画像処理装置、サーバー装置及び制御方法
【課題】サーバー装置/画像処理装置双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に出力に関する操作性を向上させることを目的とする。
【解決手段】サーバー装置へ接続する接続手段とサーバー装置が提供するサービスのうちクライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスでかつサービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品をサーバー装置から取得する取得手段と取得手段で取得されたUI部品の出力設定と利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定とに基づいて出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と取得手段で取得されたUI部品と利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と生成手段で生成されたプレビュー部品とを一つのUI画面に結合する結合手段とUI画面をクライアント端末装置に送信する送信手段とを有することによって課題を解決する。
【解決手段】サーバー装置へ接続する接続手段とサーバー装置が提供するサービスのうちクライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスでかつサービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品をサーバー装置から取得する取得手段と取得手段で取得されたUI部品の出力設定と利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定とに基づいて出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と取得手段で取得されたUI部品と利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と生成手段で生成されたプレビュー部品とを一つのUI画面に結合する結合手段とUI画面をクライアント端末装置に送信する送信手段とを有することによって課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、サーバー装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスのネットワーク化が進む中、出力デバイスもオフィスのネットワークにつなげられ、オフィス内の各端末装置(端末)からの出力指示に基づいて、印刷、FAX送信等の出力処理をネットワーク越しに実行することが通常となってきた。
また、出力デバイスの高機能化に伴い、出力体裁の設定(カラーモノクロ指定や製本形態出力、両面印刷等)は多岐にわたるようになってきた。設定の選択肢が多岐にわたるにつれ、ユーザが意図した出力体裁とは異なることに出力後に気づくケースも多くなってきた。
このため出力する前に事前に出力形態の確認を行うプレビュー機能が重要となってきている。
【0003】
従来、デバイスへの出力にあたっては、端末にインストールされたデバイス専用のドライバと出力デバイスとが通信を行うことで、対象出力デバイスの能力及び状態を端末側へ吸い上げ、可能な出力体裁の情報を端末側のドライバUIにて表示していた。ここでいう、対象出力デバイスの能力及び状態とは、フィニッシャー等のデバイスオプション設置状況、給紙状況やインク/トナーの量等の状態を指す。
端末側のドライバは取得した情報を基にユーザインターフェースを制御し、ユーザに対して設定可能な体裁項目を表示するだけでなく、ユーザが選択した設定項目に従った出力プレビューを表示することも可能としていた。この出力プレビューの中には、ユーザが表示された体裁項目の選択状態を変更することで、出力プレビューが切り替わる等、動的にプレビューを生成するものも存在する。
【0004】
ここで、出力対象データがユーザ端末ではなく、ネットワーク上のサーバー(サーバー装置)に置かれていた場合、ユーザ端末のドライバと出力デバイスとの通信だけではデータを反映した出力プレビューを生成することが出来ない。この場合、指定されたサーバー上のデータを取得する処理が加わり、プレビュー生成を可能としていた。
但し、これら上記のケースでは、使用するデバイスに対応した専用ドライバや専用ドライバに代わる役割を果たす仲介アプリケーションがユーザ端末にインストールされていることを前提としていた。しかし、近年では、各端末のメンテナンスやセキュリティの観点から、各端末に出力デバイス用のドライバや仲介アプリケーションをインストールすることは問題とされている。
【0005】
例えば、ドライバや仲介アプリケーションを端末にインストールした場合、それらのプログラムになんらかの障害が含まれていた場合、それらのドライバや仲介アプリケーションの更新プログラムをインストールする必要性が発生する。これはオフィス端末の管理者にとっては非常に大きな負荷である。更に、ドライバや仲介アプリケーションがセキュリティ上の脆弱性を含むと露呈した場合には、オフィスのネットワーク全体が脅威にさらされる場合もある。
近年ではこれらの背景も含め、汎用的なブラウザの使用のみを許可した「シンクライアント」でWebサーバーや出力デバイスへアクセスし、目的の業務を遂行できるシステムが望まれている。
更に、プレビュー生成のためにサーバーからデータを端末へダウンロードする場合、通常OSの一時ファイル用ディレクトリに一時ファイルとしてデータが置かれる。この場合「印刷はできても電子データは取得できない」といった制限(権限)をサーバーシステム上で設けていても、印刷時に置かれる一時ファイル用ディレクトリから容易に電子ファイルを取得できるため、データが漏洩してしまう問題もある。
【0006】
一方、特許文献1に示されているように、サーバーに予め利用するデバイスの専用ドライバをインストールしておき、サーバーが出力デバイスと通信するシステムも考案されている。この場合、プレビュー機能に関しては、出力体裁(出力形態)の情報をサーバーがデバイスから直接取得し、サーバー側でプレビュー生成して端末へ提示することが可能である。また、汎用ブラウザのみでサーバーへ指示を出すことができるため、ユーザ端末には専用ドライバや仲介アプリケーション等をインストールする必要もない。
但し、サーバーがインターネット上に存在するような場合、サーバーからオフィス内のローカルネットワーク(LAN)上に存在する出力デバイスへは通常、セキュリティの問題上、アクセスが許容されないことがほとんどである。
この場合、サーバーにインストールされた専用ドライバからデバイスへの通信が実行できず、出力デバイスの能力や状態の取得ができない。よって、出力デバイスの能力や状態を反映させたプレビューの生成を行うことも、サーバーからの印刷処理の実行も行うこともできないという問題がある。
【0007】
また、インターネット上のWebサーバーにある画像をLAN上に存在する出力デバイスにて出力する場合、URLプリントという仕組みも考案されており、次のような仕組みで実現されている。
まず、Webサーバー上にある目的の画像を指し示すURLを調べ、出力デバイスに渡す。URLを出力デバイスへ渡す方法としては様々だが、一例を挙げると携帯電話等の端末に組み込まれた赤外線通信機能を用い、同じく赤外線通信機能を保持する出力デバイスへ画像のURLを送信する方法がある。
URLを渡された出力デバイスは、渡されたURLを基にWebサーバーへアクセスし、対象画像のダウンロードと、その画像の出力処理と、を実行する。
この場合、出力デバイス側からサーバーにアクセスを行い、画像の取得をするため、LAN上に存在する出力デバイスでも、インターネット上にあるサーバー上のデータを出力することが可能である。
【0008】
【特許文献1】特開2007−328639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
但し上述のようにURLプリントを実施した場合でも、以下のような問題がある。
1:端末からは基本的にWebサーバー上にある対象画像のURLを渡すだけなので、実文書の内容と印刷体裁を反映したプレビューとを端末側で確認することができないという問題がある。
2:URLプリントでは、複数の文書を一つの出力物として出力したい場合(例えば、複数画像をまとめて一つの製本化された形態で出力する場合等)、複数のURLを端末側で予め取得しておく必要がある。つまり、出力対象の特定及びそれらのURL特定、出力順の整理(複数の対象画像のなかで、どれが先頭で以下どのような順番で出力するのか、という指定)を、出力デバイスへの送信前に予め端末側で行っておくのが前提となる。複数のURLをどこかに書き出す等して覚えておく等、ユーザが工夫して操作する必要があり、操作性としては非常によくないという問題がある。
3:対象がサーバー上の単なる画像、つまり単純なURLではなく、サーバー上のデータをサービスが加工した結果をデバイスから出力したいという場合には、事前に加工処理をサーバー上で実行し、その結果のデータに対してURLプリントを行う必要がある。この場合も、デバイスからの出力とは分離した処理として加工処理を実行する前準備が必要であり、出力後に加工結果の文書を廃棄する等の後処理も必要等、ユーザに様々な操作を強いるという、不便さの問題としてある。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明の画像処理装置は、クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続手段と、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と、前記取得手段で取得された前記UI部品と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成手段で生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合手段と、前記結合手段で結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
係る構成とすることにより、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明のサーバー装置は、クライアント端末装置と自サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、自サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得手段と、前記サービス情報取得手段で取得されたサービス情報と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
係る構成とすることにより、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
【0015】
また、本発明は、制御方法、プログラム及び記憶媒体としてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0018】
<実施形態1>
[システム構成]
図1は、統合出力システムのシステム構成の一例を示す図である。
サーバー装置の一例であるWebアプリケーションサーバー1001は、文書やファイル、画像等のデータに対する様々なサービスを提供する。
ここでサービスとは、データの保管や入出力を初め、データの要約・部分抽出・合成・書式変換(例えば帳票変換等、表示様式等の変換)・データ形態の変換(例えばPDF変換等、データ構造・形式自体の変換)等の機能を提供するものである。
またWebアプリケーションサーバー1001は、サービスを実行するにあたってその動作や実行結果に影響するパラメータを設定・変更するためのUIを、ブラウザにて表示可能な形式(HTML等)で配信する機能も有する。
Webアプリケーションサーバー1001は、インターネット上で公開され、一般的なオフィスからアクセス可能なものとする。
【0019】
画像処理装置の一例である出力デバイス1002は、所定の形式で受け取ったデータを指定された設定に従って印刷やFAX転送、メール転送等実行する出力機能を有する。また、出力デバイス1002は、自デバイスの給紙状態やフィニッシャー機器の設置状況等を検知し、現在の能力・状態を把握する機能も有する。更に、出力デバイス1002は、Webサーバー等に接続できるHTML通信機能を有し、外部のWebブラウザ等からのHTML接続を受け付け、応答するWebサーバー機能も有する。
クライアント端末装置の一例であるクライアント端末1003は、インターネット及びイントラネット内のWebサーバーに接続して、Webサーバーから配信されるHTMLを描画して表示可能な汎用ブラウザがインストールされたPCである。本実施形態に関わる統合出力システムの操作は、ユーザが本端末の汎用ブラウザを使用して行うものである。
【0020】
なお、出力デバイス1002とクライアント端末1003とは、オフィス内のローカルエリアネットワーク(LAN)内に設置されており、インターネット等の外部ネットワークからはアクセス出来ない環境となっている。つまり、Webアプリケーションサーバー1001からは出力デバイス1002及びクライアント端末1003へは共にアクセス出来ない。もちろん、LANからインターネットへのアクセスは可能であり、出力デバイス1002及びクライアント端末1003からWebアプリケーションサーバー1001へのアクセスは可能である。
【0021】
[ハードウェア構成]
図2は、ホストコンピュータ100と画像形成装置300とのハードウェア構成の一例を示す図である。
ここで言及するホストコンピュータ100は、Webアプリケーションサーバー1001を構成するコンピュータを示し、画像形成装置300は、出力デバイス1002を構成するコンピュータを示す。
まず、ホストコンピュータ100の構成について説明する。なお、図2に示されるハードウェア構成は、一般的な情報処理装置のハードウェア構成に相当するものとし、本実施形態のホストコンピュータ100には一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用することができる。
【0022】
図2において、CPU201は、ROM203のプログラム用ROMに記憶された、或いはハードディスク211からRAM202にロードされたOSやアプリケーション等のプログラムを実行する。ここでOSとはコンピュータ上で稼動するオペレーティングシステムの略語であり、以下、オペレーティングシステムのことをOSと呼ぶ。後述する各フローチャートの処理は、CPU201がプログラムに基づき処理を実行することにより実現される。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ(KBC)205は、キーボード209や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC)206は、CRTディスプレイ210の表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)207は、各種データを記憶するハードディスク(HD)211やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等におけるデータアクセスを制御する。PRTC208は、接続された画像形成装置300との間の信号の交換を制御する。接続のための回線310は、LANやUSB等種々の接続形態を適用可能である。NC212はネットワークに接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。ここでは、ネットワークを介して、更に他の画像形成装置、周辺機器と接続する形態であってもよい。
なお、ここでは、ホストコンピュータ100は、Webアプリケーションサーバー1001を構成するコンピュータを示すものとして説明を行っているが、クライアント端末1003を構成するコンピュータを示すものとしてもよい。
【0023】
次に、画像形成装置300の構成について説明する。図2に示すように、画像形成装置300において、301は、画像形成装置300のCPUであり、ROM302や、外部メモリ303に記憶された制御プログラムに基づいてシステムバス304に接続される各ブロックを制御する。CPU301の処理により生成された画像信号が、印刷部I/F305を介して、印刷部(画像形成装置エンジン)306に出力情報として出力される。また、CPU301は、入力部307を介してホストコンピュータ100との通信処理が可能となっており、画像形成装置300内の情報等をホストコンピュータ100に通知できる。なお、印刷部306は、図示していないオプションハードウェア(フィニッシャー等)を接続することで機能拡張可能なようになっており、かつ、オプションハードウェアの有無や性能の検知も可能となっている。
ROM302内のプログラムROMは、CPU301の制御プログラム等を記憶している。ROM302内のフォント用ROMには、出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等を記憶している。ROM302内のデータ用ROMには、ハードディスク等の外部メモリ303がない画像形成装置の場合、ホストコンピュータ100上で利用される情報等を記憶している。
【0024】
RAM308は、CPU301の主メモリや、ワークエリア等として機能するRAMであり、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。また、RAM308は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。
外部メモリ303は、メモリコントローラ(MC)309によりアクセスを制御される。外部メモリ303は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、操作部311は、操作のためのスイッチ及びLED表示器等で構成されている。
スキャナI/F312は、スキャナ部313から受け取った画像データに対して、補正、加工、及び編集を行う。スキャナ部313は、原稿上の画像を露光走査して得られた反射光をCCDに入力することで画像の情報を電気信号に変換する。更に、スキャナ部313は、電気信号をR、G、B各色からなる輝度信号に変換し、前記輝度信号を画像データとして読み込む。ユーザが操作部311から読み取り開始を指示すると、スキャナ部313に原稿読み取り指示が与えられる。スキャナ部313は、この指示を受けると原稿の読み取り動作を行う。なお、原稿の読み取り方法は原稿フィーダ(不図示)にセットされる自動送り方式の形態であってもよい。また、原稿を不図示のガラス面上に載せ、露光部を移動させることで原稿の走査を行う方法であってもよい。
【0025】
[ソフトウェア構成]
図3Aは、サービス提供システム3000のシステム構成の一例を示す図である。また、図3Bは、出力デバイスシステム3010のシステム構成の一例を示す図である。
サービス提供システム3000は、Webアプリケーションサーバー1001上で動作するソフトウェアである。矩形で図示した構成要素は、それぞれがソフトウエアコンポーネントに該当し、コンポーネントの配置構成等はシステム構成やプラットフォームに依存する。
また、出力デバイスシステム3010は、出力デバイス1002上で動作するソフトウェアである。矩形で図示した構成要素は、それぞれがソフトウエアコンポーネントに該当し、コンポーネントの配置構成等はシステム構成やプラットフォームに依存する。
【0026】
[サービス提供システム]
メイン制御部3002は、実施形態に係るサービス提供システム3000のシステム全体を制御し、後述する各部に対する指示、管理を行う。
データ送受信部3001は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して出した命令やデバイスからの接続要求を受け取り、メイン制御部3002より指示を受けた結果をクライアント端末1003や出力デバイス1002へ返答する。
セッション記憶部3003は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して、更に出力デバイスを介して、サービス提供システム3000にアクセスしてから、同一ユーザからのアクセスであることを示すためのセッション情報を生成する。更に、セッション記憶部3003は、ユーザが統合出力システムへのアクセスをやめる(ログアウト)、若しくは自動タイムアウト等でセッションが切れるまでの間、繰り返し使用する各種情報をセッション情報と関連付けて保持する。
【0027】
Web UI生成部3004は、メイン制御部3002より指示を受け、状況に応じたWeb UI(HTML)を生成する。ここで、Web UI生成部3004が生成するWeb UIは、HTMLだけに限定するものではなく、Java(登録商標)Script等のスクリプト言語が埋まっていてもよい。
データ入出力部3005は、メイン制御部3002より指示を受け、データ記憶部3006に対して、データの登録、保存、更新、取り出し等の操作を行う。
データ記憶部3006は、入力されたデータが保存されると共に、データが保存されているフォルダやその属性、及びそのセキュリティレベル等を保存する。データ記憶部3006は、例えば、データ入出力部3005によって制御される。
【0028】
サービス管理部3007は、メイン制御部3002より指示を受けて動作し、サービス提供システム3000が保持する各サービスの情報管理や入出力パラメータ等の設定情報の管理を行う。更に、複数のサービスが連続して実行される場合、サービス管理部3007は、そのシーケンス等サービスの呼び出し制御も行う。
サービス実行部3008は、実際のサービス処理が実行される部分で、具体的なデータの加工処理や、データの入出力に伴う必要情報の収集等の処理が実行される。
【0029】
[出力デバイスシステム]
メイン制御部3012は、実施形態に係る出力デバイスシステム3010のシステム全体を制御し、後述する各部に対する指示、管理を行う。
接続要求応答部3011は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して出した命令を受け取ってメイン制御部3012へ送り、メイン制御部3012より指示を受けた結果をクライアント端末1003へ返答する。
セッション記憶部3013は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して、出力デバイスシステム3010にアクセスしてから、同一ユーザからのアクセスであることを示すためのセッション情報を生成する。更に、セッション記憶部3013は、ユーザが統合出力システムへのアクセスをやめる(ログアウト)、若しくは自動タイムアウト等でセッションが切れるまでの間、繰り返し使用する各種情報をセッション情報と関連付けて保持する。
【0030】
Webサーバー接続部3014は、メイン制御部3002より指示を受けてサービス提供システム3000のデータ送受信部3001へ接続し、メイン制御部3012から受けた命令を送信すると共に、その結果を受け取りメイン制御部3012へ返す。
デバイス状態確認部3015は、メイン制御部3002より指示を受けて給紙状態やフィニッシャー等のオプション設置状況等自デバイスの状態・能力を確認し、メイン制御部3012へ報告を行う。
デバイス用設定UI生成部3016は、メイン制御部3002の指示に基づいてデバイスの設定用UIをHTML等クライアント端末へ配信可能な形態で生成する。ここで、デバイス用設定UI生成部3016が生成するUIは、HTMLだけに限定するものではなく、JavaScript等のスクリプト言語が埋まっていてもよい。
【0031】
プレビュー生成部3017は、メイン制御部3012の指示に基づいてサービス提供システム3000からの出力プレビューと出力デバイスの出力設定情報とを基に、Webアプリケーションサーバー1001上のサービスと出力デバイス1002との双方の処理を反映させたプレビューを動的に生成する。
サービス提供システム3000がプレビュー画像の配信機能を有していない場合、一度、サービス提供システム3000から出力デバイスシステム3010へ出力を実行し、そのデータを基に、画像変換して出力デバイスの設定を反映させたプレビューを生成する。
【0032】
Web UI合成部3018は、以下の3つのUIを合成する。
(1)Webサーバー接続部3014を通して、サービス提供システム3000から取得したサービス用設定UI
(2)デバイス用設定UI生成部3016により生成されたデバイス設定UI
(3)プレビュー生成部3017が生成した、サービス提供システム3000からの出力設定と出力デバイスの出力設定とを反映したプレビュー提示用UI
出力部3019は、実際に、メイン制御部3012から指示されたデータ(サービス提供システム3000からWebサーバー接続部3014を介して取得したデータ)を指示された設定で出力処理を実行する。
【0033】
[ユースケース]
図4は、ユースケースの一例を示した図である。
4001は、本ユースケースに用いる文書データ群であり、複数の文書が対象となっている。この4001のデータは、Webアプリケーションサーバー1001に格納されているものとする。
4002は、4001の文書データ群を要約してまとめた結果(中間生成物)である。この要約処理はサービス提供システム3000で提供される要約サービスによって行われるものとする。ちなみに本ユースケースではデータ処理サービスの一例として要約サービスを用いて説明を行うが、データ処理サービスが提供する機能は要約以外でもよい。例えば、データの部分抽出・合成・書式変換(例えば帳票変換等、表示様式等の変換)・データ形態の変換(例えばPDF変換・暗号化・復号化等、データ構造・形式の変換)等の機能でもよい。
4003は、4002の中間性生物を製本化し出力した結果である。この製本化出力処理は既知の技術であり、出力デバイス1002の機能によって行われる。
【0034】
図5Aは、最終印刷処理直前にクライアント端末1003のブラウザから見えるUIの一例を示す図である。
500は、最終印刷処理直前にクライアント端末1003のブラウザから見えるUIである。
【0035】
図5Bは、ポートレットの結合の一例を示す図である。図5Aの500を、部分ごとに分割すると、図5Bの501に示すように1つのボタンと5つの部位との集合からなる。一つ一つの部位はUI部品の一例であるポートレットと呼ばれるHTML(Java Script等のスクリプト文を含むことがある)によって記述された部品である。
ポートレット5011は、文書データの格納場所(ディレクトリ)を特定するサービスのポートレットで、指定された文書リスト情報を出力する。
ポートレット5012は、文書指定サービスのポートレットであり、任意の文書リストを表示することが可能で、通常はポートレット5011から出力される文書リスト情報を表示する。
【0036】
ポートレット5013は、要約変換サービスの設定項目ポートレットであり、要約変換実行時に影響するパラメータを指定する。
ポートレット5014は、デバイスからの出力体裁(印刷体裁)設定用ポートレットであり、デバイスからの出力時に影響するパラメータ項目を設定する。
ポートレット5015は、プレビューポートレットであり、Webアプリケーションサーバー1001(ひいてはサービス提供システム3000)で提供されるサービスの出力設定と出力デバイス1002の出力設定との両方を合成したプレビューを提示する。
ボタン5016は、出力実行ボタンであり、ポートレットでの設定に従って出力処理を実行するためのボタンである。ボタン5016は、ボタン押下アクションによって、デバイス出力システムへ出力処理実行命令を送付可能なようにHTML(Java Script等のスクリプト文を含むことがある)によって記述されている。
以下、本ユースケースに従って、これらポートレットが生成・合成・配信され、処理が実行される過程を説明する。
【0037】
まず、クライアント端末1003からWebアプリケーションサーバー1001(ひいてはサービス提供システム3000)へ直接アクセスしている場合、ポートレット5011とポートレット5012とのみがクライアント端末1003へ配信される。このため、図5Cの502に示すようなUIになる。図5Cは、Webアプリケーションサーバー1001利用時のUIの一例を示す図である。このとき、本統合出力システムへアクセスするためのボタン5021(ここでは「カスタムプリント」ボタンとしている)が表示されているものとする。
ここでいう、本統合出力システムへのアクセスとは、クライアント端末1003のブラウザから直接サービス提供システムへアクセスすることではなく、出力デバイスシステム経由でサービス提供システムへアクセスすることを指している。
【0038】
ユーザが「カスタムプリント」ボタン5021を押下すると、図5Dの503に示すように出力デバイスシステム(の接続要求応答部3011)へアクセスするためのアドレス若しくは、ネットワーク識別名を指定できるようなダイアログが表示される。図5Dは、統合出力システムへのアクセスの一例を示す図である。ユーザは、図5Dに示されるダイアログを介して、出力デバイスシステム3010を指定し、OKボタンを押す。すると、ブラウザから出力デバイスシステム3010へ接続要求が送られる。このとき、クライアント端末1003からは、サービス提供システム3000のアドレスとサービス提供システム3000へのアクセスで利用していたセッション情報とが出力デバイスシステム3010へ送付される。
【0039】
図6Aは、出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
S6001において、出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003からの接続要求を受け付ける。接続要求を受けた出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003から接続要求と同時に受け取った、サービス提供システム3000の識別情報の一例であるアドレスを基に、S6002においてサービス提供システム3000へのアクセスを行う。また、S6003において、出力デバイスシステム3010は、Webアプリケーションサーバー1001が提供するサービスに関する情報の取得要求をWebアプリケーションサーバー1001(又はサービス提供システム3000)に送信する。なお、出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003から接続要求時に渡されたクライアント端末1003とWebアプリケーションサーバー1001との接続に関するセッション情報を前記取得要求に含めて送信する。
【0040】
出力デバイスシステム3010からの取得要求を受けたサービス提供システム3000のメイン制御部3002は、前記取得要求に含まれていたセッション情報に基づいて、クライアント端末1003のユーザが利用可能なサービスの情報を列挙するようサービス管理部3007へ指示を出す。列挙された情報(サービスに関する情報)は、サービス提供システム3000によって、要求元の出力デバイスシステム3010へ返信される。
S6004において、出力デバイスシステム3010は、サービス提供システム3000より前記サービスに関する情報(サービス情報)を受け取る。
【0041】
受け取ったサービス情報に関して出力デバイスシステム3010は自デバイス(自画像処理装置)のデバイス(例えば印刷部306やスキャナ部313等)で処理可能なデータ形態で出力が可能なのか否かをS6005からS6010までのステップで確認をする。例えば、そのデバイスで出力処理できるデータ形態がPDF/BMP/PSであった場合、サービスの出力形態はこれらの形態の何れかである必要がある。つまり、S6005において、出力デバイスシステム3010が確認(チェック)したサービスの出力形態が、S6006において、これらのPDF/BMP/PSの何れかに該当するかどうかを出力デバイスシステム3010がチェックする。該当しない場合、出力デバイスシステム3010は、S6009及びS6010の処理を経て、サービス情報のうち、次の未チェックのサービス(サービス情報)に対して同様のチェックを繰り返す。
なお、上記の例では、データ形態(PDFやPS等)を処理できるかどうかを条件にチェック(判定)を行っているが、出力データサイズや出力用紙サイズ(非可変の場合のみ)、等を条件にデバイスで出力処理できるデータ形態か否かを判定するようにしてもよい。
【0042】
ここで、出力デバイスシステム3010がS6006で、サービスの出力が自デバイスで処理可能な出力形態であると判断したサービス(第一のサービス)が許容可能な入力形態でデータを出力するサービス(第二のサービス)は、前記第一のサービスを経由させれば、出力デバイスシステム3010のデバイスで利用可能であるといえる。このため、このようなサービスも自デバイスで処理可能なデータ形態で出力を行うサービスであると言える。
例えば、文書データの格納パスを指定(入力)すると、個々の文書データ識別子を返す、文書ディレクトリサービスを考える。この場合、個々の文書データ識別子を基に、PDFデータを出力するようなサービスがあれば、この文書ディレクトリサービスも最終的に出力デバイスシステム3010のデバイスで処理可能なデータを出力するサービスと判断することができる。
【0043】
よって、S6007において、出力デバイスシステム3010は、前記第一のサービスの入力形態と一致した出力形態であるサービスもサービス提供システム3000が提供するサービス群(前記サービス情報)から探す。S6008において出力デバイスシステム3010は、S6006及びS6007の検索で見つかったサービスに関するポートレットをサービス提供システム3000からダウンロードする(こうしてダウンロードしたポートレット群をポートレット群1とする。)。
S6005からS6010までの処理で全てのサービスについてチェックし終えた場合、出力デバイスシステム3010は、S6011の処理へと進む。S6011において、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、デバイス状態確認部3015に指示を出し、自デバイスの給紙状態やフィニッシャー等のオプション設置状況から、自デバイスの能力・状態(能力情報及び状態情報)を把握する。この把握した能力・状態を基に、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、デバイス用設定UI生成部3016に指示を出し、出力デバイスの出力設定用ポートレットを生成する。このポートレット上では、例えば印刷体裁として、紙サイズや印刷部数、ページレイアウトや製本形態の指定等が指定できるものとし、複数のポートレットに分かれていてもよい(このポートレット群をポートレット群2とする。)。
【0044】
次にS6012において、出力デバイスシステム3010は、ポートレット群1とポートレット群2との設定を反映した、プレビュー部品の一例であるプレビューポートレットを生成する。まず、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、Webサーバー接続部3014を通して、ポートレット群1を利用した場合に想定される出力プレビュー画像をサービス提供システム3000に要求する。メイン制御部3012は、プレビュー生成部3017にサービス提供システム3000から受信したプレビュー画像を渡すと共に、ポートレット群2の設定情報を反映した画像に変換して、表示するプレビューポートレットを生成させる。
S6013において、出力デバイスシステム3010は、ポートレット群1、ポートレット群2、プレビューポートレット及びこれらのポートレットで設定した通りの出力を実行するトリガとなる出力実行ボタンを合成(結合)し、一つのUI(図5A参照)とする。
【0045】
S6014において、出力デバイスシステム3010は、合成したUI(UI画面)を、クライアント端末1003へ返信(又は送信)する。
クライアント端末1003は、この合成されたUIを受け取り、ユーザが設定を任意に変更する。設定の変更が行われると、その変更された設定の内容は出力デバイスシステム3010とサービス提供システム3000とへ通知される。この設定変更の通知がトリガとなって、サービス提供システム3000から配信されるプレビュー画像の更新と出力デバイスシステム3010でのプレビュー再生成とが実行され、プレビューポートレットが動的に更新される。
【0046】
クライアント端末1003で表示された出力実行ボタンをユーザが押下すると、現在の設定が出力デバイスシステム3010とサービス提供システム3000とへ通知され、前記設定に従って出力処理が実行される。より具体的に説明すると、サービス提供システム3000で出力処理(本ユースケースの場合、要約変換処理)が実行される。この出力結果は、サービス提供システム3000のテンポラリ領域に保存され、セッション情報で特定されるリクエスト元の出力デバイスシステム3010からしかアクセスできない。次に、出力デバイスシステム3010は、サービス提供システム3000へアクセスし、生成された出力結果の取得を行う。
出力デバイスシステム3010は、出力結果を取得した後、出力デバイス向けに指定された出力設定(本ユースケースでは製本出力)に従い、メイン制御部3012の指示に基づいて、出力部3019が出力処理を実行する。
【0047】
最終出力が完了した場合、出力デバイスシステム3010は、サービス提供システム3000に対してその旨(完了した旨)を通知する。サービス提供システム3000は、出力デバイスシステム3010からの完了通知を受け取ると、サービス提供システム3000側の出力結果として生成した中間生成物4002(本ユースケースでは要約変換後の文書)を削除する。その後、出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003へ完了画面の提示を行うと共に、元々クライアント端末1003がアクセスしていたWebアプリケーションサーバー1001のアドレスに対してリダイレクトさせるようにする。
【0048】
本実施形態によれば、出力デバイス1002からサービスを提供するWebアプリケーションサーバー1001への一方通行通信しか許容されないような環境でも、サービス及び出力デバイス双方の出力設定を反映したプレビューを生成・提示することができる。
また、対象文書の特定とデバイスからの出力体裁の指定とが一つのUI上で可能なため、複数の文書を一つの出力物として出力したい場合でも、出力対象の識別子特定等を事前にユーザが工夫して操作する必要がなく、操作性を向上させることができる。
加えて、サーバー上のデータをそのままではなく、サーバーで提供されるサービスによって加工した結果をデバイスから出力したいという場合にも、一つのトランザクションの中でサービスの加工処理とデバイスからの出力の両方を実行できる。これによりユーザは中間生成物出力のための前準備や中間生成物の削除といった後処理を手動で行う必要も無く、操作性を向上させることができる。
更に、Webアプリケーションサーバー1001からの出力物をクライアント端末1003へダウンロードせずに印刷することも可能であり、クライアント端末1003から電子データが漏洩する等の問題を回避することもできる。
【0049】
<実施形態2>
実施形態1では、S6005からS6010までの処理の中で、出力デバイスシステム3010が自デバイスで利用可能なサービス(サービスの出力形態が自デバイスで処理可能な出力形態であるサービス)の特定処理を行っていた。しかし、通常、出力デバイス側はCPU等貧弱なハードであることが多いため、出力デバイス側で多くの処理を行うことは望ましくない。
そこで、このS6005からS6010までの処理に相当する処理をサービス提供システム3000において行うようにしてもよい。
【0050】
図6Bは、出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。なお、図6Bにおいて、図6Aと同様の処理を実行するステップには同符号を付してある。
図6AのS6001、S6002と同様、出力デバイスシステム3010は、図6BのS6001、S6002を実行する。処理内容は図6AのS6001、S6002と同じである。
次にS6103において、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、デバイス状態確認部3015へ指示を出し、現状の給紙状態やフィニッシャー等のオプション設置状況を確認させ、現在の能力・状態を把握する。出力デバイスシステム3010は、この現状の能力・状態等からデータの出力形態としてデバイスが処理可能なデータ形態を特定する。
【0051】
S6104において、出力デバイスシステム3010は、S6103で特定したデバイスが処理可能なデータ形態を、パラメータとしてサービス提供システム3000へ送信し、デバイスで利用可能なサービスのポートレットを要求する。なお、出力デバイスシステム3010は、S6001でクライアント端末1003から受け取った接続要求に含まれるセッション情報をパラメータに含め、サービス提供システム3000へ送信する。
S6104で出力デバイスシステム3010からサービス提供システム3000へ前記要求が送信されると、サービス提供システム3000において図6Cに示される処理が実行される。図6Cは、Webアプリケーションサーバー1001上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
S6201において、サービス提供システム3000のデータ送受信部3001は、出力デバイスシステム3010からのサービスポートレットの受信要求を受け取る。受け取った受信要求は、データ送受信部3001からメイン制御部3002に送られ、メイン制御部3002は、要求に含まれるパラメータである、デバイスが処理可能なデータ形態の情報及びセッション情報を抽出する。ステップS6202において、メイン制御部3002は、セッション情報を渡し、自Webアプリケーションサーバー1001(自サーバ)が提供するサービスの情報のうち、クライアント端末1003のユーザが利用可能なサービスを取得するようサービス管理部3007に指示を出す。サービス管理部3007は、セッション情報に基づき、クライアント端末1003のユーザが利用可能なサービスを取得する(サービス情報取得)。
【0052】
取得したサービス情報に関して、メイン制御部3002は、要求元デバイスで処理可能なデータ形態と比較して、要求元デバイスで利用可能(処理可能な)なサービスの特定をS6203からS6208までの処理で行う。このS6203からS6208までの処理は、上述したS6005からS6010までの処理と同様である。
メイン制御部3002は、S6204において、S6006と同様、サービスの出力が要求デバイスで処理可能な出力形態であると判断した場合、S6205において、サービス経由でならば、要求デバイスで処理可能なサービスを探す。
S6206において、メイン制御部3002は、S6205の検索で見つかったサービスに関するポートレットをWeb UI生成部3004に生成させ、後ほど要求元デバイスへ返信するために用意しておく。
全てのサービスをチェックし終えた場合、メイン制御部3002は、S6209へ進み、用意したポートレット群を出力デバイスシステム3010へと返信する。
【0053】
S6209でサービス提供システム3000から出力デバイスシステム3010へポートレット群が返信されると、出力デバイスシステム3010は、図6BのS6105に処理を実行する。S6105において、Webサーバー接続部3014は、受け取ったポートレット群をメイン制御部3012へ渡す。(本実施形態では、こうして受信したポートレット群をポートレット群1とする)
その後は、図6AのS6011からS6014までの処理と同様の処理が実行され、合成されたUIが、出力デバイス1002からクライアント端末1003へ返信される。
本実施形態によれば、CPU等のハードが貧弱な出力デバイス1002側の処理の一部を、高性能なハードをもつことが通常なWebアプリケーションサーバー1001側にて処理させることで、出力デバイス1002側の負荷を軽減させることができる。
【0054】
<その他の実施形態>
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0055】
また、システム或いは装置の前記中央演算処理手段が読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、システム或いは装置上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0056】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、前記システム或いは装置に挿入された機能拡張カードや、接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0057】
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0058】
以上、上述した各実施形態によれば、Webアプリケーションサーバー/出力デバイス、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
つまり、出力デバイスからサービスを提供するWebアプリケーションサーバーへの一方通行通信しか許容されないような環境でも、対象文書の特定とデバイスからの出力形態(出力体裁)の指定とが一つのUI上で可能となる。よって、複数の文書を一つの出力物として出力したい場合でも、出力対象の識別子特定等を事前にユーザが工夫して操作する必要がなく、操作性を向上させることができる。
またWebアプリケーションサーバー上のデータをそのままではなく、サーバーで提供されるサービスによって加工した結果をデバイスから出力したいという場合にも、一つのトランザクションの中でサービスの加工処理とデバイスからの出力の両方を実行できる。これによりユーザは中間生成物出力のための前準備や中間生成物の削除等の後処理を手動で行う必要も無く、操作性を向上させることができる。
【0059】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】統合出力システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】ホストコンピュータ100と画像形成装置300とのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3A】サービス提供システム3000のシステム構成の一例を示す図である。
【図3B】出力デバイスシステム3010のシステム構成の一例を示す図である。
【図4】ユースケースの一例を示した図である。
【図5A】最終印刷処理直前にクライアント端末1003のブラウザから見えるUIの一例を示す図である。
【図5B】ポートレットの結合の一例を示す図である。
【図5C】Webアプリケーションサーバー1001利用時のUIの一例を示す図である。
【図5D】統合出力システムへのアクセスの一例を示す図である。
【図6A】出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
【図6B】出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
【図6C】Webアプリケーションサーバー1001上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
【0061】
1001 Webアプリケーションサーバー
1002 出力デバイス
1003 クライアント端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、サーバー装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスのネットワーク化が進む中、出力デバイスもオフィスのネットワークにつなげられ、オフィス内の各端末装置(端末)からの出力指示に基づいて、印刷、FAX送信等の出力処理をネットワーク越しに実行することが通常となってきた。
また、出力デバイスの高機能化に伴い、出力体裁の設定(カラーモノクロ指定や製本形態出力、両面印刷等)は多岐にわたるようになってきた。設定の選択肢が多岐にわたるにつれ、ユーザが意図した出力体裁とは異なることに出力後に気づくケースも多くなってきた。
このため出力する前に事前に出力形態の確認を行うプレビュー機能が重要となってきている。
【0003】
従来、デバイスへの出力にあたっては、端末にインストールされたデバイス専用のドライバと出力デバイスとが通信を行うことで、対象出力デバイスの能力及び状態を端末側へ吸い上げ、可能な出力体裁の情報を端末側のドライバUIにて表示していた。ここでいう、対象出力デバイスの能力及び状態とは、フィニッシャー等のデバイスオプション設置状況、給紙状況やインク/トナーの量等の状態を指す。
端末側のドライバは取得した情報を基にユーザインターフェースを制御し、ユーザに対して設定可能な体裁項目を表示するだけでなく、ユーザが選択した設定項目に従った出力プレビューを表示することも可能としていた。この出力プレビューの中には、ユーザが表示された体裁項目の選択状態を変更することで、出力プレビューが切り替わる等、動的にプレビューを生成するものも存在する。
【0004】
ここで、出力対象データがユーザ端末ではなく、ネットワーク上のサーバー(サーバー装置)に置かれていた場合、ユーザ端末のドライバと出力デバイスとの通信だけではデータを反映した出力プレビューを生成することが出来ない。この場合、指定されたサーバー上のデータを取得する処理が加わり、プレビュー生成を可能としていた。
但し、これら上記のケースでは、使用するデバイスに対応した専用ドライバや専用ドライバに代わる役割を果たす仲介アプリケーションがユーザ端末にインストールされていることを前提としていた。しかし、近年では、各端末のメンテナンスやセキュリティの観点から、各端末に出力デバイス用のドライバや仲介アプリケーションをインストールすることは問題とされている。
【0005】
例えば、ドライバや仲介アプリケーションを端末にインストールした場合、それらのプログラムになんらかの障害が含まれていた場合、それらのドライバや仲介アプリケーションの更新プログラムをインストールする必要性が発生する。これはオフィス端末の管理者にとっては非常に大きな負荷である。更に、ドライバや仲介アプリケーションがセキュリティ上の脆弱性を含むと露呈した場合には、オフィスのネットワーク全体が脅威にさらされる場合もある。
近年ではこれらの背景も含め、汎用的なブラウザの使用のみを許可した「シンクライアント」でWebサーバーや出力デバイスへアクセスし、目的の業務を遂行できるシステムが望まれている。
更に、プレビュー生成のためにサーバーからデータを端末へダウンロードする場合、通常OSの一時ファイル用ディレクトリに一時ファイルとしてデータが置かれる。この場合「印刷はできても電子データは取得できない」といった制限(権限)をサーバーシステム上で設けていても、印刷時に置かれる一時ファイル用ディレクトリから容易に電子ファイルを取得できるため、データが漏洩してしまう問題もある。
【0006】
一方、特許文献1に示されているように、サーバーに予め利用するデバイスの専用ドライバをインストールしておき、サーバーが出力デバイスと通信するシステムも考案されている。この場合、プレビュー機能に関しては、出力体裁(出力形態)の情報をサーバーがデバイスから直接取得し、サーバー側でプレビュー生成して端末へ提示することが可能である。また、汎用ブラウザのみでサーバーへ指示を出すことができるため、ユーザ端末には専用ドライバや仲介アプリケーション等をインストールする必要もない。
但し、サーバーがインターネット上に存在するような場合、サーバーからオフィス内のローカルネットワーク(LAN)上に存在する出力デバイスへは通常、セキュリティの問題上、アクセスが許容されないことがほとんどである。
この場合、サーバーにインストールされた専用ドライバからデバイスへの通信が実行できず、出力デバイスの能力や状態の取得ができない。よって、出力デバイスの能力や状態を反映させたプレビューの生成を行うことも、サーバーからの印刷処理の実行も行うこともできないという問題がある。
【0007】
また、インターネット上のWebサーバーにある画像をLAN上に存在する出力デバイスにて出力する場合、URLプリントという仕組みも考案されており、次のような仕組みで実現されている。
まず、Webサーバー上にある目的の画像を指し示すURLを調べ、出力デバイスに渡す。URLを出力デバイスへ渡す方法としては様々だが、一例を挙げると携帯電話等の端末に組み込まれた赤外線通信機能を用い、同じく赤外線通信機能を保持する出力デバイスへ画像のURLを送信する方法がある。
URLを渡された出力デバイスは、渡されたURLを基にWebサーバーへアクセスし、対象画像のダウンロードと、その画像の出力処理と、を実行する。
この場合、出力デバイス側からサーバーにアクセスを行い、画像の取得をするため、LAN上に存在する出力デバイスでも、インターネット上にあるサーバー上のデータを出力することが可能である。
【0008】
【特許文献1】特開2007−328639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
但し上述のようにURLプリントを実施した場合でも、以下のような問題がある。
1:端末からは基本的にWebサーバー上にある対象画像のURLを渡すだけなので、実文書の内容と印刷体裁を反映したプレビューとを端末側で確認することができないという問題がある。
2:URLプリントでは、複数の文書を一つの出力物として出力したい場合(例えば、複数画像をまとめて一つの製本化された形態で出力する場合等)、複数のURLを端末側で予め取得しておく必要がある。つまり、出力対象の特定及びそれらのURL特定、出力順の整理(複数の対象画像のなかで、どれが先頭で以下どのような順番で出力するのか、という指定)を、出力デバイスへの送信前に予め端末側で行っておくのが前提となる。複数のURLをどこかに書き出す等して覚えておく等、ユーザが工夫して操作する必要があり、操作性としては非常によくないという問題がある。
3:対象がサーバー上の単なる画像、つまり単純なURLではなく、サーバー上のデータをサービスが加工した結果をデバイスから出力したいという場合には、事前に加工処理をサーバー上で実行し、その結果のデータに対してURLプリントを行う必要がある。この場合も、デバイスからの出力とは分離した処理として加工処理を実行する前準備が必要であり、出力後に加工結果の文書を廃棄する等の後処理も必要等、ユーザに様々な操作を強いるという、不便さの問題としてある。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明の画像処理装置は、クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続手段と、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と、前記取得手段で取得された前記UI部品と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成手段で生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合手段と、前記結合手段で結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
係る構成とすることにより、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明のサーバー装置は、クライアント端末装置と自サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、自サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得手段と、前記サービス情報取得手段で取得されたサービス情報と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
係る構成とすることにより、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
【0015】
また、本発明は、制御方法、プログラム及び記憶媒体としてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、サーバー装置/画像処理装置、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0018】
<実施形態1>
[システム構成]
図1は、統合出力システムのシステム構成の一例を示す図である。
サーバー装置の一例であるWebアプリケーションサーバー1001は、文書やファイル、画像等のデータに対する様々なサービスを提供する。
ここでサービスとは、データの保管や入出力を初め、データの要約・部分抽出・合成・書式変換(例えば帳票変換等、表示様式等の変換)・データ形態の変換(例えばPDF変換等、データ構造・形式自体の変換)等の機能を提供するものである。
またWebアプリケーションサーバー1001は、サービスを実行するにあたってその動作や実行結果に影響するパラメータを設定・変更するためのUIを、ブラウザにて表示可能な形式(HTML等)で配信する機能も有する。
Webアプリケーションサーバー1001は、インターネット上で公開され、一般的なオフィスからアクセス可能なものとする。
【0019】
画像処理装置の一例である出力デバイス1002は、所定の形式で受け取ったデータを指定された設定に従って印刷やFAX転送、メール転送等実行する出力機能を有する。また、出力デバイス1002は、自デバイスの給紙状態やフィニッシャー機器の設置状況等を検知し、現在の能力・状態を把握する機能も有する。更に、出力デバイス1002は、Webサーバー等に接続できるHTML通信機能を有し、外部のWebブラウザ等からのHTML接続を受け付け、応答するWebサーバー機能も有する。
クライアント端末装置の一例であるクライアント端末1003は、インターネット及びイントラネット内のWebサーバーに接続して、Webサーバーから配信されるHTMLを描画して表示可能な汎用ブラウザがインストールされたPCである。本実施形態に関わる統合出力システムの操作は、ユーザが本端末の汎用ブラウザを使用して行うものである。
【0020】
なお、出力デバイス1002とクライアント端末1003とは、オフィス内のローカルエリアネットワーク(LAN)内に設置されており、インターネット等の外部ネットワークからはアクセス出来ない環境となっている。つまり、Webアプリケーションサーバー1001からは出力デバイス1002及びクライアント端末1003へは共にアクセス出来ない。もちろん、LANからインターネットへのアクセスは可能であり、出力デバイス1002及びクライアント端末1003からWebアプリケーションサーバー1001へのアクセスは可能である。
【0021】
[ハードウェア構成]
図2は、ホストコンピュータ100と画像形成装置300とのハードウェア構成の一例を示す図である。
ここで言及するホストコンピュータ100は、Webアプリケーションサーバー1001を構成するコンピュータを示し、画像形成装置300は、出力デバイス1002を構成するコンピュータを示す。
まず、ホストコンピュータ100の構成について説明する。なお、図2に示されるハードウェア構成は、一般的な情報処理装置のハードウェア構成に相当するものとし、本実施形態のホストコンピュータ100には一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用することができる。
【0022】
図2において、CPU201は、ROM203のプログラム用ROMに記憶された、或いはハードディスク211からRAM202にロードされたOSやアプリケーション等のプログラムを実行する。ここでOSとはコンピュータ上で稼動するオペレーティングシステムの略語であり、以下、オペレーティングシステムのことをOSと呼ぶ。後述する各フローチャートの処理は、CPU201がプログラムに基づき処理を実行することにより実現される。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ(KBC)205は、キーボード209や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC)206は、CRTディスプレイ210の表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)207は、各種データを記憶するハードディスク(HD)211やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等におけるデータアクセスを制御する。PRTC208は、接続された画像形成装置300との間の信号の交換を制御する。接続のための回線310は、LANやUSB等種々の接続形態を適用可能である。NC212はネットワークに接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。ここでは、ネットワークを介して、更に他の画像形成装置、周辺機器と接続する形態であってもよい。
なお、ここでは、ホストコンピュータ100は、Webアプリケーションサーバー1001を構成するコンピュータを示すものとして説明を行っているが、クライアント端末1003を構成するコンピュータを示すものとしてもよい。
【0023】
次に、画像形成装置300の構成について説明する。図2に示すように、画像形成装置300において、301は、画像形成装置300のCPUであり、ROM302や、外部メモリ303に記憶された制御プログラムに基づいてシステムバス304に接続される各ブロックを制御する。CPU301の処理により生成された画像信号が、印刷部I/F305を介して、印刷部(画像形成装置エンジン)306に出力情報として出力される。また、CPU301は、入力部307を介してホストコンピュータ100との通信処理が可能となっており、画像形成装置300内の情報等をホストコンピュータ100に通知できる。なお、印刷部306は、図示していないオプションハードウェア(フィニッシャー等)を接続することで機能拡張可能なようになっており、かつ、オプションハードウェアの有無や性能の検知も可能となっている。
ROM302内のプログラムROMは、CPU301の制御プログラム等を記憶している。ROM302内のフォント用ROMには、出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等を記憶している。ROM302内のデータ用ROMには、ハードディスク等の外部メモリ303がない画像形成装置の場合、ホストコンピュータ100上で利用される情報等を記憶している。
【0024】
RAM308は、CPU301の主メモリや、ワークエリア等として機能するRAMであり、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。また、RAM308は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。
外部メモリ303は、メモリコントローラ(MC)309によりアクセスを制御される。外部メモリ303は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、操作部311は、操作のためのスイッチ及びLED表示器等で構成されている。
スキャナI/F312は、スキャナ部313から受け取った画像データに対して、補正、加工、及び編集を行う。スキャナ部313は、原稿上の画像を露光走査して得られた反射光をCCDに入力することで画像の情報を電気信号に変換する。更に、スキャナ部313は、電気信号をR、G、B各色からなる輝度信号に変換し、前記輝度信号を画像データとして読み込む。ユーザが操作部311から読み取り開始を指示すると、スキャナ部313に原稿読み取り指示が与えられる。スキャナ部313は、この指示を受けると原稿の読み取り動作を行う。なお、原稿の読み取り方法は原稿フィーダ(不図示)にセットされる自動送り方式の形態であってもよい。また、原稿を不図示のガラス面上に載せ、露光部を移動させることで原稿の走査を行う方法であってもよい。
【0025】
[ソフトウェア構成]
図3Aは、サービス提供システム3000のシステム構成の一例を示す図である。また、図3Bは、出力デバイスシステム3010のシステム構成の一例を示す図である。
サービス提供システム3000は、Webアプリケーションサーバー1001上で動作するソフトウェアである。矩形で図示した構成要素は、それぞれがソフトウエアコンポーネントに該当し、コンポーネントの配置構成等はシステム構成やプラットフォームに依存する。
また、出力デバイスシステム3010は、出力デバイス1002上で動作するソフトウェアである。矩形で図示した構成要素は、それぞれがソフトウエアコンポーネントに該当し、コンポーネントの配置構成等はシステム構成やプラットフォームに依存する。
【0026】
[サービス提供システム]
メイン制御部3002は、実施形態に係るサービス提供システム3000のシステム全体を制御し、後述する各部に対する指示、管理を行う。
データ送受信部3001は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して出した命令やデバイスからの接続要求を受け取り、メイン制御部3002より指示を受けた結果をクライアント端末1003や出力デバイス1002へ返答する。
セッション記憶部3003は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して、更に出力デバイスを介して、サービス提供システム3000にアクセスしてから、同一ユーザからのアクセスであることを示すためのセッション情報を生成する。更に、セッション記憶部3003は、ユーザが統合出力システムへのアクセスをやめる(ログアウト)、若しくは自動タイムアウト等でセッションが切れるまでの間、繰り返し使用する各種情報をセッション情報と関連付けて保持する。
【0027】
Web UI生成部3004は、メイン制御部3002より指示を受け、状況に応じたWeb UI(HTML)を生成する。ここで、Web UI生成部3004が生成するWeb UIは、HTMLだけに限定するものではなく、Java(登録商標)Script等のスクリプト言語が埋まっていてもよい。
データ入出力部3005は、メイン制御部3002より指示を受け、データ記憶部3006に対して、データの登録、保存、更新、取り出し等の操作を行う。
データ記憶部3006は、入力されたデータが保存されると共に、データが保存されているフォルダやその属性、及びそのセキュリティレベル等を保存する。データ記憶部3006は、例えば、データ入出力部3005によって制御される。
【0028】
サービス管理部3007は、メイン制御部3002より指示を受けて動作し、サービス提供システム3000が保持する各サービスの情報管理や入出力パラメータ等の設定情報の管理を行う。更に、複数のサービスが連続して実行される場合、サービス管理部3007は、そのシーケンス等サービスの呼び出し制御も行う。
サービス実行部3008は、実際のサービス処理が実行される部分で、具体的なデータの加工処理や、データの入出力に伴う必要情報の収集等の処理が実行される。
【0029】
[出力デバイスシステム]
メイン制御部3012は、実施形態に係る出力デバイスシステム3010のシステム全体を制御し、後述する各部に対する指示、管理を行う。
接続要求応答部3011は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して出した命令を受け取ってメイン制御部3012へ送り、メイン制御部3012より指示を受けた結果をクライアント端末1003へ返答する。
セッション記憶部3013は、クライアント端末1003においてユーザがブラウザを介して、出力デバイスシステム3010にアクセスしてから、同一ユーザからのアクセスであることを示すためのセッション情報を生成する。更に、セッション記憶部3013は、ユーザが統合出力システムへのアクセスをやめる(ログアウト)、若しくは自動タイムアウト等でセッションが切れるまでの間、繰り返し使用する各種情報をセッション情報と関連付けて保持する。
【0030】
Webサーバー接続部3014は、メイン制御部3002より指示を受けてサービス提供システム3000のデータ送受信部3001へ接続し、メイン制御部3012から受けた命令を送信すると共に、その結果を受け取りメイン制御部3012へ返す。
デバイス状態確認部3015は、メイン制御部3002より指示を受けて給紙状態やフィニッシャー等のオプション設置状況等自デバイスの状態・能力を確認し、メイン制御部3012へ報告を行う。
デバイス用設定UI生成部3016は、メイン制御部3002の指示に基づいてデバイスの設定用UIをHTML等クライアント端末へ配信可能な形態で生成する。ここで、デバイス用設定UI生成部3016が生成するUIは、HTMLだけに限定するものではなく、JavaScript等のスクリプト言語が埋まっていてもよい。
【0031】
プレビュー生成部3017は、メイン制御部3012の指示に基づいてサービス提供システム3000からの出力プレビューと出力デバイスの出力設定情報とを基に、Webアプリケーションサーバー1001上のサービスと出力デバイス1002との双方の処理を反映させたプレビューを動的に生成する。
サービス提供システム3000がプレビュー画像の配信機能を有していない場合、一度、サービス提供システム3000から出力デバイスシステム3010へ出力を実行し、そのデータを基に、画像変換して出力デバイスの設定を反映させたプレビューを生成する。
【0032】
Web UI合成部3018は、以下の3つのUIを合成する。
(1)Webサーバー接続部3014を通して、サービス提供システム3000から取得したサービス用設定UI
(2)デバイス用設定UI生成部3016により生成されたデバイス設定UI
(3)プレビュー生成部3017が生成した、サービス提供システム3000からの出力設定と出力デバイスの出力設定とを反映したプレビュー提示用UI
出力部3019は、実際に、メイン制御部3012から指示されたデータ(サービス提供システム3000からWebサーバー接続部3014を介して取得したデータ)を指示された設定で出力処理を実行する。
【0033】
[ユースケース]
図4は、ユースケースの一例を示した図である。
4001は、本ユースケースに用いる文書データ群であり、複数の文書が対象となっている。この4001のデータは、Webアプリケーションサーバー1001に格納されているものとする。
4002は、4001の文書データ群を要約してまとめた結果(中間生成物)である。この要約処理はサービス提供システム3000で提供される要約サービスによって行われるものとする。ちなみに本ユースケースではデータ処理サービスの一例として要約サービスを用いて説明を行うが、データ処理サービスが提供する機能は要約以外でもよい。例えば、データの部分抽出・合成・書式変換(例えば帳票変換等、表示様式等の変換)・データ形態の変換(例えばPDF変換・暗号化・復号化等、データ構造・形式の変換)等の機能でもよい。
4003は、4002の中間性生物を製本化し出力した結果である。この製本化出力処理は既知の技術であり、出力デバイス1002の機能によって行われる。
【0034】
図5Aは、最終印刷処理直前にクライアント端末1003のブラウザから見えるUIの一例を示す図である。
500は、最終印刷処理直前にクライアント端末1003のブラウザから見えるUIである。
【0035】
図5Bは、ポートレットの結合の一例を示す図である。図5Aの500を、部分ごとに分割すると、図5Bの501に示すように1つのボタンと5つの部位との集合からなる。一つ一つの部位はUI部品の一例であるポートレットと呼ばれるHTML(Java Script等のスクリプト文を含むことがある)によって記述された部品である。
ポートレット5011は、文書データの格納場所(ディレクトリ)を特定するサービスのポートレットで、指定された文書リスト情報を出力する。
ポートレット5012は、文書指定サービスのポートレットであり、任意の文書リストを表示することが可能で、通常はポートレット5011から出力される文書リスト情報を表示する。
【0036】
ポートレット5013は、要約変換サービスの設定項目ポートレットであり、要約変換実行時に影響するパラメータを指定する。
ポートレット5014は、デバイスからの出力体裁(印刷体裁)設定用ポートレットであり、デバイスからの出力時に影響するパラメータ項目を設定する。
ポートレット5015は、プレビューポートレットであり、Webアプリケーションサーバー1001(ひいてはサービス提供システム3000)で提供されるサービスの出力設定と出力デバイス1002の出力設定との両方を合成したプレビューを提示する。
ボタン5016は、出力実行ボタンであり、ポートレットでの設定に従って出力処理を実行するためのボタンである。ボタン5016は、ボタン押下アクションによって、デバイス出力システムへ出力処理実行命令を送付可能なようにHTML(Java Script等のスクリプト文を含むことがある)によって記述されている。
以下、本ユースケースに従って、これらポートレットが生成・合成・配信され、処理が実行される過程を説明する。
【0037】
まず、クライアント端末1003からWebアプリケーションサーバー1001(ひいてはサービス提供システム3000)へ直接アクセスしている場合、ポートレット5011とポートレット5012とのみがクライアント端末1003へ配信される。このため、図5Cの502に示すようなUIになる。図5Cは、Webアプリケーションサーバー1001利用時のUIの一例を示す図である。このとき、本統合出力システムへアクセスするためのボタン5021(ここでは「カスタムプリント」ボタンとしている)が表示されているものとする。
ここでいう、本統合出力システムへのアクセスとは、クライアント端末1003のブラウザから直接サービス提供システムへアクセスすることではなく、出力デバイスシステム経由でサービス提供システムへアクセスすることを指している。
【0038】
ユーザが「カスタムプリント」ボタン5021を押下すると、図5Dの503に示すように出力デバイスシステム(の接続要求応答部3011)へアクセスするためのアドレス若しくは、ネットワーク識別名を指定できるようなダイアログが表示される。図5Dは、統合出力システムへのアクセスの一例を示す図である。ユーザは、図5Dに示されるダイアログを介して、出力デバイスシステム3010を指定し、OKボタンを押す。すると、ブラウザから出力デバイスシステム3010へ接続要求が送られる。このとき、クライアント端末1003からは、サービス提供システム3000のアドレスとサービス提供システム3000へのアクセスで利用していたセッション情報とが出力デバイスシステム3010へ送付される。
【0039】
図6Aは、出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
S6001において、出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003からの接続要求を受け付ける。接続要求を受けた出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003から接続要求と同時に受け取った、サービス提供システム3000の識別情報の一例であるアドレスを基に、S6002においてサービス提供システム3000へのアクセスを行う。また、S6003において、出力デバイスシステム3010は、Webアプリケーションサーバー1001が提供するサービスに関する情報の取得要求をWebアプリケーションサーバー1001(又はサービス提供システム3000)に送信する。なお、出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003から接続要求時に渡されたクライアント端末1003とWebアプリケーションサーバー1001との接続に関するセッション情報を前記取得要求に含めて送信する。
【0040】
出力デバイスシステム3010からの取得要求を受けたサービス提供システム3000のメイン制御部3002は、前記取得要求に含まれていたセッション情報に基づいて、クライアント端末1003のユーザが利用可能なサービスの情報を列挙するようサービス管理部3007へ指示を出す。列挙された情報(サービスに関する情報)は、サービス提供システム3000によって、要求元の出力デバイスシステム3010へ返信される。
S6004において、出力デバイスシステム3010は、サービス提供システム3000より前記サービスに関する情報(サービス情報)を受け取る。
【0041】
受け取ったサービス情報に関して出力デバイスシステム3010は自デバイス(自画像処理装置)のデバイス(例えば印刷部306やスキャナ部313等)で処理可能なデータ形態で出力が可能なのか否かをS6005からS6010までのステップで確認をする。例えば、そのデバイスで出力処理できるデータ形態がPDF/BMP/PSであった場合、サービスの出力形態はこれらの形態の何れかである必要がある。つまり、S6005において、出力デバイスシステム3010が確認(チェック)したサービスの出力形態が、S6006において、これらのPDF/BMP/PSの何れかに該当するかどうかを出力デバイスシステム3010がチェックする。該当しない場合、出力デバイスシステム3010は、S6009及びS6010の処理を経て、サービス情報のうち、次の未チェックのサービス(サービス情報)に対して同様のチェックを繰り返す。
なお、上記の例では、データ形態(PDFやPS等)を処理できるかどうかを条件にチェック(判定)を行っているが、出力データサイズや出力用紙サイズ(非可変の場合のみ)、等を条件にデバイスで出力処理できるデータ形態か否かを判定するようにしてもよい。
【0042】
ここで、出力デバイスシステム3010がS6006で、サービスの出力が自デバイスで処理可能な出力形態であると判断したサービス(第一のサービス)が許容可能な入力形態でデータを出力するサービス(第二のサービス)は、前記第一のサービスを経由させれば、出力デバイスシステム3010のデバイスで利用可能であるといえる。このため、このようなサービスも自デバイスで処理可能なデータ形態で出力を行うサービスであると言える。
例えば、文書データの格納パスを指定(入力)すると、個々の文書データ識別子を返す、文書ディレクトリサービスを考える。この場合、個々の文書データ識別子を基に、PDFデータを出力するようなサービスがあれば、この文書ディレクトリサービスも最終的に出力デバイスシステム3010のデバイスで処理可能なデータを出力するサービスと判断することができる。
【0043】
よって、S6007において、出力デバイスシステム3010は、前記第一のサービスの入力形態と一致した出力形態であるサービスもサービス提供システム3000が提供するサービス群(前記サービス情報)から探す。S6008において出力デバイスシステム3010は、S6006及びS6007の検索で見つかったサービスに関するポートレットをサービス提供システム3000からダウンロードする(こうしてダウンロードしたポートレット群をポートレット群1とする。)。
S6005からS6010までの処理で全てのサービスについてチェックし終えた場合、出力デバイスシステム3010は、S6011の処理へと進む。S6011において、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、デバイス状態確認部3015に指示を出し、自デバイスの給紙状態やフィニッシャー等のオプション設置状況から、自デバイスの能力・状態(能力情報及び状態情報)を把握する。この把握した能力・状態を基に、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、デバイス用設定UI生成部3016に指示を出し、出力デバイスの出力設定用ポートレットを生成する。このポートレット上では、例えば印刷体裁として、紙サイズや印刷部数、ページレイアウトや製本形態の指定等が指定できるものとし、複数のポートレットに分かれていてもよい(このポートレット群をポートレット群2とする。)。
【0044】
次にS6012において、出力デバイスシステム3010は、ポートレット群1とポートレット群2との設定を反映した、プレビュー部品の一例であるプレビューポートレットを生成する。まず、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、Webサーバー接続部3014を通して、ポートレット群1を利用した場合に想定される出力プレビュー画像をサービス提供システム3000に要求する。メイン制御部3012は、プレビュー生成部3017にサービス提供システム3000から受信したプレビュー画像を渡すと共に、ポートレット群2の設定情報を反映した画像に変換して、表示するプレビューポートレットを生成させる。
S6013において、出力デバイスシステム3010は、ポートレット群1、ポートレット群2、プレビューポートレット及びこれらのポートレットで設定した通りの出力を実行するトリガとなる出力実行ボタンを合成(結合)し、一つのUI(図5A参照)とする。
【0045】
S6014において、出力デバイスシステム3010は、合成したUI(UI画面)を、クライアント端末1003へ返信(又は送信)する。
クライアント端末1003は、この合成されたUIを受け取り、ユーザが設定を任意に変更する。設定の変更が行われると、その変更された設定の内容は出力デバイスシステム3010とサービス提供システム3000とへ通知される。この設定変更の通知がトリガとなって、サービス提供システム3000から配信されるプレビュー画像の更新と出力デバイスシステム3010でのプレビュー再生成とが実行され、プレビューポートレットが動的に更新される。
【0046】
クライアント端末1003で表示された出力実行ボタンをユーザが押下すると、現在の設定が出力デバイスシステム3010とサービス提供システム3000とへ通知され、前記設定に従って出力処理が実行される。より具体的に説明すると、サービス提供システム3000で出力処理(本ユースケースの場合、要約変換処理)が実行される。この出力結果は、サービス提供システム3000のテンポラリ領域に保存され、セッション情報で特定されるリクエスト元の出力デバイスシステム3010からしかアクセスできない。次に、出力デバイスシステム3010は、サービス提供システム3000へアクセスし、生成された出力結果の取得を行う。
出力デバイスシステム3010は、出力結果を取得した後、出力デバイス向けに指定された出力設定(本ユースケースでは製本出力)に従い、メイン制御部3012の指示に基づいて、出力部3019が出力処理を実行する。
【0047】
最終出力が完了した場合、出力デバイスシステム3010は、サービス提供システム3000に対してその旨(完了した旨)を通知する。サービス提供システム3000は、出力デバイスシステム3010からの完了通知を受け取ると、サービス提供システム3000側の出力結果として生成した中間生成物4002(本ユースケースでは要約変換後の文書)を削除する。その後、出力デバイスシステム3010は、クライアント端末1003へ完了画面の提示を行うと共に、元々クライアント端末1003がアクセスしていたWebアプリケーションサーバー1001のアドレスに対してリダイレクトさせるようにする。
【0048】
本実施形態によれば、出力デバイス1002からサービスを提供するWebアプリケーションサーバー1001への一方通行通信しか許容されないような環境でも、サービス及び出力デバイス双方の出力設定を反映したプレビューを生成・提示することができる。
また、対象文書の特定とデバイスからの出力体裁の指定とが一つのUI上で可能なため、複数の文書を一つの出力物として出力したい場合でも、出力対象の識別子特定等を事前にユーザが工夫して操作する必要がなく、操作性を向上させることができる。
加えて、サーバー上のデータをそのままではなく、サーバーで提供されるサービスによって加工した結果をデバイスから出力したいという場合にも、一つのトランザクションの中でサービスの加工処理とデバイスからの出力の両方を実行できる。これによりユーザは中間生成物出力のための前準備や中間生成物の削除といった後処理を手動で行う必要も無く、操作性を向上させることができる。
更に、Webアプリケーションサーバー1001からの出力物をクライアント端末1003へダウンロードせずに印刷することも可能であり、クライアント端末1003から電子データが漏洩する等の問題を回避することもできる。
【0049】
<実施形態2>
実施形態1では、S6005からS6010までの処理の中で、出力デバイスシステム3010が自デバイスで利用可能なサービス(サービスの出力形態が自デバイスで処理可能な出力形態であるサービス)の特定処理を行っていた。しかし、通常、出力デバイス側はCPU等貧弱なハードであることが多いため、出力デバイス側で多くの処理を行うことは望ましくない。
そこで、このS6005からS6010までの処理に相当する処理をサービス提供システム3000において行うようにしてもよい。
【0050】
図6Bは、出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。なお、図6Bにおいて、図6Aと同様の処理を実行するステップには同符号を付してある。
図6AのS6001、S6002と同様、出力デバイスシステム3010は、図6BのS6001、S6002を実行する。処理内容は図6AのS6001、S6002と同じである。
次にS6103において、出力デバイスシステム3010のメイン制御部3012は、デバイス状態確認部3015へ指示を出し、現状の給紙状態やフィニッシャー等のオプション設置状況を確認させ、現在の能力・状態を把握する。出力デバイスシステム3010は、この現状の能力・状態等からデータの出力形態としてデバイスが処理可能なデータ形態を特定する。
【0051】
S6104において、出力デバイスシステム3010は、S6103で特定したデバイスが処理可能なデータ形態を、パラメータとしてサービス提供システム3000へ送信し、デバイスで利用可能なサービスのポートレットを要求する。なお、出力デバイスシステム3010は、S6001でクライアント端末1003から受け取った接続要求に含まれるセッション情報をパラメータに含め、サービス提供システム3000へ送信する。
S6104で出力デバイスシステム3010からサービス提供システム3000へ前記要求が送信されると、サービス提供システム3000において図6Cに示される処理が実行される。図6Cは、Webアプリケーションサーバー1001上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
S6201において、サービス提供システム3000のデータ送受信部3001は、出力デバイスシステム3010からのサービスポートレットの受信要求を受け取る。受け取った受信要求は、データ送受信部3001からメイン制御部3002に送られ、メイン制御部3002は、要求に含まれるパラメータである、デバイスが処理可能なデータ形態の情報及びセッション情報を抽出する。ステップS6202において、メイン制御部3002は、セッション情報を渡し、自Webアプリケーションサーバー1001(自サーバ)が提供するサービスの情報のうち、クライアント端末1003のユーザが利用可能なサービスを取得するようサービス管理部3007に指示を出す。サービス管理部3007は、セッション情報に基づき、クライアント端末1003のユーザが利用可能なサービスを取得する(サービス情報取得)。
【0052】
取得したサービス情報に関して、メイン制御部3002は、要求元デバイスで処理可能なデータ形態と比較して、要求元デバイスで利用可能(処理可能な)なサービスの特定をS6203からS6208までの処理で行う。このS6203からS6208までの処理は、上述したS6005からS6010までの処理と同様である。
メイン制御部3002は、S6204において、S6006と同様、サービスの出力が要求デバイスで処理可能な出力形態であると判断した場合、S6205において、サービス経由でならば、要求デバイスで処理可能なサービスを探す。
S6206において、メイン制御部3002は、S6205の検索で見つかったサービスに関するポートレットをWeb UI生成部3004に生成させ、後ほど要求元デバイスへ返信するために用意しておく。
全てのサービスをチェックし終えた場合、メイン制御部3002は、S6209へ進み、用意したポートレット群を出力デバイスシステム3010へと返信する。
【0053】
S6209でサービス提供システム3000から出力デバイスシステム3010へポートレット群が返信されると、出力デバイスシステム3010は、図6BのS6105に処理を実行する。S6105において、Webサーバー接続部3014は、受け取ったポートレット群をメイン制御部3012へ渡す。(本実施形態では、こうして受信したポートレット群をポートレット群1とする)
その後は、図6AのS6011からS6014までの処理と同様の処理が実行され、合成されたUIが、出力デバイス1002からクライアント端末1003へ返信される。
本実施形態によれば、CPU等のハードが貧弱な出力デバイス1002側の処理の一部を、高性能なハードをもつことが通常なWebアプリケーションサーバー1001側にて処理させることで、出力デバイス1002側の負荷を軽減させることができる。
【0054】
<その他の実施形態>
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0055】
また、システム或いは装置の前記中央演算処理手段が読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、システム或いは装置上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0056】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、前記システム或いは装置に挿入された機能拡張カードや、接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0057】
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0058】
以上、上述した各実施形態によれば、Webアプリケーションサーバー/出力デバイス、双方の出力形態を考慮したプレビューの提示を可能にすると共に、出力に関する操作性を向上させることができる。
つまり、出力デバイスからサービスを提供するWebアプリケーションサーバーへの一方通行通信しか許容されないような環境でも、対象文書の特定とデバイスからの出力形態(出力体裁)の指定とが一つのUI上で可能となる。よって、複数の文書を一つの出力物として出力したい場合でも、出力対象の識別子特定等を事前にユーザが工夫して操作する必要がなく、操作性を向上させることができる。
またWebアプリケーションサーバー上のデータをそのままではなく、サーバーで提供されるサービスによって加工した結果をデバイスから出力したいという場合にも、一つのトランザクションの中でサービスの加工処理とデバイスからの出力の両方を実行できる。これによりユーザは中間生成物出力のための前準備や中間生成物の削除等の後処理を手動で行う必要も無く、操作性を向上させることができる。
【0059】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】統合出力システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】ホストコンピュータ100と画像形成装置300とのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3A】サービス提供システム3000のシステム構成の一例を示す図である。
【図3B】出力デバイスシステム3010のシステム構成の一例を示す図である。
【図4】ユースケースの一例を示した図である。
【図5A】最終印刷処理直前にクライアント端末1003のブラウザから見えるUIの一例を示す図である。
【図5B】ポートレットの結合の一例を示す図である。
【図5C】Webアプリケーションサーバー1001利用時のUIの一例を示す図である。
【図5D】統合出力システムへのアクセスの一例を示す図である。
【図6A】出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
【図6B】出力デバイス1002上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
【図6C】Webアプリケーションサーバー1001上で実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
【0061】
1001 Webアプリケーションサーバー
1002 出力デバイス
1003 クライアント端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続手段と、
前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成手段で生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合手段と、
前記結合手段で結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報に基づき、前記サーバー装置から前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得し、前記サービス情報と、自画像処理装置のデバイスに関する能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定し、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定した前記サービスに関するUI部品を前記サーバー装置よりダウンロードすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスに関する能力情報に基づき特定した自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、を含む、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記サーバー装置に送信し、前記取得要求に応じた前記UI部品を前記サーバー装置より受信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
クライアント端末装置と自サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、自サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得手段と、
前記サービス情報取得手段で取得されたサービス情報と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信手段と、
を有することを特徴とするサーバー装置。
【請求項5】
画像処理装置における制御方法であって、
クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続ステップと、
前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な前記画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成ステップと、
前記取得ステップで取得された前記UI部品と、利用可能な前記画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成ステップで生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合ステップと、
前記結合ステップで結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項6】
前記取得ステップでは、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報に基づき、前記サーバー装置から前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得し、前記サービス情報と、前記画像処理装置のデバイスに関する能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定し、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定した前記サービスに関するUI部品を前記サーバー装置よりダウンロードすることを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
前記取得ステップでは、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、前記画像処理装置のデバイスに関する能力情報に基づき特定した前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、を含む、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記サーバー装置に送信し、前記取得要求に応じた前記UI部品を前記サーバー装置より受信することを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項8】
サーバー装置における制御方法であって、
クライアント端末装置と前記サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得ステップと、
前記サービス情報取得ステップで取得されたサービス情報と、前記受信ステップで受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
画像処理装置に係るコンピュータを、
クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続手段と、
前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成手段で生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合手段と、
前記結合手段で結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
サーバー装置に係るコンピュータを、
クライアント端末装置と自サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、自サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得手段と、
前記サービス情報取得手段で取得されたサービス情報と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のプログラムを記憶したコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続手段と、
前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成手段で生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合手段と、
前記結合手段で結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報に基づき、前記サーバー装置から前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得し、前記サービス情報と、自画像処理装置のデバイスに関する能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定し、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定した前記サービスに関するUI部品を前記サーバー装置よりダウンロードすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスに関する能力情報に基づき特定した自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、を含む、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記サーバー装置に送信し、前記取得要求に応じた前記UI部品を前記サーバー装置より受信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
クライアント端末装置と自サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、自サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得手段と、
前記サービス情報取得手段で取得されたサービス情報と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信手段と、
を有することを特徴とするサーバー装置。
【請求項5】
画像処理装置における制御方法であって、
クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続ステップと、
前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な前記画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成ステップと、
前記取得ステップで取得された前記UI部品と、利用可能な前記画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成ステップで生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合ステップと、
前記結合ステップで結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項6】
前記取得ステップでは、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報に基づき、前記サーバー装置から前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得し、前記サービス情報と、前記画像処理装置のデバイスに関する能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定し、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定した前記サービスに関するUI部品を前記サーバー装置よりダウンロードすることを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
前記取得ステップでは、前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、前記画像処理装置のデバイスに関する能力情報に基づき特定した前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、を含む、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記サーバー装置に送信し、前記取得要求に応じた前記UI部品を前記サーバー装置より受信することを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項8】
サーバー装置における制御方法であって、
クライアント端末装置と前記サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得ステップと、
前記サービス情報取得ステップで取得されたサービス情報と、前記受信ステップで受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
画像処理装置に係るコンピュータを、
クライアント端末装置からの接続要求に含まれるサーバー装置の識別情報に基づき、前記サーバー装置へ接続する接続手段と、
前記接続要求に含まれる前記クライアント端末装置と前記サーバー装置との接続に関するセッション情報と、自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態と、に基づいて、前記サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が自画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品を前記サーバー装置から取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品の出力設定と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品の出力設定と、に基づいて、出力物に関するプレビュー部品を生成する生成手段と、
前記取得手段で取得された前記UI部品と、利用可能な自画像処理装置のデバイスのUI部品と、前記生成手段で生成された前記プレビュー部品と、を一つのUI画面に結合する結合手段と、
前記結合手段で結合された前記UI画面を前記クライアント端末装置に送信する送信手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
サーバー装置に係るコンピュータを、
クライアント端末装置と自サーバー装置とのセッションに関するセッション情報と、画像処理装置のデバイスの能力情報と、を含む、自サーバー装置が提供するサービスのうち、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスで、かつ、サービスの出力形態が前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるサービスに関するUI部品の取得要求を前記画像処理装置より受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記セッション情報に基づき、前記クライアント端末装置のユーザが利用可能なサービスに関するサービス情報を取得するサービス情報取得手段と、
前記サービス情報取得手段で取得されたサービス情報と、前記受信手段で受信された前記取得要求に含まれる前記画像処理装置のデバイスの能力情報と、に基づき、前記サービス情報で示されるサービスに関する出力形態が、前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記画像処理装置のデバイスで処理可能な出力形態であると判定された前記サービスに関するUI部品を前記画像処理装置に返信する返信手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のプログラムを記憶したコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【公開番号】特開2010−98450(P2010−98450A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−266505(P2008−266505)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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