画像読取装置の設定装置、及び当該設定装置により実行されるファイル保存方法
【課題】EXCELファイル等の所定形式のファイルに取り込まれたスキャンデータを有効利用しようとするユーザの負担を軽減する。
【解決手段】画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域(スプレッドシート)を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するための設定装置であって、スキャンデータの各々について、それを配置すべき複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付け、スキャンデータの各々がユーザから受け付けた指示通りの表示領域に配置されるように、所定形式のファイルの構成データ(パーツ)を修正する(S112)設定装置。
【解決手段】画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域(スプレッドシート)を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するための設定装置であって、スキャンデータの各々について、それを配置すべき複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付け、スキャンデータの各々がユーザから受け付けた指示通りの表示領域に配置されるように、所定形式のファイルの構成データ(パーツ)を修正する(S112)設定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置により生成されたスキャンデータを所定形式のファイルに保存する設定装置、及び当該設定装置により実行されるファイル保存方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のスキャナの多機能化に伴い、ユーザはスキャナにより生成したスキャンデータの保存形式を自由に指定できるようになった。例えば、以下の特許文献1には、ベクタスキャンにより原稿画像をテキスト、イラスト、写真、表などのオブジェクトに分割し、それらをオブジェクト毎にユーザにより選択されたファイル形式で保存することができるMFPが記載されている。
【0003】
また、スキャンデータの有効利用についても様々な工夫がなされてり、例えば、JPEG形式のスキャンデータをMICROSOFT WORD(登録商標)やMICROSOFT EXCEL(登録商標)等の所定形式のファイルに直接取り込んで保存する機能を備えたスキャナが数多く存在する。しかし、このような機能を備えたスキャナを用いても、ユーザは単にファイル形式を指定することができるにすぎず、スキャンデータは所定形式のファイル内に無造作に羅列されるにすぎない。例えば、保存ファイル形式としてEXCELが指定されている場合には、全てのスキャンデータが単一のスプレッドシートに格納されるに格納されることになる(図18参照)。そのため、ユーザがファイル内に取り込まれたスキャンデータを有効活用するためには、結局、そのスキャンデータをファイル内で再配置しなければならないので、ユーザの負担がさほど軽減されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−146486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、所定形式のファイルに取り込まれたスキャンデータを有効利用しようとするユーザの負担を軽減することができるデータ処理装置、及び当該データ処理装置の制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0007】
(1)画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するための設定装置であって、前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付ける受け付け部と、前記スキャンデータの各々が前記受け付け部により受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するデータ修正部と、を有する設定装置。
【0008】
(2)前記受け付け部は、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(1)に記載の設定装置。
【0009】
(3)前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示する表示部をさらに有し、前記受け付け部は、前記表示部により表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(1)に記載の設定装置。
【0010】
(4)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の設定装置。
【0011】
(5)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の設定装置。
【0012】
(6)画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するために、設定装置により実行されるファイル保存方法であって、前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付けるステップ(1)と、前記スキャンデータの各々が前記ステップ(1)で受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するステップ(2)と、を有するファイル保存方法。
【0013】
(7)前記ステップ(1)では、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(6)に記載のファイル保存方法。
【0014】
(8)前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示装置に表示させるステップ(A)をさらに有し、
前記ステップ(1)では、前記ステップ(A)で前記表示装置に表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(6)に記載のファイル保存方法。
【0015】
(9)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【0016】
(10)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る設定装置は、画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存する際に、スキャンデータの各々がユーザから受け付けた指示通りの表示領域に配置されるように所定形式のファイルの構成データを修正することができる。よって、本発明によると、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込まれたスキャンデータを有効活用しようとするユーザの負担を大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像読取システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るPCの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るスキャナの構成を示すブロック図である。
【図4A】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図4B】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図15】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図16】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図17】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図18】従来の画像読取システムによりスキャンデータが取り込まれたEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【図19】本発明の一実施形態に係る画像読取システムによりスキャンデータが取り込まれたEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【図20】本発明の一実施形態に係る画像読取システムによりスキャンデータが取り込まれたEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
−システムの構成(図1〜3)
図1は、本発明の一実施形態に係る設定装置が適用された画像読取システムSの全体構成を示すブロック図である。図1のように、画像読取システムSは、設定装置としてのPC1、及び画像読取装置としてのスキャナ2を備えており、これらはネットワークNを介して接続されている。
【0021】
ここで、ネットワークNは、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によりネットワーク機器どうしを接続したLANや、LANどうしを専用線で接続したWAN等である。ただし、本実施形態に係るPC1及びスキャナ2は、ネットワークNを介して接続されるのではなく、直接機器間でローカル接続されてもよい。なお、ネットワークNに接続された機器の種類及び台数は図中の例に限定されない。
【0022】
続いて、上記機器の構成について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係るPC1の構成を示すブロック図である。図2のように、本実施形態に係るPC1は、制御部11、記憶部12、表示部13、入力部14、入出力インタフェース15を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス16を介して相互に接続されている。これらの構成要素について以下に順に説明する。
【0023】
制御部11は、CPUであり、プログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに各種演算処理を実行する。記憶部12は、PC1の基本動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するROM、作業領域として一時的にプログラムやデータ等を記憶するRAM、OS(基本ソフトウェア)や後述するPC1の所定動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するハードディスク等からなる。
【0024】
表示部13は、LCD等の表示装置であり、ユーザに各種情報を表示する。入力部14は、キーボードやマウス等の入力装置であり、ユーザから各種動作指示を取得する。入出力インタフェース15は、ネットワークN上の他の機器と通信するためのインタフェースである。
【0025】
また、本実施形態に係るPC1は、MICROSOFT WORD(登録商標)等の文書作成ソフトウェア及びMICROSOFT EXCEL(登録商標)等の表計算ソフトウェアを含む各種ビジネスソフトウェアを搭載している。特に、PC1は、Office OPEN XML(OOXML)形式のWORDファイル及びEXCELファイルに対応している。また、PC1は、スキャナ2の動作設定用のユーザインターフェース(UI)画面を提供するためのソフトウェアであるスキャナドライバを搭載している。
【0026】
続いて、図3は、本実施形態に係るスキャナ2の構成を示すブロック図である。図3のように、本実施形態に係るスキャナ2は、制御部21、記憶部22、操作部23、画像読取部24、入出力インタフェース25を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス26を介して相互に接続されている。これらの構成要素について以下に順に説明する。
【0027】
制御部21は、CPUであり、プログラムに従って上記各部の制御や各種の演算等を行う。記憶部22は、スキャナ2の基本動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するROM、作業領域として一時的にプログラムやデータ等を記憶するRAM、スキャナ2の所定動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するハードディスク等からなる。
【0028】
操作部23は、ユーザに各種情報を表示するとともにユーザから動作指示を取得するためのUI画面を表示するLCD等のオペレーションパネルである。入出力インタフェース25は、ネットワークN上の他の機器と通信するためのインタフェースである。
【0029】
画像読取部24は、原稿台の所定の読取位置にセットされた原稿、又はADF(Auto Document Feeder)により所定の読み取り位置に搬送された原稿に対して蛍光ランプ等の光源から光を照射し、その反射光をCCDやCMOSイメージセンサ等の受光素子でスキャン(走査)することで原稿画像のデジタルデータを生成する。このような一連の動作のことを、以下では「スキャン動作」と呼ぶことにする。また、スキャン動作により生成されたデジタルデータのことを、以下では「スキャンデータ」と呼ぶことにする。
【0030】
以上の構成を有する画像読取システムSにおいて、PC1は、スキャナ2により生成された一以上のスキャンデータをOOXML形式のEXCELファイルに取り込んで保存することができる。より具体的に、PC1は、スキャナドライバのUI画面等により個々のスキャンデータの取り込み先のスプレッドシート(以下では単に「シート」ともいう)に関するユーザの指示を受け付け、個々のスキャンデータをユーザの指示通りのシートに取り込んで保存することができる。
【0031】
ここで、OOXML形式のEXCELファイルは、XML(Extensible Markup Language)形式のテキストデータ、及び画像データ等のバイナリデータからなるファイル群により構成されている。一般に、このようなファイル群はパッケージと呼ばれ、パッケージ内の個々のファイルはパーツと呼ばれる。本実施形態に係るPC1は、パッケージ内のパーツに目的に応じた修正を施すことによりユーザの所望通りの構成を有するEXCELファイルを作成することができる。特に、PC1は、以下の表1に示すパーツを修正ないし追加することにより、スキャンデータ等の画像データをEXCELファイルに取り込むことができる。
【0032】
【表1】
【0033】
なお、通常、新規作成されたEXCELファイルにはシートが3つしか存在しないが、以下の表2に示すパーツを修正ないし追加することにより、スキャンデータ等の画像データを4番目以降のシートにも取り込むことができる。
【0034】
【表2】
【0035】
以上のように、本実施形態に係るPC1は、EXCELファイルのパッケージ内の所定のパーツを修正することにより、個々のスキャンデータをユーザ指定のシートに取り込んで保存することができる。図20は、スキャナ2により生成されたスキャンデータ1〜3のうち、スキャンデータ1、2の取り込み先として“Sheet1”が指定され、スキャンデータ3の取り込み先として“Sheet2”が指定された場合に、PC1により保存されるEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【0036】
−動作の概要(図4A〜6)
続いて、本実施形態に係るPC1の動作の概要について説明する。図4A及び図4Bは、PC1がスキャナ2により生成されたスキャンデータを所定形式のファイルに取り込んで保存するための処理(以下では「ファイル保存処理」ともいう)の手順を示すフローチャートである。図4A及び図4Bのフローチャートにより示されるアルゴリズムは、記憶部12のROMに制御プログラムとして記憶されており、動作開始時にRAMに読み出されて実行される。
【0037】
先ず、PC1は、スキャンデータの取り込みに関する指示をユーザから受け付けるための取り込み設定処理(S101)を実行する。ここで、図5を参照して取り込み設定処理(S101)の具体的な手順について説明する。先ず、PC1は、スキャナドライバにより表示部13にUI画面(不図示)を表示して、同UI画面上でスキャンデータの取り込み先のファイル形式に関する指示を受け付ける(S201)。
【0038】
本実施形態において、スキャンデータの取り込み先のファイル形式は、WORDファイルやEXCELファイルのように複数の表示領域(ページ、シート)を備えたファイル形式であればいかなるものであってもよい。ただし、本例ではOOXML形式のEXCELファイルが選択されたものとして説明を続ける。
【0039】
そして、PC1は、表示中のUI画面上でスキャナ2により生成すべきスキャンデータの個数や各スキャンデータの取り込み先のシート番号等に関する指示をユーザから受け付けた後に(S202)図4Aのフローチャートに戻る(リターン)。なお、本例では、スキャナにより生成すべきスキャンデータの個数として“3”が指定され、3つのスキャンデータ(スキャンデータ1〜3)の取り込み先のシート番号としてSheet1〜3が指定されたものとして説明を続ける。
【0040】
再び図4Aを参照すると、PC1は、スキャナドライバにより、S101でユーザから受け付けた設定内容に基づくスキャン動作の指令をスキャナ2に送信する(S102)。その後、PC1は、OOXLM形式のEXCELファイル(拡張子“xlsx”)を新規作成し、その拡張子を“zip”に変更してから解凍する(S103)。
【0041】
以上のように、PC1は、スキャナ2によるスキャンデータの生成に先立ち、その取り込み先のシートに関する指示をユーザから受け付ける。ただし、本実施形態に係るPC1は、スキャナ2によるスキャンデータの生成後に当該スキャンデータのプレビューをUI画面上に表示し、そのUI画面を介して当該スキャンデータの取り込み先のシートに関する指示を受け付けることもできる。
【0042】
続いて、PC1は、S101でユーザから受け付けた設定内容を参照し、スキャンデータの取り込み先として4番目以降のシート(Sheet4〜)が指定されているかどうかを判定する(S104)。このような判定を行なう理由は、新規作成されたEXCELファイルにはシートが3つしか存在しないため、取り込み先として4番目以降のシートが指定されている場合には、それらのシートを追加するためにパッケージ内の関連するパーツを修正しなければならないからである。
【0043】
そして、取り込み先として4番目以降のシートが指定されている場合は(S104のYES)後述のS105〜S110の手順に進み、それが指定されていない場合は(S104のNO)そのままS111に進む。以下ではS105〜S110の手順について説明する。
【0044】
先ず、PC1は、S103で新規作成したEXCELファイルのパッケージ内の“[Content_Type].xml”に、同ファイルに取り込むべきスキャンデータの拡張子を追記する(S105)。より具体的に、スキャナ2により生成されたスキャンデータのファイル形式が“JPEG”形式であった場合は、図7に示すような内容が“[Content_Type].xml”に追記されることになる。
【0045】
そして、PC1は、“¥docProps”フォルダ内の“app.xml”、“¥xl”フォルダ内の“workbook.xml”、“¥xl¥_rels”フォルダ内の“workbook.xml.rels”に4番目以降のシートに関する情報を追記する(S106、S107、S108)。その後、PC1は、4番目以降のシートについて新たに“sheet4.xml”・・・を作成して“¥xl¥worksheets”フォルダに追加する(S109)。さらに、PC1は、4番目以降のシートについて新たに“sheet4.xml.rels”・・・を作成して“¥xl¥worksheets¥_rels”フォルダに追加する(S110)。
【0046】
S109及びS110で新たに作成された(“sheet4.xml”・・・及び“sheet4.xml.rels”・・・)には、後述のスキャンデータ取り込み処理(S112)において4番目以降のシートについての情報が追記されることになる。
【0047】
続いて、PC1は、スキャンデータを格納するための“¥xl¥media”フォルダ、及びスキャンデータについての情報を記述するパーツを格納するための“¥xl¥drawings”フォルダ、“¥xl¥drawings¥_rels”フォルダを新たに作成してパッケージに追加する(S111)。
【0048】
続いて、PC1は、スキャナ2により作成された個々のスキャンデータについて後述のスキャンデータ取り込み処理(S112)を繰り返し実行する。そして、PC1は、全てのスキャンデータについてS112の処理を実行したら、“¥docProps”フォルダ内の“core.xml”の更新時間を書き換える(S113)。より具体的に、S113では“¥docProps¥core.xml”の該当箇所が図9に示すような内容で書き換えられることになる。
【0049】
その後、PC1は、S103〜S113で修正済みのパッケージをzip圧縮し、その拡張子を“xlsx”に変更してから保存する(S114)。このときの保存先はPC1側の記憶部12又はスキャナ2側の記憶部22であってもよいし、ネットワークNを介して接続された外部記憶装置であってもよい。これをもってPC1はファイル保存処理を終了する(エンド)。
【0050】
ここで、図6を参照してS112のスキャンデータ取り込み処理の具体的な手順について説明する。先ず、PC1は、スキャナ2により作成されたスキャンデータをS111で作成済みの“¥xl¥media”フォルダに保存する(S301)。そして、PC1は、ことによりパッケージ内の“[Content_Type].xml”に、S301で保存したスキャンデータのコンテンツタイプを追記する(S302)。より具体的に、S302では以下(イ)及び(ロ)に示す手順で“[Content_Type].xml”が修正される。
【0051】
(イ)スキャンデータの拡張子を追記する。より具体的に、スキャナ2により生成されたスキャンデータのファイル形式が“JPEG”であった場合には、図7に示すような内容が追記されることになる。ただし、前述のS105が実行済みである場合には、この手順は省略することができる。
【0052】
(ロ)スキャンデータのパーツ名(“PartName”)及びコンテンツタイプ(“ContentType”)を追記する。より具体的に、スキャンデータ1〜3について本手順が繰り返し実行された場合には、図8に示すような内容が追記されることになる。ここで、パーツ名(“PartName”)としては任意の文字列を指定可能であるが、図中の例ではデフォルトである“drawing”に連番を付したものを採用している。また、コンテンツタイプ(“ContentType”)はコンテンツの種類ごとに予め定められた固定値である。
【0053】
続いて、PC1は、取り込み設定処理(S101)で受け付けた設定内容を参照して、スキャンデータの取り込み先のシート番号を特定する(S303)。なお、以下ではS203で特定されたシート番号を便宜上“N”として説明を続ける。そして、PC1は、シートNへの取り込みが初回であるかどうかを判定し(S304)、その判定結果に応じて以降の処理を分岐する。
【0054】
ここで、シートNへの取り込みが初回である場合(S304のYES)、シートNに取り込むべきスキャンデータの位置情報を記述するパーツである“drawingN.xml”を新たに作成して、それを前述のS110で作成済みの“¥xl¥drawings”フォルダに追加する。そして、“¥xl¥drawings”フォルダ内の“drawingN.xml”に、シートNに取り込むべきスキャンデータの位置情報を追記する(S305)。より具体的に、S305では図13に示すような内容が追記されることになる。
【0055】
続いて、PC1は、“drawingN.xml”のリレーションシップを記述するパーツである“drawingN.xml.rels”を新たに作成して、それを前述のS110で作成済みの“¥xl¥drawings¥rels”フォルダに追加する。そして、PC1は、“¥xl¥drawings¥rels”フォルダ内の“drawingN.xml.rels”にターゲットリソースであるスキャンデータとのリレーションシップを追記する(S306)。
【0056】
より具体的に、S306ではリレーションシップパーツ(“drawingN.xml.rels”)に、図10〜12に示すような内容が追記されることになる。図10〜12はそれぞれN=1〜3に対応している。各図における“Relationship Id”とは、個々のリレーションシップの識別番号であり、各リレーションシップパーツ内で一意の文字列である(図14〜16においても同様)。また、“Type”とは、リレーションシップの種類を表しており、ターゲットパーツの種類ごとに予め定義された固有値である(図14〜16においても同様)。また、“Target”とは、ターゲットパーツ(本例におけるスキャンデータ)へのパスを指定している(図14〜16においても同様)。図10〜12より、ソースパーツである“drawing1”、“drawing2”、“drawing3”に対応するターゲットリソースは、それぞれ“image1.jpeg”、“image2.jpeg”、“image3.jpeg”であることがわかる。
【0057】
他方、シートNへの取り込みが初回ではない場合(S304のNO)、PC1は、既に“¥xl¥drawings”フォルダに追加されている“drawingN.xml”に、シートNに取り込むべきスキャンデータの位置情報を追記する(S307)。そして、PC1は、既に“¥xl¥drawings¥_rels”フォルダに追加されている“drawingN.xml.rels”に、シートNに取り込むべきスキャンデータのリレーションシップを追記する(S308)。
【0058】
続いて、PC1は、“¥xl¥worksheets¥_rels”フォルダ内の“sheetN.xml.rels”にシートNとそれに取り込むべきスキャンデータとのリレーションシップを追記する(S309)。より具体的に、S309ではリレーションシップパーツ(“sheetN.xml.rels”)に、図14〜16に示すような内容が追記されることになる。図14〜16はそれぞれN=1〜3に対応している。
【0059】
続いて、PC1は、S309で“sheetN.xml.rels”に追記されたリレーションシップのID情報を、“¥xl¥worksheets”フォルダ内の“sheetN.xml”に追記する(S310)。図17は、S310でID情報が追記済みの“sheetN.xml”の内容を示している。本例において、S309で“sheetN.xml”に追記されるリレーションシップのIDは“N”によらず“rId2”であるため(図14〜16参照)、S310ではリレーションシップのID情報として<drawing r:id=“rId2”/>が追記されることになる(図17中の斜体部分を参照)。
【0060】
その後、PC1は残りのスキャンデータについて同様の処理を繰り返し、全てのスキャンデータについての処理が終了したら図4Bのフローチャートに戻る。そして、図4Bのフローチャートに従ってパッケージ内の関連するパーツを修正した結果(図7〜17参照)、スキャナ2により生成されたスキャンデータ1〜3は、図19に示すようにユーザにより指定されたシート(Sheet1〜3)に配置されることになる。
【0061】
以上のように本実施形態に係るPC1は、スキャナ2により生成された一以上のスキャンデータを、OOXML形式のEXCELファイルに取り込んで保存する際に、スキャンデータの各々がユーザから受け付けた指示通りの表示領域(スプレッドシート)に配置されるようにEXCELファイルのパッケージ内の関連するパーツを修正することができる。よって、本実施形態によると、EXCELファイルに取り込まれたスキャンデータを有効活用しようとするユーザの負担を大幅に軽減することができる。
【0062】
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲において種々改変することができる。例えば、上記実施形態では、本発明に係る画像読取装置としてスキャナ2を例に挙げたが、本発明に係る画像読取装置はスキャン機能のほかに、プリント機能やコピー機能等を備えたMFP(Multifunction Peripheral)であってもよい。
【0063】
さらに、上記実施形態では、本発明に係る設定装置としてPC1を例に挙げたが、本発明に係る設定装置は、上述したMFPのようなスキャン機能を備えた画像形成装置に内蔵されてもよい。つまり、本発明には、スキャンデータ生成、所定形式のファイルへのスキャンデータ取り込み、及びHDD等の内部記憶装置やUSBメモリ等の外部記憶装置へのファイルの保存という一連の処理が単独の画像形成装置内部で完結するような態様も包含される。 また、上記実施形態では、スキャンデータの取り込み先としてOOXML形式のEXCELファイルやWORDファイル等を例に挙げたが、本実施形態に係るスキャンデータの取り込み先のファイルはスプレッドシートやページ等の複数の表示領域を備えたファイルであればいかなるものであってもよい。
【0064】
また、本発明に係る設定装置は、上記手順を実行するための専用のハードウェア回路によっても、上記手順を記述したプログラムをCPUが実行することによっても実現可能である。後者により本発明を実現する場合、設定装置を作動させるプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ROMやハードディスク等に転送され記録される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、設定装置の一機能として同装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 PC
11 制御部、
12 記憶部、
13 表示部、
14 入力部、
15 入出力インタフェース、
2 プリンタ、
21 制御部、
22 記憶部、
23 操作部、
24 画像読み取り部
25 入出力インタフェース、
N ネットワーク、
S ネットワークシステム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置により生成されたスキャンデータを所定形式のファイルに保存する設定装置、及び当該設定装置により実行されるファイル保存方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のスキャナの多機能化に伴い、ユーザはスキャナにより生成したスキャンデータの保存形式を自由に指定できるようになった。例えば、以下の特許文献1には、ベクタスキャンにより原稿画像をテキスト、イラスト、写真、表などのオブジェクトに分割し、それらをオブジェクト毎にユーザにより選択されたファイル形式で保存することができるMFPが記載されている。
【0003】
また、スキャンデータの有効利用についても様々な工夫がなされてり、例えば、JPEG形式のスキャンデータをMICROSOFT WORD(登録商標)やMICROSOFT EXCEL(登録商標)等の所定形式のファイルに直接取り込んで保存する機能を備えたスキャナが数多く存在する。しかし、このような機能を備えたスキャナを用いても、ユーザは単にファイル形式を指定することができるにすぎず、スキャンデータは所定形式のファイル内に無造作に羅列されるにすぎない。例えば、保存ファイル形式としてEXCELが指定されている場合には、全てのスキャンデータが単一のスプレッドシートに格納されるに格納されることになる(図18参照)。そのため、ユーザがファイル内に取り込まれたスキャンデータを有効活用するためには、結局、そのスキャンデータをファイル内で再配置しなければならないので、ユーザの負担がさほど軽減されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−146486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、所定形式のファイルに取り込まれたスキャンデータを有効利用しようとするユーザの負担を軽減することができるデータ処理装置、及び当該データ処理装置の制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0007】
(1)画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するための設定装置であって、前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付ける受け付け部と、前記スキャンデータの各々が前記受け付け部により受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するデータ修正部と、を有する設定装置。
【0008】
(2)前記受け付け部は、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(1)に記載の設定装置。
【0009】
(3)前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示する表示部をさらに有し、前記受け付け部は、前記表示部により表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(1)に記載の設定装置。
【0010】
(4)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の設定装置。
【0011】
(5)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の設定装置。
【0012】
(6)画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するために、設定装置により実行されるファイル保存方法であって、前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付けるステップ(1)と、前記スキャンデータの各々が前記ステップ(1)で受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するステップ(2)と、を有するファイル保存方法。
【0013】
(7)前記ステップ(1)では、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(6)に記載のファイル保存方法。
【0014】
(8)前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示装置に表示させるステップ(A)をさらに有し、
前記ステップ(1)では、前記ステップ(A)で前記表示装置に表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする上記(6)に記載のファイル保存方法。
【0015】
(9)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【0016】
(10)前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る設定装置は、画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存する際に、スキャンデータの各々がユーザから受け付けた指示通りの表示領域に配置されるように所定形式のファイルの構成データを修正することができる。よって、本発明によると、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込まれたスキャンデータを有効活用しようとするユーザの負担を大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像読取システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るPCの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るスキャナの構成を示すブロック図である。
【図4A】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図4B】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るPCの処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図15】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図16】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図17】本発明の一実施形態に係るPCによる修正後のEXCELファイルの構成データ(パーツ)の記載内容を示す概略図である。
【図18】従来の画像読取システムによりスキャンデータが取り込まれたEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【図19】本発明の一実施形態に係る画像読取システムによりスキャンデータが取り込まれたEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【図20】本発明の一実施形態に係る画像読取システムによりスキャンデータが取り込まれたEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
−システムの構成(図1〜3)
図1は、本発明の一実施形態に係る設定装置が適用された画像読取システムSの全体構成を示すブロック図である。図1のように、画像読取システムSは、設定装置としてのPC1、及び画像読取装置としてのスキャナ2を備えており、これらはネットワークNを介して接続されている。
【0021】
ここで、ネットワークNは、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によりネットワーク機器どうしを接続したLANや、LANどうしを専用線で接続したWAN等である。ただし、本実施形態に係るPC1及びスキャナ2は、ネットワークNを介して接続されるのではなく、直接機器間でローカル接続されてもよい。なお、ネットワークNに接続された機器の種類及び台数は図中の例に限定されない。
【0022】
続いて、上記機器の構成について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係るPC1の構成を示すブロック図である。図2のように、本実施形態に係るPC1は、制御部11、記憶部12、表示部13、入力部14、入出力インタフェース15を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス16を介して相互に接続されている。これらの構成要素について以下に順に説明する。
【0023】
制御部11は、CPUであり、プログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに各種演算処理を実行する。記憶部12は、PC1の基本動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するROM、作業領域として一時的にプログラムやデータ等を記憶するRAM、OS(基本ソフトウェア)や後述するPC1の所定動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するハードディスク等からなる。
【0024】
表示部13は、LCD等の表示装置であり、ユーザに各種情報を表示する。入力部14は、キーボードやマウス等の入力装置であり、ユーザから各種動作指示を取得する。入出力インタフェース15は、ネットワークN上の他の機器と通信するためのインタフェースである。
【0025】
また、本実施形態に係るPC1は、MICROSOFT WORD(登録商標)等の文書作成ソフトウェア及びMICROSOFT EXCEL(登録商標)等の表計算ソフトウェアを含む各種ビジネスソフトウェアを搭載している。特に、PC1は、Office OPEN XML(OOXML)形式のWORDファイル及びEXCELファイルに対応している。また、PC1は、スキャナ2の動作設定用のユーザインターフェース(UI)画面を提供するためのソフトウェアであるスキャナドライバを搭載している。
【0026】
続いて、図3は、本実施形態に係るスキャナ2の構成を示すブロック図である。図3のように、本実施形態に係るスキャナ2は、制御部21、記憶部22、操作部23、画像読取部24、入出力インタフェース25を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス26を介して相互に接続されている。これらの構成要素について以下に順に説明する。
【0027】
制御部21は、CPUであり、プログラムに従って上記各部の制御や各種の演算等を行う。記憶部22は、スキャナ2の基本動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するROM、作業領域として一時的にプログラムやデータ等を記憶するRAM、スキャナ2の所定動作の制御のためのプログラムやパラメータ等を格納するハードディスク等からなる。
【0028】
操作部23は、ユーザに各種情報を表示するとともにユーザから動作指示を取得するためのUI画面を表示するLCD等のオペレーションパネルである。入出力インタフェース25は、ネットワークN上の他の機器と通信するためのインタフェースである。
【0029】
画像読取部24は、原稿台の所定の読取位置にセットされた原稿、又はADF(Auto Document Feeder)により所定の読み取り位置に搬送された原稿に対して蛍光ランプ等の光源から光を照射し、その反射光をCCDやCMOSイメージセンサ等の受光素子でスキャン(走査)することで原稿画像のデジタルデータを生成する。このような一連の動作のことを、以下では「スキャン動作」と呼ぶことにする。また、スキャン動作により生成されたデジタルデータのことを、以下では「スキャンデータ」と呼ぶことにする。
【0030】
以上の構成を有する画像読取システムSにおいて、PC1は、スキャナ2により生成された一以上のスキャンデータをOOXML形式のEXCELファイルに取り込んで保存することができる。より具体的に、PC1は、スキャナドライバのUI画面等により個々のスキャンデータの取り込み先のスプレッドシート(以下では単に「シート」ともいう)に関するユーザの指示を受け付け、個々のスキャンデータをユーザの指示通りのシートに取り込んで保存することができる。
【0031】
ここで、OOXML形式のEXCELファイルは、XML(Extensible Markup Language)形式のテキストデータ、及び画像データ等のバイナリデータからなるファイル群により構成されている。一般に、このようなファイル群はパッケージと呼ばれ、パッケージ内の個々のファイルはパーツと呼ばれる。本実施形態に係るPC1は、パッケージ内のパーツに目的に応じた修正を施すことによりユーザの所望通りの構成を有するEXCELファイルを作成することができる。特に、PC1は、以下の表1に示すパーツを修正ないし追加することにより、スキャンデータ等の画像データをEXCELファイルに取り込むことができる。
【0032】
【表1】
【0033】
なお、通常、新規作成されたEXCELファイルにはシートが3つしか存在しないが、以下の表2に示すパーツを修正ないし追加することにより、スキャンデータ等の画像データを4番目以降のシートにも取り込むことができる。
【0034】
【表2】
【0035】
以上のように、本実施形態に係るPC1は、EXCELファイルのパッケージ内の所定のパーツを修正することにより、個々のスキャンデータをユーザ指定のシートに取り込んで保存することができる。図20は、スキャナ2により生成されたスキャンデータ1〜3のうち、スキャンデータ1、2の取り込み先として“Sheet1”が指定され、スキャンデータ3の取り込み先として“Sheet2”が指定された場合に、PC1により保存されるEXCELファイルの一例を示す概略図である。
【0036】
−動作の概要(図4A〜6)
続いて、本実施形態に係るPC1の動作の概要について説明する。図4A及び図4Bは、PC1がスキャナ2により生成されたスキャンデータを所定形式のファイルに取り込んで保存するための処理(以下では「ファイル保存処理」ともいう)の手順を示すフローチャートである。図4A及び図4Bのフローチャートにより示されるアルゴリズムは、記憶部12のROMに制御プログラムとして記憶されており、動作開始時にRAMに読み出されて実行される。
【0037】
先ず、PC1は、スキャンデータの取り込みに関する指示をユーザから受け付けるための取り込み設定処理(S101)を実行する。ここで、図5を参照して取り込み設定処理(S101)の具体的な手順について説明する。先ず、PC1は、スキャナドライバにより表示部13にUI画面(不図示)を表示して、同UI画面上でスキャンデータの取り込み先のファイル形式に関する指示を受け付ける(S201)。
【0038】
本実施形態において、スキャンデータの取り込み先のファイル形式は、WORDファイルやEXCELファイルのように複数の表示領域(ページ、シート)を備えたファイル形式であればいかなるものであってもよい。ただし、本例ではOOXML形式のEXCELファイルが選択されたものとして説明を続ける。
【0039】
そして、PC1は、表示中のUI画面上でスキャナ2により生成すべきスキャンデータの個数や各スキャンデータの取り込み先のシート番号等に関する指示をユーザから受け付けた後に(S202)図4Aのフローチャートに戻る(リターン)。なお、本例では、スキャナにより生成すべきスキャンデータの個数として“3”が指定され、3つのスキャンデータ(スキャンデータ1〜3)の取り込み先のシート番号としてSheet1〜3が指定されたものとして説明を続ける。
【0040】
再び図4Aを参照すると、PC1は、スキャナドライバにより、S101でユーザから受け付けた設定内容に基づくスキャン動作の指令をスキャナ2に送信する(S102)。その後、PC1は、OOXLM形式のEXCELファイル(拡張子“xlsx”)を新規作成し、その拡張子を“zip”に変更してから解凍する(S103)。
【0041】
以上のように、PC1は、スキャナ2によるスキャンデータの生成に先立ち、その取り込み先のシートに関する指示をユーザから受け付ける。ただし、本実施形態に係るPC1は、スキャナ2によるスキャンデータの生成後に当該スキャンデータのプレビューをUI画面上に表示し、そのUI画面を介して当該スキャンデータの取り込み先のシートに関する指示を受け付けることもできる。
【0042】
続いて、PC1は、S101でユーザから受け付けた設定内容を参照し、スキャンデータの取り込み先として4番目以降のシート(Sheet4〜)が指定されているかどうかを判定する(S104)。このような判定を行なう理由は、新規作成されたEXCELファイルにはシートが3つしか存在しないため、取り込み先として4番目以降のシートが指定されている場合には、それらのシートを追加するためにパッケージ内の関連するパーツを修正しなければならないからである。
【0043】
そして、取り込み先として4番目以降のシートが指定されている場合は(S104のYES)後述のS105〜S110の手順に進み、それが指定されていない場合は(S104のNO)そのままS111に進む。以下ではS105〜S110の手順について説明する。
【0044】
先ず、PC1は、S103で新規作成したEXCELファイルのパッケージ内の“[Content_Type].xml”に、同ファイルに取り込むべきスキャンデータの拡張子を追記する(S105)。より具体的に、スキャナ2により生成されたスキャンデータのファイル形式が“JPEG”形式であった場合は、図7に示すような内容が“[Content_Type].xml”に追記されることになる。
【0045】
そして、PC1は、“¥docProps”フォルダ内の“app.xml”、“¥xl”フォルダ内の“workbook.xml”、“¥xl¥_rels”フォルダ内の“workbook.xml.rels”に4番目以降のシートに関する情報を追記する(S106、S107、S108)。その後、PC1は、4番目以降のシートについて新たに“sheet4.xml”・・・を作成して“¥xl¥worksheets”フォルダに追加する(S109)。さらに、PC1は、4番目以降のシートについて新たに“sheet4.xml.rels”・・・を作成して“¥xl¥worksheets¥_rels”フォルダに追加する(S110)。
【0046】
S109及びS110で新たに作成された(“sheet4.xml”・・・及び“sheet4.xml.rels”・・・)には、後述のスキャンデータ取り込み処理(S112)において4番目以降のシートについての情報が追記されることになる。
【0047】
続いて、PC1は、スキャンデータを格納するための“¥xl¥media”フォルダ、及びスキャンデータについての情報を記述するパーツを格納するための“¥xl¥drawings”フォルダ、“¥xl¥drawings¥_rels”フォルダを新たに作成してパッケージに追加する(S111)。
【0048】
続いて、PC1は、スキャナ2により作成された個々のスキャンデータについて後述のスキャンデータ取り込み処理(S112)を繰り返し実行する。そして、PC1は、全てのスキャンデータについてS112の処理を実行したら、“¥docProps”フォルダ内の“core.xml”の更新時間を書き換える(S113)。より具体的に、S113では“¥docProps¥core.xml”の該当箇所が図9に示すような内容で書き換えられることになる。
【0049】
その後、PC1は、S103〜S113で修正済みのパッケージをzip圧縮し、その拡張子を“xlsx”に変更してから保存する(S114)。このときの保存先はPC1側の記憶部12又はスキャナ2側の記憶部22であってもよいし、ネットワークNを介して接続された外部記憶装置であってもよい。これをもってPC1はファイル保存処理を終了する(エンド)。
【0050】
ここで、図6を参照してS112のスキャンデータ取り込み処理の具体的な手順について説明する。先ず、PC1は、スキャナ2により作成されたスキャンデータをS111で作成済みの“¥xl¥media”フォルダに保存する(S301)。そして、PC1は、ことによりパッケージ内の“[Content_Type].xml”に、S301で保存したスキャンデータのコンテンツタイプを追記する(S302)。より具体的に、S302では以下(イ)及び(ロ)に示す手順で“[Content_Type].xml”が修正される。
【0051】
(イ)スキャンデータの拡張子を追記する。より具体的に、スキャナ2により生成されたスキャンデータのファイル形式が“JPEG”であった場合には、図7に示すような内容が追記されることになる。ただし、前述のS105が実行済みである場合には、この手順は省略することができる。
【0052】
(ロ)スキャンデータのパーツ名(“PartName”)及びコンテンツタイプ(“ContentType”)を追記する。より具体的に、スキャンデータ1〜3について本手順が繰り返し実行された場合には、図8に示すような内容が追記されることになる。ここで、パーツ名(“PartName”)としては任意の文字列を指定可能であるが、図中の例ではデフォルトである“drawing”に連番を付したものを採用している。また、コンテンツタイプ(“ContentType”)はコンテンツの種類ごとに予め定められた固定値である。
【0053】
続いて、PC1は、取り込み設定処理(S101)で受け付けた設定内容を参照して、スキャンデータの取り込み先のシート番号を特定する(S303)。なお、以下ではS203で特定されたシート番号を便宜上“N”として説明を続ける。そして、PC1は、シートNへの取り込みが初回であるかどうかを判定し(S304)、その判定結果に応じて以降の処理を分岐する。
【0054】
ここで、シートNへの取り込みが初回である場合(S304のYES)、シートNに取り込むべきスキャンデータの位置情報を記述するパーツである“drawingN.xml”を新たに作成して、それを前述のS110で作成済みの“¥xl¥drawings”フォルダに追加する。そして、“¥xl¥drawings”フォルダ内の“drawingN.xml”に、シートNに取り込むべきスキャンデータの位置情報を追記する(S305)。より具体的に、S305では図13に示すような内容が追記されることになる。
【0055】
続いて、PC1は、“drawingN.xml”のリレーションシップを記述するパーツである“drawingN.xml.rels”を新たに作成して、それを前述のS110で作成済みの“¥xl¥drawings¥rels”フォルダに追加する。そして、PC1は、“¥xl¥drawings¥rels”フォルダ内の“drawingN.xml.rels”にターゲットリソースであるスキャンデータとのリレーションシップを追記する(S306)。
【0056】
より具体的に、S306ではリレーションシップパーツ(“drawingN.xml.rels”)に、図10〜12に示すような内容が追記されることになる。図10〜12はそれぞれN=1〜3に対応している。各図における“Relationship Id”とは、個々のリレーションシップの識別番号であり、各リレーションシップパーツ内で一意の文字列である(図14〜16においても同様)。また、“Type”とは、リレーションシップの種類を表しており、ターゲットパーツの種類ごとに予め定義された固有値である(図14〜16においても同様)。また、“Target”とは、ターゲットパーツ(本例におけるスキャンデータ)へのパスを指定している(図14〜16においても同様)。図10〜12より、ソースパーツである“drawing1”、“drawing2”、“drawing3”に対応するターゲットリソースは、それぞれ“image1.jpeg”、“image2.jpeg”、“image3.jpeg”であることがわかる。
【0057】
他方、シートNへの取り込みが初回ではない場合(S304のNO)、PC1は、既に“¥xl¥drawings”フォルダに追加されている“drawingN.xml”に、シートNに取り込むべきスキャンデータの位置情報を追記する(S307)。そして、PC1は、既に“¥xl¥drawings¥_rels”フォルダに追加されている“drawingN.xml.rels”に、シートNに取り込むべきスキャンデータのリレーションシップを追記する(S308)。
【0058】
続いて、PC1は、“¥xl¥worksheets¥_rels”フォルダ内の“sheetN.xml.rels”にシートNとそれに取り込むべきスキャンデータとのリレーションシップを追記する(S309)。より具体的に、S309ではリレーションシップパーツ(“sheetN.xml.rels”)に、図14〜16に示すような内容が追記されることになる。図14〜16はそれぞれN=1〜3に対応している。
【0059】
続いて、PC1は、S309で“sheetN.xml.rels”に追記されたリレーションシップのID情報を、“¥xl¥worksheets”フォルダ内の“sheetN.xml”に追記する(S310)。図17は、S310でID情報が追記済みの“sheetN.xml”の内容を示している。本例において、S309で“sheetN.xml”に追記されるリレーションシップのIDは“N”によらず“rId2”であるため(図14〜16参照)、S310ではリレーションシップのID情報として<drawing r:id=“rId2”/>が追記されることになる(図17中の斜体部分を参照)。
【0060】
その後、PC1は残りのスキャンデータについて同様の処理を繰り返し、全てのスキャンデータについての処理が終了したら図4Bのフローチャートに戻る。そして、図4Bのフローチャートに従ってパッケージ内の関連するパーツを修正した結果(図7〜17参照)、スキャナ2により生成されたスキャンデータ1〜3は、図19に示すようにユーザにより指定されたシート(Sheet1〜3)に配置されることになる。
【0061】
以上のように本実施形態に係るPC1は、スキャナ2により生成された一以上のスキャンデータを、OOXML形式のEXCELファイルに取り込んで保存する際に、スキャンデータの各々がユーザから受け付けた指示通りの表示領域(スプレッドシート)に配置されるようにEXCELファイルのパッケージ内の関連するパーツを修正することができる。よって、本実施形態によると、EXCELファイルに取り込まれたスキャンデータを有効活用しようとするユーザの負担を大幅に軽減することができる。
【0062】
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲において種々改変することができる。例えば、上記実施形態では、本発明に係る画像読取装置としてスキャナ2を例に挙げたが、本発明に係る画像読取装置はスキャン機能のほかに、プリント機能やコピー機能等を備えたMFP(Multifunction Peripheral)であってもよい。
【0063】
さらに、上記実施形態では、本発明に係る設定装置としてPC1を例に挙げたが、本発明に係る設定装置は、上述したMFPのようなスキャン機能を備えた画像形成装置に内蔵されてもよい。つまり、本発明には、スキャンデータ生成、所定形式のファイルへのスキャンデータ取り込み、及びHDD等の内部記憶装置やUSBメモリ等の外部記憶装置へのファイルの保存という一連の処理が単独の画像形成装置内部で完結するような態様も包含される。 また、上記実施形態では、スキャンデータの取り込み先としてOOXML形式のEXCELファイルやWORDファイル等を例に挙げたが、本実施形態に係るスキャンデータの取り込み先のファイルはスプレッドシートやページ等の複数の表示領域を備えたファイルであればいかなるものであってもよい。
【0064】
また、本発明に係る設定装置は、上記手順を実行するための専用のハードウェア回路によっても、上記手順を記述したプログラムをCPUが実行することによっても実現可能である。後者により本発明を実現する場合、設定装置を作動させるプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ROMやハードディスク等に転送され記録される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、設定装置の一機能として同装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 PC
11 制御部、
12 記憶部、
13 表示部、
14 入力部、
15 入出力インタフェース、
2 プリンタ、
21 制御部、
22 記憶部、
23 操作部、
24 画像読み取り部
25 入出力インタフェース、
N ネットワーク、
S ネットワークシステム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するための設定装置であって、
前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付ける受け付け部と、
前記スキャンデータの各々が前記受け付け部により受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するデータ修正部と、を有する設定装置。
【請求項2】
前記受け付け部は、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項1に記載の設定装置。
【請求項3】
前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示する表示部をさらに有し、
前記受け付け部は、前記表示部により表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項1に記載の設定装置。
【請求項4】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の設定装置。
【請求項5】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の設定装置。
【請求項6】
画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するために、設定装置により実行されるファイル保存方法であって、
前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付けるステップ(1)と、
前記スキャンデータの各々が前記ステップ(1)で受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するステップ(2)と、を有するファイル保存方法。
【請求項7】
前記ステップ(1)では、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項6に記載のファイル保存方法。
【請求項8】
前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示装置に表示させるステップ(A)をさらに有し、
前記ステップ(1)では、前記ステップ(A)で前記表示装置に表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項6に記載のファイル保存方法。
【請求項9】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【請求項10】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【請求項1】
画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するための設定装置であって、
前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付ける受け付け部と、
前記スキャンデータの各々が前記受け付け部により受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するデータ修正部と、を有する設定装置。
【請求項2】
前記受け付け部は、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項1に記載の設定装置。
【請求項3】
前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示する表示部をさらに有し、
前記受け付け部は、前記表示部により表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項1に記載の設定装置。
【請求項4】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の設定装置。
【請求項5】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の設定装置。
【請求項6】
画像読取装置により生成された一以上のスキャンデータを、複数の表示領域を備えた所定形式のファイルに取り込んで保存するために、設定装置により実行されるファイル保存方法であって、
前記スキャンデータの各々について、それを配置すべき前記複数の表示領域のうちの一の表示領域に関する指示をユーザから受け付けるステップ(1)と、
前記スキャンデータの各々が前記ステップ(1)で受け付けられた前記指示通りに前記一の表示領域に配置されるように、前記所定形式のファイルの構成データを修正するステップ(2)と、を有するファイル保存方法。
【請求項7】
前記ステップ(1)では、前記画像読取装置により前記スキャンデータが生成される前に、前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項6に記載のファイル保存方法。
【請求項8】
前記読取装置により生成された前記スキャンデータのプレビュー画面を表示装置に表示させるステップ(A)をさらに有し、
前記ステップ(1)では、前記ステップ(A)で前記表示装置に表示された前記プレビュー画面を介して前記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項6に記載のファイル保存方法。
【請求項9】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT EXCEL(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はスプレッドシートであることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【請求項10】
前記所定形式のファイルは、MICROSOFT WORD(登録商標)形式のファイルであり、前記表示領域はページであることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のファイル保存方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図13】
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【図15】
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【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−93847(P2012−93847A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238861(P2010−238861)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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