説明

画像処理システム、携帯端末、情報処理装置および表示方法

【課題】対象とする画像処理装置まで適切にユーザーをナビゲートすることのできる画像処理システムを提案する。
【解決手段】画像処理システムでは、サーバーがMFPの位置情報に基づいて、MFPへナビゲートするためのタグ情報を生成し、記憶する(S31)。携帯端末がサーバーに対してタグ情報を要求すると(S52)、サーバーは、その要求に含まれる情報を検索キーとして用いてタグ情報を検索し(S32)、検索されたタグ情報を携帯端末に送信する(S33)。携帯端末でカメラ撮影が行なわれると(S53)、撮影時の携帯端末の位置および方向が測定され(S54)、携帯端末の位置とタグ情報に含まれるMFPの位置とに応じて、携帯端末からMFPまでナビゲートするための画像が撮影画像に重ねて表示される(S55)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像処理システム、携帯端末、情報処理装置および表示方法に関し、特に、画像処理装置へのナビゲート情報を処理する画像処理システム、携帯端末、情報処理装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス環境などにおいて、コピー機、プリンター、これらの複合機であるMFP(Multi-Functional Peripherals)等の画像形成装置が広く用いられている。
【0003】
画像形成装置の用いられ方として、一定領域(たとえばオフィス内)において複数台の画像形成装置が用いられる場合や、広い領域で複数の情報処理装置で共有して画像形成装置が用いられる場合などがある。このような場合、情報処理装置では、画像処理を実行させる画像処理装置を選択してジョブを発行する。
【0004】
従来、画像処理装置の設置位置は管理台帳やフロアマップなどを用いて管理することが広くなされている。この場合、ユーザーは、管理台帳やフロアマップなどに基づいて画像処理装置の設置位置を確認し、自身の判断で意図する画像処理装置まで行く必要がある。
【0005】
そのため、たとえばプリンター名やIPアドレスなどの識別情報と設置場所とを把握していないと、ジョブが実行される画像処理装置や、トラブルが発生した画像処理装置など、意図した画像処理装置の設置位置を特定することが難しい場合がある。これは、たとえば出張先などのレイアウトを知らない環境で画像処理装置を用いる場合や、レイアウト変更した場合なども同様である。
【0006】
これに対して、たとえば特開2006−91856号公報(特許文献1)、特開2003−121195号公報(特許文献2)は、携帯電話機等を用いて撮影された画像に、特定された目標物の位置を重ねて表示し、目標とする位置までナビゲートする装置を開示している。
【0007】
また、特開2008−225918号公報(特許文献3)は、配置場所に対応した地図画像上にネットワーク機器のアイコンを表示し、ネットワーク機器のアイコンをドラッグアンドドロップ操作することで、ネットワーク機器の間で所定の処理を実行させる装置を開示している。
【0008】
また、特開2006−277603号公報(特許文献4)は、レイアウト図を表示中に印刷システムを構成する機器を、デフォルトプリンターが選択されている場合はそれとわかるようにオブジェクトで表示するレイアウト表示システムを開示している。
【0009】
また、特開2006−277602号公報(特許文献5)は、レイアウト図を表示中に印刷システムを構成する機器を、当該機器の状態を示すオブジェクトで表示するレイアウト表示システムを開示している。
【0010】
また、特開平08−006884号公報(特許文献6)は、物理的位置を考慮した選定を容易に行なえるように、ネットワーク機器の設置位置に基づいた表示を行なう制御方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2006−91856号公報
【特許文献2】特開2003−121195号公報
【特許文献3】特開2008−225918号公報
【特許文献4】特開2006−277603号公報
【特許文献5】特開2006−277602号公報
【特許文献6】特開平08−006884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記特許文献3〜6に開示された技術は、いずれも特定の画像処理装置にナビゲートするための情報を提示する技術ではないため、たとえこの技術を応用したとしても、意図した画像処理装置の設置位置を把握することができない。
【0013】
また、上記特許文献1、2に開示された技術は、画像処理装置にナビゲートするための情報を提示する技術ではあるが、対象とする画像処理装置をユーザー操作に基づいて抽出するものではないため、たとえこの技術を応用したとしても、意図した画像処理装置の設置位置を把握することができない。
【0014】
このため、自身の発行したジョブに基づく印刷物を取りに行く場合や、トラブルの発生に対処する場合などに、対象とする画像処理装置に行くことが難しくなる、という問題がある。特に、画像処理装置において紙詰まり(ジャム)が発生した場合など、画像処理装置に設けられた表示パネルでその状況を確認する必要がある場合には、対象とする画像処理装置に迅速に行かなければ速やかな対処ができない、という問題がある。
【0015】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、対象とする画像処理装置まで適切にユーザーをナビゲートすることのできる画像処理システム、携帯端末、情報処理装置および表示方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像処理システムは、撮影手段および表示手段を含む携帯端末と、画像処理装置と、携帯端末および画像処理装置と相互に通信可能なサーバーとを備える。画像処理装置は、当該画像処理装置の位置情報を取得するための取得手段と、当該画像処理装置の位置情報をサーバーに対して送信するための送信手段とを含む。サーバーは、画像処理装置の位置情報に基づいて、画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを生成するための生成手段と、コンテンツを記憶するための記憶手段と、記憶手段から、検索キーを用いてコンテンツを検索するための検索手段と、コンテンツを携帯端末に送信するための送信手段とを含む。携帯端末は、サーバーに対してコンテンツを要求するための要求手段と、位置および方向を測定するための測定手段と、当該携帯端末の位置とコンテンツに含まれる画像処理装置の位置情報とに応じて、コンテンツに基づく、当該携帯端末から画像処理装置までナビゲートするための画像を、撮影手段での撮影画像に重ねて表示する処理を行なうための表示処理手段とを含む。
【0017】
好ましくは、画像処理システムは、携帯端末および画像処理装置と通信可能な情報処理装置をさらに備える。情報処理装置は、画像処理装置に対してジョブを発行する際に、画像処理装置へのナビゲートの実施を設定するための設定手段と、コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定するための特定手段と、特定手段で特定された携帯端末に対して、ジョブを発行した画像処理装置を特定する情報を送信するための送信手段とを含み、携帯端末の要求手段は、情報処理装置から受信した画像処理装置を特定する情報をサーバーに送信することで、コンテンツを要求し、サーバーの検索手段は、画像処理装置を特定する情報を検索キーとしてコンテンツを検索する。
【0018】
好ましくは、画像処理システムは、携帯端末および画像処理装置と通信可能な情報処理装置をさらに備える。画像処理装置は、トラブルの発生を検知するための検知手段と、検知手段によってトラブルの発生が検知された際に、実行が完了していないジョブがある場合に、そのジョブの発行元である情報処理装置に対してトラブルの発生を通知するための通知手段とをさらに含む。情報処理装置は、通知を受けた画像処理装置へのナビゲートの実施を設定するための設定手段と、コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定するための特定手段と、特定手段で特定された携帯端末に対して、ジョブを発行した画像処理装置を特定する情報を送信するための送信手段とを含む。携帯端末の要求手段は、情報処理装置から受信した画像処理装置を特定する情報をサーバーに送信することで、コンテンツを要求し、サーバーの検索手段は、画像処理装置を特定する情報を検索キーとしてコンテンツを検索する。
【0019】
より好ましくは、情報処理装置の特定手段は、当該情報処理装置と通信可能な携帯端末をコンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末の候補として検索し、検索された携帯端末のうちから選択を受け付けることで、コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定する。
【0020】
好ましくは、携帯端末は入力手段をさらに備え、携帯端末の要求手段は、入力手段で入力を受け付けた画像処理装置を特定する情報をサーバーに対して送信することで、画像処理装置に関するコンテンツを要求し、サーバーの検索手段は、携帯端末から受信した画像処理装置を特定する情報を検索キーとしてコンテンツを検索する。
【0021】
より好ましくは、携帯端末は、サーバーから複数の画像処理装置に関するコンテンツを受信すると、それらコンテンツに含まれる複数の画像処理装置それぞれを特定する情報を選択可能に提示して、その選択を受け付けることで、撮影手段での撮影画像に重ねて表示する処理に用いるコンテンツを特定する。
【0022】
好ましくは、携帯端末の要求手段は、測定手段で測定された当該携帯端末の位置をサーバーに送信することで、当該携帯端末の位置から所定範囲内にある画像処理装置に関するコンテンツを要求し、サーバーの検索手段は、携帯端末の位置を検索キーとして、コンテンツに含まれる画像処理装置の位置情報とに基づいて、携帯端末の位置から所定範囲内にある画像処理装置についてのコンテンツを検索する。
【0023】
好ましくは、携帯端末の表示処理手段は、当該携帯端末から画像処理装置までの距離および方向を算出するための算出手段を含み、算出された距離が予め設定されたしきい値よりも大きい場合には、画像処理装置までナビゲートするための画像として画像処理装置への方向を表わした画像を撮影画像に重ねて表示し、算出された距離がしきい値よりも小さく、かつ撮影手段での撮影方向に画像処理装置が位置する場合には、画像処理装置までナビゲートするための画像として画像処理装置を表わす画像を撮影画像に重ねて表示する。
【0024】
本発明の他の局面に従うと、携帯端末はサーバーと通信可能な携帯端末であって、サーバーは、画像処理装置の位置に基づいて画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを記憶し、撮影手段と、表示手段と、サーバーに対してコンテンツを要求するための要求手段と、位置および方向を測定するための測定手段と、当該携帯端末の位置とコンテンツに含まれる画像処理装置の位置情報とに応じて、コンテンツに基づく、当該携帯端末から画像処理装置までナビゲートするための画像を、撮影手段での撮影画像に重ねて表示する処理を行なうための表示処理手段とを含む。
【0025】
本発明のさらに他の局面に従うと、情報処理装置は、携帯端末、画像処理装置、およびサーバーと通信可能な情報処理装置であって、サーバーは、画像処理装置の位置に基づいて画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを記憶し、画像処理装置へのナビゲートの実施を設定するための設定手段と、コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定するための特定手段と、特定手段で特定された携帯端末に対して、サーバーに対して検索キーとして送信してコンテンツを要求するために、ナビゲートの対象とする画像処理装置を特定する情報を送信するための送信手段とを備える。
【0026】
本発明のさらに他の局面に従うと、表示方法は、撮影手段および表示手段を含む携帯端末で、画像処理装置へナビゲートするための画像を表示する方法であって、サーバーにおいて、像処理装置の位置情報に基づいて、画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを生成し、記憶するステップと、携帯端末が、サーバーに対してコンテンツを要求するステップと、サーバーにおいて、要求に含まれる情報を検索キーとして用いて、コンテンツを検索するステップと、検索されたコンテンツを、サーバーから携帯端末に送信するステップと、携帯端末の撮影手段で撮影するステップと、撮影時の携帯端末の位置および方向を測定するステップと、携帯端末の位置とコンテンツに含まれる画像処理装置の位置とに応じて、コンテンツに基づく、携帯端末から画像処理装置までナビゲートするための画像を、撮影手段での撮影画像に重ねて携帯端末の表示手段に表示するステップとを備える。
【発明の効果】
【0027】
この発明によると、ユーザーは、意図した画像処理装置まで容易に到達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】画像処理システムに含まれるMFPのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】画像処理システムに含まれる携帯端末のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】画像処理システムに含まれるサーバーのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図5】画像処理システムに含まれるPCのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態にかかる画像処理システムでの、情報の流れを表わした図である。
【図7】第1の実施の形態にかかる画像処理システムでの動作概要を表わした図である。
【図8】MFPの位置情報(A)および識別情報(B)の具体例を示す図である。
【図9】タグ情報の具体例を示す図である。
【図10】プリンタードライバーの操作画面の具体例を示す図である。
【図11】携帯端末のリスト表示の具体例を示す図である。
【図12】ナビゲート画面の具体例を示す図である。
【図13】サーバーの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図14】PCの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図15】携帯端末の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図16】MFPでの、第1の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。
【図17】PCでの、第1の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。
【図18】サーバーでの第1の実施の形態にかかる動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。
【図19】携帯端末での動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。
【図20】携帯端末での動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。
【図21】第2の実施の形態にかかる画像処理システムでの動作概要を表わした図である。
【図22】ジョブ管理情報の具体例を示す図である。
【図23】MFPでのトラブルの発生を通知する画面の具体例を示す図である。
【図24】第2の実施の形態にかかるMFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図25】MFPでの、第2の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。
【図26】PCでの、第2の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。
【図27】ナビゲート対象とするMFPの識別情報を入力するための画面の具体例を示す図である。
【図28】ナビゲート対象とするMFPの選択画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0030】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【0031】
図1を参照して、本実施の形態にかかる画像処理システムは、画像処理装置としての、複数のMFP(Multi-Functional Peripheral)100A,100B,100Cと、携帯端末200と、サーバー300と、情報処理装置としてのPC(パーソナルコンピューター)400とを含む。複数のMFP100A,100B,100Cを代表させて、MFP100と称する。
【0032】
画像処理装置はMFPに限定されず、プリンターやファクシミリ送受信機やコピー機などのその他の装置であってもよい。MFP100は、これら機能を複合的に備えた画像処理装置である。
【0033】
携帯端末200は、たとえば携帯電話機などが該当し、少なくともカメラ機能と、指示入力機能と、通信機能とを備えていれば、他の装置であってもよい。
【0034】
サーバー300は、一般的なパーソナルコンピューターなどから構成されるものであればよい。また、PC400も、一般的なパーソナルコンピューターであってよい。
【0035】
以下の説明では、図1に示されたように、MFP100やPC400とは別にサーバー300が含まれるものとしているが、サーバー300がMFP100やPC400に含まれ、MFP100やPC400がサーバーとして機能してもよい。
【0036】
MFP100、携帯端末200、サーバー300およびPC400は互いに通信可能であり、情報をやり取りする。この通信は、有線、無線を問わず、いずれの通信形態であってもよい。本実施の形態にかかる画像処理システムはオフィス環境で用いられることが想定されるため、一例として、図1に表わされたように、有線、または無線のLAN(Local Area Network)にこれら装置が接続され、該ネットワークを介して情報をやり取りする通信形態が挙げられる。
【0037】
携帯端末200とPC400とも互いに通信可能であり、情報をやり取りする。携帯端末200とPC400との通信は、無線通信であればどのような通信形態であってもよい。たとえば、赤外線通信や、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信などであってもよいし、無線のLANに携帯端末200とPC400とが接続されている場合には該ネットワークを介して情報をやり取りする通信形態も挙げられる。
【0038】
なお、以降の説明において、MFP100、携帯端末200、サーバー300およびPC400はLANを介した通信、携帯端末200とPC400とは無線通信を行なうものと、すなわちこれらは異なる通信形態であるものとするが、たとえばすべてLANを介した通信など、同じ通信形態であってもよい。
【0039】
<装置構成>
図2は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0040】
図2を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャナー13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリンター14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル15と、画像データーを保存するためのメモリー16と、LANを介した通信の制御するためのネットワークコントローラー17と、MFP100の状態を検出するためのセンサー18と、GPS(Global Positioning System)信号を受信して当該MFP100の位置情報を取得するためのGPSコントローラー19とを含む。
【0041】
操作パネル15は、図示しないタッチパネルと操作キー群とを含む。タッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0042】
センサー18としては、たとえば、トナー量残量を検出するためのセンサーや、各部のジャム(紙詰まり)や温度異常や動作異常等を検出するためのセンサーや、各部品の装着の有無を検知するためのセンサーなどが該当する。
【0043】
GPSコントローラー19は、取得した当該MFP100の位置情報を示す信号をCPU10に入力する。
【0044】
メモリー16には、さらに、当該MFP100の位置情報が記憶されている。この例では、当該MFP100の位置情報はGPSコントローラー19によって取得されるものとしているが、他の例として、操作パネル15から入力されるものであってもよい。
【0045】
図3は、携帯端末200のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図3を参照して、携帯端末200は、全体を制御するための演算装置であるCPU20と、CPU20で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM21と、CPU20でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM22と、磁気センサーを含んで当該携帯端末200の向きを検出するための電子コンパス23と、GPS信号または基地局からの位置信号を受信して当該携帯端末の位置情報を取得するためのGPSコントローラー24と、情報を表示したり当該携帯端末200に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル25と、カメラ26と、LANを介した通信の制御するためのネットワークコントローラー27と、電話帳データーなどを記憶するためメモリー28と、PC400との間の無線通信を制御するための通信コントローラー29とを含む。
【0046】
操作パネル25は、MFP100の操作パネル15と同様の構成であってよい。すなわち、一例として、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成されたタッチパネルと、操作キーとを含む。
【0047】
CPU200は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。タッチパネルでは操作画面上の指示位置が特定され、その位置を示す操作信号がCPU20に入力される。また、押下されたキーを示す操作信号がCPU20に入力される。CPU20は押下されたキー、または表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0048】
また、電子コンパス23およびGPSコントローラー24は、取得した当該携帯端末200の向きや位置情報を示す信号をCPU20に入力する。
【0049】
図4は、サーバー300のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図4を参照して、サーバー300は上述のように一般的なコンピュータ等によって構成されるものであり、一例として、全体を制御するための演算装置であるCPU30と、CPU30で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM31と、CPU30でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM32と、MFP情報などを記憶するためのHD(Hard Disk)33と、LANを介した通信の制御するためのネットワークコントローラー34とを含む。
【0050】
図5は、PC400のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図5を参照して、PC400もまた上述のように一般的なコンピュータ等が該当するものであるため、一例として、全体を制御するための演算装置であるCPU40と、CPU40で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM41と、CPU40でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM42と、HD43と、LANを介した通信の制御するためのネットワークコントローラー44と、携帯端末200との間の無線通信を制御するための通信コントローラー45と、表示部46と、マウスやキーボードなどの入力部47とを含む。
【0051】
[第1の実施の形態]
<動作概要>
図6は、第1の実施の形態にかかる画像処理システムでの、情報の流れを表わした図である。
【0052】
図6を参照して、PC400からMFP100に対してはプリントジョブが発行される。MFP100では、当該プリントジョブに基づいて印刷動作等の画像形成動作が行なわれる。
【0053】
MFP100は、たとえば電源投入時やサーバー300との通信が確立したときやサーバー300等からの要求を受けたとき、などの所定のタイミングで自身の位置を測定し、当該位置を表わす位置情報を自身の識別情報と共にサーバー300に送信する。なお、測定に替えて、たとえば操作パネル15からの、位置情報の入力を受け付けることで、位置情報を取得するようにしてもよい。
【0054】
サーバー300は、予め各MFP100の情報についてのタグ情報を記憶している。タグ情報とは、携帯端末200での撮影画像に合成することで付加される画像であるタグを表示させるための情報を指す。
【0055】
MFP100のタグ情報としては、たとえば、ホスト名やIPアドレスなどのネットワーク上の位置を特定する情報、上記付加画像に相当するMFP100の外観の画像、および位置情報などが該当する。
【0056】
サーバー300は、MFP100から位置情報を受信すると、記憶しているタグ情報を更新する。または、MFP100のタグ情報が記憶されていないときは、新たに受信した位置情報を用いてタグ情報を生成し、記憶する。
【0057】
PC400は、ナビゲート対象のMFP100の識別情報を携帯端末200に対して送信する。携帯端末200は、その識別情報を用いてサーバー300に対してタグ情報を要求し、当該要求に応じたサーバー300からタグ情報を受信する。
【0058】
携帯端末200は、撮影画像にタグ情報に基づくタグを重ねて表示することで、ナビゲート画面を表示する。
【0059】
図7は、第1の実施の形態にかかる画像処理システムでの動作概要を表わした図である。
【0060】
図7を参照して、MFPでは自身の位置を測定し(ステップS11)、その位置を表わす位置情報を識別情報と共にサーバーに対して送信する(ステップS12)。
【0061】
図8(A)は、MFPで測定された位置を表わす位置情報の具体例を示す図である。図8(A)の例では、位置情報に経度、緯度、および高度のいずれもが含まれる例が示されているが、他の例として経度および緯度のみで位置が特定される場合には、これらのみが含まれてもよい。
【0062】
また、図8(B)は、MFPの識別情報の具体例を示す図である。図8(B)の例では、ホスト名とIPアドレスとでMFPが識別される例が示されているが、他の識別情報であってもよい。
【0063】
上記ステップS12では、図8(A)の位置情報が、図8(B)の識別情報と共にサーバーに送信される。
【0064】
サーバーは、取得した位置情報を用いて当該MFPのタグ情報を生成する。または、タグ情報をすでに記憶している場合には、取得した位置情報を用いて記憶されているタグ情報を更新する(ステップS31)。
【0065】
図9は、タグ情報の具体例を示す図である。図9を参照して、一例として、タグ情報には、MFPの識別情報と、MFPの位置情報と、タグとして表示される画像情報とが含まれる。
【0066】
PCでは、たとえば文書作成アプリケーションなどにおいて文書が作成され、印刷操作を受け付けることで、プリントジョブが生成されてMFPに送信される。このとき、PCにインストールされている、MFPに応じたプリンタードライバーの中からプリント処理を行なわせるMFPに対応したプリンタードライバーが選択される。一例として、このプリンタードライバーの操作画面において、当該MFPへのナビゲートの実施の可否が設定される。
【0067】
図10は、プリンタードライバーの操作画面の具体例を示す図である。図10を参照して、本実施の形態においては、プリンタードライバーの操作画面に、各種設定を行なう欄に加えて、ナビゲートの実施の可否を設定する欄がさらに設けられる。図10の例では、ナビゲートの実施の可否を指定するためのチェックボックスが設けられ、当該チェックボックスがチェックされることで、ナビゲートの実施が設定される。
【0068】
ユーザーから、ナビゲート実施の設定がなされると、PCでは、ナビゲート画面を表示させる携帯端末の候補として、PCと通信可能な通信端末が検索される(ステップS71)。そして、通信可能な携帯端末が検索されると、検索された携帯端末に対して、PCはナビゲート実施の可否の確認を要求する(ステップS72)。
【0069】
この要求を受け付けた携帯端末は、動作しているナビゲートアプリケーションに従って、ナビゲート実施が可能であるとの応答をPCに返す(ステップS51)。
【0070】
PCは、上記応答を受けた携帯端末のリストを選択可能に表示し(ステップS73)、ナビゲート画面を表示させる携帯端末の選択を受け付ける。
【0071】
図11は、携帯端末のリスト表示の具体例を示す図である。図11の例では、PCに3台の携帯端末からナビゲート実施が可能であるとの応答が返った場合のリスト表示が示されている。一例として、ユーザーは、この中からナビゲート画面を表示させることを意図する携帯端末を選択する。
【0072】
なお、このとき、PCから通信可能な携帯端末がなかった場合や、ナビゲート実施が可能であるとの応答が一定時間得られなかった場合には、たとえば「ナビゲート実施可能な携帯端末がみつかりませんでした」などのエラー画面を表示するようにしてもよい。
【0073】
この選択を受け付けると、PCは、選択された携帯端末に対して、ナビゲート対象のMFPの識別情報として、上記ジョブを発行する際に選択されたプリンタードライバーに対応したMFPの識別情報を送信する(ステップS74)。この識別情報は、たとえば、プリンタードライバーをPCにインストールする際などに、当該プリンタードライバーと関連付けてPCに記憶される。ここで送信される識別情報は、たとえば、図8(B)に表わされたものが該当する。
【0074】
MFPの識別情報を受信した携帯端末は、その識別情報をさらにサーバーに送信して、当該MFPのタグ情報を要求する(ステップS52)。
【0075】
上記要求を受け取ったサーバーは、受信した識別情報に該当するタグ情報を検索する(ステップS32)。ここでは、具体的に、記憶されているタグ情報から識別情報を読み出し、受信した識別情報と比較することで、識別情報が一致したタグ情報を抽出する。そして、検索されたタグ情報を携帯端末に対して送信する(ステップS33)。
【0076】
なお、このとき、該当するタグ情報が検索されなかった場合には、その旨を携帯端末に送信することで、携帯端末にエラー表示がなされてもよい。この場合、このエラー表示によって一連の動作が終了してもよい。
【0077】
タグ情報を受信した携帯端末では、ナビゲート画面表示のための動作が行なわれる。すなわち、ナビゲーションアプリケーションの動作に従ってカメラ26で撮影が行なわれ(ステップS53)、そのときの位置および向きが測定される(ステップS54)。そして、タグ情報に含まれる位置情報で表わされるMFPの位置と測定された携帯端末の位置とから、当該携帯端末からMFPまでの距離および方向が算出される。
【0078】
携帯端末では、上記ステップS53での撮影画面にナビゲート情報が重ねて表示されることで、ナビゲート画面が表示される。
【0079】
図12(A)は、ナビゲート画面の第1の具体例を示す図である。図12(A)は、携帯端末からMFPまでの距離が所定距離よりも遠い場合のナビゲート画面の具体例を示す図である。
【0080】
図12(A)を参照して、当該携帯端末からMFPまでの距離が所定距離よりも遠い場合、撮影画像にMFPまでの方向を表わす矢印画像を重ねて表示する。この場合、この矢印画像がタグに相当する。さらに、このとき、当該携帯端末からMFPまでの距離や高度差などもたとえば文字等によって表示されてよい。
【0081】
また、図12(B)は、ナビゲート画面の第2の具体例を示す図である。図12(B)は、携帯端末からMFPまでの距離が所定距離以内となり、かつ、MFPが携帯端末からの撮影範囲内にある場合のナビゲート画面の具体例を示す図である。
【0082】
図12(B)を参照して、当該携帯端末からMFPまでの距離が所定距離以内となり、携帯端末での撮影方向で特定される撮影範囲にMFPの位置が含まれる場合、携帯端末からの撮影範囲内にMFPがあると判断され、撮影画像にタグ情報に含まれる画像を重ねて表示する。また、この場合にも、当該携帯端末からMFPまでの距離や高度差などもたとえば文字等によって表示されてよい。
【0083】
<機能構成>
図13は、サーバー300の機能構成の具体例を示すブロック図である。図13に示される各機能は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行することで、主にCPU30に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図4に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0084】
図13を参照して、HD33には、タグ情報を記憶するための記憶領域であるタグ情報記憶部331が含まれる。
【0085】
さらに図13を参照して、上記動作を実現するための機能としてサーバー300は、ネットワークコントローラー34を介してMFP100から位置情報の入力を受け付けるための第1入力部301と、入力された位置情報を用いてMFP100のタグ情報を生成し、またはタグ情報を更新するための生成/更新部302と、生成または更新されたタグ情報をタグ情報記憶部331に格納するための格納部303と、ネットワークコントローラー34を介して携帯端末200からMFPの識別情報を受信して、当該MFPのタグ情報の要求を受け付けるための第2入力部304と、受信した識別情報を用いて、タグ情報記憶部331に記憶されているタグ情報から該当するタグ情報を検索するための検索部305と、検索されたタグ情報を、ネットワークコントローラー34を介して携帯端末200に対して送信するための送信部306とを含む。
【0086】
図14は、PC400の機能構成の具体例を示すブロック図である。図14に示される各機能は、CPU40がROM41に記憶されるプログラムを読み出してRAM42上で実行することで、主にCPU40に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図5に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0087】
図14を参照して、上記動作を実現するための機能としてPC400は、入力部47からの操作信号の入力を受け付けるための指示入力部401と、操作信号で表わされる指示が、たとえばナビゲート画面のナビゲートの実施の可否を設定する欄に設けられたチェックボックスがチェックされることによる、ナビゲート実施の設定を指示するものであった場合に、通信コントローラー45を介して通信可能な携帯端末をナビゲート画面を表示させる携帯端末の候補として検索するための検索部402と、検索された携帯端末に対してナビゲート実施の可否の確認を要求し、また、携帯端末からその応答を受け取ることで、検索された携帯端末についてナビゲート実施の可否を確認するための確認部403と、上記応答を受けた携帯端末を表示部46にリスト表示するための表示処理部404と、操作信号で表わされる指示が、上記リスト表示された携帯端末の中からナビゲート画面を表示させる携帯端末200を選択するものであった場合に、通信コントローラー45を介して選択された携帯端末200に対してナビゲート対象のMFPの識別情報を送信するための送信部405とを含む。
【0088】
図15は、上述の動作を実現するための携帯端末200の機能構成の具体例を示すブロック図である。図15に示される各機能は、CPU20がROM21に記憶されるプログラムを読み出してRAM22上で実行することで、主にCPU20に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図3に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0089】
図15を参照して、上記動作を実現するための機能として携帯端末200は、通信コントローラー29を介してPC400からのナビゲート実施の可否の確認の要求を受け取り、それに対して応答するための応答部201と、通信コントローラー29を介してPC400から送信されたナビゲート対象のMFPの識別情報の入力を受け付けるための識別情報入力部202と、ネットワークコントローラー27を介してMFPの識別情報をサーバー300に対して送信することで、当該MFPのタグ情報をサーバー300に対して要求するための要求部203と、ネットワークコントローラー27を介してサーバー300から送信されたタグ情報の入力を受け付けるためのタグ情報入力部204と、操作パネル25からの指示入力を受け付けるための指示入力部205と、操作パネル25からの撮影指示に応じてGPSコントローラー24から得られた信号より当該携帯端末200の位置を取得するための位置取得部206と、操作パネル25からの撮影指示に応じて電子コンパス23から得られた信号より当該携帯端末200の向きを取得するための向き取得部207と、操作パネル25からの撮影指示に応じてカメラ26による撮影を実行して撮影された画像データーを取得するための画像取得部208と、タグ情報に含まれるMFP100の位置と、取得された携帯端末200の位置および向きから、当該携帯端末200からMFP100までの位置、方向を特定して、それに基づくナビゲート画面の種類を判断するための判断部209と、その判断結果に基づき、タグ情報と撮影画像とを用いてナビゲート画面を生成するための生成部210と、生成されたナビゲート画面を操作パネル25に表示する処理を実行するための表示処理部211とを含む。
【0090】
<動作フロー>
図16は、MFP100での、第1の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。図16のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行し、CPU10の有する各機能を発揮することによって実現される。
【0091】
図16を参照して、MFP100のCPU10は、位置測定のタイミングに達したか否かを監視する。位置測定のタイミングは、たとえば、電源投入時やサーバー300との通信が確立したときやサーバー300等からの要求を受けたとき、などが該当し、それらのタイミングに達したか否かをCPU10は監視する。そして、位置測定のタイミングとなったとき(ステップS101でYES)、ステップS103でCPU10は、GPSコントローラー19で受信するGPS信号等に基づいて位置を測定し、その位置を表わす位置情報を自身の識別情報と共にサーバー300に対して送信して(ステップS105)、一連の動作を終了する。なお、上記ステップS105では、たとえば図8(A)、図8(B)に示された情報がサーバー300に対して送信される。
【0092】
図17は、PC400での、第1の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。図17のフローチャートに表わされる動作は、CPU40がROM41に記憶されるプログラムを読み出してRAM42上で実行し、図14に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0093】
図17を参照して、PC400のCPU40は、文書作成アプリケーション等を実行することで生成されたジョブを、選択されたプリンタードライバーに従って対応するMFP100に対して送信する(ステップS201)。さらに、当該MFP100に対するナビゲートの実施が設定されると(ステップS203でYES)、ステップS205でCPU40は、通信コントローラー45を介して通信可能な携帯端末を検索する(ステップS205)。
【0094】
ステップS205での検索の結果、通信可能な携帯端末が検出されると(ステップS207でYES)、ステップS209でCPU40は、検出された携帯端末のそれぞれに対して、ナビゲート実施の可否の確認を要求する。
【0095】
なお、上記ステップS205での検索の結果、通信可能な携帯端末が検出されなかった場合には(ステップS207でNO)、ステップS211でPC400はエラー表示を行なってもよい。
【0096】
上記ステップS209でナビゲート実施の可否の確認を要求した携帯端末からナビゲート実施が可能であるとの応答が得られると(ステップS213でYES)、ステップS215でCPU40は、応答して携帯端末を選択するためのリストを生成して、表示部46に表示する。ここでは、たとえば図11のようなリストが表示される。
【0097】
なお、ナビゲート実施が可能であると応答した携帯端末がなかった場合や、所定時間内に応答がなかった場合などには、ステップS217でPC400はエラー表示を行なってもよい。
【0098】
図11のようなリスト表示に対して、ユーザーからいずれかの携帯端末を選択する指示がなされた場合(ステップS219でYES)、ステップS221でCPU40は、選択された携帯端末200に対して、ナビゲート対象とするFMPの識別情報を送信し、一連の動作を終了する。
【0099】
図18は、サーバー300での第1の実施の形態にかかる動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。図18のフローチャートに示される動作は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行し、図13に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0100】
図18を参照して、サーバー300のCPU30は、MFP100から位置情報と共に識別情報を受信すると(ステップS301でYES)、ステップS303で受信した識別情報を検索キーとしてタグ情報記憶部331から該当するタグ情報を検索する。
【0101】
ステップS303での検索の結果、該当するタグ情報が抽出されると(ステップS305でYES)、ステップS307でCPU30は、受信した位置情報で記憶されているタグ情報を更新する。または、上記ステップS303での検索の結果、該当するタグ情報が抽出されなかった場合には(ステップS305でNO)、ステップS309でCPU30は、受信した位置情報等を用いて新たにタグ情報を生成し、タグ情報記憶部331に格納する。ここでは、図9のようなタグ情報が生成または更新され、記憶される。
【0102】
一方、携帯端末200からタグ情報の送信要求を受け付けると(ステップS311でYES)、ステップS313でCPU30は、当該要求に含まれるMFPの識別情報をキーとしてタグ情報記憶部331から該当するタグ情報を検索する。
【0103】
ステップS313での検索の結果、該当するタグ情報が抽出されると(ステップS315でYES)、ステップS317でCPU30は、抽出されたタグ情報を携帯端末200に対して送信し、一連の動作を終了する。
【0104】
なお、上記ステップS313での検索の結果、該当するタグ情報が抽出されなかった場合には(ステップS315でNO)、その旨を表わすエラー情報を携帯端末200に送信するようにしてもよい。
【0105】
図19および図20は、携帯端末200での動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。図19および図20のフローチャートに示される動作は、CPU20がROM21に記憶されるプログラムを読み出してRAM22上で実行し、図15に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0106】
図19を参照して、携帯端末200のCPU20は、PC400からナビゲート実施の可否の確認の要求がなされると(ステップS401でYES)、ステップS403でナビゲート実施が可能であるとの応答をPC400に対して返す。
【0107】
その後、PC400からMFP100の識別情報を受信すると(ステップS405でYES)、ステップS407でCPU20は、その識別情報をサーバー300に対して送信して、サーバー300に対してタグ情報を要求する。
【0108】
この要求に対してサーバーから応答があり(ステップS409でYES)、その応答がタグ情報を送信するものではなく、該当するタグ情報がないとの応答など、タグ情報が受信されなかった場合(ステップS411でNO)、CPU20は一連の動作を終了する。
【0109】
一方、サーバー300からタグ情報を受信すると、図20を参照して、その後の、撮影指示を待機する。
【0110】
撮影指示を受け付けると(ステップS415でYES)、ステップS417でCPU20はカメラ26での撮影を行なうと共に、ステップS419でそのときの位置および方向を測定する。
【0111】
さらに、ステップS421でCPU20は、受信したタグ情報からナビゲート対象となるMFP100の位置情報を読み出して、上記ステップS419で測定された自身の位置情報と比較することで、ステップS423でMFP100までの距離や高度差や方向を算出する。
【0112】
その結果、MFP100までの距離、高度差が予め規定されたしきい値以内に未だ達していない場合には(ステップS425でNO)、ステップS427でCPU20は、上記ステップS417で得られた撮影画像にMFP100までの方向を表わす矢印を付加画像として付加し、さらにMFP100までの距離や高度差を付加したナビゲート画面を生成して、その画面を表示する。ここでは、たとえば図12(A)のような画面が表示される。
【0113】
一方、MFP100までの距離、高度差が予め規定されたしきい値以内に達し(ステップS425でYES)、さらに、撮影範囲内にMFP100が位置している場合には、ステップS429でCPU20は、上記ステップS417で得られた撮影画像にタグ情報に含まれる画像データーに基づいたタグを合成してナビゲート画面を生成し、その画面を表示する。ここでは、たとえば図12(B)のような画面が表示される。
【0114】
以上の動作は、ナビゲートが終了するまで繰り返される(ステップS431でNO)。たとえば、上記ステップS417で動画の撮影である場合には、連続して入力される撮影画像に対して上記動作が繰り返され、連続的に、動画画像に対してタグが表示されることになる。そして、ナビゲートが終了すると(ステップS431でYES)、CPU30は一連の動作を終了する。ナビゲートの終了は、たとえば、ユーザーから終了の指示の入力を受け付けることで検出されてもよいし、MFP100までの距離が上記しきい値よりも小さい第2のしきい値内となったこと、つまり、携帯端末200がMFP100の近傍まで達したことで検出されてもよい。
【0115】
<第1の実施の形態の効果>
以上の動作が第1の実施の形態にかかる画像処理システムにおいて行なわれることで、ユーザーは、PC400でジョブを発行した後に、ジョブを発行したMFP100への位置を、携帯端末200で表示させることができる。
【0116】
たとえば携帯端末200において動画撮影のような連続的に撮影が行なわれる場合、その撮影画像上に、MFP100までの距離が遠い場合には図12(A)のような矢印が連続して表示される。そのため、携帯端末200の画面を見ながらその矢印をたどって移動することで、たとえ知らない環境であっても、容易にMFP100から所定範囲まで到達することができる。
【0117】
さらに、MFP100までの距離が近くなると図12(B)のように、撮影画像中に対象のMFP100を表わすタグが表示されるため、容易にMFP100に到達することができる。
【0118】
[第2の実施の形態]
なお、第1の実施の形態では、ジョブを発行して、プリンタードライバーでナビゲートを設定することで、ジョブの発行先のMFPがナビゲート対象のMFPとなっているが、ナビゲート開始のタイミングや、対象のMFPはこの例に限定されるものではない。
【0119】
一例として、MFP100でトラブル発生時に、当該MFP100にジョブを発行したユーザーに関連付けられた携帯端末200でナビゲート画面が表示されるようにしてもよい。
【0120】
<動作概要>
図21は、第2の実施の形態にかかる画像処理システムでの動作概要を表わした図である。図21では一連の動作のうちの、第2の実施の形態にかかる動作の特徴的な部分を表わしている。
【0121】
図21を参照して、PCにおいてジョブを生成し、MFPに対して発行すると(ステップS81)、MFPでは、当該ジョブが管理される(ステップS82)。
【0122】
ここでは、たとえば図22に示されるような、当該ジョブに関連付けて管理用の情報としてのジョブ管理情報が生成されて、格納される。詳しくは、図22を参照して、ジョブ管理情報は、ジョブを特定する情報と、ジョブの発行元を識別する情報とを含む。ジョブを特定するとしては、具体的には、ジョブIDおよびジョブタイプが示されている。他の情報として、ジョブのサイズや、発行日時、などが該当する。ジョブの発行元を識別する情報としては、具体的には、ジョブを発行したPCのホスト名、IPアドレス、およびプリンタードライバーの種別が示されている。他の情報として、ユーザーのログイン情報などが該当する。
【0123】
MFPでは、受信したジョブを解析することで必要な情報を読み出し、ジョブ管理情報を生成して記憶することでステップS82のジョブ管理を行なう。
【0124】
MFPでは、センサー18からのセンサー信号に基づいて、各部のトラブルの発生が監視されている。そして、ジョブ受信後にトラブルの発生が検知されると(ステップS83)、ジョブの発行元であるPCに対してトラブルの発生を通知する(ステップS84)。
【0125】
この通知を受けたPCは、トラブルの発生を通知する画面を表示する(ステップS85)。ここでは、たとえば図23のような通知画面が表示される。詳しくは、図23を参照して、一例として、トラブルの種別がMFPから通知されている場合には、図23に示されるように、その内容(ここではジャム(紙詰まり))も併せて通知し、さらに、当該MFPまでのナビゲートの実施の要否を確認する。他の例として、トラブルの有無のみ通知し、ナビゲートの実施の要否を確認するようにしてもよい。
【0126】
この画面においてナビゲートの実施が設定されると、以降、第1の実施の形態にかかる動作と同様の動作が行なわれる。
【0127】
<機能構成>
図24は、上述の動作を実現するためのMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図24に示される各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行することで、主にCPU10に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0128】
図24を参照して、メモリー16には、ジョブ管理情報を記憶するための記憶領域であるジョブ情報記憶部161が含まれる。その他、ジョブそのものを記憶するための記憶領域が含まれていてもよい。
【0129】
さらに図24を参照して、MFP100は、ネットワークコントローラー17を介して、PC400からのジョブの入力を受け付けるための入力部101と、ジョブ管理情報を生成してジョブを管理するための管理部102とセンサー18からのセンサー信号に基づいて各部のトラブルの発生を検知するための検知部103と、トラブル発生時に管理しているジョブについて、当該ジョブの発行元を特定するための特定部104と、ネットワークコントローラー17を介して、特定されたジョブの発行元であるPC400に対してトラブル発生を通知するための通知部105とを含む。
【0130】
なお、他の機能として、第1の実施の形態にかかる動作と同様の、GPSコントローラー19を介して受信したGPS信号に基づいて自身の位置を測定し、その位置を表わす位置情報を、ネットワークコントローラー17を介してサーバー300に対して送信するための機能をさらに備える。
【0131】
<動作フロー>
図25は、MFP100での、第2の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。図25のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行し、図24に示される各機能を発揮することによって実現される。図25に表わされる動作には、図16に示された第1の実施の形態にかかる、ステップS101〜S105の動作に加えて、ステップS107以降の動作がさらに含まれる。そこで、ここでは、第2の実施の形態にかかる動作で追加された動作について説明する。
【0132】
図25を参照して、MFP100のCPU10は、PC400からジョブを受信すると(ステップS107でYES)、ステップS109でジョブを管理する。具体的には、CPU10は受信したジョブを解析してジョブを特定する情報やジョブ発行元を識別する情報を読み出し、図22に示されたようなジョブ管理情報を生成する。そして、ジョブ管理情報を当該ジョブと関連付けて記憶する。
【0133】
その後、センサー18からのセンサー信号よりジャム等のトラブルが発生したことが検知されると(ステップS111でYES)、ステップS113でCPU10は、処理が完了していないジョブについてジョブ管理情報を参照して当該ジョブの発行元を特定し、ステップS115で特定されたジョブの発行元に対してトラブルの発生を通知する。そして、CPU10は一連の動作を終了する。
【0134】
なお、トラブルが発生していないときには(ステップS111でNO)、CPU10は受信したジョブを実行する。トラブル発生の監視は、受信したすべてのジョブが完了するまで続けられる(ステップS117でNO)。
【0135】
図26は、PC400での、第2の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。図26のフローチャートに表わされる動作もまた、CPU40がROM41に記憶されるプログラムを読み出してRAM42上で実行し、図14に示される各機能を発揮することによって実現される。図26に表わされる動作には、図17に示された第1の実施の形態にかかる、ステップS201〜S221の動作に加えて、ステップS202−1およびステップS202−2の動作がさらに含まれる。そこで、ここでは、第2の実施の形態にかかる動作で追加された動作について説明する。
【0136】
図26を参照して、PC400のCPU40は、ステップS201でジョブをMFP100に対して送信した後、当該MFP100からトラブルが発生した旨の通知を受け取ると(ステップS202−1でYES)、ステップS202−2で、トラブルが発生した旨を通知するための画面を表示する。ここでは、図23に示された画面が表示される。
【0137】
このとき、CPU40は、当該画面において、トラブルの発生を通知すると共に、MFP100へのナビゲートを実施するか否かの選択も受け付ける。そして、この画面においてナビゲートの実施の設定を受け付けると(ステップS203でYES)、ステップS205以降の、第1の実施の形態にかかる動作と同様の動作が行なわれる。
【0138】
<第2の実施の形態の効果>
以上の動作が第2の実施の形態にかかる画像処理システムにおいて行なわれることで、MFPの設置場所を把握していない場合であっても、ジョブ発行の後にジョブ発行先のMFPにおいてトラブルが発生したときに、携帯端末200の表示を参照することで、容易にそのMFPに到達することができる。これによって、トラブルへの対処を速やかに行なうことができ、それによってMFPでのジョブの実行の再開を早めることができる。そのため、発行したジョブを確実に実行させることができる。
【0139】
[他の例]
なお、第1の実施の形態でも、第2の実施の形態でも、PC400からジョブを発行したMFP100がナビゲート対象のMFPとされているが、ジョブの発行を行なうことなく、指定したMFP100に対するナビゲートや、携帯端末200から所定範囲内にあるMFP100に対するナビゲートを行なわせることもできる。
【0140】
前者の場合、携帯端末200のCPU20は、たとえば図27に示されたような、ナビゲート対象とするMFPの識別情報を入力するための画面を操作パネル25に表示して入力を受け付ける。そして、入力されたMFPの識別情報をサーバー300に対して送信して、タグ情報を要求する。
【0141】
サーバー300は、上述の動作と同様に、受信した識別情報を検索キーとしてタグ情報記憶部331を検索することで、該当するタグ情報を抽出して携帯端末200に送信する。
【0142】
このとき、サーバー300から複数のMFPについてのタグ情報を受信した場合、携帯端末200のCPU20は、それぞれのタグ情報からMFPの識別情報を読み出して、たとえば図28に示されるような選択画面を表示して、ナビゲート対象とするMFPの選択を受け付ける。図28の例では、タグ情報に含まれるMFP名(ホスト名)を選択可能にリスト表示されているが、他の例として、タグ情報に含まれる位置情報に基づいて携帯端末200から各MFPまでの距離や高度差や方向を算出し、その値と共に選択可能に表示するようにしてもよい。
【0143】
また、後者の場合、携帯端末200のCPU20は自身の位置を測定し、その位置を表わす位置情報をサーバー300に送信することで、当該位置から所定範囲内にあるMFPのタグ情報の送信をサーバー300に対して要求する。このときの上記所定範囲は、予めサーバー300側で設定されるものであってもよいし、携帯端末200によって設定されるものであってもよい。携帯端末200で設定される場合には、この所定範囲を示す情報を位置情報と共にサーバー300に対して送信する。
【0144】
この要求を受け付けたサーバー300は、位置情報を検索キーとして、すなわち、記憶されているタグ情報の位置情報を読み出し、携帯端末200の位置から所定範囲内にあるMFPのタグ情報を検索する。そして、該当するタグ情報を携帯端末200に対して送信する。
【0145】
このような動作が行なわれることでも、ユーザーは、意図するMFPの位置を、携帯端末を用いて容易に知ることができる。
【0146】
さらに、上述の動作をMFP100、携帯端末200、サーバー300、およびPC400に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0147】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0148】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0149】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0150】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0151】
10,20,30,40 CPU、11,21,31,41 ROM、12,22,32,42 RAM、13 スキャナー、14 プリンター、15,25 操作パネル、16,28 メモリー、17,27,34,44 ネットワークコントローラー、18 センサー、19,24 GPSコントローラー、23 電子コンパス、26 カメラ、29,45 通信コントローラー、46 表示部、47,101 入力部、100 MFP、102 管理部、103 検知部、104 特定部、105 通知部、161 ジョブ情報記憶部、200 携帯端末、201 応答部、202 識別情報入力部、203 要求部、204 タグ情報入力部、205,401 指示入力部、206 位置取得部、207 向き取得部、208 画像取得部、209 判断部、210 生成部、211,404 表示処理部、300 サーバー、301 第1入力部、302 更新部、303 格納部、304 第2入力部、305,402 検索部、306,405 送信部、331 タグ情報記憶部、400 PC、403 確認部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影手段および表示手段を含む携帯端末と、
画像処理装置と、
前記携帯端末および前記画像処理装置と相互に通信可能なサーバーとを備え、
前記画像処理装置は、
当該画像処理装置の位置情報を取得するための取得手段と、
当該画像処理装置の前記位置情報を前記サーバーに対して送信するための送信手段とを含み、
前記サーバーは、
前記画像処理装置の位置情報に基づいて、前記画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを生成するための生成手段と、
前記コンテンツを記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段から、検索キーを用いて前記コンテンツを検索するための検索手段と、
前記コンテンツを前記携帯端末に送信するための送信手段とを含み、
前記携帯端末は、
前記サーバーに対して前記コンテンツを要求するための要求手段と、
位置および方向を測定するための測定手段と、
当該携帯端末の位置と前記コンテンツに含まれる前記画像処理装置の位置情報とに応じて、前記コンテンツに基づく、当該携帯端末から前記画像処理装置までナビゲートするための画像を、前記撮影手段での撮影画像に重ねて表示する処理を行なうための表示処理手段とを含む、画像処理システム。
【請求項2】
前記携帯端末および前記画像処理装置と通信可能な情報処理装置をさらに備え、
前記情報処理装置は、
前記画像処理装置に対してジョブを発行する際に、前記画像処理装置へのナビゲートの実施を設定するための設定手段と、
前記コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定するための特定手段と、
前記特定手段で特定された携帯端末に対して、前記ジョブを発行した前記画像処理装置を特定する情報を送信するための送信手段とを含み、
前記携帯端末の前記要求手段は、前記情報処理装置から受信した前記画像処理装置を特定する情報を前記サーバーに送信することで、前記コンテンツを要求し、
前記サーバーの前記検索手段は、前記画像処理装置を特定する情報を前記検索キーとして前記コンテンツを検索する、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記携帯端末および前記画像処理装置と通信可能な情報処理装置をさらに備え、
前記画像処理装置は、
トラブルの発生を検知するための検知手段と、
前記検知手段によってトラブルの発生が検知された際に、実行が完了していないジョブがある場合に、そのジョブの発行元である前記情報処理装置に対して前記トラブルの発生を通知するための通知手段とをさらに含み、
前記情報処理装置は、
前記通知を受けた前記画像処理装置へのナビゲートの実施を設定するための設定手段と、
前記コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定するための特定手段と、
前記特定手段で特定された携帯端末に対して、前記ジョブを発行した前記画像処理装置を特定する情報を送信するための送信手段とを含み、
前記携帯端末の前記要求手段は、前記情報処理装置から受信した前記画像処理装置を特定する情報を前記サーバーに送信することで、前記コンテンツを要求し、
前記サーバーの前記検索手段は、前記画像処理装置を特定する情報を前記検索キーとして前記コンテンツを検索する、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置の特定手段は、当該情報処理装置と通信可能な携帯端末を前記コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末の候補として検索し、前記検索された携帯端末のうちから選択を受け付けることで、前記コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定する、請求項2または3に記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記携帯端末は入力手段をさらに備え、
前記携帯端末の要求手段は、前記入力手段で入力を受け付けた前記画像処理装置を特定する情報を前記サーバーに対して送信することで、前記画像処理装置に関する前記コンテンツを要求し、
前記サーバーの前記検索手段は、前記携帯端末から受信した前記画像処理装置を特定する情報を前記検索キーとして前記コンテンツを検索する、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記携帯端末は、前記サーバーから複数の画像処理装置に関するコンテンツを受信すると、それらコンテンツに含まれる前記複数の画像処理装置それぞれを特定する情報を選択可能に提示して、その選択を受け付けることで、前記撮影手段での撮影画像に重ねて表示する処理に用いるコンテンツを特定する、請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記携帯端末の要求手段は、前記測定手段で測定された当該携帯端末の位置を前記サーバーに送信することで、当該携帯端末の位置から所定範囲内にある画像処理装置に関する前記コンテンツを要求し、
前記サーバーの前記検索手段は、前記携帯端末の位置を前記検索キーとして、前記コンテンツに含まれる画像処理装置の位置情報とに基づいて、前記携帯端末の位置から所定範囲内にある画像処理装置についての前記コンテンツを検索する、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記携帯端末の前記表示処理手段は、当該携帯端末から前記画像処理装置までの距離および方向を算出するための算出手段を含み、
前記距離が予め設定されたしきい値よりも大きい場合には、前記画像処理装置までナビゲートするための画像として前記画像処理装置への方向を表わした画像を前記撮影画像に重ねて表示し、
前記距離が前記しきい値よりも小さく、かつ前記撮影手段での撮影方向に前記画像処理装置が位置する場合には、前記画像処理装置までナビゲートするための画像として前記画像処理装置を表わす画像を前記撮影画像に重ねて表示する、請求項1〜7のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項9】
サーバーと通信可能な携帯端末であって、
前記サーバーは、画像処理装置の位置に基づいて前記画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを記憶し、
撮影手段と、
表示手段と、
前記サーバーに対して前記コンテンツを要求するための要求手段と、
位置および方向を測定するための測定手段と、
当該携帯端末の位置と前記コンテンツに含まれる前記画像処理装置の位置情報とに応じて、前記コンテンツに基づく、当該携帯端末から前記画像処理装置までナビゲートするための画像を、前記撮影手段での撮影画像に重ねて表示する処理を行なうための表示処理手段とを含む、携帯端末。
【請求項10】
携帯端末、画像処理装置、およびサーバーと通信可能な情報処理装置であって、
前記サーバーは、画像処理装置の位置に基づいて前記画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを記憶し、
前記画像処理装置へのナビゲートの実施を設定するための設定手段と、
前記コンテンツに基づく画像を表示させる携帯端末を特定するための特定手段と、
前記特定手段で特定された携帯端末に対して、前記サーバーに対して検索キーとして送信して前記コンテンツを要求するために、前記ナビゲートの対象とする前記画像処理装置を特定する情報を送信するための送信手段とを備える、情報処理装置。
【請求項11】
撮影手段および表示手段を含む携帯端末で、画像処理装置へナビゲートするための画像を表示する方法であって、
サーバーにおいて、像処理装置の位置情報に基づいて、前記画像処理装置へナビゲートするためのコンテンツを生成し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記サーバーに対して前記コンテンツを要求するステップと、
前記サーバーにおいて、前記要求に含まれる情報を検索キーとして用いて、前記コンテンツを検索するステップと、
前記検索された前記コンテンツを、前記サーバーから前記携帯端末に送信するステップと、
前記携帯端末の前記撮影手段で撮影するステップと、
前記撮影時の前記携帯端末の位置および方向を測定するステップと、
前記携帯端末の位置と前記コンテンツに含まれる前記画像処理装置の位置とに応じて、前記コンテンツに基づく、前記携帯端末から前記画像処理装置までナビゲートするための画像を、前記撮影手段での撮影画像に重ねて前記携帯端末の表示手段に表示するステップとを備える、表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2013−54510(P2013−54510A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191719(P2011−191719)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】