説明

画像処理システム、情報処理装置および処理プログラム

【課題】画像処理装置の選択、設定に関する利便性を向上させることのできる画像処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理装置PC1と接続される複数の画像処理装置と、使用者に関する情報を格納する格納手段(使用者情報格納部100)と、使用実績に関する情報を取得する取得手段(使用実績取得部101)と、格納されている使用者に関する情報と、取得された使用実績に関する情報とを解析する解析手段(解析部102)と、解析結果に基づいて、使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する抽出手段(機能抽出部103)と、抽出された使用実績が存在する機能を備える画像処理装置が、接続されている画像処理装置の中に存在するか否かを判定する判定手段(判定部104)と、判定結果に基づいて、使用する画像処理装置を選択する選択手段(プリンタ選択部106)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システム、情報処理装置および処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置(端末装置)で、プリンタ等のデバイス(画像処理装置)を利用する画像処理システムにおいては、情報処理装置にプリンタドライバ等のデバイスドライバをインストールする必要がある。
【0003】
このようなデバイスドライバのインストールに際して、複数のデバイスがLAN等の通信手段上に設置されている場合に、インストールプログラムが通信手段上のデバイスを検索し、複数のデバイスが検出された場合には、それらをリスト表示し、使用者に選択させる構成が周知である。
【0004】
このような構成においては、使用者がデバイスを選択する際には、デバイスの機種名や通信手段上のアドレス情報(例えば、IPアドレスなど)を事前に認識しておく必要がある。
【0005】
関連する技術として、例えば、特開2001−92765号公報では、クライアント装置が持つマップ情報とデバイスが持つ位置情報および属性情報を利用して、使用者が希望する位置情報および属性情報をサーバにインプットすると、サーバ上のデータベースから希望に沿ったデバイスを検出する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−92765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、画像処理装置の選択および設定に関する利便性を向上させることのできる画像処理システム、情報処理装置および処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る画像処理システムは、通信手段を介して情報処理装置と接続される複数の画像処理装置と、前記各画像処理装置の使用者に関する情報を格納する格納手段と、前記各画像処理装置の使用実績に関する情報を取得する取得手段と、前記格納手段に格納されている使用者に関する情報と、前記取得手段で取得された前記使用実績に関する情報とを解析する解析手段と、該解析手段の解析結果に基づいて、前記使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する抽出手段と、該抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能を備える画像処理装置が、前記通信手段を介して接続されている前記画像処理装置の中に存在するか否かを判定する判定手段と、該判定手段による判定結果に基づいて、使用する画像処理装置を選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明に係る画像処理システムは、前記抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能について、優先度を設定する優先度設定手段を備え、前記選択手段は、前記優先度設定手段で設定された優先度を勘案して使用する画像処理装置を選択することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明に係る画像処理システムは、前記画像処理装置の少なくとも一つは、記録媒体に画像形成を行う画像形成装置で構成され、当該画像形成装置は、前記使用実績に関する情報を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明に係る画像処理システムは、前記使用実績に関する情報は、印刷属性に関する情報を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明に係る画像処理システムは、前記印刷属性に関する情報は、用紙サイズ、カラー印刷機能、両面印刷機能、オプション機能の何れかに関する情報の何れかを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明に係る画像処理システムは、前記抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能について、前記使用者毎の使用頻度を算出する算出手段と、該算出手段で算出された使用頻度に基づいて、前記使用実績が存在する機能に関する設定を前記画像処理装置の少なくとも一つに対して行う設定手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明に係る情報処理装置は、使用者に関する情報を格納する格納手段と、使用実績に関する情報を取得する取得手段と、前記格納手段に格納されている使用者に関する情報と、前記取得手段で取得された前記使用実績に関する情報とを解析する解析手段と、該解析手段の解析結果に基づいて、前記使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する抽出手段と、該抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能を備える画像処理装置が、前記通信手段を介して接続されている前記画像処理装置の中に存在するか否かを判定する判定手段と、該判定手段による判定結果に基づいて、使用する画像処理装置を選択する選択手段とを少なくとも備えることを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明に係る処理プログラムは、複数の画像処理装置の使用者に関する情報を取得する使用者に関する情報取得過程と、各画像処理装置の使用実績に関する情報を取得する使用実績取得過程と、取得された前記使用者に関する情報と、前記使用実績に関する情報とを解析する解析過程と、該解析過程による解析結果に基づいて、前記使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する抽出過程とを演算手段に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0016】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置の選択に関する利便性を向上させることができるという効果がある。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置の選択に関する利便性をより向上させることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置としての画像形成装置の選択に関する利便性をより向上させることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置としての画像形成装置の選択に関する利便性をより向上させることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置としての画像形成装置の選択に関する利便性をより向上させることができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置の設定に関する利便性を向上させることができる。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置の選択に関する利便性を向上させることができるという効果がある。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像処理装置の選択に関する利便性を向上させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0025】
(第1の実施の形態)
【0026】
図1から図8を参照して、本発明についての第1の実施の形態に係る画像処理システムS1について説明する。
【0027】
図1から図3に示すように、画像処理システムS1は、LAN等のネットワークNを介して接続されるパーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC1と、ネットワークNを介して情報処理装置PC1と接続されて画像形成(印刷)に関する画像処理を行うプリンタPR1〜PRn(画像処理装置あるいは画像形成装置の一例:なお、nは整数)と、画像読み取りを行うスキャナSC1(画像処理装置の一例)と、各種情報を格納するサーバSA1とから構成されている。
【0028】
なお、図2および図3において、情報処理装置PC1およびプリンタPR1〜PRnについて、本発明と直接関係しない構成については図示および説明を省略する。
【0029】
また、本実施の形態では、プリンタ、情報処理装置、スキャナおよびサーバの接続台数は特には限定されず、任意の台数を接続する場合であってもよい。
【0030】
プリンタPR1〜PRnの印刷方式は、特には限定されず、レーザプリンタ、フルカラープリンタ、複合機、インクジェット方式のプリンタ等の何れであってもよい。
【0031】
プリンタPR1〜PRnは、印刷履歴データベース等を格納する不揮発性メモリやハードディスク装置等で構成される使用実績記憶部(印刷履歴データベース部)200(記憶手段の一例)を備えている。
【0032】
また、印刷履歴データベース等から読み出された使用実績のデータをネットワークNを介して情報処理装置PC1に送信する使用実績送信モジュール201を備えている。
【0033】
情報処理装置PC1は、各プリンタPR1〜PRnの使用者(ユーザ)に関する情報を格納する不揮発性メモリやハードディスク装置等で構成される使用者情報格納部100(格納手段の一例)と、各プリンタPR1〜PRnの使用実績に関する情報を各プリンタPR1〜PRnの使用実績記憶部(印刷履歴データベース部)200および使用実績送信モジュール201を介して取得する使用実績取得部101(取得手段の一例)と、使用者情報格納部100に格納されている使用者に関する情報と、使用実績取得部101で取得された使用実績に関する情報とを解析する解析部102(解析手段の一例)と、解析部102の解析結果に基づいて、使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する機能抽出部103(抽出手段の一例)と、機能抽出部103で抽出された使用実績が存在する機能を備えるプリンタが、ネットワークNを介して接続されているプリンタPR1〜PRnの中に存在するか否かを判定する判定部104(判定手段の一例)と、判定部104による判定結果に基づいて、使用するプリンタPR1〜PRnを選択するプリンタ選択部106(選択手段の一例)と、機能抽出部103で抽出された使用実績が存在する機能について、使用者毎の使用頻度を算出する使用頻度算出部107(算出手段の一例)と、使用頻度算出部107で算出された使用頻度に基づいて、使用実績が存在する機能に関する設定をプリンタPR1〜PRnの少なくとも一つに対して行うプリンタ設定部108(設定手段の一例)と、使用実績が存在する機能について優先度を設定する優先度設定部105(優先度設定の一例)とを備える。
【0034】
使用実績に関する情報は、印刷属性に関する情報を含むようにできる。
【0035】
印刷属性に関する情報としては、特には限定されないが、用紙サイズ、カラー印刷機能、両面印刷機能、オプション機能(例えば、ステープル機能、製本機能など)の何れかに関する情報の何れかを含むようにできる。
【0036】
また、使用者に関する情報は、プリンタ名、アカウント名、IPアドレスを含むようにできる。
【0037】
なお、選択部106は、判定結果に基づいて自動的にプリンタPR1〜PRnの何れかを選択し、設定を行ってもよいし、判定結果に基づいて一つ以上のプリンタをリストアップして、情報処理装置PC1の表示装置に表示させて、ユーザに選択させ、所望の設定を行うようにしてもよい。
【0038】
これにより、プリンタの選択および設定に関する利便性が向上される。
【0039】
なお、プリンタPR1〜PRnと同様に、使用実績記憶部等を備える複数台のスキャナやファクシミリ装置等の画像処理装置をネットワークNに接続し、情報処理装置PC1によって、選択および設定を行うようにすることも可能である。
【0040】
これにより、画像処理装置の選択および設定に関する利便性が向上される。
【0041】
また、使用者情報を情報処理装置PC1の使用者情報格納部100に代えて、サーバSA1に格納するようにしてもよい。また、各プリンタPR1〜PRnの使用実績記憶部200に格納されている使用者実績に関する情報をサーバSA1に格納するようにしてもよい。
【0042】
なお、情報処理装置PC1において、使用実績取得部101は実績要求モジュール、解析部102は実績解析モジュール、プリンタ選択部106はプリンタ特定モジュール、プリンタ設定部108は初期設定モジュールでそれぞれ構成することができる(図3参照)。
モジュールとは、個別のプログラムをいうものとする。
【0043】
ここで、図4に、印刷履歴データベースの構成例を示す。
【0044】
図4に示す例では、印刷日時、ユーザ名、ドキュメント名、用紙サイズ、集約印刷、両面印刷等について、各ユーザ(A〜C)に関する印刷履歴のデータが格納されている。
【0045】
図5は、解析部102によってユーザAについて、図4に示す印刷履歴データベースの(1)、(4)および(5)の情報に基づいて、使用実績を解析した結果を示す。
【0046】
図5の例では、用紙サイズ設定機能では、A3サイズ、A4サイズ、はがきサイズを設定した実績の存在が、集約印刷機能では、1枚に1ページ、1枚に2ページを設定した実績の存在が、両面印刷機能では、片面印刷のほかに、長辺綴じでの両面印刷を設定した実績が存在することが示されている。
【0047】
ここで、図6のフローチャートを参照して、上記構成の画像処理システムS1で実行されるプリンタ選択処理の処理手順について説明する。
【0048】
まず、ステップS100で、情報処理装置PC1から使用者に関する情報を取得する。
【0049】
次いで、取得した後、ステップS101で、プリンタPR1〜PRnに対して、使用実績に関する情報を要求する。
【0050】
プリンタPR1〜PRnからは印刷履歴データベースの内容情報が送信され、ステップS102で情報処理装置PC1はその情報を取得する。
【0051】
取得した使用実績は、前出の図4のように表示される。
【0052】
次いで、ステップS103で、取得した使用実績情報を解析し、使用者に関する情報に該当する使用実績から使用している機能とその機能に対してどのような設定を選択したかが抽出される。
【0053】
抽出された結果は、前出の図5のように表示される。
【0054】
次いで、ステップS104では、抽出した各機能、各設定について、ネットワークN上のプリンタPR1〜PRnがそれらを設定可能かどうかを確認し、ステップS105で設定可能なデバイスのみを選択して表示して処理を終了する。
【0055】
これにより、ユーザは、使用したい機能が存在するプリンタを容易に選択することが可能となり、利便性が向上される。
【0056】
次に、図7は、解析部102によるユーザAについての解析結果の他の例を示す。
【0057】
図7に示す例では、ユーザAが印刷時に使用した機能と設定の頻度が示されてる。
【0058】
例えば、使用実績として、用紙サイズ設定機能では、A4サイズの指定の頻度が28回と最も高くなっていることが分かる。
【0059】
また、集約印刷機能では、1枚に1ページの指定の頻度が30回と最も高くなっていることが分かる。
【0060】
また、両面印刷機能では、片面の指定の頻度が24回と最も高くなっていることが分かる。
【0061】
ここで、図8のフローチャートを参照して、図7に示す解析結果を用いたプリンタ設定処理の処理手順について説明する。
【0062】
まず、ステップS200で、情報処理装置PC1から使用者に関する情報を取得する。
【0063】
次いで、取得した後、ステップS201で、プリンタPR1〜PRnに対して、使用実績に関する情報を要求する。
【0064】
プリンタPR1〜PRnからは印刷履歴データベースの内容情報が送信され、ステップS202で情報処理装置PC1はその情報を取得する。
【0065】
取得した使用実績は、前出の図4のように表示される。
【0066】
次いで、ステップS203で、取得した使用実績情報を解析し、使用者に関する情報に該当する使用実績から使用している機能とその機能に対してどのような設定を選択したかが抽出される。
【0067】
ステップS204では、抽出した設定が指定された回数をカウントし、指定頻度の高い設定を抽出する。
【0068】
抽出された結果は、前出の図7のように表示される。
【0069】
次いで、ステップS205では、抽出した各機能、各設定について、ネットワークN上のプリンタPR1〜PRnがそれらを設定可能かどうか確認し、ステップS206で設定可能なデバイスのみを選択して表示する。
【0070】
そして、ユーザが、使用したい機能が存在するプリンタを選択すると、対応するプリンタドライバが情報処理装置PC1にインストールされ、ステップS207で、インストールが完了した後に、そのプリンタに対して、抽出された使用頻度の高い設定を各機能に設定して処理を終了する。
【0071】
これにより、ユーザは、使用したい機能が存在するプリンタを容易に選択して、使用頻度が高い機能に関する初期設定を容易に行うことが可能となり、利便性が向上される。
【0072】
(第2の実施の形態)
【0073】
図9から図11を参照して、本発明についての第2の実施の形態に係る画像処理システムS2について説明する。
【0074】
第1の実施の形態に係る画像処理システムS1と、第2の実施の形態に係る画像処理システムS2との相違点は、図3と図9を比較すると分かるように、画像処理システムS1では、各プリンタPR1〜PRnに設けられていた印刷履歴データベース部(使用実績記憶部)200が、画像処理システムS2では、情報処理装置PC2に設けられている点である。
【0075】
これにより、各プリンタPR1〜PRnに対して、使用実績を要求する手間と処理時間を省くことができる。
【0076】
ここで、図10のフローチャートを参照して、上記構成の画像処理システムS2で実行されるプリンタ選択処理の処理手順について説明する。
【0077】
まず、ステップS300で、情報処理装置PC1から使用者に関する情報を取得する。
【0078】
次いで、ステップS301で、印刷履歴データベースから取得した使用実績情報を解析し、使用者に関する情報に該当する使用実績から使用している機能とその機能に対してどのような設定を選択したかが抽出される。
【0079】
抽出された結果は、前出の図5のように表示される。
【0080】
次いで、ステップS302では、抽出した各機能、各設定について、ネットワークN上のプリンタPR1〜PRnがそれらを設定可能かどうかを確認し、ステップS303で設定可能なデバイスのみを選択して表示して処理を終了する。
【0081】
これにより、ユーザは、使用したい機能が存在するプリンタをより容易に選択することが可能となり、利便性が向上される。
【0082】
次に、図11のフローチャートを参照して、解析結果を用いたプリンタ設定処理の処理手順について説明する。
【0083】
まず、ステップS400で、情報処理装置PC1から使用者に関する情報を取得する。
【0084】
次いで、ステップS401で、印刷履歴データベースから取得した使用実績情報を解析し、使用者に関する情報に該当する使用実績から使用している機能とその機能に対してどのような設定を選択したかが抽出される。
【0085】
ステップS402では、抽出した設定が指定された回数をカウントし、指定頻度の高い設定を抽出する。
【0086】
抽出された結果は、前出の図7のように表示される。
【0087】
次いで、ステップS403では、抽出した各機能、各設定について、ネットワークN上のプリンタPR1〜PRnがそれらを設定可能かどうか確認し、ステップS404で設定可能なデバイスのみを選択して表示する。
【0088】
そして、ユーザが、使用したい機能が存在するプリンタを選択すると、対応するプリンタドライバが情報処理装置PC2にインストールされ、ステップS405で、インストールが完了した後に、そのプリンタに対して、抽出された使用頻度の高い設定を各機能に設定して処理を終了する。
【0089】
これにより、ユーザは、使用したい機能が存在するプリンタを容易に選択して、使用頻度が高い機能に関する初期設定を容易に行うことが可能となり、利便性が向上される。
【0090】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0091】
また、プログラムを用いる場合には、通信手段を介して提供し、或いはCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することが可能である。
【0092】
即ち、画像処理プログラムを含む所定のプログラムを記録媒体としてのハードディスク等の記憶装置に記録する場合に限らず、当該所定のプログラムを次のようにして提供することも可能である。
【0093】
例えば、所定のプログラムをROMに格納しておき、CPUが、この所定のプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしてもよい。
【0094】
また、上記所定のプログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するようにしてもよい。
【0095】
さらには、画像処理装置等を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータと接続するようにし、サーバ装置あるいはホストコンピュータから上記所定のプログラムをダウンロードした後、この所定のプログラムを実行するようにしてもよい。この場合、この所定のプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記録媒体)が挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明による画像処理システム、情報処理装置および処理プログラムは、複写装置、レーザプリンタ、フルカラープリンタ、複合機、ファクシミリ装置、スキャナ等の画像処理装置およびこれらの装置を用いた画像処理システム等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】第1の実施の形態に係る画像処理システムS1の構成を示す概略構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る画像処理システムS1の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る画像処理システムS1の構成例を示すブロック図である。
【図4】印刷履歴データベースの構成例を示す表である。
【図5】使用実績解析結果の例を示す表である。
【図6】プリンタ選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】使用実績解析結果の他の例を示す表である。
【図8】プリンタ設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態に係る画像処理システムS2の構成例を示すブロック図である。
【図10】プリンタ選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】プリンタ設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0098】
S1、S2 画像処理システム
PC1、PC2 情報処理装置
PR1〜PRn プリンタ
SC1 スキャナ
SA1 サーバ
N ネットワーク
100 使用者情報格納部
101 使用実績取得部
102 解析部
103 機能抽出部
104 判定部
105 優先度設定部
106 プリンタ選択部
107 使用頻度算出部
108 プリンタ設定部
200 使用実績記憶部
201 使用実績送信モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信手段を介して情報処理装置と接続される複数の画像処理装置と、
前記各画像処理装置の使用者に関する情報を格納する格納手段と、
前記各画像処理装置の使用実績に関する情報を取得する取得手段と、
前記格納手段に格納されている使用者に関する情報と、前記取得手段で取得された前記使用実績に関する情報とを解析する解析手段と、
該解析手段の解析結果に基づいて、前記使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する抽出手段と、
該抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能を備える画像処理装置が、前記通信手段を介して接続されている前記画像処理装置の中に存在するか否かを判定する判定手段と、
該判定手段による判定結果に基づいて、使用する画像処理装置を選択する選択手段と、
を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能について、優先度を設定する優先度設定手段を備え、
前記選択手段は、
前記優先度設定手段で設定された優先度を勘案して使用する画像処理装置を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記画像処理装置の少なくとも一つは、記録媒体に画像形成を行う画像形成装置で構成され、
当該画像形成装置は、前記使用実績に関する情報を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記使用実績に関する情報は、印刷属性に関する情報を含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記印刷属性に関する情報は、用紙サイズ、カラー印刷機能、両面印刷機能、オプション機能の何れかに関する情報の何れかを含むことを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能について、前記使用者毎の使用頻度を算出する算出手段と、
該算出手段で算出された使用頻度に基づいて、前記使用実績が存在する機能に関する設定を前記画像処理装置の少なくとも一つに対して行う設定手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の画像処理システム。
【請求項7】
使用者に関する情報を格納する格納手段と、
使用実績に関する情報を取得する取得手段と、
前記格納手段に格納されている使用者に関する情報と、前記取得手段で取得された前記使用実績に関する情報とを解析する解析手段と、
該解析手段の解析結果に基づいて、前記使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する抽出手段と、
該抽出手段で抽出された前記使用実績が存在する機能を備える画像処理装置が、前記通信手段を介して接続されている前記画像処理装置の中に存在するか否かを判定する判定手段と、
該判定手段による判定結果に基づいて、使用する画像処理装置を選択する選択手段と、
を少なくとも備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
複数の画像処理装置の使用者に関する情報を取得する使用者に関する情報取得過程と、
各画像処理装置の使用実績に関する情報を取得する使用実績取得過程と、
取得された前記使用者に関する情報と、前記使用実績に関する情報とを解析する解析過程と、
該解析過程による解析結果に基づいて、前記使用者に関する情報に対応した使用実績が存在する機能を抽出する抽出過程と、
抽出された前記使用実績が存在する機能を備える画像処理装置が、通信手段を介して接続されている画像処理装置の中に存在するか否かを判定する判定過程と、
判定結果に基づいて、使用する画像処理装置を選択する選択過程と、
を演算手段に実行させることを特徴とする処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−217985(P2010−217985A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61029(P2009−61029)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】