画像供給装置、画像表示制御プログラム及び画像表示制御方法
【課題】画像表示システムの操作の利便性を高めることを目的とする。
【解決手段】N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置30に画像を供給する画像供給装置20における画像表示制御方法であって、(a)前記画像表示装置とは異なる表示部40に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域532〜536を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する工程と、(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する工程と、を含むことを特徴とする。
【解決手段】N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置30に画像を供給する画像供給装置20における画像表示制御方法であって、(a)前記画像表示装置とは異なる表示部40に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域532〜536を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する工程と、(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像供給装置と画像表示装置における画像表示制御に関する。
【背景技術】
【0002】
プレゼンテーションを行う場合、表示装置に表示された全画面ではなく特定のウィンドウの画面のみを外部モニタに表示したい場合がある。これに関し、表示装置上に表示されている複数のウィンドウの中から、マウスポインタによって選択されたウィンドウのデータのみを外部モニタに出力させる技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−339130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、画像供給装置に対して複数の画像表示装置が同時に接続されている場合に、複数の画像表示装置に対して同一の画像を表示させたり、複数の画像表示装置に1つの画像を分割して表示させたりすることが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記課題の少なくとも1つを解決し、画像供給装置の操作の利便性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置における画像表示制御方法であって、(a)前記画像表示装置とは異なる表示部に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する工程と、(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する工程と、を含むことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、画像供給装置の表示部の表示領域に表示される画像を用いて、画像表示装置が表示する画像を視覚的に認識することが可能となるので、画像供給装置の操作の利便性を高めることが可能となる。
【0008】
[適用例2]
適用例1に記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、ユーザによる前記N個の表示領域の配置位置の移動を許容する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、各画像表示装置が表示する画像の配置を変更した時に、その配置に合わせて表示領域の配置を変更することが可能となる。
【0009】
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、デスクトップ画面を縮小した縮小デスクトップ領域を前記表示部内に形成する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、デスクトップ画面を用いた画像供給装置の操作が可能となる。
【0010】
[適用例4]
適用例3に記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、前記縮小デスクトップ領域内に1つ以上のウィンドウを形成し、前記表示部上において1つのウィンドウと前記表示領域との対応関係が指定されたときに、前記選択された表示領域に前記選択されたウィンドウに表示されている画像を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、ウィンドウに表示されている画像を表示領域に表示するとともに、画像表示装置に供給することが可能となる。
【0011】
[適用例5]
適用例1から適用例4のいずれかに記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、1つの表示領域が選択されると、前記選択された表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能が表示されるので、画像供給装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0012】
[適用例6]
適用例1から適用例4のいずれかに記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、表示領域を選択するためのカーソルを表示し、1つの表示領域上に前記カーソルが移動すると、前記表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、表示領域を選択しなくともカーソルを表示領域上に移動させるだけで操作可能な機能が表示されるので、画像供給装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0013】
[適用例7]
適用例5又は適用例6に記載の画像供給装置において、前記選択可能な機能は、前記表示領域に表示されている画面と同一の画面を他表示領域にも表示させるミラーリング機能、前記表示領域に表示されている画面を他の表示領域とで分割して表示するマルチスクリーン機能、前記表示領域に表示されている画面を編集するための編集機能のうち少なくとも1つを含む、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、これらの機能により、画像供給装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0014】
[適用例8]
適用例7に記載の画像供給装置において、前記編集機能が実行される場合には、前記画像表示制御部は、前記表示領域に表示されている画面の編集を編集するための編集画面を形成して表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、画面の編集が容易となる。
【0015】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像表示制御方法の他、画像供給装置、画像表示制御プログラム、画像表示制御プログラムを格納した記憶媒体等、様々な形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施例に係る画像供給装置を含む画像供給システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】第1の実施例に係る画像供給装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。
【図3】識別画像管理ファイルF1の構成の一例を示す説明図である。
【図4】第1の実施例において用いられる画像表示装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。
【図5】識別画像管理ファイルF34の構成の一例を示す説明図である。
【図6】画像表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】画像供給装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】画像供給装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】プロジェクタ情報I33を取得中における表示用ディスプレイ40に表示される画面を示す説明図である。
【図10】画像表示装置30の選択画面を示す説明図である。
【図11】画像表示装置選択時における画像供給システムの全体図を示す説明図である。
【図12】画像表示装置が選択された状態を示す説明図である。
【図13】表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域A1〜A3とプロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3との対応関係の一例を示す説明図である。
【図14】操作画面を示す説明図である。
【図15】選択完了時の画像表示システムを示す説明図である。
【図16】コンテンツと画像表示装置30の対応付け動作の一例を示す説明図である。
【図17】コンテンツと画像表示装置30の対応付け動作の一例を示す説明図である。
【図18】画像表示装置に画像を表示している画像表示システムを示す説明図である。
【図19】2台の画像表示装置30(PJ1、PJ3)にそれぞれウィンドウを表示している画像表示システムを示す説明図である。
【図20】第2の実施例における操作画面を示す説明図である。
【図21】図20に示す操作画面においてミラーアイコン591が選択された状態を示す説明図である。
【図22】ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。
【図23】図20に示す操作画面においてマルチ画面アイコン592が選択された状態を示す説明図である。
【図24】ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。
【図25】図23に示す状態からドロップ画面533が小画面536にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。
【図26】編集画面を示す説明図である。
【図27】切り替え後の編集画面を示す説明図である。
【図28】変形例を示す説明図である。
【図29】変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る画像供給システムについて、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
【0018】
第1の実施例:
・画像供給システムの構成
図1は第1の実施例に係る画像供給装置を含む画像供給システムの概略構成を示す説明図である。画像供給システム10は、画像供給装置20および画像表示装置30を備えている。なお、画像供給システム10を画像表示システム10とも呼び、画像供給装置20を画像転送装置とも呼ぶ。画像供給装置20には複数の画像表示装置30が接続されている。画像供給装置20と画像表示装置30とは、例えば、無線式ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続されている。
【0019】
・画像供給装置の構成:
図2は、第1の実施例に係る画像供給装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。画像供給装置20は、例えば、パーソナルコンピュータであり、表示用ディスプレイ40、キーボードおよびマウスといった入力機器41と接続されている。画像供給装置20は、中央処理装置(CPU)200、ランダムアクセスメモリ(RAM)210、ハードディスクドライブ(HDD)220、描画用メモリ(VRAM)230、入出力インターフェース240を備えている。CPU200、RAM210、HDD220、VRAM230および入出力インターフェース240は、共通のバス250を介して双方向通信可能に接続されている。
【0020】
CPU200は、各種演算処理を実行する論理回路であり、例えば、HDD220に格納されている各種プログラム、モジュールをRAM210に展開して実行する。RAM210は揮発性のメモリであり、CPU200の演算結果、画像表示装置30に供給する表示用画像データを一時的に格納する。VRAM230は、データに基づいて描画された表示用画像データを展開し、一時的にバッファしておくためのメモリであり、一般的に、RAM210よりも高速なデータの読み書きが可能である。
【0021】
HDD220は、画像供給プログラムP1や識別画像管理プログラムP2を格納する磁気ディスク式記憶装置である。なお、HDD220に代えて、不揮発性の半導体メモリが備えられても良い。HDD220に格納されている画像供給プログラムP1は、ウィンドウ選択モジュールM1、プロジェクタ指定モジュールM2、格納制御モジュールM3、表示用画像データ生成モジュールM4、画像処理モジュールM5、通信制御モジュールM6、プロジェクタ情報取得モジュールM7、接続プロジェクタ管理モジュールM8および表示制御モジュールM9を備えている。識別画像管理プログラムP2は、識別画像管理ファイルF1と識別画像ファイルF2を備えている。なお、各モジュールは、CPU200によって実行されることによって各種機能を実現する。
【0022】
画像供給プログラムP1は、画像供給装置20に接続されている表示用ディスプレイ40上に表示されている画像を、外部の画像出力機器に供給するためのプログラムである。より具体的には、本実施例における画像供給プログラムP1は、表示用ディスプレイ40上に表示されている複数のコンテンツを各コンテンツ単位にて、各画像出力機器に供給することができる。ここで、コンテンツとは、アプリケーション単位にて提供される表示画面であり、ワードプロセッサソフトウェアにおける各文書作成画面、プレゼンテーションソフトウェアにおける各プレゼンテーション画面、ストリーム配信された動画コンテンツを再生する再生画面、静止画像の編集画面・表示画面を含む。また、表示用ディスプレイ40の背景として表示されている、いわゆるデスクトップ画面もコンテンツに含まれる。なお、これらコンテンツは、例えば、ウィンドウズ(登録商標)をオペレーティングシステムとする場合、ウィンドウと呼ばれているので、以下では、「ウィンドウ」とも呼ぶ。
【0023】
ウィンドウ選択モジュールM1は、表示用ディスプレイ40上に表示されている複数のウィンドウの中から、所望のウィンドウを選択するために実行されるモジュールである。具体的には、入力機器41を介してオペレータによって複数のウィンドウの中から選択されたウィンドウを特定する。例えば、表示用ディスプレイ40上に表示されているウィンドウ(開いているウィンドウ)に対して一意の番号を付すことによって、各ウィンドウを識別し、選択されたウィンドウを特定することができる。なお、表示用ディスプレイ40上に表示されているウィンドウが1つの場合もあるが、この場合には、ウィンドウ選択モジュールM1は、入力機器41を介してオペレータによって決定されたウィンドウを特定する。
【0024】
プロジェクタ指定モジュールM2は、ウィンドウ選択モジュールM1によって選択されたウィンドウを出力する画像表示装置30を指定するためのモジュールである。
【0025】
格納制御モジュールM3は、選択されたウィンドウと指定された画像表示装置30とを関連付けて、RAM210またはHDD220に格納するためのモジュールである。格納制御モジュールM3はまた、表示用ディスプレイ40に少なくとも一部が表示されているウィンドウの数、画像供給装置20に接続されている画像表示装置30の数および、表示用ディスプレイ40の最大解像度に応じて、予めRAM210上にウィンドウの表示用画像データを格納するためのウィンドウ記憶領域(コンテンツ記憶領域)と画像表示装置30に送る画像データを格納するためのプロジェクタ供給用記憶領域とを確保する。なお、ウィンドウの数に応じたウィンドウ記憶領域と、画像表示装置30の数に応じたプロジェクタ供給用記憶領域、の少なくともいずれか一方がRAM210またはHDD220に確保されれば良い。
【0026】
表示用画像データ生成モジュールM4は、表示用ディスプレイ40上に表示されている各ウィンドウの表示用画像データを生成するためのモジュールである。表示用画像データ生成モジュールM4は、表示用ディスプレイ40上に存在しているウィンドウ、換言すれば、他のウィンドウに隠れているウィンドウ、一部が表示用ディスプレイ40の表示画面からはみ出して表示されていないウィンドウについても、ウィンドウの全てについて表示用画像データを生成することができる。この処理は、例えば、操作中のウィンドウ(アクティブウィンドウ)のみならず、他のウィンドウについても、選択された時点で表示用画像データをVRAM230上に一旦、描画し、描画した表示用画像データをRAM210の所定の位置に格納することによって実現される。この場合には、アクティブウィンドウ以外の他のウィンドウが選択される度に、他のウィンドウについての描画処理を実行することによって他のウィンドウの表示を更新することができる。あるいは、VRAM230の容量が大きい場合には、VRAM230上に複数のウィンドウの表示用画像データを格納しても良い。
【0027】
画像処理モジュールM5は、画像表示装置30に対して供給する表示用画像データに対して種々の画像処理を実行するためのモジュールである。画像処理モジュールM5によって実行される画像処理には、例えば、解像度変換処理、シャープネス、輝度調整、カラーバランスといった画像処理が含まれる。さらに、本実施例では、表示用ディスプレイ40上のレイアウト表示用域内に表示されているレイアウト表示ウィンドウに対する各種操作、例えば、移動、変形(リサイズ)に応じて、画像表示装置30に対して送信するための表示用画像データを変更する処理を実行する。具体的には、レイアウト表示ウィンドウに対する移動操作に対応して画像表示装置30によって投射される画像の投射位置を移動させ、レイアウト表示ウィンドウに対する変形操作に対応して画像表示装置30によって投射される画像を変形させる。
【0028】
通信制御モジュールM6は、画像表示装置30に対する接続情報の送信や接続確立および表示用画像データの送信を制御する、あるいは、画像表示装置30からのプロジェクタ情報I33の受信を行うために入出力インターフェース240を制御するモジュールである。
【0029】
プロジェクタ情報取得モジュールM7は、画像表示装置30からプロジェクタ情報I33(図4参照)を取得するためのモジュールである。プロジェクタ情報I33には、例えば、画像表示装置30がサポートする最大解像度、画像表示装置30のカラープロファイル(例えば、ICCプロファイル)、画像表示装置30を特定するための識別情報、その他画像表示装置30の画像再生特性に関する情報が含まれる。
【0030】
接続プロジェクタ管理モジュールM8は、画像供給装置20に接続されている画像表示装置30の台数、すなわち、画像供給装置20に対する画像表示装置30の着脱を管理するためのモジュールである。
【0031】
表示制御モジュールM9は、表示用ディスプレイ40上に表示用画像データを用いて画像を表示すると共に、表示用ディスプレイ40上の所定の領域にレイアウト表示用領域、レイアウト表示ウィンドウを表示するためのモジュールである。表示制御モジュールM9はまた、レイアウト表示ウィンドウに対する操作、例えば、移動、変形(リサイズ)に基づいて、レイアウト表示ウィンドウの表示を変更する。表示制御モジュールM9は、レイアウト表示ウィンドウに対する操作が変形(リサイズ)の場合には、表示用ディスプレイ40上に表示されているウィンドウのサイズも変更する。さらに、表示制御モジュールM9は、表示用ディスプレイ40の画面をはみ出るウィンドウのレイアウト表示用ウィンドウについては、複数のレイアウト表示用領域を表示し、表示用ディスプレイ40の画面をはみ出た部分を含めて複数のレイアウト表示用領域に亘って表示する。
【0032】
識別画像管理プログラムP2は識別画像管理ファイルF1と識別画像ファイルF2とを用いて、画像表示装置30と識別画像との対応付けを管理する。図3は識別画像管理ファイルF1の構成の一例を示す説明図である。識別画像管理ファイルF1には、画像表示装置30ごとの識別画像、識別色の対応付けが格納されている。識別画像ファイルF2は識別画像のデータを格納している。本実施例では、識別画像ファイルF2には、「ひまわり」「りんご」「ブロッコリー」「ぶどう」の画像データが格納されているが、他の画像と識別可能な画像であれば何であっても良い。
【0033】
図2に示す入出力インターフェース240は、画像供給装置20と外部機器、例えば、画像表示装置30との間で、例えば無線によって信号をやりとりし、例えば、アンテナおよび送受信を切り替えるためのスイッチを含む送受信部を備える。送受信部を備えることによって、送受信信号を送受信するアンテナアクセスポイント(AP)機能またはステーション(STA)機能を実現する。入出力インターフェース240はまた、キーボードおよびマウスといった入力機器41から入力信号を受信し、表示用ディスプレイ40に対して表示用画像データを出力する。
【0034】
装置決定/選択部は、例えばプロジェクタ指定モジュールM2、格納制御モジュールM3、プロジェクタ情報取得モジュールM7、接続プロジェクタ管理モジュールM8、表示制御モジュールM9、識別画像管理プログラムP2を用いて実現される。ウィンドウと画像表示装置30を対応付ける際には、装置決定/選択部として、さらに、ウィンドウ選択モジュールM1も用いられる。画像供給部は、例えば表示用画像データ生成モジュールM4、画像処理モジュールM5、通信制御モジュールM6を用いて実現される。
【0035】
・画像表示装置の構成:
図4は第1の実施例において用いられる画像表示装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。画像表示装置30は、例えば、プロジェクタである。画像表示装置30は、図4に示すように、中央処理装置(CPU)300、ランダムアクセスメモリ(RAM)310、不揮発性メモリ(ROM)320、描画用メモリ(VRAM)330、画像表示部340、光学系350、入出力インターフェース360および操作部380を備えている。CPU300、RAM310、EPROM320、VRAM330、画像表示部340、入出力インターフェース360及び操作部380は、共通のバス370を介して双方向通信可能に接続されている。
【0036】
CPU300は、各種演算処理を実行する論理回路であり、例えば、EPROM320に格納されている各種プログラム、モジュールをRAM310に展開して実行する。RAM310は揮発性のメモリであり、CPU300の演算結果を一時的に格納する。VRAM330は、表示用画像データに基づいて描画された描画データを、一時的にバッファしておくためのメモリである。
【0037】
EPROM320は、プロジェクタ情報送信モジュールM31、描画モジュールM32、プロジェクタ情報I33、識別画像管理ファイルF34及び識別画像ファイルF35を格納する半導体メモリである。なお、EPROM320に代えて、磁気ディスク式記憶装置が用いられても良い。
【0038】
プロジェクタ情報送信モジュールM31は、格納されているプロジェクタ情報を画像供給装置20に対して送信するためのモジュールである。例えば、画像表示装置30と画像供給装置20との接続が確立された際に、格納されているプロジェクタ情報I33を取得し、入出力インターフェース360を介して、画像供給装置20に対してプロジェクタ情報I33を送信する。
【0039】
描画モジュールM32は、入出力インターフェース360を介して画像供給装置20から受信した表示用画像データを解析し、VRAM330上に描画する。具体的には、描画モジュールM32は、受信した表示用画像データを解析して、色数、サイズ(縦、横)、座標、画像フォーマットといった情報を取得し、取得した情報を用いてVRAM330上に、例えば、ビットマップ方式にて画素値が配置される。
【0040】
図5は識別画像管理ファイルF34の構成の一例を示す説明図である。識別画像管理ファイルF34は、識別画像、識別色のリストと、どの識別画像がデフォルトの識別画像として用いられるかを示すフラグとを格納している。識別画像ファイルF35は、識別画像のデータを格納している。本実施例では、識別画像ファイルF35には、「ひまわり」「りんご」「ブロッコリー」「ぶどう」の画像データが格納されており、「ひまわり」の画像がデフォルトの画像とされている。なお、デフォルトの識別画像は、画像表示装置30ごとに異なるように設定されているが、デフォルトの識別画像が重複した時には、操作部380での操作あるいは画像供給装置20からの指示によりデフォルトの識別画像を変更することが可能である。
【0041】
画像表示部340は、VRAM330に格納されている描画データを用いて投射用の画像を生成するために用いられる。画像表示部340はその方式は問わず、例えば、RGB光源からの光を液晶パネルを用いて変調する画像表示部、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)や反射型液晶を用いて変調する画像表示部などを用いることができる。
【0042】
光学系350は、複数のレンズから構成され、画像表示部340において生成された画像を所望の大きさにて投射面に投射するために用いられる。
【0043】
操作部380は画像表示装置30のマニュアル動作時や各種設定の設定/変更時に用いられる。ここで各種設定には、たとえば、ネットワークの設定や、どの識別画像をデフォルトの識別画像にするか、の設定が含まれる。
【0044】
・画像表示装置の動作:
図6は画像表示装置の動作を示すフローチャートである。画像供給装置20の画像供給プログラムP1が起動すると、画像供給装置20からプロジェクタ情報I33の要求が送られる。ステップS120において、CPU300は画像供給装置20に対してプロジェクタ情報I33を発信する。具体的には、各画像表示装置30は、CPU300がプロジェクタ情報送信モジュールM31を実行して、ROM320からプロジェクタ情報I33を取得し、画像供給装置20に対して送信する。なお、このプロジェクタ情報I33には、画像表示装置30がどの識別画像をデフォルトの識別画像として用いるかを示す情報も含まれている。
【0045】
ステップS150において、CPU300は画像表示部340及び光学系350を用いてスクリーン50に識別画像を投射する。これにより、利用者は、どの画像表示装置30にどの識別画像が対応しているか、が分かる。
【0046】
ステップS160において、画像供給装置20から表示データを受信すると、ステップS170において、CPU300は画像表示部340及び光学系350を用いてスクリーンに表示データを投射する。また、ステップS180において、画像供給装置20から表示データが送られなくなると、ステップS190において、CPU300は画像表示部340及び光学系350を用いてスクリーンに識別画像を投射する。
【0047】
画像供給装置の動作:
図7及び図8は画像供給装置の動作を示すフローチャートである。ステップS210において画像供給プログラムP1が起動すると、ステップS230において、CPU200は画像表示装置30からプロジェクタ情報I33を受信し、各画像表示装置30から取得した各プロジェクタ情報I33を用いて、各画像表示装置30のサポート最大解像度、カラープロファイル、識別情報、その他の画像再生特性を各画像表示装置30に対応付けてHDD220に格納する。上述したように、このプロジェクタ情報I33には画像表示装置30がどの識別画像を用いるかを示す情報も含まれている。ステップS240において、CPU200は、異なる画像表示装置30から送られた識別画像が重複しているか否かを判断し、識別画像が重複している場合には、ステップS250において識別画像を変更するよう表示用ディスプレイ40に表示を行う。
【0048】
図9はプロジェクタ情報I33を取得中における表示用ディスプレイ40に表示される画面を示す説明図である。プロジェクタ情報取得画面500では、インジケータ502と接続ボタン504が表示されており、画像表示装置30からプロジェクタ情報I33を受信すると、ステップS260において、CPU200は画像表示装置30の選択画面を表示する。
【0049】
図10は画像表示装置30の選択画面を示す説明図である。選択画面510には、プロジェクタ情報I33を受信した全ての画像表示装置30を示す選択欄512〜515とマウスカーソル524と接続ボタン504が表示されている。選択欄512〜515には、識別画像表示欄516、装置名表示欄518、IPアドレス表示欄520、電波強度表示欄522が設けられている。
【0050】
図11は、画像表示装置選択時における画像供給システムの全体図を示す説明図である。表示用ディスプレイ40には、図10に示す選択画面510が表示され、スクリーン50には各画像表示装置30からの投射画像が表示されている。ここで、選択画面510には、4台の画像表示装置30に対応して、4つの識別画像が表示されているのに対し、スクリーン50には、PJ1からPJ3の画像表示装置30に対応する3つの識別画像が表示されている。これは、選択画面510には、異なる会議室に配置された画像表示装置30(PJ4)も含め、検知された(プロジェクタ情報I33を受信した)全ての画像表示装置30(PJ1〜PJ4)の識別画像が表示されるためである。識別画像表示欄516に表示される識別画像は、対応する画像表示装置30から投射されている画像と同一の画像である。したがって、本実施例によれば、識別画像表示欄516に表示された識別画像を用いて利用者が画像表示装置30を選択できるので、画像表示装置30の決定又は選択が容易であり、画像供給システム10の操作の利便性を高めることが可能となる。ステップS270において、CPU200は画像表示装置30の選択を検知する。
【0051】
図12は画像表示装置が選択された状態を示す説明図である。この図では選択欄512〜515のうち選択欄512〜514が反転表示されており、これらの選択欄512〜514に対応する3台の画像表示装置30が選択されている。なお、CPU200は、選択欄512〜514へのマウスカーソル524によるクリックを検知することにより、画像表示装置30の選択を検知することが可能である。接続ボタン504がマウスカーソル524でクリックされると、選択された画像表示装置30との接続が完了する。
【0052】
CPU200は、接続プロジェクタ管理モジュールM8を実行して、入出力インターフェース240に接続されている画像表示装置30の数を特定し、格納制御モジュールM3を実行して、接続されている画像表示装置30の数に応じた、プロジェクタ供給用記憶領域、をRAM210上またはHDD220上に確保する(ステップS280)。CPU200は、格納制御モジュールM3を実行して、ウィンドウ数に応じたウィンドウ記憶領域をRAM210上に確保する(ステップS290)。
【0053】
図13は表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域A1〜A3とプロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3との対応関係の一例を示す説明図である。図13の例では、画像表示装置30(PJ1〜PJ3)に対して、それぞれプロジェクタ供給用記憶領域SPJ1〜SPJ3が確保(割り当て)されている。画像表示装置30の数の特定は、例えば、CPU200は、無線通信における接続確立の検出に基づいて、画像表示装置30が接続されている無線ポート数を検出することにより実行される。なお、プロジェクタ供給用記憶領域SPJ1〜SPJ3と、表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域A1〜A3は、必ずしも各記憶領域が連続していなくても良い。また、プロジェクタ供給用記憶領域SPJ1〜SPJ3には、表示用ディスプレイ40のプライマリディスプレイ(デスクトップ画面)の解像度に対応する容量が確保されている。
【0054】
例えば、Windows(登録商標)では、各ウィンドウはハンドルと呼ばれる番号で管理されており、CPU200がAPI関数「EnumWindows」を実行することによって、表示用ディスプレイ40上に表示されている(開かれている)全てのウィンドウのハンドルを取得することができる。したがって、CPU200は、取得されたハンドル数に応じて、全ウィンドウを格納するために必要な複数のウィンドウ記憶領域をRAM210に確保する。なお、各ウィンドウ記憶領域の容量は、表示用ディスプレイ40のデスクトップ画面(プライマリディスプレイ)の解像度に応じた容量が確保されている。
【0055】
図8のステップS300において、CPU200は操作画面530を表示する。図14は操作画面を示す説明図である。図15は選択完了時の画像表示システムを示す説明図である。図14に示すように、操作画面530には、小画面532〜536とデスクトップウィンドウ540とが表示されている。小画面532〜536の数は選択された画像表示装置30の数と対応している。小画面532〜536に表示される画像は、図15に示すように画像表示装置30が投射する識別画像と同一の画像であり、例えば識別画像ファイルF2の中から対応する画像をVRAM230の小画面532〜536に対応するアドレスに書き込むことにより表示される。デスクトップウィンドウ540は画面供給プログラムP1起動前のデスクトップ画面全体を縮小表示する。
【0056】
CPU200は、表示用画像データ生成モジュールM4を実行して表示用ディスプレイ40上に表示されている全てのウィンドウについて表示用画像データを生成(キャプチャ)する。図14の例では、デスクトップウィンドウ540の中に2つのウィンドウ545、550が表示されている。これら2つのウィンドウ545、550は、アプリケーションによって提供されるコンテンツということができる。なお、ウィンドウの一部がデスクトップウィンドウ540からはみ出た場合には、はみ出た部分はデスクトップウィンドウ540上には表示されないが、はみ出た部分を含めてウィンドウ全体の表示用画像データが生成される。また、はみ出た部分は、ウィンドウの位置がオフセットされている場合、あるいは、ウィンドウ全体がデスクトップウィンドウ540に収まらない場合の双方を含む。前者の場合には、生成された表示用画像データは一のウィンドウ記憶領域に格納することができるが、後者の場合には、生成された表示用画像データは複数のウィンドウ記憶領域に跨って格納される。
【0057】
例えば、オペレーティングシステムがWindows(登録商標)の場合には、レイヤードウィンドウ化することによって、表示用ディスプレイ40上に表示されている全てのウィンドウに対応する表示用画像データが生成される。CPU200は、先に取得した各ウィンドウのハンドルを用いて、現在のウィンドウの設定値を取得するためのAPI関数である「GetWindowLong」、「GetWindowLong」で取得した現在のウィンドウスタイルにレイヤード設定API「WS_EX_LAYERED」をORして登録するためのAPI関数「SetWindowLong」、指定したウィンドウのレイヤードパラメータを設定するためのAPI関数「SetLayeredWindowAttributes」を順次実行することによって、各ウィンドウをレイヤードウィンドウ化する。レイヤードウィンドウ化された各ウィンドウは、ウィンドウ全体がキャプチャされる、すなわち、ウィンドウ全体に対応する表示用画像データが生成される。
【0058】
表示用画像データ生成モジュールM4は、各ウィンドウに対応するアプリケーションデータに基づいて表示用画像データを展開(描画)することによって表示用画像データを生成する。生成された各表示用画像データは、順次、先にRAM210上に確保されたウィンドウ記憶領域に格納される。図13の例では、デスクトップウィンドウ540の表示用画像データが第1のウィンドウ記憶領域A1に、ウィンドウ550、545の表示用画像データが第2、第3のウィンドウ記憶領域A2、A3にそれぞれ格納されている。本実施例では、格納制御モジュールM3は、座標(X、Y)を用いて各ウィンドウ記憶領域A1〜A3を管理しており、例えば、表示用ディスプレイ40の表示画面上におけるウィンドウ(表示用画像データ)の位置は、左上座標を基準として管理されている。また、投射された際の投射枠に対する画像の投射位置は、各ウィンドウ記憶領域に格納されている表示用画像データの格納位置に対応しており、各ウィンドウ記憶領域における座標を特定することによって、投射された画像の位置を特定することができる。また、表示用画像データを構成する各画素データについてもウィンドウ記憶領域に適用されている座標を用いて特定することができる。
【0059】
ステップS310において、CPU200は、コンテンツの選択を検知し、ステップS320において、CPU200は、プロジェクタ指定モジュールM2を実行して、コンテンツ供給先の画像表示装置30の選択を検知する。
【0060】
図16、図17はコンテンツと画像表示装置30の対応付けの動作の一例を示す説明図である。ウィンドウ545のタイトルバー547上でマウスカーソル524がクリックされると、当該ウィンドウ545が選択され、図16に示すように、表示可能な画像表示装置30に対応する小画面532〜536に対する矢印570が表示される。図17に示すように、マウスカーソル524が矢印570で示される先の小画面、例えば小画面532にドラッグ&ドロップされると、CPU200は格納制御モジュールM3を実行して、ウィンドウ545と小画面532に対応する画像表示装置30とを対応付ける。具体的には、CPU200は格納制御モジュールM3を実行して、選択されたウィンドウに対応する表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域と、指定された画像表示装置に対応するプロジェクタ供給用記憶領域、とを対応付ける。
【0061】
ステップS330では、CPU200は、選択されたウィンドウ545の内容を選択された画像表示装置30に送る。具体的には、CPU200は格納制御モジュールM3を実行して、ウィンドウ記憶領域に格納されているウィンドウ545の表示用画像データを画像表示装置30(PJ1)に対する供給用の記憶領域であるプロジェクタ供給用記憶領域、に複写または移動させる。なお、各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)と各記憶領域との対応付けは、例えば、各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)が接続されているポート番号、または各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)の通信制御モジュールのMACアドレスと、各記憶領域を定義する座標情報とを対応付けることによって実現することができる。
【0062】
CPU200は選択ウィンドウと指定画像表示装置との対応付けが完了すると、画像処理モジュールM5を実行して、必要に応じた表示用画像データに対する画像処理を実行する。本実施例では、表示用画像データに対する画像処理は、各プロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3上において実行される。画像処理では、例えば、プロジェクタ情報I33を用いた、解像度変換処理、シャープネス、輝度調整、カラーバランスといった画質調整処理、表示用画像データの合成処理が実行される。合成処理によって、複数のウィンドウを1台の画像表示装置30に投射することが要求された場合に、表示用ディスプレイ40上に表示されているイメージに従った表示用画像データを画像表示装置30に供給することができる。
【0063】
CPU200は、さらに、通信制御モジュールM6を実行して、画像処理が施された、各プロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3に格納されている表示用画像データを対応する各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)に供給する。なお、ウィンドウと画像表示装置30との対応付けが終了した後、表示用ディスプレイ40上のウィンドウの表示用画像データの生成および各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)への表示用画像データの送信は、所定のタイミングで繰り返し実行される。あるいは、コンテンツが時間変遷を伴わないコンテンツである場合には、ウィンドウがアクティブとなったタイミングにて、該当するウィンドウの表示用画像データの生成および各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)への表示用画像データの送信が行われても良い。これによって、ウィンドウと画像表示装置30とが対応付けられた後も、常に、最新のウィンドウに対応する画像を投射させることができる。
【0064】
図18は画像表示装置に画像を表示している画像表示システムを示す説明図である。ウィンドウ545に表示されていた内容(図14)が、小画面532及び画像表示装置30(PJ1)の投影画面に表示されている。なお、小画面534、536及び画像表示装置30(PJ2、PJ3)の投影画面には、識別画像が表示されている。
【0065】
図19は2台の画像表示装置30(PJ1、PJ3)にそれぞれウィンドウを表示している画像表示システムを示す説明図である。ウィンドウ545に表示されていた内容(図14)が、小画面532及び画像表示装置30(PJ1)の投影画面に表示され、ウィンドウ550に表示されていた内容が、小画面536及び画像表示装置30(PJ3)の投影画面に表示されている。このように、複数のウィンドウの画像を複数の画像表示装置30に供給することも可能である。
【0066】
以上のように、本実施例によれば、識別画像を用いて画像表示装置30の選択を行うことができるので、画像表示装置30の決定又は選択を容易にし、画像供給システム10の操作の利便性を高めることが可能となる。なお、画像表示装置30が表示する識別画像と、画像供給装置20の表示用ディスプレイ40に表示される識別画像は、同じ画像であることが好ましいが、対応する画像であれば、異なっていてもよい。
【0067】
また、表示する画像を供給する供給予定先の画像表示装置を決定/選択するタイミング(図10から図12)、及び、選択された供給予定先画像表示装置の中から実際に画像を供給する画像供給装置を選択するタイミング(図14〜図17)の少なくとも一方で識別画像を用いた画像表示装置の決定/選択が行えればよい。
【0068】
本実施例では、画像表示装置30に対応する識別画像が重複する場合には、画像供給装置20が画像表示装置30に対応する識別画像を変更させるので、識別画像が重複することはない。
【0069】
また、本実施例では、画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように、小画面532〜536が配置しているので、小画面532〜536の見え方から画像表示装置の投射画像の見え方を想定でき、画像供給装置20の操作の利便性を高めることが可能となる。
【0070】
さらに、本実施例では、CPU200はデスクトップウィンドウ540を表示するので、デスクトップウィンドウ540中のウィンドウを用いた、画像表示装置に供給する画像の選択が容易となる。その結果、画像供給装置20の操作の利便性を高めることが可能となる。
【0071】
本実施例では、小画面532〜536に位置は、画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように配置されるが、画像表示装置30が表示する表示画像の位置が変わった時に、例えば、ユーザの操作、例えばドラッグ操作、により位置や大きさを変えることが可能となるように構成してもよい。
【0072】
・第2の実施例:
図20は、第2の実施例における操作画面を示す説明図である。操作画面530の小画面532の四隅には、4つの機能アイコン591〜594が表示されている。これらの機能アイコン591〜594は、それぞれ、ミラーリング機能、マルチ画面機能、編集機能、画像表示装置30への画像送信停止機能を実現するために用いられる。以後、機能アイコン591〜594を、それぞれ「ミラーアイコン591」、「マルチ画面アイコン592」、「編集アイコン593」、「送信停止アイコン594」とも呼ぶ。ここで、ミラーリング機能とは、同じウィンドウを2以上の画像表示装置30に表示する機能をいい、マルチ画面機能とは、1つのウィンドウを2つ以上のプロジェクタで分割表示することをいう。これらの機能アイコン591〜594は、マウスカーソル524により小画面532が選択されたとき、小画面532の四隅に表示される。ここで、例えば小画面532上がマウスカーソル524でクリックされることにより、CPU200は、小画面532が選択されたことを検知する。なお、マウスカーソル524のクリックに依らず、単にマウスカーソル524が小画面532上に移動してきたことを検知したときに、機能アイコン591〜594が表示されるように構成してもよい。
【0073】
図21は、図20に示す操作画面においてミラーアイコン591が選択された状態を示す説明図である。例えばミラーアイコン591がマウスカーソル524でクリックされることにより、ミラーアイコン591が選択される。ミラーアイコン591が選択されると、操作画面530にドロップ画面533及び矢印570が表示される。またこの時、ドロップ先として選択可能な小画面(本実施例では小画面534、536)にミラーアイコン595が表示される。ドロップ画面533は、小画面532と同じ画面であるが、ドロップ画面533であることを利用者に知らしめるために、例えば、小画面532より薄い色で表示されている。矢印570及びミラーアイコン595は、ドロップ画面533のドロップ先として選択可能な小画面や、ドロップにより実現される機能を示すために用いられる。この画面では、小画面534、536へのドロップ画面533のドロップが可能であること、及び、ドロップによりミラー画面が表示されることを表している。
【0074】
図22は、ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。小画面532と小画面534に、同じウィンドウ545(図8)が表示され、SPJ1とSPJ2の画像表示装置30にはウィンドウ545の内容が表示されている。画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されている。
【0075】
図23は、図20に示す操作画面においてマルチ画面アイコン592が選択された状態を示す説明図である。ここでは、ミラーアイコン595の代わりにマルチ画面アイコン596が、小画面534、536に表示される。
【0076】
図24は、ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。ウィンドウ545が左右に2分割され、小画面532にウィンドウ545(図14)の左半分が表示され、小画面534に右半分が表示される。また、SPJ1にウィンドウ545の左半分が表示され、SPJ2に右半分が表示される。この場合であっても、画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されている。なお、ウィンドウ545の大きさによっては、小画面534や画像表示装置30(SPJ2)に表示される画面は、ウィンドウ545の右側に隠れている部分の画像であってもよい。
【0077】
図25は、図23に示す状態から、ドロップ画面533が小画面536にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。この場合には、ウィンドウ545の画面は3分割されて、小画面532〜536のそれぞれに、及びSPJ1〜SPJ3のそれぞれに表示される。
【0078】
図26は、編集画面を示す説明図である。例えば、図20において、編集アイコン593が選択されると、小画面532の内容を表示用ディスプレイ40の全体の大きさに広げた編集画面600が表示される。編集画面600には、復帰アイコン602、送信停止アイコン604、プログラム停止アイコン606が表示される。復帰アイコン602は、編集画面600を操作画面530に戻すために用いられる。送信停止アイコン604は、画像表示装置30への画像の転送を停止するために用いられる。プログラム停止アイコン606は、画像供給プログラムP1の実行を停止するために用いられる。また、マウスカーソル524が画面の端(本実施例では右端)に移動させられたことを検知すると、CPU200は矢印608を表示する。この状態でマウスカーソル524により矢印608がクリックされたことを検知すると、CPU200は、編集画面600に表示する画面を小画面536の内容に切り替える。図27は切り替え後の編集画面を示す説明図である。マウスカーソル524が画面の端(本実施例では左端)に移動させられたことを検知すると、CPU200は、小画面534の編集に戻るための矢印610を表示する。なお、矢印608、610の代わりにスクロールバースライダを表示させ、スクロールバースライダを移動させることにより編集画面600に表示された内容を移動させるように構成してもよい。
【0079】
編集画面600では、CPU200は、ユーザに対し、コンテンツの内容の修正/変更を許容する。小画面532〜536に比べ、編集画面600は大きいため、編集が容易であり、画像供給装置20の操作の利便性を向上させることができる。
【0080】
以上第2の実施例によれば、ミラーリング機能、マルチ画面機能、編集機能等様々な機能を実現しているので、画像供給装置の利便性を向上させることができる。また、第2の実施例では、操作可能な機能を視覚的に表示して、これらの機能を選択させるので、画像供給装置20の利便性を向上させることが可能となる。
【0081】
変形例:
図28は、変形例を示す説明図である。上記実施例では、画像表示装置30の投射画面が水平に並んでいるため、CPU200は、小画面532〜536を水平に並べて表示しているが、投射画面の並び方によっては、小画面532〜536の並べ方を変えてもよい。例えば、画像表示装置30の投射画像が2×2の碁盤目状に配置される場合には、CPU200は、小画面532〜538を2×2の碁盤目状に配置してもよい。一般的には、画像表示装置30の投射画像がn×mの碁盤目状に配置される場合には、CPU200は、小画面をn×mの碁盤目状に配置してもよい。
【0082】
図29は、他の変形例を示す説明図である。画像表示装置30が投射する画像の大きさが異なる場合には、その大きさに合わせて小画面の大きさを変更してもよい。図29に示すように画像表示装置30(PJ2)が表示する画像に大きさが、画像表示装置30(PJ1、PJ3)が表示する画像の大きさよりも大きい場合には、CPU200は、小画面534の大きさを大きく、小画面532、536の大きさを小さく表示してもよい。
【0083】
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【符号の説明】
【0084】
10…画像表示システム、20…画像供給装置、30…画像表示装置、40…表示用ディスプレイ、41…入力機器、50…スクリーン、200…CPU、210…RAM、220…ハードディスク、230…VRAM、240…入出力インターフェース、250…バス、300…CPU、310…RAM、320…ROM、330…VRAM、340…画像表示部、350…光学系、360…入出力インターフェース、370…バス、380…操作部、500…プロジェクタ情報取得画面、502…インジケータ、504…接続ボタン、510…選択画面、512〜515…選択欄、516…識別画像表示欄、518…装置名表示欄、520…IPアドレス表示欄、522…電波強度表示欄、524…マウスカーソル、530…操作画面、532〜536…小画面、533…ドロップ画面、540…デスクトップウィンドウ、545…ウィンドウ、547…タイトルバー、550…ウィンドウ、570…矢印、591、595…ミラーアイコン、592、596…マルチ画面アイコン、593…編集アイコン、594…送信停止アイコン、600…編集画面、602…復帰アイコン、604…送信停止アイコン、606…プログラム停止アイコン、608…矢印、610…矢印、A1〜A3…ウィンドウ記憶領域、F1…識別画像管理ファイル、F2…識別画像ファイル、F34…識別画像管理ファイル、F35…識別画像ファイル、I33…プロジェクタ情報、M1…ウィンドウ選択モジュール、M2…プロジェクタ指定モジュール、M3…格納制御モジュール、M4…表示用画像データ生成モジュール、M5…画像処理モジュール、M6…通信制御モジュール、M7…プロジェクタ情報取得モジュール、M8…接続プロジェクタ管理モジュール、M9…表示制御モジュール、M31…プロジェクタ情報送信モジュール、M32…描画モジュール、P1…画像転送プログラム、P2…識別画像管理プログラム、SPJ1〜SPJ3…プロジェクタ供給用記憶領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像供給装置と画像表示装置における画像表示制御に関する。
【背景技術】
【0002】
プレゼンテーションを行う場合、表示装置に表示された全画面ではなく特定のウィンドウの画面のみを外部モニタに表示したい場合がある。これに関し、表示装置上に表示されている複数のウィンドウの中から、マウスポインタによって選択されたウィンドウのデータのみを外部モニタに出力させる技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−339130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、画像供給装置に対して複数の画像表示装置が同時に接続されている場合に、複数の画像表示装置に対して同一の画像を表示させたり、複数の画像表示装置に1つの画像を分割して表示させたりすることが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記課題の少なくとも1つを解決し、画像供給装置の操作の利便性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置における画像表示制御方法であって、(a)前記画像表示装置とは異なる表示部に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する工程と、(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する工程と、を含むことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、画像供給装置の表示部の表示領域に表示される画像を用いて、画像表示装置が表示する画像を視覚的に認識することが可能となるので、画像供給装置の操作の利便性を高めることが可能となる。
【0008】
[適用例2]
適用例1に記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、ユーザによる前記N個の表示領域の配置位置の移動を許容する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、各画像表示装置が表示する画像の配置を変更した時に、その配置に合わせて表示領域の配置を変更することが可能となる。
【0009】
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、デスクトップ画面を縮小した縮小デスクトップ領域を前記表示部内に形成する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、デスクトップ画面を用いた画像供給装置の操作が可能となる。
【0010】
[適用例4]
適用例3に記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、前記縮小デスクトップ領域内に1つ以上のウィンドウを形成し、前記表示部上において1つのウィンドウと前記表示領域との対応関係が指定されたときに、前記選択された表示領域に前記選択されたウィンドウに表示されている画像を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、ウィンドウに表示されている画像を表示領域に表示するとともに、画像表示装置に供給することが可能となる。
【0011】
[適用例5]
適用例1から適用例4のいずれかに記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、1つの表示領域が選択されると、前記選択された表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能が表示されるので、画像供給装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0012】
[適用例6]
適用例1から適用例4のいずれかに記載の画像供給装置において、前記(a)の工程は、表示領域を選択するためのカーソルを表示し、1つの表示領域上に前記カーソルが移動すると、前記表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、表示領域を選択しなくともカーソルを表示領域上に移動させるだけで操作可能な機能が表示されるので、画像供給装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0013】
[適用例7]
適用例5又は適用例6に記載の画像供給装置において、前記選択可能な機能は、前記表示領域に表示されている画面と同一の画面を他表示領域にも表示させるミラーリング機能、前記表示領域に表示されている画面を他の表示領域とで分割して表示するマルチスクリーン機能、前記表示領域に表示されている画面を編集するための編集機能のうち少なくとも1つを含む、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、これらの機能により、画像供給装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0014】
[適用例8]
適用例7に記載の画像供給装置において、前記編集機能が実行される場合には、前記画像表示制御部は、前記表示領域に表示されている画面の編集を編集するための編集画面を形成して表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
この適用例によれば、画面の編集が容易となる。
【0015】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像表示制御方法の他、画像供給装置、画像表示制御プログラム、画像表示制御プログラムを格納した記憶媒体等、様々な形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施例に係る画像供給装置を含む画像供給システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】第1の実施例に係る画像供給装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。
【図3】識別画像管理ファイルF1の構成の一例を示す説明図である。
【図4】第1の実施例において用いられる画像表示装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。
【図5】識別画像管理ファイルF34の構成の一例を示す説明図である。
【図6】画像表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】画像供給装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】画像供給装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】プロジェクタ情報I33を取得中における表示用ディスプレイ40に表示される画面を示す説明図である。
【図10】画像表示装置30の選択画面を示す説明図である。
【図11】画像表示装置選択時における画像供給システムの全体図を示す説明図である。
【図12】画像表示装置が選択された状態を示す説明図である。
【図13】表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域A1〜A3とプロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3との対応関係の一例を示す説明図である。
【図14】操作画面を示す説明図である。
【図15】選択完了時の画像表示システムを示す説明図である。
【図16】コンテンツと画像表示装置30の対応付け動作の一例を示す説明図である。
【図17】コンテンツと画像表示装置30の対応付け動作の一例を示す説明図である。
【図18】画像表示装置に画像を表示している画像表示システムを示す説明図である。
【図19】2台の画像表示装置30(PJ1、PJ3)にそれぞれウィンドウを表示している画像表示システムを示す説明図である。
【図20】第2の実施例における操作画面を示す説明図である。
【図21】図20に示す操作画面においてミラーアイコン591が選択された状態を示す説明図である。
【図22】ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。
【図23】図20に示す操作画面においてマルチ画面アイコン592が選択された状態を示す説明図である。
【図24】ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。
【図25】図23に示す状態からドロップ画面533が小画面536にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。
【図26】編集画面を示す説明図である。
【図27】切り替え後の編集画面を示す説明図である。
【図28】変形例を示す説明図である。
【図29】変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る画像供給システムについて、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
【0018】
第1の実施例:
・画像供給システムの構成
図1は第1の実施例に係る画像供給装置を含む画像供給システムの概略構成を示す説明図である。画像供給システム10は、画像供給装置20および画像表示装置30を備えている。なお、画像供給システム10を画像表示システム10とも呼び、画像供給装置20を画像転送装置とも呼ぶ。画像供給装置20には複数の画像表示装置30が接続されている。画像供給装置20と画像表示装置30とは、例えば、無線式ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続されている。
【0019】
・画像供給装置の構成:
図2は、第1の実施例に係る画像供給装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。画像供給装置20は、例えば、パーソナルコンピュータであり、表示用ディスプレイ40、キーボードおよびマウスといった入力機器41と接続されている。画像供給装置20は、中央処理装置(CPU)200、ランダムアクセスメモリ(RAM)210、ハードディスクドライブ(HDD)220、描画用メモリ(VRAM)230、入出力インターフェース240を備えている。CPU200、RAM210、HDD220、VRAM230および入出力インターフェース240は、共通のバス250を介して双方向通信可能に接続されている。
【0020】
CPU200は、各種演算処理を実行する論理回路であり、例えば、HDD220に格納されている各種プログラム、モジュールをRAM210に展開して実行する。RAM210は揮発性のメモリであり、CPU200の演算結果、画像表示装置30に供給する表示用画像データを一時的に格納する。VRAM230は、データに基づいて描画された表示用画像データを展開し、一時的にバッファしておくためのメモリであり、一般的に、RAM210よりも高速なデータの読み書きが可能である。
【0021】
HDD220は、画像供給プログラムP1や識別画像管理プログラムP2を格納する磁気ディスク式記憶装置である。なお、HDD220に代えて、不揮発性の半導体メモリが備えられても良い。HDD220に格納されている画像供給プログラムP1は、ウィンドウ選択モジュールM1、プロジェクタ指定モジュールM2、格納制御モジュールM3、表示用画像データ生成モジュールM4、画像処理モジュールM5、通信制御モジュールM6、プロジェクタ情報取得モジュールM7、接続プロジェクタ管理モジュールM8および表示制御モジュールM9を備えている。識別画像管理プログラムP2は、識別画像管理ファイルF1と識別画像ファイルF2を備えている。なお、各モジュールは、CPU200によって実行されることによって各種機能を実現する。
【0022】
画像供給プログラムP1は、画像供給装置20に接続されている表示用ディスプレイ40上に表示されている画像を、外部の画像出力機器に供給するためのプログラムである。より具体的には、本実施例における画像供給プログラムP1は、表示用ディスプレイ40上に表示されている複数のコンテンツを各コンテンツ単位にて、各画像出力機器に供給することができる。ここで、コンテンツとは、アプリケーション単位にて提供される表示画面であり、ワードプロセッサソフトウェアにおける各文書作成画面、プレゼンテーションソフトウェアにおける各プレゼンテーション画面、ストリーム配信された動画コンテンツを再生する再生画面、静止画像の編集画面・表示画面を含む。また、表示用ディスプレイ40の背景として表示されている、いわゆるデスクトップ画面もコンテンツに含まれる。なお、これらコンテンツは、例えば、ウィンドウズ(登録商標)をオペレーティングシステムとする場合、ウィンドウと呼ばれているので、以下では、「ウィンドウ」とも呼ぶ。
【0023】
ウィンドウ選択モジュールM1は、表示用ディスプレイ40上に表示されている複数のウィンドウの中から、所望のウィンドウを選択するために実行されるモジュールである。具体的には、入力機器41を介してオペレータによって複数のウィンドウの中から選択されたウィンドウを特定する。例えば、表示用ディスプレイ40上に表示されているウィンドウ(開いているウィンドウ)に対して一意の番号を付すことによって、各ウィンドウを識別し、選択されたウィンドウを特定することができる。なお、表示用ディスプレイ40上に表示されているウィンドウが1つの場合もあるが、この場合には、ウィンドウ選択モジュールM1は、入力機器41を介してオペレータによって決定されたウィンドウを特定する。
【0024】
プロジェクタ指定モジュールM2は、ウィンドウ選択モジュールM1によって選択されたウィンドウを出力する画像表示装置30を指定するためのモジュールである。
【0025】
格納制御モジュールM3は、選択されたウィンドウと指定された画像表示装置30とを関連付けて、RAM210またはHDD220に格納するためのモジュールである。格納制御モジュールM3はまた、表示用ディスプレイ40に少なくとも一部が表示されているウィンドウの数、画像供給装置20に接続されている画像表示装置30の数および、表示用ディスプレイ40の最大解像度に応じて、予めRAM210上にウィンドウの表示用画像データを格納するためのウィンドウ記憶領域(コンテンツ記憶領域)と画像表示装置30に送る画像データを格納するためのプロジェクタ供給用記憶領域とを確保する。なお、ウィンドウの数に応じたウィンドウ記憶領域と、画像表示装置30の数に応じたプロジェクタ供給用記憶領域、の少なくともいずれか一方がRAM210またはHDD220に確保されれば良い。
【0026】
表示用画像データ生成モジュールM4は、表示用ディスプレイ40上に表示されている各ウィンドウの表示用画像データを生成するためのモジュールである。表示用画像データ生成モジュールM4は、表示用ディスプレイ40上に存在しているウィンドウ、換言すれば、他のウィンドウに隠れているウィンドウ、一部が表示用ディスプレイ40の表示画面からはみ出して表示されていないウィンドウについても、ウィンドウの全てについて表示用画像データを生成することができる。この処理は、例えば、操作中のウィンドウ(アクティブウィンドウ)のみならず、他のウィンドウについても、選択された時点で表示用画像データをVRAM230上に一旦、描画し、描画した表示用画像データをRAM210の所定の位置に格納することによって実現される。この場合には、アクティブウィンドウ以外の他のウィンドウが選択される度に、他のウィンドウについての描画処理を実行することによって他のウィンドウの表示を更新することができる。あるいは、VRAM230の容量が大きい場合には、VRAM230上に複数のウィンドウの表示用画像データを格納しても良い。
【0027】
画像処理モジュールM5は、画像表示装置30に対して供給する表示用画像データに対して種々の画像処理を実行するためのモジュールである。画像処理モジュールM5によって実行される画像処理には、例えば、解像度変換処理、シャープネス、輝度調整、カラーバランスといった画像処理が含まれる。さらに、本実施例では、表示用ディスプレイ40上のレイアウト表示用域内に表示されているレイアウト表示ウィンドウに対する各種操作、例えば、移動、変形(リサイズ)に応じて、画像表示装置30に対して送信するための表示用画像データを変更する処理を実行する。具体的には、レイアウト表示ウィンドウに対する移動操作に対応して画像表示装置30によって投射される画像の投射位置を移動させ、レイアウト表示ウィンドウに対する変形操作に対応して画像表示装置30によって投射される画像を変形させる。
【0028】
通信制御モジュールM6は、画像表示装置30に対する接続情報の送信や接続確立および表示用画像データの送信を制御する、あるいは、画像表示装置30からのプロジェクタ情報I33の受信を行うために入出力インターフェース240を制御するモジュールである。
【0029】
プロジェクタ情報取得モジュールM7は、画像表示装置30からプロジェクタ情報I33(図4参照)を取得するためのモジュールである。プロジェクタ情報I33には、例えば、画像表示装置30がサポートする最大解像度、画像表示装置30のカラープロファイル(例えば、ICCプロファイル)、画像表示装置30を特定するための識別情報、その他画像表示装置30の画像再生特性に関する情報が含まれる。
【0030】
接続プロジェクタ管理モジュールM8は、画像供給装置20に接続されている画像表示装置30の台数、すなわち、画像供給装置20に対する画像表示装置30の着脱を管理するためのモジュールである。
【0031】
表示制御モジュールM9は、表示用ディスプレイ40上に表示用画像データを用いて画像を表示すると共に、表示用ディスプレイ40上の所定の領域にレイアウト表示用領域、レイアウト表示ウィンドウを表示するためのモジュールである。表示制御モジュールM9はまた、レイアウト表示ウィンドウに対する操作、例えば、移動、変形(リサイズ)に基づいて、レイアウト表示ウィンドウの表示を変更する。表示制御モジュールM9は、レイアウト表示ウィンドウに対する操作が変形(リサイズ)の場合には、表示用ディスプレイ40上に表示されているウィンドウのサイズも変更する。さらに、表示制御モジュールM9は、表示用ディスプレイ40の画面をはみ出るウィンドウのレイアウト表示用ウィンドウについては、複数のレイアウト表示用領域を表示し、表示用ディスプレイ40の画面をはみ出た部分を含めて複数のレイアウト表示用領域に亘って表示する。
【0032】
識別画像管理プログラムP2は識別画像管理ファイルF1と識別画像ファイルF2とを用いて、画像表示装置30と識別画像との対応付けを管理する。図3は識別画像管理ファイルF1の構成の一例を示す説明図である。識別画像管理ファイルF1には、画像表示装置30ごとの識別画像、識別色の対応付けが格納されている。識別画像ファイルF2は識別画像のデータを格納している。本実施例では、識別画像ファイルF2には、「ひまわり」「りんご」「ブロッコリー」「ぶどう」の画像データが格納されているが、他の画像と識別可能な画像であれば何であっても良い。
【0033】
図2に示す入出力インターフェース240は、画像供給装置20と外部機器、例えば、画像表示装置30との間で、例えば無線によって信号をやりとりし、例えば、アンテナおよび送受信を切り替えるためのスイッチを含む送受信部を備える。送受信部を備えることによって、送受信信号を送受信するアンテナアクセスポイント(AP)機能またはステーション(STA)機能を実現する。入出力インターフェース240はまた、キーボードおよびマウスといった入力機器41から入力信号を受信し、表示用ディスプレイ40に対して表示用画像データを出力する。
【0034】
装置決定/選択部は、例えばプロジェクタ指定モジュールM2、格納制御モジュールM3、プロジェクタ情報取得モジュールM7、接続プロジェクタ管理モジュールM8、表示制御モジュールM9、識別画像管理プログラムP2を用いて実現される。ウィンドウと画像表示装置30を対応付ける際には、装置決定/選択部として、さらに、ウィンドウ選択モジュールM1も用いられる。画像供給部は、例えば表示用画像データ生成モジュールM4、画像処理モジュールM5、通信制御モジュールM6を用いて実現される。
【0035】
・画像表示装置の構成:
図4は第1の実施例において用いられる画像表示装置の内部構成を模式的に示す機能ブロック図である。画像表示装置30は、例えば、プロジェクタである。画像表示装置30は、図4に示すように、中央処理装置(CPU)300、ランダムアクセスメモリ(RAM)310、不揮発性メモリ(ROM)320、描画用メモリ(VRAM)330、画像表示部340、光学系350、入出力インターフェース360および操作部380を備えている。CPU300、RAM310、EPROM320、VRAM330、画像表示部340、入出力インターフェース360及び操作部380は、共通のバス370を介して双方向通信可能に接続されている。
【0036】
CPU300は、各種演算処理を実行する論理回路であり、例えば、EPROM320に格納されている各種プログラム、モジュールをRAM310に展開して実行する。RAM310は揮発性のメモリであり、CPU300の演算結果を一時的に格納する。VRAM330は、表示用画像データに基づいて描画された描画データを、一時的にバッファしておくためのメモリである。
【0037】
EPROM320は、プロジェクタ情報送信モジュールM31、描画モジュールM32、プロジェクタ情報I33、識別画像管理ファイルF34及び識別画像ファイルF35を格納する半導体メモリである。なお、EPROM320に代えて、磁気ディスク式記憶装置が用いられても良い。
【0038】
プロジェクタ情報送信モジュールM31は、格納されているプロジェクタ情報を画像供給装置20に対して送信するためのモジュールである。例えば、画像表示装置30と画像供給装置20との接続が確立された際に、格納されているプロジェクタ情報I33を取得し、入出力インターフェース360を介して、画像供給装置20に対してプロジェクタ情報I33を送信する。
【0039】
描画モジュールM32は、入出力インターフェース360を介して画像供給装置20から受信した表示用画像データを解析し、VRAM330上に描画する。具体的には、描画モジュールM32は、受信した表示用画像データを解析して、色数、サイズ(縦、横)、座標、画像フォーマットといった情報を取得し、取得した情報を用いてVRAM330上に、例えば、ビットマップ方式にて画素値が配置される。
【0040】
図5は識別画像管理ファイルF34の構成の一例を示す説明図である。識別画像管理ファイルF34は、識別画像、識別色のリストと、どの識別画像がデフォルトの識別画像として用いられるかを示すフラグとを格納している。識別画像ファイルF35は、識別画像のデータを格納している。本実施例では、識別画像ファイルF35には、「ひまわり」「りんご」「ブロッコリー」「ぶどう」の画像データが格納されており、「ひまわり」の画像がデフォルトの画像とされている。なお、デフォルトの識別画像は、画像表示装置30ごとに異なるように設定されているが、デフォルトの識別画像が重複した時には、操作部380での操作あるいは画像供給装置20からの指示によりデフォルトの識別画像を変更することが可能である。
【0041】
画像表示部340は、VRAM330に格納されている描画データを用いて投射用の画像を生成するために用いられる。画像表示部340はその方式は問わず、例えば、RGB光源からの光を液晶パネルを用いて変調する画像表示部、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)や反射型液晶を用いて変調する画像表示部などを用いることができる。
【0042】
光学系350は、複数のレンズから構成され、画像表示部340において生成された画像を所望の大きさにて投射面に投射するために用いられる。
【0043】
操作部380は画像表示装置30のマニュアル動作時や各種設定の設定/変更時に用いられる。ここで各種設定には、たとえば、ネットワークの設定や、どの識別画像をデフォルトの識別画像にするか、の設定が含まれる。
【0044】
・画像表示装置の動作:
図6は画像表示装置の動作を示すフローチャートである。画像供給装置20の画像供給プログラムP1が起動すると、画像供給装置20からプロジェクタ情報I33の要求が送られる。ステップS120において、CPU300は画像供給装置20に対してプロジェクタ情報I33を発信する。具体的には、各画像表示装置30は、CPU300がプロジェクタ情報送信モジュールM31を実行して、ROM320からプロジェクタ情報I33を取得し、画像供給装置20に対して送信する。なお、このプロジェクタ情報I33には、画像表示装置30がどの識別画像をデフォルトの識別画像として用いるかを示す情報も含まれている。
【0045】
ステップS150において、CPU300は画像表示部340及び光学系350を用いてスクリーン50に識別画像を投射する。これにより、利用者は、どの画像表示装置30にどの識別画像が対応しているか、が分かる。
【0046】
ステップS160において、画像供給装置20から表示データを受信すると、ステップS170において、CPU300は画像表示部340及び光学系350を用いてスクリーンに表示データを投射する。また、ステップS180において、画像供給装置20から表示データが送られなくなると、ステップS190において、CPU300は画像表示部340及び光学系350を用いてスクリーンに識別画像を投射する。
【0047】
画像供給装置の動作:
図7及び図8は画像供給装置の動作を示すフローチャートである。ステップS210において画像供給プログラムP1が起動すると、ステップS230において、CPU200は画像表示装置30からプロジェクタ情報I33を受信し、各画像表示装置30から取得した各プロジェクタ情報I33を用いて、各画像表示装置30のサポート最大解像度、カラープロファイル、識別情報、その他の画像再生特性を各画像表示装置30に対応付けてHDD220に格納する。上述したように、このプロジェクタ情報I33には画像表示装置30がどの識別画像を用いるかを示す情報も含まれている。ステップS240において、CPU200は、異なる画像表示装置30から送られた識別画像が重複しているか否かを判断し、識別画像が重複している場合には、ステップS250において識別画像を変更するよう表示用ディスプレイ40に表示を行う。
【0048】
図9はプロジェクタ情報I33を取得中における表示用ディスプレイ40に表示される画面を示す説明図である。プロジェクタ情報取得画面500では、インジケータ502と接続ボタン504が表示されており、画像表示装置30からプロジェクタ情報I33を受信すると、ステップS260において、CPU200は画像表示装置30の選択画面を表示する。
【0049】
図10は画像表示装置30の選択画面を示す説明図である。選択画面510には、プロジェクタ情報I33を受信した全ての画像表示装置30を示す選択欄512〜515とマウスカーソル524と接続ボタン504が表示されている。選択欄512〜515には、識別画像表示欄516、装置名表示欄518、IPアドレス表示欄520、電波強度表示欄522が設けられている。
【0050】
図11は、画像表示装置選択時における画像供給システムの全体図を示す説明図である。表示用ディスプレイ40には、図10に示す選択画面510が表示され、スクリーン50には各画像表示装置30からの投射画像が表示されている。ここで、選択画面510には、4台の画像表示装置30に対応して、4つの識別画像が表示されているのに対し、スクリーン50には、PJ1からPJ3の画像表示装置30に対応する3つの識別画像が表示されている。これは、選択画面510には、異なる会議室に配置された画像表示装置30(PJ4)も含め、検知された(プロジェクタ情報I33を受信した)全ての画像表示装置30(PJ1〜PJ4)の識別画像が表示されるためである。識別画像表示欄516に表示される識別画像は、対応する画像表示装置30から投射されている画像と同一の画像である。したがって、本実施例によれば、識別画像表示欄516に表示された識別画像を用いて利用者が画像表示装置30を選択できるので、画像表示装置30の決定又は選択が容易であり、画像供給システム10の操作の利便性を高めることが可能となる。ステップS270において、CPU200は画像表示装置30の選択を検知する。
【0051】
図12は画像表示装置が選択された状態を示す説明図である。この図では選択欄512〜515のうち選択欄512〜514が反転表示されており、これらの選択欄512〜514に対応する3台の画像表示装置30が選択されている。なお、CPU200は、選択欄512〜514へのマウスカーソル524によるクリックを検知することにより、画像表示装置30の選択を検知することが可能である。接続ボタン504がマウスカーソル524でクリックされると、選択された画像表示装置30との接続が完了する。
【0052】
CPU200は、接続プロジェクタ管理モジュールM8を実行して、入出力インターフェース240に接続されている画像表示装置30の数を特定し、格納制御モジュールM3を実行して、接続されている画像表示装置30の数に応じた、プロジェクタ供給用記憶領域、をRAM210上またはHDD220上に確保する(ステップS280)。CPU200は、格納制御モジュールM3を実行して、ウィンドウ数に応じたウィンドウ記憶領域をRAM210上に確保する(ステップS290)。
【0053】
図13は表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域A1〜A3とプロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3との対応関係の一例を示す説明図である。図13の例では、画像表示装置30(PJ1〜PJ3)に対して、それぞれプロジェクタ供給用記憶領域SPJ1〜SPJ3が確保(割り当て)されている。画像表示装置30の数の特定は、例えば、CPU200は、無線通信における接続確立の検出に基づいて、画像表示装置30が接続されている無線ポート数を検出することにより実行される。なお、プロジェクタ供給用記憶領域SPJ1〜SPJ3と、表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域A1〜A3は、必ずしも各記憶領域が連続していなくても良い。また、プロジェクタ供給用記憶領域SPJ1〜SPJ3には、表示用ディスプレイ40のプライマリディスプレイ(デスクトップ画面)の解像度に対応する容量が確保されている。
【0054】
例えば、Windows(登録商標)では、各ウィンドウはハンドルと呼ばれる番号で管理されており、CPU200がAPI関数「EnumWindows」を実行することによって、表示用ディスプレイ40上に表示されている(開かれている)全てのウィンドウのハンドルを取得することができる。したがって、CPU200は、取得されたハンドル数に応じて、全ウィンドウを格納するために必要な複数のウィンドウ記憶領域をRAM210に確保する。なお、各ウィンドウ記憶領域の容量は、表示用ディスプレイ40のデスクトップ画面(プライマリディスプレイ)の解像度に応じた容量が確保されている。
【0055】
図8のステップS300において、CPU200は操作画面530を表示する。図14は操作画面を示す説明図である。図15は選択完了時の画像表示システムを示す説明図である。図14に示すように、操作画面530には、小画面532〜536とデスクトップウィンドウ540とが表示されている。小画面532〜536の数は選択された画像表示装置30の数と対応している。小画面532〜536に表示される画像は、図15に示すように画像表示装置30が投射する識別画像と同一の画像であり、例えば識別画像ファイルF2の中から対応する画像をVRAM230の小画面532〜536に対応するアドレスに書き込むことにより表示される。デスクトップウィンドウ540は画面供給プログラムP1起動前のデスクトップ画面全体を縮小表示する。
【0056】
CPU200は、表示用画像データ生成モジュールM4を実行して表示用ディスプレイ40上に表示されている全てのウィンドウについて表示用画像データを生成(キャプチャ)する。図14の例では、デスクトップウィンドウ540の中に2つのウィンドウ545、550が表示されている。これら2つのウィンドウ545、550は、アプリケーションによって提供されるコンテンツということができる。なお、ウィンドウの一部がデスクトップウィンドウ540からはみ出た場合には、はみ出た部分はデスクトップウィンドウ540上には表示されないが、はみ出た部分を含めてウィンドウ全体の表示用画像データが生成される。また、はみ出た部分は、ウィンドウの位置がオフセットされている場合、あるいは、ウィンドウ全体がデスクトップウィンドウ540に収まらない場合の双方を含む。前者の場合には、生成された表示用画像データは一のウィンドウ記憶領域に格納することができるが、後者の場合には、生成された表示用画像データは複数のウィンドウ記憶領域に跨って格納される。
【0057】
例えば、オペレーティングシステムがWindows(登録商標)の場合には、レイヤードウィンドウ化することによって、表示用ディスプレイ40上に表示されている全てのウィンドウに対応する表示用画像データが生成される。CPU200は、先に取得した各ウィンドウのハンドルを用いて、現在のウィンドウの設定値を取得するためのAPI関数である「GetWindowLong」、「GetWindowLong」で取得した現在のウィンドウスタイルにレイヤード設定API「WS_EX_LAYERED」をORして登録するためのAPI関数「SetWindowLong」、指定したウィンドウのレイヤードパラメータを設定するためのAPI関数「SetLayeredWindowAttributes」を順次実行することによって、各ウィンドウをレイヤードウィンドウ化する。レイヤードウィンドウ化された各ウィンドウは、ウィンドウ全体がキャプチャされる、すなわち、ウィンドウ全体に対応する表示用画像データが生成される。
【0058】
表示用画像データ生成モジュールM4は、各ウィンドウに対応するアプリケーションデータに基づいて表示用画像データを展開(描画)することによって表示用画像データを生成する。生成された各表示用画像データは、順次、先にRAM210上に確保されたウィンドウ記憶領域に格納される。図13の例では、デスクトップウィンドウ540の表示用画像データが第1のウィンドウ記憶領域A1に、ウィンドウ550、545の表示用画像データが第2、第3のウィンドウ記憶領域A2、A3にそれぞれ格納されている。本実施例では、格納制御モジュールM3は、座標(X、Y)を用いて各ウィンドウ記憶領域A1〜A3を管理しており、例えば、表示用ディスプレイ40の表示画面上におけるウィンドウ(表示用画像データ)の位置は、左上座標を基準として管理されている。また、投射された際の投射枠に対する画像の投射位置は、各ウィンドウ記憶領域に格納されている表示用画像データの格納位置に対応しており、各ウィンドウ記憶領域における座標を特定することによって、投射された画像の位置を特定することができる。また、表示用画像データを構成する各画素データについてもウィンドウ記憶領域に適用されている座標を用いて特定することができる。
【0059】
ステップS310において、CPU200は、コンテンツの選択を検知し、ステップS320において、CPU200は、プロジェクタ指定モジュールM2を実行して、コンテンツ供給先の画像表示装置30の選択を検知する。
【0060】
図16、図17はコンテンツと画像表示装置30の対応付けの動作の一例を示す説明図である。ウィンドウ545のタイトルバー547上でマウスカーソル524がクリックされると、当該ウィンドウ545が選択され、図16に示すように、表示可能な画像表示装置30に対応する小画面532〜536に対する矢印570が表示される。図17に示すように、マウスカーソル524が矢印570で示される先の小画面、例えば小画面532にドラッグ&ドロップされると、CPU200は格納制御モジュールM3を実行して、ウィンドウ545と小画面532に対応する画像表示装置30とを対応付ける。具体的には、CPU200は格納制御モジュールM3を実行して、選択されたウィンドウに対応する表示用画像データを格納するウィンドウ記憶領域と、指定された画像表示装置に対応するプロジェクタ供給用記憶領域、とを対応付ける。
【0061】
ステップS330では、CPU200は、選択されたウィンドウ545の内容を選択された画像表示装置30に送る。具体的には、CPU200は格納制御モジュールM3を実行して、ウィンドウ記憶領域に格納されているウィンドウ545の表示用画像データを画像表示装置30(PJ1)に対する供給用の記憶領域であるプロジェクタ供給用記憶領域、に複写または移動させる。なお、各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)と各記憶領域との対応付けは、例えば、各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)が接続されているポート番号、または各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)の通信制御モジュールのMACアドレスと、各記憶領域を定義する座標情報とを対応付けることによって実現することができる。
【0062】
CPU200は選択ウィンドウと指定画像表示装置との対応付けが完了すると、画像処理モジュールM5を実行して、必要に応じた表示用画像データに対する画像処理を実行する。本実施例では、表示用画像データに対する画像処理は、各プロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3上において実行される。画像処理では、例えば、プロジェクタ情報I33を用いた、解像度変換処理、シャープネス、輝度調整、カラーバランスといった画質調整処理、表示用画像データの合成処理が実行される。合成処理によって、複数のウィンドウを1台の画像表示装置30に投射することが要求された場合に、表示用ディスプレイ40上に表示されているイメージに従った表示用画像データを画像表示装置30に供給することができる。
【0063】
CPU200は、さらに、通信制御モジュールM6を実行して、画像処理が施された、各プロジェクタ供給用記憶領域、SPJ1〜SPJ3に格納されている表示用画像データを対応する各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)に供給する。なお、ウィンドウと画像表示装置30との対応付けが終了した後、表示用ディスプレイ40上のウィンドウの表示用画像データの生成および各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)への表示用画像データの送信は、所定のタイミングで繰り返し実行される。あるいは、コンテンツが時間変遷を伴わないコンテンツである場合には、ウィンドウがアクティブとなったタイミングにて、該当するウィンドウの表示用画像データの生成および各画像表示装置30(PJ1〜PJ3)への表示用画像データの送信が行われても良い。これによって、ウィンドウと画像表示装置30とが対応付けられた後も、常に、最新のウィンドウに対応する画像を投射させることができる。
【0064】
図18は画像表示装置に画像を表示している画像表示システムを示す説明図である。ウィンドウ545に表示されていた内容(図14)が、小画面532及び画像表示装置30(PJ1)の投影画面に表示されている。なお、小画面534、536及び画像表示装置30(PJ2、PJ3)の投影画面には、識別画像が表示されている。
【0065】
図19は2台の画像表示装置30(PJ1、PJ3)にそれぞれウィンドウを表示している画像表示システムを示す説明図である。ウィンドウ545に表示されていた内容(図14)が、小画面532及び画像表示装置30(PJ1)の投影画面に表示され、ウィンドウ550に表示されていた内容が、小画面536及び画像表示装置30(PJ3)の投影画面に表示されている。このように、複数のウィンドウの画像を複数の画像表示装置30に供給することも可能である。
【0066】
以上のように、本実施例によれば、識別画像を用いて画像表示装置30の選択を行うことができるので、画像表示装置30の決定又は選択を容易にし、画像供給システム10の操作の利便性を高めることが可能となる。なお、画像表示装置30が表示する識別画像と、画像供給装置20の表示用ディスプレイ40に表示される識別画像は、同じ画像であることが好ましいが、対応する画像であれば、異なっていてもよい。
【0067】
また、表示する画像を供給する供給予定先の画像表示装置を決定/選択するタイミング(図10から図12)、及び、選択された供給予定先画像表示装置の中から実際に画像を供給する画像供給装置を選択するタイミング(図14〜図17)の少なくとも一方で識別画像を用いた画像表示装置の決定/選択が行えればよい。
【0068】
本実施例では、画像表示装置30に対応する識別画像が重複する場合には、画像供給装置20が画像表示装置30に対応する識別画像を変更させるので、識別画像が重複することはない。
【0069】
また、本実施例では、画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように、小画面532〜536が配置しているので、小画面532〜536の見え方から画像表示装置の投射画像の見え方を想定でき、画像供給装置20の操作の利便性を高めることが可能となる。
【0070】
さらに、本実施例では、CPU200はデスクトップウィンドウ540を表示するので、デスクトップウィンドウ540中のウィンドウを用いた、画像表示装置に供給する画像の選択が容易となる。その結果、画像供給装置20の操作の利便性を高めることが可能となる。
【0071】
本実施例では、小画面532〜536に位置は、画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように配置されるが、画像表示装置30が表示する表示画像の位置が変わった時に、例えば、ユーザの操作、例えばドラッグ操作、により位置や大きさを変えることが可能となるように構成してもよい。
【0072】
・第2の実施例:
図20は、第2の実施例における操作画面を示す説明図である。操作画面530の小画面532の四隅には、4つの機能アイコン591〜594が表示されている。これらの機能アイコン591〜594は、それぞれ、ミラーリング機能、マルチ画面機能、編集機能、画像表示装置30への画像送信停止機能を実現するために用いられる。以後、機能アイコン591〜594を、それぞれ「ミラーアイコン591」、「マルチ画面アイコン592」、「編集アイコン593」、「送信停止アイコン594」とも呼ぶ。ここで、ミラーリング機能とは、同じウィンドウを2以上の画像表示装置30に表示する機能をいい、マルチ画面機能とは、1つのウィンドウを2つ以上のプロジェクタで分割表示することをいう。これらの機能アイコン591〜594は、マウスカーソル524により小画面532が選択されたとき、小画面532の四隅に表示される。ここで、例えば小画面532上がマウスカーソル524でクリックされることにより、CPU200は、小画面532が選択されたことを検知する。なお、マウスカーソル524のクリックに依らず、単にマウスカーソル524が小画面532上に移動してきたことを検知したときに、機能アイコン591〜594が表示されるように構成してもよい。
【0073】
図21は、図20に示す操作画面においてミラーアイコン591が選択された状態を示す説明図である。例えばミラーアイコン591がマウスカーソル524でクリックされることにより、ミラーアイコン591が選択される。ミラーアイコン591が選択されると、操作画面530にドロップ画面533及び矢印570が表示される。またこの時、ドロップ先として選択可能な小画面(本実施例では小画面534、536)にミラーアイコン595が表示される。ドロップ画面533は、小画面532と同じ画面であるが、ドロップ画面533であることを利用者に知らしめるために、例えば、小画面532より薄い色で表示されている。矢印570及びミラーアイコン595は、ドロップ画面533のドロップ先として選択可能な小画面や、ドロップにより実現される機能を示すために用いられる。この画面では、小画面534、536へのドロップ画面533のドロップが可能であること、及び、ドロップによりミラー画面が表示されることを表している。
【0074】
図22は、ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。小画面532と小画面534に、同じウィンドウ545(図8)が表示され、SPJ1とSPJ2の画像表示装置30にはウィンドウ545の内容が表示されている。画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されている。
【0075】
図23は、図20に示す操作画面においてマルチ画面アイコン592が選択された状態を示す説明図である。ここでは、ミラーアイコン595の代わりにマルチ画面アイコン596が、小画面534、536に表示される。
【0076】
図24は、ドロップ画面533が小画面534にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。ウィンドウ545が左右に2分割され、小画面532にウィンドウ545(図14)の左半分が表示され、小画面534に右半分が表示される。また、SPJ1にウィンドウ545の左半分が表示され、SPJ2に右半分が表示される。この場合であっても、画像表示装置30が表示する表示画像と小画面532〜536との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されている。なお、ウィンドウ545の大きさによっては、小画面534や画像表示装置30(SPJ2)に表示される画面は、ウィンドウ545の右側に隠れている部分の画像であってもよい。
【0077】
図25は、図23に示す状態から、ドロップ画面533が小画面536にドロップされた直後の画像表示システムの全体図である。この場合には、ウィンドウ545の画面は3分割されて、小画面532〜536のそれぞれに、及びSPJ1〜SPJ3のそれぞれに表示される。
【0078】
図26は、編集画面を示す説明図である。例えば、図20において、編集アイコン593が選択されると、小画面532の内容を表示用ディスプレイ40の全体の大きさに広げた編集画面600が表示される。編集画面600には、復帰アイコン602、送信停止アイコン604、プログラム停止アイコン606が表示される。復帰アイコン602は、編集画面600を操作画面530に戻すために用いられる。送信停止アイコン604は、画像表示装置30への画像の転送を停止するために用いられる。プログラム停止アイコン606は、画像供給プログラムP1の実行を停止するために用いられる。また、マウスカーソル524が画面の端(本実施例では右端)に移動させられたことを検知すると、CPU200は矢印608を表示する。この状態でマウスカーソル524により矢印608がクリックされたことを検知すると、CPU200は、編集画面600に表示する画面を小画面536の内容に切り替える。図27は切り替え後の編集画面を示す説明図である。マウスカーソル524が画面の端(本実施例では左端)に移動させられたことを検知すると、CPU200は、小画面534の編集に戻るための矢印610を表示する。なお、矢印608、610の代わりにスクロールバースライダを表示させ、スクロールバースライダを移動させることにより編集画面600に表示された内容を移動させるように構成してもよい。
【0079】
編集画面600では、CPU200は、ユーザに対し、コンテンツの内容の修正/変更を許容する。小画面532〜536に比べ、編集画面600は大きいため、編集が容易であり、画像供給装置20の操作の利便性を向上させることができる。
【0080】
以上第2の実施例によれば、ミラーリング機能、マルチ画面機能、編集機能等様々な機能を実現しているので、画像供給装置の利便性を向上させることができる。また、第2の実施例では、操作可能な機能を視覚的に表示して、これらの機能を選択させるので、画像供給装置20の利便性を向上させることが可能となる。
【0081】
変形例:
図28は、変形例を示す説明図である。上記実施例では、画像表示装置30の投射画面が水平に並んでいるため、CPU200は、小画面532〜536を水平に並べて表示しているが、投射画面の並び方によっては、小画面532〜536の並べ方を変えてもよい。例えば、画像表示装置30の投射画像が2×2の碁盤目状に配置される場合には、CPU200は、小画面532〜538を2×2の碁盤目状に配置してもよい。一般的には、画像表示装置30の投射画像がn×mの碁盤目状に配置される場合には、CPU200は、小画面をn×mの碁盤目状に配置してもよい。
【0082】
図29は、他の変形例を示す説明図である。画像表示装置30が投射する画像の大きさが異なる場合には、その大きさに合わせて小画面の大きさを変更してもよい。図29に示すように画像表示装置30(PJ2)が表示する画像に大きさが、画像表示装置30(PJ1、PJ3)が表示する画像の大きさよりも大きい場合には、CPU200は、小画面534の大きさを大きく、小画面532、536の大きさを小さく表示してもよい。
【0083】
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【符号の説明】
【0084】
10…画像表示システム、20…画像供給装置、30…画像表示装置、40…表示用ディスプレイ、41…入力機器、50…スクリーン、200…CPU、210…RAM、220…ハードディスク、230…VRAM、240…入出力インターフェース、250…バス、300…CPU、310…RAM、320…ROM、330…VRAM、340…画像表示部、350…光学系、360…入出力インターフェース、370…バス、380…操作部、500…プロジェクタ情報取得画面、502…インジケータ、504…接続ボタン、510…選択画面、512〜515…選択欄、516…識別画像表示欄、518…装置名表示欄、520…IPアドレス表示欄、522…電波強度表示欄、524…マウスカーソル、530…操作画面、532〜536…小画面、533…ドロップ画面、540…デスクトップウィンドウ、545…ウィンドウ、547…タイトルバー、550…ウィンドウ、570…矢印、591、595…ミラーアイコン、592、596…マルチ画面アイコン、593…編集アイコン、594…送信停止アイコン、600…編集画面、602…復帰アイコン、604…送信停止アイコン、606…プログラム停止アイコン、608…矢印、610…矢印、A1〜A3…ウィンドウ記憶領域、F1…識別画像管理ファイル、F2…識別画像ファイル、F34…識別画像管理ファイル、F35…識別画像ファイル、I33…プロジェクタ情報、M1…ウィンドウ選択モジュール、M2…プロジェクタ指定モジュール、M3…格納制御モジュール、M4…表示用画像データ生成モジュール、M5…画像処理モジュール、M6…通信制御モジュール、M7…プロジェクタ情報取得モジュール、M8…接続プロジェクタ管理モジュール、M9…表示制御モジュール、M31…プロジェクタ情報送信モジュール、M32…描画モジュール、P1…画像転送プログラム、P2…識別画像管理プログラム、SPJ1〜SPJ3…プロジェクタ供給用記憶領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置における画像表示制御方法であって、
(a)前記画像表示装置とは異なる表示部に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する工程と、
(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する工程と、を含むことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、ユーザによる前記N個の表示領域の配置位置の移動を許容する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、デスクトップ画面を縮小した縮小デスクトップ領域を前記表示部内に形成する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、
前記縮小デスクトップ領域内に1つ以上のウィンドウを形成し、
前記表示部上において1つのウィンドウと前記表示領域との対応関係が指定されたときに、前記選択された表示領域に前記選択されたウィンドウに表示されている画像を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、1つの表示領域が選択されると、前記選択された表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項6】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、表示領域を選択するためのカーソルを表示し、
1つの表示領域上に前記カーソルが移動すると、前記表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の画像表示制御方法において、
前記選択可能な機能は、前記表示領域に表示されている画面と同一の画面を他表示領域にも表示させるミラーリング機能、前記表示領域に表示されている画面を他の表示領域とで分割して表示するマルチスクリーン機能、前記表示領域に表示されている画面を編集するための編集機能のうち少なくとも1つを含む、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像表示制御方法において、
前記編集機能が実行される場合には、前記画像表示制御部は、前記表示領域に表示されている画面の編集を編集するための編集画面を形成して表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項9】
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置であって、
表示部と、
前記表示部内にN個の表示領域を形成するとともに、前記画像表示装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する画像表示制御部と、
前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する画像供給部と、
を備える画像供給装置。
【請求項10】
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置における画像表示制御プログラムであって、
(a)前記画像表示装置とは異なる表示部に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する機能と、
(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する機能と、をコンピュータに実現させる画像表示制御プログラム。
【請求項1】
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置における画像表示制御方法であって、
(a)前記画像表示装置とは異なる表示部に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する工程と、
(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する工程と、を含むことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、ユーザによる前記N個の表示領域の配置位置の移動を許容する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、デスクトップ画面を縮小した縮小デスクトップ領域を前記表示部内に形成する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、
前記縮小デスクトップ領域内に1つ以上のウィンドウを形成し、
前記表示部上において1つのウィンドウと前記表示領域との対応関係が指定されたときに、前記選択された表示領域に前記選択されたウィンドウに表示されている画像を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、1つの表示領域が選択されると、前記選択された表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項6】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像表示制御方法において、
前記(a)の工程は、表示領域を選択するためのカーソルを表示し、
1つの表示領域上に前記カーソルが移動すると、前記表示領域に表示された画面に対して操作可能な機能を表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の画像表示制御方法において、
前記選択可能な機能は、前記表示領域に表示されている画面と同一の画面を他表示領域にも表示させるミラーリング機能、前記表示領域に表示されている画面を他の表示領域とで分割して表示するマルチスクリーン機能、前記表示領域に表示されている画面を編集するための編集機能のうち少なくとも1つを含む、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像表示制御方法において、
前記編集機能が実行される場合には、前記画像表示制御部は、前記表示領域に表示されている画面の編集を編集するための編集画面を形成して表示する、ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項9】
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置であって、
表示部と、
前記表示部内にN個の表示領域を形成するとともに、前記画像表示装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する画像表示制御部と、
前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する画像供給部と、
を備える画像供給装置。
【請求項10】
N個(Nは2以上の整数)の画像表示装置に画像を供給する画像供給装置における画像表示制御プログラムであって、
(a)前記画像表示装置とは異なる表示部に前記N個の画像表示装置と対応するN個の表示領域を形成するとともに、前記画像供給装置が表示するN個の表示画像と前記N個の表示領域との間で、一対一の対応関係が視覚的に認識されるように前記N個の表示領域を前記表示部内に配置する機能と、
(b)前記各表示領域に表示された画像を対応する前記画像表示装置に供給する機能と、をコンピュータに実現させる画像表示制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公開番号】特開2012−164319(P2012−164319A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−51099(P2012−51099)
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【分割の表示】特願2010−207400(P2010−207400)の分割
【原出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【分割の表示】特願2010−207400(P2010−207400)の分割
【原出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]