画像読取装置及び画像処理システム
【課題】常駐ソフトウェアによってスキャンデータをサーバにアップロードする場合に、スキャン及びアップロードの操作性を向上させる。
【解決手段】MFP5は、ネットワークI/F31と、スキャナ13と、操作部23と、表示部25と、表示制御部37とを備えている。ネットワークI/F31は、常駐ソフトウェア51との間で通信を行う。スキャナ13は、原稿を読み取ってスキャンデータを生成する。操作部23は、スキャナ13を操作可能である。表示部25は、スキャン機能設定画面を表示可能である。表示制御部37は、常駐ソフトウェア51からネットワークI/F31を介して通知された常駐ソフトウェア51の外部パブリックサーバ3へのログイン状況に応じて、表示部25におけるスキャン機能設定画面を変更可能である。
【解決手段】MFP5は、ネットワークI/F31と、スキャナ13と、操作部23と、表示部25と、表示制御部37とを備えている。ネットワークI/F31は、常駐ソフトウェア51との間で通信を行う。スキャナ13は、原稿を読み取ってスキャンデータを生成する。操作部23は、スキャナ13を操作可能である。表示部25は、スキャン機能設定画面を表示可能である。表示制御部37は、常駐ソフトウェア51からネットワークI/F31を介して通知された常駐ソフトウェア51の外部パブリックサーバ3へのログイン状況に応じて、表示部25におけるスキャン機能設定画面を変更可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャンデータを生成する画像読取装置、特に、スキャンデータを他の情報処理装置にアップロード可能な画像読取装置及びそれが用いられた画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スキャナで原稿を読み込んで生成したスキャンデータを、LANを介して特定のPCの特定のフォルダに送信することが行われている。具体的には、スキャン操作時には、MFPの操作表示画面に複数のフォルダ名が表示される。ユーザはいずれかのフォルダを選択してスキャン動作を行う。その結果、ユーザはPCから特定のフォルダにアクセスすることでスキャンデータを閲覧できる。
【0003】
近年は、外部パブリックサーバにスキャンデータを保存して、インターネット、LAN、携帯網等を介してスキャンデータにアクセス可能とすることも行われている。この場合、MFPの操作表示部にアップロード先として当該外部パブリックサーバが表示される(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−149320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のシステムでは、ユーザがMFPデバイス10においてスキャン設定操作を行うと、スキャンが実行される。生成されたスキャンデータは、MFPデバイス10のサーバ部で所望のフォーマットに変換される。続いて、変換後のスキャンデータは、電子倉庫サーバ20にアップロードされる。
【0006】
上記のようなシステムにおいては、サーバのAPIがサーバメーカーごとに異なっているので、サーバの種類が変わるごとにネットワーク処理及びデータフォーマット処理を変更する必要がある。具体的には、MFPのファームウェアを書き換えることが必要になる。しかし、MFPのファームウェアをサーバの変更ごとに書き換えることは繁雑な作業である。
そこで、前述の問題を解決するために、例えば、PCに常駐ソフトソフトウェアをインストールして、常駐ソフトウェアによってスキャンデータを外部パブリックサーバにアップロードすることが想定される。
【0007】
そして、その場合には、スキャン・アップロード操作時にユーザの操作性を向上していることが望ましい。
【0008】
本発明の課題は、常駐ソフトウェアによってスキャンデータをサーバにアップロードする場合に、スキャン及びアップロードの操作性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0010】
本発明の一見地に係る画像読取装置は、常駐ソフトウェアがサーバにログインした状態で常駐ソフトウェアが画像データをサーバにアップロードするシステムにおいて、画像データを生成する画像読取装置である。画像形成装置は、ネットワーク通信部と、スキャン部と、操作部と、表示部と、表示制御部とを備えている。ネットワーク通信部は、常駐ソフトウェアとの間で通信を行う。スキャン部は、原稿を読み取って画像データを生成する。操作部は、スキャン部を操作可能である。表示部は、スキャン機能設定画面を表示可能である。表示制御部は、常駐ソフトウェアからネットワーク通信部を介して通知された常駐ソフトウェアのサーバへのログイン状況に応じて、表示部におけるスキャン機能設定画面を変更可能である。
この装置では、常駐ソフトウェアが、ネットワーク通信部にログイン状況を通知する。その結果、表示制御部が、表示部におけるスキャン機能設定画面を変更する。ユーザは、スキャン機能設定画面を参照することで、適切なスキャン動作を行うことができる。例えば、常駐ソフトウェアがサーバにログインしている場合には、サーバを画像データのアップロード先として選択できる。このようにして、スキャン及びアップロードの操作性が向上する。
【0011】
表示制御部は、常駐ソフトウェアがサーバにログインしている場合には、表示部にアップロード先としてサーバの情報を表示してもよい。
この場合、サーバの情報が表示部に表示されているので、ユーザは、常駐ソフトウェアがサーバにログインしていることが分かる。
【0012】
表示制御部は、常駐ソフトウェアがサーバにログインしていない場合には、表示部にアップロード先としてサーバの情報を表示しなくてもよい。
この場合、サーバの情報が表示部に表示されていないので、ユーザは、常駐ソフトウェアがサーバにログインしていないことが分かる。
【0013】
ネットワーク通信部は、スキャン部が画像の1ページをスキャンするごとに1ページの画像データを常駐ソフトウェアに送信してもよい。
この場合、画像読取装置の記憶装置として大容量のものを用いる必要がない。
【0014】
本発明の他の装置に係る画像処理システムは、上記の画像読取装置と、常駐ソフトウェアとを備えている。常駐ソフトウェアは、サーバへのログイン状況を画像読取装置に通知するログイン状況通知部を有する。
【0015】
画像処理システムは、常駐ソフトウェアがインストールされた情報処理装置をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る画像読取装置及び画像処理システムでは、常駐ソフトウェアによって画像データをサーバにアップロードする場合に、スキャン及びアップロードの操作性が向上している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図。
【図2】MFPとPCの制御ブロック図。
【図3】常駐ソフトウェアの登録処理を示すフローチャート。
【図4】常駐ソフトウェアの起動処理を示すフローチャート。
【図5】常駐ソフトウェアの終了処理を示すフローチャート。
【図6】常駐ソフトウェアの登録・起動・終了の受信処理を示すフローチャート。
【図7A】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図7B】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図7C】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図8A】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【図8B】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【図9】表示部におけるスキャン機能設定画面の一例。
【図10】表示部におけるスキャン機能設定画面の一例。
【図11】本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図。
【図12A】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図12B】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図12C】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図13A】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【図13B】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(1)画像処理システム
図1を用いて、本発明の一実施形態が採用された画像処理システム1を説明する。図1は、本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図である。
【0019】
画像処理システム1は、外部パブリックサーバ3に画像データを送信するためのシステムである。外部パブリックサーバ3に保存された画像データは、LAN、インターネット、携帯電話網などを介してアクセス可能である。外部パブリックサーバ3の一般的な機能については説明を省略するが、外部パブリックサーバ3は、図2に示すように、記憶部71を有しており、記憶部71には複数の仮想記憶エリア73が形成されている。
【0020】
画像処理システム1は、MFP5(Multifunction Peripheral)を有している。MFP5は、本実施形態では画像読取装置として機能しており、原稿Dをスキャンすることで画像データを形成し、次に画像データを他の装置に転送する。
【0021】
画像処理システム1は、さらにPC7を有している。PC7は、パーソナル・コンピュータである。PC7は、LAN9を介してMFP5に接続されている。PC7は、MFP5から転送された画像データを受信する。MFP5とPC7は、例えば、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いて通信を行う。
なお、画像処理システム1には、他のMFP及びPCが設けられていてもよい。
【0022】
(2)MFP
図2を用いて、MFP5の機能を説明する。図2は、MFPとPCの制御ブロック図である。
【0023】
MFP5は、プリント機能、コピー機能、FAX(ファクシミリ)機能、及びIFAX(インターネットFAX)機能を備えたネットワーク複合機である。具体的には、MFP5は、プリンタ11、スキャナ13、FAX制御部15、及びIFAX制御部17を有している。MFP5は、さらに、制御部19、記憶部21、操作部23、表示部25、NCU(Network Control Unit)27、モデム29、及びネットワークI/F31を有している。また、MFP5は、バス33を備えており、MFP5内の各部はバス33によって互いに接続されている。
【0024】
プリンタ11は、FAX制御部15及びIFAX制御部17が受信したファクシミリデータ、コピーの指示に基づいてスキャナ13が作成した画像データ、並びにPC7から送られてきた印刷データを印刷する。つまり、プリンタ11は、ネットワーク複合機のファクシミリ機能、コピー機能、プリンタ機能の出力部として機能する。プリンタ11は、例えば、電子写真方式を採用している。
【0025】
スキャナ13は、原稿から画像を読み取るスキャナ機能を実現する。具体的には、スキャナ13は、原稿を光学的に走査して画像を読み取り、例えば、TIFF(Tagged Image File Format)形式の画像データとして出力する。スキャナ13は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等のイメージセンサを有している。本実施形態において、スキャナ13は、複数枚の原稿を連続して読み取り可能なオートシートフィーダを備えている。
【0026】
FAX制御部15は、NCU27及びモデム29によって行われるPSTN(Public Switched Telephone Network)35を介したFAXの送受信を制御する。IFAX制御部17は、ネットワークI/F31を介して行われるIFAXの送受信を制御する。
【0027】
制御部19は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含むコンピュータである。制御部19は、MFP5の各部を制御する制御部であり、ROMに格納される各種プログラムを読み出して実行することによって、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能及びネットワーク機能等を実現する。ROMは、制御プログラム又は予め設定されているパラメータ等を格納する。RAMは、プログラムを実行するための作業領域として機能する。
【0028】
制御部19は、表示制御部37を有している。表示制御部37は、表示部25の表示を制御する。
【0029】
記憶部21は、スキャナ13から出力された画像データを一時的に保存する。
【0030】
操作部23は、MFP5の操作パネル上に設けられたキーボード、スイッチ、操作ボタン、タッチパネルなどであり、ユーザが操作指示を行うのに使用する。すなわち、ユーザは、操作部23を用いてコピー、スキャン、又はファクシミリ送信等の指示を入力することができる。表示部25は、操作部23で入力された操作の内容を含む各種情報を表示する。表示部25は、例えば、液晶パネルである。
本実施形態において、例えば、操作部23はタッチパネルであり、表示部25はタッチパネルの下方に配置された液晶パネルであり、両者によりスキャン時の各種設定をユーザにさせるためのユーザインタフェースが提供される(図9及び図10参照)。スキャン時の設定とは、例えば、カラー/モノクロ指定、解像度、出力倍率などの他に、スキャン属性として、スキャン方式の指定などを含むことができる。また、MFP5は、スキャンして得られた画像データをフォルダに転送する「スキャンtoフォルダ機能」を有し、転送先として任意のフォルダを指定もできる。
【0031】
ネットワークI/F31は、LAN9を介して、他の装置とデータの送受信を行う通信部として機能する。
【0032】
(3)PC
PC7は、図2に示すように、制御部41と、記憶部43と、操作部45と、表示部47と、ネットワークI/F49を有している。制御部41は、MFP5の制御部19と同様に、CPU、RAM、ROM等からなるコンピュータである。
【0033】
制御部41には、PC7の各種機能を実現するための常駐ソフトウェア51がインストールされている。常駐ソフトウェア51は、以下の機能を有している。
・外部パブリックサーバ3に対して、ログイン・ログアウトする。
・MFP5に対して、ログイン状況を通知する。
・MFP5から送信されてきた画像データを受信して、次に外部パブリックサーバ3に転送する。
常駐ソフトウェア51は、ダウンロードによって適宜更新可能である。また、複数の常駐ソフトウェアがPCにインストールされていてもよい。
【0034】
記憶部43は、MFP5から転送された画像データを受信し格納する複数のローカル共有フォルダ61を有する。ローカル共有フォルダ61は、MFP5に共有される。フォルダ61は、例えば、複数の仮想記憶エリア73と一対一で対応している。ローカル共有フォルダ61は階層構造とすることもでき、ユーザが転送先として指定した任意のフォルダの配下に仮想記憶エリア73に対応する複数のフォルダを含むことができる。
【0035】
操作部45は、例えば、キーボード及びマウスからなる。
表示部47は、例えば、液晶ディスプレイからなる。
【0036】
(4)制御処理
図3を用いて、常駐ソフトウェア51による登録処理を説明する。
ステップS1では、外部パブリックサーバ(例えば、外部パブリックサーバ3)が選択されたか否かを判断する。
ステップS2では、外部パブリックサーバの名称の入力を受け付け、それを記憶する。
ステップS3では、外部パブリックサーバのユーザアカウント及びパスワードの登録を受け付ける。
ステップS4では、外部パブリックサーバの保存ファイル形式の選択を受け付け、それを記憶する。例えば、PDFが選択される。
ステップS5では、ローカル共有フォルダ61への同時保存が選択されたか否かが判断される。「Yes」であればプロセスはステップS6に移行し、「No」であればプロセスはステップS7に移行する。
ステップS6では、ローカル共有フォルダ情報、共有フォルダへの保存ファイル形式の選択を受け、それを記憶する。
ステップS7では、例えば、UDP/IPパケットブロードキャスト送信を用いて、LAN(例えば、LAN9)上のMFP要求処理を実行する。
ステップS8では、所定時間T1が経過するのを待つ。
ステップS9では、LAN上のMFP一覧を表示する。
ステップS10では、表示済みMFP一覧内に指定MFPがにあるか否かを判断する。「Yes」の場合にプロセスはステップS11に移行し、「No」場合にプロセスはステップS12に移行する。
ステップS11では、表示済みMFP一覧からのMFP選択を受け付ける。
ステップS12では、手動でMFPのIPアドレス入力を受け付ける。
ステップS13では、指定したMFPのIPアドレス等のMFP情報を記憶する。
ステップS14では、全MFPの指定が終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS15に移行し、「No」であれば、プロセスはステップS10に戻る。
ステップS15では、記憶・保持しているMFP情報を用いて、指定MFPに対して、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報を送信する。これが、PCの常駐ソフトウェア51から外部パブリックサーバへのログイン済みである情報を通知する処理であり、例えば“HTTP POST”を用いて実行される(図1のR1)。
ステップS16では、全MFPへの送信が終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスは終了し、「No」であればプロセスはステップS15に戻る。
以上に述べたように、常駐ソフトウェアが外部サーバの転送設定を行った時点で、外部パブリックサーバにログインしていることがMFPに通知される。
【0037】
図4を用いて、常駐ソフトウェア51による起動処理を説明する。
ステップS20では、PCが起動するのを待つ。
ステップS21では、記憶・保持しているMFP情報を用いて、指定MFPに対して、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報を送信する。これが、PCの常駐ソフトウェア51から外部パブリックサーバへのログイン済みである情報を通知する処理であり、例えば“HTTP POST”を用いて実行される(図1のR1)。
ステップS22では、全てのMFPに送信を終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスは終了し、「No」であれば、プロセスはステップS21に戻る。
以上に述べたように、外部パブリックサーバ転送が設定されていれば、常駐ソフトウェア51がインストールされているPCが起動されたタイミングで、外部パブリックサーバにログインしていることがMFPに通知される。
【0038】
図5を用いて、常駐ソフトウェア51による終了処理を説明する。この終了処理は、常駐ソフトウェア51で外部パブリックサーバの転送設定を無効に変更した場合、又は、常駐ソフトウェア51がインストールされているPCのシャットダウン処理を行った場合に、実行される。
ステップS25では、記憶・保持しているMFP情報を用いて、指定MFPに対して、終了状態を送信する。
ステップS26では、全てのMFPに送信を終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスは終了し、「No」であれば、プロセスはステップS25に戻る。
【0039】
図6を用いて、MFPにおける常駐ソフトウェア51による登録・起動・受信処理を説明する。
ステップS28では、常駐ソフトウェア51の登録・起動情報を受信したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS29に移行し、「No」であれば、プロセスはステップS31に移行する。
ステップS29では、常駐ソフトウェア51がインストールされているPC情報(つまり、IPアドレス等の識別情報)を記憶する。
ステップS30では、常駐ソフトウェア51をインストールしているPC情報と紐付けて、受信した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報を記憶する。
ステップS31では、常駐ソフトウェア51をインストールしているPC情報と紐付けて、受信した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報をMFPから削除する。
【0040】
図7A〜図7Cを用いて、MFPによるスキャン処理を説明する。なお、以下の説明で記憶及び仮記憶は記憶部21で行われ、データの送信はネットワークI/F31がPC7に対して行う。
ステップS35では、ユーザが操作部23のスキャンボタンを押し下げる。
ステップS36では、外部パブリックサーバが登録されているか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS37に移行し、「No」であればプロセスはステップS38に移行する。ステップS38ではその他スキャン処理が実行されて、その後にプロセスは終了する。
ステップS37では、表示部25に外部パブリックサーバ名を表示する。例えば、図9に示すように、外部パブリックサーバが転送先として表示される。また、この画面を用いて、スキャン解像度等も設定される。さらに、図10に示すように、PC7の名称及びローカル共有フォルダ名も表示される。以上に述べた表示部25における画像表示制御は、表示制御部37によって実行される。
なお、常駐ソフトウェア51が複数の外部パブリックサーバにログインしている場合は、複数の外部パブリックサーバ指定画面を表示部25に表示する。
ステップS39では、外部パブリックサーバの選択を受け付ける。
ステップS40では、選択した外部パブリックサーバ名を仮記憶する。
ステップS41では、外部パブリックサーバの保存ファイル形式一覧を表示部25に表示する。
ステップS42では、外部パブリックサーバの保存ファイル形式の選択を受け付ける。
ステップS43では、選択した外部パブリックサーバの保存ファイル形式を仮記憶する。
ステップS44では、「ローカル共有フォルダ保存可能情報」があるか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS45に移行し、「No」であればプロセスはステップS49に移行する。
ステップS45では、「ローカル共有フォルダ同時保存」が選択されているか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS46に移行し、「No」であればプロセスはステップS49に移行する。
ステップS46では、ローカル共有フォルダの保存ファイル形式一覧を表示部25に表示する。
ステップS47では、ローカル共有フォルダの保存ファイル形式の選択を受け付ける。
ステップS48では、選択したローカル共有フォルダの保存ファイル形式を仮記憶する。
ステップS49では、操作部23のスキャン開始スタートボタンが押し下げられるのを待つ。
ステップS50では、ネットワークI/F31が、常駐ソフトウェア51がインストールされているPC(例えば、PC7)に対して、スキャン原稿転送要求を送信する。スキャン原稿転送要求は、例えば、UDP/IPを用いて実行される(図1のR2)。
ステップS51では、「選択済み外部パブリックサーバ情報取得要求」を受信したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS53に移行し、「No」であればプロセスはステップS52に移行する。
ステップS52では、所定時間(T2)が経過したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはエラー終了し、「No」であればプロセスはステップS51に戻る。
ステップS53では、ローカル共有フォルダ同時保存が選択済みであるか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS54に移行し、「No」であればプロセスはステップS55に移行する。
ステップS54では、選択及び仮記憶した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」を送信する。つまり、外部パブリックサーバ情報が送信される。
ステップS55では、選択及び仮記憶した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」を送信する。つまり、外部パブリックサーバ情報が送信される。
ステップS56では、MFP読取部つまりスキャナ13に原稿があるか否かを判断する。
ステップS57では、MFP読取部つまりスキャナ13が原稿の1ページスキャンを実行する。
ステップS58では、スキャンデータがカラーか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS59に移行し、「No」であればプロセスはステップS60に移行する。
ステップS59では、スキャンデータ1ページをJPEGファイル形式に変換・仮記憶する。
ステップS60では、スキャンデータ1ページをシングルTIFFファイル形式に変換・仮記憶する。
ステップS61では、PCからスキャンデータ転送要求があるのを待つ。スキャンデータの転送要求は、例えば、“HTTP GET”を用いて実行される(図1のR3)。
ステップS62では、スキャンデータ1ページをPCに送信する(図のR3)。例えば、シングルTIFFファイルが送信される。その後、プロセスはステップS56に戻る。
ステップS63では、PCからスキャンデータ転送要求があるのを待つ。
ステップS64では、スキャンデータ終了をPC7に送信し、その後、プロセスは終了する。
【0041】
図8A〜図8Bを用いて、常駐ソフトウェア51によるパブリックサーバへの転送処理を説明する。なお、以下の説明で記憶は記憶部71で行われ、データの送信はネットワークI/F49が行う。
ステップS67では、MFP(例えば、MFP5)からのスキャン原稿転送要求を受信するのを待つ(図1のR2)。
ステップS68では、「外部パブリックサーバ情報取得要求」をMFPに送信する。
ステップS69では、外部パブリックサーバ情報をMFPから受信するのを待つ。
ステップS70では、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」を記憶する。
ステップS71では、スキャンデータ転送要求をMFPに送信する(図1のR3)。
ステップS72では、MFPから応答データを受信するのを待つ(図1のR3)。
ステップS73では、MFPスキャンデータ終了応答を受信したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS75に移行し、「No」であればプロセスはステップS74に移行する。
ステップS74では、スキャンデータの1ページを受信・仮保存する。
ステップS75では、受信・仮保存したスキャンデータを「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」に変換・仮記憶する。例えば、S−TIFFファイルがPDFファイルに変換される。
ステップS76では、変換・仮記憶した外部パブリックサーバ保存ファイルを外部パブリックサーバ(例えば、外部パブリックサーバ3)にアップロードする。アップロードには、例えば、“HTTPS”が用いられる(図1のR4)。
ステップS77では、外部パブリックサーバへのアップロードが完了するのを待つ。
ステップS78では、変換・仮保存した外部パブリックサーバ保存ファイルを削除する。
ステップS79では、「ローカル共有フォルダ保存ファイル形式」を記憶済みか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS80に移行し、「No」であればプロセスはステップS80をスキップしてステップS81に移行する。
ステップS80では、受信・仮保存したスキャンデータを、「ローカル共有フォルダ保存ファイル形式」に変換・記憶する。
ステップS81では、受信・仮保存していた1ページごとの全スキャンデータを削除する。
【0042】
(5)第2実施形態
前記第1実施形態では、PCの常駐ソフトウェア51が“HTTP GET”によって画像データを取得した。以下に述べる第2実施形態では、MFPがスキャンデータをPCのローカル共有フォルダに送信する。そして、常駐ソフトウェア51が共有フォルダを監視しており、新たなデータ格納があればそれを取得する。
図11は、本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図である。
【0043】
図12A〜図12Cを用いて、MFPによるスキャン処理を説明する。なお、以下の説明では、図7A〜図7Cの説明と同様のブロックについては同じ参照符号を付しており、それらの説明は省略される。
この実施形態では、図7BのステップS50〜S52が省略されている。
また、図7CのステップS54及びステップS55の代わりにステップS101及びステップS102が用いられている。ステップS101及びステップS102では、外部パブリックサーバ情報をSMBを用いてPCに送信する。
さらに、この実施形態では、図7CのステップS61及びステップS62の代わりにステップS103が用いられ、さらに、図7CのステップS63及びステップS64の代わりにステップS104が用いられる。ステップS103では、1ページの画像データを、SMB(Server Message Block)を用いてPCに送信する(図11のR11)。このとき、画像データはPC7内のローカル共有フォルダ61に直接送信される。ステップS104では、スキャンデータ終了応答を、SMBを用いてPC7に送信する。すなわち、前記実施形態と異なり、MFP5は、PC7からスキャンデータ転送要求を待つことなく、画像データ及びスキャンデータ終了をPC7に送信する。
【0044】
図13A及び図13Bを用いて、常駐ソフトウェア51による外部パブリックサーバへの転送処理を説明する。なお、以下の説明では、図8A〜図8Bの説明と同様のブロックについては同じ参照符号を付しており、それらの説明は省略される。
さらに、この実施形態では、図8AのステップS67〜S71の代わりにステップS111〜S113が用いられる。
ステップS111では、MFPから最初のSMBによるデータ(外部パブリックサーバ情報)を受信するのを待つ。
ステップS112では、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」を記憶する。
ステップS113では、MFPから次のSMBによるデータを受信する。そして、ステップS73では、スキャンデータ終了応答を受信したか否かを判断する。
【0045】
(6)本実施形態の作用効果
本実施形態は下記のようにも記載可能である。
(A)MFP5(画像読取装置の一例)は、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3(サーバの一例)にログインした状態で常駐ソフトウェア51が画像データを外部パブリックサーバ3にアップロードするシステムにおいて、スキャンデータを生成する画像読取装置である。MFP5は、ネットワークI/F31(ネットワーク通信部の一例)と、スキャナ13(スキャン部の一例)と、操作部23と、表示部25と、表示制御部37とを備えている。ネットワークI/F31は、常駐ソフトウェア51との間で通信を行う。スキャナ13は、原稿を読み取ってスキャンデータを生成する。操作部23は、スキャナ13を操作可能である。表示部25は、スキャン機能設定画面を表示可能である。表示制御部37は、常駐ソフトウェア51からネットワークI/F31を介して通知された常駐ソフトウェア51の外部パブリックサーバ3へのログイン状況に応じて、表示部25におけるスキャン機能設定画面を変更可能である。
この装置では、常駐ソフトウェア51が、ネットワーク通信部にログイン状況を通知する。その結果、表示制御部37が、表示部25におけるスキャン機能設定画面を変更する。ユーザはスキャン機能設定画面を参照することで適切なスキャン動作を行うことができる。例えば、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしている場合には、外部パブリックサーバ3をスキャンデータのアップロード先として選択できる。このようにして、スキャン及びアップロードの操作性が向上する。
【0046】
(B)表示制御部37は、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしている場合には、表示部25にアップロード先として外部パブリックサーバ3の情報を表示する。
この場合、外部パブリックサーバ3の情報が表示部25に表示されているので、ユーザは、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしていることが分かる。
【0047】
(C)表示制御部37は、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしていない場合には、外部パブリックサーバ3の情報を表示しない。
この場合、外部パブリックサーバ3の情報が表示部25に表示されていないので、ユーザは、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバにログインしていないことが分かる。
【0048】
(D)ネットワークI/F31は、スキャナ13が画像の1ページをスキャンするごとに1ページの画像データを常駐ソフトウェア51に送信する。
この場合、MFP5の記憶装置として大容量のものを用いる必要がない。
【0049】
(E)画像処理システム1は、MFP5と、常駐ソフトウェア51とを備えている。常駐ソフトウェア51は、外部パブリックサーバ3へのログイン状況をMFP5に通知するログイン状況通知部(ステップS15、ステップS21等)を有する。
【0050】
(F)常駐ソフトウェア51は、PC7に格納されている。
(7)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(a)外部パブリックサーバに保存されるファイル形式への変換は、MFP、常駐ソフトウェア、外部パブリックサーバのいずれで行ってもよい。
(b)常駐ソフトウェアが外部パブリックサーバにログインしている場合に、表示部には、PC名称及び格納共有フォルダ名は表示されず、外部パブリックサーバ名のみが表示されてもよい。
(c)常駐ソフトウェアは、MFPすなわち画像読取装置にインストールされていてもよい。
(d)MFPは、複数ページの画像データを1ファイルとしてPCに送信してもよい。
(e)PCにローカル共有フォルダを設けなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、スキャンデータを他の情報処理装置にアップロード可能な画像読取装置及びそれが用いられた画像処理システムに広く適用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 画像処理システム
3 外部パブリックサーバ
5 MFP
7 PC
9 LAN
11 プリンタ
13 スキャナ
15 FAX制御部
17 IFAX制御部
19 制御部
21 記憶部
23 操作部
25 表示部
27 NCU
29 モデム
31 ネットワークI/F
33 バス
35 PSTN
37 表示制御部
41 制御部
43 記憶部
45 操作部
47 表示部
49 ネットワークI/F
51 常駐ソフトウェア
61 ローカル共有フォルダ
71 記憶部
73 転送先フォルダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャンデータを生成する画像読取装置、特に、スキャンデータを他の情報処理装置にアップロード可能な画像読取装置及びそれが用いられた画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スキャナで原稿を読み込んで生成したスキャンデータを、LANを介して特定のPCの特定のフォルダに送信することが行われている。具体的には、スキャン操作時には、MFPの操作表示画面に複数のフォルダ名が表示される。ユーザはいずれかのフォルダを選択してスキャン動作を行う。その結果、ユーザはPCから特定のフォルダにアクセスすることでスキャンデータを閲覧できる。
【0003】
近年は、外部パブリックサーバにスキャンデータを保存して、インターネット、LAN、携帯網等を介してスキャンデータにアクセス可能とすることも行われている。この場合、MFPの操作表示部にアップロード先として当該外部パブリックサーバが表示される(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−149320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のシステムでは、ユーザがMFPデバイス10においてスキャン設定操作を行うと、スキャンが実行される。生成されたスキャンデータは、MFPデバイス10のサーバ部で所望のフォーマットに変換される。続いて、変換後のスキャンデータは、電子倉庫サーバ20にアップロードされる。
【0006】
上記のようなシステムにおいては、サーバのAPIがサーバメーカーごとに異なっているので、サーバの種類が変わるごとにネットワーク処理及びデータフォーマット処理を変更する必要がある。具体的には、MFPのファームウェアを書き換えることが必要になる。しかし、MFPのファームウェアをサーバの変更ごとに書き換えることは繁雑な作業である。
そこで、前述の問題を解決するために、例えば、PCに常駐ソフトソフトウェアをインストールして、常駐ソフトウェアによってスキャンデータを外部パブリックサーバにアップロードすることが想定される。
【0007】
そして、その場合には、スキャン・アップロード操作時にユーザの操作性を向上していることが望ましい。
【0008】
本発明の課題は、常駐ソフトウェアによってスキャンデータをサーバにアップロードする場合に、スキャン及びアップロードの操作性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0010】
本発明の一見地に係る画像読取装置は、常駐ソフトウェアがサーバにログインした状態で常駐ソフトウェアが画像データをサーバにアップロードするシステムにおいて、画像データを生成する画像読取装置である。画像形成装置は、ネットワーク通信部と、スキャン部と、操作部と、表示部と、表示制御部とを備えている。ネットワーク通信部は、常駐ソフトウェアとの間で通信を行う。スキャン部は、原稿を読み取って画像データを生成する。操作部は、スキャン部を操作可能である。表示部は、スキャン機能設定画面を表示可能である。表示制御部は、常駐ソフトウェアからネットワーク通信部を介して通知された常駐ソフトウェアのサーバへのログイン状況に応じて、表示部におけるスキャン機能設定画面を変更可能である。
この装置では、常駐ソフトウェアが、ネットワーク通信部にログイン状況を通知する。その結果、表示制御部が、表示部におけるスキャン機能設定画面を変更する。ユーザは、スキャン機能設定画面を参照することで、適切なスキャン動作を行うことができる。例えば、常駐ソフトウェアがサーバにログインしている場合には、サーバを画像データのアップロード先として選択できる。このようにして、スキャン及びアップロードの操作性が向上する。
【0011】
表示制御部は、常駐ソフトウェアがサーバにログインしている場合には、表示部にアップロード先としてサーバの情報を表示してもよい。
この場合、サーバの情報が表示部に表示されているので、ユーザは、常駐ソフトウェアがサーバにログインしていることが分かる。
【0012】
表示制御部は、常駐ソフトウェアがサーバにログインしていない場合には、表示部にアップロード先としてサーバの情報を表示しなくてもよい。
この場合、サーバの情報が表示部に表示されていないので、ユーザは、常駐ソフトウェアがサーバにログインしていないことが分かる。
【0013】
ネットワーク通信部は、スキャン部が画像の1ページをスキャンするごとに1ページの画像データを常駐ソフトウェアに送信してもよい。
この場合、画像読取装置の記憶装置として大容量のものを用いる必要がない。
【0014】
本発明の他の装置に係る画像処理システムは、上記の画像読取装置と、常駐ソフトウェアとを備えている。常駐ソフトウェアは、サーバへのログイン状況を画像読取装置に通知するログイン状況通知部を有する。
【0015】
画像処理システムは、常駐ソフトウェアがインストールされた情報処理装置をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る画像読取装置及び画像処理システムでは、常駐ソフトウェアによって画像データをサーバにアップロードする場合に、スキャン及びアップロードの操作性が向上している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図。
【図2】MFPとPCの制御ブロック図。
【図3】常駐ソフトウェアの登録処理を示すフローチャート。
【図4】常駐ソフトウェアの起動処理を示すフローチャート。
【図5】常駐ソフトウェアの終了処理を示すフローチャート。
【図6】常駐ソフトウェアの登録・起動・終了の受信処理を示すフローチャート。
【図7A】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図7B】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図7C】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図8A】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【図8B】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【図9】表示部におけるスキャン機能設定画面の一例。
【図10】表示部におけるスキャン機能設定画面の一例。
【図11】本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図。
【図12A】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図12B】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図12C】MFPスキャン処理を示すフローチャート。
【図13A】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【図13B】常駐ソフトウェアによる外部パブリックサーバへの転送処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(1)画像処理システム
図1を用いて、本発明の一実施形態が採用された画像処理システム1を説明する。図1は、本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図である。
【0019】
画像処理システム1は、外部パブリックサーバ3に画像データを送信するためのシステムである。外部パブリックサーバ3に保存された画像データは、LAN、インターネット、携帯電話網などを介してアクセス可能である。外部パブリックサーバ3の一般的な機能については説明を省略するが、外部パブリックサーバ3は、図2に示すように、記憶部71を有しており、記憶部71には複数の仮想記憶エリア73が形成されている。
【0020】
画像処理システム1は、MFP5(Multifunction Peripheral)を有している。MFP5は、本実施形態では画像読取装置として機能しており、原稿Dをスキャンすることで画像データを形成し、次に画像データを他の装置に転送する。
【0021】
画像処理システム1は、さらにPC7を有している。PC7は、パーソナル・コンピュータである。PC7は、LAN9を介してMFP5に接続されている。PC7は、MFP5から転送された画像データを受信する。MFP5とPC7は、例えば、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いて通信を行う。
なお、画像処理システム1には、他のMFP及びPCが設けられていてもよい。
【0022】
(2)MFP
図2を用いて、MFP5の機能を説明する。図2は、MFPとPCの制御ブロック図である。
【0023】
MFP5は、プリント機能、コピー機能、FAX(ファクシミリ)機能、及びIFAX(インターネットFAX)機能を備えたネットワーク複合機である。具体的には、MFP5は、プリンタ11、スキャナ13、FAX制御部15、及びIFAX制御部17を有している。MFP5は、さらに、制御部19、記憶部21、操作部23、表示部25、NCU(Network Control Unit)27、モデム29、及びネットワークI/F31を有している。また、MFP5は、バス33を備えており、MFP5内の各部はバス33によって互いに接続されている。
【0024】
プリンタ11は、FAX制御部15及びIFAX制御部17が受信したファクシミリデータ、コピーの指示に基づいてスキャナ13が作成した画像データ、並びにPC7から送られてきた印刷データを印刷する。つまり、プリンタ11は、ネットワーク複合機のファクシミリ機能、コピー機能、プリンタ機能の出力部として機能する。プリンタ11は、例えば、電子写真方式を採用している。
【0025】
スキャナ13は、原稿から画像を読み取るスキャナ機能を実現する。具体的には、スキャナ13は、原稿を光学的に走査して画像を読み取り、例えば、TIFF(Tagged Image File Format)形式の画像データとして出力する。スキャナ13は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等のイメージセンサを有している。本実施形態において、スキャナ13は、複数枚の原稿を連続して読み取り可能なオートシートフィーダを備えている。
【0026】
FAX制御部15は、NCU27及びモデム29によって行われるPSTN(Public Switched Telephone Network)35を介したFAXの送受信を制御する。IFAX制御部17は、ネットワークI/F31を介して行われるIFAXの送受信を制御する。
【0027】
制御部19は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含むコンピュータである。制御部19は、MFP5の各部を制御する制御部であり、ROMに格納される各種プログラムを読み出して実行することによって、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能及びネットワーク機能等を実現する。ROMは、制御プログラム又は予め設定されているパラメータ等を格納する。RAMは、プログラムを実行するための作業領域として機能する。
【0028】
制御部19は、表示制御部37を有している。表示制御部37は、表示部25の表示を制御する。
【0029】
記憶部21は、スキャナ13から出力された画像データを一時的に保存する。
【0030】
操作部23は、MFP5の操作パネル上に設けられたキーボード、スイッチ、操作ボタン、タッチパネルなどであり、ユーザが操作指示を行うのに使用する。すなわち、ユーザは、操作部23を用いてコピー、スキャン、又はファクシミリ送信等の指示を入力することができる。表示部25は、操作部23で入力された操作の内容を含む各種情報を表示する。表示部25は、例えば、液晶パネルである。
本実施形態において、例えば、操作部23はタッチパネルであり、表示部25はタッチパネルの下方に配置された液晶パネルであり、両者によりスキャン時の各種設定をユーザにさせるためのユーザインタフェースが提供される(図9及び図10参照)。スキャン時の設定とは、例えば、カラー/モノクロ指定、解像度、出力倍率などの他に、スキャン属性として、スキャン方式の指定などを含むことができる。また、MFP5は、スキャンして得られた画像データをフォルダに転送する「スキャンtoフォルダ機能」を有し、転送先として任意のフォルダを指定もできる。
【0031】
ネットワークI/F31は、LAN9を介して、他の装置とデータの送受信を行う通信部として機能する。
【0032】
(3)PC
PC7は、図2に示すように、制御部41と、記憶部43と、操作部45と、表示部47と、ネットワークI/F49を有している。制御部41は、MFP5の制御部19と同様に、CPU、RAM、ROM等からなるコンピュータである。
【0033】
制御部41には、PC7の各種機能を実現するための常駐ソフトウェア51がインストールされている。常駐ソフトウェア51は、以下の機能を有している。
・外部パブリックサーバ3に対して、ログイン・ログアウトする。
・MFP5に対して、ログイン状況を通知する。
・MFP5から送信されてきた画像データを受信して、次に外部パブリックサーバ3に転送する。
常駐ソフトウェア51は、ダウンロードによって適宜更新可能である。また、複数の常駐ソフトウェアがPCにインストールされていてもよい。
【0034】
記憶部43は、MFP5から転送された画像データを受信し格納する複数のローカル共有フォルダ61を有する。ローカル共有フォルダ61は、MFP5に共有される。フォルダ61は、例えば、複数の仮想記憶エリア73と一対一で対応している。ローカル共有フォルダ61は階層構造とすることもでき、ユーザが転送先として指定した任意のフォルダの配下に仮想記憶エリア73に対応する複数のフォルダを含むことができる。
【0035】
操作部45は、例えば、キーボード及びマウスからなる。
表示部47は、例えば、液晶ディスプレイからなる。
【0036】
(4)制御処理
図3を用いて、常駐ソフトウェア51による登録処理を説明する。
ステップS1では、外部パブリックサーバ(例えば、外部パブリックサーバ3)が選択されたか否かを判断する。
ステップS2では、外部パブリックサーバの名称の入力を受け付け、それを記憶する。
ステップS3では、外部パブリックサーバのユーザアカウント及びパスワードの登録を受け付ける。
ステップS4では、外部パブリックサーバの保存ファイル形式の選択を受け付け、それを記憶する。例えば、PDFが選択される。
ステップS5では、ローカル共有フォルダ61への同時保存が選択されたか否かが判断される。「Yes」であればプロセスはステップS6に移行し、「No」であればプロセスはステップS7に移行する。
ステップS6では、ローカル共有フォルダ情報、共有フォルダへの保存ファイル形式の選択を受け、それを記憶する。
ステップS7では、例えば、UDP/IPパケットブロードキャスト送信を用いて、LAN(例えば、LAN9)上のMFP要求処理を実行する。
ステップS8では、所定時間T1が経過するのを待つ。
ステップS9では、LAN上のMFP一覧を表示する。
ステップS10では、表示済みMFP一覧内に指定MFPがにあるか否かを判断する。「Yes」の場合にプロセスはステップS11に移行し、「No」場合にプロセスはステップS12に移行する。
ステップS11では、表示済みMFP一覧からのMFP選択を受け付ける。
ステップS12では、手動でMFPのIPアドレス入力を受け付ける。
ステップS13では、指定したMFPのIPアドレス等のMFP情報を記憶する。
ステップS14では、全MFPの指定が終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS15に移行し、「No」であれば、プロセスはステップS10に戻る。
ステップS15では、記憶・保持しているMFP情報を用いて、指定MFPに対して、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報を送信する。これが、PCの常駐ソフトウェア51から外部パブリックサーバへのログイン済みである情報を通知する処理であり、例えば“HTTP POST”を用いて実行される(図1のR1)。
ステップS16では、全MFPへの送信が終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスは終了し、「No」であればプロセスはステップS15に戻る。
以上に述べたように、常駐ソフトウェアが外部サーバの転送設定を行った時点で、外部パブリックサーバにログインしていることがMFPに通知される。
【0037】
図4を用いて、常駐ソフトウェア51による起動処理を説明する。
ステップS20では、PCが起動するのを待つ。
ステップS21では、記憶・保持しているMFP情報を用いて、指定MFPに対して、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報を送信する。これが、PCの常駐ソフトウェア51から外部パブリックサーバへのログイン済みである情報を通知する処理であり、例えば“HTTP POST”を用いて実行される(図1のR1)。
ステップS22では、全てのMFPに送信を終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスは終了し、「No」であれば、プロセスはステップS21に戻る。
以上に述べたように、外部パブリックサーバ転送が設定されていれば、常駐ソフトウェア51がインストールされているPCが起動されたタイミングで、外部パブリックサーバにログインしていることがMFPに通知される。
【0038】
図5を用いて、常駐ソフトウェア51による終了処理を説明する。この終了処理は、常駐ソフトウェア51で外部パブリックサーバの転送設定を無効に変更した場合、又は、常駐ソフトウェア51がインストールされているPCのシャットダウン処理を行った場合に、実行される。
ステップS25では、記憶・保持しているMFP情報を用いて、指定MFPに対して、終了状態を送信する。
ステップS26では、全てのMFPに送信を終了したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスは終了し、「No」であれば、プロセスはステップS25に戻る。
【0039】
図6を用いて、MFPにおける常駐ソフトウェア51による登録・起動・受信処理を説明する。
ステップS28では、常駐ソフトウェア51の登録・起動情報を受信したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS29に移行し、「No」であれば、プロセスはステップS31に移行する。
ステップS29では、常駐ソフトウェア51がインストールされているPC情報(つまり、IPアドレス等の識別情報)を記憶する。
ステップS30では、常駐ソフトウェア51をインストールしているPC情報と紐付けて、受信した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報を記憶する。
ステップS31では、常駐ソフトウェア51をインストールしているPC情報と紐付けて、受信した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」の上記情報をMFPから削除する。
【0040】
図7A〜図7Cを用いて、MFPによるスキャン処理を説明する。なお、以下の説明で記憶及び仮記憶は記憶部21で行われ、データの送信はネットワークI/F31がPC7に対して行う。
ステップS35では、ユーザが操作部23のスキャンボタンを押し下げる。
ステップS36では、外部パブリックサーバが登録されているか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS37に移行し、「No」であればプロセスはステップS38に移行する。ステップS38ではその他スキャン処理が実行されて、その後にプロセスは終了する。
ステップS37では、表示部25に外部パブリックサーバ名を表示する。例えば、図9に示すように、外部パブリックサーバが転送先として表示される。また、この画面を用いて、スキャン解像度等も設定される。さらに、図10に示すように、PC7の名称及びローカル共有フォルダ名も表示される。以上に述べた表示部25における画像表示制御は、表示制御部37によって実行される。
なお、常駐ソフトウェア51が複数の外部パブリックサーバにログインしている場合は、複数の外部パブリックサーバ指定画面を表示部25に表示する。
ステップS39では、外部パブリックサーバの選択を受け付ける。
ステップS40では、選択した外部パブリックサーバ名を仮記憶する。
ステップS41では、外部パブリックサーバの保存ファイル形式一覧を表示部25に表示する。
ステップS42では、外部パブリックサーバの保存ファイル形式の選択を受け付ける。
ステップS43では、選択した外部パブリックサーバの保存ファイル形式を仮記憶する。
ステップS44では、「ローカル共有フォルダ保存可能情報」があるか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS45に移行し、「No」であればプロセスはステップS49に移行する。
ステップS45では、「ローカル共有フォルダ同時保存」が選択されているか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS46に移行し、「No」であればプロセスはステップS49に移行する。
ステップS46では、ローカル共有フォルダの保存ファイル形式一覧を表示部25に表示する。
ステップS47では、ローカル共有フォルダの保存ファイル形式の選択を受け付ける。
ステップS48では、選択したローカル共有フォルダの保存ファイル形式を仮記憶する。
ステップS49では、操作部23のスキャン開始スタートボタンが押し下げられるのを待つ。
ステップS50では、ネットワークI/F31が、常駐ソフトウェア51がインストールされているPC(例えば、PC7)に対して、スキャン原稿転送要求を送信する。スキャン原稿転送要求は、例えば、UDP/IPを用いて実行される(図1のR2)。
ステップS51では、「選択済み外部パブリックサーバ情報取得要求」を受信したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS53に移行し、「No」であればプロセスはステップS52に移行する。
ステップS52では、所定時間(T2)が経過したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはエラー終了し、「No」であればプロセスはステップS51に戻る。
ステップS53では、ローカル共有フォルダ同時保存が選択済みであるか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS54に移行し、「No」であればプロセスはステップS55に移行する。
ステップS54では、選択及び仮記憶した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル共有フォルダ保存可否情報」、「ローカル共有フォルダ情報」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」を送信する。つまり、外部パブリックサーバ情報が送信される。
ステップS55では、選択及び仮記憶した「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」を送信する。つまり、外部パブリックサーバ情報が送信される。
ステップS56では、MFP読取部つまりスキャナ13に原稿があるか否かを判断する。
ステップS57では、MFP読取部つまりスキャナ13が原稿の1ページスキャンを実行する。
ステップS58では、スキャンデータがカラーか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS59に移行し、「No」であればプロセスはステップS60に移行する。
ステップS59では、スキャンデータ1ページをJPEGファイル形式に変換・仮記憶する。
ステップS60では、スキャンデータ1ページをシングルTIFFファイル形式に変換・仮記憶する。
ステップS61では、PCからスキャンデータ転送要求があるのを待つ。スキャンデータの転送要求は、例えば、“HTTP GET”を用いて実行される(図1のR3)。
ステップS62では、スキャンデータ1ページをPCに送信する(図のR3)。例えば、シングルTIFFファイルが送信される。その後、プロセスはステップS56に戻る。
ステップS63では、PCからスキャンデータ転送要求があるのを待つ。
ステップS64では、スキャンデータ終了をPC7に送信し、その後、プロセスは終了する。
【0041】
図8A〜図8Bを用いて、常駐ソフトウェア51によるパブリックサーバへの転送処理を説明する。なお、以下の説明で記憶は記憶部71で行われ、データの送信はネットワークI/F49が行う。
ステップS67では、MFP(例えば、MFP5)からのスキャン原稿転送要求を受信するのを待つ(図1のR2)。
ステップS68では、「外部パブリックサーバ情報取得要求」をMFPに送信する。
ステップS69では、外部パブリックサーバ情報をMFPから受信するのを待つ。
ステップS70では、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」を記憶する。
ステップS71では、スキャンデータ転送要求をMFPに送信する(図1のR3)。
ステップS72では、MFPから応答データを受信するのを待つ(図1のR3)。
ステップS73では、MFPスキャンデータ終了応答を受信したか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS75に移行し、「No」であればプロセスはステップS74に移行する。
ステップS74では、スキャンデータの1ページを受信・仮保存する。
ステップS75では、受信・仮保存したスキャンデータを「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」に変換・仮記憶する。例えば、S−TIFFファイルがPDFファイルに変換される。
ステップS76では、変換・仮記憶した外部パブリックサーバ保存ファイルを外部パブリックサーバ(例えば、外部パブリックサーバ3)にアップロードする。アップロードには、例えば、“HTTPS”が用いられる(図1のR4)。
ステップS77では、外部パブリックサーバへのアップロードが完了するのを待つ。
ステップS78では、変換・仮保存した外部パブリックサーバ保存ファイルを削除する。
ステップS79では、「ローカル共有フォルダ保存ファイル形式」を記憶済みか否かを判断する。「Yes」であればプロセスはステップS80に移行し、「No」であればプロセスはステップS80をスキップしてステップS81に移行する。
ステップS80では、受信・仮保存したスキャンデータを、「ローカル共有フォルダ保存ファイル形式」に変換・記憶する。
ステップS81では、受信・仮保存していた1ページごとの全スキャンデータを削除する。
【0042】
(5)第2実施形態
前記第1実施形態では、PCの常駐ソフトウェア51が“HTTP GET”によって画像データを取得した。以下に述べる第2実施形態では、MFPがスキャンデータをPCのローカル共有フォルダに送信する。そして、常駐ソフトウェア51が共有フォルダを監視しており、新たなデータ格納があればそれを取得する。
図11は、本発明の一実施形態としての画像処理システムの模式図である。
【0043】
図12A〜図12Cを用いて、MFPによるスキャン処理を説明する。なお、以下の説明では、図7A〜図7Cの説明と同様のブロックについては同じ参照符号を付しており、それらの説明は省略される。
この実施形態では、図7BのステップS50〜S52が省略されている。
また、図7CのステップS54及びステップS55の代わりにステップS101及びステップS102が用いられている。ステップS101及びステップS102では、外部パブリックサーバ情報をSMBを用いてPCに送信する。
さらに、この実施形態では、図7CのステップS61及びステップS62の代わりにステップS103が用いられ、さらに、図7CのステップS63及びステップS64の代わりにステップS104が用いられる。ステップS103では、1ページの画像データを、SMB(Server Message Block)を用いてPCに送信する(図11のR11)。このとき、画像データはPC7内のローカル共有フォルダ61に直接送信される。ステップS104では、スキャンデータ終了応答を、SMBを用いてPC7に送信する。すなわち、前記実施形態と異なり、MFP5は、PC7からスキャンデータ転送要求を待つことなく、画像データ及びスキャンデータ終了をPC7に送信する。
【0044】
図13A及び図13Bを用いて、常駐ソフトウェア51による外部パブリックサーバへの転送処理を説明する。なお、以下の説明では、図8A〜図8Bの説明と同様のブロックについては同じ参照符号を付しており、それらの説明は省略される。
さらに、この実施形態では、図8AのステップS67〜S71の代わりにステップS111〜S113が用いられる。
ステップS111では、MFPから最初のSMBによるデータ(外部パブリックサーバ情報)を受信するのを待つ。
ステップS112では、「外部パブリックサーバ名」、「外部パブリックサーバの保存ファイル形式」、「ローカル供給フォルダ保存ファイル形式」を記憶する。
ステップS113では、MFPから次のSMBによるデータを受信する。そして、ステップS73では、スキャンデータ終了応答を受信したか否かを判断する。
【0045】
(6)本実施形態の作用効果
本実施形態は下記のようにも記載可能である。
(A)MFP5(画像読取装置の一例)は、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3(サーバの一例)にログインした状態で常駐ソフトウェア51が画像データを外部パブリックサーバ3にアップロードするシステムにおいて、スキャンデータを生成する画像読取装置である。MFP5は、ネットワークI/F31(ネットワーク通信部の一例)と、スキャナ13(スキャン部の一例)と、操作部23と、表示部25と、表示制御部37とを備えている。ネットワークI/F31は、常駐ソフトウェア51との間で通信を行う。スキャナ13は、原稿を読み取ってスキャンデータを生成する。操作部23は、スキャナ13を操作可能である。表示部25は、スキャン機能設定画面を表示可能である。表示制御部37は、常駐ソフトウェア51からネットワークI/F31を介して通知された常駐ソフトウェア51の外部パブリックサーバ3へのログイン状況に応じて、表示部25におけるスキャン機能設定画面を変更可能である。
この装置では、常駐ソフトウェア51が、ネットワーク通信部にログイン状況を通知する。その結果、表示制御部37が、表示部25におけるスキャン機能設定画面を変更する。ユーザはスキャン機能設定画面を参照することで適切なスキャン動作を行うことができる。例えば、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしている場合には、外部パブリックサーバ3をスキャンデータのアップロード先として選択できる。このようにして、スキャン及びアップロードの操作性が向上する。
【0046】
(B)表示制御部37は、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしている場合には、表示部25にアップロード先として外部パブリックサーバ3の情報を表示する。
この場合、外部パブリックサーバ3の情報が表示部25に表示されているので、ユーザは、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしていることが分かる。
【0047】
(C)表示制御部37は、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバ3にログインしていない場合には、外部パブリックサーバ3の情報を表示しない。
この場合、外部パブリックサーバ3の情報が表示部25に表示されていないので、ユーザは、常駐ソフトウェア51が外部パブリックサーバにログインしていないことが分かる。
【0048】
(D)ネットワークI/F31は、スキャナ13が画像の1ページをスキャンするごとに1ページの画像データを常駐ソフトウェア51に送信する。
この場合、MFP5の記憶装置として大容量のものを用いる必要がない。
【0049】
(E)画像処理システム1は、MFP5と、常駐ソフトウェア51とを備えている。常駐ソフトウェア51は、外部パブリックサーバ3へのログイン状況をMFP5に通知するログイン状況通知部(ステップS15、ステップS21等)を有する。
【0050】
(F)常駐ソフトウェア51は、PC7に格納されている。
(7)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(a)外部パブリックサーバに保存されるファイル形式への変換は、MFP、常駐ソフトウェア、外部パブリックサーバのいずれで行ってもよい。
(b)常駐ソフトウェアが外部パブリックサーバにログインしている場合に、表示部には、PC名称及び格納共有フォルダ名は表示されず、外部パブリックサーバ名のみが表示されてもよい。
(c)常駐ソフトウェアは、MFPすなわち画像読取装置にインストールされていてもよい。
(d)MFPは、複数ページの画像データを1ファイルとしてPCに送信してもよい。
(e)PCにローカル共有フォルダを設けなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、スキャンデータを他の情報処理装置にアップロード可能な画像読取装置及びそれが用いられた画像処理システムに広く適用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 画像処理システム
3 外部パブリックサーバ
5 MFP
7 PC
9 LAN
11 プリンタ
13 スキャナ
15 FAX制御部
17 IFAX制御部
19 制御部
21 記憶部
23 操作部
25 表示部
27 NCU
29 モデム
31 ネットワークI/F
33 バス
35 PSTN
37 表示制御部
41 制御部
43 記憶部
45 操作部
47 表示部
49 ネットワークI/F
51 常駐ソフトウェア
61 ローカル共有フォルダ
71 記憶部
73 転送先フォルダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
常駐ソフトウェアがサーバにログインした状態で前記常駐ソフトウェアが画像データを前記サーバにアップロードするシステムにおいて、前記画像データを生成する画像読取装置であって、
前記常駐ソフトウェアとの間で通信を行うためのネットワーク通信部と、
原稿を読み取って前記画像データを生成するスキャン部と、
前記スキャン部を操作可能な操作部と、
スキャン機能設定画面を表示可能な表示部と、
前記常駐ソフトウェアから前記ネットワーク通信部を介して通知された前記常駐ソフトウェアの前記サーバへのログイン状況に応じて、前記表示部における前記スキャン機能設定画面を変更可能な表示制御部と、
を備えた画像読取装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記常駐ソフトウェアが前記サーバにログインしている場合には、前記表示部にアップロード先として前記サーバの情報を表示する、請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記常駐ソフトウェアが前記サーバにログインしていない場合には、前記表示部にアップロード先として前記サーバの情報を表示しない、請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記ネットワーク通信部は、前記スキャン部が前記画像の1ページをスキャンするごとに1ページの画像データを前記常駐ソフトウェアに送信する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の画像読取装置と、
前記常駐ソフトウェアとを備えており、
前記常駐ソフトウェアは、前記サーバへのログイン状況を前記画像読取装置に通知するログイン状況通知部を有する、
画像処理システム。
【請求項6】
前記常駐ソフトウェアがインストールされた情報処理装置をさらに備えている、請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項1】
常駐ソフトウェアがサーバにログインした状態で前記常駐ソフトウェアが画像データを前記サーバにアップロードするシステムにおいて、前記画像データを生成する画像読取装置であって、
前記常駐ソフトウェアとの間で通信を行うためのネットワーク通信部と、
原稿を読み取って前記画像データを生成するスキャン部と、
前記スキャン部を操作可能な操作部と、
スキャン機能設定画面を表示可能な表示部と、
前記常駐ソフトウェアから前記ネットワーク通信部を介して通知された前記常駐ソフトウェアの前記サーバへのログイン状況に応じて、前記表示部における前記スキャン機能設定画面を変更可能な表示制御部と、
を備えた画像読取装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記常駐ソフトウェアが前記サーバにログインしている場合には、前記表示部にアップロード先として前記サーバの情報を表示する、請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記常駐ソフトウェアが前記サーバにログインしていない場合には、前記表示部にアップロード先として前記サーバの情報を表示しない、請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記ネットワーク通信部は、前記スキャン部が前記画像の1ページをスキャンするごとに1ページの画像データを前記常駐ソフトウェアに送信する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の画像読取装置と、
前記常駐ソフトウェアとを備えており、
前記常駐ソフトウェアは、前記サーバへのログイン状況を前記画像読取装置に通知するログイン状況通知部を有する、
画像処理システム。
【請求項6】
前記常駐ソフトウェアがインストールされた情報処理装置をさらに備えている、請求項5に記載の画像処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【公開番号】特開2013−27028(P2013−27028A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163339(P2011−163339)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
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