説明

画像処理装置及び方法、並びに画像表示装置及び方法

【課題】フレーム補間処理において、正しく補間フレームが生成できない。
【解決手段】第一の遅延フレーム(F1)から現フレーム(F0)への第一の動きベクトル(MV1)を、第一の遅延フレーム(F1)から補間フレーム(IF)への第二の動きベクトル(MV2)と、現フレーム(F0)から補間フレーム(IF)への第三の動きベクトル(MV3)に変換し(3)、第二の動きベクトル(MV2)、第三の動きベクトル(MV3)、第一の遅延フレーム(F1)のデータ、及び現フレーム(F0)のデータから補間フレームのデータ(IF)を生成する(4)。第二の遅延フレーム(F2)のデータと現フレーム(F0)のデータから複数のテスト補間データを生成し(6)、第一の遅延フレーム(F1)のデータに基づいて複数のテスト補間データの評価を行い(7)、評価データに基づいて第一の動きベクトルを生成する(8)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び方法、並びに画像表示装置及び方法に関する。本発明は特に、画像のフレーム間に新たな補間フレームを挿入するフレーム補間処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイなどのホールド型ディスプレイは、1フレーム期間同じ画像を表示し続けており、画像中の物体が動いた場合に、動く物体に対する人間の目の追従が連続的に移動するのに対して、物体の移動が1フレーム単位の不連続な移動を行っているためにエッジ部分がぼやけて見える問題がある。これに対し、フレームを補間することで表示フレーム数を多くして物体の移動をスムーズにすることが考えられる。
【0003】
また、映画などのフィルム映像がテレビ信号に変換された素材については、両者(フィルム映像とテレビ信号)のフレーム周波数の違いから、2フレーム又は3フレームが同じフレームから作られた画像信号となっており、そのまま表示すると、動きがぼやけたり、動きがギクシャクしたジャダーが発生したりする問題がある。
【0004】
また、同様にコンピュータ処理された映像がテレビ信号に変換された素材についても、2フレームが同じフレームから作られた画像信号であり、そのまま表示すると同様にジャダーが発生する問題がある。
【0005】
従来の画像処理装置及び方法は、補間フレームに対して1フレーム前のフレームと同じ画像で補間する零時ホールド法か、補間フレームに対して1フレーム前の画像と1フレーム後の画像の平均画像で補間する平均値補間法などがあるが、零時ホールド法は、一定方向に動く画像に対して、滑らかな移動をしないので、依然ホールド型ディスプレイのぼやけの問題は解決されない。また、平均値補間法は、動いた画像が2重像になる問題がある。
【0006】
この改善策として、補間フレームの補間画素に対して点対称の位置にある時間的に前のフレーム上の画素と時間的に後のフレーム上の画素との画素間の相関が最も大きい画素から補間フレームの補間画素を生成するものがある(例えば、特許文献1参照)。この方法では、画素単位での相関検出のため、画像の内容が異なるにも拘らず、画素間の相関が大きいと検出される場合があり、正しく補間フレームが生成できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−129181号公報(第8頁、第3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のフレーム補間処理は、上記の様に構成されており、動きがぼやけたり、動きがギクシャクしたジャダーが発生したりする問題がある。また、画素単位の相関を検出する方法では、正しく相関検出ができないために正しく補間フレームが生成できない問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像処理装置は、
画像の現フレームと現フレームの1フレーム前のフレームのデータとの間に新たな補間フレームを挿入する画像処理装置において、
前記現フレームのデータ、及び前記第一の遅延フレームのデータ、並びに前記現フレームの2フレーム前のフレームである第二の遅延フレームのデータを参照して前記第一の遅延フレームから前記現フレームへの第一の動きベクトルを算出する動きベクトル検出部と、
前記第一の動きベクトルを、前記第一の遅延フレームから前記補間フレームへの第二の動きベクトルと、前記現フレームから前記補間フレームへの第三の動きベクトルに変換する動きベクトル変換部と、
前記第二の動きベクトル、前記第三の動きベクトル、前記第一の遅延フレームのデータ、及び前記現フレームのデータから前記補間フレームのデータを生成し、生成した補間フレームのデータを前記現フレームのデータと前記第一の遅延フレームのデータの間に挿入した画像データを出力する補間フレーム生成部とを備え、
前記動きベクトル検出部は、
前記第二の遅延フレームのデータと前記現フレームのデータから複数のテスト補間データを生成するテスト補間部と、
前記第一の遅延フレームのデータに基づいて前記複数のテスト補間データの評価を行う補間データ評価部と、
前記複数の評価データに基づいて第一の動きベクトルを生成する動きベクトル決定部とを備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、時間的に連続する3枚のフレームの中心のフレームを最も確からしいものとして、時間的に前のフレーム及び後のフレームから中心のフレームへの動きベクトルを評価することで高精度な動きベクトルを算出することができるため、画像の乱れなく補間フレームを内挿することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の動きベクトル検出部2のテスト補間部6、補間データ評価部7及び動きベクトル決定部の具体例を示すブロック図である。
【図3】図1の動きベクトル検出部2の動作を説明するための図である。
【図4】図1の動きベクトル変換部3及び補間フレーム生成部4の動作を説明するための図である。
【図5】図1の動きベクトル検出部2の具体例に用いる画像データと現フレームのデータと、第一の遅延フレームのデータと、第二のフレームのデータの対応関係を説明するための図である。
【図6】(a)〜(e)は、図1の動きベクトル検出部2の動作の具体例を説明するための図である。
【図7】(a)及び(b)は、図1の動きベクトル変換部3の動作の具体例を説明するための図である。
【図8】図1の補間フレーム生成部4の動作の具体例を説明するための図である。
【図9】本実施の形態に係る画像表示装置の処理工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。本発明に係る画像処理装置は、画像の現フレームF0データと現フレームF0の1フレーム前のフレームF1のデータである第一の遅延フレームとの間に新たな補間フレームIFのデータを挿入するものであり、本発明に係る画像表示装置には、上記の画像処理装置から出力された画像データを表示する画像表示部を備えるものである。
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成を示す図である。実施の形態1に係る画像表示装置は、フレームメモリ1と、動きベクトル検出部2と、動きベクトル変換部3と、補間フレーム生成部4と、画像表示部5を備える。
【0014】
画像データF0が、フレームメモリ1、動きベクトル検出部2、及び補間フレーム生成部4に入力される。
フレームメモリ1は、画像データF0を2フレーム分保存し、画像データF0に対して1フレーム分遅延した画像データF1と、画像データF0に対して2フレーム分遅延した画像データF2を出力する。これより画像データF0を現フレームのデータ、画像データF1を第一の遅延フレームのデータ、画像データF2を第二の遅延フレームのデータと言う。また、現フレーム、第一の遅延フレーム、第二の遅延フレームをそれぞれのフレームデータと同じ符号F0、F1、F2で表す。
【0015】
第一の遅延フレームF1のデータは動きベクトル検出部2と補間フレーム生成部4に入力され、第二の遅延フレームF2のデータは動きベクトル検出部2に入力される。
【0016】
動きベクトル検出部2は、現フレームF0のデータと、第一の遅延フレームF1のデータと、第二の遅延フレームF2のデータを参照して、第一の遅延フレームF1上の各ブロック(フレームの一部を成す、複数の画素で構成される)について、第一の遅延フレームF1から現フレームF0への第一の動きベクトルMV1を算出して、動きベクトル変換部3に出力する。
【0017】
動きベクトル変換部3は、第一の動きベクトルMV1を、第一の遅延フレームF1から補間フレームIFへの第二の動きベクトルMV2と、現フレームF0から補間フレームIFへの第三の動きベクトルMV3に変換して、補間フレーム生成部4に出力する。
【0018】
補間フレーム生成部4は、第一の遅延フレームF1のデータ、現フレームF0のデータ、第二の動きベクトルMV2及び第三の動きベクトルMV3から、現フレームF0と第一の遅延フレームF1の間に位置する補間フレームIFのデータを生成し、生成した補間フレームIFのデータを現フレームF0のデータと第一の遅延フレームF1のデータの間に挿入した画像データDOを画像表示部5に出力する。
画像表示部5は、画像データDOを表示する。
【0019】
次に、動きベクトル検出部2の構成について詳細に説明する。
動きベクトル検出部2は、現フレームブロック切り出し部10、第一遅延フレームブロック切り出し部11、第二遅延フレームブロック切り出し部12、テスト補間部6、補間データ評価部7、及び動きベクトル決定部8を備える。
【0020】
現フレームブロック切り出し部10、第一遅延フレームブロック切り出し部11、及び第二遅延フレームブロック切り出し部12は、それぞれ、画面の一部を成すブロックを切り出し、ブロック内の画素のデータ(画素値)の集合をブロックデータとして出力する。各ブロックは例えば横方向X個、縦方向Y個の画素(Y個のライン)のサイズを有する矩形の領域から成る。即ち、現フレームF0から切り出されるブロックと、第一の遅延フレームF1から切り出されるブロックと、第二の遅延フレームF2から切り出されるブロックは、縦方向のサイズ(画素数)及び横方向のサイズ(画素数乃至ライン数)が互いに等しい。
【0021】
現フレームブロック切り出し部10は、現フレームF0からブロックを切り出し、第一遅延フレームブロック切り出し部11は、第一の遅延フレームF1からブロックを切り出し、第二遅延フレームブロック切り出し部12は、第二の遅延フレームF2からブロックを切り出す。
【0022】
以下では、補間フレームIF内の一つのブロックを補間により生成するに当たっての処理を説明する。この処理のためには、補間フレームIF内の補間しようとするブロックに対応する第一の遅延フレームF1内の一つのブロックと、現フレームF0内の複数のブロックと、第二の遅延フレームF2内の複数のブロックが切り出される。現フレームF0から切り出されるブロックと、第二の遅延フレームF2から切り出されるブロックとは、第一の遅延フレームF1内のブロック(厳密には、その中心位置)を中心として点対称の位置にあるもので、これらが対として用いられる。即ち、現フレームブロック切り出し部10及び第二遅延フレームブロック切り出し部12は、第一の遅延フレームF1内のブロックを中心とし、一方が現フレームF0内に位置し、他方が第二の遅延フレームF2内に位置するブロックの対を複数個切り出す。
【0023】
現フレームF0及び第二の遅延フレームF2からのブロックの対は、動きベクトル検出部2において検出される動きベクトルの候補に対応するものであり、例えば動きベクトルの探索範囲内のすべてのブロックが切り出される。例えば、第一の遅延フレームF1内の一つのブロックの中心位置を中心として、横方向に±HS画素、縦方向に±VS画素(±VSライン)の範囲を探索する場合、第二の遅延フレームF2及び現フレームF0から、それぞれ(2HS+1)×(2VS+1)個のブロックが切り出される。
【0024】
なお、探索範囲内のすべてのブロックについて評価を行う必要がない場合、例えば予め或いは他の情報により動きの方向の範囲が予測できる場合には、上記の探索範囲の予測される範囲内のブロックのみを切り出すこととしても良い。また、探索範囲内のブロックを間引きながら(例えば水平方向及び垂直方向に1画素おきに)切り出すこととしても良い。
【0025】
以下では、現フレームF0及び第二の遅延フレームF2から切り出されるブロックの数をMとし、現フレームF0から切り出されるブロックを第1乃至第MのブロックF0B1〜F0BM、第二の遅延フレームF2から切り出されるブロックを第1乃至第MのブロックF2B1〜F2BMと呼ぶ。また、各ブロックのデータをブロックと同じ符号で表す。
【0026】
第二の遅延フレームF2内の第mのブロックF2Bm(m=1〜M)と現フレームF0内の第mのブロックF0Bmとは、第二の遅延フレームF1内のブロックF1B1(厳密にはその中心の画素)を中心として点対称の位置にあるので、ブロックF2BmのブロックF1B1に対する横方向のずれをh(h=−HS〜+HS)、縦方向のずれをv(v=−VS〜+VS)とすると、ブロックF0BmのブロックF1B1に対する横方向のずれは−h、縦方向のずれは−vである。
【0027】
現フレームブロック切り出し部10は、現フレーム内の複数の、即ち第一乃至第Mのブロックを切り出して、第一乃至第MのブロックデータF0B1〜F0BMを出力する。
第一遅延フレームブロック切り出し部11は、第一の遅延フレーム内のブロックF1B1を切り出す。このブロックF1B1は、補間フレームIF内の補間対象ブロックに対応するものである。
第二遅延フレームブロック切り出し部12は、第二の遅延フレーム内の複数の、即ち第一乃至第Mのブロックを切り出して、第一乃至第MのブロックデータF2B1〜F2BMを出力する。
【0028】
現フレームF0のブロックデータと第二の遅延フレームF2のブロックデータが、テスト補間部6に入力される。テスト補間部6は、第二の遅延フレームF2のブロックデータと現フレームF0のブロックデータのうち、第一の遅延フレームF1内のブロックF1B1を中心として、互いに点対称の位置にある第一の遅延フレームF1内のブロックと、現フレームF0内のブロックから成るブロック対のデータに基づいて、テスト補間データを生成する。複数のブロック対に基づいて複数のテスト補間データが生成される。このテスト補間は、上記点対称の中心位置、即ち上記第一のフレームF1内のブロックF1B1のデータが未知であると仮定して行うものであり、補間が正確であればあるほど、テスト補間データは、ブロックF1B1のデータとの相関が高いものとなる。
【0029】
補間データ評価部7は、第一の遅延フレームF1のブロックデータを参照して複数のテスト補間データの評価を行い、評価データEDを動きベクトル決定部8に出力する。この評価においては、テスト補間データと、第一の遅延フレームF1のブロックデータとの相関を求め、相関が高いほど高い評価が与えられる。
【0030】
動きベクトル決定部8は、評価データEDに基づいて第一の動きベクトルMV1を生成して出力する。
【0031】
次に、図2を参照して動きベクトル検出部2のテスト補間部6、補間データ評価部7及び動きベクトル決定部の具体例についてさらに詳しく説明する。
【0032】
テスト補間部6は、複数の、即ち第一乃至第Mのテスト補間データ生成部6−1〜6−Mを備え、補間データ評価部7は複数の、即ち第一乃至第Mの差分絶対値和算出部7−1〜7−Mを備えるものとして図示されている。
【0033】
テスト補間データ生成部6−1〜6−Mは、現フレームF0のブロックのデータF0B1〜F0BMと、それぞれこれらと対をなす第二の遅延フレームF2のブロックのデータF2B1〜F2BMを画素ごとに平均することで得られる平均値から成るデータをテスト補間データTD1〜TDMとして算出する。図1には、テスト補間データTD1〜TDMの集合が符号TDで表されている。
【0034】
以下、より詳しく説明する。
現フレームF0の第一のブロックデータF0B1と第二の遅延フレームF2の第一のブロックデータF2B1がテスト補間データ生成部6−1に入力される。
【0035】
テスト補間データ生成部6−1は、現フレームF0の第一のブロックデータF0B1と第二の遅延フレームF2の第一のブロックデータF2B1の画素ごとの平均値を第一のテスト補間データTD1として差分絶対値和算出部7−1に出力する。ここで画素ごとの平均値とは、現フレームF0内のブロックにおける各画素と、第二の遅延フレーム内のブロックにおける対応する位置の画素の画素値(例えばそれぞれのブロックの基準位置、例えば左上隅を原点として同じ座標値で表される画素の画素値)の平均値を意味する。
【0036】
同様に、現フレームF0の第二のブロックデータF0B2と第二の遅延フレームF2の第二のブロックデータF2B2がテスト補間データ生成部6−2に入力される。テスト補間データ生成部6−2は、現フレームF0の第二のブロックデータF0B2と第二の遅延フレームF2の第二のブロックデータF2B2の画素ごとの平均値を第二のテスト補間データTD2として差分絶対値和算出部7−2に出力する。
【0037】
テスト補間データ生成部6−3〜6−Mも同様に現フレームF0の第三のブロックデータF0B3乃至第MのブロックデータF0BMと第二の遅延フレームF2の第三のブロックデータF2B3乃至第MのブロックデータF2BMに基づいて第三のテスト補間データTD3乃至第Mのテスト補間データTDMを生成し、差分絶対値和算出部7−3〜7−Mに出力する。
【0038】
一般化して言えば、テスト補間データ生成部6−mは、現フレームF0の第mのブロックデータF0Bm(m=1〜M)と第二の遅延フレームF2の第mのブロックデータF2Bmに基づいて第mのテスト補間データTDmを生成し、差分絶対値和算出部7−mに出力する。
【0039】
第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1が補間データ評価部7内の差分絶対値和算出部7−1〜7−Mに入力される。
【0040】
差分絶対値和算出部7−1〜7−Mは、それぞれテスト補間データ生成部6から出力されるテスト補間データTD1〜TDMと第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1の差分絶対値和を算出し、評価データED1〜EDMとして出力する。
【0041】
差分絶対値和算出部7−1は、第一のテスト補間データTD1の各画素のデータと第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1の各画素のデータの差分絶対値の和を算出し、評価データED1として動きベクトル決定部8に出力する。差分絶対値和は式(1)により表される。
【0042】
【数1】

【0043】
式(1)で与えられる差分絶対値和は、その値が小さいほど、相関が高いことを意味し、差分絶対値和SADを評価データとして用いる場合、その値が小さいほど、評価が高いことを表す。
【0044】
ここで、BK1、BK2はブロック内の各画素のデータであり、BK1をテスト補間データTD1を構成する各画素のデータ、BK2をブロックF1B1内の各画素のデータとすると式(1)は第一のテスト補間データTD1の各画素のデータと第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1の各画素のデータの差分絶対値和となり、差分絶対値和SADが評価データED1として差分絶対値和算出部7−1から出力される。
【0045】
差分絶対値和算出部7−2〜7−Mも同様に、第二のテスト補間データTD2乃至第Mのテスト補間データTDMと第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1の差分絶対値和を算出し、評価データED2〜EDMとして動きベクトル決定部8に出力する。
【0046】
動きベクトル決定部8は、評価データED1〜EDMのうち最も評価の高い評価データ
(最も小さい差分絶対値和)に対応するブロック対を構成する現フレームF0のブロックと第二の遅延フレームF2のブロックとの位置の差(第二の遅延フレームF2内のブロックに対する現フレームF0内のブロックの相対位置)の1/2を動きベクトルMV1として出力する。
【0047】
図3は、動きベクトル検出部2の動作を説明するための図である。M=2の場合について説明する。
第一の遅延フレームF1の一部の領域が第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1として切り出されている。
【0048】
第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1に対してベクトル−V1ずらした位置に対応する領域が第二の遅延フレームF2の第一のブロックデータF2B1として設定されて切り出され、ベクトル+Vずらした位置に対応する領域が現フレームF0の第一のブロックデータF0B1として設定されて切り出される。
【0049】
また、第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1に対してベクトル−V2ずらした位置に対応する領域が第二の遅延フレームF2の第二のブロックデータF2B2として設定されて切り出され、ベクトル+V2ずらした位置に対応する領域が現フレームF0の第二のブロックデータF0B2として設定されて切り出される。
【0050】
テスト補間データ生成部6−1は、現フレームF0の第一のブロックデータF0B1と第二の遅延フレームF2の第一のブロックデータF2B1を画素ごとに平均してテスト補間データTD1を生成する。
テスト補間データ生成部6−2も同様に、現フレームF0の第二のブロックデータF0B2と第二の遅延フレームF2の第二のブロックデータF2B2を画素ごとに平均してテスト補間データTD2を生成する。
【0051】
差分絶対値和算出部7−1は、テスト補間データTD1と第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1から式(1)を使って差分絶対値和SADを算出し、評価データED1として出力する。
【0052】
差分絶対値和算出部7−2も同様に、テスト補間データTD2と第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1から式(1)を使って差分絶対値和SADを算出し、評価データED2として出力する。
【0053】
動きベクトル決定部8は、評価データED1及びED2のうち値が小さい方を生じさせたブロック対を構成するブロックについての上記のずれ(+V1又は+V2)を、動きベクトルMV1として出力する。例えば、評価データED2より評価データED1の方が小さい場合、ベクトルV1を動きベクトルMV1として出力する。
【0054】
図3では、2つのベクトルから第一の動きベクトルを決定する方法について説明したが、本発明に係る実施の形態の構成はM=2に限定されない。即ち、候補としてのベクトルを3個以上設定しても良い。例えば、第一の遅延フレーム内のブロックF1B1に対して、所定の動き量に対応する探索範囲内に位置する第二の遅延フレーム内のすべてのブロック及びこれと点対称位置にある現フレーム内のブロックについてのテスト補間を行うこととしても良い。
【0055】
動きベクトル検出部2では、上記のように実在のデータである第二遅延フレームF1内のデータを用いてベクトルの候補を評価することにより動きベクトルを決定しているので現フレームF0から第一の遅延フレームF1への動きベクトルを精度良く算出することができる。
【0056】
なお、補間データ評価部7では差分絶対値和を用いて評価データを算出したが、相関を求める関数は自乗誤差和など他にも多数あり、これに置き換えることも可能である。
【0057】
次に、図4を参照して、動きベクトル変換部3及び補間フレーム生成部4の動作についてより詳細に説明する。
【0058】
動きベクトル変換部3は、第一の遅延フレームF1から現フレームF0への動きベクトルMV1を、第一の遅延フレームF1から補間フレームIFへの第二の動きベクトルMV2と、現フレームF0から補間フレームIFへの第三の動きベクトルMV3に変換する。
【0059】
図4に示すように入力フレームの時間間隔をt1、第一の遅延フレームF1から補間フレームIFへの時間間隔をt2とした時、式(2A)及び式(2B)により動きベクトルMV2及びMV3を算出する。たとえば、60Hzの入力画像信号から120Hzの画像信号に変換する場合、t1は1/60秒、t2は1/120秒となる。
【0060】
MV2=MV1×t2/t1 …(2A)
MV3=−MV1×(t1−t2)/t1 …(2B)
【0061】
このような変換は、第一の遅延フレームF1から現フレームF0へのベクトルMV1を、第一の遅延フレームF1と補間フレームIFと現フレームF0との時間間隔(t2、t1−t2)に応じて内分する処理を用いた変換であると言える。
【0062】
このようにして第二及び第三のベクトルMV2及びMV3を求めたら、図4に示すように補間フレームIFからベクトル−MV2の位置の第一の遅延フレームF1のデータ(ブロックF1B1内のデータ)と補間フレームIFからベクトル−MV3の位置の現フレームF0のデータ(ブロックF0B1内のデータ)の平均を補間フレームIFのデータとして算出する。生成したデータから成る補間フレームIFのデータを第一の遅延フレームF1のデータと現フレームF0のデータ間に内挿して出力する。このとき、補間に用いられる第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1と、現フレームF0のブロックデータF0B1とは、補間フレームIF内の補間により得られるデータの位置を中心として、互いに対称の位置にある。
【0063】
図5は、動きベクトル検出部2の具体例に用いる現フレームF0のデータ、第一の遅延フレームF1のデータ、第二のフレームF2のデータの対応関係を説明するための図である。図5に示すような映像を表す信号が入力された場合の本実施の形態1の動作を説明する。図5に示す映像においては、クロスハッチングを施した丸BCが時間とともに左上から右下へ移動しており、クロスハッチングを施した星SA、SBは移動しない。
【0064】
図6(a)〜(e)は、動きベクトル検出部2の動作の具体例を説明するための図である。図6(a)は動きベクトル検出部2に入力される画像データの具体例を説明するための図である。図6(b)〜(e)はテスト補間部6及び補間データ評価部7の動作を説明するための図である。
【0065】
図6(a)に示すような第二の遅延フレームF2のデータ、第一の遅延フレームF1のデータ、現フレームF0のデータを入力とした場合の動きベクトル検出部2の動作を説明する。
【0066】
テスト補間部6では、動きベクトルごとにテスト補間データを生成する。図6(b)に示すように第一の遅延フレームF1の一部の領域を第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1とし、第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1から−V1ずらした位置の第二の遅延フレームF2のブロックデータを第一のブロックデータF2B1とし、
第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1からV1ずらした位置の現フレームF0のブロックデータをブロックデータF0B1とする。また、
第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1から−V2ずらした位置の第二の遅延フレームF2のブロックデータをブロックデータF2B2とし、
第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1からV2ずらした位置の現フレームF0のブロックデータをブロックデータF0B2とし、
第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1から−V3ずらした位置の第二の遅延フレームF2のブロックデータをブロックデータF2B3とし、
第一の遅延フレームF1のブロックデータF1B1からV3ずらした位置の現フレームF0のブロックデータをブロックデータF0B3とする。
【0067】
図6(c)に示すように、第一のブロックデータF2B1と、ブロックデータF0B1から画素ごとの平均をテスト補間データTD1として生成する。図6(c)には、テスト補間データTD1で表される画像に丸BCTIが含まれることを示す。同様に、図6(d)、(e)に示すようにテスト補間データTD2、TD3を生成する。
【0068】
補間データ評価部7では、図6(c)〜(e)に示すようなテスト補間データTD1〜TD3のそれぞれとブロックデータF1B1との差分絶対値和を算出し、評価データED1〜ED3を出力する。図6(a)〜(e)の具体例では、テスト補間データTD1で表される画像がクロスハッチングを施した丸BCを含み、ブロックF1B1との差分絶対値和が一番小さくなるので評価データED1が一番小さくなる。
【0069】
動きベクトル決定部8では、評価データED1〜ED3のうち一番小さい評価データED1に対応した動きベクトルV1がブロックデータF1B1の動きベクトルとして出力される。
【0070】
第一の遅延フレームF1についてもれなく(隙間なく)ブロックを設定し動きベクトルを算出することで第一の遅延フレームF1のすべての部分について第一の動きベクトルMV1が生成される。即ち、第一の遅延フレームF1を、複数の、例えば互いに等しい大きさのブロックに分割し、各ブロックについて上記の処理を行うことで、当該ブロックについての第一の動きベクトルMV1を生成し、当該ブロックに対応する位置、例えば同じ位置にある、補間フレーム内のブロックについて、上記第一の動きベクトルを用いた変換を行うことで、第二及び第三の動きベクトルを求めることとしても良い。
【0071】
また、第一の遅延フレーム内の各画素を中心とする所定の大きさのブロックについて、上記の処理を行うことで、当該画素についての第一の動きベクトルMV1を生成し、当該画素に対応する位置、例えば同じ位置にある、補間フレーム内の画素について、上記第一の動きベクトルを用いた変換を行うことで、第二及び第三の動きベクトルを求めることとしても良い。
【0072】
図7(a)及び(b)は、動きベクトル変換部3の動作の具体例を説明するための図である。図7(a)は動きベクトル変換部3の入力、図7(b)は動きベクトル変換部3の出力を示す。
【0073】
動きベクトル変換部3は、図7(a)に示される、第一の遅延フレームF1から現フレームF0への動きベクトルMV1に対して式(2A)及び式(2B)を用いて、さらに、t2=t1/2として、図7(b)に示される、第一の遅延フレームF1から補間フレームIFへの第二の動きベクトルMV2と現フレームF0から補間フレームIFへの第三の動きベクトルMV3に変換する。図7(a)及び(b)に示す具体例では、MV1はV1、t1は1/60秒、t2は1/120秒なので、式(2A)及び式(2B)よりMV2はV/2、MV3は−V/2となる。
【0074】
図8は、補間フレーム生成部4の動作の具体例を説明するための図である。図8に示すように補間フレームIFから−MV2動かした位置の第一の遅延フレームF1のデータと−MV3動かした位置の現フレームF0のデータの平均を補間フレームIFのデータとして算出する。生成した補間フレームIFを第一の遅延フレームF1と現フレームF0の間に内挿して出力する。図8には、第一の遅延フレームF1の丸BCと現フレームF0の丸BCにより生成された丸BCIと、第一の遅延フレームF1の星SAと現フレームF0の星SAにより生成された星SAIと、第一の遅延フレームF1の星SBと現フレームF0の星SBにより生成された星SBIが補間フレームIFに含まれることが示されている。
【0075】
以上より、本実施の形態では、動きベクトルの評価を行うことにより動きベクトルが精度良く検出され、画像の乱れなく補間フレームを内挿することができる。
【0076】
図9は、以上に説明した本実施の形態に係る画像表示装置の処理工程を示すフローチャートである。
【0077】
まず、動きベクトル検出ステップST1では、画像データF0と、画像データF0に対して1フレーム遅延した画像データF1と、画像データF0に対して2フレーム分遅延した画像データF2を参照して第一の遅延フレームF1から現フレームF0への第一の動きベクトルMV1を生成する。この動作は、動きベクトル検出部2と同等である。
【0078】
動きベクトル変換ステップST2では、第一の動きベクトルMV1を、第一の遅延フレームF1から補間フレームIF(現フレームF0と第一の遅延フレームF1の間に挿入される)への第二の動きベクトルMV2と、現フレームF0から補間フレームIFへの第三の動きベクトルMV3に変換する。この動作は、動きベクトル変換部3と同等である。
【0079】
補間フレーム生成ステップST3では、第一の遅延フレームF1のデータ、現フレームF0のデータ、第二の動きベクトルMV2及び第三の動きベクトルMV3から補間フレームIFのデータを生成し、生成した補間フレームIFのデータを現フレームF0のデータと第一の遅延フレームF1のデータの間に挿入した画像データDOを生成する。この動作は、補間フレーム生成部4と同等である。
【0080】
図9は、本実施の形態に係る画像表示装置の一部をソフトウェアとして実装したものであるのでその効果は同等である。
【符号の説明】
【0081】
1 フレームメモリ、 2 動きベクトル検出部、 3 動きベクトル変換部、 4 補間フレーム生成部、 5 画像表示部、 6 テスト補間部、 7 補間データ評価部、 8 動きベクトル決定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の現フレームと現フレームの1フレーム前のフレームのデータとの間に新たな補間フレームを挿入する画像処理装置において、
前記現フレームのデータ、及び前記第一の遅延フレームのデータ、並びに前記現フレームの2フレーム前のフレームである第二の遅延フレームのデータを参照して前記第一の遅延フレームから前記現フレームへの第一の動きベクトルを算出する動きベクトル検出部と、
前記第一の動きベクトルを、前記第一の遅延フレームから前記補間フレームへの第二の動きベクトルと、前記現フレームから前記補間フレームへの第三の動きベクトルに変換する動きベクトル変換部と、
前記第二の動きベクトル、前記第三の動きベクトル、前記第一の遅延フレームのデータ、及び前記現フレームのデータから前記補間フレームのデータを生成し、生成した補間フレームのデータを前記現フレームのデータと前記第一の遅延フレームのデータの間に挿入した画像データを出力する補間フレーム生成部とを備え、
前記動きベクトル検出部は、
前記第二の遅延フレームのデータと前記現フレームのデータから複数のテスト補間データを生成するテスト補間部と、
前記第一の遅延フレームのデータに基づいて前記複数のテスト補間データの評価を行う補間データ評価部と、
前記複数の評価データに基づいて第一の動きベクトルを生成する動きベクトル決定部とを備える
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記テスト補間部は、前記第一の遅延フレーム内の複数の画素から成るブロックを中心として、互いに点対称の位置にある、前記第二の遅延フレーム内の複数の画素から成るブロックと、前記現フレーム内の複数の画素から成るブロックのデータに基づいて、前記テスト補間データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記補間データ評価部は、前記テスト補間データ生成部から出力される前記テスト補間データと、前記第一の遅延フレーム内の前記点対称の中心となる位置にあるブロックのデータの相関を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記補間データ評価部は、前記相関として、前記ブロックの互いに対応する位置にある画素のデータの差分絶対値和を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記テスト補間部は、前記現フレームのブロックデータと前記第二の遅延フレームのブロックデータを画素ごとに平均したブロックデータを前記テスト補間データとして算出する複数個のテスト補間データ生成部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記補間データ評価部は、前記テスト補間データ生成部から出力される前記テスト補間データと前記第一の遅延フレーム内のブロックのデータの差分絶対値和を算出する複数個の差分絶対値和算出部を備えることを特徴とする請求項1、4又は5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の画像処理装置と、
前記補間フレーム生成部より出力された画像データを表示する画像表示部とを
備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項8】
画像の現フレームと現フレームの1フレーム前のフレームのデータとの間に新たな補間フレームを挿入する画像処理方法において、
前記現フレームのデータ、及び前記第一の遅延フレームのデータ、並びに前記現フレームの2フレーム前のフレームである第二の遅延フレームのデータを参照して前記第一の遅延フレームから前記現フレームへの第一の動きベクトルを算出する動きベクトル検出ステップと、
前記第一の動きベクトルを、前記第一の遅延フレームから前記補間フレームへの第二の動きベクトルと、前記現フレームから前記補間フレームへの第三の動きベクトルに変換する動きベクトル変換ステップと、
前記第二の動きベクトル、前記第三の動きベクトル、前記第一の遅延フレームのデータ、及び前記現フレームのデータから前記補間フレームのデータを生成し、生成した補間フレームのデータを前記現フレームのデータと前記第一の遅延フレームのデータの間に挿入した画像データを出力する補間フレーム生成ステップとを備え、
前記動きベクトル検出ステップは、
前記第二の遅延フレームのデータと前記現フレームのデータから複数のテスト補間データを生成するテスト補間ステップと、
前記第一の遅延フレームのデータに基づいて前記複数のテスト補間データの評価を行う補間データ評価ステップと、
前記複数の評価データに基づいて第一の動きベクトルを生成する動きベクトル決定ステップとを備える
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
前記テスト補間ステップは、前記第一の遅延フレーム内の複数の画素から成るブロックを中心として、互いに点対称の位置にある、前記第二の遅延フレーム内の複数の画素から成るブロックと、前記現フレーム内の複数の画素から成るブロックのデータに基づいて、前記テスト補間データを生成する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項10】
前記補間データ評価ステップは、前記テスト補間データ生成ステップから出力される前記テスト補間データと、前記第一の遅延フレーム内の前記点対称の中心となる位置にあるブロックのデータの相関を算出することを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
【請求項11】
前記補間データ評価ステップは、前記相関として、前記ブロックの互いに対応する位置にある画素のデータの差分絶対値和を算出することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項12】
前記テスト補間ステップは、前記現フレームのブロックデータと前記第二の遅延フレームのブロックデータを画素ごとに平均したブロックデータを前記テスト補間データとして算出する複数個のテスト補間データ生成ステップを備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の画像処理方法。
【請求項13】
前記補間データ評価ステップは、前記テスト補間データ生成ステップから出力される前記テスト補間データと前記第一の遅延フレーム内のブロックのデータの差分絶対値和を算出する複数個の差分絶対値和算出ステップを備えることを特徴とする請求項8、11又は12に記載の画像処理方法。
【請求項14】
請求項8から13のいずれかに記載の画像処理方法と、
前記補間フレーム生成ステップより出力された画像データを表示する画像表示ステップとを
備えることを特徴とする画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−254370(P2011−254370A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127806(P2010−127806)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】