説明

画像読み取り装置

【課題】画像読み取り装置において、コード画像を読み取るための光源が搭載されていることを装置の外観からは判りづらくし、且つ、光源から原稿に照射される光の照射効率を向上させる。
【解決手段】フルレートキャリッジ20は、原稿P側に向けて可視光を照射する可視光源22と、原稿P側に向けて赤外光を照射する赤外光源23と、赤外光を透過し、可視光を反射する特性を有するダイクロイックミラー24を備えている。ダイクロイックミラー24は、プラテンガラス12の主面に対して斜めに取り付けられており、可視光源22から出力される光の一部を原稿の画像読み取り装置に向けて反射する。さらに、ダイクロイックミラー24は、プラテンガラス12側から見て、赤外光源23を遮蔽するように配置されている。これにより、可視光を反射するダイクロイックミラー24の特性によって、ユーザ等に赤外光源23の有無を判りづらくさせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿の画像情報を自動的に読み取る画像読み取り装置が用いられている。この種の画像読み取り装置では、光源を用いて原稿に光を照射し、原稿から反射する反射光をイメージセンサにて受光することで、原稿の画像を読み取っている。
【0003】
また、最近では、セキュリティ意識の高まりや電子化の流れを受けて、原稿上に例えば赤外光を吸収あるいは反射する画形材(インク、トナー等)を用いて、目視ではわかりにくい不可視画像を形成しておく技術が採用され始めている。さらに、上記画形材を用いてID等の情報を埋め込んだコード画像を形成しておく技術も検討されている。
【0004】
このため、画像読み取り装置においても、可視画像(文書画像)の読み取りに加えて所定の情報を符号化した不可視画像(コード画像)の読み取りが要請されている。このような要請に対し、原稿台に置かれた原稿からの反射光の光路中に赤外、赤、緑、および青のカラーフィルタを選択的に挿入できるように構成し、赤外画像の読み取り、赤画像の読み取り、緑画像の読み取り、そして青画像の読み取りを順次実行する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平6−284283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、可視画像と不可視画像とが形成された原稿を読み取るために、画像読み取り装置に可視光源と不可視光源とを設ける場合がある。ここで、不可視画像の読み取り用に設けた不可視光源が装置に搭載されていることをユーザ等が容易に判るような場合、不可視画像すなわちコード画像が読み取られないように装置に細工を施すなどの行為や、その装置の使用を避けるといった状況が発生する畏れがある。また、可視画像や不可視画像の読み取りに際しては、可視光源あるいは不可視光源から原稿に照射される光の照射効率を高めることが要請されている。
【0007】
本発明は、画像読み取り装置において、コード画像を読み取るための光源が搭載されていることを装置の外観からは判りづらくし、且つ、光源から原稿に照射される光の照射効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、原稿が置かれる原稿台と、前記原稿台に向けて可視光を出力する可視光源と、前記原稿台に向けて赤外光を出力する赤外光源と、前記赤外光源からの前記赤外光を透過するとともに、前記可視光源から出力される前記可視光を前記原稿台に向けて反射する赤外透過可視反射部材と、前記原稿台を介して前記原稿からの反射光を受光する受光部とを含み、前記赤外光源は、前記原稿台から見て前記赤外透過可視反射部材の背後に配置され、当該赤外透過可視反射部材を介して前記原稿台に向けて前記赤外光を出力することを特徴とする画像読み取り装置である。
請求項2に係る発明は、前記可視光源と前記受光部による前記原稿の画像読み取り位置との間の可視光路上に設けられるとともに、前記可視光源から出力される前記可視光を透過し、且つ、前記赤外光源から出力される前記赤外光を前記原稿台に向けて反射する可視透過赤外反射部材をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
請求項3に係る発明は、前記可視光源は、前記可視光とともに赤外光を出力することを特徴とする請求項2記載の画像読み取り装置である。
【0009】
請求項4に係る発明は、原稿が置かれる原稿台と、前記原稿台に向けて可視光を出力する可視光源と、前記原稿台に向けて不可視光を出力する不可視光源と、前記可視光源または前記不可視光源から照射され、前記原稿台における前記原稿の読み取り位置にて反射した反射光を受光する受光部と、前記不可視光源から前記読み取り位置に至る前記不可視光の光路上であって、当該不可視光源から前記原稿台の前記原稿が置かれる面を垂直に通る垂線上に配置され、当該不可視光を透過するとともに前記可視光を反射する不可視透過可視反射部材とを含む画像読み取り装置である。
請求項5に係る発明は、前記可視光源から前記読み取り装置に至る前記可視光の光路上に配置され、前記可視光を透過するとともに前記不可視光を反射する可視透過不可視反射部材をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合と比較して、原稿台から見て赤外光源の存在を判りづらくし、且つ、可視光源から原稿に照射される可視光の照射効率を向上させることが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、可視透過赤外反射部材を設けない場合と比較して、赤外光源から原稿に照射される赤外光の照射効率を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、可視光源として赤外光の成分を含む光源を採用した場合であっても、可視画像の読み取りの際に、可視光源から原稿に光を照射する前の段階にて可視光源から出力される光の赤外成分を遮断することができる。
請求項4記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合と比較して、少なくとも原稿台の原稿が置かれる面に垂直な方向から見て不可視光源の存在を判りづらくし、且つ、可視光源から原稿に照射される可視光の照射効率を向上させることが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、可視透過不可視反射部材を設けない場合と比較して、不可視光源から原稿の照射される不可視光の照射効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態が適用される画像読み取り装置1の全体構成を示す図である。
図1に示すように、画像読み取り装置1は、画像を読み込むべき原稿Pを載せる原稿台の一例としてのプラテンガラス12と、プラテンガラス12の下側に設けられ、原稿Pに所定の光を照射しながら移動しプラテンガラス12を介して原稿P全体にわたってスキャンするフルレートキャリッジ20と、フルレートキャリッジ20の移動に連動しフルレートキャリッジ20の半分の速度で移動してフルレートキャリッジ20から得られた光を結像部へ供給するハーフレートキャリッジ30とを備える。
フルレートキャリッジ20には、原稿Pに所定の光を照射する光源部21および原稿Pからの反射光を受光し、ハーフレートキャリッジ30に反射光を供給する第1ミラー31が設けられている。ハーフレートキャリッジ30には、第1ミラー31から得られた光を結像部へ提供する第2ミラー32および第3ミラー33が設けられている。
【0012】
また、画像読み取り装置1は、ハーフレートキャリッジ30から得た光学像を光学的に縮小する結像用レンズ40、結像用レンズ40によって結像された光学像を光電変換するCCDイメージセンサ50を備える。さらに、画像読み取り装置1は、CCDイメージセンサ50から入力される原稿の画像データに所定の処理を施すとともに、画像読み取り装置1における各部の動作を制御する制御部60を備えている。
【0013】
さらに、図1に示すように、画像読み取り装置1は、プラテンガラス12を支持するとともに上述したフルレートキャリッジ20等の各部材を収容する装置フレーム11、装置フレーム11により開閉可能に支持されるとともに画像読み取りの際にプラテンガラス12および原稿Pを覆うプラテンカバー13を備えている。
【0014】
本実施形態が適用される画像読み取り装置1は、通常の画像読み取り装置と同様に原稿Pに形成された文字や写真等の文書画像を読み取る機能を有し、さらに、原稿Pに例えば赤外光の吸収特性を有するトナー等によって形成され原稿Pに関するセキュリティ情報等を符号化したコード画像を読み取る機能も備えている。よって、本実施形態のフルレートキャリッジ20の光源部21は、原稿Pから文書画像を読み取る際に用いる光源とは別に、上記のコード画像を読み取る際に用いる他の光源をさらに備えているものである。
【0015】
図2は、フルレートキャリッジ20の拡大図を示している。図2(a)は図1に示す画像読み取り装置1と同じ方向から見たフルレートキャリッジ20を示しており、図2(b)は図2(a)に示す矢印A方向(プラテンガラス12の鉛直上方)から見たフルレートキャリッジ20を示している。なお、図2(a)には、赤外光源23を通り、プラテンガラス12の原稿Pが置かれる面に対して略垂直な線を破線にて示している。
フルレートキャリッジ20における光源部21は、原稿P側に向けて赤色成分、緑色成分および青色成分を含む可視光を照射する可視光源22と、可視光源22によって照射された光を原稿Pに向けて反射するダイクロイックミラー24と、ダイクロイックミラー24を間に挟んで原稿P側に向けて赤外光を照射する赤外光源23とを備えている。
また、フルレートキャリッジ20は、可視光源22、赤外光源23、ダイクロイックミラー24、および第1ミラー31を収容する筐体29を備えている。筐体29は箱型の形状を有しており、図2(a)および(b)に示すように、筐体29の天井部分すなわちプラテンガラス12との対向部には、可視光源22および赤外光源23からの光を原稿Pに照射するための開口部が設けられている。
【0016】
可視光源22およびダイクロイックミラー24は、それぞれ主走査方向に沿って設けられる。そして、図2(a)に示すように、可視光源22とダイクロイックミラー24とは、原稿Pの画像読み取り位置と第1ミラー31の受光部とを結ぶ光路を挟んで略平行に設けられる。赤外透過可視反射部材あるいは不可視透過可視反射部材の一例としてのダイクロイックミラー24は、可視光源22が照射する光の一部を原稿P側に向けて反射するように、プラテンガラス12の主面に対して斜めに取り付けられている。さらに、可視光源22と対向し可視光源22からの光を反射するダイクロイックミラー24の反射面の反対側には赤外光源23が設けられている。このとき、ダイクロイックミラー24は、図2(a)に破線で示すように、赤外光源23からプラテンガラス12側の原稿Pが置かれる面を垂直に通る垂線上に配置される。よって、プラテンガラス12側から見て、赤外光源23はダイクロイックミラー24の背後に位置している。
【0017】
また、赤外光源23の大きさは、図2(a)矢印A方向からみたダイクロイックミラー24の仮想の投影図の範囲内に収まるように設定されている(図2(b)参照)。さらに、図2(a)矢印B方向のように、図中右側から斜めにフルレートキャリッジ20を見た場合、この斜めの角度からのダイクロイックミラー24の仮想の投影図の範囲内に赤外光源23が収まるように、赤外光源23の位置および大きさを設定している。
なお、上記のダイクロイックミラー24に対する赤外光源23の位置および大きさの関係は相対的なものである。よって、上記の関係を満たすように、一方の位置および大きさに応じて他方の位置および大きさを設定すれば良い。
【0018】
可視光源22は、約400nm〜約700nmの波長領域の光(本実施形態では、左記の波長領域の光を「可視光」と呼ぶ)を発するものである。本実施形態の可視光源22は、白色蛍光管221と、白色蛍光管221の外周に巻き付けられる赤外光遮断フィルタ222とを備えている。
白色蛍光管221は、約400nm〜約800nmの波長領域の光を発する線状光源である。ここで、本実施形態の白色蛍光管221によって発せられる光は、約700nm〜約3000nmの波長領域の光に相当する近赤外光成分(本実施形態では、左記の波長領域の光を「赤外光(不可視光)」と呼ぶ)を含むものである。一方、赤外光遮断フィルタ222は、赤外光を遮断する機能を有している。したがって、白色蛍光管221から発せられた光のうち赤外成分は赤外光遮断フィルタ222によって遮断され、結果として本実施形態の可視光源22からは可視光が出力される。
【0019】
赤外光源23(不可視光源)は、主走査方向に沿って並べられた複数の赤外LED(Light Emitting Diode)231と、複数の赤外LED231を実装する実装基板232とによって構成される。赤外LED231は、赤外領域の発光波長(中心波長850nm)を有する近赤外発光ダイオードにて構成される。これら複数の赤外LED231は、図2(b)に示すように、主走査方向に所定の間隔にて実装基板232に実装される。そして、赤外光源23は、各赤外LED231の主発光方向がダイクロイックミラー24を介して原稿Pの画像読み取り位置に向くように筐体29に取り付けられる。そして、赤外光源23は、ダイクロイックミラー24を介してプラテンガラス12側に向けて近赤外光を照射する。すなわち、ダイクロイックミラー24は、赤外光源23から画像読み取り位置に至る赤外光の光路上に配置されている(図6(a)参照)。
【0020】
図3は、ダイクロイックミラー24の光反射特性および光透過特性を示す図である。
図3に示すグラフは、横軸が波長[nm]を示しており、左側の縦軸が光の反射率[%]を、右側の縦軸が光の透過率[%]を示している。また、図3では、ダイクロイックミラー24の光反射特性を破線で、光透過特性を実線で示している。さらに、図3に示すグラフには、上述した赤外光源23(赤外LED231)の中心発光波長についても一点鎖線にて併せて表示している。
【0021】
図3に示すように、ダイクロイックミラー24は、約400nm〜約800nmの波長領域の光を反射する特性を有している。すなわち、ダイクロイックミラー24は、「可視光」を反射することが可能であり、可視光源22から照射される可視光を反射することができる。
一方、ダイクロイックミラー24は、約800nmより大きい波長領域の光を透過する特性を有している。すなわち、ダイクロイックミラー24は、「赤外光」を透過することが可能である。よって、ダイクロイックミラー24は、図3にて一点鎖線で示す赤外光源23から照射される赤外光(中心発光波長850nm)を透過することができる。
【0022】
また、上述のようにダイクロイックミラー24が可視光を反射する特性を有しているため、ダイクロイックミラー24の反射面側からは背後に存在する物が見えづらくなっている。したがって、図2(a)矢印A方向から赤外光源23を覗き込んだ場合、ダイクロイックミラー24が赤外光源23からプラテンガラス12側の原稿Pが置かれる面を垂直に通る垂線上に位置しており、赤外光源23がダイクロイックミラー24の背後に配置されるためユーザ等にとっては赤外光源23の存在が判りづらくなっている。
さらに、赤外光源23がダイクロイックミラー24の仮想の投影図の範囲内に収まっているため、ユーザ等にとっては赤外光源23の全貌が見えづらくなっている。さらに、図2(a)矢印B方向のように図中右側から赤外光源23を覗き込もうとした場合も同様に、赤外光源23がダイクロイックミラー24の背後に配置され、且つ、赤外光源23がダイクロイックミラー24の仮想の投影図の範囲内に収まっているため、ユーザ等にとっては赤外光源23の存在が判りづらくなっている。
【0023】
なお、図2(a)矢印Cのように図中左側から赤外光源23を覗き込もうとした場合、図中左側から見て赤外光源23はダイクロイックミラー24の背後には位置しないものの、赤外光源23の図中左側には筐体29の側板が位置しているため、ユーザ等は赤外光源23を覗き込むことはできない。
また、ダイクロイックミラー24に対して赤外光源23を近接させればさせるほど、プラテンガラス12側から見て赤外光源23をより覗き込み難くすることができ、また、フルレートキャリッジ20自体のサイズを小さくすることも可能となる。これに対し、本実施形態では、ダイクロイックミラー24が赤外光を透過する機能を有しているため、赤外光源23から原稿Pの画像読み取り位置までの赤外光の光路上にダイクロイックミラー24を配置することができ、赤外光源23とダイクロイックミラー24とを近接させることが可能となっている。
以上のように、本実施形態の画像読み取り装置1では、ユーザに対して赤外光源23の存在を認識させづらくすることが可能となっている。
【0024】
図4は、CCDイメージセンサ50の概略構成を示す図である。
受光部の一つとしてのCCDイメージセンサ50は、矩形状のセンサ基板51とこのセンサ基板51上に3本の画素列(複数の画素列)52R、52G、52Bとを有している。なお、以下の説明では、これら3本の画素列52R、52G、52Bを、それぞれ赤用画素列52R、緑用画素列52G、青用画素列52Bと呼ぶ。
赤用画素列52R、緑用画素列52G、および青用画素列52Bは、原稿の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に並列に配置されている。赤用画素列52R、緑用画素列52G、青用画素列52Bは、それぞれ例えば10μm×10μmのフォトダイオードPDを直線上にk個並べて構成される。なお、本実施形態では、赤用画素列52R、緑用画素列52G、青用画素列52Bによる主走査方向の読み取り解像度(以下の説明では主走査方向解像度と呼ぶ)が、例えば600spi(sample per inch)となるように設定されている。そして、青用画素列52Bと緑用画素列52Gとの間隔、および緑用画素列52Gと赤用画素列52Rとの間隔は、それぞれ、副走査方向2ライン分となっている。
【0025】
ここで、赤用画素列52R、緑用画素列52G、および青用画素列52Bには、それぞれに異なる波長成分を透過するためのカラーフィルタが装着されており、それぞれ、赤(Red)用の画素列、緑(Green)用の画素列、青(Blue)用の画素列すなわちカラーセンサとして機能する。また、赤用画素列52R、緑用画素列52G、および青用画素列52Bに装着される各カラーフィルタは、対応する可視光の他に、赤外波長領域の光も透過するようになっている。このため、赤用画素列52R、緑用画素列52G、および青用画素列52Bは、赤外(IR:InfraRed)用の画素列としても機能する。
【0026】
ここで、本実施形態において読み取り対象とする原稿Pに形成されたコード画像について説明する。
図5は、コード画像を構成する画像等の一例を示した図である。
まず、コード画像を構成する単位パターンについて説明する。
図5(a)は、単位パターンの一例を示したものである。
単位パターンとは、情報埋め込みの最小単位である。図5では、黒塗りの領域と斜線の領域をドット配置可能な領域とし、その間にある白色の領域をドット配置不可能な領域としている。そして、ドット配置可能な領域のうち、黒塗りの領域にドットが配置され、斜線の領域にはドットが配置されていないことを示している。即ち、図5(a)に示される単位パターンは、ドットを配置可能な9箇所の中から選択した2箇所にドットを配置することで単位パターンを構成した例を示したものである。ここで、9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは36(=)通りなので、単位パターンは、36種類存在する。このうち、4種類の単位パターンは、同期パターンとして使用される。同期パターンとは、画像の回転を検出したり、識別符号及び位置符号の相対的な位置を特定したりするためのパターンである。特に、画像の回転を検出する必要があることから、4種類の同期パターンとしては、そのうちの1つの同期パターンを90度回転するとそのうちの別の同期パターンになるようなものが選ばれる。また、この4種類の単位パターンを除く32種類の単位パターンは、識別符号及び位置符号を表現する情報パターンとして使用され、5ビットの情報が表現される。
【0027】
次に、このような単位パターンから構成される符号ブロックについて説明する。
図5(b)に、符号ブロックのレイアウトの一例を示す。なお、ここでは、画像ではなく、パターン画像によって置き換えられる直前の符号配列で示している。即ち、図5(b)の最小の四角(以下、「単位ブロック」という)に、図5(a)のような単位パターン(36通りの単位パターンのいずれか)が配置され、その画像が媒体に形成されることになる。
図5(b)のレイアウトでは、符号ブロックの左上の1つの単位ブロックに、同期符号が配置されている。また、同期符号が配置された単位ブロックの右側の4つの単位ブロックにX位置符号が配置され、同期符号が配置された単位ブロックの下側の4つの単位ブロックにY位置符号が配置されている。更に、これらの位置符号が配置された単位ブロックに囲まれた16(=4×4)個の単位ブロックに識別符号が配置されている。
【0028】
なお、本実施形態では、文書画像をシアン、マゼンタ、イエローのトナーを用いて形成し、上述したコード画像を黒のトナーを用いて形成するようにした。これは、黒のトナーが、シアン、マゼンタ、イエローのトナーよりも赤外光の吸収量が多く、コード画像を読み取れるためである。ただし、これに限られるものではなく、文書画像をシアン、マゼンタ、イエローのトナーで形成し、特殊トナーを用いてコード画像を形成してもよい。ここで、特殊トナーとしては、約400nm〜約700nmの波長領域における最大吸収率が30%以下であり、約800nm以上の波長領域における最大吸収率が50%以上となる不可視トナーが挙げられる。なお、「可視」、「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。具体的には、印刷された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで、「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるものの、形成される画像が微細で人間の目で認識しがたいものも「不可視」に含める。
【0029】
次に、読み取り装置1の画像読み取り動作について説明する。
図6は、可視光源22および赤外光源23から出力された各々の光の経路を説明するための図である。図6(a)は赤外光の経路を示しており、図6(b)は可視光の経路を示している。なお、図6における破線の矢印は赤外光を、実線の矢印は可視光を、一点鎖線の矢印は原稿Pを反射した赤外光あるいは可視光の経路を示している。
プラテンガラス12が開けられたことを検知した場合などのタイミングで、フルレートキャリッジ20およびハーフレートキャリッジ30は、図1に実線で示すように図中左端の読み取り開始位置にて待機する。そして、原稿Pがプラテンガラス12の上に被読み取り面が下となるようにセットされ、制御部60は、不図示のユーザインターフェース(UI)等を介して読み取り開始の指示を受け付ける。すると、フルレートキャリッジ20に設けられた赤外光源23の赤外LED231が点灯する。そして、フルレートキャリッジ20とハーフレートキャリッジ30とが2:1の割合でスキャン方向(図1矢印方向)に移動しながら、原稿Pの1ライン毎のスキャンを開始する。
【0030】
このとき、図6(a)に示すように、赤外光源23から出力された赤外光は、ダイクロイックミラー24を透過し、プラテンガラス12を介して原稿Pにおける画像読み取り位置に照射される。そして、原稿Pから反射した赤外光は、第1ミラー31、第2ミラー32および第3ミラー33の順に反射され結像用レンズ40に導かれる。結像用レンズ40に導かれた光は、CCDイメージセンサ50の受光面に結像される。さらに、CCDイメージセンサ50は、取得した光について光電変換を行ってそのデータを制御部60に送信する。このように、赤外画像読み取りの際には、原稿Pに対して単色性の赤外光を照射して、赤外画像を読み取っている。
以上のように、ライン方向(スキャンの副走査方向)にフルレートキャリッジ20およびハーフレートキャリッジ30を移動させ、原稿Pの1ライン毎に順次赤外画像を読み取り、これを原稿P全体にわたって実行することで、原稿Pの1ページ分の赤外画像の読み取りが完了する。そして、制御部60は赤外画像データを後段の機器等に渡す。
【0031】
なお、上述したように、本実施形態が適用されるCCDイメージセンサ50は、赤用画素列52R、緑用画素列52G、および青用画素列52Bのいずれもが赤外(IR:InfraRed)用の画素列としても機能するものである。よって、これらのうちいずれか1つ(例えば赤用画素列52G)が受光した反射光に基づいて赤外画像データを作成しても良いし、3つの画素列によって受光した反射光をそれぞれ足し合わせて赤外画像データを作成しても構わない。
【0032】
原稿Pにおける赤外画像の読み取りが終了した時点で、フルレートキャリッジ20は、プラテンガラス12にセットされた原稿Pの最終読み取りラインの読み取り位置(図1に一点鎖線で示す)に到達している。そして、フルレートキャリッジ20において、赤外光源23が消灯し、可視光源22の白色蛍光管221が点灯する。このとき、白色蛍光管221から出力された光のうち、赤外波長領域の光は赤外光遮断フィルタ222によって遮断され可視光源22からは可視光が発せられる。そして、フルレートキャリッジ20とハーフレートキャリッジ30とが2:1の割合で図1矢印とは逆方向に移動しながら、原稿Pの1ライン毎のスキャンを開始する。
【0033】
このとき、図6(b)に示すように、可視光源22から発せられた可視光は、原稿Pの画像読み取り位置に照射される。また、可視光源22から発せられた可視光のうち原稿Pに直接進行しない光の一部は、ダイクロイックミラー24によって反射され原稿Pにおける画像読み取り位置に向けて照射される。そして、原稿Pを反射した可視光は、第1ミラー31、第2ミラー32および第3ミラー33の順に反射され結像用レンズ40に導かれる。原稿Pを反射した可視光は、第1ミラー31、第2ミラー32、および第3ミラー33の順に反射され結像用レンズ40に導かれる。結像用レンズ40に導かれた光は、CCDイメージセンサ50の受光面に結像される。さらに、CCDイメージセンサ50は取得した光に基づいて光電変換を行ってそのデータを制御部60に送信する。
【0034】
なお、本実施形態のCCDイメージセンサ50における各カラーフィルタは、上述したように赤外光を透過するものであり、可視画像の読み取りの際に、原稿Pに赤外光が照射されると、その赤外光に基づいた画像データが可視画像のデータに含まれることになる。しかしながら、白色蛍光管221から出力される光のうち、赤外成分の光を赤外光遮断フィルタ222によって遮断している。よって、本実施形態では、可視画像の読み取りの際には、原稿Pに対して可視光のみを照射して可視画像の読み取りを行うことができる。
以上のように、ライン方向(スキャンの副走査方向)にフルレートキャリッジ20およびハーフレートキャリッジ30を移動させ、原稿Pの1ライン毎に順次可視画像を読み取り、これを原稿P全体にわたって実行することで、原稿Pの1ページ分の可視画像の読み取りが完了する。そして、制御部60は可視画像データを後段の機器等に渡す。
【0035】
このように、ダイクロイックミラー24を設けることにより、原稿Pの画像読み取り位置に対して、可視光源22からの直接光とダイクロイックミラー24を反射した反射光とを照射することができる。これによって、画像読み取り位置において原稿Pが受ける可視光の光量を増加させることができ、読み取り画質の向上を図ることが可能となる。さらに、例えば切り貼り等が施された原稿Pにおいても、一方側から光が照射されることによって発生する段差部分の影に対し、反対側からも反射光によって光を照射することができるため、読み取り画像に生じ得る影を抑制することが可能となる。
【0036】
なお、赤外画像に関しては、制御部60が赤外画像データを解析する構成にしても良い。制御部60が赤外画像データを解析した結果コード画像が得られ、そのときのコード画像に例えば「原稿のコピー禁止」等の指示情報が含まれている場合には、制御部60は、上述した画像読み取り動作のうち後段の可視画像の読み取りを事前に停止することも可能である。
また、上記の例ではフルレートキャリッジ20およびハーフレートキャリッジ30のスキャンに関して、図1矢印方向すなわち往路の移動で赤外画像の読み取りを行い、図1矢印方向とは逆側すなわち復路の移動で可視画像を読み取っているがこれに限定される必要はない。往路の移動にて可視画像を読み取り、復路の移動にて赤外画像を読み取るように動作しても構わない。
【0037】
なお、可視光源22として、白色蛍光管221に代えて、赤色を発光する赤色LED、緑色を発光する緑色LEDおよび青色を発光する青色LEDを用いても良い。あるいは、青色LEDや紫外LEDと所定の蛍光体とを組み合わせた白色LED等を用いても良い。発光ダイオードは、白色蛍光管221と比較して点灯/消灯の切り換えを高速に行うことができる。したがって、可視光源22として赤色LED、緑色LEDおよび青色LEDを用いた場合、赤外光源23の赤外LED231と合わせ、それぞれを時分割点灯させて、例えば一回のスキャン(フルレートキャリッジ20の一方向のみの移動)にて原稿Pから可視画像と赤外画像とを読み取ることが可能となる。さらに、この場合、可視光源22側において赤色、緑色、青色などの発光色を分割して出力することが可能となるため、受光側のCCDイメージセンサ50は、カラーセンサである必要はなく、例えば一本の画素列を備えた所謂モノクロセンサとすることもできる。
さらに、発光ダイオードは、白色蛍光管221等と比較して、所望とする発光波長帯をある程度絞ることができる。したがって、可視光源22において白色LED等の発光ダイオードを用いる場合には、赤外光遮断フィルタ222のように赤外光を遮断する部材を必ずしも設ける必要はない。
【0038】
また、本実施形態では、赤外光源23とダイクロイックミラー24の相対的な位置および大きさの関係を上述のように設定することで、ユーザ等に対して赤外光源23全体を見えづらくしている。しかしながら、「赤外光源23の赤外光の光源(本実施形態の赤外LED231)が隠れてれば良い」という場合には、少なくとも赤外光の光源がダイクロイックミラー24の仮想の投影図の範囲内に収まっていれば構わない。この場合であっても、ユーザ等に対して、赤外光源23の存在を判りづらくすることが可能である。
さらにまた、「プラテンガラス12の鉛直上方からみた場合にダイクロイックミラー24に赤外光源23が隠れていれば良い」という場合には、少なくとも鉛直上方から見てダイクロイックミラー24の仮想の投影図の範囲内に赤外光源23が収まっていれば構わない。
【0039】
<実施形態2>
次に、実施形態2が適用される画像読み取り装置1について説明する。なお、実施形態1と同様なものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7は、実施形態2のフルレートキャリッジ20の拡大図を示している。図7(a)は図1に示す画像読み取り装置1と同じ方向から見たフルレートキャリッジ20を示しており、図7(b)は図7(a)に示す矢印A2方向(プラテンガラス12の鉛直上方)から見たフルレートキャリッジ20を示している。
【0040】
図7(a)に示すように、フルレートキャリッジ20における光源部21は、実施形態1の光源部21に設けられる部材に加え、可視光を透過し赤外光を反射する第2ダイクロイックミラー25をさらに備えている。また、実施形態2では白色蛍光管221に赤外光遮断フィルタ222が巻き付けられておらず、白色蛍光管221と第2ダイクロイックミラー25の一機能とによって可視光源22として機能する。すなわち、第2ダイクロイックミラー25の赤外光を反射する機能でもって、実施形態1における赤外光遮断フィルタ222の赤外光を遮断する機能に代えている。
【0041】
可視透過赤外反射部材あるいは可視透過不可視反射部材の一例としての第2ダイクロイックミラー25は、原稿Pの画像読み取り位置と白色蛍光管221との間に設けられ、白色蛍光管221に沿って主走査方向に取り付けられている。つまり、プラテンガラス12側から見て、第2ダイクロイックミラー25は、白色蛍光管221より手前に設けられている(図7(b)参照)。また、図7(a)に示すように、第2ダイクロイックミラー25は、赤外光源23からダイクロイックミラー24を介して照射される赤外光を原稿P側に向けて反射するように、プラテンガラス12の主面に対して斜めに取り付けられている。よって、図7(a)に示すように、矢印A2側から見て、第2ダイクロイックミラー25は白色蛍光管221を、ダイクロイックミラー24は赤外光源23をそれぞれ背後に備え、原稿Pにおける画像読み取り位置と第1ミラー31の受光部とを結ぶ光路を挟んで、赤外光源23からの赤外光を反射する第2ダイクロイックミラー25の反射面と、白色蛍光管221からの光を反射するダイクロイックミラー24の反射面とが互いに斜めに向き合うように取り付けられている。
【0042】
第2ダイクロイックミラー25の位置および大きさは、白色蛍光管221から発せられた光が直接原稿Pの画像読み取り位置に照射しないように設定されている。ここで、実施形態1において説明したように、ダイクロイックミラー24は赤外光源23を隠すという機能を有する、赤外光源23とダイクロイックミラー24との大きさおよび位置の関係が重要となっていた。これに対し、第2ダイクロイックミラー25の大きさおよび位置は、赤外光源23からの赤外光を反射し、白色蛍光管221から発せられた光が原稿Pの画像読み取り位置に直接進行しないように設定されていれば良い。すなわち、第2ダイクロイックミラー25は、可視光源22と画像読み取り装置との間の可視光の光路上に配置されていれば良い。
【0043】
図8は、第2ダイクロイックミラー25の光の反射特性および透過特性を示す図である。
図8に示すグラフは、横軸が波長[nm]であり、左側の縦軸が光の反射率[%]を、右側の縦軸が光の透過率[%]を示している。また、図8では、ダイクロイックミラー24の光の反射特性を破線で、光の透過特性を実線で示している。さらに、図8に示すグラフには、赤外光源23(赤外LED231)の発光波長についても一点鎖線にて併せて表示している。
【0044】
図8に示すように、第2ダイクロイックミラー25は、約700nm以上の波長領域の光すなわち「赤外光」を反射する特性を有している。よって、第2ダイクロイックミラー25は、図8にて一点鎖線で示す赤外光源23から発せられる赤外光(中心波長850nm)を反射することができる。また、第2ダイクロイックミラー25は、白色蛍光管221から照射される約400nm〜約800nmの波長領域の光のうち約700nm以上の赤外領域の光を反射する。したがって、白色蛍光管221から照射された赤外領域の光は、第2ダイクロイックミラー25によって原稿Pの画像読み取り位置とは反対側に反射し、原稿Pの画像読み取り位置に向けて進行しない。
そして、第2ダイクロイックミラー25は、約400nm〜約700nmの波長領域の光すなわち「可視光」を透過する特性を有している。したがって、第2ダイクロイックミラー25は、白色蛍光管221から照射される光のうち、可視光の成分を透過することができる。
【0045】
続いて、実施形態2の画像読み取り装置1による画像読み取り動作のうち、フルレートキャリッジ20の発光動作を中心について説明する。なお、画像読み取り装置1の基本動作は実施形態1と同様であり、以下ではその詳細な説明を省略する。
図9は、実施形態2の可視光源22および赤外光源23によって照射された各々の光の経路を説明するための図である。図9(a)は赤外光の経路を示しており、図9(b)は可視光の経路を示している。なお、図9における破線の矢印は赤外光を、実線の矢印は可視光を、一点鎖線の矢印は原稿Pを反射した反射光あるいは赤外光の経路を示している。
実施形態1において説明したように、赤外画像の読み取りの際には、フルレートキャリッジ20における赤外光源23が点灯する。このとき、図9(a)に示すように、赤外光源23から発せられた赤外光は、ダイクロイックミラー24を透過し、プラテンガラス12を介して原稿Pの画像読み取り位置に照射される。また、ダイクロイックミラー24を透過した赤外光の一部は、第2ダイクロイックミラー25によって反射され、同様に原稿Pの画像読み取り位置に向けて照射される。そして、原稿Pを反射した赤外光は、第1ミラー31によって後段のCCDイメージセンサ50等まで導かれて赤外画像の読み取りが行われる。
【0046】
一方、可視画像の読み取りの際には、フルレートキャリッジ20の白色蛍光管221が点灯する。このとき、図9(b)に示すように、白色蛍光管221から出力された赤外成分の光は、第2ダイクロイックミラー25で反射し結果として遮断される。一方、白色蛍光管221から出力された光のうち可視光成分の光は第2ダイクロイックミラー25を透過する。そして、第2ダイクロイックミラー25を透過した可視光は、画像読み取り位置へと照射される。また、第2ダイクロイックミラー25を透過した可視光の一部は、ダイクロイックミラー24を反射して、同様に原稿Pの画像読み取り位置へと照射される。そして、原稿Pから反射した可視光は、第1ミラー31によって後段のCCDイメージセンサ50等まで導かれて可視画像の読み取りが行われる。
【0047】
以上のように、実施形態2では、光源部21に第2ダイクロイックミラー25を設けることにより、白色蛍光管221から出力される光のうち赤外成分の光を遮断することができるので、実施形態1のように赤外光遮断フィルタ222等を白色蛍光管221に巻き付ける必要がなくなる。また、第2ダイクロイックミラー25を設けることにより、原稿Pの画像読み取り位置に対して、ダイクロイックミラー24を介した赤外光源23からの赤外光と、さらに、第2ダイクロイックミラー25を反射した赤外光とを照射することができるため、原稿Pの画像読み取り位置に照射する赤外光の照射量を増加させることができ、より良好な赤外画像の読み取りが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施の形態が適用される画像読み取り装置の全体構成を示す図である。
【図2】実施形態1のフルレートキャリッジの拡大図を示している。
【図3】ダイクロイックミラーの光反射特性および光透過特性を示す図である。
【図4】CCDイメージセンサの概略構成を示す図である。
【図5】コード画像を構成する画像等の一例を示した図である。
【図6】実施形態1の可視光源および赤外光源によって出力された各々の光の経路を説明するための図である。
【図7】実施形態2のフルレートキャリッジの拡大図を示している。
【図8】第2ダイクロイックミラーの光の反射特性および透過特性を示す図である。
【図9】実施形態2の可視光源および赤外光源によって出力された各々の光の経路を説明するための図である。
【符号の説明】
【0049】
1…画像読み取り装置、20…フルレートキャリッジ、21…光源部、22…可視光源、23…赤外光源、24…ダイクロイックミラー、25…第2ダイクロイックミラー、30…ハーフレートキャリッジ、40…結像用レンズ、50…CCDイメージセンサ、60…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿が置かれる原稿台と、
前記原稿台に向けて可視光を出力する可視光源と、
前記原稿台に向けて赤外光を出力する赤外光源と、
前記赤外光源からの前記赤外光を透過するとともに、前記可視光源から出力される前記可視光を前記原稿台に向けて反射する赤外透過可視反射部材と、
前記原稿台を介して前記原稿からの反射光を受光する受光部と
を含み、
前記赤外光源は、前記原稿台から見て前記赤外透過可視反射部材の背後に配置され、当該赤外透過可視反射部材を介して前記原稿台に向けて前記赤外光を出力することを特徴とする画像読み取り装置。
【請求項2】
前記可視光源と前記受光部による前記原稿の画像読み取り位置との間の可視光路上に設けられるとともに、前記可視光源から出力される前記可視光を透過し、且つ、前記赤外光源から出力される前記赤外光を前記原稿台に向けて反射する可視透過赤外反射部材をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項3】
前記可視光源は、前記可視光とともに赤外光を出力することを特徴とする請求項2記載の画像読み取り装置。
【請求項4】
原稿が置かれる原稿台と、
前記原稿台に向けて可視光を出力する可視光源と、
前記原稿台に向けて不可視光を出力する不可視光源と、
前記可視光源または前記不可視光源から照射され、前記原稿台における前記原稿の読み取り位置にて反射した反射光を受光する受光部と、
前記不可視光源から前記読み取り位置に至る前記不可視光の光路上であって、当該不可視光源から前記原稿台の前記原稿が置かれる面を垂直に通る垂線上に配置され、当該不可視光を透過するとともに前記可視光を反射する不可視透過可視反射部材と
を含む画像読み取り装置。
【請求項5】
前記可視光源から前記読み取り装置に至る前記可視光の光路上に配置され、前記可視光を透過するとともに前記不可視光を反射する可視透過不可視反射部材をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−239612(P2009−239612A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83033(P2008−83033)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】