説明

画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラム

【課題】本発明は、機内温度を用いた色ずれ量の予測誤差を低減し、色ずれ補正の精度を向上することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の画像形成部により互いに色の異なる画像を中間転写体に転写し、中間転写体に転写された画像を記録紙に転写する画像形成装置において、温度センサと、機内温度と色ずれ量を対応させた色ずれテーブルと、温度センサにより検出された機内温度と色ずれテーブルから、色ずれ量の予測値を算出する色ずれ量予測手段とを備え、温度センサにより検出された機内温度が所定の値に達したときに色ずれ量を算出し、算出した色ずれ量と当該機内温度を用いて色ずれテーブルを更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラムに関し、特に、画像情報に基づいて記録紙上にカラー画像を形成する画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のカラー画像形成装置には、複数の画像形成部を有し、転写ベルト上に順次異なる色の像を転写する方式がある。この方式の問題点としては、機内の温度変化に伴い、レンズやミラーに歪みや変形が生じることで各色の画像を重ね合わせたときの位置が一致せず、色ずれ画像を生じてしまうことが挙げられる。
【0003】
上記問題を解決するために、所定のタイミングで転写ベルト上に色ずれ検出用パターンを形成し、センサで色ずれ検出用パターンを読み取って色ずれ量を検出する。そして、色ずれ検出量に応じて画像書き出しタイミングなどを制御する色ずれ補正技術が知られている。
【0004】
ところが、上記の色ずれ補正は、適当な時間間隔またはプリント枚数毎に色ずれ検出用パターンを形成する必要があるため、ダウンタイムの増加を招いている。この問題に対して、機内温度と色ずれ量の対応関係を予め保持しておき、機内温度から色ずれ量を予測することで、色ずれ検出用パターンを形成せずに色ずれを補正する技術が提案されている。例えば、色ずれ検出用パターンで検出した色ずれ量と機内温度を色ずれテーブルに蓄積し、カラー画像形成装置固有の色ずれ量特性を学習し、色ずれ検出用パターンを形成しないときの色ずれ補正精度を向上させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−281759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載された画像形成装置では、色ずれ発生条件に達したときの機内温度と色ずれ量を色ずれテーブルとして保持している。
【0007】
しかしながら、色ずれ発生条件は、一般的に、連続動作時間や連続プリント枚数が一定以上になるときであるため、色ずれテーブルの情報は、機内温度が高い状態のデータに偏ってしまう可能性がある。そのような偏ったデータではカラー画像形成装置の色ずれ量特性を正しく反映しているとは言い難いため、例えば機内温度が高くない状態における色ずれ補正精度が低い可能性がある。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、機内温度を用いた色ずれ量の予測誤差を低減し、色ずれ補正の精度を向上することができる画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、複数の画像形成手段により互いに色の異なる画像を形成して中間転写体に転写し、前記中間転写体に転写された画像を記録紙に転写する画像形成装置において、前記中間転写体に形成された色ずれ検出用パターンを検出することで前記複数の画像形成手段により前記中間転写体に形成される複数の画像の色ずれ量を算出する色ずれ検出手段と、前記画像形成装置の機内温度を検出する温度検出手段と、前記機内温度と前記色ずれ量を対応させた色ずれテーブルと、前記温度検出手段により検出された機内温度と前記色ずれテーブルから、色ずれ量の予測値を算出する色ずれ量予測手段と、前記色ずれ検出手段により算出された色ずれ量または前記色ずれ量予測手段により算出された色ずれ量の予測値から前記複数の画像形成手段による画像形成タイミングを補正する画像形成タイミング補正手段と、前記温度検出手段により検出された機内温度が所定の値に達したときは、前記色ずれ検出手段により色ずれ量を算出し、算出した色ずれ量と当該機内温度を用いて前記色ずれテーブルを更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、機内温度を用いた色ずれ量の予測誤差を低減し、色ずれ補正の精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置における色ずれ補正動作に関する機能部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】メモリに格納される色ずれテーブルの一例を示す図であり、(a)は、初期データとしての色ずれテーブルの一例であり、(b)は初期データに色ずれ検出データが追加された色ずれテーブルの一例である。
【図4】画像形成装置における画像形成時の色ずれ補正動作の流れを示すフローチャートである(その1)。
【図5】画像形成装置における画像形成時の色ずれ補正動作の流れを示すフローチャートである(その2)。
【図6】転写ベルト上に形成された色ずれ検出用パターンの一例を示す図である。
【図7】画像CLK信号と水平同期信号と画像信号の書き出しタイミングを示したタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0014】
画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色の各色用の画像形成部10a〜10dを有し、画像情報に基づいて記録紙上にカラー画像を形成するカラープリンタである。各色用の画像形成部10a〜10dはユニット化されている。
【0015】
画像形成装置1は、像担持体としての感光ドラム2a〜2dと、半導体レーザーを光源とするレーザースキャナユニット3a〜3dと、現像器4a〜4dと、中間転写体としての転写ベルト5とを備える。さらに、画像形成装置1は、二次転写ローラ6、熱定着器7、中間転写体上に形成された色ずれ検出用パターンを検出するセンサ(レジ検センサ)11、装置の機内温度を検出するための温度センサ12(温度検出手段)を備える。
【0016】
画像形成装置1では、各レーザースキャナユニット3a〜3dにより各色用の感光ドラム2a〜2d上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、各現像器4a〜4dにより現像される。そして、感光ドラム2a〜2d上で現像された各色のトナー画像は転写ベルト5に一次転写される。転写ベルト上の4色のトナー像は、二次転写ローラ6で記録紙に転写され、定着ローラなどからなる熱定着器7により記録紙上に定着される。
【0017】
レーザースキャナユニット3a〜3d内には、それぞれ不図示のBDセンサが設けられており、各感光ドラム2a〜2dを走査する直前のレーザ光の通過を検出し、1ラインの同期信号であるBD信号を発生する。
【0018】
図2は、図1の画像形成装置1における色ずれ補正動作に関する機能部の概略構成を示すブロック図である。
【0019】
図2において、CPU201は、画像形成装置1の動作制御を行う。また、CPU201は、レジ検センサ11の読取値に基づき、色ずれ量を算出し、さらに画像形成タイミングの補正量を算出する。さらに、CPU201は、温度センサ12により検出された機内温度とメモリ202内に格納されている色ずれ変換式に基づき、色ずれ量の予測値を算出し、さらに画像形成タイミングの補正量を算出する。メモリ202には、機内温度とYMCの色ずれ量とを対応づけた色ずれテーブルと、当該色ずれテーブルから算出される、色ずれ変換を行うための色ずれ変換式の情報が格納される。
【0020】
画像形成タイミング制御部205は、不図示のBDセンサから出力された信号に基づいて主走査同期信号を生成し、各レーザースキャナユニット3a〜3dの主走査書き出しタイミングを制御する。また、画像形成タイミング制御部205は、CPU201により算出された画像形成タイミングの補正量に基づいて、レーザースキャナユニット3a〜3dにおけるレーザ露光タイミングや露光速度の調整などを行い、各色の画像形成位置の補正動作を実行する。
【0021】
図3は、メモリ202に格納される色ずれテーブルの一例を示す図であり、(a)は、初期データとしての色ずれテーブルの一例であり、(b)は初期データに色ずれ検出データが追加された色ずれテーブルの一例である。
【0022】
図示例のように、色ずれテーブルには、温度センサ12により検出された機内温度T[deg]とそれに対応した基準色に対する各色の色ずれ量が格納されている。例えば、ブラック(Bk)に対するイエロー(Y)の主走査方向の色ずれ量をΔy、機内温度をTとすると、Δyは次のn次の回帰式で表される。
【0023】
Δy=α+α・T+α・T+α・T+…+α・T (式1)
上式1に色ずれテーブルの値を代入し、例えば最小二乗法によって回帰係数α〜αを求めることができる。このような回帰式(色ずれ変換式)を用いて、機内温度から色ずれ量を予測し、さらに画像形成タイミングの補正を行う(以下、「予測補正」と呼ぶ)。
【0024】
本実施形態では、製品出荷時の色ずれテーブルとして、製品の設計段階に得られた初期データが格納されている。この初期データは、製品の設計段階において、装置の機内温度をモニターしながら機内温度が飽和するまで連続プリント動作を行い、所定の機内温度に達したときに色ずれ検出用パターンの形成、読取を行うことで得られる。この測定を複数の機体について行い、データを平均化処理することで平均的な色ずれテーブルの初期データが得られる。
【0025】
色ずれテーブルは、後述するように、初期データに加えてユーザー使用時に取得された色ずれ検出データがテーブルに追加され(図3(b)参照)、それに合わせて回帰式も更新されていく。これによって、機体ごとに異なる機内温度と色ずれ量の特性を反映した色ずれ予測補正を行うことができる。
【0026】
なお、本実施形態では、色ずれ量として主走査方向の色ずれ量を例として用いたが、これに限定されるものではなく、副走査方向の色ずれ量や傾きなど、その他の色ずれ量であってもよい。
【0027】
次に、本実施形態における色ずれ補正動作の流れについて図4及び図5を参照して説明する。
【0028】
図4及び図5は、画像形成装置1における画像形成時の色ずれ補正動作の流れを示すフローチャートである。なお、本処理は、特に明記する場合を除いてCPU201がメモリ202から読み出した制御プログラムを実行することによりなされるものである。
【0029】
図4において、画像形成装置1では、電源が投入された後、スタンバイ状態(ステップS101)を経て、プリントジョブの入力待ち状態(ステップS102)に移行する。プリントジョブの入力があった場合(ステップS102でYES)、プリントジョブに応じたプリント動作が開始される(ステップS103)。
【0030】
次に、プリント動作の実行中に、CPU201が通常の色ずれ補正動作の実行タイミングであるか否かを判断する(ステップS104)。ここで、色ずれ補正動作実行タイミングとは、装置の印刷枚数が所定値に達したときや連続印刷時間が所定時間に達したときなどのタイミングであり、予め任意に設定が可能なものである。
【0031】
ステップS104で通常の色ずれ補正動作の実行タイミングであると判断された場合、以下に述べる色ずれの検出と補正動作が行われる。
【0032】
まず、ステップS105では、CPU201は、転写ベルト上に所定の色ずれ検出用パターンを形成し、転写ベルト上の両サイドに設けられた一対のレジ検センサ11により色ずれ検出用パターンを読み取る。転写ベルト上に形成された色ずれ検出用パターンの一例を図6に示す。
【0033】
図6において、パターン20a〜20d,21a〜21dは、用紙搬送方向(図中の矢印)の色ずれ量を検出するためのパターンである。パターン22a〜22d,23a〜23dは、用紙搬送方向と直交する主走査方向の色ずれ量を検出するためのパターンである。通常は、転写ベルト5の駆動速度の周期的なムラを考慮して、検出用パターンは一度に複数セット形成され、サンプリング結果を平均化することで、予め定められた基準色との差を取った各色間の色ずれ量が算出される(図4のステップS105)。また、算出された各色間の色ずれ量から、補正する副走査方向の傾きや書き出し位置、主走査方向の書き出し位置や全体倍率など、項目毎に基準色を除く各色の色ずれ補正量が算出される(図5のステップS105)。
【0034】
図4に戻り、算出された色ずれ補正量に基づいて、CPU201が画像形成タイミング補正量を算出し、画像形成タイミング制御部205が画像形成タイミング補正を実行する(ステップS106)。
【0035】
次に、CPU201は、ステップS105で検出された色ずれ量と機内温度を色ずれテーブルに追加し(ステップS107)、その色ずれテーブルを基に新たな回帰式を算出し、回帰式を更新する(ステップS108)。
【0036】
ステップS107、ステップS108について具体例を挙げて説明する。
【0037】
初め、色ずれテーブルが図3(a)に示す状態であったときに、ステップS105にて色ずれ検出時の機内温度が27℃、レジ検センサ11によって検出された色ずれ量が22μmであったとする。この場合、色ずれテーブルは図3(b)のように27℃におけるデータが追加され、図3(b)に示す色ずれテーブルを基にして新たな回帰式が算出される。例えば、ブラック(Bk)基準のイエロー(Y)の色ずれについて二次の回帰式を図3(b)に示す色ずれテーブルから求めた場合、Yは次の回帰式になる。
【0038】
Y=−0.026・T^2+3.93・T−66.7 (式2)
このように、色ずれテーブルは、平均的な値を用いた初期データの状態から、ユーザーの使用時間の経過と共に、個体固有のデータが蓄積されていく。これによって、色ずれテーブルと回帰式は画像形成装置固有の特性が反映されていくこととなる。
【0039】
図4のステップS104において通常の色ずれ補正動作の実行タイミングでないと判断した場合、図5のステップS109に進み、CPU201は、予測補正タイミングであるか否かを判断する。予測補正タイミングであると判断した場合、CPU201は、機内温度の検出値と回帰式によって色ずれ量の予測値を算出し(ステップS110)、画像形成タイミング制御部205が画像形成タイミングを補正する(ステップS111)。ステップS110ではCPU201は色ずれ量予測手段として機能する。予測補正タイミングとは、装置の印刷枚数や連続印刷時間、機内温度の変化量が所定値に達したときなどのタイミングであり、予め任意に設定が可能なものである。なお、予測補正タイミングは、前述の色ずれ検出用パターンの形成を伴う色ずれ補正タイミングよりも頻繁に行われる設定が好ましい。これによって、色ずれ検出用パターン形成を伴う色ずれの補正後から、次の色ずれ補正が行われるまでに生じる色ずれを、予測補正によって低減することができる。
【0040】
予測補正タイミングであった場合について、例として、ブラック(Bk)基準のイエロー(Y)の色ずれに対する補正動作について説明する。
【0041】
ステップS110において、検出した機内温度が36.5℃であり、そのときの温度−色ずれ(Y)の回帰式が上記(式2)であった場合は、イエロー(Y)の色ずれ量の予測値は、この回帰式と検出した機内温度を用いて、Y=42.2[μm]と算出される。
【0042】
ここで、図7のタイミングチャートを用いて、算出された色ずれ量の予測値による画像形成タイミング補正動作について説明する。
【0043】
図7は、画像CLK信号と、前述した水平同期信号と、画像信号の書き出しタイミングを示したタイミングチャートである。
【0044】
水平同期信号は前述のBD信号から形成され(図中t0)、さらに画像信号は水平同期信号(t0)から主走査方向の余白に相当する所定の遅延時間aの後に形成される(図中t1)。色ずれ補正を行っていない初期状態においては、各色ともt1から画像形成が開始される。色ずれ補正時には、この主走査同期タイミングaを色ごとに変更することで画像形成タイミング補正が実行される。本実施形態では、Yの主走査方向の色ずれ量がBk基準で42.2um(例えば、1200dpi時にはレーザ走査時間44ns相当)であったため、イエロー(Y)の主走査同期タイミングaを次式に変更することで、書き出しタイミングの補正を行う。
【0045】
a’=a+44[ns]
このように、基準色(ここではBk)以外の色について、主走査同期タイミングaを色ずれ量の検出結果に応じて変更することで主走査方向の色ずれの補正が行われる。
【0046】
図5に戻り、ステップS109において予測補正タイミングでないと判断された場合、CPU201は、さらに色ずれテーブルのデータ取得タイミングであるか否かを判断する(ステップS112)。色ずれテーブルのデータ取得タイミングであると判断されると、ステップS105と同様に、転写ベルト上に所定の色ずれ検出用パターンを形成し、形成された色ずれ検出用パターンをレジ検センサ11で検出し、色ずれ量を算出する(ステップS113)。
【0047】
次に、ステップS107、ステップS108と同様に、CPU201は、算出された色ずれ量と機内温度を色ずれテーブルに追加更新し(ステップS114)、新たに回帰式を算出し、回帰式を更新する(ステップS115)。
【0048】
ここで、色ずれテーブルのデータ取得タイミングとは、機内温度が所定の値に達したときなど、機内温度によって設定される。所定の機内温度とは、例えば10℃〜45℃の間で5℃毎に設ける、などとして、使用環境として想定される機内温度を網羅するものとする。
【0049】
このように、前述した色ずれ補正実行タイミングの他に、色ずれテーブルのデータ取得タイミングを、機内温度を基準として別に設けることで色ずれテーブルのデータ取得時の機内温度の偏りを低減し、より精度の良い温度−色ずれ回帰式を作成することができる。
【0050】
また、図5のステップS113における色ずれ検出用パターンの形成は、色ずれテーブルへのデータの追加が目的で行われ、そのデータのみを用いた補正動作は行われない。そのため、前述の色ずれ補正時のような、駆動速度ムラを考慮して一度に検出用パターンを複数セット形成する必要はなく、1セットずつ形成するか、或いは一度に基準色+1色のみのパターンを形成するなどとしてもよい。これにより、データ取得のための色ずれ検出用パターン形成に伴うダウンタイムを低減することができる。
【0051】
図4のステップS116では、CPU201は、プリントジョブが終了したか否かを判断し、終了していない場合、ステップS103に戻ってプリントジョブに基づくプリント動作を再開する。一方、プリントジョブが終了したと判断された場合、装置シャットダウン指令があるか否かを判断する(ステップS117)。装置シャットダウン指令がない場合はスタンバイ状態(ステップS101)に戻る一方、装置シャットダウン指令があった場合は、CPU201は装置の電源シャットダウン処理を実行し、本処理を終了する。
【0052】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0053】
1 画像形成装置
5 転写ベルト
11 レジ検センサ
12 温度センサ
201 CPU
202 メモリ
203 第1のAD変換器
204 第2のAD変換器
205 画像形成タイミング制御部
206 レーザースキャナ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像形成手段により互いに色の異なる画像を形成して中間転写体に転写し、前記中間転写体に転写された画像を記録紙に転写する画像形成装置において、
前記中間転写体に形成された色ずれ検出用パターンを検出することで前記複数の画像形成手段により前記中間転写体に形成される複数の画像の色ずれ量を算出する色ずれ検出手段と、
前記画像形成装置の機内温度を検出する温度検出手段と、
前記機内温度と前記色ずれ量を対応させた色ずれテーブルと、
前記温度検出手段により検出された機内温度と前記色ずれテーブルから、色ずれ量の予測値を算出する色ずれ量予測手段と、
前記色ずれ検出手段により算出された色ずれ量または前記色ずれ量予測手段により算出された色ずれ量の予測値から前記複数の画像形成手段による画像形成タイミングを補正する画像形成タイミング補正手段と、
前記温度検出手段により検出された機内温度が所定の値に達したときは、前記色ずれ検出手段により色ずれ量を算出し、算出した色ずれ量と当該機内温度を用いて前記色ずれテーブルを更新する更新手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記色ずれ量予測手段は、前記画像形成装置の印刷枚数、連続印刷時間、または機内温度の変化量が所定の値に達するタイミングで前記色ずれ量の予測値を算出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
複数の画像形成手段により互いに色の異なる画像を形成して中間転写体に転写し、前記中間転写体に転写された画像を記録紙に転写する画像形成装置の制御方法において、
前記中間転写体に形成された色ずれ検出用パターンを検出することで前記複数の画像形成手段により前記中間転写体に形成される複数の画像の色ずれ量を算出する色ずれ検出工程と、
前記画像形成装置の機内温度を温度センサで検出する温度検出工程と、
前記温度検出工程にて検出された機内温度と、前記機内温度と前記色ずれ量を対応させた色ずれテーブルから、色ずれ量の予測値を算出する色ずれ量予測工程と、
前記色ずれ検出工程にて算出された色ずれ量または前記色ずれ量予測工程にて算出された色ずれ量の予測値から前記複数の画像形成手段による画像形成タイミングを補正する画像形成タイミング補正工程と、
前記温度検出工程にて検出された機内温度が所定の値に達したときは、前記色ずれ検出工程にて色ずれ量を算出し、算出した色ずれ量と当該機内温度を用いて前記色ずれテーブルを更新する更新工程と
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の制御方法を画像形成装置に実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−7902(P2013−7902A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140672(P2011−140672)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】