説明

画像表示装置および撮像装置

【課題】ユーザーの嗜好に基づいて不要な画像を判別し、画像を削除または圧縮することができる画像表示装置および撮像装置を提供する。
【解決手段】メモリ103は画像を記憶する。モニタ部106は、再生された画像を表示する。閲覧検出部107は、ユーザーが筐体を把持していることを検出する。制御装置108は、ユーザーが筐体を把持していることが検出されたときの画像の再生状況に基づいて画像を選択し、選択した画像を削除または圧縮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する画像表示装置に関する。また、本発明は、画像表示装置を有する撮像装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置では、取得された画像が撮像装置内部のメモリに記録される。このような撮像装置においては、メモリの容量分の画像が記録されると、それ以上メモリに画像を記録できないため、メモリの空き容量が確保されるまで撮影ができなくなるといった問題が発生する。このような問題の発生を防止するために、撮影前にユーザーが不要な画像を削除または圧縮し、メモリの空き容量を確保する必要がある。しかし、メモリに記録された多くの画像の中から不要なものを判別するのはかなり面倒である。このようなユーザーが行う判別を撮像装置が自動で行い、メモリ内のデータを自動で削除または圧縮できれば大変便利である。
【0003】
従来、不要な画像を自動で判別して、その情報を元にメモリ内の画像を削除または圧縮する方法として種々の方法が提案されている。例えば特許文献1では、デジタルカメラにおいて、重要度を付加した画像を記録媒体に記録し、記録媒体の残容量が所定値以下になった場合に、重要度に基づいて画像を削除または圧縮する方法が記載されている。この方法では、画像を撮影した際の手振れの度合いが大きいほど重要度が低く設定され、この重要度が低い画像が不要なものと判別されて自動で削除または圧縮される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−177838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、手振れの度合いが大きい画像が必ずしもユーザーにとって不要なものとは限らない。特許文献1に記載の撮像装置では、手振れの度合いの大きい画像がユーザーのお気に入りの画像であった場合、ユーザーの嗜好に反してその画像は不要なものと判別され、削除または圧縮されることになる。不要な画像かどうかを判別する際には、手振れ等の画質に関わる情報よりもユーザーの嗜好の方が重要な要因となる。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、ユーザーの嗜好に基づいて不要な画像を判別し、画像を削除または圧縮することができる画像表示装置および撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、画像を記憶する記憶部と、前記画像を再生し表示する表示部と、ユーザーが筐体を把持していることを検出する検出部と、ユーザーが前記筐体を把持していることが検出されたときの前記画像の再生状況に基づいて前記画像を選択する選択部と、前記選択部によって選択された前記画像を削除または圧縮する制御部と、を有することを特徴とする画像表示装置である。
【0008】
また、本発明の画像表示装置において、前記選択部は、最後に前記画像が再生されてから経過した時間と、ユーザーが前記筐体を把持していることが検出されている間に前記画像が再生された時間とに基づいて前記画像を選択することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像表示装置において、前記検出部は、前記筐体の動きを検出することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像表示装置において、前記検出部は、前記筐体に加えられる圧力を検出することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記の画像表示装置と、前記画像を生成する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像表示装置および撮像装置は、ユーザーが筐体を把持していることが検出されたときの画像の再生状況に基づいて画像を選択し、選択した画像を削除または圧縮する。ユーザーが筐体を把持しているか否かを考慮することで、画像の再生時にユーザーが本当に画像を見ているか否かを推定することが可能となる。これによって、画像に対するユーザーの嗜好を判別することが可能となるので、ユーザーの嗜好に基づいて不要な画像を判別し、画像を削除または圧縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による撮像装置の背面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による撮像装置の動作の手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態における画像再生情報の内容を示す参考図である。
【図5】本発明の第1の実施形態におけるメモリ状態を示す参考図である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるメモリ状態を示す参考図である。
【図7】本発明の第1の実施形態におけるメモリ状態を示す参考図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による撮像装置の動作の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるメモリ状態を示す参考図である。
【図10】本発明の第2の実施形態におけるメモリ状態を示す参考図である。
【図11】本発明の第2の実施形態におけるメモリ状態を示す参考図である。
【図12】本発明の第2の実施形態におけるメモリ状態を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態による撮像装置の構成を示している。図1に示す撮像装置100は、レンズ101、撮像素子102、メモリ103、画像処理部104、表示制御部105、モニタ部106、閲覧検出部107、および制御装置108を有する。なお、メモリ103、画像処理部104、表示制御部105、モニタ部106、閲覧検出部107、および制御装置108は、本発明の画像表示装置の構成例となる。
【0016】
レンズ101は、外光を取り込み撮像素子102に投影する。撮像素子102は、レンズ101より取り込んだ光を画像信号に変換する。メモリ103は画像信号を記憶する。画像処理部104は、メモリ103に記憶された画像信号を読み出し各種の画像処理を行う。表示制御部105は、画像信号を表示用信号に変換する。モニタ部106は、表示制御部105から出力された表示用信号に基づいて画像を表示する。閲覧検出部107は、ユーザーが画像の閲覧時に撮像装置100の筐体を把持していることを検出する。制御装置108は撮像装置100全体を制御する。
【0017】
閲覧検出部107は、ユーザーがカメラを把持していることを検出し、制御装置108に検出結果を通知することが可能な機構であればどんなものでも構わない。一例として、閲覧検出部107は加速度センサーと信号処理回路を有し、撮像装置100の筐体の動きである手振れを検出する。この手振れの検出方法は、従来の手振れ補正機構で用いられている検出方法と同様である。閲覧検出部107が検出する手振れの量に基づいて、ユーザーが撮像装置100の筐体を把持しているか否かを判定することが可能である。あるいは、撮像装置100が従来の手振れ補正機構を有する場合、閲覧検出部107は、手振れを補正するために撮像素子102を移動させるときの移動量を検出してもよい。この移動量も、手振れ量に応じた量となる。
【0018】
また、閲覧検出部107を圧力センサーで構成し、ユーザーが撮像装置100の筐体を把持するときにユーザーの手によって筐体に加えられる圧力を検出してもよい。図2は、撮像装置100の筐体の表面に圧力センサーを配置した状態の一例を示している。撮像装置100の筐体側面において、ユーザーが把持しやすい位置に、圧力センサー107a,107bが配置されている。
【0019】
次に、撮像装置100の動作を、撮影モードと画像再生モードの2つに分けて説明する。図3は、撮像装置100の動作を示している。ユーザーが撮像装置100の電源を投入すると、撮像装置100は動作を開始する。ユーザーによって撮影モードが選択されて(ステップS107)、撮影が実行される(ステップS111)と、撮像装置100は、レンズ101を介して撮像素子102に受光させ、撮像素子102から出力される画像信号をメモリ103に保存する(ステップS112)。この処理を繰り返すことで、撮影した画像がメモリ103に蓄積されていく。
【0020】
撮影により画像がメモリ103に保存された状態で画像再生モードが選択された場合(ステップS101)、制御装置108は画像処理部104に命令を出力する。画像処理部104は、メモリ103に保存されている画像から、モニタ部106が表示する画像のサイズに加工した表示画像を作成し、メモリ103に保存する(ステップS102)。
【0021】
続いて、制御装置108は表示制御部105に命令を出力する。表示制御部105は、ステップS102でメモリ103に保存された表示画像を読み出し、モニタ部106に出力する。モニタ部106は、再生された画像を表示する(ステップS103)。
【0022】
ステップS103の処理時、閲覧検出部107は、ユーザーが撮像装置100を把持していることを一定周期で検出する。手振れ量、撮像素子102の移動量、または筐体表面の圧力量が予め設定した閾値を超えた場合、閲覧検出部107は、ユーザーが撮像装置100を把持していることを検出する。ユーザーが撮像装置100を把持していることが検出されている期間において、制御装置108は時間(画像の再生時間)を計測する。
【0023】
ステップS103の処理後、ユーザーが再生する画像を切り替えた場合(ステップS104)、制御装置108は再生時間の計測を終了すると共に画像に対応する画像再生情報をメモリ103から読み出し(ステップS105)、更新した新しい画像再生情報をメモリ103に保存する(ステップS106)。
【0024】
ここで画像再生情報について説明する。図4は画像再生情報の一例を示している。画像再生情報とは、再生経過日数401、累積再生時間402、および再生重要度指数403で構成される情報である。再生経過日数401は、最後に画像を再生してから経過した日数である。累積再生時間402は、制御装置108が計測した画像の再生時間を、同じ画像が再生される毎に累計した時間である。再生重要度指数403は、再生経過日数401と累積再生時間402から算出される値であり、ユーザーが画像をどれくらい気に入っているのかを示す指標である。再生重要度指数403の値が高いほど、ユーザーにとって重要な画像であると判別されやすくなる。図2の場合、再生重要度指数403は、累積再生時間402を再生経過日数401で割ることによって算出されているが、再生重要度指数403の算出方法はこの限りではない。
【0025】
PCなどで扱われる動画や文書データの場合、再生回数で重要度を推定することができる。これに対して、デジタルカメラなどの撮像装置で扱われる再生画像の場合、ユーザーが画像を1つずつ順に閲覧することが多く、再生回数に差が生じにくいため、再生回数で画像の重要度を推定することが難しい。そこで、本実施形態では、ユーザーが画像を再生した時間に着目し、再生時間が長い画像の重要度が高いと推定している。
【0026】
画像の再生が開始された後、ユーザーが画像の再生中に撮像装置100をどこかに置いて手放した場合、ユーザーが画像を見ていない可能性もある。そこで、本実施形態では、画像の再生中にユーザーが撮像装置100を把持していれば、ユーザーが本当に画像を見ていると推定し、把持している間の再生時間を計測することで、画像の重要度を推定する精度を向上させている。
【0027】
ただし、古い画像ほど累積再生時間が長くなるので、再生経過日数も考慮して重要度を推定している。本実施形態では、ユーザーのお気に入りの画像は高頻度で再生されると仮定し、最後に画像が再生されてからの経過日数である再生経過日数が短い画像の重要度が高いと推定している。したがって、累積再生時間が長い、かつ再生経過日数が短いほど、再生重要度指数が高くなる。
【0028】
図5はステップS106の処理後のメモリ状態を示している。図5に示すように、インデックス情報501〜503、画像再生情報504〜506、および画像情報507〜509がメモリ103に保存されている。インデックス情報は、画像をメモリ103から読み出す際に必要なアドレスや画像の名称などの情報で構成されている。例えばインデックス情報501には、対応する画像再生情報504のアドレス、画像情報507のアドレス、および画像情報507の名称が保存されている。画像情報507がモニタ部106に出力された後、再生する画像情報が画像情報507から別の画像情報に切り替わった場合、制御装置108は、インデックス情報501が示す画像再生情報504を読み出し、再生経過日数、累積再生時間、および再生重要度指数の値を更新する。
【0029】
画像再生モードではなく撮影モードが選択された場合(ステップS107)、制御装置108は、メモリ103において、撮影した画像を書込み可能な領域があるか否かを判断する(ステップS108)。書込み可能な領域がない場合、制御装置108はメモリ103から全ての画像の画像再生情報を読み出し(ステップS109)、その中で最も再生重要度指数が小さい画像のインデックス情報を選択して削除する(ステップS110)。
【0030】
図6は、図5の画像再生情報505の再生重要度指数が最も小さかった場合のメモリ状態を表している。図6に示すように、図5のインデックス情報502が削除され、領域601となる。この処理により、領域602および領域603のアドレスを示すインデックス情報がメモリ103に存在しないため、これらの領域は空き領域となる。
【0031】
ステップS108〜S110の処理は、メモリ103に画像を書込み可能な領域が確保されるまで、繰り返し実行される。メモリ103に領域を確保できれば、ユーザーは撮影を実行できる(ステップS111)。撮影時には、レンズ101を介して受光した光が撮像素子102によって画像信号に変換され、撮像素子102から出力される画像がメモリ103に保存される(ステップS112)。ユーザーが撮像装置100の電源を切る(S113)と、撮像装置100は処理を終了する。
【0032】
図7は、図6に示した状態において新たな画像情報がメモリ103に書き込まれた状態を示している。図7に示すように、新たなインデックス情報701が追加され、インデックス情報701が示す領域に新たな画像再生情報702と画像情報703がそれぞれ保存される。
【0033】
上述したように、本実施形態によれば、ユーザーが筐体を把持していることが検出されたときの画像の再生状況(画像の再生時間等)に基づいて画像を選択し、選択した画像を削除することによって、ユーザーの嗜好に基づいて不要な画像を判別し、画像を削除することができる。また、ユーザーのお気に入りの画像を誤って削除することを防ぐことができる。
【0034】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態による撮像装置の構成は、第1の実施形態による撮像装置の構成(図1)と同様であるので、説明を省略する。
【0035】
以下、本実施形態による撮像装置100の動作を、撮影モードと画像再生モードの2つに分けて説明する。図8は、撮像装置100の動作を示している。ユーザーが撮像装置100の電源を投入すると、撮像装置100は動作を開始する。ユーザーによって撮影モードが選択されて(ステップS207)、撮影が実行される(ステップS214)と、撮像装置100は、レンズ101を介して撮像素子102に受光させ、撮像素子102から出力される画像信号をメモリ103に保存する(ステップS215)。この処理を繰り返すことで、撮影した画像がメモリ103に蓄積されていく。
【0036】
撮影により画像がメモリ103に保存された状態で画像再生モードが選択された場合(ステップS201)、制御装置108は画像処理部104に命令を出力する。画像処理部104は、メモリ103に保存されている画像から、モニタ部106が表示する画像のサイズに加工した表示画像を作成し、メモリ103に保存する(ステップS202)。
【0037】
続いて、制御装置108は表示制御部105に命令を出力する。表示制御部105は、ステップS202でメモリ103に保存された表示画像を読み出し、モニタ部106に出力する。モニタ部106は、再生された画像を表示する(ステップS203)。
【0038】
ステップS203の処理時、閲覧検出部107は、ユーザーが撮像装置100を把持していることを一定周期で検出する。手振れ量、撮像素子102の移動量、または筐体表面の圧力量が予め設定した閾値を超えた場合、閲覧検出部107は、ユーザーが撮像装置100を把持していることを検出する。ユーザーが撮像装置100を把持していることが検出されている期間において、制御装置108は時間(画像の再生時間)を計測する。
【0039】
ステップS203の処理後、ユーザーが再生する画像を切り替えた場合(ステップS204)、制御装置108は再生時間の計測を終了すると共に画像に対応する画像再生情報をメモリ103から読み出し(ステップS205)、更新した新しい画像再生情報をメモリ103に保存する(ステップS206)。画像再生情報の内容は第1の実施形態と同様である。
【0040】
図9はステップS206の処理後のメモリ配置を示している。図9に示すように、インデックス情報901〜903、画像再生情報904〜906、および画像情報907〜909がメモリ103に保存されている。メモリ103には、圧縮画像を保存するための圧縮画像領域と、非圧縮画像を保存するための非圧縮画像領域とが確保されている。画像情報907〜909は非圧縮画像であり、非圧縮画像領域に保存されている。画像情報907がモニタ部106に出力された後、再生する画像情報が画像情報907から別の画像情報に切り替わった場合、制御装置108はインデックス情報901から画像再生情報904を読み出し、再生経過日数、累積再生時間、および再生重要度指数の値を更新する。
【0041】
画像再生モードではなく撮影モードが再び選択された場合(ステップS207)、制御装置108は、メモリ103において、撮影した画像を書込み可能な領域があるか否かを判断する(ステップS208)。書込み可能な領域がない場合、制御装置108はメモリ103から全ての非圧縮画像の画像再生情報を読み出し(ステップS209)、その中で最も再生重要度指数の値が小さい画像を選択して圧縮する(ステップS210)。
【0042】
非可逆圧縮を用いて画像を圧縮すると画質が劣化する。そこで、本実施形態では、ユーザーのお気に入りの画像(再生重要度指数の値が大きい画像)は非圧縮画像のままでメモリ103に保存され、不要な画像(再生重要度指数の値が小さい画像)は、圧縮画像としてメモリ103に保存される。
【0043】
図10は、図9の画像再生情報905の再生重要度指数が最も小さかった場合のメモリ状態を示している。図10では、図9の画像情報908を圧縮した情報が、圧縮画像領域に画像情報1001として保存される。同時にインデックス情報902が画像情報1001のアドレスを示す値に更新され、インデックス情報1002として保存される。この処理により、領域1003のアドレスを示すインデックス情報がメモリ103に存在しなくなるため、この領域は空き領域となる。
【0044】
圧縮画像領域に十分な空き領域がなくなった場合(ステップS211)、制御装置108は、最も再生重要度指数が小さい画像情報を圧縮し、その画像情報が格納されていたメモリ103の領域を新たな圧縮画像領域として確保する(ステップS212,S213)。
【0045】
図11は、図10に示したメモリ状態(圧縮画像領域に十分な空き領域がなくなった状態)において、新たな圧縮画像領域を確保した状態を示している。図11では、図10の画像情報1004を圧縮した情報が画像情報1102として保存される。同時にインデックス情報1005が画像情報1102のアドレスを示す値に更新され、インデックス情報1103として保存される。この処理により、領域1101のアドレスを示すインデックス情報がメモリ103に存在しなくなるため、領域1101が圧縮画像領域として確保される。この処理で圧縮対象となる画像は、非圧縮画像の中で最も再生重要度指数の小さい画像である。
【0046】
ステップS208〜S213の処理は、メモリ103に画像を書込み可能な領域が確保されるまで、繰り返し実行される。メモリ103に領域を確保できれば、ユーザーは撮影を実行できる(ステップS214)。撮影時には、レンズ101を介して受光した光が撮像素子102によって画像信号に変換され、撮像素子102から出力される画像がメモリ103に保存される(ステップS215)。ユーザーが撮像装置100の電源を切る(S216)と、撮像装置100は処理を終了する。
【0047】
図12は、図11に示したメモリ状態において、新たな画像情報が書き込まれた状態を示している。図12では、新たなインデックス情報1201が追加され、空き領域に新たな画像再生情報1202、画像情報1203がそれぞれ保存される。
【0048】
上述したように、本実施形態によれば、ユーザーが筐体を把持していることが検出されたときの画像の再生状況(画像の再生時間等)に基づいて画像を選択し、選択した画像を圧縮することによって、ユーザーの嗜好に基づいて不要な画像を判別し、画像を圧縮することができる。本実施形態では、ユーザーの嗜好を誤判定した場合でも、画像を削除した場合とは異なり、圧縮された画像が保存されているので、ユーザーが望めば圧縮画像を伸張することができる。
【0049】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0050】
101・・・レンズ、102・・・撮像素子、103・・・メモリ(記憶部)、104・・・画像処理部、105・・・表示制御部、106・・・モニタ部(表示部)、107・・・閲覧検出部(検出部)、108・・・制御装置(選択部、制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を記憶する記憶部と、
前記画像を再生し表示する表示部と、
ユーザーが筐体を把持していることを検出する検出部と、
ユーザーが前記筐体を把持していることが検出されたときの前記画像の再生状況に基づいて前記画像を選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記画像を削除または圧縮する制御部と、
を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記選択部は、最後に前記画像が再生されてから経過した時間と、ユーザーが前記筐体を把持していることが検出されている間に前記画像が再生された時間とに基づいて前記画像を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記筐体の動きを検出することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記筐体に加えられる圧力を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像表示装置と、
前記画像を生成する撮像素子と、
を有することを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−251865(P2010−251865A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−96370(P2009−96370)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】