画像形成装置に用いられる定着装置
【課題】定着装置からの異音発生を低減する。
【解決手段】定着装置は、記録媒体上のトナー画像を、ローラ352により定着させる。ローラ352は、芯金356と、該芯金356の両端に嵌合され、該芯金356の軸方向に沿ってスリット358aが形成された一対の断熱ブッシュ358と、を備えるとともに、一対の軸受けによって装置本体に対し回動可能に支持されている。回転体352の回転中に、断熱ブッシュ358と芯金356の当接面において滑りが発生することを抑制する抑制部材の一例としての押さえ板359を備えている。
【解決手段】定着装置は、記録媒体上のトナー画像を、ローラ352により定着させる。ローラ352は、芯金356と、該芯金356の両端に嵌合され、該芯金356の軸方向に沿ってスリット358aが形成された一対の断熱ブッシュ358と、を備えるとともに、一対の軸受けによって装置本体に対し回動可能に支持されている。回転体352の回転中に、断熱ブッシュ358と芯金356の当接面において滑りが発生することを抑制する抑制部材の一例としての押さえ板359を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に搭載され、トナー画像を記録媒体上に定着させる定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
定着装置は、大略的には、図9〜図11に示すように、互いに対向配置された加熱ローラ100と加圧ローラ200とを備える。両ローラ100,200のニップには、トナー画像が担持された記録媒体(例えば用紙)が通紙される。通紙中、加熱ローラ100は、記録媒体主面上のトナー画像に熱を与え、加圧ローラ200は、その背面側から記録媒体に圧力を与える。これによりトナー画像が記録媒体上に定着する。
【0003】
次に、定着装置の具体的な構成を説明する。加熱ローラ100の芯金101の両端は、画像形成装置のフレーム(図示せず)に固定された2個の軸受け(例えばボールベアリング)102に挿通される。なお、図9〜図11には、芯金101の一方端のみが示されている。加熱ローラ100の両端には断熱ブッシュ103が設けられる。断熱ブッシュ103は、典型的には樹脂で形成され、略環状形状を有する。この断熱ブッシュ103は、芯金101に嵌合され、軸受け102に挿通される。この断熱ブッシュ103により、加熱ローラ100から軸受け102への伝熱を防止し、さらには、金属からなる芯金101及び軸受け102同士の接触による異音発生を防止している。
【0004】
このような断熱ブッシュの一例としては、下記の特許文献1に記載されたものがある。特許文献1には、ベアリング内径部と接触するテーパー上の断熱ブッシュを加熱ローラの外側から付勢する技術が記載されている。これにより、加熱ローラ軸と軸受けとの間のガタツキを防止することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−224331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、断熱ブッシュ103には、熱膨張を吸収するために、図9,図10に示すように、芯金101の軸方向(矢印Aで示す)に沿ってスリット103aが形成されている。しかしながら、図10に示すように、加熱ローラ100の回転により、両ローラ100,200の回転軸同士を結ぶ線上にスリット103aが到達すると、加熱ローラ100の回転軸方向への圧力によりスリット103aが開いてしまう。これにより、断熱ブッシュ103の芯金101への嵌合が緩くなり、芯金101と断熱ブッシュ103との間で滑りが発生しやすくなる。
【0007】
また、図11に示すように、断熱ブッシュ103の一端にはフランジ103bが設けられ、これにより加熱ローラ100と軸受102とが接触することを防止している。上記のように断熱ブッシュ103の芯金101への嵌合が緩むと、断熱ブッシュ103は加熱ローラ100に対し軸方向へ移動し易くなるので、フランジ103bが軸受け102の側面に接触する場合がある。この接触により、断熱ブッシュ103は、軸受け102からの回転抵抗を受けるため、芯金101と断熱ブッシュ103との間で滑りがさらに発生しやすくなる。
【0008】
このような芯金101と断熱ブッシュ103の滑りにより、加熱ローラ100からはスティックスリップ音のような異音が発生してしまうという問題点があった。
【0009】
それゆえに、本発明の目的は、異音発生を低減可能な定着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、記録媒体上のトナー画像を、一対の回転体の間を通過させることにより定着させる定着装置であって、少なくとも一方の回転体は、芯金と、該芯金の両端に嵌合され、該芯金の軸方向に沿ってスリットが形成された一対の断熱ブッシュと、を備えるとともに、一対の軸受けによって装置本体に対し回動可能に支持されており、前記回転体の回転中に、前記断熱ブッシュと前記芯金の当接面において滑りが発生することを抑制する抑制部材を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記発明の一態様により、前記回転体が回転中に、断熱ブッシュが芯金に対し滑ることを抑制できるので、定着装置からの異音発生を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の各実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置を示す模式図である。
【図2】図1の定着装置の外観斜視図である。
【図3】外部IH定着方式を示す模式図である。
【図4】第1の実施形態に係る定着装置に備わる加熱ローラの端部の分解斜視図である。
【図5】図4の加熱ローラの端部の断面図である。
【図6】(a)は、定着装置の要部の寸法関係と示す模式図であり、(b)は、定着装置の作用効果の説明に用いられる模式図である。
【図7】第2の実施形態に係る定着装置に備わる加熱ローラの端部の断面図である。
【図8】第3の実施形態に係る定着装置に備わる加熱ローラの端部の断面図である。
【図9】従来の定着装置の加熱ローラ及び加圧ローラの端部を示す斜視図である。
【図10】図9の加熱ローラ及び加圧ローラの端部を示す正面図である。
【図11】図9の加熱ローラの端部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(画像形成装置の概略構成)
まず、本発明の一実施形態に係る定着装置を適用可能な画像形成装置について説明する。図1において、画像形成装置は、例えば、タンデム方式の電子写真法を用いたカラープリンタであり、大略的に、Y,M,C,Kの各色のトナー画像を形成するためのプロセスユニット10(10Y,10M,10C,10K)と、中間転写ユニット20と、記録媒体の典型例としての用紙を収容した給紙ユニット30と、定着装置35と、を本体40に備えている。
【0014】
各プロセスユニット10は、感光体ドラム11、帯電チャージャ12、露光装置13、現像器14、感光体ドラム11のクリーニング装置15などを含む。各プロセスユニット10において、露光装置13からの照射光により各感光体ドラム11上に静電潜像が描画され、この静電潜像を現像器14で現像することで、各色のトナー画像が形成される。
【0015】
中間転写ユニット20は、矢印Aの方向に無端状に回転駆動される中間転写ベルト21を備え、各感光体ドラム11と対向する1次転写ローラ22から付与される電界にて、各感光体ドラム11上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト21上に1次転写して合成する。なお、このような電子写真法による画像形成プロセスは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0016】
本体40の下部に設けられる給紙ユニット30は、給紙カセット50に積載された用紙を1枚ずつ取り出す。取り出された各用紙は、給紙ユニット30に備わる給紙ローラ31と捌きローラ32とのニップ部から、タイミングローラ対33を介して、前述の中間転写ベルト21と2次転写ローラ25とのニップ部に搬送され、ここでトナー画像(合成カラー画像)が2次転写される。用紙上のトナー画像は、定着装置35において加熱定着される。その後、用紙は、矢印Bで示すように、排紙ローラ対38から装置本体の上面に配置されたトレイ部5に排出される。
【0017】
(第1の実施形態)
次に、図2〜図6を参照して、第1の実施形態に係る定着装置について説明する。まず、図2において、定着装置35は、大略的には、ケーシング351内に、2個一対の回転体の例示として、互いに対向配置された加熱ローラ352及び加圧ローラ353を備える。定着装置35には、図3に例示するように外部IH定着方式が採用される。外部IH定着方式では、加熱ローラ352の周囲には、金属層を有する定着ベルト354が設けられる。また、定着ベルト354から離れた位置にメインコイル355が設けられる。メインコイル355は、高周波電流が印加されると磁界を発生する。この磁界により、定着ベルト354内の金属層には渦電流が発生する。この渦電流により、金属層さらには定着ベルト354が発熱する。
【0018】
以上の両ローラ352,353のニップには、トナー画像が転写された用紙Pが通紙される。通紙中、加熱ローラ352の定着ベルト354からは、用紙上のトナー画像に熱が与えられ、加圧ローラ353は、その背面側から用紙に圧力を与える。これによりトナー画像が用紙上に定着する。
【0019】
また、図4、図5に示すように、加熱ローラ352において、芯金356の両端には断熱ブッシュ358が設けられる。断熱ブッシュ358は、典型的には樹脂で形成され、略環状形状を有している。各断熱ブッシュ358は、芯金356の外周面と断熱ブッシュ358の内周面とが密着するよう、芯金356に嵌合される。また、この時、芯金356の軸方向端面と、断熱ブッシュ358の外側の軸方向端面とが概ね同一平面となるように、断熱ブッシュ358の長さが設定されている。具体的には、断熱ブッシュ358の軸方向の長さは、加熱ローラ352とともに回転する止め部材360aの外側端部から芯金356の軸方向端面までの長さと一致している。なお、図5において、軸方向は矢印Cで示されている。また、この断熱ブッシュ358は、画像形成装置のフレーム(図示せず)に固定される軸受け(例えばボールベアリング)357に挿通される。なお、図4、図5には、便宜上、芯金356の一方端のみが示されているが、他方端側にも上記と同様の構成が備わる。また、各断熱ブッシュ358には、外側端面から内側端面にわたって、芯金356の軸方向に沿うスリット358aが形成される。また、各断熱ブッシュ358の内側端面にはフランジ358bが設けられる。
【0020】
また、各芯金356の軸方向端面には、抑制部材の一例として押さえ板359が固定手段(例えばネジ)360bにより固定されている。各押さえ板359は、例えば鉄製で、各芯金356の端面よりも大きな面積を有する。本実施形態では、例示的に、各押さえ板359は、断熱ブッシュ358の外径とほぼ同じ大きさの径を有しており、断熱ブッシュ358の外径で囲まれる領域とほぼ同じ面積を有している。
【0021】
次に、図6(a)を参照して、定着装置35の要部の寸法関係について説明する。この寸法関係は、例えば定着装置35の初期状態での値とする。両軸受け357は画像形成装置に固定されるため、両軸受け357の内側面間の距離は固定値Lである。また、上述の通り、断熱ブッシュ358が両軸受け357に挿通される。この時、各軸受け357の内側面と、断熱ブッシュ358のフランジ358bとの間には所定量Δの隙間が設けられる。このように、本実施形態では、固定値Lは、フランジ358bと、軸受け357の内側面との間に、所定量Δの隙間が空くよう設計されている。また、芯金356の端面と押さえ板359の間の隙間は、所定量Δの公差最小時の値よりも小さく設定される。
【0022】
定着装置35によりトナー画像の定着が繰り返されると、図6(b)の矢印Dで示すように、加熱ローラ352が軸方向にずれ、フランジ358bが軸受け357の内側面に接触する場合がある(点線の楕円内を参照)。従来の定着装置では、図11を参照して説明したように、断熱ブッシュ103のフランジ103bが軸受け102からの回転抵抗を受けるため、芯金101と断熱ブッシュ103との間で滑りが発生しやすくなり、異音が発生していた。それに対し、本定着装置35によれば、加熱ローラ352が軸方向にずれ、フランジ358bが軸受け357の内側面に接触すると、芯金356に固定された押さえ板359が断熱ブッシュ358の外側の軸方向端面に接触する。それゆえ、断熱ブッシュ358は押さえ板359からの回転抵抗も受ける。その結果、仮に断熱ブッシュ358が軸受け357から回転抵抗を受けていたとしても、押さえ板359からの回転抵抗により、芯金356と断熱ブッシュ358の接触面で滑りが発生しにくくなる。換言すると、断熱ブッシュ358は芯金356と同期して回転しやすくなる。このように、本定着装置35によれば、芯金356と断熱ブッシュ358の間で滑りの発生を抑えることが可能となるため、従来よりも異音の発生を抑えることが可能となる。
【0023】
また、図6(b)に示すように、加熱ローラ352が、紙面に向かって右方向にずれた場合、右側のフランジ358bが右側の軸受け357の内側面に接触しうる。この場合、左側の断熱ブッシュ358が軸方向にずれても、該断熱ブッシュ358のフランジ358bは左側の軸受け357の内側面には接触しないので、加熱ローラ352の左側からは、本件特許出願で課題視されているような異音は発生しない。
【0024】
(第2の実施形態)
次に、図7を参照して、第2の実施形態に係る定着装置について説明する。図7の定着装置350は、前述の定着装置35と比較すると、断熱ブッシュ358及び押さえ板359に代えて、断熱ブッシュ361及び押さえ板362を備える点で相違する。それ以外に両定着装置35,350の間に相違点は無い。それゆえ、定着装置350において、定着装置35の構成に相当するものには同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
【0025】
各断熱ブッシュ361は、芯金356の端面に対し断熱ブッシュ361の外側端面が予め定められた量だけ突出するように芯金356に嵌合される。
【0026】
また、押さえ板362は、抑制部材の他の一例であり、例えばステンレス製で、約0.3mm程度の板厚を有する。この押さえ板362は、固定手段(例えばネジ)360bにより撓ませた状態で芯金356の端面に固定される。この押さえ板362の撓みにより、押さえ板362は加熱ローラ352の方向に付勢され、断熱ブッシュ361は加熱ローラ352とともに回転する止め部材360aに対し付勢されることになる。
【0027】
以上のような構成により、加熱ローラ352が軸方向にずれた場合、押さえ板362が加熱ローラ352に付勢されているため、押さえ板362は第1の実施形態と比較して、断熱ブッシュ361により密着するので、断熱ブッシュ361は、より大きな回転抵抗を押さえ板362から受けることとなる。従って、芯金356と断熱ブッシュ361の接触面の間での滑りがさらに発生しにくくなる。このように、本定着装置350によれば、第1の実施形態と比較すると、異音の発生をより抑えることが可能となる。
【0028】
なお、以上の実施形態においては、押さえ板362と芯金356の間に、芯金356と断熱ブッシュ361の間での滑りの量を調整するために、図7に示すようにスペーサー363を介在させても構わない。
【0029】
(第3の実施形態)
次に、図8を参照して、第3の実施形態に係る定着装置について説明する。図8の定着装置351は、前述の定着装置35と比較すると、押さえ板359と固定部材360に代えて、抑制部材の他の一例としての係合部364と係合穴365とを備える点で相違する。
【0030】
係合部364は、断熱ブッシュ358の内周面上に形成された突起である。この係合部364は、成形性の良さを重視する場合、断熱ブッシュ358においてスリット358aと対向する位置に形成される。また、係合部364は、組み立て性を重視する場合、スリット358aの近傍に形成される。また、係合穴365は、係合部364が填まり込む穴であり、芯金356の外周面に形成される。
【0031】
以上のような構成により、加熱ローラ352が軸方向にずれた場合、係合部364が係合穴365に填まり込んでいるので、芯金356と断熱ブッシュ358の接触面の間での滑りがさらに発生しにくくなる。それゆえ、本定着装置350によれば、第1の実施形態と同様に、異音の発生を抑えることが可能となる。
【0032】
(付記)
なお、各実施形態では、外部IH定着方式を採用した定着装置35について説明した。外部IH定着方式では、加熱ローラ352は、外部からの磁界により非接触で加熱される。そのため、加熱のために芯金356の端面に孔を形成する必要がない。したがって、外部IH定着方式では、押さえ板359を固定するためのネジ穴を形成しやすい。しかし、押さえ板359のネジ穴を形成可能であれば、外部IH定着方式に限らず、ハロゲンヒータ等で加熱ローラを加熱する定着装置に、押さえ板359等を採用しても構わない。
【0033】
また、各実施形態では、加圧ローラ353を備える定着装置35について説明した。しかし、これに限らず、定着装置には、定着ベルトの裏側に配された固定の加圧パッドを、回転可能な定着ベルトを介して加熱ローラに押圧する構成が採用されても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明に係る定着装置は、加熱ローラからの異音発生を低減可能であり、タンデム方式の電子写真プリンタ以外に、複写機、ファクシミリ、これらの複合機等に適用可能である。
【符号の説明】
【0035】
35,350,351 定着装置
352 加熱ローラ(回転体)
353 加圧ローラ(回転体)
356 芯金
357 軸受け
358,361 断熱ブッシュ
358a スリット
358b フランジ
359,362 押さえ板(抑制部材)
364 係合部(抑制部材)
365 係合穴(抑制部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に搭載され、トナー画像を記録媒体上に定着させる定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
定着装置は、大略的には、図9〜図11に示すように、互いに対向配置された加熱ローラ100と加圧ローラ200とを備える。両ローラ100,200のニップには、トナー画像が担持された記録媒体(例えば用紙)が通紙される。通紙中、加熱ローラ100は、記録媒体主面上のトナー画像に熱を与え、加圧ローラ200は、その背面側から記録媒体に圧力を与える。これによりトナー画像が記録媒体上に定着する。
【0003】
次に、定着装置の具体的な構成を説明する。加熱ローラ100の芯金101の両端は、画像形成装置のフレーム(図示せず)に固定された2個の軸受け(例えばボールベアリング)102に挿通される。なお、図9〜図11には、芯金101の一方端のみが示されている。加熱ローラ100の両端には断熱ブッシュ103が設けられる。断熱ブッシュ103は、典型的には樹脂で形成され、略環状形状を有する。この断熱ブッシュ103は、芯金101に嵌合され、軸受け102に挿通される。この断熱ブッシュ103により、加熱ローラ100から軸受け102への伝熱を防止し、さらには、金属からなる芯金101及び軸受け102同士の接触による異音発生を防止している。
【0004】
このような断熱ブッシュの一例としては、下記の特許文献1に記載されたものがある。特許文献1には、ベアリング内径部と接触するテーパー上の断熱ブッシュを加熱ローラの外側から付勢する技術が記載されている。これにより、加熱ローラ軸と軸受けとの間のガタツキを防止することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−224331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、断熱ブッシュ103には、熱膨張を吸収するために、図9,図10に示すように、芯金101の軸方向(矢印Aで示す)に沿ってスリット103aが形成されている。しかしながら、図10に示すように、加熱ローラ100の回転により、両ローラ100,200の回転軸同士を結ぶ線上にスリット103aが到達すると、加熱ローラ100の回転軸方向への圧力によりスリット103aが開いてしまう。これにより、断熱ブッシュ103の芯金101への嵌合が緩くなり、芯金101と断熱ブッシュ103との間で滑りが発生しやすくなる。
【0007】
また、図11に示すように、断熱ブッシュ103の一端にはフランジ103bが設けられ、これにより加熱ローラ100と軸受102とが接触することを防止している。上記のように断熱ブッシュ103の芯金101への嵌合が緩むと、断熱ブッシュ103は加熱ローラ100に対し軸方向へ移動し易くなるので、フランジ103bが軸受け102の側面に接触する場合がある。この接触により、断熱ブッシュ103は、軸受け102からの回転抵抗を受けるため、芯金101と断熱ブッシュ103との間で滑りがさらに発生しやすくなる。
【0008】
このような芯金101と断熱ブッシュ103の滑りにより、加熱ローラ100からはスティックスリップ音のような異音が発生してしまうという問題点があった。
【0009】
それゆえに、本発明の目的は、異音発生を低減可能な定着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、記録媒体上のトナー画像を、一対の回転体の間を通過させることにより定着させる定着装置であって、少なくとも一方の回転体は、芯金と、該芯金の両端に嵌合され、該芯金の軸方向に沿ってスリットが形成された一対の断熱ブッシュと、を備えるとともに、一対の軸受けによって装置本体に対し回動可能に支持されており、前記回転体の回転中に、前記断熱ブッシュと前記芯金の当接面において滑りが発生することを抑制する抑制部材を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記発明の一態様により、前記回転体が回転中に、断熱ブッシュが芯金に対し滑ることを抑制できるので、定着装置からの異音発生を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の各実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置を示す模式図である。
【図2】図1の定着装置の外観斜視図である。
【図3】外部IH定着方式を示す模式図である。
【図4】第1の実施形態に係る定着装置に備わる加熱ローラの端部の分解斜視図である。
【図5】図4の加熱ローラの端部の断面図である。
【図6】(a)は、定着装置の要部の寸法関係と示す模式図であり、(b)は、定着装置の作用効果の説明に用いられる模式図である。
【図7】第2の実施形態に係る定着装置に備わる加熱ローラの端部の断面図である。
【図8】第3の実施形態に係る定着装置に備わる加熱ローラの端部の断面図である。
【図9】従来の定着装置の加熱ローラ及び加圧ローラの端部を示す斜視図である。
【図10】図9の加熱ローラ及び加圧ローラの端部を示す正面図である。
【図11】図9の加熱ローラの端部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(画像形成装置の概略構成)
まず、本発明の一実施形態に係る定着装置を適用可能な画像形成装置について説明する。図1において、画像形成装置は、例えば、タンデム方式の電子写真法を用いたカラープリンタであり、大略的に、Y,M,C,Kの各色のトナー画像を形成するためのプロセスユニット10(10Y,10M,10C,10K)と、中間転写ユニット20と、記録媒体の典型例としての用紙を収容した給紙ユニット30と、定着装置35と、を本体40に備えている。
【0014】
各プロセスユニット10は、感光体ドラム11、帯電チャージャ12、露光装置13、現像器14、感光体ドラム11のクリーニング装置15などを含む。各プロセスユニット10において、露光装置13からの照射光により各感光体ドラム11上に静電潜像が描画され、この静電潜像を現像器14で現像することで、各色のトナー画像が形成される。
【0015】
中間転写ユニット20は、矢印Aの方向に無端状に回転駆動される中間転写ベルト21を備え、各感光体ドラム11と対向する1次転写ローラ22から付与される電界にて、各感光体ドラム11上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト21上に1次転写して合成する。なお、このような電子写真法による画像形成プロセスは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0016】
本体40の下部に設けられる給紙ユニット30は、給紙カセット50に積載された用紙を1枚ずつ取り出す。取り出された各用紙は、給紙ユニット30に備わる給紙ローラ31と捌きローラ32とのニップ部から、タイミングローラ対33を介して、前述の中間転写ベルト21と2次転写ローラ25とのニップ部に搬送され、ここでトナー画像(合成カラー画像)が2次転写される。用紙上のトナー画像は、定着装置35において加熱定着される。その後、用紙は、矢印Bで示すように、排紙ローラ対38から装置本体の上面に配置されたトレイ部5に排出される。
【0017】
(第1の実施形態)
次に、図2〜図6を参照して、第1の実施形態に係る定着装置について説明する。まず、図2において、定着装置35は、大略的には、ケーシング351内に、2個一対の回転体の例示として、互いに対向配置された加熱ローラ352及び加圧ローラ353を備える。定着装置35には、図3に例示するように外部IH定着方式が採用される。外部IH定着方式では、加熱ローラ352の周囲には、金属層を有する定着ベルト354が設けられる。また、定着ベルト354から離れた位置にメインコイル355が設けられる。メインコイル355は、高周波電流が印加されると磁界を発生する。この磁界により、定着ベルト354内の金属層には渦電流が発生する。この渦電流により、金属層さらには定着ベルト354が発熱する。
【0018】
以上の両ローラ352,353のニップには、トナー画像が転写された用紙Pが通紙される。通紙中、加熱ローラ352の定着ベルト354からは、用紙上のトナー画像に熱が与えられ、加圧ローラ353は、その背面側から用紙に圧力を与える。これによりトナー画像が用紙上に定着する。
【0019】
また、図4、図5に示すように、加熱ローラ352において、芯金356の両端には断熱ブッシュ358が設けられる。断熱ブッシュ358は、典型的には樹脂で形成され、略環状形状を有している。各断熱ブッシュ358は、芯金356の外周面と断熱ブッシュ358の内周面とが密着するよう、芯金356に嵌合される。また、この時、芯金356の軸方向端面と、断熱ブッシュ358の外側の軸方向端面とが概ね同一平面となるように、断熱ブッシュ358の長さが設定されている。具体的には、断熱ブッシュ358の軸方向の長さは、加熱ローラ352とともに回転する止め部材360aの外側端部から芯金356の軸方向端面までの長さと一致している。なお、図5において、軸方向は矢印Cで示されている。また、この断熱ブッシュ358は、画像形成装置のフレーム(図示せず)に固定される軸受け(例えばボールベアリング)357に挿通される。なお、図4、図5には、便宜上、芯金356の一方端のみが示されているが、他方端側にも上記と同様の構成が備わる。また、各断熱ブッシュ358には、外側端面から内側端面にわたって、芯金356の軸方向に沿うスリット358aが形成される。また、各断熱ブッシュ358の内側端面にはフランジ358bが設けられる。
【0020】
また、各芯金356の軸方向端面には、抑制部材の一例として押さえ板359が固定手段(例えばネジ)360bにより固定されている。各押さえ板359は、例えば鉄製で、各芯金356の端面よりも大きな面積を有する。本実施形態では、例示的に、各押さえ板359は、断熱ブッシュ358の外径とほぼ同じ大きさの径を有しており、断熱ブッシュ358の外径で囲まれる領域とほぼ同じ面積を有している。
【0021】
次に、図6(a)を参照して、定着装置35の要部の寸法関係について説明する。この寸法関係は、例えば定着装置35の初期状態での値とする。両軸受け357は画像形成装置に固定されるため、両軸受け357の内側面間の距離は固定値Lである。また、上述の通り、断熱ブッシュ358が両軸受け357に挿通される。この時、各軸受け357の内側面と、断熱ブッシュ358のフランジ358bとの間には所定量Δの隙間が設けられる。このように、本実施形態では、固定値Lは、フランジ358bと、軸受け357の内側面との間に、所定量Δの隙間が空くよう設計されている。また、芯金356の端面と押さえ板359の間の隙間は、所定量Δの公差最小時の値よりも小さく設定される。
【0022】
定着装置35によりトナー画像の定着が繰り返されると、図6(b)の矢印Dで示すように、加熱ローラ352が軸方向にずれ、フランジ358bが軸受け357の内側面に接触する場合がある(点線の楕円内を参照)。従来の定着装置では、図11を参照して説明したように、断熱ブッシュ103のフランジ103bが軸受け102からの回転抵抗を受けるため、芯金101と断熱ブッシュ103との間で滑りが発生しやすくなり、異音が発生していた。それに対し、本定着装置35によれば、加熱ローラ352が軸方向にずれ、フランジ358bが軸受け357の内側面に接触すると、芯金356に固定された押さえ板359が断熱ブッシュ358の外側の軸方向端面に接触する。それゆえ、断熱ブッシュ358は押さえ板359からの回転抵抗も受ける。その結果、仮に断熱ブッシュ358が軸受け357から回転抵抗を受けていたとしても、押さえ板359からの回転抵抗により、芯金356と断熱ブッシュ358の接触面で滑りが発生しにくくなる。換言すると、断熱ブッシュ358は芯金356と同期して回転しやすくなる。このように、本定着装置35によれば、芯金356と断熱ブッシュ358の間で滑りの発生を抑えることが可能となるため、従来よりも異音の発生を抑えることが可能となる。
【0023】
また、図6(b)に示すように、加熱ローラ352が、紙面に向かって右方向にずれた場合、右側のフランジ358bが右側の軸受け357の内側面に接触しうる。この場合、左側の断熱ブッシュ358が軸方向にずれても、該断熱ブッシュ358のフランジ358bは左側の軸受け357の内側面には接触しないので、加熱ローラ352の左側からは、本件特許出願で課題視されているような異音は発生しない。
【0024】
(第2の実施形態)
次に、図7を参照して、第2の実施形態に係る定着装置について説明する。図7の定着装置350は、前述の定着装置35と比較すると、断熱ブッシュ358及び押さえ板359に代えて、断熱ブッシュ361及び押さえ板362を備える点で相違する。それ以外に両定着装置35,350の間に相違点は無い。それゆえ、定着装置350において、定着装置35の構成に相当するものには同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
【0025】
各断熱ブッシュ361は、芯金356の端面に対し断熱ブッシュ361の外側端面が予め定められた量だけ突出するように芯金356に嵌合される。
【0026】
また、押さえ板362は、抑制部材の他の一例であり、例えばステンレス製で、約0.3mm程度の板厚を有する。この押さえ板362は、固定手段(例えばネジ)360bにより撓ませた状態で芯金356の端面に固定される。この押さえ板362の撓みにより、押さえ板362は加熱ローラ352の方向に付勢され、断熱ブッシュ361は加熱ローラ352とともに回転する止め部材360aに対し付勢されることになる。
【0027】
以上のような構成により、加熱ローラ352が軸方向にずれた場合、押さえ板362が加熱ローラ352に付勢されているため、押さえ板362は第1の実施形態と比較して、断熱ブッシュ361により密着するので、断熱ブッシュ361は、より大きな回転抵抗を押さえ板362から受けることとなる。従って、芯金356と断熱ブッシュ361の接触面の間での滑りがさらに発生しにくくなる。このように、本定着装置350によれば、第1の実施形態と比較すると、異音の発生をより抑えることが可能となる。
【0028】
なお、以上の実施形態においては、押さえ板362と芯金356の間に、芯金356と断熱ブッシュ361の間での滑りの量を調整するために、図7に示すようにスペーサー363を介在させても構わない。
【0029】
(第3の実施形態)
次に、図8を参照して、第3の実施形態に係る定着装置について説明する。図8の定着装置351は、前述の定着装置35と比較すると、押さえ板359と固定部材360に代えて、抑制部材の他の一例としての係合部364と係合穴365とを備える点で相違する。
【0030】
係合部364は、断熱ブッシュ358の内周面上に形成された突起である。この係合部364は、成形性の良さを重視する場合、断熱ブッシュ358においてスリット358aと対向する位置に形成される。また、係合部364は、組み立て性を重視する場合、スリット358aの近傍に形成される。また、係合穴365は、係合部364が填まり込む穴であり、芯金356の外周面に形成される。
【0031】
以上のような構成により、加熱ローラ352が軸方向にずれた場合、係合部364が係合穴365に填まり込んでいるので、芯金356と断熱ブッシュ358の接触面の間での滑りがさらに発生しにくくなる。それゆえ、本定着装置350によれば、第1の実施形態と同様に、異音の発生を抑えることが可能となる。
【0032】
(付記)
なお、各実施形態では、外部IH定着方式を採用した定着装置35について説明した。外部IH定着方式では、加熱ローラ352は、外部からの磁界により非接触で加熱される。そのため、加熱のために芯金356の端面に孔を形成する必要がない。したがって、外部IH定着方式では、押さえ板359を固定するためのネジ穴を形成しやすい。しかし、押さえ板359のネジ穴を形成可能であれば、外部IH定着方式に限らず、ハロゲンヒータ等で加熱ローラを加熱する定着装置に、押さえ板359等を採用しても構わない。
【0033】
また、各実施形態では、加圧ローラ353を備える定着装置35について説明した。しかし、これに限らず、定着装置には、定着ベルトの裏側に配された固定の加圧パッドを、回転可能な定着ベルトを介して加熱ローラに押圧する構成が採用されても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明に係る定着装置は、加熱ローラからの異音発生を低減可能であり、タンデム方式の電子写真プリンタ以外に、複写機、ファクシミリ、これらの複合機等に適用可能である。
【符号の説明】
【0035】
35,350,351 定着装置
352 加熱ローラ(回転体)
353 加圧ローラ(回転体)
356 芯金
357 軸受け
358,361 断熱ブッシュ
358a スリット
358b フランジ
359,362 押さえ板(抑制部材)
364 係合部(抑制部材)
365 係合穴(抑制部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体上のトナー画像を、一対の回転体の間を通過させることにより定着させる定着装置であって、
少なくとも一方の回転体は、芯金と、該芯金の両端に嵌合され、該芯金の軸方向に沿ってスリットが形成された一対の断熱ブッシュと、を備えるとともに、一対の軸受けによって装置本体に対し回動可能に支持されており、
前記回転体の回転中に、前記断熱ブッシュと前記芯金の当接面において滑りが発生することを抑制する抑制部材を備えたことを特徴とする、定着装置。
【請求項2】
前記抑制部材は、前記芯金の両端に固定されかつ該両端面よりも大きな面積を有する一対の押さえ板である、請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記一対の断熱ブッシュは内側端面に前記軸受けと対面するフランジを有し、一対の軸受けの内側面間の距離は、前記フランジと前記軸受けの内側の面との間に隙間が空く距離に設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の定着装置。
【請求項4】
前記押さえ板は、前記断熱ブッシュの方向に付勢されている、請求項3に記載の定着装置。
【請求項5】
前記押さえ板の付勢力は調整可能に構成されている、請求項4に記載の定着装置。
【請求項6】
前記抑制部材は、
前記断熱ブッシュの内周面に形成された突起である係合部材と、
前記芯金の外周面に形成され、前記係合部材が填まり込む係合穴と、を含む、請求項1に記載の定着装置。
【請求項7】
前記断熱ブッシュは内側側面に前記軸受けに対面するフランジを有し、一対の軸受けの内側面間の距離は、前記フランジと前記軸受けの内側の面の間に隙間が空く距離に設定されていることを特徴とする、請求項6に記載の定着装置。
【請求項8】
前記少なくとも一方の回転体は外部IH定着方式により加熱される、請求項1〜7のいずれかに記載の定着装置。
【請求項1】
記録媒体上のトナー画像を、一対の回転体の間を通過させることにより定着させる定着装置であって、
少なくとも一方の回転体は、芯金と、該芯金の両端に嵌合され、該芯金の軸方向に沿ってスリットが形成された一対の断熱ブッシュと、を備えるとともに、一対の軸受けによって装置本体に対し回動可能に支持されており、
前記回転体の回転中に、前記断熱ブッシュと前記芯金の当接面において滑りが発生することを抑制する抑制部材を備えたことを特徴とする、定着装置。
【請求項2】
前記抑制部材は、前記芯金の両端に固定されかつ該両端面よりも大きな面積を有する一対の押さえ板である、請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記一対の断熱ブッシュは内側端面に前記軸受けと対面するフランジを有し、一対の軸受けの内側面間の距離は、前記フランジと前記軸受けの内側の面との間に隙間が空く距離に設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の定着装置。
【請求項4】
前記押さえ板は、前記断熱ブッシュの方向に付勢されている、請求項3に記載の定着装置。
【請求項5】
前記押さえ板の付勢力は調整可能に構成されている、請求項4に記載の定着装置。
【請求項6】
前記抑制部材は、
前記断熱ブッシュの内周面に形成された突起である係合部材と、
前記芯金の外周面に形成され、前記係合部材が填まり込む係合穴と、を含む、請求項1に記載の定着装置。
【請求項7】
前記断熱ブッシュは内側側面に前記軸受けに対面するフランジを有し、一対の軸受けの内側面間の距離は、前記フランジと前記軸受けの内側の面の間に隙間が空く距離に設定されていることを特徴とする、請求項6に記載の定着装置。
【請求項8】
前記少なくとも一方の回転体は外部IH定着方式により加熱される、請求項1〜7のいずれかに記載の定着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−97080(P2013−97080A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238132(P2011−238132)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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