説明

画像印刷装置、画像印刷方法および画像印刷プログラム

【課題】 絵画調に変換した画像による印刷の質感を高くした絵画の印刷を可能とする画像印刷装置を提供する。
【解決手段】 本発明の画像印刷装置は、カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段と、インク装着手段に装着されたインクの情報を取得するインク情報取得手段と、複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段と、装着されたインクで印刷するのに適した推奨絵画調パターンが記憶された推奨絵画調パターン記憶手段と、原画像を絵画調に変換する絵画調変換手段と、絵画調画像を印刷するのに使用する印刷用紙として適した推奨印刷用紙が記憶された推奨印刷用紙記憶手段と、絵画調画像に対応するインクの吐出量の情報が記憶された推奨インク吐出量記憶手段と、印刷用紙に印刷を実行する印刷手段と、推奨インク吐出量で印刷を実行するように印刷手段を制御する印刷制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクやトナーなどの着色剤の種類に合わせて写真を絵画調に変換し印刷を実行する画像印刷装置および画像印刷方法と、画像印刷装置に画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムと、に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の印刷装置では、印刷対象によって使用するインクを変える機能や、印刷用紙を変更する機能を備えたものがある。例えば、特開2005−1252号公報(特許文献1)では、印刷対象が画像中心のものであれば光沢紙を自動で選択し、文書が中心であれば普通紙を自動で選択する機能を備えた印刷装置の提案がなされている。また、特開2002−166538号公報(特許文献2)では、文書などの白黒画像を印刷するときは緩浸透性の黒インクを使用し、カラー印刷では超浸透性の黒インクを使用する提案がなされている。さらに、特開平5−138948号公報(特許文献3)では、インクの残量に応じてカラー印刷かモノクロ印刷かを自動で選択する機能を備えた印刷装置の提案がなされている。
【0003】
また、本願出願人は先の出願(未公開:特願2010−282640)において、写真画像を水彩画調、油彩画調、色鉛筆画調、パステル画調などの絵画調に変換する絵画調変換機能を備えた画像印刷装置の提案を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−1252号公報
【特許文献2】特開2002−166538号公報
【特許文献3】特開平5−138948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
絵画調変換機能を備えた画像印刷装置では、絵画調変換を行った画像を印刷することにより写真などをそのまま印刷した場合とは異なる趣向を有した印刷物を提供できるが、紙質やインクの使い方などは変化しないため、絵画としての質感を高めることが困難であった。また、従来技術を参照しても、絵画調変換した画像の質感を高めるためにインクやインクの吐出量を変更したり、印刷用紙を変更したりする提案はなされていない。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、絵画調変換機能を備えた画像印刷装置であって、絵画調に変換した画像による印刷の質感を高くした絵画の印刷を可能とする画像印刷装置と、この画像印刷方法と、画像印刷装置にこの画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムと、を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、原画像を絵画調画像に変換して印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置であって、カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段と、前記インク装着手段に装着されたインクの種類情報を取得するインク情報取得手段と、複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段と、前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段と、前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知手段と、原画像をユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換手段と、前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段と、前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知手段と、印刷を実行する印刷手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の画像印刷方法は、複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段を有して、原画像をいずれかの前記絵画調パターンの絵画調画像に変換し、該絵画調画像を印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置で絵画調画像を印刷する方法であって、カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段に装着されたインクの情報を取得するインク情報取得処理と、前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段から前記推奨絵画調パターンを読み込む推奨絵画調パターン読込処理と、前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知処理と、原画像を、前記全絵画調パターンの中からユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換処理と、前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段から前記推奨印刷用紙を読み込む推奨印刷用紙読込処理と、前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知処理と、印刷を実行する印刷処理と、を実行することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラムは、複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段を有して、原画像をいずれかの絵画調パターンの絵画調画像に変換し、該絵画調画像を印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置に実行させるための画像印刷プログラムであって、カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段に装着されたインクの情報を取得するインク情報取得処理と、前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段から前記推奨絵画調パターンを読み込む推奨絵画調パターン読込処理と、前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知処理と、原画像を、前記全絵画調パターンの中からユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換処理と、前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段から前記推奨印刷用紙を読み込む推奨印刷用紙読込処理と、前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知処理と、印刷を実行する印刷処理と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、絵画調変換機能を備えた画像印刷装置であって、絵画調に変換した画像による印刷の質感を高くした絵画の印刷を可能とする画像印刷装置と、この画像印刷方法と、画像印刷装置にこの画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムと、を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る画像印刷装置の斜視図である。
【図2】上記画像印刷装置の断面模式図である。
【図3】上記画像印刷装置の機能ブロック図である。
【図4】絵画調パターンと印刷用紙の種類、インクの種類、インクの吐出量の対応関係を示す説明図である。
【図5】上記画像印刷装置で絵画調画像を印刷する場合の制御フローに関するフローチャートである。
【図6】上記画像印刷装置の表示部に表示される画面の例を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について述べる。図1は、本発明の実施形態に係る画像印刷装置の斜視図であり、図2は、この画像印刷装置の内部構成を示す断面模式図であり、図3は、画像印刷装置における回路構成を示す機能ブロック図である。なお、図2は、見やすくなるようにハッチングを除いて描いている。
【0013】
本実施形態に係る画像印刷装置1は、写真やスキャン画像などを絵画調に変換する絵画調変換機能を備えた装置であり、変換後の絵画調画像を印刷するとき質感を高くするため、変換した絵画調のパターンに応じて印刷用紙の種類を推奨したり、インクの吐出量を絵画調パターンに応じて変化させたりする制御を行う。
【0014】
この画像印刷装置1は、メモリーカードなどの着脱可能な可搬型記憶媒体に記憶された画像を葉書(100×148mm)やL判(89×127mm)、2L判(178×127mm)などの比較的小さな印刷用紙に印刷を実行する印刷装置であり、住所録を作成する機能や、住所録から自動で葉書に宛名書をする機能や、文章を編集する機能、取り込んだ画像と文章とを組み合わせて葉書に印刷する機能、画像処理機能などを備えている。
【0015】
また、画像印刷装置1は、図1に示すように、箱形の筐体2を備え、筐体2の前方にはキーボード3が配置されている。このキーボード3は、筐体2の前方下端近傍に回動可能に装着されており、使用状態では図1に示したように前方に倒され、使用しない場合には筐体2の前面と対向した状態で収納されている。
【0016】
筐体2の前面には、印刷が完了した葉書や写真などの印刷用紙10が排出される排紙口5と、可搬型記憶媒体を挿入可能な記憶媒体挿入口6とが形成されている。画像印刷装置1は、この記憶媒体挿入口6を備えることにより、可搬型記憶媒体からデジタルカメラで撮影された写真の画像データなどを取り込み可能であるとともに、画像印刷装置1で編集したデータを保存可能である。
【0017】
筐体2の上面には、タッチパネル8が配置され、筐体2の正面方向に回動可能とされている。また、筐体2の上部には、筐体2の後方側から筐体2の上方までの間を回動可能な取っ手15が装着されている。この取っ手15は、略コ字状に形成され、画像印刷装置1の運搬時などに把持されて使用される。
【0018】
そして、画像印刷装置1は、図2に示すように、筐体2の背面に開口する空腔部16を有し、この空腔部16の開口を塞ぐように給紙トレイ18が配置されている。この給紙トレイ18は、筐体2の後方であって下方近傍位置に軸着されており、前後方向に回動可能とされ、印刷用紙10を複数重ねて収容することができるようになっている。
【0019】
給紙トレイ18の内側であって上方位置には、給紙トレイ18に収容された印刷用紙10を1枚ずつ下方に送り出すピックアップローラ19が配置されている。また、給紙トレイ18の下端近傍には、ピックアップローラ19によって下方に送り出された印刷用紙10を筐体2の排紙口5方向へと搬送する搬送ローラ20a,20bが配置されている。
【0020】
筐体2の内部であって搬送ローラ20a,20bの前方近傍には、印刷手段とされる印刷ヘッド21が配置されている。この印刷ヘッド21は、インク装着手段としてのインク装着部25に取り付けられており、インク装着部25は、カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクを交換可能とされている。カラー印刷用インクは、シアン、マゼンタ、イエローのカートリッジから構成され、モノクロ印刷用インクは、ブラック、グレー、ライトグレーのカートリッジから構成される。なお、カラー印刷用インクおよびモノクロ印刷用インクは、この構成に限定されるわけではなく、他の色を備える、あるいは、グレーやライトグレーを備えていない構成としてもよく、カラー印刷に特化したインクとモノクロ印刷に特化したインクであればよい。
【0021】
また、筐体2の内部であって印刷ヘッド21の前方には、印刷を完了した印刷用紙10を排紙口5から排出する排紙ローラ22a,22bが配置されている。この搬送ローラ20a,20bと排紙ローラ22a,22bは、図示しないステッピングモータによって回転を制御されて、所定速度で印刷用紙10を搬送している。
【0022】
そして、給紙トレイ18に収容された印刷用紙10は、ピックアップローラ19によって前方に位置する印刷用紙10から順に下方に送り出され、搬送ローラ20a,20bとの間に挟み込まれた状態で印刷ヘッド21の下方に繰り出され、印刷が完了後、排紙ローラ22a,22bの間に挟み込まれて排紙口5から外部へと排出される。
【0023】
この画像印刷装置1は、図3に示すように、制御部41(制御手段)としてのCPUと、記憶部(記憶手段)としてのROM42やRAM43と、キーボード3やタッチパネル8から構成される入力部45(入力手段)と、タッチパネル8である表示部46(表示手段)と、上述した印刷ヘッド21やピックアップローラ19、搬送ローラ20a,20b、排紙ローラ22a,22b、各ローラを回転させるステッピングモータなどによって構成される印刷部48(印刷手段)と、スピーカーなどの音声出力部49と、インク情報取得部50と、を備えた回路により構成される。
【0024】
制御部41は、入力部45からの入力信号に応じて、又は、自動でROM42にあらかじめ記憶されているシステムプログラム、メモリーカードに記憶された制御プログラムなどを起動させ、RAM43をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。ROM42は、文書編集時に使用する文字フォントや印刷の字体のデータ、編集する印刷用紙の規格データ、その他の制御プログラムなどが記憶されている。RAM43は、入力部45で入力された文字などの文書の編集情報やタッチパネル8に表示される表示データ、画像処理中の画像情報などを記憶するワークメモリである。
【0025】
入力部45は、画像処理における操作や画像選択、印刷実行など画像印刷装置1におけるあらゆる入力に使用され、ユーザが操作すると所定の信号を制御部41に送出する。表示部46は、可搬型記憶媒体から読み込んだ画像や各種メニュー、操作における選択肢、エラーメッセージ、推奨絵画調パターン、推奨印刷用紙などを表示する。
【0026】
印刷部48は、印刷用紙10を搬送しながら用紙に印刷を行う。音声出力部49は、エラー音や操作の音声案内など音声メッセージを出力する。インク情報取得部50は、インク装着部25に装着されているインクがカラー印刷用インクであるかモノクロ印刷用インクであるかの情報を取得し、制御部41にインク情報を送出する。
【0027】
次に、絵画調変換機能および絵画調画像の印刷に関して述べる。本実施形態における画像印刷装置1は、上述したように、写真やスキャン画像などを絵画調に変換する絵画調変換機能を有しており、さらに、変換後の絵画調画像の印刷を質感の高いものとするため、インク装着部25に装着されているインクで印刷を実行するのに適した絵画調パターンを推奨したり、実際の絵画で使用されるような印刷用紙10を推奨したり、印刷実行時においてはインクの吐出量も絵画調パターンに合わせて変化させたりするものである。
【0028】
具体的に述べると、本実施形態における画像印刷装置1は、絵画調画像への変換パターンとして、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の8パターンを備えている。
【0029】
水彩画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙として滲むマット紙を推奨し、インクの種類としてはカラー印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と比較して多めを推奨する。これにより、水彩画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、マット紙にカラーインクが滲むことで水彩画の雰囲気を高めたものとなる。
【0030】
油彩画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙として光沢紙を推奨し、インクの種類としてはカラー印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と比較して多めを推奨する。これにより、油彩画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、光沢紙上にインクが厚めに塗られることで油彩画の雰囲気を高めたものとなる。
【0031】
パステル画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙として光沢紙を推奨し、インクの種類としてはカラー印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と比較して少なめを推奨する。これにより、パステル画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、淡い色で構成された見た目に柔らかい雰囲気となり、パステル画の雰囲気を高めたものとなる。
【0032】
色鉛筆画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙としてマット紙を推奨し、インクの種類としてはカラー印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と比較して少なめを推奨する。これにより、色鉛筆画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、表面の光沢を取り除いたマット紙に薄くインクが付着したものとなり、色鉛筆画のようにあっさりとした画像となる。
【0033】
水墨画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙として滲む和紙を推奨し、インクの種類としてはモノクロ印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と比較して多めを推奨する。これにより、水墨画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、モノクロのインクが和紙に滲むことにより水墨画の雰囲気が高まったものとなる。
【0034】
石膏デッサン画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙としてオフホワイトの用紙を推奨し、インクの種類としてはモノクロ印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と略同じ量を推奨する。これにより、石膏デッサン画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、本物のデッサン画のようにあっさりとしているものの深みも有した画像となる。
【0035】
クロッキー画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙としてオフホワイトの用紙を推奨し、インクの種類としてはモノクロ印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と比較して少なめを推奨する。これにより、クロッキー画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、クロッキー画と同様に下書きのようなあっさりとした画像となる。
【0036】
鉛筆画調画像を印刷する場合、本実施形態における画像印刷装置1では、印刷用紙としてマット紙を推奨し、インクの種類としてはモノクロ印刷用インクを用い、印刷時におけるインクの吐出量は写真などを印刷する場合と略同じ量を推奨する。これにより、鉛筆画調画像を画像印刷装置1で印刷して得られる印刷物は、黒色の鉛筆で描いた柔らかい雰囲気の画像となる。
【0037】
このような印刷を実行するためにROM42には、図3に示したように、絵画調パターンデータ42a、推奨絵画調パターンデータ42b、推奨印刷用紙データ42c、推奨インク吐出量データ42g、絵画調変換プログラム42i、表示制御プログラム42o、印刷データ生成プログラム42r、印刷制御プログラム42tが記憶されている。
【0038】
絵画調パターンデータ42aは、写真画像などの原画像を絵画調画像に変換するときに色鉛筆画調やパステル画調など、絵の表現調をどのような風合いの絵に変換するかについての変換情報であり、ROM42は、この絵画調パターンデータ42aが記憶されることにより絵画調パターン記憶手段として機能する。具体的な絵画調パターンとしては、上述したように、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の計8種類の絵画調パターンが記憶されている。なお、本発明がこの8種類の絵画調パターンに限定されるものではない。
【0039】
推奨絵画調パターンデータ42bは、インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報であり、ROM42は、この推奨絵画調パターンデータ42bが記憶されることにより推奨絵画調パターン記憶手段として機能する。具体的な推奨絵画調パターンは、図4に示すように、カラー印刷用インクの場合には水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調の4種類の絵画調パターンであり、モノクロ印刷用インクの場合には水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の4種類の絵画調パターンである。
【0040】
推奨印刷用紙データ42cは、絵画調パターンデータ42aにおける複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報であり、ROM42は、この推奨印刷用紙データ42cが記憶されることにより推奨印刷用紙記憶手段として機能する。具体的な推奨印刷用紙は、水彩画調の場合には滲むマット紙、油彩画調の場合には光沢紙、パステル画調の場合には光沢紙、色鉛筆画調の場合にはマット紙、水墨画調の場合には滲む和紙、石膏デッサン画調の場合にはオフホワイトの用紙、クロッキー画調の場合にはオフホワイトの用紙、鉛筆画調の場合にはマット紙である。
【0041】
推奨インク吐出量データ42gは、推奨絵画調パターンに含まれるいずれかの絵画調パターンで、この絵画調パターンに対応する推奨印刷用紙に印刷を実行するのに適したインクの吐出量である推奨インク吐出量の情報であり、ROM42は、この推奨インク吐出量データ42gが記憶されることによって推奨インク吐出量記憶手段として機能する。
【0042】
具体的な推奨インク吐出量の情報は、図4に示したように、写真やスキャン画像などの原画像を通常印刷した場合のインクの吐出量をaとした場合、水彩画調画像を印刷する場合にはインクの突出量を1.3a乃至1.5a、好ましくは、1.4aと多くし、油彩画調画像を印刷する場合にはインクの突出量を1.2a乃至1.4a、好ましくは、1.3aと多くし、パステル画調画像を印刷する場合にはインクの突出量を0.5a乃至0.7a、好ましくは、0.6aと少なくし、色鉛筆画調画像を印刷する場合にはインクの突出量を0.6a乃至0.8a、好ましくは、0.7aと少なくし、水墨画調画像を印刷する場合にはインクの突出量を1.3a乃至1.5a、好ましくは、1.4aと多くし、石膏デッサン画調画像を印刷する場合にはインクの突出量をa乃至1.2a、好ましくは、1.1aと多くし、クロッキー画調画像を印刷する場合にはインクの突出量を0.6a乃至0.8a、好ましくは、0.7aと少なくし、鉛筆画調画像を印刷する場合にはインクの突出量を0.9a乃至1.1a、好ましくは、a(1.0a)とする旨の情報である。なお、範囲を設けているのは、ユーザが印刷設定を行うときにインク吐出量として範囲内で設定可能とするためであり、ユーザがインク吐出量を設定しない場合には好適な数値を用いる。
【0043】
絵画調変換プログラム42iは、絵画調パターンデータ42aに記憶されたパターンの中からユーザが指定した絵画調に原画像を変換するプログラムである。
【0044】
表示制御プログラム42oは、表示部46を制御するためのプログラムである。例えば、ユーザが絵画調変換を行う操作を行ったときにインク装着部25に装着されたインクの種類に対応する推奨絵画調パターンを表示部46に選択肢として表示させる制御や、ユーザが印刷を実行する操作を行ったときに推奨印刷用紙を表示部46に表示させる制御や、推奨インク吐出量を表示部46に表示させる制御を行うためのプログラムである。すなわち、制御部41は、表示制御プログラム42oを読み込んで処理を実行することにより、推奨絵画調パターン報知手段、推奨印刷用紙報知手段、推奨インク吐出量報知手段として機能することとなる。
【0045】
印刷データ生成プログラム42rは、絵画調画像などの画像データから印刷用の印刷データを生成するプログラムである。
【0046】
印刷制御プログラム42tは、印刷データ生成プログラム42rが生成した印刷データを、ユーザが設定した書式設定の情報や推奨インク吐出量の情報を反映させた状態で印刷を実行するように印刷部48を制御するプログラムである。
【0047】
また、RAM43には、図3に示したように、原画像記憶領域43a、絵画調画像記憶領域43c、印刷条件記憶領域43g、印刷データ記憶領域43iが設けられている。
【0048】
原画像記憶領域43aは、可搬型記憶媒体から読み込んだ原画像を記憶する領域である。絵画調画像記憶領域43cは、絵画調変換した画像を記憶する領域である。印刷条件記憶領域43gは、ユーザが設定した又は初期設定におけるインクの吐出量の情報や、印刷の品質情報(写真画質、高品質、通常品質、高速印刷など)、印刷するサイズなどの印刷条件の情報が記憶される領域である。印刷データ記憶領域43iは、印刷データ生成プログラム42rが制御部41に読み込まれて生成された印刷データが記憶される領域である。
【0049】
次に、絵画調画像の印刷を実行するための制御フローについて図5のフローチャートを用いて述べる。表示部46に通常印刷と絵画調印刷モードとの選択画面が表示され、この表示上でユーザが絵画調印刷モードを選択し(S101)、可搬型記憶媒体などから所定の原画像を選択すると、制御部41は、可搬型記憶媒体から原画像を読み込む原画像読込処理(ステップS105)を実行し、読み込んだ原画像をRAM43の原画像記憶領域43aに記憶させる。
【0050】
そして、制御部41は、インク情報取得部50からインク情報を取得してインク装着部25に装着されているインクがカラー印刷用インクであるかモノクロ印刷用インクであるかを判定するインク情報取得処理(ステップS111)を実行する。インク情報取得処理(ステップS111)の後、制御部41は、インク装着部25に装着されたインクで印刷するのに適した絵画調パターンである推奨絵画調パターンの情報を得るため、ROM42に記憶された推奨絵画調パターンデータ42bを読み込む推奨絵画調パターン読込処理(ステップS115)を実行する。
【0051】
推奨絵画調パターン読込処理(ステップS115)の後、制御部41は、ROM42に記憶された表示制御プログラム42oを読み込み、推奨絵画調パターンを選択肢として表示部46に表示させることでユーザに推奨絵画調パターンを報知する推奨絵画調パターン報知処理(ステップS121)を実行する。この推奨絵画調パターン報知処理(ステップS121)においては、インク装着部25に装着されたインクがカラー印刷用インクの場合、図6(a)に示すように、カラー印刷用インクのときの推奨絵画調パターンである「水彩」、「油彩」、「パステル」、「色鉛筆」のアイコンと、『水墨画、石膏デッサン、クロッキー、鉛筆画等の効果を選ぶときには「モノクロインク」をセットしてください』というメッセージと、「戻る」や「インク交換」のアイコンとが表示部46に表示される。また、インク装着部25に装着されたインクがモノクロ印刷用インクの場合、図6(b)に示すように、モノクロ印刷用インクのときの推奨絵画調パターンである「水墨画」、「石膏デッサン」、「クロッキー」、「鉛筆画」のアイコンと、『水彩、油彩、パステル、色鉛筆等の効果を選ぶときには「3色カラーインク」をセットしてください』というメッセージと、「戻る」や「インク交換」のアイコンを備えた画面が表示部46に表示される。
【0052】
推奨絵画調パターン報知処理(ステップS121)の後、ユーザが「インク交換」のアイコンを選択した場合(S125)、制御部41は、インク情報取得処理(ステップS111)を再び実行し、推奨絵画調パターン読込処理(ステップS115)および推奨絵画調パターン報知処理(ステップS121)を順に実行する。
【0053】
推奨絵画調パターン報知処理(ステップS121)の後、ユーザが推奨絵画調パターンのいずれかのアイコンを選択した場合(S127)、制御部41は、ROM42に記憶された絵画調変換プログラム42iを読み込み、原画像を絵画調に変換する絵画調変換処理(ステップS131)を実行し、絵画調画像をRAM43の絵画調画像記憶領域43cに記憶させる。なお、推奨絵画調パターン報知処理(ステップS121)においてユーザが「戻る」を選択した場合、通常印刷と絵画調印刷モードとの選択画面に戻る。
【0054】
絵画調変換処理(ステップS131)の後、制御部41は、変換した絵画調パターンを印刷するのに適した推奨印刷用紙の情報を得るため、ROM42の推奨印刷用紙データ42cを読み込む推奨印刷用紙情報読込処理(ステップS135)を実行し、推奨印刷用紙の情報を表示部46に表示させることでユーザに推奨印刷用紙を報知する推奨印刷用紙報知処理(ステップS141)を実行する。この推奨印刷用紙報知処理(ステップS141)においては、例えば、絵画調パターンが水彩画調の場合、図6(c)に示すように、「給紙トレイに滲むマット紙をセットし、セット完了を押してください 。」という表示と、「戻る」、「セット完了」のアイコンが表示部46に表示される。
【0055】
ユーザが印刷用紙10を給紙トレイ18に装填し(S145)、「セット完了」のアイコンを選択すると、制御部41は、ROM42に記憶された表示制御プログラム42oを読み込み、表示部46に印刷条件を設定させる画面を表示させ、印刷条件の設定を行う印刷条件設定処理(ステップS151)を実行する。この印刷条件設定処理(ステップS151)では、インクの吐出量や印刷の品質などをユーザに設定させる。例えば、インクの吐出量の設定において制御部41は、ROM42に記憶された表示制御プログラム42oを読み込み、図6(d)に示すように、表示部46に、絵画調効果印刷を行う場合のアイコンとして「多」「中」「少」「自動設定」を表示し、また、通常の印刷を行う場合のアイコンとして「通常印刷」を表示し、さらに「戻る」や「印刷実行」といったアイコンを表示させる。そして、ユーザが絵画調効果におけるアイコンを選択した場合には、推奨インク吐出量データ42gを読み込み、対応するインクの吐出量を印刷条件として設定する。例えば、絵画調パターンが水彩画であれば、「多」が選択されれば1.5a、「中」であれば1.4a、「少」であれば1.3a、「自動設定」であれば1.4aをインクの吐出量として設定する。そして、制御部41は、印刷条件設定処理(ステップS151)で設定された印刷条件をRAM43の印刷条件記憶領域43gに記憶させる。
【0056】
なお、推奨印刷用紙報知処理(ステップS141)において表示部46に表示された推奨印刷用紙をユーザが所有していない場合、通常の印刷用紙(インクジェット紙など)をセットして「セット完了」のアイコンを選択することで印刷条件設定処理(ステップS151)に進むことができる。そして、印刷条件設定処理(ステップS151)では、「通常印刷」のアイコンを選択することでインクの吐出量を通常の印刷におけるインク吐出量であるaに設定できる。
【0057】
次に、制御部41は、ROM42の印刷データ生成プログラム42rを読み込み、絵画調画像から印刷データを生成し、印刷データ記憶領域43iに印刷データを記憶させる。そして、制御部41は、表示制御プログラム42oを読み込んで印刷を実行して良いか否かを確認する画面を表示部46に表示させる印刷実行判定処理(ステップS155)を実行する。
【0058】
印刷実行判定処理(ステップS155)においてユーザが印刷実行の操作をすると、制御部41は、印刷部48に印刷を実行させる印刷実行処理(ステップS161)を実行する。この印刷実行処理(ステップS161)では、制御部41は、ROM42に記憶された印刷制御プログラム42tを読み込むとともにRAM43の印刷条件記憶領域43gに記憶された印刷条件を読み込み、設定された印刷条件(インクの吐出量を含む)で印刷を実行する。なお、印刷実行判定処理(ステップS155)においてユーザが印刷を行わない旨を選択した場合、印刷を実行せずに絵画調印刷モードを終了する。
【0059】
このように本実施形態における画像印刷装置1は、変換した絵画調パターンに応じて印刷用紙やインクの吐出量を変化させて印刷することにより、絵画調に変換した画像による印刷の質感を高くした絵画の印刷を行うことができる。
【0060】
そして、本実施形態における画像印刷装置1は、カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着部25を備え、このインク装着部25に装着されたインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンをユーザに報知し、推奨絵画調パターンの中から絵画調パターンをユーザに選択させる構成としている。これにより、インクの種類に適した絵画調パターンに変換して得られる絵画調画像を印刷できることとなり、色合いが優れた印刷物を作成できる。なお、上述した実施形態では、インクの種類によってユーザが選択できる絵画調パターンを制限しているが、推奨絵画調パターンを報知するものの推奨絵画調パターン以外の絵画調パターンをユーザが選択できるように構成してもよい。すなわち、インクの種類に対応した推奨絵画調パターンをユーザに報知できる構成であれば他の構成であってもよい。
【0061】
また、本実施形態における画像印刷装置1は、絵画調パターンに適した印刷用紙をユーザに推奨し、推奨印刷用紙を給紙トレイ18にセットさせる構成としているため、ユーザが推奨印刷用紙を有していれば、実際の絵画に使用する紙質に近い用紙に印刷が実行できるため、印刷物の質感を高めることができる。例えば、水墨画調の画像を和紙に印刷することで、実際の水墨画に近い印刷物を作成できることとなる。そして、各絵画調パターンに対応した推奨印刷用紙の情報がROM42に記憶されているため、画像印刷装置1で変換可能な全ての絵画調パターンにおいて、印刷物の質感を高めることができる。
【0062】
さらに、本実施形態における画像印刷装置1は、印刷時にインク吐出量も絵画調パターンに合わせて変化させることができるため、油彩画のように顔料が厚みを有している風合いや水彩画のように顔料が滲んでいる風合いなど、実際の絵画調に近い風合いの印刷物を作成できることとなる。そして、各絵画調パターンに対応した推奨インク吐出量の情報がROM42に記憶されているため、画像印刷装置1で変換可能な全ての絵画調パターンにおいて、実際の絵画調に近い風合いの印刷物を作成できることとなる。
【0063】
また、本実施形態における画像印刷装置1が絵画調パターンとして水彩画調パターン、油彩画調パターン、パステル画調パターン、色鉛筆画調パターン、水墨画調パターン、石膏デッサン画調パターン、クロッキー画調パターン、鉛筆画調パターンの8種類を備えているため、ユーザは、様々な趣向の絵画調変換を楽しむことができる。
【0064】
そして、カラー印刷用インクの場合には水彩画調パターン、油彩画調パターン、パステル画調パターン、色鉛筆画調パターンを推奨絵画調パターンとすることにより、カラーの絵画調画像をカラーで印刷することができる。また、モノクロ印刷用インクの場合には水墨画調パターン、石膏デッサン画調パターン、クロッキー画調パターン、鉛筆画調パターンを推奨絵画調パターンとすることにより、カラー印刷用インクのみでは十分に表現できないグレーの色などを細かに表現できるため、実際の絵画調に近い風合いの印刷物を作成できることとなる。
【0065】
推奨絵画調パターンや推奨印刷用紙、推奨インク吐出量について表示部46に表示することでユーザに報知する構成とすることにより、ユーザは表示部46の表示に従って操作をするだけで簡単に絵画調画像を印刷できることとなる。
【0066】
なお、上述した実施形態においては、印刷時にインクの吐出量の制御を行っているが、滲みについても制御する構成とすることもできる。すなわち、水彩画や水墨画などの滲みが味わいであるような絵画を印刷する場合、滲ませたい箇所ではインクの吐出量を増やし、滲ませたくない箇所ではインクの吐出量を減らすといった制御を行う構成としてもよい。
【0067】
また、上述したフローチャートでは、装着されているインクの情報を取得して対応する推奨絵画調パターンをユーザに報知する構成としているが、8種類の絵画調パターンの中からユーザに所望の絵画調パターンを選択させ、絵画調変換を実行した後に絵画調パターンに対応するインクをユーザに推奨する構成としてもよい。
【0068】
また、上述した実施形態における各種処理は、コンピュータに実現させることのできる画像印刷プログラムとして、例えば磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどの記憶媒体に書き込んだ状態で各種装置に適用する、あるいは、通信媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。このように本実施形態で述べた各処理を実行させるための画像印刷プログラムを他の電子機器などで実行させることにより、上述した画像印刷装置1を用いた場合と同様の作用効果が得られる。なお、コンピュータは、画像印刷装置1に内蔵されたコンピュータに限定されるわけではなく、上記のような画像印刷プログラムを読み取り可能であって、読み取ったプログラムに従って制御動作を行うCPUなどの演算装置を備えているあらゆる電子機器に組み込まれたコンピュータを含む。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0070】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 原画像を絵画調画像に変換して印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置であって、
カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段と、
前記インク装着手段に装着されたインクの種類情報を取得するインク情報取得手段と、
複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段と、
前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段と、
前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知手段と、
原画像をユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換手段と、
前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段と、
前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知手段と、
印刷を実行する印刷手段と、
を備えたことを特徴とする画像印刷装置。
[2] 前記推奨絵画調パターンに含まれるいずれかの絵画調パターンで、該絵画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙に印刷を実行するのに適したインクの吐出量である推奨インク吐出量の情報が記憶された推奨インク吐出量記憶手段と、
前記推奨インク吐出量で印刷を実行するように前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像印刷装置。
[3] 前記絵画調パターン記憶手段には、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の8種類の絵画調パターンが記憶されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像印刷装置。
[4] 前記カラー印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水彩画調、前記油彩画調、前記パステル画調、前記色鉛筆画調であり、
前記モノクロ印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水墨画調、前記石膏デッサン画調、前記クロッキー画調、前記鉛筆画調であることを特徴とする請求項3に記載の画像印刷装置。
[5] 前記水彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲むマット紙、
前記油彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は光沢紙、
前記パステル画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記光沢紙、
前記色鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙はマット紙、
前記水墨画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲む和紙、
前記石膏デッサン画調に対応する前記推奨印刷用紙はオフホワイトの用紙、
前記クロッキー画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記オフホワイトの用紙、
前記鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記マット紙であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の画像印刷装置。
[6] 表示手段を備え、
前記推奨絵画調パターン報知手段は、前記推奨絵画調パターンを選択肢として前記表示手段に表示させる制御を実行し、
前記推奨印刷用紙報知手段は、前記推奨印刷用紙をユーザに推奨する表示を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像印刷装置。
[7] 前記推奨インク吐出量をユーザに報知する推奨インク吐出量報知手段を備え、該推奨インク吐出量報知手段は、前記推奨インク吐出量を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項6に記載の画像印刷装置。
[8] 複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段を有して、原画像をいずれかの前記絵画調パターンの絵画調画像に変換し、該絵画調画像を印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置で絵画調画像を印刷する方法であって、
カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段に装着されたインクの情報を取得するインク情報取得処理と、
前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段から前記推奨絵画調パターンを読み込む推奨絵画調パターン読込処理と、
前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知処理と、
原画像を、前記全絵画調パターンの中からユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換処理と、
前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段から前記推奨印刷用紙を読み込む推奨印刷用紙読込処理と、
前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知処理と、
印刷を実行する印刷処理と、
を実行することを特徴とする画像印刷方法。
[9] 前記推奨印刷用紙報知処理の後、ユーザが推奨印刷用紙を装填した場合、
前記推奨絵画調パターンに含まれるいずれかの絵画調パターンで、該絵画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙に印刷を実行するのに適したインクの吐出量である推奨インク吐出量の情報が記憶された推奨インク吐出量記憶手段から前記推奨インク吐出量を読み込む推奨インク吐出量読込処理を実行し、
前記印刷処理において、前記推奨インク吐出量で印刷を実行するよう制御する印刷制御処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の画像印刷方法。
[10] 前記絵画調パターン記憶手段には、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の8種類の絵画調パターンが記憶されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の画像印刷方法。
[11] 前記カラー印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水彩画調、前記油彩画調、前記パステル画調、前記色鉛筆画調であり、
前記モノクロ印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水墨画調、前記石膏デッサン画調、前記クロッキー画調、前記鉛筆画調であることを特徴とする請求項10に記載の画像印刷方法。
[12] 前記水彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲むマット紙、
前記油彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は光沢紙、
前記パステル画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記光沢紙、
前記色鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙はマット紙、
前記水墨画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲む和紙、
前記石膏デッサン画調に対応する前記推奨印刷用紙はオフホワイトの用紙、
前記クロッキー画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記オフホワイトの用紙、
前記鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記マット紙であることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の画像印刷方法。
[13] 表示手段を備えた画像印刷装置において実行する画像印刷方法であって、
前記推奨絵画調パターン報知処理では、前記推奨絵画調パターンを選択肢として前記表示手段に表示させる制御を実行し、
前記推奨印刷用紙報知処理では、前記推奨印刷用紙をユーザに推奨する表示を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載の画像印刷方法。
[14] 前記推奨インク吐出量読込処理の後、前記推奨インク吐出量をユーザに報知する推奨インク吐出量報知処理を実行し、
該推奨インク吐出量報知処理では、前記推奨インク吐出量を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項13に記載の画像印刷方法。
[15] 複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段を有して、原画像をいずれかの絵画調パターンの絵画調画像に変換し、該絵画調画像を印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置に実行させるための画像印刷プログラムであって、
カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段に装着されたインクの情報を取得するインク情報取得処理と、
前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段から前記推奨絵画調パターンを読み込む推奨絵画調パターン読込処理と、
前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知処理と、
原画像を、前記全絵画調パターンの中からユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換処理と、
前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段から前記推奨印刷用紙を読み込む推奨印刷用紙読込処理と、
前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知処理と、
印刷を実行する印刷処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
[16] 前記推奨印刷用紙報知処理の後、ユーザが推奨印刷用紙を装填した場合、
前記推奨絵画調パターンに含まれるいずれかの絵画調パターンで、該絵画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙に印刷を実行するのに適したインクの吐出量である推奨インク吐出量の情報が記憶された推奨インク吐出量記憶手段から前記推奨インク吐出量を読み込む推奨インク吐出量読込処理を実行させ、
前記印刷処理において、前記推奨インク吐出量で印刷を実行するよう制御する印刷制御処理を実行させることを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
[17] 前記絵画調パターン記憶手段には、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の8種類の絵画調パターンが記憶されていることを特徴とする請求項15又は請求項16に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
[18] 前記カラー印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水彩画調、前記油彩画調、前記パステル画調、前記色鉛筆画調であり、
前記モノクロ印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水墨画調、前記石膏デッサン画調、前記クロッキー画調、前記鉛筆画調であることを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
[19] 前記水彩画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は滲むマット紙、
前記油彩画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は光沢紙、
前記パステル画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は前記光沢紙、
前記色鉛筆画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙はマット紙、
前記水墨画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は滲む和紙、
前記石膏デッサン画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙はオフホワイトの用紙、
前記クロッキー画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は前記オフホワイトの用紙、
前記鉛筆画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は前記マット紙であることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
[20] 表示手段を備えた画像印刷装置に実行させる画像印刷プログラムであって、
前記推奨絵画調パターン報知処理では、前記推奨絵画調パターンを選択肢として前記表示手段に表示する制御を実行させ、
前記推奨印刷用紙報知処理では、前記推奨印刷用紙をユーザに推奨する表示を前記表示手段に表示する制御を実行させることを特徴とする請求項15乃至請求項19のいずれか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
[21] 前記推奨インク吐出量読込処理の後、前記推奨インク吐出量をユーザに報知する推奨インク吐出量報知処理を実行させ、
該推奨インク吐出量報知処理では、前記推奨インク吐出量を前記表示手段に表示させる制御を実行させることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
【符号の説明】
【0071】
1 画像印刷装置 2 筐体
3 キーボード 5 排紙口
6 記憶媒体挿入口 8 タッチパネル
10 印刷用紙 15 取っ手
16 空腔部 18 給紙トレイ
19 ピックアップローラ
20a,20b 搬送ローラ
21 印刷ヘッド
22a,22b 排紙ローラ
25 インク装着部
41 制御部
42 ROM
42a 絵画調パターンデータ 42b 推奨絵画調パターンデータ
42c 推奨印刷用紙データ 42g 推奨インク吐出量データ
42i 絵画調変換プログラム 42o 表示制御プログラム
42r 印刷データ生成プログラム 42t 印刷制御プログラム
43 RAM
43a 原画像記憶領域 43c 絵画調画像記憶領域
43g 印刷条件記憶領域 43i 印刷データ記憶領域
45 入力部 46 表示部
48 印刷部 49 音声出力部
50 インク情報取得部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
原画像を絵画調画像に変換して印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置であって、
カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段と、
前記インク装着手段に装着されたインクの種類情報を取得するインク情報取得手段と、
複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段と、
前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段と、
前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知手段と、
原画像をユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換手段と、
前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段と、
前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知手段と、
印刷を実行する印刷手段と、
を備えたことを特徴とする画像印刷装置。
【請求項2】
前記推奨絵画調パターンに含まれるいずれかの絵画調パターンで、該絵画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙に印刷を実行するのに適したインクの吐出量である推奨インク吐出量の情報が記憶された推奨インク吐出量記憶手段と、
前記推奨インク吐出量で印刷を実行するように前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像印刷装置。
【請求項3】
前記絵画調パターン記憶手段には、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の8種類の絵画調パターンが記憶されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像印刷装置。
【請求項4】
前記カラー印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水彩画調、前記油彩画調、前記パステル画調、前記色鉛筆画調であり、
前記モノクロ印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水墨画調、前記石膏デッサン画調、前記クロッキー画調、前記鉛筆画調であることを特徴とする請求項3に記載の画像印刷装置。
【請求項5】
前記水彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲むマット紙、
前記油彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は光沢紙、
前記パステル画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記光沢紙、
前記色鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙はマット紙、
前記水墨画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲む和紙、
前記石膏デッサン画調に対応する前記推奨印刷用紙はオフホワイトの用紙、
前記クロッキー画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記オフホワイトの用紙、
前記鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記マット紙であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の画像印刷装置。
【請求項6】
表示手段を備え、
前記推奨絵画調パターン報知手段は、前記推奨絵画調パターンを選択肢として前記表示手段に表示させる制御を実行し、
前記推奨印刷用紙報知手段は、前記推奨印刷用紙をユーザに推奨する表示を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像印刷装置。
【請求項7】
前記推奨インク吐出量をユーザに報知する推奨インク吐出量報知手段を備え、該推奨インク吐出量報知手段は、前記推奨インク吐出量を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項6に記載の画像印刷装置。
【請求項8】
複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段を有して、原画像をいずれかの前記絵画調パターンの絵画調画像に変換し、該絵画調画像を印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置で絵画調画像を印刷する方法であって、
カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段に装着されたインクの情報を取得するインク情報取得処理と、
前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段から前記推奨絵画調パターンを読み込む推奨絵画調パターン読込処理と、
前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知処理と、
原画像を、前記全絵画調パターンの中からユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換処理と、
前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段から前記推奨印刷用紙を読み込む推奨印刷用紙読込処理と、
前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知処理と、
印刷を実行する印刷処理と、
を実行することを特徴とする画像印刷方法。
【請求項9】
前記推奨印刷用紙報知処理の後、ユーザが推奨印刷用紙を装填した場合、
前記推奨絵画調パターンに含まれるいずれかの絵画調パターンで、該絵画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙に印刷を実行するのに適したインクの吐出量である推奨インク吐出量の情報が記憶された推奨インク吐出量記憶手段から前記推奨インク吐出量を読み込む推奨インク吐出量読込処理を実行し、
前記印刷処理において、前記推奨インク吐出量で印刷を実行するよう制御する印刷制御処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の画像印刷方法。
【請求項10】
前記絵画調パターン記憶手段には、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の8種類の絵画調パターンが記憶されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の画像印刷方法。
【請求項11】
前記カラー印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水彩画調、前記油彩画調、前記パステル画調、前記色鉛筆画調であり、
前記モノクロ印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水墨画調、前記石膏デッサン画調、前記クロッキー画調、前記鉛筆画調であることを特徴とする請求項10に記載の画像印刷方法。
【請求項12】
前記水彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲むマット紙、
前記油彩画調に対応する前記推奨印刷用紙は光沢紙、
前記パステル画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記光沢紙、
前記色鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙はマット紙、
前記水墨画調に対応する前記推奨印刷用紙は滲む和紙、
前記石膏デッサン画調に対応する前記推奨印刷用紙はオフホワイトの用紙、
前記クロッキー画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記オフホワイトの用紙、
前記鉛筆画調に対応する前記推奨印刷用紙は前記マット紙であることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の画像印刷方法。
【請求項13】
表示手段を備えた画像印刷装置において実行する画像印刷方法であって、
前記推奨絵画調パターン報知処理では、前記推奨絵画調パターンを選択肢として前記表示手段に表示させる制御を実行し、
前記推奨印刷用紙報知処理では、前記推奨印刷用紙をユーザに推奨する表示を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載の画像印刷方法。
【請求項14】
前記推奨インク吐出量読込処理の後、前記推奨インク吐出量をユーザに報知する推奨インク吐出量報知処理を実行し、
該推奨インク吐出量報知処理では、前記推奨インク吐出量を前記表示手段に表示させる制御を実行することを特徴とする請求項13に記載の画像印刷方法。
【請求項15】
複数の絵画調パターンが記憶された絵画調パターン記憶手段を有して、原画像をいずれかの絵画調パターンの絵画調画像に変換し、該絵画調画像を印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置に実行させるための画像印刷プログラムであって、
カラー印刷用インクとモノクロ印刷用インクとが交換可能とされたインク装着手段に装着されたインクの情報を取得するインク情報取得処理と、
前記インクの種類とそれぞれのインクで印刷を行うのに適した絵画調パターンとの対応関係である推奨絵画調パターンの情報が記憶された推奨絵画調パターン記憶手段から前記推奨絵画調パターンを読み込む推奨絵画調パターン読込処理と、

前記推奨絵画調パターンをユーザに報知する推奨絵画調パターン報知処理と、
原画像を、前記全絵画調パターンの中からユーザが選択した絵画調パターンの絵画調画像に変換する絵画調変換処理と、
前記絵画調パターン記憶手段に記憶された複数の絵画調パターンとそれぞれの絵画調パターンに変換した絵画調画像を印刷するのに適した印刷用紙との対応関係である推奨印刷用紙の情報が記憶された推奨印刷用紙記憶手段から前記推奨印刷用紙を読み込む推奨印刷用紙読込処理と、
前記推奨印刷用紙をユーザに報知する推奨印刷用紙報知処理と、
印刷を実行する印刷処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
【請求項16】
前記推奨印刷用紙報知処理の後、ユーザが推奨印刷用紙を装填した場合、
前記推奨絵画調パターンに含まれるいずれかの絵画調パターンで、該絵画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙に印刷を実行するのに適したインクの吐出量である推奨インク吐出量の情報が記憶された推奨インク吐出量記憶手段から前記推奨インク吐出量を読み込む推奨インク吐出量読込処理を実行させ、
前記印刷処理において、前記推奨インク吐出量で印刷を実行するよう制御する印刷制御処理を実行させることを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
【請求項17】
前記絵画調パターン記憶手段には、水彩画調、油彩画調、パステル画調、色鉛筆画調、水墨画調、石膏デッサン画調、クロッキー画調、鉛筆画調の8種類の絵画調パターンが記憶されていることを特徴とする請求項15又は請求項16に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
【請求項18】
前記カラー印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水彩画調、前記油彩画調、前記パステル画調、前記色鉛筆画調であり、
前記モノクロ印刷用インクに対応する前記推奨絵画調パターンは、前記水墨画調、前記石膏デッサン画調、前記クロッキー画調、前記鉛筆画調であることを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
【請求項19】
前記水彩画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は滲むマット紙、
前記油彩画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は光沢紙、
前記パステル画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は前記光沢紙、
前記色鉛筆画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙はマット紙、
前記水墨画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は滲む和紙、
前記石膏デッサン画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙はオフホワイトの用紙、
前記クロッキー画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は前記オフホワイトの用紙、
前記鉛筆画調パターンに対応する前記推奨印刷用紙は前記マット紙であることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
【請求項20】
表示手段を備えた画像印刷装置に実行させる画像印刷プログラムであって、
前記推奨絵画調パターン報知処理では、前記推奨絵画調パターンを選択肢として前記表示手段に表示する制御を実行させ、
前記推奨印刷用紙報知処理では、前記推奨印刷用紙をユーザに推奨する表示を前記表示手段に表示する制御を実行させることを特徴とする請求項15乃至請求項19のいずれか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。
【請求項21】
前記推奨インク吐出量読込処理の後、前記推奨インク吐出量をユーザに報知する推奨インク吐出量報知処理を実行させ、
該推奨インク吐出量報知処理では、前記推奨インク吐出量を前記表示手段に表示させる制御を実行させることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−176502(P2012−176502A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39515(P2011−39515)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】