算客とが一致すると判別された場合に、精算客への料理の精算実行指示及びその精算データを出力するので、精算客に対応する精算データの取得のための情報の入力作業の実行負担を軽減することができる。また、精算客に対応する適正な精算データを正確に出力するので、精算の間違いを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態における画像データ処理システムαの構成を示す図である。
【図2】注文端末20の内部構成を示す図である。
【図3】注文テーブル50の構成を示す図である。
【図4】盛付け得点テーブル60の構成を示す図である。
【図5】料金テーブル70の構成を示す図である。
【図6】注文端末20で実行する注文入力処理を示すフローチャートである。
【図7】ECR10で実行する第1の注文受付処理を示すフローチャートである。
【図8】ECR10で実行する盛付け配膳処理を示すフローチャートである。
【図9】厨房端末30又は注文端末20で表示する表示画面を示す図であり、(I)は厨房端末30で表示する表示画面3Aを示す図であり、(II)は厨房端末30で表示する表示画面3Bを示す図であり、(III)は注文端末20で表示する表示画面2Aを示す図である。
【図10】ECR10で実行する精算処理を示すフローチャートである。
【図11】ECR10で実行する調理人管理処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明に係る第2の実施形態における画像データ処理システムβの構成を示す図である。
【図13】注文テーブル100の構成を示す図である。
【図14】ECR80で実行する第2の注文受付処理を示すフローチャートである。
【図15】ECR80で実行する受渡し処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
α,β…画像データ処理システム
10,80…ECR
20…注文端末
11,21,81…CPU
111,811…比較部
112,812…制御部
12,22,82…入力部
13,23,83…RAM
14,24,84…表示部
15,25,85…記憶部
16,86…カメラ接続部
17,26,87…通信部
18,88…計時部
30,90…厨房端末
a,b,c1〜cN,d1〜dN,f,g,i,j…カメラ
e1〜eN,h…テーブル
19,29,89…バス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データを記憶する記憶部と、
調理された料理を撮影して盛付け画像データを出力する撮影部と、
前記記憶部に記憶された料理基準画像データと前記撮影部に撮影された盛付け画像データとを比較して、その一致の度合いを算出する比較部と、
前記比較部により算出された一致の度合いに基づいて料理の盛り付けの評価を出力する制御部とを備え、
画像データを用いて適正な料理の盛り付けを補助することを特徴とする画像データ処理システム。
【請求項2】
前記記憶部は、料理の調理人を識別する識別データを記憶し、
前記制御部は、前記料理の盛り付けの評価を、前記識別データに対応して出力するとともに前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1に記載の画像データ処理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記識別データ及び前記料理の盛り付けの評価に基づいて各調理人を評価する評価データを算出し、前記識別データに対応して前記評価データを出力することを特徴とする請求項2に記載の画像データ処理システム。
【請求項4】
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
料理を受取りに来た受取り客を撮影して受取り客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された受取り客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記受取り客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記受取り客とが一致すると判別された場合に、前記受取り客への料理の受渡し実行を指示する制御部とを備え、
画像データを用いて適正な料理の受渡しを補助することを特徴とする画像データ処理システム。
【請求項5】
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記注文客に応じた精算のための精算データとを記憶する記憶部と、
料理の精算をする精算客を撮影して精算客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記記憶部に記憶された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された精算客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記精算客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記精算客とが一致すると判別された場合に、前記記憶部から前記精算客に対応する精算データを読み出し、前記精算客への料理の精算実行指示及び前記精算客に対応する精算データを出力する制御部とを備え、
画像データを用いて適正な料理の精算を補助することを特徴とする画像データ処理システム。
【請求項6】
コンピュータに、
調理された料理を撮影して盛付け画像データを出力する機能と、
適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データを記憶する記憶部に記憶された料理基準画像データと前記撮影された盛付け画像データとを比較して、その一致の度合いを算出する機能と、
前記算出された一致の度合いに基づいて料理の盛付けの評価を出力する機能とを実現させるため画像データ処理プログラム。
【請求項7】
コンピュータに、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する機能と、
料理を受取りに来た受取り客を撮影して受取り客画像データを出力する機能と、
前記撮影された注文客画像データと前記撮影された受取り客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記受取り客とが一致するか否かを判別する機能と、
前記注文客と前記受取り客とが一致すると判別された場合に、前記受取り客への料理の受渡し実行を指示する機能とを実現させるための画像データ処理プログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する機能と、
前記撮影された注文客画像データと前記注文客に応じた精算のための精算データとを記憶部に記憶する機能と、
料理の精算をする精算客を撮影して精算客画像データを出力する機能と、
前記記憶部に記憶された注文客画像データと前記撮影された精算客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記精算客とが一致するか否かを判別する機能と、
前記注文客と前記精算客とが一致すると判別された場合に、前記記憶部から前記精算客に対応する精算データを読み出し、前記精算客への料理の精算実行指示及び前記精算客に対応する精算データを出力する機能とを実現させるための画像データ処理プログラム。
【請求項1】
適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データを記憶する記憶部と、
調理された料理を撮影して盛付け画像データを出力する撮影部と、
前記記憶部に記憶された料理基準画像データと前記撮影部に撮影された盛付け画像データとを比較して、その一致の度合いを算出する比較部と、
前記比較部により算出された一致の度合いに基づいて料理の盛り付けの評価を出力する制御部とを備え、
画像データを用いて適正な料理の盛り付けを補助することを特徴とする画像データ処理システム。
【請求項2】
前記記憶部は、料理の調理人を識別する識別データを記憶し、
前記制御部は、前記料理の盛り付けの評価を、前記識別データに対応して出力するとともに前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1に記載の画像データ処理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記識別データ及び前記料理の盛り付けの評価に基づいて各調理人を評価する評価データを算出し、前記識別データに対応して前記評価データを出力することを特徴とする請求項2に記載の画像データ処理システム。
【請求項4】
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
料理を受取りに来た受取り客を撮影して受取り客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された受取り客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記受取り客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記受取り客とが一致すると判別された場合に、前記受取り客への料理の受渡し実行を指示する制御部とを備え、
画像データを用いて適正な料理の受渡しを補助することを特徴とする画像データ処理システム。
【請求項5】
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する第1の撮影部と、
前記第1の撮影部により撮影された注文客画像データと前記注文客に応じた精算のための精算データとを記憶する記憶部と、
料理の精算をする精算客を撮影して精算客画像データを出力する第2の撮影部と、
前記記憶部に記憶された注文客画像データと前記第2の撮影部により撮影された精算客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記精算客とが一致するか否かを判別する比較部と、
前記比較部により前記注文客と前記精算客とが一致すると判別された場合に、前記記憶部から前記精算客に対応する精算データを読み出し、前記精算客への料理の精算実行指示及び前記精算客に対応する精算データを出力する制御部とを備え、
画像データを用いて適正な料理の精算を補助することを特徴とする画像データ処理システム。
【請求項6】
コンピュータに、
調理された料理を撮影して盛付け画像データを出力する機能と、
適正な料理の盛り付けの基準となる料理基準画像データを記憶する記憶部に記憶された料理基準画像データと前記撮影された盛付け画像データとを比較して、その一致の度合いを算出する機能と、
前記算出された一致の度合いに基づいて料理の盛付けの評価を出力する機能とを実現させるため画像データ処理プログラム。
【請求項7】
コンピュータに、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する機能と、
料理を受取りに来た受取り客を撮影して受取り客画像データを出力する機能と、
前記撮影された注文客画像データと前記撮影された受取り客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記受取り客とが一致するか否かを判別する機能と、
前記注文客と前記受取り客とが一致すると判別された場合に、前記受取り客への料理の受渡し実行を指示する機能とを実現させるための画像データ処理プログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
料理を注文した注文客を撮影して注文客画像データを出力する機能と、
前記撮影された注文客画像データと前記注文客に応じた精算のための精算データとを記憶部に記憶する機能と、
料理の精算をする精算客を撮影して精算客画像データを出力する機能と、
前記記憶部に記憶された注文客画像データと前記撮影された精算客画像データとを比較し、その一致の度合いにより、前記注文客と前記精算客とが一致するか否かを判別する機能と、
前記注文客と前記精算客とが一致すると判別された場合に、前記記憶部から前記精算客に対応する精算データを読み出し、前記精算客への料理の精算実行指示及び前記精算客に対応する精算データを出力する機能とを実現させるための画像データ処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2004−213319(P2004−213319A)
【公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−382033(P2002−382033)
【出願日】平成14年12月27日(2002.12.27)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年12月27日(2002.12.27)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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