説明

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

【課題】 低速インタフェースを使用した場合に、記録動作が停止する時間を考慮して記録データの圧縮方法を決定すること。
【解決手段】 記録装置に接続され、記録データを圧縮して出力する画像処理装置であって、インタフェースの種類を判別し、記録停止時間を取得し、判別したインタフェースの種類と取得した記録停止時間から記録データの圧縮方法を決定する。そして、決定した圧縮方法を用いて記録データを圧縮し、記録装置に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに応じて記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録装置に接続された画像処理装置、画像処理方法、記録システム及びプログラムに関する。詳しくは、異なる複数の画像データ形式を有した画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のインクジェット記録装置等の記録装置は、記録速度の向上により、各ページの記録時間が飛躍的に短くなってきている。このため、記録処理全体の高速化を図るために記録データの転送を高速に行う必要がある。しかし、記録する画像の高解像度化や高品質化により記録データのデータ容量は増えてきている。そのため、記録装置は記録データの転送時間を短縮するために、High Speedモードに対応したUSB(Universal Serial Bus)などの高速なインタフェースを装備している。しかし、記録装置をUSBにおけるHigh Speedモードのように有線でホストコンピュータと接続するのではなく、BlueTooth(登録商標)やIEEE802.11bなどの低速インタフェースを使用して無線接続をする形態が増加している。また、ホストコンピュータの種類によっては、Full Speedモードにのみ対応したUSB接続等の低速インタフェースによって記録装置と接続される形態も存在する。
【0003】
そこで、低速インタフェースを使用した形態においても記録データの転送時間を短縮する手段として、インタフェースの種類に基づいて記録データの圧縮方式を決定する方式がある(特許文献1参照)。また、画像データを複数のバンドに区切り、各バンド内部の画像データの種類を認識して圧縮方法を決定する方式がある(特許文献2参照)。
【0004】
また、一般に、インクジェット方式の記録装置により記録された記録媒体は、その記録媒体表面に吐出されたインクが乾かないうちに排紙され排紙トレイ上に積載される。このため、特に定着の遅いインク或いは記録媒体を使用して記録した場合に、直ちに次のページの記録を開始すると、その前のページに記録された記録媒体の表面のインクがまだ乾いていない状態で排紙トレイ上に積み重なってしまう。これにより、後に記録された記録媒体が汚れたり、前のページの記録媒体に記録された画像が汚れたりするなどの問題がある。この問題を防ぐため、直前に記録された記録媒体のインク乾燥時間を記録媒体の種類、インクの種類、環境温度、記録モード等より算出し、算出されたインク乾燥時間だけ待機した後、次の記録媒体への記録動作を開始する記録制御装置がある(特許文献3参照)。
【0005】
また、記録装置に接続されたホストコンピュータにおけるプリンタドライバにて直前に記録した記録済みの記録シートにおけるインク乾燥時間を指定する方法も存在する。
【0006】
また、記録画像の品位を良好に保つために、記録処理中に記録装置のメンテナンス機能を定期的に実行する記録制御装置がある(特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2005−215954号公報
【特許文献2】特開平11−259243号公報
【特許文献3】特開平11−348247号公報
【特許文献4】特開2003−241951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の特許文献1及び特許文献2では、記録データのサイズを小さくすることにより、記録処理時間を短縮している。しかしながら、上記特許文献3にあるように、インク乾燥時間、記録装置が待機する場合、2ページ目以降においては記録装置が待機している間に記録データを送信することが可能である。
【0008】
図3(a)は、インク乾燥時間、記録装置が待機している間に記録データを送信する例を示したタイムチャートである。ホストコンピュータ100はラスタライズ処理及び圧縮処理を行い、記録データを作成する。そして、記録データをプリンタ105に送信する。プリンタ105は受信した記録データに対する受信応答をホストコンピュータ100に送信するとともに、受信した記録データの伸張処理を行った後、記録処理を行う。
【0009】
ここで、1ページ目の記録データに対する伸張処理及び記録処理が終了した後の動作に注目した場合、プリンタ105は1ページ目の記録媒体上のインクを乾燥させるために、インク乾燥時間だけ待機(インク乾燥待ち)する。このインク乾燥待ちの間は、ホストコンピュータ100からの記録データを受信することが可能である。しかし、インク乾燥時間が長い場合は、図3(a)にあるように、2ページ目の記録データをすべて受信した後も、さらにTdの時間だけインク乾燥待ちを継続することになる。
【0010】
そのため、図3(a)のような場合は、記録データのサイズを小さくすることによって記録データの転送時間を短縮しても2ページ目以降の記録処理に要する時間を短縮する効果はない。しかも、記録データのサイズを小さくするために、非可逆圧縮方式を使用した場合は、記録動作の開始から終了までの時間を短縮する効果がないばかりか、記録画像の品位が低下するという結果になる。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、低速インタフェースを使用した場合に、記録動作が停止する時間を考慮して記録データの圧縮方法を決定する画像処理装置、画像処理方法、記録システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明は、記録動作を開始してから終了するまでの間に記録停止時間を設けた記録装置に伝達速度の異なる複数のインタフェースのいずれかを介して接続され、前記記録装置に記録データを圧縮して出力する画像処理装置であって、
前記記録データの出力前に、前記記録装置と接続されるインタフェースの種類を判別する判別手段と、
前記記録装置から前記記録停止時間を取得する取得手段と、
前記判別手段により判別したインタフェースの種類と前記取得手段により取得した前記記録停止時間とに従って前記記録データの圧縮方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定した圧縮方法により前記記録データを圧縮する圧縮手段と、
前記圧縮手段により圧縮された記録データを前記記録装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するための別の本発明は、記録動作を開始してから終了するまでの間に記録停止時間を設けた記録装置に伝達速度の異なる複数のインタフェースのいずれかを介して接続され、前記記録装置に記録データを圧縮して出力する画像処理装置の画像処理方法であって、
前記記録データの出力前に、前記記録装置と接続されるインタフェースの種類を判別する判別工程と、
前記記録装置から前記記録停止時間を取得する取得工程と、
前記判別工程により判別したインタフェースの種類と前記取得工程により取得した前記記録停止時間とに従って前記記録データの圧縮方法を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定した圧縮方法により前記記録データを圧縮する圧縮工程と、
前記圧縮工程により圧縮された記録データを前記記録装置に出力する出力工程と、
を有することを特徴とする。
【0014】
さらに、上記目的を達成するための別の本発明は、記録動作を開始してから終了するまでの間に記録停止時間を設けた記録装置に伝達速度の異なる複数のインタフェースのいずれかを介して接続され、前記記録装置に記録データを圧縮して出力する画像処理装置で実行されるプログラムであって、
前記記録データの出力前に、前記記録装置と接続されるインタフェースの種類を判別する判別処理と、
前記記録装置から前記記録停止時間を取得する取得処理と、
前記判別処理により判別したインタフェースの種類と前記取得処理により取得した前記記録停止時間とに従って前記記録データの圧縮方法を決定する決定処理と、
前記決定処理により決定した圧縮方法により前記記録データを圧縮する圧縮処理と、
前記圧縮処理により圧縮された記録データを前記記録装置に出力する出力処理と、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
上記構成によれば、低速インタフェースを使用した場合に、インク乾燥待ち時間を考慮して記録データの圧縮方法を決定することによって、2ページ目以降の処理時間を増加することなく、高画質な出力結果を得るという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明にかかる実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
なお、この明細書において、「記録」(以下、「プリント」とも称する)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
【0018】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0019】
また、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。インクの処理としては、例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固又は不溶化させることが挙げられる。
【0020】
図15は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
【0021】
図15に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置ともいう)は、インクジェット方式に従ってインクをノズルから吐出して記録を行う記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2にキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構4より伝える。そして、キャリッジ2を矢印A方向に往復移動させる。そして、往復移動とともに、例えば、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構5を介して給紙し、記録位置まで搬送する。さらに、その記録位置において記録ヘッド3から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行う。
【0022】
また、記録ヘッド3の状態を良好に維持するためにキャリッジ2を回復装置10の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド3の吐出回復処理を行う。
【0023】
記録装置のキャリッジ2には記録ヘッド3を搭載するのみならず、記録ヘッド3に供給するインクを貯留するインクカートリッジ6を装着する。インクカートリッジ6はキャリッジ2に対して着脱自在になっている。
【0024】
図15に示した記録装置はカラー記録が可能であり、そのためにキャリッジ2にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。
【0025】
さて、キャリッジ2と記録ヘッド3とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド3は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施例の記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体を備える。この電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換される。そして、この熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、記録ヘッド3は吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
【0026】
図15に示されているように、キャリッジ2はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構4の駆動ベルト7の一部に連結されており、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。したがって、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト13に沿って往復移動する。また、キャリッジ2の移動方向(矢印A方向)に沿ってキャリッジ2の位置を示すためのスケール8が備えられている。この実施例では、スケール8は透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ9に固着され、他方は板バネ(不図示)で支持されている。
【0027】
また、記録装置には、記録ヘッド3の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられており、キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2が往復移動される。そして、キャリッジ2の往復移動と同時に、記録ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pの全幅にわたって記録が行われる。
【0028】
さらに、図15において、14は記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラ、15はバネ(不図示)により記録媒体Pを搬送ローラ14に当接するピンチローラである。また、16はピンチローラ15を回転自在に支持するピンチローラホルダ、17は搬送ローラ14の一端に固着された搬送ローラギアである。そして、搬送ローラギア17に中間ギア(不図示)を介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラ14が駆動される。
【0029】
またさらに、20は記録ヘッド3によって画像が形成された記録媒体Pを記録装置外ヘ排出するための排出ローラであり、搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動されるようになっている。なお、排出ローラ20は記録媒体Pをバネ(不図示)により圧接する拍車ローラ(不図示)により当接する。22は拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダである。
【0030】
またさらに、記録ヘッド3を搭載するキャリッジ2の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えば、ホームポジションに対応する位置)に、記録ヘッド3の吐出不良を回復するための回復装置10が配設されている。
【0031】
回復装置10は、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構11と記録ヘッド3の吐出口面をクリーニングするワイピング機構12を備えている。そして、キャッピング機構11による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の吸引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させる。これによって、記録ヘッド3のインク流路内の粘度の増したインクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行う。
【0032】
また、非記録動作時(記録停止時間)等には、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピング機構11によるキャッピングすることによって、記録ヘッド3を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。一方、ワイピング機構12はキャッピング機構11の近傍に配され、記録ヘッド3の吐出口面に付着したインク液滴を拭き取るようになっている。これらキャッピング機構11及びワイピング機構12により、記録ヘッド3のインク吐出状態を正常に保つことが可能となっている。なお、記録停止時間としては、このようなメンテナンス処理時間の他、連続して複数ページの記録媒体に記録する場合のインク乾燥待ち時間等がある。
【0033】
図16は図15に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【0034】
図16に示すように、コントローラ600は、MPU601、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602を備えている。また、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド3の制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604を備えている。また、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606などを備えている。
【0035】
また、図16において、100は、画像データの供給源となり、画像処理装置としてのホストコンピュータ(画像読取り用のリーダやデジタルカメラなども含む)である。ホストコンピュータ100と記録装置との間では、伝達速度の異なる複数のインタフェース(I/F)611を介して、画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
【0036】
さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622、及び記録ヘッド3のインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するための回復スイッチ623などを備える。このように、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。630はホームポジションを検出するためのフォトカプラなどの位置センサ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される装置状態を検出するためのセンサ群である。
【0037】
さらに、640はキャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。
【0038】
ASIC603は、記録ヘッド3による記録走査の際に、RAM604の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して記録素子(電気熱変換体)を駆動するためのデータを転送する。
【0039】
図1は上記インクジェット記録装置に送信する画像データを作成するホストコンピュータ100の構成例を示した図である。
【0040】
ホストコンピュータ100には、上記インクジェット記録装置であるプリンタ105とモニタ106が接続されている。
【0041】
ホストコンピュータ100は、ワードプロセッサ、表計算、インターネットブラウザなどのアプリケーションソフトウェア101を有する。アプリケーションソフトウェア101によって発行される出力画像を示す各種描画処理命令群(イメージ描画命令、テキスト描画命令及びグラフィクス描画命令)は、オペレーティングシステム(OS)102を介してモニタドライバ104へ入力される。また、記録を行う場合、それら描画命令群はOS102を介して、プリンタドライバ103へも入力される。プリンタドライバ103は、それら描画命令群を処理して記録データを作成しプリンタ105に記録させるためのソフトウェアである。また、モニタドライバ104は、それら描画命令群を処理してモニタ106に画像を表示させるためのソフトウェアである。
【0042】
ホストコンピュータ100は、上記のソフトウェアを格納し機能させるために、CPU108、ハードディスク(HD)107、RAM109、ROM110などのハードウェアを備える。なお、図3に示すホストコンピュータ100として一般に普及しているIBM AT互換機のパーソナルコンピュータを使用し、OS102としてMicrosoft社のWINDOWS XP(登録商標)を使用することが考えられる。そして、そのようなパーソナルコンピュータに、記録動作を実行する任意のアプリケーションソフトウェア101をインストールし、モニタ106及びプリンタ105を接続した形態が考えられる。
【0043】
ホストコンピュータ100では、アプリケーションソフトウェア101により、文字などのテキストデータ、図形などのグラフィクスデータ、写真画像などのイメージ画像データなどを用いて出力画像データが作成される。そして、モニタ106に出力画像データが表示される。また、出力画像データに基づく画像を記録する場合、アプリケーションソフトウェア101は、OS102に出力要求を行う。そして、テキストデータ部はテキスト描画命令、グラフィクスデータ部分はグラフィクス描画命令、イメージ画像データ部分はイメージ描画命令で構成される描画命令群をOS102に発行する。
【0044】
図2は、画像処理を行う際の要部の構成例を示す図である。
【0045】
図2に示したように、OS102は描画命令群をスプールするとともに、アプリケーションソフトウェア101の出力要求を受け、出力プリンタに対応するプリンタドライバ103に印刷要求及び描画命令群を発行する。プリンタ105がラスタプリンタである場合、プリンタドライバ103はOS102から入力した出力要求と描画命令群を、順次、例えばRGBそれぞれ8ビット深さをもつバンドメモリにラスタライズし、ラスタデータを作成する。なお、バンドメモリは例えばRAM109に割り当てられる。そして、プリンタ105に対してCMYKデータを送信する場合は色処理部 A200にてRGBデータで構成されたラスタデータをCMYKデータに変換する。その後、CMYKデータを量子化部201にてハーフトーン処理により量子化する。
【0046】
上記のように作成されたラスタデータは、プリンタドライバ103の圧縮部202で圧縮される。プリンタドライバ103は、圧縮されたデータにプリンタ105で処理するために必要なコマンド等を付加し、プリンタ105に送信する。
【0047】
そして、プリンタ105はこの圧縮されたデータを受け取り、伸長部203にて、プリンタドライバ103の圧縮部202で圧縮した方式と同じ方式で圧縮データの伸張を行う。次に、色処理部B 204で、伸張されたラスタデータに対し、各種色処理を行う。ここで、ラスタデータがRGBデータで構成されている場合、CMYKデータに変換する。また、伸張したCMYKデータ或いは伸張したRGBデータより変換したCMYKデータが多値データの場合、二値化部205でCMYK多値データに対しハーフトーン処理を行い、プリンタエンジン206に送ることで記録する。
【0048】
以下、上記プリンタ105と同じ構成のインクジェット記録装置を共通して使用した記録制御方法についてのいくつかの実施例について説明する。
【0049】
(実施例1)
次に、上記構成のインクジェット記録装置を用いて記録するための本実施例に係るホストコンピュータ100における画像処理の流れについて図4を参照して説明する。
【0050】
図4は、本実施例における、ホストコンピュータ100上のアプリケーションソフトウェア101から記録を実行させた場合のフローチャートである。詳しくは、描画命令をバンドメモリにラスタライズしたデータをプリンタ105が記録可能なデータ形式に変換し、プリンタ105に送信するまでの処理を示したフローチャートである。
【0051】
まずステップS110において、インクジェット記録装置への記録データの出力前に、現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの種類を判別し、このインタフェースの伝達速度(転送速度)を判断する。転送速度の判断は、記録ジョブ中に含まれるインタフェースの種別情報と図5に示す転送速度分類表を使用して判定を行う。なお、ステップS110ではインタフェースの種別から転送速度を分類しているが、例えばインタフェースがUSBの場合は、転送モードに応じて転送速度が異なる。そこで、図6に示したように、転送モードを考慮した上で転送速度の分類を行うことも可能である。
【0052】
前記ステップS110において現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が高速であると判定した場合は、記録データのサイズが大きくても記録データの転送時間が短くなる。そのため、ステップS120において圧縮方法を低圧縮率となる方法(例えば、可逆性の圧縮方式のPackBits)を選択する。
【0053】
前記ステップS110において現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が低速であると判定した場合は、ステップS140において直前のページに記録されたインクを乾燥するための時間(インク乾燥待ち時間)を取得する。このインク乾燥待ち時間は、プリンタドライバ103によって図7に示した表示画面等を表示させて設定する値、或いはプリンタ105本体が保持している値である。なお、図7で示した表示画面による設定から、図8に示す対応表に従ってインク乾燥待ち時間を決定する。
【0054】
次に、ステップS180においてプリンタ105における受信バッファサイズ取得をし、ステップS190において現在の記録ジョブにおける記録媒体サイズの情報を取得する。その後、ステップS200において、ステップS140、S180及びS190にて取得した情報から、図9及び図10に示した対応表より圧縮方法を決定する。ここで、図9は受信バッファサイズが規定値未満の場合を示しており、図10は受信バッファサイズが規定値以上の場合を示している。前記ステップS200で、図9及び図10の「H」に該当する場合は、ステップS210の圧縮方法が高圧縮率となる方法(例えば、非可逆性の圧縮方式のJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式)を選択する。また、前記ステップS200において、図9及び図10の「L」に該当する場合は、ステップS220の圧縮方法が低圧縮率となる方法(例えば、可逆性の圧縮方式のPackBits方式)を選択する。
【0055】
そして、前記ステップS120、S210及びS220にて決定した圧縮方法によってステップS230にて圧縮処理を行い、ステップS240にて圧縮後の記録データをプリンタ105に送信する。
【0056】
前記ステップS120、S210及びS220にて決定する圧縮方法は、JPEG方式とPackBits方式のいずれかを選択するだけでなく、例えば、JPEG方式における圧縮率を決定する処理にも適用可能である。具体的には、ステップS120及びステップS220においては低い圧縮率を設定し、ステップS210においては高い圧縮率を設定する。そして、ステップS230において、前記ステップS120、S210及びS220において指定した圧縮率を使用してJPEG圧縮を行う。
【0057】
上記のように、可逆性の圧縮方法と非可逆性の圧縮方法があり、いずれの圧縮方法によっても記録停止時間中に記録データの出力が完了する場合、可逆性の圧縮方法を優先して採用することによって画質の劣化を防止することができる。また、非可逆性の圧縮方法を採用する場合、圧縮率が低い圧縮方法のほうが画質の劣化を低減することができる。
【0058】
図3(b)は図4の処理において、インタフェースが低速であり、圧縮方法が低圧縮率となる場合におけるタイムチャートである。この場合、圧縮方法が高圧縮率となる場合に比べて、記録データサイズが大きくなる。そのため、ホストコンピュータ100からプリンタ105に記録データを転送する転送時間が長くなる。しかし、インク乾燥待ち処理を行っている間に、2ページ目の記録データの転送が終了するため、圧縮方法が低圧縮率となる方法を使用しても、2ページ目以降の処理時間を増加することはない。
【0059】
(実施例2)
前述した実施例1では、記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が低速な場合、全ページにおいて、インク乾燥待ち時間、プリンタ105における受信バッファサイズ、記録媒体サイズ情報に基づいて記録データの圧縮方法を決定する構成とした。本実施例では、インタフェースの転送速度が低速な場合において、連続して複数ページの記録媒体に記録する際の1ページ目は、インク乾燥待ち時間、プリンタ105における受信バッファサイズ、記録媒体サイズ情報に依存せず高圧縮率の圧縮方法を使用する。こうすることで、最初のページである1ページ目の記録開始までの時間を短縮する例を説明する。
【0060】
図11は、本実施例における、ホストコンピュータ100上のアプリケーションソフトウェア101から記録を実行した場合のフローチャートである。また、図4と同様、描画命令をバンドメモリにラスタライズしたデータをプリンタ105が記録可能なデータ形式に変換し、プリンタ105に送信するまでの処理を示したフローチャートである。なお、前述した実施例1の図4と共通するステップについての詳しい説明は省略する。
【0061】
まずステップS110において、現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度を判断する。ここで、現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が高速であると判定した場合は、ステップS120において圧縮方法を低圧縮率となる方法(例えば、PackBits)を選択する。また、現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が低速であると判定した場合は、ステップS130に進む。
【0062】
ステップS130において、現在処理を行っているページが1ページ目か否かを判定する。前記ステップS130において、現在処理を行っているページが1ページ目の場合は、1ページ目に対する記録データの転送時間を短縮するためにステップS210において圧縮方法を高圧縮率となる方法(例えば、JPEG方式)を選択する。前記ステップS130において、現在処理を行っているページが2ページ目以降の場合は、ステップS140において、インク乾燥待ち時間を取得する。以降の各ステップは、前述した実施例1の図4と共通する。
【0063】
(実施例3)
前述した実施例1及び実施例2では、記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が低速な場合に、インク乾燥待ち時間、プリンタ105における受信バッファサイズ、記録媒体サイズ情報に基づいて記録データの圧縮方法を決定する構成とした。本実施例では、プリンタ105におけるメンテナンス動作に伴う記録動作停止時間を考慮した例を説明する。
【0064】
記録動作中におけるプリンタ105のメンテナンス動作には、例えば記録ヘッドに対するワイピング動作、予備吐動作がある。前記メンテナンス動作の実行タイミングを決定するためのタイマー管理変数として、ワイピングタイマーTw、吐出総ドット数Dを定義する。
【0065】
次に、メンテナンス動作を行うか否かの判定処理について、図12を使用して説明する。
【0066】
図12は、プリンタ105におけるメンテナンス動作の判定処理を示した図である。まず、ステップS310にて上記ワイピングタイマーTwをクリア(Tw=0)して、カウントをスタートさせる。また、記録ヘッドから吐出したインクのドット数を積算する変数Dもクリア(D=0)する。
【0067】
次に、ステップS320にて、ホストコンピュータ100からの記録データの有無を判定する。前記ステップS320にて記録データが存在しないと判断した場合、メンテナンス動作を行うか否かの判定処理終了する。前記ステップS320にて記録データが存在すると判断した場合、ステップS330に進み、その記録データに基づいて、プリンタ105は記録ヘッドを制御することにより記録媒体へ記録を行う。また、この時の記録で吐出されたインクの総ドット数をDに積算する。
【0068】
次に、ステップS340にて、ワイピングタイマーTwが所定値(例えば、600秒)以上であるか、又は、総ドット数Dが所定値(例えば、3700920)以上であるかを判定する。ワイピングタイマーTwが所定値以上又は総ドット数Dが所定値以上ではないとの判定結果であった場合、メンテナンス動作を行わず、ステップS320に戻る。ワイピングタイマーTwが所定値以上又は総ドット数Dが所定値以上であるとの判定結果であった場合、プリンタ105はワイピング要求(ステップS350)及び予備吐要求(ステップS360)に従ってメンテナンス動作を行う。また、ホストコンピュータ100からメンテナンス動作の要求を受け付けた場合も、プリンタ105はメンテナンス動作を行う。メンテナンス動作終了後は、ステップS370で、ワイピングタイマーTw及び総ドット数Dをクリアし、ステップS320に戻る。
【0069】
次に、図13を使用してプリンタ105におけるメンテナンス動作を考慮した記録データの圧縮方法を決定する処理の流れについて説明する。図13は、本実施例における、ホストコンピュータ100上のアプリケーションソフトウェア101から記録を実行した場合のフローチャートである。また、図4及び図11と同様、描画命令をバンドメモリにラスタライズしたデータをプリンタ105が記録可能なデータ形式に変換し、プリンタ105に送信するまでの処理を示したフローチャートである。なお、前述した実施例1の図4と共通するステップについての詳しい説明は省略する。
【0070】
まずステップS110において、現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度を判断する。ここで、現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が高速であると判定した場合は、ステップS120において圧縮方法を低圧縮率となる方法(例えば、PackBits)を選択する。また、現在の記録ジョブの転送に使用するインタフェースの転送速度が低速であると判定した場合は、ステップS150に進む。
【0071】
ステップS150において、プリンタ105が管理しているワイピングタイマーTw、総ドット数Dを取得する。そして、ステップS160において、現在のページにおける記録領域と前記ステップS150にて取得したワイピングタイマーTw、総ドット数Dから現在のページの記録後にメンテナンス動作が必要か否かを判断する。前記ステップS160においてメンテナンス動作が不要であると判断した場合は、ステップS210において圧縮方法を高圧縮率となる方法(例えば、JPEG方式)を選択する。前記ステップS160においてメンテナンス動作が必要であると判断した場合は、ステップS170においてプリンタ105に対してメンテナンスを実行するコマンドを発行する。そして、ステップS180で受信バッファサイズを取得し、ステップS190で記録媒体情報を取得する。その後、ステップS200に進むが、ステップS200において、S180及びS190にて取得した情報から、図14に示した対応表より圧縮方法を決定する。図14の「H」に該当する場合は、ステップS210の圧縮方法が高圧縮率となる方法(例えば、JPEG方式)を選択し、図14の「L」に該当する場合は、ステップS220の圧縮方法が低圧縮率となる方法(例えば、PackBits方式)を選択する。以降の各ステップは、前述した実施例1の図4と共通する。
【0072】
本実施例によれば、低速インタフェースを使用した形態において、インクジェット記録装置のメンテナンス処理時間を考慮して記録データの圧縮方法を決定するので、記録に要する処理時間を増加することなく、高画質な出力結果を得るという効果がある。
【0073】
なお、本発明は複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0074】
また、本発明の目的は、前述した各実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムによっても達成される。具体的には、上記実施例に従って、インタフェースの種類の判別処理と、記録停止時間の取得処理と、記録データの圧縮方法の決定処理と、記録データを圧縮する圧縮処理と、記録データの出力処理とを上記コンピュータ等に実行させるプログラムである。
【0075】
また、本発明の目的は、前述した各実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、その記憶媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラム自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムの他、これを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施例の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も本発明に含まれる。
【0076】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる場合がある。このような場合、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】インクジェット記録装置に送信する画像データを作成するホストコンピュータの構成例を示した図である。
【図2】画像処理を行う際の要部の構成例を示す図である。
【図3】インク乾燥待ちをしている間に記録データを送信する例を示したタイムチャートである。
【図4】実施例1における画像処理を示すフローチャートである。
【図5】インタフェース種別から転送速度の分類を行うテーブルの一例を示す図である。
【図6】転送モードから転送速度の分類を行うテーブルの一例を示す図である。
【図7】インク乾燥待ち時間を設定するための表示画面の一例を示す図である。
【図8】インク乾燥待ち時間を決定するテーブルの一例を示す図である。
【図9】プリンタの受信バッファサイズが規定値未満の場合における記録データの圧縮方法を決定するテーブルの一例を示す図である。
【図10】プリンタの受信バッファサイズが規定値以上の場合における記録データの圧縮方法を決定するテーブルの一例を示す図である。
【図11】実施例2における画像処理を示すフローチャートである。
【図12】実施例3におけるメンテナンス動作の判定処理を示すフローチャートである。
【図13】実施例3における画像処理を示すフローチャートである。
【図14】記録データの圧縮方法を決定するテーブルの一例を示す図である。
【図15】本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
【図16】本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0078】
100 ホストコンピュータ
103 プリンタドライバ
105 プリンタ
108 CPU
611 インタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録動作を開始してから終了するまでの間に記録停止時間を設けた記録装置に伝達速度の異なる複数のインタフェースのいずれかを介して接続され、前記記録装置に記録データを圧縮して出力する画像処理装置であって、
前記記録データの出力前に、前記記録装置と接続されるインタフェースの種類を判別する判別手段と、
前記記録装置から前記記録停止時間を取得する取得手段と、
前記判別手段により判別したインタフェースの種類と前記取得手段により取得した前記記録停止時間とに従って前記記録データの圧縮方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定した圧縮方法により前記記録データを圧縮する圧縮手段と、
前記圧縮手段により圧縮された記録データを前記記録装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記記録装置は、記録ヘッドに搭載されたノズルから記録媒体にインクを吐出することにより記録を行うインクジェット記録装置であり、
前記記録停止時間は、前記記録媒体に吐出されたインクについてのインク乾燥待ち時間であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記記録装置が連続して複数ページの記録媒体に記録する場合、前記決定手段は、さらに、前記連続する記録媒体のうち前記インク乾燥待ち時間が発生しない最初のページに記録するための記録データか否かに基づいて圧縮方法を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記記録停止時間は、前記記録装置におけるメンテナンス処理時間であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記記録データは、記録媒体のサイズについての情報を有し、
前記決定手段は、さらに、前記記録媒体のサイズについての情報に基づいて圧縮方法を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記記録装置の受信バッファのサイズを取得する受信バッファサイズ取得手段をさらに有し、
前記決定手段は、さらに、前記受信バッファサイズ取得手段により取得された受信バッファのサイズに基づいて圧縮方法を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記圧縮方法には、可逆性の圧縮方法と非可逆性の圧縮方法とがあり、
前記決定手段は、いずれの圧縮方法にも決定することができる場合には、可逆性の圧縮方法を優先して決定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記圧縮方法には、圧縮率の異なる圧縮方法があり、
前記決定手段は、圧縮率の低い圧縮方法に決定すると前記記録停止時間の内に前記記録装置への前記記録データの出力が完了しなくなる場合に、圧縮率の高い圧縮方法に決定することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
記録動作を開始してから終了するまでの間に記録停止時間を設けた記録装置に伝達速度の異なる複数のインタフェースのいずれかを介して接続され、前記記録装置に記録データを圧縮して出力する画像処理装置の画像処理方法であって、
前記記録データの出力前に、前記記録装置と接続されるインタフェースの種類を判別する判別工程と、
前記記録装置から前記記録停止時間を取得する取得工程と、
前記判別工程により判別したインタフェースの種類と前記取得工程により取得した前記記録停止時間とに従って前記記録データの圧縮方法を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定した圧縮方法により前記記録データを圧縮する圧縮工程と、
前記圧縮工程により圧縮された記録データを前記記録装置に出力する出力工程と、
を有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
記録動作を開始してから終了するまでの間に記録停止時間を設けた記録装置に伝達速度の異なる複数のインタフェースのいずれかを介して接続され、前記記録装置に記録データを圧縮して出力する画像処理装置で実行されるプログラムであって、
前記記録データの出力前に、前記記録装置と接続されるインタフェースの種類を判別する判別処理と、
前記記録装置から前記記録停止時間を取得する取得処理と、
前記判別処理により判別したインタフェースの種類と前記取得処理により取得した前記記録停止時間とに従って前記記録データの圧縮方法を決定する決定処理と、
前記決定処理により決定した圧縮方法により前記記録データを圧縮する圧縮処理と、
前記圧縮処理により圧縮された記録データを前記記録装置に出力する出力処理と、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2008−276531(P2008−276531A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−119615(P2007−119615)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】