説明

画像検索ログ収集システム、画像検索ログ収集方法、及びプログラム

【課題】
商品販売サイトから商品を購入することを検討しているユーザの商品に対する潜在ニーズを表す情報を収集する。
【解決手段】
ユーザ端末に接続された画像検索ログ収集システムにおいて、商品の画像と当該商品の商品識別情報とを格納する格納手段と、商品の画像の一覧を前記ユーザ端末に送信する送信手段と、前記ユーザ端末から、前記商品の画像の一覧の中から選択された選択画像とパラメータ情報とを含む類似画像検索要求を受信する受信手段と、前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像及び前記パラメータ情報を用いて、前記格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記ユーザ端末に送信する類似画像検索手段と、前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像に対応する商品の識別情報及び前記パラメータ情報をログとしてログ格納手段に格納するログ収集手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワーク上の商品販売サイトにより提供される商品の画像を用いて、ユーザの商品に対する潜在ニーズに関する情報を収集することを可能にする技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネット等の通信ネットワーク上に商品販売サイトを構築し、ユーザに商品の販売を行うことが既存技術として広く普及している。
【0003】
このような既存技術においては、通信ネットワークに接続されたユーザ端末が商品販売サイトにアクセスし、ユーザがユーザ端末を介して商品検索等を行って所望の商品を選択し、商品販売サイトにおいて定められた購入操作を行うことにより商品の購入が行われる。このような商品購入に係る過程において、商品販売サイトでは、ユーザ端末からどのような商品がどのようなページの閲覧を経て購入されたかの履歴(販売履歴、クリック履歴)を残すことができる。
【0004】
商品の販売者は、このような履歴及びユーザの登録情報を用いることにより、どのような人がどのような商品を購入したか(販売実績トレンド)、どのようなページの閲覧を経て商品が購入されたのか(商品閲覧導線)、端末別、時間帯別の購入商品ランキング等を把握することができ、これらを次期の商品開発等に生かすことができる。
【0005】
なお、本願に関連する先行技術文献として、特許文献1、2がある。
【特許文献1】特開2005-133228号公報
【特許文献2】特開2004-220267号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、商品販売サイトにアクセスするユーザは、商品の色や形等に対するニーズを持ち、そのニーズに合った商品があるかどうかを商品販売サイトから表示される商品群の中から探し、購入を検討する。
【0007】
商品販売サイトにアクセスするユーザの中には、ニーズに合致した商品を購入するユーザが存在する一方で、ニーズに合致する商品はないが、商品が必要なためにしょうがなく当該商品を購入するユーザや、ニーズに合致する商品がないために、当該商品販売サイトからの商品の購入を断念するユーザが存在すると考えられる。
【0008】
商品販売サイトにアクセスする上記の各ユーザが、購入を検討する段階で、どのような色や形の商品を欲して商品の検索を行ったかを把握することができれば次期の商品開発等において非常に参考になる。つまり、ユーザの商品購入前に示される商品の色や形等に対する潜在的なニーズ(潜在ニーズと呼ぶ)を把握することにより、次期の商品開発等をより効果的に行うことができると考えられる。
【0009】
しかしながら、上記従来技術では、販売実績及び購入を行ったユーザの閲覧導線の履歴データ等しか収集できず、ユーザの商品に対する潜在ニーズに関する情報を収集することはできなかった。そのため、従来技術では、ユーザの潜在ニーズを考慮した次期の商品開発等を行うことはできなかった。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、通信ネットワーク上の商品販売サイトから商品を購入することを検討しているユーザの商品に対する潜在ニーズを表す情報を収集することを可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題は、通信ネットワークを介して接続されたユーザ端末から受信する商品の画像に基づき類似画像検索を行うとともに、類似画像検索において使用される情報をログとして収集する画像検索ログ収集システムであって、少なくとも商品の画像と当該商品の商品識別情報とを対応付けて格納する商品情報格納手段と、前記商品情報格納手段から取得した商品の画像の一覧を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する商品画像送信手段と、前記ユーザ端末から、前記商品の画像の一覧の中から選択された選択画像とパラメータ情報とを含む類似画像検索要求を受信する類似画像検索要求受信手段と、前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像及び前記パラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索手段と、少なくとも前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像に対応する商品の識別情報及び前記パラメータ情報をログとしてログ格納手段に格納するログ収集手段とを備えたことを特徴とする画像検索ログ収集システムにより解決できる。
【0012】
上記画像検索ログ収集システムにおいて、前記類似画像検索手段により前記ユーザ端末に送信された前記検索結果から選択された商品に対応する商品販売サイトに対して前記ユーザ端末からアクセスがなされた場合に、前記ログ収集手段は、当該商品販売サイトに対してアクセスがなされたことを示す情報を、前記商品の識別情報に対応付けて前記ログ格納手段に格納することとしてもよい。
【0013】
また、前記パラメータ情報は、色を示す情報であり、前記類似画像検索手段は、前記パラメータ情報が示す色に類似する色を少なくとも有する商品の画像を検索することとしてもよく、前記パラメータ情報として類似画像検索において形状を重視することを示す情報を用い、前記類似画像検索手段は、前記選択画像が示す商品の形状に類似する形状を有する商品の画像を検索することとしてもよい。
【0014】
また、前記パラメータ情報は、前記選択画像からユーザにより選択された部分領域を示す情報であり、前記類似画像検索手段は、前記部分領域に対応する画像が示す部分に類似する部分を有する商品の画像を検索することとしてもよい。
【0015】
また、前記パラメータ情報は、前記選択画像からユーザにより選択された部分領域を示す情報と、前記選択画像における当該部分領域の画像に代えて当該部分領域に合成される部分画像とを含み、前記類似画像検索手段は、前記選択画像の前記部分領域に前記部分画像が合成されてできた画像と類似する画像を検索することとしてもよい。
【0016】
また、上記部分領域を用いる場合において、前記選択画像を複数の単位領域に分割し、各単位領域について当該単位領域が前記部分領域として選択された頻度を、前記ログ格納手段に格納されたログデータから算出し、当該頻度に対応する色を各単位領域に割り当て、当該各単位領域に割り当てられた色を前記選択画像に重ね合わせて表示する分析結果出力手段を更に備えてもよい。
【0017】
また、本発明は、ユーザ端末及び商品販売サイト提供システムに通信ネットワークを介して接続される画像検索ログ収集システムであって、前記商品販売サイト提供システムから商品の画像を受信し、当該商品の画像を当該商品の商品識別情報とともに商品情報格納手段に格納する商品情報登録手段と、商品の画像の一覧の中からユーザにより選択された商品の画像である選択画像と、パラメータ情報とを前記ユーザ端末から受信し、当該選択画像とパラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索手段と、少なくとも前記ユーザ端末から受信する前記選択画像に対応する商品の識別情報と前記パラメータ情報とをログとしてログ格納手段に格納するログ収集手段とを備えたことを特徴とする画像検索ログ収集システムとして構成することもできる。
【0018】
更に、本発明は、上記各画像検索ログ収集システムにおける画像検索ログ収集方法として構成することができ、上記画像検索ログ収集システムにおける各手段をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成することもできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、通信ネットワーク上の商品販売サイトから商品を購入することを検討しているユーザの商品に対する潜在ニーズを表す情報を収集することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
(システム構成)
図1に、本実施の形態におけるマーケティングシステムの全体構成を示す。図1に示すように、本マーケティングシステムは、ユーザ端末1、画像検索ログ収集システム3、及び商品販売サイト提供システム5を有しており、それぞれがインターネット等の通信ネットワーク7に接続されている。なお、図1には、ユーザ端末1、及び商品販売サイト提供システム5がそれぞれ1つづつ示されているが、ユーザ端末1、及び商品販売サイト提供システム5はそれぞれ複数存在してよいことはいうまでもない。本マーケティングシステムにおける処理の概要は下記のとおりである。
【0022】
本マーケティングシステムでは、まず事前処理として、商品販売サイト提供システム5側から画像検索ログ収集システム3に対して商品画像の登録がなされ、画像検索ログ収集システム3が、類似画像検索のために用いる特徴量を登録される商品画像毎に抽出し、抽出した特徴量を商品と対応付けてデータベースに格納する。なお、本明細書において"画像"は"画像データ"の意味で使用している。
【0023】
そして、商品の購入を考えているユーザは、ユーザ端末1から画像検索ログ収集システム3にアクセスし、画像検索ログ収集システム3から提供される商品画像の中から関心のある商品を選択し、その商品の画像に類似する商品画像の検索を、特定のパラメータ情報を指定して画像検索ログ収集システム3に要求し、検索結果を得る。そして、ユーザは、検索結果の中に所望の商品があれば、その商品の販売を行う商品販売サイト提供システム5にユーザ端末1からアクセスし、当該商品の購入を行う。画像検索ログ収集システム3は、上記の類似画像検索において用いられる商品画像に関する情報とパラメータ情報をログとして収集し、データベースに格納する。このログがユーザの商品に対する形や色の潜在ニーズを表すものとして活用されるデータである。
【0024】
次に、図1に示すマーケティングシステムを構成する各装置について詳細に説明する。
【0025】
図2は、画像検索ログ収集システム3の機能構成図である。図2に示すように、画像検索ログ収集システム3は、ユーザ接続インタフェース部31、類似画像検索部32、画像特徴量抽出部33、商品情報登録部34、ログ収集分析部35、ログ情報提供部36、カテゴリDB37(DBはデータベースの略)、サイトDB38、特徴量DB39、商品DB40、ログDB41、ユーザDB42を有する。
【0026】
ユーザ接続インタフェース部31は、ユーザ端末1に各種の画面を提供するとともに、ユーザ端末1との間でデータ送受信を行う機能部である。また、ユーザ接続インタフェース部31は、各種DBを検索し、要求に対応したデータを取得する機能も有している。ユーザ接続インタフェース部31は、例えばWebサーバ機能を備え、Webブラウザがインストールされたユーザ端末1との間でhttpに基づくデータ通信を行う。また、ユーザ接続インタフェース部31は、電子メール送受信機能を備えてもよく、この場合、ユーザ接続インタフェース部31は、ユーザ端末1との間で電子メールによりデータの送受信を行う。
【0027】
類似画像検索部32は、ユーザ接続インタフェース部31を介してユーザ端末1から受信する類似画像検索要求に基づき、特徴量DB39を検索し、検索結果を取得する機能部である。画像特徴量抽出部33は、商品販売サイト提供システム5から受信する商品画像から、類似画像検索のために用いる特徴量を抽出し、特徴量DB39に格納する機能部である。
【0028】
なお、類似画像検索技術自体は既存技術である。特徴量として例えば、色に関する特徴量、形状(輪郭)に関する特徴量、及び模様に関する特徴量が抽出され、これらが商品IDとともに特徴量DB39に格納される。そして、類似画像検索においては、検索の基となる画像(キー画像と呼ぶ)に対して上記と同様の特徴量が抽出され、キー画像の特徴量に近い特徴量に対応する商品IDが抽出されることになる。また、特徴量同士を比較する際に、どの特徴量を重視するかを予め指定することができる。例えば、色を重視する場合であれば、キー画像と特定の色が与えられ、特に色の特徴量が当該特定の色の特徴量に近く、その他の特徴量はある程度(予め定めた程度)近いものが検索結果として抽出される。また、形状を重視する場合であれば、キー画像の形状の特徴量に特に近い形状の特徴量を持つ商品が選択されることになる。類似画像検索技術には種々のものがあるが、本発明において類似画像検索技術の種類は特に限定されるものでなく、上記のように色や形等のパラメータを重視した検索ができるものであればどのようなものでもよい。
【0029】
商品情報登録部34は、商品販売サイト提供システム5との間でデータの送受信を行う機能、商品販売サイト提供システム5に対する認証処理を行う機能、及び商品販売サイト提供システム5からカテゴリ名、商品の画像、及びその商品に対応するWebページを示すURLを受信し、これらを商品DB40に格納する機能等を有する機能部である。
【0030】
ログ収集分析部35は、ユーザ端末1が画像検索ログ収集システム3にアクセスしてから、類似画像検索を行い、商品を選択し、商品販売サイト提供システム5にアクセスするまでに使用される画像やパラメータ情報等の各種情報をログとして収集し、それらをログDB41に格納する機能、及びログDB41に格納されたログを用いてデータ分析処理を行う機能等を有する機能部である。
【0031】
ログ情報提供部36は、外部装置(例えば商品販売サイト提供システム5)から通信ネットワーク7を介して受信する要求に基づき、ログDB41に格納されたログ情報を当該外部装置に送信する機能、外部装置から受信する要求に基づき、ログ収集分析部35にログの分析処理を指示し、ログ収集分析部により実行されたログの分析処理結果を受信し、外部装置に提供する機能等を有する。
【0032】
図3に、カテゴリDB37に格納されるデータの例を示す。図3に示すように、カテゴリDB37には、カテゴリID(例えば"0001")とカテゴリ名(例えば"靴")とが対応付けて格納される。図4に、サイトDB38に格納されるデータの一例を示す。図4に示すように、サイトDB38には、商品販売サイトのID、パスワード、及びサイト名が格納される。これらの情報は、商品販売サイトの登録時に予め格納されるものである。なお、画像検索ログ収集システム3における各DBは、コンピュータの中のデータ格納手段(メモリ、ハードディスク等)により実現されている。
【0033】
図5に、商品DB40に格納されるデータの例を示す。図5に示すように、商品DB40には、商品ID、カテゴリID、画像、及びサイトURLが対応付けて格納される。サイトURLは、該当商品IDの画像が掲載されるページを示すURLである。また、図6に示すように、特徴量DB39には、商品IDと特徴量とが対応付けて格納される。
【0034】
図7に、ログDB41に記録される基本的な情報を示す。図7に示すように、ログDB41には、ユーザID、カテゴリID、商品ID、類似画像検索で用いられるパラメータに関する情報、類似画像検索で用いられる画像に関する情報、アクセス時間、商品販売サイトに接続(以下、リンクと呼ぶ)がなされたか否かを示す情報が記録される。なお、ログDB41に格納される情報は、類似画像検索の種類によって異なり、その詳細については後述するログ収集分析処理の具体例において説明する。また、図示していないが、ユーザDB42にはユーザIDとパスワードを含むデータが格納される。
【0035】
画像検索ログ収集システム3は、CPU、メモリ、及びハードディスク等の記憶装置を備えた1つのコンピュータ(いわゆるサーバ)を用いて実現することもできるし、各機能部あるいは複数の機能部のまとまりの各々を異なるコンピュータを用いて実現し、各コンピュータを通信ネットワークで接続して実現することもできる。
【0036】
画像検索ログ収集システムを1つのコンピュータで実現する場合、複数のコンピュータで実現する場合のいずれの場合も各コンピュータの機能は、当該コンピュータに、当該機能を実現するためのプログラムを実行させることにより実現されるものである。当該プログラムは、可搬メモリ等の記録媒体から当該コンピュータにインストールすることもできるし、通信ネットワークを介して外部装置からダウンロードしてインストールすることもできる。
【0037】
ユーザ端末1は、Webブラウザ及びメーラー等を備える一般的なPCである。また、ユーザ端末1として携帯電話機等の携帯端末を使用することもできる。商品販売サイト提供システム5は、例えば商品販売サイトを提供するためのWebサーバ、データベースサーバ、及び管理用端末等を含む一般的な商品販売サイト提供のためのシステムである。Webサーバ、データベースサーバ、及び管理用端末等はそれぞれが通信ネットワークに接続される。
【0038】
(システムの動作)
次に、画像検索ログ収集システム3の動作を図8、9に示すシーケンスチャートを参照して説明する。
【0039】
まず、商品販売サイト提供システム5から画像検索ログ収集システム3に対して商品画像を登録する場合の動作について図8を参照して説明する。
【0040】
商品販売サイト提供システム5内の例えば管理用端末から商品情報登録部34に対してID及びパスワードを含むログイン要求が送信される(ステップ1)。
【0041】
ログイン要求を受信した商品情報登録部34は、ID及びパスワードを用いてサイトDB38を検索し、当該ID及びパスワードに合致するID及びパスワードがサイトDB38に登録されていることを検知すればログインOKであることを商品販売サイト提供システム5に送信する(ステップ2、3)。ログインNGであれば以降のアクセスを拒否するメッセージを商品販売サイト提供システム5に送信する。
【0042】
次に、商品情報登録部34は、カテゴリDB37からカテゴリ名の一覧を取得し(ステップ4)、それを商品販売サイト提供システム5に送信する(ステップ5)。続いて、商品販売サイト提供システム5から、画像検索ログ収集システム3に登録される商品の画像、そのカテゴリ名、当該画像に対応するURLが送信され、商品情報登録部34がそれらのデータを受信する(ステップ6)。商品情報登録部34は、受信したカテゴリ名を用いてカテゴリDB37を検索することにより、当該カテゴリ名に対応するカテゴリIDを取得する(ステップ7)。また、商品情報登録部34は、商品販売サイト提供システム5から受信した商品の画像に対応する商品IDを決定する(ステップ8)。商品IDは例えば連続番号を用いて決定することができる。
【0043】
続いて、商品情報登録部34は、商品販売サイト提供システム5から受信した画像と、商品IDとを含む画像特徴量抽出要求を画像特徴量抽出部33に送信する(ステップ9)。画像特徴量抽出要求を受信した画像特徴量抽出部33は、類似画像検索処理に用いる特徴量を画像から抽出し、その特徴量を商品IDと対応付けて特徴量DB39に格納する(ステップ10)。また、商品情報登録部34は、商品ID、カテゴリID、画像、サイトURL等を対応付けて商品DB40に格納する(ステップ11)。
【0044】
次に、ユーザ端末1からの要求に基づく類似画像検索に係る処理について、図9を参照して説明する。図9に示す処理の前提として、ユーザ端末1から画像検索ログ収集システム3に送られたユーザID、パスワードに基づくユーザ認証がユーザDB42に格納された登録データを用いて行われ、ユーザ認証に成功しているものとする。また、ユーザ接続インタフェース部31は、ユーザ認証に成功したユーザ端末1の識別子(アドレス等)をユーザDB42に格納しておき、当該セッションにおいてその後にユーザ端末1から送信されるデータに付される識別子により、その後のユーザ端末1との通信に係るユーザIDを必要に応じてユーザDB42から取得できるものとする。ユーザ端末1から送信されるデータにはユーザIDが付され、それによりユーザIDを取得することとしてもよい。
【0045】
図9において、まず、ユーザが希望するカテゴリ名がユーザ端末1に入力され、それがユーザ端末1からユーザ接続インタフェース部31に対して送信される(ステップ21)。カテゴリ名を受信したユーザ接続インタフェース部31は、当該カテゴリ名に対応するカテゴリIDをカテゴリDB37から取得する(ステップ22)。ユーザ接続インタフェース部31は、現在の時間、ユーザID、カテゴリIDをログ収集分析部35に送信し、ログ収集分析部35は受信した現在の時間、ユーザID、カテゴリIDを保持しておく(ステップ23)。
【0046】
続いて、ユーザ接続インタフェース部31は、商品DB40から商品画像の一覧(商品画像を縮小した画像の集合等であり、各画像に対応する商品IDを含む)を取得し(ステップ24)、それをユーザ端末1に送信する(ステップ25)。また、ユーザ接続インタフェース部31からユーザ端末1に対してパラメータ入力を要求する情報を含む画面情報が送られ(ステップ26)、ユーザ端末1には、商品画像の一覧とパラメータ入力を要求する情報を示す画面が表示される。
【0047】
なお、本実施の形態におけるパラメータとは、類似画像検索において重視するもの(色、形、領域等)を示す情報であり、詳細については後述する。
【0048】
ユーザ端末1に表示される画面を閲覧するユーザは、商品画像一覧の中から類似画像検索に用いる商品の画像を選択するとともに、検索のパラメータを設定する。そして、ユーザ端末1は、選択された画像(選択画像)と、選択画像に対応する商品IDと、パラメータ情報とを含む類似画像検索要求をユーザ接続インタフェース部31に送信する(ステップ27)。
【0049】
ステップ25において、商品画像一覧がユーザ端末1に表示され、ユーザによりある画像が選択された後、選択画像情報を受信した画像検索ログ収集システム3がユーザにより選択された商品画像であって縮小していない商品画像と、パラメータ入力要求情報とをユーザ端末1に送信し、ユーザ端末1において縮小していない商品画像と、パラメータ入力要求情報を表示することとしてもよい。その後、ユーザ端末1においてパラメータの設定がなされた後は、図9のステップ27においてユーザ接続インタフェース部31に送信される情報と同じ情報を含む類似画像検索要求がユーザ接続インタフェース部31に送られる。もちろん、ここで示した手順以外の手順で処理を行うことも可能である。
【0050】
類似画像検索要求を受信したユーザ接続インタフェース部31は、当該類似画像検索要求を類似画像検索部に送信する(ステップ28)とともに、類似画像検索要求に含まれる商品ID、パラメータ情報、選択画像をログ収集分析部35に送信し(ステップ29)、ログ収集分析部35は、これらの情報を、ステップ23において受信した情報とともに保持する。
【0051】
類似画像検索要求を受信した類似画像検索部32は、検索のキーになる画像(選択画像等、後述する合成画像が検索のキーになる場合もある)に対して画像特徴量抽出処理と同様の画像特徴量抽出処理を行って特徴量を抽出し、その特徴量に近い特徴量を特徴量DB39から検索し、検索された特徴量に対応する商品IDを取得する(ステップ30、31)。なお、特徴量DB39を検索する際には、パラメータ情報が参酌される。前述したように、例えば、パラメータ情報が特定の色を示す情報であれば、その色の特徴量に特に近い特徴量に対応する商品IDが抽出される。
【0052】
類似画像検索部32は、特徴量DB39から検索結果として1又は複数の画像に対応する商品IDを取得し(ステップ31)、それらの商品IDに対応する商品画像とURL等を商品DB40から取得し(ステップ32)、当該商品ID、商品画像、URLを含む情報を類似画像検索結果としてユーザ接続インタフェース部31に渡す(ステップ33)。ユーザ接続インタフェース部31は、類似画像検索部32から受信した類似画像検索結果をユーザ端末1に送信する(ステップ34)。
【0053】
類似画像検索結果である商品画像の一覧をユーザ端末1上で閲覧したユーザが、当該一覧の中から特定の商品画像を選択した場合には、そのことを示す情報とURLがユーザ接続インタフェース部31に送られる(ステップ35)。当該情報を受信したユーザ接続インタフェース部31は、商品販売サイト5への接続有を示す情報をログ収集分析部35に送信する(ステップ36)。そして、ログ収集分析部35は、ステップ23、ステップ29、ステップ36において受信した情報をログDB41に格納する(ステップ37)。
【0054】
また、ユーザ接続インタフェース部31は、ユーザ端末1に対して当該URLに接続するための指示を送信し(ステップ38)、その指示を受信したユーザ端末1は、当該URLで示される商品販売サイト提供システム5にアクセスする(ステップ39)。
【0055】
ステップ34の後、類似画像検索結果である商品画像の一覧の中から特定の商品が選択されずにログアウト等がなされた場合には、ユーザ接続インタフェース部31は当該ログアウトを検知した時点でそれをログ収集分析部35に通知し、当該通知を受けたログ収集分析部35は、ステップ23、ステップ29において保持した情報と、商品販売サイト5への接続無を示す情報をログDB41に格納する。
【0056】
次に、ログ収集処理、及びログを用いた分析処理の具体例について説明する。
【0057】
(ログ収集分析処理例1)
本例は、色を重視して類似画像検索を行う場合の例である。つまり、ユーザにより選択された色がパラメータ情報になる。
【0058】
本例では、図9に示すステップ25に続いて、ユーザ端末1上で商品画像一覧の中から1つの画像が選択された後、例えば図10に示す画面がユーザ端末1に表示される。ここで検索手法として"色"が選択される。色が選択されると、例えば図11に示すカラーパレットを含む画面が表示される。ユーザは、左側に表示されている商品の色として所望の色をカラーパレットから選択する。
【0059】
その後、選択画像と、ユーザにより選択された色の情報を含む色重視の類似画像検索要求が画像検索ログ収集システム3に送られる。当該色重視の類似画像検索要求を受信した画像検索ログ収集システム3は、選択された商品の形状に類似した商品であって、選択された色に類似した色を持つ商品を特徴量DB39を検索することにより抽出する。この検索においては、形状の類似度合いよりも色の類似度合いを高くして検索が行われる。
【0060】
ユーザ端末1には類似画像検索の結果が送信され、ユーザはその中から気に入った商品の画像があれば商品販売サイトに接続して商品の購入に進むことになる。
【0061】
この過程が、複数商品、複数ユーザにより行われることによりログDB41に記録されるログデータの例を図12に示す。図12に示すログデータは、特定のカテゴリに関するものである。以降の各例に示すログデータについても同様に特定のカテゴリに関するものである。
【0062】
図12に示すログデータは、商品ID、色名、色コード、時間、ユーザID、販売サイトリンク有無、商品画像を含む。このようなログデータはユーザが商品を選択する過程において示した潜在ニーズを表すものである。例えば、本例におけるログデータを商品をキーにして集計することにより図13に示す分析結果を得ることができる。
【0063】
図13に示す分析結果例では、商品IDが001の商品については、色重視の類似画像検索がなされた回数のうちの70%で緑が選択され、20%で青が選択され、10%で白が選択されたことが示されている。また、商品IDが001の商品について、色重視の類似画像検索がなされた回数のうちの10%が午前中における検索であり、30%が午後であり、60%が夜であることが示されている。更に、商品IDが001の商品について、色重視の類似画像検索がなされた回数のうち、70%が販売サイトへのリンクがなされたことが示されている。このような分析結果から、例えば、商品IDが001の商品については、商品IDが001の商品については緑色のものに対する潜在ニーズが高いと判断できる。
【0064】
また、本例におけるログデータを、色をキーにして集計することにより、例えば図14に示す分析結果を得ることができる。図14に示す例では、色重視の類似画像検索がなされた回数のうちの70%において緑が選択されて検索が行われたことが示されている。また、緑が選択されて検索が行われた対象の商品の商品IDが001、003、005であることが示され、緑が選択されて検索が行われた回数のうちの80%が午前中に行われ、0%が午後に行われ、20%が夜に行われたことが示されている。更に、緑が選択されて検索が行われた回数のうちの10%において商品販売サイトへのリンクがなされたことが示されている。
【0065】
図14に示す分析結果から、例えば、このカテゴリの商品に関しては緑に対するニーズが高いが、商品販売サイトへのリンクの率は青が高いことがわかる。
【0066】
なお、上述したようなログデータの分析は、外部装置(商品販売サイト提供システム5等)からの分析要求を受けたログ収集分析部35が行い、その結果を当該外部装置に送ることとしてもよいし、画像検索ログ収集システム3が、ログデータのみを外部装置に送信し、外部装置が分析処理を行うことしてもよい。以下で説明する例についても同様である。また、分析処理については上述した例の他に、様々な観点での分析処理が可能である。
【0067】
(ログ収集分析処理例2)
本例は、形を重視して類似画像検索を行う場合の例である。つまり、形を重視することを示す情報がパラメータ情報になる。本例では、図10に示した画面がユーザ端末1に表示され、検索手法として"形"が検索されることにより、例えば、図15に示す画面が表示される。ここで、図15に示すボタンを類似度高の方向にずらすことにより、選択された商品と形状の類似度合の高い画像が検索され、類似度低の方向にずらすと、形状が類似はするがその程度が低いものも検索されるようになる。なお、本例では、色は選択商品画像と類似する必要はないが、色もある程度類似するものを選択するよう構成することもできる。
【0068】
本例では、ボタンの位置に対応した類似度合を示す数値が、形を重視する旨の情報とともにユーザ端末1から画像検索ログ収集システム3に送られ、画像検索ログ収集システム3では、当該数値に応じて類似画像検索処理を行うことになる。
【0069】
本例では、ログDB41には例えば図16に示すログデータが記録される。このログデータは、商品ID、類似度合(例えば1〜10の数値で示される)を含む形重視であることを示す情報、ユーザID、商品販売サイトへのリンクの有無情報、及び商品の画像を含む。
【0070】
例えば、本例におけるログデータを商品をキーにして集計することにより、図17に示す分析結果を得ることができる。
【0071】
図17に示す例では、形重視の類似画像検索がなされた回数のうち、30%が商品IDが001の商品に対してなされたこと等が示されている。図17に示す分析結果により、例えば、商品IDが002の商品に対してより多くの形重視の類似画像検索がなされていることから、商品IDが001の商品の形状よりは商品IDが002の商品の形状のほうが好まれる形状であると予測できる。
【0072】
(ログ収集分析処理例3)
本例は、ユーザが選択画像のある部分を選択し、その部分に類似した部分を持つ商品の画像を検索する場合の例である。本例では、選択された部分の領域情報がパラメータ情報となる。
【0073】
本例において、図10に示す画面において"部分"が選択されると、例えば図18に示すように、選択画像における所望の部分を選択することのできる画面がユーザ端末1に表示され、ユーザにより部分の選択がなされる。
【0074】
部分の指定がなされた後、選択画像と、選択された部分の領域情報(当該部分の領域を示す座標情報)を含む類似画像検索要求が画像検索ログ収集システム3に送られる。当該類似画像検索要求を受信した画像検索ログ収集システム3は、受信した選択画像における選択された部分に類似する部分を有する商品を検索し、検索結果をユーザ端末1に返す。
【0075】
この過程が、複数商品、複数ユーザにより行われることによりログDB41に格納されるログデータの例を図19に示す。図19に示すように、このログデータは、商品ID、部分領域情報、時間、ユーザID、商品販売サイトへのリンクの有無、商品の画像が記録される。
【0076】
本例における、ある商品(商品ID001とする)に対するログデータの分析方法例の概念を図20を参照して説明する。
【0077】
当該商品の画像を所定の分割数(例えば25分割、36分割等、以下、一例として36分割であるとする)に分割する。そして、分割された領域(単位領域と呼ぶ)毎に、部分として選択された回数を集計し、全体の回数に対する選択された回数の割合に応じて当該単位領域に色を割り当て、当該領域にその色を付して表示する。例えば、選択された回数が全体の回数(当該商品に対応するレコードの数)のうちの70%以上であれば当該単位領域に赤を割り当て、50〜70%であればピンクを割り当て、20%以下であれば灰色を割り当て、表示を行う。その他の割合の部分には色を付さない。図20において、斜線が赤に対応し、網掛けが灰色に対応する。図20の分析結果表示において斜線及び網掛け部分以外にも色が表示され得るが図20ではそれを省略している。商品販売サイトの提供者側は、このような表示画面を見ることにより、どの部分が選択されたか、あるいは選択されなかったかを一目で把握でき、商品においてユーザに関心を持たれている部分(潜在ニーズ)を一目で把握することが可能になる。これにより、例えば部分として選択された回数が多い領域に対応する商品のパーツはユーザにとって好ましい形や色を持ったパーツであると予測できる。
【0078】
この分析処理を、商品販売サイト提供システム5からの要求により、ログ収集分析部35が行う場合における処理のフローチャートの例を図21に示す。図21に示す処理は、分析対象の商品が指定され、その特定の商品に対して分析を行う場合についての処理を示すものである。
【0079】
ログ収集分析部35は、ログDB41に格納されたログデータの中から当該商品に対応する最初のレコードの部分領域情報を読み取る(ステップ51)。そして、その部分領域が、36分割したうちのどの単位領域(各単位領域は1〜36の番号で識別されるものとする)をカバーするかを判定する(ステップ52)。ここでは、例えば、選択された部分領域が単位領域のうちの予め定めた割合(例えば80%)以上をカバーしていれば当該部分領域は当該単位領域をカバーするものとする。
【0080】
そして、初期値が0の変数M(i)(i=1〜36)を用意し、当該部分領域がカバーする各単位領域の番号jについてM(j)に1を加えて新たなM(j)とする(ステップ53)。つまり、例えば、最初のレコードにおける部分領域が単位領域2、3、4をカバーするものであれば、M(2)=1、M(3)=1、M(4)=1となる。
【0081】
続いて、現在のレコードが分析対象商品についての最終レコードであるかどうかを判定し(ステップ54)、最終レコードでなければ次のレコードに進み(ステップ55)、ステップ52、53の処理を行う。
【0082】
ステップ54において、最終レコードであると判定された場合には、各単位領域に関するM(i)(i=1〜36)の大きさに応じて、各単位領域に表示する色を決定する(ステップ56)。例えば、当該商品に関するレコードの数が100であり、M(10)が80であれば、単位領域10は、部分選択がなされた回数のうちの80%において選択されていることになる。ここで、例えば、選択された回数が70%以上であれば当該単位領域に赤を割り当て、50〜70%であればピンクを割り当て、20%以下であれば灰色を割り当てると予め定められている場合には、上記単位領域10には赤が割り当てられることになる。このようにして全ての単位領域1〜36について色が判定され、図20に示したような結果が商品販売サイト提供システム5に対して通信ネットワークを介して出力される(ステップ57)。
(ログ収集分析処理例4)
本例は、選択した商品の画像の部分に、ユーザ自身が用意した商品の画像の部分を組み合わせ、組み合わせによって得られた画像を用いて類似画像検索を行う場合の例である。
【0083】
本例では、図10に示す画面において"組み合わせ"が選択されると、例えば図22に示すように、商品画像とユーザ自身が保持する画像とを表示し、ユーザ自身が保持する画像の一部を切り取って、それを商品画像の一部分に組み合わせて合成することを可能にする画面が表示される。
【0084】
ユーザ端末1において、組み合わせ画像の作成がなされた後、選択画像、追加画像、合成画像と、選択画像において追加画像が組み合わされる部分を示す領域情報(当該部分の領域を示し座標情報)を含む類似画像検索要求が画像検索ログ収集システムに送られる。この場合、追加画像、合成画像と、選択画像において追加画像が組み合わされる部分を示す領域情報がパラメータ情報となる。また、パラメータ情報として、追加画像と、選択画像において追加画像が組み合わされる部分を示す領域情報を送信することとしてもよい。追加画像と当該領域情報があれば、画像検索ログ収集システム3側で合成画像を作成し、合成画像を用いた類似画像検索を行うことができるからである。
【0085】
類似画像検索要求を受信した画像検索ログ収集システム3は、受信した情報をログとしてログDB41に格納するとともに、受信した合成画像に類似する商品を検索し、検索結果をユーザ端末1に返す。
【0086】
この過程が、複数商品、複数ユーザにより行われることにより、ログDB41には例えば図23に示すログデータが記録される。
【0087】
図23に示すように、このログデータは、商品ID、時間、部分領域情報、商品画像、追加画像、合成画像、商品販売サイトへのリンクの有無を含む。
本例における、ある商品(商品ID001とする)に対するログデータの分析方法の一例の概念を図20に示したものと同様である。ログ収集分析処理3の場合と同様に、当該商品の画像を所定の分割数(例えば25分割、36分割等、以下、例として36分割であるとする)に分割する。そして、分割された単位領域毎に、選択画像において追加部分として選択された回数を集計し、全体の回数に対する選択された回数の割合に応じて当該領域の色を割り当て、当該領域にその色を付して表示する。
【0088】
これにより、選択された回数が多い領域を一目で把握することができ、例えば選択された回数が多い部分に対応する商品のパーツの形状はユーザにとって好ましくない形状であると予測できる。
【0089】
この処理の内容は、図21のフローチャートに示したログ収集分析処理3における処理の内容と同様であり、表示される結果も同様のものある。ただし、本例では、表示される結果において赤(多く選択された部分)で示される領域は、他の部分への置き換えが多くなされた部分であるから、ユーザにとって好ましくない部分であると予測できる。
【0090】
(本実施の形態の効果)
上述したように、本実施の形態に係る画像検索ログ収集システム3では類似画像検索技術を用いて商品検索を行うこととしているため、ユーザは検索用の単語等を考えることなく、多様な画像一覧の中から選択した画像を用いて商品検索を行うことができる。
【0091】
また、本実施の形態に係る画像検索ログ収集システム3を用いることにより、ユーザが商品のどのような色や形を好むかを示す潜在ニーズを収集することが可能となる。また、希望の商品に辿り着き、商品を購入したユーザの潜在ニーズばかりでなく、購入意欲はあるが目的とする商品まで辿り着けずに断念したユーザの潜在ニーズも収集できるようになる。また、ユーザは商品のどの部分(パーツの色、形状、模様等)に関心を持って商品を調べているか、ユーザは商品のどこに不満を感じているか等についての情報も収集できるようになる。
【0092】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態におけるマーケティングシステムの全体構成図である。
【図2】画像検索ログ収集システム3の機能構成図である。
【図3】カテゴリDB37に格納されるデータの例を示す図である。
【図4】サイトDB38に格納されるデータの例を示す図である。
【図5】商品DB40に格納されるデータの例を示す図である。
【図6】特徴量DB39に格納されるデータの例を示す図である。
【図7】ログDB41に格納される基本的な情報を示す図である。
【図8】画像検索ログ収集システム3の動作を説明するためのシーケンスチャートである。
【図9】画像検索ログ収集システム3の動作を説明するためのシーケンスチャートである。
【図10】ユーザ端末1に表示される画面の例を示す図である。
【図11】カラーパレットを含む画面の例を示す図である。
【図12】ログ収集分析処理例1におけるログデータの例を示す図である。
【図13】ログ収集分析処理例1における分析結果の例を示す図である。
【図14】ログ収集分析処理例1における分析結果の例を示す図である。
【図15】ログ収集分析処理例2において表示される画面の例を示す図である。
【図16】ログ収集分析処理例2におけるログデータの例を示す図である。
【図17】ログ収集分析処理例2における分析結果の例を示す図である。
【図18】ログ収集分析処理例3において表示される画面の例を示す図である。
【図19】ログ収集分析処理例3におけるログデータの例を示す図である。
【図20】ログ収集分析処理例3における分析方法の概念を説明するための図である。
【図21】ログ収集分析処理例3における分析処理を示すフローチャートである。
【図22】ログ収集分析処理例4において表示される画面の例を示す図である。
【図23】ログ収集分析処理例4におけるログデータの例を示す図である。
【符号の説明】
【0094】
1 ユーザ端末
3 画像検索ログ収集システム
5 商品販売サイト提供システム
7 通信ネットワーク
31 ユーザ接続インタフェース部
32 類似画像検索部
33 画像特徴量抽出部
34 商品情報登録部
35 ログ収集分析部
36 ログ情報提供部
37 カテゴリDB
38 サイトDB
39 特徴量DB
40 商品DB
41 ログDB
42 ユーザDB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して接続されたユーザ端末から受信する商品の画像に基づき類似画像検索を行うとともに、類似画像検索において使用される情報をログとして収集する画像検索ログ収集システムであって、
少なくとも商品の画像と当該商品の商品識別情報とを対応付けて格納する商品情報格納手段と、
前記商品情報格納手段から取得した商品の画像の一覧を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する商品画像送信手段と、
前記ユーザ端末から、前記商品の画像の一覧の中から選択された選択画像とパラメータ情報とを含む類似画像検索要求を受信する類似画像検索要求受信手段と、
前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像及び前記パラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索手段と、
少なくとも前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像に対応する商品の識別情報及び前記パラメータ情報をログとしてログ格納手段に格納するログ収集手段と
を備えたことを特徴とする画像検索ログ収集システム。
【請求項2】
前記類似画像検索手段により前記ユーザ端末に送信された前記検索結果から選択された商品に対応する商品販売サイトに対して前記ユーザ端末からアクセスがなされた場合に、前記ログ収集手段は、当該商品販売サイトに対してアクセスがなされたことを示す情報を、前記商品の識別情報に対応付けて前記ログ格納手段に格納することを特徴とする請求項1に記載の画像検索ログ収集システム。
【請求項3】
前記パラメータ情報は、色を示す情報であり、前記類似画像検索手段は、前記パラメータ情報が示す色に類似する色を少なくとも有する商品の画像を検索することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像検索ログ収集システム。
【請求項4】
前記パラメータ情報は、類似画像検索において形状を重視することを示す情報であり、前記類似画像検索手段は、前記選択画像が示す商品の形状に類似する形状を有する商品の画像を検索することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像検索ログ収集システム。
【請求項5】
前記パラメータ情報は、前記選択画像からユーザにより選択された部分領域を示す情報であり、前記類似画像検索手段は、前記部分領域に対応する画像が示す部分に類似する部分を有する商品の画像を検索することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像検索ログ収集システム。
【請求項6】
前記パラメータ情報は、前記選択画像からユーザにより選択された部分領域を示す情報と、前記選択画像における当該部分領域の画像に代えて当該部分領域に合成される部分画像とを含み、前記類似画像検索手段は、前記選択画像の前記部分領域に前記部分画像が合成されてできた画像と類似する画像を検索することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像検索ログ収集システム。
【請求項7】
前記選択画像を複数の単位領域に分割し、各単位領域について当該単位領域が前記部分領域として選択された頻度を、前記ログ格納手段に格納されたログデータから算出し、当該頻度に対応する色を各単位領域に割り当て、当該各単位領域に割り当てられた色を前記選択画像に重ね合わせて表示する分析結果出力手段を更に備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像検索ログ収集システム。
【請求項8】
ユーザ端末及び商品販売サイト提供システムに通信ネットワークを介して接続される画像検索ログ収集システムであって、
前記商品販売サイト提供システムから商品の画像を受信し、当該商品の画像を当該商品の商品識別情報とともに商品情報格納手段に格納する商品情報登録手段と、
商品の画像の一覧の中からユーザにより選択された商品の画像である選択画像と、パラメータ情報とを前記ユーザ端末から受信し、当該選択画像とパラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索手段と、
少なくとも前記ユーザ端末から受信する前記選択画像に対応する商品の識別情報と前記パラメータ情報とをログとしてログ格納手段に格納するログ収集手段と
を備えたことを特徴とする画像検索ログ収集システム。
【請求項9】
通信ネットワークを介して接続されたユーザ端末から受信する商品の画像に基づき類似画像検索を行うとともに、類似画像検索において使用される情報をログとして収集する画像検索ログ収集システムであって、少なくとも商品の画像と当該商品の商品識別情報とを対応付けて格納する商品情報格納手段を備えた画像検索ログ収集システムが実行する画像検索ログ収集方法であって、
前記商品情報格納手段から取得した商品の画像の一覧を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する商品画像送信ステップと、
前記ユーザ端末から、前記商品の画像の一覧の中から選択された選択画像とパラメータ情報とを含む類似画像検索要求を受信する類似画像検索要求受信ステップと、
前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像及び前記パラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索ステップと、
少なくとも前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像に対応する商品の識別情報及び前記パラメータ情報をログとしてログ格納手段に格納するログ収集ステップと
を備えたことを特徴とする画像検索ログ収集方法。
【請求項10】
ユーザ端末及び商品販売サイト提供システムに通信ネットワークを介して接続される画像検索ログ収集システムが実行する画像検索ログ収集方法であって、
前記商品販売サイト提供システムから商品の画像を受信し、当該商品の画像を当該商品の商品識別情報とともに商品情報格納手段に格納する商品情報登録ステップと、
商品の画像の一覧の中からユーザにより選択された商品の画像である選択画像と、パラメータ情報とを前記ユーザ端末から受信し、当該選択画像とパラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索ステップと、
少なくとも前記ユーザ端末から受信する前記選択画像に対応する商品の識別情報と前記パラメータ情報とをログとしてログ格納手段に格納するログ収集ステップと
を備えたことを特徴とする画像検索ログ収集方法。
【請求項11】
少なくとも商品の画像と当該商品の商品識別情報とを対応付けて格納する商品情報格納手段を備えたコンピュータを、通信ネットワークを介して接続されたユーザ端末から受信する商品の画像に基づき類似画像検索を行うとともに、類似画像検索において使用される情報をログとして収集する画像検索ログ収集システムとして機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、
前記商品情報格納手段から取得した商品の画像の一覧を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する商品画像送信手段、
前記ユーザ端末から、前記商品の画像の一覧の中から選択された選択画像とパラメータ情報とを含む類似画像検索要求を受信する類似画像検索要求受信手段、
前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像及び前記パラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索手段、
少なくとも前記類似画像検索要求に含まれる前記選択画像に対応する商品の識別情報及び前記パラメータ情報をログとしてログ格納手段に格納するログ収集手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
ユーザ端末及び商品販売サイト提供システムに通信ネットワークを介して接続されるコンピュータを、
前記商品販売サイト提供システムから商品の画像を受信し、当該商品の画像を当該商品の商品識別情報とともに前記コンピュータの商品情報格納手段に格納する商品情報登録手段、
商品の画像の一覧の中からユーザにより選択された商品の画像である選択画像と、パラメータ情報とを前記ユーザ端末から受信し、当該選択画像とパラメータ情報を用いて、前記商品情報格納手段に格納された商品の画像に対する類似画像検索を行い、検索結果を前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信する類似画像検索手段、
少なくとも前記ユーザ端末から受信する前記選択画像に対応する商品の識別情報と前記パラメータ情報とをログとして前記コンピュータのログ格納手段に格納するログ収集手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−181468(P2009−181468A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−21655(P2008−21655)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【Fターム(参考)】