説明

画像形成装置

【課題】 画像形成部に画像読取部が取り付けられた場合に、画像読取部の荷重で画像形成部が歪んだり倒れたりすることを防止することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像読取装置100に位置決めピン101,102を設け、画像形成装置枠体Wの側板29,30に、それぞれ水平部29a,29b、水平部30a,30bを設ける。そして、位置決めピン101と水平部29a,29bとを嵌合させ、位置決めピン102と水平部30a,30bとを嵌合させることにより、画像読取装置100を画像形成装置枠体Wに組み付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート等の記録媒体上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタ、あるいは、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像形成装置として、原稿を読み取る画像読取装置を、該画像読取装置で読み取った画像やデータを転写材に印字する画像形成装置に組み立て可能な画像形成装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このような画像形成装置においては、画像形成装置の上方に画像読取装置が搭載されて嵌合、位置決めされる。そして、画像形成装置を構成する枠体は2つの対向する側板を持ち、画像読取装置の嵌合部材は画像形成装置の枠体の2つの対向する側板の上部に嵌合される。
【特許文献1】特開2002−111935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、画像形成装置の枠体の2つの側板の上方に画像読取装置が搭載された場合には、画像形成装置の枠体に画像読取装置の重量が加わり、画像形成装置の枠体が撓んだり、倒れたりすることが懸念される。
【0005】
画像形成装置の枠体が撓んだり、倒れたりした場合には、光学ユニットを固定する台にも歪みが発生してしまい、転写材に対する光学ユニットの位置が変化して印字されて画像が悪化するおそれがある。
【0006】
また、最近は画像読取装置に原稿を流し読みすることで大量の原稿を自動・高速で読み取るオート・ドキュメント・フィーダ(ADF)や転写材に印字・排出されたシートをステイプルする後処理装置なども取り付けられるものもあり、画像読取装置の重量が重くなり、画像読取装置を支える画像形成装置の側板の強度が必要になってきている。
【0007】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、画像形成部に画像読取部が取り付けられた場合に、画像読取部の荷重で画像形成部が歪んだり倒れたりすることを防止することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明にあっては
画像形成部と、前記画像形成部に載置される画像読取部と、を有し、前記画像読取部と前記画像形成部は一方が突状部を、他方が開口部を備え、前記突状部が前記開口部に挿入されることにより前記画像形成部に対して前記画像読取部が位置決めされる画像形成装置において、
前記突状部の前記開口部への挿入方向に関して前記開口部は離れた位置に複数設けられ、前記突状部は複数の前記開口部と嵌合することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成部に画像読取部が取り付けられた場合に、画像読取部の荷重で画像形成部が歪んだり倒れたりすることを防止することが可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の概略断面図である。図2は、図1に示す画像形成装置の左断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置は、原稿を読み取る画像読取装置(画像読取部)100を、画像読取装置100で読み取った画像やデータを転写材に印字可能な画像形成装置本体(画像形成部)Mの上方に組み付けた(取り付けた)ものである。
【0012】
画像形成装置本体M内には、レーザースキャナ15、感光ドラム14と、図示しない一次帯電器と図示しない現像器を含む印字プロセスユニット16、転写ローラ17、定着器T、搬送ローラ対18,19,20,21,22,23、給紙カセット24,25と給紙ローラ(ピックアップローラ)26、分離搬送ローラ対27等が設置されている。
【0013】
給紙カセット24内に積載収納されたシート状の記録材(以下、単に「シート材」という)Sは、反時計方向に回転する給紙ローラ26により給送され、シート材ガイド28に導かれて搬送ローラ対20,21,22へ送られる。
【0014】
次いで、シート材Sは搬送ローラ対23によって感光ドラム14と転写ローラ17との間に送られる。
【0015】
感光ドラム14は時計方向に回転しており、一次帯電器で均一に帯電されている。そして、その外周面には、レーザースキャナ15からのレーザー光により静電潜像が順次形成され、続いてその静電潜像が現像器で現像され、トナー像が形成される。
【0016】
感光ドラム14と転写ローラ17との間に送られたシート材には、感光ドラム14上のトナー像が転写ローラ17により順次転写される。
【0017】
このようにしてトナー像が転写されたシート材Sは定着器Tへ送られ、ここで加熱、加圧されてトナー像がシート材Sに定着する。
【0018】
定着器Tは内部にヒーター5を持つ定着ローラ1と、定着ローラ1に圧接される加圧ローラ2とを有しており、定着ローラ1と加圧ローラ2との接触部(ニップ)にシート材Sを通過させ、シート材Sとシート材S上のトナー像に熱と圧を加えてシート材Sにトナー像を定着させる。
【0019】
分離爪9は定着ローラ軸方向に複数設けられていて、エッジになっている一端部が定着ローラ1に接するように図示しない弾性体で圧接されており、分離爪9先端が定着ローラ1に巻き付いたシート材Sの先端に突き当たり、シート材先端部を定着ローラ1から引き離す。定着ローラ1から引き離されたシート材Sは排紙ガイド10に沿って定着排紙ローラ対4に搬送される。
【0020】
この後、シート材Sは定着排紙ローラ対4により第1排紙ローラ対11へ送られ、次いで第2排紙ローラ対12により画像形成装置本体M上面のシート材排紙トレイ13上に排
紙される。
【0021】
次に、画像読取装置100と、画像形成装置本体Mを構成する画像形成装置枠体Wとの関係について説明する。図3は図2に示す画像形成装置の側板29を示す斜視図である。
【0022】
図2に示すように、画像形成装置枠体Wには、2枚の側板29,30と、側板29,30を略水平につなぐ上ステイ31、下ステイ32とが設けられている。これら、側板29,30と上ステイ31、下ステイ32とにより、断面が閉じた四角形が形成される。
【0023】
また、画像読取装置100には、断面が略円形の垂直方向に長い突状部(嵌合部)としての位置決めピン101,102が設けられている。ここで、垂直方向とは、鉛直方向を意味し、画像読取装置100が画像形成装置枠体Wに組み付けられる方向を意味している。
【0024】
そして、画像形成装置本体Mを構成する画像形成装置枠体Wに、画像読取装置100が取り付けられる場合には、画像読取装置100の位置決めピン101は画像形成装置本体Mの上方から画像形成装置枠体Wを構成する側板29に設けられた2つの水平部29a,29bに差し込まれることとなる。また、画像読取装置100の位置決めピン102は画像形成装置本体Mの上方から画像形成装置枠体Wを構成する側板30に設けられた2つの水平部30a,30bに差し込まれる。水平部29a,29bは垂直方向に離れた位置に設けられており、水平部30a,30bは垂直方向に離れた位置に設けられている。垂直方向に離れた位置に設けられているとは、垂直方向に座標軸をとった場合に、垂直方向の軸において異なった座標上に設けられているということができる。
【0025】
ここで、従来の側板41,42の上部に設けられた水平部41a,42aに画像読取装置100などの重量物が置かれる場合について考察する。従来の側板41,42とは、本実施の形態のように2つの水平部を有していない側板41,42を意味している。
【0026】
図4(a)は、側板41,42に画像読取装置100が置かれる前の状態を示す概略図であり、同図(b)は、側板41,42に画像読取装置100が置かれた状態を示す概略図である。
【0027】
図4(a)に示すようにして、側板41,42の上部に設けられた水平部41a,42aに画像読取装置100などの重量物が置かれると、図4(b)に示すように、側板41,42が撓んでしまうことが懸念される。
【0028】
そこで、本実施の形態では、側板29,30の撓みが一番大きくなる側板中部(側板29,30の垂直方向の真中)近傍に、位置決めピン101,102とそれぞれ嵌合する水平部29b,30bを設けることとした。
【0029】
このように、水平部29aは、側板29の上部に設けられており、また、水平部29bは、側板29の中部に設けられている。そして、図3に示すように、水平部29a,29bには、それぞれ、位置決めピン101が差し込まれて位置決めピン101と嵌合する開口部(嵌合部)として断面略円形状の穴29d,29eが設けられている。
【0030】
ここで、位置決めピン101,102は、2箇所の段差部が設けられることによって軸径の異なる3つの部分で構成されており、先端程軸径が小さく設けられている。位置決めピン101側について説明すると、(位置決めピン上部101aの軸径)>(位置決めピン中部101bの軸径)>(位置決めピン下部101cの軸径)となっている。そして、水平部29a,29bに設けられた穴29d,29eの径も、それぞれ、位置決めピン中
部101b,位置決めピン下部101cに嵌合するように、それぞれの軸径に合わせた大きさに設けられている。すなわち、(穴29d)>(穴29e)となっている。
【0031】
そして、画像形成装置本体Mを構成する画像形成装置枠体Wに、画像読取装置100が取り付けられる場合には、画像読取装置100の位置決めピン101は画像形成装置本体Mの上方から画像形成装置枠体Wを構成する側板29に設けられた2つの水平部29a,29bに差し込まれることとなる。この場合、上方の穴29dの径の大きさは、位置決めピン101先端側の位置決めピン下部101cの軸径よりも大きいため、取り付け作業性が良好となっている。
【0032】
そして、画像読取装置100の位置決めピン101は、側板29の上部の水平部29aに設けられた穴29dと、側板29の中部の水平部29bに設けられた穴29eとに差し込まれ、これら穴29d,29eに嵌合することとなる。同様に、画像読取装置100の位置決めピン102は、側板30の上部の水平部30aと中部の水平部30bとにそれぞれ設けられた穴に差し込まれて嵌合する。なお、位置決めピン102と側板30との関係は、位置決めピン101と側板29との関係と同様であるので、位置決めピン102と側板30との関係を示す図面(図3に相当する図面)やその説明については省略する。
【0033】
このようにして、側板29,30がそれぞれ位置決めピン101,102と嵌合することによって、画像形成装置枠体W(画像形成装置本体M)に対する画像読取装置100の水平方向(図3に示すx方向及びy方向)の位置決めがなされることとなる。
【0034】
また、位置決めピン上部101aと、位置決めピン中部101bとの間の段差部101dが水平部29aに当接し、また、位置決めピン102側も同様にして段差部が水平部30aに当接することにより、画像形成装置枠体W(画像形成装置本体M)に対する画像読取装置100の垂直方向の位置決めがなされることとなる。
【0035】
さらに、画像読取装置100の位置決めピン101,102を、それぞれ、画像形成装置本体Mを構成する画像形成装置枠体Wの側板29,30の上部と中部の2箇所で嵌合させることにより、それぞれ、閉じた四角形を形成することができる。(位置決めピン101側について説明すると、位置決めピン101と、側板29と、2つの水平部29a,29bとによって閉じた四角形が形成される。)
【0036】
このように構成することにより、画像読取装置100の位置決めピン101,102を、それぞれ、画像形成装置本体Mを構成する画像形成装置枠体Wの側板29,30の上部と中部の2箇所で嵌合して位置決めすることにより、側板29,30の上部に荷重が加わった場合に、側板29,30が撓んでしまうことを抑制することができる(側板29,30の撓みを規制することができる)。また、画像読取装置100に水平方向の荷重、特に、側板29,30に対してy方向の荷重が加わった場合であっても、側板29と水平部29a,29bとのなす角度(略直角)や、側板30と水平部30a,30bとのなす角度(略直角)は変化し難くなっている。
【0037】
すなわち、位置決めピン101が側板29の水平部29a,29bの2箇所の穴に嵌合し、また、位置決めピン102が側板30の水平部30a,30bの2箇所の穴に嵌合していることによって、水平方向の荷重(特に、側板29,30に加わるy方向の荷重)に対する画像形成装置枠体Wの強度を増大させることが可能となる。
【0038】
これにより、画像読取装置100に水平方向の荷重、特に、側板29,30がy方向に押される(倒される)ような荷重が加わった場合であっても、側板29,30がy方向に倒されてしまうことを防止することができる。
【0039】
なお、本実施の形態においては、側板29,30それぞれに嵌合する位置決めピン101,102を1つずつ設けたが、これに限るものではない。すなわち、2つの側板のうち一方の側板29のみに嵌合する位置決めピン101のみが設けられるものであってもよい。また、2つの側板のうち一方の側板29の垂直方向において異なる位置であって、かつ、水平方向において異なる位置に水平部が設けられ、当該水平部に嵌合するように位置決めピンが複数設けられるものであってもよい。
【0040】
また、本実施の形態においては、画像読取装置100に位置決めピンを設け、画像形成装置枠体Wに嵌合部を設けるものであったが、嵌合関係はこれに限るものではない。すなわち、画像形成装置枠体W側に位置決めピンを設け、画像読取装置100側に当該位置決めピンに嵌合される嵌合部を設けるものであってもよい。
【0041】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の概略断面図である。図6は、図5に示す画像形成装置の要部を示す斜視図である。なお、画像形成装置の基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、その説明は省略し、本実施の形態の特徴部分について以下に説明する。
【0042】
本実施の形態においては、画像読取装置105に取り付けられた画像形成装置枠体Wへの位置決め部材103は、2つの画像形成装置の側板33,34に嵌合する突状部(嵌合部)としての2つの位置決めピン103a,103bと,2つのピン103a,103bを結ぶ水平部103cとが一体となった略コの字型をしている。コの字型の位置決め部材103の2つの位置決めピン103a,103bと水平部103cとのなす角度は略直角である。
【0043】
ここで、従来の画像形成装置に上部に取り付けられる画像読取装置105の重心が偏っていた場合について説明する。図7は、重心が偏った画像読取装置105が、従来の画像形成装置枠体の側板133,134に置かれた状態を示す図である。
【0044】
画像読取装置105の重心が偏っていた場合、画像読取装置105を画像形成装置の上部に搭載した時に画像形成装置の側板が同一方向(図7に示すy方向)に倒れようする。
【0045】
本実施の形態においては、画像読取装置105の位置決めピン103aは、側板33と垂直方向の離れた2箇所、すなわち、上部水平部33aに設けられた開口部(嵌合部)と、中部水平部33bに設けられた開口部(嵌合部)との垂直方向の離れた2箇所で嵌合しているので、位置決めピン103aと、上部水平部33a,中部水平部33bとの嵌合部から側板垂直部33cまでの距離が変化することはない。また、位置決めピン103bも、側板34と垂直方向の離れた2箇所で嵌合しており、同様である。
【0046】
位置決めピン103aと、側板33の上部水平部33a,中部水平部33bとのなす角度は略直角を保っているので、側板垂直部33cと上部水平部33aとのなす角度θも略直角を保つこととなり(側板34側も同様である)、図7に示す従来例の場合よりも側板は倒れにくくなる。
【0047】
このように、本実施の形態においても、水平方向の荷重に対する画像形成装置枠体Wの強度を増大させることが可能となる。
【0048】
したがって、実施の形態1と同様の効果を得ることが可能となる。
【0049】
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の概略断面図である。上述した実施の形態1においては、画像読取装置を画像形成装置枠体Wの側板29,30の上部と中部の2箇所で嵌合して位置決めするものであったが、本実施の形態においては、画像読取装置を画像形成装置枠体Wの側板と3箇所で嵌合させて位置決めさせるものである。なお、画像形成装置の基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、その説明は省略し、本実施の形態の特徴部分について以下に説明する。
【0050】
画像形成装置枠体Wには、2枚の側板36,37と、側板36,37を水平につなぐ上ステイ38、下ステイ39とが設けられている。これら、側板36,37と上ステイ38、下ステイ39とにより、断面が閉じた四角形が形成される。
【0051】
また、画像読取装置106には、断面が略円形の垂直方向に長い突状部(嵌合部)としての位置決めピン107,108が設けられている。位置決めピン107,108は、2箇所の段差部が設けられることによって軸径の異なる3つの部分で構成されており、先端程軸径が小さく設けられている。ここで、位置決めピン107を用いて説明すると、(位置決めピン上部107aの軸径)>(位置決めピン中部107bの軸径)>(位置決めピン下部107cの軸径)となっている。
【0052】
そして、画像形成装置本体Mを構成する画像形成装置枠体Wに、画像読取装置106が取り付けられる場合には、画像読取装置106の位置決めピン107は画像形成装置本体Mの上方から画像形成装置枠体Wを構成する側板36に設けられた3つの水平部36a,36b,36cに差し込まれることとなる。また、画像読取装置106の位置決めピン108は画像形成装置本体Mの上方から画像形成装置枠体Wを構成する側板37に設けられた水平部37a,37b,37cに差し込まれる。
【0053】
図9は、図8に示す画像形成装置の画像形成装置枠体の側板36の斜視図である。
【0054】
図8,9に示すように、水平部36aは、側板36の上部に設けられており、また、水平部36bは、側板36の中部に設けられており、さらに、水平部36cは、側板36の下部に設けられている。
【0055】
そして、図9に示すように、水平部36a,36b,36cには、それぞれ、位置決めピン107が差し込まれて位置決めピン107と嵌合する開口部(嵌合部)として断面略円形状の穴36d,36e,36fが設けられている。
【0056】
穴36d,36e,36fは、それぞれ、位置決めピン上部107a,位置決めピン中部107b,位置決めピン下部107cと嵌合するように設けられている。したがって、穴36d,36e,36fの径は、位置決めピン107の軸径に合わせた大きさとなっており、下部の穴程小さくなっている(すなわち、36d>36e>36f)。
【0057】
このようにして、画像読取装置106の位置決めピン107は、側板36の上部の水平部36aに設けられた穴36dと、側板36の中部の水平部36bに設けられた穴36eと、側板36の下部の水平部36cに設けられた穴36fとに差し込まれ、これら穴36d,36e,36fに嵌合することによって、側板36の3箇所で、水平方向の位置決めがなされることとなる。また、位置決めピン108も同様にして、側板37に嵌合され位置決めされる。
【0058】
画像読取装置106の、位置決めピン107,108が取り付けられている端部に、側板36,37の上部の水平部36a,37aがそれぞれ当接することにより、垂直方向の
位置決めがなされる。
【0059】
さらに、画像読取装置106の位置決めピン107,108を、それぞれ、画像形成装置本体Mを構成する画像形成装置枠体Wの側板36,37の上部と中部と下部の3箇所で嵌合させることにより、閉じた四角形を2つずつ形成することができる。
【0060】
このように構成することにより、上述した実施の形態1と同様の効果を得られることができる。
【0061】
さらに、本実施の形態においては、位置決めピンが側板の水平部の3箇所の穴に嵌合して位置決めされるので、2箇所の穴で嵌合して位置決めした場合よりも、画像形成装置枠体Wの強度を、より増大させることが可能となる。位置決めピンが嵌合して位置決めされる側板の嵌合部の数を増やすほど、画像形成装置枠体Wの強度を、より増大させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の概略断面図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の左断面図である。
【図3】図2に示す画像形成装置の側板を示す斜視図である。
【図4】従来の画像形成装置の側板の上部に画像読取装置が置かれる場合について説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の概略断面図である。
【図6】図5に示す画像形成装置の要部を示す斜視図である。
【図7】重心が偏った画像読取装置が、従来の画像形成装置枠体の側板に置かれた状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の概略断面図である。
【図9】図8に示す画像形成装置の画像形成装置枠体の側板の斜視図である。
【符号の説明】
【0063】
W 画像形成装置枠体
29 画像形成装置側板
29a 上部水平部
29b 中部水平部
30 画像形成装置側板
30a 上部水平部
30b 中部水平部
31 上ステイ
32 下ステイ
33 画像形成装置側板
33a 上部水平部
33b 中部水平部
33c 垂直部
34 画像形成装置側板
100 画像読取装置
101 位置決めピン
102 位置決めピン
103 位置決め部材
103a,b 位置決めピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部と、前記画像形成部に載置される画像読取部と、を有し、前記画像読取部と前記画像形成部は一方が突状部を、他方が開口部を備え、前記突状部が前記開口部に挿入されることにより前記画像形成部に対して前記画像読取部が位置決めされる画像形成装置において、
前記突状部の前記開口部への挿入方向に関して前記開口部は離れた位置に複数設けられ、前記突状部は複数の前記開口部と嵌合することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像読取部は前記突状部を有し、前記画像形成部は前記開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部は装置枠体を構成する互いに対向して設けられた一対の側板を有し、前記開口部は前記一対の側板に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記突状部の前記開口部への挿入方向は略鉛直方向であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−41613(P2006−41613A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−214463(P2004−214463)
【出願日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】