説明

画像視点変換装置、画像視点変換方法、画像視点変換プログラム

【課題】リアルタイムで高精度に視点方向を変えた画像を生成することのできる画像視点変換装置、画像視点変換方法および画像視点変換プログラムを提供する。
【解決手段】GPU14に、視点変換モデルに基づいて作成したメッシュ63a〜63cを作成しておく。メッシュ63a〜63cの各頂点には、テクスチャ座標として視点を変える前の画像の画素の座標と、これに対応する頂点座標として視点方向を変えた後の画像の画素の座標とが設定される。さらに、メッシュ63a〜63cには、メッシュ63a〜63cの各頂点を接続するための面情報が設定される。このメッシュ63a〜63cに、カメラ18a〜18cで撮像された画像61a〜61cをテクスチャとして貼り付け、GPU14の描画処理を実行させる。これにより、GPU14から視点方向を変えた画像64をフレーム毎に得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像視点変換装置、画像視点変換方法、画像視点変換プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のカメラで撮像された画像の視点方向を変えた画像を生成し、これらを合成して一枚の鳥瞰図を生成する技術がある。例えば特許文献1には、このような技術を用いて車両の安全運転を支援するための車両用周囲状況モニタが開示されている。
この他、特許文献2には、鳥瞰図を任意の視点方向で生成することができる画像生成装置、画像生成方法が開示されている。また、特許文献3には、監視用途を主目的として、マッピングテーブルを用いて鳥瞰図を生成することができる画像生成装置、システムまたは画像生成方法が開示されている。
【0003】
一方、最近ではGPU(Graphics Processing Unit)と呼ばれる3次元グラフィックスを処理する専用のハードウエアを備えたデバイスが、CAD(Computer Aided Design)のシステムだけでなくパーソナルコンピュータや家庭用ゲーム機等にも標準で搭載されており、身近に利用されるようになっている。
【0004】
このGPUは、演算処理を並列に実行しているため、CPU(Central Processing Unit)に比べて演算速度が格段に速いという特徴をもつ。また、GPUにはピクセルシェーダ、頂点シェーダといった機能を始め、最近ではジオメトリシェーダといった演算ハードウエアが備わっているものがある。さらに、最近のGPUでは、ピクセルシェーダやジオメトリシェーダ、頂点シェーダといった機能でも、ユーザがプログラムすることができるようになっており、GPUが家庭用ゲーム機等の3次元CG(Computer Graphics)の表現力の向上に寄与している。
【0005】
特に、画素単位で画像処理を行うピクセルシェーダでプログラムすることができる機能は画像処理に適していることから、多くの画像処理アルゴリズムがGPUのピクセルシェーダを用いて実装されてきている。これにより、CPUで画像処理を行っていた場合に比べて処理速度を約数十倍以上高速化することができるものがあり、画像処理にかかるCPUの負荷を減らすことができる。例えば、このピクセルシェーダを用いて、複数のカメラで撮像された画像の視点方向を変え、一枚の鳥瞰図を生成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平3−99952号公報
【特許文献2】特許第3286306号公報
【特許文献3】特許4424031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、各特許文献の画像視点変換方法を用いて視点方向を変えた画像を生成する場合において、GPUのピクセルシェーダで実行するときは、リアルタイムでの処理が可能である。但し、視点方向を変換するための視点変換処理と、例えば回転などの他の幾何変換処理とを組み合わせて行う場合には、一旦処理結果を画像として保存しておくか、ピクセルシェーダの中に他の幾何変換処理を一緒にプログラムしておく必要がある。このため、視点変換処理と他の幾何変換処理とでそれぞれ補間処理をしなければならず、補正された画像の画質が劣化するという問題があった。
【0008】
また、特許文献3の画像視点変換方法を用いて視点方向を変えた画像を生成する場合には、マッピングテーブルを用いた視点変換処理と補間処理とを行う必要があり計算量が膨大となり、多くの処理を要するという問題があった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、リアルタイムで高精度に視点方向を変えた画像を生成することのできる画像視点変換装置、画像視点変換方法および画像視点変換プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像視点変換装置、画像視点変換方法および画像視点変換プログラムは、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明に係る第1の画像視点変換装置は、視点方向を変えた画像を生成する画像視点変換装置であって、前記視点方向を変える前の画像内の点が前記視点方向を変えた画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とするメッシュを作成するメッシュ作成手段と、前記視点方向を変える前の画像をテクスチャとして前記メッシュに貼り付けることにより前記視点方向を変えた画像を生成する視点変換手段と、を備え、前記メッシュ作成手段は、前記視点方向を変える前の画像における座標と前記視点方向を変えた画像における座標とが共に既知の点である特徴点の前記視点方向を変える前の画像における座標と、対応する前記視点方向を変えた画像における座標と、からなる特徴点情報から前記視点方向を変える前の画像における座標と、前記視点方向を変えた画像における座標との関係を表す射影変換パラメータを計算する校正手段と、前記校正手段によって計算された前記射影変換パラメータを用いて、前記視点方向を変える前の画像内の点を前記メッシュの頂点に射影変換する射影変換手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記の画像視点変換装置によれば、メッシュ作成手段がメッシュを作成し、視点変換手段がこのメッシュにカメラ等で撮像した画像をテクスチャとして貼り付けることにより視点方向を変えた画像を得る。つまり、画像の画素単位を直接操作して視点方向を変えた画像を生成するのではなく、視点方向を変えた画像を生成するように作成されたメッシュに、視点方向を変える前の画像が貼り付けられた画像を描画することで視点方向を変えた画像を得る。このため、画素単位での座標変換を直接行うことがなく、リアルタイムで高精度に視点方向を変えた画像を得ることが可能となる。また、視点変換処理と例えば回転などの他の幾何変換処理とを組み合わせて行う場合であっても、まずメッシュに対して他の幾何変換を適用してからテクスチャを貼り付けることにより、画素の補間処理は最後に一度しか発生しないので、画質を劣化させずに画像をリアルタイムに補正することが可能となる。
【0011】
本発明に係る第2の画像視点変換装置は、前記メッシュ作成手段は、前記視点方向を変える前の画像と前記視点方向を変えた画像とで対応する点の各座標を示す頂点情報を設定する頂点情報設定手段を備えることを特徴とする。
上記の画像視点変換装置によれば、前記視点方向を変えた画像を生成する前の画像内の点とそれに対応する前記メッシュの頂点との対応関係を頂点バッファに設定しておくことが可能となる。
【0012】
本発明に係る第3の画像視点変換装置は、前記メッシュ作成手段は、前記頂点情報が設定される頂点バッファを確保する頂点バッファ確保手段を備え、前記頂点情報設定手段は、前記頂点バッファに前記頂点情報を設定する。
上記の画像視点変換装置によれば、頂点バッファに設定された視点方向を変えた画像を生成する前の画像内の点とそれに対応するメッシュの頂点との対応関係を基にメッシュを作成することが可能となる。又、視点方向を変える前の画像の一部又は全部をテクスチャとしてメッシュに貼り付ける際に、前記テクスチャを前記メッシュのどの部分に貼り付けるべきかの対応関係を保持しておくことが可能となる。
【0013】
本発明に係る第4の画像視点変換装置は、前記メッシュ作成手段は、前記メッシュの頂点同士の接続関係を示す面情報を設定する面情報設定手段を備えることを特徴とする。
上記の画像視点変換装置によれば、頂点同士の接続関係とから成る、画像視点変換するために用いるメッシュを作成することが可能となる。
本発明に係る第5の画像視点変換装置は、前記メッシュ作成手段は、前記面情報が設定されるインデクスバッファを確保するインデクスバッファ確保手段を備え、前記面情報設定手段は、前記インデクスバッファに前記面情報を設定する。
【0014】
上記の画像視点変換装置によれば、インデクスバッファを使用しない場合には、同一の頂点の頂点情報を複数回頂点バッファに登録する必要があるが、インデクスバッファを用いて面情報を表現すれば、同一の頂点の頂点情報は1つだけ登録すれば良い。例えば、メッシュを構成する複数の三角形のうち、隣り合う2つの三角形の頂点の数は全部で6つである。但し、三角形の3つの頂点のうち、2つの頂点は同じであるので、インデクスバッファを用いて4つの頂点のみの頂点情報を登録すれば良い。
【0015】
本発明に係る第6の画像視点変換装置は、前記メッシュ作成手段は、予め作成され記憶してある前記メッシュを読み込んでくるデータ取得手段を備えることを特徴とする。
上記の画像視点変換装置によれば、多くの3次元グラフィックスのAPI(Application Program Interface)関数で少なくとも頂点バッファを含むメッシュオブジェクトを作成しておくことができるため、後からメッシュオブジェクトを読み出すことが可能となる。まずメッシュオブジェクトを作成し、ファイル等に保存しておく。そして、メッシュオブジェクトをファイルから読み出す処理に置き換えて実行することで、初期設定処理を容易にして視点変換処理を行うことが可能となる。
【0016】
本発明に係る第7の画像視点変換装置は、前記視点変換手段は、前記視点方向を変える前の複数の画像を前記テクスチャとして少なくとも1つの前記メッシュに貼り付けることにより前記複数の画像の一部または全部の前記視点方向をそれぞれ変えた画像を生成することを特徴とする。
上記の画像視点変換装置によれば、視点変換手段が、視点方向を変える前の複数の画像をテクスチャとしてメッシュに貼り付けることにより視点方向がそれぞれ変化した画像、例えば鳥瞰図を生成する。視点方向を変えて鳥瞰図を生成するための処理と、他の幾何変換処理とを組み合わせても、まずメッシュに対して他の幾何変換を適用してからテクスチャを貼り付けることにより、画素単位の補間処理は最後に一度しか発生しない。このため、画質の劣化を抑えて鳥瞰図を生成することが可能となる。
【0017】
本発明に係る第8の画像視点変換装置は、前記頂点情報設定手段は、さらに色に関する情報を前記頂点情報として設定することを特徴とする。
上記の画像視点変換装置によれば、頂点情報設定手段が、画像が重複する部分では、メッシュの頂点に色に関するパラメータを合わせて設定する。これにより、この色に応じて、メッシュを頂点単位でグループ分けし、グループごとに画素を重ね合わせる比率を変えることで、複数の画像から例えば一枚の鳥瞰図を生成する際の処理を容易に行うことが可能となる。
【0018】
本発明に係る第9の画像視点変換装置は、前記面情報設定手段は、さらに色に関する情報を前記面情報として設定することを特徴とする。
上記の画像視点変換装置によれば、前記面情報設定手段が、画像が重複する部分では、メッシュの面に例えばアンビエント色、スペキュラ色、ディフューズ色、エミッシブ色、テクスチャ等の質感(マテリアル)に関するパラメータを合わせて設定する。これにより、色と質感とに応じて、メッシュを面単位でより詳細にグループ分けし、グループごとに画素を重ね合わせる比率を変えることで、複数の画像から例えば一枚の鳥瞰図を生成する際の処理をより容易に行うことが可能となる。
【0019】
本発明に係る第10の画像視点変換装置は、GPUを備え、前記視点変換手段は、前記GPUのテクスチャマッピング処理を利用して前記視点方向を変えた画像を生成するようになっていることを特徴とする。
上記の画像視点変換装置によれば、視点方向を変えるために用いるメッシュを画像処理専用のハードウエアであるGPUに与えておき、GPUのテクスチャマッピング処理を利用してリアルタイムで高精度に画像の視点方向を変えることが可能となる。
【0020】
本発明に係る第11の画像視点変換装置は、前記メッシュ作成手段は、前記視点方向を変える前かつレンズ歪みを除去する前の画像内の点が、前記視点方向を変えたかつ前記レンズ歪みを除去した画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とする画面全部または一部のメッシュを作成することを特徴とする。
上記画像視点変換装置によれば、一のメッシュでレンズ歪みの解消と視点変換の両方が可能となり、計算コストを抑えながらレンズ歪みが少なく、且つ、視点変換後の画像を得ることが可能となる。
【0021】
本発明に係る画像視点変換方法は、視点方向を変えた画像を生成する画像視点変換方法であって、メッシュ作成手段が、前記視点方向を変える前の画像内の点が前記視点方向を変えた画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とするメッシュを作成するメッシュ作成ステップと、視点変換手段が、前記視点方向を変える前の画像をテクスチャとして前記メッシュに貼り付けることにより前記視点方向を変えた画像を生成する視点変換ステップと、を有し、前記メッシュ作成ステップは、校正手段が、前記視点方向を変える前の画像における座標と前記視点方向を変えた画像における座標とが共に既知の点である特徴点の前記視点方向を変える前の画像における座標と、対応する前記視点方向を変えた画像における座標と、からなる特徴点情報から前記視点方向を変える前の画像における座標と、前記視点方向を変えた画像における座標との関係を表す射影変換パラメータを計算する校正ステップと、射影変換手段が、前記校正ステップによって計算された前記射影変換パラメータを用いて、前記視点方向を変える前の画像内の点を前記メッシュの頂点に射影変換する射影変換ステップと、を有することを特徴とする。
上記の画像視点変換方法によれば、この画像視点変換方法で動作する第1の画像視点変換装置と同じ作用を得ることが可能となる。
【0022】
本発明に係る画像視点変換プログラムは、コンピュータで視点方向を変えた画像を生成する画像視点変換プログラムであって、コンピュータを、前記視点方向を変える前の画像内の点が前記視点方向を変えた画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とするメッシュを作成するメッシュ作成手段、前記視点方向を変える前の画像をテクスチャとして前記メッシュに貼り付けることにより前記視点方向を変えた画像を生成する視点変換手段として機能させると共に、前記メッシュ作成手段においては、前記視点方向を変える前の画像における座標と前記視点方向を変えた画像における座標とが共に既知の点である特徴点の前記視点方向を変える前の画像における座標と、対応する前記視点方向を変えた画像における座標と、からなる特徴点情報から前記視点方向を変える前の画像における座標と、前記視点方向を変えた画像における座標との関係を表す射影変換パラメータを計算する校正手段、前記校正手段によって計算された前記射影変換パラメータを用いて、前記視点方向を変える前の画像内の点を前記メッシュの頂点に射影変換する射影変換手段として機能させるためのプログラムである。
上記の画像視点変換プログラムによれば、コンピュータのハードディスク等に画像視点変換プログラムをインストールしておき、コンピュータに画像視点変換プログラムに従って処理を実行させることによって、第1の画像視点変換装置と同じ作用を得ることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、画像の画素を直接操作して視点方向を変えた画像を生成するのではなく、例えばGPUに視点方向を変えた画像を生成することができるようなメッシュを作成しておき、このメッシュに画像をテクスチャとして貼り付けることによって、視点方向を変えた画像を生成する。このため、画像の視点方向を変えた画像を生成する処理と、例えば画像を回転する等の他の幾何変換処理とを組み合わせて行う場合であっても、まずメッシュに対して他の幾何変換を適用してからテクスチャを貼り付けることにより、補間処理は最後に1度しか発生しない。これにより、画質の劣化を抑えることができる。さらに、リアルタイムで高精度に視点方向を変えた画像を生成することができる。
【0024】
また、視点変換による変形が少ない部分では、メッシュの頂点数を減らすことにより、GPUの処理負荷や処理時間を軽減することができる。
また、頂点バッファおよびインデクスバッファを含むメッシュオブジェクトをファイルに保存しておき、初期設定でファイルからメッシュを読み出すことにより、初期設定にかかる手間を省くことができる。
また、画像が重複する部分では、メッシュの頂点、面に色に関する情報を合わせて設定しておくことで、メッシュをグループ分けし、グループごとに画素を重ね合わせる比率を変えて、複数の画像から一枚の画像を生成する際の処理をより容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施形態に係る画像視点変換装置10の装置構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30の機能構成を示すブロック図である。
【図3】カメラ18a〜18cが設置されたオフィス51の室内を上部から見たイメージである。
【図4】カメラ18a〜18cで撮像された画像であるカメラ画像61a〜61cを示すイメージである。
【図5】カメラ画像61a〜61cの視点変換対象領域62a〜62cを示すイメージである。
【図6】視点変換対象領域62a〜62cに対応するメッシュ63a〜63cを示すイメージである。
【図7】メッシュ63aによって視点変換対象領域62aから視点方向を変えた画像64aを生成する過程を示す模式図である。
【図8】視点方向を変えた画像64a〜64cを合成したオフィス51の鳥瞰図64を示すイメージである。
【図9】メッシュ63a〜63cに設定される頂点情報を示した模式図である。
【図10】メッシュ63a〜63cに設定される面情報を示した模式図である。
【図11】第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30による視点変換処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図12】第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80の機能構成を示すブロック図である。
【図13】第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80によるメッシュ63a〜63cを作成する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等の構成要素は同一の符号によって示す。
(画像視点変換装置10の装置構成)
まず、図1を参照して、本実施形態に係る画像視点変換装置10の装置構成を説明する。図1は、本実施形態に係る画像視点変換装置10の装置構成を示すブロック図である。
【0027】
図1に示す画像視点変換装置10は、CPU11、メモリ(ROM;Read Only Memory、RAM;Random Access Memory)12、ハードディスクドライブ13、GPU14、マウス15、キーボード16、ディスプレイ17およびカメラ18a〜18cを備えて構成される。
CPU11は、ハードディスクドライブ13に保存されている各種のプログラムを実行することによって、プログラムに従って各計算処理やデータ処理を行い、各部を統括して制御するものである。
【0028】
メモリ12は、CPU11やGPU14が直接読み書きすることができ、例えば画像データやユーザからの指示データを一時的に記憶するものである。
ハードディスクドライブ13は、例えば画像視点変換装置10で視点方向を変えた画像を生成するための画像視点変換プログラム30がインストールされたり、画像視点変換プログラム30で生成された画像や画像視点変換プログラム30を実行する上で必要な各種の設定ファイルを保存したりするものである。
【0029】
GPU14は、CPU11に代わり、画像データの処理を行う専用の装置である。GPU14に限定されないが、GPU14を用いることによりCPU11のみで画像データを処理するよりも、より高速に処理を行うことができる。
マウス15およびキーボード16は、ユーザが視点変換処理の設定画面を操作したり、カメラ18a〜18cの撮像方向や撮像範囲を設定したりするために用いるものである。
ディスプレイ17は、視点方向を変えた画像を表示したり、画像視点変換プログラム30の設定画面を表示したりするものである。
【0030】
カメラ18a〜18cは、画像視点変換装置10で処理するための画像を撮像するためのものである。本実施形態に係る画像視点変換装置10において、カメラ18a〜18cは動画を撮像するものであるが、静止画を撮像するものであっても良い。また、カメラ18a〜18cの種類は、例えばUDP(User Datagram Protocol)のプロトコルを用いて画像を送信するネットワークカメラとして説明する。
本実施形態に係る画像視点変換装置10は、ハードディスクドライブ13にインストールされた画像視点変換プログラム30をオペレーティングシステム上で実行する。この画像視点変換プログラム30には、オフィスや駐車場、店舗等の監視場所に設置されたカメラ18a〜18cで撮像された画像が入力される。
【0031】
(第1実施形態)
(画像視点変換プログラム30の機能構成)
次に、図2を参照して、第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30の機能構成を説明する。図2は、第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30の機能構成を示すブロック図である。
図2に示す画像視点変換プログラム30は、頂点バッファ確保部31、頂点情報設定部32、インデクスバッファ確保部33、面情報(インデクス情報)設定部34、画像入出力部35、テクスチャ設定部36、描画機能実行部37、校正部38および射影変換部39を備えて構成される。
【0032】
頂点バッファ確保部31は、GPU14に頂点情報を設定するための頂点バッファを確保するための処理を行う。ここで、頂点情報とは、具体的には、視点方向を変える前の画像内の点とメッシュの頂点との対応関係であり、具体的には、どのメッシュの頂点がどの視点方向を変える前の画像内の点を後述する射影変換した点に該当するのかを示す情報である。なお、視点方向を変える前の画像内の点は任意の点で良い。
【0033】
頂点情報設定部32は、頂点バッファ確保部31によって確保された頂点バッファに頂点情報を設定するための処理を行う。また、頂点情報設定部は、メッシュをグループ分けする際に必要となる色のパラメータを合わせて設定するための処理を行う。
インデクスバッファ確保部33は、GPU14にメッシュの頂点同士の接続関係を示す面情報を設定するためのインデクスバッファを確保する処理を行う。この面情報は、インデクス(頂点番号)の集まりから成る。
面情報設定部34は、インデクスバッファ確保部33によって確保されたインデクスバッファに頂点番号(i,j,k)を面情報として設定するための処理を行う。また、面情報設定部34は、メッシュをグループ分けする際に必要となる色のパラメータを合わせて設定するための処理を行う。
【0034】
画像入出力部35は、カメラ18a〜18cで撮像された画像を入力し、画像をGPU14に渡すためにテクスチャ設定部36に出力する。カメラ18a〜18cで撮像された画像が圧縮されている場合、画像入出力部35は、デコードを行い、ビットマップ形式の画像に変換し、そのビットマップ形式の画像をテクスチャ設定部36に出力する。また、画像入出力部35は、GPU14で視点方向を変えた画像を受け取り、例えば画像ファイルとしてハードディスクドライブ13等に出力するための処理を行う。
テクスチャ設定部36は、GPU14に設定された頂点情報と面情報とから成る後述するメッシュに、画像入出力部35から入力された視点方向を変える前の画像をテクスチャとして貼り付けるための設定処理を行う。
【0035】
描画機能実行部37は、カメラ18a〜18cで撮像された3枚の画像の視点方向を変えた後の画像から、一枚の鳥瞰図を得るために、メッシュに視点方向を変える前の画像が貼り付けられている画像を、GPU14に描画させるための描画処理を実行させる。なお、GPU14で生成された視点方向を変えた画像は、ディスプレイ17に出力するのみならず、例えばハードディスクドライブ13等にファイルとして保存することもできる。また、必要に応じて画像を加工することもできる。
【0036】
校正部38は、視点方向を変える前の画像における座標と、視点方向を変えた画像における座標とが共に既知である4つ以上の特徴点から、両者の関係を表す射影変換パラメータを計算する。
射影変換部39は、校正部38により計算された射影変換パラメータを視点を変える前の画像における座標に適用して、視点を変える前の画像における座標に対応する、視点を変えた後の画像における座標を生成する。
【0037】
なお、本実施形態に係る画像視点変換プログラム30においては、頂点バッファ確保部31、頂点情報設定部32、インデクスバッファ確保部33、面情報設定部34、校正部38および射影変換部39から成る処理部が、メッシュ作成手段(ステップS101,S102)として機能する。また、画像入出力部35、テクスチャ設定部36および描画機能実行部37から成る処理部が、視点変換手段(ステップS103〜S106)として機能する。そして、画像視点変換プログラム30により、画像視点変換装置10で視点方向を変えた画像を生成するための視点変換処理が実行される。
【0038】
(視点変換処理の方法)
次に、 図3〜図8を参照して、画像視点変換プログラム30による視点変換処理の流れを説明する。
図3は、カメラ18a〜18cが設置されたオフィス51の室内を上部から見たイメージである。
図3に示すオフィス51の室内には、3台のカメラ18a〜18cが設置されている。また、オフィス51の室内には、ロッカーや机等が置かれている。このため、カメラ18a〜18cの視界の一部が遮られている。よって、カメラ18a〜18cは、3台でオフィス51の室内の全体を監視することができるような位置に設置されている。そして、オフィス51の室内の全体を監視し易い鳥瞰図を生成するため、画像視点変換プログラム30による視点変換処理により、3台のカメラ18a〜18cで撮像された複数の画像からそれぞれ視点方向を変えた画像を生成する。
【0039】
次に、図4は、カメラ18a〜18cで撮像された画像であるカメラ画像61a〜61cを示すイメージである。
図4(a)はカメラ18aで撮像されたカメラ画像61aを示すイメージであり、図4(b)はカメラ18bで撮像されたカメラ画像61bを示すイメージであり、図4(c)はカメラ18cで撮像されたカメラ画像61cを示すイメージである。
図4(a)〜(c)に示すような3つのカメラ画像61a〜61cが、画像視点変換プログラム30に入力される。この3つのカメラ画像61a〜61cによって、オフィス51の室内の全体の様子を監視することができる。但し、これらのカメラ画像61a〜61cには、ロッカーや机等が置かれているため人が立ち入らない部分が含まれている。また、3つの画像を合成して1枚の鳥瞰図とする場合、これらのカメラ画像61a〜61cには、同じ部分が重複されて撮像される。このため、カメラ画像61a〜61cの全体のうち、監視に必要な部分だけ切り出して視点方向を変える。この部分を、視点変換対象領域とする。
【0040】
図5は、カメラ画像61a〜61cの視点変換対象領域62a〜62cを示すイメージである。
図5(a)はカメラ画像61aの視点変換対象領域62aを示すイメージであり、図5(b)はカメラ画像61bの視点変換対象領域62bを示すイメージであり、図5(c)はカメラ画像61cの視点変換対象領域62cを示すイメージである。
例えば、図5(a)に示すカメラ画像61aのうち、頂点a〜gをもつ多角形である視点変換対象領域62aとする。同様に、図5(b)に示すカメラ画像61bのうち、視点変換対象領域62bとする。また、図5(c)に示すカメラ画像61cのうち、視点変換対象領域62cとする。
【0041】
この視点変換対象領域62a〜62cは、視点変換対象領域62a〜62c以外の部分に面を作成しないようにメッシュを作成することで決まる。または、一旦カメラ画像61a〜61cの画像全体のメッシュを作成した後、メッシュを編集して視点変換対象領域62a〜62c以外にある面を削除しても良い。頂点を作成しても、面を作成しなければ、その部分は視点変換対象領域とならず表示されることがない。
【0042】
また、この視点変換対象領域62a〜62cによってオフィス51の室内の全体を監視することができるように、視点変換対象領域62a〜62cを選択する必要がある。なお、視点変換対象領域62a〜62cに棚や机等が置かれているため人が立ち入らない部分が含まれていても良いが、視点変換対象領域62a〜62cはその領域がなるべく鮮明に映っているカメラ画像61a〜61cから選ぶのが好ましい。また、必要に応じて、1つのカメラ画像の中に複数の視点変換対象領域があったり、様々な形の視点変換対象領域があったりしても良い。また、カメラ画像の全体を視点変換対象領域としても良い。
【0043】
次に、視点変換対象領域62a〜62cを合成して鳥瞰図を生成するため、視点変換対象領域62a〜62cの視点方向をそれぞれ変えた画像を生成する。そこで、画像視点変換プログラム30は、視点変換対象領域62a〜62cに対応するメッシュ63a〜63cをGPU14に作成する。そして、画像視点変換プログラム30は、そのメッシュ63a〜63cに、画像視点変換プログラム30に入力された視点変換対象領域62a〜62cの画像を描画することで、視点方向を変えた画像を生成する。
【0044】
図6は、視点変換対象領域62a〜62cに対応するメッシュ63a〜63cを示すイメージである。
図6(a)は、視点変換対象領域62aに対応するメッシュ63aを示すイメージである。図6(b)は、視点変換対象領域62bに対応するメッシュ63bを示すイメージである。図6(c)は、視点変換対象領域62cに対応するメッシュ63cを示すイメージである。
例えば、図6(a)に示すメッシュ63aの頂点a〜gは、図5(a)に示した視点変換対象領域62aの頂点a〜gにそれぞれ対応している。これらのメッシュ63a〜63cは、面を全て複数の三角形の集まりで表したものであり、視点を変える方向や視点を変える量等に合わせて視点変換対象領域62a〜62cが伸縮した形であると考えることができる。
【0045】
メッシュ63a〜63cを形成する三角形の数や形は、任意であって良い。視点変換対象領域62a〜62cの大きさ、視点方向を変える向きや量等が異なるため、メッシュ63a〜63c自体の形や、メッシュ63a〜63cを構成する三角形の数や形はそれぞれ異なる。例えば、視点方向による変形が比較的少ない部分では、視点変換による変形が多い部分よりも三角形の大きさを大きくし、数を少なくすることで、GPU14の処理負荷を軽減することもできる。
また、視点変換対象領域62a〜62cの画像には、カメラ18a〜18cのレンズによるレンズ歪みが生じている場合がある。特に、カメラ18a〜18cに広角レンズ等を装着している場合には、レンズ歪みが大きくなる。このような場合、視点変換処理と一緒にレンズ歪みを補正することができるように、メッシュを作成すると良い。
【0046】
次に、図7は、メッシュ63aによって視点変換対象領域62aから視点方向を変えた画像64aを生成する過程を示す模式図である。
図7(a)に示すように、画像視点変換プログラム30は、GPU14に作成されたメッシュ63aに、視点変換対象領域62aの画像をテクスチャとして貼り付けた描画処理を実行させる。すると、図7(b)に示すように、メッシュ63a上に視点方向を変えた画像64aが得られる。同様に、画像視点変換プログラム30は、メッシュ63b,63cに視点変換対象領域62b,62cの画像をテクスチャとして貼り付け、GPU14に描画処理を実行させる。
【0047】
上述したように、画像視点変換プログラム30は、メッシュ63a〜63cに視点変換対象領域62a〜62cが貼り付けられている画像をGPU14に描画させることで、視点方向を変えた画像を生成する。この処理は、例えばコンピュータグラフィクス上で、立体的な無地な商品の箱の表面に、商品パッケージの絵柄写真をテクスチャとして貼り付け、絵柄写真が貼り付けられた商品の箱の画像を生成するのと同じである。このような方法を応用して、画像視点変換プログラム30は、視点方向を変えた画像64aを生成している。つまり、メッシュ63a〜63cは、視点変換対象領域62a〜62cが貼り付けられさえすれば、視点方向を変えた画像が得られるようにできている。
【0048】
次に、図8は、視点方向を変えた画像64a〜64cを合成したオフィス51の鳥瞰図64を示すイメージである。
図8に示す鳥瞰図64の基になっている視点方向を変えた画像64a〜64cは、視点変換対象領域62a〜62cの画像をメッシュ63a〜63cにそれぞれ貼り付けて得られたものである。
視点変換対象領域62a〜62cの画像をテクスチャとして貼り付け、GPU14の描画処理をすることで、オフィス51を上部から見た1枚の鳥瞰図64が完成する。
【0049】
なお、視点方向を変えた画像64a〜64cを合成して1枚の鳥瞰図64とする際に、さらに鳥瞰図64を拡大縮小したり、回転したりする等の幾何変換処理を行うこともできる。これらの処理を行う際に必要な幾何変換に関する具体的な操作は、GPU14の種類によって異なる。例えば、ユーザーがプログラムすることが可能な頂点シェーダ、ジオメトリシェーダ、ピクセルシェーダ等の機能が提供されるGPUでは、これらの幾何変換を実行するための各プログラムを必要なものだけGPUに設定しておく必要がある。
画像視点変換プログラム30は、GPU14で描画処理が終了すると、鳥瞰図64がGPU14からディスプレイ17等に出力される。
【0050】
(メッシュ63a〜63cの作成方法)
次に、図9および図10を参照して、メッシュ63a〜63cを作成する流れを説明する。図9は、メッシュ63a〜63cに設定される頂点情報を示した模式図である。図10は、メッシュ63a〜63cに設定される面情報を示した模式図である。
なお、ここでは、メッシュ63a〜63cと形状は異なるが、メッシュ71をメッシュ63a〜63cと同じものとして説明する。
視点方向を変える前の画像72と、視点方向を変えた画像73とにおいて、座標(0,0)を原点とし、横方向をx軸とし、縦方向をy軸とする。また、視点方向を変える前の画像72には、視点変換対象領域74が設定されている。なお、オフィス51のうちの監視したい領域の床面全体に、市松模様のシートが敷かれているものとする。これは、特徴点の視点方向を変える前の画像72での座標と、対応する視点方向を変えた画像73での座標を設定する際の目安となるものである。
【0051】
シートの市松模様を構成する黒と白との各パターンの形状は既知の形状であれば良く、本実施形態では黒と白と共に正方形で、大きさは一定とした。また、視点方向を変えた画像73で、各パターンの辺と各座標軸とがそれぞれ平行になっている。
そして、市松模様を構成する黒と白の各パターンの頂点を特徴点とする。例えば、各パターンの正方形の一辺当たりの長さを基準にして、視点方向を変える前の画像72の画素の座標(uα,vα)、視点方向を変えた画像73の画素の座標(xα,yα)を設定する。
【0052】
なお、市松模様のシートの代わりに、例えばオフィス51に置かれているロッカー机の位置を基準にして座標を設定することもできる。但し、市松模様のパターンが正方形であるので、この正方形の頂点を特徴点として取り出し易い。また、視点方向を変える前の画像72の画素の座標(uα,vα)は、画素をさらに細分化したサブピクセルの精度で設定するのが好ましい。
【0053】
具体的に、図9では、特徴点の一つである特徴点Aの視点方向を変える前の画像72の画素の座標(uα,vα)として、(175,375)が設定されている。さらに、視点方向を変えた画像73の画素の座標(xα,yα)として、(100,375)が設定されている。また、別の特徴点Bには、視点方向を変える前の画像72の座標(uα,vα)として、(825,620)が設定されている。さらに、視点方向を変えた画像73の画素の座標(xα,yα)として、(800,600)が設定されている。なお、本実施形態に係る画像視点変換装置10のように、複数台のカメラ18a〜18cを用いる場合であっても、視点方向を変えた画像73の画素の座標(xα,yα)は、同一の座標系のものを用いる。
【0054】
また、視点方向を変えた画像73の画素の座標(xα,yα)と視点方向を変える前の画像72の座標(uα,vα)とは射影変換の関係にあるため、射影変換のパラメータh11,h12,h13,h21,h22,h23,h31,h32,h33とすると、視点方向を変えた画像73の画素の座標(xα,yα)の座標値xα,yαを数1に示すように表すことができる。
【0055】
【数1】

【0056】
校正部38は、射影変換のパラメータh11,h12,h13,h21,h22,h23,h31,h32,h33を視点方向を変えた画像73の画素の座標(xα,yα)と視点方向を変える前の画像72の座標(uα,vα)に基づいて算出する。但し、射影変換のパラメータh11,h12,h13,h21,h22,h23,h31,h32,h33を定数倍しても同一の射影変換の関係にあるため、実質的な自由度は8である。また、頂点を1つ表すのにあたり、数1で示したように関係式が2つ必要である。このため、射影変換のパラメータh11,h12,h13,h21,h22,h23,h31,h32,h33を全て決定す
るには、1つの画像から特徴点を少なくとも4つ取り出せるように、カメラ18a〜18cで市松模様のシートを撮像する必要がある。
さらに、各特徴点は、数2に示すような関係にある。
【0057】
【数2】

【0058】
但し、Ah=0とする。このため、行列Aと、行列Aの転置行列ATとの積であるATAの最小固有値に対応する単位固有ベクトルを求めれば、射影変換のパラメータh11,h12,h13,h21,h22,h23,h31,h32,h33が決定する。この後、さらに非線形最適化を行っても良い。
射影変換部39は、校正部38によって設定された射影変換のパラメータを、視点方向を変える前の画像内の点に適用し、射影変換を行うことで、メッシュの頂点を作成する。なお、射影変換を行うタイミングは、メッシュを作成する前に限らず、メッシュを作成して、そのメッシュにテクスチャを画像をテクスチャとして貼り付ける前であれば良い。
【0059】
図9において、特徴点Aを射影変換することによって作成されたメッシュの頂点を頂点A、特徴点Bを射影変換することによって作成されたメッシュの頂点を頂点Bとしている。
そして、頂点情報設定部32は、頂点バッファ確保部31によって確保された頂点バッファに頂点情報、つまり、視点方向を変える前の画像内の点とメッシュの頂点との対応関係を設定する。
【0060】
なお、視点変換前の画素座標を基準にして、それに対応する視点変換後の画素座標を与える方法と、視点変換後の画素座標を基準にして、それに対応する視点変換前の画素座標を与える方法の2通りがある。前者の場合、視点変換前の画素座標が整数値であるが、それに対応する視点変換後の画素座標は必ずしも整数値になるとは限らない。逆に後者の場合は視点変換後の画素座標は整数値であるが、それに対応する視点変換前の画素座標は必ずしも整数値になるとは限らない。後者の方が処理精度の点において若干優れているが、本発明は両者のうちどちらの方法を用いても良い。
【0061】
さらに、図10に示すように、メッシュ71を形成する三角形の各頂点には、頂点番号が設定される。一例として、三角形の各頂点には、頂点0〜220の整数値である頂点番号が一意に設定されている。図10に示すように頂点番号が設定されている場合、三角形74の面情報はその3つの頂点番号から(0,17,18)となる。これにより、頂点番号0の頂点と頂点番号17の頂点と頂点番号18の頂点との接続関係が示される。同様に、三角形75の面情報は(0,18,1)となる。これらの面情報は、「0,17,18,0,18,1,……」のような順番でインデクスバッファに格納される。一般的に、3次元グラフィックスでは、頂点番号が格納される順番によって描画する面の表裏を判別し、裏面には描画を行わない。このため、頂点番号が格納される順番を「時計回り・反時計回り」のように決めておく必要がある。
【0062】
なお、三角形74,75の頂点の数は全部で6つであるが、三角形74,75の頂点のうち、頂点番号の0と18が設定されている頂点は同じである。このため、メッシュ63a〜63cを作成する際にインデクスバッファにはメッシュの頂点1箇所につき1つだけ頂点番号を登録すればよい。
さらに、視点方向が異なる複数の画像から、視点方向が同一である1つの画像を生成する際、画像が重複する部分に対応するメッシュの頂点に、例えば「赤」、「黄」、「青」等の色に関するパラメータを合わせて設定しておいても良い。なお、色に関するパラメータには、アルファ値が含まれていても良い。この色のパラメータに応じて、メッシュを幾つかのグループに分けることができる。そして、このグループごとに、複数の画像の画素同士を重ね合わせる比率を変えるようにすることで、複数の画像から1枚の鳥瞰図を生成する際に処理が容易となる。また、頂点に設定した色に関するパラメータとは別に、メッシュの面に、色の反射度や、光沢度、拡散度等に関するパラメータを組み合わせて設定しても良い。例えば「アンビエント色」、「スペキュラ色」、「ディフューズ色」、「エミッシブ色」、「テクスチャ」等の質感(マテリアル)に関する属性パラメータを、頂点に設定した色に関するパラメータとは別に設定することもできる。なお、頂点と同様、質感(マテリアル)に設定した色に関するパラメータにも、アルファ値が含まれていても良い。質感に関する属性パラメータを組み合わせて設定することで、より詳細に複数の画像の画素同士を重ね合わせる比率を変えることができ、複数の画像から1枚の画像を生成する際の処理をより行い易くすることができる。
【0063】
このように、画像視点変換プログラム30による視点変換処理では、視点変換モデルとなるメッシュ63a〜63cをGPU14に与えておく。そして、従来技術のように画像を画素単位で直接操作して視点方向を変えた画像を生成するのではなく、そのメッシュ63a〜63cを用いて描画処理を行うことで、視点方向を変えた画像64a〜64cを得るものである。
【0064】
(画像視点変換プログラム30による視点変換処理の全体の流れ)
続いて、図11を参照して、第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30による視点変換処理の全体の流れを説明する。図11は、第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30による視点変換処理の全体の流れを示すフローチャートである。
図11に示すように、まず頂点バッファ確保部31、頂点情報設定部32、インデクスバッファ確保部33、面情報設定部34、校正部38および射影変換部39は、GPU14にメッシュ63aを作成する(ステップS101)。各部は、GPU14にメッシュ63aを作成したら、同様にGPU14に他のメッシュ63b,63cを作成する(ステップS102のNO)。
【0065】
GPU14にメッシュ63a〜63cを全て作成したら(ステップS102のYES)、画像入出力部35は、カメラ18aで撮像された画像61aを入力する(ステップS103)。
次に、テクスチャ設定部36は、画像61aをテクスチャとして設定する(ステップS104)。続いて、カメラ18b,18cで撮像された画像61b,61cを入力し、同様に上述した各処理を繰り返す(ステップS105のNO)。
【0066】
カメラ18a〜18cで撮像された画像61a〜61cに対して全て処理が終わったら(ステップS105のYES)、描画機能実行部37は、視点方向を変えた画像を得るためにGPU14に描画を実行させる(ステップS106)。以降、各部はステップS103〜ステップS106の各処理を繰り返す。
なお、図11に示す視点変換処理のうちステップS101,S102の各処理は、初期設定処理である。このため、これらの各処理は、視点変換処理を開始する前に一度だけ行っておけば良く、画像を入力する度に行う必要はない。
【0067】
また、図11に示す視点変換処理のうちステップS103〜S106の各処理は、視点変換処理が必要なときに実行することができる処理である。画像視点変換装置10が処理する画像は、静止画ではなくカメラ18a〜18cから出力された動画であっても良い。このため、フレーム毎に画像が少しずつ変化する。このため、画像視点変換装置10は、フレーム単位で画像が入力される度に入力した画像をテクスチャとして設定し、GPU14の描画処理を実行させて画像視点変換の処理を行うことで、動画であっても視点方向を変えた画像をリアルタイムに得ることができる。
【0068】
なお、本実施形態に係る画像視点変換装置10では、UDPのプロトコルを用いて映像を送信するネットワークカメラを用いるため、UDPの画像を入力したときに発生する着信イベントのイベントハンドラに、ステップS103〜S106の各処理を定義しておく。これにより、カメラ18a〜18cから画像が入力される度にステップS103〜S106の各処理を実行し、視点方向を変えた画像が動画として表示される。
【0069】
(画像視点変換プログラム30によるメッシュ63a〜63cを作成する処理の流れ)
次に、第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30によるステップS101のメッシュ63a〜63cを作成する処理の流れを詳細に説明する。
まず、校正部38は、図9の符号74で示すような床面上に描かれた市松模様のパターンを撮影することにより、視点方向を変える前の画像における座標と、視点方向を変えた画像における座標とが共に既知の特徴点を4つ以上取得し、特徴点情報として設定する。
次に、校正部38は、4つ以上の特徴点から、視点方向を変える前の画像における座標と、視点方向を変えた画像における座標の関係を表す射影変換パラメータを決定する。
【0070】
次に、射影変換部39が校正部38によって決定された射影変換パラメータを用いて、視点変換前画像内の点をメッシュの頂点に射影変換する。なお、視点変換前画像内の点の一部が、特徴点と同一の点であっても良い。
次に、頂点バッファ確保部31は、頂点情報を設定することができる頂点バッファをGPU14に確保する。頂点情報設定部32は、頂点バッファ確保部31によって確保された頂点バッファに頂点情報を設定する。
【0071】
次に、インデクスバッファ確保部33は、メッシュの頂点の接続関係を表す頂点番号を設定するインデクスバッファをGPU14に確保する。
。面情報設定部34は、インデクスバッファに頂点番号を設定する。面情報設定部34は、全てのインデクスバッファに頂点番号を設定するまで、処理を繰り返す。面情報設定部34が全てのインデクスバッファに頂点番号を設定すると、ステップS101のメッシュ63a〜63cを作成する処理が終了する。
【0072】
(第2実施形態)
(画像視点変換プログラム80の機能構成)
次に、図12を参照して、第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80の機能構成を説明する。図12は、第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80の機能構成を示すブロック図である。
図12に示す画像視点変換プログラム80は、図2に示した第1実施形態に係る画像視点変換プログラム30と同一の機能構成を有して構成されるものである。但し、画像視点変換プログラム80は、頂点バッファ確保部31、頂点情報設定部32、インデクスバッファ確保部33、面情報設定部34、校正部38および射影変換部39を有していない代わりに、メッシュオブジェクト入力部81を有している。また、画像視点変換プログラム80は、画像視点変換プログラム30と同様に、ハードディスクドライブ13にインストールされる。
【0073】
メッシュオブジェクト入力部81は、上述した頂点バッファのデータとインデクスバッファのデータとを格納することができるオブジェクトであるメッシュオブジェクトのデータを、例えばハードディスクドライブ13に保存されているファイルから読み出すための処理を行う。
なお、第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80においては、メッシュオブジェクト入力部81が、メッシュ作成手段として機能する。
【0074】
(画像視点変換プログラム80によるメッシュ63a〜63cを作成する処理の流れ)
次に、図13を参照して、第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80によるステップS101のメッシュ63a〜63cを作成する処理の流れを詳細に説明する。図13は、第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80によるメッシュ63a〜63cを作成する処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態に係る画像視点変換プログラム80による視点変換処理においても、視点変換処理の全体の流れは、図11で示した視点変換処理と同じである。但し、ステップS101で定義されるメッシュ63a〜63cを作成する処理の流れが異なる。
【0075】
画像視点変換プログラム80による視点変換処理においては、ステップS101で頂点バッファとインデクスバッファとを確保した。しかしながら、多くの3次元グラフィックスシステムのAPI関数を使用して、頂点バッファとインデクスバッファを含むメッシュオブジェクトを作成することができる。このため、第2実施形態における画像視点変換プログラム80による視点変換処理においては、メッシュオブジェクトを作成し、作成したメッシュオブジェクトをファイルに保存しておく。そして、メッシュオブジェクト入力部81は、GPU14に直接頂点バッファとインデクスバッファを確保する代わりに、ファイルからメッシュオブジェクトを読み出して取得し、GPU14にメッシュ63a〜63cを作成する。
【0076】
図13に示すように、まずメッシュオブジェクト入力部81が、ハードディスクドライブ13に保存されているメッシュオブジェクトのファイルを開く(ステップS301)。
次に、メッシュオブジェクト入力部81は、ファイルからメッシュオブジェクトを読み出し、そのメッシュオブジェクトをGPU14に与える(ステップS302)。最後に、メッシュオブジェクト入力部81は、開いているファイルを閉じると(ステップS303)、ステップS101で定義されるメッシュ63a〜63cを作成する処理が終了する。
【0077】
上述したように、頂点バッファとインデクスバッファとを含むメッシュオブジェクトを作成したら、作成したメッシュオブジェクトをファイルに保存したり、保存したファイルからメッシュオブジェクトを読み出したりすることが可能である。予めメッシュオブジェクトがファイルに保存されている場合には、頂点バッファとインデクスバッファを確保する処理の代わりに、メッシュオブジェクトをファイルから読み出す処理に置き換えて実行する。これにより、初期設定処理を容易にして視点方向を変えた画像を生成することができる。
【0078】
また、第1実施形態における視点変換処理で、面情報を表現するためにインデクスバッファを使用する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、設定ファイルに頂点の接続順に頂点番号を記述して保存しておくことで、インデクスバッファを使用せずに面情報を表現することも可能である。
なお、視点変換前の画像は、通常カメラで撮影された画像であるため、画像にレンズ歪みが生じていることがある。このため、本実施形態に係る画像視点変換装置で使用する視点変換前の画像は、できるだけレンズ歪みを解消した画像であることが好ましい。
【0079】
また、レンズ歪み除去する方法は、特に限定は無いが、上述した実施形態で説明した構成で画像に生じているレンズ歪みを除去しておくことで、画素単位の変換処理や補間処理を直接行うことなく、かつ計算コストを抑えながらレンズ歪みが少ない視点変換後の画像を得ることができる。また、メッシュに歪み除去前の画像を貼り付けるだけで、歪み除去と視点変換の両方を一度に行うことが可能となり、計算コストを抑えながらレンズ歪みが少なく、且つ、視点変換後の画像を得ることができる。また、画像視点変換装置は、レンズ歪みを除去する前の画像からレンズ歪み除去後の画像を生成する手段を備えることが好ましい。
【0080】
(まとめ)
本実施形態によれば、画像の画素を直接操作して視点方向を変えた画像を生成するのではなく、視点方向を変える前の画像の画素と視点方向を変えた画像の画素との対応関係をもつ複数の頂点と、その複数の頂点同士の接続関係とから成るメッシュをGPUに与えておく。そして、このメッシュに画像をテクスチャとして貼り付けた画像を描画することで、視点方向を変えた画像を得る。このため、視点方向を変える処理と他の幾何変換処理とを組み合わせた場合であっても、まずメッシュに対して他の幾何変換を適用してからテクスチャを貼り付けることにより、画素単位の補間処理は最後に1度しか発生しない。よって、スペックの低いパーソナルコンピュータ等でもリアルタイムで高精度に画像の視点方向を変えた画像を生成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
特に、広範囲を鮮明な画像で撮像することが望まれる防犯・監視システム等で、撮像された動画の視点方向を変えた画像を生成するのに最適な画像視点変換装置、画像視点変換方法および画像視点変換プログラムとして利用される。
【符号の説明】
【0082】
10 画像視点変換装置
11 CPU
12 メモリ
13 ハードディスクドライブ
14 GPU
15 マウス
16 キーボード
17 ディスプレイ
18 カメラ
30,80 画像視点変換プログラム
31 頂点バッファ確保部
32 頂点情報設定部
34 インデクスバッファ確保部
33 面情報設定部
35 画像入出力部
36 テクスチャ設定部
37 描画機能実行部
38 校正部
39 射影変換部
81 メッシュオブジェクト入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視点方向を変えた画像を生成する画像視点変換装置であって、
前記視点方向を変える前の画像内の点が前記視点方向を変えた画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とするメッシュを作成するメッシュ作成手段と、
前記視点方向を変える前の画像をテクスチャとして前記メッシュに貼り付けることにより前記視点方向を変えた画像を生成する視点変換手段と、
を備え、
前記メッシュ作成手段は、
前記視点方向を変える前の画像における座標と前記視点方向を変えた画像における座標とが共に既知の点である特徴点の前記視点方向を変える前の画像における座標と、対応する前記視点方向を変えた画像における座標と、からなる特徴点情報から前記視点方向を変える前の画像における座標と、前記視点方向を変えた画像における座標との関係を表す射影変換パラメータを計算する校正手段と、
前記校正手段によって計算された前記射影変換パラメータを用いて、前記視点方向を変える前の画像内の点を前記メッシュの頂点に射影変換する射影変換手段と、
を備えることを特徴とする画像視点変換装置。
【請求項2】
前記メッシュ作成手段は、前記視点方向を変える前の画像と前記視点方向を変えた画像とで対応する点の各座標を示す頂点情報を設定する頂点情報設定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像視点変換装置。
【請求項3】
前記メッシュ作成手段は、前記頂点情報が設定される頂点バッファを確保する頂点バッファ確保手段を備え、
前記頂点情報設定手段は、前記頂点バッファに前記頂点情報を設定することを特徴とする請求項2に記載の画像視点変換装置。
【請求項4】
前記メッシュ作成手段は、前記メッシュの頂点同士の接続関係を示す面情報を設定する面情報設定手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像視点変換装置。
【請求項5】
前記メッシュ作成手段は、前記面情報が設定されるインデクスバッファを確保するインデクスバッファ確保手段を備え、
前記面情報設定手段は、前記インデクスバッファに前記面情報を設定することを特徴とする請求項4に記載の画像視点変換装置。
【請求項6】
前記メッシュ作成手段は、予め作成され記憶してある前記メッシュを読み込んでくるデータ取得手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像視点変換装置。
【請求項7】
前記視点変換手段は、前記視点方向を変える前の複数の画像を前記テクスチャとして少なくとも1つの前記メッシュに貼り付けることにより前記複数の画像の一部または全部の前記視点方向をそれぞれ変えた画像を生成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像視点変換装置。
【請求項8】
前記頂点情報設定手段は、さらに色に関する情報を前記頂点情報として設定することを特徴とする請求項7に記載の画像視点変換装置。
【請求項9】
前記面情報設定手段は、さらに色に関する情報を前記面情報として設定することを特徴とする請求項7または8に記載の画像視点変換装置。
【請求項10】
GPU(Graphics Prosessingu Unit)を備え、
前記視点変換手段は、前記GPUのテクスチャマッピング処理を利用して前記視点方向を変えた画像を生成するようになっていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像視点変換装置。
【請求項11】
前記メッシュ作成手段は、前記視点方向を変える前かつレンズ歪みを除去する前の画像内の点が、前記視点方向を変えたかつ前記レンズ歪みを除去した画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とする画面全部または一部のメッシュを作成することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像視点変換装置。
【請求項12】
視点方向を変えた画像を生成する画像視点変換方法であって、
メッシュ作成手段が、前記視点方向を変える前の画像内の点が前記視点方向を変えた画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とするメッシュを作成するメッシュ作成ステップと、
視点変換手段が、前記視点方向を変える前の画像をテクスチャとして前記メッシュに貼り付けることにより前記視点方向を変えた画像を生成する視点変換ステップと、
を有し、
前記メッシュ作成ステップは、
校正手段が、前記視点方向を変える前の画像における座標と前記視点方向を変えた画像における座標とが共に既知の点である特徴点の前記視点方向を変える前の画像における座標と、対応する前記視点方向を変えた画像における座標と、からなる特徴点情報から前記視点方向を変える前の画像における座標と、前記視点方向を変えた画像における座標との関係を表す射影変換パラメータを計算する校正ステップと、
射影変換手段が、前記校正ステップによって計算された前記射影変換パラメータを用いて、前記視点方向を変える前の画像内の点を前記メッシュの頂点に射影変換する射影変換ステップと、
を有することを特徴とする画像視点変換方法。
【請求項13】
コンピュータで視点方向を変えた画像を生成する画像視点変換プログラムであって、
コンピュータを、
前記視点方向を変える前の画像内の点が前記視点方向を変えた画像を生成することによって移動した点をメッシュの頂点とするメッシュを作成するメッシュ作成手段、
前記視点方向を変える前の画像をテクスチャとして前記メッシュに貼り付けることにより前記視点方向を変えた画像を生成する視点変換手段として機能させると共に、
前記メッシュ作成手段においては、
前記視点方向を変える前の画像における座標と前記視点方向を変えた画像における座標とが共に既知の点である特徴点の前記視点方向を変える前の画像における座標と、対応する前記視点方向を変えた画像における座標と、からなる特徴点情報から前記視点方向を変える前の画像における座標と、前記視点方向を変えた画像における座標との関係を表す射影変換パラメータを計算する校正手段、
前記校正手段によって計算された前記射影変換パラメータを用いて、前記視点方向を変える前の画像内の点を前記メッシュの頂点に射影変換する射影変換手段として機能させるための画像視点変換プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−227864(P2011−227864A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273845(P2010−273845)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】