説明

画像処理システム、アクセラレータ及び画像処理方法

【課題】 コントローラの負荷を減らし、生産性を向上させた画像処理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 画像入力ユニット3とアクセラレータ6とをケーブルBで接続して、画像入力ユニット3から転送された画像データをアクセラレータ6にも入力している。従って、コントローラ7では、アクセラレータ6での画像処理に関与する必要がなく、コントローラ7とアクセラレータ6とで並行に画像処理を行うことができ、生産性を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナ、プリンタ、複写機等の複数の機能を備えた画像処理システムに関する。特に、コントローラでの画像処理を補助するアクセラレータに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スキャナ、プリンタ、複写機等の複数の機能を備えたデジタル複合機が主流になってきている。このようなデジタル複合機の動作は、通常、コントローラと呼ばれる画像入力制御装置によって制御されている。コントローラは、スキャナ画像の多層化技術やJPEG2000などの画像圧縮技術の登場により、処理能力の向上が望まれている。
【0003】
特許文献1には、画像データ等の大量のデータを効率よく処理するコントローラが提案されているが、特許文献1も含めて単一半導体基板上に画像処理部やシステム制御部を固定的に備えたコントローラの場合、処理機能の追加や変更を容易には行うことができない。
【0004】
そこで、図4に示すようにPCI(Peripheral Component Interconnect Bus)によってコントローラ105とアクセラレータ104とを接続し、ソフトウェアでは処理時間が大きくなるJPEG2000等の重い画像処理を、コントローラのCPUに代わってアクセラレータで行う画像処理システムが提案されている。
【0005】
図4に従来の画像処理システムの構成を示す。図4に示すように従来の画像処理システムは、ADF101、画像入力ユニット102、アクセラレータ104、コントローラ105、ユーザインターフェース106、画像出力ユニット107を備えている。
【0006】
画像入力ユニット102とコントローラ105との間は、ケーブルで接続され、画像処理ユニット103内のアクセラレータ104とコントローラ105とはPCIバス等のバスで接続されている。
【0007】
また、図5に示すように画像入力ユニット102とコントローラ105との間にアクセラレータ104を配置する構成も知られている。この場合、図5に示すように各装置間はケーブルで接続されている。
【0008】
【特許文献1】特開平11−45225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら上述した従来の画像処理システムでは、コントローラ105の負荷を軽減して画像処理時間をさらに短縮できる余地がある。例えば、図4に示す画像処理システムの場合、アクセラレータ104で画像処理を行うためには、画像入力ユニット102から出力された画像データと制御信号を一端コントローラ105に取り込み、その後コントローラ105からアクセラレータ104に画像データを転送しなければならない。コントローラ105は、画像処理の度にアクセラレータ104に画像データを転送しなければならない。
【0010】
また、図4に示す画像処理システムでは、あらかじめ決められた処理をアクセラレータで行わない時にはアクセラレータは動作していないので、システム資源の有効利用ができていないという課題があった。
【0011】
また、図5に示す画像処理システムの場合、アクセラレータ104で画像処理したものをコントローラ105に出力しているので、アクセラレータ104とコントローラ105とが並列に画像処理を行うことはできない。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、コントローラの負荷を減らし、生産性を向上させた画像処理システム、アクセラレータ及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる目的を達成するために本発明の画像処理システムは、画像データを取り込んで第1のケーブルに出力する画像入力ユニットと、前記第1のケーブルから分岐した第2のケーブルに前記画像データを出力する分岐インターフェースと、前記第1のケーブルにより受信した前記画像データに第1の処理を行うコントーラと、前記第2のケーブルにより受信した前記画像データに第2の処理を行い、処理後のデータを前記コントローラに出力するアクセラレータとを有する構成としている。
【0014】
このように、画像入力ユニットとアクセラレータとを第2のケーブルで接続して、画像入力ユニットから転送された画像データをアクセラレータにも入力している。従って、コントローラでは、アクセラレータでの画像処理に関与する必要がなく、コントローラとアクセラレータとで並行に画像処理を行うことができ、生産性を高めることができる。
【0015】
上記の画像処理システムにおいて、前記アクセラレータは、複数の処理プログラムを記録した記録手段と、前記処理プログラムを書き換えて複数の画像処理を行うデジタルシグナルプロセッサと、前記デジタルシグナルプロセッサの前記処理プログラムを所望のプログラムに書き換える制御手段とを有しているとよい。
【0016】
アクセラレータが、処理プログラムの書き換えが可能なデジタルシグナルプロセッサからなるため、アクセラレータで複数の処理を行うことができる。従って、アクセラレータを有効に活用することができ、画像処理システムの生産性を高めることができる。
【0017】
上記の画像処理システムにおいて、前記画像入力ユニットは、取り込んだ前記画像データに補正処理を施し、出力装置での色空間の画像データを前記第1のケーブルに出力するとよい。
【0018】
画像入力ユニットで画像データの補正を行って、補正後のデータを出力することで、コントローラの負担を軽減させることができる。
【0019】
上記の画像処理システムにおいて、前記画像入力ユニットは、取り込んだ前記画像データを出力装置での色空間の画像データに補正した画像データと、補正前の画像データとを前記第1のケーブルに出力し、前記分岐インターフェースは、前記補正した画像データを前記第1のケーブルに、前記補正前の画像データを第2のケーブルに出力するとよい。
【0020】
補正処理を施した出力装置での色空間の画像データをコントローラに出力し、補正前の画像データとをアクセラレータに出力することで、コントローラやアクセラレータの処理に適した画像データを各装置に出力することができる。
【0021】
上記の画像処理システムにおいて、前記コントローラと前記アクセラレータとは、PCIバスによって接続されているとよい。
【0022】
コントローラとアクセラレータとの間をPCIバスで接続することで、コントローラとアクセラレータ間のデータ送信を高速化することができる。
【0023】
上記の画像処理システムにおいて、前記コントローラは、ユーザインターフェースを介して入力された指示を前記アクセラレータに設定し、前記アクセラレータは、設定された処理を実現するプログラムを前記制御手段によって前記デジタルシグナルプロセッサに書き込むとよい。
【0024】
ユーザインターフェースにより入力された指示に従って、アクセラレータの処理プログラムを変更することで、ユーザの所望とする処理をアクセラレータで行うことができる。
【0025】
本発明のアクセラレータは、画像データを取り込む画像入力ユニットとケーブルで接続され、コントローラでの画像処理を補助するアクセラレータであって、
前記ケーブルより受信した前記画像データを画像処理し、処理後のデータを前記コントローラに出力する構成としている。
【0026】
画像入力ユニットからの画像データが直接アクセラレータに入力されるので、コントローラがアクセラレータでの画像処理に関与する必要がない。コントローラとアクセラレータとで並行に画像処理を行うことができ、生産性を高めることができる。
【0027】
上記のアクセラレータにおいて、複数の処理プログラムを記録した記録手段と、処理プログラムを書き換えて複数の画像処理を行うデジタルシグナルプロセッサと、前記デジタルシグナルプロセッサの前記処理プログラムを所望のプログラムに書き換える制御手段とを有しているとよい。
【0028】
アクセラレータが、処理プログラムの書き換えが可能なデジタルシグナルプロセッサからなるため、アクセラレータで複数の処理を行うことができる。従って、アクセラレータを有効に活用することができ、生産性を高めることができる。
【0029】
本発明の画像処理方法は、取り込んだ画像データを第1のケーブルに出力するステップと、前記第1のケーブルから分岐した第2のケーブルに前記画像データを出力するステップと、前記第1のケーブルより送信された前記画像データに第1の処理装置で第1の画像処理を行うステップと、前記第2のケーブルより送信された画像データに、前記第1の画像処理の補助処理となる第2の画像処理を前記第2の処理装置で行うステップと、前記第2の画像処理後のデータを前記第1の処理装置に出力するステップとを有している。
【0030】
第1の処理装置では、第2の処理装置での画像処理に関与する必要がなく、第1の処理装置と第2の処理装置とで並行に画像処理を行うことができる。従って、生産性を高めることができる。
【0031】
また上記の画像処理方法において、前記第2の画像処理は、前記第2の処理装置の処理プログラムを書き換え、複数の処理を行うとよい。
【0032】
第2の処理装置を有効に活用することができ、生産性を高めることができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の画像処理システムは、ントローラの負荷を減らし、生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
次に、添付図面を参照しながら本発明の最良の実施例を説明する。
【実施例1】
【0035】
図1に実施例1の画像処理システム1の構成を示す。図1に示す画像処理システム1は、ADF(Auto Document Feeder)2を備えた画像入力ユニット3と、画像入力ユニット3から出力される画像データをケーブルAとケーブルBとに出力する分岐インターフェース(以下、分岐IFとも表記する)4と、画像入力ユニット3から出力された画像データに所定の画像処理を施すアクセラレータ6と、画像入力ユニット3から出力された画像データに所定の画像処理を施すコントローラ7と、ユーザからの操作入力を受け付けるユーザインターフェース(以下、ユーザIFとも表記する)8と、画像を印刷出力する画像出力ユニット9とを有している。アクセラレータ6とコントローラ7とはPCIバス10により接続され、処理ユニット5として機能する。
【0036】
画像入力ユニット3は、読み込んだ画像データと、この画像データの制御信号とをケーブルAに出力する。分岐インターフェース(以下、分岐IFとも表記する)4は、画像入力ユニット3からケーブルAに出力された画像データを、ケーブルAから分岐したケーブルBに出力する。ケーブルAとケーブルBとに同じ画像データが送信される。ケーブルA、ケーブルBは特に限定しないが、RS232C等のシリアルケーブル、USB、IEEE1284等のパラレルケーブル等を適用することができる。
【0037】
アクセラレータ6は、複数の画像処理機能を備え、ケーブルBから入力した画像データに対してコントローラ7により設定された処理を行う。
【0038】
コントローラ7はケーブルAによって画像入力ユニット3と接続している。またコントローラ7は、PCI(Peripheral Components Interconnect)バス10によってアクセラレータ6と接続している。ケーブルAからは、画像入力ユニット3により入力した画像データと、制御信号が送信される。PCIバスからは、アクセラレータ6によって処理された画像データ、アクセラレータ6への指示信号、アクセラレータ6に処理を依頼する画像データなどが送受信される。なお、本実施例では、コントローラ7とアクセラレータ6との接続にPCIバス10を用いていたが、PCIエキスプレス(PCI Express)等のバスを適用することもできる。
【0039】
画像出力ユニット9は、コントローラ7によって画像処理された画像データを入力して、用紙等の記録媒体に記録する。
【0040】
次に、図2を参照しながら上述した各部の詳細な構成を説明する。画像入力ユニット3は、CPU31、RAM32、ROM33、CCD34、A/D変換部35、前段画像処理部36、画像処理ブロック37等を備えている。
【0041】
画像入力ユニット3は、原稿を載せる原稿台(不図示)を備え、原稿台に載せられた原稿又はADF2から原稿台に送られた原稿に光を照射して原稿画像をスキャンする。原稿に反射された光はミラーやレンズを通してCCD34に集められCCD34で光電変換される。光電変換された画像信号はA/D変換部35でA/D変換され、デジタルの画像データに変換される。
【0042】
前段画像処理部36は、デジタルの画像データに対してシェーディング補正、MTF(Modulation Transfer Function)補正、ギャップ補正等の前段補正を行う。補正後の画像データは、R,G,B等の色空間の画像データに変換される。
【0043】
画像処理ブロック37は、地色除去、拡大縮小、デジタルフィルタなどの画像処理を施す。また補正後の画像データを画像出力ユニット9の色空間であるY,M,C,Kの画像データに変換する。その後、画像出力ユニット9の種別や原稿モードなどに応じて誤差拡散、スクリーン処理等が施される。画像補正後のデータは、分岐IF4を介してアクセラレータと、コントローラ7とに出力される。
【0044】
画像入力ユニット3、アクセラレータ6、コントローラ7間のデータの送受信は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)方式によって行われる。図2に示すようにLVDS信号の送受信を行うLVDS送受信部41、54、82が分岐IF部4、アクセラレータ6、コントローラ7にそれぞれ設けられている。
【0045】
分岐IF部4は、図2に示すように画像入力ユニット3からケーブルAに出力された画像データを、ケーブルAから分岐したケーブルBに出力する。
【0046】
アクセラレータ6は、画像入力ユニット3とのインターフェースとして機能するFPGA(Field Programmable Gate Array)55と、処理内容の書き換え可能なDSP(Digital Signal Processor)56と、DSP56にロードするプログラムが書き込まれたワークメモリ57と、アクセラレータ6全体を制御するCPU51と、CPU51のプログラムを記録したROM52と、CPU51のワークエリアとしてのRAM53と、バスブリッジ回路58とで構成される。またアクセラレータ6は、コントローラ7とPCIバス9を介して接続される。なお、本実施例では、DSP56を用いているが、メディアプロセッサを適用することもできる。
【0047】
アクセラレータ6は、プログラムを入れ換えることで複数の処理が可能なDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)56を利用し、複数の処理を実行する。例えば、ユーザインターフェース75によりスキャナ機能、コピー機能などの動作モードが設定されたり、圧縮形式などの出力フォーマットが設定されると、コントローラ71のCPU71よりアクセラレータ6のCPU51に設定の指示信号が出力される。アクセラレータ6のCPU51は、指示された設定に従って、ワークメモリ57からプログラムを読み出しDSP56に書き込む。DSP56は書き込まれたプログラムにより、画像入力ユニット3から入力された画像データを処理する。
【0048】
アクセラレータ6で担当する画像処理は、例えば、コントローラ7で画像のコピーを行う場合には、アクセラレータ6では画像のプレビュー用のサムネイル画像を作成してコントローラ7に転送する。この他にも例えば、コピー禁止の制御信号を生成する処理やノイズ除去処理、読み込まれたバーコードなどの付加情報の解析処理などをアクセラレータで行うことができる。
【0049】
コントローラ7は、図2に示すようにコントローラ全体を制御するCPU71、CPUのワークエリアとしてのRAM72、プログラムを格納するROM73、PCIオプショナルカードを挿入するPCIソケット74、ユーザの指示を入力する操作部等のユーザインターフェース(以下、ユーザIFとも表記する)75、各種IF用ASIC76,バスブリッジ回路77、画像蓄積部78、画像圧縮伸張部79、ページメモリコントローラ80、ページメモリ81、LVDS送受信部82、画像出力ユニットインターフェース(以下、画像出力ユニットIFとも表記する)等を有している。
【0050】
CPU71は、ROM73に書き込まれたプログラムを読み出し、このプログラムに従ってコントローラ7全体を制御する。RAM72はCPU71のワークエリアとして使用される。
【0051】
各種IF用ASICには、コントローラに接続した外部機器とのインターフェースとなる各種ASICが設けられる。例えば、ホストインターフェースコントーラによって、PCなどの外部ホストマシンとUSBやIEEE.1284によって接続する。
【0052】
ユーザインターフェース75は、液晶パネル等の操作パネルからなり、ユーザの設定を入力する。例えば、スキャナによる画像の読み込みがこのユーザインターフェース75により設定されると、CPU71は、アクセラレータ6のCPU51にスキャナの設定を指示する。アクセラレータ6のCPU51は、この指示に従ってワークメモリ57から該当する処理プログラムを読み出し、DSP56に書き込む。
【0053】
また、ユーザインターフェース75の操作パネルには、アクセラレータ6やコントローラ7内で作成された画像のサムネイルが表示され、ユーザはサムネイルを見ながら画像を選択することができる。
【0054】
画像入力ユニット3から転送された画像データは、LVDS形式に変換され、ケーブルAを介してコントローラ7に出力される。コントローラ7はLVDS形式のデータをLVDS送受信部82で受信し、受信したデータをページコントローラ80の制御でページメモリ81に一端記録する。またページメモリ81に書き込まれた画像データは、画像圧縮伸張部79で圧縮され、画像蓄積部78に蓄積される。
【0055】
また、画像出力ユニット9で出力する画像がユーザインターフェース75で選択されると、CPU71は選択された画像を画像蓄積部78から読み出し、画像圧縮伸張部79で伸張処理して画像出力ユニットインターフェース83に出力する。画像出力ユニットインターフェース83から画像出力ユニット9に画像が出力され、印刷などの処理が行われる。
【0056】
本実施例の画像処理システム1は、図1に示すように画像処理ユニット3から出力された画像データをコントローラ7を介さずにアクセラレータ6に入力している。アクセラレータ6は、コントローラ7のCPU71により設定された処理プログラムをDSP56に書き込み画像入力ユニット3から出力された画像データを処理する。従って、コントローラ7は、画像入力ユニット3から送信された画像データをアクセラレータ6に転送する処理を省くことができ、コントローラ7の負荷を軽減させることができる。なお、本実施例では、アクセラレータ6に入力する画像データと、コントローラ7に入力する画像データとを同一のデータとしているが、これらの画像データを異なるものとしてもよい。例えば、画像入力ユニット3で補正処理を行っていない画像データをアクセラレータ6に出力し、補正した画像データをコントローラ7に出力する。これにより、アクセラレータ6の処理がサムネイルの作成であった場合には、処理が容易になる。この場合、分岐インターフェース4は、画像データをケーブルAとケーブルBに出力するだけでなく、画像データに応じて出力先のケーブルを切り換えて出力する機能を備える必要がある。
【0057】
例えば、アクセラレータ6でJPEG2000(Joint Photographic Expert Group2000)の圧縮処理を行う場合を例に説明する。一般にコピーやファクシミリ機能を有するコントローラは、デジタルフィルタ処理や色変換などの画像処理機能と、サムネイルにも用いることが可能な画像の拡大・縮小処理の機能とを備えている。
【0058】
アクセラレータ6で行う画像処理をJPEG2000の処理と、サムネイルの処理とを選択的に切り換えられるように構成し、コピーなどJPEG2000以外の処理を行う場合には、コントーラ7でコピー等の処理を行い、サムネイルをアクセラレータ6で作成する。またJPEG2000の処理の場合には、アクセラレータ6でJPEG2000の画像処理を行い、コントローラ7の拡大・縮小機能を利用してサムネイルを作成する。このようにしてアクセラレータ6とコントローラ7とで同時画像処理を行い生産性を高めることができる。
【0059】
なお、上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施例では、画像入力ユニット3側に分岐インターフェース4を設けて、画像信号をケーブルAとケーブルBに出力させていたが、図3に示すようにコントローラ7側に分岐インターフェース4を設けて、コントローラ7で受信した画像データを分岐インターフェース4でケーブルBに出力し、アクセラレータ6に入力するものであってもよい。
【0060】
また、図2に示す画像処理システム1では、画像入力ユニット3で入力した画像に画像処理を行って、画像出力ユニット9の色空間に対応した画像データをアクセラレータ6やコントローラ7に出力している。この画像処理は、画像処理ユニット3側で行わずに、コントローラ7側で行ってもよい。すなわち、画像入力ユニット3は、読み込んだ画像をA/D変換した画像データをアクセラレータ6とコントローラ7とに出力し、コントローラ7側でシェーディング補正、MTF補正、ギャップ補正、地色除去、拡大縮小、デジタルフィルタなどの画像処理を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】画像入力ユニット、アクセラレータ、コントローラの詳細な構成を示す図である。
【図3】画像処理システムの他の構成を示すブロック図である。
【図4】従来の画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図5】従来の画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0062】
1 画像処理システム 2 ADF
3 画像入力ユニット 4 分岐インターフェース
5 処理ユニット 6 アクセラレータ
7 コントローラ 8 ユーザインターフェース
9 画像出力ユニット 10 PCIバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを取り込んで第1のケーブルに出力する画像入力ユニットと、
前記第1のケーブルから分岐した第2のケーブルに前記画像データを出力する分岐インターフェースと、
前記第1のケーブルにより受信した前記画像データに第1の処理を行うコントーラと、
前記第2のケーブルにより受信した前記画像データに第2の処理を行い、処理後のデータを前記コントローラに出力するアクセラレータとを有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記アクセラレータは、複数の処理プログラムを記録した記録手段と、
前記処理プログラムを書き換えて複数の画像処理を行うデジタルシグナルプロセッサと、
前記デジタルシグナルプロセッサの前記処理プログラムを所望のプログラムに書き換える制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記画像入力ユニットは、取り込んだ前記画像データに補正処理を施し、出力装置での色空間の画像データを前記第1のケーブルに出力することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記画像入力ユニットは、取り込んだ前記画像データを出力装置での色空間の画像データに補正した画像データと、補正前の画像データとを前記第1のケーブルに出力し、
前記分岐インターフェースは、前記補正した画像データを前記第1のケーブルに、前記補正前の画像データを第2のケーブルに出力することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記コントローラと前記アクセラレータとは、PCIバスによって接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記コントローラは、ユーザインターフェースを介して入力された指示を前記アクセラレータに設定し、
前記アクセラレータは、設定された処理を実現するプログラムを前記制御手段によって前記デジタルシグナルプロセッサに書き込むことを特徴とする請求項2記載の画像処理システム。
【請求項7】
画像データを取り込む画像入力ユニットとケーブルで接続され、コントローラでの画像処理を補助するアクセラレータであって、
前記ケーブルより受信した前記画像データを画像処理し、処理後のデータを前記コントローラに出力することを特徴とするアクセラレータ。
【請求項8】
複数の処理プログラムを記録した記録手段と、
処理プログラムを書き換えて複数の画像処理を行うデジタルシグナルプロセッサと、
前記デジタルシグナルプロセッサの前記処理プログラムを所望のプログラムに書き換える制御手段とを有することを特徴とする請求項7記載のアクセラレータ。
【請求項9】
取り込んだ画像データを第1のケーブルに出力するステップと、
前記第1のケーブルから分岐した第2のケーブルに前記画像データを出力するステップと、
前記第1のケーブルより送信された前記画像データに第1の処理装置で第1の画像処理を行うステップと、
前記第2のケーブルより送信された画像データに、前記第1の画像処理の補助処理となる第2の画像処理を前記第2の処理装置で行うステップと、
前記第2の画像処理後のデータを前記第1の処理装置に出力するステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
前記第2の画像処理は、前記第2の処理装置の処理プログラムを書き換え、複数の処理を行うことを特徴とする請求項9記載の画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−19973(P2006−19973A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−194826(P2004−194826)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】