説明

画像再生装置及び方法並びに撮像装置

【課題】サムネイル画像表示において、人物の顔の確認を容易としつつ画像全体も同時に確認可能とする。
【解決手段】表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示するサムネイル画像再生モードにおいて、各表示対象画像の中から人物の顔を検出して顔の大きさを評価する。そして、比較的小さな顔を含む表示対象画像の表示サイズを、他の表示対象画像(例えば、顔を含まない風景画像)のそれよりも大きくする。或いは、比較的小さな顔を含む表示対象画像から、顔を含む一部画像を切り出し、通常のサムネイル画像表示と同時に該一部画像の拡大画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を再生表示する画像再生装置及び画像再生方法に関する。また本発明は、撮像装置に関する。本発明は、特に、複数の画像を並べて表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置に備えられた表示部の表示画面を利用して、撮影済みの大量の画像の中から所望の画像を探索したり、各画像の内容を確認したりする場合、1枚の画像を表示画面全体で表示する通常表示手法又は複数の画像を並べて表示するサムネイル表示手法が利用される。
【0003】
通常表示手法を用いれば、画像の中に含まれている人物の顔の確認が比較的容易となり、画像内容の確認は容易となるが、1枚ずつしか表示できないために所望の画像を短時間で探し出すことが困難となる。これに対し、サムネイル表示手法を用いれば、複数の画像を同時に確認できるため、短時間での探索が可能となる。
【0004】
しかしながら、従来のサムネイル表示手法では、画像内容に関わらず画像サイズを一律に小さくして各画像を表示するため、撮影された人物の確認が困難となる場合がある。
【0005】
このような問題を解決することを目的として、下記特許文献1に以下の手法が開示されている。この手法では、撮影画像から人物の顔を検出し、その顔を含む顔画像を全体画像(撮影された画像の全体)から切り出す。そして、その顔画像を全体画像に代えてサムネイル表示する。或いは、顔画像と全体画像を、一定時間ごとに或いは操作に応じて交互表示する。
【0006】
【特許文献1】特開2005−269563号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、顔画像を全体画像に代えてサムネイル表示すれば、全体画像中の顔の部分だけしか確認できなくなるため、画像全体の景色が分からず、かえって所望の画像の探索が困難となる場合がある。また、顔画像と全体画像を交互表示したとしても、同時に顔と全体の景色とを確認することができないため、顔が全体の景色の中でどのあたりに映っていたのかをユーザが記憶しておく必要があり、ユーザに余計な負担を強いる。また、交互表示するために追加的な操作を必要とすることも、ユーザに余計な負担を強いる。
【0008】
人物の顔に着目して、従来の手法の問題点を説明したが、人物の顔以外の物体に着目した場合も同様の問題が発生しうる。
【0009】
そこで本発明は、複数の画像を並べて表示した場合における、各画像の内容把握の容易化に寄与する画像再生装置及び画像再生方法並びに撮像装置を提供することを目的とする。特に、画像全体と着目すべき物体の同時確認の容易化に寄与する画像再生装置及び画像再生方法並びに撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明に係る第1の画像再生装置は、表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示可能な表示手段と、前記表示手段の表示内容を制御する表示制御手段と、各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出する物体検出手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる際、検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示画面上における各表示対象画像の表示サイズを決定することを特徴とする。
【0011】
物体検出手段は、着目される可能性が比較的高いと推測される物体(例えば、人物の顔)を検出する。そして、画像上の物体の大きさに応じて、各表示対象画像の表示サイズを決定する。これにより、例えば、物体の大きさが比較的小さい場合、その物体を含む表示対象画像を比較的大きく表示するといったことが可能となり、各表示対象画像の内容把握容易化が図られる。
【0012】
具体的には例えば、第1の画像再生装置において、前記表示制御手段は、前記物体が検出された前記表示対象画像に対して、その物体の大きさに応じたサイズ評価値を算出し、前記サイズ評価値が所定の第1閾値よりも小さい場合または前記表示対象画像の全体画像サイズに対する前記サイズ評価値の比が所定の第2閾値よりも小さい場合、そのサイズ評価値に対応する前記表示対象画像の表示サイズを所定の基準表示サイズよりも大きくした上で、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる。
【0013】
また、上記目的を達成するために本発明に係る第2の画像再生装置は、表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示可能な表示手段と、前記表示手段の表示内容を制御する表示制御手段と、各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出する物体検出手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる際、前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示対象画像内における前記物体を含む一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設けることを特徴とする。
【0014】
これにより、ユーザは、表示対象画像の全体と、着目される可能性が比較的高いと推測される物体(例えば、人物の顔)と、を同時に確認することができ、各表示対象画像の内容把握容易化が図られる。
【0015】
具体的には例えば、第2の画像再生装置において、前記表示制御手段は、前記物体が検出された前記表示対象画像に対して、その物体の大きさに応じたサイズ評価値を算出し、前記サイズ評価値が所定の第1閾値よりも小さい場合または前記表示対象画像の全体画像サイズに対する前記サイズ評価値の比が所定の第2閾値よりも小さい場合、そのサイズ評価値に対応する前記表示対象画像を拡大対象画像として取り扱い、前記一部画像としての、前記拡大対象画像内における前記物体を含む一部画像を、前記一部画像表示領域に表示させる。
【0016】
また例えば、第2の画像再生装置において、前記拡大対象画像内に、前記物体としてn個の物体(nは2以上の整数)が含まれていると共に前記拡大対象画像に対する前記一部画像表示領域の個数がmであり(mは1以上の整数)、且つ、n>mが成立する場合、前記表示制御手段は、前記拡大対象画像から各物体を含むn個の一部画像を抽出し、前記m個の一部画像表示領域を時分割で用いることにより、前記n個の一部画像を前記m個の一部画像表示領域に表示させる。
【0017】
そして例えば、第2の画像再生装置において、前記一部画像表示領域は、前記複数の全体画像表示領域と重ならないように前記表示画面上に設けられる。
【0018】
これに代えて例えば、第2の画像再生装置において、前記一部画像表示領域の一部または全部は、その一部画像表示領域に対応する前記全体画像表示領域に重なるように前記表示画面上に設けられる。
【0019】
そしてこの場合、例えば、前記一部画像表示領域のサイズは時間と共に変化し、これに連動して、表示の際の前記一部画像の拡大倍率は変化する。
【0020】
また、上記目的を達成するために本発明に係る第3の画像再生装置は、表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示可能な表示手段と、前記表示手段の表示内容を制御する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる際、前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、前記表示対象画像内の一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設け、前記表示対象画像内を時間経過に伴って移動する注目領域内の画像を前記一部画像として前記一部画像表示領域に表示させることを特徴とする。
【0021】
これにより、ユーザは、表示対象画像を全体的に見ながら、局所的な拡大画像を同時に確認することができ、各表示対象画像の内容把握容易化が図られる。
【0022】
具体的には例えば、第3の画像再生装置において、各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出する物体検出手段、を更に備え、前記表示制御手段は、前記物体が検出された前記表示対象画像に対して、その物体の大きさに応じたサイズ評価値を算出し、前記サイズ評価値が所定の第1閾値よりも小さい場合または前記表示対象画像の全体画像サイズに対する前記サイズ評価値の比が所定の第2閾値よりも小さい場合、そのサイズ評価値に対応する前記表示対象画像を拡大対象画像として取り扱って、前記拡大対象画像内に前記注目領域を定義する。
【0023】
そして例えば、第3の画像再生装置において、前記一部画像表示領域は、前記複数の全体画像表示領域と重ならないように前記表示画面上に設けられる。
【0024】
これに代えて例えば、第3の画像再生装置において、前記一部画像表示領域の一部または全部は、その一部画像表示領域に対応する前記全体画像表示領域に重なるように前記表示画面上に設けられる。
【0025】
また例えば、第1、第2又は第3の画像再生装置において、前記物体は、人物の顔を含む。
【0026】
また、上記目的を達成するために本発明に係る撮像装置は、第1、第2又は第3の画像再生装置と、撮影によって撮影画像を生成する撮像手段と、前記撮影画像を含む複数の画像を記憶する記憶手段と、を備える。前記複数の画像の中から、前記画像再生装置に対する前記表示対象画像が選択される。
【0027】
また、上記目的を達成するために本発明に係る第1の画像再生方法は、表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示する画像再生方法において、各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出し、検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示画面上における各表示対象画像の表示サイズを決定することを特徴とする。
【0028】
また、上記目的を達成するために本発明に係る第2の画像再生方法は、表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示する画像再生方法において、各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出し、前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示対象画像内における前記物体を含む一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設けることを特徴とする。
【0029】
また、上記目的を達成するために本発明に係る第3の画像再生方法は、表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示する画像再生方法において、前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、前記表示対象画像内の一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設け、前記表示対象画像内を時間経過に伴って移動する注目領域内の画像を前記一部画像として前記一部画像表示領域に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明は、複数の画像を並べて表示した場合における、各画像の内容把握の容易化に寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。後に第1〜第5実施例を説明するが、まず、各実施例に共通する事項又は各実施例にて参照される事項について説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置1の全体ブロック図である。撮像装置1は、静止画を撮影可能なデジタルスチルカメラ、又は、静止画及び動画を撮影可能なデジタルビデオカメラである。
【0033】
撮像装置1は、撮像部11と、AFE(Analog Front End)12と、制御部13と、顔検出部14と、表示部15と、記録媒体16と、操作部17と、を備えている。制御部13は、表示部15の表示内容を制御する表示制御部としての機能をも備え、表示部15の表示画面上に画像を表示するための領域の定義、その領域に画像を表示させる処理など、表示に必要な制御を行う(詳細は後述)。
【0034】
図2に撮像部11の内部構成図を示す。撮像部11にカラーフィルタなどを用いることにより、撮像装置1は、撮影によってカラー画像を生成可能なように構成されている。 撮像部11は、ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31を含む複数枚のレンズを備えて構成される光学系35と、絞り32と、撮像素子33と、ドライバ34を有している。ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31は光軸方向に移動可能である。
【0035】
モータ等から成るドライバ34は、制御部13からの制御信号に基づいて、ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31の移動を制御し、光学系35のズーム倍率や焦点距離を制御する。また、ドライバ34は、制御部13からの制御信号に基づいて絞り32の開度(開口部の大きさ)を制御する。
【0036】
被写体からの入射光は、光学系35を構成する各レンズ及び絞り32を介して、撮像素子33に入射する。光学系35を構成する各レンズは、被写体の光学像を撮像素子33上に結像させる。
【0037】
撮像素子33は、例えばCCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサからなる。撮像素子33は、光学系35及び絞り32を介して入射した光学像を光電変換し、該光電変換によって得られた電気信号をAFE12に出力する。より具体的には、撮像素子33は、マトリクス状に二次元配列された複数の画素(受光画素;不図示)を備え、各撮影において、各画素は露光時間に応じた電荷量の信号電荷を蓄える。蓄えた信号電荷の電荷量に比例した大きさを有する各画素からの電気信号は、タイミングジェネレータ(不図示)からの駆動パルスに従って、後段のAFE12に順次出力される。
【0038】
AFE12は、撮像部11(撮像素子33)から出力されるアナログ信号を増幅し、増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。AFE12は、このデジタル信号を、順次、制御部13に出力する。
【0039】
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、映像信号処理部としても機能する。制御部13は、AFE12の出力信号に基づいて、撮像部11によって撮影された画像(以下、「撮影画像」ともいう)を表す映像信号を生成する。
【0040】
制御部13は、撮影画像中のフォーカス検出領域内のコントラスト量に応じたAF評価値を検出するAF評価値検出部、及び、撮影画像の明るさに応じたAE評価値を検出するAE評価値検出部を含む。制御部13は、AF評価値に応じて図2のドライバ34を介してフォーカスレンズ31の位置を調節することにより、被写体の光学像を撮像素子33の撮像面に結像させる。また、制御部13は、AE評価値に応じて図2のドライバ34を介して絞り32の開度を調節することにより、撮影画像の明るさを制御する。
【0041】
図1の顔検出部14は、各撮影画像の中から人物の顔を検出して、顔を含む顔領域を抽出する。顔検出部14の検出結果を受け、制御部13は、画像上における、顔の大きさや位置を認識する。画像中に含まれる顔を検出する手法として様々な手法が知られており、顔検出部14は何れの手法をも採用可能である。例えば、特開2000−105819号公報に記載の手法のように撮影画像から肌色領域を抽出することによって顔(顔領域)を検出しても良いし、特開2006−211139号公報、特開2006−72770号公報又は上記特許文献1に記載の手法を用いて顔(顔領域)を検出しても良い。
【0042】
典型的には例えば、入力画像(即ち、撮影画像)内に設定された着目領域の画像と所定の画像サイズを有する基準顔画像とを対比して両画像の類似度を判定し、その類似度に基づいて着目領域に顔が含まれているか否か(着目領域が顔領域であるか否か)を検出する。類似判定は、顔であるか否かを識別するのに有効な特徴量を抽出することによって行う。特徴量は、水平エッジ、垂直エッジ、右斜めエッジ、左斜めエッジ等である。
【0043】
入力画像において着目領域は一画素ずつ左右方向又は上下方向にずらされる。そして、ずらされた後の着目領域の画像と基準顔画像とが対比されて、再度、両画像の類似度が判定され、同様の検出が行われる。このように、着目領域は、例えば入力画像の左上から右下方向に向けて1画素ずつずらされながら、更新設定される。
【0044】
また、入力画像(即ち、撮影画像)を一定割合で縮小し、縮小後の画像に対して、同様の顔検出処理を行う。このような処理を繰り返すことにより、入力画像中から任意の大きさの顔を検出することができる。
【0045】
図1の表示部15は、液晶ディスプレイパネル等から成る表示装置であり、制御部13の制御の下、直前のフレームにて撮影された画像や記録媒体16に記録されている画像などを表示する。記録媒体16は、SD(Secure Digital)メモリカード等の不揮発性メモリであり、制御部13による制御の下、撮影画像などを記憶する。操作部17は、シャッタボタン及び所謂十字キー(何れも不図示)等から成り、外部からの操作を受け付ける。操作部17に対する操作内容は、制御部13に伝達される。
【0046】
撮像装置1の動作モードには、静止画(及び動画)の撮影が可能な撮影モードと、記録媒体16に記録された静止画(及び動画)を表示部15に再生表示する再生モードと、が含まれる。操作部17に対する操作に応じて、各モード間の遷移は実施される。
【0047】
再生モードには、複数の画像を一覧表示するサムネイル画像再生モードと、1枚の画像のみを表示する通常再生モードと、が含まれる。サムネイル画像再生モードでは、記録媒体16に記録されている複数の画像が表示部15に一覧表示される、即ち、記録媒体16に格納されている複数の画像が表示画面上に並べて同時表示される。
【0048】
一覧表示される各画像は、記録媒体16に記録されている各画像(即ち、各撮影画像)の縮小画像に相当する所謂サムネイル画像である。但し、或る着目画像に関し、該着目画像と該着目画像のサムネイル画像は、画像サイズが異なるだけで本質的には同じ画像である。このため、記述の簡略化上、本明細書では「着目画像の縮小画像(サムネイル画像)を表示する」場合でも、「着目画像を表示する」と表現する。
【0049】
撮像装置1は、このサムネイル画像再生モードにおいて特徴的な再生方法をとる。この再生方法に着目した実施例として、以下に第1〜第5実施例を例示する。或る実施例に記載した事項は、矛盾なき限り、他の実施例にも適用可能である。
【0050】
<<第1実施例>>
まず、第1実施例について説明する。今、記録媒体16に記録されている複数の画像の内の、5枚の画像(撮影画像)に着目し、この5枚の画像をサムネイル画像再生モードにおいて表示部15に一覧表示(並べて表示する)する場合を考える。制御部13は、一覧表示されるべき画像(今の例の場合、上記5枚の画像)を、記録媒体16に記録されている複数の画像の中から選択する。サムネイル画像再生モードにおいて一覧表示されるべき各画像を、特に、表示対象画像と呼ぶ。表示対象画像を、並列表示対象画像又は一覧表示対象画像と読み替えることもできる。
【0051】
図3は、この5枚の表示対象画像W1、W2、W3、W4及びW5を示している。表示対象画像W1、W2及びW3には、夫々、被写体としての人物の顔が1つだけ含まれている(描写されている)。表示対象画像W4及びW5には、人物の顔が含まれていない。尚、図3及び顔の図示を含む後述の各図において、図示の煩雑化防止のため、顔以外の人体の構成要素(胴体や手足など)の図示を省略している。
【0052】
顔検出部14は、各表示対象画像の中から顔を検出する。制御部13は、顔が検出された表示対象画像に対して、顔の大きさに応じた顔サイズ評価値を算出する。今の例の場合、表示対象画像W1、W2及びW3の夫々に対しては顔サイズ評価値が算出されるが、表示対象画像W4及びW5に対しては顔サイズ評価値は算出されない。尚、本明細書において、特に断りなき限り、「顔の大きさ」とは、「実空間における顔の大きさ」ではなく、「画像上における顔の大きさ」を意味するものとする。
【0053】
顔サイズ評価値は、検出された顔の大きさに概ね比例する値として算出される。即ち例えば、顔サイズ評価値は、画像上における、検出された顔の面積或いは顔を構成する画素数で表され、検出された顔の大きさの増大に伴って増大する。表示対象画像W1、W2及びW3について算出された各顔サイズ評価値を、夫々、SW1、SW2及びSW3にて表記する。図3に示す如く、表示対象画像W1における顔の大きさよりも表示対象画像W2におけるそれの方が大きく、且つ、表示対象画像W2における顔の大きさよりも表示対象画像W3におけるそれの方が大きい場合、SW1<SW2<SW3、が成立する。
【0054】
制御部13は、顔サイズ評価値ごとに、顔サイズ評価値を予め定められた第1閾値STH1と比較する。そして、顔サイズ評価値が第1閾値STH1よりも小さい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像の表示サイズを拡大表示サイズとする一方、顔サイズ評価値が第1閾値STH1よりも大きい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像の表示サイズを基準表示サイズとする。ここにおける表示サイズとは、サムネイル画像再生モードにおける表示画面上の表示サイズである。また、拡大表示サイズは、基準表示サイズよりも大きい。
【0055】
今、SW1<SW2<STH1<SW3、が成立するものとする。そうすると、表示対象画像W1及びW2についての表示サイズは拡大表示サイズとなり、表示対象画像W3についての表示サイズは基準表示サイズとなる。また、顔が含まれない表示対象画像W4及びW5についての表示サイズは基準表示サイズとされる。
【0056】
図4は、サムネイル画像再生モードにおいて、表示対象画像W1〜W5を一覧表示した場合における表示画面の様子を示している。図4において、符号50は、表示部15の表示画面を表している。より具体的には、符号50が付された四角枠は、表示部15の表示画面における全表示領域を表している。図4に示す如く、表示対象画像W1〜W5が表示画面上に並べて同時表示されるが、表示対象画像W3〜W5についての表示サイズは基準表示サイズとされ、表示対象画像W1及びW2についての表示サイズは基準画像サイズよりも大きい拡大表示サイズとされる。即ち、表示画面上において、表示対象画像W1及びW2の夫々は、表示対象画像W3〜W5の夫々よりも大きく表示される。
【0057】
サムネイル画像再生モードでは、複数の画像を一覧表示するため、各画像の表示サイズが比較的小さくなって人物の確認が困難になることが多い。これを考慮して、第1実施例では、顔が比較的小さい場合に、その顔に対応する表示対象画像の表示サイズを比較的大きくする。これにより、人物の確認が容易となる。また、特許文献1に記載の手法のように表示対象画像と表示対象画像の一部画像とが択一的に表示される訳ではないため、画像の内容把握が容易である。また、これらを実現するために、ユーザに追加的操作を強いることもない。
【0058】
ところで、上述したように、顔サイズ評価値は、画像上の顔の大きさに概ね比例する値として算出される。一方において、表示対象画像の全体画像サイズが増減すれば、それに伴って画像上の顔の大きさも増減する。このため、顔サイズ評価値に算出の基なる表示対象画像の全体画像サイズの増減に伴って顔サイズ評価値も増減する。
【0059】
これを考慮して、各表示対象画像の表示サイズを以下のように決定するようにしてもよい。即ち、顔サイズ評価値ごとに、表示対象画像の全体画像サイズに対する顔サイズ評価値の比と予め定められた第2閾値STH2とを比較する。そして、前者が後者よりも小さい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像の表示サイズを拡大表示サイズとする一方、前者が後者よりも大きい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像の表示サイズを基準表示サイズとする。ここで、「表示対象画像の全体画像サイズに対する顔サイズ評価値の比」は、「表示対象画像の全体画像サイズを表す値に対する顔サイズ評価値の比」と、同意義である。
【0060】
尚、全体画像サイズを考慮した値を上記閾値STH1として設定しておけば、顔サイズ評価値と第1閾値STH1との比較に基づく表示サイズの決定手法と、表示対象画像の全体画像サイズに対する顔サイズ評価値の比と第2閾値STH2との比較に基づく表示サイズの決定手法と、は等価であるとも言える。
【0061】
また、図5に示す表示対象画像W6のように、1つの表示対象画像内に複数の顔が含まれている場合は、以下の第1〜第4算出手法の何れかを採用して顔サイズ評価値を算出する。表示対象画像W6も、図1の記録媒体16に記録されている画像である。
【0062】
第1算出手法では、複数の顔の間で大きさを比較して最も小さい顔を注目顔として特定し、その注目顔の大きさにのみ着目して顔サイズ評価値を算出する。この場合、顔サイズ評価値は、その注目顔の大きさ(画像上の大きさ)に概ね比例する値として算出され、注目顔の大きさの増大に伴って増大する。
第2算出手法では、複数の顔の間で大きさを比較して最も大きい顔を注目顔として特定し、その注目顔の大きさにのみ着目して顔サイズ評価値を算出する。この場合、顔サイズ評価値は、その注目顔の大きさ(画像上の大きさ)に概ね比例する値として算出され、注目顔の大きさの増大に伴って増大する。
第3算出手法では、複数の顔の大きさの平均値(平均の大きさ)を算出し、その平均値から顔サイズ評価値を算出する。この場合、顔サイズ評価値は、その平均値に概ね比例する値として算出され、その平均値の増大に伴って増大する。
第4算出手法では、複数の顔の大きさの合計値(大きさの合計)を算出し、その合計値から顔サイズ評価値を算出する。この場合、顔サイズ評価値は、その合計値に概ね比例する値として算出され、その合計値の増大に伴って増大する。
【0063】
人物の確認の容易性を考慮すれば、第1算出手法の採用が好ましい。
【0064】
次に、図6を参照して、サムネイル画像再生モードにおける撮像装置1の動作手順を説明する。図6は、この動作手順を表すフローチャートである。
【0065】
ステップS1において、表示対象画像が顔検出部14に入力される。続くステップS2において、顔検出部14は、与えられた表示対象画像の中から顔を検出する。続くステップS3では、顔が検出されたかを判断し、顔が検出された場合はステップS4に移行する一方、顔が検出されなかった場合はステップS7に移行する。このため、ステップS1にて入力された表示対象画像が表示対象画像W1、W2及びW3の何れかである場合はステップS4に移行し、表示対象画像W4又はW5である場合はステップS7に移行する。顔が検出されなかった表示対象画像に対する表示サイズは基準表示サイズとされる(ステップS7)。
【0066】
ステップS4において顔サイズ評価値が算出された後、ステップS5において、顔サイズ評価値と第1閾値STH1との比較を行う。そして、前者が後者よりも小さければステップS6に移行して着目している表示対象画像の表示サイズを拡大表示サイズとし、前者が後者よりも大きければステップS7に移行して着目している表示対象画像の表示サイズを基準表示サイズとする。上述したように、ステップS5における比較を、表示対象画像の全体画像サイズに対する顔サイズ評価値の比と第2閾値STH2との比較に、置き換えても構わない。
【0067】
ステップS6又はS7の処理を経て移行するステップS8では、一覧表示を行うために必要な枚数分の表示対象画像に対して、ステップS1〜S7から成る評価を実行したか否かを判断する。今の例の場合、表示対象画像W1〜W5に対してステップS1〜S7から成る評価を実行したか否かを判断する。この評価が完了している場合はステップS9に移行するが、この評価が完了していない場合はステップS1に戻って、ステップS1〜S7の処理が再度行われる。ステップS9では、ステップS6又はS7にて決定された各表示対象画像の表示サイズに従って、図4に示すような一覧表示を行う。
【0068】
尚、制御部13は、同時に一覧表示されるべき複数の表示対象画像の中に、拡大表示サイズが適用される表示対象画像が何枚あるかに応じて、同時に一覧表示される表示対象画像の枚数を適宜設定する。仮に、全ての表示対象画像に基準表示サイズが適用されるならば、例えば最大6枚の表示対象画像を同時に一覧表示することできる。
【0069】
また、上記の第1閾値STH1又は第2閾値STH2は、任意の値に設定可能であり、それらの値によっては、例えば「SW1<STH1<SW2<SW3」が成立して表示対象画像W2に基準表示サイズが適用される。第1閾値STH1又は第2閾値STH2を、操作部17に対する操作によって自由に変更できるようにしてもよい。
【0070】
<<第2実施例>>
次に、第2実施例について説明する。第2実施例でも、第1実施例と同様、図1の表示対象画像W1〜W5を一覧表示する場合を例にとる。第1実施例と同様、顔検出結果を参照して、制御部13は、表示対象画像W1〜W3に対する顔サイズ評価値SW1、SW2及びSW3を算出する。
【0071】
制御部13は、顔サイズ評価値ごとに、顔サイズ評価値を第1閾値STH1と比較する。そして、顔サイズ評価値が第1閾値STH1よりも小さい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像を拡大対象画像として取り扱う(認定する)。一方、顔サイズ評価値が第1閾値STH1よりも大きい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像を拡大対象画像として取り扱わないようにする。
【0072】
或いは、第1実施例にて述べたのと同様、表示対象画像の全体画像サイズに対する顔サイズ評価値の比と第2閾値STH2とを比較し、その比較結果に基づいて、拡大対象画像として取り扱う表示対象画像を決定するようにしても構わない。この場合、制御部13は、顔サイズ評価値ごとに、表示対象画像の全体画像サイズに対する顔サイズ評価値の比と第2閾値STH2とを比較する。そして、前者が後者よりも小さい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像を拡大対象画像として取り扱う(認定する)。一方、前者が後者よりも大きい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像を拡大対象画像として取り扱わないようにする。
【0073】
今、不等式「SW1<SW2<STH1<SW3」が成立し、表示対象画像W1及びW2が拡大対象画像として取り扱われ(認定され)、表示対象画像W3は拡大対象画像として取り扱わなかった(認定されなかった)ものとする。また、顔を含まない表示対象画像W4及びW5は、拡大対象画像として取り扱われない(認定されない)。
【0074】
制御部13は、顔検出部14の顔検出の結果に基づきつつ、拡大対象画像の中の、顔を含む一部画像を切り出す。顔検出の結果には、拡大対象画像における、顔の大きさや位置を特定する情報が含まれる。今の例の場合、図7(a)に示す如く表示対象画像W1の中から一部画像P1を切り出し、図7(b)に示す如く表示対象画像W2の中から一部画像P2を切り出す。一部画像P1は、表示対象画像W1内に含まれる顔の全体を含む矩形画像である。一部画像P2は、表示対象画像W2内に含まれる顔の全体を含む矩形画像である。切り出された一部画像は、サムネイル画像再生モードにおける一覧表示時において拡大表示される。
【0075】
図8に、第2実施例に係るサムネイル画像再生モードでの表示画面50の領域分割例を示す。図8は、表示対象画像W1及びW2が拡大対象画像であるときの領域分割例を示している。
【0076】
図8の表示画面50上には、表示対象画像W1〜W5の各全体画像を表示するための5つの全体画像表示領域WD1〜WD5が設けられる。更に、図8の表示画面50上には、一部画像P1及びP2を拡大表示するための一部画像表示領域PD1及びPD2が設けられる。図8に示す如く、各一部画像表示領域は、各全体画像表示領域と別個に設けられる。即ち、各全体画像表示領域と各一部画像表示領域は、互いに重なり合わないように設けられる。
【0077】
また、或る表示対象画像についての一部画像表示領域は、その表示対象画像についての全体画像表示領域に近接して配置される。図8に示す例では、表示対象画像W1についての一部画像表示領域PD1は、表示対象画像W1についての全体画像表示領域WD1に隣接して配置されている。一部画像表示領域PD2についても同様である。
【0078】
以下、全体画像表示領域WD1〜WD5を、それぞれ単に表示領域WD1〜WD5と略記すると共に、一部画像表示領域PD1及びPD2を、それぞれ単に表示領域PD1及びPD2と略記する。
【0079】
図9は、サムネイル画像再生モードにおいて、図8のように領域分割された表示画面50上に各表示対象画像が一覧表示される様子を示している。図9に示す如く、表示領域WD1〜WD5に、夫々、表示対象画像W1〜W5の各全体画像が表示される(図1も併せて参照)。これに加えて、表示領域PD1及びPD2に、夫々、図7の一部画像P1及びP2が表示される。制御部13は、切り出した一部画像P1が表示領域PD1の全体を用いて表示されるように、一部画像P1を適宜拡大する。一部画像P2についても同様である。
【0080】
第2実施例の再生手法を採用することにより、ユーザは、表示対象画像の全体と人物の顔の拡大画像とを同時に確認することができる。特許文献1に記載の手法のように表示対象画像と表示対象画像の一部画像とが択一的に表示される訳ではないため、画像の内容把握が容易である。また、これらを実現するために、ユーザに追加的操作を強いることもない。
【0081】
次に、図5に示す表示対象画像W6のように、1つの表示対象画像内に複数の顔が含まれている場合について考える。表示対象画像W6には、2つの顔が含まれている。今、表示対象画像W1をW6に置換して考え、表示対象画像W6とW2〜W5を同時に一覧表示する場合を考える。そして、表示対象画像W6についての顔サイズ評価値が比較的小さく、表示対象画像W6が拡大対象画像として認定されたとする。
【0082】
この場合、制御部13は、顔検出部14の顔検出の結果に基づきつつ、表示対象画像W6の中の、各顔を含む合計2つの一部画像を切り出す。即ち、図10に示す如く、表示対象画像W6の中から一部画像P6AとP6Bを切り出す。表示対象画像W6に含まれる2つの顔を、顔F6A及び顔F6Bと呼ぶ。一部画像P6Aは、表示対象画像W6内に含まれる一方の顔F6Aの全体を含む矩形画像であり、一部画像P6Bは、表示対象画像W6内に含まれる他方の顔F6Bの全体を含む矩形画像である。
【0083】
図11(a)及び(b)は、サムネイル画像再生モードにおいて、図8のように領域分割された表示画面50上に表示対象画像W6とW2〜W5が同時に一覧表示される様子を示している。図9と同様、表示領域WD1、WD2、WD3、WD4及びWD5に、それぞれ表示対象画像W6、W2、W3、W4、W5の各全体画像が表示され、表示領域PD2に一部画像P2が表示される。そして、表示領域PD1には一部画像P6AとP6Bが時分割で表示される。即ち、表示画面50の表示状態は、図11(a)に示すそれと、図11(b)に示すそれとの間で、一定時間が経過するごとに切り換わる。制御部13は、切り出した一部画像P6A又はP6Bが表示領域PD1の全体を用いて表示されるように、一部画像P6A又はP6Bを適宜拡大する。
【0084】
このように、或る1つの表示対象画像に関し、拡大表示されるべき一部画像の個数が一部画像表示領域の個数よりも多い場合、一部画像表示領域を時分割で用いることにより各一部画像を交互に表示する。これにより、表示対象画像に含まれる各人物の確認が容易となる。
【0085】
また、1つの表示対象画像に対して、1つの全体画像表示領域と1つの一部画像表示領域を設ける例を示したが、1つの表示対象画像に対して複数の一部画像表示領域を設けることも可能である。仮に、表示対象画像W6に対して2つの一部画像表示領域を設ければ、各一部画像表示領域に、一部画像を1つずつ割り当てることも可能である。この場合、時分割による複数の一部画像の交互表示処理は必要なくなる。
【0086】
尚、制御部13は、表示画面50内に設ける一部画像表示領域の総数に応じて、同時に一覧表示される表示対象画像の枚数を適宜設定する。また、同時に一覧表示されるべき複数の表示対象画像の全てが拡大対象画像でない場合、表示画面50内に一部画像表示領域は設けられない。
【0087】
また、上記の第1閾値STH1又は第2閾値STH2は、任意の値に設定可能であり、それらの値によっては、例えば「SW1<STH1<SW2<SW3」が成立して表示対象画像W2は拡大対象画像として認定されない。第1閾値STH1又は第2閾値STH2を、操作部17に対する操作によって自由に変更できるようにしてもよい。
【0088】
<<第3実施例>>
次に、第3実施例について説明する。第3実施例では、図1の表示対象画像W1〜W5と図5の表示対象画像W6を一覧表示する場合を例にとる。そして、第2実施例と同様の手法を用いることによって、表示対象画像W1〜W6の内、表示対象画像W1、W2及びW6のみが拡大対象画像として認定されたとする。
【0089】
図12に、第3実施例に係るサムネイル画像再生モードでの表示画面50の領域分割例を示す。図12では、表示画面50に、6つの全体画像表示領域WD11〜WD16が設けられる。図13は、サムネイル画像再生モードにおいて、図12のように領域分割された表示画面50上に各表示対象画像が一覧表示される様子を示している。以下、全体画像表示領域WD11〜WD16を、それぞれ単に表示領域WD11〜WD16と略記する。
【0090】
図13に示す如く、表示領域WD11〜WD16に、夫々、表示対象画像W1〜W6の各全体画像が表示される(図1及び図5も併せて参照)。図13に示す表示画面50の表示状態は、或る瞬間の表示状態であり、表示画面50の表示状態は、拡大対象画像の存否に依存しつつ時間経過に伴って逐次変化する。
【0091】
拡大対象画像としての表示対象画像W6が表示される表示領域WD16に着目して、この表示の遷移状態(変化状態)を説明する。
【0092】
図14は、表示領域WD16の表示の遷移状態を示す図である。表示領域WD16の表示画像は、一定時間が経過するごとに、図14(a)の画像101、図14(b)の画像102、図14(c)の画像103、図14(d)の画像104及び図14(e)の画像105の順番で遷移し、画像105が表示されてから一定時間が経過すると再度、画像101が表示される。図13に示す表示状態は、画像101が表示領域WD16に表示されている状態に対応している。図14(b)〜図14(e)に示される一部画像表示領域PD16B、PD16C、PD16D及びPD16Eを、以下、それぞれ単に表示領域PD16B、PD16C、PD16D及びPD16Eと略記する。
【0093】
画像101は、表示対象画像W6の全体画像そのものである。画像101の表示後、一定時間が経過すると、表示領域WD16内に表示領域PD16Bが設けられ、表示領域PD16Bに図10の一部画像P6Bが拡大表示される。即ち、表示領域WD16の表示画像が画像101から画像102に遷移する。
【0094】
画像102が表示領域WD16に表示されるタイミングにおいて、表示領域PD16Bに対応する、表示対象画像W6の一部は、一時的に表示されないことになる。即ち、一部画像P6Bの拡大画像は、表示対象画像W6の全体画像上に表示される。画像103〜105についても同様である。
【0095】
画像102の表示後、更に一定時間が経過すると、表示領域WD16内に表示領域PD16Cが設けられ、表示領域PD16Cに図10の一部画像P6Bが拡大表示される。即ち、表示領域WD16の表示画像が画像102から画像103に遷移する。
続いて更に一定時間が経過すると、表示領域WD16内に表示領域PD16Dが設けられ、表示領域PD16Dに図10の一部画像P6Aが拡大表示される。即ち、表示領域WD16の表示画像が画像103から画像104に遷移する。
続いて更に一定時間が経過すると、表示領域WD16内に表示領域PD16Eが設けられ、表示領域PD16Eに図10の一部画像P6Aが拡大表示される。即ち、表示領域WD16の表示画像が画像104から画像105に遷移する。
【0096】
表示対象画像W6に含まれる顔の個数は2つであるため、画像105を表示して一定時間が経過した後、表示領域WD16の表示画像は画像101に遷移するが、表示対象画像W6に更に別の顔が含まれている場合は、その別の顔に着目した拡大表示がなされる。
【0097】
制御部13は、切り出し処理によって得られた一部画像P6Bが表示領域PD16B又はPD16Cの全体を用いて表示されるように、一部画像P6Bを適宜拡大する。そして、表示画面上における表示領域PD16Cのサイズは表示領域PD16Bのそれよりも大きい。つまり、制御部13は、一部画像P6Bを表示するための一部画像表示領域のサイズを時間経過に伴って増大させ、そのサイズの増大に連動するように、表示の際における一部画像P6Bの画像サイズに対する拡大倍率を増加させる。但し、全体画像表示領域のサイズに応じて、一部画像表示領域のサイズには上限が設けられている。一部画像表示領域のサイズが上限に達すると、一部画像表示領域のサイズは縮小される、或いは、一部画像表示領域が一旦削除される。
【0098】
一部画像P6Aについても同様である。即ち、制御部13は、切り出し処理によって得られた一部画像P6Aが表示領域PD16D又はPD16Eの全体を用いて表示されるように、一部画像P6Aを適宜拡大する。そして、表示画面上における表示領域PD16Eのサイズは表示領域PD16Dのそれよりも大きい。
【0099】
第3実施例の再生手法を採用すれば、第2実施例と同様の効果が得られる。また、顔を含む一部画像の拡大倍率を時間と共に変化させることにより、ユーザは、画像全体の様子や顔が画像全体のどのあたりに位置しているかを追加的操作なしで確認することができるため、所望の画像の探索が容易となる。
【0100】
表示領域WD16に着目して詳細な説明を行ったが、拡大対象画像としての表示対象画像W1及びW2が表示される表示領域WD11及びWD12についても同様の表示制御がなされる。
【0101】
また、上述の例では、一部画像表示領域の全体が全体画像表示領域内に収まっているが、一部画像表示領域の一部が全体画像表示領域の外に位置していても構わない。即ち、一部画像表示領域の全部が、その一部画像表示領域に対応する全体画像表示領域に重なっていても良いし、一部画像表示領域の一部のみが、その一部画像表示領域に対応する全体画像表示領域に重なっていても良い。
【0102】
例えば、図14(c)の表示領域PD16Cを、図15に示す如く一部画像表示領域PD16Fに置換するようにしても構わない。一部画像表示領域PD16Fの一部は、表示領域(全体画像表示領域)WD16の外に位置している。この置換を行った場合、図14(c)の画像103が表示されるべきタイミングにおいて、一部画像表示領域PD16F内に一部画像P6B(図10参照)が表示されることになる。
【0103】
<<第4実施例>>
次に、第4実施例について説明する。第4実施例では、第1実施例と同様、図1の表示対象画像W1〜W5を一覧表示する場合を例にとる。そして、第2実施例と同様の手法を用いることによって、即ち、顔を含む各表示対象画像についての顔サイズ評価値と第1閾値STH1(又は第2閾値STH2)とを用いた比較処理を介して、表示対象画像W1〜W5の内、表示対象画像W1及びW2のみが拡大対象画像として認定されたとする。
【0104】
制御部13は、各表示対象画像を一覧表示する際、各拡大対象画像内に注目領域を定義する。各拡大対象画像内において、注目領域は、時間経過に伴って当該拡大対象画像内を移動する。そして、移動する注目領域内の画像は、表示画面50上で拡大表示される。
【0105】
各拡大対象画像に対する処理は同様であるため、拡大対象画像の1つである表示対象画像W1に着目して、注目領域についてより具体的に説明する。
【0106】
図16(a)、(b)及び(c)の夫々は、注目領域を明示した表示対象画像W1を示している。符号60が、表示対象画像W1内に定義された注目領域である。図16(a)、(b)及び(c)に示す如く、注目領域60の画像サイズは、表示対象画像W1の画像サイズよりも小さく、例えば、表示対象画像W1の画像サイズの1/4以下とされる。
【0107】
注目領域60は、時間が経過するにつれて、図16(a)から図16(b)、図16(c)へと向かうように、表示対象画像W1内を移動する。例えば、注目領域60は、時間が経過するにつれて、表示対象画像W1の端部付近を沿うように表示対象画像W1の中央の周りを時計回りで移動する。このため、注目領域60内の画像は刻一刻と変化する。この刻一刻と変化する注目領域60内の画像は、サムネイル画像再生モードの一覧表示時において一部画像表示領域に拡大表示されるべき表示対象画像W1の一部画像として取り扱われる。
【0108】
尚、注目領域60の移動の仕方は任意である。例えば、表示対象画像W1を水平方向又は垂直方向に走査するように注目領域60を移動させても良い。
【0109】
上述のように、表示対象画像W1〜W5の内、表示対象画像W1及びW2のみが拡大対象画像として認定された場合、サムネイル画像再生モードでの表示画面50は、第2実施例と同様、図8のように領域分割される。即ち、表示画面50上に、表示領域WD1〜WD5と表示領域PD1及びPD2が設けられる。第2実施例で述べたように、表示領域PD1及びPD2と表示領域WD1〜WD5は、互いに重なり合わない。また、拡大対象画像として認定されない表示対象画像W3〜W5に対しては、表示領域PD1のような一部画像表示領域は定義されず、注目領域も定義されない。
【0110】
図17(a)及び(b)の夫々は、サムネイル画像再生モードにおいて、図8のように領域分割された表示画面50上に各表示対象画像が一覧表示される様子を示している。但し、図17(a)は、第1のタイミングにおける表示画面50の表示内容を示し、、図17(b)は、第2のタイミングにおける表示画面50の表示内容を示している。ここで、第1と第2のタイミングは互いに異なっており、第1及び第2のタイミングは、それぞれ図16(a)及び図16(c)に対応している。尚、図17(a)及び(b)における符号61は、表示領域WD2に表示されるべき表示対象画像W2に対して定義された注目領域を表す。
【0111】
第1と第2のタイミングの双方において、表示領域WD1〜WD5に、それぞれ表示対象画像W1〜W5の各全体画像が表示され、且つ、表示領域PD1及びPD2に、それぞれ注目領域60及び61の拡大画像が表示される。注目領域は時間経過に伴って移動するため、図17(a)と(b)とで、表示領域PD1及びPD2の表示画像は異なっている。制御部13は、時間経過に伴って表示対象画像W1内を移動する注目領域60の画像を切り出し、切り出した画像が表示領域PD1の全体を用いて表示されるように、切り出した画像を適宜拡大する。通常、注目領域60の画像サイズは一定とされ且つ表示領域PD1のサイズも一定とされるため、切り出した画像の拡大倍率は一定とされる。注目領域61についても同様である。
【0112】
第4実施例の表示手法を採用することにより、ユーザは、各表示対象画像を全体的に見ながら局所的な拡大画像を連続的に観察することができる。このため、常にではないが一部画像表示領域(PD1等)に顔が拡大表示され、人物の確認も容易となる。また、比較的小さな顔が含まれている表示対象画像に対してのみ一部画像表示領域を設けるようにすることで、無駄に表示スペースを消費するといったことが無くなる。
【0113】
また、顔検出部14の顔検出結果を参照すれば、表示対象画像中における顔の位置が分かるため、顔の位置している部分周辺を重点的に拡大表示するようにしてもよい。即ち例えば、表示対象画像W1の右側半分に顔が位置しているならば、表示対象画像W1の右側半分にのみ注目領域60を位置させる。この場合も、注目領域60は、表示対象画像W1の右側半分内を時間経過に伴って移動する。
【0114】
<<第5実施例>>
次に、第5実施例について説明する。第5実施例では、図1の表示対象画像W1〜W5と図5の表示対象画像W6を一覧表示する場合を例にとる。そして、第2実施例と同様の手法を用いることによって、即ち、顔を含む各表示対象画像についての顔サイズ評価値と第1閾値STH1(又は第2閾値STH2)とを用いた比較処理を介して、拡大対象画像を認定する。今、表示対象画像W1〜W6の内、表示対象画像W1のみが拡大対象画像として認定されたとする。
【0115】
この場合、第4実施例と同様、表示対象画像W1に対して注目領域が定義される。注目領域は、第4実施例と同様、表示対象画像内を移動する。即ち、表示対象画像W1内に、図16(a)、(b)及び(c)に示す注目領域60が定義され、注目領域60は表示対象画像W1内を時間経過に伴って移動する。このため、注目領域60内の画像は刻一刻と変化する。そして第4実施例と同様、この刻一刻と変化する注目領域60内の画像は、サムネイル画像再生モードの一覧表示時において一部画像表示領域に拡大表示されるべき表示対象画像W1の一部画像として取り扱われる。
【0116】
第5実施例では、第4実施例と異なり、注目領域60内の画像を拡大表示するための一部画像表示領域が全体画像表示領域内に設けられる。
【0117】
第5実施例に係るサムネイル画像再生モードでの表示画面50の領域分割手法は、第3実施例のそれと同じである。即ち、サムネイル画像再生モードにおいて、表示画面50は、図12に示すように領域分割され、表示画面50に表示領域(全体画像表示領域)WD11〜WD16が設けられる。そして、表示領域WD11〜WD16に、夫々、表示対象画像W1〜W6が表示される。
【0118】
但し、拡大対象画像として認定された表示対象画像W1に対応する表示領域WD11の表示内容は時間経過に伴って変化する。
【0119】
図18(a)、(b)及び(c)は、注目領域60に移動に伴って変化する、表示領域WD11の表示内容を示している。図18(a)に示す画像111は、注目領域60が図16(a)に示す位置にある時(以下、タイミングT1という)の表示領域WD11の表示画像を表し、図18(b)に示す画像112は、注目領域60が図16(b)に示す位置にある時(以下、タイミングT2という)の表示領域WD11の表示画像を表し、図18(c)に示す画像113は、注目領域60が図16(c)に示す位置にある時(以下、タイミングT3という)の表示領域WD11の表示画像を表す。
【0120】
表示領域(全体画像表示領域)WD11内に、タイミングT1において一部画像表示領域PD11Aが設けられ、タイミングT2において一部画像表示領域PD11Bが設けられ、タイミングT3において一部画像表示領域PD11Cが設けられる。一部画像表示領域PD11A、PD11B及びPD11Cには、夫々、タイミングT1における注目領域60内の画像、タイミングT2における注目領域60内の画像、タイミングT3における注目領域60内の画像が拡大表示される。表示領域WD11における一部画像表示領域の位置は、表示対象画像W1における注目領域60の位置の変化に連動して変化する。
【0121】
尚、表示対象画像W1の全体画像の観察容易化などを目的として、タイミングT1〜T3とは別に、一部画像表示領域が存在しないタイミング(換言すれば注目領域が存在しないタイミング)を設けるようにしても構わない。
【0122】
タイミングT1において、一部画像表示領域PD11Aに対応する、表示対象画像W1の一部は、一時的に表示されないことになる。即ち、注目領域60内の画像の拡大画像は、表示対象画像W1の全体画像上に表示される。タイミングT2及びT3についても同様である。
【0123】
制御部13は、時間経過に伴って表示対象画像W1内を移動する注目領域60の画像を切り出し、切り出した画像が一部画像表示領域(PD11A等)の全体を用いて表示されるように、切り出した画像を適宜拡大する。通常、注目領域60の画像サイズは一定とされ且つ一部画像表示領域(PD11A等)のサイズも一定とされるため、切り出した画像の拡大倍率は一定とされる。
【0124】
第5実施例の表示手法を採用することにより、ユーザは、各表示対象画像を全体的に見ながら局所的な拡大画像を連続的に観察することができる。このため、常にではないが一部画像表示領域(PD1等)に顔が拡大表示され、人物の確認も容易となる。また、拡大表示を必要としないような表示対象画像に対して一部画像表示領域を設けると、かえって該表示対象画像の内容確認が妨げられる。これを考慮し、比較的小さな顔が含まれている表示対象画像に対してのみ一部画像表示領域を設けるようにしている。
【0125】
また、顔検出部14の顔検出結果を参照すれば、表示対象画像中における顔の位置が分かるため、顔の位置している部分周辺を重点的に拡大表示するようにしてもよい。即ち例えば、表示対象画像W1の右側半分に顔が位置しているならば、表示対象画像W1の右側半分にのみ注目領域60を位置させる。この場合も、注目領域60は、表示対象画像W1の右側半分内を時間経過に伴って移動する。
【0126】
また、上述の例では、一部画像表示領域の全体が全体画像表示領域内に収まっているが、第3実施例で述べたのと同様、一部画像表示領域の一部が全体画像表示領域の外に位置していても構わない。即ち、一部画像表示領域の全部が、その一部画像表示領域に対応する全体画像表示領域に重なっていても良いし、一部画像表示領域の一部のみが、その一部画像表示領域に対応する全体画像表示領域に重なっていても良い。
【0127】
<<変形等>>
上述の実施形態の変形例または注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈4を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
【0128】
[注釈1]
上述の実施形態では、撮影画像の中から顔を検出しているが、撮影画像の中から検出される物体は顔以外であってもよい。例えば、検出される物体は、顔を含む、人物の上半身であってもよい。
【0129】
撮影画像の中から人物の上半身を検出する手法として様々な手法が知られており、本発明は、何れの手法をも採用可能である。人物の上半身を、顔検出を利用し、顔を基準として検出するようにしてもよいし、撮影画像中の物体の輪郭(人物のシルエット)から検出するようにしてもよい。
【0130】
[注釈2]
また、上述した説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
【0131】
[注釈3]
また、図1の撮像装置1は、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。特に、サムネイル画像再生モードにおける表示制御を行うために必要な演算処理は、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。
【0132】
ソフトウェアを用いて撮像装置1を構成する場合、ソフトウェアにて実現される部位についてのブロック図は、その部位の機能ブロック図を表すことになる。また、上記表示制御を行うために必要な演算処理の全部または一部を、プログラムとして記述し、該プログラムをプログラム実行装置(例えばコンピュータ)上で実行することによって、その演算処理の全部または一部を実現するようにしてもよい。
【0133】
[注釈4]
図1の顔検出部14は、撮影画像の中から所定種類の物体を検出する物体検出手段として機能する。顔検出部14は、所定種類の物体として人物の顔を検出する。上述したように、物体検出手段によって検出される所定種類の物体は、顔以外であってもよく、人物の上半身などであってもよい。
【0134】
図1の制御部13は表示制御手段として機能する。上述の実施形態において、表示制御手段として機能する制御部13と、表示手段として機能する表示部15と、によって画像再生装置が形成される。この画像再生装置には、必要に応じて、物体検出手段として機能する顔検出部14が含められる。また、この画像再生装置に、記憶媒体16が含まれていると考えることも可能である。
【0135】
また、撮像装置1の構成要素によって形成される上記画像再生装置の機能を、それと同等の機能を備えた他の機器(例えばコンピュータ)にて実現することも可能である。この場合、この他の機器が、画像再生装置として機能する。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の実施の形態に係る撮像装置の全体ブロック図である。
【図2】図1の撮像部の内部構成図である。
【図3】図1の表示部15に一覧表示されるべき5枚の表示対象画像を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る、一覧表示画面を示す図である。
【図5】図1の表示部15に一覧表示されるべき他の表示対象画像であって、複数の顔を含む表示対象画像を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例に係り、サムネイル画像再生モードにおける図1の撮像装置の動作手順を表すフローチャートである。
【図7】図3の表示対象画像内の、顔を含む一部画像を表す図である。
【図8】本発明の第2(又は第4)実施例に係る、図1の表示部の表示画面の領域分割手法を表す図である。
【図9】本発明の第2実施例に係る、一覧表示画面を示す図である。
【図10】図5の表示対象画像内の、顔を含む一部画像を表す図である。
【図11】本発明の第2実施例に係る、他の一覧表示画面を示す図である。
【図12】本発明の第3(又は第5)実施例に係る、図1の表示部の表示画面の領域分割手法を表す図である。
【図13】本発明の第3実施例に係る、一覧表示画面を示す図である。
【図14】図13の1つの全体画像表示領域における、表示の遷移状態を示す図である。
【図15】図13の1つの全体画像表示領域における、表示の変形例を示す図である。
【図16】本発明の第4(又は第5)実施例に係る、注目領域の移動の様子を示す図である。
【図17】本発明の第4実施例に係る、一覧表示画面を示す図である。
【図18】本発明の第5実施例に係る、或る1つの全体画像表示領域内の表示の遷移状態を示す図である。
【符号の説明】
【0137】
1 撮像装置
11 撮像部
12 AFE
13 制御部
14 顔検出部
15 表示部
16 記録媒体
17 操作部
33 撮像素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示可能な表示手段と、
前記表示手段の表示内容を制御する表示制御手段と、
各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出する物体検出手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる際、
検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示画面上における各表示対象画像の表示サイズを決定する
ことを特徴とする画像再生装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記物体が検出された前記表示対象画像に対して、その物体の大きさに応じたサイズ評価値を算出し、前記サイズ評価値が所定の第1閾値よりも小さい場合または前記表示対象画像の全体画像サイズに対する前記サイズ評価値の比が所定の第2閾値よりも小さい場合、そのサイズ評価値に対応する前記表示対象画像の表示サイズを所定の基準表示サイズよりも大きくした上で、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項3】
表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示可能な表示手段と、
前記表示手段の表示内容を制御する表示制御手段と、
各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出する物体検出手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる際、
前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示対象画像内における前記物体を含む一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設ける
ことを特徴とする画像再生装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記物体が検出された前記表示対象画像に対して、その物体の大きさに応じたサイズ評価値を算出し、前記サイズ評価値が所定の第1閾値よりも小さい場合または前記表示対象画像の全体画像サイズに対する前記サイズ評価値の比が所定の第2閾値よりも小さい場合、そのサイズ評価値に対応する前記表示対象画像を拡大対象画像として取り扱い、
前記一部画像としての、前記拡大対象画像内における前記物体を含む一部画像を、前記一部画像表示領域に表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の画像再生装置。
【請求項5】
前記拡大対象画像内に、前記物体としてn個の物体(nは2以上の整数)が含まれていると共に前記拡大対象画像に対する前記一部画像表示領域の個数がmであり(mは1以上の整数)、且つ、n>mが成立する場合、
前記表示制御手段は、前記拡大対象画像から各物体を含むn個の一部画像を抽出し、前記m個の一部画像表示領域を時分割で用いることにより、前記n個の一部画像を前記m個の一部画像表示領域に表示させる
ことを特徴とする請求項4に記載の画像再生装置。
【請求項6】
表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示可能な表示手段と、
前記表示手段の表示内容を制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記複数の表示対象画像を並べて表示させる際、
前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、前記表示対象画像内の一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設け、
前記表示対象画像内を時間経過に伴って移動する注目領域内の画像を前記一部画像として前記一部画像表示領域に表示させる
ことを特徴とする画像再生装置。
【請求項7】
各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出する物体検出手段、を更に備え、
前記表示制御手段は、前記物体が検出された前記表示対象画像に対して、その物体の大きさに応じたサイズ評価値を算出し、前記サイズ評価値が所定の第1閾値よりも小さい場合または前記表示対象画像の全体画像サイズに対する前記サイズ評価値の比が所定の第2閾値よりも小さい場合、そのサイズ評価値に対応する前記表示対象画像を拡大対象画像として取り扱って、前記拡大対象画像内に前記注目領域を定義する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像再生装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項7の何れかに記載の画像再生装置と、
撮影によって撮影画像を生成する撮像手段と、
前記撮影画像を含む複数の画像を記憶する記憶手段と、を備え、
前記複数の画像の中から、前記画像再生装置に対する前記表示対象画像が選択される
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示する画像再生方法において、
各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出し、検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示画面上における各表示対象画像の表示サイズを決定する
ことを特徴とする画像再生方法。
【請求項10】
表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示する画像再生方法において、
各表示対象画像の中から所定種類の物体を検出し、
前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、検出された前記物体の大きさに応じて、前記表示対象画像内における前記物体を含む一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設ける
ことを特徴とする画像再生方法。
【請求項11】
表示画面上に複数の表示対象画像を並べて表示する画像再生方法において、
前記複数の表示対象画像の各全体画像を表示するための複数の全体画像表示領域を前記表示画面上に設けると共に、前記表示対象画像内の一部画像を拡大表示するための一部画像表示領域を前記表示画面上に設け、
前記表示対象画像内を時間経過に伴って移動する注目領域内の画像を前記一部画像として前記一部画像表示領域に表示させる
ことを特徴とする画像再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−109553(P2008−109553A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−292179(P2006−292179)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】