説明

画像形成装置、画像形成システム、光源制御方法、プログラム及び記録媒体

【課題】 電子写真方式の画像形成装置において、印刷データをもとに描画された画像データにより光源の点灯制御を行う際、画質を低下させること無く、従来よりも発光量を減らすことで省電力を図る。
【解決手段】 PDL解釈手段110はホストから受取った印刷データを解釈し、描画オブジェクト等の描画条件を表す中間データを得、後段のオブジェクト識別手段111や描画処理手段112に渡す。光源駆動制御手段117は、描画処理手段112で処理されたデータを用い出力手段118(LD光源)を点灯するとき、オブジェクト識別手段111が作成した「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」及び別途用意された描画オブジェクトの種類に対応する発光量制御値に基づいて、画質の低下を生じない範囲で発光量の低減が可能な描画オブジェクトの存在する分割画像領域では、発光量制御値を小さく設定して、発光量を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷データをもとに生成される出力用画像データにより点灯が制御される光源からの光によって感光体を走査露光し、電子写真方式で記録用紙に画像を形成するプリンタ、複合機等の画像形成装置に関し、前記光源で消費する電力を低減する制御を行う画像形成装置、画像形成システム、光源制御方法、前記制御を実行するためのプログラム及び該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタドライバを搭載したPC(Personal computer)等のホスト装置から送信されてくる印刷データをもとに記録用紙に画像を形成するプリンタ、複合機等の画像形成装置において、プリンタエンジンとして、いわゆるレーザプリンタが広く利用されている。このレーザプリンタは、印刷データをもとに描画された出力用画像データによって点灯が制御されるレーザから射出するビームにより走査露光を行い、電子写真方式で画像を形成する。
【0003】
近年、環境に対する意識の高まりもあり、画像形成装置で消費される電力を必要最小限に抑え、TEC(Typical Electricity Consumption)値を基準に省電力化を図ることへの要求が強まっている。
電子写真方式の画像形成装置においては、トナー画像を記録用紙に定着する処理に高温加熱を必要とし、この処理に用いる消費電力がかなりの部分を占めることから、定着装置における加熱部の駆動を制御することで省電力を図る多くの提案がなされている。
定着処理の加熱部における省電力制御については、待機時などのプリンタエンジンの休止時における省電力制御のほか、プリンタエンジンの動作時において働く制御手段が、近時、提案されており、一例として、例えば、特許文献1(特開2011−186131号公報)を挙げることができる。
【0004】
特許文献1に記載された画像形成装置では、処理対象の印刷データに指示される描画条件によって、正常な定着を行うために必要とする最低限の定着温度が違う、という点に着目し、高温を必要としない場合には、制御目標の定着温度を下げる省電力制御を行っている。
上述のトナー画像の定着処理における省電力制御に対し、トナー画像を形成する走査露光処理では、これまで、省電力を図るために、露光量、即ちレーザ等の光源の点灯時の発光量を、印刷データに指示される描画条件によって制御するという発想はなかった。
【0005】
しかし、これまでの経験から、印刷データに指示される描画条件によっては、最大露光量から所定限界量まで低減しても、形成される画像に画質低下が生じないこと、例えば、文字や線画を描画する指示は、その他の描画指示に対するよりも少ない露光量でも、画質低下が生じない、ということが分かった。
ただ、従来の画像形成装置において、上述の描画条件と出力画質に低下が生じない限界露光量との関係に着目して、光源の発光において消費される電力を低減するための手段を講じることは、提案されておらず、画質低下を生じることの無い光源の省電力動作は実現されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、印刷データをもとに描画された画像データによって光源の点灯制御を行う際に、画質低下が生じない省電力の点灯動作を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、印刷データに基づき光源の点灯を制御し、光源からの光で感光体を走査露光することで画像を形成する画像形成装置であって、前記印刷データに設定された描画条件と、描画条件ごとに定められた前記光源の発光量制御値とを対応付けて記憶する発光量制御値記憶手段と、処理の対象となる印刷データの設定された描画条件に基づき対応する発光量制御値を前記発光量制御値記憶手段から取得する手段と、前記取得した発光量制御値により前記光源の発光量を制御する発光量制御手段と、を有する画像形成装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、描画条件によって、画質を低下させない所定限界の露光量に光源の発光量を低減する制御を行うことにより、従来技術により達成できなかった省電力の点灯動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンタをシステム要素とするプリントシステムの構成を例示する図である。
【図2】本発明の実施形態に係るプリンタのハードウェア構成を示す図である。
【図3】図2に示したプリンタにおけるデータ処理系の構成を機能ブロックにて示す図である。
【図4】処理単位の領域として分割する画像形成面の各分割画像領域を表す概念図である。
【図5】画像形成面の各分割画像領域(図4参照)に設定されたオブジェクトの種類を表す「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」の1例を示す表である。
【図6】本発明の実施形態に係るプリンタにおけるプリント出力処理のフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
以下、本発明の画像形成装置を、レーザプリンタ、即ち、描画された出力用画像データによって点灯が制御されるLD(レーザダイオード)光源から射出するレーザビームにより走査露光を行い、電子写真方式で画像を形成するプリンタを例に採って説明する。
本プリンタは、印刷データをもとに描画処理によって、露光用のLD光源を点灯制御するプリント出力用画素信号(以下、「プリント出力用データ」もしくは単に「出力用画像データ」ともいう)を生成する処理を行い、その処理を行う際に、印刷データに設定された描画条件に対応して予め定めた制御値により点灯時のLD光源の発光量の制御を行うための制御信号を生成する。
【0011】
上記LD光源の発光量の制御は、後記で詳述するが、形成される画像に画質低下が生じない露光量が、描画オブジェクト等の描画条件によって異なる、という経験則を前提に、描画条件によって露光量を調整すること、即ち、余分の光量を減らす光源の発光量制御を行うことで、画質低下が生じることなく消費電力の低減を図ることを可能にする。
なお、以下の説明では、本発明の実施形態としてレーザプリンタを例示するが、上記の前提を満たし、上記発光量の制御動作を行わせることができる電子写真方式の画像形成装置であれば、レーザプリンタ以外の画像形成装置であってもよい。
【0012】
[プリントシステム]
本プリンタを説明する前に、本プリンタをシステム要素とするプリントシステムの構成について、その概要を説明する。
図1は、本実施形態に係るプリントシステムの構成を例示する図である。
図1に示すプリントシステムは、本プリンタ20、20、20と、ホスト装置としてのホストPC(Personal computer)40の各システム要素をそれぞれネットワーク30に接続することにより構成する。ネットワーク30は、例えば、TCP/IPネットワークを用いることができるが、データ交換ができれば、どの様なネットワークでもよい。
同図に示すプリントシステムでは、プリンタ20、20、20を要素とするシステムを例に採っているが、プリンタ機能を搭載する複合機のような機器でもよい。
なお、プリント出力動作を行うプリンタエンジンそのものは、露光用のLD光源を点灯制御する際、点灯時のLD光源の発光量が制御できる既存の装置を用いることにより実施することができるので、ここでは説明を省く。
【0013】
プリンタ20、20、20は、ホストPC40に搭載されたプリンタドライバによって作成され、ネットワーク30を経由して送信されてくる、PDL(ページ記述言語)で記述された印刷データを受け取り、印刷データをもとに描画された出力用画像データを用いてプリンタエンジンを作動させプリント出力を行う。
なお、ホストPC40は、プリンタ20、20、20に対し、印刷要求を行う外部機の一つであり、こうした外部機としては、プリンタドライバを用いて印刷要求を行う機能を持つ機器であれば、PCのような機器に限らない。
【0014】
[ハードウェア構成の概要]
図2は、本発明の実施形態に係るプリンタのハードウェア構成を示す図である。
同図に示すプリンタ20は、プリンタ全体を制御するコントローラ10と、コントローラ10で印刷データをもとに描画された出力用画像データを用いてプリント出力をする出力装置23としてのプリンタエンジンと、表示部と入力キー等の操作部を備えユーザーインタフェースとして機能する操作パネル24を有する。
なお、出力装置23としてのプリンタエンジンは、出力用画像データによって点灯が制御されるLD光源から射出するレーザビームにより感光体面の走査露光を行い、電子写真方式で画像を形成し、転写紙へのプリント出力を行う既存のハードウェアを採用するので、説明を省く。
【0015】
コントローラ10は、ソフトウェアプログラムの命令を実行するためのCPU(Central Processing Unit)11を備えた制御部11と、コントローラを動作させるためにCPU11によって使用される制御プログラム、制御用データ等を格納するROM(Read Only Memory)、前記制御プログラムによって生成される描画された出力用画像データなどを一時的に保存するページ(フレーム)メモリ或いはソフトウェアプログラムの動作に必要なデータを保存するワークメモリとして利用するRAM(Random Access Memory)、機器に依存する処理条件等の設定データ、機器の状態を管理するデータなどを保存しておくNVRAM(Non Volatile RAM)の各メモリからなる主記憶部12と、HDD(Hard
Disk Drive)を用いる補助記憶部13を構成要素として有する。つまり、CPU11、主記憶部12、補助記憶部13の各要素からなるコンピュータをコントローラ10として機能させる。
【0016】
さらに、コントローラ10は、出力装置23との間でデータを交換するための出力インタフェース(I/F)16と、操作パネル24との間でデータを交換するための操作パネルI/F17と、TCP/IPネットワーク等のネットワーク上に接続されたホストPC40(図1、参照)との間でデータを交換するためのネットワークI/F15を構成要素として有する。なお、印刷データを発信する外部機器(ホストPC40)とのI/Fは、TCP/IPネットワーク等のネットワークI/F15のほか、外部機器との間でデータを交換する通信I/Fであれば、どのような手段でもよい。
また、コントローラ10を構成する上記の要素は、それぞれ内部バス19を介して接続されている。
【0017】
コントローラ10は、ホストPC40から受信したPDLで記述された印刷データを基に各種の変換処理を含む描画処理を行い、出力用画像データを生成し、他の出力条件とともにプリント出力を指示して出力装置23にこれらのデータを送信し、出力装置23にプリント出力を行わせる。主記憶部12のRAMは、ホストPC40からの印刷データ、該印刷データから生成される中間データ形式の画像データ、その後段の処理で生成される出力用画像データ(プリント出力用画素信号)を記憶する。
プリンタ20は、主記憶部12のROMやNVRAMなどの記憶装置に格納された制御プログラム及び制御や処理の動作条件に係る設定情報を読出し、CPU(制御部)11の作業メモリ領域を提供する主記憶部12のRAMのメモリ領域に展開し、また該RAMを画像形成処理の作業領域として利用することによって、後述する図3に示す機能を実現する手段を構成する。
【0018】
[ソフトウェア構成]
ホストPC40は、所定のプリンタドライバを使用して、アプリケーションによって作成もしくは処理した文書を、各種の描画コマンドを含む描画条件を記述した印刷データに変換して、ネットワーク30経由でプリンタ20に送信し、プリント出力を要求する。上記描画コマンドは、通常、文字、イメージ、グラフィックの各描画オブジェクトを指示するコマンドである。また、上記印刷データは、PostScript(登録商標)、PCL(登録商標)、RPDL(登録商標)など、各種のPDLで記述されたデータで表現される。
【0019】
プリンタ20のコントローラ10は、ネットワークI/F15を介して受信したホストPC40からの印刷データをもとに、描画処理によって露光用のレーザ光源を点灯制御する出力用画像データを生成する処理を行う際に、印刷データに設定された描画条件に対応して予め定めた制御値により点灯時のレーザ光源の発光量の制御を行うための制御信号を生成する。
このため、コントローラ10の制御部11には、ソフトウェアによって構成するデータ処理系として、既存のプリンタが有するPDLの処理機能のほか、上記発光量の制御機能に必要な要素が付加される。
【0020】
図3は、図2に示したプリンタ20に搭載したデータ処理系の構成を機能ブロックにて示す図である。同図中に示す矢印は、データ処理の流れを示している。なお、このデータ処理系は、プログラムにより制御部11及び主記憶部12で構成されるコンピュータの機能実現手段として実現される。
図3のデータ処理系において、PDL解釈手段110は、印刷を要求しホストPC40から送信されてくるPDLで記述された印刷データを解釈して得られる、描画コマンド(描画オブジェクトやその属性)と色や透過設定などを持つ描画設定情報等からなる描画条件を表す中間データを後段のオブジェクト識別手段111や描画処理手段112に渡す。
【0021】
オブジェクト識別手段111は、受け取った描画条件の中間データをもとに、各種の描画オブジェクトを識別し、描画オブジェクトの種類ごとに描画設定情報、描画オブジェクトの存在する領域の情報等をまとめる。また、オブジェクト識別手段111が処理結果として得た、描画オブジェクトの種類ごとに描画オブジェクトの存在する領域の情報を補助記憶部13に記録する。補助記憶部13に記録された所定描画オブジェクトに対応する領域情報は、後段の光源の発光量制御において必要な情報として参照される。
なお、プリンタ全体を制御するコントローラ10は、プリント出力要求に応じて図3のデータ処理系の動作を制御する際、その制御に用いる情報を、本実施形態では、補助記憶部13に保存し管理する。補助記憶部13に保存し管理される情報は、上記した所定描画オブジェクトに対応する領域情報(後記「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」に関する説明、参照)がその一つであるが、そのほか、後述する光源の制御に使用する描画オブジェクトに対応する発光量制御値を含む。また、制御に用いる情報を、補助記憶部13のHDDで保管するとしたが、「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」といった出力処理が終了するまでの間一時的に保存する情報については、主記憶部12のRAMを使用してもよい。
【0022】
描画処理手段112は、オブジェクト識別手段111でまとめられた、描画オブジェクトの種類ごとに描画設定情報、描画オブジェクトの存在する領域の情報等を描画対象のデータとして受け取り、各描画オブジェクトのレンダリング処理を行うことでプリント出力用の画像データを生成する。生成した画像データは、主記憶部12のRAM或いは補助記憶部13のHDDに保存する。
【0023】
光源駆動制御手段117は、出力手段118であるLD光源の駆動制御信号を生成する。この駆動制御信号は、点灯のオン/オフ制御と発光量制御の各制御信号である。点灯のオン/オフ制御信号は、描画処理手段112が各描画オブジェクトのレンダリング処理で得たプリント出力用の画像データに基づいて生成する信号である。また、発光量制御信号は、先にオブジェクト識別手段111の処理を経て記憶手段に記録された描画オブジェクトに対応する領域情報に基づいて、領域ごとの発光量制御値を指示する制御信号を生成する。
出力手段118に用いるLD光源の発光を上記したLD光源の駆動制御信号により制御し、LD光源から出力するレーザビームにより感光体面の走査露光を行い、静電潜像を生成する。
【0024】
[描画条件に対応する光源の発光量制御]
次に、本実施形態のレーザプリンタにおいて、走査露光に用いる光源であるLDの発光で消費される電力を低減するために行う、LDの発光量の制御について、詳細に説明する。
出力用画像データによって点灯が制御されるLD光源から射出するレーザビームにより感光体面の走査露光を行う際、描画オブジェクトによっては、発光量を変えてもプリント出力された画像の画質の違いがほとんど現れない、描画オブジェクトと発光量の関係が経験則として知られている。例えば、文字・線画を描く描画オブジェクトの画像と、ベタ画像(同じ値の画素で内部を塗りつぶしたパターン画像)を描く描画オブジェクトの画像とは、同じ目標電位(出力電荷量)を得るために定めた量で露光しても、前者は目標電位より高く現れ、後者は画像内部において目標電位より低くなって現れる。これは、エッジ効果によるものとみられる。
【0025】
ただ、従来から、描画オブジェクトの種類に応じて露光量を変える、という考え方に従った制御動作は行われず、どの描画オブジェクトに対しても適応する大きめの露光量を一律に与える光源発光量で対応して目標電位(出力電荷量)を確保する方法を採用している。このため、描画オブジェクトによっては、必要以上の露光量を与え、その分無駄な電力を消費する結果となっていた。つまり、上記の例では、ベタ画像における目標電位を確保するたるために、文字・線画に対しては、必要以上の量で露光を行っている。
そこで、この実施形態では、必要以上の露光量を与えていた描画オブジェクトの画素領域の余分の光量を減らす光源の発光量制御を行うことで、画質低下が生じることなく消費電力の低減を図ることを可能にする。
【0026】
この発光量制御の手法は、まず、複数種類の描画オブジェクトそれぞれについて、画質低下が生じない範囲で許容されるもっとも少ない露光量(光源の発光量)を、実験等を行うことで求め、求めた結果に基づいて、消費電力を低減する発光量制御に用いる、描画オブジェクトの種類と光源の発光量制御値との関係を表す情報をテーブル(以下、「描画オブジェクト−発光量制御値対応テーブル」という)等の形式で予め用意する。
プリント出力の際には、処理の対象となる印刷データに設定された描画オブジェクトに対応する発光量制御値を、用意されている上記「描画オブジェクト−発光量制御値対応テーブル」から取得し、取得した発光量制御値によりプリント出力用画像データにより点灯される光源の発光量を制御する、という手法をとる。
【0027】
上記手法による発光量制御を、画素単位で行うとデータ量が大きくなるとともに制御が複雑になることから、本実施形態では、プリント出力する画像面を所定サイズの領域に分割し、分割画像領域ごとに適用する発光量制御値を定める(後記図4及び図5の説明、参照)。
分割画像領域に適用する発光量制御値を定める場合、分割画像領域内に設定された描画オブジェクトは一つと限らないので、印刷データから各分割画像領域内の描画オブジェクトとして識別された描画オブジェクトそれぞれに対応する発光量制御値を「描画オブジェクト−発光量制御値対応テーブル」から取得し、取得した発光量制御値中の、例えば最大値を、各分割画像領域に適用する発光量制御値として判定し、この判定結果に従い各分割画像領域において点灯される光源の発光量制御値の設定を行う。
従って、LD光源で発光するビームによって走査露光を行うときに、分割画像領域間で設定された発光量制御値が異なる場合、発光量の切替制御を行う。なお、発光量の切替制御は、例えば、点灯時のLD駆動電流を制御値に従って変更することによる。
【0028】
各分割画像領域の発光量制御値を定める手順について、以下詳細に説明する。
図3のデータ処理系において、上述のように、オブジェクト識別手段111は、描画オブジェクトごとに描画オブジェクトの存在する領域の情報を検出し、この情報を後段の光源駆動制御手段117に渡す。光源駆動制御手段117は、受け取った情報を、分割画像領域に適用する発光量制御値を設定するために補助記憶部13に記録する。
このとき、補助記憶部13に記録する方法の一つは、描画オブジェクトに通し番号を付け、各描画オブジェクトとその描画オブジェクトによって描かれる画像が存在する領域(本実施形態では、分割画像領域)をセットで記録する方法がある。ただ、この方法によると、光源駆動制御手段117で発光量制御値を設定する際に、全描画オブジェクトの画像が存在する領域を再度読み出し、分割画像領域ごとの異なる描画オブジェクトによって描かれる画像の重なり具合を確認する必要が生じる。
【0029】
〈発光量制御対象の分割画像領域〉
そこで、光源駆動制御手段117は、プリント出力する画像面を所定サイズの領域に分割した各分割画像領域に通し番号を付け(以下、「領域番号」という)、領域番号をキーとしてその領域内にある描画オブジェクトの種類を記録する方法を採用する。なお、この方法により作成するテーブルを以下「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」という。
【0030】
図4は、処理単位の領域として分割する画像形成面の各分割画像領域を表す概念図である。
同図に示すように、画像形成面50は、全体を(1)〜(15)の通し番号をそれぞれに付けた15の分割画像領域50dに分けられ、各分割画像領域50dを発光量制御対象の領域として、発光量制御値を設定するための処理がこの領域単位で行われる。
なお、分割画像領域50dの分割数は、出力装置23としてのプリンタエンジンのLDの駆動制御部の能力に基づいて適切なサイズを考え、転写用紙サイズと合わせて動的に定めることが望ましい。
【0031】
〈分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル〉
図4に例示した分割画像領域50dを処理単位とし、各分割画像領域50d内にある描画オブジェクトの種類を記録する方法を採用する場合、キーとする領域番号(1)〜(15)に対応付けて、当該領域に画像が存在する描画オブジェクトの有無を示す「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」が作成される。
図5は、画像形成面50の各分割画像領域50d(図4参照)に設定されたオブジェクトの種類を表す「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」の1例を示す表である。
同図のテーブルは、領域番号(1)〜(15)に対応する形式で、3種類の描画オブジェクトの欄を設け、各描画オブジェクトの画像が存在するか否かを表している。ここでは、3種類の描画オブジェクト、即ち、文字オブジェクトによる「文字画像」、グラフィックオブジェクトによる「線画像」及びグラフィックオブジェクトによる「ベタ画像」が対象のオブジェクトである。
【0032】
図5のテーブルの作成手順は、先ず、画像形成面50の分割数を定め、分割画像領域50d(図4、参照)を設定して、領域番号をキーとしたテーブルを記憶手段内に生成する。図4の分割画像領域の設定例では、領域番号(1)〜(15)に対応する形式で図5の(A)に示す初期状態のテーブルが生成される。
次いで、処理対象の印刷データの描画コマンドに示された描画オブジェクトの識別処理時に、各描画オブジェクトがどの分割画像領域に存在するかを確認し、存在した領域番号に設けた3種類の描画オブジェクトのうち、対象描画オブジェクトの種類に対応する欄に「有り」のデータが書き込まれる。
この書き込み処理を印刷データ内に存在する描画オブジェクト数分繰返すことで、図5の(B)に示す、処理対象の印刷データの求める「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」が作成される。
【0033】
また、図5の「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」に、分割画像領域内の描画オブジェクトの重なり順等も合わせて記憶しておくことで、発光量の直前にこれらの情報を基に、発光量制御に用いる設定値テーブルを書き換える手順によって実施することができる。
このように、図5のテーブルを参照する方法によると、光源駆動制御手段117は、発光量制御の対象となる領域番号で示される分割画像領域の情報を「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」から参照するだけでよくなり、発光量制御値を設定する際に行う、全描画オブジェクトに係る分割画像領域を読み出して画像の重なり具合を確認する上述の処理が不要になる。
【0034】
また、「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」を作成する際、描画オブジェクトの種類情報に、例えば発光量制御値を大きくしなければならない描画オブジェクトの種類の優先順位を高くする、といった優先順位を付け、より優先順位の高い描画オブジェクトの存在を確認したときに上書きする方法でデータを作成する方法が採用できる。
ただ、上書きによって当該テーブルを作成する方法によると、保存するデータ量を小さくできるが、描画オブジェクトの重なり具合等を考慮した発光量制御動作を実現することができない。
【0035】
[発光量制御を伴うプリント出力処理]
この実施形態では、出力用画像データによって点灯が制御されるLD光源により感光体面の走査露光を行う際、上述の「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」を用いて、分割画像領域単位で描画オブジェクトの種類によってLD光源の発光量制御を行うことで、全ての描画オブジェクトに対し一律の発光量としたときに余分となる露光量を減らす動作を行う。
【0036】
具体的には、例えば、分割画像領域に描かれる描画オブジェクトの種類がイメージオブジェクトの画像又はグラフィックオブジェクトのベタ画像である場合、これらの画像に適用する露光量は大きくする必要があるので、最も大きな値の発光量制御値で対応する必要がある。
これに対し、分割画像領域に描かれる描画オブジェクトの種類が文字オブジェクトの文字画像又はグラフィックオブジェクトの線画像である場合、これらの画像に適用する露光量は、ベタ画像に対するよりも小さくすることが可能である。
なお、描画オブジェクトの種類に対応する発光量制御値は、先に述べたように、用意した「描画オブジェクト−発光量制御値対応テーブル」に従って定める。ただ、本実施形態では、説明の便宜上、ベタ画像の発光量制御値が最も大きく、文字画像及び線画像の発光量制御値はベタ画像よりも小さく、同一値とみなす。
【0037】
よって、ある分割画像領域について「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」を参照し、グラフィックオブジェクトのベタ画像がなく、かつ文字オブジェクトの画像又はグラフィックオブジェクトの線画像が有る、という描画条件、即ち、文字オブジェクトの画像又はグラフィックオブジェクトの線画像のみを描画する場合(図5における領域番号(1)〜(3),(9),(10),(13)〜(15))、適用する発光量制御値は、ベタ画像の最大値よりも小さくすることができる。
従って、このような描画条件が設定された分割画像領域では、発光量制御値を小さくした分、描画条件に関わりなく画像面全体を一律の発光量のLD光源で露光する従来技術に比べ、電力消費を減らすことができる。
【0038】
〈プリント出力処理のフロー〉
次に、上述の発光量制御を伴うプリント出力時における処理の手順をフロー図に基づいて説明する。
図6は、本発明の実施形態に係るプリンタにおけるプリント出力処理のフローを示す図である。
コントローラ10(図2)は、印刷を要求してホストPC40等から送信されてくるPDLで記述された印刷データ(以下、「PDLデータ」ともいう)を受け取ったときに、このプリント出力処理のフローを起動する。
【0039】
コントローラ10は、図6の処理フローを起動すると、先ず、受け取ったPDLデータを解釈して、描画コマンド(描画オブジェクトやその属性)と色や透過設定などを持つ描画設定情報等からなる描画条件を表す中間データを生成する(ステップS101)。なお、ステップS101の処理はコントローラ10内のPDL解釈手段110(図3)が行う。
次いで、後段のステップS104で描画対象のデータ書き込みを行うために用意する「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」(図5、参照)を補助記憶部13(図3)に作成し、保存する(ステップS102)。このテーブルは、図5に示すように、描画する画像形成面50全体を15の画像領域に分割し、分割した画像領域に順番に振った領域番号(1)〜(15)をキーとし、描画オブジェクトの種類(「文字画像」、「線画像」及び「ベタ画像」)の欄を持つ。
【0040】
次に、コントローラ10は、ステップS101で生成された中間データをもとに、描画対象となる描画オブジェクト一つずつを処理の対象として描画オブジェクトの種類を識別し(ステップS103)、また、描画オブジェクトの種類ごとに描画設定情報及び描画オブジェクトの存在する領域の情報等をステップS102で用意したテーブルに書き込む(ステップS104)。
上記描画設定情報は、後段の描画処理に用いる情報である。また、描画オブジェクトの存在する領域の情報は、「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」(図5)の作成に用いる情報である。図5のテーブルへのデータ書き込み処理は、本実施形態では、識別された描画オブジェクトの種類が存在する領域番号(1)〜(15)を調べ、得られた領域番号に対応する当該テーブルの描画オブジェクトの種類(「文字画像」、「線画像」及び「ベタ画像」)の列に「有り」を書き込む処理となる。なお、ステップS103,S104の処理はオブジェクト識別手段111(図3)が行う。
【0041】
次に、コントローラ10は、ステップS101で生成された描画条件(描画オブジェクトの種類、描画設定情報、描画オブジェクトの存在する領域の情報、等)を表す中間データをもとに、各描画オブジェクトのレンダリング処理を行うことでプリント出力に用いる画素信号としての画像データを生成し、生成した画像データを主記憶部12(図2)のRAM或いは補助記憶部13(図2)のHDDに保存する(ステップS105)。なお、ステップS105の処理は描画処理手段112(図3)が行う。
この後、描画対象となる全ての描画オブジェクトの描画処理を終えたかを確認し(ステップS106)、未処理の描画オブジェクトがあれば(ステップS106-NO)、ステップS103に戻し、未処理の描画オブジェクトの処理を行う。
【0042】
他方、コントローラ10は、ステップS106で描画対象となる全ての描画オブジェクトの描画処理を終えたことが確認できれば(ステップS106-YES)、ステップS105の描画処理で生成したプリント出力用の画像データを点灯制御用信号に用い、かつステップS104で作成された「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」を発光量制御用信号に用いて、LD光源を駆動して各画素の露光を行い、電子写真方式により画像を形成するプリンタエンジンの制御に移行する。
【0043】
本実施形態では、LD光源から発光するビームで感光体面をラスタ走査(主走査と副走査による2次元走査)により露光することで、感光体面に静電潜像を形成する方式を採るので、この方式に従ってLD光源の駆動が制御される。つまり、この実施形態では、図4に示した分割画像領域ごとに発光量制御値が設定され、設定に従いLD光源の発光量制御を行うので、主走査と副走査のどちらの方向についても、主走査ライン内又は主走査ライン間で一方の分割画像領域から他方へと抜ける走査ビームは、これらの分割画像領域の間で発光量制御値の設定が変わる場合には、発光量制御を切替える動作が必要になる。
なお、LD光源の点灯制御は、従来技術におけると同様に、プリント出力用の画像データを制御信号に用いて、ラスタ走査とタイミングを合わせて点灯制御を行うことで、感光体の所定位置に画像を形成する動作となる。
【0044】
LD光源を駆動して走査露光方式による画像形成動作を行う際、走査露光を開始する感光体面上の分割画像領域及びそこから主走査、副走査の各方向に進む分割画像領域の順路は、分割画像領域の配置に従って領域番号によって定める。
即ち、図4に示した分割画像領域の場合、同図中に矢印にて示す主走査方向及び副走査方向に露光走査が行われるとすると、領域番号(1)から昇順に領域番号(15)まで領域番号によって定められる順路に従い走査が行われる。
【0045】
上記のようにして定められた順番で分割画像領域の走査露光を行っていくので、図6の処理フローでは、コントローラ10は、先ず、上記領域番号の順に、補助記憶部13(図3)に先の手順で保存しておいた「分割画像領域−描画オブジェクト対応テーブル」を読み、後段の発光量制御値の判定対象となる、処理対象の領域番号に対応する描画オブジェクトの種類について、その有無を確認する(ステップS107)。ここでは、「文字画像」、「線画像」及び「ベタ画像」の各描画オブジェクトの種類が当該分割画像領域に存在するか否かを示す「有り」又は「なし」の確認をする。
【0046】
次に、コントローラ10は、ステップS107で確認した「文字画像」、「線画像」及び「ベタ画像」の各描画オブジェクトの種類の有無に基づいて、発光量制御に設定する発光量制御値を判定する。
この発光量制御値の判定は、上記[描画条件に対応する光源の発光量制御]で述べたように、分割画像領域内に描かれる各描画オブジェクトそれぞれに対応する発光量制御値中の最大値を当該分割画像領域に適用する発光量制御値として判定という規則に従い発光量制御値を定めることで望ましい結果が得られる。
【0047】
ただ、「文字画像」、「線画像」及び「ベタ画像」の各描画オブジェクトの種類の有無に基づいて、発光量制御に設定する発光量制御値を判定する手法による本実施形態では、さらに処理を簡略化するために、「ベタ画像」は発光量を最大値に保つ必要がある描画オブジェクトであるから、発光量を低減せずに最大とし、「文字画像」或いは「線画像」は発光量を低減可能な描画オブジェクトである、という判定条件の下に処理を行う。
よって、図6の処理フローにおいては、「文字画像」或いは「線画像」のみが存在するか否かによって、発光量制御値を通常のレベル(発光量を低減しない)よりも低くする制御を行うか否かを選択する動作とする。つまり、「文字画像」或いは「線画像」のみが存在すれば、発光量を通常のレベルより低減し、それ以外の、例えば、「ベタ画像」が分割画像領域内に共存する場合では、制御値を通常のレベルにする制御を行う。
【0048】
図6の処理フローの手順では、ステップS107で処理対象の領域番号に対応する描画オブジェクトの種類について、その有無を確認した後、次に、前記確認内容から「文字画像」或いは「線画像」のみが存在する分割画像領域であるか否かの判定を行う(ステップS108)。
ステップS108で「文字画像」或いは「線画像」のみが存在する分割画像領域であると判定された場合(ステップS108-YES)、当該分割画像領域に対しては発光量制御値を通常のレベル(発光量を低減しない)よりも低くする制御を行う(ステップS109)。
他方、ステップS108で「文字画像」及び「線画像」以外の画像が存在して、「文字画像」或いは「線画像」のみが存在する分割画像領域であると判定されない場合(ステップS108-NO)、当該分割画像領域に対しては発光量制御値を通常のレベルにする制御を行う(ステップS110)。
【0049】
処理対象の1分割画像領域に対し、プリント出力用の画像データを用いて点灯制御を行うとともに、ステップS109又はステップS110の発光量制御を行ってLD光源を駆動して走査露光による画像形成動作を終えたところで、処理対象の全ての分割画像領域に対する走査露光を終了したか否かを確認する(ステップS111)。
ステップS111で処理対象の全ての分割画像領域に対する走査露光を終了していなければ(ステップS111-NO)、未処理の分割画像領域があるので、ステップS107に戻し、全ての分割画像領域の処理が終了するまで、ステップS107〜S111の手順を繰り返す。
ステップS111で処理対象の全ての分割画像領域に対する走査露光を終了していれば(ステップS111-YES)、記録媒体(用紙)に転写したトナー像の定着等の後段で行う出力処理を実施し(ステップS112)、この処理フローを終了する。
【0050】
上記のように、本実施形態よると、「ベタ画像」のような発光量を減らすことができない描画オブジェクトに合わせて画像面全体を一律の発光量のLD光源で露光する従来技術に比べ、「文字画像」或いは「線画像」のように、画質の低下を生じない範囲で発光量を減らすことができる描画オブジェクトが描かれた分割画像領域では、発光量制御値を小さく設定して、発光量を制御することで、発光量を低減した分、従来技術に比べ、電力消費を減らすことができる。
なお、上記した本実施形態の発光量制御は、分割画像領域単位で設定した発光量制御値により制御を行う例を示したが、原理的には、画素単位でも行うことができる。
【符号の説明】
【0051】
10・・コントローラ、11・・制御部、12・・主記憶部、13・・補助記憶部、15・・ネットワークI/F、16・・出力I/F、17・・操作パネルI/F、20,20,20,20・・プリンタ、23・・出力装置、24・・操作パネル、30・・ネットワーク、40・・ホストPC、110・・PDL解釈手段、111・・オブジェクト識別手段、112・・描画処理手段、117・・光源駆動制御手段、118・・出力手段。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】特開2011−186131号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データに基づき光源の点灯を制御し、光源からの光で感光体を走査露光することで画像を形成する画像形成装置であって、
前記印刷データに設定された描画条件と、描画条件ごとに定められた前記光源の発光量制御値とを対応付けて記憶する発光量制御値記憶手段と、
処理の対象となる印刷データの設定された描画条件に基づき対応する発光量制御値を前記発光量制御値記憶手段から取得する手段と、
前記取得した発光量制御値により前記光源の発光量を制御する発光量制御手段と、を有する画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記発光量制御手段は、画像形成面を所定サイズの領域に分割した各分割画像領域内の印刷データに設定された描画条件に対応する発光量制御値中の最大値を、各分割画像領域に適用する発光量制御値として各分割画像領域において点灯される光源の発光量を制御する画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
前記印刷データはPDLにより記述され、かつ前記描画条件は描画オブジェクトの種類である画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載された画像形成装置において、
前記描画条件に対応する発光量制御値は、文字或いは線画で構成される描画オブジェクトに対する発光量制御値をその他の描画オブジェクトと比べ小さな値とする画像形成装置。
【請求項5】
コンピュータを請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置が有する前記発光量制御手段として機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項7】
請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置と、
前記画像形成装置と通信手段で接続し、前記通信手段により画像形成装置に対し印刷データを送るホスト装置と、
から構成する画像形成システム。
【請求項8】
印刷データに基づき光源の点灯を制御し、光源からの光で感光体を走査露光することで画像を形成する画像形成装置における光源制御方法であって、
前記印刷データに設定された描画条件と、描画条件ごとに定められた前記光源の発光量制御値とを対応付けて発光量制御値記憶手段に記憶する記憶工程と、
処理の対象となる印刷データの設定された描画条件に基づき対応する発光量制御値を前記発光量制御値記憶手段から取得する工程と、
前記取得した発光量制御値により前記光源の発光量を制御する発光量制御工程と、を有する光源制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−109240(P2013−109240A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255474(P2011−255474)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】