説明

画像確認装置

【課題】撮像装置において連続撮影が行なわれた場合もユーザーが速やかに画像の確認をすることを目的とする。
【解決手段】撮像装置より受信された撮影に関する撮影信号に基づいて撮像装置に対して画像転送要求を送信し、撮像装置から画像を取得する画像取得手段と、撮像装置より送信される撮影に関する撮影信号に基づいて撮像装置にて連続撮影が行われたか否かを判定する判定手段と、判定手段で連続撮影が行われたと判定された場合、連続撮影に係るすべての画像を取得しないよう画像取得手段における画像の取得を調整する調整手段と、画像取得手段で取得された画像を表示装置の表示領域に一覧表示させる一覧表示手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像確認装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置にて撮影した画像が所望の通り撮影されたかどうかを確認したり、撮影済みの複数画像を一覧表示して所望の画像を選択したりすることを画像確認と呼ぶ。
従来、画像確認方法としては、撮像装置に組み込まれた画面を用いる方法が一般的であった。しかし、撮像装置に組み込まれた画面は画面サイズが小さく、撮影した画像を詳細に確認するには十分ではなかった。そこで、撮像装置にて撮影した画像を撮像装置外部の情報処理端末に順次転送し、転送先の情報処理端末で利用する大画面で画像を確認する方法があった(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−180403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1では、連続撮影した画像が順次転送されるため、連続撮影した後に、異なるシーンを撮影した画像をすぐに確認することができない問題があった。これは、連続撮影の間隔よりも撮像装置から情報処理端末に画像を転送する時間が長くかかるためである。よって、連続撮影が多ければ多いほど、次のシーンの画像を確認可能になるまでの待ち時間が長くなる問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、撮像装置において連続撮影が行なわれた場合もユーザーが速やかに画像の確認をすることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明画像確認装置は、撮像装置より受信された撮影に関する撮影信号に基づいて撮像装置に対して画像転送要求を送信し、前記撮像装置から画像を取得する画像取得手段と、前記撮像装置より送信される撮影に関する撮影信号に基づいて前記撮像装置にて連続撮影が行われたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で連続撮影が行われたと判定された場合、前記連続撮影に係るすべての画像を取得しないよう前記画像取得手段における画像の取得を調整する調整手段と、前記画像取得手段で取得された画像を表示装置の表示領域に一覧表示させる一覧表示手段と、を有する。
かかる構成とすることにより、連続撮影が行なわれたと判定された場合、連続撮影に係るすべての画像を取得しないよう調整し、画像を一覧表示するので、連続撮影が行なわれた場合も速やかに画像の確認することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、撮像装置において連続撮影が行なわれた場合もユーザーが速やかに画像の確認をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】撮影画像確認装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】撮影画像確認装置の機能構成等の一例を示す図である。
【図3】ユーザーインターフェイスを説明するための図である。
【図4】単独撮影時の画像取得シーケンスの一例を示す図である。
【図5】連続撮影時の画像取得シーケンスの一例を示す図である。
【図6】連続撮影判定に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】連続撮影時の画像一覧表示の一例を示す図である。
【図8】連続撮影の画像取得時の画像一覧表示の一例を示した図である。
【図9】代表画像を選択する際の画像一覧表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
本実施形態の撮影画像確認装置(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を、図1を参照して説明する。図1は、撮影画像確認装置のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、撮影画像確認装置は単一のコンピュータで実現してもよいし、必要に応じた複数のコンピュータに各機能を分散して実現するようにしてもよい。撮影画像確認装置が複数のコンピュータで構成される場合は、互いに通信可能なようにLocal Area Network(LAN)等で接続されている。
【0011】
図1において、CPU(Central Processing Unit)101は、撮影画像確認装置220全体を制御する。ROM(Read Only Memory)102は、変更を必要としないプログラムやパラメータを格納する。RAM(Random Access Memory)103は、外部装置等から供給されるプログラムやデータを一時記憶する。外部記憶装置104は、撮影画像確認装置220に固定して設置されたハードディスクやメモリカード、或いは撮影画像確認装置220から着脱可能なフレキシブルディスク(FD)やCompact Disk(CD)等の光ディスク、メモリカード等である。入力デバイスインタフェース105は、ユーザーの操作を受け、データを入力するポインティングデバイスやキーボード109等の入力デバイスとのインタフェイスである。ディスプレイインタフェース106は、撮影画像確認装置220の保持するデータや供給されたデータを表示するためのモニタ110とのインタフェイスである。ネットワークインタフェイス107は、インターネット111等のネットワーク回線に接続するためのインタフェイスである。システムバス108は、101〜107の各ユニットを通信可能に接続するバスである。
CPU101がプログラムに基づき処理を実行することによって、後述する撮影画像確認装置220の機能及びフローチャートに係る処理が実現される。
【0012】
次に、システム及びシステムを構成する装置の機能構成について図2を用いて説明する。図2は、撮影画像確認装置の機能構成等の一例を示す図である。図2に示されるように、本実施形態に係るシステムは、撮像装置210と撮影画像確認装置220とから構成される。撮像装置210と撮影画像確認装置220とはネットワークによって接続される。例えば、撮像装置210と撮影画像確認装置220とはUSB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)で接続される。また、通信プロトコルとしてPTP(Picture Transfer Protocol)やPTP/IP(Picture Transver Protocol/Internet Protocol)が用いられるものとする。なお撮像装置210と撮影画像確認装置220とは有線で接続されても無線で接続されてもよい。
【0013】
撮像装置210は、撮影信号通知部211と画像送信部212とを機能構成として有する。撮影信号通知部211は、撮像装置210で撮影を行ったことを撮影信号として、撮像装置210の外部装置に通知する機能を有する。
画像送信部212は、撮像装置210で撮影された画像を外部装置に対して送信する機能を有する。画像送信部212は、外部装置からの画像転送要求を受けて、画像転送要求の送信元である外部装置に対して、画像転送要求に合致した画像(画像データ)を転送する。
【0014】
撮影画像確認装置220は、撮像装置210と通信を行うにあたり、撮影信号取得部221、画像取得部222、画像取得タイミング調整部223を機能構成として有する。
撮影信号取得部221は、撮影画像確認装置220に接続された撮像装置210から送信される撮影信号を取得する機能を有する。撮影画像確認装置220は、撮影信号取得部221で撮影信号を取得することで、撮影画像確認装置220に接続された撮像装置210で撮影が行われたことを検知する。画像取得部222は、撮影画像確認装置220に接続された撮像装置210にて撮影された画像を取得する機能を有する。画像取得部222は、まず撮影信号取得部221で得た撮影信号を基に、撮像装置210に対して画像転送要求を送信する。そして、画像取得部222は、その要求に応じて転送されてくる画像を受信する。画像取得タイミング調整部223は、撮影信号取得部221に短時間で撮影信号が連続して通知された場合に、すべての撮影信号に応じて画像転送要求を出さないように、画像転送要求の送信を制御する機能を有する。
【0015】
また、撮影画像確認装置220は、操作者に画像を表示するにあたり、画像一覧表示部224、連続切替表示部225、画像表示方法切替部226、連続撮影判定部230、代表画像選択候補抽出部228、代表画像管理部229を機能構成として有する。
画像一覧表示部224は、撮像装置210で撮影され、撮影画像確認装置220に転送された画像を、ユーザーインターフェイス227を介して一覧表示する機能を有する。連続切替表示部225は、グループ化された複数の画像を一定間隔で表示を切り替えてユーザーインターフェイス227を介して表示する機能を有する。画像表示方法切替部226は、画像一覧表示と連続切替表示とを状況に応じて切り替える機能を有する。
連続撮影判定部230は、撮影信号取得部221に送信されてくる撮影信号の間隔を、撮影信号到着間隔測定部231で監視して、指定された間隔よりも短い間隔で転送されてきた撮影信号を、連続撮影されたものと判定してグループ化する。また、連続撮影判定部230は、前述の方法によって連続撮影グループにまとめられた画像の撮影パラメータを、撮影パラメータ取得部232で取得して、撮影パラメータ比較部233で撮影パラメータの変更を判断して、更にグループを分ける。また同様に連続撮影判定部230は、連続撮影グループにまとめられた画像をシーン判定部234で解析して、シーン判定を行ってシーンが異なっていた場合には更にグループを分けることを行う。
代表画像選択候補抽出部228は、連続切替表示部225によって連続切替表示が行われている画像グループの画像が指定されると、指定された画像を含む複数枚の画像を代表画像選択候補として、抽出する機能を有する。代表画像管理部229は、連続撮影判定部230で判定された画像グループの中で、その画像グループの中で最も有用であると判断された画像を管理する機能を有する。
【0016】
更に、撮影画像確認装置220は、上記処理結果を利用者(ユーザー)に表示する、及び、ユーザーからの画面を介した入力等を受け付ける、ユーザーインターフェイス227を機能構成として有する。ユーザーインターフェイス227について図3を用いて説明する。図3は、ユーザーインターフェイスを説明するための図である。
ユーザーインターフェイス227によってモニタ110に表示される画面は、撮像装置一覧表示領域301、画像ヒストグラム表示領域302、撮影パラメータ一覧表示領域303、画像メイン表示領域304、画像サブ表示領域305を有する。また、ユーザーインターフェイス227によってモニタ110に表示される画面は、撮影業務操作領域306、画像評価領域307、画像一覧表示領域308を更に有する。
撮像装置一覧表示領域301では、撮影画像確認装置220と関連付けられている撮像装置の一覧が表示される。ここで撮像装置一覧表示領域301では、撮像装置の一覧に加えて、各撮像装置で撮影された画像の枚数が表示される。また、撮像装置一覧表示領域301では、撮影画像確認装置と接続されているかどうかについて、接続状態と切断状態との表現が変えられ、明示される。
【0017】
画像ヒストグラム表示領域302では、画像メイン表示領域304に表示されている画像のヒストグラムが表示される。
撮影パラメータ一覧表示領域303では、画像メイン表示領域304に表示されている画像の撮影時の撮影パラメータが表示される。
画像メイン表示領域304では、画像一覧表示領域308から選択された1つの画像が表示される。画像の表示方法としては、画像の全体表示(以降フィット表示とする)と画像の部分領域を等倍で表示する等倍表示とがある。また、撮影を行った際には、画像メイン表示領域304の表示は撮影された最新画像に変更することができる。
画像サブ表示領域305では、画像メイン表示領域304で表示された画像の一部領域、例えば人物が写っている場合には、顔領域のみを表示することができる。また、画像サブ表示領域305では、画像メイン表示領域304が等倍表示を行っている際には、画像メイン表示部が表示している画像の全体像が表示される。
撮影業務操作領域306の撮影業務操作部等を操作することで、ユーザーは、撮影の終了及び中断を指示することができる。
【0018】
画像評価領域307の画像評価部等を押下等することで、ユーザーは、撮影者が顧客に見せたくない画像を評価0にしたり、次のセレクト&プレゼンテーション業務で是非利用したい画像を評価3にしたりすることができる。図3では評価レベルを0〜3の4段階としているが、必要/不必要の2段階であっても、0〜5までの6段階評価であってもよい。
画像一覧表示領域308では、撮影業務中に撮影された画像の一覧が表示される。新たに撮影が行われた場合は、画像一覧の最後尾に撮影された最新画像が追加される。ユーザーは、撮像装置一覧表示領域301に表示された撮像装置を選択することで、その撮像装置で撮影した画像の表示/非表示を変更することもできる。また、撮像装置一覧表示領域301では、画像を小領域に表示したサムネイル画像、画像評価領域307の画像評価部等で評価した結果の評価情報、撮影業務操作領域306の撮影業務操作部等で編集を指示した場合の編集依頼情報、任意の画像番号が表示される。
【0019】
次に、単独撮影が行なわれた場合に、撮像装置210と撮影画像確認装置220との間で行われる画像取得について図4を用いて説明する。図4は、単独撮影時の画像取得シーケンスの一例を示す図である。
撮像装置210にてレリーズされ撮影が行われる(401)。ここで本実施形態において、リレーズとは、撮像装置210のシャッターが押されたことを意味するものとする。撮影が行われたことを撮影画像確認装置220に伝えるために、撮影信号通知部211は、撮像装置210から撮影画像確認装置220に対して撮影信号を通知する(402)。
撮影画像確認装置220の撮影信号取得部221は、撮影信号を受信する。そして、撮影画像確認装置220の画像取得部222は、撮像装置210に対して、撮影信号に対応した画像の転送要求を出す(403)。撮像装置210の画像送信部212は、403の転送要求に応じて、撮影画像確認装置220に画像を転送する(404)。撮影画像確認装置220の画像取得部222は、404で送信された画像を受信する。そして、撮影画像確認装置220のユーザーインターフェイス227は、画像一覧表示部224からの指示等に基づいて受信された画像を画像一覧表示領域308に一覧表示する(405)。
【0020】
次に連続撮影した場合に撮像装置210と撮影画像確認装置220との間で行われる画像取得について図5を用いて説明する。図5は、連続撮影時の画像取得シーケンスの一例を示す図である。
撮像装置210にて連続撮影が行われると501のループが繰り返される。501のループ内では、撮像装置210によるレリーズがn回行われる(502)。ここでは、説明の都合上n番目にレリーズされたものをレリーズnと表現する。撮像装置210にてレリーズnを行った後、レリーズnに対応した撮影信号nが撮影信号通知部211より撮影画像確認装置220に通知される(503)。撮影画像確認装置220は撮影信号取得部221で撮影信号nを受信する。そして、連続撮影判定部230が撮影信号に基づいて連続撮影が行われているのかを判定する処理を行う(504)。連続撮影の判定では、まず連続撮影判定部230内の撮影信号到着間隔測定部231で、受信した撮影信号と直前に受信した撮影信号との時間差を測定する。測定した時間差が事前に設定されていた時間よりも短かった場合に、連続撮影判定部230は、撮像装置210にて連続撮影が行われたと判定(判断)する。
【0021】
連続撮影判定部230で連続撮影が行われたと判断された場合、画像取得タイミング調整部223は、撮影信号nに対応した画像を取得するタイミングを調整する。例えば、画像取得タイミング調整部223は、最初に撮影された撮影信号1に対応する画像のみを取得し、連続撮影された残りの複数画像はすぐには取得しないように画像取得タイミングを調整する。このようにタイミングを調整した結果、画像取得部222から撮像装置210に対して、撮影信号1に対応した画像1の転送要求を出す(506)。それを受けて撮像装置210の画像送信部212は、画像1を撮影画像確認装置220に転送する(507)。撮影画像確認装置220の画像取得部222は、507で転送された画像1を受信する。そして、画像一覧表示部224等からの指示に基づきユーザーインターフェイス227が、画像一覧表示領域308に画像1を表示する(508)。
【0022】
505にて画像取得タイミングを調整したことで、連続撮影を行ったすべての画像が撮像装置210から撮影画像確認装置220に転送されていない。この未転送の画像の取り扱いについて説明する。未転送の画像については、条件分岐509にて処理の状況を変える(撮影判定)。509における条件は、501にて連続撮影が行われた後に、次のレリーズまでに空き時間があるか、というものである。
次のレリーズまでに空き時間がある場合、つまり撮影画像確認装置220に撮影信号が通知されずに、撮影画像確認装置220が待機状態である場合の処理を説明する。待機時間の場合(待機時間であると判定した場合)、画像取得タイミング調整部223等の調整に応じて画像取得部222から、n番目の撮影信号である撮影信号nに対する画像nの取得要求を撮像装置210に送信する(511)。それを受けて撮像装置210の画像送信部212から撮影画像確認装置220に画像を転送する。画像取得部222は、前記転送された画像を受信する(512)。この処理を510のループで繰り返し、撮影画像確認装置220は、すべての画像を取得する。全画像の取得が完了したならば、例えば連続切替表示部225からの指示に基づきユーザーインターフェイス227が、画像表示方法を一覧表示から連続切替表示へと切り替える(513)。513にて表示方法が切り替えたので、連続切替表示部225からの指示に基づきユーザーインターフェイス227は、一連の連続撮影によって撮影された画像を連続切替表示する(514)。なお、510のループ中に撮像装置210にて撮影が行われ、新たな撮影信号が撮影画像確認装置220に通知された場合、撮影画像確認装置220は、510のループを中断し、条件分岐509に戻る。
【0023】
連続撮影後に一連のすべての画像を取得する前に撮像装置210にて撮影が行われていた場合について説明する。連続撮影後に510のループですべての画像が取得し終わる前に、撮像装置210で次シーンの撮影が行われる(515)。ここでは説明のため、515にて行われた撮影のレリーズをレリーズXと表現する。その後、レリーズXを通知するために撮像装置210の撮影信号通知部211は、撮影画像確認装置220に対してレリーズXに対応した撮影信号Xを通知する(516)。516にて送信された撮影信号Xを撮影画像確認装置220は、撮影信号取得部221で受信する。すると例えば画像取得タイミング調整部223は、連続撮影された画像よりも優先的に、撮影信号Xに対応する画像Xを取得するよう調整する。調整に応じて画像取得部222は、撮像装置210に対して画像Xの転送要求を送信する(517)。517の通知を受けた撮像装置210の画像送信部212は、画像Xを撮影画像確認装置220に送信する(518)。518にて送信された画像Xを撮影画像確認装置220の画像取得部222が受信する。そして、画像一覧表示部224からの指示に基づきユーザーインターフェイス227が、取得された画像Xを一覧表示する(519)。
【0024】
連続撮影が行われた後に再び連続撮影が行われた場合について説明する。最初の連続撮影を連続撮影Aとし、その後に行われた連続撮影を連続撮影Bとする。連続撮影Aが行われると、撮影画像確認装置220は、連続撮影Aの1枚目の画像のみを取得する。その後、画像取得タイミング調整部223の調整によって連続撮影Aの残り画像の取得は一時中断される。次に連続撮影Bが行われるので、連続撮影Aのときと同様に、撮影画像確認装置220は、連続撮影Bの1枚目の画像のみを取得する。
その後、撮影画像確認装置220が待機状態になったと仮定する。そうすると画像取得タイミング調整部223は、連続撮影Aの残り画像をまず取得し、その後に連続撮影Bの残り画像を取得するよう画像取得部222の画像取得の処理を調整する。つまり、連続撮影Aと連続撮影Bとが続けて行われた場合、撮影画像確認装置220は、連続撮影Aの1枚目、連続撮影Bの1枚目、連続撮影Aの2枚目以降の画像すべて、連続撮影Bの2枚目以降の画像すべて、の順番で画像を取得する。
【0025】
次に、連続撮影判定に関する処理の一例について図6を用いて説明する。図6は、連続撮影判定に関する処理の一例を示すフローチャートである。
連続撮影判定部230は、まず連続撮影グループを作成する(S601)。ここでは説明のために作成した連続撮影グループを連続撮影グループXとする。連続撮影判定部230は、連続撮影グループXを作成後、撮像装置210から送信される撮影信号の受信を待つ(S602)。撮影信号通知部211から送信された撮影信号が撮影信号取得部221で受信される(S603)。
撮影信号取得部221より撮影信号を受信した旨の通知を受けた、撮影信号到着間隔測定部231は、前回受信した撮影信号からどれぐらいの時間が経過しているのかを測定する。連続撮影判定部230は、その経過時間が事前に設定された時間よりも経過しているかどうかを判断する(S604)。事前に設定された時間よりも短い場合、連続撮影判定部230は、受信信号を連続撮影候補として連続撮影グループXに追加する(S605)。その後、連続撮影判定部230は、撮影信号の通知を待つためにS602へと戻る。S604にて事前に設定された時間よりも長い場合、連続撮影判定部230は、連続撮影グループXへの連続撮影候補の追加を中止する(S606)。その後、画像取得部222は、連続撮影判定部230からの要求等に基づいて連続撮影グループXに含まれる撮影信号に基づいて連続撮影候補の画像を撮像装置より取得する(S607)。そして、画像取得部222は、連続撮影候補すべての画像を取得したかを判断する(S608)。すべて取得済みであると判断された場合、連続撮影判定部230は、連続撮影候補から連続撮影グループを確定させる処理を行っていく。取得していない画像が有ると判断した場合、画像取得部222は、全画像を取得するまで画像取得処理を繰り返す。
【0026】
次に、連続撮影判定部230は、撮影パラメータの変化によって連続撮影かどうかを判断する。まず、連続撮影判定部230は、パラメータ比較終了フラグを持つ連続撮影グループが有るかをチェックする(S609)。チェックの結果、パラメータ比較終了フラグが有る連続撮影グループについて連続撮影判定部230は、シーン判定処理を行なう。パラメータ比較終了フラグが無いグループについて連続撮影判定部230は、そのまま処理を継続する。パラメータ比較の処理では、連続撮影判定部230は、対象画像Nとその次の画像N+1との撮影パラメータを撮影パラメータ取得部232で取得し、撮影パラメータ比較部233で比較する(S610)。その結果、同じである場合、連続撮影判定部230は、何も処理を行わずに次の画像を処理する。パラメータが異なった場合、連続撮影判定部230は、現在の連続撮影グループXにパラメータ比較終了フラグを設定する(S611)。そして、連続撮影判定部230は、新たに連続撮影グループYを作成する(S612)。更に、連続撮影判定部230は、作成した連続撮影グループYに画像N+1以降の画像をすべて移動して、現在の連続撮影グループにする(S613)。S613の後、連続撮影判定部230は、S609にて再度パラメータ比較終了フラグが有るかをチェックする。すると、連続撮影グループXはパラメータ比較終了フラグが有るので、連続撮影判定部230は、シーン判定処理を行なう。連続撮影グループYにはまだパラメータ比較終了フラグがないために連続撮影判定部230は、撮影パラメータ比較を継続する。
【0027】
同様に連続撮影判定部230は、シーン判定処理も行う。まず、シーン判定部234は、シーン比較終了フラグを持つ連続撮影グループが有るかをチェックする(S614)。チェックの結果、シーン比較終了フラグが有る連続撮影グループについてシーン判定部234は、判定処理を終了する。無いグループについてシーン判定部234は、そのまま処理を継続する。シーン比較の処理では、対象画像Mとその次の画像M+1とのシーンをシーン判定部234で比較する。(S615)。シーン比較の処理は既存の方法を用いて行う。その結果、同じである場合、シーン判定部234は、何も処理を行わずに次の画像を処理する。シーンが異なった場合、シーン判定部234は、現在の連続撮影グループXにシーン比較終了フラグを設定する(S616)。そして、シーン判定部234は、新たに連続撮影グループZを作成する(S617)。更に、シーン判定部234は、作成した連続撮影グループZに画像M+1以降の画像をすべて移動して、現在の連続撮影グループにする(S618)。S618の後、シーン判定部234は、S614にて再度シーン比較終了フラグが有るかをチェックする。すると、連続撮影グループXはシーン比較終了フラグが有るので、シーン判定部234は、判定処理を終了する。連続撮影グループZにはまだシーン比較終了フラグがないためにシーン判定部234は、撮影シーン比較を継続する。
【0028】
なお、連続撮影判定部230は、撮影信号の到着間隔、撮影パラメータの変化、シーンの変化によって連続撮影グループの判定を行うよう説明を行なったが、3つの判定は必須であるわけではない。例えばユーザーは、画面を介して上記3つの判定それぞれについて、実施の有無を選択できるものとする。
【0029】
次に連続撮影時の撮影画像確認装置220における画像一覧表示について図7を用いて説明する。図7は、連続撮影時の画像一覧表示の一例を示す図である。従来、撮影画像確認装置では、単独撮影された画像と連続撮影された画像とを区別無く表示していた。そのため、図7の(a)に示すような限られた画像一覧表示領域内をほぼ同じような画像が埋め尽くしてしまうという問題があった。そこで本実施形態の撮影画像確認装置220は、単独撮影された画像と連続撮影された画像とを前述の連続撮影判定の処理によって分離し、分けて表示する(区別可能に表示する)ことで上記問題を解消している。より具体的に説明すると、本実施形態の撮影画像確認装置220は、図7の(b)で示すように画像を表示する。図7の(b)では、連続撮影された複数画像701は、単独撮影された画像とは異なった表示形式で表示されている。ここでは、画像が複数枚重なっている状態を示している。なお、複数画像701の表示状態では、連続撮影された画像がすべて取得できていない状態も合わせて示している。連続撮影された画像がすべて取得できた場合には、図7の(c)で示す表示形態を取る。より具体的に説明すると、ユーザーインターフェイス227は、連続撮影グループを示すアイコン702を画像の下に表示し、画像表示領域703では連続撮影グループに属する複数画像を連続切替表示する。撮影画像確認装置220が連続切替表示することで、ユーザーは、連続撮影したものと単独撮影をしたものとを同一の表示領域で明確に分離することができる。同時に、撮影画像確認装置220が連続撮影された画像についても撮影順に表示することで、ユーザーは、連続撮影した画像群の中から所望の画像を選択する際にも選択しやすくなる。
【0030】
なお、説明では画像一覧表示を横方向に1列で表現しているが撮影画像確認装置220は、画像一覧を縦で表示するようにしてもよいし、タイル状に並んで表示するようにしてもよい。同様に701では画像が重なった用に表現されているが、これは単独画像と連続撮影された画像とを分けることが目的である。そのため撮影画像確認装置220は、画像が重なった表現以外であっても、単独画像と連続撮影された画像とが区別できるように表現されていれば他の表示方法で表示するようにしてもよい。また、702のアイコンに関しても撮影画像確認装置220は、アイコンの形状、アイコンの表示位置をこの説明の例以外の箇所に表示するようにしてもよい。
【0031】
次に連続撮影時に連続撮影された画像を取得する際の撮影画像確認装置220における画像一覧表示について図8を用いて説明する。図8は、連続撮影の画像取得時の画像一覧表示の一例を示した図である。図8の(a)に連続撮影された複数画像が展開された状態を示す。図7の(b)に示した画面から図8の(a)に示した画面に変更するには、例えばユーザーは、801で示す連続撮影された画像グループとして表示されている画像をクリックする等の方法がある。810では、連続撮影された複数画像が撮影順に表示されている。図8の(a)では、連続撮影された後に継続して撮影が行われ、連続撮影された画像は811に示す最初の1枚しか取得できていないことを示している。撮影画像確認装置220は、撮影信号を受信したことで、撮影が行われたことは認識できるので、撮影信号を受信し、かつ、画像未取得の場合は、812に示すように画像情報の一例として黒い領域(黒い画像、又は矩形情報)を表示する。812で示した黒い領域は、撮影画像確認装置220が、前記領域に対応する撮影信号の画像を取得した段階で実際の画像に切り替えられる。
【0032】
連続撮影が行なわれた場合、本実施形態の撮影画像確認装置220は、特別な指示がない限り、撮影信号を受信していない待機状態のときに、残りの画像を撮像装置より取得する。しかし、ユーザーが、連続撮影の最後のほうに良い撮影ができたという認識が有った場合、最後の画像まで転送されてくるのを待っていると多くの時間がかかってしまう。そこで、ユーザーは、例えば、802のように黒い領域を選択する。画像取得タイミング調整部223は、このユーザーの選択操作(ユーザー操作)に基づいて、選択された黒い領域に該当する撮影信号を画像取得部222に通知する。そして、画像取得部222は、前記撮影信号に基づいて撮像装置より優先的に前記黒い領域に対応する画像を取得することができる。図8の(b)では、802で示す画像が選択されている。これによって802に該当する撮影信号が画像取得タイミング調整部223より画像取得部222に通知され、他の未取得画像よりも優先的に前記黒い領域に対応する画像を取得する。このことで、図8の(c)に示すように、803で示すように803より順番が前の画像よりも803を早く表示することができる。
【0033】
次に、連続撮影グループから代表画像を選択する際の撮影画像確認装置220における画像一覧表示について図9を用いて説明する。図9は、代表画像を選択する際の画像一覧表示の一例を示す図である。
撮像装置210からすべての画像を取得された画像グループに関して、撮影画像確認装置220は、表示領域中の901において連続切替表示を行っている。ユーザーは、連続切替表示で表示されている撮影した画像を確認中に、所望の画像が表示されたタイミングで画像を指定する。指定方法は、例えば画像をクリックする等の方法があるが、これに限定されるものではない。画像が指定されると代表画像選択候補抽出部228は、指定された画像を含む前後数枚の画像を抽出し、ユーザーインターフェイス227を介して910として表示する。ユーザーは、910で表示された画像の中から連続撮影グループの中の代表画像を選択する。選択方法は、例えば画像をクリックする等の方法があるが、これに限定されるものではない。ユーザーが911を代表画像に選択すると、画像表示方法切替部226は、代表画像選択候補を表示していた910を表示しないよう制御し、表示方法を切り替える。例えば、画像表示方法切替部226は、901には代表画像のみが一覧表示するようにする。また、代表画像管理部229は、代表画像として選択された911を管理する。
【0034】
本実施形態によれば、撮像装置で連続撮影が行なわれた際には画像の取得を調整することで、連続撮影を行った画像よりも次のシーン等の画像を優先的に取得することができる。つまり、連続撮影後に撮影したシーンの画像を確認する際に、画像転送による待ち時間を軽減することができる。加えて本実施形態によれば、連続撮影後に撮影したシーンの画像を確認し、それを踏まえて更に次の撮影を行うことができるため、撮影全体にかかる時間も短縮できる。
また、本実施形態によれば、撮像装置で連続撮影された複数の画像を連続切替表示する。つまり、本実施形態によれば、連続撮影された類似画像をすべて一覧表示しない。また、本実施形態によれば、連続撮影された類似画像群を連続切替表示している際に、所望の画像が得られそうな任意のタイミングで連続切替表示を中断し、その近傍の画像を選択候補としてユーザーに提示することができる。そのため、ユーザーは、連続撮影時に多くの類似画像の中から所望の画像を得られそうな少量の画像に候補を絞り込むことが可能となる。これによって、利用者は連続撮影を行った後に生じる必要画像の抽出時間を短縮することができる。
【0035】
<その他の実施形態>
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を、装置の中央演算処理手段(CPU)が、ソフトウェアのプログラムコードを記憶媒体から読み出して実行することで実現することができる。更に、読み出したプログラムコードの指示に基づき、オペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行うことで上述した実施形態の機能が実現される場合も上述した実施形態に含まれる。
【0036】
以上、上述した実施形態によれば、撮像装置において連続撮影が行なわれた場合もユーザーが速やかに画像の確認をすることができる。
【0037】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0038】
101 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置より受信された撮影に関する撮影信号に基づいて撮像装置に対して画像転送要求を送信し、前記撮像装置から画像を取得する画像取得手段と、
前記撮像装置より送信される撮影に関する撮影信号に基づいて前記撮像装置にて連続撮影が行われたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で連続撮影が行われたと判定された場合、前記連続撮影に係るすべての画像を取得しないよう前記画像取得手段における画像の取得を調整する調整手段と、
前記画像取得手段で取得された画像を表示装置の表示領域に一覧表示させる一覧表示手段と、
を有する画像確認装置。
【請求項2】
前記調整手段は、前記判定手段で連続撮影が行なわれたと判定された場合、前記撮像装置より送信される撮影に関する撮影信号に応じた前記画像転送要求の送信を制御することで前記連続撮影に係るすべての画像を取得しないよう前記画像取得手段における画像の取得を調整する、請求項1記載の画像確認装置。
【請求項3】
前記一覧表示手段は、前記調整手段で調整を受けずに前記画像取得手段で取得された画像と、前記調整手段で調整を受けて前記画像取得手段で取得された前記連続撮影に係る画像と、を区別可能に前記表示装置の表示領域に一覧表示する、請求項1又は2記載の画像確認装置。
【請求項4】
前記判定手段で連続撮影が行われたと判定された後、前記撮像装置より撮影に関する撮影信号を受信したか否かに応じて前記撮像装置にて次の撮影が行なわれているか否かを判定する撮影判定手段を更に有し、
前記調整手段は、前記撮影判定手段で次の撮影が行われていないと判定された場合、前記調整を行ったことで取得されなかった前記連続撮影に係る複数の画像を前記撮像装置より取得するよう前記画像取得手段における画像の取得を調整する、請求項1乃至3何れか1項記載の画像確認装置。
【請求項5】
前記画像取得手段で、前記調整を行ったことで取得されなかった前記連続撮影に係る複数の画像が取得された場合、前記取得された連続撮影に係る複数の画像を、前記一覧表示手段で表示されている前記連続撮影に係る画像のところで連続切替表示させる連続切替表示手段を更に有する、請求項4記載の画像確認装置。
【請求項6】
前記判定手段で連続撮影が行われたと判定された後、前記撮像装置より撮影に関する撮影信号を受信したか否かに応じて前記撮像装置にて次の撮影が行なわれているか否かを判定する撮影判定手段を更に有し、
前記調整手段は、前記撮影判定手段で次の撮影が行われていると判定された場合、前記撮像装置より送信される撮影に関する撮影信号に応じた前記画像転送要求の送信を制御することで前記次の撮影で撮影された画像を取得するよう前記画像取得手段における画像の取得を調整する、請求項1乃至3何れか1項記載の画像確認装置。
【請求項7】
前記一覧表示手段は、前記表示装置の表示領域に表示されている前記調整手段で調整を受けて前記画像取得手段で取得された前記連続撮影に係る画像が選択された場合、前記連続撮影に関する前記撮影信号に基づいて、各撮影信号に対応する前記連続撮影に係る複数の画像に対応する画像情報を表示し、
前記調整手段は、ユーザー操作に基づいて前記一覧表示手段によって表示された複数の画像情報のうち、一の画像情報が選択された場合、前記画像情報に対応する撮影信号を前記撮像装置に送信し、前記撮影信号に対応する画像を前記撮像装置より取得するよう前記画像取得手段における画像の取得を調整する、請求項1乃至6何れか1項記載の画像確認装置。
【請求項8】
画像確認装置が、撮像装置より受信された撮影に関する撮影信号に基づいて撮像装置に対して画像転送要求を送信し、前記撮像装置から画像を取得する画像取得ステップと、
画像確認装置が、前記撮像装置より送信される撮影に関する撮影信号に基づいて前記撮像装置にて連続撮影が行われたか否かを判定する判定ステップと、
画像確認装置が、前記判定ステップで連続撮影が行われたと判定された場合、前記連続撮影に係るすべての画像を取得しないよう前記画像取得ステップにおける画像の取得を調整する調整ステップと、
画像確認装置が、前記画像取得ステップで取得された画像を表示装置の表示領域に一覧表示させる一覧表示ステップと、
を有する画像表示方法。
【請求項9】
コンピュータを、
撮像装置より受信された撮影に関する撮影信号に基づいて撮像装置に対して画像転送要求を送信し、前記撮像装置から画像を取得する画像取得手段と、
前記撮像装置より送信される撮影に関する撮影信号に基づいて前記撮像装置にて連続撮影が行われたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で連続撮影が行われたと判定された場合、前記連続撮影に係るすべての画像を取得しないよう前記画像取得手段における画像の取得を調整する調整手段と、
前記画像取得手段で取得された画像を表示装置の表示領域に一覧表示させる一覧表示手段と、
して機能させる、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−135212(P2011−135212A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−291201(P2009−291201)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】