説明

画像表示装置

【課題】 広い色再現域を備えた画像表示装置を提供することにある。
【解決手段】 実施形態の画像表示装置は、光源部、光変調素子部、輝度設定部、階調変換部及び制御部を含む。光源部は、白色で発光する基本光源と、基本光源とは異なる発光ピーク波長を有する拡張光源と、を含み、基本光源及び拡張光源の輝度を所定領域毎に変調可能である。光変調素子部は、駆動信号に従って光の透過率又は反射率を変調する。輝度設定部は、入力画像信号に基づいて光源輝度信号を所定領域毎に算出する。輝度分布算出部は、光源輝度信号に基づいて輝度分布信号を算出する。階調変換部は、輝度分布信号に基づいて、変換画像信号を生成する。制御部は、変換画像信号に基づいて駆動信号を生成し、光源輝度信号に基づいて光源輝度制御信号を生成し、基本光源及び拡張光源が同時に発光する期間を有するように、基本光源及び拡張光源を発光させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、液晶表示装置等の画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置に代表されるように、光源と、光源から入射する光を強度変調する光変調素子を備えた画像表示装置が広く普及している。このような画像表示装置では、光変調素子が理想的な変調特性を有していないことから、特に黒を表示した際に、光変調素子からの光漏れに起因するコントラストの低下が生じ、また、表示可能な色域が狭い問題がある。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、4原色以上のカラーフィルタを備えた液晶表示装置が開示されている。また、特許文献2には、光源の発光色を時分割で切り替えて時分割表示を行う液晶表示装置が開示されている。さらに、特許文献3には、光源に、通常の赤波長より長波長の赤色の光源を追加して高色域化する液晶表示装置が開示されている。さらにまた、特許文献4には、入力映像に応じて、光の3原色に対応した複数の色の光源の輝度変調と、入力映像の各画素の階調値の変換を合わせて行う方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−145982号公報
【特許文献2】特開2004−138827号公報
【特許文献3】特開2007−59372号公報
【特許文献4】特開2005−258404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のいずれの技術も、色再現域を拡大することができる。しかしながら、特許文献1では、液晶パネルに3原色以外に画素を追加するため、パネルの画素数が増加し、液晶パネルの製造コスト及び駆動回路のコストが増加する。また、このようなカラーフィルタによる色域拡大の効果は小さい。特許文献2では、時分割表示を行うため、輝度低下及び色割れが生じ、画質が劣化する。また、特許文献3では、長波長(赤)側又は短波長(青)側しか色域を拡大できない。特許文献4では、色域拡大の効果は大きいが、自然界に存在する色の範囲は広いことから、さらなる色域拡大が必要とされる。
【0006】
従って、画像表示装置においては、色再現域を拡大できることが求められている。本開示は、上記問題点を解決するためになされたものであり、広い色再現域を備えた画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る画像表示装置は、光源部、光変調素子部、輝度設定部、輝度分布算出部、階調変換部及び制御部を含む。光源部は、複数の発光ピーク波長を有し白色で発光する基本光源と、前記複数の発光ピーク波長のうち最も短い発光ピーク波長と最も長い発光ピーク波長との間に、前記複数の発光ピーク波長とは異なる発光ピーク波長を有する拡張光源と、を含み、前記基本光源及び前記拡張光源の輝度を所定領域毎に変調可能である。光変調素子部は、駆動信号に従って前記光源部から入射する光の透過率又は反射率を変調する。輝度設定部は、入力画像信号の階調値に基づいて、前記基本光源及び前記拡張光源を発光させる輝度を前記所定領域毎に算出して、光源輝度信号を生成する。輝度分布算出部は、前記光源輝度信号に従って前記基本光源及び前記拡張光源が発光した場合の輝度分布を算出して、輝度分布信号を生成する。階調変換部は、前記輝度分布信号に基づいて、前記入力画像信号の階調値を変換して、変換画像信号を生成する。制御部は、前記変換画像信号に基づいて前記駆動信号を生成し、前記光源輝度信号に基づいて前記光源輝度制御信号を生成し、前記基本光源及び前記拡張光源が同時に発光する期間を有するように、前記基本光源及び前記拡張光源を発光させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る画像表示装置を概略的に示すブロック図。
【図2】図1の多原色光源を示す模式図。
【図3】図1の多原色光源輝度設定部をより詳細に示すブロック図。
【図4】図1の画像表示部で表示可能な最大色域を示すグラフ。
【図5】(a)〜(e)は、タイミング信号と各光源の光源輝度制御信号との関係の一例を示すタイミングチャートである。
【図6】第2の実施形態に係る画像表示装置を概略的に示すブロック図。
【図7】図6のバックライトに設定される分割領域を説明する図。
【図8】図6のバックライト内の1つの光源が発光した場合の輝度分布を示すグラフ。
【図9】図6のバックライト内の複数の光源が発光した場合の輝度分布を示すグラフ。
【図10】図6の光源輝度分布設定部をより詳細に示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、必要に応じて図面を参照しながら、実施形態に係る画像表示装置を説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る画像表示装置を概略的に示している。この画像表示装置は、多原色光源輝度設定部101、階調変換部102、制御部103及び画像表示部104を備えている。本実施形態の画像表示部104は、光源部としてのバックライト106と、光変調素子としての液晶パネル105とを備える液晶表示部である。バックライト106は、複数の多原色光源110を有し、液晶パネル105の背面に対向して配置されている。バックライト106では、多原色光源110がマトリクス状に配列されている。
【0011】
図1の画像表示装置では、入力画像信号10は、多原色光源輝度設定部101及び階調変換部102へ入力される。この入力画像信号10は、動画像又は静止画像であり、例えばフレーム単位で入力される。多原色光源輝度設定部101は、入力画像信号10に基づいて、画像表示部104に入力画像を表示するための多原色光源110の光源輝度(発光強度)を算出して、多原色光源輝度信号11を生成する。多原色光源110は、後述するように、異なる発光ピーク波長を有する複数の種類の光源を含み、多原色光源110の光源輝度は、多原色光源110内の複数の光源の各々の輝度を指す。多原色光源輝度信号11は、階調変換部102及び制御部103へ送られる。
【0012】
階調変換部102は、多原色光源輝度信号11に基づいて、入力画像信号10の各画素が有する階調値の変換を行い、変換画像信号12を生成する。本実施形態では、入力画像信号10の各画素は、3原色、即ち、赤色、緑色及び青色の階調値を有し、階調変換部102は、画素毎に各色の階調値の変換を行う。
【0013】
制御部103は、変換画像信号12及び多原色光源輝度信号11に従って画像表示部104を制御する。制御部103は、液晶パネル105を駆動するための駆動信号13を変換画像信号12に基づいて生成して、液晶パネル105に送出するとともに、多原色光源輝度信号11を光源輝度制御信号14としてバックライト106に送出する。さらに、制御部103は、多原色光源110を発光させるタイミングを指定するタイミング信号15をバックライト106に送出する。このタイミング信号15は、光源輝度制御信号14に含まれてもよい。
【0014】
画像表示部104では、液晶パネル105が駆動信号13で駆動され、即ち、階調変換部102で生成された変換画像12が液晶パネル105に表示され、バックライト106内の多原色光源110が、タイミング信号15に従ったタイミングで、光源輝度制御信号14に応じた輝度で発光する。このようにして、画像表示部104に、入力画像信号10に応じた画像が表示される。
【0015】
図2は、多原色光源110の一例を示している。多原色光源110は、白色で発光する基本光源200と、基本光源が有する発光ピーク波長のうちの最も短い発光ピーク波長と最も長い発光ピーク波長との間に発光ピーク波長を有する拡張光源204とを備えている。拡張光源204の発光ピーク波長は、基本光源200の発光ピーク波長とは異なる。
【0016】
一例として、基本光源200は、3原色(即ち、赤色、緑色及び青色)の各々に対応する発光ピーク波長を有する赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203を含み、拡張光源204は、基本光源200の発光ピーク波長のうち最も短い波長である青色の発光ピーク波長と最も長い波長である赤色の発光ピーク波長との間に発光ピーク波長を有する。本実施形態の拡張光源204は、緑色光源202及び青色光源203の発光ピーク波長間のシアンに対応する発光ピーク波長を有するシアン光源である。
【0017】
なお、基本光源200は、図2に示される赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203を含む例に限らず、赤色、緑色及び青色の発光ピーク波長を有する白色光源であってもよく、青色及び黄色の発光ピーク波長を有する白色光源であってもよい。或いは、基本光源200は、白色で発光すればよく、青色の発光ピーク波長を有する青色光源と黄色の発光ピーク波長を有する黄色光源とを含んでもよい。
【0018】
また、拡張光源204は、シアン光源に限らず、緑色光源202及び赤色光源201の発光ピーク波長間の黄色の発光ピーク波長を有する黄色光源であってもよい。さらに、拡張光源204は、複数の発光ピーク波長を有する光源であってもよく、或いは、異なる発光ピーク波長を有する複数の光源を含んでもよい。拡張光源204は、例えば、シアンの発光ピーク波長を有するシアン光源と黄色の発光ピーク波長を有する黄色光源とを含むことができる。
【0019】
次に、図1の画像表示装置内の各部を詳細に説明する。
多原色光源輝度設定部101は、入力画像信号10に基づいて、画像表示部104に入力画像を表示するための、多原色光源110内の赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204の各々の輝度を算出する。具体的には、多原色光源輝度設定部101は、図3に示すように、色域変換部301、参照テーブル(以下、LUT(Look-Up Table)と称す。)302及び多原色光源輝度算出部303を含む。
【0020】
色域変換部301は、入力画像信号10の色域から予め設定された色域に、入力画像信号10の各色の階調値の変換を画素毎に行う。ここで、予め設定された色域は、画像表示部104で表示可能な色域内に含まれ、例えば、基本光源200及び拡張光源204の輝度を変調することで得られる画像表示部104で表示可能な最大色域とすることができる。
【0021】
色域変換部301は、まず、入力画像信号10の画素位置(x,y)の階調値L(x,y)、L(x,y)、L(x,y)の逆ガンマ補正を数式(1)に従って行う。
【数1】

【0022】
数式(1)において、Rin(x,y)、Gin(x,y)、Bin(x,y)は、夫々、赤色、緑色及び青色の逆ガンマ補正後の値を示す。本実施形態では、入力画像信号10の階調値は、8ビットで表現され、即ち、0から255までの整数値で表現され、逆ガンマ補正後の値Rin(x,y)、Gin(x,y)、Bin(x,y)は、0から1までの相対的な値になる。この逆ガンマ補正は、入力画像信号10の信号規格に応じて定義される式に従って行われる。本実施形態では、入力画像信号10の信号規格がITU−R BT.709に従うものとして、数式(1)に従った逆ガンマ補正が行われる。
【0023】
なお、上記では逆ガンマ補正後を数式(1)に従って算出する例を説明しているが、これに限らず、階調値と逆ガンマ補正後の値との関係を記述したLUT202がROM(Read Only Memory)等の記録媒体に予め格納され、色域変換部301は、入力画像信号10の階調値でLUT202を参照して逆ガンマ補正後の値Rin(x,y)、Gin(x,y)、Bin(x,y)を求めてもよい。
【0024】
次に、色域変換部301は、逆ガンマ補正後の値Rin(x,y)、Gin(x,y)、Bin(x,y)から、XYZ表色系の三刺激値Xin(x,y)、Yin(x,y)、Zin(x,y)を数式(2)に従って求める。
【数2】

【0025】
ここで、Mは、3×3の行列であり、入力画像信号10の信号規格に応じて定義される。本実施形態では、入力画像信号10の信号規格がITU−R BT.709であり、行列Mは、BT.709の逆ガンマ補正後の値Rin(x,y)、Gin(x,y)、Bin(x,y)を三刺激値Xin(x,y)、Yin(x,y)、Zin(x,y)に変換する行列である。
【0026】
次に、色域変換部301は、算出した三刺激値Xin(x,y)、Yin(x,y)、Zin(x,y)の色域変換を行い、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)を得る。色域変換の一例を図4に示す。図4は、u’v’色度図であり、色域変換による色域の変化を示している。図4において、破線は、BT.709の入力画像信号10の色域を示し、実線は、多原色光源110内の赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及びシアン光源204の輝度を変調した際に画像表示部104で表示可能な最大の色域を示す。色域変換では、入力画像信号10の赤色、緑色及び青色の色度が、画像表示部104の最大色域における赤色、緑色及び青色の色度に拡張される。拡張光源204については、入力画像信号10の白色点401と画像表示部104の最大色域でのシアンの色度402とを結ぶ直線と、入力画像信号10の緑の色度と青の色度とを結ぶ直線とが交差する点403を、画像表示部104の最大色域でのシアンの色度402に拡張する。入力画像信号10の3原色で決まる色域内部の色は、色度が連続的に変化するように色変換を行う。
【0027】
このように、バックライト106が、白色で発光する基本光源200に加えて拡張光源204を備え、それにより画像表示部104で表示可能な色域が拡張されるので、表示画像の色再現域を高めることができる。
【0028】
本実施形態では、入力画像信号10の三刺激値と色変換後の三刺激値との関係を予め求めて、この関係を記述したLUT302がROM等の記録媒体が格納されている。色域変換部301は、入力画像信号10から算出された三刺激値Xin(x,y)、Yin(x,y)、Zin(x,y)でLUT302を参照して、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)を画素毎に求める。色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)を含む三刺激値信号20は、多原色光源輝度算出部303へ送られる。
【0029】
多原色光源輝度算出部303は、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)に基づいて、赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204の各々の光源輝度を算出する。多原色光源輝度算出部303は、まず、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)のうち、各々の最大値である最大三刺激値Xmax(x,y)、Ymax(x,y)、Zmax(x,y)を検出する。即ち、多原色光源輝度算出部303は、1フレームの入力画像信号10における最大三刺激値Xmax(x,y)、Ymax(x,y)、Zmax(x,y)を検出する。
【0030】
次に、多原色光源輝度算出部303は、赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203及び拡張光源204の各々に対して、最大三刺激値を表示するための光源輝度を算出する。しかし、3つの三刺激値から、4つの光源輝度を求めることになるため、解が1つに定まらない。本実施形態では、赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203及び拡張光源204の消費電力が最小となるように、0〜1の相対値で算出される赤色、緑色、青色及びシアンの光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLの組み合わせを求める。即ち、数式(3)の制約条件の下で、数式(4)を解いて光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLを算出する。このように、各光源の消費電力が最小になる条件を課して、各光源を発光させるべき輝度を決めることにより、画像表示部104における消費電力を低減することができる。
【数3】

【0031】
【数4】

【0032】
ここで、(X,Y,Z)、(X,Y,Z)、(X,Y,Z)、(X,Y,Z)は、夫々、液晶パネル105に白を表示して、赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203及び拡張光源204を発光させたときの三刺激値を示す。また、p、p、p、pは、夫々、赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203及び拡張光源204の消費電力比率を示す。消費電力比率は、消費電力が高いほど大きい値をとる。数式(3)及び数式(4)は、制約条件付きの最小化問題であり、例えば線形計画法を用いて解くことができる。
【0033】
なお、本実施形態では、数式(3)に示した消費電力を最小化する条件の下で、光源輝度を求めているが、これに限定されず、他の条件の下で、光源輝度が導出されてもよい。また、多原色光源輝度算出部303は、数式(3)及び数式(4)に従って数値計算により光源輝度を求める例に限らず、他の方法で光源輝度を求めてもよい。一例として、最大三刺激値となる光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLの組み合わせを様々に変化させた際の消費電力及び画像表示部104の色域を計測し、消費電力が小さく、画像表示部104の色域が大きくなるような光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLの組み合わせを調整により求め、その最大三刺激値と各色の光源輝度との組み合わせを記述した参照テーブルが予め用意され、多原色光源輝度算出部303は、取得した最大三刺激値で参照テーブルを参照することで、各色の光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLを求めてもよい。
【0034】
このように、本実施形態では、入力画像信号10に応じて、バックライト106内の多原色光源110の輝度を変化させることにより、表示画像のコントラスト及び色再現域を向上させることができる。
【0035】
図1の階調変換部102は、多原色光源輝度設定部101で導出された多原色光源110の光源輝度、即ち、赤色、緑色、青色及びシアンの光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLに基づいて、入力画像信号10の各画素の階調値を変換して、変換画像信号12を生成する。階調変換部102は、まず、多原色光源輝度設定部101の色域変換部301と同様にして、3原色の入力画像信号10の画素位置(x,y)の階調値L(x,y)、L(x,y)、L(x,y)から、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)を求める。
【0036】
次に、階調変換部102は、多原色光源110の光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLに従って多原色光源110が発光した場合に、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)を画像表示部104で表示するために、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)を変換階調値L´(x,y)、L´(x,y)、L´(x,y)に変換する。変換方法は、様々に考えられる。本実施形態では、光源輝度RBL、GBL、BBL、CBLに従って多原色光源110が発光した場合に、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)が画像表示部104で表示可能なように変換階調値を手動で調整し、光源輝度と色域変換された三刺激値と変換階調値との関係を予め求めておき、これを記述したLUT(図示せず)を階調変換部102が保持している。階調変換部102は、光源輝度及び色域変換された三刺激値で、このLUTを参照して変換階調値を求める。
【0037】
このようにして、階調変換部102は、入力画像信号10の画素毎に、変換階調値L´(x,y)、L´(x,y)、L´(x,y)を求めて、全ての画素の変換階調値L´(x,y)、L´(x,y)、L´(x,y)を含む変換画像信号12を生成する。変換画像信号12は、制御部103に送られる。
【0038】
制御部103は、変換画像信号12と、この変換画像信号12を液晶パネル105へ書き込むタイミングを指定する同期信号とを含む駆動信号13を生成する。一例として、同期信号は、液晶パネル105を駆動するための水平同期信号及び垂直同期信号を含む。さらに、制御部103は、バックライト106内の赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204を多原色光源輝度信号11に従って実際に発光させるための光源輝度制御信号14を生成し、さらに、多原色光源110内の各光源201、202、203、204を発光させるタイミングを指定するタイミング信号15を生成する。駆動信号13は、液晶パネル105に送られ、光源輝度制御信号14及びタイミング信号15は、バックライト106へ送出られる。
【0039】
図5(a)〜(e)は、タイミング信号、緑色、青色、赤色及びシアンの光源輝度制御信号のタイミングの関係を示している。本実施形態では、多原色光源110内の各光源201、202、203、204は、発光ダイオード(LED:light-emitting diode)であり、各光源201、202、203、204の輝度変調をパルス幅変調(PWM:pulse-width modulation)で行う。パルス幅変調制御では、発光期間(図3においてONで示される。)と非発光期間(図3においてOFFで示される。)との比を高速に切り替えることにより光源の輝度が変調される。
【0040】
タイミング信号15は、図5(a)に示すように、1フレーム期間に一度、多原色光源110が発光するタイミングを指定する信号である。各色の光源輝度制御信号は、図5(b)〜(e)に示すように、各色の光源輝度に応じた長さのパルス幅を有するPWM信号であり、タイミング信号15と同期したタイミングで各光源201、202、203、204を駆動する。従って、赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204は、同時に発光を開始し、同時に発光している期間を有する。本実施形態では、同時に発光している期間を有するように、各光源201、202、203、204が駆動されるので、充分な輝度が確保され、色割れが発生することがなく、画質が向上される。
【0041】
なお、図5には、赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204が同時に発光している期間を有する例が示されているが、これに限定されず、赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204のうちの少なくとも2つが同時に発光している期間を有していればよい。例えば、拡張光源204は、赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203とは異なるタイミングで発光を開始するように、駆動されてもよい。
【0042】
画像表示部104は、バックライト106、及びバックライト106から入射する光の透過率を変調する液晶パネル105を備える。一般に、バックライト106用の光源には、冷陰極管又は発光ダイオード(LED)等の光源が使用される。本実施形態では、発光輝度の制御が容易であるLED光源をバックライト106の光源として使用し、LED光源をPWM制御により輝度変調している。光源輝度制御信号14は、多原色光源輝度信号11に基づいて生成されたPWM信号である。
【0043】
画像表示部104では、制御部103で生成された駆動信号で液晶パネル105が駆動され、その結果、階調変換部102で生成された変換画像が液晶パネル105に書き込まれる。また、画像表示部104では、タイミング信号15により決められたタイミングで、且つ、制御部103で生成された光源輝度制御信号14に従った輝度で、バックライト106の多原色光源110が発光する。これにより、画像表示部104に、入力画像信号10に応じた画像が表示される。
【0044】
以上のように、本実施形態に係る画像表示装置は、3原色の赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203を含む基本光源200に加えて、赤色光源201の発光ピーク波長と青色光源203の発光ピーク波長との間に発光ピーク波長を有する拡張光源204を備え、入力画像信号10に応じて赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204を輝度変調し、さらに、入力画像信号10の階調値の変換を行うことで、表示画像のコントラスト及び色再現域を向上させることができる。
【0045】
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る画像表示装置を概略的に示している。第2の実施形態に係る画像表示装置は、第1の実施形態と異なり、バックライト106に設定された分割領域毎に画像表示部104を制御する。
【0046】
図7の画像表示装置は、多原色光源輝度設定部101、光源輝度分布算出部607、階調変換部102、制御部103及び画像表示部104を備えている。本実施形態に係る多原色光源輝度設定部101、階調変換部102及び制御部103は、分割領域毎に多原色光源110を制御するために、第1の実施形態で説明した動作とは部分的に異なる動作をする。これら多原色光源輝度設定部101、階調変換部102及び制御部103については、第1の実施形態とは異なる動作を主に説明する。
【0047】
図8は、バックライト106に設定される分割領域の一例を示している。図8では、多原色光源110がマトリクス状に配列されており、バックライト106を分割した分割領域の各々に1つの多原色光源110が含まれている。より具体的には、赤色、緑色及び青色の発光ピーク波長を夫々有する赤色光源201、緑色光源202及び青色光源203、並びに緑色光源202及び青色光源203の発光ピーク波長間のシアンの発光ピーク波長を有する拡張光源204を含む多原色光源110が水平方向に5つずつ、垂直方向に4つずつ配置されており、バックライト106が5×4個の矩形状の分割領域に分割され、各分割領域に1つの多原色光源110が含まれている。
【0048】
なお、分割領域に含まれる多原色光源110の数は1に限定されず、バックライト106は、複数の多原色光源110が1つの分割領域に含まれるように領域分割されてもよい。
【0049】
次に、図7の画像表示装置内の各部を詳細に説明する。
【0050】
図7の画像表示装置では、入力画像信号10は、多原色光源輝度設定部101及び階調変換部102へ入力される。多原色光源輝度設定部101は、バックライト106に設定された分割領域に対応して、入力画像信号10を複数の(例えば5×4個の)分割領域に分割し、分割領域毎に多原色光源110の光源輝度を算出する。入力画像信号10は、多原色光源110の数より多くの画素を有しており、従って、入力画像信号10を分割した分割領域には、複数の画素が含まれる。
【0051】
多原色光源輝度設定部101の動作をより詳細に説明すると、最初に、多原色光源輝度設定部101は、入力画像信号10の色域から画像表示部104で表示可能な色域に、入力画像信号10の階調値の変換を画素毎に行う。具体的には、多原色光源輝度設定部101は、例えば数式(1)に従って、入力画像信号10の階調値から逆ガンマ補正後の値を画素毎に算出し、そして、例えば数式(2)に従って、逆ガンマ補正後の値から三刺激値を画素毎に算出する。
【0052】
次に、多原色光源輝度設定部101は、算出した三刺激値に基づいて多原色光源110の光源輝度を分割領域毎に算出する。具体的には、多原色光源輝度設定部101は、分割領域毎に、算出した三刺激値から最大三刺激値を検出し、例えば数式(3)及び(4)に従って、多原色光源110の消費電力を最小化する条件下で、分割領域毎の最大三刺激値から、その分割領域に対応する多原色光源110の光源輝度を算出し、多原色光源輝度信号11を生成する。従って、本実施形態の多原色光源輝度信号11には、分割領域毎の多原色光源110の光源輝度が含まれる。多原色光源輝度信号11は、光源輝度分布算出部607及び制御部103に送られる。
【0053】
なお、入力画像信号10を複数の分割領域に分割する方法としては、図8に示すような均等に分割する例に限らず、各分割領域の一部が重なるように入力画像信号10に分割領域が設定されてもよい。
【0054】
光源輝度分布算出部607は、分割領域毎に算出された光源輝度に従って全ての多原色光源110が同時に発光した場合のバックライト106の全体の輝度分布(バックライト輝度分布又は光源部輝度分布という)を算出する。バックライト輝度分布は、各多原色光源110内の各光源201、202、203、204が単独で発光した場合の輝度分布を足し合わせることで得られる。
【0055】
図8は、バックライト106内の1つの光源(例えば、赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204のいずれか1つ)が発光した場合の輝度分布(発光輝度分布)を模式的に示す。図8は、説明を簡単にするために、1次元で輝度分布を表現しており、横軸が位置を示し、縦軸が輝度を示している。図8では、横軸の下方に丸で示す位置に光源が設定されており、そのうちの白丸で示す光源が単独で発光した場合の発光輝度分布が示されている。発光輝度分布は、各光源201、202、203、204で異なる。
【0056】
図8から分かるように、発光輝度分布は、近傍の光源位置まで広がりを持つ。このため、多原色光源輝度信号11に従ってバックライト106が点灯した際の輝度に基づいて階調変換部102で階調変換を行うために、光源輝度分布算出部607は、多原色光源輝度信号11に従って発光する各多原色光源110の各光源201、202、203、204の発光輝度分布を足し合わせることで、バックライト輝度分布を算出する。
【0057】
図9は、バックライト106内の複数の光源が発光した場合の輝度分布を模式的に示す。図9は、説明を簡単にするために、1次元で輝度分布を表現している。図9では、横軸の下方に丸で示す位置の全ての光源が発光しており、各光源は、破線で示される個別の発光輝度分布を持つ。これらの発光輝度分布を足し合わせることにより、実線で示される複数の光源による輝度分布が算出される。
【0058】
図8に示すような光源の発光輝度分布は、実際に光源を単独で発光させて、その輝度を測定することで得られる。本実施形態では、測定に基づいて得られた、光源からの距離と輝度との関係を記述したLUT(図10に示される)がROM等の記録媒体に予め格納されている。他の例では、発光輝度分布は、測定に基づいて光源からの距離に関する近似関数として求められ、光源輝度分布算出部607に保持されてもよい。
【0059】
図10は、光源輝度分布算出部607をより詳細に示している。光源輝度分布算出部607では、多原色光源輝度信号11は、光源輝度分布取得部1001に入力される。光源輝度分布取得部1001は、LUT1002から赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204の発光輝度分布を取得する。その後、光源輝度分布取得部1001は、発光輝度分布に、分割領域毎に算出された多原色光源110の光源輝度を掛け合わせることで、図9の実線で示すような輝度分布を分割領域毎に求める。分割領域毎の輝度分布61は、輝度分布合成部1003に送られる。
【0060】
輝度分布合成部1003は、分割領域毎の輝度分布61を足し合わせることで、バックライト輝度分布を算出する。このような処理を、赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204に対して行うことで、バックライト輝度分布を算出し、光源輝度分布信号60を生成する。光源輝度分布信号60は、階調変換部102に入力される。
【0061】
階調変換部102は、光源輝度分布信号60に基づいて、入力画像信号10の3原色の各色の階調値を変換して、変換画像信号12を生成する。
【0062】
第2の実施形態では、多原色光源輝度設定部101で算出された多原色光源110の光源輝度は、入力画像信号10の位置(x,y)毎に異なっている。即ち、多原色光源110の光源輝度は、第1の実施形態でRBL、GBL、BBL、CBLと表したのに対して、位置(x,y)を変数として、RBL(x,y)、GBL(x,y)、BBL(x,y)、CBL(x,y)と表される。
【0063】
最初に、階調変換部102は、多原色光源輝度設定部101と同様にして、入力画像信号10の画素位置(x,y)の階調値L(x,y)、L(x,y)、L(x,y)から色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)を算出する。次に、階調変換部102は、色域変換された三刺激値X(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)及び光源輝度RBL(x,y)、GBL(x,y)、BBL(x,y)、CBL(x,y)でLUT(図示せず)を参照して変換階調値を求める。このLUTには、前述したように、光源輝度と、色域変換された三刺激値と、変換階調値との関係が記述されている。階調変換部102は、上述した処理を入力画像信号10の全ての画素の階調値に対して行い、変換画像信号12を生成する。変換画像信号12は、制御部103に入力される。
【0064】
制御部103は、変換画像信号12と、変換画像信号12を液晶パネル105へ書き込むタイミングを指定する同期信号とを含む駆動信号13を生成する。また、制御部103は、多原色光源輝度信号11に基づいて、バックライト106内の各多原色光源110を実際に発光させるための光源輝度制御信号14を生成し、多原色光源110を発光させるタイミングを指定するタイミング信号15を生成する。より具体的には、制御部103は、多原色光源110内の各光源201、202、203、204が同時に発光している期間を有するように、多原色光源輝度信号11に従った輝度で、これらの光源201、202、203、204を発光させる。駆動信号13は、液晶パネル105に送られ、光源輝度制御信号14及びタイミング信号15は、バックライト106に送られる。
【0065】
本実施形態では、バックライト106の分割領域毎に光源輝度制御信号14が生成される。タイミング信号15は、多原色光源100内の赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204が同時に発光する期間を有するように、発光開始のタイミングを指定する信号である。即ち、本実施形態の制御部103は、図5(a)〜(e)に示したタイミング信号と、赤色光源201、緑色光源202、青色光源203及び拡張光源204の光源輝度制御信号とのタイミングの関係が、分割領域毎に設定されている点以外は、第1の実施形態と同様である。
【0066】
以上の処理により求められた液晶パネル105を駆動するための水平同期信号及び垂直同期信号といった同期信号を含む駆動信号13と、光源輝度制御信号14、タイミング信号15は、画像表示部104へ入力される。
【0067】
上述したように、画像表示部104は、光変調素子部としての液晶パネル105と、液晶パネル105の背面に設置され、多原色光源110を備えたバックライト106を備える。画像表示部104では、制御部103からの駆動信号13で液晶パネルが駆動され、制御部103により出力されたバックライト106の分割領域毎の光源輝度制御信号に従った輝度で、バックライト106の多原色光源110が発光される。このようにして、画像表示部104に、入力画像信号10に応じた画像が表示される。なお、本実施形態では、バックライト106の光源としてLED光源を用いている。
【0068】
以上のように、本実施形態に係る画像表示装置は、バックライト106を複数の分割領域に分割し、分割領域毎にバックライト106を制御することで、第1の実施形態より高コントラストで、且つ、広い色再現域で画像を表示することができる。
【0069】
上述した実施形態に係る画像表示装置においては、高コントラスト及び広い色再現域を実現することができる。
【0070】
上述した実施形態では、画像表示部104が液晶パネル105とバックライト106とを組み合わせた透過型液晶表示装置である例を説明したが、これに限定されず、本開示は、透過型液晶表示装置以外にも種々のタイプの画像表示部に適応可能である。例えば、液晶パネルと、ハロゲン光源等の光源を組み合わせた投射型の画像表示部にも適用可能である。また、画像表示部104は、ハロゲン光源を光源部として、且つ、ハロゲン光源からの光の反射を制御することにより画像の表示を行うデジタルマイクロミラーデバイスを光変調素子として利用する投射型の画像表示部であってもよい。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0072】
10…入力画像信号、11…多原色光源輝度信号、12…変換画像信号、13…変換画像制御信号、14…光源輝度制御信号、15…タイミング信号、20…三刺激値信号、101,601…多原色光源輝度設定部、102,602…階調変換部、103,603…制御部、104,604…画像表示部、105…液晶パネル、106…バックライト、110…多原色光源、201…第1の基本光源、202…第2の基本光源、203…第3の基本光源、204…拡張光源、301…色域変換部、302…参照テーブル(LUT)、303…多原色光源輝度算出部、607…光源輝度分布算出部、1001…輝度分布取得部、1002…参照テーブル(LUT)、1003…輝度分布合成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光ピーク波長を有し白色で発光する基本光源と、前記複数の発光ピーク波長のうち最も短い発光ピーク波長と最も長い発光ピーク波長との間に、前記複数の発光ピーク波長とは異なる発光ピーク波長を有する拡張光源と、を含み、前記基本光源及び前記拡張光源の輝度を所定領域毎に変調可能な光源部と、
駆動信号に従って前記光源部から入射する光の透過率又は反射率を変調する光変調素子部と、
入力画像信号の階調値に基づいて、前記基本光源及び前記拡張光源を発光させる輝度を前記所定領域毎に算出して、光源輝度信号を生成する輝度設定部と、
前記光源輝度信号に従って前記基本光源及び前記拡張光源が発光した場合の光源部輝度分布を算出して、輝度分布信号を生成する輝度分布算出部と、
前記輝度分布信号に基づいて、前記入力画像信号の階調値を変換して、変換画像信号を生成する階調変換部と、
前記変換画像信号に基づいて前記駆動信号を生成し、前記光源輝度信号に基づいて前記光源輝度制御信号を生成し、前記基本光源及び前記拡張光源が同時に発光する期間を有するように、前記基本光源及び前記拡張光源を発光させる制御部と、
を具備することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記基本光源は、赤色、緑色及び青色の各々に対応する発光ピークを有する赤色光源、緑色光源及び青色光源を備え、
前記光源部は、前記赤色光源、前記緑色光源及び前記青色光源の輝度を独立に変調することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記基本光源は、赤色、緑色及び青色に対応する発光ピークを有する白色光源であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記基本光源は、青色及び黄色に対応する発光ピークを有する白色光源であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記輝度設定部は、前記入力画像の色域から予め設定された色域に、前記入力画像信号の階調値を変換して、色域変換画像信号を生成する色域変換部と、前記色域変換画像信号に基づいて、前記基本光源及び前記拡張光源を発光させる輝度を算出して、前記光源輝度信号を生成する光源輝度算出部を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記色域変換部は、前記入力画像信号の色域から、前記基本光源及び前記拡張光源の輝度を変調することにより得られる最大色域に、前記入力画像信号の階調値を変換して、前記色域変換画像を生成することを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記輝度分布算出部は、前記光源輝度信号に従って前記基本光源及び前記拡張光源の各々が発光した場合の発光輝度分布を取得し、取得した発光輝度分布を合成することで前記光源部輝度分布を算出して、前記輝度分布信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項8】
複数の発光ピーク波長を有し白色で発光する基本光源と、前記複数の発光ピーク波長のうち最も短い発光ピーク波長と最も長い発光ピーク波長との間に、前記複数の発光ピーク波長とは異なる発光ピーク波長を有する拡張光源と、を含み、前記基本光源及び前記拡張光源の輝度を変調可能な光源部と、
駆動信号に従って前記光源部から入射する光の透過率又は反射率を変調する光変調素子部と、
入力画像信号の階調値に基づいて、前記基本光源及び前記拡張光源を発光させる輝度を算出して、光源輝度信号を算出する輝度設定部と、
前記光源輝度信号に基づいて、前記入力画像信号の階調値を変換して、変換画像信号を生成する階調変換部と、
前記変換画像信号に基づいて前記駆動信号を生成し、前記光源輝度に基づいて前記光源輝度制御信号を生成し、前記基本光源及び前記拡張光源が同時に発光する期間を有するように、前記基本光源及び前記拡張光源を発光させる制御部と、
を具備することを特徴とする画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−47827(P2012−47827A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187542(P2010−187542)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】