説明

画像処理装置及びその制御方法

【課題】 画像処理装置で文書を読み取り画像ファイルを生成し、その生成したファイルを既存のファイルに添付する、または既存のファイルを生成したファイルに添付する方法がなかった。
【解決手段】 文書を光学的に読み取って電子ファイルの生成が可能な画像処理装置及びその制御方法であって、電子ファイルに添付される、或いは電子ファイルを添付する既存ファイルを指定し、その指定された電子ファイルと既存ファイルとを含む添付後のファイルの名称を指定し、その添付後のファイルを、指定された名称で、かつ指定された、添付後のファイルの送信方法で、指定された宛先に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書を光学的に読み取って電子データ化し、当該電子データをファイル化するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ファイルフォーマットには、その電子ファイル内に、各種フォーマットの他のファイルを添付するという形式で、その電子ファイルの内部に他のファイルを保持できるものがある。また他のファイルを、その電子ファイルの内部から添付時と同じ状態で取り出すことが可能なものがある。例えば、ISOが規定するPDF(portable document file)や、マイクロソフト社のOFFICEアプリケーションファイル(docx、ppptx)等がある。上記添付という操作は、PC(パーソナルコンピュータ)の当該ファイルに対応しているアプリケーション上で実行可能である。あるファイルを他のファイルに添付すると、ファイル操作上、複数のファイルを1つのファイルにまとめて操作できる。また添付するファイルに対して、添付されたファイルに対してのみ有効な機能を機能させることができる。例えば、PDFの暗号化機能を、添付するファイルに機能させることができる。
【0003】
ところで近年、ファイルの生成は、PC上のアプリケーションだけではなく、光学的に文書を読み取って電子ファイルを生成する、例えば複合機などの画像処理装置でも頻繁に行われるようになった。このような画像処理装置で生成するファイルに対しても何らかの方法で他のファイルとの関連性を明示する方法が要求されるユースケースが発生する。そこで特許文献1のように、電子メールのファイル添付機能を利用して、画像処理装置で生成したファイルを電子メールに添付し、その電子メールの本文に他のファイルと電子メールに添付されたファイルの関連を記述する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−306294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の画像処理装置には、既存のファイルに画像処理装置が光学的に文書を読み取って生成した電子ファイルを添付する、或いは光学的に文書を読み取って生成した電子ファイルに既存ファイルを添付する機能は実装されていない。また画像処理装置が光学的に文書を読み取って生成した電子ファイルを既存ファイルに添付する、或いは既存ファイルを、画像処理装置が光学的に文書を読み取って生成した電子ファイルに添付することが考えられる。この場合は、画像処理装置の他にPCと、そのPCで動作する対応アプリケーションが必要となる。更に、以下のような煩雑な操作が必要となる。
(1)画像処理装置で文書を読み取って電子ファイルを作成する。
(2)適切なPCを宛先に指定する。
(3)生成した電子ファイルをPCに送信する。
(4)PCで電子ファイルを受信する。
(5)PCで、受信した電子ファイルを適切なアプリケーションでオープンし、添付する既存ファイルを添付する、又は既存ファイルを適切なアプリケーションでオープンし、受信した電子ファイルを添付する。
(6)(5)で作成した電子ファイルを本来の意図された目的の宛先にPCから送信する。
【0006】
また画像処理装置に送信方法及び宛先を予め登録して保持可能な送信宛先一覧が具備されているとき、宛先一覧や画像処理装置に画像処理装置自体を発行者とする電子署名機能が具備されているとき、このメリットをユーザは享受できない。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
【0008】
本発明の特徴は、画像処理装置が生成する電子ファイルを、指定されたファイルに添付でき、また或いは指定されたファイルを、画像処理装置が生成する電子ファイルに添付して送信する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る画像処理装置は以下のような構成を備える。即ち、
文書を光学的に読み取って電子ファイルの生成が可能な画像処理装置であって、
前記電子ファイルに添付される、或いは前記電子ファイルを添付するファイルを指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された前記電子ファイルと前記ファイルとを含む添付後のファイルの名称を指定する名称指定手段と、
前記添付後のファイルの送信方法及び宛先を指定する送信指定手段と、
前記添付後のファイルを、前記名称指定手段によって指定された前記名称で、かつ前記送信指定手段で指定された前記送信方法及び宛先に従って送信する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像処理装置が生成する電子ファイルを、指定されたファイルに添付でき、また指定されたファイルを、画像処理装置が生成する電子ファイルに添付して送信或いは格納できる。
【0011】
更に、添付付きファイルに対して、送信方法や宛先、名称などを設定する画像処理装置が持つ機能が利用できるため、利用者の利便性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図。
【図2】本実施形態1に係る画像処理装置の動作を説明するフローチャート。
【図3】図2のS106で表示される画面の一例を示す図。
【図4】ファイルフォーマットに対応して、そのファイルに他のファイルを添付可能(被添付可能)か、及び編集可能かどうかを記憶するテーブルの一例を示す図。
【図5】生成するファイルにおけるファイルの添付を行うかどうかの入力を求める画面の一例を示す図。
【図6】添付する既存ファイルを指定するための画面例を示す図。
【図7】ファイルが添付された後のファイル名を決定するためのUI画面例を示す図。
【図8】送信方法と宛先を決定するための画面例を示す図。
【図9】添付する既存ファイルを選択するための画面例を示す図。
【図10】既存ファイルを添付したファイル名を指定するための画面例を示す図。
【図11】本実施形態2に係る画像処理装置の動作を説明するフローチャート。
【図12】ファイルの格納場所を指定するための画面例を示す図。
【図13】S214の格納方法の決定処理の詳細を示すフローチャート。
【図14】図11のS218の格納処理の詳細を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る画像処理装置100の構成を示すブロック図である。
【0015】
画像処理装置100は、通信回線101及びネットワークを介して他機器と接続している。CPU11は、HDD13にインストールされRAM12に展開されたプログラムに従ってこの画像処理装置100の動作を制御する。RAM12は、CPU11のワークエリアを提供するとともに、各種データを一時的に保存している。HDD13は、プログラムや各種設定、及びファイルなどを格納するハードディスクドライブ(NVRAM等でも構わない)である。表示及び入力装置(以下、操作部)14は、ユーザがGUI(グラフィックユーザインターフェース)を介して様々な設定を行うのに使用される。読取装置15は、原稿などの文書を光学的に読み取って電子データを生成する。通信部16は、通信回線101を介して外部機器との通信を制御する。メインバス18は、上述した各部を接続してデータや制御信号を伝達する。
【0016】
尚、本実施形態の画像処理装置100では、特に断らない限り、CPU11がメインバス18を介してRAM12、ハードディスク13、操作部14、読取装置15、通信部16を制御して各種制御を実施する。
【0017】
[実施形態1]
図2は、本実施形態1に係る画像処理装置の動作を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは、HDD13にインストールされており、実行時、RAM12に展開され、CPU11の制御の下に実行される。
【0018】
この処理は画像処理装置100の電源が投入されることにより開始され、まずS102で、画像処理装置100を初期化する。次にS103に進み、操作部14からの処理要求の入力を待つ。ここで処理要求が入力されるとS104に進み、その処理要求が画像の読み取り要求か否かを判定する。ここで画像の読み取り要求でなければS105に進み、その要求に対応した処理を実行してS103に進む。
【0019】
S104で、画像の読み取り要求であると判定するとS106に進み、画像を読み取って生成するファイルのフォーマットを選択するための画面を操作部14に表示して、ユーザの入力を待つ。
【0020】
図3は、S106で表示される画面の一例を示す図である。
【0021】
図3では、作成可能なファイルのフォーマットが列挙され、ユーザが列挙されたファイルのフォーマットから1つを選択する。図3では、パワーポイントのファイルフォーマット(ファイル形式)が選択されている。
【0022】
次にS107に進み、S106で選択されたファイルフォーマットに別のファイルを添付させること(被添付)が可能かどうか判定する。この判定は、図4のように予め決定されたファイルフォーマットごとに被添付が可能かどうかを記載されたテーブルを参照して行う。
【0023】
図4は、ファイルフォーマットに対応して、そのファイルに他のファイルを添付可能(被添付可能)か、及び編集可能かどうかを記憶するテーブルの一例を示す図である。図4では例えば、PDFファイルは、編集可能で、またPDFファイルに他のファイルを添付する(PDFファイルにとって被添付)ことも可能である。一方、JPEGファイルは編集可能であるが、JPEGファイルに他のファイルを添付する(JPEGファイルにとって被添付)ことは不可能である。
【0024】
S107で、被添付させることが不可能なファイルフォーマットが選択されていると判定するとS108に進む。S108では、図5(A)のように「生成するファイルを既存ファイルに添付する」のか、通常の画像生成を行う「添付なし」を行うのかを選択させる画面を操作部14に表示して、ユーザの入力を待つ。
【0025】
図5(B)は、生成するファイルを既存ファイルに添付するか、既存ファイルを、生成するファイルに添付するか、或いは添付しないかを選択するための画面例を示す図である。
【0026】
一方、S107で、被添付が可能なファイルフォーマットが選択されていると判定するとS109に進む。S109では、図5(B)のような「生成するファイルを既存ファイルに添付する」のか「既存ファイルを生成するファイルに添付する」のか、通常の画像生成を行う「添付なし」を行うのかを選択させる画面を操作部14で表示し、入力を待つ。
【0027】
S108或いはS109で、入力が「添付なし」であればS110に進み、読取装置15で文書を読み取って電子ファイルを生成する、通常のファイル生成処理を行う。そしてS103に進む。
【0028】
一方、S108或いはS109で、入力が「生成するファイルを既存ファイルに添付する」が選択されるとS111に進み、読取装置15で文書を読み取って生成するファイルのファイル名を決定する。このファイル名の決定方法には、種々の方法が提案されているが本発明と直接関係ないので詳細は省略する。そしてS112に進み、生成するファイルを添付する既存ファイルを決定するために図6のような画面を操作部14に表示して入力を待つ。
【0029】
図6は、添付する既存ファイルを指定するための画面例を示す図である。
【0030】
図6の画面を使用して、ユーザは生成するファイルを添付する既存ファイルが存在する電子機器名とフォルダを指定可能である。こうして指定されたフォルダ内のファイルの中で、図4のファイルフォーマットと編優可能/不可能の関係で指定された、画像処理装置100が編集可能なファイルのみを表示し、ユーザはその中から1つのファイルを選択することが可能である。
【0031】
図6では、コンピュータAのフォルダ「\ABC\GHQ\LMN」のファイル「3456.pptx」が添付先のファイルとして指定されている。
【0032】
次にS113に進み、ファイルが添付された後の既存ファイルのファイル名を決定するために、図7のような画面を操作部14に表示して入力を待つ。
【0033】
図7は、ファイルが添付された後の既存ファイルファイル名を決定するためのUI画面例を示す図である。
【0034】
図7では、既存のファイル名(1234.pdf)と、生成するファイル名(ABCD.jpb)とを組み合わせたファイル名とするように指定されている。尚、これ以外にも、「既存ファイルと同じ」「既存ファイル+(指定文字列)」「既存ファイル+(指定文字列)生成ファイル名」「新たなファイル名称指定」等がある。尚、指定文字列は、ユーザが任意に入力する任意の文字列である。
【0035】
ファイル名を決定するためのユーザの選択、及び文字列入力とその選択と文字列によって決定する添付された後のファイル名の関係の例は図7を参照されたい。尚、ファイル名の決定は、ユーザによる文字列の指定以外にも、生成ファイルのファイル名と既存ファイルのファイル名と指定文字列のいずれか、又は2つ、或いは3つの組み合わせが考えられる。このとき指定文字列は、ユーザが自由に操作部14を介して入力可能である。尚、他にも生成するファイルのファイル名の拡張子が省略された文字列との組み合わせも考えられる。
【0036】
次にS114に進み、生成されたファイルの送信方法と、その宛先を決定する(送信指定)。
【0037】
図8は、送信方法と宛先を決定するための画面例を示す図である。図8では、送信プロトコルとして電子メールが選択され、宛先は「2e4r@dfr.jp」が選択されている。
【0038】
S114では、このような画面を表示して、操作部14を介したユーザの入力を待つ。送信方法(送信プロトコル)と宛先の組み合わせは予め登録され、HDD13に記録されているものとする。この登録方法は、種々の方法が提案されているが、本発明と直接関係がないので、その詳細は省略する。そして、送信方法と宛先の組み合わせが入力されるとS115に進み、読取装置15により文書を読み取って画像を電子データ化する。そして、その読み取った電子データから、指定されたファイルのフォーマットで指定されたファイル名のファイルを生成する。そしてS116に進み、指定された既存ファイルをオープンし、S115で生成したファイルを、その指定された既存ファイルに添付して添付済みファイルを生成する。そしてS117に進み、指定された文字列で添付済みファイルにファイル名を付与する。そしてS118に進み、通信回線101を介して、指定された送信方法で、指定された宛先に添付済みのファイルを通信部16が送出する。そしてS103に進む。
【0039】
一方、S109で、「既存ファイルを、生成するファイルに添付する(被添付)」であればS119に進み、添付する既存ファイルを指定するため図9のような画面を操作部14に表示してユーザの入力を待つ。
【0040】
図9は、添付する既存ファイルを選択するための画面例を示す図である。
【0041】
この画面によって、ユーザは生成するファイルに添付される既存ファイルが存在する電子機器名とフォルダとを指定できる。そしてそのフォルダに内のファイルから1つ以上のファイルを指定可能(複数指定可能)である。図9では、フォルダLMNの2つのファイルが選択されている。
【0042】
次にS120に進み、読取装置15で文書を読み取って生成するファイルのファイル名を決定する。このファイル名の決定方法は、種々の方法が提案されているが本発明と直接関係ないので、その詳細は省略する。
【0043】
そして添付された後のファイル名を決定するため、図10のような画面を操作部14に表示してユーザの入力を待つ。こうしてS121で、添付された後のファイル名が決定される。
【0044】
図10は、既存ファイルを添付した、生成したファイル名を指定するための画面例を示す図である。
【0045】
ファイル名を決定するためのユーザの選択と、その選択によって決定する添付された後のファイル名の関係は図10を参照されたい。図10では、生成したファイル名と既存のファイル名との合成によりファイル名を指定することが選択されている。尚、ファイル名の決定は、ユーザによる文字列の指定以外にも、生成ファイルと既存ファイルとの指定文字列のいずれか、又は2つ、或いは3つの組み合わせが考えられる。このとき指定文字列は、ユーザが自由に操作部14を介して入力可能である。尚、他にも添付する既存のファイルの拡張子が省略されたファイル名との組み合わせも考えられる。
【0046】
次にS122に進み、生成されたファイルの送信方法とその送信宛先を決定する。送信方法と宛先の決定では、前述の図8のような画面を操作部14に表示して、ユーザの入力を待つ。送信方法と宛先の組み合わせは予め登録され、HDD13に記録されているものとする。この登録方法はさまざまな方法が提案されているが、本発明と直接関係がないので、その詳細は省略する。
【0047】
そして、送信方法と宛先の組み合わせが入力されるとS123に進み、読取装置15が文書を読み取り、指定されたファイルのフォーマットで指定されたファイル名のファイルを生成する。そしてS124に進み、指定された1つ以上の全ての既存のファイルを、その生成したファイルに添付する。そしてS125に進み、指定された方法で既存ファイルが添付された後のファイルにファイル名を付与する。そしてS126に進み、指定された送信方法で、指定された宛先に、既存ファイルを添付した生成ファイルを通信回線101を介して通信部16が送出してS103に進む。
【0048】
以上説明したように本実施形態1によれば、生成したファイルを既存のファイルに添付して、或いは生成したファイルに既存のファイルを添付したファイルを作成して、指定した送信プロトコルで所望の宛先に送信できる。またその際、ファイルが添付されたファイルの名称も指定することができる。
【0049】
尚、上述の実施形態1では、生成するファイルを添付する既存のファイル、又は生成するファイルに添付する既存のファイルは、画像処理装置100の外にあるとして説明したが、画像処理装置100にあってもよい。
【0050】
また上記実施形態1では、添付後のファイルを送信する際、予め登録された送信方法と宛先の組み合わせを利用して送信すると説明したが、各送信毎に、個別に送信方法と宛先を指定してもよい。
【0051】
[実施形態2]
次に本発明の実施形態2について説明する。尚、実施形態2に係る画像処理装置100の構成は前述の実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0052】
図11は、本実施形態2に係る画像処理装置の動作を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは、HDD13にインストールされており、実行時、RAM12に展開され、CPU11の制御の下に実行される。
【0053】
図11において、S201〜S213の処理は、実施形態1の図2のS101からS113までの処理と同じであるため、その説明を省略する。
【0054】
S214で、添付済みのファイルを格納するフォルダ等の格納方法を決定するために、操作部14は図12(A)のような画面を表示してユーザの入力を待つ。
【0055】
図12(A)は、ファイルの格納場所(格納先)を指定するための格納先指定の画面例を示す図である。
【0056】
図12(A)では、「既存のファイルと同じフォルダ」で、かつ「同じ名前のとき既存のファイル名を変更して保存」するように指定されている。
【0057】
図13は、S214の格納方法の決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【0058】
この処理は図11のS213から引き続いて実行され、まずS301で、ユーザの入力が「既存のファイルと同じフォルダ」への格納であるか判断する。そうでないときはS302に進み、「入力されたフォルダ名で入力されたフォルダへ格納」を格納情報として設定してS214に進む。
【0059】
一方S301で、ユーザの入力が、「既存のファイルと同じフォルダへの格納」であればS303に進み、指定された既存のファイルのファイル名と同じファイル名が添付後のファイルに指定されているか判断する。ここで異なるファイル名が指定されていればS307に進み、「既存ファイルと同じフォルダに格納」を格納情報に設定する。一方、同じ名前が選択されていればS304に進み、同じ名前のとき既存のファイル名の変更が選択されているか確認する。ここで既存のファイルのファイル名の変更が選択されていればS305に進み、「既存ファイルの拡張子の変更」を格納情報に設定する。一方、S304で、ファイル名の変更が選択されていなければS306に進み、「既存のファイルを削除」を格納情報に設定する。そしてS305、或いはS306を実行した後S307に進み、「既存のファイルと同じフォルダに格納する」を格納情報に設定する。そしてS214に進む。
【0060】
図11において、S215〜S217の処理は、図2のS115〜S117と同じである。
【0061】
次にS218の格納処理の詳細を図14を参照して詳細に説明する。
【0062】
図14は、図11のS218の格納処理の詳細を示すフローチャートである。
【0063】
この処理は図11のS217から引き続いて実行され、まずS401で、格納情報に、「既存のファイルと同じフォルダに格納」か「入力されたフォルダに格納」のどちらが設定されているか判断する。ここで「入力されたフォルダに格納」が設定されていればS402に進み、格納情報に設定されている入力されたフォルダに、指定されたファイル名で添付後のファイルを格納してS218に進む。
【0064】
一方、S401で、「既存のファイルと同じフォルダに格納」が設定されていればS403に進み、既存のファイルと同じファイル名が、添付後のファイル名に指定されているか確認する。ここで違うファイル名が指定されていればS404に進み、添付後のファイルを、既存ファイルと同じフォルダに、指定されたファイル名で格納してS218に進む。
【0065】
一方S403で、既存のファイルと同じファイル名が指定されていればS405に進み、既存ファイルの拡張子を変更するか、既存のファイルを削除する、のどちらが格納情報に設定されているか判断する。既存ファイルの拡張子を変更するが設定されていればS406に進み、既存のファイルのファイル名の拡張子を「.old」に変更する。一方、既存のファイルを削除するが設定されていればS407に進み、既存のファイルを削除する。そしてS406或いはS407を実行した後S408に進み、既存のファイルと同じフォルダに、既存のファイルと同じファイル名(拡張子変更の場合は拡張子変更前のファイル名)で添付後のファイルを格納する。そしてS218に進む。
【0066】
図11で、S219以降の処理は、図2のS119以降の処理で「送信」を「格納」に変更するだけで、図2のS119〜S126と実質的に同じであるため、その説明を省略する。
【0067】
以上説明したように実施形態2によれば、既存のファイルのファイル名と格納されているフォルダと、添付後のファイルのファイル名と格納されるフォルダに関係があるとき、簡単な操作で添付後のファイルのファイル名と格納されるフォルダを指定できる。
【0068】
尚、上記実施形態では、生成するファイルを添付する既存のファイル、又は生成するファイルに添付する既存のファイルは画像処理装置100の外にあるとして説明したが、画像処理装置100にあってもよい。
【0069】
また、添付後のファイルの送信で、予め登録された送信方法と宛先の組み合わせを利用して送信するとしたが、送信毎に個別に送信方法と宛先を入力してもよい。
【0070】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を光学的に読み取って電子ファイルの生成が可能な画像処理装置であって、
前記電子ファイルに添付される、或いは前記電子ファイルを添付するファイルを指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された前記電子ファイルと前記ファイルとを含む添付後のファイルの名称を指定する名称指定手段と、
前記添付後のファイルの送信方法及び宛先を指定する送信指定手段と、
前記添付後のファイルを、前記名称指定手段によって指定された前記名称で、かつ前記送信指定手段で指定された前記送信方法及び宛先に従って送信する制御手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
文書を光学的に読み取って電子ファイルの生成が可能な画像処理装置であって、
前記電子ファイルに添付される、或いは前記電子ファイルを添付するファイルを指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された前記電子ファイルと前記ファイルとを含む添付後のファイルの名称を指定する名称指定手段と、
前記添付後のファイルの格納先を指定する格納先指定手段と、
前記添付後のファイルを、前記名称指定手段によって指定された前記名称で、かつ前記格納先指定手段で指定された前記格納先に格納する制御手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
前記電子ファイルのファイル形式を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記電子ファイルのファイル形式が、当該電子ファイルに他のファイルを添付可能なファイル形式かどうかを判定する判定手段とを更に有し、
前記判定手段が前記電子ファイルに他のファイルを添付可能なファイル形式であると判定すると、前記指定手段は、前記電子ファイルに添付されるファイルを指定可能にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記指定手段は、前記ファイルをフォルダとファイル名で指定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記名称指定手段は、前記添付後のファイルの名称を、前記電子ファイルと前記ファイルのそれぞれのファイル名、任意の文字列の少なくともいずれか、或いは前記電子ファイルと前記ファイルのそれぞれのファイル名、任意の文字列のいずれかの組み合わせにより指定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記指定手段は、前記電子ファイルに添付されるファイルを複数指定可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記格納先は、前記指定手段により指定された前記ファイルと同じフォルダ、或いは任意のフォルダを含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記格納先が前記指定手段により指定された前記ファイルと同じフォルダである場合、当該ファイルと前記添付後のファイルの名称とが同じであれば、前記ファイルの名称或いは前記添付後のファイルの名称を変更する変更手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項9】
文書を光学的に読み取って電子ファイルの生成が可能な画像処理装置を制御する制御方法であって、
前記画像処理装置の指定手段が、前記電子ファイルに添付される、或いは前記電子ファイルを添付するファイルを指定する指定工程と、
前記画像処理装置の名称指定手段が、前記指定工程で指定された前記電子ファイルと前記ファイルとを含む添付後のファイルの名称を指定する名称指定工程と、
前記画像処理装置の送信指定手段が、前記添付後のファイルの送信方法及び宛先を指定する送信指定工程と、
前記画像処理装置の制御手段が、前記添付後のファイルを、前記名称指定工程で指定された前記名称で、かつ前記送信指定工程で指定された前記送信方法及び宛先に従って送信する制御工程と、
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項10】
文書を光学的に読み取って電子ファイルの生成が可能な画像処理装置を制御する制御方法であって、
前記画像処理装置の指定手段が、前記電子ファイルに添付される、或いは前記電子ファイルを添付するファイルを指定する指定工程と、
前記画像処理装置の名称指定手段が、前記指定工程で指定された前記電子ファイルと前記ファイルとを含む添付後のファイルの名称を指定する名称指定工程と、
前記画像処理装置の格納先指定手段が、前記添付後のファイルの格納先を指定する格納先指定工程と、
前記画像処理装置の制御手段が、前記添付後のファイルを、前記名称指定工程で指定された前記名称で、かつ前記格納先指定工程で指定された前記格納先に格納する制御工程と、
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−256121(P2012−256121A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127657(P2011−127657)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】