画像書込装置及びこれを用いた画像記録装置
【課題】記録装置本体側の像保持体に対し開閉扉側の画像書込具を精度良く位置決めする。
【解決手段】画像書込具1と、開閉扉13の支持部2aに対して画像書込具1の被支持部2bを支持する支持機構2と、開閉扉13を閉じたときに位置決め部3aと被位置決め部3bとの係わりによって記録装置本体11側の像保持体12に対して画像書込具1を位置決めする位置決め機構3とを備え、支持機構2の支持部2a及び被支持部2bのいずれか一方は開閉扉13の開閉方向に交差する方向に延びる案内面6を有すると共に、他方は位置決め機構3による画像書込具1の位置決めに伴って画像書込具1が案内面6に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起7を有する。更に、位置決め機構3による位置決め動作を確実にすべく画像書込具1の姿勢を保持する姿勢保持機構4を備える。
【解決手段】画像書込具1と、開閉扉13の支持部2aに対して画像書込具1の被支持部2bを支持する支持機構2と、開閉扉13を閉じたときに位置決め部3aと被位置決め部3bとの係わりによって記録装置本体11側の像保持体12に対して画像書込具1を位置決めする位置決め機構3とを備え、支持機構2の支持部2a及び被支持部2bのいずれか一方は開閉扉13の開閉方向に交差する方向に延びる案内面6を有すると共に、他方は位置決め機構3による画像書込具1の位置決めに伴って画像書込具1が案内面6に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起7を有する。更に、位置決め機構3による位置決め動作を確実にすべく画像書込具1の姿勢を保持する姿勢保持機構4を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像書込装置及びこれを用いた画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における画像記録装置としては、例えばカバーの裏面に印刷ヘッド(LEDヘッド)が支持される態様が既に提供されている(例えば特許文献1参照)。
従来この種の画像記録装置では、カバー(開閉扉)の両側壁に支持穴が形成され、一方、印刷ヘッドの両端面には支持突起が形成され、前記支持穴に傾斜させて形成された案内面に沿って印字ヘッドの支持突起が支持穴内の設定位置に案内され、印刷ヘッドの嵌合突起が装置本体側の位置決め穴への嵌合が開始されると、前記支持突起が支持穴から離れるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−318661号公報(実施例,図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、記録装置本体側の像保持体に対して開閉扉側に設けられる画像書込具を精度良く位置決めする画像書込装置及びこれを用いた画像記録装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、記録装置本体側に配設される像保持体に対して画像を書き込む画像書込具と、記録装置本体に対して開閉する開閉扉側に画像書込具が支持可能な支持部を設けると共に、前記画像書込具には前記支持部に支持される被支持部を設け、前記開閉扉を開放したときに前記開閉扉側に前記画像書込具を支持する支持機構と、前記記録装置本体側に前記画像書込具が位置決め可能な位置決め部を設けると共に、前記画像書込具側には前記位置決め部に位置決めされる被位置決め部を設け、前記開閉扉を閉じたときの前記位置決め部及び被位置決め部の両者の係わりによって前記記録装置本体側の像保持体に対して画像書込具を位置決めする位置決め機構とを備え、前記支持機構の支持部及び被支持部のいずれか一方は開閉扉の開閉方向に交差する方向に延びる案内面を有すると共に、他方は前記位置決め機構による画像書込具の位置決めに伴って前記画像書込具が前記案内面に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起を有することを特徴とする画像書込装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像書込装置において、前記支持機構を構成する突起は、前記案内面に沿った方向に対し前記位置決め機構の位置決め部又は被位置決め部の前記案内面に沿った方向の位置決め幅寸法以下の外形寸法を有し、前記位置決め幅寸法内に対応した案内面の少なくとも一部に接触することを特徴とする画像書込装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る画像書込装置において、更に、前記記録装置本体の位置決め部に対して画像書込具の被位置決め部が非接触な状態では、開閉扉閉動作時に位置決め部に対して被位置決め部が位置決め可能な位置関係になるように開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置に保持し、かつ、前記位置決め部に対して被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する姿勢保持機構を備えていることを特徴とする画像書込装置である。
【0006】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれかに係る画像書込装置において、支持機構は、開閉扉側の支持部に対して画像書込具側の被支持部が付勢される付勢部材を有することを特徴とする画像書込装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれかに係る画像書込装置において、支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出すると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であることを特徴とする画像書込装置である。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る画像書込装置において、前記支持片は、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出する突出片と、この突出片の一部に形成されると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って相対移動自在に接触する突起とを有し、この突起を支点として前記画像書込具を前記開閉扉に対して揺動自在とすることを特徴とする画像書込装置である。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6いずれかに係る画像書込装置において、位置決め機構は、記録装置本体側に開設される位置決め部としての位置決め孔と、前記画像書込具側に設けられて前記位置決め孔に挿入される被位置決め部としての位置決め突起とを有し、開閉扉閉時に画像書込具を位置決めするときに前記位置決め孔の底部に前記位置決め突起の先端部を接触配置させ、像保持体と画像書込具との間の距離を予め決められた値に設定することを特徴とする画像書込装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7いずれかに係る画像書込装置において、姿勢保持機構は、画像書込具が予め決められた拘束姿勢に規制させられる規制壁と、この規制壁に前記画像書込具を押圧する押圧部材とを有することを特徴とする画像書込装置である。
【0007】
請求項9に係る発明は、請求項8に係る画像書込装置において、支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出し且つ前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であり、姿勢保持機構は、支持機構の支持部としての支持孔の一縁部を規制壁とし、かつ、支持機構の被支持部としての支持片の一部に前記規制壁に当たる被規制片を形成したものであることを特徴とする画像書込装置である。
請求項10に係る発明は、請求項8に係る画像書込装置において、姿勢保持機構は、開閉扉の内部に規制部材を突出配置し、この規制部材の画像書込具側に位置する壁を画像書込具の中間部位置が規制される規制壁とすることを特徴とする画像書込装置である。
請求項11に係る発明は、請求項1ないし10いずれかに係る画像書込装置において、前記位置決め部に被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に画像書込具側の部材に接触すると共に画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構を備え、前記被位置決め部が位置決めすべき姿勢に至ったときに画像書込具と前記姿勢変更機構とを非接触配置したことを特徴とする画像書込装置である。
請求項12に係る発明は、請求項11に係る画像書込装置において、姿勢変更機構は、開閉扉側に回転自在に設けられると共に回転支軸の周囲に偏心カム部を有し且つ偏心カム部の一部に可動腕部を有するカム部材と、記録装置本体側に設けられると共に開閉扉の閉動作に伴って前記カム部材の可動腕部が当たってカム部材の偏心カム部を回転させる突き当て部材とを有し、位置決め部に被位置決め部が接触し始めたときに前記カム部材の偏心カム部にて前記画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に変更するものであることを特徴とする画像書込装置である。
請求項13に係る発明は、像保持体が配設される記録装置本体と、記録装置本体に対して揺動可能に開閉する開閉扉と、この開閉扉側に配設されて前記像保持体に画像を書き込む請求項1ないし12いずれかに係る画像書込装置とを備えたことを特徴とする画像記録装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、記録装置本体側の像保持体に対して開閉扉側に設けられる画像書込具を精度良く位置決めすることができる。
請求項2に係る発明によれば、開閉扉を開放するときに、位置決め機構による位置決め解除に伴う操作力を低減することができる。
請求項3に係る発明によれば、開閉扉を閉鎖するときに、位置決め機構による位置決め動作をよりスムースに実現することができる。
請求項4に係る発明によれば、本態様を用いない場合に比べて、支持機構による画像書込具の支持状態を安定させることができる。
請求項5に係る発明によれば、簡単な構成で、画像書込具を位置決めするときに画像書込具を相対移動自在で且つ揺動自在に支持する構造を提供することができる。
請求項6に係る発明によれば、画像書込具を位置決めするときに画像書込具の相対移動範囲及び揺動範囲を調整する構造を提供することができる。
請求項7に係る発明によれば、像保持体に対して画像書込具を正確に位置決めすることができる。
請求項8に係る発明によれば、開閉扉閉動作時に画像書込具の姿勢を予め決められた拘束位置に確実に保持することができる。
請求項9に係る発明によれば、支持機構の要素を利用し、姿勢保持機構を簡単に構築することができる。
請求項10に係る発明によれば、画像書込具の両端部を支持機構にて支持し、かつ、画像書込具の中間部を規制壁にて位置規制することができ、画像書込具の姿勢を安定的に保持することができる。
請求項11に係る発明によれば、画像書込具位置決め時における画像書込具の姿勢変更をよりスムースに実現することができる。
請求項12に係る発明によれば、画像書込具位置決め時における画像書込具の姿勢変更動作を確実に実現することができる。
請求項13に係る発明によれば、記録装置本体側の像保持体に対して開閉扉側に設けられる画像書込具を精度良く位置決めすることが可能な画像記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明が適用された画像記録装置の実施の形態の概要を示し、(a)は開閉扉開放時における画像書込装置の状態を示す説明図、(b)は開閉扉閉鎖時における画像書込装置の状態を示す説明図である。
【図2】(a)は図1に示す画像書込装置の画像書込具が姿勢保持状態にあることを示す説明図、(b)は同画像書込具が姿勢保持解除状態にあることを示す説明図である。
【図3】(a)は比較の形態に係る画像書込装置の一例を示す説明図、(b)は(a)中B方向から見た矢視図、(c)は比較の形態に係る支持突起と位置決め突起との関係を示す説明図である。
【図4】実施の形態1に係る画像記録装置の全体構成を示す説明図である。
【図5】実施の形態1に係る画像記録装置で用いられる画像書込装置の全体構成を示す説明図である。
【図6】図5に示す画像書込装置の要部を正面側から見た斜視図である。
【図7】図6に示す画像書込装置をVII方向から見た矢視図である。
【図8】図7中VIII方向から見た矢視図である。
【図9】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(1)を示す説明図である。
【図10】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(2)を示す説明図である。
【図11】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動のうち、姿勢変更機構の挙動(1)を示す説明図である。
【図12】図11における姿勢変更機構の挙動(2)を示す説明図である。
【図13】図11における姿勢変更機構の挙動(3)を示す説明図である。
【図14】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(3)を示す説明図である。
【図15】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(4)を示す説明図である。
【図16】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(5)を示す説明図である。
【図17】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉開動作過程の挙動(1)を示す説明図である。
【図18】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉開動作過程の挙動(2)を示す説明図である。
【図19】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉開動作過程の挙動(3)を示す説明図である。
【図20】(a)は実施の形態1の支持機構の変形形態を示す説明図、(b)は実施の形態1の位置決め機構の変形形態を示す説明図である。
【図21】実施の形態2に係る画像書込装置の全体構成例を示す説明図である。
【図22】実施の形態2に係る画像書込装置の記録ヘッドの構成例を示す説明図である。
【図23】実施の形態2に係る画像書込装置の記録ヘッドを取り除いた構成例を示す説明図である。
【図24】実施の形態2に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(1)を示す説明図である。
【図25】実施の形態2に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(2)を示す説明図である。
【図26】図25中XXVI方向から見た矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
◎実施の形態の概要
図1(a)(b)は本発明が適用される画像記録装置の実施の形態の概要を示す説明図である。尚、同図(a)は開閉扉開放時の状態を示し、同図(b)は開閉扉閉鎖時の状態を示す。
同図において、画像記録装置は、像保持体12が配設される記録装置本体11と、記録装置本体11に対して例えば揺動支軸13aを中心に揺動可能に開閉する開閉扉13と、この開閉扉13側に配設されて前記像保持体12に画像を書き込む画像書込装置10とを備えたものである。
本実施の形態において、画像書込装置10の基本的構成は、記録装置本体11側に配設される像保持体12に対して画像を書き込む画像書込具1と、記録装置本体11に対して開閉する開閉扉13側に画像書込具1が支持可能な支持部2aを設けると共に、前記画像書込具1には前記支持部2aに支持される被支持部2bを設け、前記開閉扉13を開放したときに前記開閉扉13側に前記画像書込具1を支持する支持機構2と、前記記録装置本体11側に前記画像書込具1が位置決め可能な位置決め部3aを設けると共に、前記画像書込具1側には前記位置決め部3aに位置決めされる被位置決め部3bを設け、前記開閉扉13を閉じたときの前記位置決め部3a及び被位置決め部3bの両者の係わりによって前記記録装置本体11側の像保持体12に対して画像書込具1を位置決めする位置決め機構3とを備え、前記支持機構2の支持部2a及び被支持部2bのいずれか一方は開閉扉13の開閉方向に交差する方向に延びる案内面6を有すると共に、他方は前記位置決め機構3による画像書込具1の位置決めに伴って前記画像書込具1が前記案内面6に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起7を有するものである。
【0011】
このような技術的手段において、画像書込具1としては、例えば電子写真方式のLEDヘッドが代表的であるが、これに限られるものではなく、例えばインクジェット方式の印字ヘッドも含まれる。
ここで、像保持体12とは、例えば画像書込具がLEDヘッドである態様では感光体を意味し、また、インクジェット方式の印字ヘッドであれば記録画像を保持する記録媒体(直接保持する用紙又は間接保持する中間媒体)を意味する。
また、支持機構2としては、開閉扉13側に支持部2aを、画像書込具1側に被支持部2bを有する態様であればよく、その支持状態としては、画像書込具1が開閉扉13の開閉方向に交差する方向に延びる案内面6に沿って突起7を介して相対移動自在で且つ揺動自在であるものを広く含む。
更に、位置決め機構3としては、像保持体12に対して画像書込具1を位置決めするために、記録装置本体11側の位置決め部3a(位置決め孔や位置決め溝又は位置決め突起)と、画像書込具1の被位置決め部3b(位置決め突起又は位置決め孔や位置決め溝)とを係わらせるものを広く含む。
【0012】
ここで、支持機構2を構成する突起7としては、位置決め機構3による位置決め解除に伴う操作力を低減するという観点から、前記案内面6に沿った方向に対し位置決め機構3の位置決め部3a又は被位置決め部3bの前記案内面6に沿った方向の位置決め幅寸法以下の外形寸法を有し、前記位置決め幅寸法内に対応した案内面6の少なくとも一部に接触するものである態様が好ましい。
このとき、突起7と案内面6との接触位置関係については、位置決め部3a又は被位置決め部3bの位置決め幅寸法内に対応した案内面6に突起7の全部が接触している態様に限られるものではなく、突起7の一部が接触していればよい。
このような関係に設定されていれば、位置決め機構3による位置決めを解除するとき、位置決め部3aから被位置決め部3bを離脱させるように開閉扉13を開放しようとすると、開閉扉13の開放に伴って前記画像書込具1は支持機構2の支持点である突起7を介して持ち上げられ、位置決め部3aから被位置決め部3bを離脱させるために必要な力が前記位置決め幅寸法内にて作用する。この状態において、前記突起7は前記位置決め幅寸法内に対応した案内面6に接触していることから、位置決め部3aから被位置決め部3bを離脱させるために必要な力の作用方向と異なる方向の力が被位置決め部3b又は位置決め部3aに作用し難く、被位置決め部3b又は位置決め部3aの離脱時の姿勢が倒れる虞れが少ない点で好ましい。
【0013】
更に、支持機構2の好ましい態様として、画像書込具1を安定支持するという観点からすれば、開閉扉13側の支持部2aに対して画像書込具1側の被支持部2bが付勢される付勢部材2cを有するものが挙げられる。
また、支持機構2の代表的態様としては、支持部2aが、開閉扉13の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面6が形成された孔縁部を有する支持孔であり、被支持部2bが、前記画像書込具1の両側部から前記支持孔に向かって突出すると共に前記支持孔のうち前記案内面6に沿って前記突起7を介して接触する支持片であるものが挙げられる。
更に、被支持部2bとしての支持片の代表的態様としては、画像書込具1の両側部から支持孔に向かって突出する突出片と、この突出片の一部に形成されると共に支持孔のうち前記案内面6に沿って相対移動自在に接触する突起7とを有し、この突起7を支点として画像書込具1を開閉扉13に対して揺動自在とするものが挙げられるが、これに限られるものではなく、例えば揺動支点となる突起だけで構成するようにしてもよい。但し、支持孔と支持片との組合せ態様において、突出片と突起7とを有する支持片は、突起7を揺動支点とする突出片の存在によって相対移動範囲及び揺動範囲が規制される点で好ましい。
尚、支持機構2としては、支持孔と支持片との組合せに限られるものではなく、相対移動性、揺動性を実現し得るものであれば、支持部2aとして支持ロッドを用い、被支持部2bとして前記支持ロッドに支持される例えば断面コ字状突起など適宜選定して差し支えない。
また、位置決め機構3の代表的態様としては、記録装置本体11側に開設される位置決め部3aとしての位置決め孔と、前記画像書込具1側に設けられて前記位置決め孔に挿入される被位置決め部3bとしての位置決め突起とを有し、開閉扉13閉時に画像書込具1を位置決めするときに前記位置決め孔の底部に前記位置決め突起の先端部を接触配置させ、像保持体12と画像書込具1との間の距離を予め決められた値に設定するものが挙げられる。
【0014】
また、位置決め機構3による位置決め動作をよりスムースに実現するという観点からすれば、記録装置本体11の位置決め部3aに対して画像書込具1の被位置決め部3bが非接触な状態では、開閉扉13閉動作時に位置決め部3aに対して被位置決め部3bが位置決め可能な位置関係になるように開閉扉13に対する画像書込具1の姿勢を拘束位置に保持し、かつ、位置決め部3aに対して被位置決め部3bが接触して位置決めすべき姿勢に至る間に開閉扉13に対する画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除する姿勢保持機構4を更に備えている態様が好ましい。
この種の姿勢保持機構4としては、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aに接触する前時点では位置決め部3aに案内するための拘束位置に被位置決め部3bの姿勢を保持しておき、位置決め部3aに接触して被位置決め部3bが位置決めすべき姿勢に至るまでの間に前記拘束位置での保持状態を解除し、位置決め機構3による位置決め動作を可能にするものであれば適宜選定して差し支えない。
更に、姿勢保持機構4の代表的態様としては、画像書込具1が予め決められた拘束姿勢(拘束位置での保持姿勢)に規制させられる規制壁4aと、この規制壁4aに前記画像書込具1を押圧する押圧部材4bとを有する態様が挙げられる。
ここで、支持機構2として、支持部2aとしての支持孔と被支持部2bとしての支持片との組合せ態様にあっては、支持機構2の支持部2aとしての支持孔の一縁部を規制壁4aとし、かつ、支持機構2の被支持部2bとしての支持片の一部に前記規制壁4aに当たる被規制片を形成したものが挙げられる。本態様において、規制壁4aに対する被規制片の接触長さが長いと、その分だけ画像書込具1の拘束姿勢が安定する点で好ましい。
また、姿勢保持機構4の他の態様としては、開閉扉13の内部に規制部材を突出配置し、この規制部材の画像書込具1側に位置する壁を画像書込具1の中間部位置が規制される規制壁4aとするようにしてもよい。本態様において、規制部材としては、開閉扉13の補強部材(補強リブ)を利用してもよいし、別途設けるようにしてもよい。
【0015】
また、姿勢保持機構4による画像書込具1の拘束位置での保持状態をスムースに解除するという観点からすれば、位置決め部3aに被位置決め部3bが接触して位置決めすべき姿勢に至る間に画像書込具1側の部材に接触すると共に画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構5を有し、前記被位置決め部3bが位置決めすべき姿勢に至ったときに画像書込具1と前記姿勢変更機構5とを非接触配置した態様が挙げられる。
この種の姿勢変更機構の代表的態様としては、開閉扉13側に回転自在に設けられると共に回転支軸の周囲に偏心カム部を有し且つ偏心カム部の一部に可動腕部を有するカム部材と、記録装置本体11側に設けられると共に開閉扉13の閉動作に伴って前記カム部材の可動腕部が当たってカム部材の偏心カム部を回転させる突き当て部材とを有し、位置決め部3aに被位置決め部3bが接触し始めたときに前記カム部材の偏心カム部にて前記画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除する方向に変更するものが挙げられる。
【0016】
−開閉扉閉動作時の画像書込装置の挙動−
図2(a)に示すように、開閉扉13閉動作過程において、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aと非接触な状態では、姿勢保持機構4が画像書込具1の姿勢を拘束位置に拘束している。このため、位置決め機構3の被位置決め部3bは位置決め部3aに位置決め可能な位置関係になるように設定され、開閉扉13を更に閉じると、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aに案内される。
そして、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aに対して位置決めすべき姿勢に至ると、姿勢保持機構4は画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除するため、位置決め機構3による位置決め動作はスムースに行われる。つまり、位置決め機構3の被位置決め部3bは、位置決め部3aに対して所定の位置決め姿勢を保ち、予め決められた係わり合いを持つ。例えば図2(b)に示すように、被位置決め部3bとしての位置決め突起が所定の位置決め姿勢を保ちながら、位置決め部3aとしての位置決め孔に予め決められた深さdまで嵌り込む。この結果、画像書込具1の画像書込方向が予め決められた方向に設定されると共に、画像書込具1と像保持体12との間のギャップmが予め決められた値(焦点深さ/DOF:Depth Of Focusの略)に設定される。
【0017】
−比較の形態に係る画像書込装置の挙動−
図3(a)(b)は比較の形態に係る画像書込装置を示す。
同図において、画像書込装置300は、開閉扉301の両側壁302に支持孔303を形成し、一方、例えばLEDヘッドからなる記録ヘッド305の両端面には支持突片306を形成し、前記支持孔303に形成された傾斜案内面307に沿って記録ヘッド305の支持突片306を予め決められた設定位置に案内し、図示外の装置本体側の位置決め孔310に記録ヘッド305の位置決めピン308を嵌め込むと、前記支持突片306を支持孔303から離れるようにしたものである。尚、311は支持孔303の下縁部に向けて記録ヘッド305の支持突片306を付勢する付勢バネである。
本比較の態様においては、図3(c)に示すように、記録ヘッド305の支持突片306は位置決めピン308の外径に比べて幅広であることから、位置決め孔310から位置決めピン308を離脱させる場合には、例えば位置決めピン308の軸上から変位した部位に力F’を作用させてしまうと、位置決めピン308を離脱させるために必要な力Fの作用方向とは異なる方向の力が位置決めピン308に作用してしまう。
【0018】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
−画像記録装置の全体構成−
図4は本発明が適用される画像記録装置の実施の形態1の全体構成を示す説明図である。
同図において、画像記録装置20は、装置筐体21の頂部に対して揺動自在な開閉扉22を設け、装置筐体21内には感光体31が含まれるプロセスカートリッジ30を配設すると共に、このプロセスカートリッジ30の下方には記録材が供給可能に収容される記録材供給装置40を設け、この記録材供給装置40から供給される記録材を記録材搬送路41を介してプロセスカートリッジ30を経由して装置筐体21の頂部に位置する閉鎖状態の開閉扉22からなる記録材収容部50に搬送するものである。
本実施の形態において、プロセスカートリッジ30は、感光体31の周囲に、感光体31を帯電する帯電器32、感光体31に形成される静電潜像をトナーにて可視像化する現像器34、及び、感光体31上の残留トナーを清掃する清掃器36を備えている。
そして、記録材搬送路41を挟んで感光体31に対向する部位には感光体31上のトナー像を記録材に転写する転写器35が配設されている。更に、記録材搬送路41の転写器35よりも下流側には記録材上の未定着トナー像を定着する定着器37が配設されている。尚、符号40aは記録材供給装置40から記録材を供給する供給ロール、38は記録材搬送路41中に配設される搬送ロール、39は記録材搬送路41のうち記録材収容部50へ至る排出部位に設けられて記録材を排出する排出ロールである。
また、本実施の形態では、開閉扉22は揺動支軸22aを揺動支点として開閉するようになっており、この開閉扉22側には画像書込装置100の一要素である記録ヘッド33が設けられている。
【0019】
−画像書込装置−
本実施の形態において、画像書込装置100は、図5ないし図8に示すように、感光体31に画像を書き込む記録ヘッド33と、開閉扉22に対して記録ヘッド33が支持される支持機構110と、感光体31に対して記録ヘッド33を位置決めする位置決め機構120と、この位置決め機構120による位置決め前に記録ヘッド33の姿勢を予め決められた拘束位置に保持する姿勢保持機構130と、前記位置決め機構120によって記録ヘッド33が位置決めすべき姿勢に至る前に記録ヘッド33の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構140とを備えている。
【0020】
<記録ヘッド>
記録ヘッド33は、図6及び図7に示すように、感光体31の軸方向に沿って延びる板状のベース部材101を有し、このベース部材101にホルダ部材102を取り付け、このホルダ部材102にはLEDが所定ピッチ間隔で配列された基板103を保持すると共に、前記ホルダ部材102のうち基板103の各LEDと感光体31との間に収束レンズ(セルフォックレンズ)104を保持し、基板103の各LEDからの光を感光体31に向けて集光収束するようにしたものである。
【0021】
<支持機構>
記録ヘッド33の支持機構110は、記録ヘッド33の長手方向両側に対応して開閉扉22の内側に板状の両側壁22bを設け、この両側壁22bには支持部としての略L字状の支持孔111を開設する一方、記録ヘッド33のベース部材101の長手方向両端には支持孔111のうち開閉扉22の開閉方向に交差する方向に延びる案内面、例えば開閉扉22の扉面に沿う下縁部に支持される支持片112を設け、更に、付勢バネ115にて前記支持孔111の下縁部に支持片112を押し付け付勢したものである。
本実施の形態においては、支持片112は、記録ヘッド33のベース部材101の両端から外側に突出する断面L字状の突出片113と、この突出片113の支持孔111の下縁部に沿った横突出片113aの略中央にて支持孔111の下縁部に向かって突出する略半円柱状の揺動支点突起114とを備えている。
【0022】
<位置決め機構>
位置決め機構120は、図5ないし図8に示すように、プロセスカートリッジ30のカートリッジ筐体30aの一部に形成される位置決め部としての位置決め孔121と、記録ヘッド33のベース部材101の長手方向両端部にて前記位置決め孔121に向かって突出し且つ位置決め孔121に嵌り合う略円柱状の位置決め突起125とを備えている。
本実施の形態では、位置決め孔121は、位置決め突起125の外径に対応した内径の円形孔部122を有し、この円形孔部122の入口部分には入口端に向かって次第に内径が広がる拡開孔部123を有している。
一方、位置決め突起125は円柱状突起部126の先端に半球状突起部127を形成したものであり、位置決め孔121に位置決めされるときには前記半球状突起部127が位置決め孔121の底部に接触配置されるようになっている。
【0023】
<姿勢保持機構>
姿勢保持機構130は、支持機構110の支持孔111の下縁部に交差する縦方向縁部を規制壁131とし、支持機構110の支持片112の一要素である突出片113の縦方向に延びる縦突出片113bを前記規制壁131に突き当たる被規制片132とし、押圧バネ133にて規制壁131に被規制片132を常時押圧するようにしたものである。
本実施の形態では、規制壁131に被規制片132を突き当てたときの記録ヘッド33の姿勢が拘束位置として設定されており、記録ヘッド33が拘束位置に保持された場合には、位置決め機構120の位置決め突起125は位置決め孔121とは非接触状態であるが、位置決め突起125の軸線延長線が位置決め孔121の拡開孔部123に向かうように設定されている。
【0024】
<姿勢変更機構>
更に、本実施の形態では、姿勢変更機構140は、開閉扉22の一方の側壁22bに回転自在に設けられると共に回転支軸144の周囲に偏心カム部142を有し且つ偏心カム部142の一部に可動腕部143を有するカム部材141と、カートリッジ筐体30a側に設けられると共に開閉扉22の閉動作に伴って前記カム部材141の可動腕部143が当たってカム部材141の偏心カム部142を回転させる突き当て部材145とを有している。
ここで、カム部材141は、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に接触し始めたときに可動腕部143が突き当て部材145に突き当たり、前記位置決め突起125が位置決めすべき姿勢に至る前に、可動腕部143の回転支軸144周りの回転に伴って偏心カム部142が回転して記録ヘッド33に当たり、記録ヘッド33の姿勢を拘束位置から解除する方向に離間変更するものである。
そして、本実施の形態では、位置決め突起125が位置決めすべき姿勢に至ったときに記録ヘッド33と姿勢変更機構140のカム部材141とは非接触配置されるようになっている。
【0025】
−開閉扉閉動作時の画像書込装置の挙動−
先ず、開閉扉22閉動作時の画像書込装置100の挙動について図9ないし図16に基づいて説明する。
開閉扉22を開放位置から閉じていくと、図9に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に挿入される直前に、姿勢変更機構140のカム部材141が突き当て部材145に突き当たる。
このように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に非接触状態にあるときには、姿勢保持機構130の被規制片132が支持孔111の一側縁の規制壁131に押圧バネ133にて押圧され、記録ヘッド33は規制壁131で決まる拘束位置に保持されている。
この状態において、位置決め突起125の軸線延長線は位置決め孔121の拡開孔部123に対向した位置に配置されるようになっている。
このため、更に開閉扉22を閉じると、図9及び図10に示すように、前記位置決め突起125は位置決め孔121の拡開孔部123を通じて円形孔部122に嵌り込んでいき、位置決めすべき姿勢に至る。
【0026】
また、本実施の形態では、位置決め突起125が位置決め孔121に嵌って位置決めすべき姿勢に至るまでの動作課程では、姿勢変更機構140が以下のように働く。
つまり、カム部材141は、図10ないし図13に示すように、開閉扉22の閉動作に伴って可動腕部143が突き当て部材145に突き当たり、可動腕部143が回転支軸144を中心に上方に向かって回転し、これに伴って、偏心カム部142が回転支軸144を中心に回転するように動作する。この結果、図12に示すように、カム部材141の偏心カム部142が支持孔111の規制壁131から支持孔111内にはみ出した状態に移動する。このため、姿勢保持機構130の被規制片132は前記カム部材141の偏心カム部142にて押され、拘束位置から離間した位置に解除されることになり、これに伴って、記録ヘッド33の姿勢が拘束位置から変更される。このような記録ヘッド33の姿勢変化は、位置決め機構120の位置決め突起125の軸線延長線と位置決め孔121の孔中心軸とが記録ヘッド33の姿勢変化前に比べてより一致するようになっている。このため、位置決め機構120の位置決め突起125と位置決め孔121との嵌り合いがよりスムースになり、位置決め機構120による位置決め動作が安定的に行われる。
【0027】
そして、本実施の形態では、位置決め機構120の位置決め動作が完了する前に、姿勢変更機構140は、図13に示すように、カム部材141の偏心カム部142と被規制片132とを非接触配置する。このため、位置決め機構120による位置決め動作課程において姿勢変更機構140が邪魔になるという懸念はない。
本例では、開閉扉22が閉じていくと、例えば図14に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121内に約50%挿入された段階で、カム部材141の偏心カム部142と被規制片132とが非接触配置される。
この後、更に開閉扉22が閉じていくと、図15に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121の底部まで完全に挿入された状態に至る。
但し、この段階では、記録ヘッド33側の支持片112の揺動支点突起114が支持孔111の下縁部に接触したままの状態であり、開閉扉22と記録ヘッド33とは切り離されていない。
更に、開閉扉22を全閉位置まで閉じると、図16に示すように、記録ヘッド33の支持片112の揺動支点突起114が支持孔111の下縁部から非接触状態に至り、記録ヘッド33と開閉扉22とは切り離され、記録ヘッド33は位置決め機構120だけに依存して位置決めされる。
このとき、記録ヘッド33の配設位置および配設姿勢は、位置決め機構120の位置決め突起125と位置決め孔121との嵌り合いで決まり、また、位置決め突起125の長さ、位置決め孔121の深さを予め決められた範囲に設定しておけば、記録ヘッド33とプロセスカートリッジ30の感光体31との間のギャップm(DOF:Depth Of Focus)も一定に保たれる。
【0028】
−開閉扉開動作時の画像書込装置の挙動−
次に、開閉扉22開動作時の画像書込装置100の挙動について図17ないし図19に基づいて説明する。
今、全閉状態の開閉扉22を開き始めると、図17に示すように、開閉扉22の移動に伴って記録ヘッド33の支持片112に支持孔111の下縁部が接触した後、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121から抜け始める。
このとき、図18に示すように、記録ヘッド33は、支持片112の揺動支点突起114を介して開閉扉22の両側壁22bの支持孔111の下縁部に接触しているため、記録ヘッド33を引き抜く力は前記支持片112の揺動支点突起114の一点に集中して作用する。この状態において、本実施の形態では、支持片112の揺動支点突起114は位置決め機構120の位置決め突起125の軸線に対応した位置に位置するようになっており、記録ヘッド33の引き抜き力の作用方向は前記位置決め機構120の位置決め突起125の位置決め孔121からの離脱方向と略一致するため、位置決め機構120の位置決め突起125が傾くことで生じる位置決め突起125と位置決め孔121の周壁との間の摩擦力は軽減され、記録ヘッド33は比較の形態に比べてスムースに引き抜かれる。
そして、開閉扉22を更に開いていくと、図19に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121から抜けた段階で、姿勢保持機構130が働き、記録ヘッド33は予め決められた拘束位置に保持され、開閉扉22と共に開放移動する。
【0029】
◎変形形態
本実施の形態では、支持機構110として、支持孔111と支持片112(断面L字状突出片113+揺動支点突起114)とを用いた態様が示されているが、これに限られるものではなく、例えば図20(a)に示すように、開閉扉22の両側壁22bに断面円形状の支持突起116を突出配置し、一方、記録ヘッド33の両端部には断面コ字状の被支持突起117を突出配置し、前記支持突起116に対し被支持突起117を開閉扉22の扉面に沿った方向に相対移動自在で且つ揺動自在に支持するようにしたものである。
また、本実施の形態では、位置決め機構120としては、例えば図20(b)に示すように、位置決め孔121と位置決め突起125との組み合わせ態様が用いられているが、これに限られるものではなく、例えばカートリッジ筐体30aに位置決め孔121の代わりに位置決め溝124を設け、この位置決め溝124に位置決め突起125を挿入して引っ掛けるようにしてもよい。
【0030】
◎実施の形態2
図21は実施の形態2に係る画像書込装置の要部を示す。
同図において、画像書込装置100は、LEDヘッドからなる記録ヘッド33と、開閉扉22側に記録ヘッド33を支持する支持機構110と、装置筐体21側に着脱自在に組み込まれるプロセスカートリッジ30のカートリッジ筐体30aに記録ヘッド33を位置決めする位置決め機構120と、この位置決め機構120にて記録ヘッド33を位置決めする前に位置決め機構120による位置決めを可能にするために記録ヘッド33の姿勢を予め決められた拘束位置に保持する姿勢保持機構130とを備えている。
ここで、本実施の形態で用いられる画像書込装置100は、記録ヘッド33及び位置決め機構120が実施の形態1と略同様に構成され、支持機構110及び姿勢保持機構130が実施の形態1と異なる態様として構成されている。
尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
【0031】
本実施の形態において、支持機構110は、図21ないし図23に示すように、開閉扉22の両側壁22bに矩形状孔部の上方に半円状孔部が形成された支持孔211を有すると共に、記録ヘッド33の両端部には下側が円弧状部として形成される揺動支点突起214だけからなる支持片212を有し、前記支持孔211のうち開閉扉22の扉面に沿う方向に延びる案内面としての下縁部に前記支持片212を接触配置し、更に、前記支持孔211の下縁部に前記支持片212を付勢バネ115の付勢力にて付勢支持するようにしたものである。
また、姿勢保持機構130は、開閉扉22の内側で両側壁22bの中間部位に板状の規制部材136を突出配置し、この規制部材136の記録ヘッド33側の面を規制壁137とし、更に、引張バネ138の引っ張り力にて前記記録ヘッド33を前記規制壁137に押圧保持させるようにしたものである。
本例では、規制部材136としては、開閉扉22の補強部材(補強リブ)を利用するようにしてもよいし、別途設けるようにしてもよい。また、引張バネ138は、一端が記録ヘッド33のベース部材101の長手方向略中央に引っ掛けられ、規制部材136に開設された挿通孔139を通じて開閉扉22の揺動支軸22a(ヒンジ)側まで延び、他端が前記揺動支軸22aに引っ掛けられ、記録ヘッド33に対して揺動支軸22a側に向かう引っ張り力を付与するようにしたものである。
【0032】
次に、開閉扉22閉動作時の画像書込装置100の挙動について図24ないし図26に基づいて説明する。
今、開閉扉22の閉動作時において、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に挿入される前段階では、姿勢保持機構130が働き、記録ヘッド33は規制部材136の規制壁137に引張バネ138の引っ張り力にて押圧され、規制壁137によって決まる拘束位置に保持されている。この拘束位置は、実施の形態1と略同様に、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に挿入可能な位置関係になるように設定されている。
このため、開閉扉22を閉じていくと、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121にスムースに挿入されていく。
そして、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121の底部まで挿入されると、図25及び図26に示すように、支持機構110の支持片212が支持孔211と非接触配置され、記録ヘッド33は、開閉扉22とは切り離された状態で、位置決め機構120だけに依存して位置決めされる。
このため、記録ヘッド33は、実施の形態1と略同様に、プロセスカートリッジ30の感光体31(図4参照)に対して正確に位置決めされる。
また、開閉扉22開動作時の画像書込装置100の挙動については、実施の形態1と同様に、閉動作時の画像書込装置100の挙動とは逆の動作課程を経るものである。
尚、本実施の形態では、実施の形態1の姿勢変更機構140を用いていないが、これと同様な機能を具備した姿勢変更機構140を用いるようにしてもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0033】
1…画像書込具,2…支持機構,2a…支持部,2b…被支持部,2c…付勢部材,3…位置決め機構,3a…位置決め部,3b…被位置決め部,4…姿勢保持機構,4a…規制壁,4b…押圧部材,5…姿勢変更機構,6…案内面,7…突起,10…画像書込装置,11…記録装置本体,12…像保持体,13…開閉扉,13a…揺動支軸,13b…両側壁
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像書込装置及びこれを用いた画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における画像記録装置としては、例えばカバーの裏面に印刷ヘッド(LEDヘッド)が支持される態様が既に提供されている(例えば特許文献1参照)。
従来この種の画像記録装置では、カバー(開閉扉)の両側壁に支持穴が形成され、一方、印刷ヘッドの両端面には支持突起が形成され、前記支持穴に傾斜させて形成された案内面に沿って印字ヘッドの支持突起が支持穴内の設定位置に案内され、印刷ヘッドの嵌合突起が装置本体側の位置決め穴への嵌合が開始されると、前記支持突起が支持穴から離れるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−318661号公報(実施例,図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、記録装置本体側の像保持体に対して開閉扉側に設けられる画像書込具を精度良く位置決めする画像書込装置及びこれを用いた画像記録装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、記録装置本体側に配設される像保持体に対して画像を書き込む画像書込具と、記録装置本体に対して開閉する開閉扉側に画像書込具が支持可能な支持部を設けると共に、前記画像書込具には前記支持部に支持される被支持部を設け、前記開閉扉を開放したときに前記開閉扉側に前記画像書込具を支持する支持機構と、前記記録装置本体側に前記画像書込具が位置決め可能な位置決め部を設けると共に、前記画像書込具側には前記位置決め部に位置決めされる被位置決め部を設け、前記開閉扉を閉じたときの前記位置決め部及び被位置決め部の両者の係わりによって前記記録装置本体側の像保持体に対して画像書込具を位置決めする位置決め機構とを備え、前記支持機構の支持部及び被支持部のいずれか一方は開閉扉の開閉方向に交差する方向に延びる案内面を有すると共に、他方は前記位置決め機構による画像書込具の位置決めに伴って前記画像書込具が前記案内面に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起を有することを特徴とする画像書込装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像書込装置において、前記支持機構を構成する突起は、前記案内面に沿った方向に対し前記位置決め機構の位置決め部又は被位置決め部の前記案内面に沿った方向の位置決め幅寸法以下の外形寸法を有し、前記位置決め幅寸法内に対応した案内面の少なくとも一部に接触することを特徴とする画像書込装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る画像書込装置において、更に、前記記録装置本体の位置決め部に対して画像書込具の被位置決め部が非接触な状態では、開閉扉閉動作時に位置決め部に対して被位置決め部が位置決め可能な位置関係になるように開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置に保持し、かつ、前記位置決め部に対して被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する姿勢保持機構を備えていることを特徴とする画像書込装置である。
【0006】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれかに係る画像書込装置において、支持機構は、開閉扉側の支持部に対して画像書込具側の被支持部が付勢される付勢部材を有することを特徴とする画像書込装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれかに係る画像書込装置において、支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出すると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であることを特徴とする画像書込装置である。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る画像書込装置において、前記支持片は、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出する突出片と、この突出片の一部に形成されると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って相対移動自在に接触する突起とを有し、この突起を支点として前記画像書込具を前記開閉扉に対して揺動自在とすることを特徴とする画像書込装置である。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6いずれかに係る画像書込装置において、位置決め機構は、記録装置本体側に開設される位置決め部としての位置決め孔と、前記画像書込具側に設けられて前記位置決め孔に挿入される被位置決め部としての位置決め突起とを有し、開閉扉閉時に画像書込具を位置決めするときに前記位置決め孔の底部に前記位置決め突起の先端部を接触配置させ、像保持体と画像書込具との間の距離を予め決められた値に設定することを特徴とする画像書込装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7いずれかに係る画像書込装置において、姿勢保持機構は、画像書込具が予め決められた拘束姿勢に規制させられる規制壁と、この規制壁に前記画像書込具を押圧する押圧部材とを有することを特徴とする画像書込装置である。
【0007】
請求項9に係る発明は、請求項8に係る画像書込装置において、支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出し且つ前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であり、姿勢保持機構は、支持機構の支持部としての支持孔の一縁部を規制壁とし、かつ、支持機構の被支持部としての支持片の一部に前記規制壁に当たる被規制片を形成したものであることを特徴とする画像書込装置である。
請求項10に係る発明は、請求項8に係る画像書込装置において、姿勢保持機構は、開閉扉の内部に規制部材を突出配置し、この規制部材の画像書込具側に位置する壁を画像書込具の中間部位置が規制される規制壁とすることを特徴とする画像書込装置である。
請求項11に係る発明は、請求項1ないし10いずれかに係る画像書込装置において、前記位置決め部に被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に画像書込具側の部材に接触すると共に画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構を備え、前記被位置決め部が位置決めすべき姿勢に至ったときに画像書込具と前記姿勢変更機構とを非接触配置したことを特徴とする画像書込装置である。
請求項12に係る発明は、請求項11に係る画像書込装置において、姿勢変更機構は、開閉扉側に回転自在に設けられると共に回転支軸の周囲に偏心カム部を有し且つ偏心カム部の一部に可動腕部を有するカム部材と、記録装置本体側に設けられると共に開閉扉の閉動作に伴って前記カム部材の可動腕部が当たってカム部材の偏心カム部を回転させる突き当て部材とを有し、位置決め部に被位置決め部が接触し始めたときに前記カム部材の偏心カム部にて前記画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に変更するものであることを特徴とする画像書込装置である。
請求項13に係る発明は、像保持体が配設される記録装置本体と、記録装置本体に対して揺動可能に開閉する開閉扉と、この開閉扉側に配設されて前記像保持体に画像を書き込む請求項1ないし12いずれかに係る画像書込装置とを備えたことを特徴とする画像記録装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、記録装置本体側の像保持体に対して開閉扉側に設けられる画像書込具を精度良く位置決めすることができる。
請求項2に係る発明によれば、開閉扉を開放するときに、位置決め機構による位置決め解除に伴う操作力を低減することができる。
請求項3に係る発明によれば、開閉扉を閉鎖するときに、位置決め機構による位置決め動作をよりスムースに実現することができる。
請求項4に係る発明によれば、本態様を用いない場合に比べて、支持機構による画像書込具の支持状態を安定させることができる。
請求項5に係る発明によれば、簡単な構成で、画像書込具を位置決めするときに画像書込具を相対移動自在で且つ揺動自在に支持する構造を提供することができる。
請求項6に係る発明によれば、画像書込具を位置決めするときに画像書込具の相対移動範囲及び揺動範囲を調整する構造を提供することができる。
請求項7に係る発明によれば、像保持体に対して画像書込具を正確に位置決めすることができる。
請求項8に係る発明によれば、開閉扉閉動作時に画像書込具の姿勢を予め決められた拘束位置に確実に保持することができる。
請求項9に係る発明によれば、支持機構の要素を利用し、姿勢保持機構を簡単に構築することができる。
請求項10に係る発明によれば、画像書込具の両端部を支持機構にて支持し、かつ、画像書込具の中間部を規制壁にて位置規制することができ、画像書込具の姿勢を安定的に保持することができる。
請求項11に係る発明によれば、画像書込具位置決め時における画像書込具の姿勢変更をよりスムースに実現することができる。
請求項12に係る発明によれば、画像書込具位置決め時における画像書込具の姿勢変更動作を確実に実現することができる。
請求項13に係る発明によれば、記録装置本体側の像保持体に対して開閉扉側に設けられる画像書込具を精度良く位置決めすることが可能な画像記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明が適用された画像記録装置の実施の形態の概要を示し、(a)は開閉扉開放時における画像書込装置の状態を示す説明図、(b)は開閉扉閉鎖時における画像書込装置の状態を示す説明図である。
【図2】(a)は図1に示す画像書込装置の画像書込具が姿勢保持状態にあることを示す説明図、(b)は同画像書込具が姿勢保持解除状態にあることを示す説明図である。
【図3】(a)は比較の形態に係る画像書込装置の一例を示す説明図、(b)は(a)中B方向から見た矢視図、(c)は比較の形態に係る支持突起と位置決め突起との関係を示す説明図である。
【図4】実施の形態1に係る画像記録装置の全体構成を示す説明図である。
【図5】実施の形態1に係る画像記録装置で用いられる画像書込装置の全体構成を示す説明図である。
【図6】図5に示す画像書込装置の要部を正面側から見た斜視図である。
【図7】図6に示す画像書込装置をVII方向から見た矢視図である。
【図8】図7中VIII方向から見た矢視図である。
【図9】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(1)を示す説明図である。
【図10】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(2)を示す説明図である。
【図11】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動のうち、姿勢変更機構の挙動(1)を示す説明図である。
【図12】図11における姿勢変更機構の挙動(2)を示す説明図である。
【図13】図11における姿勢変更機構の挙動(3)を示す説明図である。
【図14】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(3)を示す説明図である。
【図15】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(4)を示す説明図である。
【図16】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(5)を示す説明図である。
【図17】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉開動作過程の挙動(1)を示す説明図である。
【図18】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉開動作過程の挙動(2)を示す説明図である。
【図19】実施の形態1に係る画像書込装置の開閉扉開動作過程の挙動(3)を示す説明図である。
【図20】(a)は実施の形態1の支持機構の変形形態を示す説明図、(b)は実施の形態1の位置決め機構の変形形態を示す説明図である。
【図21】実施の形態2に係る画像書込装置の全体構成例を示す説明図である。
【図22】実施の形態2に係る画像書込装置の記録ヘッドの構成例を示す説明図である。
【図23】実施の形態2に係る画像書込装置の記録ヘッドを取り除いた構成例を示す説明図である。
【図24】実施の形態2に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(1)を示す説明図である。
【図25】実施の形態2に係る画像書込装置の開閉扉閉動作過程の挙動(2)を示す説明図である。
【図26】図25中XXVI方向から見た矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
◎実施の形態の概要
図1(a)(b)は本発明が適用される画像記録装置の実施の形態の概要を示す説明図である。尚、同図(a)は開閉扉開放時の状態を示し、同図(b)は開閉扉閉鎖時の状態を示す。
同図において、画像記録装置は、像保持体12が配設される記録装置本体11と、記録装置本体11に対して例えば揺動支軸13aを中心に揺動可能に開閉する開閉扉13と、この開閉扉13側に配設されて前記像保持体12に画像を書き込む画像書込装置10とを備えたものである。
本実施の形態において、画像書込装置10の基本的構成は、記録装置本体11側に配設される像保持体12に対して画像を書き込む画像書込具1と、記録装置本体11に対して開閉する開閉扉13側に画像書込具1が支持可能な支持部2aを設けると共に、前記画像書込具1には前記支持部2aに支持される被支持部2bを設け、前記開閉扉13を開放したときに前記開閉扉13側に前記画像書込具1を支持する支持機構2と、前記記録装置本体11側に前記画像書込具1が位置決め可能な位置決め部3aを設けると共に、前記画像書込具1側には前記位置決め部3aに位置決めされる被位置決め部3bを設け、前記開閉扉13を閉じたときの前記位置決め部3a及び被位置決め部3bの両者の係わりによって前記記録装置本体11側の像保持体12に対して画像書込具1を位置決めする位置決め機構3とを備え、前記支持機構2の支持部2a及び被支持部2bのいずれか一方は開閉扉13の開閉方向に交差する方向に延びる案内面6を有すると共に、他方は前記位置決め機構3による画像書込具1の位置決めに伴って前記画像書込具1が前記案内面6に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起7を有するものである。
【0011】
このような技術的手段において、画像書込具1としては、例えば電子写真方式のLEDヘッドが代表的であるが、これに限られるものではなく、例えばインクジェット方式の印字ヘッドも含まれる。
ここで、像保持体12とは、例えば画像書込具がLEDヘッドである態様では感光体を意味し、また、インクジェット方式の印字ヘッドであれば記録画像を保持する記録媒体(直接保持する用紙又は間接保持する中間媒体)を意味する。
また、支持機構2としては、開閉扉13側に支持部2aを、画像書込具1側に被支持部2bを有する態様であればよく、その支持状態としては、画像書込具1が開閉扉13の開閉方向に交差する方向に延びる案内面6に沿って突起7を介して相対移動自在で且つ揺動自在であるものを広く含む。
更に、位置決め機構3としては、像保持体12に対して画像書込具1を位置決めするために、記録装置本体11側の位置決め部3a(位置決め孔や位置決め溝又は位置決め突起)と、画像書込具1の被位置決め部3b(位置決め突起又は位置決め孔や位置決め溝)とを係わらせるものを広く含む。
【0012】
ここで、支持機構2を構成する突起7としては、位置決め機構3による位置決め解除に伴う操作力を低減するという観点から、前記案内面6に沿った方向に対し位置決め機構3の位置決め部3a又は被位置決め部3bの前記案内面6に沿った方向の位置決め幅寸法以下の外形寸法を有し、前記位置決め幅寸法内に対応した案内面6の少なくとも一部に接触するものである態様が好ましい。
このとき、突起7と案内面6との接触位置関係については、位置決め部3a又は被位置決め部3bの位置決め幅寸法内に対応した案内面6に突起7の全部が接触している態様に限られるものではなく、突起7の一部が接触していればよい。
このような関係に設定されていれば、位置決め機構3による位置決めを解除するとき、位置決め部3aから被位置決め部3bを離脱させるように開閉扉13を開放しようとすると、開閉扉13の開放に伴って前記画像書込具1は支持機構2の支持点である突起7を介して持ち上げられ、位置決め部3aから被位置決め部3bを離脱させるために必要な力が前記位置決め幅寸法内にて作用する。この状態において、前記突起7は前記位置決め幅寸法内に対応した案内面6に接触していることから、位置決め部3aから被位置決め部3bを離脱させるために必要な力の作用方向と異なる方向の力が被位置決め部3b又は位置決め部3aに作用し難く、被位置決め部3b又は位置決め部3aの離脱時の姿勢が倒れる虞れが少ない点で好ましい。
【0013】
更に、支持機構2の好ましい態様として、画像書込具1を安定支持するという観点からすれば、開閉扉13側の支持部2aに対して画像書込具1側の被支持部2bが付勢される付勢部材2cを有するものが挙げられる。
また、支持機構2の代表的態様としては、支持部2aが、開閉扉13の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面6が形成された孔縁部を有する支持孔であり、被支持部2bが、前記画像書込具1の両側部から前記支持孔に向かって突出すると共に前記支持孔のうち前記案内面6に沿って前記突起7を介して接触する支持片であるものが挙げられる。
更に、被支持部2bとしての支持片の代表的態様としては、画像書込具1の両側部から支持孔に向かって突出する突出片と、この突出片の一部に形成されると共に支持孔のうち前記案内面6に沿って相対移動自在に接触する突起7とを有し、この突起7を支点として画像書込具1を開閉扉13に対して揺動自在とするものが挙げられるが、これに限られるものではなく、例えば揺動支点となる突起だけで構成するようにしてもよい。但し、支持孔と支持片との組合せ態様において、突出片と突起7とを有する支持片は、突起7を揺動支点とする突出片の存在によって相対移動範囲及び揺動範囲が規制される点で好ましい。
尚、支持機構2としては、支持孔と支持片との組合せに限られるものではなく、相対移動性、揺動性を実現し得るものであれば、支持部2aとして支持ロッドを用い、被支持部2bとして前記支持ロッドに支持される例えば断面コ字状突起など適宜選定して差し支えない。
また、位置決め機構3の代表的態様としては、記録装置本体11側に開設される位置決め部3aとしての位置決め孔と、前記画像書込具1側に設けられて前記位置決め孔に挿入される被位置決め部3bとしての位置決め突起とを有し、開閉扉13閉時に画像書込具1を位置決めするときに前記位置決め孔の底部に前記位置決め突起の先端部を接触配置させ、像保持体12と画像書込具1との間の距離を予め決められた値に設定するものが挙げられる。
【0014】
また、位置決め機構3による位置決め動作をよりスムースに実現するという観点からすれば、記録装置本体11の位置決め部3aに対して画像書込具1の被位置決め部3bが非接触な状態では、開閉扉13閉動作時に位置決め部3aに対して被位置決め部3bが位置決め可能な位置関係になるように開閉扉13に対する画像書込具1の姿勢を拘束位置に保持し、かつ、位置決め部3aに対して被位置決め部3bが接触して位置決めすべき姿勢に至る間に開閉扉13に対する画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除する姿勢保持機構4を更に備えている態様が好ましい。
この種の姿勢保持機構4としては、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aに接触する前時点では位置決め部3aに案内するための拘束位置に被位置決め部3bの姿勢を保持しておき、位置決め部3aに接触して被位置決め部3bが位置決めすべき姿勢に至るまでの間に前記拘束位置での保持状態を解除し、位置決め機構3による位置決め動作を可能にするものであれば適宜選定して差し支えない。
更に、姿勢保持機構4の代表的態様としては、画像書込具1が予め決められた拘束姿勢(拘束位置での保持姿勢)に規制させられる規制壁4aと、この規制壁4aに前記画像書込具1を押圧する押圧部材4bとを有する態様が挙げられる。
ここで、支持機構2として、支持部2aとしての支持孔と被支持部2bとしての支持片との組合せ態様にあっては、支持機構2の支持部2aとしての支持孔の一縁部を規制壁4aとし、かつ、支持機構2の被支持部2bとしての支持片の一部に前記規制壁4aに当たる被規制片を形成したものが挙げられる。本態様において、規制壁4aに対する被規制片の接触長さが長いと、その分だけ画像書込具1の拘束姿勢が安定する点で好ましい。
また、姿勢保持機構4の他の態様としては、開閉扉13の内部に規制部材を突出配置し、この規制部材の画像書込具1側に位置する壁を画像書込具1の中間部位置が規制される規制壁4aとするようにしてもよい。本態様において、規制部材としては、開閉扉13の補強部材(補強リブ)を利用してもよいし、別途設けるようにしてもよい。
【0015】
また、姿勢保持機構4による画像書込具1の拘束位置での保持状態をスムースに解除するという観点からすれば、位置決め部3aに被位置決め部3bが接触して位置決めすべき姿勢に至る間に画像書込具1側の部材に接触すると共に画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構5を有し、前記被位置決め部3bが位置決めすべき姿勢に至ったときに画像書込具1と前記姿勢変更機構5とを非接触配置した態様が挙げられる。
この種の姿勢変更機構の代表的態様としては、開閉扉13側に回転自在に設けられると共に回転支軸の周囲に偏心カム部を有し且つ偏心カム部の一部に可動腕部を有するカム部材と、記録装置本体11側に設けられると共に開閉扉13の閉動作に伴って前記カム部材の可動腕部が当たってカム部材の偏心カム部を回転させる突き当て部材とを有し、位置決め部3aに被位置決め部3bが接触し始めたときに前記カム部材の偏心カム部にて前記画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除する方向に変更するものが挙げられる。
【0016】
−開閉扉閉動作時の画像書込装置の挙動−
図2(a)に示すように、開閉扉13閉動作過程において、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aと非接触な状態では、姿勢保持機構4が画像書込具1の姿勢を拘束位置に拘束している。このため、位置決め機構3の被位置決め部3bは位置決め部3aに位置決め可能な位置関係になるように設定され、開閉扉13を更に閉じると、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aに案内される。
そして、位置決め機構3の被位置決め部3bが位置決め部3aに対して位置決めすべき姿勢に至ると、姿勢保持機構4は画像書込具1の姿勢を拘束位置から解除するため、位置決め機構3による位置決め動作はスムースに行われる。つまり、位置決め機構3の被位置決め部3bは、位置決め部3aに対して所定の位置決め姿勢を保ち、予め決められた係わり合いを持つ。例えば図2(b)に示すように、被位置決め部3bとしての位置決め突起が所定の位置決め姿勢を保ちながら、位置決め部3aとしての位置決め孔に予め決められた深さdまで嵌り込む。この結果、画像書込具1の画像書込方向が予め決められた方向に設定されると共に、画像書込具1と像保持体12との間のギャップmが予め決められた値(焦点深さ/DOF:Depth Of Focusの略)に設定される。
【0017】
−比較の形態に係る画像書込装置の挙動−
図3(a)(b)は比較の形態に係る画像書込装置を示す。
同図において、画像書込装置300は、開閉扉301の両側壁302に支持孔303を形成し、一方、例えばLEDヘッドからなる記録ヘッド305の両端面には支持突片306を形成し、前記支持孔303に形成された傾斜案内面307に沿って記録ヘッド305の支持突片306を予め決められた設定位置に案内し、図示外の装置本体側の位置決め孔310に記録ヘッド305の位置決めピン308を嵌め込むと、前記支持突片306を支持孔303から離れるようにしたものである。尚、311は支持孔303の下縁部に向けて記録ヘッド305の支持突片306を付勢する付勢バネである。
本比較の態様においては、図3(c)に示すように、記録ヘッド305の支持突片306は位置決めピン308の外径に比べて幅広であることから、位置決め孔310から位置決めピン308を離脱させる場合には、例えば位置決めピン308の軸上から変位した部位に力F’を作用させてしまうと、位置決めピン308を離脱させるために必要な力Fの作用方向とは異なる方向の力が位置決めピン308に作用してしまう。
【0018】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
−画像記録装置の全体構成−
図4は本発明が適用される画像記録装置の実施の形態1の全体構成を示す説明図である。
同図において、画像記録装置20は、装置筐体21の頂部に対して揺動自在な開閉扉22を設け、装置筐体21内には感光体31が含まれるプロセスカートリッジ30を配設すると共に、このプロセスカートリッジ30の下方には記録材が供給可能に収容される記録材供給装置40を設け、この記録材供給装置40から供給される記録材を記録材搬送路41を介してプロセスカートリッジ30を経由して装置筐体21の頂部に位置する閉鎖状態の開閉扉22からなる記録材収容部50に搬送するものである。
本実施の形態において、プロセスカートリッジ30は、感光体31の周囲に、感光体31を帯電する帯電器32、感光体31に形成される静電潜像をトナーにて可視像化する現像器34、及び、感光体31上の残留トナーを清掃する清掃器36を備えている。
そして、記録材搬送路41を挟んで感光体31に対向する部位には感光体31上のトナー像を記録材に転写する転写器35が配設されている。更に、記録材搬送路41の転写器35よりも下流側には記録材上の未定着トナー像を定着する定着器37が配設されている。尚、符号40aは記録材供給装置40から記録材を供給する供給ロール、38は記録材搬送路41中に配設される搬送ロール、39は記録材搬送路41のうち記録材収容部50へ至る排出部位に設けられて記録材を排出する排出ロールである。
また、本実施の形態では、開閉扉22は揺動支軸22aを揺動支点として開閉するようになっており、この開閉扉22側には画像書込装置100の一要素である記録ヘッド33が設けられている。
【0019】
−画像書込装置−
本実施の形態において、画像書込装置100は、図5ないし図8に示すように、感光体31に画像を書き込む記録ヘッド33と、開閉扉22に対して記録ヘッド33が支持される支持機構110と、感光体31に対して記録ヘッド33を位置決めする位置決め機構120と、この位置決め機構120による位置決め前に記録ヘッド33の姿勢を予め決められた拘束位置に保持する姿勢保持機構130と、前記位置決め機構120によって記録ヘッド33が位置決めすべき姿勢に至る前に記録ヘッド33の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構140とを備えている。
【0020】
<記録ヘッド>
記録ヘッド33は、図6及び図7に示すように、感光体31の軸方向に沿って延びる板状のベース部材101を有し、このベース部材101にホルダ部材102を取り付け、このホルダ部材102にはLEDが所定ピッチ間隔で配列された基板103を保持すると共に、前記ホルダ部材102のうち基板103の各LEDと感光体31との間に収束レンズ(セルフォックレンズ)104を保持し、基板103の各LEDからの光を感光体31に向けて集光収束するようにしたものである。
【0021】
<支持機構>
記録ヘッド33の支持機構110は、記録ヘッド33の長手方向両側に対応して開閉扉22の内側に板状の両側壁22bを設け、この両側壁22bには支持部としての略L字状の支持孔111を開設する一方、記録ヘッド33のベース部材101の長手方向両端には支持孔111のうち開閉扉22の開閉方向に交差する方向に延びる案内面、例えば開閉扉22の扉面に沿う下縁部に支持される支持片112を設け、更に、付勢バネ115にて前記支持孔111の下縁部に支持片112を押し付け付勢したものである。
本実施の形態においては、支持片112は、記録ヘッド33のベース部材101の両端から外側に突出する断面L字状の突出片113と、この突出片113の支持孔111の下縁部に沿った横突出片113aの略中央にて支持孔111の下縁部に向かって突出する略半円柱状の揺動支点突起114とを備えている。
【0022】
<位置決め機構>
位置決め機構120は、図5ないし図8に示すように、プロセスカートリッジ30のカートリッジ筐体30aの一部に形成される位置決め部としての位置決め孔121と、記録ヘッド33のベース部材101の長手方向両端部にて前記位置決め孔121に向かって突出し且つ位置決め孔121に嵌り合う略円柱状の位置決め突起125とを備えている。
本実施の形態では、位置決め孔121は、位置決め突起125の外径に対応した内径の円形孔部122を有し、この円形孔部122の入口部分には入口端に向かって次第に内径が広がる拡開孔部123を有している。
一方、位置決め突起125は円柱状突起部126の先端に半球状突起部127を形成したものであり、位置決め孔121に位置決めされるときには前記半球状突起部127が位置決め孔121の底部に接触配置されるようになっている。
【0023】
<姿勢保持機構>
姿勢保持機構130は、支持機構110の支持孔111の下縁部に交差する縦方向縁部を規制壁131とし、支持機構110の支持片112の一要素である突出片113の縦方向に延びる縦突出片113bを前記規制壁131に突き当たる被規制片132とし、押圧バネ133にて規制壁131に被規制片132を常時押圧するようにしたものである。
本実施の形態では、規制壁131に被規制片132を突き当てたときの記録ヘッド33の姿勢が拘束位置として設定されており、記録ヘッド33が拘束位置に保持された場合には、位置決め機構120の位置決め突起125は位置決め孔121とは非接触状態であるが、位置決め突起125の軸線延長線が位置決め孔121の拡開孔部123に向かうように設定されている。
【0024】
<姿勢変更機構>
更に、本実施の形態では、姿勢変更機構140は、開閉扉22の一方の側壁22bに回転自在に設けられると共に回転支軸144の周囲に偏心カム部142を有し且つ偏心カム部142の一部に可動腕部143を有するカム部材141と、カートリッジ筐体30a側に設けられると共に開閉扉22の閉動作に伴って前記カム部材141の可動腕部143が当たってカム部材141の偏心カム部142を回転させる突き当て部材145とを有している。
ここで、カム部材141は、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に接触し始めたときに可動腕部143が突き当て部材145に突き当たり、前記位置決め突起125が位置決めすべき姿勢に至る前に、可動腕部143の回転支軸144周りの回転に伴って偏心カム部142が回転して記録ヘッド33に当たり、記録ヘッド33の姿勢を拘束位置から解除する方向に離間変更するものである。
そして、本実施の形態では、位置決め突起125が位置決めすべき姿勢に至ったときに記録ヘッド33と姿勢変更機構140のカム部材141とは非接触配置されるようになっている。
【0025】
−開閉扉閉動作時の画像書込装置の挙動−
先ず、開閉扉22閉動作時の画像書込装置100の挙動について図9ないし図16に基づいて説明する。
開閉扉22を開放位置から閉じていくと、図9に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に挿入される直前に、姿勢変更機構140のカム部材141が突き当て部材145に突き当たる。
このように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に非接触状態にあるときには、姿勢保持機構130の被規制片132が支持孔111の一側縁の規制壁131に押圧バネ133にて押圧され、記録ヘッド33は規制壁131で決まる拘束位置に保持されている。
この状態において、位置決め突起125の軸線延長線は位置決め孔121の拡開孔部123に対向した位置に配置されるようになっている。
このため、更に開閉扉22を閉じると、図9及び図10に示すように、前記位置決め突起125は位置決め孔121の拡開孔部123を通じて円形孔部122に嵌り込んでいき、位置決めすべき姿勢に至る。
【0026】
また、本実施の形態では、位置決め突起125が位置決め孔121に嵌って位置決めすべき姿勢に至るまでの動作課程では、姿勢変更機構140が以下のように働く。
つまり、カム部材141は、図10ないし図13に示すように、開閉扉22の閉動作に伴って可動腕部143が突き当て部材145に突き当たり、可動腕部143が回転支軸144を中心に上方に向かって回転し、これに伴って、偏心カム部142が回転支軸144を中心に回転するように動作する。この結果、図12に示すように、カム部材141の偏心カム部142が支持孔111の規制壁131から支持孔111内にはみ出した状態に移動する。このため、姿勢保持機構130の被規制片132は前記カム部材141の偏心カム部142にて押され、拘束位置から離間した位置に解除されることになり、これに伴って、記録ヘッド33の姿勢が拘束位置から変更される。このような記録ヘッド33の姿勢変化は、位置決め機構120の位置決め突起125の軸線延長線と位置決め孔121の孔中心軸とが記録ヘッド33の姿勢変化前に比べてより一致するようになっている。このため、位置決め機構120の位置決め突起125と位置決め孔121との嵌り合いがよりスムースになり、位置決め機構120による位置決め動作が安定的に行われる。
【0027】
そして、本実施の形態では、位置決め機構120の位置決め動作が完了する前に、姿勢変更機構140は、図13に示すように、カム部材141の偏心カム部142と被規制片132とを非接触配置する。このため、位置決め機構120による位置決め動作課程において姿勢変更機構140が邪魔になるという懸念はない。
本例では、開閉扉22が閉じていくと、例えば図14に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121内に約50%挿入された段階で、カム部材141の偏心カム部142と被規制片132とが非接触配置される。
この後、更に開閉扉22が閉じていくと、図15に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121の底部まで完全に挿入された状態に至る。
但し、この段階では、記録ヘッド33側の支持片112の揺動支点突起114が支持孔111の下縁部に接触したままの状態であり、開閉扉22と記録ヘッド33とは切り離されていない。
更に、開閉扉22を全閉位置まで閉じると、図16に示すように、記録ヘッド33の支持片112の揺動支点突起114が支持孔111の下縁部から非接触状態に至り、記録ヘッド33と開閉扉22とは切り離され、記録ヘッド33は位置決め機構120だけに依存して位置決めされる。
このとき、記録ヘッド33の配設位置および配設姿勢は、位置決め機構120の位置決め突起125と位置決め孔121との嵌り合いで決まり、また、位置決め突起125の長さ、位置決め孔121の深さを予め決められた範囲に設定しておけば、記録ヘッド33とプロセスカートリッジ30の感光体31との間のギャップm(DOF:Depth Of Focus)も一定に保たれる。
【0028】
−開閉扉開動作時の画像書込装置の挙動−
次に、開閉扉22開動作時の画像書込装置100の挙動について図17ないし図19に基づいて説明する。
今、全閉状態の開閉扉22を開き始めると、図17に示すように、開閉扉22の移動に伴って記録ヘッド33の支持片112に支持孔111の下縁部が接触した後、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121から抜け始める。
このとき、図18に示すように、記録ヘッド33は、支持片112の揺動支点突起114を介して開閉扉22の両側壁22bの支持孔111の下縁部に接触しているため、記録ヘッド33を引き抜く力は前記支持片112の揺動支点突起114の一点に集中して作用する。この状態において、本実施の形態では、支持片112の揺動支点突起114は位置決め機構120の位置決め突起125の軸線に対応した位置に位置するようになっており、記録ヘッド33の引き抜き力の作用方向は前記位置決め機構120の位置決め突起125の位置決め孔121からの離脱方向と略一致するため、位置決め機構120の位置決め突起125が傾くことで生じる位置決め突起125と位置決め孔121の周壁との間の摩擦力は軽減され、記録ヘッド33は比較の形態に比べてスムースに引き抜かれる。
そして、開閉扉22を更に開いていくと、図19に示すように、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121から抜けた段階で、姿勢保持機構130が働き、記録ヘッド33は予め決められた拘束位置に保持され、開閉扉22と共に開放移動する。
【0029】
◎変形形態
本実施の形態では、支持機構110として、支持孔111と支持片112(断面L字状突出片113+揺動支点突起114)とを用いた態様が示されているが、これに限られるものではなく、例えば図20(a)に示すように、開閉扉22の両側壁22bに断面円形状の支持突起116を突出配置し、一方、記録ヘッド33の両端部には断面コ字状の被支持突起117を突出配置し、前記支持突起116に対し被支持突起117を開閉扉22の扉面に沿った方向に相対移動自在で且つ揺動自在に支持するようにしたものである。
また、本実施の形態では、位置決め機構120としては、例えば図20(b)に示すように、位置決め孔121と位置決め突起125との組み合わせ態様が用いられているが、これに限られるものではなく、例えばカートリッジ筐体30aに位置決め孔121の代わりに位置決め溝124を設け、この位置決め溝124に位置決め突起125を挿入して引っ掛けるようにしてもよい。
【0030】
◎実施の形態2
図21は実施の形態2に係る画像書込装置の要部を示す。
同図において、画像書込装置100は、LEDヘッドからなる記録ヘッド33と、開閉扉22側に記録ヘッド33を支持する支持機構110と、装置筐体21側に着脱自在に組み込まれるプロセスカートリッジ30のカートリッジ筐体30aに記録ヘッド33を位置決めする位置決め機構120と、この位置決め機構120にて記録ヘッド33を位置決めする前に位置決め機構120による位置決めを可能にするために記録ヘッド33の姿勢を予め決められた拘束位置に保持する姿勢保持機構130とを備えている。
ここで、本実施の形態で用いられる画像書込装置100は、記録ヘッド33及び位置決め機構120が実施の形態1と略同様に構成され、支持機構110及び姿勢保持機構130が実施の形態1と異なる態様として構成されている。
尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
【0031】
本実施の形態において、支持機構110は、図21ないし図23に示すように、開閉扉22の両側壁22bに矩形状孔部の上方に半円状孔部が形成された支持孔211を有すると共に、記録ヘッド33の両端部には下側が円弧状部として形成される揺動支点突起214だけからなる支持片212を有し、前記支持孔211のうち開閉扉22の扉面に沿う方向に延びる案内面としての下縁部に前記支持片212を接触配置し、更に、前記支持孔211の下縁部に前記支持片212を付勢バネ115の付勢力にて付勢支持するようにしたものである。
また、姿勢保持機構130は、開閉扉22の内側で両側壁22bの中間部位に板状の規制部材136を突出配置し、この規制部材136の記録ヘッド33側の面を規制壁137とし、更に、引張バネ138の引っ張り力にて前記記録ヘッド33を前記規制壁137に押圧保持させるようにしたものである。
本例では、規制部材136としては、開閉扉22の補強部材(補強リブ)を利用するようにしてもよいし、別途設けるようにしてもよい。また、引張バネ138は、一端が記録ヘッド33のベース部材101の長手方向略中央に引っ掛けられ、規制部材136に開設された挿通孔139を通じて開閉扉22の揺動支軸22a(ヒンジ)側まで延び、他端が前記揺動支軸22aに引っ掛けられ、記録ヘッド33に対して揺動支軸22a側に向かう引っ張り力を付与するようにしたものである。
【0032】
次に、開閉扉22閉動作時の画像書込装置100の挙動について図24ないし図26に基づいて説明する。
今、開閉扉22の閉動作時において、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に挿入される前段階では、姿勢保持機構130が働き、記録ヘッド33は規制部材136の規制壁137に引張バネ138の引っ張り力にて押圧され、規制壁137によって決まる拘束位置に保持されている。この拘束位置は、実施の形態1と略同様に、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121に挿入可能な位置関係になるように設定されている。
このため、開閉扉22を閉じていくと、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121にスムースに挿入されていく。
そして、位置決め機構120の位置決め突起125が位置決め孔121の底部まで挿入されると、図25及び図26に示すように、支持機構110の支持片212が支持孔211と非接触配置され、記録ヘッド33は、開閉扉22とは切り離された状態で、位置決め機構120だけに依存して位置決めされる。
このため、記録ヘッド33は、実施の形態1と略同様に、プロセスカートリッジ30の感光体31(図4参照)に対して正確に位置決めされる。
また、開閉扉22開動作時の画像書込装置100の挙動については、実施の形態1と同様に、閉動作時の画像書込装置100の挙動とは逆の動作課程を経るものである。
尚、本実施の形態では、実施の形態1の姿勢変更機構140を用いていないが、これと同様な機能を具備した姿勢変更機構140を用いるようにしてもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0033】
1…画像書込具,2…支持機構,2a…支持部,2b…被支持部,2c…付勢部材,3…位置決め機構,3a…位置決め部,3b…被位置決め部,4…姿勢保持機構,4a…規制壁,4b…押圧部材,5…姿勢変更機構,6…案内面,7…突起,10…画像書込装置,11…記録装置本体,12…像保持体,13…開閉扉,13a…揺動支軸,13b…両側壁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録装置本体側に配設される像保持体に対して画像を書き込む画像書込具と、
記録装置本体に対して開閉する開閉扉側に画像書込具が支持可能な支持部を設けると共に、前記画像書込具には前記支持部に支持される被支持部を設け、前記開閉扉を開放したときに前記開閉扉側に前記画像書込具を支持する支持機構と、
前記記録装置本体側に前記画像書込具が位置決め可能な位置決め部を設けると共に、前記画像書込具側には前記位置決め部に位置決めされる被位置決め部を設け、前記開閉扉を閉じたときの前記位置決め部及び被位置決め部の両者の係わりによって前記記録装置本体側の像保持体に対して画像書込具を位置決めする位置決め機構とを備え、
前記支持機構の支持部及び被支持部のいずれか一方は開閉扉の開閉方向に交差する方向に延びる案内面を有すると共に、他方は前記位置決め機構による画像書込具の位置決めに伴って前記画像書込具が前記案内面に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起を有することを特徴とする画像書込装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像書込装置において、
前記支持機構を構成する突起は、前記案内面に沿った方向に対し前記位置決め機構の位置決め部又は被位置決め部の前記案内面に沿った方向の位置決め幅寸法以下の外形寸法を有し、前記位置決め幅寸法内に対応した案内面の少なくとも一部に接触することを特徴とする画像書込装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像書込装置において、
更に、前記記録装置本体の位置決め部に対して画像書込具の被位置決め部が非接触な状態では、開閉扉閉動作時に位置決め部に対して被位置決め部が位置決め可能な位置関係になるように開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置に保持し、かつ、前記位置決め部に対して被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する姿勢保持機構を備えていることを特徴とする画像書込装置。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれかに記載の画像書込装置において、
支持機構は、開閉扉側の支持部に対して画像書込具側の被支持部が付勢される付勢部材を有することを特徴とする画像書込装置。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれかに記載の画像書込装置において、
支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、
前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出すると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であることを特徴とする画像書込装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像書込装置において、
前記支持片は、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出する突出片と、この突出片の一部に形成されると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って相対移動自在に接触する突起とを有し、この突起を支点として前記画像書込具を前記開閉扉に対して揺動自在とすることを特徴とする画像書込装置。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれかに記載の画像書込装置において、
位置決め機構は、記録装置本体側に開設される位置決め部としての位置決め孔と、前記画像書込具側に設けられて前記位置決め孔に挿入される被位置決め部としての位置決め突起とを有し、
開閉扉閉時に画像書込具を位置決めするときに前記位置決め孔の底部に前記位置決め突起の先端部を接触配置させ、像保持体と画像書込具との間の距離を予め決められた値に設定することを特徴とする画像書込装置。
【請求項8】
請求項1ないし7いずれかに記載の画像書込装置において、
姿勢保持機構は、画像書込具が予め決められた拘束姿勢に規制させられる規制壁と、この規制壁に前記画像書込具を押圧する押圧部材とを有することを特徴とする画像書込装置。
【請求項9】
請求項8記載の画像書込装置において、
支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出し且つ前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であり、
姿勢保持機構は、支持機構の支持部としての支持孔の一縁部を規制壁とし、かつ、支持機構の被支持部としての支持片の一部に前記規制壁に当たる被規制片を形成したものであることを特徴とする画像書込装置。
【請求項10】
請求項8記載の画像書込装置において、
姿勢保持機構は、開閉扉の内部に規制部材を突出配置し、この規制部材の画像書込具側に位置する壁を画像書込具の中間部位置が規制される規制壁とすることを特徴とする画像書込装置。
【請求項11】
請求項1ないし10いずれかに記載の画像書込装置において、
前記位置決め部に被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に画像書込具側の部材に接触すると共に画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構を備え、前記被位置決め部が位置決めすべき姿勢に至ったときに画像書込具と前記姿勢変更機構とを非接触配置したことを特徴とする画像書込装置。
【請求項12】
請求項11記載の画像書込装置において、
姿勢変更機構は、開閉扉側に回転自在に設けられると共に回転支軸の周囲に偏心カム部を有し且つ偏心カム部の一部に可動腕部を有するカム部材と、記録装置本体側に設けられると共に開閉扉の閉動作に伴って前記カム部材の可動腕部が当たってカム部材の偏心カム部を回転させる突き当て部材とを有し、位置決め部に被位置決め部が接触し始めたときに前記カム部材の偏心カム部にて前記画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に変更するものであることを特徴とする画像書込装置。
【請求項13】
像保持体が配設される記録装置本体と、
記録装置本体に対して揺動可能に開閉する開閉扉と、
この開閉扉側に配設されて前記像保持体に画像を書き込む請求項1ないし12いずれかに記載の画像書込装置とを備えたことを特徴とする画像記録装置。
【請求項1】
記録装置本体側に配設される像保持体に対して画像を書き込む画像書込具と、
記録装置本体に対して開閉する開閉扉側に画像書込具が支持可能な支持部を設けると共に、前記画像書込具には前記支持部に支持される被支持部を設け、前記開閉扉を開放したときに前記開閉扉側に前記画像書込具を支持する支持機構と、
前記記録装置本体側に前記画像書込具が位置決め可能な位置決め部を設けると共に、前記画像書込具側には前記位置決め部に位置決めされる被位置決め部を設け、前記開閉扉を閉じたときの前記位置決め部及び被位置決め部の両者の係わりによって前記記録装置本体側の像保持体に対して画像書込具を位置決めする位置決め機構とを備え、
前記支持機構の支持部及び被支持部のいずれか一方は開閉扉の開閉方向に交差する方向に延びる案内面を有すると共に、他方は前記位置決め機構による画像書込具の位置決めに伴って前記画像書込具が前記案内面に沿って相対移動自在で且つ揺動自在になる突起を有することを特徴とする画像書込装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像書込装置において、
前記支持機構を構成する突起は、前記案内面に沿った方向に対し前記位置決め機構の位置決め部又は被位置決め部の前記案内面に沿った方向の位置決め幅寸法以下の外形寸法を有し、前記位置決め幅寸法内に対応した案内面の少なくとも一部に接触することを特徴とする画像書込装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像書込装置において、
更に、前記記録装置本体の位置決め部に対して画像書込具の被位置決め部が非接触な状態では、開閉扉閉動作時に位置決め部に対して被位置決め部が位置決め可能な位置関係になるように開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置に保持し、かつ、前記位置決め部に対して被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に開閉扉に対する画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する姿勢保持機構を備えていることを特徴とする画像書込装置。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれかに記載の画像書込装置において、
支持機構は、開閉扉側の支持部に対して画像書込具側の被支持部が付勢される付勢部材を有することを特徴とする画像書込装置。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれかに記載の画像書込装置において、
支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、
前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出すると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であることを特徴とする画像書込装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像書込装置において、
前記支持片は、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出する突出片と、この突出片の一部に形成されると共に前記支持孔のうち前記案内面に沿って相対移動自在に接触する突起とを有し、この突起を支点として前記画像書込具を前記開閉扉に対して揺動自在とすることを特徴とする画像書込装置。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれかに記載の画像書込装置において、
位置決め機構は、記録装置本体側に開設される位置決め部としての位置決め孔と、前記画像書込具側に設けられて前記位置決め孔に挿入される被位置決め部としての位置決め突起とを有し、
開閉扉閉時に画像書込具を位置決めするときに前記位置決め孔の底部に前記位置決め突起の先端部を接触配置させ、像保持体と画像書込具との間の距離を予め決められた値に設定することを特徴とする画像書込装置。
【請求項8】
請求項1ないし7いずれかに記載の画像書込装置において、
姿勢保持機構は、画像書込具が予め決められた拘束姿勢に規制させられる規制壁と、この規制壁に前記画像書込具を押圧する押圧部材とを有することを特徴とする画像書込装置。
【請求項9】
請求項8記載の画像書込装置において、
支持機構は、前記支持部が、開閉扉の両側壁に開設され且つ少なくとも前記案内面が形成された孔縁部を有する支持孔であり、前記被支持部が、前記画像書込具の両側部から前記支持孔に向かって突出し且つ前記支持孔のうち前記案内面に沿って前記突起を介して接触する支持片であり、
姿勢保持機構は、支持機構の支持部としての支持孔の一縁部を規制壁とし、かつ、支持機構の被支持部としての支持片の一部に前記規制壁に当たる被規制片を形成したものであることを特徴とする画像書込装置。
【請求項10】
請求項8記載の画像書込装置において、
姿勢保持機構は、開閉扉の内部に規制部材を突出配置し、この規制部材の画像書込具側に位置する壁を画像書込具の中間部位置が規制される規制壁とすることを特徴とする画像書込装置。
【請求項11】
請求項1ないし10いずれかに記載の画像書込装置において、
前記位置決め部に被位置決め部が接触して位置決めすべき姿勢に至る間に画像書込具側の部材に接触すると共に画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に向けて変更させる姿勢変更機構を備え、前記被位置決め部が位置決めすべき姿勢に至ったときに画像書込具と前記姿勢変更機構とを非接触配置したことを特徴とする画像書込装置。
【請求項12】
請求項11記載の画像書込装置において、
姿勢変更機構は、開閉扉側に回転自在に設けられると共に回転支軸の周囲に偏心カム部を有し且つ偏心カム部の一部に可動腕部を有するカム部材と、記録装置本体側に設けられると共に開閉扉の閉動作に伴って前記カム部材の可動腕部が当たってカム部材の偏心カム部を回転させる突き当て部材とを有し、位置決め部に被位置決め部が接触し始めたときに前記カム部材の偏心カム部にて前記画像書込具の姿勢を拘束位置から解除する方向に変更するものであることを特徴とする画像書込装置。
【請求項13】
像保持体が配設される記録装置本体と、
記録装置本体に対して揺動可能に開閉する開閉扉と、
この開閉扉側に配設されて前記像保持体に画像を書き込む請求項1ないし12いずれかに記載の画像書込装置とを備えたことを特徴とする画像記録装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2010−214658(P2010−214658A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61773(P2009−61773)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セルフォック
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セルフォック
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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