説明

画像入力装置、画像入力方法、及び、紙葉類処理装置

【課題】小型化でき、かつ、経済性や撮像品質などを向上させることの可能な画像入力装置、画像入力方法、及び、紙葉類処理装置の提供を目的とする。
【解決手段】画像入力装置は、被写体2を搬送する搬送手段(搬送ベルト7や上流側ガイド板3、4など)と、この搬送手段により搬送される被写体2の表面及び裏面に、光を照射する光源(白色LED(Light Emission Diode)照明ユニット10)と、光が照射された被写体2の表面及び裏面を、搬送方向1と交差する線状の視野31で同時に撮像する撮像手段(撮像ユニット11やミラーユニット12など)とを備えた構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像入力装置、画像入力方法、及び、画像入力装置を備えた紙葉類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙葉類処理装置の一つである区分装置は、通常、レターと呼ばれるはがきや定型郵便物、あるいは、フラットと呼ばれる定形外薄物郵便物やメール便などに対して、宛先ごとの区分処理を行う。この区分装置は、紙葉類を供給する供給装置、紙葉類を撮像する文字認識用の画像入力装置、紙葉類の宛先情報などを読み込む読取装置、及び、宛先情報などにもとづいて紙葉類が集積される集積装置などを備えている。
また、上記区分装置では、区分処理を行う前に、紙葉類に対して、宛名面を取り揃える前処理を行う必要がある。すなわち、区分装置は、宛名面の取り揃えられた紙葉類が投入されると、供給装置が紙葉類を供給し、片面のみを撮像する一台の文字認識用の画像入力装置がレターやフラットの宛名面のみを撮像し、住所情報を文字認識して区分を行っている。
【0003】
ところで、レターに関しては、インディシアと呼ばれる切手や料金計器などを検知し、そのインディシアのある面を取り揃えて消印を行う取り揃え押印装置が実用化されている。この取り揃え押印装置は、一つの面のみを検知する燐光・蛍光検知器やカラー画像入力装置が、表面と裏面に対してそれぞれ配置されている。すなわち、取り揃え押印装置は、二台の燐光・蛍光検知器やカラー画像入力装置を備えることにより、宛名面(通常、インディシアのある面)を取り揃える前処理を行っている。
一方、フラットに関しては、上記レターのような取り揃え装置は実用化されておらず、人手により宛名面を揃えた後、区分装置に投入し区分している。
【0004】
また、本発明に関連する様々な技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、光学系を介して被写体からの反射光を撮像手段に結像し、被写体上の情報を読み取る情報読み取り装置の技術が開示されている。
この情報読み取り装置は、移送手段と、光源と、被写体の一方の面から反射された光と他方の面から反射された光とを交互に撮像手段に入射させる光断続手段とを具備し、光学系が被写体のそれぞれの面から反射された光を、撮像手段に結像させることを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平02−090862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した区分装置は、効率よくレターやフラットの宛名を読み取って区分することができるものの、投入する前に、まず、宛名面を取り揃える前処理の作業を行う必要があり、自動化を促進することが要望されている。ただし、さらなる自動化を実現するには、様々な条件をクリアする必要があり、たとえば、画像入力装置においては、小型化や、経済性、あるいは、様々な被写体に対する撮像品質などの向上が要望されている。
【0007】
また、レターにおいては、インディシアを検知する取り揃え押印装置が実用化されているが、一つの面のみを検知する燐光・蛍光検知器やカラー画像入力装置が、表面と裏面に対してそれぞれ配置されている。このため、その分装置のサイズが大きくなり、小型化することができないといった問題や、製造原価のコストダウンを図ることができないといった問題があった。
さらに、インディシアがないレターに対しては、人手により宛名面を揃える作業が発生してしまう(人件費のコストダウンを図ることができない)といった問題があった。
【0008】
一方、フラットに関しては、通常、全て人手で宛名面を揃える作業を行っている。これは、レターより物量が少なく取り揃え装置を導入するにはコスト対メリットの効果がでない、押印すべきインディシアのある対象物が少なくやはり自動化の効果が薄い、あるいは、カタログなど企業が個人に出すものが多く、それらは既に宛名面が取り揃えられていて宛名面を取り揃える必要がない、などの理由が挙げられる。
ただし、例えば、カタログなど宛名面が既に取り揃え済みのものであっても、実際には10冊ずつ表と裏を交互に逆にして梱包し、梱包サイズをより小さくする工夫がなされている場合が多く、結局、区分装置にかける前に宛名面をよく注意する必要性がある。
そのため、フラットに関しては、コストを抑えつつ区分の効率を向上させることが要望されている。
【0009】
また、特許文献1の技術は、本発明に関連する技術ではあるもの、移動する被写体の表面と裏面を、交互に撮像している。このため、画像が1ライン置きとなってしまい、画像に抜けが生じてしまう。したがって、分解能や搬送速度などの装置仕様に制約が発生し、上記の課題を解決することができない。
【0010】
本発明は、以上のような問題を解決するために提案されたものであり、小型化でき、かつ、経済性や撮像品質などを向上させることの可能な画像入力装置、画像入力方法、及び、紙葉類処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の画像入力装置は、被写体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被写体の表面及び裏面に、光を照射する光源と、前記光が照射された前記被写体の表面及び裏面を、搬送方向と交差する線状の視野で同時に撮像する撮像手段とを備えた構成としてある。
【0012】
また、本発明の画像入力方法は、搬送手段が、被写体を搬送し、光源が、前記搬送手段により搬送される前記被写体の表面及び裏面に、光を照射し、撮像手段が、前記光の照射された前記被写体の表面及び裏面を、搬送方向と交差する線状の視野で同時に撮像する方法としてある。
【0013】
また、本発明の紙葉類処理装置は、紙葉類を供給する供給装置と、前記紙葉類を撮像する画像入力装置と、前記紙葉類の宛先情報を読み込む読取装置と、宛名面取り揃え装置、押印装置、及び、前記宛先情報にもとづいて前記紙葉類が集積される集積装置の少なくとも一つとを備え、前記画像入力装置が、前記紙葉類を搬送する搬送手段、前記搬送手段により搬送される前記紙葉類の表面及び裏面に、光を照射する光源、及び、前記光が照射された前記紙葉類の表面及び裏面を、搬送方向と交差する線状の視野で同時に撮像する撮像手段を有する構成としてある。
【発明の効果】
【0014】
本発明の画像入力装置、画像入力方法、及び、紙葉類処理装置によれば、小型化でき、かつ、経済性や撮像品質などを向上させることの可能な画像入力装置、画像入力方法、及び、紙葉類処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の要部の概略平面図である。
【図2】図2は、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、結像光学系を説明する要部の概略斜視図である。
【図3a】図3aは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、回路構成を示す概略ブロック図である。
【図3b】図3bは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、画像データ伝送回路の構成を示す概略ブロック図である。
【図3c】図3cは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、外部制御回路の構成を示す概略ブロック図である。
【図4a】図4aは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、出力画像を示す概略図である。
【図4b】図4bは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、データ出力タイミングを示す概略図である。
【図5】図5は、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の要部の概略平面図である。
【図6a】図6aは、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の、外部制御回路の構成を示す概略ブロック図である。
【図6b】図6bは、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の、画像データ伝送回路の構成を示す概略ブロック図である。
【図7】図7は、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の、照明ON制御タイミングを示す概略図である。
【図8a】図8aは、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の、出力画像を示す概略図である。
【図8b】図8bは、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の、データ出力タイミングを示す概略図である。
【図9】図9は、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の要部の概略平面図である。
【図10a】図10aは、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の、外部制御回路の構成を示す概略ブロック図である。
【図10b】図10bは、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の、画像データ伝送回路の構成を示す概略ブロック図である。
【図11】図11は、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の、照明ON制御タイミングを示す概略図である。
【図12a】図12aは、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の、出力画像を示す概略図である。
【図12b】図12bは、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の、データ出力タイミングを示す概略図である。
【図13】図13は、本発明の第四実施形態にかかる画像入力装置の、結像光学系を説明する概略斜視図である。
【図14a】図14aは、本発明の第五実施形態にかかる画像入力装置の、搬送手段を示す概略斜視図である。
【図14b】図14bは、本発明の第五実施形態にかかる画像入力装置の、結像光学系を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[画像入力装置及び画像入力方法の第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の要部の概略平面図である。
図1において、本実施形態の画像入力装置は、被写体2を搬送する搬送手段(搬送ベルト7や上流側ガイド板3、4など)と、この搬送手段により搬送される被写体2の表面及び裏面に、光を照射する光源(白色LED(Light Emission Diode)照明ユニット10)と、光が照射された被写体2の表面及び裏面を、搬送方向1と交差する線状の視野31で同時に撮像する撮像手段(撮像ユニット11やミラーユニット12など)とを備えた構成としてある。
また、被写体2は、紙葉類である。なお、紙葉類とは、葉書、封書、雑誌、カタログ、書籍等をいい、CD、ビデオカセット等の扁平な配達物も含まれる。
【0017】
(搬送手段)
搬送手段は、上流側ローラー5に掛けられた一対の対向する搬送ベルト7、下流側ローラー6に掛けられた一対の対向する搬送ベルト7、上流側ガイド板(表側)3、上流側ガイド板(裏側)4、一対の光電センサ15、及び、ロータリエンコーダ17などを備えている。
【0018】
上記搬送手段は、まず、上流側の搬送ベルト7が、被写体2を挟むようにして、被写体2を一定速度で搬送方向1へ搬送する。次に、カメラ光軸(表側)13及びカメラ光軸(裏側)14と交差する撮像位置にかかる手前で、上流側の搬送ベルト7から上流側ガイド板(表側)3と上流側ガイド板(裏側)4の間に、被写体2を渡し、続いて、撮像位置の対向する一対のガラス(表側)8とガラス(裏側)9との間を通過させる。さらに、下流側の搬送ベルト7が、被写体2を挟むようにして、被写体2を一定速度で搬送方向1へ搬送する。
【0019】
また、撮像のために、一旦、搬送ベルト7による挟み込み搬送が中断される距離(すなわち、図1に示す上流側ローラー5と下流側ローラー6との間の距離)は、少なくても被写体2の最小サイズの1/2以下としてある。これにより、上流側ローラー5と下流側ローラー6との間に設けられた撮像区間を、被写体2は、減速することなく一定速度で移動する。例えば、葉書サイズ(搬送方向1の長さ=140mm)を被写体2の最小サイズとすると、上流側ローラー5と下流側ローラー6は、間隔が70mm以下になるように配置される。
【0020】
また、被写体2の厚さが、例えば、0.2〜10mmほどの厚さで変動する場合、上流ガイド板3と上流ガイド板4との間隔、及び、ガラス8とガラス9との間隔は、当然10mm以上必要になる。ただし、10mm以上の幅を持たせて、これらを固定してしまうと、薄い被写体2を撮像する際、10mm以上の幅の範囲で、被写体2が揺らいでしまい、撮像に悪影響を及ぼしてしまう。
これを防ぐため、剛性を有する上流側ガイド板3を固定し、所定のばね性を有する上流側ガイド板4が、被写体2の厚さに応じて開くとともに、被写体2を表側に付勢する構造としてある。これにより、被写体2が薄い場合でも厚い場合でも、上流側ガイド板4が、被写体2を上流側ガイド板3へ(表側へ)軽く押さえつける。
【0021】
また、上流側ガイド板4の押さえつけが終わった直後、なるべく上流側ガイド板3に近い位置に撮像位置を持ってくることで、被写体2の揺らぎを抑えたクリアな画像を撮像することができる。
さらに、図示してないが、被写体2の厚さに応じて変形する上流側ガイド板4の変形量を検出し、この変形量に応じて、焦点を調整する構成としてもよい。
なお、ガラス8とガラス9の間隔は10mm以上、例えば12mmとし、上流側ガイド板3は、上流側ガイド板3の当接面とガラス8の当接面3とが同一面を形成するように、設置される。
また、上流側ガイド板3の表側には、撮像ユニット11が設置され、上流側ガイド板4の裏側には、ミラーユニット12が設置される。
【0022】
ロータリエンコーダ17は、撮像位置より搬送方向1の上流側に設けられ、搬送ベルト7の移動速度を検出する。また、光電センサ15は、撮像位置より搬送方向1の上流側に設置され、光電センサビーム16が遮られるか否かによって、被写体2の通過を検知する。これらを設けることによって、光電センサ15から撮像位置までのタイミングを検出するともに、搬送速度に応じてカメラ露光時間やLED照明光量を制御し、常に安定した撮像を可能にする。
【0023】
(光源)
光源である白色LED照明ユニット10は、被写体2の両面の撮像位置に対し、それぞれ相対して斜めから照射するように、計4台設置される。
ここで、相対して照射することで、必要光量を得るとともに、被写体2の面上の微細な凹凸や、被写体2の周辺部の歪みなどによる影の発生を抑制することができる。
本実施形態では、光源として、光フィードバック機能つきの白色LEDを用いている。特に、図示してないが、高輝度タイプのものを線状に複数並べ、また、その前面に拡散板を設置することで、撮像視野に対し必要な光量で均一に照射することを可能にしている。
【0024】
ここで、光源としては、宛名を読み取る場合には、可視光を発光する光源を用いる。すなわち、光源として、例えば、高い安定性、低消費電力、長寿命といった特徴を有する白色LEDを採用する。また、LEDは、その点灯応答性の速さから被写体2が通過したときのみ点灯させる制御ができ、より消費電力の抑制が可能であり、かつ、LED自身の発熱を抑えてより長寿命化が図れる。
また、LED照明に、光フィードバック機能を具備させるとよい。これにより、温度や寿命による経年劣化による光量変動を抑え、光量を常に一定に保つことが可能になる。したがって、読取性能の安定性を確保でき、かつ、経年劣化によるメンテナンスが不要になる。
【0025】
(撮像手段)
撮像手段は、一つの光電変換装置(リニアアレイCCD27)、この光電変換装置の所定の位置に、被写体2の表面及び裏面をそれぞれ結像する結像手段(第1ミラー21、第2ミラー22、短焦点レンズ25、長焦点レンズ26)、ビデオ信号処理手段(ビデオ信号処理回路45、46)、及び、画像データ伝送手段(画像データ伝送回路47)などを有している。
また、上記光電変換装置は、両端から中央に読み出す方式のリニアアレイCCD(Charge Coupled Device)27であり、結像手段は、リニアアレイCCD27の一方の端部側の位置(下側の位置)に、被写体2の表面を結像し、また、リニアアレイCCD27の他方の端部側の位置(上側の位置)に、被写体2の裏面を結像する。
【0026】
次に、図面を参照して、本実施形態のカメラ結像光学系について説明する。
図2は、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、結像光学系を説明する要部の概略斜視図である。なお、図2においては、照明ユニット、ガラス、搬送ベルトなどを省略している。
図2において、まず、被写体2が、搬送されており、搬送方向1と交差する線状に撮像の視野31がとられる。
また、リニアアレイCCD27、短焦点レンズ25、及び、長焦点レンズ26などは、撮像ユニット11に収納されており、第1ミラー21及び第2ミラー22は、ミラーユニット12に収納されている。
【0027】
被写体2の表面の撮像は、カメラ光路(表側)23で示されるように、短焦点レンズ25にてリニアアレイCCD27の下端の有効画素部分に結像される。
また、被写体2の裏面の撮像は、カメラ光路(裏側)24で示されるように、第1ミラー21及び第2ミラー22で折り返されて、長焦点レンズ26にてリニアアレイCCD27の上端の有効画素部分に結像される。
【0028】
ここで、上述したように、被写体2は、表側の上流ガイド板3に軽く押し付けられた状態で搬送されるため、表面(被写体2の撮像ユニット11側の面)の撮像に関しては、被写体2の厚さが変動してもその影響なく光路長は一定となる。そのため、クリアな画像を撮像する上で、被写界深度はそれほど必要ない。
一方、裏面(被写体2のミラーユニット12側の面)の撮像に関しては、被写体2の厚さが変動した場合、最大で被写体2の厚さ分の読取位置の変動が生じる。この変動に関わらず、よりクリアな撮像を行うには、撮像光学系として、少なくても表面の撮像よりも深い被写界深度が必要になる。
【0029】
一般に、レンズの焦点距離が長い方が、より被写界深度が深い。また同一分解能であるなら、レンズの焦点距離が長い方が、より光路長が長くなり、必然的に倍率変動に対して変動幅を小さくできる。
そのため、レンズ25には短焦点のレンズを、レンズ26にはより長焦点のレンズを採用する。これにより、上記被写界深度の要求を満たすことができると同時に、図2に示すように、短焦点レンズ25の光路23を短く、長焦点レンズ26の光路24を長く設計することができる。
【0030】
また、好ましくは、リニアアレイCCD27の未使用画素(中央部の画素)に対しては、遮へい板28をリニアアレイCCD27の受光面に密着させるようにして設けるとよい。このようにすると、露光済みの画素の転送途中に、次の露光が重なることによる画質劣化を避けることができる。また、遮へい板28をリニアアレイCCD27の受光面に密着させて設置することにより、光の回折による未使用画素への露光を防ぐことができる。
【0031】
次に、図3aを参照して本発明の第一実施形態の回路構成を説明する。
図3aは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、回路構成を示す概略ブロック図である。
図3aにおいて、短焦点レンズ25で集光された表面のカメラ光線(撮像光線)41、及び、長焦点レンズ26で集光された裏面のカメラ光線(撮像光線)42は、CCD回路43の実装されたリニアアレイCCD27の両端で光電変換され、それぞれビデオ信号処理回路(表側)45及びビデオ信号処理回路(裏側)46へ送られる。
【0032】
CCD駆動回路44は、リニアアレイCCD27を制御するための各制御クロック信号を生成し、CCD回路43に出力する。
また、CCD回路43からビデオ信号処理回路45、46に送られたビデオ信号は、図示してないが、サンプリングホールド回路、オフセット補正回路、ゲイン回路を経て、A/D(Analog to Digital)変換が行われ、画像データ伝送回路47にデジタルデータとして出力される。
【0033】
画像データ伝送回路47は、画像認識ユニット50へ画像データを転送するための周波数変換を行い、外部制御回路49より撮像タイミングを調整した信号をフレーム有効信号として、表面画像と裏面画像とを同時に画像認識ユニット50へLVDS(Low Voltage Differential Signaling)信号にて転送する。
ここで、画像データは、図4aに示すように、表面撮像画像71と裏面撮像画像72を合わせた1フレーム画像73として出力される。これにより、画像伝送の簡易化を図ることができる。
【0034】
また、この出力を行うための画像データ伝送回路47の出力タイミングは、図4bに示すように、画像データとしてのライン有効信号76の一つの区間に、表面のライン画像74とそれに対応する裏面のライン画像75を繋ぎ合わせて連続して出力し、それを1ラインとして出力する。フレーム有効信号77は、光電センサ15の光電センサビーム16を遮った時間分、すなわち、被写体2の長さに対応したライン数分だけ発生させ、図4aの1フレーム画像73を生成することが可能になる。
【0035】
次に、上記出力を行うための画像データ伝送回路47の内部構成について、図面を参照して説明する。
図3bは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、画像データ伝送回路の構成を示す概略ブロック図である。
図3bにおいて、ビデオ信号処理回路45からの表面ライン画像74と、ビデオ信号処理回路46からの裏面ライン画像75は、同タイミングで画像データ伝送回路47に入力され、それぞれ表面用FIFO(First In First Out)52と裏面用FIFO53へ同時に書き込まれる。
【0036】
ここで、表面用FIFO52の表面用ライン画像を先に読出し、その後で裏面用FIFO53の裏面用ライン画像を読み出すことによって、図4bに示すタイミングのデータ出力を実現している。
さらに、表面用FIFO52や裏面用FIFO53において、書込みクロックと読出しクロックを変えることにより、周波数変換を行うことができる。
【0037】
次に、外部制御回路49に関して、図面を参照して説明する。
図3cは、本発明の第一実施形態にかかる画像入力装置の、外部制御回路の構成を示す概略ブロック図である。
図3cにおいて、外部制御回路49は、光電センサ15からの信号を受け、ロータリエンコーダ19のパルス信号を用いて、画像データ伝送回路47に対しての撮像タイミング調整、及び、照明制御回路48に対しての照明の点灯タイミング調整を行う。
また、ロータリエンコーダ17からのパルス信号を、内部クロックでカウントして、実際の搬送速度を搬送速度測定回路61にて計算し、CCD駆動回路44及び照明制御回路48にその情報を出力する。
【0038】
そして、情報を入力したCCD駆動回路44は、その速度に応じたCCDリセット制御を行い、搬送速度が変動しても、常に搬送方向1に対して同じ分解能になるように制御する。すなわち、搬送速度が遅くなれば、CCDリセットのタイミングを所定の設定値より長くし、また、搬送速度が速くなれば、CCDリセットのタイミングを所定の設定値より短くする。
【0039】
ただし、これだけだと、電子シャッター機能がない限り、CCDリセットのタイミングを変更することによりセンサ露光時間も変動してしまい、結果として、ゲイン変動が生じてしまう。特に、産業用の高価なセンサでない限り、まだ電子シャッター機能はないものが多い。
そこで、照明制御回路48に対しても速度情報を送り、速度に応じた照明光量設定を白色LED照明ユニット10に対して行わせる。すなわち、搬送速度が遅くなれば、照明光量を所定の設定値より低く設定し、また、搬送速度が速くなれば、照明光量を所定の設定値より高く設定する。これにより、搬送速度が変動した場合でも、常に同質の画像を撮像することが可能になる。
【0040】
なお、リニアアレイCCD27の受光感度や白色LED照明ユニット10の光源の発光光量の固体差を考慮し、これら搬送速度に応じたCCDリセットタイミング時間や照明光量設定値は、出荷時に、固定のテストチャートを用いて実際にバランス調製を行って決定する。
【0041】
また、外部制御回路49は、装置本体制御ユニット51に照明制御回路48からの照明アラーム信号を受けて出力する。
さらに、部制御回路49は、ビデオ信号処理回路45、46のオフセット設定値及びゲイン設定値、並びに、画像データ伝送回路47に対する撮像タイミング調整のためのロータリエンコーダ19のクロックのカウント設定値を、装置本体制御ユニット51からパラメータとして受信し、レジスタ領域にそれらの値を格納する。これにより、装置本体制御ユニット51から遠隔的に本実施形態の画像入力装置の微調整を実施することが可能になる。
【0042】
照明制御回路48は、外部制御回路49からの搬送速度情報に応じた照明照射の光量設定値を、白色LED照明ユニット10に設定し、かつ、外部制御回路49からの点灯タイミング信号に応じて、白色LED照明ユニット10の点灯及び消灯の制御を行う。また、白色LED照明ユニット10からの照明アラーム信号を検出し、外部制御回路49へ出力する。
【0043】
次に、本実施形態の画像入力装置の動作などについて説明する。
図1に示すように、まず、被写体2は、搬送ベルト7に挟まれて一定速度で搬送方向1へ搬送される。
次に、カメラ光軸13及びカメラ光軸14と交差する撮像位置の手前に設置された光電センサ15を通過し、その後、ベルト搬送部7から上流ガイド板3、4へ導かれる。
続いて、被写体2は、可変の上流ガイド板4によって、上流ガイド板3の方へ軽く押し付けられつつ通過し、撮像位置のガラス8、9の間に到達する。
【0044】
また、被写体2が光電センサ15のビーム16を遮ると、その光電センサ15の信号変化を受け、撮像ユニット11の外部制御回路49は、撮像タイミング調整カウンタ64及び点灯タイミング調整カウンタ62の二つのカウンタのパルスをカウント開始する。そのパルスには、ロータリエンコーダ17からの信号が用いられる。そして、撮像タイミング調整カウンタ64が、カメラ視野31の位置に被写体2が到達する分をカウントし終わると、フレーム有効信号77がONになるよう画像データ伝送回路47に情報を出力する。
【0045】
一方、点灯タイミング調整カウンタ62は、カメラ視野31に被写体2が到達する少し前のタイミングでカウントし終え、照明制御回路48への照明点灯制御信号をONにする。さらに、被写体2が通過を終えたところで、OFFにする。すなわち、照明制御回路48は、この照明点灯制御信号がONの区間、LED照明ユニット10へ照明ON信号を出力する。このように、撮像位置より手前で点灯することにより、光フィードバック機能付きのLED照明の光量が安定するのに要する時間を確保する。つまり、LED照明ユニット10は、上記マージン分と被写体2の長さ分だけ点灯しそれ以外では消灯する。
【0046】
上記タイミングは、図4bに示すように、照明ON信号79が、フレーム有効信号77より時間的に早めにONし、フレーム有効信号77と同じタイミングでOFFにする。
なお、前後の被写体2どうしのギャップが、上記マージン以下である場合には、前の被写体2の通過後、消灯せずにそのまま点灯し続ける制御を行う。
【0047】
白色LED照明ユニット10により光の照射された視野31における被写体2の反射光は、表面を撮像する短焦点レンズ25及び裏面を撮像する長焦点レンズ26により、各々、リニアアレイCCD27の下側及び上側に結像され、各画素に入光した光量分だけ電気信号に変換される。
【0048】
ここで、必要分解能と必要読取視野幅に応じ、必要な画素数は決定される。
たとえば、必要分解能が200DPI(Dot per Inch)、かつ、必要読取視野幅がレターサイズの175mmの場合、約1378画素あれば十分である。また、同分解能で必要幅がフラットサイズの300mmの場合には、約2362画素あれば十分である。
製造原価のコストダウンを図るために、市販されている両側読出しのリニアアレイCCD27を用いるとして、その全画素の半分の画素数で上記仕様を満たすものとしては、例えば3800画素や4096画素といったものがあり、いずれも画素数は余る計算になる。
【0049】
また、搬送する速度を速くする場合でも、搬送方向の分解能を維持するため、通常、露光時間は、全画素分の転送時間以下に設定する。かかる場合、露光済みの画素の転送途中に、次の露光が重なることによる画質劣化を避けるため、余剰の画素は、遮へい板28により遮へいする。この遮へい板28は、上述したように、リニアアレイCCD27の受光面に密着させて設置されている。これにより、光の回折による未使用画素への露光を防ぐことができる。
【0050】
ただし、遮へい板28によっても完全には遮へい仕切れないため、有効画素分に加えて、この回折による回り込みの露光がある未使用画素も含めて、CCD転送を行う必要がある。
たとえば、この回折の距離が1mm程度の場合、これをCCDの1画素のサイズで割った画素分が、追加の転送必要な画素数となる。CCD1画素のサイズが10umの場合には、100画素を有効画素に加えて余分に転送する必要がある。
【0051】
リニアアレイCCD27は、結像された光を電気信号に変換し、両端から中央に向かい、時系列に順次出力する。そして、リニアアレイCCD27のCCD回路43から出力された両端の二つのビデオ信号は、それぞれ、ビデオ信号処理回路45及びビデオ信号処理回路46にて、サンプリングホールド回路、オフセット補正回路、ゲイン回路を経て、A/D変換が行われ、画像データ伝送回路47にデジタルデータとして出力される。
ここで、オフセット設定値やゲイン設定値は、予め装置本体制御ユニット51からの調整によりパラメータ設定された値が用いられる。
【0052】
次に、画像データ伝送回路47では、表面と裏面の二つの画像データを、図4bに示すように並び変え、画像認識ユニット50へ出力する。
なお、ロータリエンコーダ17の信号を受けて搬送速度を測定する外部制御回路49内の搬送速度測定回路61は被写体2の有無に関わらず、搬送ベルト7が動いているときには、一定タイミングで監視し、CCD駆動回路44及び照明制御回路48に速度情報を出力する。
【0053】
次に、画像認識ユニット50では、図4aの1フレーム画像73に対して、既知の宛名領域認識処理を行う。
ここで、宛名情報と共に宛名面がどちらであったかを装置本体制御ユニット51に送ることで、後述する紙葉類処理装置としての装置本体(図示してないが、たとえば、区分装置)は、単純に区分するだけでなく、宛名面を揃えて区分集積することができる。すなわち、たとえば、宛名面が表面であれば、そのまま区分して区分口に集積し、あるいは、宛名面が裏面であった場合には、表と裏を逆にするフェイシングルートを通して、区分口に集積すればよい。これにより、配達作業者にとって、従来通りに宛先を見やすくすることができる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態の画像入力装置及び画像入力方法によれば、一つのリニアアレイCCD27を用いて、被写体2の表面及び裏面を撮像することができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。また、被写体2の表面及び裏面を同時に撮像することができるので、画像に抜けが生じるといった不具合を回避でき、画像品質を向上させることができる。さらに、一つのリニアアレイCCD27を用いることにより、画像入力装置の小型化を図ることができる。
【0055】
[画像入力装置及び画像入力方法の第二実施形態]
図5は、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の要部の概略平面図である。
図5において、本実施形態の画像入力装置は、上述した第一実施形態の画像入力装置と比べると、白色LED照明ユニット10の代わりに、光源として紫外線LED照明ユニット81を備え、また、紫外線LED照明ユニット81の点灯と消灯のタイミングを、被写体2毎ではなく、1ライン走査毎に行う点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、第一実施形態とほぼ同様としてある。
したがって、図5において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0056】
また、本実施形態の画像入力装置は、紫外線を照射し、インディシア(図示せず)を検知する。したがって、第一実施形態より、必要分解能は低く、その分、具体的なレンズの焦点距離は異なる。
さらに、本実施形態の基本的な回路構成は、第一実施形態(図3a参照)とほぼ同様としてある。
次に、第一実施形態と異なる点に着目し、外部制御回路95や画像データ伝送回路92に関して、図面を参照して説明する。
【0057】
図6aは、本発明の第二実施形態にかかる画像入力装置の、外部制御回路の構成を示す概略ブロック図である。
図6aにおいて、照明制御回路91は、外部制御回路95内の点灯タイミング調整カウンタ62からの照明点灯制御信号の入力、搬送速度測定回路61からの搬送速度データ入力、及び、紫外線LED照明ユニット81からのアラーム信号を受けて、照明アラーム受信回路63へのアラーム出力を行う。さらに、照明制御回路91は、新たにCCD駆動回路44から、リニアアレイCCD27の1ラインの制御と同期したクロック信号を入力する。この信号は、図7に示すように、たとえば、リニアアレイCCD27の1ライン撮像111のスキャンを毎回リセットするリセット信号112を用いる。
【0058】
照明制御回路91は、点灯タイミング調整カウンタ62からの照明点灯制御信号113が有効であるときに、このCCD駆動回路44から受けるリセット信号112毎に、点灯と消灯を繰り返すように照明ON信号114を各紫外線LED照明ユニット81に出力する。
【0059】
ビデオ信号処理回路93(表側)及びビデオ信号処理回路(裏側)94は、第一実施形態と同様に、CCD回路43から送られた表面及び裏面のビデオ信号を、各々サンプリングホールド回路、オフセット補正回路、ゲイン回路を経て、A/D変換を行い、画像データ伝送回路92にデジタルデータとして出力する。
【0060】
ただし、ゲインに関しては、照明制御回路91が、紫外線LED照明ユニット81に出力する照明ON信号を参照し、紫外線が点灯している場合と消灯している場合とで異なるゲイン設定値を外部制御回路95のレジスタから読み出して実施する。すなわち、紫外線が点灯している場合には、表面ビデオ信号に関しては点灯時ゲイン(表)レジスタ96を、裏面ビデオ信号に関しては点灯時ゲイン(裏)レジスタ97をそれぞれビデオ信号処理回路93、94に設定する。また、紫外線が消灯している場合には、表面ビデオ信号に関しては消灯時ゲイン(表)レジスタ98を、裏面ビデオ信号に関しては消灯時ゲイン(裏)レジスタ99を設定してゲイン増幅を行う。
これは、紫外線が点灯している場合に発光する蛍光のインディシアが、紫外線消灯時に残光として発光する燐光のインディシアよりもその発光光量が高いので、それぞれの撮像に適したゲイン設定にするために行っている。
【0061】
ここで、本実施形態での画像出力は、図8aに示すように、紫外線LEDが照射された場合の表面の画像121と裏面の画像122に加え、紫外線LEDの照射がOFFされた場合の表面画像123と裏面画像124とも加え合わせたものを1フレーム画像125として出力し、この画像伝送の簡易化を図っている。
【0062】
また、この出力を行うための画像データ伝送回路92の出力タイミングは、図8bに示すように、画像データとしてのライン有効信号76の一つの区間に、紫外線LED点灯時の表面ライン画像126と裏面ライン画像127、紫外線LED消灯時の表面ライン画像128と裏面ライン画像129とを全て繋ぎ合わせて連続して出力し、それを1ラインとして出力する。
【0063】
このタイミング出力を行うための画像データ伝送回路92の内部構成は、図6bに示すように、ビデオ信号処理回路93からの表面ライン画像と、ビデオ信号処理回路94からの裏面ライン画像は、同タイミングで画像データ伝送回路92に入力される。
【0064】
ここで、照明制御回路91が紫外線LED照明ユニット81に出力する照明ON信号を参照し、紫外線が点灯している場合には、ビデオ信号処理回路93からの表面ライン画像はFIFO103へ、それと同時に入力される裏面ライン画像はFIFO105へ書き込むように、また、紫外線が消灯している場合には、ビデオ信号処理回路93からの表面ライン画像はFIFO104へ、それと同時に入力される裏面ライン画像はFIFO106へ書き込むように、制御する。
また、FIFO103の紫外線点灯時の表面ライン画像126、FIFO105の紫外線点灯時の裏面ライン画像127、FIFO104の紫外線消灯時の表面ライン画像128、FIFO106の紫外線消灯時の裏面ライン画像129の順に読み出すことにより、図8bに示すタイミングのデータ出力を実現している。
【0065】
次に、本実施形態の画像入力装置の動作などについて説明する。
本実施形態は、第一実施形態と比べると、白色LED照明ユニット10の代わりに、光源として紫外線LED照明ユニット81を備え、また、紫外線LED照明ユニット81の点灯と消灯のタイミングを、被写体2毎ではなく、1ライン走査毎に行う点などが相違する。すなわち、紫外線LEDユニット81への照明ON信号114は、フレーム有効信号77をイネーブル信号とし、その区間中、リニアアレイCCD27の1ラインスキャンのリセット112に同期し、点灯と消灯を交互に繰り返す。そして、ビデオ信号処理回路93、94は、紫外線LEDが点灯している場合と消灯している場合で、別々にゲインを設定してビデオライン信号を増幅する。
【0066】
これにより、紫外線LED点灯時には低いゲインで蛍光発光を検知するための撮像を、紫外線LED消灯時には高いゲインで燐光発光を検知するための撮像を同時に行うことができる。
なお、インディシア検知の場合、蛍光発光でも燐光発光でも赤と緑で別々に発光し、その区別を行う必要がある場合が多いため、リニアアレイCCD27として、両側読出し方式であって、かつ、赤、緑、青のカラーリニアアレイCCDが用いられる。
【0067】
以上説明したように、本実施形態の画像入力装置及び画像入力方法によれば、第一実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ、また、紫外線を照射することによって、インディシア(図示せず)を検知することができる。さらに、赤外線LEDをON/OFFすることにより、ON時における蛍光インディシアの撮像と、OFF時における燐光(残光)インディシアの撮像とを一度に行うことができ、画像品質を向上させることができる。
【0068】
[画像入力装置及び画像入力方法の第三実施形態]
図9は、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の要部の概略平面図である。
図9において、本実施形態の画像入力装置は、上述した第一実施形態の画像入力装置と比べると、白色LED照明ユニット10の代わりに、光源として白色LED+紫外線LEDの照明ユニット131を備え、また、白色LED+紫外線LEDの照明ユニット131の点灯と消灯を、被写体2毎ではなく、1ライン走査毎とし、白色LEDのみ点灯、紫外線LEDのみ点灯、及び、両LEDとも消灯のサイクルで撮像を行う点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、第一実施形態とほぼ同様としてある。
したがって、図9において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0069】
白色LED+紫外線LEDの照明ユニット131において、照明ユニット内のLEDの配置は、紫外線LEDと白色LEDを各々複数列ずつ並べた配置としてある。ただし、これに限定されるものではなく、たとえば、1列内で交互に配置しかつそれを複数列並べた配置としてもよい。
また、カメラ結像光学系は、第一実施形態(図2参照)とほぼ同様としてある。
【0070】
さらに、本実施形態は、宛名及びインディシアの少なくとも一つを検知する。ここで、リニアアレイCCD27は、高速性や高感度性を有するものを用いてある。これにより、白色LED点灯時での宛名検知を行う撮像画像を用い、第一実施形態のように、宛名認識までを行うことができ、装置としての付加価値を向上させることができる。
また、本実施形態の基本的な回路構成は、第一実施形態及び第二実施形態(図3a参照)とほぼ同じである。
次に、第二実施形態と異なる点に着目し、外部制御回路145及び画像データ伝送回路142に関して、図面を参照して説明する。
【0071】
図10aは、本発明の第三実施形態にかかる画像入力装置の、外部制御回路の構成を示す概略ブロック図である。
図10aにおいて、照明制御回路141は、第二実施形態とほぼ同様に、外部制御回路145内の点灯タイミング調整カウンタ62からの照明点灯制御信号の入力、搬送速度測定回路61からの搬送速度データ入力、白色LED+紫外線LEDの照明ユニット131からのアラーム信号を受け、照明アラーム受信回路63へのアラーム出力を行う。さらに、照明制御回路141は、CCD駆動回路44から、リニアアレイCCD1ラインの制御と同期したクロック信号を受信し、また、白色LED+紫外線LEDの照明ユニット131への点灯ON信号をビデオ信号処理回路143、144及び画像データ伝送回路142へ出力する。
【0072】
ただし、第二実施形態との違いは、この点灯ON信号が、単純にONかOFFかの1ビットではなく、白色LEDがONか、紫外線LEDがONか、全てOFFかの三つの状態を区別する2ビット以上の信号となることである。
この信号は、例えば、図11に示すようになる。すなわち、照明制御回路141は、点灯タイミング調整カウンタ62からの照明点灯制御信号113が有効であるときに、CCD駆動回路44から受けるリセット信号112毎に、白色LED点灯、紫外線LED点灯、及び、両方を消灯の状態を繰り返すように、2ビットの照明ON信号162を各照明ユニット131に出力する。
【0073】
ビデオ信号処理回路143(表側)及びビデオ信号処理回路(裏側)144は、第二実施形態とほぼ同様に、CCD回路43から送られた表面及び裏面のビデオ信号を、各々サンプリングホールド回路、オフセット補正回路、ゲイン回路を経て、A/D変換を行い、画像データ伝送回路142にデジタルデータとして出力する。
【0074】
ゲインに関しては、照明ON信号に応じて、外部制御回路145のゲインレジスタを読み出してゲイン増幅を行う。すなわち、白色LEDが点灯している場合には、表面ビデオ信号に関しては白色点灯時ゲイン(表)レジスタ146を、裏面ビデオ信号に関しては白色点灯時ゲイン(裏)レジスタ147をそれぞれビデオ信号処理回路143、144に設定する。また、紫外線が点灯している場合には、表面ビデオ信号に関しては紫外線点灯ゲイン(表)レジスタ96を、裏面ビデオ信号に関しては紫外線点灯ゲイン(裏)レジスタ97をそれぞれビデオ信号処理回路143、144に設定する。さらに、紫外線が消灯している場合には、表面ビデオ信号に関しては消灯時ゲイン(表)レジスタ98を、裏面ビデオ信号に関しては消灯時ゲイン(裏)レジスタ99をそれぞれビデオ信号処理回路143、144に設定する。
【0075】
ここで、本実施形態の画像出力は、図12aに示すように、白色LEDのみ点灯した場合の表面画像171とその裏面画像172、紫外線LEDのみ点灯した場合の表面画像173と裏面画像174、及び、両LEDが消灯した場合の表面画像175と裏面画像176を合わせたものを1フレーム画像177として出力する。これにより、この画像伝送の簡易化を図ることができる。
【0076】
この出力を行うための画像データ伝送回路142の出力タイミングは、図12bに示すように、画像データとしてのライン有効信号76の1つの区間に、白色LED点灯時の表面ライン画像178と裏面ライン画像179、紫外線LED点灯時の表面ライン画像180と裏面ライン画像181、及び、両LED消灯時の表面ライン画像182と裏面ライン画像183を全て繋ぎ合わせて連続して出力し、それを1ライン画像として出力する。
【0077】
このタイミング出力を行うための画像データ伝送回路142の内部構成について、図10bに示す。すなわち、ビデオ信号処理回路143からの表面ライン画像と、ビデオ信号処理回路144からの裏面ライン画像は、同タイミングで画像データ伝送回路142に入力される。
【0078】
ここで、照明制御回路141が照明ユニット131に出力する照明ON信号を参照し、白色LEDが点灯している場合には、表面ライン画像はFIFO153へ、それと同時に入力される裏面ライン画像はFIFO154へ書き込むように、紫外線が点灯している場合には、表面ライン画像はFIFO103へ、それと同時に入力される裏面ライン画像はFIFO105へ書き込むように、両LEDが消灯している場合には、表面ライン画像はFIFO104へ、それと同時に入力される裏面ライン画像はFIFO106へ書き込むように、制御される。
【0079】
また、FIFO153の白色LED点灯時の表面ライン画像、FIFO154の白色LED点灯時の裏面ライン画像、FIFO103の紫外線LED点灯時の表面ライン画像、FIFO105の紫外線LED点灯時の裏面ライン画像、FIFO104の両LED消灯時の表面ライン画像、FIFO106の両LED消灯時の裏面ライン画像の順に読み出すことによって、図12bのタイミングのデータ出力を実現している。
【0080】
次に、本実施形態の動作に関して、第二実施形態と比較して説明する。
本実施形態は、第二実施形態と比べると、被写体2が撮像位置を通過する際、白色LEDのみ点灯、紫外線LEDのみ点灯、及び、両LEDとも消灯のサイクルで照明照射を行い、それぞれのサイクルで撮像を行う。すなわち、白色LED+紫外線LEDの照明ユニット131への照明ON信号162は、フレーム有効信号77をイネーブル信号とし、その区間中、リニアアレイCCD27の1ラインスキャンのリセット信号112に同期し、点灯と消灯を交互に繰り返す。
【0081】
ここで、図11に示すように、照明ON信号162は、白色LEDの照明ON信号163と、紫外線LEDの照明ON信号164を有しており、白色LEDの照明ON信号163は、ON、OFF、OFFを繰り返し、紫外線LEDの照明ON信号164は、OFF、ON、OFFを繰り返す。これにより、白色LED+紫外線LEDの照明ユニット131は、白色LEDのみ点灯、紫外線LEDのみ点灯、及び、両LEDとも消灯のサイクルで照明照射を行っている。そして、ビデオ信号処理回路143、144は、そのサイクルの状態に応じて、ゲイン設定を行い、ビデオライン信号を増幅する。
【0082】
これにより、白色LED点灯時での宛名検知、紫外線LED点灯時での蛍光検知、及び、両LEDを消灯した場合の燐光検知のそれぞれにおいて、適したゲインで撮像を行うことができる。
なお、第二実施形態とほぼ同様に、インディシア検知の場合、蛍光発光でも燐光発光でも赤と緑で別々に発光し、その区別を行う必要がある場合が多いため、リニアアレイCCD27として、両側読出し方式であって、かつ、赤、緑、青のカラーリニアアレイCCDが用いられる。
【0083】
以上説明したように、本実施形態の画像入力装置及び画像入力方法によれば、第一実施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。また、白色LED点灯時での宛名検知、紫外線LED点灯時でのインディシアに対する蛍光検知、及び、両LEDを消灯した場合のインディシアに対する燐光検知を行う向上させることができ、画像入力装置としての付加価値を向上させることができる。すなわち、本装置1台で、インディシアが無い場合も含め宛名面の取り揃えを行うことができる。
【0084】
[画像入力装置及び画像入力方法の第四実施形態]
図13は、本発明の第四実施形態にかかる画像入力装置の、結像光学系を説明する概略斜視図である。なお、図13においては、照明、ガラス、搬送ベルトなどを省略している。
図13において、本実施形態の画像入力装置は、上述した第一実施形態の画像入力装置と比べると、焦点距離の異なる二つのレンズ25、26を用いたカメラ結像光学系の代わりに、焦点距離の等しい二つのレンズ194、195を用いたカメラ結像光学系を設けた点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、第一実施形態とほぼ同様としてある。
したがって、図13において、図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、第一実施形態と同様にして、被写体2が、搬送されており、搬送方向1と交差する線状に撮像の視野31がとられる。
【0085】
本実施形態のカメラ結像光学系は、第1ミラー(左)191、第1ミラー(右)192、第2ミラー193、レンズ(左)194、及び、レンズ(右)195などを有している。
第1ミラー(左)191及び第1ミラー(右)192は、被写体2の視野31の位置に対して向かい合うように、かつ、視野31に垂直な面に対してほぼ斜め45度に設置される。
また、第2ミラー193は、第1ミラー(左)191の視野31の位置の反射光、及び、第1ミラー(右)192の視野31の反射光を、搬送方向1と平行な方向に反射するように設置される。
さらに、リニアアレイCCD27は、搬送方向1及び視野31に垂直な方向であって、かつ、その中心が、被写体2が搬送される軸上になるように設置される。
【0086】
また、レンズ194は、第1ミラー191及び第2ミラー193を反射してきた視野31の像を、リニアアレイCCD27の片方の端の有効画素部分に、像を結ぶように設置される。さらに、レンズ194と同一焦点距離のレンズ195は、第1ミラー192及び第2ミラー193を反射してきた視野31の像をリニアアレイCCD27のもう片方の端の有効画素部分に像を結ぶように設置される。これにより、被写体2の両面を同一分解能で撮像することが可能になる。
【0087】
なお、本実施形態では、被写体2の上方で、かつ、視野31に対して搬送方向1側に、リニアアレイCCD27を設けているが、これに限定されるものではない。たとえば、第1ミラー191、192は、反射方向が下方を向くように設置してもよく、あるいは、第2ミラー193は、反射方向が、搬送方向1と反対の方向を向くように設置してもよい。
さらに、第2ミラー193を用いず、リニアアレイCCD27を視野31の上方又は下方に設置してもよい。
【0088】
ここで、上述したように、被写体2は、表側の上流ガイド板3に軽く押し付けられる形で搬送されるため、裏面(被写体2のミラーユニット12側の面)の撮像に関しては、被写体2の厚さが変動した場合、最大で被写体2の厚さ分の読取位置の変動が生じる。そのため、レンズ193と194は、その必要な被写界深度を確保しうる焦点距離の長いものを採用する。これにより、上記被写界深度の要求を満たすことができるとともに、図13に示すように、レンズ193、194のカメラ光路196、197を長く設計することができる。
なお、その他の構成や動作は、第一実施形態とほぼ同様としてある。
【0089】
以上説明したように、本実施形態の画像入力装置及び画像入力方法によれば、第一実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ、また、設計の自由度を高めることができる。
なお、本実施形態は、第一実施形態に、焦点距離の等しい二つのレンズ194、195を用いたカメラ結像光学系を設けた構成としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、第二実施形態や第三実施形態に、焦点距離の等しい二つのレンズ194、195を用いたカメラ結像光学系を設けた構成としてもよい。
【0090】
[画像入力装置及び画像入力方法の第五実施形態]
図14aは、本発明の第五実施形態にかかる画像入力装置の、搬送手段を示す概略斜視図である。なお、図14aにおいては、撮像系や照明などを省略している。
また、図14bは、本発明の第五実施形態にかかる画像入力装置の、結像光学系を示す概略斜視図である。なお、図14bにおいては、照明などを省略している。
図14a、14bにおいて、本実施形態の画像入力装置は、上述した第一実施形態の画像入力装置と比べると、被写体2が、傾斜した底面ベルト201及び側面ベルト202によって、搬送方向1に搬送される点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、第一実施形態とほぼ同様としてある。
したがって、図14a、14bにおいて、図1、2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0091】
本実施形態の搬送手段は、底面ベルト201、一対の側面ベルト202、及び、ガラス203などを備えている。
底面ベルト201は、所定の傾き角度204(たとえば、30°)だけ傾いた状態で設けられている。また、一対の側面ベルト202は、ガラス203を挟むように並設され、一対の側面ベルト202及びガラス203は、底面ベルト201に対して直角方向に設けられている。したがって、被写体2は、下方の端部が底面ベルト201と当接し、一対の側面ベルト202、及び、ガラス203と当接した状態で、搬送される。
この搬送手段は、搬送ベルト7などを用いた第一実施形態のものと比べると、軽い被写体2などに対しては、浮いてしまうといった短所を有しているが、被写体2の厚さ変動に対して対応できる幅が大きいといった長所を有している。
【0092】
傾いた状態で搬送される被写体2に対して、第一実施形態とほぼ同様の撮像ユニット11及びミラーユニット12は、所定の傾き角度204(たとえば、30°)だけ傾いた状態で設けられている。すなわち、側面ベルト202の間にガラス203を設置し、そのガラス203を通して撮像する側に、撮像ユニット11を設置し、反対側にミラーユニット12を設置する。
【0093】
これにより、被写体2の側面ベルト202側を撮像する光学系においては、被写体2の自重によりガラス203に面した位置で、ほとんど光路長は一定となるので、被写界深度はほとんど必要ない。したがって、短焦点レンズ25は、クリアな画像を得ることができる。
一方、その反対面は、被写体2の厚さに応じて光路長が変わるため、それに応じた被写界深度が必要になる。したがって、長焦点レンズ26を用いることにより、クリアな画像を得ることができる。
なお、その他の構成や動作は、第一実施形態とほぼ同様としてある。
【0094】
以上説明したように、本実施形態の画像入力装置及び画像入力方法によれば、第一実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ、また、設計の自由度を高めることができる。
なお、本実施形態は、第一実施形態に、傾斜した底面ベルト201、側面ベルト202及びガラス203を用いた搬送手段を設けた構成としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、第二実施形態や第三実施形態に、傾斜した底面ベルト201、側面ベルト202及びガラス203を用いた搬送手段を設けた構成としてもよい。
【0095】
[紙葉類処理装置の一実施形態]
また、本発明は、紙葉類処理装置の発明としても有効である。
本実施形態の紙葉類処理装置は、上述した第一実施形態の画像入力装置を用いて、紙葉類(たとえば、フラット)を処理する装置(区分装置)である。すなわち、本実施形態の紙葉類処理装置は、図示してないが、紙葉類を供給する供給装置と、紙葉類を撮像する第一実施形態の画像入力装置と、紙葉類の宛先情報を読み込む読取装置と、宛先情報にもとづいて紙葉類が集積される集積装置とを備えている。
【0096】
このようにすると、本実施形態の紙葉類処理装置は、画像入力装置が、紙葉類の両面を同時に撮像することができるので、宛名面を取り揃える前処理無しに、区分処理することができ、生産性や付加価値などを向上させることができる。
また、本実施形態の紙葉類処理装置は、単純に区分するだけでなく、宛名面を揃えて区分集積してもよい。すなわち、たとえば、宛名面が表面であれば、そのまま区分して区分口に集積し、あるいは、宛名面が裏面であった場合には、表と裏を逆にするフェイシングルートを通して、区分口に集積してもよい。これにより、配達作業者にとって、従来通りに宛先を見やすくすることができる。
【0097】
さらに、本実施形態の紙葉類処理装置は、上述したように、画像入力装置が、一つのリニアアレイCCD27を用いて、被写体2の表面及び裏面を撮像することができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。また、被写体2の表面及び裏面を同時に撮像することができるので、画像に抜けが生じるといった不具合を回避でき、画像品質を向上させることができる。さらに、一つのリニアアレイCCD27を用いることにより、画像入力装置の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態の紙葉類処理装置は、第一実施形態の画像入力装置を備えた構成としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、第二実施形態や第三実施形態の画像入力装置を備えた構成としてもよい。
【0098】
以上、本発明の画像入力装置、画像入力方法、及び、紙葉類処理装置について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る画像入力装置、画像入力方法、及び、紙葉類処理装置は、上述した実施形態などにのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
たとえば、上述した紙葉類処理装置の一実施形態は、区分装置としてあるが、本発明の紙葉類処理装置は、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、宛名面取り揃え装置や押印装置を備えた取り揃え押印装置としてもよい。このようにすると、取り揃え押印装置は、表面と裏面で別々に搭載していた画像入力装置を一つに集約できるので、装置の小型化及びコストの削減を実現することができる。
【0099】
さらに、第三実施形態の画像入力装置を備えた取り揃え押印装置としてもよい。この取り揃え押印装置によれば、一つの画像入力装置によって、インディシアの無い紙葉類(たとえば、レター)に対しても宛名面を検知し、取り揃えを実現することができる。
【符号の説明】
【0100】
1 搬送方向
2 被写体
3 上流側ガイド板(表側)
4 上流側ガイド板(裏側)
5 上流側ローラー
6 下流側ローラー
7 搬送ベルト
8 ガラス(表側)
9 ガラス(裏側)
10 白色LED照明ユニット
11 撮像ユニット
12 ミラーユニット
13 カメラ光軸(表側)
14 カメラ光軸(裏側)
15 光電センサ
16 光電センサビーム
17 ロータリエンコーダ
21 第1ミラー
22 第2ミラー
23 カメラ光路(表側)
24 カメラ光路(裏側)
25 短焦点レンズ
26 長焦点レンズ
27 リニアアレイCCD
28 遮へい板
29 CCD読出し方向(表側)
30 CCD読出し方向(裏側)
31 視野
41 カメラ光線(表側)
42 カメラ光線(裏側)
43 CCD回路
44 CCD駆動回路
45 ビデオ信号処理回路(表側)
46 ビデオ信号処理回路(裏側)
47 画像データ伝送回路
48 照明制御回路
49 外部制御回路
50 画像認識ユニット
51 装置本体制御ユニット
61 搬送速度測定回路
62 点灯タイミング調整カウンタ
63 照明アラーム受信回路
64 撮像タイミング調整カウンタ
65 撮像タイミングレジスタ
66 オフセット(表)レジスタ
67 オフセット(裏)レジスタ
68 ゲイン(表)レジスタ
69 ゲイン(裏)レジスタ
71 表面撮像画像
72 裏面撮像画像
73 1フレーム画像
74 表面ライン画像
75 裏面ライン画像
76 ライン有効信号
77 フレーム有効信号
78 時間軸
79 照明ON信号
81 紫外線LED照明ユニット
91 照明制御回路
92 画像データ伝送回路
93 ビデオ信号処理回路(表側)
94 ビデオ信号処理回路(裏側)
95 外部制御回路
96 紫外線LED点灯時のゲインレジスタ(表)
97 紫外線LED点灯時のゲインレジスタ(裏)
98 紫外線LED消灯時のゲインレジスタ(表)
99 紫外線LED消灯時のゲインレジスタ(裏)
101 ビデオ信号の分岐(表)
102 ビデオ信号の分岐(裏)
103 紫外線点灯時のFIFO(表)
104 紫外線消灯時のFIFO(表)
105 紫外線点灯時のFIFO(裏)
106 紫外線消灯時のFIFO(裏)
107 画像出力回路
111 リニアアレイCCDの1ライン撮像
112 リニアアレイCCDの1ラインスキャンのリセット信号
113 照明点灯制御信号(イネーブル)
114 照明ON信号
121 紫外線LED点灯時の表面画像
122 紫外線LED点灯時の裏面画像
123 両LED消灯時の表面画像
124 両LED消灯時の裏面画像
125 1フレーム画像
126 紫外線LED点灯時の表面ライン画像
127 紫外線LED点灯時の裏面ライン画像
128 両LED消灯時の表面ライン画像
129 両LED消灯時の裏面ライン画像
131 白色LED+紫外線LEDの照明ユニット
141 照明制御回路
142 画像データ伝送回路
143 ビデオ信号処理回路(表側)
144 ビデオ信号処理回路(裏側)
145 外部制御回路
146 白色LED点灯時のゲインレジスタ(表側)
147 白色LED点灯時のゲインレジスタ(裏側)
151 ビデオ信号の分岐(表側)
152 ビデオ信号の分岐(裏側)
153 白色LED点灯時のFIFO(表側)
154 白色LED点灯時のFIFO(裏側)
155 画像出力回路
161 リニアアレイCCDの1ライン撮像
162 照明ON信号
163 照明ON信号(白色LED)
164 照明ON信号(紫外線LED)
165 両LED消灯時の表面画像
166 両LED消灯時の裏面画像
171 白色LED点灯時の表面画像
172 白色LED点灯時の裏面画像
173 紫外線LED点灯時の表面画像
174 紫外線LED点灯時の裏面画像
175 両LED消灯時の表面画像
176 両LED消灯時の裏面画像
177 1フレーム画像
178 白色LED点灯時の表面ライン画像
179 白色LED点灯時の裏面ライン画像
180 紫外線LED点灯時の表面ライン画像
181 紫外線LED点灯時の裏面ライン画像
182 両LED消灯時の表面ライン画像
183 両LED消灯時の裏面ライン画像
191 第1ミラー(左)
192 第1ミラー(右)
193 第2ミラー
194 レンズ(左)
195 レンズ(右)
196 カメラ光路(左)
197 カメラ光路(右)
201 底面ベルト
202 側面ベルト
203 ガラス
204 傾き角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される前記被写体の表面及び裏面に、光を照射する光源と、
前記光が照射された前記被写体の表面及び裏面を、搬送方向と交差する線状の視野で同時に撮像する撮像手段と
を備えたことを特徴とする画像入力装置。
【請求項2】
前記撮像手段が、一つの光電変換装置と、この光電変換装置の所定の位置に、前記被写体の表面及び裏面をそれぞれ結像する結像手段と、ビデオ信号処理手段と、画像データ伝送手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
【請求項3】
前記光電変換装置が、両端から中央に読み出す方式のリニアアレイCCDであり、前記結像手段が、前記リニアアレイCCDの一方の端部側の位置に、前記被写体の表面を結像し、また、前記リニアアレイCCDの他方の端部側の位置に、前記被写体の裏面を結像することを特徴とする請求項2に記載の画像入力装置。
【請求項4】
前記結像手段が、焦点距離の異なる二つのレンズと、複数のミラーとを有することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像入力装置。
【請求項5】
前記結像手段が、焦点距離の等しい二つのレンズと、複数のミラーとを有することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像入力装置。
【請求項6】
前記光源の照射する光の波長が、可視光領域にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像入力装置。
【請求項7】
前記光源の照射する光の波長が、紫外線領域にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像入力装置。
【請求項8】
前記光源の照射する光の波長が、可視光領域及び紫外線領域にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像入力装置。
【請求項9】
前記光源が、LEDであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像入力装置。
【請求項10】
前記被写体が、紙葉類であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像入力装置。
【請求項11】
搬送手段が、被写体を搬送し、
光源が、前記搬送手段により搬送される前記被写体の表面及び裏面に、光を照射し、
撮像手段が、前記光の照射された前記被写体の表面及び裏面を、搬送方向と交差する線状の視野で同時に撮像する
ことを特徴とする画像入力方法。
【請求項12】
前記撮像手段が、一つの光電変換装置と、この光電変換装置の所定の位置に、前記被写体の表面及び裏面をそれぞれ結像する結像手段と、ビデオ信号処理手段と、画像データ伝送手段とを有することを特徴とする請求項11に記載の画像入力方法。
【請求項13】
紙葉類を供給する供給装置と、
前記紙葉類を撮像する画像入力装置と、
前記紙葉類の宛先情報を読み込む読取装置と、
宛名面取り揃え装置、押印装置、及び、前記宛先情報にもとづいて前記紙葉類が集積される集積装置の少なくとも一つと
を備え、
前記画像入力装置が、前記紙葉類を搬送する搬送手段、前記搬送手段により搬送される前記紙葉類の表面及び裏面に、光を照射する光源、及び、前記光が照射された前記紙葉類の表面及び裏面を、搬送方向と交差する線状の視野で同時に撮像する撮像手段を有することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項14】
前記撮像手段が、一つの光電変換装置と、この光電変換装置の所定の位置に、前記被写体の表面及び裏面をそれぞれ結像する結像手段と、ビデオ信号処理手段と、画像データ伝送手段とを有することを特徴とする請求項13に記載の紙葉類処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【図14a】
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【図14b】
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【公開番号】特開2010−233008(P2010−233008A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−79190(P2009−79190)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】