説明

画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム

【課題】登録した機能の情報を呼び出すことができ、その機能を達成するために必要な条件を満たしているときに呼び出し可とする、画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供する。
【解決手段】操作部112から設定された設定情報と当該設定情報を呼び出すためのアクションIDとを関連付けてHDD104に記憶し、アクションIDとアクションIDに対応するボタン情報とを対応付けてHDD104に記憶する。そして、このボタン情報をユーザが選択可能なポータルボタンとして操作部112に表示し、ユーザにより所望のポータルボタンが選択された際に、ポータルボタンに対応するアクションIDをHDD104から検出する。さらに、ボタン情報にはボタンが利用可能かどうかの情報が付与され、その情報でボタンが利用不可のとき、ユーザがボタンを利用することを不可の状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが容易に設定を行うことが可能な画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の画像処理装置では、高機能化や多機能化が進んでいることから、良く使う機能を素早く呼び出したい又は設定を容易に行いたいというユーザニーズがある。このため、従来の画像処理装置には、機能割り当てキー(ショートカットキー)に任意の機能や設定に関する処理を割り当てて表示部に表示しておく。そして、ユーザがこのキーを選択すると、対応する機能や設定値を反映する画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、画像処理装置には、ショートカットキーに定型の作業を割り当て、画像処理装置の操作部からショートカットキーを操作することで定型作業の実行を指示することができる定型作業ボタンの機能を備えたものがある。特にこの定型作業ボタンの利用方法としては、利用者毎に共通利用可能なボタンとしておくことが多い。また、定型作業の「後工程」として、画像処理装置を使用して生成された画像データ等を、所定の後工程担当者が受け取り、さらに次の作業に流すといったワークフローが利用される場合が多い。さらに、この定型作業ボタンは、主に画像処理装置の管理者が登録管理することが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−132100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、定型作業ボタンをある特定の管理者だけが管理している場合で、かつそのワークフローの後工程を担当する個人が不在の場合でも、定型作業は実行される。その結果として、定型作業は実行されるが、後工程であるワークフローだけが実行されないというケースが発生してしまう。
【0006】
本発明の目的は、ワークフローの後工程を担当する担当者が不在のため、その後工程だけが実行されないというケースが発生することを防止可能とした画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像処理装置は、設定情報に係わる指令を入力可能な操作手段と、操作に係わる情報を表示可能な表示手段と、を備える操作部を有する画像処理装置において、前記操作手段で入力された指令により設定された前記設定情報と、前記設定情報を呼び出すための呼び出し情報と、を関連付けて記憶する第一記憶手段と、前記呼び出し情報と、前記呼び出し情報に対応するボタン情報と、当該ボタン情報に対応するボタンを有効にするか無効にするかを判断するための有効無効情報と、を関連付けて記憶する第二記憶手段と、前記ボタン情報及び前記有効無効情報に基づいて、前記設定情報に係わる処理を実行可能である有効な状態の場合には、ユーザが選択可能な形式で前記表示手段に表示し、前記設定情報に係わる処理を実行不可能である無効な状態の場合にはユーザが選択不可な形式で前記表示手段に表示する表示制御手段と、前記表示手段に表示されたボタン情報がユーザにより選択された際に、当該ボタン情報に対応する呼び出し情報を前記第二記憶手段から検出する呼出情報検出手段と、前記呼出情報検出手段により検出された呼び出し情報を元に、前記第一記憶手段から当該呼び出し情報に対応する設定情報を取得する設定情報取得手段と、前記設定情報取得手段により取得された設定情報を実行又は反映する実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、請求項8記載の画像処理装置の制御方法は、設定情報に係わる指令を入力可能な操作手段と、操作に係わる情報を表示可能な表示手段とを備える操作部を有する画像処理装置の制御方法において、前記操作手段で入力された指令により設定された前記設定情報と、前記設定情報を呼び出すための呼び出し情報と、を関連付けて記憶する第一記憶ステップと、前記呼び出し情報と、前記呼び出し情報に対応するボタン情報と、当該ボタン情報に対応するボタンを有効にするか無効にするかを判断するための有効無効情報と、を関連付けて記憶する第二記憶ステップと、前記ボタン情報及び前記有効無効情報に基づいて、前記設定情報に係わる処理を実行可能である有効な状態の場合には、ユーザが選択可能な形式で前記表示手段に表示し、前記設定情報に係わる処理を実行不可能である無効な状態の場合にはユーザが選択不可な形式で前記表示手段に表示する表示制御ステップと、前記表示手段に表示されたボタン情報がユーザにより選択された際に、当該ボタン情報に対応する呼び出し情報を前記第二記憶ステップから検出する呼出情報検出ステップと、前記呼出情報検出ステップにより検出された呼び出し情報を元に、前記第一記憶ステップから当該呼び出し情報に対応する設定情報を取得する設定情報取得ステップと、前記設定情報取得ステップにより取得された設定情報を実行又は反映する実行ステップと、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項9記載のプログラムは、請求項8記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータに読み取り可能なものであることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項10記載の画像処理装置の制御方法は、先の工程で生成されたデータを、後の工程を受け持つユーザの指示に基づいて前記後の工程を行うワークフローの少なくとも一部の工程を実行することが可能な画像処理装置の制御方法において、前記後の工程の実行を指示するユーザが前記後の工程の実行を指示することが可能な状態である場合に、前記ワークフローの実行を指示するための定型作業ボタンを利用可能な状態とし、前記後の工程の実行を指示するユーザが前記後工程の実行を指示することが不可能な状態である場合に、前記定型作業ボタンを利用不可能な状態とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ワークフローの後工程を担当する担当者が不在のため、その後工程だけが実行されないというケースが発生することを防止可能とした画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る画像処理装置にインストールされるアプリの機能や設定値を操作部に表示するためのソフトウエア構成を示す説明図である。
【図3】本実施の形態に係る画像処理装置に設けられる操作部のタッチパネルに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図4】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるコピー初期画面の一例を示す説明図である。
【図5】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるポータル初期画面の一例を示す説明図である。
【図6】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるポータルへの登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルにコピーアプリにより表示される倍率設定画面の一例を示す説明図である。
【図8】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルにコピーアプリにより表示されるメニューリストの一例を示す説明図である。
【図9】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルにコピーアプリにより表示される確認ダイアログの一例を示す説明図である。
【図10】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるポータル登録画面の一例を示す説明図である。
【図11】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるHDD内のポータルアプリの記憶領域に保存されるテーブル情報の一例を示す説明図である。
【図12】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるHDD内のコピーアプリの記憶領域に保存されるテーブル情報の一例を示す説明図である。
【図13】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるポータルボタンが登録されたポータル初期画面の一例を示す説明図である。
【図14】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるポータルボタンが登録される前のポータルアプリの記憶領域に保存されるテーブル情報の一例を示す説明図である。
【図15】本実施の形態に係る画像処理装置のタッチパネルに表示されるポータルボタン押下時に切り替わる表示画面の一例を示す説明図である。
【図16】本実施の形態に係る画像処理装置でポータルボタンが押下されたときに実行される呼び出し再現機能の処理を示すフローチャートである。
【図17】本実施の形態に係る画像処理装置でポータルボタン押下時にコピーアプリが実行する処理を示すフローチャートである。
【図18】本実施の形態に係る画像処理装置におけるHDD内のコピーアプリの記憶領域に保存されるテーブル情報の他の例を示す説明図である。
【図19】本実施の形態に係る画像処理装置におけるメニューボタン押下によりメニューリストが表示されたポータル初期画面の一例を示す説明図である。
【図20】本実施の形態に係る画像処理装置におけるポータルボタンの編集・削除画面の一例を示す説明図である。
【図21】本実施の形態に係る画像処理装置におけるポータルボタンの編集画面の一例を示す説明図である。
【図22】本実施の形態に係る画像処理装置におけるポータルボタンの編集・削除画面上に表示される確認ダイアログの一例を示す説明図である。
【図23】本実施の形態に係る画像処理装置におけるポータルボタンを削除する際に実行される処理を示すフローチャートである。
【図24】本実施の形態に係る画像処理装置と入出力管理システムとがネットワークで接続されている例、および入出力管理システムに保存されているユーザテーブルを示す説明図である。
【図25】本実施の形態に係る画像処理装置で、入退出と連動して実行される処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1の画像処理装置の基本的な構成を示すブロック図で、100は画像処理装置内の各部を制御するコントローラユニット、112は操作部、123はスキャナ部、125はプリンタ部である。
【0015】
この操作部112は、例えば、数字を入力するためのテンキーや処理の実行を行うためのスタートキー等のハードキーや液晶タッチパネルで指令を入力可能に構成されている。この操作部112は、ユーザが画像処理装置を操作するためのユーザインタフェースを提供する。
【0016】
この操作部112では、タッチパネルに表示される各設定項目を表すアイコンやボタン(もしくはハードキー)をタッチ(押下)することで、画像処理装置に設定や情報の入力を行うように構成されている。
【0017】
また、スキャナ部123は、原稿等の画像を画像データとして読み取る。プリンタ部125は、記録用紙を搬送し、その記録用紙に画像データを可視画像として印刷する。
【0018】
コントローラユニット100は、バス122を介してスキャナ部123に接続され、またバス124を介してプリンタ部125に接続される。さらに、コントローラユニット100は、LAN113、公衆回線(WAN)114又は無線115を介して他の機器に接続して、画像情報やデバイス情報の入出力制御を行う。
【0019】
このコントローラユニット100に設置されたCPU101は、システム全体を制御するコントローラである。RAM102は、CPU101が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリでもある。ROM103はブートROMである。ROM103には、システムのブートプログラムが格納されている。HDD104は、ハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データ、後述する通信部111が有するすべての無線通信に関する情報(無線通信の仕様)を格納する。
【0020】
この画像処理装置では、使用したい機能を実装したアプリケーション(以下、「アプリ」と呼ぶ。)をインストールすることで機能を増やすことができる。アプリをインストールすると、画像処理装置上では、各種機能を動かすためのアプリケーションプログラムがRAM102やHDD104に記憶される。
【0021】
このコントローラユニット100に設置された操作部I/F106は、ユーザインターフェース(UI)である操作部112との間のインターフェース部であり、操作部112に表示すべきデータを操作部112に対して出力する。これと共に、この操作部I/F106は、操作部112からユーザが入力して指示した情報を、CPU101に伝える役割を行う。
【0022】
このコントローラユニット100に設置されたNetwork部109は、LAN113に接続され、情報の入出力を行う。MODEM110は、公衆回線114に接続され、情報の入出力を行う。
【0023】
このコントローラユニット100に設置された通信部111は、不図示のアンテナを介して無線(WIRELESS)115に接続され、情報の入出力を行う。この通信部111は、複数種類の無線通信を行うことが可能である。上述した各デバイスは、それぞれシステムバス107上に配置されている。
【0024】
このコントローラユニット100におけるイメージバス(ImageBus)I/F105は、システムバス107と、画像データを高速で転送する画像バス108とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0025】
この画像バス108上に配置される各デバイスにおいて、ラスターイメージプロセッサ(RIP)116は、PDLコードをビットマップイメージに展開する。また、デバイスI/F部117は、スキャナ部123またはプリンタ部125をコントローラユニット100に接続する。
【0026】
この画像バス108上に配置されたスキャナ画像処理部118は、入力画像データに対して補正、加工、または編集を行う。プリンタ画像処理部119は、プリント出力画像データに対して、プリンタ部125に合った補正、解像度変換等を行う。画像回転部120は、画像データの回転を行う。画像処理部121は、画像データに対する、JPEG、JBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理や、PDF、TIFF等へのフォーマット変換処理やOCR処理や暗号化/復号化処理を行う。
【0027】
次に、図1に示す画像処理装置にインストールされるアプリの機能や設定値を操作部112に表示するためのソフトウエア構成について、図2を用いて説明する。
【0028】
画像処理装置にインストールされるアプリには、コピー機能を実行するためのコピーアプリ2303がある。その他には、文書データや画像データの送信/受信を行うセンド機能を実行するためのセンドアプリ2305、ポータルに関する機能を実行するためのポータルアプリ2307等がある。
【0029】
これらのアプリは、ユーザによって画像処理装置に直接インストールされ又はNetwork部109や通信部111等を経由して画像処理装置にインストールされる。インストールされたアプリは、アプリケーションプログラムとしてRAM102やHDD104に記憶される。
【0030】
また、図1の画像処理装置にインストールされたコピーアプリ2303等は、CPU101の命令により、それぞれが独立して動作する。このため、各アプリで使用されるデータは、アプリごとにグループ分けされてHDD104に記憶される。なお、各アプリで共有するデータは、HDD104内に設定された共通データ部2302に共通データとして記憶される。
【0031】
また、この画像処理装置では、インストールされる複数のアプリに、それぞれのアプリを識別するための識別子として、アプリIDが割り当てられる。このアプリIDは、共通データとして共通データ部2302に記憶される。
【0032】
本実施の形態では、例えば、コピーアプリ2303のアプリIDを「100」、センドアプリ2305のアプリIDを「101」、ポータルアプリ2307のアプリIDを「102」とする。
【0033】
この画像処理装置では、インストールされた複数のアプリについて、ウインドウ制御部2301が、どのアプリを操作部112に表示するかを判断する。
【0034】
この画像処理装置にインストールされたコピーアプリ2303等の複数のアプリは、ウインドウ制御部2301からの命令に応じて、画面リソースや設定値などのデータをHDD104から取得して表示する。
【0035】
このウインドウ制御部2301は、例えば、コピーアプリ2303(正確にはアプリID101)の表示要求を受けると、コピーアプリ2303の機能による表示が可能か否かを判断する。そして、ウインドウ制御部2301は、表示可能であると判断した場合に、コピーアプリ2303に表示命令を通知する。なお、このウインドウ制御部2301は、表示する際の設定データなどがあれば、表示命令と共に通知する。
【0036】
この表示命令を受けたコピーアプリ2303は、HDD104内に設定されたコピーデータ部2304から画面リソースや設定値を取得して操作部112に表示を行う。
【0037】
一方、コピーアプリ2303は、コピーデータ部2304にないデータを表示する場合に、ウインドウ制御部2301にデータ要求を通知する。
【0038】
これを受けたウインドウ制御部2301は、HDD104内に設定された共通データ部2302から対応するデータを取得し、コピーアプリ2303に通知する。そして、コピーアプリ2303は、この通知されたデータを表示する。
【0039】
この画像処理装置にインストールされたセンドアプリ2305は、HDD104内に設定されたセンドデータ部2306との間でセンドに関するデータの送受信が可能である。同様に、ポータルアプリ2307は、HDD104内に設定されたポータルデータ部2308との間でポータルに関するデータの送受信が可能である。
【0040】
次に、操作部112のタッチパネルに表示される画面について、図3を参照して説明する。
【0041】
この操作部112のタッチパネルに表示される画面は、図3に示すトップ画面300のように、各画面で共通の内容が表示される共通エリア201と、各画面で異なる内容が表示される機能エリア202とからなる。ここで、トップ画面とは、画像処理装置の電源を入れてから実行可能状態になったときに、最初に表示される画面である。
【0042】
このトップ画面に表示される共通エリア201は、表示している画面を説明するためのタイトルバー203と、現在表示している画面に応じた設定登録や機能設定を行うメニューを表示するためのメニューボタン204とからなる。
【0043】
このトップ画面に表示される機能エリア202には、コピーやセンドなどのアプリを利用する画面に切り替えるためのアプリボタンが表示される。
【0044】
本実施の形態では、アプリボタンとして、コピーアプリボタン205、センドアプリボタン207及びポータルアプリボタン206が表示されている。新しいアプリが画像処理装置にインストールされた場合には、このアプリに対応するアプリボタンがトップ画面300上の機能エリア202に表示される。
【0045】
このトップ画面の共通エリア201に表示されるメニューボタン204は、各画面に応じた設定登録や機能設定を行うためのメニューを表示するためのボタンである。このメニューボタン204が押下された場合には、後述する図8に示すメニューリスト701が表示される。このメニューリスト701に表示する内容と、それが選択されたときの内部処理については、各アプリが画面ごとに定義し、定義された内容が各画面に対応付けられてHDD104に記憶されている。なお、メニューリストに表示するものがないときには、網掛け表示を行うことでユーザ選択不可にしている。
【0046】
この画像処理装置で、ポータルアプリ2307以外のアプリは、図8に示すように、必ずメニューリスト701の中に「ポータルへの登録」というメニューと、それに対応する処理を定義することとする。
【0047】
本実施の形態に係わる画像処理装置は、操作部112上において、ユーザが、様々な設定を行うことができるように構成されている。この操作部112で行える設定には、例えば、コピー部数の入力、画像形成状態のエラー状況の表示、複数の設定操作の組み合わせからなる製本印刷設定等がある(以下、このような様々な設定を「画像形成に関する各種設定」と総称する)。
【0048】
図2に示すポータルアプリ2307は、アプリケーションが実行する画像処理に関する各種設定を設定情報として保存する。そして、ユーザの要求した指示に応じて、保存した設定情報を呼び出して再現する機能(以下、「呼出再現機能」と呼ぶ)を備える。さらに、このポータルアプリ2307は、保存した各種設定を変更または削除するための変更・削除機能がある。これらの詳細については後述する。
【0049】
本実施の形態に係わる画像処理装置では、各アプリにより各画面で表示される情報(座標やフォント、画像リソース、デフォルト設定値等)が、全てRAM102、ROM103、HDD104のいずれかに記憶されているものとする。
【0050】
さらに、この画像処理装置では、ウインドウ制御部2301の制御により画像処理装置の状態に応じて各画面で表示する情報を判別する。そして、表示すべきと判別されたHDD104(RAM102やROM103でもよい)に記憶されている情報は、操作部I/F106を通して操作部112に表示される。
【0051】
また、この画像処理装置では、図3に示すトップ画面300上でコピーアプリボタン205が押下されると、図4に示すようなコピー初期画面400に表示が切り替わる。
【0052】
このコピー初期画面400には、機能エリア202に設定ボタンとして、倍率設定用の倍率設定ボタン301、両面設定用の両面設定ボタン302、コピーアプリ全体で設定されている設定内容の確認用の設定確認ボタン304等が表示される。これらの設定ボタンの何れかが押下された場合には、コピーに関する設定を行うための各種設定画面に表示が切り替わり、ユーザが設定を変更することが可能となる。
【0053】
また、このコピー初期画面400で表示されるコピーを行う際によく使われる基本的な機能(倍率など)は、設定ボタンだけではなく、設定内容も表示される。例えば、倍率が設定された場合、設定された結果(例えば、「100%」)が倍率設定結果エリア303に表示される。
【0054】
また、図3に示すトップ画面300上でポータルアプリボタン206が押下された場合には、図5に示すようなポータル初期画面500に表示が切り替わる。このポータル初期画面500上の機能エリア202には、呼出再現機能で保存された画像形成に関する各種設定を呼び出すためのユーザが選択可能なポータルボタン401,407が表示される。これらポータルボタン401,407は、同一の構成を有する。例えば、ポータルボタン401は、アイコン402と、ボタン名称403と、このボタンに対するコメント404とからなるが、これに限定されるものではない。ポータルボタンについては、ユーザにより選択されたグループ分け(グループ分類)の表示が可能とされている。
【0055】
また、ポータル初期画面500に表示された個人ボタン405又は共有ボタン406が押下された場合には、現在表示されているグループと別のグループに表示切り替えが行われる。
【0056】
また、本実施の形態に係わる画像処理装置では、デフォルトとして、共有ボタン406が押下(選択)されているものとする。この共有ボタン406は、全てのユーザが共通に使用するポータルボタンを表示するためのボタンである。
【0057】
一方、個人ボタン405は、個人ごとに登録したポータルボタンを表示するためのボタンである。そのため、この画像処理装置では、トップ画面300を表示する前やポータル初期画面500を表示する前に、ユーザ認証を行う。そして、認証エラーになったユーザに対しては、個人ボタン405を押下できなくしている。なお、本実施の形態におけるユーザ認証については、パスワード認証や人体認証等の一般的な手段を利用できる。それらの詳細については、説明を省略する。
【0058】
次に、ポータル初期画面の表示命令に基づき、ポータル初期画面を表示するときの制御の流れについて説明する。
【0059】
ポータルボタンを画面に表示するための情報は、図14に例示するテーブル情報として記憶・管理され、アイコンやボタン名称、コメントなどのボタン情報と他の情報とを関連付けてHDD104に記憶されている。図14に示すテーブル情報では、ポータルボタンに割り当てられたポータルボタンNo.に、アプリID、アクションID、アイコン情報及びボタン情報が関連付けられている。
【0060】
このアイコン情報には、アイコンとして表示可能なビットマップ形式などの画像データ又は画像データへのパスが含まれる。また、ボタン情報には、ボタン名称と、コメントと、グループ分類、ボタンの状態、外部連携の有無とが含まれる。
【0061】
このボタン名称は、ボタン名称403に表示される内容である。コメントは、コメント404に表示される内容である。グループ分類は、個人ボタン405が押下されて登録されたか、共有ボタン406が押下されて登録されたかを示すものである。
【0062】
また、個人ボタン405が押下されて登録された場合、ユーザID(例えば、図示の「userID:0001」)もHDD104に登録される。このユーザIDは、ユーザ認証時に利用されたものであることが好適である。なお、アクションIDについては後述する。
【0063】
ここで、ボタン情報に含まれる外部連携有無の情報は、そのボタンに登録されている処理が画像処理装置の外にデータを送信するなどの連携処理が含まれるか否かの情報を意味する。またボタンの状態は、外部連携ありのボタン処理を行う場合に、外部連携が可能かどうかの状態を保持する。外部システムと連携したボタンの状態情報の変化および画面表示の変化については後述する。
【0064】
このポータル初期画面を表示する場合、CPU101がポータル初期画面の表示命令を検知すると、ウインドウ制御部2301はポータルアプリ2307にポータルボタンの表示制御を行うよう命令する。
【0065】
この命令を受けたポータルアプリ2307では、HDD104から表示指定されているグループを検出し、このグループに属するポータルボタンを検出する。また、CPU101は、正常に動作可能なアプリIDを判断する。
【0066】
次に、検出したポータルボタンの中で正常に動作可能なアプリIDをもつポータルボタンのボタン情報をHDD104から読み出して、ポータルボタンとして表示する(表示制御手段)。これにより、操作部112のタッチパネルには、図5に示すようなポータル初期画面500が表示される。
【0067】
なお、ポータルアプリ2307は、ポータルボタン401が押下されることで、このポータルボタン401に登録されている処理を実行する。同様に、メニューボタン204が押下された際に表示する内容については後述する。
【0068】
次に、各アプリの画像形成に関する設定をポータルボタンとして登録するための処理について説明する。
【0069】
呼出再現機能により各アプリの画像形成に関する処理をポータルボタンとして登録するための、ポータルへの登録処理の手順について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0070】
図6のフローチャートでは、コピーアプリ2303により行われる処理を図に向かって左側に記載し、ポータルアプリ2307により行われる処理を右側に記載して、両者を明確に区別できるように記載している。
【0071】
なお、本実施の形態における処理は、全てポータルアプリ2307がHDD104に予め保存されている情報やユーザの入力を取得し、この情報を元にCPU101を利用して様々な実行命令を出すことで行われる。また、コピーアプリ2303やポータルアプリ2307により行われる処理は、全てCPU101の判断により行われている。
【0072】
また、ユーザは、画面切り替え又は設定処理を行いたい場合には、操作部112の画面をタッチして指令(指示)を入力する。すると、CPU101は、タッチした画面上の座標位置を検知し、この座標位置に対応付けられた処理プログラムをHDD104から読み出して実行することにより、画面切り替え又は設定処理が行われる。また、CPU101の命令により実行された処理の結果は、全てRAM102やHDD104に記憶される。
【0073】
この図6のフローチャートに示す登録処理では、一例として、コピーアプリ2303において、倍率設定を「80%」、両面設定を「両面から両面」としたコピー処理の設定を、ポータルボタン4として登録する場合について説明する。もちろん、図6のフローチャートにおいて、設定の内容はこれに限るものではなく、また、コピーアプリ2303に限らず、センドアプリ2305における設定の登録にも適用できる。
【0074】
このポータルへの登録処理では、図3に示すトップ画面300において、ユーザがコピーアプリボタン205を押下して指示したことをCPU101が検知すると、ポータルへの登録処理がスタートする。そして、このポータルへの登録処理では、トップ画面300を図4に示すコピー初期画面400に切り替える。
【0075】
次に、このポータルへの登録処理では、コピー初期画面400上でユーザにより行われた画像形成(コピー)に関する各種設定をコピーアプリ2303が検知し、設定情報としてHDD104に記憶させる(ステップS501)。
【0076】
ここで、ユーザが、画像形成に関する各種設定を行うための具体的な操作について説明する。
【0077】
コピー初期画面400において、ユーザが倍率設定ボタン301を押下すると、図7に示す倍率設定画面700に表示が切り替わる。この倍率設定画面700において、ユーザが80%ボタン601を押下して指示すると、倍率結果エリア602が「80」%に設定される。この状態で、ユーザが閉じるボタン603を押下すると、設定された倍率がHDD104に記憶され、1つ前の画面(本実施形態ではコピー初期画面400)に戻る。
【0078】
次に、ユーザが、両面設定を行う場合には、コピー初期画面400上で両面設定ボタン302を押下すると、不図示の両面設定画面に表示が切り替わる。そして、この両面設定画面において、ユーザが、両面から両面の設定を行い設定の操作を完了する。
【0079】
次に、ユーザが設定した内容をポータルボタンとして登録するための処理について説明する。
【0080】
まず、メニューボタン204が押下されたことをコピーアプリ2303が検知すると、図8に示すように、CPU101は、コピー初期画面400上にメニューリスト701を表示するよう制御する(ステップS502)。
【0081】
ここでポータルへの登録エリア702が押下されたことをコピーアプリ2303が検知すると(ステップS502でYES)、コピーアプリ2303は、ポータルへの登録モードに入る。
【0082】
一方、ポータルへの登録エリア702以外のエリアが押下されたことを検知すると(ステップS502でNO)、コピーアプリ2303は、登録モードに入ることなく、対応する各処理を実行して(ステップS503)、本処理を終了する。
【0083】
ポータルへの登録モードに入った場合には、コピーアプリ2303が、図9に示すコピー初期画面400上にモーダルダイアログである確認ダイアログ801を表示し(ステップS504)、ユーザからの入力を待つ状態になる(ステップS505)。
【0084】
この確認ダイアログ801には、ユーザにより設定された内容(倍率設定や両面設定など)と、キャンセルボタン802と、OKボタン803が表示される。
【0085】
確認ダイアログ801の表示中に、コピーアプリ2303がキャンセルボタン802の押下を検知した場合は(ステップS505でNO)、ポータルへの登録モードを終了し、表示画面をポータルへの登録エリア702が押下される前の状態に戻す。
【0086】
一方、コピーアプリ2303がOKボタン803の押下を検知した場合は(ステップS505でYES)、ポータルアプリ2307へ登録依頼を出す(ステップS506)。登録依頼に当たってコピーアプリ2303は、そのコピーアプリ2303のアプリIDと、ポータル初期画面上のポータルボタンとして表示するアイコン情報をHDD104から取得して、これをポータルアプリ2307に送信する。なお、この送信の際には、倍率などの設定に関する情報は通知されない。
【0087】
具体的な処理として、コピーアプリ2303は、HDD104内に設定されたコピーアプリ2303の記憶領域(共通データ部2302及びコピーデータ部2304を含む)からアプリIDとアイコン情報を取得する。そして、コピーアプリ2303は、これらの情報をウインドウ制御部2301に通知する。
【0088】
この通知を受けたウインドウ制御部2301は、これらの情報をポータルアプリ2307に通知する。この通知を受けたポータルアプリ2307は、その記憶領域(共通データ部2302及びポータルデータ部2308を含む)に、これらの情報を記憶する。
【0089】
このポータルアプリ2307は、コピーアプリ2303からの登録依頼を受け取ると、図10に示すような、ボタン情報を登録するためのポータル登録画面1000を表示する(ステップS507)。このポータル登録画面1000上では、ポータルボタン上に表示するボタン名称とコメントの入力、そして、ポータルボタンのグループ分類を設定することができる。
【0090】
本実施の形態では、図10に示すように、ボタン名称として「縮小_両面コピー」が入力され、コメントとして「倍率を80%、両面設定に変更」と入力され、ポータルボタンのグループ分類を「共有」に設定されたものとする。
【0091】
次に、ユーザが、ポータル登録画面1000上の、設定をキャンセルすることを意味するキャンセルボタン902を押下した場合には、これをポータルアプリ2307が検知する(ステップS508でNO)。するとポータルアプリ2307は、受け取ったアプリIDと、ポータル登録画面上で入力/設定されたボタン情報を削除した後、ポータルへの登録モードを抜ける。
【0092】
この際の具体的な処理として、ポータルアプリ2307は、HDD104内に設定されたポータルアプリ2307の記憶領域(共通データ部2302及びポータルデータ部2308を含む)からアプリIDとアイコン情報を削除する。そして、ポータルアプリ2307は、ウインドウ制御部2301へコピーアプリ2303の表示要求とポータル登録がキャンセルされたことを意味する情報を通知する。
【0093】
一方、ユーザがポータル登録画面1000上で設定を完了し、OKボタン901を押下した場合には、これをポータルアプリ2307が検知する(ステップS508でYES)。すると、ポータルアプリ2307は、ポータル登録画面1000上で入力及び設定された内容に基づいてポータルボタンの作成処理を行う(ステップS509)。
【0094】
ステップS509において、まず、ポータルアプリ2307は、ポータルボタンを作成するため、今回の登録依頼を一意に識別可能なアクションIDを生成する(本実施の形態では、アプリごとに1から通し番号を振る制御を用いている)。
【0095】
次に、ポータルアプリ2307は、アプリID、アクションID、アイコン情報、及びボタン情報を元にポータルボタンを作成する。具体的には、HDD104内のポータルアプリ2307の記憶領域に、図11に示すテーブル情報が記録される(第二記憶手段)。そこには、コピーアプリ2303のアプリID、アクションID、アイコン情報、及びボタン情報が関連付けられて1つのポータルボタンとして記憶される。
【0096】
このポータルボタンの作成処理が行われた結果、図11に示すテーブル情報には、図14に示す登録処理前のテーブル情報と比較して理解されるように、ポータルボタン4が追加されている。
【0097】
このようにポータルボタンの作成が完了すると、ポータルアプリ2307は、コピーアプリ2303に対して、完了通知と共に生成したアクションIDを送信する(ステップS510)。
【0098】
コピーアプリ2303は、受け取ったアクションID(呼び出し情報)をステップS501で設定された内容(設定情報)と、図12に例示するような態様で、アクションIDに対して、アイコン情報と設定情報を関連付ける。なお、コピーアプリ2303がいつも同じアイコンを使用する場合は、アクションIDとアイコン情報を図12に示すように関連付けて保存する必要はない。
【0099】
これと共に、アクションIDに対して関連付けられたアイコン情報と設定情報は、HDD104におけるコピーアプリ2303の記憶領域(第一記憶手段)に保存され、ポータルへの登録モードが終了する(ステップS511)。
【0100】
ポータルへの登録モードを終了すると、コピーアプリ2303は、登録モードに入る前の状態に戻す(ステップS502)。
【0101】
上述のようにして図11のテーブル情報に示す如くポータルボタンが登録されている画像処理装置では、トップ画面300上でポータルアプリボタン206が押下されると、図13に示すポータル初期画面1300が操作部112に表示される。
【0102】
図13に示す機能エリア202には、ポータルボタン1としてポータルボタン401が表示され、ポータルボタン3としてポータルボタン407が表示され、新たに登録されたポータルボタン4としてポータルボタン1303が表示される。
【0103】
このとき、図24、を参照して後述する外部連携が可能かどうかを示す状態変化の情報に従って、「利用不可」の状態になっている場合には、ポータルボタンが押下しても動作しない状態で表示される。なお、デフォルトのグループ分類が共有になっていることから、図13に示す例では、図11のテーブル情報におけるポータルボタン2に対応するポータルボタン2が表示されていない状態となっている。ここで、個人ボタン405が押下された場合には、認証されたユーザのポータルボタン2が表示される。
【0104】
図6に示すポータルへの登録処理を行うことにより、ポータルに登録するコピーアプリ2303のデータがコピーアプリ2303でのみ保持され、ポータルアプリ2307は、アクションIDのみを保持する。このため、ポータルアプリ2307から登録した内容を実行する際には、アクションIDの実行命令を対応するアプリに通知するだけなので、アプリがどのようなデータ形式でデータを管理していたとしても、同じ手順でポータルへ登録することができる。
【0105】
本実施の形態では、アプリの一例としてコピーアプリ2303での処理について説明したが、センドアプリなどの他のアプリでも同じようにポータルボタンへの登録を行うことが可能である。
【0106】
次に、図6に示すポータルへの登録処理において、エラーが発生した場合の処理について説明する。なお、エラー発生時には、コントローラユニット100のCPU101の制御により、エラーダイアログをポップアップ表示等で操作部112に表示してユーザに知らせるようにしても良い。
【0107】
図6に示すステップS506において、アプリID又はアイコン情報をHDD104から取得できなかった場合にCPU101は、ポータルへの登録モードを終了し、表示画面をポータルへの登録エリア702が押下される前の状態に戻す。
【0108】
ステップS509で作成された情報やステップS511で作成された情報がHDD104に記憶できない場合(例えば、書き込み権限がなかった場合や容量を越えた場合)に、CPU101は、RAM102へ記憶させる。RAM102にも記憶できない場合に、CPU101は、ポータルへの登録処理を終了する。そして、CPU101は、表示画面をポータルへの登録エリア702が押下される前の状態に戻す(ステップS502へ戻す)。
【0109】
ステップS506とステップS510において、正常に通信が行えなかった場合も、ポータルへの登録処理を終了し、表示画面をポータルへの登録エリア702が押下される前の状態に戻す(ステップS502へ戻す)。
【0110】
次に、ポータル初期画面上に表示されているポータルボタンが押下されたときに実行する呼出再現機能の処理について説明する。
【0111】
本実施の形態に係わる画像処理装置では、図13に示すポータル初期画面1300において、ユーザがポータルボタン4(ポータルボタン1303)を押下すると、操作部112の表示画面が図15に示すように切り替わる。そして、画像処理装置のコントローラユニット100は、押下されたポータルボタン4について登録された呼出再現機能の処理を実行する。この呼出再現機能の処理の手順について、図16を用いて説明する。
【0112】
この図16の呼出再現機能の処理を示すフローチャートでは、呼び出されたコピーアプリ2303により行われる処理を左側、ポータルアプリ2307により行われる処理を右側に記載している。
【0113】
このポータルアプリ2307は、ポータル初期画面1300上のポータルボタン4がユーザに押し操作されたことを検出する(ステップS1501)。次に、ポータルアプリ2307は、押し操作されたポータルボタン4に対応するアプリIDとアクションIDを、HDD104から検出する(ステップS1502)(呼出情報検出手段)。具体的には、ポータルアプリ2307は、HDD104に保存された図11に示すテーブル情報から、対応するアプリIDとして「100」、アクションIDとして「3」を取得する。
【0114】
次に、ポータルアプリ2307は、取得したアプリIDから処理を実行するアプリであるコピーアプリ2303をHDD104から検出し、このアプリに実行命令として、アクションIDを送信する(ステップS1503)。このように、ポータルアプリ2307は、アクションIDのみを送信するので、どのようなデータ形式でアプリがデータを保持していても、ポータルアプリから実行命令を出すことができる。
【0115】
ポータルアプリ2307から実行命令を受信したコピーアプリ2303は、アクションIDに対応する設定情報をHDD104から取得し(設定情報取得手段)、設定の実行(反映)を行う(ステップS1504)。
【0116】
本実施の形態に係わる画像処理装置では、コピーアプリ2303が、図12に示すテーブル情報からアクションID:3に対応する設定情報として、「倍率:80%」と「両面:両面から両面」を取得し、この内容を実行する。
【0117】
次に、取得した設定情報を反映する方法について、図17に示すポータルボタン押下時にコピーアプリ2303が実行する設定情報の反映処理について説明する。
【0118】
まず、ポータルアプリ2307からの実行命令をコピーアプリ2303が受信すると(ステップS1601)、コピーアプリ2303はコピーに関するデフォルトの設定をHDD104から取得し、現在の設定値をデフォルトに設定し直す(ステップS1602)。そして、コピー初期画面に戻す(ステップS1603)。次に、コピーアプリ2303は、アクションIDに対応する設定情報をHDD104に上書きし、当該設定情報を操作部112にも反映する(ステップS1604)。
【0119】
なお、本実施形態では、アクションIDを受信したことによる設定情報の反映動作を図17に示す設定情報の反映処理により行う。また、ポータルアプリ2307からアクションIDを対象のアプリに通知する点以外の処理では、アプリごとに異なる処理を行うようにしてもよい。例えば、この設定情報の反映動作では、ステップS1602の処理を行わない処理若しくはステップS1604の後に特定の画面を表示する処理又は別の処理を追加する処理を行うものであってもよい。
【0120】
さらに、上述した画像処理装置では、コピーアプリ2303が、ステップS501で設定情報を保存するものについて説明した。しかし、本実施の形態に係わる画像処理装置では、設定情報ではなくユーザにより設定された操作フローを保存するように構成してもよい。この場合には、ポータルアプリ2307が実行する処理は同じとなり、コピーアプリ2303においてアクションIDと対応付けて記憶する内容が異なることになる。例えば、図12に示すテーブル情報ではなく、図18に示すような内容のテーブル情報がHDD104に記憶される。
【0121】
そして、ステップS1604で設定情報を反映するのではなく、記憶した操作フローを1つずつ順番に実行することになる。例えば、アクションID:3に対応する設定情報を反映する場合は、図18に示すように、「倍率設定」ボタン押下、「80%」ボタン押下、「閉じる」ボタン押下、・・・という順に操作フローが実行される。なお、本実施の形態に係わる画像処理装置では、設定情報や操作フローに限らず、ポータルアプリ2307からの実行命令(アクションID含む)によりコピーアプリ2303で実行できる内容ならどのようなものでも対応できる。
【0122】
次に、図16に示した呼出再現機能の処理におけるエラー処理について説明する。なお、呼出再現機能の処理中にエラーが発生したときには、エラーダイアログをポップアップ表示等で操作部112に表示してユーザに知らせるようにしても良い。
【0123】
図16に示すステップS1502において、アプリID又はアクションIDを取得できなかった場合又はステップS1504において対応する処理が実行できなかった場合には、ポータルアプリ2307の実行処理を終了し、ポータル初期画面に戻す。
【0124】
また、ステップS1502で取得したアプリIDが、既に削除されたアプリ又は停止中のアプリだった場合にも、CPU101は、ポータルアプリ2307の実行処理を終了し、ポータル初期画面に戻す。さらに、ステップS1503において、正常に通信が行われなかった場合も、CPU101は、ポータルアプリ2307の実行処理を終了し、ポータル初期画面に戻す。
【0125】
次に、本実施の形態に係わる画像処理装置における、登録したポータルボタンの編集・削除に関する処理について説明する。
【0126】
この画像処理装置で、登録したポータルボタンの編集を行う場合には、まずポータル初期画面を開き、メニューボタン204を押下する。すると、操作部112のタッチパネルには、図19に示すようなメニューリスト1801が表示される。このメニューボタン204が押下された際に表示される内容(ここでは「ボタンの編集・削除」)は、HDD104に記憶されている。
【0127】
このメニューリスト1801が表示されたときに、ボタンの編集・削除エリア1802が押下されると、ポータル初期画面1300から図20に示すポータルボタンの編集・削除画面2000に表示が切り替わる。このポータルボタンの編集・削除画面2000では、メニューボタンに何も登録されていないため、メニューボタン204は網掛け表示になっている。
【0128】
なお、本実施の形態に係わる画像処理装置では、ポータルボタンの編集・削除を行うために、ポータル初期画面上のメニューボタン204の押下からボタンの編集・削除エリア1802を選択するように構成しているが、これに限定するものではない。例えば、この画像処理装置では、図5のステップS511の処理完了後に、自動的にポータルボタンの編集・削除画面2000に表示を切り替えるように構成してもよい。
【0129】
また、このポータルボタンの編集・削除画面2000では、ユーザが編集するポータルボタンを選択(押下)し、編集ボタン1901を押下すると、編集モードに移行する。
【0130】
次に、本実施の形態に係わる画像処理装置で、登録したポータルボタン4が押下された後に、編集ボタン1901が押下された場合について説明する。
【0131】
この編集ボタン1901が押下されて移行した編集モードでは、CPU101が選択(押下)されたポータルボタンに対応するボタン情報をHDD104から取得する。そして、CPU101は、このボタン情報に基づいて図21に示すようなポータルボタンの編集画面2100に表示を切り替える。ここで、CPU101がHDD104から取得する内容は、図11に示すテーブル情報における選択されたポータルボタン4に対応するボタン情報である。
【0132】
切り替えて表示されたポータルボタンの編集画面2100では、ボタン情報として登録されている内容を変更(編集)することができる。ここでは、ボタン名称を変更するために、ボタン名称エリア2001を押下してソフトキーボード(不図示)を開き、そこで「縮小_両面コピー2」と文字入力してソフトキーボードを閉じたこととする。
【0133】
この場合にボタン名称エリア2001に表示される内容は、「縮小_両面コピー」から「縮小_両面コピー2」に変更される。そして、OKボタン2002が押下されると、ポータルアプリ2307は、HDD104の内容を書き換えて、編集モードを終了する。編集モード終了後は、編集した内容が反映されたポータルボタンの編集・削除画面が表示される。
【0134】
一方、OKボタン2002ではなく、キャンセルボタン2003が押下された場合に、CPU101は、編集モードに入ってから行われた入力操作を全てキャンセルし、編集モードを終了して、ポータルボタンの編集・削除画面を表示する。
【0135】
なお、本実施の形態に係わる画像処理装置では、図21に示すポータルの編集画面2100でアイコン情報の編集を行うための項目が表示されるように構成されていないが、編集モードでアイコン情報の編集を行えるようにしても良い。
【0136】
また、登録したポータルボタンの削除を行う場合には、図20に示すポータルボタンの編集・削除画面2000において削除するポータルボタンを選択(押下)し、削除ボタン1902を押下することで、削除モードに入る。
【0137】
なお、本実施の形態では、登録したポータルボタン4が押下された後に削除ボタン1902が押下された場合について説明する。
【0138】
この削除ボタン1902が押下されて移行した削除モードでは、ポータルボタンの編集・削除画面2000上に、図22に示すような確認ダイアログ2101がポップアップ表示される。この確認ダイアログ2101において、キャンセルボタン2103が押下された場合には、削除モードに入ってから行われた操作が全てキャンセルされて削除モードが終了され、確認ダイアログ2101が閉じられる。そして、この後、ポータルボタンの編集・削除画面2000が表示される。
【0139】
一方、確認ダイアログ2101において、OKボタン2102が押下された場合には、選択したポータルボタン4が削除され、削除モードが終了される。そして、削除モードの終了後には、削除した内容が反映されたポータルボタンの編集・削除画面2000が表示される。
【0140】
次に、ポータルボタン4を削除する際の具体的な動作について、図23のポータルボタン削除用の処理を示すフローチャートを参照して説明する。この図23では、コピーアプリ2303により行われる処理を左側、ポータルアプリ2307により行われる処理を右側に記載している。
【0141】
このポータルボタン削除用の処理は、ユーザが削除実行(OKボタン2102の押下)の指令をポータルアプリ2307が検知したときにスタートする。
【0142】
まず、ポータルアプリ2307は、HDD104から削除するポータルボタンに対応するアプリIDと、アクションIDを取得する(ステップS2201)。そして、ポータルアプリ2307は、取得したアプリIDに対応するアプリに、削除命令と共に、アクションIDを通知する(ステップS2202)。本実施の形態に係わる画像処理装置では、コピーアプリ2303にアクションID:3の内容を削除するように通知する。
【0143】
この通知を受けたコピーアプリ2303は、HDD104からアクションIDに対応する設定情報を検出し、HDD104からアクションID及びこれに対応する設定情報(アイコン情報を含めてもよい)を削除する(ステップS2203)。この後、コピーアプリ2303は、ポータルアプリ2307に削除完了を通知する(ステップS2204)。
【0144】
するとポータルアプリ2307は、HDD104(内の図11に示すテーブル情報)からポータルボタンに関する情報(ポータルボタンNo、アプリID、アクションID、アイコン情報、ボタン情報等)を削除する(ステップS2205)。これらの動作により、HDD104に格納されていたポータルボタンとこれに対応する情報は、削除される。
【0145】
次に、図23に示したポータルボタン削除用の処理におけるエラー処理について説明する。なお、ポータルボタン削除用の処理中にエラーが発生したときには、エラーダイアログをポップアップ表示等で操作部112に表示してユーザに知らせるようにしても良い。
【0146】
このポータルボタン削除用の処理では、ステップS2201において、対応するアプリIDやアクションIDを取得できなかった場合に、ステップS2205における削除処理を行わない。これと共に、このポータルボタン削除用の処理では、ステップS2203において、対応する情報や対応する情報の削除を行えなかった場合に、ステップS2205における削除処理を行わない。さらに、このポータルボタン削除用の処理では、ステップS2202において、正常に通信が行われなかった場合に、ステップS2205における削除処理を行わない。
【0147】
次に、画像処理装置が、ポータルボタンを、ユーザの入退出管理システムと連動して利用可能又は不可の状態に変更するための、入退出管理システムと連動する利用状態変更制御処理について、図24を参照して説明する。
【0148】
本実施の形態に係わる画像処理装置は、この画像処理装置が配置されている特定のエリア(事業所の敷地、建物、居室など)の入退出管理システム2401と、ネットワークを介して接続されている。
【0149】
この入退出管理システム2401は、ユーザ情報部2402を備える。このユーザ情報部2402は、ユーザテーブル2403を有する。このユーザテーブル2403は、ユーザのユーザIDとそのユーザが処理すべき後工程が存在する画像処理装置とが関連付けされたユーザ情報となっている。例えばユーザIDが1001のユーザは画像処理装置のコントローラユニット100から送信された情報を処理する後工程を担当することになっている。
【0150】
次に、ユーザが特定のエリアに入った、もしくは退出したことを検知して管理を行うための入退出管理システムと連動する利用状態変更制御処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
【0151】
この利用状態変更制御処理では、コントローラユニット100がユーザが入退出のためカードの読取動作を行い入退出カードの読取の発生が通知されるまで待機する(ステップS2601でNO)。そして、入退出管理システム側のセンサで入退出カードの読取が発生したことを検知したとき(ステップS2601でYES)に、コントローラユニット100側で利用状態変更制御処理が開始される。そして、次のステップS2602へ進み、コントローラユニット100は、入退出管理システム側から通知された情報により、入出力管理システムにて入退出の認証が可であったかどうかを判別する。
【0152】
この入退出管理システム側の通知情報から入退出の認証が不可であったことをコントローラユニット100が判別した場合(ステップS2602でNO)には、ステップS2601へ戻り、待機する。
【0153】
また、この入退出管理システム側の通知情報からコントローラユニット100が入退出の認証が可であったと判定した場合(ステップS2602でYES)に、ステップS2603に進む。
【0154】
次に、入退出管理システム側の制御部では、認証が可になったユーザのユーザIDがユーザテーブル2403に存在するかを判断し、その結果をコントローラユニット100へ通知する。この通知を受信したコントローラユニット100は、通知された結果から存在すると判定した場合(ステップS2603でYES)にステップS2604に進む。
【0155】
次に、コントローラユニット100は、入退出管理システム側からの通知情報(有効無効情報)から、エリアへの「入」であるのかエリアからの「出」であるのかを判別する。そして、「入」であると判定した場合(ステップS2604で「入」)には、ステップS2605に進む。また、コントローラユニット100は、エリアからの退出と判定した場合(ステップS2604で「出」)にステップS2606に進む。
【0156】
コントローラユニット100は、ステップS2605で、入出したと判定したユーザが登録されている画像処理装置のボタン状態を「利用可能」状態(有効)に反映し、この処理を終了する。
【0157】
またコントローラユニット100は、ステップS2606で、退出したと判定されたユーザが登録されている画像処理装置のボタン状態を「利用不可」状態(無効)に反映し、この処理を終了する。
【0158】
また、コントローラユニット100は、入退出管理システム側からの通知情報から、ステップS2603でユーザ情報部のテーブルに存在しないと判定した場合(ステップS2603でNO)に、そのまま処理を終了する。
【0159】
上述した実施の形態では、カード認証によるユーザの入退出管理システムと連動して、画像処理装置に登録されているボタンの利用可否情報を更新可能とするよう制御するものについて説明した。なお、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、後工程処理を行う担当者のPCの電源の状態や、PCへのログイン状態、その他管理サーバへのログイン状態や、画像処理装置へのログイン状態等に連動してボタンの利用可否を更新するように構成しても良い。
【0160】
上述した実施の形態に係わる画像処理装置では、操作部112から設定された設定情報とこの設定情報を呼び出すためのアクションIDとを関連付けてHDD104に記憶する。これと共に、この画像処理装置では、アクションIDとアクションIDに対応するボタン情報とを対応付けてHDD104に記憶する。
【0161】
そして、この画像処理装置では、ボタン情報をユーザが選択可能なポータルボタンとして操作部112に表示し、ユーザにより所望のポータルボタンが選択された際に、ポータルボタンに対応するアクションIDをHDD104から検出する。さらに、この画像処理装置では、アクションIDに基づいて、HDD104から当該アクションIDに対応する設定情報を取得し、取得した設定情報を実行又は反映する。
【0162】
これにより、どのような機能でも容易に登録した情報の呼び出しを実現することができる。また、スクリプトなどをパースする必要がないため、呼び出しを高速で行うことができる。さらに、操作性の高いUIをユーザに提供することができる。
【0163】
なお、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0164】
要するに、本実施の形態に係わる画像処理装置は、先の工程で生成されたデータ等を後の工程を受け持つ担当者が受け取って次の作業を行うといったワークフローを利用した定型作業を実行可能に構成されている。さらに、この画像処理装置は、このワークフローを利用した定型作業を行わせるように割り当てられる共用の定型作業ボタンの機能を備える。
【0165】
そして、この画像処理装置のコントローラユニット100は、画像処理装置にネットワークで接続された外部の入出力管理システムから、定型作業の一部の工程を遂行する担当者に関する情報を受信する。
【0166】
コントローラユニット100は、定型作業の一部の工程を遂行する担当者が部所内(エリア内)に居ることを入出力管理システムから受信した情報により検知しているときに、担当者が定型作業を実行可能な状態であると認識する。
【0167】
コントローラユニット100は、定型作業の一部の工程を遂行する担当者が部所内(エリア内)に不在なことを入出力管理システムから受信した情報で検知しているときに、担当者が定型作業を実行不可能な状態であると認識する。
【0168】
または、コントローラユニット100は、定型作業の一部の工程を遂行する担当者が自らのパソコン等から発信された定型作業を実行可能な期間の登録通知を、ネットワークを介して受信する。そしてコントローラユニット100は、受信した担当者が定型作業を実行可能な期間内であるときに、担当者が定型作業を実行可能な状態であると認識する。
【0169】
また、コントローラユニット100は、受信した担当者が定型作業を実行可能な期間内以外の、担当者が定型作業を実行不可能な期間内であるときに、担当者が定型作業を実行不可能な状態であると認識する。
【0170】
次に、コントローラユニット100は、定型作業の一部の工程を遂行する担当者が定型作業を実行可能な状態であると認識されているときに、共用の定型作業ボタンを利用可能な状態にセットする。
【0171】
また、コントローラユニット100は、定型作業の一部の工程を遂行する担当者が定型作業を実行不可能な状態であると認識されているときに、共用の定型作業ボタンを利用不可能な状態にセットするよう画像処理装置を制御する。
【0172】
これにより、定型作業の後工程等の一部を受け持つ担当者が、ワークフローを処理可能な場合にのみ、画像処理装置において、共用として定型作業を提供できる。このため、例えば担当者が出社直後に共用として登録することで、本人不在時に定型業務が滞ることを回避できる。また、管理者は、業務内容の管理ができると共に、担当者の出社状況などを意識する必要がなくなり、業務負担が軽くなる。また、共用の定型業務ボタンを使用するユーザは、操作パネルを見ることで、後工程の担当者が不在か否かを確認でき、予期せぬ業務の停滞を避けることが可能となる。結果的に職場全体の作業効率を上げることが可能となるという効果がある。
【0173】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0174】
100 コントローラユニット
101 CPU
104 HDD
106 操作部I/F
109 Network部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定情報に係わる指令を入力可能な操作手段と、操作に係わる情報を表示可能な表示手段と、を備える操作部を有する画像形成装置において、
前記操作手段で入力された指令により設定された前記設定情報と、前記設定情報を呼び出すための呼び出し情報と、を関連付けて記憶する第一記憶手段と、
前記呼び出し情報と、前記呼び出し情報に対応するボタン情報と、当該ボタン情報に対応するボタンを有効にするか無効にするかを判断するための有効無効情報と、を関連付けて記憶する第二記憶手段と、
前記ボタン情報、及び前記有効無効情報に基づいて、前記設定情報に係わる処理を実行可能である有効な状態の場合には、ユーザが選択可能な形式で前記表示手段に表示し、前記設定情報に係わる処理を実行不可能である無効な状態の場合にはユーザが選択不可な形式で前記表示手段に表示する表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたボタン情報がユーザにより選択された際に、当該ボタン情報に対応する呼び出し情報を前記第二記憶手段から検出する呼出情報検出手段と、
前記呼出情報検出手段により検出された呼び出し情報を元に、前記第一記憶手段から当該呼び出し情報に対応する設定情報を取得する設定情報取得手段と、
前記設定情報取得手段により取得された設定情報を実行又は反映する実行手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
外部システムから受信した情報に基づいて、前記有効な状態又は無効な状態に係わる情報を更新可能な手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記表示手段に表示するボタン情報を変更または削除する編集・削除手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第二記憶手段に記憶されたボタン情報ごとに、前記表示手段にユーザが選択可能なボタンを表示することを特徴とする請求項1または3記載の画像形成装置。
【請求項5】
ユーザ認証を行う認証手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記認証手段により認証されたユーザに応じて、前記表示手段に表示するボタン情報を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第一記憶手段に記憶される設定情報には、前記画像形成装置にインストールされたアプリケーションに関する設定、ユーザにより入力された情報、ユーザにより設定された操作フローが含まれることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第二記憶手段に記憶されるボタン情報には、前記表示手段に表示するボタン情報として、ボタン名称、コメント、アイコン情報、ユーザにより選択されたグループ分類を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
設定情報に係わる指令を入力可能な操作手段と、操作に係わる情報を表示可能な表示手段とを備える操作部を有する画像形成装置の制御方法において、
前記操作手段で入力された指令により設定された前記設定情報と、前記設定情報を呼び出すための呼び出し情報と、を関連付けて記憶する第一記憶ステップと、
前記呼び出し情報と、前記呼び出し情報に対応するボタン情報と、当該ボタン情報に対応するボタンを有効にするか無効にするかを判断するための有効無効情報と、を関連付けて記憶する第二記憶ステップと、
前記ボタン情報、及び前記有効無効情報に基づいて、前記設定情報に係わる処理を実行可能である有効な状態の場合には、ユーザが選択可能な形式で前記表示手段に表示し、前記設定情報に係わる処理を実行不可能である無効な状態の場合にはユーザが選択不可な形式で前記表示手段に表示する表示制御ステップと、
前記表示手段に表示されたボタン情報がユーザにより選択された際に、当該ボタン情報に対応する呼び出し情報を前記第二記憶ステップから検出する呼出情報検出ステップと、
前記呼出情報検出ステップにより検出された呼び出し情報を元に、前記第一記憶ステップから当該呼び出し情報に対応する設定情報を取得する設定情報取得ステップと、
前記設定情報取得ステップにより取得された設定情報を実行又は反映する実行ステップと、
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項9】
請求項8記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。
【請求項10】
先の工程で生成されたデータを、後の工程を受け持つユーザの指示に基づいて前記後の工程を行うワークフローの少なくとも一部の工程を実行することが可能な画像処理装置の制御方法において、
前記後の工程の実行を指示するユーザが前記後の工程の実行を指示することが可能な状態である場合に、前記ワークフローの実行を指示するための定型作業ボタンを利用可能な状態とし、
前記後の工程の実行を指示するユーザが前記後の工程の実行を指示することが不可能な状態である場合に、前記定型作業ボタンを利用不可能な状態とすることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記画像処理装置が配置されているエリアにおけるユーザの入退出を管理する入退出管理システムが、前記後の工程の実行を指示するユーザが前記エリアに居ることを検知している状態が当該ユーザが前記後の工程の実行を指示することが可能な状態であり、当該ユーザが前記エリア内に不在であることを検知している状態が当該ユーザが前記後の工程の実行を指示することが不可能な状態であることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記後の工程の実行を指示するユーザが前記画像処理装置に通知した、当該ユーザが前記後の工程の実行を指示することが可能な期間内が当該ユーザが前記後の工程の実行を指示することが可能な状態であり、当該ユーザが前記後の工程の実行を指示することが不可能な期間内が、当該ユーザが前記後の工程の実行を指示することが不可能な状態であることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項13】
請求項10記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−166492(P2011−166492A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27604(P2010−27604)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】