画像処理装置
【構成】CPU30は、シャッタボタン32shの全押しに応答してSDRAM24の静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データから文章を表す部分画像を探索する。探索結果が非探知を示すとき、CPU30は、退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定する。探索結果は探知を示すものの、探知された部分画像のサイズが基準を下回れば、CPU30は、退避されたカラー画像データに基づくグレースケール画像を記録画像データとして指定する。探索結果が探知を示し、かつ探知された部分画像のサイズが基準以上であれば、CPU30は、退避されたカラー画像データに基づく2値画像データを記録画像データとして指定する。
【効果】記録画像データのサイズの適正化が図られ、記録性能が向上する。
【効果】記録画像データのサイズの適正化が図られ、記録性能が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置に関し、特にカラー画像の記録のための処理を施す、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、スキャナによって読み取られた文字,図形,表,写真などを表す画像データは、2値化処理を施された後に画像メモリに格納される。黒画像計数部は、縦方向および横方向における黒画素の分布状態を示すヒストグラムを作成し、作成されたヒストグラムをヒストグラムメモリに書き込む。文字領域,図形領域,表領域および写真領域は、こうして得られたヒストグラムに基づいて区分される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1−269184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、ヒストグラムを参照した領域の区分が画像データの記録に反映されることはなく、記録性能に限界がある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、記録性能を高めることができる、画像処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う画像処理装置(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索手段(S31~S65, S81)、探索手段の探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定手段(S69)、探索手段によって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定手段(S75~S77)、および探索手段によって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定手段(S73)を備える。
【0007】
好ましくは、探索手段は、カラー画像を2値画像に変換する変換手段(S31)、変換手段によって変換された2値画像に割り当てられた複数のブロックの各々を指定する指定手段(S33, S37, S63~S65, S81)、および指定手段によって指定されたブロックが部分画像に相当するか否かを指定手段の指定毎に判別する判別手段(S39~S61)を含む。
【0008】
或る局面では、複数のブロックは部分的に重複する態様で2値画像に割り当てられる。
【0009】
他の局面では、判別手段は、特定値を示す画素の数をブロックを形成する水平画素列毎に測定する第1測定手段(S41~S47)、特定値を示す画素の数をブロックを形成する垂直画素列毎に測定する第2測定手段(S49~S55)、および第1測定手段および/または第2測定手段の測定結果によって定義されるパターンを既定パターンと照合する照合手段(S57~S59)を含む。
【0010】
好ましくは、レンズ(12)を通してシーンを捉える撮像手段(16)、および撮像手段の出力に基づいてカラー画像を作成する作成手段(20)がさらに備えられる。
【0011】
この発明に従う画像処理プログラムは、画像処理装置(10)のプロセッサ(30)に、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を実行させるための、画像処理プログラムである。
【0012】
この発明に従う画像処理方法は、画像処理装置(10)によって実行される画像処理方法であって、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を備える。
【0013】
この発明に従う外部制御プログラムは、メモリ(38)に保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサ(30)を備える画像処理装置(10)に供給される外部制御プログラムであって、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を内部制御プログラムと協働してプロセッサに実行させるための、外部制御プログラムである。
【0014】
この発明に従う画像処理装置(10)は、外部制御プログラムを取り込む取り込み手段(40)、および取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリ(38)に保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサ(30)を備える画像処理装置であって、外部制御プログラムは、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、カラー画像から文章を表す部分画像が探知されなければ、カラー画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知されたものの、部分画像の割合が基準を下回れば、カラー画像に基づく単色N階調画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知され、かつ部分画像の割合が基準以上であれば、カラー画像に基づく2値画像が記録画像として指定される。これによって、記録画像の適正化が図られ、記録性能が向上する。
【0016】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施例の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】(A)はテキストのみが印刷された書面の一例を示す図解図であり、(B)はテキストおよび写真が印刷された書面の一例を示す図解図であり、(C)は写真のみが印刷された書面の一例を示す図解図である。
【図4】2値画像に割り当てられた判別ブロックの分布状態の一例を示す図解図である。
【図5】(A)は図2実施例のCPUによって参照されるレジスタの構成の一例を示す図解図であり、(B)は図2実施例のCPUによって参照される他のレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図6】文章を表す画像が表れた領域を探索する処理の一例を示す図解図である。
【図7】2値画像を記録画像として指定する処理の一例を示す図解図である。
【図8】グレースケール画像を記録画像として指定する処理の一例を示す図解図である。
【図9】カラー画像を記録画像として指定する処理の一例を示す図解図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図13】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図14】この発明の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図15】2値画像に割り当てられた判別ブロックの分布状態の他の一例を示す図解図である。
【図16】この発明のその他の実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0019】
図1を参照して、この実施例の画像処理装置は、基本的に次のように構成される。探索手段1は、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する。第1指定手段2は、探索手段1の探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する。第2指定手段3は、探索手段1によって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する。第3指定手段4は、探索手段1によって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する。
【0020】
カラー画像から文章を表す部分画像が探知されなければ、カラー画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知されたものの、部分画像の割合が基準を下回れば、カラー画像に基づく単色N階調画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知され、かつ部分画像の割合が基準以上であれば、カラー画像に基づく2値画像が記録画像として指定される。これによって、記録画像のサイズの適正化が図られ、記録性能が向上する。
[実施例]
【0021】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。これらの部材を経た光学像は、イメージャ16の撮像面に照射される。撮像面には、複数の受光素子が2次元に配列される。また、撮像面は、R(Red),G(Green)またはB(Blue)の色要素がモザイク状に配列された原色フィルタによって覆われる。ここで、色要素および受光素子は1対1で対応し、各々の受光素子で生成される電荷の量は受光素子を覆う色要素を経た光の強度を反映する。
【0022】
電源が投入されると、CPU30は、動画取り込み処理を開始するべく、ドライバ18cに露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18cは、周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、イメージャ16の撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージャ16からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0023】
信号処理回路20は、イメージャ16から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施す。これによって生成されたYUV形式のカラー画像データは、メモリ制御回路22を通してSDRAM24のYUV画像エリア24aに書き込まれる。LCDドライバ26は、YUV画像エリア24aに格納されたカラー画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出されたカラー画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、撮像面で捉えられたシーンを表すリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
【0024】
信号処理回路20はまた、カラー画像データを形成するYデータをCPU30に与える。CPU30は、与えられたYデータにAE処理を施して適正EV値を算出し、算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間をドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定する。これによって、スルー画像の明るさが適度に調整される。
【0025】
キー入力装置32に設けられたシャッタボタン32shが半押しされると、CPU30は、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格AE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが厳格に調整される。CPU30はまた、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。これによってフォーカスレンズ12が合焦点に配置され、スルー画像の鮮鋭度が向上する。
【0026】
シャッタボタン32shが全押しされると、CPU30は、静止画取り込み処理を実行する。この結果、シャッタボタン32shが全押しされた時点のシーンを表すカラー画像データが、YUV画像エリア24aから静止画像エリア24bに退避される。
【0027】
撮影モードは、通常モードおよび文書撮影モードの間で切り換えられる。現時点の撮影モードが通常モードであれば、CPU30は、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定し、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。
【0028】
これに対して、現時点の撮影モードが文書撮影モードであれば、CPU30は、記録前処理を実行する。この結果、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データが記録画像データとして指定されるか、或いは退避されたカラー画像データに基づいてワークエリア24cで作成されたグレースケール画像データまたは2値画像データが記録画像データとして指定される。記録前処理が完了すると、CPU30は、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。
【0029】
メモリI/F34は、静止画像エリア24b上またはワークエリア24c上で指定された記録画像データをメモリ制御回路22を通してワークエリア24cから読み出し、読み出された記録画像データを収めた画像ファイルを記録媒体36に記録する。
【0030】
記録前処理は、図3(A)に示すようにテキストのみが印刷された書面,図3(B)に示すようにテキストに加えて写真(または図形)が印刷された書面,或いは図3(C)に示すように写真(または図形)のみが印刷された書面を撮影することを前提として、以下の要領で実行される。
【0031】
まず、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データが2値化処理によって2値画像データに変換される。変換された2値画像データは、黒画素を表す数値(=1)と白画素を表す数値(=0)によって表現され、ワークエリア24cに格納される。
【0032】
続いて、4つの判別ブロックBK_1〜BK_4が、ワークエリア24cに格納された2値画像データに割り当てられる。判別ブロックBK_1〜BK_4の各々は、垂直Kmax画素×水平Lmax画素を有し、図4に示す要領で2値画像データ上に割り当てられる。なお、“Kmax”および“Lmax”はいずれも2以上の整数に相当する。
【0033】
割り当てられた判別ブロックBK_1〜BK_4は順に指定され、指定された判別ブロックに存在する黒画素が以下の要領でカウントされる。
【0034】
まず、変数Kが“1”〜“Kmax”の各々に設定され、指定された判別ブロックに属するKmax個の水平画素列のうちK番目の水平画素列に分布する黒画素の数がカウントされる。カウント値は、変数Kの値に対応して図5(A)に示すレジスタRGST1に記述される。次に、変数Lが“1”〜“Lmax”の各々に設定され、指定された判別ブロックに属するLmax個の垂直画素列のうちL番目の垂直画素列に分布する黒画素の数がカウントされる。カウント値は、変数Lの値に対応して図5(B)に示すレジスタRGST2に記述される。
【0035】
図3(A)または図3(B)に示す横書きの文章に注目したとき、黒画素の数は垂直方向および水平方向において図6に示すように変化する。レジスタRGST1およびRGST2の数値は、このような黒画素の数を示す。
【0036】
黒画素の数のカウントが完了すると、レジスタRGST1および/またはレジスタRGST2の設定値によって定義されるパターンが、文章パターンと照合される。文章パターンは、閾値を上回るカウント値の塊と“0”を示すカウント値の塊とが複数回にわたって交互に表れるパターンに相当する。横書きの文章が判別ブロックに表れる場合は、レジスタRGST1の設定値によって定義されるパターンが文章パターンと符合する。これに対して、縦書きの文章が判別ブロックに表れる場合は、レジスタRGST2の設定値によって定義されるパターンが文章パターンと符合する。
【0037】
文章パターンと符合するパターンが表れた判別ブロックが検出されると、初期値が“0”を示す変数STCがインクリメントされる。判別ブロックBK_1〜BK_4の全てに対する上述の照合処理が完了したとき、変数STCは、2値画像データに表れた文章の割合(またはサイズ)を示すこととなる。
【0038】
変数STCが“0”であれば、2値画像データに文章は表れていないとみなされる。このときは、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データが記録画像データとして指定される。変数STCが“4”であれば、基準以上の割合の文章が2値画像データに表れているとみなされる。このときは、ワークエリア24cに格納された2値画像データが記録画像データとして指定される。
【0039】
変数STCが“1”〜“3”のいずれか1つであれば、2値画像データに文章が表れているものの、文章の割合は基準を下回るとみなされる。このときは、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データに基づくグレースケール画像データがワークエリア24c上で作成され、作成されたグレースケール画像データが記録画像データとして指定される。
【0040】
図3(A)に示す書面を撮影したときは、ブロックBK_1〜BK_4のいずれのパターンも文章パターンと符合し、変数STCは“4”を示す。この結果、2値画像データが記録画像データとして指定される(図7参照)。
【0041】
図3(B)に示す書面を撮影したときは、ブロックBK_1およびBK_3のパターンのみが文章パターンと符合し、変数STCは“2”を示す。この結果、グレースケール画像データが記録画像データとして指定される(図8参照)。
【0042】
図3(C)に示す書面を撮影したときは、ブロックBK_1〜BK_4のいずれのパターンも文章パターンと符合せず、変数STCは“0”を示す。この結果、カラー画像データが記録画像データとして指定される(図9参照)。
【0043】
CPU30は、図10〜図13に示す撮像タスクを含む複数のタスクをマルチタスクOSの制御の下で並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ38に記憶される。
【0044】
図10を参照して、ステップS1では動画取り込み処理を実行する。この結果、スルー画像がLCDモニタ28に表示される。ステップS3ではシャッタボタン32shが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOである限り、ステップS5の簡易AE処理を繰り返す。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。シャッタボタン32shが半押しされると、ステップS7で厳格AE処理およびAF処理を実行する。この結果、スルー画像の明るさおよび鮮鋭度が厳格に調整される。
【0045】
ステップS9ではシャッタボタン32shが全押しされたか否かを判別し、ステップS11ではシャッタボタン32shの操作が解除されたか否かを判別する。ステップS11の判別結果がYESであればステップS3に戻り、ステップS9の判別結果がYESであればステップS13で静止画取り込み処理を実行する。ステップS13の処理の結果、シャッタボタン32shが全押しされた時点のシーンを表すカラー画像データがYUV画像エリア24aから静止画像エリア24bに退避される。
【0046】
静止画取り込み処理が完了すると、現時点の動作モードが文書撮影モードであるか否かをステップS15で判別する。判別結果がNOであればステップS19に進み、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定する。これに対して、判別結果がYESであれば、ステップS17で記録前処理を実行する。記録前処理の結果、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データが記録画像データとして指定されるか、或いは退避されたカラー画像データに基づいてワークエリア24c上で作成されたグレースケール画像データまたは2値画像データが記録画像データとして指定される。
【0047】
ステップS17またはS19の処理が完了するとステップS21に進み、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。メモリI/F34は、静止画エリア24bまたはワークエリア24cにおいて指定された記録画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された記録画像データを収めた画像ファイルを記録媒体36に記録する。記録処理が完了すると、ステップS3に戻る。
【0048】
ステップS17の記録前処理は、図11〜図13に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS31では、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データに2値化処理を施し、2値画像データを作成する。変換された2値画像データは、黒画素を表す数値(=1)と白画素を表す数値(=0)によって表現され、ワークエリア24cに格納される。
【0049】
ステップS33では、各々が水平Kmax画素×垂直Lmax画素を有する4つの判別ブロックBK_1〜BK_4をワークエリア24cに格納された2値画像データに割り当てる。ステップS35では変数STCを“0”に設定し、ステップS37では変数Jを“1”に設定し、ステップS39ではレジスタRGST1およびRGST2をクリアする。
【0050】
ステップS41では変数Kを“1”に設定し、ステップS43では判別ブロックBK_Jに属するKmax個の水平画素列のうちK番目の水平画素列に分布する黒画素の数をカウントする。カウント値は、変数Kの値に対応してレジスタRGST1に記述される。ステップS45では変数Kが“Kmax”に達したか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS47で変数KをインクリメントしてからステップS43に戻る一方、判別結果がYESであればステップS49に進む。
【0051】
ステップS49では変数Lを“1”に設定し、ステップS51では判別ブロックBK_Jに属するLmax個の垂直画素列のうちL番目の垂直画素列に分布する黒画素の数をカウントする。カウント値は、変数Lの値に対応してレジスタRGST2に記述される。ステップS53では変数Lが“Lmax”に達したか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS55で変数LをインクリメントしてからステップS51に戻る一方、判別結果がYESであればステップS57に進む。
【0052】
ステップS57では、レジスタRGST1および/またはレジスタRGST2の設定値が示すパターンを既定の文章パターンと照合する。ステップS59では、判別ブロックBK_Jに属する部分画像が文章を表す画像に相当するか否かをステップS57の照合結果に基づいて判別する。判別結果がNOであればそのままステップS63に進む一方、判別結果がYESであればステップS61で変数STCをインクリメントしてからステップS63に進む。
【0053】
ステップS63では、変数Jが“4”に達したか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS65で変数JをインクリメントしてからステップS39に戻る一方、判別結果がYESであればステップS67に進む。ステップS67では変数STCが“0”であるか否かを判別し、ステップS71では変数STCが“4”であるか否かを判別する。
【0054】
ステップS67の判別結果がYESであれば、2値画像データに文章は表れていないとみなしてステップS69に進み、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定する。ステップS71の判別結果がYESであれば、基準以上の割合ないしサイズの文章が2値画像データに表れているとみなしてステップS73に進み、ワークエリア24cに格納された2値画像データを記録画像データとして指定する。ステップS69またはS73の処理が完了すると、上階層のルーチンに復帰する。
【0055】
ステップS67の判別結果およびステップS71の判別結果のいずれもがNOであれば、2値画像データに文章が表れているものの、文章の割合ないしサイズは基準を下回るとみなし、ステップS75に進む。ステップS75では、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データをグレースケール画像データに変換する。変換されたグレースケール画像データは、ワークエリア24cに格納される。ステップS77では変換されたグレースケール画像データを記録画像データとして指定し、指定が完了すると上階層のルーチンに復帰する。
【0056】
以上の説明から分かるように、CPU30は、シャッタボタン32shの全押しに応答して静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データから文章を表す部分画像を探索する(S31~S65)。探索結果が非探知を示すとき、CPU30は、退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定する(S69)。探索結果は探知を示すものの、探知された部分画像の割合が基準を下回れば、CPU30は、退避されたカラー画像データに基づくグレースケール画像を記録画像データとして指定する(S75~S77)。探索結果が探知を示し、かつ探知された部分画像の割合が基準以上であれば、CPU30は、退避されたカラー画像データに基づく2値画像データを記録画像データとして指定する(S73)。これによって、記録画像データのサイズの適正化が図られ、記録性能が向上する。
【0057】
なお、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ38に予め記憶される。しかし、図14に示すように通信I/F40をディジタルカメラ10に設け、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ38に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
【0058】
また、この実施例では、CPU30によって実行される処理を上述の要領で複数のタスクに区分するようにしている。しかし、各々のタスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部を他のタスクに統合するようにしてもよい。また、各々のタスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
【0059】
さらに、この実施例では、判別ブロックBK_1〜BK_4は、互いに同じサイズを有しかつ互いに重複しないように2値画像データに割り当てられる(図4参照)。しかし、図15に示すように、互いに異なるサイズを有する複数の判別ブロックを近傍の判別ブロックが部分的に重複する態様で2値画像データに割り当てるようにしてもよい。この場合、図15に示す態様で複数の判別ブロックを2値画像データに割り当てる処理を図11に示すステップS33で実行し、図12〜図13に示す処理を図16に示すように部分的に修正する必要がある。
【0060】
図16を参照して、ステップS59またはS61に続いて実行されるステップS81では、変数Jが最大値Jmax(Jmax:判別ブロックの総数)に達したか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS65に進む。判別結果がYESであれば、変数STCが閾値TH1を下回るか否かをステップS83で判別し、変数STCが閾値TH2を上回るか否かをステップS85で判別する。ここで、閾値TH2は閾値TH1よりも大きい。ステップS83の判別結果がYESであればステップS69に進み、ステップS85の判別結果がYESであればステップS73に進み、ステップS83およびS85の判別結果がいずれもNOであればステップS75に進む。
【0061】
また、この実施例では、N階調(N:3以上の整数)を有する単色の画像としてグレースケール画像を想定しているが、灰色のような無彩色ではなく赤や青のような有彩色のN階調画像をグレースケール画像の代わりに採用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 …ディジタルカメラ
16 …イメージャ
20 …信号処理回路
24 …SDRAM
30 …CPU
36 …記録媒体
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置に関し、特にカラー画像の記録のための処理を施す、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、スキャナによって読み取られた文字,図形,表,写真などを表す画像データは、2値化処理を施された後に画像メモリに格納される。黒画像計数部は、縦方向および横方向における黒画素の分布状態を示すヒストグラムを作成し、作成されたヒストグラムをヒストグラムメモリに書き込む。文字領域,図形領域,表領域および写真領域は、こうして得られたヒストグラムに基づいて区分される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1−269184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、ヒストグラムを参照した領域の区分が画像データの記録に反映されることはなく、記録性能に限界がある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、記録性能を高めることができる、画像処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う画像処理装置(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索手段(S31~S65, S81)、探索手段の探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定手段(S69)、探索手段によって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定手段(S75~S77)、および探索手段によって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定手段(S73)を備える。
【0007】
好ましくは、探索手段は、カラー画像を2値画像に変換する変換手段(S31)、変換手段によって変換された2値画像に割り当てられた複数のブロックの各々を指定する指定手段(S33, S37, S63~S65, S81)、および指定手段によって指定されたブロックが部分画像に相当するか否かを指定手段の指定毎に判別する判別手段(S39~S61)を含む。
【0008】
或る局面では、複数のブロックは部分的に重複する態様で2値画像に割り当てられる。
【0009】
他の局面では、判別手段は、特定値を示す画素の数をブロックを形成する水平画素列毎に測定する第1測定手段(S41~S47)、特定値を示す画素の数をブロックを形成する垂直画素列毎に測定する第2測定手段(S49~S55)、および第1測定手段および/または第2測定手段の測定結果によって定義されるパターンを既定パターンと照合する照合手段(S57~S59)を含む。
【0010】
好ましくは、レンズ(12)を通してシーンを捉える撮像手段(16)、および撮像手段の出力に基づいてカラー画像を作成する作成手段(20)がさらに備えられる。
【0011】
この発明に従う画像処理プログラムは、画像処理装置(10)のプロセッサ(30)に、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を実行させるための、画像処理プログラムである。
【0012】
この発明に従う画像処理方法は、画像処理装置(10)によって実行される画像処理方法であって、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を備える。
【0013】
この発明に従う外部制御プログラムは、メモリ(38)に保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサ(30)を備える画像処理装置(10)に供給される外部制御プログラムであって、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を内部制御プログラムと協働してプロセッサに実行させるための、外部制御プログラムである。
【0014】
この発明に従う画像処理装置(10)は、外部制御プログラムを取り込む取り込み手段(40)、および取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリ(38)に保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサ(30)を備える画像処理装置であって、外部制御プログラムは、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ(S31~S65, S81)、探索ステップの探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ(S69)、探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する第2指定ステップ(S75~S77)、および探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する第3指定ステップ(S73)を内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、カラー画像から文章を表す部分画像が探知されなければ、カラー画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知されたものの、部分画像の割合が基準を下回れば、カラー画像に基づく単色N階調画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知され、かつ部分画像の割合が基準以上であれば、カラー画像に基づく2値画像が記録画像として指定される。これによって、記録画像の適正化が図られ、記録性能が向上する。
【0016】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施例の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】(A)はテキストのみが印刷された書面の一例を示す図解図であり、(B)はテキストおよび写真が印刷された書面の一例を示す図解図であり、(C)は写真のみが印刷された書面の一例を示す図解図である。
【図4】2値画像に割り当てられた判別ブロックの分布状態の一例を示す図解図である。
【図5】(A)は図2実施例のCPUによって参照されるレジスタの構成の一例を示す図解図であり、(B)は図2実施例のCPUによって参照される他のレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図6】文章を表す画像が表れた領域を探索する処理の一例を示す図解図である。
【図7】2値画像を記録画像として指定する処理の一例を示す図解図である。
【図8】グレースケール画像を記録画像として指定する処理の一例を示す図解図である。
【図9】カラー画像を記録画像として指定する処理の一例を示す図解図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図13】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図14】この発明の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図15】2値画像に割り当てられた判別ブロックの分布状態の他の一例を示す図解図である。
【図16】この発明のその他の実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0019】
図1を参照して、この実施例の画像処理装置は、基本的に次のように構成される。探索手段1は、文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する。第1指定手段2は、探索手段1の探索結果が非探知を示すときカラー画像を記録画像として指定する。第2指定手段3は、探索手段1によって探知された部分画像の割合が基準を下回るときカラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を記録画像として指定する。第3指定手段4は、探索手段1によって探知された部分画像の割合が基準以上のときカラー画像に基づく2値画像を記録画像として指定する。
【0020】
カラー画像から文章を表す部分画像が探知されなければ、カラー画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知されたものの、部分画像の割合が基準を下回れば、カラー画像に基づく単色N階調画像が記録画像として指定される。カラー画像から文章を表す部分画像が探知され、かつ部分画像の割合が基準以上であれば、カラー画像に基づく2値画像が記録画像として指定される。これによって、記録画像のサイズの適正化が図られ、記録性能が向上する。
[実施例]
【0021】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。これらの部材を経た光学像は、イメージャ16の撮像面に照射される。撮像面には、複数の受光素子が2次元に配列される。また、撮像面は、R(Red),G(Green)またはB(Blue)の色要素がモザイク状に配列された原色フィルタによって覆われる。ここで、色要素および受光素子は1対1で対応し、各々の受光素子で生成される電荷の量は受光素子を覆う色要素を経た光の強度を反映する。
【0022】
電源が投入されると、CPU30は、動画取り込み処理を開始するべく、ドライバ18cに露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18cは、周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、イメージャ16の撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージャ16からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0023】
信号処理回路20は、イメージャ16から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施す。これによって生成されたYUV形式のカラー画像データは、メモリ制御回路22を通してSDRAM24のYUV画像エリア24aに書き込まれる。LCDドライバ26は、YUV画像エリア24aに格納されたカラー画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出されたカラー画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、撮像面で捉えられたシーンを表すリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
【0024】
信号処理回路20はまた、カラー画像データを形成するYデータをCPU30に与える。CPU30は、与えられたYデータにAE処理を施して適正EV値を算出し、算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間をドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定する。これによって、スルー画像の明るさが適度に調整される。
【0025】
キー入力装置32に設けられたシャッタボタン32shが半押しされると、CPU30は、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格AE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが厳格に調整される。CPU30はまた、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。これによってフォーカスレンズ12が合焦点に配置され、スルー画像の鮮鋭度が向上する。
【0026】
シャッタボタン32shが全押しされると、CPU30は、静止画取り込み処理を実行する。この結果、シャッタボタン32shが全押しされた時点のシーンを表すカラー画像データが、YUV画像エリア24aから静止画像エリア24bに退避される。
【0027】
撮影モードは、通常モードおよび文書撮影モードの間で切り換えられる。現時点の撮影モードが通常モードであれば、CPU30は、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定し、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。
【0028】
これに対して、現時点の撮影モードが文書撮影モードであれば、CPU30は、記録前処理を実行する。この結果、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データが記録画像データとして指定されるか、或いは退避されたカラー画像データに基づいてワークエリア24cで作成されたグレースケール画像データまたは2値画像データが記録画像データとして指定される。記録前処理が完了すると、CPU30は、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。
【0029】
メモリI/F34は、静止画像エリア24b上またはワークエリア24c上で指定された記録画像データをメモリ制御回路22を通してワークエリア24cから読み出し、読み出された記録画像データを収めた画像ファイルを記録媒体36に記録する。
【0030】
記録前処理は、図3(A)に示すようにテキストのみが印刷された書面,図3(B)に示すようにテキストに加えて写真(または図形)が印刷された書面,或いは図3(C)に示すように写真(または図形)のみが印刷された書面を撮影することを前提として、以下の要領で実行される。
【0031】
まず、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データが2値化処理によって2値画像データに変換される。変換された2値画像データは、黒画素を表す数値(=1)と白画素を表す数値(=0)によって表現され、ワークエリア24cに格納される。
【0032】
続いて、4つの判別ブロックBK_1〜BK_4が、ワークエリア24cに格納された2値画像データに割り当てられる。判別ブロックBK_1〜BK_4の各々は、垂直Kmax画素×水平Lmax画素を有し、図4に示す要領で2値画像データ上に割り当てられる。なお、“Kmax”および“Lmax”はいずれも2以上の整数に相当する。
【0033】
割り当てられた判別ブロックBK_1〜BK_4は順に指定され、指定された判別ブロックに存在する黒画素が以下の要領でカウントされる。
【0034】
まず、変数Kが“1”〜“Kmax”の各々に設定され、指定された判別ブロックに属するKmax個の水平画素列のうちK番目の水平画素列に分布する黒画素の数がカウントされる。カウント値は、変数Kの値に対応して図5(A)に示すレジスタRGST1に記述される。次に、変数Lが“1”〜“Lmax”の各々に設定され、指定された判別ブロックに属するLmax個の垂直画素列のうちL番目の垂直画素列に分布する黒画素の数がカウントされる。カウント値は、変数Lの値に対応して図5(B)に示すレジスタRGST2に記述される。
【0035】
図3(A)または図3(B)に示す横書きの文章に注目したとき、黒画素の数は垂直方向および水平方向において図6に示すように変化する。レジスタRGST1およびRGST2の数値は、このような黒画素の数を示す。
【0036】
黒画素の数のカウントが完了すると、レジスタRGST1および/またはレジスタRGST2の設定値によって定義されるパターンが、文章パターンと照合される。文章パターンは、閾値を上回るカウント値の塊と“0”を示すカウント値の塊とが複数回にわたって交互に表れるパターンに相当する。横書きの文章が判別ブロックに表れる場合は、レジスタRGST1の設定値によって定義されるパターンが文章パターンと符合する。これに対して、縦書きの文章が判別ブロックに表れる場合は、レジスタRGST2の設定値によって定義されるパターンが文章パターンと符合する。
【0037】
文章パターンと符合するパターンが表れた判別ブロックが検出されると、初期値が“0”を示す変数STCがインクリメントされる。判別ブロックBK_1〜BK_4の全てに対する上述の照合処理が完了したとき、変数STCは、2値画像データに表れた文章の割合(またはサイズ)を示すこととなる。
【0038】
変数STCが“0”であれば、2値画像データに文章は表れていないとみなされる。このときは、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データが記録画像データとして指定される。変数STCが“4”であれば、基準以上の割合の文章が2値画像データに表れているとみなされる。このときは、ワークエリア24cに格納された2値画像データが記録画像データとして指定される。
【0039】
変数STCが“1”〜“3”のいずれか1つであれば、2値画像データに文章が表れているものの、文章の割合は基準を下回るとみなされる。このときは、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データに基づくグレースケール画像データがワークエリア24c上で作成され、作成されたグレースケール画像データが記録画像データとして指定される。
【0040】
図3(A)に示す書面を撮影したときは、ブロックBK_1〜BK_4のいずれのパターンも文章パターンと符合し、変数STCは“4”を示す。この結果、2値画像データが記録画像データとして指定される(図7参照)。
【0041】
図3(B)に示す書面を撮影したときは、ブロックBK_1およびBK_3のパターンのみが文章パターンと符合し、変数STCは“2”を示す。この結果、グレースケール画像データが記録画像データとして指定される(図8参照)。
【0042】
図3(C)に示す書面を撮影したときは、ブロックBK_1〜BK_4のいずれのパターンも文章パターンと符合せず、変数STCは“0”を示す。この結果、カラー画像データが記録画像データとして指定される(図9参照)。
【0043】
CPU30は、図10〜図13に示す撮像タスクを含む複数のタスクをマルチタスクOSの制御の下で並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ38に記憶される。
【0044】
図10を参照して、ステップS1では動画取り込み処理を実行する。この結果、スルー画像がLCDモニタ28に表示される。ステップS3ではシャッタボタン32shが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOである限り、ステップS5の簡易AE処理を繰り返す。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。シャッタボタン32shが半押しされると、ステップS7で厳格AE処理およびAF処理を実行する。この結果、スルー画像の明るさおよび鮮鋭度が厳格に調整される。
【0045】
ステップS9ではシャッタボタン32shが全押しされたか否かを判別し、ステップS11ではシャッタボタン32shの操作が解除されたか否かを判別する。ステップS11の判別結果がYESであればステップS3に戻り、ステップS9の判別結果がYESであればステップS13で静止画取り込み処理を実行する。ステップS13の処理の結果、シャッタボタン32shが全押しされた時点のシーンを表すカラー画像データがYUV画像エリア24aから静止画像エリア24bに退避される。
【0046】
静止画取り込み処理が完了すると、現時点の動作モードが文書撮影モードであるか否かをステップS15で判別する。判別結果がNOであればステップS19に進み、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定する。これに対して、判別結果がYESであれば、ステップS17で記録前処理を実行する。記録前処理の結果、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データが記録画像データとして指定されるか、或いは退避されたカラー画像データに基づいてワークエリア24c上で作成されたグレースケール画像データまたは2値画像データが記録画像データとして指定される。
【0047】
ステップS17またはS19の処理が完了するとステップS21に進み、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。メモリI/F34は、静止画エリア24bまたはワークエリア24cにおいて指定された記録画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された記録画像データを収めた画像ファイルを記録媒体36に記録する。記録処理が完了すると、ステップS3に戻る。
【0048】
ステップS17の記録前処理は、図11〜図13に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS31では、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データに2値化処理を施し、2値画像データを作成する。変換された2値画像データは、黒画素を表す数値(=1)と白画素を表す数値(=0)によって表現され、ワークエリア24cに格納される。
【0049】
ステップS33では、各々が水平Kmax画素×垂直Lmax画素を有する4つの判別ブロックBK_1〜BK_4をワークエリア24cに格納された2値画像データに割り当てる。ステップS35では変数STCを“0”に設定し、ステップS37では変数Jを“1”に設定し、ステップS39ではレジスタRGST1およびRGST2をクリアする。
【0050】
ステップS41では変数Kを“1”に設定し、ステップS43では判別ブロックBK_Jに属するKmax個の水平画素列のうちK番目の水平画素列に分布する黒画素の数をカウントする。カウント値は、変数Kの値に対応してレジスタRGST1に記述される。ステップS45では変数Kが“Kmax”に達したか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS47で変数KをインクリメントしてからステップS43に戻る一方、判別結果がYESであればステップS49に進む。
【0051】
ステップS49では変数Lを“1”に設定し、ステップS51では判別ブロックBK_Jに属するLmax個の垂直画素列のうちL番目の垂直画素列に分布する黒画素の数をカウントする。カウント値は、変数Lの値に対応してレジスタRGST2に記述される。ステップS53では変数Lが“Lmax”に達したか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS55で変数LをインクリメントしてからステップS51に戻る一方、判別結果がYESであればステップS57に進む。
【0052】
ステップS57では、レジスタRGST1および/またはレジスタRGST2の設定値が示すパターンを既定の文章パターンと照合する。ステップS59では、判別ブロックBK_Jに属する部分画像が文章を表す画像に相当するか否かをステップS57の照合結果に基づいて判別する。判別結果がNOであればそのままステップS63に進む一方、判別結果がYESであればステップS61で変数STCをインクリメントしてからステップS63に進む。
【0053】
ステップS63では、変数Jが“4”に達したか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS65で変数JをインクリメントしてからステップS39に戻る一方、判別結果がYESであればステップS67に進む。ステップS67では変数STCが“0”であるか否かを判別し、ステップS71では変数STCが“4”であるか否かを判別する。
【0054】
ステップS67の判別結果がYESであれば、2値画像データに文章は表れていないとみなしてステップS69に進み、静止画エリア24bに退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定する。ステップS71の判別結果がYESであれば、基準以上の割合ないしサイズの文章が2値画像データに表れているとみなしてステップS73に進み、ワークエリア24cに格納された2値画像データを記録画像データとして指定する。ステップS69またはS73の処理が完了すると、上階層のルーチンに復帰する。
【0055】
ステップS67の判別結果およびステップS71の判別結果のいずれもがNOであれば、2値画像データに文章が表れているものの、文章の割合ないしサイズは基準を下回るとみなし、ステップS75に進む。ステップS75では、静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データをグレースケール画像データに変換する。変換されたグレースケール画像データは、ワークエリア24cに格納される。ステップS77では変換されたグレースケール画像データを記録画像データとして指定し、指定が完了すると上階層のルーチンに復帰する。
【0056】
以上の説明から分かるように、CPU30は、シャッタボタン32shの全押しに応答して静止画像エリア24bに退避されたカラー画像データから文章を表す部分画像を探索する(S31~S65)。探索結果が非探知を示すとき、CPU30は、退避されたカラー画像データを記録画像データとして指定する(S69)。探索結果は探知を示すものの、探知された部分画像の割合が基準を下回れば、CPU30は、退避されたカラー画像データに基づくグレースケール画像を記録画像データとして指定する(S75~S77)。探索結果が探知を示し、かつ探知された部分画像の割合が基準以上であれば、CPU30は、退避されたカラー画像データに基づく2値画像データを記録画像データとして指定する(S73)。これによって、記録画像データのサイズの適正化が図られ、記録性能が向上する。
【0057】
なお、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ38に予め記憶される。しかし、図14に示すように通信I/F40をディジタルカメラ10に設け、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ38に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
【0058】
また、この実施例では、CPU30によって実行される処理を上述の要領で複数のタスクに区分するようにしている。しかし、各々のタスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部を他のタスクに統合するようにしてもよい。また、各々のタスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
【0059】
さらに、この実施例では、判別ブロックBK_1〜BK_4は、互いに同じサイズを有しかつ互いに重複しないように2値画像データに割り当てられる(図4参照)。しかし、図15に示すように、互いに異なるサイズを有する複数の判別ブロックを近傍の判別ブロックが部分的に重複する態様で2値画像データに割り当てるようにしてもよい。この場合、図15に示す態様で複数の判別ブロックを2値画像データに割り当てる処理を図11に示すステップS33で実行し、図12〜図13に示す処理を図16に示すように部分的に修正する必要がある。
【0060】
図16を参照して、ステップS59またはS61に続いて実行されるステップS81では、変数Jが最大値Jmax(Jmax:判別ブロックの総数)に達したか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS65に進む。判別結果がYESであれば、変数STCが閾値TH1を下回るか否かをステップS83で判別し、変数STCが閾値TH2を上回るか否かをステップS85で判別する。ここで、閾値TH2は閾値TH1よりも大きい。ステップS83の判別結果がYESであればステップS69に進み、ステップS85の判別結果がYESであればステップS73に進み、ステップS83およびS85の判別結果がいずれもNOであればステップS75に進む。
【0061】
また、この実施例では、N階調(N:3以上の整数)を有する単色の画像としてグレースケール画像を想定しているが、灰色のような無彩色ではなく赤や青のような有彩色のN階調画像をグレースケール画像の代わりに採用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 …ディジタルカメラ
16 …イメージャ
20 …信号処理回路
24 …SDRAM
30 …CPU
36 …記録媒体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索手段、
前記探索手段の探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定手段、
前記探索手段によって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定手段、および
前記探索手段によって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定手段を備える、画像処理装置。
【請求項2】
前記探索手段は、前記カラー画像を2値画像に変換する変換手段、前記変換手段によって変換された2値画像に割り当てられた複数のブロックの各々を指定する指定手段、および前記指定手段によって指定されたブロックが前記部分画像に相当するか否かを前記指定手段の指定毎に判別する判別手段を含む、請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記複数のブロックは部分的に重複する態様で前記2値画像に割り当てられる、請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記判別手段は、特定値を示す画素の数を前記ブロックを形成する水平画素列毎に測定する第1測定手段、前記特定値を示す画素の数を前記ブロックを形成する垂直画素列毎に測定する第2測定手段、および前記第1測定手段および/または前記第2測定手段の測定結果によって定義されるパターンを既定パターンと照合する照合手段を含む、請求項2または3記載の画像処理装置。
【請求項5】
レンズを通してシーンを捉える撮像手段、および
前記撮像手段の出力に基づいて前記カラー画像を作成する作成手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
画像処理装置のプロセッサに、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを実行させるための、画像処理プログラム。
【請求項7】
画像処理装置によって実行される画像処理方法であって、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを備える、画像処理方法。
【請求項8】
メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える画像処理装置に供給される外部制御プログラムであって、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。
【請求項9】
外部制御プログラムを取り込む取り込み手段、および
前記取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える画像処理装置であって、
前記外部制御プログラムは、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、画像処理装置。
【請求項1】
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索手段、
前記探索手段の探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定手段、
前記探索手段によって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定手段、および
前記探索手段によって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定手段を備える、画像処理装置。
【請求項2】
前記探索手段は、前記カラー画像を2値画像に変換する変換手段、前記変換手段によって変換された2値画像に割り当てられた複数のブロックの各々を指定する指定手段、および前記指定手段によって指定されたブロックが前記部分画像に相当するか否かを前記指定手段の指定毎に判別する判別手段を含む、請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記複数のブロックは部分的に重複する態様で前記2値画像に割り当てられる、請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記判別手段は、特定値を示す画素の数を前記ブロックを形成する水平画素列毎に測定する第1測定手段、前記特定値を示す画素の数を前記ブロックを形成する垂直画素列毎に測定する第2測定手段、および前記第1測定手段および/または前記第2測定手段の測定結果によって定義されるパターンを既定パターンと照合する照合手段を含む、請求項2または3記載の画像処理装置。
【請求項5】
レンズを通してシーンを捉える撮像手段、および
前記撮像手段の出力に基づいて前記カラー画像を作成する作成手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
画像処理装置のプロセッサに、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを実行させるための、画像処理プログラム。
【請求項7】
画像処理装置によって実行される画像処理方法であって、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを備える、画像処理方法。
【請求項8】
メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える画像処理装置に供給される外部制御プログラムであって、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。
【請求項9】
外部制御プログラムを取り込む取り込み手段、および
前記取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える画像処理装置であって、
前記外部制御プログラムは、
文章を表す部分画像をカラー画像上で探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果が非探知を示すとき前記カラー画像を記録画像として指定する第1指定ステップ、
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が基準を下回るとき前記カラー画像に基づく単色N階調画像(N:3以上の整数)を前記記録画像として指定する第2指定ステップ、および
前記探索ステップによって探知された部分画像の割合が前記基準以上のとき前記カラー画像に基づく2値画像を前記記録画像として指定する第3指定ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、画像処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−30918(P2013−30918A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164563(P2011−164563)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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