説明

画像形成装置

【課題】液体容器の大気開放機構を駆動するために装置が大型化する。
【解決手段】大気開放駆動機構400は、大気開放機構を押圧して移動させる押圧部材401と、装置本体側に設けられたソレノイド402と、ソレノイド402に一端部が揺動可能に係合され、他端部が支軸に揺動可能に軸支された第1レバー405と、他端部が押圧部材401に当接可能であって、一端部が支軸に揺動可能に軸支された第2レバー407と、第1レバー405と第2レバー407との間に配置され、第1レバー405と第2レバー407を所定の位置関係で保持するスプリング部材408とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、コピア、プロッタ、これらのいくつかの機能を有する複合機等の画像形成装置として、例えば、液体の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行うものがある。
【0003】
なお、本発明においては、「画像形成装置」とは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(液体を媒体に付着させる)ことをも意味する。また、「インク」とは、厳密な意味でのインクに限るものではなく、インクと称されるもの、レジスト、DNA試料など、上記の意味での画像形成を行うことができる液体の総称として用いる。
【0004】
このような画像形成装置(以下、単に「インクジェット記録装置」ともいう。)において、キャリッジ上に記録ヘッドにインクを供給するサブタンク(バッファタンクとも称される。)を搭載し、メインのインクカートリッジ(メインタンクとも称される)を装置本体側に設置し、サブタンクに装置本体側のインクカートリッジからインクを補充供給するようにした装置、あるいは、記録ヘッドとともに交換可能に液体容器であるインクカートリッジを搭載するようにした装置が知られている。
【0005】
従来、サブタンクとしては、特許文献1、2などに記載されているように、内部を大気に開放をする大気開放弁を有し、大気開放弁は、サブタンクの上面に設けられた開口部(大気開放路に相当する。)と、開口部を封止するシール部と、シール部を開口部に押圧するばね機構と、シール部をサブタンク内に押し込む押圧機構部及び開口部の外部に設けられたフィルタを有し、通常はサブタンク内部を大気と遮断しており、押圧機構部により開弁する機構としたものが知られている。なお、フィルタを設置する例としては、その他特許文献3,4に記載のようなもの知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−001846号公報
【特許文献2】特開2003−89217
【特許文献3】特開2003−053985号公報
【特許文献4】特許第3087535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、サブタンクとしては、液体吐出ヘッドに供給する液体を収容する容器本体内を大気に開放する大気開放路を開閉する大気開放機構を有するものが考えられる。このような液体容器を使用する場合、大気開放機構を開閉する大気開放駆動機構としては、後述する図26に示すようなものが考えられる。
しかしながら、図26に示すような大気開放駆動機構にあっては、後述するように、装置が大型化するという課題が生じる。
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、装置の大型化を招くことなく液体容器の大気開放機構を駆動できるようにすることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体容器は、
液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドに供給する液体を収容する容器本体内を大気に開放する大気開放路を開閉する大気開放機構を有する液体容器と、
前記液体容器の前記大気開放機構を移動させて開閉する大気開放駆動機構と、を備え、
前記大気開放駆動機構は、
前記大気開放機構を押圧して移動させる押圧部材と、
装置本体側に設けられたソレノイドと、
前記ソレノイドに一端部が揺動可能に係合され、他端部が支軸に揺動可能に軸支された第1レバーと、
他端部が前記押圧部材に当接可能であって、一端部が前記支軸に揺動可能に軸支された第2レバーと、
前記第1レバーと前記第2レバーとの間に配置され、前記第1レバーと前記第2レバーを所定の位置関係で保持するスプリング部材と、を備えている
構成とした。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、装置の大型化を招くことなく液体容器の大気開放機構を駆動できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液体容器(サブタンク)を備える本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の全体構成を説明する側面概略構成図である。
【図2】同機構部の要部平面説明図である。
【図3】同液体容器の斜視説明図である。
【図4】同じくサブタンク本体(容器本体)の側面説明図である。
【図5】同じく分解斜視説明図である。
【図6】同容器の大気解放機構の平断面説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。
【図8】同大気開放機構のフィルタ保持部材の断面説明図である。
【図9】同じくフィルタ保持部材の斜視説明図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。
【図12】同じく分解斜視説明図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。
【図14】同じくバルブ部材の斜視説明図である。
【図15】サブタンクの大気開放機構へのインクの侵入の説明に供する説明図である。
【図16】サブタンクの大気開放機構からのインクの漏れ出しの説明に供する説明図である。
【図17】サブタンクの大気開放機から漏出したインクの回りこみを防止する構成の説明に供する側面説明図である。
【図18】記録ヘッドとキャリッジとの取付け部周りの拡大斜視説明図である。
【図19】図18の要部拡大斜視説明図である。
【図20】本発明の第5実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。
【図21】同じくバルブ部材の斜視説明図である。
【図22】同じくバルブ部材の断面説明図である。
【図23】図22のA部の要部拡大図である。
【図24】大気開放機構を動作させる大気開放機構駆動機構の説明に供する模式的説明図である。
【図25】同大気開放機構駆動機構の動作説明に供する模式的説明図である。
【図26】比較例の大気開放機構駆動機構の説明に供する模式的説明図である。
【図27】同比較例の大気開放機構駆動機構の動作説明に供する模式的説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明の第1実施形態に係る液体容器を備える本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
【0013】
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
【0014】
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0015】
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
【0016】
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク35a、35b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット5によって各色の供給チューブ36を介して、各色のインクが補充供給される。
【0017】
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
【0018】
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
【0019】
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
【0020】
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
【0021】
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
【0022】
さらに、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
【0023】
また、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
【0024】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
【0025】
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
【0026】
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
【0027】
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
【0028】
次に、本発明の第1実施形態に係る液体容器(サブタンク)について図3ないし図5を参照して説明する。なお、図3はヘッド部分の斜視説明図、図4は同じく側面説明図、図5はサブタンク本体(容器本体)の分解斜視説明図である。
【0029】
ヘッド部分は、1つの記録ヘッド34と、1つの記録ヘッド34の2つのノズル列にそれぞれ異なる色のインクを供給するためサブタンク35と、サブタンク35と記録ヘッド34との間に介在させたフィルタユニット101とで構成され、記録ヘッド34からは記録ヘッド34のアクチュエータ手段を駆動する信号を伝達するためのフレキシブルケーブル102(符号に「A」、「B」を付加して図示する。)が引き出されている。
【0030】
サブタンク35は、容器本体(タンク本体)202の両側にそれぞれ液体収容部である2つのインク収容部201を形成し、これらのインク収容部201の開口には可撓性を有するフィルム状部材(可撓性フィルム状部材)211を接着又は溶着などで貼り付けて封止し、更にインク収容部201内部にはタンク本体202とフィルム状部材211との間にフィルム状部材211を外方に付勢するための弾性部材であるバネ(スプリング)212を配設し、これらのフィルム状部材211及び弾性部材212によって負圧発生機構を構成している。また、容器本体202にはフィルム状部材211の変位に応じて変位する負圧検知レバー213を揺動可能に装着している。
【0031】
また、タンク本体202の上部にはインク収容部201を大気に開放するための大気開放通路203を形成し、この大気開放通路203を開閉する大気開放機構204を備えている。
【0032】
また、タンク本体202にはインク収容部201にインクを供給するためのインク供給口部207を形成し、チューブ36が連結部材208で連結される。また、容器本体202の上部にはインク収容部201内のインクを検出するための2本の検知電極216が設けられている。
【0033】
ここで、タンク本体202の底面には、インク収容部201A、201Bからフィルタユニット101に個別的にインクを供給するための供給口217をそれぞれインク収容部201の端部に形成し、また、供給口217を中央部分に配置するためにインク収容部201には他方の収容部に膨らんだ膨出部218を形成している。
【0034】
次に、このサブタンク35における大気開放機構について図6をも参照して説明する。なお、図6(a)は同大気解放機構部分の平断面説明図、図6(b)は他の例を示す要部説明図である。
この大気解放機構204は、容器本体202の上部側方に大気開放通路203に通じ、容器本体202の内外を連通する大気開放路220を形成する中空のホルダ取付け部221を一体的に設け、このホルダ取付け部221に筒状のホルダ222を装着している。
【0035】
そして、ホルダ取付け部221の外端面とホルダ222の内部段差部との間で、弁座部材(以下「弁座」という。)223を挟み持って保持し、大気開放路220内には弁座223に押し付ける方向に加圧手段であるコイルスプリング225で押圧付勢した弁体としてのボール224を収納している。これらの弁座223、ボール224及びコイルスプリング225によって大気開放路220を開閉可能な弁手段(弁機構)を構成し、この弁手段を保持する保持部はホルダ222とホルダ取付け部221で構成している。なお、図6中では、大気解放機構204Aは大気開放路220を開放している状態、大気開放機構204Bは大気開放路220Bを閉じている状態を図示している。
【0036】
また、弁手段を保持する保持部を構成するホルダ222内には、外部から弁手段の弁体224を押圧することで大気開放路220を開閉する開放部材241が進退可能(移動可能)に装着され、大気開放時に外部(装置本体1側)から押圧部材401によって押圧される。
【0037】
この開放部材241の内部には、大気開放路220の一部を構成する大気と連通する大気連通路242が形成され、更に、図6(a)に示すように、開放部材241には大気連通路242に通じる横穴242bを設けている。この横穴242aから後述する空気室244bを通じて大気開放路220と開放部材241内部の大気連通路242が通じている。なお、図6(b)に示すように大気連通路242を軸方向にのみ形成した場合には、開放部材241と弁体224との当接部は、大気連通路242が弁体224で完全に封止されないように、例えば凹凸面としてエアー通路が形成されるようにしている。
【0038】
そして、開放部材241の大気連通路242の大気側開口部分に、外面が大気に接するフィルタ部材243が設けられるとともに、フィルタ部材243の内面側に大気流入方向と直交する方向の開口断面積が大気連通路242よりも大きい空気室244が設けられている。
【0039】
フィルタ部材243としては、例えば、金属フィルタメッシュ、金属繊維の圧縮燒結体フィルタ、エレクトロフォーミング金属フィルタ、多孔質構造となったフォーム状フィルタなどを使用することができる。また、フィルタ部材243としては、空気を通過させるが所定の圧力以下では液体を通過させない毛細現象効果を有するものを使用することもできる。
【0040】
また、開放部材241とホルダ222との間には、開放部材241の外周側を覆う弾性変形可能な封止部材245が設けられて、開放部材241とホルダ222との間に生じる隙間を大気から遮蔽している。封止部材245は開放部材241の進退動作に伴って変形する部材である。
【0041】
このように、フィルタ部材243の内側に開放部材241内部の大気連通路242よりも開口断面積が大きい空気室244を配置することで、外部からの大気導入のときに、一旦、空気室244で空気が導入拡散された後に、内部の狭まった大気連通路242に空気が導入されるので、本来フィルタ部材243でろ過されるべき大きさの外部の異物がフィルタ部材243を通過した場合でも、該空間(空気室244)内で留まることがあり、大気連通路242を通じて異物が更に内部に侵入し、弁手段(弁座223及び弁体224の間)に異物が挟まって弁手段の気密性が低下するおそれが低減する。これにより、サブタンクの密閉性が低下して大気が不必要にサブタンク内に侵入し、安定したインク供給を行うことができなくなることを防止できる。
【0042】
この場合、図6−Bに示すように、弁部の前の空気室をさらにもう一箇所設ける、この例では封止部材245内の空間244bを設けている。この場合、もう一箇所の空気室244bは、前記空気室244よりも容量を大きくできるため、本来フィルタ部材243でろ過されるべき大きさの外部の異物がフィルタ部材243を通過した場合でも、大気連通路242を通じて異物が更に内部に侵入し、弁手段(弁座223及び弁体224の間)に異物が挟まって弁手段の気密性が低下するおそれがより低減する。
【0043】
次に、本発明の第2実施形態に係る液体容器について図7ないし図9を参照して説明する。なお、図7は同液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図、図8は同大気開放機構のフィルタ保持部材の断面説明図、図9は同じくフィルタ保持部材の斜視説明図である。また、第1実施形態と対応する部分には同じ符号を付している。
ここでは、ホルダ取付け部221に装着し、容器本体202の係止部202aで後端部が係止されるホルダ222内に、弁手段を構成する弁体224を外部から開閉する開放部材241が移動可能に装着され、ホルダ222と開放部材241との間で大気開放路220の一部となる大気連通路242が形成されている。
【0044】
そして、開放部材241の大気側先端部にはフィルタ保持部材250が圧入などで取付けられ、このフィルタ保持部材250には、外面が大気に接するフィルタ部材243が保持されるとともに、フィルタ部材243の内面側が臨む空気室244と、空気室244と大気連通路242との間に介在し、空気室244より大気流入方向と直交する方向の開口断面積が小さい連通路246とが設けられている。なお、フィルタ部材241は熱溶着で固定しているが、超音波溶着でも、接着でもよい。
【0045】
また、フィルタ保持部材250と保持部を構成するホルダ222との間に開閉部材241の外周側を覆う弾性変形可能な蛇腹状の封止部材251が設けられている。なお、封止部材251は、例えば薄肉ゴム材、エラストマ樹脂材などで形成することができる。また、なお、フィルタ保持部材250と封止部材251とは一体化することもできる。一体化する場合には、例えば、フィルタ保持部材250をインサート又はアウトサートによる2色成型で行う方法がある。フィルタ溶着は、一体成型の前でも後でもよい。その他、フィルタ保持部材250と同一材料として一体成型とすることもでき、このときにはフィルタ部材はインサート成型となる
【0046】
このように構成したので、前記実施形態と同様に、フィルタ部材243の内側に空気室244が配置され、この空気室244と大気連通路242とは空気室244よりも開口断面積が小さい連通路246を介して連通されていることで、外部からの大気導入のときに、一旦、空気室244で空気が導入拡散された後に、内部の狭まった連通路246を介して大気連通路242に空気が導入されるので、本来フィルタ部材243でろ過されるべき大きさの外部の異物がフィルタ部材243を通過した場合でも、該空間(空気室244)内で留まることがあり、連通路246から大気連通路242を通じて異物が更に内部に侵入し、弁手段(弁座223及び弁体224の間)に異物が挟まって弁手段の気密性が低下するおそれが低減する。これにより、サブタンクの密閉性が低下して大気が不必要にサブタンク内に侵入し、安定したインク供給を行うことができなくなることを防止できる。
【0047】
さらに、封止部材251の内部に空気室244と連通した空気室244bを設けることができる。この空気室244bは前記空気室244より容量を大きくできるため、本来フィルタ部材243でろ過されるべき大きさの外部の異物がフィルタ部材243を通過した場合でも、大気連通路242を通じて異物が更に内部に侵入し、弁手段(弁座223及び弁体224の間)に異物が挟まって弁手段の気密性が低下するおそれがより低減する。
【0048】
また、この実施形態のような構成にすることにより、部品自体の形状が簡単になり、組立て前の部品の洗浄がしやすくなる、部品の洗浄性が悪いと、部品に異物が付着してしまい、その異物が移動して弁手段にはさみこまれて気密性を低下させてしまうため、洗浄性が向上することで、気密性維持の信頼性がより向上する。
【0049】
次に、本発明の第3実施形態に係る液体容器について図10を参照して説明する。なお、図10は同液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。
ここでは、上記第2実施形態におけるフィルタ保持部材250と保持部を構成するホルダ222との間に開閉部材241の外周側を覆う弾性変形可能な太鼓状の封止部材251が設けられて、封止部材251の内部を空気室244に連通する容量の大きなもう一箇所の空気室244bとしている構成としたものであり、その作用効果は第2実施形態と同様である。
【0050】
次に、本発明の第4実施形態に係る液体容器について図11及び図12を参照して説明する。なお、図11は同液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図、図12は同じく分解斜視説明図である。また、第1実施形態と対応する部分には同じ符号を付している。
ここでは、ホルダ取付け部221に装着したホルダ222内部に弁座223としてのパッキンを嵌装し、この弁座223とともに弁手段を構成する弁体部262と外部から押圧されることで弁手段を開放する開放部材部263とを一体に形成したバルブ部材261が移動可能に装着され、バルブ部材261の開放部材部263の形成された溝263aとホルダ222との間で大気開放路220の一部となる大気連通路242が形成されている。
【0051】
ここでは、バルブ部材261の弁体部262がスプリング225の力で弁座223に圧接されることで大気遮断が行われる。
【0052】
そして、保持部を構成するホルダ222には、外面が大気に接するフィルタ部材243が保持されるとともに、フィルタ部材243の内面側が臨む空気室244と、空気室244と大気連通路242との間に介在し、空気室244より大気流入方向と直交する方向の開口断面積が小さい連通路245とが設けられている。この連通路245は大気開放通路242に対して開放部材部263の移動方向と直交する方向で臨んでいる。また、空気室244のフィルタ部材243が取付けられる開口部は鉛直方向下向きに開口している。
【0053】
また、ホルダ222にはバルブ部材261の開放部材部263を覆う弾性変形可能な封止部材としてのキャップ部材265が装着されている。
【0054】
なお、図12に示すように、ホルダ222は前述した2つの大気開放機構204A、204Bに対応する2つのバルブ部材261を収納する一つの部材であり、各大気連通路242(大気開放路220)に共通のキャップ部材265で封止されている。また、ホルダ222とホルダ取付け部221との間にはシール部材266が挟持され、ホルダ222にはホルダ取付け部221に係止される係止部222aが設けられている。
【0055】
このように構成したので、前記実施形態と同様に、フィルタ部材243の内側に空気室244が配置され、この空気室244と大気連通路242とは空気室244よりも開口断面積が小さい連通路246を介して連通されていることで、外部からの大気導入のときに、一旦、空気室244で空気が導入拡散された後に、内部の狭まった連通路246を介して大気連通路242に空気が導入されるので、本来フィルタ部材243でろ過されるべき大きさの外部の異物がフィルタ部材243を通過した場合でも、該空間(空気室244)内で留まることがあり、連通路246から大気連通路242を通じて異物が更に内部に侵入し、弁手段(弁座223及び弁体部262の間)に異物が挟まって弁手段の気密性が低下するおそれが低減する。これにより、サブタンクの密閉性が低下して大気が不必要にサブタンク内に侵入し、安定したインク供給を行うことができなくなることを防止できる。
【0056】
次に、本発明の第5実施形態について図13及び図14を参照して説明する。なお、図13は同実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図、図14は同機構のバルブ部材の斜視説明図である。
この実施形態は、前記第4実施形態と同様に、ホルダ取付け部221に装着したホルダ222内部に弁座223としてのパッキンを嵌装し、この弁座223とともに弁手段を構成する弁体部262と外部から押圧されることで弁手段を開放する開放部材部263とを一体に形成したバルブ部材261が移動可能に装着され、バルブ部材261の開放部材部263の形成された溝263aとホルダ222との間で大気開放路220の一部となる大気連通路242が形成されている。
【0057】
ここでは、バルブ部材261の弁体部262がスプリング225の力で弁座223に圧接されることで大気遮断が行われる。
【0058】
そして、保持部を構成するホルダ222には、外面が大気に接するフィルタ部材243が保持されるとともに、フィルタ部材243の内面側が臨む空気室244と、空気室244と大気連通路242との間に介在し、空気室244より大気流入方向と直交する方向の開口断面積が小さい連通路246とが設けられている。
【0059】
また、ホルダ222にはバルブ部材261の開放部材263を覆う弾性変形可能な封止部材としてのキャップ部材265が装着されている。
【0060】
この実施形態では、連通路246は大気開放通路242に対して開放部材部263(バルブ部材263)の移動方向に沿う方向に設けられ、封止部材であるキャップ部材265とホルダ222との間で形成される空間(大気開放口)267を介して大気連通路242と連通している。また、空気室244のフィルタ部材243が取付けられる開口部は鉛直方向下向きに開口している。
【0061】
このように大気開放通路242と空気室244とをつなぐ連通路246を開放部材部263の移動方向に沿う方向に設けることで、空気室244から大気開放通路242へのゴミなどの侵入をより確実に抑えることができる。
【0062】
また、これらの第4、第5においては、大気開放通路242と外部に通じる空気室244とを連通路246を介して連通させることで、大気開放機構204内にインクが漏れ出した場合でも、外部への流出を低減することができる。さらに、フィルタ部材243を介して外部に通じる空気室244は、フィルタ部材243を取付ける開口部を鉛直方向下向きに開口させているので、空気室244内にインクが侵入した場合でもインクを鉛直方向下向きに滴下させることができ、漏れ出したインクの他の部分への回りこみを容易に回避できるようになる。
【0063】
つまり、サブタンク35に対するインクの補給動作は、検知電極216によってインク液面高さを検知しながら行っているが、検知電極216によってインク液面を検知できないような場合(使用されているインクが予定するインクの抵抗値を有していないような場合)がある。このような場合、サブタンク35に対して過剰にインクが補給されて、サブタンク35内から大気開放機構204にインクが侵入することがある。
【0064】
ここで、図15に示すように、大気開放機構204のバルブ部材261が閉じているときには、侵入したインクは弁座223より内部側で留まってこれ以上は流出しない。しかしながら、この状態で、サブタンク35にインクを補給するときに、図16に示すように、バルブ部材261が押されると、弁座223と弁体262との密閉状態が解除されることから、同図に矢印で示す経路で、インク300がバルブ部材261の溝263aを通って空間267内に流れ込む。さらに、空間267から連通路246を通じて空気室244に流れ込み、フィルタ部材243を通じて鉛直方向下向きに滴り落ちることになる。
【0065】
これにより、サブタンク35の大気開放機構204から漏出するインク300が飛び散ることがなくなって狭い範囲に集めることができ、更に漏出したインクが溜まる箇所の特定が容易になって、漏出したインクがFPC102に設けられたドライバICの基板側まで回り込むことを容易に防止できるようになる。
【0066】
次に、サブタンク35の大気開放機204から漏出したインクの回りこみを防止する構成について図17ないし図19を参照して説明する。なお、図17はサブタンク一体の記録ヘッドをキャリッジに搭載した状態の側面説明図、図18は記録ヘッドとキャリッジとの取付け部周りの拡大斜視説明図、図19は図18の要部拡大斜視説明図である。
記録ヘッド34にはキャリッジ33に取付けるためのアジャスタ部材81が設けられ、アジャスタ部材81とキャリッジ33とを例えばUV接着剤などで接合して取付ける。
【0067】
ここで、サブタンク35の大気開放機構204から滴下するインク300はアジャスタ部材81上に滴り落ちるので、この滴り落ちたインク300がキャリッジ33の内部に回りこまないようにキャリッジ33の内部に遮蔽形状(リブ)82を設け、滴り落ちたインク300が、記録ヘッド34のFPC102まで回り込まないようにしている。さらに、キャリッジ33内のインクが滴り落ちる箇所の近傍に貫通孔83を設け、この貫通孔83から漏れインク300を外部へ流出させるようにしている。
【0068】
また、アジャスタ部材81にも記録ヘッド34側への漏れインク300の回りこみを防止するためにリブ81aを設けている。
【0069】
また、図示しないが、漏れインク300が滴下する箇所にインクを検知する手段を設けることによって、サブタンク35のインク液面検知が有効に機能していないことを検出して、サブタンク異常を検出することができる。つまり、サブタンク35の大気開放機構204内に侵入したインクを敢えて外部に流出させることで、インク満杯という異常をユーザーに伝え、修理の必要を知らせることができる。
【0070】
次に、本発明の第5実施形態について図20ないし図23を参照して説明する。なお、図20は同実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図、図21は同じくバルブ部材の斜視説明図、図22は同じくバルブ部材の断面説明図、図23は図22のA部の要部拡大図である。
ここでは、前記第4実施形態のバルブ部材261に代えてバルブ部材271を用いている。このバルブ部材271は、図21ないし図23に示すように、弁座保持部272と開放部材部に相当する外周面軸方向に溝273aを有するバルブピン273と、エラストマからなる弁座274を二色成型で一体成型したものである。
【0071】
この場合、バルブ部材271の移動により弁座274とホルダ222の段部222aとの間が離間することで大気開放路220が開放され、弁座274がホルダ222の段部222aに当接することで大気開放路220が遮蔽される。
【0072】
このように構成すれば部品点数の削減を図ることができる。
【0073】
次に、大気開放機構の開放部材を移動させる大気開放駆動機構について図24を参照して説明する。なお、図24は同大気開放駆動機構の模式的説明図である。また、ここでは、大気開放機構204の構成は前記第5実施形態で説明するが、これに限定されるものではない。
【0074】
この大気開放駆動機構400は、大気開放機構204のバルブ部材261の開放部材部263を押圧する押圧部材401がキャリッジ33に進退可能に保持されている。ここでは、1つのサブタンク35の2つの大気開放機構204に対応して2つの押圧部材401が一体的に設けられている。また、押圧部材401は図示しないスプリング部材などで非押圧位置に保持されている。
【0075】
一方、装置本体側には駆動源としてのソレノイド402が配設され、このソレノイド402のプランジャ403には、他端部が支軸404に揺動可能に軸支された第1レバー405の一端部がピン部材406にて揺動可能に係合されている。さらに、他端部が押圧部材401に当接可能な第2レバー407の一端部が支軸404に揺動可能に軸支されている。これらの第1レバー405と第2レバー407との間には、第1レバー405と第2レバー407を所定の位置関係で保持するスプリング部材408が介装されている。
【0076】
このように構成した大気開放駆動機構400においては、大気開放機構204を開放してないときには図25(a)に示すように第2レバー407が押圧部材401に当接していない状態にある。この状態からソレノイド402を駆動してプランジャ403を矢示A方向に引くことにより、第1レバー405が矢示B方向に揺動し、第2レバー405が揺動することにより、図25(b)に示すように、第2レバー405で第1レバー407が押圧部材401を押し、押圧部材401の係合部401aがキャリッジ33に突き当たる。
【0077】
このとき、図25(c)に示すようにソレノイド402のプランジャ403の係合部403aがソレノイド402に突き当たることによって引き量(第1レバー405の揺動量)が固定される。ここで、押圧部材401がキャリッジ33に突き当たるときに余剰荷重が生じて第1レバー407に対して矢示C方向の力が作用した場合、スプリング部材208による付勢力にて余剰荷重が吸収され、押圧部材401の突き当たり時の力は一定に保持される。
【0078】
このように、ソレノイド402と押圧部材401との間に設けるレバー部材を第1、第2のレバー605、607に分割してスプリング部材208を介装することによって、押圧部材401をキャリッジ33に突き当てることが可能になり、部品の隙間を無くし、必要押し込み量の低減し、さらに1つのサブタンク33の2つの大気開放機構の開放性能の違いをなくして大気開放性能の信頼性を向上することができ、また、ソレノイドの動作力ロスを削除できる。
【0079】
この点について、図26に示す比較例との対比において説明する。
この比較例の大気開放駆動機構600では、ソレノイド602のプランジャ603に一端部を係合させたレバー605を有し、このレバー605は支軸604にて揺動可能に軸支され、レバー605の他端部で押圧部材601を押圧するようにしている。
【0080】
この比較例に構成にあっては、図27に示すように、大気開放時にレバー605や、キャリッジ33及び搭載されているヘッド34(サブタンク35)に余剰荷重がかかることを防ぐために、押圧部材601を押圧位置(大気開放位置)にしたときに、キャリッジ33とレバー605に部品のばらつきを見込んだ隙間610を設ける構成にする必要がある。
【0081】
つまり、レバー605に余剰荷重がかかると、レバー605が変形する。また、サブタンク35を介してキャリッジ33及びヘッド34に余剰荷重がかかるとインクの吐出位置が変化する。この場合、レバー605の変形を抑えるために剛性を増すと、ソレノイド602のプランジャ603が隙間をもって途中で止まるため、大気開放動作力が少なくなる。さらに、この低下した動作力に合わせて大気開放機構のシール力を下げて設計しなくてならないため、サブタンク35の密閉性が低下し、インクの劣化を誘発することになる。また、図27(b)に示すように、複数のサブタンク35を大気開放しようとすると、隙間610が設けられているため、押圧部材601が斜めになり、左右で大気開放可能なものと不可能なものが生じることがあるという問題が発生する。この結果、部品のばらつきを含めた隙間と、開放量が少ない方向に合わせて押し込み量を増加させる必要があり、装置の大型化を誘発している。
【0082】
これに対して、上述した大気開放駆動機構400では、余剰荷重がスプリング部材で吸収されるので、押圧部材401を押圧位置にするときにキャリッジ33との隙間をなくして、押圧部材401をキャリッジ33に突き当てることが可能になり、結果必要押し込み量が低減する。さらに1つのサブタンク33の2つの大気開放機構の開放性能の違いをなくして大気開放性能の信頼性を向上することができ、また、ソレノイドの動作力ロスを削除することができるのである。
【0083】
なお、本発明に係る画像形成装置は、プリンタ単機能構成のものに限らず、プリンタ/ファクシミリ/複写などの複合機能を有する画像形成装置であっても良く、したがってまた、液体容器もこれらの画像形成装置に適用するものであっても良い。
【符号の説明】
【0084】
1 装置本体
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
33 キャリッジ
34 記録ヘッド
35 サブタンク(液体容器)
51 搬送ベルト
201 インク収容部
202 容器本体
203 大気開放通路
204 大気解放機構
220 大気開放路
221 ホルダ取付け部
222 ホルダ
223 弁座(弁座部材)
224 ボール(弁体)
241 開放部材
242 大気開放通路
243 フィルタ部材
244 空気室
244b 空気室
245 連通路
245、251、265 封止部材
261、271 バルブ部材
400 大気開放駆動機構
401 押圧部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドに供給する液体を収容する容器本体内を大気に開放する大気開放路を開閉する大気開放機構を有する液体容器と、
前記液体容器の前記大気開放機構を移動させて開閉する大気開放駆動機構と、を備え、
前記大気開放駆動機構は、
前記大気開放機構を押圧して移動させる押圧部材と、
前記押圧部材と駆動源との間に揺動可能に配置され、前記駆動源で動かされることで前記押圧部材を移動させるレバー部材と、を備え、
前記レバー部材は、
同じ支軸に揺動可能に軸支された第1レバー及び第2レバーと、
前記第1レバーと前記第2レバーとの間に配置されて、前記第1レバーと前記第2レバーを所定の位置関係で保持するスプリング部材と、を有している
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記押圧部材が前記大気開放機構に突き当たるときに余剰荷重が生じて前記第1レバーに対して力を作用させたとき、前記スプリング部材による付勢力にて前記余剰荷重が吸収され、前記押圧部材の突き当たり時の力を一定に保持する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
1つの前記液体容器は複数の前記大気開放機構を有し、
複数の前記大気開放機構を押圧する複数の前記押圧部材が一体的に設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−107407(P2013−107407A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−50527(P2013−50527)
【出願日】平成25年3月13日(2013.3.13)
【分割の表示】特願2009−72823(P2009−72823)の分割
【原出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】