説明

画像読取装置及び画像形成装置

【課題】読み取り画像におけるエッジ影の発生を抑制できる画像読取装置、及び該画像読取装置を備える画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像読取装置300は、複数の第1発光部材501と複数の第2発光部材502とを有する発光部と、主走査方向Yに複数配置され、第1発光部材501側に配置される複数の第1入光部400Aと原稿G側に配置される1又は複数の第1出光部410Aとを有し、第1出光部410Aからの光が副走査方向Xにおける一方側から原稿Gに照射される複数の第1導光部506と、主走査方向Yに複数配置され、隣り合う複数の第1導光部506の間に配置され、第2発光部材502側に配置される複数の第2入光部400Bと原稿G側に配置される1又は複数の第2出光部410Bとを有し、第2出光部410Bからの光が副走査方向Xにおける他方側から原稿Gに照射される複数の第2導光部507と、を有する導光体505を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置及び画像読取装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原稿の画像を読み取る画像読取装置として、原稿に光を照射する照明部と、原稿からの光を反射させて光路を形成するミラーと、原稿からの光束を結像させる結像レンズと、結像レンズにより結像された原稿の画像を読み取るCCD(Charge―Coupled Device)と、を備える画像読取装置が知られている。
【0003】
近年、照明部を構成する発光部として、蛍光灯やキセノン管等の管状の発光部材以外にも、LED(Light―Emitting Diode)等の発光素子が用いられている。例えば、複数のLEDを主走査方向に配列することで照明部を構成した画像読取装置が知られている。
【0004】
また、一方向のみから光を照射した場合に生じる原稿の厚みに起因するエッジ影の発生を抑制するため、複数のLEDからの光を反射板に反射させて、発光部からの直接光とは異なる方向から原稿に光を照射する画像読取装置が知られている。例えば、複数のLEDを主走査方向に配列すると共に、所定位置に2つの反射板を設けることにより1つの光源としての複数のLEDからの光を2つに分離して、光を副走査方向における一方側と他方側との双方から原稿に照射させるように構成した画像読取装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−209879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の画像読取装置のように、1つの光源としての複数のLEDからの光を副走査方向における一方側と他方側との双方から原稿に照射させるように構成した場合、副走査方向における一方側と他方側との光の調整ができないので、原稿の厚みによっては、エッジ影が発生する場合があった。
【0007】
本発明は、読み取り画像におけるエッジ影の発生を抑制できる画像読取装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、該画像読取装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、複数の第1発光部材と複数の第2発光部材とを有し原稿に照射させる光を発光する発光部と、主走査方向に複数配置され、前記第1発光部材側に配置される複数の第1入光部と前記原稿側に配置される1又は複数の第1出光部とを有し、前記第1出光部からの光が副走査方向における一方側から前記原稿に照射される複数の第1導光部と、主走査方向に複数配置され、隣り合う複数の前記第1導光部の間に配置され、前記第2発光部材側に配置される複数の第2入光部と前記原稿側に配置される1又は複数の第2出光部とを有し、前記第2出光部からの光が副走査方向における他方側から前記原稿に照射される複数の第2導光部と、を有する導光体と、前記原稿からの光束を反射させて光路を形成する1又は複数のミラーと、前記1又は複数のミラーにより反射された光束を結像させる結像レンズと、前記結像レンズの結像位置に配置され、前記結像レンズによる結像に基づいて前記原稿の画像を読み取る読取部と、を備える画像読取装置に関する。
【0009】
また、前記第1導光部は、前記第1入光部と前記第1出光部との間に、前記第1導光部が屈曲する屈曲部と、前記第1入光部から前記屈曲部まで前記副走査方向に延びる水平部と、前記屈曲部から前記第1出光部まで原稿側に傾斜して延びる傾斜部と、を有することが好ましい。
【0010】
また、前記水平部は、前記原稿側に形成される水平部上面と、前記原稿側とは反対側に形成される水平部下面と、を有し、前記傾斜部は、前記水平部上面から前記原稿側に延びる傾斜部上面と、前記水平部下面から前記原稿側に延びる傾斜部下面と、を有することが好ましい。
【0011】
また、前記第1出光部又は前記第2出光部に対応して配置され、前記第1出光部又は前記第2出光部からの光を前記原稿側に反射させる反射部材と、を備えることが好ましい。
【0012】
また、前記第1導光部と前記第2導光部は、それぞれ別体で構成され、複数の前記第1導光部は、複数の前記第1入光部と、複数の前記第1入光部それぞれに対応する複数の前記第1出光部とを有し、複数の前記第2導光部は、複数の前記第2入光部と、複数の前記第2入光部それぞれに対応する複数の前記第2出光部とを有することが好ましい。
【0013】
また、隣り合う前記第1導光部と前記第2導光部は、前記主走査方向に一体的に形成されていることが好ましい。
【0014】
また、隣り合う前記第1導光部と前記第2導光部は、隣り合う前記第1入光部と前記第2入光部において前記主走査方向に離間して配置されることが好ましい。
【0015】
また、前記第1導光部は、前記第1出光部において前記主走査方向に同一面が形成されるように一体的に構成されており、前記第2導光部は、前記第2出光部において前記主走査方向に同一面が形成されるように一体的に構成されることが好ましい。
【0016】
また、前記第1導光部と前記第2導光部とは、交互に配置されることが好ましい。
【0017】
また、前記第1発光部材及び前記第2発光部材それぞれにおける発光量を別々に制御する発光制御部とを備えることが好ましい。
【0018】
また、前記発光制御部は、前記第1発光部材及び前記第2発光部材への供給電圧を変更させることにより発光量の制御を行うことが好ましい。
【0019】
本発明は、前記画像読取装置より読み取られた前記原稿の画像に関する画像情報に基づいて、表面に静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像にトナー画像を現像する現像器と、前記像担持体に形成されたトナー画像を直接的又は間接的に所定の用紙に転写する転写部と、前記転写部により前記所定の用紙に転写されたトナー画像を定着させる定着部と、を備える画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、読み取り画像におけるエッジ影の発生を抑制できる画像読取装置を提供することができる。
また、本発明によれば、該画像読取装置を備える画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コピー機1の各構成要素の配置を説明するための図である。
【図2】第1実施形態の画像読取装置300の読取部301の内部構造を示す概略平面図である。
【図3】図2に示す画像読取装置300を矢印S方向から見た図である。
【図4】図3に示す画像読取装置300の部分拡大図である。
【図5】図4に示す導光体505を説明する部分拡大図である。
【図6】図4に示すLEDユニット503の斜視図である。
【図7】図4に示す導光体505を読取面302A側から見た図である。
【図8A】図7に示す導光体505におけるA1−A1線断面図である。
【図8B】図7に示す導光体505におけるB1−B1線断面図である。
【図9】LEDユニット503の発光を制御する発光制御部450を含むブロック図である。
【図10】第2実施形態における導光体605を説明する部分拡大図である。
【図11】図10に示す導光体605を読取面302A側から見た図である。
【図12A】図11に示す導光体605におけるA2−A2線断面図である。
【図12B】図11に示す導光体605におけるB2−B2線断面図である。
【図12C】図11に示す導光体605におけるC2−C2線断面図である。
【図13】第3実施形態における導光体705を説明する部分拡大図である。
【図14】図13に示す導光体705を読取面302A側から見た図である。
【図15A】図14に示す導光体705におけるA3−A3線断面図である。
【図15B】図14に示す導光体705におけるB3−B3線断面図である。
【図15C】図14に示す導光体705におけるC3−C3線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
まず、図1から図9により、本発明の第1実施形態について説明する。
図1により、本実施形態における画像形成装置としてのコピー機1における全体構造を説明する。図1は、コピー機1の各構成要素の配置を説明するための図である。
【0023】
図1に示すように、画像形成装置としてのコピー機1は、コピー機1における上方側に配置される画像読取装置300と、コピー機1における下方側に配置され画像読取装置300からの画像情報に基づいてシート状の被転写材としての用紙Tにトナー画像を形成する装置本体Mと、を備える。
【0024】
画像読取装置300について説明する。
図1に示すように、画像読取装置300は、蓋部材70と、原稿Gの画像を読み込む読取部301と、を備える。
蓋部材70は、読取部301に対して不図示の連結部により開閉可能に連結される。蓋部材70は、後述する読取面302Aを保護する機能を有する。
【0025】
読取部301は、読取面302Aと、内部空間304に配置される光源を含む照明部340と、複数のミラー321、322及び323と、読取面302Aと平行な方向に移動する第1枠体311及び第2枠体312と、結像レンズ357と、読取手段としてのCCD358と、CCD358により読み取られた画像データに対して所定の処理をすると共に該画像データを装置本体M側に出力させるCCD基板361と、を備える。
【0026】
読取面302Aは、原稿Gが載置されるコンタクトガラス302の垂直方向上面に沿って形成される。
上述の照明部340及びミラー321は、第1枠体311に収容される。また、ミラー322及び323は、第2枠体312に収容される。
【0027】
読取部301の内部空間304において、複数のミラー321、322及び323は、原稿Gからの光を結像レンズ357に入光させるための光路Hを形成する。また、第1枠体311が副走査方向Xに一定速度Aで移動すると共に、第2枠体312が副走査方向Xに一定速度A/2で移動するため、画像読み取り動作時においても、光路Hの長さは一定に維持される。これにより、読取面302Aに載置された原稿Gの画像が読み取られる。
【0028】
装置本体Mについて説明する。
装置本体Mは、所定の画像情報に基づいて用紙Tに所定のトナー画像を形成する画像形成部と、用紙Tを画像形成部に給紙すると共にトナー画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部とを有する。
【0029】
図1に示すように、画像形成部は、像担持体(感光体)としての感光体ドラム2a、2b、2c、2dと、帯電部10a、10b、10c、10dと、露光ユニットとしてのレーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dと、現像器16a、16b、16c、16dと、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dと、トナー供給部6a、6b、6c、6dと、ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dと、除電器12a、12b、12c、12dと、中間転写ベルト7と、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dと、2次転写ローラ8と、対抗ローラ18と、定着部9と、を備える。
【0030】
図1に示すように、給排紙部は、給紙カセット52と、手差し給紙部64と、用紙Tの搬送路Lと、レジストローラ対80と、第1排紙部50aと、第2排紙部50bとを備える。なお、搬送路Lは、後述するように、第1搬送路L1と、第2搬送路L2と、第3搬送路L3と、手差し搬送路Laと、戻り搬送路Lbと、後処理搬送路Lcとの集合体である。
【0031】
以下、画像形成部及び給排紙部の各構成について詳細に説明する。
まず、画像形成部について説明する。
画像形成部においては、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対して、上流側から下流側に順に、帯電部10a、10b、10c、10dによる帯電、レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dによる露光、現像器16a、16b、16c、16dによる現像、中間転写ベルト7及び1次転写ローラ37a、37b、37c、37dによる1次転写、除電器12a、12b、12c、12dによる除電、及びドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dによるクリーニングが行われる。
また、画像形成部においては、中間転写ベルト7、2次転写ローラ8及び対抗ローラ18による2次転写、並びに定着部9による定着が行われる。
【0032】
感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、円筒形状の部材からなり、感光体又は像担持体として機能する。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、中間転写ベルト7の進行方向に対して直交する方向に延びる機軸を中心に矢印の方向に回転可能に配置される。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面には、静電潜像が形成される。
【0033】
帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を一様に負(マイナス極性)又は正(プラス極性)に帯電させる。
【0034】
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dは、露光ユニットとして機能するものであり、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面から離間して配置される。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、不図示のレーザ光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モータ等を有して構成される。
【0035】
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、読取部301により読み込まれた画像に関する画像情報に基づいて感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を走査露光する。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれにより走査露光されることで、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に帯電した電荷が除去される。これにより、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に静電潜像が形成される。
【0036】
現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して設けられ、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向して配置される。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dに形成された静電潜像に各色のトナーを付着させて、カラーのトナー画像を現像する(感光体ドラムの表面にトナー画像を形成する)。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つのトナー色に対応する。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向配置可能な現像ローラ、トナー攪拌用の攪拌ローラ等を有して構成される。
【0037】
トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対応して設けられており、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給される各色のトナーを収容する。トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、イエローのトナー、シアンのトナー、マゼンタのトナー、ブラックのトナーを収容する。
【0038】
トナー供給部6a、6b、6c、6dそれぞれは、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5d及び現像器16a、16b、16c、16dにそれぞれ対応して設けられており、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれに収容された各色のトナーを、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給する。
【0039】
中間転写ベルト7には、感光体ドラム2a、2b、2c、2dに現像された各色のトナー画像が順次転写される。中間転写ベルト7は、従動ローラ35、駆動ローラからなる対抗ローラ18、テンションローラ36等に掛け渡される。テンションローラ36が中間転写ベルト7を内側から外側に付勢するため、中間転写ベルト7には所定の張力が与えられる。
【0040】
中間転写ベルト7を挟んで感光体ドラム2a、2b、2c、2dと反対の側には、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれが対向して配置される。
【0041】
1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれと、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれとの間で、中間転写ベルト7における所定部分が挟み込まれる。この挟み込まれた所定部分は、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面に押し当てられる。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれと1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれとの間で、それぞれ1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dが形成される。1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dそれぞれにおいて、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに現像された各色トナー画像が中間転写ベルト7に順次転写される。これにより、中間転写ベルト7には、フルカラーのトナー画像が形成される。
【0042】
1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれには、不図示の電圧印加手段により、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに現像された各色トナー画像を中間転写ベルト7に転写させるための1次転写バイアスが印加される。
【0043】
除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に光を照射することにより、1次転写が行われた後の感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を除電する(電荷を除去する)。
【0044】
ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に残存したトナーや付着物を除去すると共に、除去されたトナーを所定の回収機構へ搬送させて、回収させる。
【0045】
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる。2次転写ローラ8には、不図示の電圧印加手段により、中間転写ベルト7に形成されたトナー画像を用紙Tに転写させるための2次転写バイアスが印加される。
【0046】
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に対して接離される。具体的には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に当接される当接位置と中間転写ベルト7から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7の表面に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる場合には当接位置に移動され、他の場合には離間位置に移動される。
【0047】
中間転写ベルト7における2次転写ローラ8に対向する側には、対抗ローラ18が配置される。中間転写ベルト7における所定部分は、2次転写ローラ8と対抗ローラ18とによって挟み込まれる。そして、用紙Tは中間転写ベルト7の外面(トナー画像が1次転写された面)に押し当てられる。2次転写ローラ8と対抗ローラ18との間で2次転写ニップN2が形成される。2次転写ニップN2において、中間転写ベルト7に1次転写されたトナー画像が用紙Tに2次転写される。
【0048】
定着部9は、用紙Tに2次転写されたトナー画像を構成する各色トナーを溶融して用紙Tに定着させる。定着部9は、ヒータにより加熱される加熱ローラ9aと、加熱ローラ9aに圧接される加圧ローラ9bと、を備える。加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとは、トナー画像が2次転写された用紙Tを挟持するようにして搬送する。加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとの間に挟持されるように用紙Tが搬送されることで、用紙Tに転写されたトナーは、溶融し、用紙Tに定着される。
【0049】
次に、給排紙部について説明する。
図1に示すように、装置本体Mの下部には、用紙Tを収容する2個の給紙カセット52が上下に配列されて配置される。給紙カセット52は、装置本体Mの筐体から水平方向に引き出し可能に構成される。給紙カセット52には、用紙Tが載置される載置板60が配置される。給紙カセット52には、用紙Tが載置板60の上に積層された状態で収容される。載置板60に載置された用紙Tは、給紙カセット52における用紙送り出し側の端部(図1において左側の端部)に配置されるカセット給紙部51により搬送路Lに送り出される。カセット給紙部51は、載置板60上の用紙Tを取り出すための前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すための給紙ローラ対63からなる重送防止機構を備える。
【0050】
装置本体Mの右側面(図1において右側)には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、給紙カセット52にセットされる用紙Tとは異なる大きさや種類の用紙Tを装置本体Mに供給することを主目的として設けられる。手差し給紙部64は、閉状態において装置本体Mの一部を構成する手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その下端が給紙コロ66の近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。開状態の手差しトレイ65には、用紙Tが載置される。手差し給紙部64は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを手差し搬送路Laに給紙する。
【0051】
装置本体Mにおける上方側には、第1排紙部50a及び第2排紙部50bが設けられる。第1排紙部50a及び第2排紙部50bは、用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。第1排紙部50a及び第2排紙部50bの詳細については後述する。
【0052】
用紙Tを搬送する搬送路Lは、カセット給紙部51から2次転写ローラ8までの第1搬送路L1と、2次転写ローラ8から定着部9までの第2搬送路L2と、定着部9から第1排紙部50aまでの第3搬送路L3と、手差し給紙部64から供給される用紙を第1搬送路L1に合流させる手差し搬送路Laと、第3搬送路L3を上流側から下流側へ搬送する用紙を表裏反転させて第1搬送路L1に戻す戻り搬送路Lbと、第3搬送路L3を上流側から下流側へ搬送する用紙を後処理装置(図示せず)に搬送する後処理搬送路Lcとを備える。
【0053】
また、第1搬送路L1の途中には、第1合流部P1及び第2合流部P2が設けられている。第3搬送路L3の途中には、第1分岐部Q1が設けられている。
第1合流部P1は、手差し搬送路Laが第1搬送路L1に合流する合流部である。第2合流部P2は、戻り搬送路Lbが第1搬送路L1に合流する合流部である。
第1分岐部Q1は、後処理搬送路Lcが第3搬送路L3から分岐する分岐部である。第1分岐部Q1には、整流部材58が設けられている。整流部材58は、定着部9から搬出された用紙Tの搬送方向を、第1排紙部50aに向かう第3搬送路L3又は第2排紙部50bに向かう後処理搬送路Lcに整流させる(切り換える)。
【0054】
第1搬送路L1の途中(詳細には、第2合流部P2と2次転写ローラ8との間)には、用紙Tを検出するためのセンサと、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正やトナー画像とのタイミングを合わせるためのレジストローラ対80が配置される。センサは、用紙Tの搬送方向におけるレジストローラ対80の直前(上流側)に配置される。レジストローラ対80は、センサからの検出信情報に基づいて上述の補正やタイミング調整をして用紙Tを搬送する。
【0055】
戻し搬送路Lbは、用紙Tの両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(非印刷面)を感光体ドラム2に対向させるために設けられる搬送路である。戻し搬送路Lbによれば、第1分岐部Q1から排紙部50側に搬送された用紙Tを表裏反転させて第1搬送路L1に戻して、2次転写ローラ8の上流側に配置されたレジストローラ対80の上流側に搬送させることができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tには、感光体ドラム2により非印刷面に対して所定のトナー画像が転写される。
【0056】
第3搬送路L3における端部には、第1排紙部50aが形成される。第1排紙部50aは、装置本体Mにおける上方側に配置される。第1排紙部50aは、装置本体Mの右側面側(図1において右側、手差し給紙部64側)に向けて開口している。第1排紙部50aは、第3搬送路L3を搬送される用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。
【0057】
第1排紙部50aにおける開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面が下方に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、装置本体Mにおける上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、所定のトナー画像が転写され第1排紙部50aから排紙された用紙Tが積層して集積される。
【0058】
後処理搬送路Lcにおける端部には、第2排紙部50bが形成される。第2排紙部50bは、装置本体Mにおける上方側に配置される。第2排紙部50bは、装置本体Mの左側面側(図1において左側、後処理装置が連結される側)に向けて開口している。第2排紙部50bは、後処理搬送路Lcを搬送される用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。
第2排紙部50bにおける開口側には、後処理装置(図示せず)が連結される。後処理装置は、画像形成装置(コピー機1)から排出される用紙の後処理(ステープル、パンチ等)を行うものである。
なお、各搬送路の所定位置には用紙検出用のセンサが配置される。
【0059】
次に、主搬送路L1〜L3(第1搬送路L1、第2搬送路L2及び第3搬送路L3を合わせて以下「主搬送路」ともいう)及び戻り搬送路Lbにおける紙詰まり(JAM)を解消するための構造について簡単に説明する。
図1に示すように、装置本体Mの左側面側(図1において左側)には、主搬送路L1〜L3及び戻り搬送路Lbが主に上下方向に延びるように並列している。装置本体Mの左側面側(図1において左側)には、装置本体Mの側面の一部を形成するように、カバー体40が設けられている。カバー体40は、その下端部において、支点軸43を介して装置本体Mに連結されている。支点軸43は、その軸方向が主搬送路L1〜L3及び戻り搬送路Lbを横断する方向に沿って配設されている。カバー体40は、支点軸43を中心として閉位置(図1に示す位置)と開位置(図示せず)との間を回動自在に構成されている。
【0060】
カバー体40は、支点軸43によって装置本体Mに回動自在に連結された第1のカバー部41と、同じ支点軸43によって装置本体Mに回動自在に連結された第2のカバー部42とから構成されている。第1のカバー部41は、第2のカバー部42よりも装置本体Mの外側(側面側)に位置する。なお、図1において、左下がりの破線でハッチングされた部分が第1のカバー部41であり、右下がりの破線でハッチングされた部分が第2のカバー部42である。
【0061】
カバー体40が閉位置に位置する状態において、第1のカバー部41は、その外面側が装置本体Mの外面(側面)の一部を形成している。
また、カバー体40が閉位置に位置する状態において、第2のカバー部42は、その内面側(装置本体M側)が主搬送路L1〜L3の一部を形成している。
更に、カバー体40が閉位置に位置する状態において、第1のカバー部41の内面側と第2のカバー部42の外面側とが、戻り搬送路Lbの少なくとも一部を形成している。つまり、戻り搬送路Lbは、第1のカバー部41と第2のカバー部42との間に形成されている。
【0062】
本実施形態のコピー機1は、このような構成のカバー体40を備えることにより、主搬送路L1〜L3で紙詰まり(JAM)が発生した際には、カバー体40を図1に示す閉位置から、開位置(図示せず)に回動して主搬送路L1〜L3を開放することにより、主搬送路L1〜L3に詰まった用紙を処理することができる。一方、戻り搬送路Lbで紙詰まりが発生した際には、カバー体40を開位置に回動した後、支点軸43を中心に第2のカバー部42を装置本体M側(図1において右側)に回動させて戻り搬送路Lbを開放することにより、戻り搬送路Lbに詰まった用紙を処理することができる。
【0063】
次いで、図2から図9により、画像読取装置300を構成する読取部301について説明する。
図2は、第1実施形態の画像読取装置300の読取部301の内部構造を示す概略平面図である。図3は、図2に示す画像読取装置300を矢印S方向から見た図である。図4は、図3に示す画像読取装置300の部分拡大図である。図5は、図4に示す導光体505を説明する部分拡大図である。図6は、図4に示すLEDユニット503の斜視図である。図7は、図4に示す導光体505を読取面302A側から見た図である。図8Aは、図7に示す導光体505におけるA1−A1線断面図である。図8Bは、図7に示す導光体505におけるB1−B1線断面図である。図9は、LEDユニット503の発光を制御する発光制御部450を含むブロック図である。
【0064】
図2及び図3に示すように、読取部301は、原稿Gが載置されるコンタクトガラス335と、一対の案内レール345と、駆動プーリ351が取り付けられた駆動軸350と、従動プーリ352が取り付けられた支軸353と、照明手段としての照明ユニット347と、ミラーユニット349と、結像レンズ357と、読取手段としてのCCD358と、光学センサ362と、を備える。
【0065】
図2に示すように、読取部301は、上面(図2における手前側)に配置され原稿Gが載置されるコンタクトガラス335を有する。コンタクトガラス335は、コピー機1が通常の状態で配置された場合、水平面と略平行に配置される。
【0066】
図2に示すように、一対の案内レール345は、読取部301における側面306a、306b(図2における左右)同士の間に配置される。一対の案内レール345は、上述のコンタクトガラス335(図3参照)と平行に設置される。一対の案内レール345上には、照明ユニット347及びミラーユニット349が移動可能に載置される。
【0067】
図2に示すように、駆動軸350は、側面306a側に案内レール345と直交するように配置される。駆動軸350は、不図示の駆動モータにより正転駆動され、又は逆転駆動される。駆動軸350の両端であって案内レール345よりも主走査方向Yの外側には、大径部及び小径部を有する駆動プーリ351が取り付けられる。
【0068】
図2に示すように、支軸353は、側面306b側に案内レール345と直交するように配置される。支軸353の両端であって案内レール345よりも主走査方向Yの外側には、駆動プーリ351と同一径の従動プーリ352が取り付けられる。
【0069】
駆動プーリ351及び従動プーリ352の大径部には、駆動用ワイヤー354aが掛け渡される。そして、駆動用ワイヤー354aには、照明ユニット347が固定される。
また、駆動プーリ351及び従動プーリ352の小径部には、駆動用ワイヤー354bが掛け渡される。そして、駆動用ワイヤー354bには、ミラーユニット349が固定される。
【0070】
駆動軸350が駆動モータによって回転されることで、駆動用ワイヤー354a、354bは回動される。駆動用ワイヤー354a、354bが回動されることで、照明ユニット347及びミラーユニット349は、案内レール345に沿って副走査方向X(図2及び図3における左右方向)に移動される。駆動プーリ351及び従動プーリ352における大径部と小径部との径比は2:1である。そのため、照明ユニット347とミラーユニット349との移動距離の比は2:1となる。
【0071】
なお、本実施形態においては、大径部及び小径部を有する駆動プーリ351及び従動プーリ352を利用して、照明ユニット347とミラーユニット349との移動距離の比が2:1となる構成を実現しているが、これに制限されない。例えば、ミラーユニット349に動滑車を設け、照明ユニット347を駆動用ワイヤーなどに固定して設けることにより、動滑車の原理を利用して、照明ユニット347とミラーユニット349との移動距離の比が2:1となる構成を実現することもできる。
【0072】
ここで、照明ユニット347及びミラーユニット349における案内レール345の上面と接する部分には、接触子355がそれぞれ2個ずつ設けられる。各接触子355の案内レール345との接触面は球面状となっている。これにより、照明ユニット347及びミラーユニット349は、副走査方向Xへスムーズに移動される。
【0073】
図2に示すように、読取部301の底面における側面306a側には、結像レンズ357、CCD358等を支持する部材であるISUベース356が取り付けられる。ISUベース356の上面には、結像レンズ357と、読取手段としてのCCD358が所定の位置関係で取り付けられる。
【0074】
図2に示すように、結像レンズ357は、ISUベース356に固定されるレンズ支持台359上に設置される。レンズ支持台359は、CCD358側に配置されるガイド部材360により位置が調整可能に配置される。結像レンズ357は、読取部301の副走査方向Xにおける略中央に配置される。結像レンズ357は、光路H(図3参照)における原稿G側と反対の端部側に配置される。結像レンズ357は、入射された光束H4(図3参照)を所定位置において結像させる。つまり、結像レンズ357は、原稿Gの画像を所定位置において結像させる。
【0075】
図2に示すように、CCD358は、ガイド部材360の背面に配置されるCCD基板361に実装される。CCD358は、結像レンズ357における結像位置に配置される。結像レンズ357からの光束は、ガイド部材360の中央付近に形成される開口窓360aを通ってCCD358に入射される。CCD358に入射される光束における光軸は、ガイド部材360の位置を微調整することにより補正される。
【0076】
光学センサ362は、ISUベース356上に配置される。光学センサ362は、コンタクトガラス335上に載置された原稿Gからの反射光を受光するか否かによって原稿のサイズ(図2の左右方向)を検知する。
【0077】
図4に示すように、照明ユニット347は、照明部340、第1ミラー321及び第1ミラー321を収容する第1枠体311と、を備える。
【0078】
照明部340は、発光部としての複数の第1LED501及び複数の第2LED502が取り付けられたLEDユニット503と、複数のLED501に近接又は当接して配置される導光体505とを有する。導光体505は、複数のLED501からの光を原稿G側へ導く導光部を形成する。照明部340については、後に詳述する。
【0079】
第1ミラー321は、照明ユニット347における厚さ方向Zにおける下方側に配置される。第1ミラー321は、反射面が原稿G及び第2ミラー322側に向くように配置される。第1ミラー321は、原稿からの光束H1を第2ミラー322に反射させる。
【0080】
第1枠体311は、駆動プーリ351及び従動プーリ352(図2参照)の大径部に掛け渡される駆動用ワイヤー354a(図2参照)に固定される。駆動用ワイヤー354a、354bが回動されることで、第1枠体311は、案内レール345に沿って副走査方向Xに移動される。
【0081】
図3に示すように、ミラーユニット349は、第2ミラー322と、第3ミラー323と、第2ミラー322と第3ミラー323とを収容する第2枠体312と、を備える。
【0082】
第2ミラー322は、第2枠体312の厚さ方向Zにおける上方側に配置される。第2ミラー322は、反射面が第1ミラー321及び第3ミラー323側を向くように配置される。第2ミラー322は、第1ミラー321からの光束H2を第3ミラー323側に反射させる。
【0083】
第3ミラー323は、第2枠体312の厚さ方向Zにおける下方側に配置される。第3ミラー323は、反射面が第2ミラー322及び結像レンズ357側を向くように配置される。第3ミラー323は、第2ミラー322からの光束H3を結像レンズ357側に反射させる。
【0084】
図4から図8Cにより、照明部340について詳述する。
図4に示すように、照明部340は、コンタクトガラス335に対して読取面302Aと反対側に配置される。照明部340は、複数の第1発光部材としての第1LED501及び複数の第2発光部材としての第2LED502が取り付けられたLEDユニット503と、複数の第1導光部506及び複数の第2導光部507を有する導光体505と、第1導光部506から出光される光を原稿に照射させる反射ミラー541と、上記LEDユニット503、導光体505、及び反射ミラー541が取り付けられる取り付け部材510と、を備える。
【0085】
図5及び図6に示すように、複数の第1LED501、複数の第2LED502それぞれは、互いに離間して交互に板状の回路基板504に取り付けられる。複数の第1LED501と複数の第2LED502とは、主走査方向Yに所定間隔で直線状に配置される。複数の第1LED501、複数の第2LED502それぞれは、回路基板504を介して金属製で高剛性の取り付け部材510(図4参照)に取り付けられる。複数の第1LED501、複数の第2LED502それぞれは、原稿Gに照射される光を発光する。複数の第1LED501、複数の第2LED502それぞれから発光される光は、導光体505に導かれることにより原稿Gに照射される。
【0086】
図7に示すように、導光体505は、複数の第1導光部506と、複数の第2導光部507とを有する。第1導光部506、第2導光部507それぞれは、それぞれ別体の部材により形成される。第1導光部506、第2導光部507それぞれは、主走査方向Yにおいて薄い部材であると共に、副走査方向Xに長い部材である。第1導光部506と第2導光部507とは、主走査方向Yに交互に連続して積層するように配置される。
【0087】
複数の第1導光部506それぞれは、主走査方向Yに互いに離間して配置される。また、複数の第2導光部507それぞれは、隣り合う第1導光部506同士の間に配置される。本実施形態においては、導光体505は、複数の第1導光部506と複数の第2導光部507それぞれが、主走査方向Yにおける端部において互いに接着剤等により接合されることにより構成される。
【0088】
図8Aに示すように、第1導光部506は、一端506aが複数の第1LED501側を向き、他端506bがコンタクトガラス335側(図4参照)に向くように配置される。第1導光部506は、一端506a側に形成される複数の第1入光部400Aと、他端506b側に形成される複数の第1出光部410Aとを有する。複数の第1入光部400Aそれぞれは、複数の第1出光部410Aそれぞれに対応する。複数の第1入光部400Aそれぞれから入光された光は、それぞれ別々の光束として対応する複数の第1導光部506それぞれに導光されて、対応する複数の第1出光部410Aそれぞれから読取面302A側(図4参照)に向けて出光される。複数の第1出光部410Aそれぞれから出光された光は、主走査方向Yに拡散されながら読取面302A(図4参照)において均一化される。
【0089】
図8Aに示すように、第1導光部506は、第1入光部400Aと第1出光部410Aとの間に、第1導光部506が屈曲する屈曲部415を有する。第1導光部506は、第1入光部400Aから屈曲部415まで延びる水平部415Aと、屈曲部415から第1出光部410Aまで延びる傾斜部415Bと、を有する。
【0090】
水平部415Aは、副走査方向Xに延びるように形成される。傾斜部415Bは、屈曲部415を介して水平部415Aに対して所定の角度をなして読取面302A側(原稿G側)に屈曲する(傾斜して延びる)。第1導光部506は、水平部415A及び傾斜部415Bが屈曲部415を介して連続することにより形成される。
【0091】
第1導光部506は、第1LED501及び第2LED502から原稿Gまでの光路距離を確保すると共に、内部空間304を有効に利用することによる省スペース化(特に、照明ユニット347における厚さ方向Zの省スペース化)の実現のため、屈曲部415において屈曲する形状である(図4参照)。これは、第1LED501及び第2LED502から原稿Gまでの距離を確保することにより、原稿Gにおいて第1LED501及び第2LED502からの光を十分に拡散して光量ムラを抑制するためである。
【0092】
図8Aに示すように、第1導光部506は、第1導光部506の内部に形成され、第1入光部400Aに入光された光の不要な拡散を抑制して第1出光部410Aから出光させるための反射面を有する。例えば、傾斜部415Bにおける反射面に反射される光はそれぞれの角度で屈折して読取面302A側に導かれる。
【0093】
図4及び図8Aに示すように、第1出光部410Aから出光する光束H01は、第1導光部506の内面に形成される反射面により集光されて原稿G側に出光される。第1導光部506は、不要な拡散を抑制しながら第1入光部400Aに入光された光を原稿G側に導く。
第1導光部506における上面側(原稿G側)は、水平部415A側の水平部上面413と、傾斜部415B側の傾斜部上面414とからなる。水平部上面413は、第1入光部400Aから前方側に向かって略水平に延びる面である。傾斜部上面414は、水平部上面413における前方側の端部から水平部上面413に対して所定角度を成して上向き(原稿G側)に延びるように形成された面である。
【0094】
第1導光部506における下面側(原稿G側とは反対側)は、水平部415A側の水平部下面419と、傾斜部415B側の傾斜部下面420と、からなる。水平部下面419は、第1入光部400Aから前方側に向かって水平部上面413に対して所定角度を成して下向き(原稿G側と反対側)に延びる面である。傾斜部下面420は、水平部下面419における前方側の端部から水平部上面413に対して所定角度を成して上向き(原稿G側)に延びるように形成された面である。
【0095】
水平部上面413と水平部下面419とは、厚さ方向Zに所定の間隔に設定されている。水平部上面413、傾斜部上面414、水平部下面419、傾斜部下面420には、光の反射率を高める反射被膜が、必要に応じて、真空蒸着、スパッタリング等によって形成される。
【0096】
第1入光部400Aは、水平部上面413及び水平部下面419に対して、略直交している。
第1出光部410Aは、傾斜部上面414に対しては鈍角を成しており、傾斜部下面420に対しては鋭角を成している。これにより、第1出光部410Aは、コンタクトガラス335と平行な面(原稿G)に対して、前方側を下向きとする方向に所定角度で傾斜して形成されている。
【0097】
複数の第1入光部400Aそれぞれは、複数の第1LED501それぞれに対向して配置される。第1入光部400Aには、第1LED501からの光が第1導光部506の内部に向けて入光される。
【0098】
第1出光部410Aは、原稿Gに対向して配置される。第1出光部410Aは、第1入光部400Aに入光された光を原稿G側に向けて出光させる。具体的には、第1出光部410Aからは、第1入光部400Aに入光された光であって、反射面に反射された光が出光される。例えば、傾斜部下面420に反射される光は、それぞれの角度で屈折して原稿G側へ導かれる。第1出光部410Aから出光される光H01は、副走査方向Xにおける一方側から原稿Gに照射される。ここで、副走査方向Xにおける一方側とは、副走査方向Xにおいて光束H1を中心として導光体505側である(図4参照)。
【0099】
図8Bに示すように、第2導光部507は、一端507aが複数の第2LED502側を向き、他端507bが反射ミラー541側に向くように配置される。第2導光部507は、一端507a側に形成される複数の第2入光部400Bと、他端507b側に形成される複数の第2出光部410Bとを有する。複数の第2入光部400Bそれぞれは、複数の第2出光部410Bそれぞれと対応する。複数の第2入光部400Bそれぞれから入光された光は、それぞれ別々の光束として対応する複数の第2導光部507それぞれに導光されて、対応する複数の第2出光部410Bそれぞれから出光される。
【0100】
第2導光部507は、第2導光部507の内部に形成され、第2入光部400Bに入光された光の不要な拡散を抑制して第2出光部410Bから出光させるための反射面を有する。
【0101】
複数の第2入光部400Bそれぞれは、複数の第2LED502それぞれに対向して配置される。第2入光部400Bには、第2LED502からの光が第2導光部507の内部に向けて入光される。
【0102】
第2出光部410Bは、反射部材としての反射ミラー541に対向して配置される。第2入光部400Bから入光された光は、第2出光部410Bから出光されて、反射ミラー541により原稿Gに向かうよう反射される。反射ミラー541により反射された光H02は、第1導光部506の第1出光部410Aから出光された光H01とは異なる副走査方向Xにおける他方側から原稿Gに照射される。ここで、副走査方向Xにおける他方側とは、副走査方向Xにおいて光束H1を中心として導光体505と反対側である(図4参照)。
【0103】
このように、導光体505は、第1入光部400Aから入光された光を第1出光部410Aから出光すると共に、第2入光部400Bから入光された光を第2出光部410Bから出光して、第1LED501及び第2LED502からの光を原稿Gへ導くように構成される。
【0104】
図4に示すように、反射部材としての反射ミラー541は、取り付け部材510におけるミラー保持部511に取り付けられる。反射ミラー541は、反射面を第2出光部410B及び原稿G側に向くように配置される。反射ミラー541は、副走査方向Xにおいて光束H1を中心として導光体505と反対側に配置される。反射ミラー541は、第2出光部410Bから出光した光を原稿G側に向かうように反射する。
【0105】
前述の通り、複数の第1出光部410Aから出光した光H01は、副走査方向Xにおける一方側から原稿Gに照射される。また、複数の第2出光部410Bから出光した光は、反射ミラー541に反射されて副走査方向Xにおける他方側から原稿Gに照射される。原稿Gには、副走査方向Xにおける一方側から光H01が照射されると共に、副走査方向Xにおける他方側から光H02が照射される。
【0106】
図4に示すように、取り付け部材510は、第1枠体311における上方(図4において上方)に配置される。取り付け部材510には、LEDユニット503と、導光体505と、反射ミラー541とが取り付けられる。複数の第1LED501及び複数の第2LED502は、LEDユニット503を介して取り付け部材510に取り付けられる。
【0107】
続けて、図9により、第1LED501及び第2LED502における発光の制御について説明する。
図9に示すように、画像読取装置300は、複数の第1LED501と、複数の第2LED502とにおける発光を別々に制御する発光制御部450を有する。
発光制御部450は、複数の第1LED501又は複数の第2LED502の一方を発光させ、他方を発光させないようにすることができる。発光制御部450は、複数の第1LED501及び複数の第2LED502を発光させ、又は発光させないようにすることができる。
また、発光制御部450は、複数の第1LED501及び複数の第2LED502それぞれにおける光量を制御することができる。ここで、光量の制御は、複数の第1LED501及び複数の第2LED502それぞれに供給する電圧等を調整することで行うことができる。
【0108】
発光制御部450による発光制御として、例えば、副走査方向Xにおける一方側及び他方側から原稿Gに照射される光量を調整する場合、発光制御部450は、原稿Gの厚さに応じてそれぞれにおける光量を調整することができる。これにより、読み取り画像におけるエッジ影の発生を好適に抑制できる。
また、LEDユニット503を原稿Gの存在や位置を検知するセンサとして利用する場合、発光制御部450は、複数の第1LED501又は複数の第2LED502を少ない光量で短時間だけ発光させることもできる。
【0109】
続けて、本実施形態の画像読取装置300における作用について説明する。
まず、蓋部材70(図1参照)を開状態にすると共に、読取面302A(図3参照)に原稿Gを載置する。光学センサ362(図3参照)により読取面302Aに原稿が載置されたことが検知されることで、照明ユニット347及びミラーユニット349(図3参照)は、内部空間304の側面306a側(図3参照)に配置される。
【0110】
次いで、蓋部材70を閉状態にする。そして、不図示のスタートスイッチを押すことで、コピー機1に対して、原稿Gの画像を複製することを指示する。スタートスイッチが押されることで、画像読取装置300による原稿Gの画像を読み取り動作が開始される。
【0111】
具体的には、まず、複数の第1LED501及び複数の第2LED502(図3及び図4参照)が点灯される。点灯された複数のLED501及び複数の第2LED502からの光それぞれは、複数の第1入光部400A及び複数の第2入光部400Bそれぞれから複数の第1導光部506及び複数の第2導光部507それぞれの内部に入光される。
【0112】
複数の第1導光部506それぞれに入光された光は、内部の反射面に反射されて拡散が抑制されながら複数の第1出光部410Aそれぞれから出光される。複数の第1出光部410Aそれぞれから出光された光H01は、主走査方向Yに拡散されながら原稿Gに直接照射される。
【0113】
また、複数の第2導光部507それぞれに入光された光は、内部の反射面に反射されて拡散が抑制されながら複数の第2出光部410Bそれぞれから出光される。複数の第2出光部410Bそれぞれから出光された光は、反射ミラー541に反射されて原稿G側へ向かい、原稿Gに間接的に照射される。ここで、発光制御部450は、原稿Gの厚さに対して光量を調整することにより、読み取り画像におけるエッジ影の発生を抑制できる。
【0114】
原稿Gは、垂直方向下側であって副走査方向Xにおける一方側(導光体505側)から第1出光部410Aから出光した光H01が照射されると共に、垂直方向下側であって副走査方向Xにおける他方側(導光体505と反対側)から第2出光部410Bから出光した光H02が照射される。原稿Gには、主走査方向Yに延びるような態様のライン状の光が照射される(図4参照)。
【0115】
原稿Gへの光の照射がされた状態で、照明ユニット347及びミラーユニット349それぞれは、副走査方向Xに移動される。照明ユニット347及びミラーユニット349それぞれは、光路Hにおける光路長を一定に保持しながら移動する(図3参照)。
【0116】
原稿Gからの光束は、第1ミラー321、第2ミラー322及び第3ミラー323に反射された後、結像レンズ357に入射される(図3参照)。
【0117】
結像レンズ357は、原稿Gの画像を結像させる。結像位置に配置されたCCD358は、ガイド部材360の開口窓360aを通過して該CCD358上に結像された画像に基づいて、原稿Gの画像を画像情報として読み込む(図3参照)。
【0118】
CCD358により読み込まれた画像情報は、CCD基板361に出力される。そして、CCD基板361に出力された画像情報は、所定の回路基板を介して装置本体Mに出力される(図3参照)。
【0119】
装置本体Mにおいて、入力された画像情報は、不図示の画像形成制御部に入力される。画像形成制御部は、画像情報に基づいて、画像形成部を構成する像担持体としての感光体ドラム2aから2d、帯電部10aから10d、レーザスキャナユニット4aから4dや現像器16aから16d等を制御する。感光体ドラム2には、画像情報に基づいて、所定のトナー画像が形成される(図1参照)。
【0120】
搬送路Lを介して感光体ドラム2により形成される1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dに搬送された用紙Tには、画像情報に基づいて原稿Gの画像と同じ画像が転写される。画像が形成された用紙Tは、第1排紙部50a及び第2排紙部50bから装置本体Mの外部に排紙される(図1参照)。
【0121】
本実施形態によれば、導光体505は、第1入光部400Aから入光される第1LED501からの光を第1出光部410Aへ出光すると共に、第2入光部400Bから入光される第2LED502からの光を第2出光部410Bへ出光することにより、副走査方向Xにおける一方側と他方側の双方から原稿Gに光を照射するように構成される。従って、画像読取装置300は、読み取られた画像にエッジ影が発生することを抑制することができる。特に、複数の第1LED501及び複数の第2LED502が主走査方向Yに1列に配列される場合には、導光体505の一部及びLEDユニット503における厚さ方向Zの寸法を抑制できると共に、読み取られた画像にエッジ影が発生することを抑制することができる。
【0122】
また、本実施形態によれば、導光体505は、第1導光部506と第2導光部507は、それぞれ別体で構成され、第1入光部400Aから入光される光が第1出光部410Aから出光されると共に、第2入光部400Bから入光される光が第2出光部410Bから出光されるように構成される。そのため、第1導光部506と第2導光部507とにより導かれる光のそれぞれは、干渉し合うことなく、副走査方向Xにおける一方側と他方側のそれぞれから原稿Gに光を照射する。従って、画像読取装置300は、読み取られた画像にエッジ影が発生することを抑制することができる。
【0123】
また、本実施形態によれば、導光体505は、第1導光部506と第2導光部507により構成されるので、不要な光の拡散を抑制して光を原稿Gに導くことができる。
【0124】
また、本実施形態によれば、発光制御部450により、複数の第1LED501と複数の第2LED502とにおける発光を別々に制御することができるので、原稿Gの読み込み態様等に応じて、複数の第1LED501及び複数の第2LED502それぞれを必要な強度で発光させることができる。特に、本実施形態においては、第1入光部400Aに入光される第1LED501及び発光と第2入光部400Bに入光される第2LED502それぞれにおける光量を原稿Gの厚さに応じて調整することで、副走査方向Xにおける一方側と他方側に照射される光量を高精度に調整することができる。そのため、読み取られた画像にエッジ影が発生することを好適に抑制することができる。
【0125】
また、本実施形態によれば、発光制御部450は、第1LED501及び第2LED502への供給電圧を変更させることにより発光量の制御を行うことができるので、供給電圧の調整により、発光をより簡易に制御することができる。従って、読み取られた画像にエッジ影が発生することを簡易に抑制することができる。
【0126】
続けて、図10から図12Cにより、第2実施形態におけるコピー機について説明する。図10は、第2実施形態における導光体605を説明する部分拡大図である。図11は、図10に示す導光体605を読取面302A側から見た図である。図12Aは、図11に示す導光体605におけるA2−A2線断面図である。図12Bは、図11に示す導光体605におけるB2−B2線断面図である。図12Cは、図11に示す導光体605におけるC2−C2線断面図である。第2実施形態におけるコピー機は、導光体605が一体的に形成されている点、隣り合う第1導光部506と第2導光部507とが主走査方向Yに離間して配置される点を除いて第1実施形態におけるコピー機と同様の構成を有する。導光体605を中心に説明し、他の構成要素の説明は省略する。
【0127】
図10から図12Cに示すように、導光体605は、一体的に形成される。導光体605は、第2出光部410Bの近傍の部分において、主走査方向Yに長く一体的に形成される一体成型部620を有する。
【0128】
図11に示すように、導光体605は、複数の第1導光部506及び複数の第2導光部507を有する。複数の第1導光部506及び複数の第2導光部507それぞれは、一体成型部620が延びる主走査方向Yに対して直交する方向に延びるように配置される。第1導光部506、第2導光部507それぞれは、一体成型部620の一部を含み副走査方向Xに長い形状で形成される。複数の第1導光部506と複数の第2導光部507それぞれは、主走査方向Yに交互に平行に並んで配置される。
【0129】
図10から図12Cに示すように、第1導光部506における一体成型部620は、第1導光部506の第1出光部410側の屈曲部415の近傍の部分を形成する。第2導光部507における一体成型部620は、第2導光部507の第2出光部410Bの近傍の部分を形成する。
【0130】
図11に示すように、導光体605は、第1入光部400A及び第2入光部400Bの部分において、隣り合う第1導光部506と第2導光部507とが主走査方向Yに離間して配置されるように構成される。本実施形態においては、隣り合う第1導光部506と第2導光部507とは、第1入光部400A及び第2入光部400Bに対応する部分から一体成型部620までの間において主走査方向Yに離間して配置される。
【0131】
本実施形態によれば、第1実施形態における効果と同様の効果を得ることができると共に、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、導光体605は、主走査方向Yに一体的に形成されるので、一体成型により導光体605を製造することができる。従って、製造コストを削減することができる。また、導光体605が一体であるので、取り扱いが容易である。
【0132】
また、本実施形態においては、導光体605は、第2出光部410Bの近傍の部分において、主走査方向Yに一体的に形成される構成としているが、第1出光部410Aの近傍の部分において一体的に形成される構成であってもよい。この場合においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、導光体605を一体成型により製造することができるので、製造コストを削減することができる。
【0133】
続けて、図13から図15Cにより、第3実施形態におけるコピー機について説明する。図13は、第3実施形態における導光体705を説明する部分拡大図である。図14は、図13に示す導光体705を読取面302A側から見た図である。図15Aは、図14に示す導光体705におけるA3−A3線断面図である。図15Bは、図14に示す導光体705におけるB3−B3線断面図である。図15Cは、図14に示す導光体705におけるC3−C3線断面図である。第3実施形態におけるコピー機は、第1出光部が一体的に形成されると共に第2出光部が一体的に形成される点を除いて第2実施形態におけるコピー機と同様の構成を有する。従って、第3実施形態については、導光体705を中心に説明し、他の構成要素の説明は省略する。
【0134】
図13から図15Cに示すように、導光体705は、一体的に形成される。導光体705は、主走査方向Yに長く一体的に形成される第1出光体710Aと、主走査方向Yに長く一体的に形成される第2出光体710Bと、主走査方向Yに長く一体的に形成される一体成型部720とを有する。
【0135】
第1出光体710Aは、主走査方向Yに長い出光面としての同一面が形成される第1出光部410Aを有する。第2出光体710Bは、主走査方向Yに長い同一面が形成される第2出光部410Bを有する。
【0136】
図14に示すように、導光体705は、複数の第1導光部506及び複数の第2導光部507を有する。第1導光部506及び複数の第2導光部507は、第1出光体710A、第2出光体710B及び一体成型部720が延びる主走査方向Yに対して直交する方向に延びるように配置される。第1導光部506、第2導光部507それぞれは、第1出光体710A、第2出光体710B及び一体成型部720の一部を含み副走査方向Xに長く形成される。複数の第1導光部506と複数の第2導光部507は、主走査方向Yに交互に平行に配置される。
【0137】
図13から図15Cに示すように、第1出光体710Aは、第1導光部506の他端506bの部分を形成する。第2出光体710Bは、第2導光部507の他端507bの部分を形成する。第1導光部506における一体成型部720は、第1導光部506の屈曲部415の近傍の部分を形成する。第2導光部507における一体成型部720は、第2導光部507の第2出光部410Bの近傍の部分を形成する。
【0138】
複数の第1入光部400Aそれぞれから入光された光は、それぞれ別々の光束として第1導光部506それぞれに導かれる。複数の第1導光部506それぞれに導かれた光は、第1出光体710Aにおいて主走査方向Yに拡散されながら第1出光部410Aの出光面から出光される。
【0139】
複数の第2入光部400Bそれぞれから入光された光は、それぞれ別々の光束として第2導光部507それぞれに導かれる。複数の第2導光部507それぞれに導かれた光は、第2出光体710Bにおいて主走査方向Yに拡散されながら第2出光部410Bの出光面から出光される。
【0140】
本実施形態によれば、第2実施形態における効果と同様の効果を得ることができると共に、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、導光体705は、第1出光部410Aにおいて主走査方向Yに同一面が形成されるように一体的に構成されると共に、第2出光部410Bにおいて主走査方向Yに同一面が形成されるように一体的に構成されている。そのため、導光体705の構造における強度を向上させることができる。
【0141】
また、本実施形態によれば、導光体705は、第1出光部410Aにおいて主走査方向Yに同一面が形成されるように一体的に構成されると共に、第2出光部410Bの部分において主走査方向Yに同一面が形成されるように一体的に構成される。そのため、第1出光部410Aにおいて主走査方向Yに拡散されながら導かれた光が、第1出光部410Aから出光される。また、第2出光部410Bにおいて主走査方向Yに拡散されながら導かれた光が、第2出光部410Bから出光される。従って、第1出光部410A及び第2出光部410Bを光の拡散領域として利用できる。特に、本実施形態においては、第1出光部410Aを拡散領域として利用できるので、導光体705をコンタクトガラス335に対して近接して配置できる。そのため、照明ユニット347における厚さ方向Zの省スペース化を実現できる。
【0142】
以上、好適な実施形態として説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、本実施形態において、画像形成装置としてコピー機1について説明しているが、コピー機には、カラーコピー機、モノクロコピー機が含まれる。また、画像形成装置は、これに限定されず、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの複合機等であってもよい。
【0143】
また、実施形態においては、第1導光部506と第2導光部507とが交互に配置されているが、これに限定されず、例えば、第1導光部506及び/又は第2導光部507が2個以上連続して配置されるような構成であってもよい。
【0144】
また、実施形態においては、第1LED501と第2LED502とが主走査方向Yに一直線上に1列に配置されているが、これに限定されず、例えば、第1LED501と第2LED502が2列以上の構成であったり、1列及び2列等が組み合わさった構成であってもよい。
【0145】
また、実施形態においては、導光体505は、副走査方向Xにおける一方側と他方側から原稿Gに光を照射するように構成され、副走査方向Xにおける一方側を導光体505側、他方側を導光体505と反対側である場合を説明しているが、副走査方向Xにおける一方側と他方側が逆となる構成であってもよい。
【0146】
また、実施形態において、画像読取装置300は、装置本体Mと一体的に形成されているが、これに限定されず、装置本体Mと別個の筐体により構成されていてもよい。例えば、画像読取装置300は、装置本体Mに対して着脱可能に構成されてもよい。
【0147】
また、実施形態において、画像読取装置300は、画像形成装置としてのコピー機1の一部を構成しているが、これに限定されず、例えば、イメージスキャナ等の単体として用いられる装置であってもよい。
【0148】
また、実施形態において、発光部としてLED501について説明しているが、これに限定されない。例えば、発光部として、有機EL(Organic Electro−Luminescence)、光ファイバーを利用したものや各種ランプを用いることができる。
【符号の説明】
【0149】
1……コピー機(画像形成装置)、2a、2b、2c、2d……感光体ドラム(像担持体)、16……現像器、300……画像読取装置、321……第1ミラー(ミラー)、322……第2ミラー(ミラー)、323……第3ミラー(ミラー)、340……照明部、357……結像レンズ、358……CCD(読取手段)、400A……第1入光部、400B……第2入光部、410A……第1出光部、410B……第2出光部、501……第1LED(発光部)、502……第2LED(発光部)、505、605、705……導光体、506……第1導光部、507……第2導光部、605、705……導光体、G……原稿、H……光路、N1a、N1b、N1c、N1d……1次転写ニップ(転写部)、X……副走査方向、Y……主走査方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1発光部材と複数の第2発光部材とを有し原稿に照射させる光を発光する発光部と、
主走査方向に複数配置され、前記第1発光部材側に配置される複数の第1入光部と前記原稿側に配置される1又は複数の第1出光部とを有し、前記第1出光部からの光が副走査方向における一方側から前記原稿に照射される複数の第1導光部と、主走査方向に複数配置され、隣り合う複数の前記第1導光部の間に配置され、前記第2発光部材側に配置される複数の第2入光部と前記原稿側に配置される1又は複数の第2出光部とを有し、前記第2出光部からの光が副走査方向における他方側から前記原稿に照射される複数の第2導光部と、を有する導光体と、
前記原稿からの光束を反射させて光路を形成する1又は複数のミラーと、
前記1又は複数のミラーにより反射された光束を結像させる結像レンズと、
前記結像レンズの結像位置に配置され、前記結像レンズによる結像に基づいて前記原稿の画像を読み取る読取部と、を備える
画像読取装置。
【請求項2】
前記第1導光部は、前記第1入光部と前記第1出光部との間に、前記第1導光部が屈曲する屈曲部と、前記第1入光部から前記屈曲部まで前記副走査方向に延びる水平部と、前記屈曲部から前記第1出光部まで原稿側に傾斜して延びる傾斜部と、を有する
請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記水平部は、前記原稿側に形成される水平部上面と、前記原稿側とは反対側に形成される水平部下面と、を有し、
前記傾斜部は、前記水平部上面から前記原稿側に延びる傾斜部上面と、前記水平部下面から前記原稿側に延びる傾斜部下面と、を有する
請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記第1出光部又は前記第2出光部に対応して配置され、前記第1出光部又は前記第2出光部からの光を前記原稿側に反射させる反射部材と、を備える
請求項1から3のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記第1導光部と前記第2導光部は、それぞれ別体で構成され、
複数の前記第1導光部は、複数の前記第1入光部と、複数の前記第1入光部それぞれに対応する複数の前記第1出光部とを有し、
複数の前記第2導光部は、複数の前記第2入光部と、複数の前記第2入光部それぞれに対応する複数の前記第2出光部とを有する
請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項6】
隣り合う前記第1導光部と前記第2導光部は、前記主走査方向に一体的に形成されている
請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項7】
隣り合う前記第1導光部と前記第2導光部は、隣り合う前記第1入光部と前記第2入光部において前記主走査方向に離間して配置される
請求項1又は6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記第1導光部は、前記第1出光部において前記主走査方向に同一面が形成されるように一体的に構成されており、
前記第2導光部は、前記第2出光部において前記主走査方向に同一面が形成されるように一体的に構成される
請求項1、6又は7に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記第1導光部と前記第2導光部とは、交互に配置される
請求項1から8のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項10】
前記第1発光部材及び前記第2発光部材それぞれにおける発光量を別々に制御する発光制御部と、を備える
請求項1から9のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項11】
前記発光制御部は、前記第1発光部材及び前記第2発光部材への供給電圧を変更させることにより発光量の制御を行う
請求項10に記載の画像読取装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置より読み取られた前記原稿の画像に関する画像情報に基づいて、表面に静電潜像が形成される像担持体と、
前記像担持体に形成された静電潜像にトナー画像を現像する現像器と、
前記像担持体に形成されたトナー画像を直接的又は間接的に所定の用紙に転写する転写部と、
前記転写部により前記所定の用紙に転写されたトナー画像を定着させる定着部と、を備える
画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図12C】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15A】
image rotate

【図15B】
image rotate

【図15C】
image rotate


【公開番号】特開2010−199639(P2010−199639A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−38620(P2009−38620)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】