説明

画像形成装置

【課題】帯電リークの発生時における画像形成装置のダウンタイムを低減する。
【解決手段】記録用紙108を搬送する無端状の帯電ベルト101と、該帯電ベルト101の表面に電界を与える帯電ローラ113と、帯電ローラ113に対して高圧電圧を出力する電圧制御手段(HVP120,HVP制御部215)と、該電圧制御手段を含む画像形成装置の制御を行う制御手段(ASIC205,制御部200)と、を有する画像形成装置において、帯電ベルト101における帯電リークの発生原因および発生位置を検知するリーク検知センサ216を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。さらに詳述すると、画像形成装置の搬送ベルトの帯電リークが発生した際における装置のダウンタイム低減に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む装置を用いて、記録媒体(以下、用紙ともいうが材質を限定するものではなく、印刷媒体、被記録媒体、記録用紙、転写材、記録紙なども同義で使用する)を搬送しながら、液体としてのインクを用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる)を行なう、いわゆるインクジェット方式の画像形成装置が知られている。
【0003】
このようなインクジェット方式の画像形成装置では、記録媒体の搬送方向(副走査方向)に対して直交する方向(主走査方向)に、記録ヘッドを記録媒体の幅に応じて間歇的に搬送し、搬送と記録を交互に繰り返すことによって記録媒体に画像を形成しているが、搬送する記録媒体の表面にわずかな凹凸がある場合、印字精度は低下することとなる。
【0004】
このような問題を回避して、高画質化を図るためには、記録媒体に対するインク液滴の着弾位置精度を高める必要があり、そのためには、記録ヘッドと記録媒体の距離を一定に保つ必要がある。そこで、無端状の搬送ベルト(帯電ベルトともいう)を備え、搬送ベルトの表面に正負極の電荷を交互に印加することで発生する静電力により、記録媒体を吸着、搬送し、記録媒体の搬送ベルトからの浮きを防止する搬送方法が知られている。
【0005】
上記搬送方法を用いた画像形成装置において、搬送ベルト上に結露、インクの付着、傷・汚れ等がある場合、搬送ベルトへの帯電制御に漏れ(リーク)が発生する(帯電リークという)場合があり、帯電リークの発生時には、危険であるため、即座に印字を停止する必要がある。
【0006】
従来、帯電リークの原因とその対策としては、例えば、表1に示すような対応が行われている。
【0007】
【表1】

【0008】
しかしながら、上記表1に示すような対応による場合、以下の2つの問題点があった。
(1)ユーザ判断(結露、インク、傷や汚れのいずれであるかの判断)のばらつきによる誤操作が生じ得る。
(2)画像形成装置の停止時間(ダウンタイム)が長くなってしまう(特に、サービスマンへの連絡が必要な場合)。
【0009】
このような問題に対して、例えば、特許文献1には、帯電ベルト上に結露がある場合は高圧電源を入れないことを目的とする発明であって、前回の温度データを記憶し、現在の温度データとの比較から結露が発生する条件を算出し、結露が発生しない条件の場合、通常の高圧電源を入れて印字を行い、結露が発生する条件の場合、一定時間経過を待って、再度温度データを取得して結露が発生しない条件になるまで処理を繰り返す制御を行う画像形成装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献1では、帯電リークの発生要因が結露の場合には、ユーザの判断が不要となるが、発生要因が異なる場合に対応することができず、また、装置のダウンタイムが長くなるという問題を解決することはできない。
【0011】
そこで本発明は、帯電リークの発生時、その発生要因が結露によるものかインクによるものかを判断し、ユーザが装置を操作することなく、復帰動作を可能とすることにより、ユーザ判断による誤動作の低減、および、装置のダウンタイムを低減することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
かかる目的を達成するため、請求項1に記載の画像形成装置は、記録媒体を搬送する無端状の搬送ベルトと、該搬送ベルトの表面に電界を与える帯電手段と、該帯電手段に対して高圧電圧を出力する電圧制御手段と、該電圧制御手段を含む画像形成装置の制御を行う制御手段と、を有する画像形成装置において、搬送ベルトにおける帯電リークの発生原因および発生位置を検知するリーク検知センサを備えるものである。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成において、制御手段は、リーク検知センサによる検知結果に基づいて帯電リークの発生原因を判断し、発生原因が結露の場合、無帯電通紙処理を実行し、発生原因がインクの場合、リーク検知センサにより帯電リークの発生範囲を特定し、搬送ベルトのうち帯電リークの発生範囲を除いた残領域を用いて印字処理を実行するものである。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の画像形成において、リーク検知センサは、搬送ベルト近傍に設けられる反射型センサであって、反射率に所定の閾値を設け、該閾値を基準として、帯電リークの発生原因が結露およびインクのいずれであるか、および発生原因がインクの場合における帯電リークの発生範囲を特定するものである。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成において、閾値を複数設けたものである。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または4のいずれかに記載の画像形成において、帯電リークの発生原因がインクの場合、リーク検知センサによるスキャン間隔を狭めて帯電リークの発生範囲を特定するものである。
【0017】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の画像形成において、記録ヘッドに記録媒体端部を検出するための用紙幅センサを備え、該用紙幅センサを、リーク検知センサとして機能させるものである。
【0018】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1または2のいずれかのいずれかに記載の画像形成において、リーク検知センサとして、CCDセンサを用いるものである。
【0019】
また、請求項8に記載の発明は、請求項2から7までのいずれかに記載の画像形成において、制御手段は、帯電リークの発生原因がインクの場合に、残領域を用いた印字処理の実行が可能な記録媒体サイズを算出するものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、帯電リークの発生時における、ユーザ判断による誤動作の低減、および装置のダウンタイムを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】画像形成装置の一実施態様の概略構成を示す上面図である。
【図2】画像形成装置の一実施態様の概略構成を示す前方図である。
【図3】画像形成装置の制御部を示すブロック図である。
【図4】画像形成システムの構成例である。
【図5】画像形成システムにおける情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】参考実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す上面図である。
【図7】参考実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す側面図である。
【図8】参考実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の機能ブロック図である。
【図9】参考実施形態に係る画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートである。
【図10】第1の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す側面図である。
【図11】第1の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す下面図である。
【図12】第1の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の機能ブロック図である。
【図13】第1の実施形態に係る画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートである。
【図14】インク位置検出処理の説明図であって、高圧制御部の概略構成を示す下面図である。
【図15】インク位置検出処理の説明図であって、主走査位置と反射率との関係を示すグラフである。
【図16】パフォーマンス算出処理の説明図であって、帯電ベルト長とインク長との関係を示す模式図である。
【図17】パフォーマンス算出処理の説明図であって、操作パネルへの表示例を示す模式図である。
【図18】第2の実施形態に係る画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートである。
【図19】インク位置検出処理の説明図であって、主走査位置と反射率との関係を示すグラフである(第2の実施形態)。
【図20】第3の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す下面図である。
【図21】第4の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す側面図である。
【図22】第5の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す下面図である。
【図23】第5の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の機能ブロック図である。
【図24】第5の実施形態に係る画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートである。
【図25】インク位置検出処理の説明図であって、高圧制御部の概略構成を示す下面図である(第5の実施形態)。
【図26】インク位置検出処理の説明図であって、主走査位置と反射率との関係を示すグラフである(第5の実施形態)。
【図27】印刷可能用紙サイズ算出処理による操作パネルへの表示例を示す模式図である(第6の実施形態)。
【図28】印刷可能用紙サイズ算出処理の説明図であって、帯電ベルト長とインク長との関係を示す模式図である(第6の実施形態)。
【図29】印刷可能用紙サイズ算出処理の説明図であって、帯電ベルト長と複数のインク長との関係を示す模式図である(第6の実施形態)。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る構成を図1から図29に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体(記録用紙108)を搬送する無端状の搬送ベルト(帯電ベルト101)と、該搬送ベルトの表面に電界を与える帯電手段(帯電ローラ113)と、該帯電手段に対して高圧電圧を出力する電圧制御手段(HVP120,HVP制御部215)と、該電圧制御手段を含む画像形成装置の制御を行う制御手段(ASIC205,制御部200)と、を有する画像形成装置において、搬送ベルトにおける帯電リークの発生原因および発生位置を検知するリーク検知センサ(リーク検知センサ216)を備えるものである。
【0023】
より詳しくは、帯電リークの発生時において、帯電ベルト近傍に設置されたリーク検知センサによって、リーク発生の原因が結露であるか、インクであるかを判断し、結露である場合は、無帯電通紙を行って帯電ベルト上の結露を解消させ、一方、インクである場合は、リークしている位置を特定、記憶して、残領域で可能なパフォーマンス(印刷速度/印刷可能な用紙サイズ)で印刷するものである。
【0024】
(画像形成装置の構成)
図1は本発明に係る画像形成装置の一態様であるインクジェット記録装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図(上面図)、図2は装置前方の側面図である。
【0025】
このインクジェット記録装置は、左右の側板(図示せず)に横架したガイドロット104でキャリッジ100を保持している。キャリッジ100は、主走査モータ105によって、駆動プーリ106と従動プーリ107間に渡したタイミングベルト102を介して主走査方向に移動走査する。
【0026】
キャリッジ100には、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する4個の液吐出ヘッドから成る記録ヘッド114が設けられ、複数のインク吐出口(ノズル)を形成したノズル面のノズル列が主走査方向と直行する副走査方向に配列され、インク吐出口方向を下方に向けて装着されている。なお、ここでは独立した液滴吐出ヘッドを用いているが、各色の記録液の液滴を吐出する複数のノズル列を有する1又は複数のヘッドを用いる構成とすることもできる。また、色の数及び配列順序はこれに限るものではない。
【0027】
記録ヘッド114を構成するインクジェットヘッドとしては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。
【0028】
キャリッジ100には、スリットを形成したエンコーダスケール103が主走査方向に沿って設けられている。また、キャリッジ100にはエンコーダスケール103のスリットを検出するエンコーダセンサ(図示せず)が設けられ、これらがキャリッジ100の主走査方向位置を検知するための主走査エンコーダ(リニアエンコーダ)115を構成している。また、キャリッジ100には、用紙端を検出するための用紙幅センサ217が設けられている。キャリッジ走査時に用紙の両端エッジを用紙幅センサ217で検出し、用紙端を検出したときのキャリッジ100の主走査方向位置を検出することで、左右の用紙端を検出した位置の差分から用紙幅を検出できるようになっている。
【0029】
また、記録用紙108を静電吸着して記録ヘッド114に対向する位置で搬送するための搬送手段として、搬送ベルト(帯電ベルト)101を備えている。この搬送ベルト101は無端状ベルトであり、搬送ローラ109とテンションローラ110との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成し、周回移動しながら帯電ローラ113によって帯電(電荷付与)される。
【0030】
搬送ベルト101としては、1層構造のベルトでも、複層(2層以上)構造のベルトでもよい。なお、1層構造の搬送ベルト101の場合は、用紙108や帯電ローラ113に接触するので、層全体を絶縁材料で形成する。また、複層構造の搬送ベルト101の場合は、用紙108や帯電ローラ113に接触する側は絶縁層で形成し、用紙108や帯電ローラ113と接触しない側は導電層で形成することが好ましい。
【0031】
(制御部の構成)
次に、画像形成装置の制御部の概要について説明する。図3は、画像形成装置の制御部200の概要を示すブロック図である。この制御部200は、記録用紙108の搬送動作及び記録ヘッド114の移動動作に関する制御を司る手段を兼ねた、画像形成装置全体の制御を司るCPU201と、CPU201が実行するプログラム、その他の固定データ(駆動波形データ等)を格納するROM202と、画像データ等を一時格納し、プログラムを動作させるメインメモリであるRAM203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリであるNVRAM204と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC205と、画像形成装置からの主電源が遮断された場合には、二次電源で駆動するクロックであるRTC206を備えている。
【0032】
また、制御部200は、PC等のホスト側とのデータ及び信号の送受を行うためのホストI/F207と、主走査エンコーダ115及び副走査エンコーダ(ホイールエンコーダ)116からの検出パルス、並びにその他の各種センサからの検知信号を入力し、出力をデジタル値に変換するA/D変換機能を有するためのI/O208を備えている。
【0033】
また、制御部200は、記録ヘッド114を駆動制御するための駆動波形を生成する駆動波形制御部210と、該駆動波形を選択的に記録ヘッド114の圧力発生手段に印加して記録ヘッド114を制御する記録ヘッド駆動部112と、主走査エンコーダ115からの入力に基づいて主走査モータ105を駆動制御する主走査モータ制御部211と、副走査エンコーダ116からの入力に基づいて副走査モータ111を駆動して、搬送ローラ109を駆動制御する副走査モータ制御部212を備えている。
【0034】
また、制御部200は、吸引ポンプやキャップを昇降/移動させるカム軸を駆動する維持モータ117の制御を行う維持モータ制御部213と、インクカートリッジからインクを供給する供給モータ118の制御を行う供給モータ制御部214を備えている。
【0035】
また、制御部200には、キースイッチ、LCD等を有し、操作者から装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作/表示部(操作パネル)119が接続されている。
【0036】
さらに、制御部200には、帯電ベルト101を帯電させる帯電ローラ113に高圧AC電圧を供給するHVP(High Voltage Power)120が接続されている。
【0037】
このように構成された制御部200は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト装置(情報処理装置、外部装置)のプリンタドライバが生成した印刷データ等を、ケーブル或いはネットワークを介してホストI/F207で受信する。
【0038】
そして、制御部200のCPU201は、ホストI/F207に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC205にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行って駆動波形制御部210に転送し、駆動波形制御部210から所望のタイミングで記録ヘッド駆動部112に画像データや駆動波形を出力する。
【0039】
なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えば、ROM202にフォントデータを格納して行っても、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開して画像形成装置に転送するようにしても良い。
【0040】
駆動波形制御部210は、ROM202に格納されてCPU201で読み出される駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び増幅器等で構成され、1つの駆動パルスあるいは複数の駆動パルスで構成される駆動波形を、記録ヘッド駆動部112に対して出力する。
【0041】
記録ヘッド駆動部112は、シリアルに入力される記録ヘッド114の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて、駆動波形を構成する駆動パルスを、選択的に記録ヘッド114の圧力発生手段に対して印加することで記録ヘッドを駆動する。なお、この記録ヘッド駆動部112は、例えば、クロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動パルスを選択的に記録ヘッド114の圧力発生手段に印加する。
【0042】
(画像形成システムの構成) 本実施形態に係る画像形成装置を、図4に示すように情報処理装置としてのパーソナルコンピュータと接続して画像形成システムを構成することも好ましい。本実施形態では、画像形成システム300は、印刷データ及び当該印刷データを印刷するための印刷条件を含む印刷ジョブを送出するホスト装置である情報処理装置(ホストPC)の一例としてのパーソナルコンピュータ301と、印刷データを印刷する画像形成装置の一例としてのプリンタ装置(プリンタ)302とが、接続手段としてのケーブル303を介して接続されて構築されている。
【0043】
パーソナルコンピュータ301は、例えば、作成した文書に対応した印刷データ及びこの文書印刷するために設定した印刷条件データ(用紙方向、両面、集約、製本、ステープル、パンチ、拡大/縮小等)を印刷ジョブとしてプリンタ装置302に送出する。
【0044】
一方、プリンタ装置302は、パーソナルコンピュータ301から送出される印刷ジョブに従って印刷データの印刷を行う。具体的には,プリンタ装置302は,印刷ジョブに含まれる印刷条件データ(例えば、用紙方向、両面、集約、製本、ステープル、パンチ、拡大/縮小等)に従って、印刷ジョブに含まれる印刷データを紙などのメディアに印刷する。
【0045】
図5は、情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ301の概略構成を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ301は、データを入力するための入力部310と、ディスプレイなどの表示部311と、データ通信を行うための通信部312と、装置全体の制御を司る制御手段としてのCPU313と、CPU313のワークエリアとして使用されるRAM314と、記録媒体のデータのリード/ライトを行う記録媒体ドライブ装置315と、CPU313を動作させるための各種プログラム等を記憶した記録媒体316と、音声を出力する音声出力部317とから構成されている。
【0046】
入力部310は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示部311の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等からなり、ユーザがCPU313に操作指示を与えるためや、データを入力するためのユーザインターフェースである。
【0047】
表示部311は、CRTやLCD等により構成され、CPU313から入力される表示データに応じた表示が行われる。通信部312は、外部とデータ通信するためのものであり、例えば、ケーブル303を介してプリンタ装置302等とデータ通信を行うためのものである。
【0048】
CPU313は、記録媒体316に格納されているプログラムに従って、装置全体を制御する中央制御ユニットであり、このCPU313には、入力部310、表示部311、通信部312、RAM314、記録媒体ドライブ装置315等が接続されており、データ通信、メモリへのアクセスによるアプリケーションプログラムの読み出しや各種データのリード/ライト、データ/コマンド入力、表示等を制御する。
【0049】
また、CPU313は、入力部310から入力された印刷データ及び当該印刷データの印刷条件データを印刷ジョブとして通信部312を介してプリンタ装置302に送出する。
【0050】
RAM314は、指定されたプログラム、入力指示、入力データ及び処理結果等を格納するワークメモリと、表示部311の表示画面に表示する表示データを一時的に格納する表示メモリとを備えている。
【0051】
記録媒体316は、CPU313が実行可能なOSプログラム(例えば、Microsoft社のオペレーティングシステムWindows(登録商標)XP等)、文書作成用アプリケーションプログラム、プリンタ装置302に対応したプリンタドライバ等の各種プログラムやデータを格納する。なお、記録媒体316としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、MOやPCカード等の光学的・磁気的・電気的な記録媒体を用いることができる。
【0052】
各種プログラムは、CPU313が読み取り可能なデータ形態で記録媒体316に格納されている。また、各種プログラムは、予め記録媒体316に記録されている場合やインターネット等の通信回線を介してダウンロードされて記録媒体316に格納される場合等がある。
【0053】
(帯電リーク時制御)
[参考実施形態]
先ず、本発明に係る画像形成装置との対比のため、前提となる参考実施形態について、図6〜図9を参照しつつ説明する。図6は画像形成装置(参考実施形態)の高圧制御部の概略構成を示す上面図、図7は高圧制御部の概略構成を示す側面図、図8は高圧制御部の機能ブロック図である。なお、高圧制御部とは画像形成装置における帯電ベルト101の帯電制御に係るブロックをいう。
【0054】
図6〜図8に示すように、画像形成装置の制御部200は、画像データを受信すると、CPU201は画像データをRAM203に格納し、副走査モータ制御部212により搬送ローラ109の制御を行い、用紙108を給紙搬送する。この際、副走査エンコーダ116からの信号に基づいて副走査位置の制御を行う。
【0055】
ASIC205内に構成されるHVP制御部215は、副走査エンコーダ116から得られた用紙位置情報に応じて、高圧出力制御信号をHVP120へ送信する。これを受けたHVP120は、高圧電圧を生成し、帯電ローラ113を帯電させる。帯電ローラ113は帯電ベルト101と接しており、帯電ベルト101は帯電ローラ113によって帯電される。このようにして帯電されたベルト101と給紙された用紙108とを吸着させ、記録ヘッド114により画像形成を行った後、用紙108は、排紙トレイ(図示せず)へ排紙される。
【0056】
図9に、この画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートを示す。先ず、帯電リークが発生すると、帯電ローラ113、帯電ベルト101の抵抗がショートし、HVP120に過電流が流れる。HVP120内は過電流検知回路を有しており、ASIC105へ帯電リーク検知を通知する(例えば、Low→Highの論理)(S001)。
【0057】
高圧出力(例えば、±数kV)がリークすると、大変危険であるため即断(出力オフ)する(S002)。その後、操作/表示部119に帯電リークが発生した旨を表示して、ユーザへの通知を行う(S003)。
【0058】
帯電リークの原因が結露による帯電の場合は、例えば、操作/表示部119からのユーザ操作によって、給紙カセットにある用紙108を通紙させ、帯電ベルト101上の結露を用紙に吸収させて取り除く(無帯電通紙)ことが可能である(S004:Y,S005)。また、結露は一定の時間を経過すれば蒸発するものであるので、一定時間放置し、結露を取り除くようにしても良い(S004:N,S006,S007)。その後、帯電リークが発生しなければ、通常の印刷動作に移ることが可能となる。以上説明した参考実施形態に係る画像形成装置によれば、結露を原因とする帯電リーク発生時における対応を行うことが可能となる。
【0059】
[第1の実施形態]
次に、本発明に係る画像形成装置の第1の実施形態について図10〜図17を参照しつつ説明する。図10は画像形成装置(第1の実施形態)の高圧制御部の概略構成を示す側面図、図11は高圧制御部の概略構成を示す下面図(帯電ローラ113の図示は省略している、以下同様)、図12は高圧制御部の機能ブロック図である。なお、上記参考実施形態と同様の点についての説明は省略する。
【0060】
図10〜図12に示すように、画像形成装置は、帯電ベルト101の下面側に、帯電ベルト101に近接して設けられる反射型センサであるリーク検知センサ(単にセンサと記す)216を有し、このリーク検知センサ216からの出力に基づいてHVP制御部215が制御を行うことにより、リーク原因および発生位置を特定するものである。
【0061】
図13に、本実施形態に係る画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートを示す。先ず、帯電リークが発生すると、帯電ローラ113、帯電ベルト101の抵抗がショートし、HVP120に過電流が流れる。HVP120内は、過電流検知回路を有し、ASIC105へ帯電リーク検知を通知する(S101)。
【0062】
高圧出力(例えば、±数kV)がリークすると、大変危険であるため即断する(S102)。その後、操作/表示部119に帯電リークが発生した旨を表示して、ユーザへの通知を行う(S103)。
【0063】
帯電リーク発生時において、リーク検出開始位置情報を保持し(S104)、リーク検知センサ216からの検知に基づいてリーク原因が結露であるか、インクであるかについて判断する(S105)。なお、当該判断は、水とインクの反射率の差により、一意で決定することができる。すなわち、反射率が所定の閾値より低い場合は水であるとし、高い場合はインクであると判断することができる。
【0064】
結露と判断される場合(S106:Y)、すぐに給紙カセットにある用紙108を通紙させ、帯電ベルト101上の結露を用紙108に吸収させて取り除く(S107)。この際、ユーザによる判断、操作を必要としないため、結露による帯電リーク発生時のダウンタイムを低減することができる。また、ユーザ判断による誤操作を削減することもできる。
【0065】
一方、結露ではない(すなわち、インクである)と判断した場合(S106:N)、インク位置(範囲、副走査方向幅)を検出し(S108:インク位置検出処理)、検出した副走査方向幅に基づいてパフォーマンスを算出する(S109:パフォーマンス算出処理)。インク位置検出処理およびパフォーマンス算出処理の詳細は、以下に説明する。
【0066】
算出したパフォーマンスを操作/表示部119に表示して、ユーザに通知し(S110)、その後、当該パフォーマンスでの印字動作(S111)が可能となる。
【0067】
このように、従来、サービスマン等による清掃や部品交換を強いられていたインクもれや傷・汚れが原因による帯電リークによるダウンタイムが低減される。この時、パフォーマンスは低下することとなるが、印字動作自体は、可能である。なお、元の正常なパフォーマンスに戻したい際は、サービスマンに連絡し、帯電ベルトの清掃や部品交換が必要である旨をユーザに通知すれば良い。
【0068】
図14および図15を参照して、インク位置検出処理(S108)について説明する。図14は、高圧制御部の概略構成を示す下面図を示している。上述のように、HVP120が帯電リークを検知した後、帯電リークを検知した副走査方向位置を記憶し(S104)、その部分を副走査方向におけるセンサ位置まで動かす。その後、リーク検知センサ216を主走査方向に動作させ、帯電ベルトとインクの反射率の違いより、インクの位置(大きさ)を特定するものである。なお、インク位置の特定は、結露であるかインクであるかの判断処理(S105)と同時に算出するようにしても良い。
【0069】
図15は、リーク検知センサ216により検出される主走査方向位置と反射率との関係を示すグラフであり、縦軸は反射型センサであるリーク検知センサ216の反射率、横軸は帯電ベルトの主走査方向を示している。図15(A)は図14に示すスキャン0(副走査位置)、図15(B)はスキャン1、図15(C)はスキャン2での検知結果をそれぞれ示している。ここで、反射率に所定の閾値(図15に示す閾値1)を設定し、当該閾値により帯電ベルトとインクの反射率の差異を判断する、すなわち、閾値以上の場合はインクが付着している箇所と判断し、閾値未満の場合は帯電ベルト(インク付着なし)であると判断する。
【0070】
このように、微小距離をずらしながら、主走査方向にスキャンをくり返すことで、副走査方向のインク位置(図14中、Mで示す)を算出し、記憶する。このMの距離が帯電ベルト上の使用できない領域となる。
【0071】
次に、図16および図17を参照しつつ、パフォーマンスの算出処理(S109)について説明する。図16に示すように、帯電ベルト長をL、算出したインク長をMとし、また、通常時の印刷速度をN(ppm(Print Per Minute))とする。
【0072】
帯電ベルト上で、インク部分は帯電リークが発生してしまうため利用できないが、その他の部分(残領域)については利用することができる。したがって、L−Mの長さが、印字する用紙幅よりも大きい場合、パフォーマンスは低下するが、印刷を行うことが可能である。
【0073】
その際の印刷速度P(ppm)は、次式(1)で表すことができる。
P=(L−M−α)/L−α ・・・(1)
ここで、αは連続印刷時の紙間距離や用紙に対する帯電マージンを示すが、αはLに対して微小であるため考慮しないこととしても良い(次式(2))。
P≒(L−M)/L ・・・(2)
【0074】
また、上記(1)、(2)式によって算出したパフォーマンスを、ユーザに通知(S110)する際には、例えば、画像形成装置の操作パネル(操作/表示部119)等に表示を行えばよい。図17は、操作パネルへの通知例を示している。
【0075】
表示形式等は、特に限られるものではないが、例えば、図17に示すように、印刷可能なパフォーマンスの値(ppm)や、正常時を100とした場合に、何%のパフォーマンスとなるか等、定量的にユーザが認識しやすい情報を通知すれば良い。また、図17に示す例では、正常状態に修復したい場合に、サービスマンに連絡する旨も通知している。
【0076】
[第2の実施形態]
以下、本発明に係る画像形成装置のその他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。
【0077】
図18に、第2の実施形態に係る画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートを示す。図13に示したフローチャートに、インク位置の正確な特定処理(S209)が加わっている。なお、S201〜S208,S210〜S212は、それぞれS101〜S108,S109〜S111に相当するため説明を省略する。
【0078】
図19を参照して、インク位置の正確な特定処理(S209)について説明する。本実施形態では、インク位置を正確に算出するため、反射率の判断基準としての閾値を複数設けるようにしている(図19中、閾値1、閾値2で示す)。
【0079】
このように、閾値を複数設けることで、例えば、閾値1付近で帯電リークが生じない場合や、帯電ベルトが劣化した場合、インクが微量付いてしまった場合、結露とインクの差をより正確に検出したい場合など、閾値が1つでは、誤認識することも有り得るが、閾値を複数設けることにより、誤認識を低減して、より正確な印刷可能領域を確保することができる。
【0080】
[第3の実施形態]
図20に第3の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す下面図を示す。図20に示すように、リーク検知センサ216によるスキャン間隔(スキャン0〜5)をさらに狭めることも好ましい。
【0081】
このように、スキャン間隔を小さくすることで、インクの副走査方向(M)の正確な大きさを求めることができ、インク位置をより正確に算出して、より正確な印刷可能領域を確保することができる。
【0082】
[第4の実施形態]
図21に第4の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す側面図を示す。ここで、上述のように、印字ヘッドには、主走査・副走査方向の用紙幅を検知する用紙幅センサ217が備わっており、用紙幅センサ217により、印字の際、主走査・副走査方向の用紙幅を検知している。なお、用紙幅センサ217としては、例えば、反射型センサや透過型センサ等が用いられる。
【0083】
そこで、用紙幅センサ217をリーク検知センサとして機能させる、すなわち、新規にリーク検知センサ216を設けることなく、既存の用紙幅センサ217を用いて、上記制御を行うことにより、新たなセンサを必要としないため、装置のコストアップをすることなく上記の帯電リーク時制御が可能となる。
【0084】
[第5の実施形態]
図22に第5の実施形態に係る画像形成装置の高圧制御部の概略構成を示す下面図、図23に高圧制御部の機能ブロック図を示す。図22〜図23に示すように、リーク検知センサ216に替えてCCDセンサ218を用いることも好ましい。
【0085】
図23に示すように、画像形成装置は、CCDセンサ218を備えており、HVP制御部215は、CCDセンサ218の検知結果に応じて、上記制御を行うものである。なお、CCDセンサ218に替えて、通常の反射型センサにレンズ(広角レンズ等)を付加したセンサ等を用いても良い。
【0086】
第5の実施形態に係る画像形成装置による帯電リーク発生時における制御フローチャートを図24に示す。本実施形態によれば、帯電リーク検出開始位置情報を記憶する(S104に相当する処理)必要がなく、帯電ベルト長分のセンシングを行い、インク位置を特定することができる(S504)。インク位置検出処理(S504)について以下に説明する。なお、S501〜S503,S505〜S510は、それぞれS101〜S103,S105〜S111(S108を除く)に相当するため説明を省略する。
【0087】
図25に高圧制御部の概略構成を示す下面図、図26に主走査位置と反射率との関係を示すグラフを示す。なお、帯電ベルト長をL、インク長をM、インクと帯電ベルトとの差異を判別する値を閾値1とする。
【0088】
本実施形態では、副走査方向に帯電ベルト長Lの範囲にわたって、CCDセンサ218によりセンシングし、インクの付着領域を特定し、閾値以上の場合はインク長Mを、閾値以下の場合はL−M(帯電リークしない領域=印刷可能領域)を判断する。
【0089】
CCDセンサ218のように、点ではなく線や面でのセンシングが可能なセンサは、主走査方向にセンサを動作させる必要がないため、帯電ベルト101に対するCCDセンサ218の位置を固定することができる。よって、インクの位置および大きさの特定に要する時間を大幅に短縮して検知速度の向上を図ることができる。また、反射型センサに比べて、より正確に、「ずれ」なく検出することが可能となる。
【0090】
[第6の実施形態]
また、帯電リークの発生原因がインクの場合に、帯電ベルトの残領域を用いた印字処理の実行が用紙サイズごとに可能かどうかを算出し、算出結果を表示する処理(印刷可能用紙サイズ算出処理)を行うことも好ましい。
【0091】
図27は、操作パネルへの通知例を示している。印刷可能位置が複数に分かれている場合や、付着したインク領域が大きい場合、印刷可能用紙サイズが制限されることが有りうる。そこで、本実施形態では、用紙サイズごとに印刷が可能か否かを○×で示して、ユーザに通知するようにしている。
【0092】
用紙サイズごとの印刷可能か否かの判断は、例えば、以下のように行う。図28に示すように、印刷可能範囲Pは帯電ベルト長とインク長の差であるので、P=L−Mとなる。ここで、Pを各用紙サイズ(A4:297mm、A5:210mmなど)と比較して用紙サイズごとに印刷可能かどうかを判断し、その結果として、「○」、「×」等を表示すれば良い。
【0093】
なお、図29に示すように、印刷可能位置が複数に分かれている場合、印刷可能範囲Pは、次式(3),(4)のうちいずれか長い方となる。
P=L−(M1−M2−N1) ・・・(3)
P=L−(M1−M2−N2_1−N2_2) ・・・(4)
【0094】
このように印刷可能な用紙サイズを求め、ユーザに通知することにより、ユーザはどの用紙サイズで印刷可能か否かを判断でき、ユーザビリティの向上を図ることができる。
【0095】
以上説明した画像形成装置による、帯電リーク時における制御は、プログラム(画像形成プログラム)で実行させることもできる。当該画像形成プログラムは、例えば、プリンタドライバで実行する構成とすることが好ましい。また、例えばインターネット上からのダウンロードによって提供し、情報処理装置から画像形成装置にインストールすることも好ましい。また、画像形成プログラムを画像形成装置で実行可能に記録した記録媒体の態様にも適用される。
【0096】
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0097】
100 キャリッジ
101 搬送ベルト(帯電ベルト)
102 タイミングベルト
103 エンコーダスケール
104 ガイドロット
105 主走査モータ
106 駆動プーリ
107 従動プーリ
108 記録用紙
109 搬送ローラ
110 テンションローラ
111 副走査モータ
112 記録ヘッド駆動部
113 帯電ローラ
114 記録ヘッド
115 主走査エンコーダ
116 副走査エンコーダ
117 維持モータ
118 供給モータ
119 操作/表示部
120 HVP
121 第一コロ
200 制御部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 NVRAM
205 ASIC
206 RTC
207 ホストI/F
208 I/O
210 駆動波形制御部
211 主走査モータ制御部
212 副走査モータ制御部
213 維持モータ制御部
214 供給モータ制御部
215 HVP制御部
216 リーク検知センサ
217 用紙幅センサ
218 CCDセンサ
300 画像形成システム
301 情報処理装置(パーソナルコンピュータ)
302 画像形成装置(プリンタ装置)
310 入力部
311 表示部
312 通信部
313 CPU
314 RAM
315 記憶媒体ドライブ装置
316 記録媒体
317 音声出力部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0098】
【特許文献1】特開2008-155427号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を搬送する無端状の搬送ベルトと、
該搬送ベルトの表面に電界を与える帯電手段と、
該帯電手段に対して高圧電圧を出力する電圧制御手段と、
該電圧制御手段を含む画像形成装置の制御を行う制御手段と、を有する画像形成装置において、
前記搬送ベルトにおける帯電リークの発生原因および発生位置を検知するリーク検知センサを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記リーク検知センサによる検知結果に基づいて帯電リークの発生原因を判断し、
発生原因が結露の場合、無帯電通紙処理を実行し、
発生原因がインクの場合、前記リーク検知センサにより帯電リークの発生範囲を特定し、前記搬送ベルトのうち帯電リークの発生範囲を除いた残領域を用いて印字処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記リーク検知センサは、前記搬送ベルト近傍に設けられる反射型センサであって、反射率に所定の閾値を設け、該閾値を基準として、帯電リークの発生原因が結露およびインクのいずれであるか、および発生原因がインクの場合における帯電リークの発生範囲を特定することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記閾値を複数設けたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
帯電リークの発生原因がインクの場合、前記リーク検知センサによるスキャン間隔を狭めて前記帯電リークの発生範囲を特定することを特徴とする請求項3または4までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
記録ヘッドに記録媒体端部を検出するための用紙幅センサを備え、
該用紙幅センサを、前記リーク検知センサとして機能させることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記リーク検知センサとして、CCDセンサを用いることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御手段は、帯電リークの発生原因がインクの場合に、前記残領域を用いた印字処理の実行が可能な記録媒体サイズを算出することを特徴とする請求項2から7までのいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図18】
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【図19】
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【図21】
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【図23】
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【図24】
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【図26】
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【図28】
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【図29】
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【図6】
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【図11】
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【図14】
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【図17】
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【図20】
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【図22】
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【図25】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−116596(P2012−116596A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266885(P2010−266885)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】