説明

画像形成装置及び現像剤供給装置

【課題】 現像剤の搬送状態を適切にすることによって、良好な画像形成が行われるようにする。
【解決手段】 本装置は、主走査方向に沿った長手方向を有するように形成された搬送電極(63a)を複数備えている。これら複数の搬送電極(63a)は、帯電した現像剤を駆動電圧の印加により搬送し得るように、現像剤搬送方向(TTD)に沿って配列されている。本装置は、現像剤搬送方向(TTD)における上流側から当該現像剤搬送方向(TTD)に沿って対向位置(R3)に向かうにつれて、主走査方向における現像剤の搬送領域が狭くなるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電した現像剤を電界により搬送することで、現像剤担持体に前記現像剤を供給するように構成された、現像剤供給装置に関する。また、本発明は、かかる現像剤供給装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、特開昭63−13073号公報、特開昭63−13074号公報、特開2002−287495号公報、特開2002−307740号公報、特開2004−157259号公報、特開2008−40043号公報、特開2008−52027号公報、特開2008−52034号公報、特開2008−83237号公報、等に開示されているものが知られている。
【0003】
かかる装置は、現像剤搬送方向に沿って配列された複数の搬送電極を備えていて、これら複数の搬送電極に対する駆動電圧の印加により発生する進行波状の電界によって当該現像剤を搬送するように構成されている。
【特許文献1】特開昭63−13073号公報
【特許文献2】特開昭63−13074号公報
【特許文献3】特開2002−287495号公報
【特許文献4】特開2002−307740号公報
【特許文献5】特開2004−157259号公報
【特許文献6】特開2008−40043号公報
【特許文献7】特開2008−52027号公報
【特許文献8】特開2008−52034号公報
【特許文献9】特開2008−83237号公報
【発明の開示】
【0004】
この種の装置において、前記現像剤の搬送状態が不良であると、形成画像にも乱れが生じる。すなわち、この種の装置における前記現像剤の搬送状態を適切にすることによって、良好な画像形成が行われるようになる。本発明は、かかる課題に対処するためになされたものである。
【0005】
<構成>
本発明の画像形成装置は、現像剤担持体と、現像剤供給装置と、を備えている。前記現像剤担持体は、主走査方向と平行な表面である現像剤担持面を有していて、この現像剤担持面に現像剤を担持するように構成されている。例えば、前記現像剤担持体としては、前記現像剤担持面(静電潜像形成面)に静電潜像が形成され得るように構成された静電潜像担持体が用いられ得る。
【0006】
本発明の現像剤供給装置は、帯電した前記現像剤を電界により現像剤搬送方向に搬送することで、対向位置に前記現像剤を供給するように構成されている。ここで、前記現像剤搬送方向は、前記主走査方向と交差する方向である。また、前記対向位置は、当該現像剤供給装置が前記現像剤担持面と対向する位置である。この現像剤供給装置は、搬送電極を複数備えている。これら複数の前記搬送電極は、前記主走査方向に沿った長手方向を有するように形成されている。また、これら複数の前記搬送電極は、駆動電圧の印加により前記現像剤を搬送し得るように、前記現像剤搬送方向に沿って配列されている。
【0007】
本発明の特徴は、前記現像剤供給装置が、前記現像剤搬送方向における上流側から当該現像剤搬送方向に沿って前記対向位置に向かうにつれて、前記主走査方向における前記現像剤の搬送領域が狭くなるように構成されたことにある。
【0008】
具体的には、複数の前記搬送電極は、前記現像剤搬送方向における上流側から当該現像剤搬送方向に沿って前記対向位置に向かうにつれて、前記主走査方向における幅が狭くなるように形成され得る。
【0009】
あるいは、前記現像剤供給装置は、前記現像剤担持面と対向する面であって前記現像剤が搬送される現像剤搬送面から突出するように設けられた、複数のガイド板をさらに備え得る。この場合、複数の前記ガイド板は、前記現像剤搬送方向における上流側端部同士の間隔が、同方向における下流側端部同士の間隔よりも狭くなるように設けられ得る。また、前記ガイド板が、3枚以上設けられる場合、複数の前記ガイド板は、前記上流側端部同士が等間隔、且つ前記下流側端部同士が等間隔になるように設けられ得る。
【0010】
あるいは、複数の前記搬送電極における、前記対向位置の近傍のものは、当該対向位置に向けて開口する平面視にて凹状に形成され得る。
【0011】
なお、複数の前記搬送電極は、平面視にて波状(例えば三角波状)に形成され得る。
【0012】
また、前記現像剤供給装置は、前記対向位置から前記現像剤搬送方向における下流側に向かうにつれて、前記搬送領域が広くなるように構成され得る。
【0013】
<作用・効果>
かかる構成においては、前記現像剤搬送方向における上流側から当該現像剤搬送方向に沿って前記対向位置に向かうにつれて、前記主走査方向における前記現像剤の搬送領域が狭くなる。これにより、前記対向位置における前記現像剤の密度が高くなり、前記現像剤担持面への前記現像剤の供給効率が高くなる。
【0014】
したがって、かかる構成によれば、前記現像剤の搬送状態がより適切となり、良好な画像形成が行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(記述要件・実施可能要件)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。本実施形態に対して施され得る各種の変更(modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
【0017】
<レーザープリンタの全体構成>
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であるレーザープリンタ1の概略構成を示す側面図である。
【0018】
図1を参照すると、レーザープリンタ1は、用紙搬送機構2と、感光体ドラム3と、帯電器4と、スキャナーユニット5と、トナー供給装置6と、を備えている。
【0019】
レーザープリンタ1内に備えられた、図示しない給紙トレイには、シート状の用紙Pが積み重ねられた状態で収容されている。用紙搬送機構2は、用紙Pを所定の用紙搬送経路に沿って搬送し得るように構成されている。
【0020】
本発明の現像剤担持体としての感光体ドラム3の周面には、本発明の現像剤担持面としての潜像形成面LSが形成されている。潜像形成面LSは、主走査方向(図中z軸方向)と平行な円筒面として形成されている。この潜像形成面LSは、電位分布による静電潜像が形成されるとともに、当該静電潜像に対応した位置にて本発明の現像剤としてのトナーを担持するように構成されている。
【0021】
感光体ドラム3は、前記主走査方向と平行な中心軸Cを中心として、図中矢印で示されている方向(図1における時計回り)に回転駆動され得るように構成されている。すなわち、潜像形成面LSが、所定の移動方向、すなわち、前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得るように、感光体ドラム3が構成されている。
【0022】
帯電器4は、潜像形成面LSと対向するように配置されている。この帯電器4は、コロトロン型あるいはスコロトロン型の帯電器であって、潜像形成面LSを一様に正帯電させ得るように構成されている。
【0023】
スキャナーユニット5は、画像データに基づいて変調されたレーザービームLBを生成するように構成されている。すなわち、スキャナーユニット5は、画素の有無によって発光のON/OFFが制御された、所定の波長帯域のレーザービームLBを生成するように構成されている。
【0024】
また、スキャナーユニット5は、生成されたレーザービームLBを、潜像形成面LSにおけるスキャン位置SPにて結像させる(露光する)ように構成されている。ここで、スキャン位置SPは、帯電器4よりも、感光体ドラム3の回転方向(図1における矢印で示されている方向:図中時計回り)における下流側の位置に設けられている。
【0025】
さらに、スキャナーユニット5は、潜像形成面LS上にてレーザービームLBが結像される位置を、前記主走査方向に沿って等速度にて移動させる(走査する)ことで、潜像形成面LS上に静電潜像を形成し得るように構成されている。
【0026】
本発明の現像剤供給装置としてのトナー供給装置6は、感光体ドラム3と対向するように配置されている。トナー供給装置6は、現像位置DPにて、後述する乾式現像剤としてのトナーを帯電した状態で潜像形成面LSに供給し得るように構成されている。ここで、現像位置DPとは、本発明の対向位置に相当するものであって、トナー供給装置6が潜像形成面LSと対向する位置である。このトナー供給装置6の詳細な構成については後述する。
【0027】
次に、レーザープリンタ1の各部の具体的な構成について、詳細に説明する。
【0028】
<用紙搬送機構>
用紙搬送機構2は、一対のレジストローラ21と、転写ローラ22と、を備えている。
【0029】
レジストローラ21は、用紙Pを所定のタイミングにて感光体ドラム3と転写ローラ22との間に向けて送り出し得るように構成されている。
【0030】
転写ローラ22は、感光体ドラム3の外周面である潜像形成面LSと、転写位置TPにて、用紙Pを挟んで対向するように配置されている。また、転写ローラ22は、図中矢印で示されている方向(反時計回り)に回転駆動され得るように構成されている。
【0031】
転写ローラ22は、図示しないバイアス電源回路に接続されている。すなわち、転写ローラ22と感光体ドラム3との間で、潜像形成面LS上に付着したトナー(現像剤)を用紙Pに転写させるための所定の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。
【0032】
<感光体ドラム>
図2は、図1に示されている感光体ドラム3とトナー供給装置6とが対向している部分を拡大した側断面図である。
【0033】
図2を参照すると、感光体ドラム3は、ドラム本体31と、感光層32と、から構成されている。
【0034】
ドラム本体31は、z軸と平行な中心軸Cを有する円筒状の部材であって、アルミニウム等の金属から構成されている。このドラム本体31は、接地されている。
【0035】
感光層32は、ドラム本体31の外周を覆うように設けられている。この感光層32は、所定波長のレーザー光の露光によって電子伝導性を示す、正帯電性の光導電層から構成されている。
【0036】
潜像形成面LSは、感光層32の外周面によって構成されている。すなわち、帯電器4(図1参照)によって一様に正帯電された後に、スキャン位置SPにてレーザービームLBが走査されることで、正電荷のパターンからなる静電潜像LIが形成されるように、潜像形成面LS(感光層32)が構成されている。
【0037】
<トナー供給装置の概略構成>
トナー供給装置6は、帯電したトナーTを電界により後述する所定のトナー搬送方向TTDに搬送することで、現像位置DPにトナーTを供給するように、以下のように構成されている。
【0038】
図2を参照すると、トナー供給装置6のケーシングをなすトナーボックス61は、箱状部材であって、その内部に微粒子状の乾式現像剤としてのトナーTを貯留し得るように構成されている。本実施形態においては、トナーTは、正帯電性、非磁性1成分の、黒色のものが用いられている。
【0039】
トナーボックス61における頂板61aは、感光体ドラム3と近接するように配置されている。この頂板61aは、平面視にて長方形状の平板状部材であって、水平面と平行に配置されている。
【0040】
頂板61aには、トナーTがトナーボックス61の内部から感光層32に向けて図中y軸方向に沿って移動する際に通過し得る貫通孔としての、トナー通過孔61a1が形成されている。このトナー通過孔61a1は、平面視にて、前記主走査方向(図中z軸方向)における感光層32の幅と略同じ長さの長辺を有するとともに前記副走査方向(図中x軸方向)と平行な短辺を有する長方形状に形成されている。
【0041】
トナー通過孔61a1は、頂板61aと感光層32とが最近接している位置の近傍に設けられている。また、トナー通過孔61a1は、その前記副走査方向(図中x軸方向)における中心が、現像位置DPとほぼ一致するように形成されている。
【0042】
トナーボックス61における底板61bは、平面視にて長方形状の板状部材であって、頂板61aの下方に配置されている。底板61bは、図中x軸方向に向かうにしたがって、y軸方向に上昇するように傾斜して配置されている。
【0043】
頂板61a及び底板61bにおける外縁の4辺は、4枚の側板61c(図2においてはこのうちの2枚の側板61cのみが示されている。)によって囲まれている。これら4枚の側板61cの上端及び下端が頂板61a及び底板61bと一体的に接続されることで、トナーボックス61は、トナーTを外部に漏らさないように収容し得るように構成されている。
【0044】
トナーボックス61の最深部には、トナー撹拌部61dが設けられている。トナー撹拌部61dは、トナーボックス61内に貯留されているトナーTを撹拌することで、当該トナーTの集合体に流体の如き流動性を与え得るように構成されている。
【0045】
本実施形態においては、トナー撹拌部61dは、トナーボックス61における一対の側板61cによって回動可能に支持された羽根車状の回転体から構成されている。
【0046】
<トナー電界搬送のための構成の詳細>
トナーボックス61の内部には、トナー電界搬送体62が収容されている。トナー電界搬送体62の表面であるトナー搬送面TTSは、正極性に帯電したトナーTが搬送される面であって、前記主走査方向(図中z軸方向)と平行に形成されている。このトナー搬送面TTSは、現像位置DPの近傍にて潜像形成面LSと対向するように設けられている。
【0047】
トナー電界搬送体62は、トナー搬送面TTSと潜像形成面LSとが、現像位置DPにて最も近接した状態で対向するように配置されている。すなわち、トナー搬送面TTSと潜像形成面LSとが最も近接する最近接位置が、現像位置DPと一致するように、トナー電界搬送体62が配置されている。
【0048】
トナー電界搬送体62は、所定の厚さを有する板状の部材である。このトナー電界搬送体62は、正帯電したトナーTを、トナー搬送面TTS上にて、所定のトナー搬送方向TTDに搬送し得るように構成されている。ここで、トナー搬送方向TTDは、トナー搬送面TTSと平行な方向であって、且つ前記主走査方向(図中z軸方向)と垂直な方向である。すなわち、このトナー搬送方向TTDは、トナー搬送面TTS及び前記副走査方向(図中x軸方向)に沿った方向である。
【0049】
トナー電界搬送体62は、中央部62aと、上流部62bと、下流部62cと、を有している。
【0050】
中央部62aは、感光体ドラム3の前記主走査方向における幅と略同じ長さの長辺を有するとともに、感光体ドラム3の直径よりも長い短辺を有する、略平板状の部分である。この中央部62aは、平面視にて略長方形状に形成されている。また、この中央部62aは、トナー通過孔61a1を挟んで潜像形成面LSと対向するように、頂板61aと略平行に配置されている。
【0051】
上流部62bは、中央部62aよりもトナー搬送方向TTDにおける上流側に設けられた、略平板状の部分である。この上流部62bは、中央部62aに向かうにつれて上昇する斜面を形成するように設けられている。この上流部62bの下端部(トナー搬送方向TTDにおける最上流側の端部)は、トナー撹拌部61dの近傍に設けられている。
【0052】
下流部62cは、中央部62aよりもトナー搬送方向TTDにおける下流側に設けられた、略平板状の部分である。この下流部62cは、中央部62aから離れるにつれて下降する斜面を形成するように設けられている。この下流部62cの下端部(下流部62cのトナー搬送方向TTDにおける最下流側の端部)は、トナーボックス61における底板61bと近接するように設けられている。
【0053】
<<搬送電極基板>>
図3は、図2に示されているトナー供給装置6における、現像位置DPの周辺を拡大した側断面図である。
【0054】
図3を参照すると、トナー電界搬送体62は、搬送電極基板63を備えている。搬送電極基板63は、トナーボックス61における頂板61a及びトナー通過孔61a1を挟んで、潜像形成面LSと対向するように配置されている。
【0055】
搬送電極基板63は、薄板状の部材であって、フレキシブルプリント配線基板と同様の構成を有している。具体的には、搬送電極基板63は、搬送電極63aと、搬送電極支持フィルム63bと、搬送電極コーティング層63cと、搬送電極オーバーコーティング層63dと、から構成されている。この搬送電極基板63は、板状の搬送基板支持部材64によって支持されている。
【0056】
搬送電極63aは、前記主走査方向と平行な(前記副走査方向と直交する)長手方向を有する線状の配線パターンとして形成されている。すなわち、搬送電極63aは、厚さが数十μm程度の銅箔からなる。また、複数の搬送電極63aは、互いに平行に配置されている。そして、これらの搬送電極63aは、トナー搬送方向TTD(前記副走査方向)に沿って配列されている。
【0057】
また、搬送電極63aは、トナー搬送面TTSに沿って配置されている。すなわち、搬送電極63aは、トナー搬送面TTSの近傍に配置されている。
【0058】
前記副走査方向に沿って多数配列された各搬送電極63aは、3本置きに同一の電源回路に接続されている。すなわち、電源回路VAに接続された搬送電極63a,電源回路VBに接続された搬送電極63a,電源回路VCに接続された搬送電極63a,電源回路VDに接続された搬送電極63a,電源回路VAに接続された搬送電極63a,電源回路VBに接続された搬送電極63a,電源回路VCに接続された搬送電極63a・・・が、前記副走査方向に沿って順に配列されている。
【0059】
ここで、図4は、図3に示されている各電源回路VAないしVDの出力波形の一例を示すグラフである。本実施形態においては、図4に示されているように、各電源回路VAないしVDは、ほぼ同一波形の交流電圧である駆動電圧を出力し得るように構成されている。また、各電源回路VAないしVDが発生する電圧の波形における位相が、90°ずつ異なるように、各電源回路VAないしVDが構成されている。すなわち、電源回路VAから電源回路VDに向かう順に、電圧の位相が90°ずつ遅れるようになっている。
【0060】
このように、搬送電極基板63は、各搬送電極63aに対して上述のような駆動電圧が印加されて、前記副走査方向に沿った進行波状の電界が発生することで、正帯電したトナーTをトナー搬送方向TTDに搬送し得るように構成されている。
【0061】
複数の搬送電極63aは、搬送電極支持フィルム63bの表面上に形成されている。搬送電極支持フィルム63bは、可撓性のフィルムであって、ポリイミド樹脂等の絶縁性の合成樹脂から構成されている。
【0062】
搬送電極コーティング層63cは、絶縁性の合成樹脂から構成されている。この搬送電極コーティング層63cは、搬送電極支持フィルム63bにおける搬送電極63aが設けられている表面、及び搬送電極63aを覆うように設けられている。
【0063】
搬送電極コーティング層63cの上には、搬送電極オーバーコーティング層63dが設けられている。すなわち、上述の搬送電極コーティング層63cは、搬送電極オーバーコーティング層63dと搬送電極63aとの間に形成されている。
【0064】
そして、上述のトナー搬送面TTSは、搬送電極オーバーコーティング層63dの表面からなり、凹凸の極めて少ない平滑な面として形成されている。
【0065】
<実施形態の特徴構成の一具体例>
図5は、図3に示されているトナー電界搬送体62の一具体例を示す一部平面図である。以下、図3及び図5を参照すると、本実施形態のトナー電界搬送体62は、トナー搬送方向TTDにおける上流側から当該トナー搬送方向TTDに沿って現像位置DPに向かうにつれて、前記主走査方向におけるトナーTの搬送領域が狭くなるように構成されている。
【0066】
具体的には、搬送電極63aは、その前記主走査方向における幅が以下の通りとなるように形成されている:(1)トナー搬送方向TTDにおける上流側に位置する上流側領域R1(図2における上流部62bを含む)にて略同一、(2)上述の上流側領域R1よりも下流側且つトナー通過孔61a1(現像位置DP)よりも上流側である上流側遷移領域R2にて、トナー搬送方向TTDに沿って現像位置DPに向かうにつれて狭くなり、(3)上述の上流側遷移領域R2よりも下流側であってトナー通過孔61a1に対応する対向領域R3にて略同一。
【0067】
また、トナー電界搬送体62は、複数(本実施形態の具体例では5枚)のガイド板65を備えている。ガイド板65は、トナー搬送面TTSから突出するように設けられている。これらのガイド板65は、上流側端部65a(トナー搬送方向TTDにおける上流側の端部)同士の間隔が、下流側端部65b(トナー搬送方向TTDにおける下流側の端部)同士の間隔よりも狭くなるように設けられている。また、これらのガイド板65は、上流側端部65a同士が等間隔、且つ下流側端部65b同士が等間隔になるように設けられている。
【0068】
さらに、本実施形態のトナー電界搬送体62は、現像位置DPからトナー搬送方向TTDにおける下流側に向かうにつれて、前記主走査方向におけるトナーTの搬送領域が広くなるように構成されている。
【0069】
具体的には、搬送電極63aは、その前記主走査方向における幅が以下の通りとなるように形成されている:(4)上述の対向領域R3よりも下流側に位置する下流側遷移領域R4にて、トナー搬送方向TTDに沿って現像位置DPから遠ざかるにつれて広くなり、(5)上述の下流側遷移領域R4よりも下流側に位置する下流側領域R5(図2における下流部62cを含む)にて略同一。
【0070】
<レーザープリンタの動作の概要>
次に、上述のように構成されたレーザープリンタ1による動作の概要について、図面を適宜参照しつつ説明する。
【0071】
<<給紙動作>>
まず図1を参照すると、図示しない前記給紙トレイ上に積載された用紙Pの先端が、レジストローラ21まで送られる。このレジストローラ21にて、用紙Pの斜行が補正されるとともに、搬送タイミングが調整される。その後、用紙Pは、転写位置TPまで給送される。
【0072】
<<潜像形成面上へのトナー像の担持>>
上述のように用紙Pが転写位置TPに向けて搬送されている間に、感光体ドラム3の周面である潜像形成面LS上に、以下のようにしてトナーTによる像が担持される。
【0073】
<<<静電潜像の形成>>>
感光体ドラム3の潜像形成面LSは、まず、帯電器4によって、正極性に一様に帯電される。
【0074】
帯電器4によって帯電された潜像形成面LSは、感光体ドラム3の図中矢印で示されている方向(時計回り)の回転により、スキャナーユニット5と対向する(正対する)位置であるスキャン位置SPまで、前記副走査方向に沿って移動する。
【0075】
図2を参照すると、スキャン位置SPにて、画像情報に基づいて変調されたレーザービームLBが、前記主走査方向に沿って走査されつつ、潜像形成面LSに照射される。このレーザービームLBの変調状態に応じて、潜像形成面LS上の正電荷が消失する部分が生じる。これにより、潜像形成面LS上に、正電荷のパターン(画像状分布)による静電潜像LIが形成される。
【0076】
潜像形成面LSに形成された静電潜像LIは、感光体ドラム3の図中矢印で示されている方向(時計回り)の回転により、トナー供給装置6と対向する現像位置DPに向かって移動する。
【0077】
<<<帯電トナーの搬送・供給>>>
図2を参照すると、トナー撹拌部61dによって、トナーボックス61内に貯留されているトナーTが流動化される。具体的には、トナー撹拌部61dを構成する羽根車が、図中矢印で示されている方向(時計回り)に回転する。
【0078】
このトナー撹拌部61dの動作により、トナーTと上流部62bにおけるトナー搬送面TTS(図3における合成樹脂製の搬送電極オーバーコーティング層63dの表面)とが摩擦する。これにより、トナーTが正極性に帯電させられる。
【0079】
ここで、上述したように、トナー電界搬送体62(上流部62b)のトナー搬送方向TTDにおける上流側(図中左側)の端部が、トナーTの中に埋没している。よって、トナーボックス61内に貯留されているトナーTが、上流部62bにおけるトナー搬送面TTS上に常に供給される。
【0080】
また、トナー電界搬送体62における複数の搬送電極63aに対して、進行波状の駆動電圧が印加される。これにより、トナー搬送面TTS上には、所定の進行波状の電界が形成される。この進行波状の電界により、正帯電のトナーTが、トナー搬送面TTS上にて、トナー搬送方向TTDに沿って搬送される。
【0081】
図6Aないし図6Cは、図3に示されている搬送電極基板63におけるトナー搬送面TTSの周辺を拡大して示す側断面図である。なお、図3にて電源回路VAと接続されている搬送電極63aは、図6Aないし図6Cにおいて、搬送電極63aAと示されている。搬送電極63aBないし搬送電極63aDも同様である。
【0082】
以下、正帯電のトナーTが、トナー搬送面TTS上にて、トナー搬送方向TTDに搬送される様子について、図4及び図6Aないし図6Cを参照しつつ説明する。
【0083】
図4に示されているように、各電源回路VAないしVDから、ほぼ同一波形の交流電圧が、電源回路VAから電源回路VDに向かう順に位相が90°ずつ遅れるように出力される。
【0084】
図4における時点t1においては、図6Aに示されているように、搬送電極63aAと搬送電極63aBとの間の位置であるAB間位置にて、トナー搬送方向TTDと逆向き(xと反対の方向)の電界EF1が形成される。
【0085】
一方、搬送電極63aCと搬送電極63aDとの間の位置であるCD間位置には、トナー搬送方向TTDと同じ向き(x方向)の電界EF2が形成される。
【0086】
また、搬送電極63aBと搬送電極63aCとの間の位置であるBC間位置、及び搬送電極63aDと搬送電極63aAとの間の位置であるDA間位置には、トナー搬送方向TTDに沿った方向の電界が形成されない。
【0087】
すなわち、時点t1においては、前記AB間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと逆向きの静電力を受ける。
【0088】
また、前記BC間位置及び前記DA間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDに沿った方向の静電力をほとんど受けない。
【0089】
また、前記CD間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと同じ向きの静電力を受ける。
【0090】
よって、時点t1においては、正帯電のトナーTは、前記DA間位置に集められる。
【0091】
同様に、時点t2においては、図6Bに示されているように、正帯電のトナーTは、前記AB間位置に集められる。次いで、時点t3になると、図6Cに示されているように、正帯電のトナーTは、前記BC間位置に集められる。
【0092】
すなわち、トナーTが集められる領域が、時間の経過に伴い、トナー搬送面TTS上を、トナー搬送方向TTDに沿って移動していく。
【0093】
このように、各搬送電極63aに対して、図4に示されているような電圧が印加されることで、トナー搬送面TTS上にて、進行波状の電界が形成される。これにより、正帯電したトナーTが、図中y方向にホッピングしつつ、トナー搬送方向TTDに沿って搬送される。
【0094】
<<<静電潜像の現像>>>
図3を参照すると、上述のようにして正帯電のトナーTは、現像位置DPに供給される。
【0095】
この現像位置DPの近傍にて、潜像形成面LSに形成された静電潜像LIが、トナーTによって現像される。すなわち、潜像形成面LS上であって、静電潜像LIにおける正電荷が消失した部分に、トナーTが付着する。これにより、トナーTによる画像(以下、「トナー像」と称する。)が、潜像形成面LS上に担持される。
【0096】
<<潜像形成面から用紙へのトナー像の転写>>
図1を参照すると、上述のようにして感光体ドラム3の潜像形成面LS上に担持されたトナー像は、当該潜像形成面LSが図中矢印で示されている方向(時計回り)に回転することにより、転写位置TPに向けて搬送される。そして、この転写位置TPにて、トナー像が、潜像形成面LSから用紙P上に転写される。
【0097】
<実施形態の構成による作用・効果>
本実施形態においては、搬送電極63aの前記主走査方向における幅が上述のように設定され、且つ複数のガイド板65が上述のように配置される。
【0098】
これにより、トナー搬送方向TTDにおける上流側からトナー搬送方向TTDに沿って現像位置DPに向かうにつれて、前記主走査方向におけるトナーTの搬送領域が狭くされる。
【0099】
すると、現像位置DPにおけるトナーTの密度が高くなる。すなわち、現像位置DPを含む現像領域(静電潜像LIのトナーTによる現像が行われる領域:対向領域R3)におけるトナーTの密度が、供給領域(上述の現像領域へトナーTを供給するための領域:上流側領域R1及び上流側遷移領域R2)よりも高くなる。このとき、トナーTがより高く舞い上がる。したがって、潜像形成面LSへのトナーTの供給効率が高くなる。
【0100】
また、現像位置DPを通過した後の前記主走査方向におけるトナーTの搬送領域が広くされる。したがって、上述の現像領域における、トナーTの滞留及び凝集の発生が、可及的に抑制される。
【0101】
このように、本実施形態の構成によれば、トナーTの搬送状態がより適切となり、良好な画像形成が行われる。
【0102】
<変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施形態を、単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
【0103】
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部材に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部材の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が援用され得るものとする。
【0104】
もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたもの限定されるものではない。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
【0105】
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態及び下記変形例の記載に基づいて限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し、許されない。
【0106】
(1)本発明の適用対象は、単色のレーザープリンタに限定されない。例えば、本発明は、カラーのレーザープリンタや、単色及びカラーの複写機等の、いわゆる電子写真方式の画像形成装置に対して、好適に適用され得る。このとき、感光体の形状は、上述の実施形態のようなドラム状でなくてもよい。例えば、平板状や無端ベルト状等であってもよい。また、露光光源としては、レーザースキャナ以外のもの(LED、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、蛍光体、等)が好適に用いられ得る。
【0107】
あるいは、本発明は、上述の電子写真方式以外の方式(例えば、感光体を用いないトナージェット方式、イオンフロー方式、マルチスタイラス電極方式、等)の画像形成装置に対しても、好適に適用され得る。
【0108】
(2)図7及び図8は、図3に示されているトナー電界搬送体62の他の具体例を示す一部平面図である。なお、図7及び図8においては、図示の簡略化のため、ガイド板65の図示は省略されているものとする(後述する図9においても同様である)。
【0109】
図7及び図8に示されているように、対向領域R3の近傍の上流側遷移領域R2において、搬送電極63aが、現像位置DPに向けて開口する平面視にて凹状に形成されていてもよい。
【0110】
具体的には、図7に示されているように、上流側遷移領域R2において、搬送電極63aの前記主走査方向における両端部が屈曲され得る。この屈曲の度合いは、一定でも差し支えないが、図7に示されているように対向領域R3に向かうにつれて大きくされることが好適である。また、上流側遷移領域R2の搬送電極63aの、前記主走査方向と平行な中央部は、対向領域R3の搬送電極63aと同じ幅であってもよい。
【0111】
あるいは、図8に示されているように、上流側遷移領域R2の搬送電極63aは、円弧状に形成され得る。この円弧の曲率は、図8に示されているように、対向領域R3に向かうにつれて大きくされることが好適である。すなわち、例えば、上流側遷移領域R2の複数の搬送電極63aは、同心円状に形成され得る。
【0112】
(3)図9は、図3に示されているトナー電界搬送体62のさらに他の具体例を示す一部平面図である。
【0113】
本発明の発明者は、計算機シミュレーションにより、トナーTの以下の挙動を確認した。
【0114】
すなわち、搬送電極63aの形状が図5に示されているような直線状である場合、搬送電極基板63によって実質的に拘束される(駆動電圧の周波数に追従できる)トナーTの数には制限があり、かかる制限を超えるトナーTはトナー搬送面TTSの上空を舞う。
【0115】
一方、搬送電極63aの形状が図9に示されているような平面視にて三角波状である場合、トナーTに対して前記主走査方向の静電気力が生じる。このため、トナーTの密度分布が、搬送電極63aの主走査方向における形状の波長に対応して生じる。そして、トナーTの密度が高い位置にて、トナーTが高く舞い上がる。
【0116】
以上のことから、図9に示されているように、搬送電極63aの形状を三角波状としつつ、トナー搬送方向TTDにおける上流側からトナー搬送方向TTDに沿って現像位置DPに向かうにつれて前記主走査方向におけるトナーTの搬送領域を狭くすることで、潜像形成面LSへのトナーTの供給効率が、よりいっそう高くなる。
【0117】
なお、搬送電極63aの三角波形状は、図9に示されているように二等辺三角形状であってもよいし、図10Aに示されているように非二等辺三角形状であってもよい。この図10Aにおいては、図9と同様の形状が想像線(2点鎖線)で示されているものとする。
【0118】
具体的には、例えば、図10Aに示されているように、トナー搬送方向TTDにおける上流側の角部が、長手方向(前記主走査方向:図中左右方向)に沿って外側に広がるように、搬送電極63aの三角波形状が設定され得る。この場合、上述の角部の外側に広がる度合いは、一定であってもよい。あるいは、上述の角部が、長手方向に沿って外側に向かうにつれて、より外側に広がるように、搬送電極63aの三角波形状が設定され得る(このとき、搬送電極63aの三角波形状は、長手方向における中央部に向かうにつれて二等辺三角形状に近づき、同中央部にて略二等辺三角形状となり得る。)。
【0119】
また、図10Bに示されているように、トナー搬送方向TTDに向かうにつれて、搬送電極63aの三角波形状が、長手方向に沿って内側にオフセットするようになっていてもよい(オフセットしていない状態が想像線で示されている)。これにより、図10Cに示されているように、トナーがトナー搬送方向TTDに向かうにつれて長手方向に沿って内側に寄せられるような搬送電界が発生する(図中黒塗り矢印参照)。
【0120】
なお、搬送電極63aの平面形状が、三角波の角部が丸められた形状であったり、複数の三角波が複合した(すなわち三角波の1辺がギザギザ状の)形状であったり、三角波状以外の波状(正弦波状、多数の円弧をつなげた形状、等)であったりした場合であっても、上述と同様の作用・効果が奏され得る。
【0121】
(4)ガイド板65は、なくてもよい。すなわち、ガイド板65が省略されても、搬送電極63aの上述のような構成により、本発明の所定の作用・効果が得られる。
【0122】
(5)搬送電極基板63の構成は、上述の実施形態のものに限定されない。例えば、搬送電極オーバーコーティング層63dは省略され得る。あるいは、搬送電極63aが搬送電極支持フィルム63b内に埋め込まれることで、搬送電極コーティング層63c及び搬送電極オーバーコーティング層63dの双方が省略され得る。
【0123】
(6)図5を参照すると、各電源回路VA〜VDが発生する電圧の波形は、矩形波状以外にも、正弦波状や三角波状等の任意のものが用いられ得る。
【0124】
また、上述の実施形態においては、4つの電源回路VA〜VDが設けられるとともに、各電源回路VA〜VDが発生する電圧の位相が90°ずつ異なっていた。もっとも、本発明はこれに限定されず、例えば、3つの電源回路が備えられるとともに、各電源回路が発生する電圧の位相が120°ずつ異なるようになっていてもよい。
【0125】
(7)その他、いちいち言及しないが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、これら以外の種々の変形が可能である。
【0126】
また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態であるレーザープリンタの概略構成を示す側面図である。
【図2】図1に示されている感光体ドラムとトナー供給装置とが対向している部分を拡大した側断面図である。
【図3】図2に示されているトナー供給装置における、現像位置の周辺を拡大した側断面図である。
【図4】図3に示されている各電源回路の出力波形の一例を示すグラフである。
【図5】図3に示されているトナー電界搬送体の一具体例を示す一部平面図である。
【図6A】図3に示されている搬送電極基板におけるトナー搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。
【図6B】図3に示されている搬送電極基板におけるトナー搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。
【図6C】図3に示されている搬送電極基板におけるトナー搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。
【図7】図3に示されているトナー電界搬送体の他の具体例を示す一部平面図である。
【図8】図3に示されているトナー電界搬送体のさらに他の具体例を示す一部平面図である。
【図9】図3に示されているトナー電界搬送体のさらに他の具体例を示す一部平面図である。
【図10A】図9に示されている搬送電極の形状の一変形例を示す一部拡大平面図である。
【図10B】図9に示されている搬送電極の形状の他の変形例を示す一部拡大平面図である。
【図10C】図10Bに示されている搬送電極による発生電界の様子を示す一部拡大平面図である。
【符号の説明】
【0128】
1…レーザープリンタ(画像形成装置)
2…用紙搬送機構
21…レジストローラ
22…転写ローラ
3…感光体ドラム(現像剤担持体)
31…ドラム本体
32…感光層
4…帯電器
5…スキャナーユニット
6…トナー供給装置(現像剤供給装置)
61…トナーボックス
61a…頂板
61a1…トナー通過孔
61b…底板
61c…側板
61d…トナー撹拌部
62…トナー電界搬送体
62a…中央部
62b…上流部
62c…下流部
63…搬送電極基板
63a…搬送電極
63b…搬送電極支持フィルム
63c…搬送電極コーティング層
63d…搬送電極オーバーコーティング層
64…搬送基板支持部材
65…ガイド板
65a…上流側端部
65b…下流側端部
C…中心軸
DP…現像位置(対向位置)
LB…レーザービーム
LI…静電潜像
LS…潜像形成面(現像剤担持面)
P…用紙
R1…上流側領域
R2…上流側遷移領域
R3…対向領域
R4…下流側遷移領域
R5…下流側領域
SP…スキャン位置
T…トナー(現像剤)
TP…転写位置
TTD…トナー搬送方向(現像剤搬送方向)
TTS…トナー搬送面
z…主走査方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主走査方向と平行な表面である現像剤担持面に現像剤を担持するように構成された、現像剤担持体と、
帯電した前記現像剤を電界により前記主走査方向と交差する現像剤搬送方向に搬送することで、前記現像剤担持面と対向する位置である対向位置に前記現像剤を供給するように構成された、現像剤供給装置と、
を備えた、画像形成装置において、
前記現像剤供給装置は、
前記主走査方向に沿った長手方向を有するように形成された搬送電極を複数備えていて、複数の前記搬送電極は、駆動電圧の印加により前記現像剤を搬送し得るように前記現像剤搬送方向に沿って配列され、
前記現像剤搬送方向における上流側から当該現像剤搬送方向に沿って前記対向位置に向かうにつれて、前記主走査方向における前記現像剤の搬送領域が狭くなるように構成されたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の、画像形成装置であって、
複数の前記搬送電極は、前記現像剤搬送方向における上流側から当該現像剤搬送方向に沿って前記対向位置に向かうにつれて、前記主走査方向における幅が狭くなるように形成されたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の、画像形成装置であって、
複数の前記搬送電極は、平面視にて三角波状に形成されたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の、画像形成装置において、
前記現像剤担持面と対向する面であって前記現像剤が搬送される現像剤搬送面から突出するように設けられた、複数のガイド板をさらに備え、
複数の前記ガイド板は、前記現像剤搬送方向における上流側端部同士の間隔が、同方向における下流側端部同士の間隔よりも狭くなるように設けられたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の、画像形成装置であって、
前記ガイド板は、3枚以上設けられていて、
複数の前記ガイド板は、前記上流側端部同士が等間隔、且つ前記下流側端部同士が等間隔になるように設けられたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載の、画像形成装置であって、
前記現像剤供給装置は、
前記対向位置から前記現像剤搬送方向における下流側に向かうにつれて、前記搬送領域が広くなるように構成されたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1項に記載の、画像形成装置であって、
複数の前記搬送電極における、前記対向位置の近傍のものは、当該対向位置に向けて開口する平面視にて凹状に形成されたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項8】
帯電した現像剤を電界により主走査方向と交差する現像剤搬送方向に搬送することで、現像剤担持体の前記主走査方向と平行な表面であって前記現像剤を担持する現像剤担持面と対向する位置である対向位置に前記現像剤を供給するように構成された、現像剤供給装置において、
前記主走査方向に沿った長手方向を有するように形成された搬送電極を複数備えていて、複数の前記搬送電極は、駆動電圧の印加により前記現像剤を搬送し得るように前記現像剤搬送方向に沿って配列され、
前記現像剤搬送方向における上流側から当該現像剤搬送方向に沿って前記対向位置に向かうにつれて、前記主走査方向における前記現像剤の搬送領域が狭くなるように構成されたことを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項9】
請求項8に記載の、現像剤供給装置であって、
複数の前記搬送電極は、前記現像剤搬送方向における上流側から当該現像剤搬送方向に沿って前記対向位置に向かうにつれて、前記主走査方向における幅が狭くなるように形成されたことを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項10】
請求項9に記載の、現像剤供給装置であって、
複数の前記搬送電極は、平面視にて三角波状に形成されたことを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項11】
請求項8ないし請求項10のうちのいずれか1項に記載の、現像剤供給装置において、
前記現像剤担持面と対向する面であって前記現像剤が搬送される現像剤搬送面から突出するように設けられた、複数のガイド板をさらに備え、
複数の前記ガイド板は、前記現像剤搬送方向における上流側端部同士の間隔が、同方向における下流側端部同士の間隔よりも狭くなるように設けられたことを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項12】
請求項11に記載の、現像剤供給装置であって、
前記ガイド板は、3枚以上設けられていて、
複数の前記ガイド板は、前記上流側端部同士が等間隔、且つ前記下流側端部同士が等間隔になるように設けられたことを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項13】
請求項8ないし請求項12のうちのいずれか1項に記載の、現像剤供給装置であって、
前記現像剤供給装置は、
前記対向位置から前記現像剤搬送方向における下流側に向かうにつれて、前記搬送領域が広くなるように構成されたことを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項14】
請求項8ないし請求項13のうちのいずれか1項に記載の、現像剤供給装置であって、
複数の前記搬送電極における、前記対向位置の近傍のものは、当該対向位置に向けて開口する平面視にて凹状に形成されたことを特徴とする、現像剤供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【公開番号】特開2009−288299(P2009−288299A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137988(P2008−137988)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】