説明

画像処理システム、画像処理装置、メールサーバ、及び、電子メール処理方法

【課題】 メールサーバに対して送信した電子メールの削除にメールサーバの管理者を介在させないようにし、この電子メールの削除に要する手間と時間とを解消するようにする。
【解決手段】 画像処理装置10は、メールサーバ20に送信した電子メールが正常に受信したことを示す正常受信コマンドを受信したのち、メールサーバ20に送信した電子メールを無効にする無効要求コマンドをメールサーバ20に送信する。メールサーバ20は、無効要求コマンドを受信すると、メールボックス201に記憶されている電子メールを削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールをメールサーバに送信する画像処理システム、画像処理装置、メールサーバ、及び、電子メール処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像処理装置は、単に画像を処理するだけでなく、例えば、原稿の画像を読み取り、この画像を形成する画像データからなる画像ファイルを電子メールに添付して、メールサーバに送信するような機能を有している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−131480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したような機能を有する従来の画像処理装置では、メールサーバに対して画像ファイルが添付された電子メールの送信を一旦開始してしまうと、この電子メールの送信をキャンセルすることができなかった。メールサーバのメールボックスに配信された電子メールを削除するためには、電子メールの送信者が、メールサーバの管理者に対して、電子メール又は電話等で、先に送信した電子メールの削除要求を伝え、メールサーバの管理者が電子メールの送信者からの削除要求に従い、この電子メール(添付された画像ファイルも含む)を削除していた。このため、メールの送信者及びメール管理者は、電子メールをキャンセルするに際して、手間と時間とが掛かるという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑み、メールサーバに対して送信した電子メールをキャンセルする際に、メールの送信者及びメールサーバの管理者の手間と時間とを要する問題点を解消することが可能な画像処理装置、画像処理システム、メールサーバ、及び、電子メール処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、画像処理装置とメールサーバとがネットワークを介して接続されている画像処理システムにおいて、前記画像処理装置は、前記メールサーバから、前記メールサーバに送信した電子メールが正常に受信したことを示す正常受信コマンドを受信する第1の通信部と、前記第1の通信部により前記正常受信コマンドが受信されたのち、前記メールサーバに送信した前記電子メールの無効を要求する指示が入力されると、該電子メールの無効を要求する無効要求コマンドを生成する無効要求コマンド生成部とを備え、前記メールサーバは、前記画像処理装置から送信された前記電子メールを正常に受信したのち前記正常受信コマンドを該画像処理装置に送信する第2の通信部と、前記画像処理装置から送信されてきた前記無効要求コマンドを受信すると、該無効要求コマンドに指定された前記電子メールを削除するメール削除部とを備える。
【0006】
また、本発明は、メールサーバとネットワークを介して接続されている画像処理装置において、前記メールサーバから、前記メールサーバに送信した電子メールが正常に受信したことを示す正常受信コマンドを受信する通信部と、前記通信部により前記正常受信コマンドが受信されたのち、前記メールサーバに送信した前記電子メールの無効を要求する指示が入力されると、該電子メールの無効を要求する無効要求コマンドを生成する無効要求コマンド生成部とを備える。
【0007】
また、他発明は、通信装置とネットワークを介して接続されているメールサーバにおいて、前記通信装置から送信されてきた無効要求コマンドを受信すると、該無効要求コマンドに指定された電子メールを削除するメール削除部とを備える。
【0008】
更に、他の発明は、通信装置から電子メールをメールサーバにネットワークを介して送信する電子メール処理方法において、前記通信装置が、前記メールサーバに送信した前記電子メールの無効を要求する指示が入力されると、該電子メールの無効を要求する無効要求コマンドを生成し、該無効要求コマンドを前記メールサーバへ送信すること、
前記メールサーバが、前記無効要求コマンドを受信すると、該無効要求コマンドに指定された前記電子メールを削除することを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、メールサーバからの正常受信コマンドが受信されたのち、電子メールの無効を要求する指示入力に基づいて生成した無効要求コマンドをメールサーバに送信することで、メールサーバのメール削除部が電子メールを削除するので、メールの送信者が、メールサーバの管理者に対して、電子メール、電話等で、先に送信した電子メールの削除要求を伝える必要がなく、また、メールサーバの管理者が、電子メールの削除処理を行う必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明に係る実施例1の画像処理システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、実施例1の画像処理システムは、画像処理装置10と、メールサーバ20と、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)30とがIPネットワーク40に接続されている。画像処理装置10は、図2に示すように、制御部101と、読取部102と、画像処理部103と、メール作成部104と、通信部105と、タイマ部106と、無効要求コマンド生成部107と、設定情報記憶部108と、操作パネル109とを備えている。ここで、制御部101、読取部102と、画像処理部103、メール作成部104、通信部105、タイマ部106、及び、無効要求コマンド生成部107は、図示しないCPUが図示しないROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより構成され、後述する機能を有している。
【0012】
また、この画像処理装置10は、本実施例においては、IPアドレスとして「192.168.100.100」が割り当てられ、かつ、電子メールアドレスとして「mfp@sample.com」が割り当てられている。そして、この画像処理装置10は、図1に示すように、IPアドレスとして「192.168.100.200」が割り当てられているメールサーバ20と、電子メールアドレスとして「user@sample.com」が割り当てられたパーソナルコンピュータ30(以下、PCという)と、IPネットワーク40を介して接続されている。
【0013】
制御部101は、読取部102、画像処理部103、メール作成部104、通信部105、タイマ部106、無効要求コマンド生成部107、設定情報記憶部108、及び、操作パネル109を制御する。
【0014】
読取部102は、原稿画像を読み取るCCDを備える。この読取部102は、読取りを開始することを要求する読取開始要求が制御部101から入力されると、原稿画像を読み取り、制御部101を介してこの原稿画像の画像信号を画像処理部103に出力する。
【0015】
画像処理部103は、制御部101を介して読取部102から原稿画像の画像信号が入力されると、例えば8ビットからなる画像データを生成し、この生成した画像データをRAMに記憶させる。ここで、画像処理部103により生成される画像データのファイル形式は、例えばPDF、TIFF、GIF、及びJPEGのいずれかのファイル形式である。
【0016】
メール作成部104は、制御部101から電子メールの作成要求が入力されると、表示部1092の電子メール送信用表示画面(図示せず)中の送信先を入力する送信先入力欄、送信元を入力する送信元入力欄、件名を入力する件名入力欄等の入力に必要な入力欄に入力された各入力情報を用いて、電子メールのヘッダを記述し、そして、本文を記述し、更に、RAMから読み出した画像データからなるファイルを添付した電子メールを作成する。そして、メール作成部104は、作成した電子メールを制御部101を介して通信部105に出力する。
【0017】
通信部105は、IPネットワーク40を介してメール作成部104により作成された電子メールをメールサーバ20に送信する。また、通信部105は、自装置とメールサーバ20との間で行われるシーケンス制御において、各種コマンドをメールサーバ20に送信するとともに、各種コマンドをメールサーバから受信する。例えば、メールサーバ20に送信するコマンドとして、HELLOコマンド(図5参照)、MAIL FROMコマンド(図5参照)、RSETコマンド(図5参照)がある。メールサーバ20から受信するコマンドとして、220コマンド(図5参照)、250コマンド等(図5参照)がある。
【0018】
HELLOコマンドは、メールサーバ20に送信するコマンドとして、電子メールの送信の開始を宣言するコマンドであり、MAIL FROMコマンドは、本実施例においては、自装置に割り当てられた電子メールアドレスを示す「mfp@sample.com」が記述されたコマンドであり、RSETコマンドは、画像処理装置10とメールサーバ20との間でTCPコネクション、つまりコネクションが確立したのち、画像処理装置10がメールサーバ20に対して行った全ての処理を、メールサーバ20が無効とするように処理を行うことを要求するコマンド、つまり無効要求コマンドである。図5中の220コマンドは、画像処理装置10との間でTCPコネクションが確立したことを示すコマンド、つまりコネクション確立コマンドであり、250コマンドは、画像処理装置から受信したコマンドを正常に受信したことを示すコマンド、つまり正常受信コマンドである。
【0019】
タイマ部106は、送信した電子メールをキャンセルすることができる期間の計時を開始する要求する計時開始要求が制御部101から入力されると、計時を開始し、この期間を経過すると、計時終了信号を制御部101に出力する。
【0020】
無効要求コマンド生成部107は、送信した電子メールをキャンセルさせる要求が制御部101から入力されると、前述のRSETコマンドを生成し、このRSETコマンドを通信部105に出力する。また、無効要求コマンド生成部107は、タイマ部106が計時期間をクリアしたのち、制御部101の制御に従い、TCPコネクションの切断を要求するQUITコマンド、つまりコネクション切断コマンドをメールサーバ20に送信する。
【0021】
設定情報記憶部108は、フラッシュメモリにより形成され、原稿を読み取る際の設定情報を記憶する。この設定情報として、例えば、フラットベッドで読み取るか又はADFで読み取るかの設定情報、モノクロで読み取るかカラーで読み取るかを指定する設定情報、解像度、ファイル形式等の設定情報がある。
【0022】
操作パネル109は、原稿の読取開始や送信のキャンセル等の指示を行うものであって、操作部1091と、表示部1092とを備えている。操作部1019は、図3に示すように、テンキー1091a、操作キー1091b、カラースタートボタン1091c、モノクロスタートボタン1091d、及び、ストップボタン1091e、並びに、実行キー1091fを備える。
【0023】
テンキー1091aは、表示部1092に文字を入力するために使用されるキーである。操作キー1091bは、表示部1092に表示されたリストを選択したり、決定したりするために使用されるキーである。カラースタートボタン1091cは、原稿の読取りをカラーで行わせることを指示するために使用されるボタンである。モノクロスタートボタン1091dは、原稿の読取りをモノクロ(白黒)で行わせることを指示するために使用されるボタンである。ストップボタン1091eは、スキャン、電子メールの送信等のキャンセルの実行を指示するために使用されるボタンである。実行キー1091fは、例えば、電子メールの作成を指示するためのキーである。表示部1092は、液晶表示装置(LCD)から構成されており、装置の現在のステータス情報、操作に必要な表示画面等を表示する。
【0024】
図1に示す、メールサーバ20は、メールボックス201と、通信部202と、メール削除部203とを備える。
【0025】
メールボックス201は、画像処理装置10から送信されてきた電子メールを記憶する。通信部202は、画像処理装置10から電子メールを受信し、この電子メールを該当するメールボックス201に記憶させるとともに、PC30から送信された電子メールの配信要求を受信すると、メールボックス201から配信要求を受けた電子メールを読み出し、この電子メールをPC30に送信する。また、通信部202は、画像処理装置からRSETコマンドを受信すると、このRSETコマンドをメール削除部203に出力する。メール削除部203は、通信部202からRSETコマンドが入力されると、メールボックス201から電子メールを削除する。
【0026】
PC30は、電子メール等の通信情報を送受信する通信部301と、メーラ302とを備える。メーラ302は、メールサーバ20に設けられているメールボックス201に配信されてきた電子メールを、IPネットワーク40を介して読み出す。
【0027】
すなわち、PC30は、メーラ302を使用して、メールサーバ20中の「user@sample.com」に指定されたメールボックスから画像処理装置10から送信されてきた電子メールを、IPネットワーク40を介して読み出す。
【0028】
次に、本発明に係る実施例1の画像処理装置の動作を説明する。
【0029】
図4は本発明に係る実施例1の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。ユーザが、表示部1092に表示されている設定情報表示画面(図示せず)に表示されている、原稿画像を読み取る際の設定情報を入力する入力欄に、テンキー1091a、操作キー1091bを操作して、各入力欄に各設定情報を入力する。設定情報表示画面に表示されている入力欄には、例えば、読取り方法(例えば、フラットベッド、ADF)が入力される入力欄、原稿画像を読み取る際の解像度が入力される入力欄、読み取った画像データを記憶する画像ファイルのファイル形式(PDF、GIF、TIFF、JPEG等)が入力される入力欄、原稿画像を読み取る際にカラーで読み取るか、または、モノクロで読み取るかが入力される入力欄を有している。
【0030】
制御部101は、前述の設定情報を操作パネル109から入力されると、入力された設定情報を設定情報記憶部108に記憶させる。
【0031】
その後、ユーザが、操作パネル109の表示部1092に図3に示す電子メール送信用表示画面をテンキー1091a、操作キー1091b等を使用して表示部に表示させる。ユーザは、テンキー1091a、操作キー1091b等を使用して、電子メール送信表示画面に、例えば、図3に示すように、電子メールの送信先を指定する送信先入力欄に「user@sample.com」を入力し、電子メールの送信元を指定する送信元入力欄に「mfp@sample.com」を入力し、更に、送信する電子メールのタイトルを示す件名入力欄に「テストメール」等を入力したのち、カラースタートボタン1091c及びモノクロスタートボタン1091dのいずれかを押下すると、操作部1091は、このボタンが押下した旨の通知を制御部101に出力する。
【0032】
制御部101は、前述の通知が入力されると、読取部102に原稿画像の読取りを開始することを要求する読取開始要求を出力する。
【0033】
読取部102は、前述の読取り開始要求が制御部101から入力されると、原稿画像を読み取り、読み取った原稿画像の画像信号を制御部101を介して画像処理部103に出力する(ステップS11)。
【0034】
画像処理部103は、読取部102から原稿画像の画像信号が入力されると、制御部101の制御に従い、例えば8ビットからなる画像データを生成し、この生成した画像データをRAMに記憶させたのち(ステップS12)、原稿画像についての画像データの生成が終了したことを示す通知を制御部101に出力する。
【0035】
制御部101は、前述の通知が制御部101から入力されると、メール作成部104にメールの作成要求を出力する。
【0036】
メール作成部104は、制御部101から前述のメール作成要求が入力されると、電子メール送信用表示画面中の送信先入力欄に表示されている「TO:user@sample.com」を読み出し、電子メールのヘッダの送信先表示欄に「TO:user@sample.com」を記述し、送信元入力欄に表示されている「FROM:mfp@sample.com」を読み出し、電子メールのヘッダの送信元表示欄に「FROM:mfp@sample.com」を記述し、件名入力欄に表示されている「件名:テストケース」を読み出し、電子メールのヘッダのタイトル表示欄に「件名:テストケース」を記述したヘッダを生成し、その後、RAMから読み出した画像データからなるファイルを添付する電子メールを作成する(ステップS13)。その後、メール作成部104は、制御部101を介して作成した電子メールを通信部105に出力する。
【0037】
通信部105は、メール作成部104から電子メールが入力されると、制御部101の制御に従い、IPネットワーク40を介して、メールサーバ20中の「user@sample.com」に指定されたメールボックスに前述の添付ファイルを有する電子メールを送信する(ステップS14)。その後、通信部105は、添付ファイル中の画像データが送信し終わったことを示す<CR>及び<LF>コマンドを送信したのち、<CR>及び<LF>コマンドを正常に受信したことを示す250コマンドを受け、このコマンドを制御部101に出力する。
【0038】
制御部101は、前述の250コマンドが通信部105から入力されると、予め決められている、先に送信した電子メールをキャンセルすることが可能な期間について、計時を開始させる計時開始要求をタイマ部106に出力する。
【0039】
タイマ部106は、前述の計時開始要求が制御部101から入力されると、計時を開始する(ステップS15)。
【0040】
その後、制御部101は、タイマ部106から前述の期間が経過し、計時を終了したことを示す計時終了通知が入力されたか否かを判定する(ステップS16)。制御部101は、計時終了通知が入力されたと判定した場合には(ステップS16;Y)、ステップS19に処理を移行する。一方、制御部101は、計時終了通知が未だ入力されていないと判定した場合には(ステップS16;N)、ユーザにより、操作部1091のストップボタン1091eが押下された旨の通知が操作パネル109から入力されたか否かを判定する(ステップS17)。
【0041】
制御部101は、ストップボタン1091eが押下された旨の通知が操作パネル109から入力されていないと判定した場合には(ステップS17;N)、ステップS16に処理を移行させる。一方、制御部101は、ストップボタン1091eが押下された旨の通知が操作パネル109から入力されたと判定した場合には(ステップS17;Y)、送信した電子メールをキャンセルさせる要求を無効要求コマンド生成部107に出力する。
【0042】
無効要求コマンド生成部107は、前述の要求が制御部101から入力されると、RSETコマンドを通信部105に出力する。このRSETコマンドは、画像処理装置10とメールサーバ20との間でTCPコネクションが確立したのち、画像処理装置10がメールサーバ20に対して行った全ての処理を、メールサーバ20が無効とするように処理を行うことを要求するコマンドである。この処理の中には、「user@sample.com」に指定されたメールボックスに記憶させた電子メールを削除する処理も含まれている。
【0043】
通信部105は、無効要求コマンド生成部107からRSETコマンドが入力されると、制御部101の制御に従い、IPネットワーク40を介して、このコマンドをメールサーバ20に送信する(ステップS18)。
【0044】
その後、タイマ部106は、制御部101の制御に従い、前述の期間の計時を終了し、計時期間をクリアする(ステップS19)。
【0045】
タイマ部106が計時期間をクリアすると、無効要求コマンド生成部107は、制御部101の制御に従い、TCPコネクションの切断を要求するQUITコマンドをメールサーバ20に送信し(ステップS20)、処理を終了させる。
【0046】
図5は、本発明に係る実施例1の画像処理装置とメールサーバ20との間のシーケンス図である。まず、画像処理装置10は、IPネットワーク40を介してメールサーバ20にSYNコマンドを送信する(図中のS21参照)。
【0047】
メールサーバ20は、画像処理装置10からSYNコマンドを受信すると、SYNコマンドを正常に受信したことを知らせるSYN、ACKコマンドをIPネットワーク40を介して画像処理装置10に送信する(図中のS22参照)。
【0048】
画像処理装置10は、メールサーバ20からSYN、ACKコマンドを受信すると、SYN、ACKコマンドを正常に受信したことを知らせるACKコマンドをIPネットワーク40を介してメールサーバ20に送信する(図中のS23参照)。
【0049】
メールサーバ20は、画像処理装置10から前述のACKコマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、「192.168.100.100 Service Ready」と記述された220コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS24参照)。このコマンド220は、IPアドレス「192.168.100.100」が割り当てられた画像処理装置10との間で、コネクションが確立したことを示すコマンドである。この時点で画像処理装置10とメールサーバ20との間でTCP(Transmission Control Protocol)コネクションが確立する。
【0050】
画像処理装置10とメールサーバ20との間にTCPコネクションが確立すると、画像処理装置10は、IPネットワーク40を介して、「192.168.100.200」と記述されたHELLOコマンドをメールサーバ20に送信する(図5中のS25参照)。HELLOコマンドは、IPアドレス「192.168.100.200」が割り当てられたメールサーバ20に対して、電子メールの送信の開始を宣言するコマンドである。
【0051】
メールサーバ20は、画像処理装置10から前述のHELLOコマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、画像処理装置に割り当てられたIPアドレス「192.168.100.100」と記述された250コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS26参照)。この250コマンドは、HELLOコマンドに示された前述の宣言を了承したことを示すコマンドである。
【0052】
画像処理装置10は、メールサーバ20から前述の250コマンドを受信すると、送信元、すなわち、画像処理装置10に割り当てられた電子メールアドレスを示す「mfp@sample.com」が記述されたMAIL FROMコマンドをメールサーバ20に送信する(図5中のS27参照)。
【0053】
メールサーバ20は、画像処理装置10から前述のMAIL FROMコマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、「OK」が記述された、MAIL FROMコマンドを正常に受信したことを示す250コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS28参照)。
【0054】
画像処理装置10は、前述の250コマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、電子メールの配信先として図1に示すPC30に割り当てられ電子メールアドレス「user@sample.com」と記述されたRCPTコマンドをメールサーバ20に送信する(図5中のS29参照)。
【0055】
メールサーバ20は、画像処理装置10から前述のRCPTコマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、「OK」が記述された、RCPTコマンドを正常に受信したことを示す250コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS30参照)。
【0056】
画像処理装置10は、メールサーバ20から前述の250コマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、データ(メールヘッダ,本文,添付された画像データ)を送信することを示すDATAコマンドをメールサーバ20に送信する(図5中のS31参照)。
【0057】
メールサーバ20は、画像処理装置10から前述のDATAコマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、「Start mail input;end with <CRLF> <CRLF>」と記述された、354コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS32参照)。この354コマンドは、本文の位置をヘッダの最後の行から2改行した位置とすることを規定している。
【0058】
画像処理装置10は、メールサーバ20から前述の354コマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、電子メールのヘッダから2行改行して本文、及び添付ファイルの画像データをメールサーバ20に送信する(図5中のS33参照)。
【0059】
メールサーバ20は、PC30に割り当てられた「user@sample.com」により識別されるメールボックスに、画像処理装置10から送信されてきた電子メールを記憶させる。
【0060】
その後、画像処理装置10は、電子メールに添付されている画像データをメールサーバ20に送信し終わると、IPネットワーク40を介して、データの送信し終わったことを示す<CR><LF>をメールサーバ20に送信する(図5中のS34参照)。
【0061】
メールサーバ20は、画像処理装置10から前述の<CR><LF>を受信すると、IPネットワーク40を介して、<CR><LF>を正常に受信したことを示す「OK」が記述された250コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS35参照)。
【0062】
ここで、ユーザは、メールサーバ20の送信した電子メールをキャンセルしたいとき、すなわち、「user@sample.com」により識別されたメールボックスに記憶されている電子メールを消去したいときには、IPネットワーク40を介してRSETコマンドをメールサーバ20に送信する(図5中のS36参照)。
【0063】
メールサーバ20は、画像処理装置10からRSETコマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、RSETコマンドを正常に受信したことを示す「OK」が記述された250コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS37参照)。その後、メールサーバ20は、「user@sample.com」により識別されたメールボックスに記憶されている電子メールを消去する。これで、ユーザが先に送信した電子メールがキャンセルされる。
【0064】
画像処理装置10は、前述の250コマンドがメールサーバから送信されてくると、IPネットワーク40を介して、QUITコマンドをメールサーバ20に送信する(図5中のS38参照)。
【0065】
メールサーバ20は、画像処理装置10から前述のQUITコマンドを受信すると、IPネットワーク40を介して、画像処理装置10に割り当てられたIPアドレス「192.168.100.100」、及び、「Service closing transmission channelが記述された221コマンドを画像処理装置10に送信する(図5中のS39参照)。221コマンドは、画像処理装置10から要求された処理を正常に処理したことを示すコマンドである。すなわち、メールサーバ20は、「user@sample.com」により識別されたメールボックスに記憶されている電子メールを消去したこと示している。これで、画像処理装置10とメールサーバ20との間のシーケンス処理が終了する。
【0066】
なお、PC30は、メーラ302を使用して、メールサーバ20中の「user@sample.com」に指定されたメールボックスから画像処理装置10から送信されてきた電子メールを、IPネットワーク40を介して読み出す。
【0067】
実施例1によれば、画像処理装置10が、メールサーバ20から電子メールが正常に受信したことを示す250コマンドを受信したのち、先に送信した電子メールを無効とするためのRSETコマンドをメールサーバ20に送信し、メールサーバ20がこのRSETコマンドを画像処理装置10から受信すると、メール削除部203によりメールボックス201に記憶されている電子メールが自動的に削除される。従って、メールの送信者が、メールサーバの管理者に対して、電子メール又は電話等で、先に送信した電子メールの削除要求を伝え、また、メールサーバの管理者がメールの送信者からの削除要求に従い、電子メールを人為的に削除する必要がなく、電子メールの削除処理を迅速、簡単に行うことができる。
【0068】
また、実施例1によれば、メールサーバ20から電子メールを正常に受信したことを示す250コマンドを受信すると、タイマ部106が、先にメールサーバ20に送信した電子メールを無効とするRSETコマンドをメールサーバ20に送信することが許可されている期間、5分を計時するので、メールをキャンセルするための時間をメールの送信者に十分に与えることができる。
【0069】
上記、実施例1の変形例として、メールサーバ20において、画像処理装置10から送信されてきた電子メールをメールボックス201に記憶した場合、該電子メールを、所定期間、画像処理装置10若しくは送信者以外の第三者がアクセスできないようにしてもよい。
【0070】
図9は、上述の実施例1の変形例の画像処理システムの構成を示すブロック図である。この変形例では、画像処理装置10は、実施例1と同一構成であるが、メールサーバ20には、実施例1の構成に加え、制御部204とタイマ部205を備える。制御部204は、受信した電子メールへのアクセスを制御する機能を備えている。制御部204は、電子メールを受信してメールボックス201に格納した後、画像処理装置10に250コマンドを送信して、所定期間、電子メールの送信者以外のアクセスを禁止する。所定期間経過後、電子メールへのアクセスを許可する。また、タイマ部205は、電子メールを受信し、250コマンドを送信してからの時間を計時する。
【0071】
これにより、所定期間、該電子メールを送信者以外、アクセスできないため、送信者が、送信した電子メールの削除要求を送信したときに、既に受信者に閲覧されているという状態になることを防ぐことができる。ここで、所定期間とは、メールサーバ20の管理者やメールの送信者が任意に決定できるように構成してもよいし、若しくは、メールサーバ20に送信した電子メールを無効とするRSETコマンドをメールサーバ20に送信することが許可されている期間と同じにしてもよい。
【実施例2】
【0072】
本発明に係る実施例2の画像処理システムは、図示しないが、実施例1の画像処理システムと同様、画像処理装置50と、メールサーバ20と、パーソナルコンピュータ30とがIPネットワーク40に接続されている。図6は、本発明に係る実施例2の画像処理システムに使用されている画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置50は、実施例1の画像処理装置10と同様、図1に示すように、メールサーバ20と、PC30と、IPネットワーク40を介して接続されており、制御部501と、読取部502と、画像処理部503と、メール作成部504と、通信部505と、タイマ部506と、無効要求コマンド生成部507と、設定情報記憶部508と、操作パネル509と、送信実行命令部510とを備えている。
【0073】
ここで、制御部501、読取部502、画像処理部503、メール作成部504、通信部505、タイマ部506、無効要求コマンド生成部507、及び、送信実行命令部510は、図示しないCPUが図示しないROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより構成され、後述する機能を有している。また、読取部502、画像処理部503、メール作成部504、通信部505、タイマ部506、無効要求コマンド生成部507、及び、設定情報記憶部508のそれぞれは、実施例1の画像処理装置を構成するものと同一である。
【0074】
制御部501は、実施例1の制御部101の機能に加え、ストップボタン5091eが押下された旨の通知が操作パネル509から入力されていないと判定した場合には、送信実行命令部510から前述の送信完了通知が入力されたか否かを判定する。そして、制御部501は、送信実行命令部510から送信完了通知が入力されたと判定した場合には、計時した期間をクリアにする指示をタイマ部506に出力する。一方、制御部501は、送信実行命令部510から送信完了通知が入力されていないと判定した場合には、タイマ部506に計時を続行させる。
【0075】
タイマ部506は、実施例1の制御部101の機能に加え、制御部501から入力された、計時した期間をクリアにする指示に従い、計時した期間をクリアにする。
【0076】
無効要求コマンド生成部507は、実施例1の無効要求コマンド生成部107と同一な機能を有し、更に、送信完了・削除指定表示画面(図7参照)中の「削除する」と表示された削除表示欄が指定されたことを知らせる通知が制御部501を介して入力されると、先に送信した電子メールについて削除を要求する削除要求を制御部501に出力する。
【0077】
操作パネル509は、図7に示すように、操作部5091と、表示部5092とを備えている。操作部5091は、テンキー5091a、操作キー5091b、カラースタートボタン5091c、モノクロスタートボタン5091d、ストップボタン5091e、及び、実行キー5091fを備える。テンキー5091a、操作キー5091b、カラースタートボタン5091c、モノクロスタートボタン5091d、ストップボタン5091e、及び、実行キー5091fのそれぞれは、実施例1のものと同一な機能を有している。
【0078】
表示部5092は、実施例1の画像処理装置が表示部1092が表示する表示画面を表示するとともに、更に、図7に示す送信完了・削除指定表示画面を表示する。この送信完了・削除指定表示画面は、図7に示すように、送信中の電子メールを完了することを指定する「完了する」と表示された完了表示欄と、送信中の電子メールをメールサーバのメールボックスから削除することを指定する「削除する」と表示された削除表示欄とが表示されている。
【0079】
送信実行命令部510は、送信完了・削除指定表示画面中の完了表示欄が指定されたことを知らせる通知が、制御部501を介して入力されると、先に送信した電子メールについて送信を完了することを要求する送信完了要求を制御部501に出力する。
【0080】
次に、本発明に係る実施例2の画像処理装置の動作を説明する。
【0081】
図8は、本発明に係る実施例2の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。図8においてステップS41の原稿画像を読み取る紙処理から、ステップS46の計時が終了したか否かを判定する処理までは、実施例1の画像処理装置10が実行する図4に示すステップS11からステップS16までの処理と同一である。
【0082】
ステップS47において、制御部501は、表示部5092に表示されている送信完了・削除指定表示画面中の「削除する」と表示された削除表示欄(図7参照)が指定されたことを操作パネル509から入力されたか否かを判定する(ステップS47)。制御部501は、前述の削除表示欄が指定されたことを操作パネル509から入力されたと判定した場合には(ステップS47;Y)、以降、ステップS48におけるRSETコマンドをメールサーバ20に送信する処理から、ステップS50におけるQUITコマンドをメールサーバに送信し、その後、終了するまでの処理は、実施例1の画像処理装置10が実行する図4に示すステップS18からステップS20を経て、処理を終了する処理と同一である。
【0083】
制御部501は、前述の削除表示欄が指定されたことを操作パネル509から入力されていないと判定した場合には(ステップS47;N)、先に送信した電子メールについて送信を完了することを要求する送信完了要求が送信実行命令部510から入力されたか否かを判定する(ステップS51)。制御部501は、送信完了要求が送信実行命令部510から入力されたと判定した場合には(ステップS51;Y)、タイマ部506に対して前述の期間の計時をクリアにさせる指示を出力し、ステップS49に処理を移行させる。一方、制御部501は、送信完了要求が送信実行命令部510から入力されていないと判定した場合には(ステップS51;N)、ステップS46に処理を移行させる。
【0084】
実施例2によれば、画像処理装置10の制御部501が、電子メールの送信を完了させる要求が送信実行命令部510から入力されると、タイマ部506に、計時した期間をクリアさせるので、実施例1の画像処理システムに比べ、メールサーバ20との間のコネクションを切断するQUITコマンドをメールサーバに早く送信することができる。
【0085】
実施例1の画像処理装置10及び実施例2の画像処理装置50のそれぞれは、読取部102、読取部502を構成部分としているが、読取部102、読取部502を構成部分に有しなくてもよい。例えば、メールサーバに送信する場合、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)や携帯端末(PDAや携帯電話)などの通信装置であってもよい。また、図1中のPC30は、携帯端末(PDAや携帯電話)であってもよい。
【0086】
また、実施例1の画像処理装置10及び実施例2の画像処理装置50では、IPネットワークとして優先ネットワークに接続されているが、これ以外として無線通信を使用した無線ネットワークに接続されているようにしてもよい。
【0087】
実施例1の画像処理装置10及び実施例2の画像処理装置50それぞれは、メールボックス20に送信する電子メールに添付ファイルを有しているが、添付ファイルを有しない電子メールであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係る実施例1の画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る実施例1の画像処理システムに使用されている画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図1中の操作パネルの一例を示す図である。
【図4】本発明に係る実施例1の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1中の画像処理装置とメールサーバとの間のシーケンスを示すシーケンス図である。
【図6】本発明に係る実施例2の画像処理システムに使用されている画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図6中の操作パネルの一例を示す図である。
【図8】本発明に係る実施例2の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施例1の変形例に係る画像処理システムのブロック図である。
【符号の説明】
【0089】
10、50 画像処理装置
101、501 制御部
102、502 読取部
103、503 画像処理部
104、504 メール作成部
105、504 通信部
106、506 タイマ部
107、507 無効要求コマンド生成部
108、508 設定情報記憶部
109、509 操作パネル
1091、5091 操作部
1091a、5091a テンキー
1091b、5091b 操作キー
1091c、5091c カラースタートボタン
1019d、5091d モノクロスタートボタン
1091e、5091e ストップボタン
1091f、5091f 実行キー
1092、5092 表示部
20 メールサーバ
201 メールボックス
202 通信部
30 パーソナルコンピュータ(PC)
301 通信部
302 メーラ
40 IPネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置とメールサーバとがネットワークを介して接続されている画像処理システムにおいて、
前記画像処理装置は、
前記メールサーバから、前記メールサーバに送信した電子メールが正常に受信したことを示す正常受信コマンドを受信する第1の通信部と、
前記第1の通信部により前記正常受信コマンドが受信されたのち、前記メールサーバに送信した前記電子メールの無効を要求する指示が入力されると、該電子メールの無効を要求する無効要求コマンドを生成する無効要求コマンド生成部と
を備え、
前記メールサーバは、
前記画像処理装置から送信された前記電子メールを正常に受信したのち前記正常受信コマンドを該画像処理装置に送信する第2の通信部と、
前記画像処理装置から送信されてきた前記無効要求コマンドを受信すると、該無効要求コマンドに指定された前記電子メールを削除するメール削除部と
を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記画像処理装置は、
前記第1の通信部が前記正常受信コマンドを受信すると、前記無効要求コマンド生成部により生成された前記無効要求コマンドが前記メールサーバに送信されることが許可された第1の期間を計時する計時部を
更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記メールサーバは、
前記第2の通信部が、前記正常受信コマンドを送信すると、受信した前記電子メールを前記画像処理装置以外には非公開とする第2の期間を計時する第2の計時部を
更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記画像処理装置は、
前記計時部が前記第1の期間を計時すると、前記メールサーバとの間で確立しているコネクションを切断するコネクション切断コマンドを前記メールサーバに送信する制御部を
更に備えることを特徴とする請求項2又は3記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記制御部は、
前記計時部により計時される前記第1の期間の間で、かつ、前記無効要求コマンド生成部により生成された前記無効要求コマンドが送信されたのち、前記メールサーバとの間で確立しているコネクションを切断するコネクション切断コマンドを、該メールサーバに送信する、
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記画像処理装置は、送信実行命令部を更に備え、
前記送信実行命令部は、
前記電子メールの送信を完了させる要求が入力されると、前記制御部に前記コネクション切断コマンドの前記メールサーバへの送信を命令する、
ことを特徴とする請求項4記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記計時部は、前記制御部が前記コネクション切断コマンドを送信すると、計時した期間をクリアすることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項8】
メールサーバとネットワークを介して接続されている画像処理装置において、
前記メールサーバから、前記メールサーバに送信した電子メールが正常に受信したことを示す正常受信コマンドを受信する通信部と、
前記通信部により前記正常受信コマンドが受信されたのち、前記メールサーバに送信した前記電子メールの無効を要求する指示が入力されると、該電子メールの無効を要求する無効要求コマンドを生成する無効要求コマンド生成部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
前記通信部が前記正常受信コマンドを受信すると、前記無効要求コマンド生成部により生成された前記無効要求コマンドが前記メールサーバに送信されることが許可された期間を計時する計時部を
更に備えることを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記計時部が前記期間を計時すると、前記メールサーバとの間で確立しているコネクションを切断するコネクション切断コマンドを前記メールサーバに送信する制御部を、
更に備えることを特徴とする請求項8又は9記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記計時部により計時される前記期間の間で、かつ、前記無効要求コマンド生成部により生成された前記無効要求コマンドが送信されたのち、前記メールサーバとの間で確立しているコネクションを切断するコネクション切断コマンドを、該メールサーバに送信する、
ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記電子メールの送信を完了させる要求が入力されると、前記制御部に前記コネクション切断コマンドの前記メールサーバへの送信を命令する送信実行命令部を更に備える、
ことを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記計時部は、前記制御部が前記コネクション切断コマンドを送信すると、計時した期間をクリアすることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項14】
通信装置とネットワークを介して接続されているメールサーバにおいて、
前記通信装置から送信されてきた無効要求コマンドを受信すると、該無効要求コマンドに指定された電子メールを削除するメール削除部と
を備えることを特徴とするメールサーバ。
【請求項15】
前記通信装置から送信された前記電子メールを正常に受信したのち正常受信コマンドを該通信装置に送信する通信部
を更に備えることを特徴とする請求項14記載のメールサーバ。
【請求項16】
前記通信部が、前記正常受信コマンドを送信すると、受信した前記電子メールを前記通信装置以外には非公開とする期間を計時する計時部を
更に備えることを特徴とする請求項14又は15記載のメールサーバ。
【請求項17】
通信装置から電子メールをメールサーバにネットワークを介して送信する電子メール処理方法において、
前記通信装置が、前記メールサーバに送信した前記電子メールの無効を要求する指示が入力されると、該電子メールの無効を要求する無効要求コマンドを生成し、該無効要求コマンドを前記メールサーバへ送信すること、
前記メールサーバが、前記無効要求コマンドを受信すると、該無効要求コマンドに指定された前記電子メールを削除すること、
を含むことを特徴とする電子メール処理方法。
【請求項18】
前記通信装置は、
前記メールサーバから、前記電子メールが正常に受信したことを示す正常受信コマンドを受信すること、
前記正常受信コマンドを受信した後に前記メールサーバに送信した前記電子メールの無効を要求する指示が入力されると、該電子メールの無効を要求する無効要求コマンドを生成し、該無効要求コマンドを前記メールサーバへ送信する
ことを特徴とする請求項17記載の電子メール処理方法。
【請求項19】
前記通信装置は、
前記正常受信コマンドを受信すると、計時部に、生成された前記無効要求コマンドが前記メールサーバに送信されることが許可された第1の期間を計時させる
ことを特徴とする請求項18記載の電子メール処理方法。
【請求項20】
前記メールサーバは、
前記正常受信コマンドを送信すると、第2の計時部に、受信した前記電子メールを前記通信装置以外には非公開とする第2の期間を計時させる
ことを特徴とする請求項18又は19記載の電子メール処理方法。
【請求項21】
前記通信装置は、
前記計時部が前記第1の期間を計時すると、前記メールサーバとの間で確立しているコネクションを切断するコネクション切断コマンドを前記メールサーバに送信する、
ことを特徴とする請求項19又は20記載の電子メール処理方法。
【請求項22】
前記通信装置は、
前記計時部により計時される前記第1の期間の間で、かつ、生成された前記無効要求コマンドが送信されたのち、前記メールサーバとの間で確立しているコネクションを切断するコネクション切断コマンドを、該メールサーバに送信する、
ことを特徴とする請求項19乃至21のいずれか1項に記載の電子メール処理方法。
【請求項23】
前記通信装置は、
前記電子メールの送信を完了させる要求が入力されると、前記コネクション切断コマンドを前記メールサーバへ送信する、
ことを特徴とする請求項21記載の電子メール処理方法。
【請求項24】
前記通信装置は、前記コネクション切断コマンドを送信すると、前記計時部の計時した期間をクリアすることを特徴とする請求項21乃至23のいずれか1項に記載の電子メール処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−135896(P2009−135896A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257846(P2008−257846)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】