説明

画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラム

【課題】原稿の読取動作中に障害が発生した場合に、読取りを完了した原稿の続きの原稿から読取動作を再開させる。
【解決手段】原稿搬送装置によって搬送された原稿の第1面、第2面を2つの読取部を用いて読み取る読取動作を実行する読取手段と、読取手段によって実行される読取動作中に第1の読取部、及び第2の読取部の少なくとも一方に障害が発生した場合に、画像読取装置の再起動によって、第1の読取部、または第2の読取部を用いて原稿の読取動作を再開できるか否かを判別する判別手段と、判別手段が画像読取装置の再起動によって第1の読取部、または第2の読取部を用いて原稿の読取動作を再開できると判別した場合、読取動作によって読取が完了した原稿の画像を不揮発性メモリに保持させ、前記画像読取装置を再起動させる制御手段と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動原稿搬送装置(ADF)を備え、自動原稿搬送装置に載置された原稿を1枚ずつ搬送し、搬送された原稿の画像を読み取る画像読取装置がある。また、ADFを用いて両面原稿の表面と裏面の画像を、別々の読取部を用いて読み取る画像読取装置もある。このような画像読取装置を用いれば、画像読取装置で、原稿の表面と裏面を反転させる必要がないため、より速く原稿の読み取りを行うことができる。
また、従来の画像読取装置には、自装置に紙ジャムが発生した場合、非稼動状態になり、原稿の読み取りを中断するものがある。
例えば、特許文献1には、画像読取装置に紙ジャムが発生した場合に、紙ジャムが解消されるまで画像の読取を行わず、紙ジャムが解消されたら、画像の読取を再開する方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11‐122410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像読取装置においては、紙ジャムが原因で読取を中断した場合の読取動作の再開を想定したものであり、画像読取装置の読取部が故障した場合の読取動作の再開を想定したものではなかった。そのため、次のような課題に対応することができなかった。
従来の画像読取装置では、原稿読取装置の片方の読取部が故障した場合に、他方の読取部が故障していなくても、原稿の画像の読取動作が行われなくなってしまっていた。例えば、片方の読取部が故障した場合に、画像読取装置を再起動すれば、故障していない他方の読取部を用いることができるにも関わらず、故障している読取部の故障が解消するまで、読取動作は行われていなかった。
また、故障していない読取部を用いて原稿の読取動作を再開させるため、画像読取装置を再起動させると、途中まで読み取った原稿の画像が不用意に消去されてしまうことが想定される。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、原稿の読取動作中に、一部の読取部に障害が発生した場合に、ユーザは、画像読取装置を再起動することによって、読取りを完了した原稿の画像の続きの原稿の画像から読取動作を再開させることができる。仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明の画像読取り装置は以下に示す構成を備える。
原稿を搬送する原稿搬送装置を有する画像読取装置であって、原稿搬送装置によって搬送された原稿の第1面を第1の読取部を用いて、当該原稿の第2面を第2の読取部を用いて読み取る読取動作を実行する読取手段と、読取手段によって実行される読取動作中に前記第1の読取部、及び前記第2の読取部の少なくとも一方に障害が発生した場合に、画像読取装置の再起動によって、第1の読取部、または第2の読取部を用いて原稿の読取動作を再開できるか否かを判別する判別手段と、判別手段が画像読取装置の再起動によって第1の読取部、または第2の読取部を用いて原稿の読取動作を再開できると判別した場合、読取動作によって読取が完了した原稿の画像を不揮発性メモリに保持させ、前記画像読取装置を再起動させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、原稿の読取動作中に、一部の読取部に障害が発生した場合に、ユーザは、画像読取装置を再起動することによって、読取りを完了した原稿の画像の続きの原稿の画像から読取動作を再開させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態を示す画像読取装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】原稿読取部1を説明する断面図である。
【図3】原稿読み取り装置のデータ処理手順を示すフローチャートである。
【図4】表示部9に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図5】表示部9に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図6】原稿読取装置のデータ処理手順のフローチャートである。
【図7】表示部9に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図8】表示部9に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図9】表示部9に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図10】表示部9に表示されたユーザインタフェースを示す図である。
【図11】表示部9に表示されたユーザインタフェースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す画像読取装置を含む画像処理システムの構成を説明するブロック図である。本実施形態では、画像読取装置の例として、スキャナを備える画像形成装置を用いて説明する。
【0009】
図1において、画像形成装置は、原稿読取部1、画像メモリ5、画像処理部6、ネットワークI/F部7、制御部8、表示部9、操作部12、RAM13、ROM14、記録部15を備えている。また、画像形成装置は、ネットワークI/F部7を介してネットワーク回線と接続されており、ネットワーク回線には、1つ以上の外部装置16が存在している。
【0010】
原稿読取部1は、原稿の表面(第1面)の画像データを読取る表面画像読取センサ3(第1の読取部)と、原稿の裏面(第2面)の画像データを読取る裏面画像読取センサ2(第2の読取部)を備えている。また、原稿読取部1は、表面画像読取センサ3と画像読取装置2で発生した故障を検知する障害検知センサ4を備えている。
障害検知センサ4は、表面画像読取センサ3、裏面画像読取センサ2、後述する自動原稿搬送部(ADF)18の故障(障害、エラー)を検知可能である。ここで、障害検知センサ4は、原稿給送装置から給送される原稿を表面画像読取センサ3及び裏面画像読取センサ2を用いて読み取りを行う機能に障害があるかどうかを検知する。例えば、障害検知センサ4は、表面画像読取センサ3、または裏面画像読取センサ2からの信号が送られてこなくなった場合に、信号を送ってこない画像読取センサが機能していないことを検知する。
さらに、障害検知センサ4は、図2に示すADF18の動作に障害があるかどうかを検知する。ここで、障害検知センサ4は、ADF18の給送ローラ等が正常に作動しない場合に、ADF18の給送状態にエラーが発生していることを検知する。障害検知センサ4は、原稿の読取動作中に、表面画像読取センサ3、裏面画像読取センサ2、後述する自動原稿搬送部(ADF)18の故障を検知可能である。
【0011】
なお、表面画像読取センサ3は、原稿台上に載置される片面原稿の画像を読み取るために、所定の速度で原稿を走査する原稿走査ユニットに設けられる。表面画像読取センサ3は、CCDイメージセンサに結像される画像データを読み取り、読み取った画像データを画像メモリ5に出力する。また、ADF18を用いて原稿画像を読み取る場合、表面画像読取センサ3は、筐体の流し読み取り位置に固定され、ADF18から搬送される原稿の画像を読み取る。
【0012】
また、裏面画像読取センサ2は、ADF18によって搬送される原稿の裏面側の画像を読み取り、読み取られた画像データを画像メモリ5に出力する。
なお、原稿読取部1は、原稿台に載置された原稿のサイズを検知するサイズ検知センサを備えていてもよい。
操作部12は、ユーザからの指示を受け付けるタッチパネルを備える。また、操作部12は、ユーザからの原稿読取部1に原稿の読取開始を指示するためのスタートキーや、コピー数等を入力するためのテンキー、各種設定を行うためのカーソルキーなど、各種ハードキーを備える。
【0013】
表示部9は、各種の設定画面や、画像形成装置の動作状態などを文字や図形などで表示する液晶表示装置(LED)10や、画像形成装置内の故障の有無を点灯、または消灯で通知するためのLEDランプ11を備えている。なお、操作部12のタッチパネル部と、液晶表示装置10は、一体的に構成されている。当該表示部9に表示される画面は、制御部8によって表示制御される。
制御部8は、画像形成装置の各部の動作を制御する。ROM14は、制御部8が画像形成装置の各部の動作を制御するための各種プログラムを格納している。
RAM13は画像形成装置01の処理動作に用いる設定情報や、動作情報当の各種データの読み出し及び、書き込み可能な状態で格納するメモリである。
【0014】
画像メモリ5は、DRAM等の揮発性メモリであり、原稿読取部1から出力された画像データの画像等を格納する。画像処理部6は、画像メモリ5から画像データを読み出し、表示部9からの各種設定に基づいた制御部8からの制御指示によって画像処理を行う。
なお、画像処理部6は、図4に示す画像形成装置の再起動処理後に第1のセンサ又は第2のセンサを用いて読み取られる原稿の画像データと、再起動処理前までに読み取られて画像メモリ5に保持された画像データとを1つの画像データに編集する。1つの画像データに編集するとは、再起動処理後に読み取られた原稿の画像と、再起動処理前までに読み取られた原稿の画像を、複数ページからなる1つのファイルとしてまとめて保存しておくことをいう。また、1つのファイルとして管理していなくても、再起動処理後に読み取られた原稿の画像と、再起動処理前までに読み取られた原稿の画像とを互いに関連づけて保存しておく方法であってもよい。ユーザは、編集後の画像データを、操作部12からの指示により、送信したり、印刷したり、画像メモリ5に保持させたりすることができる。
記録部15は、画像処理部6によって画像処理が行われた画像データを所定の用紙に記録するものである。ネットワークI/F部7は、外部装置16からの印刷ジョブを受け付ける機能を備える。外部装置16からの印刷ジョブを受信したら、前記制御部8、画像処理部6、記録部15などを用いて印刷を行う。
なお、本実施形態では、原稿読取部1に加えて、記録部15を備える複合機を例に画像形成装置を説明するが、画像形成装置は、記録部15を備えていなくてもよい。
HDD16は、原稿読取部1によって読み取られた原稿の画像を記憶しておく。当該HDD16は、不揮発性メモリであり、電源の供給が行われなくても、HDD16に記憶されたデータは消えない。
【0015】
図2は、図1に示した原稿読取部1を説明する断面図である。原稿読取部1は、図に示すように、原稿トレイ21に載置された複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に給紙し、搬送する自動原稿搬送装置(ADF)を備える。
図2において、原稿読取部1は、フラットベッド読取部17と該フラットベッド読取部17に対して開閉自在に取り付けられた自動原稿搬送部(ADF)18とを備えている。フラットベッド読取部17は原稿を載置するための透明な原稿載置板(プラテン、原稿台)19と表面画像読取センサ20を備えている。
【0016】
自動原稿搬送部(ADF)18は、一枚又は複数枚の原稿が載置される原稿トレイ21と、原稿トレイ21から1枚ずつ搬送される原稿の搬送パスである横向きU字状の搬送路22を備えている。さらに、ADF18は、搬送後の原稿が排出される排紙トレイ23と原稿トレイ21上の原稿を搬送路へ送り込む給紙ローラ24を備えている。さらに、ADF18は、搬送路の出口付近に設けられた排紙ローラ25と、読取位置において原稿の裏面の画像読取を行う固定式の裏面画像読取センサ26とを備えている。
【0017】
原稿読取部1で原稿の両面読取りを行う場合、図2に示すようにユーザによって原稿トレイ21に載置された原稿は、まず、給紙ローラ24によって搬送路22へと送り込まれる。原稿トレイ21から搬送路22に送り込まれた原稿は、搬送路に沿って上方から下方へUターンするように反転して読取位置P1に至る。そして、原稿は、読取位置P1を通過する際に、表面画像読取センサ20により表面の画像データが読取られ、更に搬送路22を搬送されて読取位置P2を通過する際に、裏面画像読取センサ26により裏面の画像データが読取られる。その後、原稿トレイ21の下方の排紙トレイ23に排出されるようになっている。
【0018】
次に、上記のように構成された画像形成装置において、原稿の読取動作中に画像読取装置の表面画像読取センサ3もしくは裏面画像読取センサ2、自動原稿搬送部(ADF)18に故障が発生した場合の処理フローについて図3を用いて説明する。なお、画像形成装置は、原稿の画像の読取中に故障が発生すると、一度処理中の動作を中断する。その後、ユーザの指示、あるいは所定の時間経過後に、当該画像形成装置を再起動させることによって、故障のリカバーを行う。
図3は、本実施形態の画像形成装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S201〜S208は各ステップを示し、各ステップは、制御部8がROM14に記憶された制御プログラムをRAM13にロードして実行することで実現される。
【0019】
S201で、制御部8は、操作部12を介してユーザから画像を読み取る際の読取設定を受け付ける。読取設定には、読取解像度や、カラー/モノクロ読取等の設定が含まれる。ユーザは、読取設定を行い、原稿をADF18に載置する。制御部8は、ADF18に原稿が載置され、操作部12のスタートボタンによって読取開始指示を受付けると、読取設定に基づいてADF18を用いた原稿の読取を開始する。この際に、制御部8は、受付けた読取設定に基づいて、スキャンジョブを生成し、生成したスキャンジョブに従って原稿の読取を制御する。読取開始指示を受け付けた制御部8は、原稿読取部1の原稿トレイ21に原稿が載置されているか、または、原稿載置板19に原稿が載置されているかを検出し、原稿が載置されている方の原稿の読み取りを開始する。なお、原稿トレイ21と、原稿載置板19の両方に原稿が載置されている場合、制御部8は、表示部9を介してユーザに、どちらかの原稿を取り除くように促す。
S202で、制御部8は、原稿読取部1の障害検知センサ4によって、表面画像読取センサ3もしくは、裏面画像読取センサ2もしくは、自動原稿搬送部(ADF)18の故障を検知する。故障を検知しない場合には、原稿の読取を継続する。
【0020】
ここで、障害検知センサ4が読み取りを行う機能に障害があることを検知した場合、再起動処理により障害が発生していない読み取り機能を用いて原稿の読み取りを継続できるかどうかを制御部8が判断する。
例えば、障害の種類によって、制御部8は、下記の(1)〜(7)のように判断する。
(1)制御部8は、ADF18と裏面画像読取センサ2に障害がなく、表面画像読取センサ3に障害がある場合、障害がない裏面画像読取センサ2を用いて、ADF18を用いた画像の読取を継続できると判断する。この場合、ユーザは、画像形成装置の再起動後、裏面画像読取センサ2に、片面ずつ原稿を読み取らせるように、ADF18にセットして画像の読取を継続させることができる。(読取動作の継続可能)
(2)制御部8は、ADF18と表面画像読取センサ2に障害がなく、裏面画像読取センサ3に障害がある場合、障害がない表面画像読取センサ3を用いて、ADF18を用いた画像の読取を継続できると判断する。この場合、ユーザは、画像形成装置の再起動後、表面画像読取センサ3に、片面ずつ原稿を読み取らせるように、ADF18にセットして画像の読取を継続させることができる。(読取動作の継続可能)
(3)また、制御部8は、ADF18に障害はないが、裏面画像読取センサ2と表面画像読取センサ3の両方に障害が発生した場合、故障していない画像読取センサはないので、画像の読取を継続できないと判断する。この場合、制御部8は、ADF18を用いた画像の読取もできないし、原稿台に置かれた原稿の読取もできないと判断する。(読取動作の継続不可能)
【0021】
(4)また、制御部8は、ADF18に障害があり、裏面画像読取センサ2と表面画像読取センサ3の両方に障害がない場合、障害のない表面画像読取センサ3を用いて、原稿台に置かれた原稿を原稿走査ユニットによって読み取ることはできる。そのため、制御部8は、画像形成装置の再起動後、原稿台に置かれた原稿の読取は可能であると判断する。(読取動作の継続可能)
(5)また、制御部8は、ADF18と表面画像読取センサ3に障害があり、裏面画像読取センサ2に障害がない場合、裏面画像読取センサ2を用いて、読取動作を継続することはできないため、読取動作を継続できないと判断する。(読取動作の継続不可能)
(6)また、制御部8は、ADF18と裏面画像読取センサ2に障害があり、表面画像読取センサ3に障害がない場合、障害のない表面画像読取センサ3を用いて、原稿台の原稿を原稿走査ユニットによって読み取ることはできる。そのため、制御部8は、原稿台に置かれた原稿の読取は可能であると判断する。なお、この場合、裏面画像読取センサ2に障害があってもなくても、同様に、制御部8は、画像形成装置の再起動後、原稿台に置かれた原稿の読取は可能であると判断する。(読取動作の継続可能)
(7)また、制御部8は、ADF18と裏面画像読取センサ2と表面画像読取センサ3に障害がある場合、故障していない画像読取センサはないので、画像の読取を継続できないと判断する。(読取動作の継続不可能)
【0022】
このように、制御部8は、障害検知センサ4で検知した信号を元に、故障箇所や故障状態によって、原稿読み取りのエラーを区別することが可能である。ここで、制御部8は、故障した機能のみを使用しないで故障していない部分は動作させることが可能なエラーと、サービスマン等によって故障した部品が交換されない限り画像形成装置そのものが使用できなくなるエラーを区別して制御を行う。それらを踏まえて、S203に進む。
【0023】
S203で、制御部8は、エラーの内容を参照し、画像形成装置を再起動することによって、読取動作を継続できるエラーか否かを判断する。障害検知センサ4からの信号に基づいて、制御部8が、上述の(1)、(2)、(4)、(6)のいずれかであると判断した場合、制御部8は、画像形成装置の再起動後、読取動作の継続が可能であると判断する。一方、障害検知センサ4からの信号に基づいて、制御部8が、上述の(3)、(5)、(7)のいずれかであると判断した場合、制御部8は、画像形成装置の再起動後、読取動作の継続が不可能であると判断する。画像形成装置が、再起動することによって、読取動作を再開できると制御部8が判別した場合は、S204に進む。
そして、S204で、制御部8は、表示部9の液晶表示装置10を用いて、画像形成装置の再起動を行えば現在中断した読取動作の継続が可能である旨の表示を行う。さらに、制御部8は、先の表示に加えて、画像読取部1で故障が発生するまでに、双方の読み取りセンサを用いて読み込んだ画像データを保存するか否かをユーザに問い合わせる図4に一例を示すユーザインタフェース(UI)を表示部9に対して行う。
【0024】
図4は、図1に示した表示部9に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、図3のS203で障害検知センサ4が検知した障害に応じて、制御部8が判別した結果、一方のセンサを用いて読み取りを再開させる際の再起動選択画面に対応する。より具体的には、制御部8の障害判別結果に従い、再起動処理により障害が発生していない読み取り機能を用いて原稿の読み取りを継続できると判別した場合の表示例である。ここで、ユーザは、障害検知センサ4が読み取りを行う機能に障害があることを検知するまでに、読み込んだ画像データの処理を選択する。
図4において、M1はエラーをユーザに通知するメッセージで、原稿の裏面を読み取る読み取りセンサが故障した旨を示している。さらに、メッセージM1は、この故障に対処すべくユーザに画像形成装置の電源をON/OFFすることで、両面読み取り以外の機能処理を実行できることをユーザに通知している。
【0025】
BT1は、上記メッセージM1に対して、現在までの読み取り処理で画像メモリ5に保存された画像をHDD16に保持させたまま、画像形成装置の電源を落とすことを指示するためのボタンである。BT2は、上記メッセージM1に対して、現在までの読み取り処理で画像メモリ5に保存された画像をHDD16に保持させずに、画像形成装置の電源を落とすことを指示するためのボタンである。
【0026】
このUIにおいて、ユーザがボタンBT1を選択した場合は、当該選択結果に基づいて故障が発生する前に、スキャン終了した画像データをHDD16に保存した後、画像形成装置の電源を落とす場合に選択する。ここで、ユーザがボタンBT1を選択した場合は、表面画像読取センサ3と裏面画像読取センサ2を用いて読み取られた画像データをHDD16に保持させて再起動処理を行うことを選択したことになる。なお、ここではHDD16に画像データを保持させる例を説明したが、HDD16以外の不揮発性メモリに記憶させるようにしてもよい。
【0027】
一方、ユーザがボタンBT2を選択した場合は、故障が発生する前に、スキャン終了した画像データを保存することなく、画像形成装置の電源を落とす場合に選択する。このため、ボタンBT2をユーザが選択すると、それまでに読み取られた画像データは消去される。ここで、ユーザがボタンBT2を選択した場合は、表面画像読取センサ3と裏面画像読取センサ2を用いて読み取られた画像データをHDD16に保存することなく再起動処理を行うことを選択したことになる。
次に、S205に進み、S204で、図4に示したユーザインタフェースが表示部9に表示された状態で、故障が発生するまでに読み込んだ画像データをHDD16に保存するためにユーザがボタンBT1を選択したかどうかを制御部8が判断する。ここで、ユーザがボタンBT1を選択したと制御部8が判断した場合は、S206に進む。
【0028】
そして、S206で、画像形成装置の制御部8は、画像メモリ5に読み込んだ画像データをHDD16に保存して再起動(シャットダウン)を行い、本処理を終了する。ここでは、故障するまでに読み込んだ画像データの他に、スキャンジョブの設定や、何ページまで読込み完了しているかなどの情報と、中断中のスキャンジョブ(読取動作)があるという情報もHDD16に記憶しておく。
【0029】
一方、S205で、S204で、図4のユーザインタフェースが表示部9に表示された状態で、故障が発生するまでに読込んだ画像データを保存しないためにユーザがボタンBT2を選択したと制御部8が判断した場合には、S207に進む。そして、S207で、画像メモリ5に読み込んだ画像データをHDD16に保存させることなく再起動を行い、本処理を終了する。
一方、S203で、センサ情報から再起動を行うだけでは読取動作を継続することができないと制御部8が判断した場合には、S208に進む。
【0030】
そして、S208で、制御部8は、表示部9の液晶表示装置10を用いて、読取り処理を再開できない故障が発生した旨と、サービスマンに問い合わせを行うためのエラーコードや連絡先を図5に示すユーザインタフェースを表示部9に表示する。
【0031】
図5は、図3に示した表示部9に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、発生した故障に対応すべく、ユーザに対してサービスマンへの連絡を要求するメッセージM2を表示部9に表示して、本処理を終了する。
以下、図3に示したS206で故障するまでに読み込んだ画像データをHDD16に保存し、画像形成装置が再起動した後の処理について図6を用いて説明する。
【0032】
図6は、本実施形態を示す原稿読み取り装置のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S401〜S406は各ステップを示し、各ステップは、制御部8がROM14に記憶された制御プログラムをRAM13にロードして実行することで実現される。
S401は、制御部8は、再起動時にHDD16から起動前の状態を取得して、中断中のスキャンジョブ(読取動作)があれば、再起動前に実行していた読取動作を再開するか否かをユーザに対して問い合わせる。例えば、制御部8は、図7のユーザインタフェースを表示部9に表示することによって問い合わせる。
【0033】
図7は、図1に示した表示部9に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、S205で、ユーザがボタンBT1を選択してシャットダウンした後、初期画面表示時に、ユーザに原稿をスキャン中に障害が発生するまでに読み込んで保存した後、当該中断した原稿の読み取りを伴うジョブの再開を問い合わせる例である。
図7において、M2はジョブ再開を問い合わせるメッセージで、ユーザはこのメッセージに対して、ジョブの再開をしない/するのいずれかを対応するボタンBT11、BT12により選択する。なお、TAB1〜TAB3は機能を選択するタブであり、コピー機能、ボックス機能、送信機能に対応する。
【0034】
次に、S402で、ユーザが図6に示したユーザインタフェースのボタンBT12を選択しているかどうかを制御部8が判断する。ここで、再起動前に実行していた読取動作を再開するためのボタンBT12をユーザが選択していないと制御部8が判断した場合は、S403に進む。なお、ボタンBT12をユーザが選択していない場合は、図7に示したユーザインタフェースにおいて、ユーザがジョブを再開させないためのボタンBT11を選択するものとする。
【0035】
そして、S403で、原稿読取部1を使用しない処理(プリントやファクス、センドなど)は使用することができるので、画像形成装置を再起動する前に読み込んだ画像の参照パスと、現在、使用可能な機能を表示部9に表示して、本処理を終了する。そして、次のジョブが入力されるのを待つ。
【0036】
一方、S402で、ユーザが再起動前に実行していたジョブを再開するため、図7に示したユーザインタフェースにおいて、ユーザがボタンBT12を選択していると制御部8が判断した場合は、S404に進む。そして、S404で、制御部8が、障害検知センサ4によって検知された障害がどの機能に影響があるかを判断する。ここで、画像読取装置が使用できないと制御部8が判断した場合は、S405に進み、制御部8は、図8に示すユーザインタフェースを表示部9に表示する。
【0037】
図8は、図1に示した表示部9に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。
ここで、図8は、S405で表示部9に表示されるユーザインタフェースに対応し、スキャナが使用できない旨のメッセージM3と、読み込みが完了した原稿の画像データの保存先を示すメッセージM4を表示した例である。ボックスとは、HDD16内の特定の領域であり、HDD16は複数のボックスを有する。これら複数のボックスは、それぞれシリアル番号が付与されており、メッセージM4には、当該シリアル番号が付与されたものが保存先として表示された内容が示されている。また、HDD16に保存された原稿の画像のうち、最後に読み込みを完了した原稿の画像のプレビュー画像が制御部8によって生成され、図8に示す画面に表示される。これによって、ユーザは、どの原稿の読取まで完了したかを容易に確認することができる。
一方、S404で、原稿読取部1で一部の機能は制限されるものの、使用方法によって画像読み取り機能を使用することでジョブを実行できると制御部8が判断した場合は、S406へ進む。
S406では、制御部8は、使用方法によってはスキャナを使用可能である旨と、中断した原稿の読み取りを再開するための操作方法を示す図9に示すユーザインタフェースを表示部9に表示して、本処理を終了する。
【0038】
図9は、図1に示した表示部9に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、S403で表示されるユーザインタフェースであって、故障が発生したことにより動作に制限がかかっている旨を示す例である。以下、障害が発生した場合にユーザに対して、いずれかのセンサを用いて原稿の読み取りを継続させる場合のガイド表示処理について説明する。
図9において、M5はメッセージで、画像形成装置の現在の状況をユーザに通知している。本例は、メッセージM5は、表面読取センサ3が故障しているため、両面同時読み込みができない旨のメッセージを示している。さらに、メッセージM6は、片方のセンサが使用できないため、読み取り機能の一部が制限されているけれども、読み取り可能なセンサを用いて、読み取り可能であることを示している。
ここで、メッセージM6は、ADF18を用いて原稿の片面読み取りを実行可能であること、並びに、原稿束を裏返すことで、片面ずつ読み取りを実行して、結果として両面読み取り可能であることを示している。
【0039】
このように本実施形態では、制御部8が、障害検知センサ4によって検知された障害から、画像読取機能による読取動作が継続可能と判断した場合、制御部8は次のように制御する。制御部8は、原稿読取部1の故障状態に応じて、機器が動作可能な方法で再起動処理前の故障によって中断している読取動作を再開させる方法を、画像形成装置の表示部9を使用してユーザに通知する。
【0040】
ここで、読取動作を再開させる方法は、表面画像読取センサ3、もしくは裏面画像読取センサ2、または自動原稿搬送部(ADF)18等の故障の状態によって異なる。
例えば表面画像読取センサ3が故障している場合、両面原稿の表面の読み取りについては行えないが、ADF18に設けられた裏面画像読取センサ2を使用して読込みが可能である。以下、図9に示すユーザインタフェースを用いて表面画像読取センサ3が故障した場合の代替読み取り処理を説明する。
【0041】
図9に示す例では、ユーザが、表面画像読取センサ3が故障していることをメッセージM5で確認した後、ユーザはメッセージM6に基づいて、中断した原稿読み取りを再開するために必要な操作方法を確認する。ここで、メッセージM6は原稿の操作方法をユーザにガイドするメッセージとして機能する。
ここで、ユーザが読み取らせようとしている原稿が片面原稿であれば、ADF18の原稿トレイに読込ませたい原稿面を下側に向けて置き、表示部9にあるスタートボタンを押すことにより、原稿給送路上に配置される裏面画像読取センサ2で読込みが可能である。
【0042】
また、ユーザが読み取らせようとしている原稿が両面原稿の場合は、さらに先に読取りを行った原稿面と逆の面を下側に向けてADF18の原稿トレイに置く。そして、ユーザが表示部9にあるスタートボタンを押すことで、同様に裏面画像読取センサ2を使用して、原稿の裏面の画像読取りが可能である。
【0043】
そして、画像形成装置の制御部8が、再起動前に読込みが完了している画像データをHDD16から読み出し、再起動後に読込んだ画像データとを合わせるように画像処理部6を制御する。これによってすべての読込み画像データを合わせて、1つの文書データを生成する編集処理が実行される。
【0044】
一方、裏面画像読取センサ2が故障している場合、画像読取装置が図2を用いて説明したような構造であるため、ADF18上で裏面の画像を読み込むことができなくなる。しかし、次の方法をとることによって、原稿の読込みが可能になる。片面原稿であれば、ADF18の原稿トレイに読込ませたい原稿面を上側に向けて置き、表示部9にあるスタートボタンを押すことによって読取位置で表面画像読取センサ3を使用して読込みが可能となる。そこで、制御部8は、図10に示すユーザインタフェースを表示部9にメッセージM7〜M10を表示する。ここで、メッセージM9、10は原稿の操作方法をユーザにガイドするメッセージとして機能する。
【0045】
図10は、図1に示した表示部9に表示されたユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、表面画像読取センサ3のみを使用して原稿読み取りを継続する場合に対応する。ユーザは、表示部9に表示されるユーザインタフェースを確認しながら、一連の操作を確実に行うことができる。以下、障害が発生した場合にユーザに対して、いずれかのセンサを用いて原稿の読み取りを継続させる場合のガイド表示処理について説明する。
【0046】
図10において、メッセージM7は、裏面画像読取センサ2が故障していることを示すメッセージである。また、メッセージM8は、現在の故障状況であっても、圧板からのスキャンと、ADFからの原稿給送が可能であることを示すメッセージである。
メッセージM9は、ADFを使用する場合に、原稿をどのようにセットすればよいかの操作に関するメッセージである。メッセージM10は、原稿が両面原稿の場合において、原稿をどのようにセットすればよいかの操作に関するメッセージである。
ユーザは、これらのメッセージを確認したら、中断した原稿の読み取りを行わせることが可能である。
【0047】
ここで、ユーザはメッセージM10に従い、両面原稿を読み取らせる場合は、さらに先に読取を行った原稿面と逆の面を上側に向けて原稿トレイに置く。そして、ユーザが表示部9にあるスタートボタンを押すことで、同様に表面画像読取センサ3を使用して、原稿の裏面の画像読取が可能となる。
また、自動原稿搬送部(ADF)18を使用せずに、フラットベット読み込み部に1ページずつ読み込みたい原稿面を下向きにして置く。そして、ユーザが表示部9のスタートボタンを押下することによっても、読取位置で表面画像読取センサ3を使用して、原稿の読取を行うことができる。
【0048】
なお、画像形成装置の制御部8が、再起動前に読込みが完了している原稿の画像をHDD16から読み出し、再起動後に読込んだ画像を結合するように画像処理部6を制御する。それによって、制御部8は、すべての原稿の読込み画像を結合させて、1つのファイル(文書)を生成する。
一方、自動原稿搬送部(ADF)が故障している場合は、自動原稿搬送ができなくなると同時に、自動原稿搬送上に位置する裏面画像読取センサ2が使用できなくなる。
【0049】
図11は、図1に示した表示部9に表示されたユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、ADF18が故障しているため、表面画像読取センサ3のみを使用して原稿読み取りを継続する場合に対応する。ユーザは、表示部9に表示されるユーザインタフェースを確認しながら、一連の操作を確実に行うことができる。以下、障害が発生した場合にユーザに対して、いずれかのセンサを用いて原稿の読み取りを継続させる場合のガイド表示処理について説明する。
【0050】
図11において、メッセージM11は、ADF18が故障していることを示すメッセージである。また、メッセージM12は、現在の故障状況であっても、圧板からのスキャンが可能であることを示すメッセージである。
メッセージM13は、ADF18を使用せずに原稿を読み取らせる場合に、原稿をどのようにセットすればよいかの操作に関するメッセージである。メッセージM13は、原稿をどのようにセットして、読み取りを再開させるかの操作に関するメッセージである。ここで、メッセージM13は原稿の操作方法をユーザにガイドするメッセージとして機能する。
【0051】
ADF1を使用せずに原稿の読み取りを再開する場合、原稿台に1ページずつ読み込みたい原稿面を下向きにして置いて、操作部12にあるスタートボタンを押下する。これにより、読取位置で表面画像読取センサ3を使用して読込みが可能となる。この場合、表面画像読取センサ3は、走査ユニットの光学系が所定方向に走査される間に反射される原稿の反射画像を読み取る。
【0052】
そして、画像形成装置の制御部8が、再起動前に読込みが完了している画像データをHDD16から読み出し、再起動後に読込んだ画像データを結合するように画像処理部6を制御するによってすべての読込み画像を結合して、1つの文書を生成する。
【0053】
以上のように、原稿読取中に画像読取装置の一部に故障が発生した場合に、故障が発生するまでに読み取った画像データを不揮発性メモリに保存させておき、画像読取装置を再起動させることができる。
また、故障が発生するまでに読み取った画像データを保存するか否かをユーザに選択させるか否かをユーザに選択させることを可能にすることができる。ユーザは、故障が発生するまでに読み取った画像データが不要であると考えた場合、画像データを残さずに画像形成装置を再起動し、HDD16の容量を節約することができる。
さらに、原稿読取中に画像読取装置で故障していない機能のみを使用して画像形成装置を動作させ、中断中の読み取りジョブを再開させる。また、ユーザインタフェースを用いて中断した原稿の読み取りを再開するための操作方法をユーザにわかりやすく通知することができるため、原稿の読取を再開させる操作が容易になる。
【0054】
また、中断した原稿の読取を再開する場合、各ユーザインタフェース上では、それまでに読み込んだ原稿の画像データをプレビューされるイメージ領域IM1〜IM4が表示され、ユーザは、どの原稿まで正常に読取りが完了しているかを確認することができる。ユーザは、連続した複数の原稿の読取を再開する場合に、読取が完了した原稿の次の原稿をセットして読取を再開させればよい。
【0055】
以上の制御により、画像読取装置の一部が故障した場合であっても、画像形成装置の機能を最大限にユーザに提供することが可能となり、さらに、故障によってユーザに与える不利益を最小限に抑えることが可能となる。
なお、画像形成装置の故障(障害、エラー)は、画像形成装置の経年変化によって発生する例が考えられる。 また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【符号の説明】
【0056】
1 原稿読取装置
2 裏面画像読取センサ
3 表面画像読取センサ
8 制御部
9 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を搬送する原稿搬送装置を有する画像読取装置であって、
前記原稿搬送装置によって搬送された原稿の第1面を第1の読取部を用いて、当該原稿の第2面を第2の読取部を用いて読み取る読取動作を実行する読取手段と、
前記読取手段によって実行される読取動作中に前記第1の読取部、及び前記第2の読取部の少なくとも一方に障害が発生した場合に、前記画像読取装置の再起動によって、前記第1の読取部、または前記第2の読取部を用いて前記原稿の読取動作を再開できるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が前記画像読取装置の再起動によって前記第1の読取部、または前記第2の読取部を用いて前記原稿の読取動作を再開できると判別した場合、前記読取動作によって読取が完了した原稿の画像を不揮発性メモリに保持させ、前記画像読取装置を再起動させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記判別手段が前記画像読取装置の再起動によって前記第1の読取部、または前記第2の読取部を用いて前記原稿の読取動作を再開できると判別した場合、前記原稿の画像のうち、読取が完了した原稿の画像を不揮発性メモリに保持して前記画像読取装置を再起動するか、当該画像データを不揮発性メモリに保持することなく前記画像読取装置を再起動するかを、ユーザの指示に従って選択する選択手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記原稿の画像のうち、読取が完了した原稿の画像を不揮発性メモリに保持して前記画像読取装置を再起動することが前記選択手段によって選択された場合に、前記原稿の画像のうち、読取が完了した原稿の画像を不揮発性メモリに保持して前記画像読取装置を再起動させ、
当該画像データを不揮発性メモリに保持することなく前記画像読取装置を再起動することが前記選択手段によって選択された場合に、当該画像を不揮発性メモリに保持することなく前記画像読取装置を再起動させることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記制御手段による前記画像読取装置の再起動後、前記第1の読取部、または前記第2の読取部のうち障害が発生していない読取部を用いて、前記原稿の読取動作を再開させるための設定画面を表示部に表示させる表示制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第1の読取部に前記障害が発生した場合、前記第2の読取部を用いて前記原稿の両面を読み取るための操作方法を示すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記第2の読取部が前記障害が発生した場合、前記第1の読取部を用いて前記原稿の両面を読み取るための操作方法を示すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記原稿搬送装置に前記原稿を搬送できない障害が発生した場合、前記第1の読取部を用いて前記原稿の両面を読み取るための操作方法を示すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記制御手段による前記画像読取装置の再起動後、前記第1の読取部、または前記第2の読取部を用いて新たに読み取られた原稿の画像と、前記不揮発性メモリに記憶された画像とを結合する結合手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
【請求項8】
原稿を搬送する原稿搬送装置を有する画像読取装置の制御方法であって、
前記原稿搬送装置によって搬送された原稿の第1面を第1の読取部を用いて、当該原稿の第2面を第2の読取部を用いて読み取る読取動作を実行する読取工程と、
前記読取工程で実行される読取動作中に前記第1の読取部、及び前記第2の読取部の少なくとも一方に障害が発生した場合に、前記画像読取装置の再起動によって、前記第1の読取部、または前記第2の読取部を用いて前記原稿の読取動作を再開できるか否かを判別する判別工程と、
前記判別工程で前記画像読取装置の再起動によって前記第1の読取部、または前記第2の読取部を用いて前記原稿の読取動作を再開できると判別された場合、前記原稿の画像のうち、読取が完了した原稿の画像を不揮発性メモリに保持して前記画像読取装置を再起動するか、当該画像を不揮発性メモリに保持することなく前記画像読取装置を再起動するかを、ユーザの指示に従って選択する選択工程と、
前記選択工程における選択結果に従って、前記画像読取装置を再起動させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像読取装置の制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の画像読取装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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