説明

画像形成装置

【課題】用紙搬送のときに搬送ローラへの巻き付け角が一定以上の搬送径路で用紙を搬送するときと用紙を略水平方向に搬送する搬送径路と搬送するとき、厚みの異なる用紙を搬送するとき、目的とする搬送量に対して実際の搬送量が違ってくる。
【解決手段】用紙12を搬送する副走査モータ31に与える電圧又は電流を検出するモータ入力量検出回路107から得られるモータ入力量、用紙12の搬送速度、被記録媒体の種類に応じて、データ記憶部108に搬送径路毎、被記録媒体の種類毎に記憶しているモータ駆動量の補正値を読み出して、副走査モータ31の駆動量の補正値を演算し、位置・速度プロファイルから得られる目的搬送量を補正して副走査モータ31を駆動制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、特に、搬送ローラを介して被記録媒体を搬送する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、被記録媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体としての記録液(以下、インクともいう。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行うものがある。
【0003】
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、液体とは記録液、インクに限るものではなく、画像形成を行うことができる液体であれば特に限定されるものではない。また、液体吐出装置は、液体吐出ヘッドから液体を吐出させる装置を意味し、画像形成を行うものに限られない。
【0004】
ところで、画像形成装置において、複数の種類の用紙を使用可能な場合、用紙の種類によって搬送時のすべり量、送り(過ぎる)量が異なる。このように搬送時のすべり量、送り量が異なると、同じ搬送量で搬送していても実際の搬送量が異なり、用紙によっては画像品質が低下することがある。
【0005】
そこで、従来、特許文献1には、画像形成装置の操作部より、紙情報データのメーカー、型番、斤量の情報を入力することにより、制御部は得た情報を基に制御部内の制御データを参照して各制御条件を変更し、通紙時の給紙系モータ電流をモニタして給紙系モータの電流値変化量により転写紙の紙厚を推定し、その値により変更量に補正を行うことが記載されている。
【特許文献1】特開2003−084507号公報
【0006】
特許文献2には、シートの厚みに係わらず常に安定した画像記録を行うことのできるようにするため、シートに画像を形成する画像形成部と、シートを搬送する搬送手段と、シートを排出する排出手段と、画像形成部にシートを給送する複数の給送手段とを有し、複数の給送手段は給送するシートの厚みの許容範囲が夫々独立であり、且つ夫々の給送手段のシート搬送経路上流側にシートの厚みを検知する給厚検知手段を設けることが記載されている。
【特許文献2】特開2001−026342号公報
【0007】
また、特許文献3には、記録装置におけるカット位置制御装置として、被記録材と搬送ローラとの間でスリップが発生せずにカット位置が記録ヘッドからカッター刃に到達する際の、搬送ローラの第1の駆動量と、被記録材の種類に応じて設定される紙送り補正値と、をデータ記憶手段に有し、カット位置が記録ヘッドからカッター刃に進む際に、第1の駆動量に紙送り補正値を加えることによってカット位置とカッター刃との位置関係を補正する様に構成することが記載されている。
【特許文献3】特開2003−260833号公報
【0008】
特許文献4には、原稿処理装置において、紙種や経時劣化による原稿のすべりが発生しても正常な画像が得られるようにするため、原稿読み取り中の原稿速度を原稿移動に追随して回転する従動ローラに取り付けたエンコーダにより検出し、検出した原稿速度を原稿上の位置に対応づけて保持し、所定の読み取り後、保持された原稿上の各位置の原稿速度に応じて、対応する位置のライン間に新たなラインを補間追加する補間処理、または対応する位置のラインを除去する間引き処理を行うことが記載されている。
【特許文献4】特開2002−232656号公報
【0009】
特許文献4には、記録/読み取り装置の搬送補正方法として、記録媒体の厚さや、腰の強さ、表面の摩擦係数等により紙送り量の誤差や、通紙による紙送りローラの磨耗等による変化による用紙搬送誤差を補正するため、記録手段での記録時の搬送パターンと、読み取り時の搬送パターンとを異ならせることが記載されている。
【特許文献5】特開2001−315389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、画像形成装置としては、装置本体の下側から給紙した用紙を、搬送ローラを介して約90度方向転換させることで、用紙を水平方向に搬送しながら画像を形成する第1搬送経路と、用紙を略水平方向に給紙して、そのまま用紙を水平方向に搬送しながら画像を形成する搬送経路(一般的には手差し給紙として行われる。)第2搬送経路とを備えるものがある。
【0011】
このような画像形成装置において、第1搬送経路では用紙の搬送ローラに対する巻き付きによって用紙の表面では用紙が伸び、裏面では用紙が縮むため、用紙の搬送量を決める搬送ローラの搬送径は、搬送ローラの径に用紙の厚みの略半分を加えたものとして搬送制御を行う。また、第1搬送径路では用紙の厚みによってはすべりが発生することがある。
これに対して、第2搬送径路では略水平方向に用紙を搬送するため、用紙の搬送量を決める搬送ローラの搬送径は、搬送ローラの径に用紙の厚みの略半分を加えたものとして搬送制御を行う。
【0012】
したがって、目的とする搬送量が同じであっても搬送径路によって実際の搬送量が異なる場合があり、また、用紙の厚み(紙厚)によっても実際の搬送量が異なる場合がある。ここで、用紙の厚みを手入力したり、或いは、光学センサなどの検知手段で検知したりするのでは、誤入力が生じたり、構成が複雑になるという課題がある。
【0013】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で高精度の搬送を行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、被記録媒体を搬送する搬送手段を構成する搬送ローラと、この搬送ローラを駆動する駆動モータと、この駆動モータに入力する電圧又は電流を検出するモータ入力量検出手段と、モータ入力量検出手段の検出結果と被記録媒体の搬送速度に基づいて駆動モータの駆動量を補正する手段とを備えている構成とした。
【0015】
ここで、被記録媒体を搬送するときに搬送ローラへの巻き付け角度が異なる2種類以上の搬送経路を有し、各搬送経路に応じて駆動モータの駆動量を補正することが好ましい。この場合、被記録媒体の種類及び各搬送経路に応じた駆動モータの駆動量の補正値を格納した記憶手段を備え、被記録媒体の種類及び搬送経路に応じて記憶手段に格納された補正値に基づいて駆動モータの駆動量を補正することが好ましい。この場合、被記録媒体の種類に応じた補正値の内、1つの種類の被記録媒体の補正値が変更されたときには他の種類の被記録媒体の補正値も併せて変更する構成とできる。更に、被記録媒体の後端部分までが搬送ローラと対向するときと、被記録媒体の後端部分が搬送ローラと対向する状態から対向しない状態に移行したときとで、駆動モータの補正値を変更する構成とできる。
【0016】
本発明に係る画像形成装置は、被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、被記録媒体を搬送する搬送手段を構成する搬送ローラと、この搬送ローラを駆動する駆動モータと、この駆動モータに入力する電圧又は電流を検出するモータ入力量検出手段と、モータ入力量検出手段の検出結果と被記録媒体の搬送速度に基づいて駆動モータの駆動パターンを変更する手段とを備えている構成とした。
【0017】
ここで、被記録媒体を搬送するときに搬送ローラへの巻き付け角度が異なる2種類以上の搬送経路を有し、各搬送経路に応じて駆動モータの駆動パターンを変更する構成とできる。この場合、被記録媒体の種類及び各搬送経路に応じた駆動モータの駆動パターン又は駆動パターンの補正値を格納した記憶手段を備え、被記録媒体の種類及び搬送経路に応じて記憶手段に格納された駆動パターン又は駆動パターンの補正値に基づいて駆動モータの駆動パターンを補正することが好ましい。この場合、被記録媒体の種類に応じた駆動モータの駆動パターン又は駆動パターンの補正値の内、1つの種類の被記録媒体の駆動パターン又は駆動パターンの補正値が変更されたときには他の種類の被記録媒体の駆動パターン又は駆動パターンの補正値も併せて変更する構成とできる。更に、被記録媒体の後端部分までが搬送ローラと対向するときと、被記録媒体の後端部分が搬送ローラと対向する状態から対向しない状態に移行したときとで、駆動モータの駆動パターン又は駆動パターンの補正値を変更する構成とできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る画像形成装置によれば、被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、被記録媒体を搬送する搬送手段を構成する搬送ローラと、この搬送ローラを駆動する駆動モータと、この駆動モータに入力する電圧又は電流を検出するモータ入力量検出手段と、モータ入力量検出手段の検出結果と搬送ローラの搬送速度に基づいて駆動モータの駆動量を補正する手段、或いは、駆動パターンを変更する手段とを備えている構成としたので、複雑な構成を採用することなく、被記録媒体の厚みや搬送径路による搬送量の違いに応じて駆動モータを駆動制御して、高い精度で被記録媒体を搬送することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の機構部の全体構成を説明する側面説明図、図2は同機構部の平面説明図である。
この画像形成装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド1とガイドレール2とでキャリッジ3を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ4で駆動プーリ6Aと従動プーリ6Bとの間に張架したタイミングベルト5を介して図2で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
【0020】
このキャリッジ3には、例えば、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)のインク滴を吐出する液体吐出ヘッドからなる画像形成手段としての4個の記録ヘッド7y、7c、7m、7k(色を区別しないときは「記録ヘッド7」という。)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0021】
記録ヘッド7を構成する液体吐出ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。また、各色毎に独立したヘッド構成に限るものではなく、複数の色の液滴を吐出する複数のノズルで構成されるノズル列を有する1又は複数の液体吐出ヘッドで構成することもできる。
【0022】
また、キャリッジ3には、記録ヘッド7に各色のインクを供給するための各色のサブタンク8を搭載している。このサブタンク8にはインク供給チューブ9を介して図示しないメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
【0023】
一方、給紙カセット10などの用紙積載部(圧板)11上に積載した用紙12を給紙するための給紙部として、用紙積載部11から用紙12を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)13及び給紙ローラ13に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド14を備え、この分離パッド14は給紙ローラ13側に付勢されている。
【0024】
そして、この給紙部から給紙された用紙12を記録ヘッド7の下方側で搬送するため、用紙12を静電吸着して搬送するための搬送ベルト21と、給紙部からガイド15を介して送られる用紙12を搬送ベルト21との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ22と、略鉛直上方に送られる用紙12を略90°方向転換させて搬送ベルト21上に倣わせるための搬送ガイド23と、押さえ部材24で搬送ベルト21側に付勢された第1加圧コロ25A及び第2加圧コロ25Bとを備えている。また、搬送ベルト21表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ26を備えている。
【0025】
ここで、搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ27とテンションローラ28との間に掛け渡されて、副走査モータ31からタイミングベルト32及びタイミングローラ33を介して搬送ローラ27が回転されることで、図2のベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト21の裏面側には記録ヘッド7による画像形成領域に対応してガイド部材29を配置している。また、帯電ローラ26は、搬送ベルト21の表層に接触し、搬送ベルト21の回動に従動して回転するように配置されている。
【0026】
また、図2に示すように、搬送ローラ27の軸には、エンコーダホイール34を取り付け、このエンコーダホイール34のスリットを検知するエンコーダセンサ35を設けて、これらのエンコーダホイール34及びエンコーダセンサ35によってロータリエンコーダ36を構成している。
【0027】
また、図1に示すように、キャリッジ3の移動方向に沿ってスリットを形成したエンコーダシート42を配設し、キャリッジ3にはエンコーダシート42のスリットを検知するエンコーダセンサ43を設けて、これらのエンコーダホイール42及びエンコーダセンサ43によってリニアエンコーダ44を構成している。
【0028】
さらに、記録ヘッド7で記録された用紙12を排紙するための排紙部として、搬送ベルト21から用紙12を分離するための分離爪51と、排紙ローラ52及び排紙コロ53と、排紙される用紙12をストックする排紙トレイ54とを備えている。
【0029】
また、背部には両面給紙ユニット55が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット55は搬送ベルト21の逆方向回転で戻される用紙12を取り込んで反転させて再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙する。
【0030】
また、この両面給紙ユニット55の上面には手差しで用紙12を給紙する手差し給紙部60としている。
【0031】
さらに、図2に示すように、キャリッジ3の走査方向の一方側の非印字領域には、記録ヘッド7のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構56を配置している。
【0032】
この維持回復機56は、記録ヘッド7の各ノズル面をキャピングするための各キャップ57と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード58と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行なうときの液滴を受ける空吐出受け59などを備えている。
【0033】
このように構成した画像形成装置においては、装置下方の給紙トレイ10にセットされた用紙12が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙12はガイド15で案内され、搬送ベルト21とカウンタローラ22との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド23で案内されて第1加圧コロ25Aで搬送ベルト21に押し付けられ、搬送ローラ27の外周面に倣って略90°搬送方向を転換される(図3の搬送経路A)。また、手差し給紙部60から略水平方向に挿入されて、搬送ローラ27に対向している第1加圧コロ25Aと搬送ベルト21との間に送り込まれる(図3の搬送経路B)。
【0034】
ここで、図示しない制御部によってACバイアス供給部から帯電ローラ26に対して正負が交互に繰り返す交番電圧を印加して、搬送ベルト21を交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが交互に所定の幅で繰り返されるパターンで帯電させる。この帯電した搬送ベルト21上に用紙12が給送されると、用紙12が搬送ベルト21に静電力で吸着され、搬送ベルト21の周回移動によって用紙12が副走査方向に搬送される。
【0035】
そこで、キャリッジ3を往路及び復路方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド7を駆動することにより、停止している用紙12にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙12を所定量搬送後、次の行の記録を行なう。記録終了信号又は用紙12の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙12を排紙トレイ54に排紙する。
【0036】
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト21を逆回転させることで、記録済みの用紙12を両面給紙ユニット61内に送り込み、用紙12を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベル21上に搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ54に排紙する
【0037】
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ3は維持回復機構55側に移動されて、キャップ57で記録ヘッド7のノズル面がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、キャップ57で記録ヘッド7をキャッピングした状態でノズルから記録液を吸引し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行い、この回復動作によって記録ヘッド7のノズル面に付着したインクを清掃除去するためにワイパーブレード58でワイピングを行なう。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行なう。これによって、記録ヘッド7の安定した吐出性能を維持する。
【0038】
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図4を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部は、この画像形成装置全体の制御を司る、本発明に係る駆動モータの駆動量を補正する手段(或いは駆動パターンを変更する手段)を兼ねたマイクロコンピュータで構成した主制御部101及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御部102とを備えている。
【0039】
そして、主制御部101は、通信回路100から入力される印刷処理の情報に基づいて用紙12に画像を形成するために、主走査モータ4や副走査モータ31を主走査モータ駆動回路103及び副走査モータ104を介して駆動制御するとともに、印刷制御部102に対して印刷用データを送出するなどの制御を行う。
【0040】
また、主制御部101には、キャリッジ3の位置を検出するキャリッジ位置検出回路105からの検出信号が入力され、主制御部101はこの検出信号に基づいてキャリッジ3の移動位置及び移動速度を制御する。キャリッジ位置検出回路105は、キャリッジ3の走査方向に配置されたエンコーダシート42のスリット数を、キャリッジ3に搭載されたフォトセンサ(エンコーダセンサ)43で読み取って計数することで、キャリッジ3の位置を検出する。主走査モータ駆動回路103は、主制御部101から入力されるキャリッジ移動量に応じて主走査モータ4を回転駆動させて、キャリッジ3を所定位置に所定の速度で移動させる。
【0041】
また、主制御部101には搬送ベルト21の移動量を検出する搬送量検出回路106からの検出信号が入力され、主制御部101はこの検出信号に基づいて搬送ベルト21の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路106は、搬送ローラ27の回転軸に取り付けられた回転エンコーダシート34のスリット数を、フォトセンサ(エンコーダセンサ)35で読み取って計数することで搬送量を検出する。副走査モータ駆動回路104は、主制御部101から入力される搬送量に応じて副走査モータ31を回転駆動させて、搬送ローラ22を回転駆動して搬送ベルト21を所定位置に所定の速度で移動させる。
【0042】
ここで、主制御部101には副走査モータ31に対する入力量(電圧又は電流)を検出するモータ入力量検出回路107からの検出信号が入力される。EEPROM108で構成したデータ記憶手段には、被記録媒体についての副走査モータ31の駆動量に関する補正値、搬送径路A、Bについての副走査モータ31の駆動量に関する補正値を格納(記憶)している。主制御部101は、モータ入力量検出信号と、搬送径路に関する情報と、EEPROM108に記憶した補正値とに基づいて、副走査モータ31を回転駆動するときの駆動量を補正する制御も行う。
【0043】
また、主制御部101は、ACバイアス供給部111を介して帯電ローラ26に対してACバイアスを与えることで搬送ベルト21を帯電する制御を行う。また、主制御部101は、給紙コロ駆動回路112に給紙コロ駆動指令を与えることによって給紙コロ13を一回転させる。主制御部101は、維持回復機構駆動用モータ駆動回路113を介して維持回復機構56の図示しないモータを回転駆動することにより、キャップ57の昇降、ワイパーブレード58の昇降、図示しない吸引ポンプの駆動などを行わせる。
【0044】
印刷制御部102は、主制御部101からの信号とキャリッジ位置検出回路105及び搬送量検出回路106などからのキャリッジ位置や搬送量に基づいて、記録ヘッド8の液滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成して、上述した画像データをシリアルデータでヘッド駆動回路110に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、滴制御信号(マスク信号)などをヘッド駆動回路110に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッド駆動回路110に対して出力する。
【0045】
ヘッド駆動回路110は、シリアルに入力される記録ヘッド8の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部102から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド7の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば前述したような圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド7を駆動する。このとき、駆動波形を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴(大ドット)、中滴(中ドット)、小滴(小ドット)など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
【0046】
そこで、この画像形成装置における副走査モータの駆動制御について図5をも参照して説明する。なお、図5は制御部における副走査の駆動制御及び補正処理に係わる部分を機能的に説明するブロック説明図である。
まず、搬送ローラ27の軸に設けたエンコーダホイール34とエンコーダセンサ35で構成されるロータリエンコーダ36の出力信号(出力パルス)は、エンコーダ信号処理部201に与えられ、このエンコーダ信号処理部201で速度及び位置情報に変換される。そして、得られた速度及び位置情報をASICなどでも構成できる信号処理合成部202にて合成処理した後、比較演算部203に与える。なお、前述した搬送量検出回路106はロータリエンコーダ26、エンコーダ信号処理部201、信号処理合成部202で構成している。
【0047】
一方、この比較演算部203には速度・位置プロファイル格納部204に格納されている速度・位置プロファイル(副走査モータ31の駆動パターン)の情報が与えられており、比較演算部203はこれらの信号処理合成部202から与えられる速度及び位置情報(の合成情報)と速度・位置プロファイル格納部204に格納されている速度・位置プロファイルの値を後述する補正量演算部206から与えられる補正値に応じて補正した値とを比較して、目標位置と現在位置との偏差を演算する。
【0048】
そして、この比較演算部203で得られた偏差に基づいてPID制御演算部205はPID演算を行ってPWM信号を生成する。つまり、PID制御演算部205は、比較演算部203からの偏差に対してPID(比例、積分、微分)制御を行って制御値を演算する。ここでは、副走査モータ31をPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御で駆動するものとして、PID制御演算部205は偏差に対してPID制御を行ってPWMのデューティ比を求め、このPWMのデューティ比をモータドライバ(副走査モータ駆動回路)104に与えてPWM制御で副走査モータ31を駆動量だけ駆動させることにより、搬送ベルト31を目標とする速度で目標とする移動量だけ移動させて目標とする位置に駆動するようにしている。
【0049】
一方、モータ入力量検出回路107はモータドライバ104から副走査モータ31に与える駆動電圧又は駆動電流を検出し、補正量演算部206に出力する。また、データ記憶部108には用紙の種類に応じた副走査モータ21の駆動量の補正値、搬送径路A、B毎に応じた搬送径路A、B毎の副走査モータ21の駆動量の補正値がそれぞれ格納保持されている。
【0050】
補正量演算部206は、これらのモータ入力量検出回路107からの検出結果と、位置・速度プロファイル204からの搬送速度と、搬送径路を示す搬送径路情報と、用紙の種類を示す用紙種別情報に基づいて、データ記憶部108に記憶されている補正値を読み出して、副走査モータ31の駆動量の補正値を演算して、前述した比較演算部203に与える。
【0051】
これにより、比較演算部203は速度・位置プロファイル204から与えられる目標位置・速度に関する値を補正した値と信号処理合成部202から与えられる検出速度、位置の値との偏差が演算されるので、モータ入力量及び搬送速度、搬送径路、用紙種別に応じた駆動量で副走査モータ31が駆動制御される。
【0052】
この点ついて更に説明すると、前述したように、この画像形成装置においては、給紙された用紙12を下方から略鉛直上方向に向けて搬送して搬送ベルト21に吸着し、搬送ローラ27にほぼ90°で巻き付けて方向転換し,ほぼ水平方向に搬送する搬送経路Aと、手差し給紙部60から送りだされ、用紙12に記録を行なう画像形成手段である記録ヘッド7に対してほぼ水平方向に用紙12を搬送する搬送径路Bとがある。
【0053】
ここで、搬送経路Aにおいては、図6に示すように(搬送ベルト21がない状態で図示)、用紙の厚みと用紙の搬送ローラ27へのほぼ90°の巻き付けにより用紙12の表面では用紙12が伸び、裏面では縮む。そのため、用紙12の搬送量を決めている搬送径は、搬送ローラ径Dh(ここでは搬送ベルト21の厚みを含む)に用紙12の厚みDyのほぼ半分を加えた値となり、搬送ローラ27による実際の送り半径Roは、Ro=Dh+Dy/2としている。
【0054】
一方、また画像形成部に対してほぼ水平方向に向けて用紙を案内搬送する搬送経路Bの搬送ローラ27による実際の送り半径Roは、Ro=Dhとなる。
【0055】
また、搬送経路Aにおいては、搬送負荷が用紙の厚みに比例し、搬送力によっては用紙のスベリが発生することが予測できる。
【0056】
そこで、先ず、用紙12の搬送速度と副走査モータ31に対するモータ入力量及び搬送経路から補正量演算部206にて副走査モータ31の駆動量の補正値を算出し、副走査モータ31の目標とする駆動量を補正して副走査モータ31を駆動することによって、搬送径路A、Bのいずれでも正確な搬送量で用紙を搬送することができる。
【0057】
ここで、モータ入力量検出回路107でモータ入力量値31を検出するするタイミングは、搬送負荷がもっとも大きくなる位置、この画像形成装置の構成では用紙の先端が図1の第1加圧コロ25Aに当接した位置で測定することが好ましい。
【0058】
このように、少なくとも、搬送速度(一定)とモータ入力量の変化から用紙の搬送負荷を得ることで、この用紙の搬送負荷から用紙の厚さを予測することができ、これに基づいて用紙搬送量に相当する副走査モータの駆動量に補正を加えることにより、搬送経路や用紙の厚みの違い、用紙のスベリなどにかかわらず、正確な搬送量で用紙を搬送することができて画像の乱れを低減することができる。さらに、搬送経路や用紙の搬送力、搬送負荷、厚みの違いなどによって駆動量の補正値を変えることにより、搬送経路や用紙の厚みの違いによる画像の乱れも低減することができる。
【0059】
特に、複数の種類の用紙を搬送し、かつ用紙の搬送経路が60°以上の曲率をもつ画像形成装置においては、上述したように用紙送りのときに搬送ローラへの巻き付け角が一定以上(ほぼ60°以上)あり、かつ、用紙の送り量が搬送ローラ径で決まっている搬送経路では、用紙の巻き付きにより用紙の搬送量を決めている搬送径が搬送ローラ径に用紙の厚みのほぼ半分を加えた値となり、また、用紙の搬送負荷が大きいと搬送ローラと用紙との間ですべりが発生する場合があることから、搬送径路と搬送負荷に応じてモータ駆動量を補正(あるいは変更)することにより、正確な搬送量で用紙を搬送することができて画像の乱れを低減し、画像品質を向上することができる
【0060】
また、上述したように補正値の演算は、用紙の搬送速度とモータ入力量及び搬送経路の選択とデータ記憶部108に保存されている補正値のデータに基づいて行うようにしている。これにより、演算部33にて搬送量の補正値を算出し、その結果をモータ駆動部34に出力し用紙を搬送する。このようにデータ記憶手段(部)に予め被記録媒体の種類及び各搬送経路に応じた駆動モータの駆動量の補正値を格納しておき、被記録媒体の種類及び搬送経路に応じて記憶手段に格納された補正値に基づいて駆動モータの駆動量を補正することによって補正演算が簡単になる。
【0061】
次に、データ記憶部に記憶した補正値の変更制御について図7をも参照して説明する。
搬送ローラ27の磨耗などにより実際の搬送量とデータ記憶部108に保存されている補正値データとの間に誤差が生じると、正しい搬送量が得られなくなる。
【0062】
そこで、データ記憶部108に記憶している補正値データを使用して、調整用の特定のパターンを特定の用紙に印刷出力し、その結果からユーザーが最も画像が乱れていないと判断した結果を数値、パターンNo.などで入力する。これを受けて、データ記憶部108に記憶している当該特定の用紙の補正値を変更する。さらに、この特定の用紙の補正値の変更に応じて、データ記憶部108に記憶している他の用紙の補正値についても変更結果を反映させて変更する。
【0063】
このように、1つの用紙についてモータ駆動量の補正値を変更するときに、他の用紙についても補正値を変更するようにすることで、データ記憶手段に記憶した補正値データに誤差が生じたときにはその誤差を補正するように補正値を変更することで正確な搬送量制御を維持することができるとともに、データ記憶手段に記憶した補正値データの誤差の補正する手間を大幅に低減することができる。
【0064】
次に、用紙搬送におけるモータ駆動量の補正制御の他の例について図8を参照して説明する。
上述した補正制御においては、用紙送りのときに搬送ローラ27への巻き付け角が一定以上(ほぼ60°以上の巻き付け角)の搬送経路Aで用紙を搬送する場合には、用紙の後端が搬送ローラ27の巻き付きを離れた後もモータ駆動量は同じ補正量(補正値)で補正を行っている。
【0065】
しかしながら、用紙後端が搬送ローラ27への巻き付きを離れた後の搬送量は搬送ローラ27径のみで決まり用紙12の厚みのほぼ半分が加味する必要がなくなるため、用紙厚みの1/2を加味した補正を行っていると搬送量にずれが生じることになる。また、搬送負荷と搬送力も、用紙後端が搬送ローラ27への巻き付きを離れる前と後とでは大きく違うため用紙のスベリ量も違ってくる。そのため、正確な搬送量が得られずに画像に乱れができる一因となり得る。
【0066】
そこで、この例の補正制御では、給紙を行った後、用紙後端が第1加圧ローラ25Aの前(用紙搬送方向上流側の意味)であるか否かを判別し、用紙後端が第1加圧ローラ25Aの前であるときにはデータ記憶部108に記憶している第1補正値データを用いてモータ駆動量の補正を行い、用紙後端が第1加圧ローラ25Aの前でないとき、すなわち、用紙後端が第1加圧ローラ25Aを抜けた後はデータ記憶部108に記憶している第2補正値データを用いてモータ駆動量の補正を行う。
【0067】
この第2補正値データを用いる制御では、搬送径Roを用紙厚Dyの1/2を加味する補正後の送り径から搬送ローラ径Dhに変更する。また、用紙後端が第1加圧ローラ25Aを抜けたか否かは、例えば、レジストローラ22の下流側又は上流側で用紙を検知するレジストセンサを用紙後端部が抜けたタイミングから予測することで行うことができる。
【0068】
このように、用紙搬送のときに搬送ローラへの巻き付け角が一定以上(ほぼ60°以上)の搬送径路で用紙を搬送するときには、被記録媒体の後端部分までが搬送ローラと対向するときと、被記録媒体の後端部分が搬送ローラと対向する状態から対向しない状態に移行したときとで、駆動モータの駆動量の補正値を変更することによって、より正確な搬送量で用紙を搬送することができる。
【0069】
なお、上述した実施形態においては、駆動モータの駆動量を補正する例で説明しているが、予め搬送径路毎に、またはこれに加えて、被記録媒体の種類毎に、複数の駆動パターン(位置・速度プロファイル)を作成しておき、モータ入力量、選択された搬送径路、被記録媒体の種類に応じて駆動パターンを切り替える構成としても、結果として、補正された駆動速度などで用紙送り用モータを駆動することができ、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。つまり、駆動量の補正は、紙の滑りなどを予測して駆動ローラを送る量そのものを変更することで目的とする搬送量を得るが、駆動パターンの切り替えは、駆動量そのものは変えずに加速度などを変更して滑り自体を抑えることによって目的とする搬送量を得る。
【0070】
この場合、駆動パターンそのものを切り替えることで駆動パターンを変更する構成も、或いは、駆動パターンから得られる値を補正することで結果として駆動パターンを変更する構成のいずれでも採用できる。
【0071】
また、上記実施形態では、本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、プリンタ/ファックス/コピアの複合機能を有するような画像形成装置にも同様に適用することができる。また、上記実施形態では、搬送ベルトを用いた搬送手段を備える画像形成装置に適用した例で説明しているが、ベルトを用いないで搬送ローラだけを用いた搬送手段を備える画像形成装置にも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略側面説明図である。
【図2】同装置の要部平面説明図である。
【図3】同装置の搬送径路の説明に供する模式的説明図である。
【図4】同装置の制御部の概要を示すブロック説明図である。
【図5】同制御部の搬送量制御に係わる部分を機能的に説明するブロック説明図である。
【図6】搬送ローラによる搬送径の説明に供する説明図である。
【図7】データ記憶部に記憶した補正値データの調整(変更)の説明に供するフロー図である。
【図8】搬送制御の他の例の説明に供するフロー図である。
【符号の説明】
【0073】
3…キャリッジ
7…記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
10…給紙トレイ
12…用紙(被記録媒体)
21…搬送ベルト
27…搬送ローラ
31…副走査モータ(駆動モータ)
60…手差し給紙部
104…副走査モータ駆動回路
107…モータ入力量検出回路
108…データ記憶部(補正値記憶手段)
203…比較演算部
204…位置・速度プロファイル格納部
206…補正値演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記被記録媒体を搬送する搬送手段を構成する搬送ローラと、
この搬送ローラを駆動する駆動モータと、
この駆動モータに入力する電圧又は電流を検出するモータ入力量検出手段と、
前記モータ入力量検出手段の検出結果と前記被記録媒体の搬送速度に基づいて前記駆動モータの駆動量を補正する手段と
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、前記被記録媒体を搬送するときに前記搬送ローラへの巻き付け角度が異なる2種類以上の搬送経路を有し、各搬送経路に応じて前記駆動モータの駆動量を補正することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置において、前記被記録媒体の種類及び各搬送経路に応じた前記駆動モータの駆動量の補正値を格納した記憶手段を備え、前記被記録媒体の種類及び搬送経路に応じて前記記憶手段に格納された補正値に基づいて前記駆動モータの駆動量を補正することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、前記被記録媒体の種類に応じた補正値の内、1つの種類の被記録媒体の補正値が変更されたときには他の種類の被記録媒体の補正値も併せて変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項2ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記被記録媒体の後端部分までが前記搬送ローラと対向するときと、前記被記録媒体の後端部分が前記搬送ローラと対向する状態から対向しない状態に移行したときとで、前記駆動モータの補正値を変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記被記録媒体を搬送する搬送手段を構成する搬送ローラと、
この搬送ローラを駆動する駆動モータと、
この駆動モータに入力する電圧又は電流を検出するモータ入力量検出手段と、
前記モータ入力量検出手段の検出結果と前記被記録媒体の搬送速度に基づいて前記駆動モータの駆動パターンを変更する手段と
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像形成装置において、前記被記録媒体を搬送するときに前記搬送ローラへの巻き付け角度が異なる2種類以上の搬送経路を有し、各搬送経路に応じて前記駆動モータの駆動パターンを変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像形成装置において、前記被記録媒体の種類及び各搬送経路に応じた前記駆動モータの駆動パターン又は駆動パターンの補正値を格納した記憶手段を備え、前記被記録媒体の種類及び搬送経路に応じて前記記憶手段に格納された駆動パターン又は駆動パターンの補正値に基づいて前記駆動モータの駆動パターンを補正することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像形成装置において、前記被記録媒体の種類に応じた前記駆動モータの駆動パターン又は駆動パターンの補正値の内、1つの種類の被記録媒体の駆動パターン又は駆動パターンの補正値が変更されたときには他の種類の被記録媒体の駆動パターン又は駆動パターンの補正値も併せて変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項6ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記被記録媒体の後端部分までが前記搬送ローラと対向するときと、前記被記録媒体の後端部分が前記搬送ローラと対向する状態から対向しない状態に移行したときとで、前記駆動モータの駆動パターン又は駆動パターンの補正値を変更することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−313725(P2007−313725A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−144503(P2006−144503)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】