説明

画像処理装置及び画像処理方法

【課題】画像データに対する画像処理の負荷を軽減して画像処理を高速化することができる画像処理装置及び画像処理方法を提供する。
【解決手段】デコーダ部12A、12Bは、圧縮データを解凍した解凍データを生成すると共に、圧縮データに基づいてブランク部分を検出する。ブランクスキップ部18A、18Bは、デコーダ部12A、12Bによるブランク部分の検出結果に基づいて、解凍データの、該ブランク部分以外の部分のみが画像処理部20A,20Bで画像処理されるように制御する。マージ部22は、ブランク部分以外の部分が画像処理された解凍データを合成して合成データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に係り、特に、圧縮データを解凍して画像処理する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オンデマンド印刷等では、出力部毎に画像データを追加したり、画像データの一部を差替えることより、内容が一部分異なる画像データを印刷出力する、所謂バリアブル印刷が広く行われている。バリアブル印刷を行うシステムでは、複数の印刷物にわたり共通の内容となる固定部分の画像(マスタ画像)と、各印刷物毎に異なる内容となりうる可変部分の画像(バリアブル画像)とを合成して印刷を行う技術が広く採用されている。
【0003】
また、近年の印刷システムでは、データ転送負荷軽減のため、画像データをパックビッツ方式やJPEG方式などの圧縮技術を用いて圧縮して転送することも広く行なわれている。印刷システムでは、圧縮された画像データを解凍して画像処理を施してから印刷処理がなされる。
【0004】
例えば、圧縮された2種類の画像データ(Cone Tone画像とLine Work画像)を解凍して合成した後、印刷出力を行なう装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、入力された画像を圧縮(誤差拡散法)し、再度読み出して平滑化して画像処理を行い、再圧縮して保存する装置も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
さらにまた、ランレングス変換された画像データとフィルタ係数とを行単位で乗算処理する行データ乗算部と、ランレングス変換された行データを左右にN画素シフト処理する行データシフト部と、行データ乗算部でフィルタ係数と乗算処理され、行データシフト部で左右に必要な画素数分だけシフト処理された複数のランレングス形式の行データを受け取り、それらを加算処理して空間フィルタ処理結果を生成して画像出力部に出力する行データ加算部と、を備えた装置も知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【特許文献1】米国特許5966504号明細書
【特許文献2】特許第3124839号公報
【特許文献3】特許第3438474号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ライン型のインクジェット方式の印刷システムで印刷するための画像データを生成する場合には、圧縮された画像データの解凍後に行なう画像処理が、不吐出補正やスジムラ補正など、複雑なものが多く、画像処理の負荷が重くなって処理速度が低下するという問題が発生する。従って、画像処理の負荷を軽減することが望まれている。さらに、バリアブル印刷などでは、マスタ画像とバリアブル画像の2プレーンを処理する必要があるため、より高速な処理が必要になる。
【0008】
上記特許文献1に記載のような従来の装置では、このような課題に対応することはできない。さらにまた、上記特許文献2に記載の装置は、画像処理前の圧縮画像と画像処理後の圧縮画像を同一メモリで管理するための技術であり、画像処理部の負荷を軽減して処理を高速化するものではない。また、上記特許文献3に記載の装置は、ランレングス状態のデータのまま空間フィルタ処理を行うことを特徴としているが、JPEG形式など他の圧縮データに対しては対応できない、という問題がある。
【0009】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、高速に画像処理を行なうことができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために請求項1の発明の画像処理装置は、圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出手段と、前記第1の空白部分が検出された場合には、前記第1の解凍データの前記第1の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第2の空白部分が検出された場合には、前記第2の解凍データの前記第2の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出されない場合には、前記第1の解凍データ及び前記第2の解凍データを画像処理し、前記第1の解凍データに対応する第1の処理画像データ及び前記第2の解凍データに対応する第2の処理画像データを生成する画像処理手段と、前記第1の処理画像データと前記第2の処理画像データとを合成する合成手段と、を有する。
【0011】
また、請求項2の発明の画像処理装置は、圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出手段と、前記第1の解凍データと前記第2の解凍データとを合成して合成画像データを生成する合成手段と、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在する場合には、前記合成画像データの該重複部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分の少なくとも一方が検出されない場合、または前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在しない場合には、前記合成画像データを画像処理する画像処理手段と、を有する。
【0012】
請求項1の発明は合成する前に画像処理する画像処理装置であって、請求項2の発明は、合成した後に画像処理する画像処理装置であるが、いずれの発明も、空白部分については画像処理されず、空白部分以外の部分について画像処理するため、負荷が重い画像処理を行なう場合であっても、該負荷が軽減され、高速に処理できる。また、解凍データに基づいて空白部分を検出するのではなく、圧縮された第1及び第2の画像データ(以下、これらを総称して圧縮データ)に基づいて空白部分の検出を行なうため、圧縮データを解凍した解凍データ、すなわち、ビットマップ画像データに展開されたデータ、に基づいて空白部分の検出を行なうよりも、効率的に空白部分の検出を行なうことができる。
【0013】
なお、空白部分は、画像情報を有さない部分であって、例えば、階調値を示さないデータの部分とすることができる。
【0014】
また、解凍検出手段で行なわれる空白部分の検出は、圧縮データに基づいて行なうが、本発明は、圧縮データそのものに基づいて行なう場合と、圧縮データから生成されたデータであって、解凍データが生成される前の中間コードに基づいて行なう場合とを含むものとする。
【0015】
なお、請求項3の発明のように、前記第1の画像データは、内容が固定の固定画像データであり、前記第2の画像データは、内容が可変の可変画像データであり、前記画像処理手段で画像処理された前記第1の処理画像データを保存する保存手段を更に有し、前記合成手段は、前記保存手段に保存された前記第1の処理画像データと、前記画像処理手段で生成された前記第2の処理画像データとを合成するようにしてもよい。
【0016】
このような構成によれば、保存しておいた固定画像データを合成手段の合成処理に利用できるため、処理が効率化する。
【0017】
また、請求項4の発明のように、前記解凍検出手段は、前記圧縮された第1の画像データが入力される複数のラインメモリが直列に接続された第1のラインメモリ部と、前記第1のラインメモリ部の複数のラインメモリの出力端の各々に接続され、接続されたラインメモリからから入力された前記圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成すると共に、入力された前記圧縮された第1の画像データに基づいて前記第1の空白部分を検出する複数のデコーダからなる第1のデコード部と、前記圧縮された第2の画像データが入力される複数のラインメモリが直列に接続された第2のラインメモリ部と、前記第2のラインメモリ部の複数のラインメモリの出力端の各々に接続され、接続されたラインメモリからから入力された前記圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、入力された前記圧縮された第2の画像データに基づいて前記第2の空白部分を検出する複数のデコーダからなる第2のデコード部と、を有するように構成してもよい。
【0018】
画像処理を複数のライン単位で行なう場合には、画像処理手段の画像処理前に該複数のライン分の解凍データを生成しておきバッファ等に格納しておく必要がある。しかしながら、請求項4の発明のように、複数のラインメモリと複数のデコーダを設けることにより、解凍検出手段の後段にバッファメモリを設けずにリアルタイムに処理することができる。また、高解像度な画像データ、大きなサイズの画像データでも影響を受けず、高速に処理できる。
【0019】
また、請求項5の発明の画像処理方法は、圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出ステップと、前記第1の空白部分が検出された場合には、前記第1の解凍データの前記第1の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第2の空白部分が検出された場合には、前記第2の解凍データの前記第2の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出されない場合には、前記第1の解凍データ及び前記第2の解凍データを画像処理し、前記第1の解凍データに対応する第1の処理画像データ及び前記第2の解凍データに対応する第2の処理画像データを生成する画像処理ステップと、前記第1の処理画像データと前記第2の処理画像データとを合成する合成ステップと、を有するものである。
【0020】
このような方法によっても、請求項1の画像処理装置と同様に作用するため、効率的に空白部分を検出して、画像処理の負荷を軽減し、高速に処理できる、という効果を奏する。
【0021】
また、請求項6の発明の画像処理方法は、圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出ステップと、前記第1の解凍データと前記第2の解凍データとを合成して合成画像データを生成する合成ステップと、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在する場合には、前記合成画像データの該重複部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分の少なくとも一方が検出されない場合、または前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在しない場合には、前記合成画像データを画像処理する画像処理ステップと、を有するものである。
【0022】
このような方法によっても、請求項2の画像処理装置と同様に作用するため、効率的に空白部分を検出して、画像処理の負荷を軽減し、高速に処理できる、という効果を奏する。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明は、高速に画像処理を行なうことができる、という優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0025】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10の構成例を示す図である。この画像処理装置10は、画像データの一部を差替えることより、内容が一部分異なる画像データを印刷出力する、所謂バリアブル印刷のための画像データを生成する装置であって、複数の印刷物にわたり共通の内容となる固定部分の画像(マスタ画像)の画像データと、各印刷物毎に異なる内容となりうる可変部分の画像(バリアブル画像)の画像データとを合成した合成画像データを生成する。
【0026】
本実施の形態では、マスタ画像の画像データが、8ビット(256階調)で階調表現された画像データの場合、その内の1つ(例えば0〜255の内の0)を透過コードとして割り当て、合成時には、マスタ画像の画像データが透過コードの場合には、バリアブル画像の画像データを選択して合成するようにしている。このように、透過コードに割り当てられたデータの部分は、階調値(すなわち画像情報)を有さない空白部分である。本実施の形態では、透過コードを0として0データに相当する部分を空白部分(以下、ブランク部分)として処理している。
【0027】
同図に示すように、この画像処理装置10は、圧縮データを解凍(デコード)すると共に、ブランク部分を検出するデコーダ部12A、12Bと、デコーダ部12A、12Bで解凍された解凍データに画像処理を施す画像処理部20A、20Bと、デコーダ部12A、12Bで検出されたブランク部分の画像データが画像処理部20で処理されないようにスキップ処理するブランクスキップ部18A、18Bと、画像処理部20A、20Bで画像処理された画像データを合成(マージ)処理するマージ部22とを備えている。
【0028】
デコーダ部12A、ブランクスキップ部18A、及び画像処理部20Aは、マスタ画像の画像データ(以下、マスタ画像データ)を処理するための系であり、デコーダ部12B、ブランクスキップ部18B、及び画像処理部20Bは、バリアブル画像の画像データ(以下、バリアブル画像データ)を処理するための系である。
【0029】
なお、本実施の形態では、デコーダ部12Aおよびデコーダ部12Bは同一構成であるため、以下では、各デコーダ部を特に区別しないで説明する場合は、符号末尾の添字を省略し、デコーダ部12と称する。また、ブランクスキップ部18A、およびブランクスキップ部18Bも同一構成であり、画像処理部20Aおよび画像処理部20Bも同一構成であるため、以下、これらを特に区別しないで説明する場合は、符号末尾の添字を省略し、ブランクスキップ部18、画像処理部20と称する。
【0030】
また、以下では、圧縮されたマスタ画像データと、圧縮されたバリアブル画像データとを区別せず説明する場合には圧縮データと呼称し、解凍されたマスタ画像データと、解凍されたバリアブル画像データとを区別せず説明する場合には解凍データと呼称する。
【0031】
デコーダ部12は、第1デコーダ14及び第2デコーダ16を有する。第1デコーダ14は、ランレングス形式で圧縮された圧縮データを解凍するデコーダであり、第2デコーダ16は、JPEG形式で圧縮された圧縮データを解凍するデコーダである。
【0032】
通常、文字や線画などのLine Work画像(LW画像)の画像データは、ランレングス形式等の可逆方式で圧縮され、写真のような連続階調のCone Tone画像(CT画像)はJPEG形式等の非可逆方式で圧縮されることが多い。従って、本実施の形態においても、こういった各圧縮方式に対応可能なように、デコーダ部12を第1デコーダ14及び第2デコーダ16の2種類のデコーダで構成した。なお、解凍するデータの圧縮形式が常に1種類である場合には、いずれか一方のデコーダのみで構成すればよい。
【0033】
図2(A)は、第1デコーダ14の構成例を示す図である。第1デコーダ14は、ブランク判定部30、RUN値レジスタ32、カウンタ34、データ出力レジスタ36、データセレクタ38、及び不図示の演算回路を備えている。ここでは、データの流れが判別しやすいように演算回路を図示を省略した。
【0034】
ブランク判定部30は、ランレングス形式で圧縮された圧縮データが格納された画像メモリから該圧縮データを順次読み出し、該圧縮データがブランク部分のデータか否かを判定する。ランレングス形式の圧縮データは、データそのものの値を示すデータ値、および該データ値が連続する数を示すRUN値のセットが配列されて構成される。ブランク判定部30は、圧縮データのデータ値がブランク部分を示す特定の値であるか否かを判定することで、該データ値とRUN値からなるデータがブランク部分の圧縮データであるか否かを判定する。
【0035】
例えば、圧縮する前の元の画像データが1画素につき8ビット(256)階調を有する画像データであり、且つブランク部分がx'00'(16進表示)で表される画像データである場合には、ブランク判定部30は、取り出したデータ値が、x'00'であれば、該圧縮データがブランク部分の圧縮データであると判定し、x'00'以外の値であれば、ブランク部分以外の圧縮データであると判定することができる。
【0036】
このように、ブランク判定部30は、読み出したデータ値がブランク部分を示す特定の値であると判定した場合には、ブランク部分であることを示すブランクコード「1」を、該データ値に対応するRUN値と共にデータセレクタ38に出力する。
【0037】
一方、ブランク判定部30は、読み出したデータ値がブランク部分を示す特定の値ではないと判定した場合には、ブランク部分でないことを示すブランクコード「0」を、該データ値に対応するRUN値と共にデータセレクタ38に出力する。また、該データ値をデータ出力レジスタ36にセットすると共に、該RUN値をRUN値レジスタ32にセットする。
【0038】
カウンタ34は、セットされたRUN値を所定のクロックに同期して1ずつカウントダウンする。
【0039】
不図示の演算回路は、上記所定のクロックに同期して、データ出力レジスタ36にセットされたデータ値をデータセレクタ38に入力する。このデータ値の入力は、カウンタ34が0になるまで継続される。これにより、圧縮データが展開(解凍)される。
【0040】
カウンタ34は、セットされたRUN値を減算して0になったときに、LOAD指令を出力する。不図示の演算回路はこのLOAD指令を受け、RUN値レジスタ32にセットされている次のRUN値を読み出してカウンタ34にセットする。また、不図示の演算回路は、データ出力レジスタ36に対する読み出しアドレスをシフトし、データ出力レジスタ36に格納された次のデータ値を読みだして、上記所定のクロックに同期してデータセレクタ38に入力する。
【0041】
データセレクタ38には、データ出力レジスタ36からデータ値が入力されると共に、ブランク判定部30からはブランクコード及びRUN値が入力される。データセレクタ38は、ブランク判定部30からブランクコード「0」が入力されたときには、データ出力レジスタ36から入力されたデータ値を出力データとして選択し、ブランクコード「0」と共に不図示のバッファメモリに格納すると共に後段のブランクスキップ部18に出力する。また、データセレクタ38は、ブランク判定部30からブランクコード「1」が入力されたときには、ブランク判定部30から該ブランクコード「1」と共に入力されたRUN値を出力データとして選択し、ブランクコード「1」と共に不図示のバッファメモリに格納すると共に後段のブランクスキップ部18に出力する。
【0042】
すなわち、図2(B)に示すように、解凍データとして、ブランク部分以外のデータ部分については、ブランクコード「0」とデータ値との組み合わせが該データ値のRUN値分だけ連続して出力され、ブランク部分のデータ部分については、ブランクコード「1」とRUN値との組み合わせが出力される。図2(B)に示す例では、画像データに30ピクセル(画素)分のブランク部分が存在していることがわかる。このように、データセレクタ38から出力される解凍データには、解凍されないままのブランク部分のRUN値も含まれるが、この部分は後段のブランクスキップ部18で展開されるため、マージ部22では問題なく処理される。
【0043】
なお、本実施の形態では、画像処理部20で行なわれる画像処理を、複数ライン単位で行なわれる画像処理とし、解凍データが格納されるバッファメモリは、該画像処理部20の画像処理単位分だけのデータを格納可能な容量を備えたラインバッファメモリとする。
【0044】
次に、第2デコーダ16の構成について説明する。図3は、第2デコーダ16の構成例を示す図である。第2デコーダ16は、JPEGデータ解析部40、ハフマン復号部50、逆量子化部60、及び逆DCT(Discret Cosine Transform;離散コサイン変換)変換部62を備えている。更に、第2デコーダ16は、ハフマン復号部50で用いられるハフマンテーブル42、逆量子化部60で用いられる量子化テーブル(Qテーブル)44、および逆DCT変換部62で用いられる余弦(COS)テーブル46を展開するメモリを備えているが、図3ではメモリの図示は省略し、該メモリに展開される各テーブルを図示した。
【0045】
JPEGデータ解析部40は、JPEG形式の圧縮データを解析して、該圧縮データから復号処理に必要なハフマンテーブル42、Qテーブル44、及びCOSテーブル46を取り出してメモリ上に展開する。なお、これらテーブルはJPEG圧縮時に生成されるテーブルであり、技術的には周知であるため、ここでのこれ以上の説明は省略する。
【0046】
ハフマン復号部50は、圧縮データに含まれるハフマン符号化されているコードをハフマンテーブル42を用いて復号化する。逆量子化部60は、Qテーブル44を用いて、ハフマン復号部50で復号された画像データに逆量子化処理を施す。逆DCT変換部62には、COSテーブル46を用いて、逆量子化部60で逆量子化処理された画像データに逆DCT変換を施す。ハフマン復号部50、逆量子化部60、及び逆DCT変換部62での処理により圧縮データが解凍された解凍データが生成される。
【0047】
次に、ハフマン復号部50の構成について更に詳細に説明する。図4は、ハフマン復号部50の構成例を示す図である。
【0048】
ハフマン復号部50は、データ切り出し部51、ハフマンコード判定部52、ランレングス・データ復号部53、FIFO(First-In First-Out)メモリ54(以下、単にFIFO54)、ブランク判定部56、データ生成部55、及びDC成分保存部57を備えている。
【0049】
データ切り出し部51は、JPEG形式で圧縮された圧縮データが格納されたメモリから圧縮データの一部を切り出してハフマンコード判定部52に出力する。
【0050】
ここで、JPEG圧縮データは、例えば8画素×8画素の1ブロックを1つの圧縮単位として圧縮したデータであって、1つのブロックの圧縮データはDC成分データ及びDC成分の後ろに付加されたAC成分データで構成される。DC成分データは、1つ前のブロックのDC成分との差分を示すデータ値のビットサイズを示すデータをハフマン符号化したコードと、該差分を示すデータ値そのものと、からなる。またAC成分データは、値が0以外のデータ値のビットサイズを示すデータ及び連続する“0”の数を示すRUN値を示すデータを2次元ハフマン符号化したコードと、該値が0以外のデータ値そのものと、からなる。
【0051】
ハフマンコード判定部52は、ハフマンテーブル42に基づいて、まず、ハフマン符号化されたコード部分を復号する。これにより、DC成分データの場合にはビットサイズが、AC成分データの場合にはビットサイズとRUN値とが復号される。このうち、ビットサイズが切り出しサイズとして、データ切り出し部51に出力される。データ切り出し部51は、該入力されたサイズに基づいて、DC成分データのデータ値またはAC成分データのデータ値を示すデータ部分を切り出す。切り出したデータ値を示すデータ部分は、ランレングス・データ復号部53に入力される。
【0052】
ランレングス・データ復号部53には、ハフマンコード判定部52の復号結果と、データ切り出し部51で切り出されたデータ値とが入力される。ランレングス・データ復号部53は、DC成分データの差分を示すデータ値が入力された場合には、該データ値をそのままFIFO54に入力する。またAC成分データのデータ値が入力された場合には、該データ値と該データ値に対応するRUN値を1組のデータとしてFIFO54に入力する。
【0053】
FIFO54からは、その入力順にデータが読み出されて、該読み出されたデータは、データ生成部55及びブランク判定部56に入力される。
【0054】
データ生成部55は、DC成分保存部57から1つ前のブロックのDC成分値を読み出し、FIFO54から入力されたDC成分の差分を示すデータ値を、該読みだしたDC成分値に加算して、当該ブロックのDC成分値を求める。これをDC成分保存部57に上書きで格納する。更に、データ生成部55は、AC成分のデータ値とRUN値から、AC成分部分全体を展開したデータを生成し、生成したDC成分値および展開済AC成分値からなるデータ(以下、ハフマン復号処理済データと呼称)を後段の逆量子化部60に出力する。
【0055】
ブランク判定部56は、DC成分保存部57に保存されたDC成分値と、DC成分の差分を示すデータ値の直後にFIFO54から入力されたAC成分のデータ値と、に基づいて、当該処理中の圧縮データのブロック部分がブランク部分であるか否かを判定する。
【0056】
ブランク判定部56は、上記DC成分値が0の場合であって、上記AC成分のデータ値がEOBコード(ブロックの最後まで0が連続する場合に用いられるコード)の場合には、当該ブロックはブランク部分であると判断して、当該ブロックがブランク部分であることを示すブランクコード「1」をブランクスキップ部18に出力する。なお、ここで出力されるブランクコード内にそのサイズを示すデータを含めることは不要である。圧縮単位であるブロックサイズは一定であるためである。一方、上記読みだしたDC成分値が0でない場合、或いは上記抽出したAC成分のデータ値がEOBコードでない場合には、当該ブロックがブランク部分でないことを示すブランクコード「0」をブランクスキップ部18に出力する。
【0057】
すなわち、第2デコーダ16では、圧縮データに基づいて生成された中間コード(DC成分値、AC成分値)に基づいてブランク判定を行なっている。
【0058】
逆量子化部60はハフマン復号部50から入力されたハフマン復号処理済データに対して各ブロック毎に逆量子化処理を行い、その後に逆DCT変換部62が逆DCT変換処理を行なってJPEG圧縮データを解凍した解凍データを生成する。解凍データは、不図示のバッファメモリに順次格納される。
【0059】
なお、ここでは、ハフマン復号処理済データをブランク部分か否かに拘わらず全て逆量子化部60及び逆DCT変換部62で処理する例について説明したが、ブランク部分のハフマン復号処理済データについては、逆量子化部60及び逆DCT変換部62で処理せずにバッファメモリに格納するようにしてもよい。いずれの場合でも、当該ブロックは0データが展開されたデータとなるため、結果は同じである。
【0060】
以上説明したように、第1デコーダ14及び第2デコーダ16では、各々対応する圧縮方式に応じたデコード処理が施され、デコード処理の途中でブランク部分が判定される。
【0061】
次に、ブランクスキップ部18及び画像処理部20の動作について説明する。
【0062】
ブランクスキップ部18には、前述したように、第1デコーダ14からは解凍データ全体が入力され、第2デコーダ16からはブランクコードが入力される。ブランクスキップ部18は、入力されたデータに基づいて、画像処理部20でブランク部分がスキップされ、ブランク部分以外の解凍データのみに画像処理が施されるように制御する(スキップ処理)。
【0063】
本実施の形態では、ブランクスキップ部18は、読込アドレスカウンタを制御することで、ブランク部分がスキップされるようにする。読込アドレスカウンタは、解凍データが格納されたバッファメモリのアドレスを指定するものであり、この読込アドレスカウンタで指定されたアドレスに書込まれているデータが読み出され画像処理部20に転送される。読込アドレスカウンタは、所定のクロック信号に同期してカウントアップして次のアドレスを指定する。
【0064】
ブランクスキップ部18に、第1デコーダ14からブランクコード「0」が入力された場合には、読込アドレスカウンタのカウントアップをそのまま継続させる。
【0065】
また、ブランクスキップ部18は、第1デコーダ14からブランクコード「1」が入力された場合には、ブランク部分のデータを展開してマージ部22に出力する。具体的には、該ブランクコード「1」と共に入力されたRUN値だけ連続した0データを出力する。更に、ブランクスキップ部18は、読込アドレスカウンタに制御信号を出力し、ブランク部分のデータをとばして、次の(ブランク部分以外の)解凍データが画像処理部20に転送されるように、カウンタを進める。これにより、画像処理部20では、ブランク部分の画像処理がスキップされ、ブランク部分以外の解凍データに対して画像処理が行なわれる。
【0066】
また、ブランクスキップ部18が第2デコーダ16から出力されたブランクコードに基づいてスキップ制御する場合も、上記同様に行なう。すなわち、第2デコーダ16からブランクコード「0」が入力された場合には、読込アドレスカウンタのカウントアップをそのまま継続させる。また、第2デコーダ16からブランクコード「1」が入力された場合には、1ブロック分の0データをマージ部22に出力する。更に、ブランクスキップ部18は、読込アドレスカウンタに制御信号を出力し、ブランク部分の解凍データをとばして、次の(ブランク部分以外の)解凍データが画像処理部20に転送されるように、カウンタを進める。これにより、画像処理部20では、ブランク部分の画像処理がスキップされ、ブランク部分以外の解凍データに対して画像処理が行なわれる。
【0067】
画像処理部20には、読込アドレスカウンタが指定するアドレスに従って、バッファメモリから解凍データが読み出され転送される。画像処理部20は、転送された解凍データに画像処理を施す。画像処理部20で行なわれる画像処理の内容は特に限定されないが、例えば、誤差拡散処理やディザ処理等の低階調化処理であってもよいし、インクジェットプリンタで用いられる画像データを生成する場合には、プリントヘッドに不良ノズルが存在する場合に行なわれる補間処理やムラ補正等であってもよい。
【0068】
なお、マスタ画像データにブランク部分が無い場合には、スキップ処理は行なわれず、全ての解凍データについて画像処理が行なわれる。バリアブル画像データについても同様である。
【0069】
マージ部22は、画像処理部20A、20Bでブランク部分以外の部分について画像処理された後のマスタ画像データとバリアブル画像データとを合成する。
【0070】
図5に、マージ部22の構成を示す。同図に示すように、マージ部22は、合成部24、および変換部26を備えている。ここで、合成部24および変換部26で行なわれる処理について図6を参照しながら説明する。
【0071】
合成部24は、マスタ画像データと、バリアブル画像データとを予め定められたマージルールに従って合成する。ここでは、8ビット階調の中の特定のデータ(ここでは「0」)を透過コードとして扱い、マスタ画像データが0の画素については、バリアブル画像データを選択し、マスタ画像データが0以外の画素については、マスタ画像データを選択する、というマージルールに従って合成する。このマージルールに従って、図6(A)に示すマスタ画像データと、図6の(B)に示すバリアブル画像データとを合成すると、図6の(C)に示す合成データが得られる。
【0072】
次に、変換部26は、合成データに含まれる1を0に変換する処理を行なう。これにより、図6の(D)に示すような変換済の合成データが得られる。上記の如く、合成部24では「0」を透過コードとして用いるため、後段の変換部26で、「1」を「0」に変換する処理を行なって、階調調整する。
【0073】
なお、マージルールは上記に限定されず、例えば、バリアブル画像データが0の画素については、マスタ画像データを選択し、バリアブル画像データが0以外の画素については、バリアブル画像データを選択する、というマージルールであってもよい。
【0074】
マージ部22で合成された合成データは、例えば、画像処理装置10の後段に設けられた印刷処理部などで出力される。
【0075】
以上説明したように、本実施の形態の画像処理装置10は、デコーダ部12で圧縮データを解凍した解凍データを生成すると共に、圧縮データに基づいてブランク部分を検出し、ブランクスキップ部18により該ブランク部分以外の部分のみが画像処理部20で処理されるようにしたため、画像処理部20にかかる負荷が軽減され、高速処理が実現する。
【0076】
また、第1デコーダ14は圧縮データに基づいてブランク判定を行ない、第2デコーダ16では圧縮データに基づいて生成された(解凍データ生成前の)中間コードに基づいてブランク判定を行なっているため、圧縮データが解凍されてビットマップ画像データに展開された解凍データに基づいてブランク判定を行なうよりも、効率的にブランク判定を行なうことができる。
【0077】
なお、本実施の形態では、デコーダ部12で生成された解凍データ等を一端バッファメモリに格納して画像処理部20に転送する例について説明したが、画像処理部20で行なわれる画像処理が、複数ライン単位で行なわれる画像処理ではなく、1ライン毎に順次行なう画像処理である場合には、バッファメモリを介さず直接転送されるようにしてもよい。ただし、この場合であっても、ブランクスキップ部18でブランク部分がスキップされるように制御する必要がある。具体的には、デコーダ部12から入力された解凍データのうちブランク部分のデータについては、0を展開してマージ部22に出力し、ブランク部分以外のデータのみ画像処理部20に入力するようにする。
【0078】
また、本実施の形態では、マスタ画像データを処理するための系、及びバリアブル画像を処理するための系の双方に、ブランク部分を検出して、該部分が画像処理されないようにスキップ処理する機能を設けたが、これに限定されず、いずれか一方の系にのみ該機能を設け、他方の系は、ブランク判定はせずにそのまま解凍して解凍データを生成し、該解凍データの全てに画像処理を施すように構成してもよい。
【0079】
図7は、マスタ画像データを処理する系にのみ、ブランク部分を検出して、該部分が画像処理されないようにスキップ処理する機能を設け、バリアブル画像データを処理する系には該機能を設けない画像処理装置15の構成例を示す図である。
【0080】
デコーダ部12A、ブランクスキップ部18A、及び画像処理部20Aからなるマスタ画像データを処理する系は、上記で説明した通りに動作する。また、デコーダ部13及び画像処理部20Bからなるバリアブル画像データを処理する系において、デコーダ部13では、ブランク部分を検出せず解凍データを生成して画像処理部20Bにそのまま受け渡す。画像処理部20Bでは、これをそのまま画像処理してマージ部22に受け渡す。
【0081】
マージ部22は、入力されたマスタ画像データとバリアブル画像データとを合成処理する。
【0082】
このような画像処理装置であっても、マスタ画像データ及びバリアブル画像データのいずれか一方の画像処理の負荷が軽減する。
【0083】
[第2の実施の形態]
バリアブル印刷において、マスタ画像データは繰り返し使用されるため、解凍されて画像処理された後のマスタ画像データを保存しておけば、次回からは該保存しておいたマスタ画像データを用いて合成データを生成できる。本実施の形態は、第1の実施の形態の構成にマスタ画像データを保存する保存手段を設けた場合を例に挙げて説明する。
【0084】
図8は、本実施の形態に係る画像処理装置70の構成例を示す図である。同図に示すように、本実施の形態に係る画像処理装置70は、第1の実施の形態に係る画像処理装置10の構成に加え、マスタ画像データを保存するマスタ画像データ記憶部72を備えている。マスタ画像データ記憶部72は、画像処理部20Aの後段とマージ部22との間に設けられ、画像処理部20Aで画像処理された後のマスタ画像データが記憶される。
【0085】
ここで、画像処理装置70の動作について説明する。
【0086】
最初に圧縮されたマスタ画像データを解凍して画像処理する際には、第1の実施の形態と同様に、まずデコーダ部12Aがマスタ画像の解凍データを生成すると共に、ブランク部分を検出する。
【0087】
ブランクスキップ部18Aは、該解凍データのうちブランク部分以外の解凍データについては、画像処理部20Aに入力する。画像処理部20Aで画像処理された解凍データは、マージ部22に出力されると共にマスタ画像データ記憶部72に格納される。一方、ブランクスキップ部18Aは、ブランク部分の解凍データについては、画像処理部20Aには入力せず、ブランク部分のサイズだけ0データが展開されたデータをマージ部22に出力すると共にマスタ画像データ記憶部72に格納する。これにより、マスタ画像データ記憶部72には、ブランク部分以外の部分には画像処理が施され、ブランク部分は画像処理されず0データが埋め込まれたマスタ画像データが格納される。
【0088】
一方、バリアブル画像データを処理するための系においては、第1の実施の形態と同様に、デコーダ部12Bによりバリアブル画像の解凍データが生成されると共にブランク部分が検出され、ブランクスキップ部18B及び画像処理部20Bにより、ブランク部分以外の部分には画像処理が施され、ブランク部分は画像処理されず0データが埋め込まれたバリアブル画像データがマージ部22に入力される。
【0089】
マージ部22は、入力されたマスタ画像データとバリアブル画像データを合成する。
【0090】
これ以降、合成データを生成する場合には、バリアブル画像データと合成するマスタ画像データとして、マスタ画像データ記憶部72に保存されたマスタ画像データが使用される。マージ部22は、マスタ画像データ記憶部72に保存されたマスタ画像データと、上記バリアブル画像データを処理するための系で新たに解凍され画像処理されたバリアブル画像データとを合成する。
【0091】
このように、保存しておいたマスタ画像データを利用できるため、処理が効率化する。
【0092】
なお、解凍され画像処理されたマスタ画像データを圧縮してマスタ画像データ記憶部72に保存しておき、該保存しておいたマスタ画像データを使用する際に解凍して用いるようにしてもよい。これにより、必要な記憶容量を削減できる。
【0093】
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、画像処理を施した後に合成する画像処理装置を例に挙げて説明したが、本実施の形態では、合成してから画像処理する画像処理装置であって、合成後の合成データのブランク部分は画像処理されないようにスキップ処理する画像処理装置80を例に挙げて説明する。
【0094】
図9は、本実施の形態に係る画像処理装置80の構成例を示す図である。なお、図9に示す符号と、図1に示す符号とが同一の構成要素は、それぞれ、同一の機能を有する構成要素を意味するため、ここでは説明を省略し、相違点のみを以下に説明する。
【0095】
図9に示すように、画像処理装置80は、デコーダ部12A、デコーダ部12B、マージ部22、ブランクスキップ部28、および画像処理部20を備えている。マージ部22は、デコーダ部12A及びデコーダ部12Bと、ブランクスキップ部28との間に設けられ、ブランクスキップ部28及び画像処理部20は、マージ後の合成データについて処理するため、各々1つずつ設けられている。
【0096】
デコーダ部12A及びデコーダ部12Bは、第1の実施の形態と同様に解凍データを生成する。なお、第1の実施の形態では、デコーダ部12A及びデコーダ部12Bに含まれる第1デコーダ14を、ブランク部分を0データ展開せずにRUN値のみで表した解凍データを生成するものとして説明したが、本実施の形態では、ブランク部分についてもRUN値の数だけ0データを展開した解凍データを生成するものとする。
【0097】
マージ部22は、このように生成されたマージ画像データの解凍データ及びバリアブル画像データの解凍データを、第1の実施の形態と同様に合成する。合成した合成データはブランクスキップ部18に入力される。
【0098】
また、第1デコーダ14、第2デコーダ16で生成されたブランクコードは、マージ部22を介して(或いはブランクスキップ部28に直接)入力される。本実施の形態のブランクスキップ部28は、入力されたブランクコードに基づいて、マスタ画像データ及びバリアブル画像データの双方がブランクの部分を求め、この部分については画像処理部20で画像処理されないようにスキップ処理する。スキップ処理については、第1の実施の形態と同様に行なう。マスタ画像データ及びバリアブル画像データの双方でブランクとなる部分は、すなわち、マスタ画像データのブランク部分及びバリアブル画像データのブランク部分の重複部分であるため、ブランクスキップ部28は、デコーダ部12Aから入力されたブランクコードと、デコーダ部12Bから入力されたブランクコードとのAND(論理積)をとり、1となった部分を重複部分として、この部分がスキップされるようにスキップ処理する。
【0099】
なお、重複部分が無い場合、或いはマスタ画像データ及びバリアブル画像データの双方でブランク部分が無い場合には、スキップ処理は行なわれず、全ての解凍データについて画像処理が行なわれる。
【0100】
このような構成であっても、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
【0101】
[第4の実施の形態]
通常、画像データは、ライン方向のストリーミングデータであることが多く、圧縮データもライン方向に圧縮されている。一方で、画像処理装置では、複数ライン単位で画像処理が行なわれる場合も多い。従って、複数ライン単位で画像処理を行なう場合には、第1の実施の形態で例示したようにデコーダ部12の後段に、複数ライン分のバッファメモリを設ける必要がある。
【0102】
本実施の形態では、デコーダ部の後段にバッファメモリを設ける代わりに、複数のラインバッファメモリと複数のデコーダ部とを設け、該複数のデコーダ部により複数ライン分の圧縮データを同時にデコードしてライン単位でブランクスキップ判定を行ない、複数ライン分の解凍データがバッファメモリを介さずそのまま画像処理部に入力されるように構成した画像処理装置を例に挙げて説明する。
【0103】
図10は、本実施形態に係る画像処理装置90の構成例を示す図である。同図に示すように、この画像処理装置90は、マスタ画像データを処理する系と、バリアブル画像データを処理する系を備えている。マスタ画像データを処理する系は、FIFO型の複数のラインバッファメモリ82AN−1、82A、82AN+1(ここでは、例として3個のラインバッファメモリを図示したがこれに限定されない)、該複数のラインバッファメモリ82AN−1、82A、82AN+1の出力端に接続され、接続されたラインバッファメモリから入力された圧縮されたマスタ画像データを解凍すると共にブランク部分を検出するデコーダ部12AN−1、12A、12AN+1、ブランクスキップ部84A、画像処理部20Aを備えている。
【0104】
また、バリアブル画像データを処理する系は、FIFO型の複数のラインバッファメモリ82BN−1、82B、82BN+1(ここでは、例として3個のラインバッファメモリを図示したがこれに限定されない)、該複数のラインバッファメモリ82BN−1、82B、82BN+1の出力端に接続され、接続されたラインバッファメモリから入力された圧縮されたバリアブル画像データを解凍すると共にブランク部分を検出するデコーダ部12BN−1、12B、12BN+1、ブランクスキップ部84B、画像処理部20Bを備えている。
【0105】
なお、デコーダ部12AN−1、12A、12AN+1、およびデコーダ部12BN−1、12B、12BN+1、の各々は、第1の実施の形態で説明したデコーダ部12A、デコーダ部12Bと同一機能を有するため、説明を省略する。また、画像処理部20A,画像処理部20B、マージ部22も、第1の実施の形態で説明したものと同一であるため、説明を省略する。
【0106】
また、マスタ画像データを処理する系の作用、及びバリアブル画像データを処理する系の作用はそれぞれ同一であるため、それぞれ特に区別せずに説明する場合には、各構成要素の末尾の符号A、Bを省略して、説明する。更にまた、デコーダ部12AN−1、12A、12AN+1、およびデコーダ部12BN−1、12B、12BN+1、や、複数のラインバッファメモリ82AN−1、82A、82AN+1、複数のラインバッファメモリ82AN−1、82A、82AN+1については、A,Bの符号だけでなく、末尾の添字N,N−1,N+1も省略して説明する。
【0107】
複数のラインバッファメモリ82は直列に接続されており、ラインバッファメモリ82に入力された圧縮データは1ライン分だけ次々に遅延されて後段のラインバッファメモリ82に出力されると共に、各々の出力端に接続されたデコーダ部12に出力される。
【0108】
デコーダ部12の各々のデコード処理は、第1の実施の形態と同様に行なわれるが、ブランク判定結果を示すブランクコード及び解凍データは全てブランクスキップ部84に出力される。
【0109】
まず、ブランクスキップ部84が第1デコーダ14から出力されたデータに基づいてスキップ制御する場合についての具体例を説明する。ブランクスキップ部84に、第1デコーダ14からブランクコード「0」が入力された場合には、該ブランクコードと共に入力されたデータ値(解凍データ)を画像処理部20に出力する。また、第1デコーダ14からブランクコード「1」が入力された場合には、該ブランクコード「1」と共に入力されたRUN値だけ連続した0データをマージ部22に出力する。
【0110】
次に、ブランクスキップ部84が第2デコーダ16から出力されたデータに基づいてスキップ制御する場合について説明する。ブランクスキップ部84にブランクコード「0」が入力されたときには、該ブランクコード「0」と共に入力された解凍データを画像処理部20に出力する。また、ブランクスキップ部84にブランクコード「1」が入力されたときには、1ブロック分の0データをマージ部22に出力する。
【0111】
このように、本実施の形態では、デコーダ部12と画像処理部20との間にバッファメモリを設けず、デコーダ部12からブランクスキップ部84を介して画像処理部20に直接解凍データが転送される。
【0112】
以上説明したように、本実施の形態では、圧縮データをライン毎に複数のラインバッファメモリ82で保持し、該複数のラインバッファメモリ82の出力端に接続された複数のデコーダ部12により、圧縮データをライン毎にデコード処理してブランク判定を行なうと共に解凍データを生成し、ブランクスキップ部84によりブランクスキップ処理を行うようにしたため、デコーダ部12の後段にバッファメモリを設けずにリアルタイムに処理することができる。また、高解像度な画像データ、大きなサイズの画像データでも影響を受けず、高速に処理できる。
【0113】
なお、本実施の形態では、マスタ画像データを処理するための系、及びバリアブル画像を処理するための系の双方に、ブランク部分を検出して、該部分が画像処理されないようにスキップ処理する機能を設けたが、これに限定されず、いずれか一方の系にのみ該機能を設け、他方の系は、ブランク判定はせずにそのまま解凍して解凍データを生成し、該解凍データの全てに画像処理を施すように構成してもよい。
【0114】
[第5の実施の形態]
第4の実施の形態では、シーケンシャルなラインバッファメモリ82を複数設けて複数のデコーダ部12に圧縮データをライン単位で入力させる例について説明したが、ラインバッファメモリ82に代えて、複数ライン分の圧縮データが格納可能なプレーン空間のメモリ(連続した記憶領域を有するメモリ)を設け、該メモリに格納された複数ラインの各々の圧縮データが格納された読出アドレスを各々指定して、複数のデコーダ部12に複数ラインの圧縮データを読み込ませるような構成としてもよい。
【0115】
図11は、本実施形態に係る画像処理装置92の構成例を示す図である。同図から明らかなように、ラインバッファメモリ82に代えて設けたメモリ86A,86B以外の構成は、第2の実施の形態と共通している。
【0116】
メモリ86A、86Bは、複数ライン分の圧縮データが格納可能なプレーン空間のメモリであり、予め圧縮データが記憶されている。メモリ86A、86Bは同一であるため、以下では、各々末尾の符号A、Bを省略して、説明する。
【0117】
複数のデコーダ部12の各々は、メモリ86の予め定められたアドレスで指定された記憶領域から、対応する1ライン分の圧縮データを同時に読み込む。そして読み込んだ圧縮データに対して、第1の実施の形態と同様の処理を行なう。デコーダ部12の後段のブランクスキップ部84の処理は、第2の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0118】
なお、本実施の形態では、マスタ画像データを処理するための系、及びバリアブル画像を処理するための系の双方に、ブランク部分を検出して、該部分が画像処理されないようにスキップ処理する機能を設けたが、これに限定されず、いずれか一方の系にのみ該機能を設け、他方の系は、ブランク判定はせずにそのまま解凍して解凍データを生成し、該解凍データの全てに画像処理を施すように構成してもよい。
【0119】
[第6の実施の形態]
第4の実施の形態の画像処理装置の構成を、第3の実施の形態のように合成してから画像処理する構成に変更することもできる。以下、このような構成の画像処理装置を例に挙げて説明する。
【0120】
図12は、本実施形態に係る画像処理装置94の構成例を示す図である。なお、図12に示す符号と、図10に示す符号とが同一の構成要素は、それぞれ、同一の機能を有する構成要素を意味するため、ここでは説明を省略し、相違点のみを以下に説明する。
【0121】
図12に示すように、画像処理装置94には、圧縮されたマスタ画像データの解凍データを生成する複数のデコーダ部12AN−1、12A、12AN+1、と、圧縮されたバリアブル画像データの解凍データを生成する複数のデコーダ部12BN−1、12B、12BN+1、とに対応して、マージ部22N−1、22、22N+1が設けられている。マージ部22N−1には、デコーダ部12AN−1及びデコーダ部12BN−1の各々から解凍データが入力され、該入力された解凍データを合成する。合成の方法は、第1の実施の形態と同様である。
【0122】
同様に、マージ部22には、デコーダ部12A及びデコーダ部12Bの各々から解凍データが入力され、該入力された解凍データを合成する。更に、マージ部22Nー1には、デコーダ部12AN+1及びデコーダ部12BN+1の各々から解凍データが入力され、該入力された解凍データを合成する。
【0123】
ブランクスキップ部88には、複数のデコーダ部12AN−1、12A、12AN+1、の各々から、マージ部22AN−1、22A、22AN+1を介して(或いはブランクスキップ部88に直接)ブランクコードが入力されると共に、複数のデコーダ部12BN−1、12B、12BN+1の各々から、マージ部22AN−1、22A、22AN+1を介して(或いはブランクスキップ部88に直接)ブランクコードが入力される。
【0124】
また、ブランクスキップ部88には、マージ部22AN−1、22A、22AN+1の各々から合成画像データが入力される。
【0125】
ブランクスキップ部88は対応する2つのデコーダ部12から入力されたブランクコードに基づいて、第3の実施の形態と同様にブランク部分の重複部分を求める。重複部分が存在する場合には、該該重複部分に相当する合成画像データは画像処理部20に入力せず、画像処理部20の後段に0データを出力する。また、少なくとも一方のブランクコードが「0」の場合、或いは重複部分が存在しない場合には、入力された合成画像データを画像処理部20に入力して画像処理させる。
【0126】
なお、ラインバッファメモリ82に代えてメモリ86を設けた第5の実施の形態のような画像処理装置であっても、本実施の形態のように、合成処理してから画像処理するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】第1の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。
【図2】(A)は、第1デコーダの構成例を示す図であり、(B)は第1デコーダから出力されるデータの構成例を示す図である。
【図3】第2デコーダの構成例を示す図である。
【図4】ハフマン復号部の構成例を示す図である。
【図5】マージ部の構成例を示す図である。
【図6】マージ部の合成処理を説明する説明図である。
【図7】マスタ画像データを処理する系にのみ、ブランク部分を検出して、該部分が画像処理されないようにスキップ処理する機能を設け、バリアブル画像データを処理する系には該機能を設けない画像処理装置の構成例を示す図である。
【図8】第2の実施の形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。
【図9】第3の実施の形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。
【図10】第4の実施の形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。
【図11】第5の本実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。
【図12】第6の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0128】
10 画像処理装置
12A、12AN−1、12A、12AN+1 デコーダ部
12B、12BN−1、12B、12BN+1 デコーダ部
15 画像処理装置
18A、18B ブランクスキップ部
20A、20B 画像処理部
22、22N−1、22、22N+1 マージ部
24 合成部
26 変換部
28 ブランクスキップ部
30 ブランク判定部
32 RUN値レジスタ
34 カウンタ
36 データ出力レジスタ
38 データセレクタ
40 JPEGデータ解析部
50 ハフマン復号部
51 データ切り出し部
52 ハフマンコード判定部
53 ランレングス・データ復号部
54 FIFO
55 データ生成部
56 ブランク判定部
57 DC成分保存部
60 逆量子化部
62 逆DCT変換部
70 画像処理装置
72 マスタ画像データ記憶部
80 画像処理装置
82AN−1、82A、82AN+1 ラインバッファメモリ
82BN−1、82B、82BN+1 ラインバッファメモリ
84 ブランクスキップ部
86A,86B メモリ
88 ブランクスキップ部
90 画像処理装置
92 画像処理装置
94 画像処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出手段と、
前記第1の空白部分が検出された場合には、前記第1の解凍データの前記第1の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第2の空白部分が検出された場合には、前記第2の解凍データの前記第2の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出されない場合には、前記第1の解凍データ及び前記第2の解凍データを画像処理し、前記第1の解凍データに対応する第1の処理画像データ及び前記第2の解凍データに対応する第2の処理画像データを生成する画像処理手段と、
前記第1の処理画像データと前記第2の処理画像データとを合成する合成手段と、
を有する画像処理装置。
【請求項2】
圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出手段と、
前記第1の解凍データと前記第2の解凍データとを合成して合成画像データを生成する合成手段と、
前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在する場合には、前記合成画像データの該重複部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分の少なくとも一方が検出されない場合、または前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在しない場合には、前記合成画像データを画像処理する画像処理手段と、
を有する画像処理装置。
【請求項3】
前記第1の画像データは、内容が固定の固定画像データであり、前記第2の画像データは、内容が可変の可変画像データであり、
前記画像処理手段で画像処理された前記第1の処理画像データを保存する保存手段を更に有し、
前記合成手段は、前記保存手段に保存された前記第1の処理画像データと、前記画像処理手段で生成された前記第2の処理画像データとを合成する、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記解凍検出手段は、
前記圧縮された第1の画像データが入力される複数のラインメモリが直列に接続された第1のラインメモリ部と、前記第1のラインメモリ部の複数のラインメモリの出力端の各々に接続され、接続されたラインメモリからから入力された前記圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成すると共に、入力された前記圧縮された第1の画像データに基づいて前記第1の空白部分を検出する複数のデコーダからなる第1のデコード部と、
前記圧縮された第2の画像データが入力される複数のラインメモリが直列に接続された第2のラインメモリ部と、前記第2のラインメモリ部の複数のラインメモリの出力端の各々に接続され、接続されたラインメモリからから入力された前記圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、入力された前記圧縮された第2の画像データに基づいて前記第2の空白部分を検出する複数のデコーダからなる第2のデコード部と、
を有する
請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の画像処理装置。
【請求項5】
圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出ステップと、
前記第1の空白部分が検出された場合には、前記第1の解凍データの前記第1の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第2の空白部分が検出された場合には、前記第2の解凍データの前記第2の空白部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出されない場合には、前記第1の解凍データ及び前記第2の解凍データを画像処理し、前記第1の解凍データに対応する第1の処理画像データ及び前記第2の解凍データに対応する第2の処理画像データを生成する画像処理ステップと、
前記第1の処理画像データと前記第2の処理画像データとを合成する合成ステップと、
を有する画像処理方法。
【請求項6】
圧縮された第1の画像データを解凍して第1の解凍データを生成し、かつ前記第1の画像データと異なる圧縮された第2の画像データを解凍して第2の解凍データを生成すると共に、前記圧縮された第1の画像データに基づいた前記第1の画像データの第1の空白部分の検出、及び前記圧縮された第2の画像データに基づいた前記第2の画像データの第2の空白部分の検出の少なくとも一方を行なう解凍検出ステップと、
前記第1の解凍データと前記第2の解凍データとを合成して合成画像データを生成する合成ステップと、
前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在する場合には、前記合成画像データの該重複部分以外の部分を画像処理し、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分の少なくとも一方が検出されない場合、または前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分が検出され、前記第1の空白部分及び前記第2の空白部分に重複部分が存在しない場合には、前記合成画像データを画像処理する画像処理ステップと、
を有する画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図6】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−239852(P2009−239852A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86724(P2008−86724)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】