説明

画像形成装置、及び、画像形成方法

【課題】滲みを抑制し、画質の向上を図る。
【解決手段】媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、光の照射によって硬化する第1インクを媒体に吐出可能な第1ヘッドと、第1ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第1仮硬化用光源と、第1ヘッドよりも搬送方向の下流側に設けられた第2ヘッドであって、光の照射によって硬化する第2インクを媒体に吐出可能な第2ヘッドと、第2ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第2仮硬化用光源と、第2仮硬化用光源よりも搬送方向の下流側で、媒体に向けて本硬化用の光を照射可能な本硬化用光源と、を備え、第2インクは、第1インクよりも硬化し難いインクである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び、画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置として、複数色のインクを媒体(例えば紙)に吐出することで画像を形成(印刷)するものがある(例えば、インクジェットプリンター)。このように複数色のインクによって画像を形成する場合、媒体に着弾したインク同士が接することによってインク間で滲みの生じるおそれがある。そこで、ドットが重ならない(あるいは接触しない)ようにドット径を制御することによって、インク間の滲みを抑制するようにした画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-119291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようにドット径を制御するようにしても、製造誤差や着弾位置の誤差などによりドットが重なったり、接触したりする可能性がある。なお、このようなインク間の滲みの問題は、光(例えば紫外線(UV))の照射によって硬化するインク(例えばUVインク)を用いる場合に顕著になる。UVインクを用いると、インクを吸収しにくい媒体にもドットを形成することができるが、この場合、先に形成されたドットが媒体に吸収されていない状態で、次のドットが形成されることになり、インク間(ドット間)で滲みの生じるおそれが高くなる。
そこで、本発明は、インク間の滲みを抑制し、画質の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための主たる発明は、媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、光の照射によって硬化する第1インクを媒体に吐出可能な第1ヘッドと、前記第1ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第1仮硬化用光源と、前記第1ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2ヘッドであって、光の照射によって硬化する第2インクを媒体に吐出可能な第2ヘッドと、前記第2ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第2仮硬化用光源と、前記第2仮硬化用光源よりも前記搬送方向の下流側で、媒体に向けて本硬化用の光を照射可能な本硬化用光源と、を備え、前記第2インクは、前記第1インクよりも硬化し難いインクであることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】プリンターの全体構成のブロック図である。
【図2】印刷領域周辺の概略構成図である。
【図3】シアンヘッド群Cの構成の説明図である。
【図4】図4A〜図4Cは、シアンヘッド群Cの各ヘッドのノズル配置とドット形成についての説明図である。
【図5】図5A、図5Bは、ドットの形成順序の違いによる比較を示す図である。
【図6】第2実施形態における印刷領域周辺の概略構成図である。
【図7】第2実施形態によって形成される画像の説明図である。
【図8】第3実施形態における印刷領域周辺の概略構成図である。
【図9】第3実施形態によって形成される画像の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、光の照射によって硬化する第1インクを媒体に吐出可能な第1ヘッドと、前記第1ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第1仮硬化用光源と、前記第1ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2ヘッドであって、光の照射によって硬化する第2インクを媒体に吐出可能な第2ヘッドと、前記第2ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第2仮硬化用光源と、前記第2仮硬化用光源よりも前記搬送方向の下流側で、媒体に向けて本硬化用の光を照射可能な本硬化用光源と、を備え、前記第2インクは、前記第1インクよりも硬化し難いインクであることを特徴とする画像形成装置が明らかとなる。
このような画像形成装置によれば、光の照射エネルギーを抑えつつ、インク間の滲みを抑制することができ、画質の向上を図ることができる。
【0008】
かかる画像形成装置であって、前記第1仮硬化用光源の光の照射条件と、前記第2仮硬化用光源の光の照射条件は同じであることが望ましい。
このような画像形成装置によれば、光の照射エネルギーを抑えつつ滲みを抑制することができる。
【0009】
かかる画像形成装置であって、前記第2仮硬化用光源が照射する光の波長は、前記第1仮硬化用光源が照射する光の波長よりも短いことが望ましい。
このような画像形成装置によれば、より確実に滲みを抑制することができる。
【0010】
かかる画像形成装置であって、前記第1ヘッドよりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記第2インクよりも硬化し難い第3インクを吐出可能な第3ヘッドと、前記第3ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第3仮硬化用光源と、をさらに有し、前記第3仮硬化用光源の光の照射エネルギーは、前記第1仮硬化用光源及び前記第2仮硬化用光源の光の照射エネルギーよりも大きく、前記本硬化用光源の光の照射エネルギーよりも小さいことが望ましい。
このような画像形成装置によれば、硬化し難い第3インクを先に吐出する場合においても、滲みを抑制できる。
【0011】
また、媒体を搬送方向に搬送することと、光の照射によって硬化する第1インクを第1ヘッドから媒体に吐出することと、前記第1ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射することと、前記第1ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2ヘッドから、光の照射によって硬化する第2インクを媒体に吐出することと、前記第2ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射することと、媒体に本硬化用の光を照射することと、を有する画像形成方法であって、前記第2インクは、前記第1インクよりも硬化し難いインクであることを特徴とする画像形成方法が明らかとなる。
【0012】
以下の実施形態では、画像形成装置としてラインプリンター(プリンター1)を例に挙げて説明する。
【0013】
===第1実施形態===
<プリンターの構成について>
図1は、プリンター1の全体構成のブロック図である。また、図2は、印刷領域周辺の概略構成図である。
【0014】
プリンター1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置であり、外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信して、印刷データに従って媒体に画像を印刷する。
【0015】
本実施形態のプリンター1は、光の一種である紫外線(以下、UV)の照射によって硬化する紫外線硬化型インク(以下、UVインク)を吐出することにより、媒体に画像を印刷する装置である。UVインクは、紫外線硬化樹脂を含むインクであり、UVの照射を受けると紫外線硬化樹脂において光重合反応が起こることにより硬化する。なお、第1実施形態のプリンター1は、CMYKの4色のUVインク(以下、カラーインクともいう)を用いて画像を印刷する。
【0016】
本実施形態のプリンター1は、搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信すると、コントローラー60が各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40)を制御して媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
【0017】
搬送ユニット20(搬送機構に相当する)は、媒体(例えば、紙など)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、上流側搬送ローラー23A及び下流側搬送ローラー23Bと、ベルト24とを有する。不図示の搬送モータが回転すると、上流側搬送ローラー23A及び下流側搬送ローラー23Bが回転し、ベルト24が回転する。給紙ローラー(不図示)によって給紙された媒体は、ベルト24によって、印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。ベルト24が媒体を搬送することによって、媒体がヘッドユニット30に対して搬送方向に移動する。印刷可能な領域を通過した媒体は、ベルト24によって外部へ排紙される。なお、搬送中の媒体は、ベルト24に静電吸着又はバキューム吸着されている。
【0018】
ヘッドユニット30は、媒体にUVインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、搬送中の媒体に対して各インクを吐出することによって、媒体にドットを形成し、画像を媒体に印刷する。
【0019】
本実施形態のヘッドユニット30は、搬送方向の上流側から順に、シアンインクを吐出するシアンヘッド群C、マゼンダインクを吐出するマゼンダヘッド群M、イエローインクを吐出するイエローヘッド群Y、ブラックインクを吐出するブラックヘッド群Kを備えている。なお、各ヘッド群の構成の詳細については後述する。
【0020】
照射ユニット40は、媒体に着弾したUVインク(ドット)にUVを照射するためのものである。媒体上に形成されたドットは、照射ユニット40からのUVの照射を受けることにより硬化する。本実施形態の照射ユニット40は、各ヘッド群に対応して設けられた仮硬化用照射部42と、本硬化用照射部44を備えている。また、本実施形態では、仮硬化用照射部42は、インク色(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)と対応して複数設けられている(仮硬化用照射部42c、42m、42y、42k)。
【0021】
仮硬化用照射部42c、42m、42y、42kは、それぞれ、シアンヘッド群C、マゼンダヘッド群M、イエローヘッド群Y、ブラックヘッド群Kの搬送方向下流側に設けられており、各ヘッド群によって媒体に形成されたドットをそれぞれ仮硬化させる。
【0022】
本硬化用照射部44は、各仮硬化用照射部のうち最も搬送方向下流側の仮硬化用照射部42kよりも搬送方向下流側に設けられている。そして、本硬化用照射部44は、媒体に形成されたドット(仮硬化されたドット)を本硬化させる。
なお、仮硬化および本硬化の詳細については後述する。
【0023】
検出器群50には、ロータリー式エンコーダ(不図示)、紙検出センサ(不図示)などが含まれる。ロータリー式エンコーダは、上流側搬送ローラー23Aや下流側搬送ローラー23Bの回転量を検出する。ロータリー式エンコーダの検出結果に基づいて、媒体の搬送量を検出することができる。紙検出センサは、給紙中の媒体の先端の位置を検出する。
【0024】
コントローラー60は、プリンターの制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
【0025】
<第1実施形態の印刷動作について>
媒体が搬送方向に搬送されることにより、媒体は、まずシアンヘッド群Cの下を通る。このときコントローラー60はシアンヘッド群Cの各ヘッドからシアンインクを吐出させる。これにより、媒体には、シアンのドット(以下、シアンドットともいう)が形成される。シアンヘッド群Cによってシアンドットの形成された媒体は、次に仮硬化照射部42cの下を通る。コントローラー60は、このとき仮硬化照射部42cから仮硬化用のUVを照射させる。
【0026】
さらに、媒体が搬送方向に搬送され、マゼンダヘッド群Mの下を通る。コントローラー60は、マゼンダヘッド群Mの各ヘッドからマゼンダインクを吐出させる。これにより、媒体には、マゼンダのドット(以下、マゼンダドットともいう)が形成される。マゼンダヘッド群Mによってマゼンダドットの形成された媒体は、次に仮硬化照射部42mの下を通る。コントローラー60は、このとき仮硬化照射部42mから仮硬化用のUVを照射させる。
【0027】
以下、同様に、イエロー、ブラックについても、ドットの形成および仮硬化用のUV照射を順に行う。
【0028】
その後、媒体は本硬化用照射部44の下を通る。コントローラー60は、本硬化用照射部44から本硬化用のUVを照射させる。この本硬化用のUV照射により、媒体上のドットは完全に硬化する。このようにして媒体上に画像が形成される。
【0029】
<ヘッドユニットについて>
次に、ヘッドユニット30の構成について説明する。
本実施形態のヘッドユニット30は、前述したように、搬送方向の上流側から順に、シアンヘッド群C、マゼンダヘッド群M、イエローヘッド群Y、ブラックヘッド群Kを備えている。各ヘッド群の構成は同じであるので、ここではそのうちの一つであるシアンヘッド群Cについてのみ説明し、他のヘッド群の構成についての説明は省略する。
【0030】
図3はシアンヘッド群Cの構成の説明図である。
シアンヘッド群Cは、シアンヘッドC1〜C4の4つのヘッドを有している。これらの各ヘッドは、それぞれ紙幅方向に360dpiでドットを形成する。なお、ドット形成の様子は後述する。
【0031】
シアンヘッドC1は、図3中の下側に位置し、シアンヘッドC2は、図3中の上側に位置している。つまり、シアンヘッドC1とシアンヘッドC2は媒体の異なる領域にドットを形成する。また、シアンヘッドC1とシアンヘッドC2の紙幅方向の位置は、一部重複(オーバーラップ)している。
シアンヘッドC3及びシアンヘッドC4も、それぞれシアンヘッドC1、シアンヘッドC2と同様に配置されている。つまり、シアンヘッドC3は、図3中の下側に位置し、シアンヘッドC4は、図3中の上側に位置している。但し、シアンヘッドC3、シアンヘッドC4は、シアンヘッドC1、シアンヘッドC2に対してそれぞれ紙幅方向に1/720インチずれている。
【0032】
<ヘッドのノズル配置とドット形成について>
図4A〜図4Cは、シアンヘッド群Cの各ヘッドのノズル配置とドット形成についての説明図である。
【0033】
図4Aは、各ヘッドの2個のノズル列のノズル配置の説明図である。なお、ここではシアンヘッド群Cのヘッドについて説明するが、他のインク色(マゼンダ、イエロー、ブラック)のヘッド群についても同様である。
シアンヘッド群Cの各ヘッドは「A列」と「B列」の2個のノズル列を備えている。また、各ノズル列は、180個のノズルを有する。その各ノズルについて、図中の上から#1、#2、#3・・・と番号を付している。なお、A列のノズルの各ノズル番号には「A」の添え字を付し、B列のノズルの各ノズル番号には「B」の添え字を付している。
各列のノズルは、搬送方向と交差する方向(ノズル列方向)に沿って1/180インチの間隔(ノズルピッチ)で並んでいる。また、図4Aに示すように、A列のノズルのノズル列方向の位置と、B列のノズル列方向の位置は半ノズルピッチ(1/360インチ)だけずれている。例えば、ノズル列方向(紙幅方向)に関して、A列のノズル#1とノズル#2の間に、B列のノズル#1が位置する。これにより、ノズル列方向(紙幅方向)に1/360インチのノズルピッチでノズルが配列されている。よって、1/360インチ(360dpi)の解像度でドットを形成可能である。
【0034】
図4Bの左側は、シアンヘッドC1とシアンヘッドC2のノズルの位置関係を示している。なお、ここではシアンヘッドC1とシアンヘッドC2のノズルの位置関係について説明するが、シアンヘッドC3とシアンヘッドC4も同様である。また、他の色のヘッド群についても同様である。
【0035】
図に示すように、シアンヘッドc1とシアンヘッドc2は、ノズル列方向(紙幅方向)の位置が一部重複している。
例えば、シアンヘッドC1のA列の図中上側の2個のノズル(#1A、#2A)と、シアンヘッドC2のA列の図中下側の2個のノズル(#179A、#180A)とがノズル列方向(紙幅方向)に関して、同じ位置(重複する位置)にある。また、シアンヘッドC1のB列の図中上側の2個のノズル(#1B、#2B)と、シアンヘッドC2のB列の図中下側の2個のノズル(#179B、#180B)とがノズル列方向(紙幅方向)に関して、同じ位置(重複する位置)にある。このようにノズル列方向に関して重複する位置にあるノズルのことを重複ノズルともいう。また、重複ノズル以外のノズルのことを通常ノズルともいう。
図4Bの右側は、シアンヘッドC1、C2によるシアンのドット形成を示している。図中の白丸は、シアンヘッドC1のノズルによって形成されたドットを示し、図中の黒丸は、シアンヘッドC2のノズルによって形成されたドットを示している。
【0036】
(重複していないノズルのドット形成について)
通常ノズル(重複ノズル以外のノズル)は、媒体が1/720インチ搬送される毎にインクを吐出する。これにより、搬送方向に1/720インチ間隔でドットが形成される。また、各ヘッドの位置が重複していない部分では、1個のドット列(搬送方向に並ぶドットの列)を1個のノズルで形成する。例えば、図4Bに示す最上段のドット列は、シアンヘッドC2のノズル#177Aで形成されており、最下段のドット列はシアンヘッドC1のノズル#4Bで形成されている。これにより、ノズル列方向(紙幅方向)に1/360インチ間隔で各ドット列が並ぶことになる。
【0037】
(重複ノズルのドット形成について)
重複ノズルは、通常ノズルと比べて半分のドットを形成する。例えば、図4Bに示すように、シアンヘッドC1のノズル#1Aによって、搬送方向に1ドットおき(1/360インチ間隔)にドットを形成する。
また、一方の重複ノズルで形成したドットの間(搬送方向の間)に他方の重複ノズルでドットを形成する。例えば、シアンヘッドC2のノズル#179Aは、シアンヘッドC1のノズル#1Aによって搬送方向に1ドットおき(1/360インチ間隔)に形成されたドットの間にドットを形成する。このように、重複する2個のノズルによって、1個のドット列が形成される。言い換えると、重複ノズル2個で、通常の1個のノズルと同じ機能を果たす。
このように、シアンヘッドC1とシアンヘッドC2によって、紙幅方向に1/360インチ間隔でドットが形成される。
【0038】
図4Cの左側は、シアンヘッドC2とシアンヘッドC4のシアンのノズルの位置関係を示している。なお、ここではシアンヘッドC2とシアンヘッドC4のシアンのノズルの位置関係について説明するが、シアンヘッドC1とシアンヘッドC3の関係も同様である。また、他の色のヘッド群についても同様である。
【0039】
図に示すように、シアンヘッドC2の各ノズルのノズル列方向の位置と、シアンヘッドC4の各ノズルのノズル列方向の位置は、1/4ノズルピッチ分(1/720インチ)だけずれている。
図4Cの右側は、シアンヘッドC2とシアンヘッドC4によるシアンのドット形成について示している。図中の白丸は、シアンヘッドC2のノズルによって形成されたドットを示している。なお、白丸のドット形成は、図4Bの右側の通りである。また、図中の黒丸は、シアンヘッドC4のノズルによって形成されたドットを示している。図に示すように、シアンヘッドC4のノズルは、シアンヘッドC2のノズルによって紙幅方向に1/360インチ間隔で形成されたドットの間にドットを形成する。例えば、シアンヘッドC4のノズル#1Aは、シアンヘッドC2のノズル#1Aとノズル#1Bによって形成された2個のドット列の間に、ドット列を形成する。これにより、1/720インチの解像度(720dpi)でシアンのドットが形成される。
このように、本実施形態のプリンター1は、搬送方向及び紙幅方向に1/720インチの解像度(720dpi)で画像を形成することができる。
【0040】
<仮硬化及び本硬化について>
本実施形態では、媒体に着弾したUVインクにUVを照射することで、ドットを硬化させている。本実施形態のプリンター1では、照射ユニット40として、UVインクの仮硬化用のUV照射を行なう仮硬化用照射部42と、本硬化用のUV照射行なう本硬化用照射部44を備えており、2段階の硬化を行なっている。
【0041】
仮硬化とは、媒体に着弾したUVインクの流動(ドットの広がり)や、インク間の滲み(以下、ブリードともいう)を抑えるためのものである。また、本硬化とは、UVインクを完全に硬化させるためのものである。本硬化の方がUVの照射エネルギー(すなわちUVの照射量)が大きい。仮硬化用照射部42及び本硬化用照射部44は、それぞれ媒体に向けてUVを照射するための光源を備えている。本実施形態において、仮硬化用照射部42のUV照射の光源には、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が用いられている。また本硬化用照射部44のUV照射の光源には、ランプ(メタルハライドランプ、水銀ランプなど)が用いられている。
【0042】
<UVインクについて>
本実施形態のUVインクは、光重合開始剤と、モノマーと、オリゴマーと、顔料などを含有している。なお、UVインクの反応タイプとしては、ラジカル重合方式とカチオン重合方式がある。本実施形態ではラジカル重合方式を採用している。
【0043】
ラジカル重合方式では、種々のアクリルモノマーあるいはオリゴマーを硬化成分としている。モノマーとは、高分子の基本構造の構成単位となり得る分子をいい、アクリルアミド、フェノキシエチルアクリレートなどが用いられる。オリゴマーとしてはウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどが用いられる。
【0044】
光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾフェノンなどの芳香族ケトン類が多く用いられる。ラジカル重合方式では、これらの光重合開始剤を含むインクに光を照射すると、インクに含まれる光重合開始剤が特定波長の光を吸収してラジカルを発生する。そして、そのラジカルがモノマーをアタックすることで重合反応が進んでいく(硬化が進む)。
【0045】
また、本実施形態ではインクの色材として、顔料が使用される。なお、顔料としては、特別な制限なしに無機顔料又は有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄などがある。有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料など)、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料などを使用することができる。
【0046】
なお、このようなUVインクにおいて、同一条件のUVの照射による硬化の度合いは同じではなく色ごとに異なる。例えば、本実施形態(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)の場合、図2に示すように、シアンがもっとも硬化しやすく、ブラックが最も硬化し難い。言い換えると、シアンは最もブリードが起こり難く、ブラックは最もブリードが起こりやすい。本実施形態では、このようなインクの硬化し難さの順序に応じて、インクの吐出順序(すなわちヘッドの配置)を定めている。
【0047】
<ヘッドの配置について>
本実施形態では、図2に示すように、インクの硬化し難さの順序に応じて、搬送方向の上流側から順に、シアンインク、マゼンダインク、イエローインク、ブラックインクを吐出するようにしている。つまり、硬化し易いインクほど先に吐出し、硬化し難いインクほど後で吐出するように各ヘッド群を配置している。
以下、この配置順序の設定について説明する。
【0048】
図5A、図5Bは、ドットの形成順序の違いによる比較を示す図である。なお、ここでは、説明の都合上、シアンとマゼンダのみについて示している。図5Aはシアンを先に吐出し、その仮硬化後にマゼンダを吐出した場合を示しており、図5Bはマゼンダを先に吐出し、その仮硬化後にシアンを吐出した場合を示している。なお、マゼンダはシアンよりも硬化し難く、シアンとマゼンダの仮硬化の条件(UVの照射エネルギーなど)は同じであるとする。
【0049】
図5Bでは、マゼンダに対する仮硬化のUV照射が弱く、仮硬化の後においてもマゼンダのドットが広がり続けている。このマゼンダドットの上(あるいは隣接する位置)にシアンドットが形成されると、マゼンダとシアンの間でブリードが発生する可能性が高くなる。
これに対し、図5Aでは、シアンのドット表面が適度に仮硬化されており、この上(または隣接する位置)にマゼンダドットが形成されても、ブリードが発生する可能性は低い。
なお、図5Bにおいて、マゼンダに対する仮硬化のUVの照射エネルギーを高くすると、シアンとマゼンダとの間でブリードを抑制することができる。しかしながら、この場合、UVの照射エネルギーを低く抑えられないことになる。また、もしUVの照射エネルギーを上げすぎると(ドットを硬化させすぎると)、次に形成されるドットがはじかれてしまうおそれがある。
よって、図5Aの順序でドットを形成する方が、UV照射のエネルギーを低く抑えつつ、ブリードを抑制することができる。なお、このような関係は他のインク色についても同様である。
【0050】
よって、本実施形態では、各仮硬化用照射部42のUVの照射エネルギーを一定とし、硬化し難いインクほど後で吐出するように各ヘッド群を配置している。例えば、4色のインクのうち最も硬化し難い(ブリードの起こりやすい)ブラックインクを吐出するブラックヘッド群Kは、最も搬送方向の下流側に配置している。
【0051】
このように、本実施形態では、媒体を搬送方向に搬送する搬送ユニット20と、UVの照射によって硬化するUVインクを媒体に吐出する複数のヘッド群と、各ヘッド群に対応して設けられた仮硬化用照射部42と、本硬化用照射部44を備えている。
そして、硬化し難いインクを吐出するヘッド群ほど搬送方向の下流側になるように(硬化し難いインクほど後で吐出されるように)、各ヘッド群の順序(インクの吐出順序)を定めている。
こうすることにより、仮硬化のUV照射のエネルギーを低く抑えつつ、ブリードを抑制することができ、画質の向上を図ることができる。
【0052】
===第2実施形態===
第2実施形態では、カラーインク(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)以外に、背景用インク(白インク)も使用する。なお、以下の説明において、白インクによって生成されたドットのことを背景用ドットともいう。
【0053】
白インクは、例えば透明媒体などに印刷を行うときに、カラー画像の背景色(白色)を印刷するための白色のインクである。このように、背景を白色にすることによって、カラー画像が見やすくなる。なお、白インクは、カラーインク(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)よりも硬化し難いインクである。この第2実施形態では、透明な媒体を用いて媒体側から画像を見る印刷物を印刷するモード(裏刷りモード)で画像の形成を行う。
【0054】
図6は、第2実施形態における印刷領域周辺の概略構成図である。図6において、第1実施形態と同一部分には同一符号を付し説明を省略する。第2実施形態では、仮硬化用照射部42Kと本硬化用照射部44との間に、白インクを吐出するホワイトヘッド群W及びホワイトヘッド群Wの搬送方向下流側に設けられた仮硬化用照射部42Wを備えている。なお、ホワイトヘッド群Wの構成は、他のヘッド群と同様である。また、仮硬化用照射部42Wの照射条件は、他の仮硬化用照射部と同じである。
【0055】
図7は、第2実施形態によって形成される画像の説明図である。まず、透明の媒体上に、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックによるカラー画像が形成される。なお、カラー画像についてのドット形成及び仮硬化については、第1実施形態と同じであるので説明を省略する。第2実施形態では、さらにその上に、ホワイトヘッド群Wによって白インクのドットが形成される。これにより、カラー画像の上に背景画像が形成される。その後、仮硬化用照射部42Wから仮硬化用のUVが照射され、本硬化用照射部44から本硬化用のUVが照射される。
【0056】
この第2実施形態においても、ヘッド(ヘッド群)の配置は、第1実施形態と同様の関係である。つまり、吐出するインクが硬化し難い(ブリードしやすい)ヘッドほど、搬送方向下流側に配置するようにしている。
【0057】
こうすることにより、UVの照射エネルギーを抑えつつ、ブリードを抑制することができる。なお、第2実施形態において媒体は透明であることとしたが、これには限られず、例えば半透明であってもよい。
【0058】
===第3実施形態===
第3実施形態では、背景用の白インクに加え、さらに無色透明のUVインク(クリアインク)を用いている。また、背景用の白インクを吐出する順序が第2実施形態と異なる。
【0059】
図8は、第3実施形態における印刷領域周辺の概略構成図である。
第3実施形態では、印刷面から画像を見る印刷物を印刷するモード(表刷りモード)で画像の形成を行う。
【0060】
第3実施形態では、ホワイトヘッド群W(第3ヘッドに相当する)を最も搬送方向上流側に設けており、媒体上に背景用の白インクを最初に吐出している。この場合だけ、インクの吐出順序が前述の実施形態と異なる。すなわち、硬化し難い(ブリードしやすい)白インクを最初に吐出している。そこで、仮硬化用照射部42w(第3仮硬化用光源に相当する)による仮硬化のUV照射では、他の仮硬化用照射部よりも照射エネルギーを強く、且つ、本硬化用照射部44の照射エネルギーよりも弱くしている。こうすることで、背景用ドットと、後で形成されるカラードットとの間のブリードを抑制するようにしている。以下、このような通常の仮硬化よりも強く、本硬化よりも弱い仮硬化のことを、仮本硬化ともいう。具体的には、本硬化による硬化の度合いを100%とすると、通常の仮硬化は30%〜50%程度、仮本硬化は80〜90%程度である。なお、仮本硬化が弱すぎるとブリードが生じやすくなり、強すぎると次に形成されるドットをはじいてしまうおそれがある。
【0061】
また、カラーインクを吐出するヘッド群よりも搬送方向下流側には、クリアヘッド群CLが設けられている。クリアインクは、無色透明のインクであり、表面のコーティングや、媒体に対するカラーインクの密着性を高めるために用いられる。本実施形態では表面のコーティングにクリアインクを用いている。なお、クリアインクはカラーインクよりも硬化し難いインクである。また、クリアヘッド群CLと対応して仮硬化用照射部42clが設けられている。
【0062】
第3実施形態において、ホワイトヘッド群W及びクリアヘッド群CLの構成はカラーインクの各ヘッド群と同様であるので説明を省略する。
【0063】
図9は、第3実施形態によって形成される画像の説明図である。まず、媒体上にホワイトヘッド群Wによって、白インクによる背景画像が形成される。この背景画像は、仮硬化用照射部42wの強い照射エネルギーによるUV照射によって仮本硬化される。その後、第1実施形態と同様のドット形成順序及び、仮硬化によってカラー画像が形成される。そして、クリアヘッド群CLからクリアインクを吐出して表面のコーティングを行った後、仮硬化用照射部42clによってクリアインクの仮硬化を行ない、最後に本硬化を行う。
【0064】
このように、第3実施形態では、背景用の画像を形成するときだけ、例外的に、硬化し難い白インクを先に吐出しているが、それ以外は、硬化し難いインクほど後に吐出するようにしている。そして、白インクの仮硬化は、通常の仮硬化よりも強く(仮本硬化)している。これにより、白インクとカラーインクとの間のブリードを抑制することができる。
【0065】
===その他の実施形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0066】
<プリンターについて>
前述の実施形態では、装置の一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。
また、前述の実施形態では、インクを吐出させるための動作を行う素子としてピエゾ素子を用いていたが、他の素子であってもよい。例えば、発熱素子を用いてもよい。
【0067】
<UVインクについて>
前述の実施形態は、紫外線(UV)の照射を受けることによって硬化するインク(UVインク)をノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、UV光で硬化するインクには限られず、可視光によって硬化するインクでも良い。この場合、インクが硬化する波長の可視光を各照射部が照射するようにすれば良い。
また、前述の実施形態では、カラーインクとしてCMYKの4色のインクを使用していたが、これに限られるものではない。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ、ブルー、グリーン、レッド等のインクを用いてもよい。なお、この場合も前述の実施形態のように硬化し難いインクほど後で吐出するようにすればよい。
【0068】
<ヘッド及びノズルについて>
前述の実施形態では、各ヘッド群は4つのヘッドで構成されており、各ヘッドについて2個のノズル列(A列、B列)が設けられていた。但し、ヘッドの構成はこれには限られず、例えば各色についてそれぞれ1つのヘッドが設けられていてもよい。また、ノズル列の構成はこれに限られるものではない。例えば、単に一直線上にノズルが配置されることによって、ノズル列が構成されていても良い。
【0069】
<仮硬化について>
前述した実施形態では、各仮硬化用照射部42(第3実施形態の仮硬化用照射部42Wを除く)による仮硬化の条件は同じであったが、最も搬送方向下流側の仮硬化用照射部42によるUVの照射条件を他の照射条件と変えてもよい。例えば、第1実施形態における最も搬送方向下流側の仮硬化用照射部42kのUV照射を、第3実施形態の仮硬化用照射部42Wによる仮本硬化(通常の仮硬化よりも強く、本硬化よりも弱い硬化)と同じにしてもよい。または、仮硬化用照射部42kのUV照射の波長を他のものも短くしてもよい。具体的には、他の仮硬化用照射部42のUV照射の波長が400nmの場合、仮硬化用照射部42kのUV照射の波長を365nmにしてもよい。こうすることにより、媒体に形成されたドットの仮硬化をより確実にでき、ブリードをさらに抑制することができる。
【0070】
<裏刷りモードについて>
第2実施形態では、裏刷りモードで最後に白インクを吐出していたが、最後にコーティング用のクリアインクを吐出するようにしてもよい。この場合も、インクの吐出順序を、第2実施形態と同様(すなわち、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの後にクリア)にすればよい。これにより、硬化し難いインクほど後で吐出されることになり、エネルギーを低く抑えつつ滲みを抑制することができる。なお、この場合も、最後のクリアインクに対応する仮硬化用照射部によって、クリアインクを仮本硬化するようにしてもよい。
【0071】
<白インクについて>
本実施形態において「白色」とは、厳密な意味での白色に限らず、いわゆる「白っぽい色」のように、社会通念上、白色と呼ばれる色を含むものとし、背景として用いられるのであれば純粋な白(純白)に限られない。
【符号の説明】
【0072】
1 プリンター、20 搬送ユニット、23A 上流側搬送ローラー、
23B 下流側搬送ローラー、24 ベルト、
30 ヘッドユニット、40 照射ユニット、
42 仮硬化用照射部、44 本硬化用照射部、
50 検出器群、60 コントローラー、
61 インターフェイス部、62 CPU、63 メモリー、
64 ユニット制御回路、110 コンピューター、
C シアンヘッド群、M マゼンダヘッド群、
Y イエローヘッド群、K ブラックヘッド群、
W ホワイトヘッド群、CL クリアヘッド群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、
光の照射によって硬化する第1インクを媒体に吐出可能な第1ヘッドと、
前記第1ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第1仮硬化用光源と、
前記第1ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2ヘッドであって、光の照射によって硬化する第2インクを媒体に吐出可能な第2ヘッドと、
前記第2ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第2仮硬化用光源と、
前記第2仮硬化用光源よりも前記搬送方向の下流側で、媒体に向けて本硬化用の光を照射可能な本硬化用光源と、
を備え、
前記第2インクは、前記第1インクよりも硬化し難いインクである
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記第1仮硬化用光源の光の照射条件と、前記第2仮硬化用光源の光の照射条件は同じである
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記第2仮硬化用光源が照射する光の波長は、前記第1仮硬化用光源が照射する光の波長よりも短い
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の画像形成装置であって、
前記第1ヘッドよりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記第2インクよりも硬化し難い第3インクを吐出可能な第3ヘッドと、
前記第3ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射可能な第3仮硬化用光源と、
をさらに有し、
前記第3仮硬化用光源の光の照射エネルギーは、前記第1仮硬化用光源及び前記第2仮硬化用光源の光の照射エネルギーよりも大きく、前記本硬化用光源の光の照射エネルギーよりも小さい
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
媒体を搬送方向に搬送することと、
光の照射によって硬化する第1インクを第1ヘッドから媒体に吐出することと、
前記第1ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射することと、
前記第1ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2ヘッドから、光の照射によって硬化する第2インクを媒体に吐出することと、
前記第2ヘッドによって媒体に形成されたドットに仮硬化用の光を照射することと、
媒体に本硬化用の光を照射することと、
を有する画像形成方法であって、
前記第2インクは、前記第1インクよりも硬化し難いインクである
ことを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−45908(P2012−45908A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192639(P2010−192639)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】