画像表示装置、及び、画像表示方法
【課題】画像表示装置の小型化を図る。
【解決手段】画像表示装置10は、画像を表示する表示体12と、表示体12の表示面に積層してX方向に延在し、X方向と交差するY方向に互いに離間した複数の電極13と、表示体12の表示面に積層してY方向に延在し、X方向に互いに離間した複数の電極14と、表示体12の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材15と、表示体12の表示面に透明な基材15を挟んで配置され、表示体12の表示面をY方向に移動する移動体16と、移動体16に設けられ、X方向に延在し、移動体16の移動により表示体12が表示する画像と透明な基材15への書き込みとを読み取る読み取り部17と、移動体16に設けられ、移動体16の移動に伴って複数の電極13のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給部18と、を有する。
【解決手段】画像表示装置10は、画像を表示する表示体12と、表示体12の表示面に積層してX方向に延在し、X方向と交差するY方向に互いに離間した複数の電極13と、表示体12の表示面に積層してY方向に延在し、X方向に互いに離間した複数の電極14と、表示体12の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材15と、表示体12の表示面に透明な基材15を挟んで配置され、表示体12の表示面をY方向に移動する移動体16と、移動体16に設けられ、X方向に延在し、移動体16の移動により表示体12が表示する画像と透明な基材15への書き込みとを読み取る読み取り部17と、移動体16に設けられ、移動体16の移動に伴って複数の電極13のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給部18と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する画像表示装置、及び、画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホワイトボード上に書き込まれた内容を、ホワイトボードの上方を移動するスキャナーで読み取り、読み取った内容を画像情報に変換する、スキャナー付きホワイトボードが存在する。
【0003】
一方、ホワイトボードに、画像情報に基づいた画像を表示する表示デバイスが内蔵され、この表示デバイスの上方に、手書きによる書き込みが可能な透明なシートが配置された画像表示装置が存在する。この画像表示装置では、表示デバイスに表示された画像と、透明なシートへの書き込みとを重ねて見ることが可能となる。
【0004】
このような、画像表示装置に対しても、上述したようなスキャナーを設けることが考えられる。この場合、表示デバイスが表示する画像と、シートへの書き込みとが、スキャナーにより読み取られる。
【0005】
なお、画像表示装置としては、例えば、大型の反射型表示媒体でなるホワイトボードであって、反射型表示媒体の前面に透明な板材を設け、透明な板材に手書きによる追加描画を可能とした技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、板面上に沿ってスライド移動可能な透明シートを備えた電子黒板がある(例えば、特許文献2参照)。
また、電子ペーパーと、電子ペーパーの表面に重ねられた前面板とを備え、前面板は可視光を透過し、その前面にはインクを付着させることが可能なホワイトボードがある(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
また、表示装置の表示画面に重ね合わされるシート状物体に関して、ユーザによってシート状物体に描画される軌跡をシート状物体上に表示する表示手段を有する技術がある(
特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−96792号公報
【特許文献2】特開平9−163053号公報
【特許文献3】特開2004−255885号公報
【特許文献4】特開2009−252048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、表示デバイスを内蔵するホワイトボードでは、画像を表示させるための駆動デバイスやその周辺回路が設けられるため、ホワイトボードが大型化してしまう可能性があった。
【0010】
このような問題は、ホワイトボードに限らず、表示デバイスを内蔵する他の画像表示装置にも同様に生じ得る。
このような点に鑑み、画像表示装置の小型化が可能な画像表示装置、及び、画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために以下のような画像表示装置が提供される。
この画像表示装置は、画像を表示する表示体と、表示体の表示面に積層して第1の方向に延在し、第1の方向と交差する第2の方向に互いに離間した複数の第1の電極と、表示体の表示面に積層して第2の方向に延在し、第1の方向に互いに離間した複数の第2の電極とを備え、複数の第1及び第2の電極に供給される電圧に基づいた画像が表示体に表示される電極群と、表示体の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材と、表示体の表示面に透明な基材を挟んで配置され、表示体の表示面を第2の方向に移動する移動体と、移動体に設けられ、第1の方向に延在し、移動体の移動により表示体が表示する画像と透明な基材への書き込みとを読み取る読み取り部と、移動体に設けられ、移動体の移動に伴って複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
開示の画像表示装置、及び、画像表示方法によれば、駆動デバイスやその周辺回路を減らすことができるため、画像表示装置に実装される部品点数を減らすことができ、画像表示装置の小型化やコストダウンを実現させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す図である。
【図2】第2の実施の形態に係る画像表示装置の外観の一例を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係る画像表示装置のハードウェアの一例を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す平面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す拡大平面図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】図5の断面図である。
【図8】第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す回路図である。
【図9】第2の実施の形態に係る画像表示装置の書き込み動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る表示体の特性の一例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す図である。
【0015】
画像表示装置10は、ボード11と、表示体12と、表示体12に対し水平方向に設けられた複数の電極13と表示体12に対し垂直方向に設けられた複数の電極14とを備える電極群と、透明な基材15と、移動体16とを有する。
【0016】
表示体12は、ボード11に設けられ、画像情報に基づいた画像を表示する。
複数の電極13は、それぞれが、表示体12に積層してX方向に延在し、X方向と交差するY方向に互いに離間して配置されている。複数の電極14は、それぞれが、表示体12に積層してY方向に延在し、X方向に互いに離間して配置されている。複数の電極13及び複数の電極14に供給される電圧に基づいた画像が、表示体12に表示される。
【0017】
透明な基材15は、表示体12の上方に配置される。透明な基材15には、手書きによる書き込みが行われる。
移動体16は、表示体12の上方(表示面側)に配置された透明な基材15を挟んで配置され、表示体12の上方をY方向に移動する。さらに、移動体16は、読み取り部17と、電圧供給部18とを有する。
【0018】
読み取り部17は、X方向に延在し、移動体16の移動により表示体12が表示する画像と、透明な基材15への書き込みとを同時に読み取る。電圧供給部18は、移動体16の移動に伴って、複数の電極13のそれぞれに対し、順番に電圧を供給する。
【0019】
即ち、画像表示装置10では、移動体16が移動し、電圧供給部18により複数の電極13のそれぞれに対し、順番に電圧を供給することで、表示体12に新しい画像を表示させることが可能となる。つまり、画像表示装置10では、複数の電極13を駆動する駆動デバイスの機能を、読み取り部17が設けられた移動体16に持たせている。
【0020】
これにより、画像表示装置10では、複数の電極13を駆動する駆動デバイスをボード11に設ける必要がなくなるため、ボード11の面積を小さくすることが可能となり、画像表示装置10を小型化することが可能となる。
【0021】
次に、画像表示装置10をより具体的にした実施の形態を、第2の実施の形態として説明する。
[第2の実施の形態]
まず、第2の実施の形態に係る画像表示装置の外観について説明する。
【0022】
図2は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の外観の一例を示す図である。
画像表示装置100は、ボード110と、表示デバイス120と、クリアシート130と、スキャナーモジュール140と、レール150,160とを有する。ここで、スキャナーモジュール140が、第1の実施の形態に係る画像表示装置10の移動体16に対応し、クリアシート130が、第1の実施の形態に係る画像表示装置10の透明な基材15に対応する。
【0023】
ボード110には、表示デバイス120と、表示デバイス120の両側に設けられたレール150,160とが設けられている。表示デバイス120には、画像情報に基づいた画像が表示される。
【0024】
表示デバイス120の上方(表示面側)には、クリアシート130が配置されている。クリアシート130には、例えば、樹脂製のシートが用いられる。クリアシート130は透明であり、表示デバイス120に表示された画像を透過し、かつ、水性マーカー等による書き込みが可能なものとする。また、クリアシート130への書き込みは、例えば、イレーサーで消すことができる。
【0025】
さらに、クリアシート130には、書き込みが行われた用紙を添付することができる。書き込みが行われた用紙の添付は、例えば、用紙をクリアシート130に貼り付けたり、用紙をクリアシート130と表示デバイス120との間に挟み込むことで行われる。
【0026】
表示デバイス120の上方(表示面側)には、さらに、クリアシート130を挟んで、スキャナーモジュール140が配置されている。スキャナージュール140は、レール150,160に沿って表示デバイス120の上方(表示面側)を移動する。スキャナーモジュール140は、表示デバイス120の最上端に位置する最上点から、表示デバイス120の最下端に位置する最下端までの範囲を上下方向に移動する。
【0027】
次に、画像表示装置100のハードウェアについて説明する。
図3は、第2の実施の形態に係る画像表示装置のハードウェアの一例を示す図である。
画像表示装置100は、プロセッサ170と、デバイスコントロール180と、記憶媒体リーダーライター190と、駆動デバイス200と、表示デバイス120と、スキャナーデバイス210と、電圧供給デバイス220と、ページインジケータ230と、ボタン231,232,233とを有する。画像表示装置100は、プロセッサ170により装置全体が制御されている。
【0028】
プロセッサ170と、デバイスコントロール180と、記憶媒体リーダーライター190と、駆動デバイス200と、表示デバイス120と、ページインジケータ230と、ボタン231,232,233とは、ボード110に設けられている。スキャナーデバイス210と、電圧供給デバイス220とは、スキャナーモジュール140に設けられている。なお、本実施の形態では電圧供給デバイス220がスキャナーモジュール140の両端に設けられているが、左右のいずれかの片側のみに設けることとしてもよい。
【0029】
表示デバイス120には、例えば、光を反射して画像を表示する表示デバイスが用いられる。このような反射型の表示デバイスとして、例えば、電子ペーパーが用いられる。電子ペーパーのような反射型の表示デバイスは、表示の明るさが環境輝度に依存しているため、環境輝度が大きい場合、表示の明るさも大きくなる。このため、反射型の表示デバイスは、自発光式表示デバイスのように、見やすさのために環境輝度を低くする必要がない。例えば、反射型の表示デバイスを、会議室等で用いた場合には、室内をわざわざ暗くする必要はないため、有用である。
【0030】
さらに、表示デバイス120は、複数のセグメント電極240と、複数のコモン電極250とを有する。表示デバイス120は、複数のセグメント電極240及び複数のコモン電極250に供給される電圧に基づいた画像を表示する。
【0031】
スキャナーデバイス210は、スキャナーモジュール140が表示デバイス120の上方を移動することで、表示デバイス120に表示された画像、クリアシート130への書き込み、及び、クリアシート130に添付された用紙への書き込みを同時に読み取り、画像情報に変換する。
【0032】
駆動デバイス200は、複数のセグメント電極240に電圧を供給する。電圧供給デバイス220は、複数のコモン電極250に電圧を供給する。又、電圧供給デバイス220は、複数のコモン電極250のうちから電圧を供給する対象となるコモン電極を検出する。
【0033】
記憶媒体リーダーライター190は、プロセッサ170と、スキャナーデバイス210と配線で接続されている。記憶媒体リーダーライター190は、プロセッサ170の命令に従い、記憶媒体に記憶された画像情報を読み出し、プロセッサ170に送信する。また、記憶媒体リーダーライター190は、プロセッサ170の命令に従い、スキャナーデバイス210が読み取った画像情報を、記憶媒体に書き込む。
【0034】
デバイスコントロール180は、プロセッサ170と、駆動デバイス200と、スキャナーモジュール140と、スキャナーデバイス210と、電圧供給デバイス220と配線で接続されている。デバイスコントロール180は、プロセッサ170からの命令に従い、駆動デバイス200、スキャナーデバイス210、電圧供給デバイス220を制御する。また、デバイスコントロール180は、プロセッサ170からの命令に従いスキャナーモジュール140の移動を制御し、さらに、スキャナーモジュール140の位置を検出する。
【0035】
ページインジケータ230は、プロセッサ170と配線で接続され、プロセッサ170の命令に従い、表示デバイス120に表示中の画像のページ番号を表示する。
ボタン231〜233は、プロセッサ170と配線で接続されて、ユーザによる押下に基づき、プロセッサ170に信号を送信する。ボタン231は、表示デバイス120に次ページの画像を表示するための信号を送信する「次ページ」ボタンである。ボタン232は、表示デバイス120に表示されている画像をコピーするための信号を送信する「コピー」ボタンである。ボタン233は、表示デバイス120に表示されている画像をコピーすると共に、表示デバイス120に次ページの画像を表示するための信号を送信する「次ページ/コピー」ボタンである。
【0036】
次に、表示デバイス120とスキャナーモジュール140の詳細について説明する。
図4は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す平面図である。なお、図4では、クリアシート130については図示を省略している。
【0037】
表示デバイス120は、表示体260と、複数のセグメント電極240と、複数のコモン電極250とを有している。
表示体260は、ボード110の表面111に設けられている。表示体260には、例えば、光を反射して画像を表示する表示体が用いられる。表示体260には、例えば、液晶が用いられる。
【0038】
複数のコモン電極250のそれぞれは、表示体260に積層してX方向に延在し、X方向と交差するY方向に互いに離間している。即ち、複数のコモン電極250は、表示体260をX方向に横切って配置されている。複数のコモン電極250のそれぞれの両端は、表示体260の外側に位置している。
【0039】
ここで、X方向は右方向に相当し、Y方向は下方向に相当する。なお、複数のコモン電極250のうち、最も上方に位置している電極を、最上位の電極と称し、最も下方に位置している電極を、最下位の電極と称する。
【0040】
複数のセグメント電極240のそれぞれは、表示体260に積層してY方向に延在し、X方向に互いに離間している。即ち、複数のセグメント電極240は、表示体260をY方向に横切って配置されている。
【0041】
駆動デバイス200は、表示体260に対し、上方向に配置されている。レール150,160は、上下方向に延在し、表示体260の両側にそれぞれ配置されている。
スキャナーモジュール140は、レール150,160に沿って、表示体260の上方を、Y方向(表示体260の上から下方向)、及び、Y方向とは反対の方向(表示体260の下から上方向)に移動する。スキャナーモジュール140は、表示体260の上端に位置する最上点から、表示体260の下端に位置する最下点までの範囲を上下方向に移動する。スキャナーデバイス210は、スキャナーモジュール140に固定されている。スキャナーデバイス210は、X方向に延在し、表示体260を横切って配置されている。
【0042】
電圧供給デバイス220は、軸270と、電圧供給ローラ280,290と、電圧検出ローラ300,310とを有する。電圧供給ローラ280,290、及び、電圧検出ローラ300,310の表面は電極で形成されている。電圧供給ローラ280,290と、電圧検出ローラ300,310とは、軸270に取り付けられている。軸270は、スキャナーモジュール140に固定されている。
【0043】
電圧供給ローラ280,290は、スキャナーモジュール140の移動に伴って複数のコモン電極250のそれぞれに順番に電圧を供給する。電圧供給ローラ280,290は、表示体260の外側に位置している複数のコモン電極250の両端に対して、それぞれ電圧を供給する。これにより、複数のコモン電極250のそれぞれに対して、電極内で均等に電圧を供給することが可能となる。即ち、電極の長さに起因する電圧降下の影響を低減することが可能となる。なお、コモン電極250への電圧供給は、コモン電極1本ごとに行ってもよいし、複数本同時に行うようにしてもよい。
【0044】
電圧検出ローラ300,310は、スキャナーモジュール140の移動に伴って、複数のコモン電極250のそれぞれの電圧を順番に検出する。電圧検出ローラ300,310は、表示体260の外側に位置している複数のコモン電極250の両端から電圧を検出する。なお、電圧検出ローラ300,310による電圧検出は、コモン電極1本ごとに行ってもよいし、複数本同時に行うようにしてもよい。
【0045】
次に、スキャナーモジュール140の移動機構について詳細に説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す拡大平面図である。
なお、図5は、電圧供給ローラ280が設けられている側のスキャナーモジュール140の端部を示す拡大平面図であるが、電圧供給ローラ290が設けられている側の端部も同様の構造を備えている。
【0046】
スキャナーモジュール140は、移動プレート320を有しており、この移動プレート320が移動することで、スキャナーモジュール140は移動する。移動プレート320は、レール150に設けられた溝151に挿入され、溝151に沿って移動する。軸270は、移動プレート320に回転自在に取り付けられている。
【0047】
移動プレート320には、さらに、軸270が取り付けられる側とは反対側に、軸330が回転自在に取り付けられている。軸330には、歯車340が取り付けられている。歯車340は、移動プレート320の移動に伴って、レール150上に設けられたY方向に延在する歯台350と噛み合って回転する。歯車340が歯台350と噛み合うことで、スキャナーモジュール140がX方向、及び、その反対の方向にずれることを抑制できる。
【0048】
図6は、図5の断面図である。図6は、図5の点線A−Aで示す箇所の断面図に相当する。
移動プレート320のうち、レール150の溝151に挿入された箇所は、レール150内を移動するベルト360に固定されている。さらに移動プレート320の溝151に挿入された箇所には、ボード110の表面111方向においてレール150の内壁との距離を一定に保つゴム車370と、ボード110の厚さ方向においてレール150の内壁との距離を一定に保つゴム車380とが取り付けられている。
【0049】
また、ボード110の表面111上には、ガラス基板390が形成され、このガラス基板390上に複数のコモン電極250が形成されている。さらに、複数のコモン電極250が形成されたガラス基板390上に表示体260が形成され、表示体260上に複数のセグメント電極240が形成されている。さらに、複数のセグメント電極240が形成された表示体260上には、樹脂基板400が形成されている。
【0050】
複数のコモン電極250の端部は、表示体260及び樹脂基板400の外側に位置し、表示体260及び樹脂基板400から露出している。電圧供給ローラ280、及び、電圧検出ローラ300は、表示体260及び樹脂基板400から露出した複数のコモン電極250の端部と接触している。
【0051】
図7は、図5の断面図である。図7(A)は、図5における点線B−Bで示す箇所の断面図に相当する。
電圧供給ローラ280は、移動プレート320の移動に伴って回転して、複数のコモン電極250のそれぞれと順番に接触する。これにより、複数のコモン電極250のそれぞれに順番に電圧が供給される。
【0052】
また、図示はしていないが、電圧検出ローラ300も同様に、移動プレート320の移動に伴って回転して、複数のコモン電極250のそれぞれと順番に接触する。これにより、複数のコモン電極250の電圧を順番に検出する。
【0053】
なお、ここで、スキャナーデバイス210は、Y方向において、電圧供給ローラ280、及び、電圧検出ローラ300よりも前方に位置している。
また、電圧供給ローラ280と、電圧検出ローラ300とは、複数のコモン電極250に対して、同じタイミングで共通のコモン電極と接触する。
【0054】
図7(B)は、図5における点線C−Cで示す箇所の断面図に相当する。
ベルト360は、Y方向、及び、Y方向の反対の方向に移動する。ベルト360の移動は、デバイスコントロール180によって制御されている。ベルト360は、例えば、図示しない動力源を備える回転体に取り付けられ、回転体の回転によって移動する。これにより、移動プレート320が移動して、歯車340が歯台350と噛み合って回転する。
【0055】
次に、画像表示装置100の書き込み動作について説明する。
図8は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す回路図である。
画像表示装置100は、駆動制御回路181、電圧発生器182,184、カウンター183、及び、駆動ドライバ201を有する。ここで、駆動制御回路181、電圧発生器182,184、及び、カウンター183は、デバイスコントロール180に設けられている。また、駆動ドライバ201は、駆動デバイス200に設けられている。
【0056】
駆動制御回路181は、プロセッサ170に接続され、記憶媒体に記憶された画像情報に基づいて、1ライン分の画素情報(DATA[1:0])を、シフトクロック信号(SCLK)に同期させて、駆動ドライバ201に転送する。さらに、駆動制御回路181は、ラッチ信号(LATCH)及びフレーム信号(FR)を駆動ドライバ201に送信する。
【0057】
さらに、駆動制御回路181は、電源イネーブル信号及び電圧選択信号を電圧発生器182に送信する。さらに、駆動制御回路181は、電源イネーブル信号及びフレーム信号を電圧発生器184に送信する。
【0058】
電圧発生器182は、電源イネーブル信号に応じて、電圧選択信号により選択された電圧を駆動ドライバ201に供給する。電圧発生器184は、電源イネーブル信号に応じて、フレーム信号に基づいた電圧を電圧供給ローラ280,290を介して、複数のコモン電極250に供給する。
【0059】
カウンター183は、電圧検出ローラ300,310による複数のコモン電極150の検出をカウントし、カウント値を駆動制御回路181に送信する。
駆動ドライバ201は、ラッチ信号を受信すると、画素情報に基づいた電圧(SEG_out1,SEG_out2,SEG_out3,・・・SEG_outn)を、複数のセグメント電極240にそれぞれ供給する。また、駆動ドライバ201は、フレーム信号を受信すると、複数のセグメント電極240に供給する電圧を反転させる。
【0060】
なお、表示体260には、複数のセグメント電極240に供給される電圧と、複数のコモン電極250に供給される電圧との合成電圧が印加される。例えば、複数のセグメント電極250に供給される電圧が「+40V」で、複数のコモン電極に供給される電圧が「+0V」の場合、表示体260には「+40V」が印加される。
【0061】
図9は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の書き込み動作の一例を示すタイミングチャートである。
まず、電圧検出ローラ300,310が移動して複数のコモン電極250のうちの1つを検出すると、カウンター183がカウントアップ、又は、カウントダウンし、カウント値を駆動制御回路181に送信する。すると、駆動制御回路181が、受信したカウント値に対応する1ライン分の画素情報(DATA[1:0])を、シフトクロック(SCLK)に同期させて、駆動ドライバ201に転送する。
【0062】
次に、駆動制御回路181が、1ライン分の画素情報の転送を完了すると、ラッチ信号(LATCH)をドライバ210に送信する。さらに、駆動制御回路181が、フレーム信号(FR)を駆動ドライバ210と電圧発生器184に送信する。
【0063】
次に、駆動ドライバ201が、画素情報に基づいた電圧(SEG_out1〜n)を、複数のセグメント電極240にそれぞれ供給する。これにより、1ライン分の画像が表示体260に書き込まれる。
【0064】
スキャナーモジュール140の移動に伴い、電圧検出ローラ300,310は、コモン電極を順次、検出する。そのため、書き込み動作は、この検出毎に行われる。即ち、スキャナーモジュール140が、最上点から最下点までの範囲を移動して、電圧検出ローラ300,310が複数のコモン電極250を全て検出すると、表示体260への画像の書き込みが完了する。
【0065】
ここで、電圧(SEG_out1〜n)の供給は、時分割で供給される。ここでは、4階調の表示方法を用いており、画素情報に基づいた電圧を4分割に時分割して送信している。なお、階調を増やす場合は、時分割区間を増やせばよい。
【0066】
また、それぞれの時分割区間において、複数のセグメント電極240に供給される電圧と、複数のコモン電圧250に供給される電圧とが、50%デューティーのフレーム信号に同期して反転するように、駆動ドライバ201、電圧発生器184は電圧を供給する。
【0067】
次に、階調表示させるには、どのタイミングで電圧を印加すればよいかを例を用いて説明する。ここでは、表示体260に、液晶を材料とし、光を反射して画像を表示する表示体を用いた場合を例に説明する。
【0068】
例えば、図9に示すように、SEG_out1に、画素情報「0」(黒)に対応した電圧を印加するとする。この場合、1番目の時分割区間には「+40V」が印加され、2番目〜4番目の時分割区間には「+20V」が印加される。この場合、1番目の時分割区間において表示体260は白く反射する。続いて、2番目、3番目、4番目の時分割区間において、電圧が印加される累積時間に応じて、表示体260が黒くなっていく。即ち、表示体260の反射率が、電圧と時間に応じて落ちていく。
【0069】
また、SEG_outnに、画素情報「3」(白)に対応した電圧を印加するとする。この場合、1番目の時分割区間には「+40V」が印加され、2番目〜4番目の時分割区間には「+0V」が印加される。この場合、1番目の時分割区間において表示体260は白く反射し、その後の時分割区間においても、表示体260は白く反射したままとなる。
【0070】
これらの表示方法は、表示体260の特性に基づくものである。
図10は、第2の実施の形態に係る表示体の特性の一例を示す図である。
表示体260における、印加電圧(V)と反射率(R)の関係は、例えば、図10(A)に示す特性260aとなる。例えば、「+40V」を表示体260に印加すると、反射率は最大値となり、表示体260を白く反射させることができる。
【0071】
次に、表示体260に「+40V」を印加した状態から、中間電位「+20V」を印加すると、累積時間に応じて反射率が異なる。これは、表示体260に加わるエネルギーで反射率が異なるためである。例えば、反射率(R)は、図10(B)の特性260bに示すように、印加電圧(V)と累積時間(ms)に依存する。例えば、反射率(R)は、次の式で表される。
【0072】
反射率=(印加電圧)2×(時間)
このように、表示体260では、中間電位「+20V」を印加する累積時間に応じて反射率が下がっていく。この特性を、第2の実施の形態では、階調表示方法に利用している。
【0073】
次に、画像表示装置100の読み取り動作について説明する。
スキャナーモジュール140の移動に伴い、スキャナーデバイス210が表示体260の情報を移動し、下方に位置する表示体260のコモンラインの画像を順次読み取る。画像の読み取りは、例えば、反射光を受光することで行われる。
【0074】
そして、スキャナーデバイス210は、読み取った画像を画像情報に変換する。画像情報への変換は、例えば、受光した光を、波長と強さに応じてデジタル化することで行われる。スキャナーデバイス210が変換した画像情報は、デバイスコントロール180による制御により、順次、記憶媒体リーダーライター190によって記憶媒体に書き込まれる。
【0075】
スキャナーモジュール140が、最上点から最下点までの範囲を移動して、スキャナーデバイス210が表示体260の上方を全て移動すると、表示体260に表示された画像の読み取りが完了する。
【0076】
次に、画像表示装置100において、ボタン231〜233が押下されたときの処理手順について説明する。
まず、「次ページ」のボタン231が押下されたときの手順について説明する。
【0077】
図11は、第2の実施の形態における画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下の処理は、ボタン231が押下されることで開始される。
【0078】
[ステップS10]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最上点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点の場合、処理をステップS13に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点ではない場合、処理をステップS11に進める。
【0079】
[ステップS11]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最下点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点の場合、処理をステップS17に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点ではない場合、処理をステップS12に進める。
【0080】
[ステップS12]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140を最上点に移動する。
[ステップS13]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の下方向への移動を開始する。
【0081】
[ステップS14]デバイスコントロール180が、電圧検出ローラ300,310により、複数のコモン電極250のうちの1つのコモン電極を検出する。
[ステップS15]デバイスコントロール180が、ステップS14で検出したコモン電極に対応する1ライン分の次ページの画像の書き込み動作を実行する。
【0082】
[ステップS16]デバイスコントロール180が、ステップS14で検出したコモン電極が最下位の電極かどうかを検出する。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極である場合、処理をステップS21に進める。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極ではない場合、処理をステップS14に進める。
【0083】
[ステップS17]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の上方向への移動を開始する。
[ステップS18]デバイスコントロール180が、電圧検出ローラ300,310により、複数のコモン電極250のうちの1つのコモン電極を検出する。
【0084】
[ステップS19]デバイスコントロール180が、ステップS18で検出したコモン電極に対応する1ライン分の次ページの画像の書き込み動作を実行する。
[ステップS20]デバイスコントロール180が、ステップS18で検出したコモン電極が最上位の電極かどうかを検出する。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最上位の電極である場合、処理をステップS21に進める。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最上位の電極ではない場合、処理をステップS18に進める。
【0085】
[ステップS21]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の移動を停止させて処理を終了する。
このような手順により、表示体260に表示される画像を次ページの画像に書き換えることが可能となる。
【0086】
次に、「コピー」のボタン232が押下されたときの手順について説明する。
図12は、第2の実施の形態における画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0087】
以下の処理は、ボタン232が押下されることで開始される。
[ステップS30]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最上点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点の場合、処理をステップS33に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点ではない場合、処理をステップS31に進める。
【0088】
[ステップS31]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最下点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点の場合、処理をステップS34に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点ではない場合、処理をステップS32に進める。
【0089】
[ステップS32]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140を最上点に移動する。
[ステップS33]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の下方向への移動を開始する。
【0090】
[ステップS34]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の上方向への移動を開始する。
[ステップS35]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いて画像の読み取り動作を開始する。
【0091】
[ステップS36]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の移動を停止する。
[ステップS37]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いた画像の読み取り動作を停止して処理を終了する。
【0092】
このような手順により、表示体260に表示された画像、クリアシート130への書き込み、及び、クリアシート130に添付された用紙への書き込みを読み取ることが可能となる。
【0093】
次に、「次ページ/コピー」のボタン233が押下されたときの手順について説明する。
図13は、第2の実施の形態における画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0094】
以下の処理は、ボタン233が押下されることで開始される。
[ステップS40]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最上点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点の場合、処理をステップS42に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点ではない場合、処理をステップS41に進める。
【0095】
[ステップS41]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140を最上点に移動する。
[ステップS42]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の下方向への移動を開始する。
【0096】
[ステップS43]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いて画像の読み取り動作を開始する。
[ステップS44]デバイスコントロール180が、電圧検出ローラ300,310により、複数のコモン電極250のうちの1つのコモン電極を検出する。
【0097】
[ステップS45]デバイスコントロール180が、ステップS44で検出したコモン電極に対応する1ライン分の次ページの画像の書き込み動作を実行する。
[ステップS46]デバイスコントロール180が、ステップS44で検出したコモン電極が最下位の電極かどうかを検出する。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極である場合、処理をステップS47に進める。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極ではない場合、処理をステップS44に進める。
【0098】
[ステップS47]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の移動を停止する。
[ステップS48]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いた画像の読み取り動作を停止して処理を終了する。
【0099】
このような手順により、表示体260に表示された画像、クリアシート130への書き込み、及び、クリアシート130に添付された用紙への書き込みを読み取るとともに、表示体260に次ページの画像を書き込むことが可能となる。即ち、画像の読み取りと画像の書き込みを同時に行うことが可能となる。
【0100】
以上のように、画像表示装置100では、スキャナーモジュール140に、スキャナーモジュール140の移動に伴って複数のコモン電極250のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給ローラ280,290が設けられている。これにより、複数のコモン電極250を駆動する駆動デバイスを、ボード110に設ける必要がなくなるため、ボード110の面積を小さくすることが可能となり、画像表示装置100を小型化することが可能となる。
【0101】
さらに、画像表示装置100では、スキャナーモジュール140の移動方向において、スキャナーデバイス210が電圧供給ローラ280,290よりも前方に設けられている。これにより、表示体260の一部に対して、スキャナーモジュール140により表示する画像が読み取られた後に、電圧供給ローラ280,290による書き込みが行われる。このため、読み取り動作と書き込み動作とを、スキャナーモジュール140を一度移動することで行うことができ、動作を高速化させることが可能となる。
【0102】
さらに、画像表示装置100では、電圧供給ローラ280,290は、複数のコモン電極250のそれぞれの両端に対して、電圧を供給する。これにより、複数のコモン電極250のそれぞれに対して、電極内で均等に電圧を供給することが可能となる。即ち、電極の長さに起因する電圧降下の影響を低減することが可能となる。
【符号の説明】
【0103】
10 画像表示装置
11 ボード
12 表示体
13,14 複数の電極
15 透明な基材
16 移動体
17 読み取り部
18 電圧供給部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する画像表示装置、及び、画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホワイトボード上に書き込まれた内容を、ホワイトボードの上方を移動するスキャナーで読み取り、読み取った内容を画像情報に変換する、スキャナー付きホワイトボードが存在する。
【0003】
一方、ホワイトボードに、画像情報に基づいた画像を表示する表示デバイスが内蔵され、この表示デバイスの上方に、手書きによる書き込みが可能な透明なシートが配置された画像表示装置が存在する。この画像表示装置では、表示デバイスに表示された画像と、透明なシートへの書き込みとを重ねて見ることが可能となる。
【0004】
このような、画像表示装置に対しても、上述したようなスキャナーを設けることが考えられる。この場合、表示デバイスが表示する画像と、シートへの書き込みとが、スキャナーにより読み取られる。
【0005】
なお、画像表示装置としては、例えば、大型の反射型表示媒体でなるホワイトボードであって、反射型表示媒体の前面に透明な板材を設け、透明な板材に手書きによる追加描画を可能とした技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、板面上に沿ってスライド移動可能な透明シートを備えた電子黒板がある(例えば、特許文献2参照)。
また、電子ペーパーと、電子ペーパーの表面に重ねられた前面板とを備え、前面板は可視光を透過し、その前面にはインクを付着させることが可能なホワイトボードがある(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
また、表示装置の表示画面に重ね合わされるシート状物体に関して、ユーザによってシート状物体に描画される軌跡をシート状物体上に表示する表示手段を有する技術がある(
特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−96792号公報
【特許文献2】特開平9−163053号公報
【特許文献3】特開2004−255885号公報
【特許文献4】特開2009−252048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、表示デバイスを内蔵するホワイトボードでは、画像を表示させるための駆動デバイスやその周辺回路が設けられるため、ホワイトボードが大型化してしまう可能性があった。
【0010】
このような問題は、ホワイトボードに限らず、表示デバイスを内蔵する他の画像表示装置にも同様に生じ得る。
このような点に鑑み、画像表示装置の小型化が可能な画像表示装置、及び、画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために以下のような画像表示装置が提供される。
この画像表示装置は、画像を表示する表示体と、表示体の表示面に積層して第1の方向に延在し、第1の方向と交差する第2の方向に互いに離間した複数の第1の電極と、表示体の表示面に積層して第2の方向に延在し、第1の方向に互いに離間した複数の第2の電極とを備え、複数の第1及び第2の電極に供給される電圧に基づいた画像が表示体に表示される電極群と、表示体の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材と、表示体の表示面に透明な基材を挟んで配置され、表示体の表示面を第2の方向に移動する移動体と、移動体に設けられ、第1の方向に延在し、移動体の移動により表示体が表示する画像と透明な基材への書き込みとを読み取る読み取り部と、移動体に設けられ、移動体の移動に伴って複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
開示の画像表示装置、及び、画像表示方法によれば、駆動デバイスやその周辺回路を減らすことができるため、画像表示装置に実装される部品点数を減らすことができ、画像表示装置の小型化やコストダウンを実現させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す図である。
【図2】第2の実施の形態に係る画像表示装置の外観の一例を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係る画像表示装置のハードウェアの一例を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す平面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す拡大平面図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】図5の断面図である。
【図8】第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す回路図である。
【図9】第2の実施の形態に係る画像表示装置の書き込み動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る表示体の特性の一例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に係る画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す図である。
【0015】
画像表示装置10は、ボード11と、表示体12と、表示体12に対し水平方向に設けられた複数の電極13と表示体12に対し垂直方向に設けられた複数の電極14とを備える電極群と、透明な基材15と、移動体16とを有する。
【0016】
表示体12は、ボード11に設けられ、画像情報に基づいた画像を表示する。
複数の電極13は、それぞれが、表示体12に積層してX方向に延在し、X方向と交差するY方向に互いに離間して配置されている。複数の電極14は、それぞれが、表示体12に積層してY方向に延在し、X方向に互いに離間して配置されている。複数の電極13及び複数の電極14に供給される電圧に基づいた画像が、表示体12に表示される。
【0017】
透明な基材15は、表示体12の上方に配置される。透明な基材15には、手書きによる書き込みが行われる。
移動体16は、表示体12の上方(表示面側)に配置された透明な基材15を挟んで配置され、表示体12の上方をY方向に移動する。さらに、移動体16は、読み取り部17と、電圧供給部18とを有する。
【0018】
読み取り部17は、X方向に延在し、移動体16の移動により表示体12が表示する画像と、透明な基材15への書き込みとを同時に読み取る。電圧供給部18は、移動体16の移動に伴って、複数の電極13のそれぞれに対し、順番に電圧を供給する。
【0019】
即ち、画像表示装置10では、移動体16が移動し、電圧供給部18により複数の電極13のそれぞれに対し、順番に電圧を供給することで、表示体12に新しい画像を表示させることが可能となる。つまり、画像表示装置10では、複数の電極13を駆動する駆動デバイスの機能を、読み取り部17が設けられた移動体16に持たせている。
【0020】
これにより、画像表示装置10では、複数の電極13を駆動する駆動デバイスをボード11に設ける必要がなくなるため、ボード11の面積を小さくすることが可能となり、画像表示装置10を小型化することが可能となる。
【0021】
次に、画像表示装置10をより具体的にした実施の形態を、第2の実施の形態として説明する。
[第2の実施の形態]
まず、第2の実施の形態に係る画像表示装置の外観について説明する。
【0022】
図2は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の外観の一例を示す図である。
画像表示装置100は、ボード110と、表示デバイス120と、クリアシート130と、スキャナーモジュール140と、レール150,160とを有する。ここで、スキャナーモジュール140が、第1の実施の形態に係る画像表示装置10の移動体16に対応し、クリアシート130が、第1の実施の形態に係る画像表示装置10の透明な基材15に対応する。
【0023】
ボード110には、表示デバイス120と、表示デバイス120の両側に設けられたレール150,160とが設けられている。表示デバイス120には、画像情報に基づいた画像が表示される。
【0024】
表示デバイス120の上方(表示面側)には、クリアシート130が配置されている。クリアシート130には、例えば、樹脂製のシートが用いられる。クリアシート130は透明であり、表示デバイス120に表示された画像を透過し、かつ、水性マーカー等による書き込みが可能なものとする。また、クリアシート130への書き込みは、例えば、イレーサーで消すことができる。
【0025】
さらに、クリアシート130には、書き込みが行われた用紙を添付することができる。書き込みが行われた用紙の添付は、例えば、用紙をクリアシート130に貼り付けたり、用紙をクリアシート130と表示デバイス120との間に挟み込むことで行われる。
【0026】
表示デバイス120の上方(表示面側)には、さらに、クリアシート130を挟んで、スキャナーモジュール140が配置されている。スキャナージュール140は、レール150,160に沿って表示デバイス120の上方(表示面側)を移動する。スキャナーモジュール140は、表示デバイス120の最上端に位置する最上点から、表示デバイス120の最下端に位置する最下端までの範囲を上下方向に移動する。
【0027】
次に、画像表示装置100のハードウェアについて説明する。
図3は、第2の実施の形態に係る画像表示装置のハードウェアの一例を示す図である。
画像表示装置100は、プロセッサ170と、デバイスコントロール180と、記憶媒体リーダーライター190と、駆動デバイス200と、表示デバイス120と、スキャナーデバイス210と、電圧供給デバイス220と、ページインジケータ230と、ボタン231,232,233とを有する。画像表示装置100は、プロセッサ170により装置全体が制御されている。
【0028】
プロセッサ170と、デバイスコントロール180と、記憶媒体リーダーライター190と、駆動デバイス200と、表示デバイス120と、ページインジケータ230と、ボタン231,232,233とは、ボード110に設けられている。スキャナーデバイス210と、電圧供給デバイス220とは、スキャナーモジュール140に設けられている。なお、本実施の形態では電圧供給デバイス220がスキャナーモジュール140の両端に設けられているが、左右のいずれかの片側のみに設けることとしてもよい。
【0029】
表示デバイス120には、例えば、光を反射して画像を表示する表示デバイスが用いられる。このような反射型の表示デバイスとして、例えば、電子ペーパーが用いられる。電子ペーパーのような反射型の表示デバイスは、表示の明るさが環境輝度に依存しているため、環境輝度が大きい場合、表示の明るさも大きくなる。このため、反射型の表示デバイスは、自発光式表示デバイスのように、見やすさのために環境輝度を低くする必要がない。例えば、反射型の表示デバイスを、会議室等で用いた場合には、室内をわざわざ暗くする必要はないため、有用である。
【0030】
さらに、表示デバイス120は、複数のセグメント電極240と、複数のコモン電極250とを有する。表示デバイス120は、複数のセグメント電極240及び複数のコモン電極250に供給される電圧に基づいた画像を表示する。
【0031】
スキャナーデバイス210は、スキャナーモジュール140が表示デバイス120の上方を移動することで、表示デバイス120に表示された画像、クリアシート130への書き込み、及び、クリアシート130に添付された用紙への書き込みを同時に読み取り、画像情報に変換する。
【0032】
駆動デバイス200は、複数のセグメント電極240に電圧を供給する。電圧供給デバイス220は、複数のコモン電極250に電圧を供給する。又、電圧供給デバイス220は、複数のコモン電極250のうちから電圧を供給する対象となるコモン電極を検出する。
【0033】
記憶媒体リーダーライター190は、プロセッサ170と、スキャナーデバイス210と配線で接続されている。記憶媒体リーダーライター190は、プロセッサ170の命令に従い、記憶媒体に記憶された画像情報を読み出し、プロセッサ170に送信する。また、記憶媒体リーダーライター190は、プロセッサ170の命令に従い、スキャナーデバイス210が読み取った画像情報を、記憶媒体に書き込む。
【0034】
デバイスコントロール180は、プロセッサ170と、駆動デバイス200と、スキャナーモジュール140と、スキャナーデバイス210と、電圧供給デバイス220と配線で接続されている。デバイスコントロール180は、プロセッサ170からの命令に従い、駆動デバイス200、スキャナーデバイス210、電圧供給デバイス220を制御する。また、デバイスコントロール180は、プロセッサ170からの命令に従いスキャナーモジュール140の移動を制御し、さらに、スキャナーモジュール140の位置を検出する。
【0035】
ページインジケータ230は、プロセッサ170と配線で接続され、プロセッサ170の命令に従い、表示デバイス120に表示中の画像のページ番号を表示する。
ボタン231〜233は、プロセッサ170と配線で接続されて、ユーザによる押下に基づき、プロセッサ170に信号を送信する。ボタン231は、表示デバイス120に次ページの画像を表示するための信号を送信する「次ページ」ボタンである。ボタン232は、表示デバイス120に表示されている画像をコピーするための信号を送信する「コピー」ボタンである。ボタン233は、表示デバイス120に表示されている画像をコピーすると共に、表示デバイス120に次ページの画像を表示するための信号を送信する「次ページ/コピー」ボタンである。
【0036】
次に、表示デバイス120とスキャナーモジュール140の詳細について説明する。
図4は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す平面図である。なお、図4では、クリアシート130については図示を省略している。
【0037】
表示デバイス120は、表示体260と、複数のセグメント電極240と、複数のコモン電極250とを有している。
表示体260は、ボード110の表面111に設けられている。表示体260には、例えば、光を反射して画像を表示する表示体が用いられる。表示体260には、例えば、液晶が用いられる。
【0038】
複数のコモン電極250のそれぞれは、表示体260に積層してX方向に延在し、X方向と交差するY方向に互いに離間している。即ち、複数のコモン電極250は、表示体260をX方向に横切って配置されている。複数のコモン電極250のそれぞれの両端は、表示体260の外側に位置している。
【0039】
ここで、X方向は右方向に相当し、Y方向は下方向に相当する。なお、複数のコモン電極250のうち、最も上方に位置している電極を、最上位の電極と称し、最も下方に位置している電極を、最下位の電極と称する。
【0040】
複数のセグメント電極240のそれぞれは、表示体260に積層してY方向に延在し、X方向に互いに離間している。即ち、複数のセグメント電極240は、表示体260をY方向に横切って配置されている。
【0041】
駆動デバイス200は、表示体260に対し、上方向に配置されている。レール150,160は、上下方向に延在し、表示体260の両側にそれぞれ配置されている。
スキャナーモジュール140は、レール150,160に沿って、表示体260の上方を、Y方向(表示体260の上から下方向)、及び、Y方向とは反対の方向(表示体260の下から上方向)に移動する。スキャナーモジュール140は、表示体260の上端に位置する最上点から、表示体260の下端に位置する最下点までの範囲を上下方向に移動する。スキャナーデバイス210は、スキャナーモジュール140に固定されている。スキャナーデバイス210は、X方向に延在し、表示体260を横切って配置されている。
【0042】
電圧供給デバイス220は、軸270と、電圧供給ローラ280,290と、電圧検出ローラ300,310とを有する。電圧供給ローラ280,290、及び、電圧検出ローラ300,310の表面は電極で形成されている。電圧供給ローラ280,290と、電圧検出ローラ300,310とは、軸270に取り付けられている。軸270は、スキャナーモジュール140に固定されている。
【0043】
電圧供給ローラ280,290は、スキャナーモジュール140の移動に伴って複数のコモン電極250のそれぞれに順番に電圧を供給する。電圧供給ローラ280,290は、表示体260の外側に位置している複数のコモン電極250の両端に対して、それぞれ電圧を供給する。これにより、複数のコモン電極250のそれぞれに対して、電極内で均等に電圧を供給することが可能となる。即ち、電極の長さに起因する電圧降下の影響を低減することが可能となる。なお、コモン電極250への電圧供給は、コモン電極1本ごとに行ってもよいし、複数本同時に行うようにしてもよい。
【0044】
電圧検出ローラ300,310は、スキャナーモジュール140の移動に伴って、複数のコモン電極250のそれぞれの電圧を順番に検出する。電圧検出ローラ300,310は、表示体260の外側に位置している複数のコモン電極250の両端から電圧を検出する。なお、電圧検出ローラ300,310による電圧検出は、コモン電極1本ごとに行ってもよいし、複数本同時に行うようにしてもよい。
【0045】
次に、スキャナーモジュール140の移動機構について詳細に説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す拡大平面図である。
なお、図5は、電圧供給ローラ280が設けられている側のスキャナーモジュール140の端部を示す拡大平面図であるが、電圧供給ローラ290が設けられている側の端部も同様の構造を備えている。
【0046】
スキャナーモジュール140は、移動プレート320を有しており、この移動プレート320が移動することで、スキャナーモジュール140は移動する。移動プレート320は、レール150に設けられた溝151に挿入され、溝151に沿って移動する。軸270は、移動プレート320に回転自在に取り付けられている。
【0047】
移動プレート320には、さらに、軸270が取り付けられる側とは反対側に、軸330が回転自在に取り付けられている。軸330には、歯車340が取り付けられている。歯車340は、移動プレート320の移動に伴って、レール150上に設けられたY方向に延在する歯台350と噛み合って回転する。歯車340が歯台350と噛み合うことで、スキャナーモジュール140がX方向、及び、その反対の方向にずれることを抑制できる。
【0048】
図6は、図5の断面図である。図6は、図5の点線A−Aで示す箇所の断面図に相当する。
移動プレート320のうち、レール150の溝151に挿入された箇所は、レール150内を移動するベルト360に固定されている。さらに移動プレート320の溝151に挿入された箇所には、ボード110の表面111方向においてレール150の内壁との距離を一定に保つゴム車370と、ボード110の厚さ方向においてレール150の内壁との距離を一定に保つゴム車380とが取り付けられている。
【0049】
また、ボード110の表面111上には、ガラス基板390が形成され、このガラス基板390上に複数のコモン電極250が形成されている。さらに、複数のコモン電極250が形成されたガラス基板390上に表示体260が形成され、表示体260上に複数のセグメント電極240が形成されている。さらに、複数のセグメント電極240が形成された表示体260上には、樹脂基板400が形成されている。
【0050】
複数のコモン電極250の端部は、表示体260及び樹脂基板400の外側に位置し、表示体260及び樹脂基板400から露出している。電圧供給ローラ280、及び、電圧検出ローラ300は、表示体260及び樹脂基板400から露出した複数のコモン電極250の端部と接触している。
【0051】
図7は、図5の断面図である。図7(A)は、図5における点線B−Bで示す箇所の断面図に相当する。
電圧供給ローラ280は、移動プレート320の移動に伴って回転して、複数のコモン電極250のそれぞれと順番に接触する。これにより、複数のコモン電極250のそれぞれに順番に電圧が供給される。
【0052】
また、図示はしていないが、電圧検出ローラ300も同様に、移動プレート320の移動に伴って回転して、複数のコモン電極250のそれぞれと順番に接触する。これにより、複数のコモン電極250の電圧を順番に検出する。
【0053】
なお、ここで、スキャナーデバイス210は、Y方向において、電圧供給ローラ280、及び、電圧検出ローラ300よりも前方に位置している。
また、電圧供給ローラ280と、電圧検出ローラ300とは、複数のコモン電極250に対して、同じタイミングで共通のコモン電極と接触する。
【0054】
図7(B)は、図5における点線C−Cで示す箇所の断面図に相当する。
ベルト360は、Y方向、及び、Y方向の反対の方向に移動する。ベルト360の移動は、デバイスコントロール180によって制御されている。ベルト360は、例えば、図示しない動力源を備える回転体に取り付けられ、回転体の回転によって移動する。これにより、移動プレート320が移動して、歯車340が歯台350と噛み合って回転する。
【0055】
次に、画像表示装置100の書き込み動作について説明する。
図8は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示す回路図である。
画像表示装置100は、駆動制御回路181、電圧発生器182,184、カウンター183、及び、駆動ドライバ201を有する。ここで、駆動制御回路181、電圧発生器182,184、及び、カウンター183は、デバイスコントロール180に設けられている。また、駆動ドライバ201は、駆動デバイス200に設けられている。
【0056】
駆動制御回路181は、プロセッサ170に接続され、記憶媒体に記憶された画像情報に基づいて、1ライン分の画素情報(DATA[1:0])を、シフトクロック信号(SCLK)に同期させて、駆動ドライバ201に転送する。さらに、駆動制御回路181は、ラッチ信号(LATCH)及びフレーム信号(FR)を駆動ドライバ201に送信する。
【0057】
さらに、駆動制御回路181は、電源イネーブル信号及び電圧選択信号を電圧発生器182に送信する。さらに、駆動制御回路181は、電源イネーブル信号及びフレーム信号を電圧発生器184に送信する。
【0058】
電圧発生器182は、電源イネーブル信号に応じて、電圧選択信号により選択された電圧を駆動ドライバ201に供給する。電圧発生器184は、電源イネーブル信号に応じて、フレーム信号に基づいた電圧を電圧供給ローラ280,290を介して、複数のコモン電極250に供給する。
【0059】
カウンター183は、電圧検出ローラ300,310による複数のコモン電極150の検出をカウントし、カウント値を駆動制御回路181に送信する。
駆動ドライバ201は、ラッチ信号を受信すると、画素情報に基づいた電圧(SEG_out1,SEG_out2,SEG_out3,・・・SEG_outn)を、複数のセグメント電極240にそれぞれ供給する。また、駆動ドライバ201は、フレーム信号を受信すると、複数のセグメント電極240に供給する電圧を反転させる。
【0060】
なお、表示体260には、複数のセグメント電極240に供給される電圧と、複数のコモン電極250に供給される電圧との合成電圧が印加される。例えば、複数のセグメント電極250に供給される電圧が「+40V」で、複数のコモン電極に供給される電圧が「+0V」の場合、表示体260には「+40V」が印加される。
【0061】
図9は、第2の実施の形態に係る画像表示装置の書き込み動作の一例を示すタイミングチャートである。
まず、電圧検出ローラ300,310が移動して複数のコモン電極250のうちの1つを検出すると、カウンター183がカウントアップ、又は、カウントダウンし、カウント値を駆動制御回路181に送信する。すると、駆動制御回路181が、受信したカウント値に対応する1ライン分の画素情報(DATA[1:0])を、シフトクロック(SCLK)に同期させて、駆動ドライバ201に転送する。
【0062】
次に、駆動制御回路181が、1ライン分の画素情報の転送を完了すると、ラッチ信号(LATCH)をドライバ210に送信する。さらに、駆動制御回路181が、フレーム信号(FR)を駆動ドライバ210と電圧発生器184に送信する。
【0063】
次に、駆動ドライバ201が、画素情報に基づいた電圧(SEG_out1〜n)を、複数のセグメント電極240にそれぞれ供給する。これにより、1ライン分の画像が表示体260に書き込まれる。
【0064】
スキャナーモジュール140の移動に伴い、電圧検出ローラ300,310は、コモン電極を順次、検出する。そのため、書き込み動作は、この検出毎に行われる。即ち、スキャナーモジュール140が、最上点から最下点までの範囲を移動して、電圧検出ローラ300,310が複数のコモン電極250を全て検出すると、表示体260への画像の書き込みが完了する。
【0065】
ここで、電圧(SEG_out1〜n)の供給は、時分割で供給される。ここでは、4階調の表示方法を用いており、画素情報に基づいた電圧を4分割に時分割して送信している。なお、階調を増やす場合は、時分割区間を増やせばよい。
【0066】
また、それぞれの時分割区間において、複数のセグメント電極240に供給される電圧と、複数のコモン電圧250に供給される電圧とが、50%デューティーのフレーム信号に同期して反転するように、駆動ドライバ201、電圧発生器184は電圧を供給する。
【0067】
次に、階調表示させるには、どのタイミングで電圧を印加すればよいかを例を用いて説明する。ここでは、表示体260に、液晶を材料とし、光を反射して画像を表示する表示体を用いた場合を例に説明する。
【0068】
例えば、図9に示すように、SEG_out1に、画素情報「0」(黒)に対応した電圧を印加するとする。この場合、1番目の時分割区間には「+40V」が印加され、2番目〜4番目の時分割区間には「+20V」が印加される。この場合、1番目の時分割区間において表示体260は白く反射する。続いて、2番目、3番目、4番目の時分割区間において、電圧が印加される累積時間に応じて、表示体260が黒くなっていく。即ち、表示体260の反射率が、電圧と時間に応じて落ちていく。
【0069】
また、SEG_outnに、画素情報「3」(白)に対応した電圧を印加するとする。この場合、1番目の時分割区間には「+40V」が印加され、2番目〜4番目の時分割区間には「+0V」が印加される。この場合、1番目の時分割区間において表示体260は白く反射し、その後の時分割区間においても、表示体260は白く反射したままとなる。
【0070】
これらの表示方法は、表示体260の特性に基づくものである。
図10は、第2の実施の形態に係る表示体の特性の一例を示す図である。
表示体260における、印加電圧(V)と反射率(R)の関係は、例えば、図10(A)に示す特性260aとなる。例えば、「+40V」を表示体260に印加すると、反射率は最大値となり、表示体260を白く反射させることができる。
【0071】
次に、表示体260に「+40V」を印加した状態から、中間電位「+20V」を印加すると、累積時間に応じて反射率が異なる。これは、表示体260に加わるエネルギーで反射率が異なるためである。例えば、反射率(R)は、図10(B)の特性260bに示すように、印加電圧(V)と累積時間(ms)に依存する。例えば、反射率(R)は、次の式で表される。
【0072】
反射率=(印加電圧)2×(時間)
このように、表示体260では、中間電位「+20V」を印加する累積時間に応じて反射率が下がっていく。この特性を、第2の実施の形態では、階調表示方法に利用している。
【0073】
次に、画像表示装置100の読み取り動作について説明する。
スキャナーモジュール140の移動に伴い、スキャナーデバイス210が表示体260の情報を移動し、下方に位置する表示体260のコモンラインの画像を順次読み取る。画像の読み取りは、例えば、反射光を受光することで行われる。
【0074】
そして、スキャナーデバイス210は、読み取った画像を画像情報に変換する。画像情報への変換は、例えば、受光した光を、波長と強さに応じてデジタル化することで行われる。スキャナーデバイス210が変換した画像情報は、デバイスコントロール180による制御により、順次、記憶媒体リーダーライター190によって記憶媒体に書き込まれる。
【0075】
スキャナーモジュール140が、最上点から最下点までの範囲を移動して、スキャナーデバイス210が表示体260の上方を全て移動すると、表示体260に表示された画像の読み取りが完了する。
【0076】
次に、画像表示装置100において、ボタン231〜233が押下されたときの処理手順について説明する。
まず、「次ページ」のボタン231が押下されたときの手順について説明する。
【0077】
図11は、第2の実施の形態における画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下の処理は、ボタン231が押下されることで開始される。
【0078】
[ステップS10]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最上点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点の場合、処理をステップS13に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点ではない場合、処理をステップS11に進める。
【0079】
[ステップS11]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最下点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点の場合、処理をステップS17に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点ではない場合、処理をステップS12に進める。
【0080】
[ステップS12]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140を最上点に移動する。
[ステップS13]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の下方向への移動を開始する。
【0081】
[ステップS14]デバイスコントロール180が、電圧検出ローラ300,310により、複数のコモン電極250のうちの1つのコモン電極を検出する。
[ステップS15]デバイスコントロール180が、ステップS14で検出したコモン電極に対応する1ライン分の次ページの画像の書き込み動作を実行する。
【0082】
[ステップS16]デバイスコントロール180が、ステップS14で検出したコモン電極が最下位の電極かどうかを検出する。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極である場合、処理をステップS21に進める。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極ではない場合、処理をステップS14に進める。
【0083】
[ステップS17]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の上方向への移動を開始する。
[ステップS18]デバイスコントロール180が、電圧検出ローラ300,310により、複数のコモン電極250のうちの1つのコモン電極を検出する。
【0084】
[ステップS19]デバイスコントロール180が、ステップS18で検出したコモン電極に対応する1ライン分の次ページの画像の書き込み動作を実行する。
[ステップS20]デバイスコントロール180が、ステップS18で検出したコモン電極が最上位の電極かどうかを検出する。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最上位の電極である場合、処理をステップS21に進める。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最上位の電極ではない場合、処理をステップS18に進める。
【0085】
[ステップS21]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の移動を停止させて処理を終了する。
このような手順により、表示体260に表示される画像を次ページの画像に書き換えることが可能となる。
【0086】
次に、「コピー」のボタン232が押下されたときの手順について説明する。
図12は、第2の実施の形態における画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0087】
以下の処理は、ボタン232が押下されることで開始される。
[ステップS30]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最上点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点の場合、処理をステップS33に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点ではない場合、処理をステップS31に進める。
【0088】
[ステップS31]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最下点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点の場合、処理をステップS34に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最下点ではない場合、処理をステップS32に進める。
【0089】
[ステップS32]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140を最上点に移動する。
[ステップS33]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の下方向への移動を開始する。
【0090】
[ステップS34]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の上方向への移動を開始する。
[ステップS35]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いて画像の読み取り動作を開始する。
【0091】
[ステップS36]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の移動を停止する。
[ステップS37]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いた画像の読み取り動作を停止して処理を終了する。
【0092】
このような手順により、表示体260に表示された画像、クリアシート130への書き込み、及び、クリアシート130に添付された用紙への書き込みを読み取ることが可能となる。
【0093】
次に、「次ページ/コピー」のボタン233が押下されたときの手順について説明する。
図13は、第2の実施の形態における画像表示装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0094】
以下の処理は、ボタン233が押下されることで開始される。
[ステップS40]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の位置が最上点かどうかを判定する。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点の場合、処理をステップS42に進める。デバイスコントロール180は、スキャナーモジュール140の位置が最上点ではない場合、処理をステップS41に進める。
【0095】
[ステップS41]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140を最上点に移動する。
[ステップS42]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の下方向への移動を開始する。
【0096】
[ステップS43]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いて画像の読み取り動作を開始する。
[ステップS44]デバイスコントロール180が、電圧検出ローラ300,310により、複数のコモン電極250のうちの1つのコモン電極を検出する。
【0097】
[ステップS45]デバイスコントロール180が、ステップS44で検出したコモン電極に対応する1ライン分の次ページの画像の書き込み動作を実行する。
[ステップS46]デバイスコントロール180が、ステップS44で検出したコモン電極が最下位の電極かどうかを検出する。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極である場合、処理をステップS47に進める。デバイスコントロール180は、検出したコモン電極が最下位の電極ではない場合、処理をステップS44に進める。
【0098】
[ステップS47]デバイスコントロール180が、スキャナーモジュール140の移動を停止する。
[ステップS48]デバイスコントロール180が、スキャナーデバイス210を用いた画像の読み取り動作を停止して処理を終了する。
【0099】
このような手順により、表示体260に表示された画像、クリアシート130への書き込み、及び、クリアシート130に添付された用紙への書き込みを読み取るとともに、表示体260に次ページの画像を書き込むことが可能となる。即ち、画像の読み取りと画像の書き込みを同時に行うことが可能となる。
【0100】
以上のように、画像表示装置100では、スキャナーモジュール140に、スキャナーモジュール140の移動に伴って複数のコモン電極250のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給ローラ280,290が設けられている。これにより、複数のコモン電極250を駆動する駆動デバイスを、ボード110に設ける必要がなくなるため、ボード110の面積を小さくすることが可能となり、画像表示装置100を小型化することが可能となる。
【0101】
さらに、画像表示装置100では、スキャナーモジュール140の移動方向において、スキャナーデバイス210が電圧供給ローラ280,290よりも前方に設けられている。これにより、表示体260の一部に対して、スキャナーモジュール140により表示する画像が読み取られた後に、電圧供給ローラ280,290による書き込みが行われる。このため、読み取り動作と書き込み動作とを、スキャナーモジュール140を一度移動することで行うことができ、動作を高速化させることが可能となる。
【0102】
さらに、画像表示装置100では、電圧供給ローラ280,290は、複数のコモン電極250のそれぞれの両端に対して、電圧を供給する。これにより、複数のコモン電極250のそれぞれに対して、電極内で均等に電圧を供給することが可能となる。即ち、電極の長さに起因する電圧降下の影響を低減することが可能となる。
【符号の説明】
【0103】
10 画像表示装置
11 ボード
12 表示体
13,14 複数の電極
15 透明な基材
16 移動体
17 読み取り部
18 電圧供給部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示体と、
前記表示体の表示面に積層して第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に互いに離間した複数の第1の電極と、前記表示体の表示面に積層して前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に互いに離間した複数の第2の電極とを備え、前記複数の第1及び第2の電極に供給される電圧に基づいた画像が前記表示体に表示される電極群と、
前記表示体の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材と、
前記表示体の表示面に前記透明な基材を挟んで配置され、前記表示体の表示面を前記第2の方向に移動する移動体と、
前記移動体に設けられ、前記第1の方向に延在し、前記移動体の移動により前記表示体が表示する画像と前記透明な基材への書き込みとを読み取る読み取り部と、
前記移動体に設けられ、前記移動体の移動に伴って前記複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給部と、
を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記読み取り部は、前記移動体に対して、前記第2の方向において前記電圧供給部よりも移動方向前方に設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記電圧供給部は、前記複数の第1の電極のそれぞれの両端または方端から、電圧を供給することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記電圧供給部は、表面が電極となる電圧供給ローラを有し、前記電圧供給ローラが前記移動体の移動に伴って回転して前記複数の第1の電極のそれぞれと順番に接触することで、前記複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧が供給されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記移動体は、前記第1の方向に延在する軸と、前記軸に取り付けられた電圧検出ローラとを有し、
前記軸には、前記電圧供給ローラが取り付けられ、
前記電圧検出ローラの表面は電極であり、前記電圧検出ローラが前記移動体の移動に伴って回転して前記複数の第1の電極のそれぞれと順番に接触することで、前記複数の第1の電極のうち、前記電圧供給ローラによる電圧供給の対象となる第1の電極を検出し、
前記電圧検出ローラが検出した第1の電極に対応する画像情報に基づいた電圧が、前記複数の第2の電極に供給されることを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記移動体は、前記複数の第1の電極のち、前記電圧供給部による電圧供給の対象となる第1の電極を検出する電極検出部を有し、
前記電極検出部が検出した第1の電極に対応する画像情報に基づいた電圧が、前記複数の第2の電極に供給されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記透明な基材には、書き込みが行われた用紙が添付されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記表示体は、光の反射により画像を表示することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
画像を表示する表示体と、
前記表示体の表示面に積層して第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に互いに離間した複数の第1の電極と、前記表示体の表示面に積層して前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に互いに離間した複数の第2の電極とを備え、前記複数の第1及び第2の電極に供給される電圧に基づいた画像が前記表示体に表示される電極群と、
前記表示体の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材と、
前記表示体の表示面に前記透明な基材を挟んで配置された移動体と、
前記移動体に設けられ、前記第1の方向に延在する読み取り部と、
前記移動体に設けられた電圧供給部と、
を有する画像表示装置の画像表示方法において、
前記移動体が、前記表示体の表示面を前記第2の方向に移動し、
前記読み取り部が、前記表示体が表示する画像と前記透明な基材への書き込みとを読み取り、
前記電圧供給部が、前記複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧を供給する、
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項1】
画像を表示する表示体と、
前記表示体の表示面に積層して第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に互いに離間した複数の第1の電極と、前記表示体の表示面に積層して前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に互いに離間した複数の第2の電極とを備え、前記複数の第1及び第2の電極に供給される電圧に基づいた画像が前記表示体に表示される電極群と、
前記表示体の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材と、
前記表示体の表示面に前記透明な基材を挟んで配置され、前記表示体の表示面を前記第2の方向に移動する移動体と、
前記移動体に設けられ、前記第1の方向に延在し、前記移動体の移動により前記表示体が表示する画像と前記透明な基材への書き込みとを読み取る読み取り部と、
前記移動体に設けられ、前記移動体の移動に伴って前記複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧を供給する電圧供給部と、
を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記読み取り部は、前記移動体に対して、前記第2の方向において前記電圧供給部よりも移動方向前方に設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記電圧供給部は、前記複数の第1の電極のそれぞれの両端または方端から、電圧を供給することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記電圧供給部は、表面が電極となる電圧供給ローラを有し、前記電圧供給ローラが前記移動体の移動に伴って回転して前記複数の第1の電極のそれぞれと順番に接触することで、前記複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧が供給されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記移動体は、前記第1の方向に延在する軸と、前記軸に取り付けられた電圧検出ローラとを有し、
前記軸には、前記電圧供給ローラが取り付けられ、
前記電圧検出ローラの表面は電極であり、前記電圧検出ローラが前記移動体の移動に伴って回転して前記複数の第1の電極のそれぞれと順番に接触することで、前記複数の第1の電極のうち、前記電圧供給ローラによる電圧供給の対象となる第1の電極を検出し、
前記電圧検出ローラが検出した第1の電極に対応する画像情報に基づいた電圧が、前記複数の第2の電極に供給されることを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記移動体は、前記複数の第1の電極のち、前記電圧供給部による電圧供給の対象となる第1の電極を検出する電極検出部を有し、
前記電極検出部が検出した第1の電極に対応する画像情報に基づいた電圧が、前記複数の第2の電極に供給されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記透明な基材には、書き込みが行われた用紙が添付されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記表示体は、光の反射により画像を表示することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
画像を表示する表示体と、
前記表示体の表示面に積層して第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に互いに離間した複数の第1の電極と、前記表示体の表示面に積層して前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に互いに離間した複数の第2の電極とを備え、前記複数の第1及び第2の電極に供給される電圧に基づいた画像が前記表示体に表示される電極群と、
前記表示体の表示面に配置され、手書きによる書き込みが行われる透明な基材と、
前記表示体の表示面に前記透明な基材を挟んで配置された移動体と、
前記移動体に設けられ、前記第1の方向に延在する読み取り部と、
前記移動体に設けられた電圧供給部と、
を有する画像表示装置の画像表示方法において、
前記移動体が、前記表示体の表示面を前記第2の方向に移動し、
前記読み取り部が、前記表示体が表示する画像と前記透明な基材への書き込みとを読み取り、
前記電圧供給部が、前記複数の第1の電極のそれぞれに順番に電圧を供給する、
ことを特徴とする画像表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−207034(P2011−207034A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76787(P2010−76787)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】
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