説明

画像読取装置及び画像形成装置

【課題】複数のLED素子を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニットにおいて、特に、光源ユニットを読み取り位置に固定した状態で長時間の連続読み取りを行った場合の主走査方向中央部のLED素子の温度上昇を効率よく抑える。
【解決手段】原稿に光を出射する複数のLED素子76を主走査方向に列状に配置してLEDアレイ71を構成した第1走査ユニット45を装置筐体43内に備えた画像読取装置であって、記装置筐体43の側面に吸気口81と排気口91とが設けられ、これら吸気口81と排気口91とは、吸気口81と排気口91とを結ぶ空気流路の仮想線Sが、搬送される原稿の読み取り位置に停止した第1走査ユニット45のLEDアレイ71の主走査方向の中央部近傍Rを通るように配置構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿に光を出射する複数の発光素子を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニットを装置筐体内に備えた画像読取装置及びそれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の発光素子(LED素子)を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニットを備えた画像読取装置では、特に原稿搬送装置を使用して原稿を大量に連続搬送して連続読み取りする場合、光源ユニットは読み取り位置に固定された状態で、発光素子が長時間、連続点灯(若しくは、隣接して搬送される原稿と原稿との間だけ消灯する準連続点灯)することになり、発光素子の温度が上昇する。この場合、特に、主走査方向の両端部に位置する発光素子に比べて、主走査方向の中央部に位置する発光素子は、その両外側に位置する発光素子の発熱の影響も受けることから温度上昇が大きくなる。そのため、このような長時間の連続読み取りに対応できるように、発光素子の温度上昇、特に主走査方向の中央部に位置する発光素子の温度上昇を抑えることが望まれていた。これは、発光素子の性能、寿命を保証するためにも重要である。
【0003】
一方、このような画像読取装置の温度上昇を低減するものとして、特許文献1,2に記載のものがある。
【0004】
特許文献1には、原稿読取方向の先端部に対応する原稿載置ガラスの昇温を抑えるために、装置筐体(光学箱)の背面側であって、最も温度上昇が厳しい画像先端付近に送風用の冷却ファンが設けられ、この冷却ファンの対向面(装置筐体の前面側)に冷却ファンから送風された空気を排出するための穴(排気口)が設けられ構成の画像読取装置が記載されている。特許文献1記載の画像読取装置によれば、冷却ファンから送風された空気は、まっすぐ装置筐体(光学箱)の中を対抗面の穴に向かって流れる(特許文献1の図1中、矢符C参照)構成となっている。
【0005】
また、特許文献2には、原稿載置位置を基準として、主走査方向に所定の間隔を存して3つの冷却ファンを配置し、各冷却ファンが、複数のLED素子を一列に配列したLED光源の対応する各LED素子領域に向かって個別に送風する構成とされた画像読取装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−272146号公報
【特許文献2】特開2009−133933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載の画像読取装置は、原稿載置ガラスの昇温を抑えることを目的としており、第1走査光学部の光源である露光ランプ(ハロゲンランプ)を直接冷却することを目的としていない。また、光源はハロゲンランプであり、複数のLED素子を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニット(第1走査光学部)を対象としているものではない。そのため、特許文献1記載の画像読取装置では、空気を送風する冷却ファンと空気を排気する穴(排気口)とを、装置筐体の背面側と前面側とに主走査方向に沿って(平行に)対向させて配置している。このような構成では、光源が上記した複数のLED素子を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニットである場合には、空気流路の方向とLED素子の配列方向とが一致するため、冷却ファン側のLED素子は冷却されるものの、主走査方向の中央部や排気口側のLED素子はほとんど冷却されない。
【0008】
すなわち、特許文献1記載の画像読取装置の構成では、LED素子を用いた光源ユニットを読み取り位置に固定した状態で長時間の連続読み取りを行った場合、中央部のLED素子が十分に冷却されないため、中央部のLED素子の温度上昇が大きくなって、LED素子の保証温度を大きく超えてしまう可能性があるといった問題があった。
【0009】
また、特許文献2記載の画像読取装置によれば、3つの冷却ファンがそれぞれの領域に対応したLED素子に向けて直接送風することから、各領域のLED素子がある程度冷却されることが期待される。しかし、3つの冷却ファンを個別に制御するために、各領域にLED素子の温度を検出するための温度検出センサを1個または複数個備えており、これら温度センサの検出結果に基づいて各冷却ファンのON/OFF制御を行うようになっている。すなわち、3つの冷却ファンと3つ以上の温度検出センサとを備え、これらを制御するための煩雑な制御回路を構成する必要があり、部品点数の増加等による製造コストの増加が避けられない。また、特許文献2記載の画像読取装置の構成では、排気口を設けていないため、冷却ファンから送風された空気は、装置筐体の隙間等から若干抜けるものの、多くは装置筐体内を循環することになり、循環空気が温められて冷却効果が低下していく可能性がある。特に、光源ユニットを読み取り位置に固定した状態で長時間の連続読み取りを行った場合には、冷却効果がどんどん低下し、特に、中央部のLED素子の温度上昇が大きくなって、LED素子の保証温度を大きく超えてしまう可能性があるといった問題があった。
【0010】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、複数のLED素子を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニットにおいて、特に、光源ユニットを読み取り位置に固定した状態で長時間の連続読み取りを行った場合の主走査方向中央部及びその周辺のLED素子の温度上昇を効率よく抑えることのできる画像読取装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の画像読取装置は、原稿に光を出射する複数の発光素子を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニットを備えた画像読取装置であって、前記画像読取装置の装置筐体に吸気口と排気口とが設けられ、前記吸気口と前記排気口とは、前記吸気口と前記排気口とを結ぶ空気流路の仮想線が、原稿搬送装置によって搬送される原稿の読み取り位置に停止した前記光源ユニットの前記光源部の前記主走査方向の中央部近傍を通る配置構成とされていることを特徴としている。
【0012】
このような構成によれば、吸気口と排気口の位置を工夫することで、ダクトを使用しないでも、冷却風の効率的な空気流路を形成することができる。また、空気流路の仮想線が、原稿搬送装置によって搬送される原稿の読み取り位置に停止した光源ユニットの光源部の主走査方向の中央部近傍を通るように配置構成することで、光源部の中で最も温度が高くなる中央部及び中央部近傍の光源部(発光素子例)の温度上昇を抑えることができる。
【0013】
また、本発明によれば、前記仮想線は、前記発光素子の配列方向に対して斜めに交差する構成としている。より具体的には、前記仮想線は、前記光源ユニットの走査面に対して鉛直方向からみた場合に、前記発光素子の配列方向に対して斜めに交差する構成とする。また、前記仮想線は、前記光源ユニットの主走査面に沿って前記主走査方向から見た場合、または前記光源ユニットの主走査面に沿って前記主走査方向と直交する副走査方向から見た場合に、前記発光素子の配列方向に対して斜めに交差する構成とする。
【0014】
仮想線を発光素子列の中央部近傍において配列方向に対して斜めに交差させる、すなわち発光素子例を例えば斜め上から斜め下方向(若しくは、斜め下から斜め上方向)に横切るように配置することで、光源部の中央部及び中央部近傍に効率良く冷却風を送り込むことができ、光源部の中央部及び中央部近傍の発光素子を効率良く冷却して、温度上昇を抑えることができる。
【0015】
また、本発明によれば、前記吸気口及び前記排気口は、前記装置筐体の側面に設けられた構成としている。吸気口と排気口を装置筐体の側面に設けることで、装置筐体の外側にファンを設置することができる。
【0016】
また、本発明によれば、前記装置筐体の外側に、前記排気口に対峙して排気ファンが配置された構成としている。排気ファンを配置することで、光学ユニットの光源部を確実に冷却することができる。
【0017】
また、本発明によれば、前記吸気口は、前記装置筐体の1箇所に設けた構成としてもよい。吸気口を1箇所とすることで、装置筐体内において風が分散しないしっかりとした冷却風の流路(空気流路)を形成することができる。
【0018】
また、本発明によれば、前記吸気口に防塵フィルタを設けてもよい。吸気口に防塵フィルタを設けることで、外部からの埃の侵入を防止し、埃を嫌う光学ユニット(レンズ、ミラー、CCD等)への埃の付着を低減することができる。また、埃の付着低減により読取画像上における埃による画像不具合(黒スジなど)を低減することができる。
【0019】
また、本発明によれば、前記吸気口及び前記排気口以外の前記装置筐体の開口部を遮蔽部材で遮蔽する構成としてもよい。装置筐体の他の開口部を遮蔽部材で遮蔽することで、光学ユニット(レンズ、ミラー、CCD等)への外部からの埃の付着を低減することができる。また、埃の付着低減により読取画像上における埃による画像不具合(黒スジなど)を低減することができる。
【0020】
また、本発明の画像形成装置は、上記各構成の画像読取装置と、前記画像読取装置によって読み取られた原稿画像をトナー像として用紙に形成する画像形成部とを備えた構成としている。本発明によれば、光源ユニットの光源部である発光素子の性能、寿命を延ばした画像形成装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は上記のように構成したので、装置筐体に設ける吸気口と排気口の位置を工夫することで、ダクトを使用しなくても、冷却風の効率的な空気流路を形成することができる。また、空気流路の仮想線が、搬送される原稿の読み取り位置に停止した光源ユニットの光源部の主走査方向中央部を通るように配置構成することで、光源部の中で最も温度が高くなる中央部の光源部(発光素子例)の温度上昇を効率よく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の画像読取装置を備える画像形成装置を示す概略断面図である。
【図2】図1の画像読取装置及び原稿搬送装置を拡大して示す概略断面図である。
【図3】画像読取装置の装置筐体からプラテンガラスを外した状態の概略平面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う具体例1に対応した概略断面図である。
【図5】図3のB−B線に沿う具体例1に対応した概略断面図である。
【図6】第1走査ユニットを概略的に示す斜視図である。
【図7】図3のA−A線に沿う具体例2に対応した概略断面図である。
【図8】図3のB−B線に沿う具体例2に対応した概略断面図である。
【図9】図3のA−A線に沿う具体例3に対応した概略断面図である。
【図10】図3のB−B線に沿う具体例3に対応した概略断面図である。
【図11】図3のA−A線に沿う具体例4に対応した概略断面図である。
【図12】図3のB−B線に沿う具体例4に対応した概略断面図である。
【図13】装置筐体の左側面である。
【図14】装置筐体の右側面である
【図15】装置筐体の左側面である。
【図16】装置筐体の右側面である
【図17】実験結果を示す図表である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の画像読取装置を備える画像形成装置を示す概略断面図である。この画像形成装置100は、スキャナ機能、複写機能、プリンター機能、及びファクシミリ機能等を有するいわゆる複合機である。
【0025】
この画像形成装置100は、レーザ露光装置1、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナ装置4、中間転写ベルト装置8、定着装置12、用紙搬送経路M、給紙トレイ10、及び用紙排出トレイ15等を備えている。
【0026】
この画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。このため、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器5、及びクリーナ装置4は、各色に応じた4種類のトナー像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローに対応付けられて、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
【0027】
レーザ露光装置1は、レーザダイオード及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)であり、帯電された感光体ドラム3表面を画像データに応じて露光して、その表面に画像データに対応する静電潜像を形成する。
【0028】
現像装置2は、感光体ドラム3表面に形成された静電潜像を(K、C、M、Y)のトナーにより現像して、感光体ドラム3表面にトナー像を形成する。クリーナ装置4は、現像及び画像転写後に感光体ドラム3表面に残留したトナーを除去及び回収する。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
【0029】
中間転写ベルト装置8は、各感光体ドラム3の上方に配置されており、中間転写ベルト7、中間転写ベルト駆動ローラ21、従動ローラ22、4つの中間転写ローラ6、及び中間転写ベルトクリーニング装置9を備えている。
【0030】
中間転写ベルト駆動ローラ21、中間転写ローラ6、従動ローラ22等は、中間転写ベルト7を張架して支持し、中間転写ベルト7を矢印C方向に周回移動させる。
【0031】
感光体ドラム3表面のトナー像が中間転写ベルト7に順次重ねて転写されて、中間転写ベルト7上にカラーのトナー像(各色のトナー像)が形成される。
【0032】
感光体ドラム3表面のトナー像は、中間転写ベルト7で積層され、画像データによって示されるカラーのトナー像となる。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト7と共に搬送され、中間転写ベルト7と2次転写装置11の転写ローラ11a間のニップ域で記録用紙上に転写される。ニップ域でカラーのトナー像を転写された記録用紙は、定着装置12へと搬送される。定着装置12は、加熱ローラ31及び加圧ローラ32等を備えており、加熱ローラ31と加圧ローラ32間に記録用紙を挟み込んで搬送する。
【0033】
画像形成装置100には、給紙トレイ10から供給された記録用紙を2次転写装置11や定着装置12を経由させて用紙排出トレイ15に送るための用紙搬送経路Mが設けられている。この用紙搬送経路Mに沿って、用紙ピックアップローラ16、用紙レジストローラ14、定着装置12、搬送ローラ13、及び排紙ローラ17等が配置されている。
【0034】
用紙ピックアップローラ16によってピックアップされた記録用紙は、定着装置12でカラーのトナー像を定着され、定着装置12を通過した後、排紙ローラ17によって用紙排出トレイ15上にフェイスダウンで排出される。
【0035】
また、両面の印字を行う場合は、記録用紙を用紙搬送経路Mの排紙ローラ17により搬送する途中で、排紙ローラ17を停止させてから逆回転させ、記録用紙を反転経路Mrに通して、記録用紙の表裏を反転させ、記録用紙をレジストローラ14へと導き、記録用紙の表面と同様に、記録用紙の裏面に画像を記録して定着し、記録用紙を用紙排紙トレイ15に排出する。
【0036】
次に、画像読取装置41及び原稿搬送装置42について説明する。図2は、画像読取装置41及び原稿搬送装置42を拡大して示す断面図、図3は、画像読取装置41の装置筐体からプラテンガラスを外した状態の概略平面図、図4は、図3のA−A線に沿う概略断面図、図5は、図3のB−B線に沿う断面図である。
【0037】
原稿搬送装置42は、その奥一辺をヒンジ(図示せず)により画像読取装置41の奥一辺に枢支され、その手前部分を上下させることにより開閉される。原稿搬送装置42が開かれたときには、画像読取装置41のプラテンガラス44が開放され、このプラテンガラス44上に原稿が載置される。
【0038】
画像読取装置41は、外枠となる装置筐体43の上面に配置されたプラテンガラス44、第1走査ユニット(光源ユニット)45、第2走査ユニット46、結像レンズ47、及びCCD(Charge Coupled Device)48等を備えている。
【0039】
第1走査ユニット45は、照明装置51及び第1反射ミラー52を備えており、副走査方向Yへと原稿サイズに応じた距離だけ一定速度Vで移動しながら、プラテンガラス44上の原稿を照明装置51によって露光し、その反射光を第1反射ミラー52により反射して第2走査ユニット46へと導き、これにより原稿表面の画像を副走査方向Yに走査する。第2走査ユニット46は、第2及び第3反射ミラー53,54を備えており、第1走査ユニット45に追従して速度V/2で移動しつつ、原稿からの反射光を第2及び第3反射ミラー53,54により反射して結像レンズ47へと導く。結像レンズ47は、原稿からの反射光をCCD48に集光して、原稿表面の画像をCCD48上に結像させる。CCD48は、原稿の画像を繰り返し主走査方向に走査し、その度に、1主走査ラインのアナログ画像信号を出力する。
【0040】
第1走査ユニット45は、主走査方向Yの両端部にワイヤ固定部(図示せず)を有し、これらワイヤ固定部にそれぞれの駆動ワイヤ33の一端が固定されている。各駆動ワイヤ33は、装置筐体43の副走査方向Yの両端部(図3及び図4では左右方向の両端部)に設けられた支持プーリ34と駆動プーリ35とに掛け渡された後、装置筐体43の底面中央部に設けられたフック36に他端が固定されている。また、第1走査ユニット45の両端部は、装置筐体43の前側面43aと後側面43bとに設けられたガイドレール37にそれぞれ支持されており、第1走査ユニット45はこのガイドレール37上を副走査方向Yに往復移動するようになっている。
【0041】
第2走査ユニット46は、両端部にワイヤ固定部(図示せず)を有し、このワイヤ固定部にプーリ38が取り付けられ、このプーリ38に駆動ワイヤ33が掛けられている。また、第2走査ユニット46の両端部は、装置筐体43の前側面43aと後側面43bとに設けられたガイドレール39にそれぞれ支持されており、第2走査ユニット46はこのガイドレール39上を副走査方向Yに往復移動するようになっている。すなわち、第2走査ユニット46は、第1走査ユニット45と同じ方向に、第1走査ユニット45と連係して移動するようになっている。
【0042】
駆動モータ40は、第1走査ユニット45と第2走査ユニット46とを駆動するステッピングモータであり、その出力軸の回転は、タイミングベルト24を介して駆動シャフト25に伝達され、駆動シャフト25の両端部に取り付けられた駆動プーリ35を回転させる。
【0043】
また、画像読取装置41は、原稿搬送装置42により搬送されている原稿表面の画像を読み取ることができる。この場合は、図2に示すように第1走査ユニット45を原稿読取りガラス65下方の読取り範囲(読取り位置)に移動させ、第1走査ユニット45の位置に応じて第2走査ユニット46を位置決めし、この状態で、原稿搬送装置42による原稿の搬送を開始する。
【0044】
原稿搬送装置42は、ピックアップローラ55、原稿トレイ56、原稿を排紙ローラ58、レジストローラ62、原稿読取りガラス65、読取りガイド板66、及び排紙トレイ49等を備えているが、これらの構成は従来周知であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0045】
照明装置51は、LEDアレイ(光源部)71の出射光を原稿側に直接導くと共に反射板73へと導く導光部材72と、導光部材72により導かれて来た光を原稿側に反射させる反射板73とを備えている。
【0046】
次に、図6を参照して照明装置51の構成を説明する。図6は、第1走査ユニット45を概略的に示す斜視図である。
【0047】
第1走査ユニット45は、照明装置51、第1反射ミラー52、及び移動フレーム74(図3及び図4参照)を備えている。移動フレーム74には照明装置51及び第1反射ミラー52が搭載されている。
【0048】
照明装置51は、基板75、基板75上に搭載されたLEDアレイ71、基板75に固定支持された導光部材72、及び反射板73を備えている。これら基板75、LEDアレイ71、導光部材72、及び反射板73のいずれも、それらの長手方向が原稿を読み取るときの主走査方向Xに沿うように配置され、この主走査方向Xの読み取り範囲と同程度の長さを有している。
【0049】
LEDアレイ71は、基板75上で主走査方向Xに一列に配置された複数のLED素子(発光素子)76からなる。各LED素子76が基板75の配線パターンに接続され、基板75の配線パターンがハーネス(図示せず)を通じて移動走査フレーム74に搭載のドライバ回路(図示せず)に接続されている。このドライバ回路は、ハーネス及び基板75の配線パターンを通じて各LED素子76へと電力を供給し、各LED素子76を点灯及び消灯制御する。
【0050】
また、LEDアレイ71と反射板73の間が主走査方向Xに沿うスリットStとなっており、このスリットStの真上に副走査方向Yの照明範囲yが設定され、このスリットStの直下に第1反射ミラー52が位置決め(図2参照)されている。
【0051】
上記構成において、画像読取装置41は、原稿搬送装置42により搬送されている原稿表面の画像を連続して読み取るとき、図2に示すように第1走査ユニット45を原稿読取りガラス65下方の読み取り範囲(読み取り位置)に移動させて位置固定し、この状態で、原稿搬送装置42により連続搬送されてくる原稿の読み取りを開始する。
【0052】
この場合、従来技術で説明したように、原稿搬送装置42を使用して原稿を大量に連続搬送して連続読み取りする場合、第1走査ユニット45は、読み取り位置に固定された状態で、各LED素子76が長時間、連続点灯(若しくは、隣接して搬送される原稿と原稿との間だけ消灯する準連続点灯)することになり、各LED素子76の温度が上昇する。この場合、特に、主走査方向Xの両端部に位置するLED素子76に比べて、主走査方向Xの中央部に位置するLED素子76の温度上昇が大きい。
【0053】
そこで、本実施形態では、この主走査方向Xの中央部に位置するLED素子76を効率よく冷却できるような冷却構造を提供する。以下、本実施形態の冷却構造について、具体例を挙げて説明する。
【0054】
(具体例1)
図4及び図5は、具体例1に係る装置筐体の概略断面図である。以下、図3ないし図5を参照して具体例1の冷却構造について説明する。
【0055】
具体例1では、連続読み取りする場合に第1走査ユニット45の読み取り位置に近い側の装置筐体43の側面(以下、左側面という。)43cに吸気口81を設け、装置筐体43の後側面43bに排気口91を設けている。
【0056】
より具体的には、吸気口81は、左側面43cの前側面43a寄り(より正確には、前側面43aにほぼ隣接する位置)に設けられており、その開口は、高さ方向が左側面43cのほぼ下端部からぼぼ上端部まで達する全面開口の状態となっている。また、具体例1では、図5に示すように吸気口81の形状を矩形状としているが、円形状や楕円形状等であってもよく、吸気口81の形状は特に限定されるものではない。このことは、後の具体例2〜4でも同様である。
【0057】
一方、排気口91は、吸気口81が形成された左側面43cから第1走査ユニット45のLEDアレイ71までの副走査方向Xの距離をL1(図3参照)とすると、LEDアレイ71からこれとほぼ同じ距離(≒L1)だけ副走査方向Xに離れた後側面43bの位置に設けられている。また、排気口91は、後側面43bのほぼ下端部から、ほぼ第2走査ユニット46を支持するガイドレール39の高さ位置までの間に、横長に形成されている。すなわち、排気口91は、後側面43bの高さ幅に対して、約1/3の高さ幅に形成されている。このように、排気口91の口径を、吸引口81の口径よりも絞り込むことで、排気口91付近での空気の引き込み速度が速くなり、その結果、装置筐体43内を流れる冷却風(空気)の速度を全体的に速くすることができる。つまり、冷却効果を高めることができる。
【0058】
また、排気口91には、排気ダクト95を介して排気ファン96が対峙するように設けられている。
【0059】
このように吸気口81と排気口91の位置及び口径を工夫することで、吸気口81から排気口91に至る空気流路の仮想線Sは、搬送される原稿の読み取り位置に停止した第1走査ユニット45のLEDアレイ71の主走査方向の中央部近傍(図3及び図5において符号Rで示す部分)を、LED素子76に接近して通る(より具体的には、LED素子76の下側(移動ケース74の下側)を斜めに交差するように通る)ことになり、第1走査ユニット45の中で最も温度が高くなる中央部近傍(中央部を含むその周辺)のLED素子76を効率よく冷却することが可能となる。ここで、空気流路の仮想線Sは、吸気口81と排気口91とを結ぶ線(直線)として図示している。
【0060】
また、上記特許文献1,2に記載されているような送風ファンではなく、排気ファン96を設けることで、装置筐体43内への埃の侵入を低減することができる。また、排気ファン96を装置筐体43の外側に配置することで、装置筐体43内にファンの配置スペースを確保する必要がなく、装置筐体43内の他の部品の配置を制限することもない。
【0061】
また、具体例1では、仮想線Sは、LED素子76の配列方向(主走査方向)Xに対して斜めに交差する構成としている。すなわち、仮想線Sは、第1走査ユニット45の走査面に対して鉛直方向からみた場合(図3に示す場合)には、LED素子76の配列方向(主走査方向)Xに対して斜めに交差(すなわち、LED素子76の配列方向(主走査方向)Xに対して、左下から右上に向かってLEDアレイ71の中央部近傍Rを斜めに通るように交差)し、第1走査ユニット45の主走査面に沿って主走査方向Xから見た場合(図4に示す場合)、及び副走査方向Yから見た場合(図5に示す場合)にも、LED素子76の配列方向(主走査方向)Xに対して斜めに交差(すなわち、LED素子76の配列方向(主走査方向)Xに対して、いずれも左上から右下に向かってLEDアレイ71の中央部近傍Rを斜めに通るように交差)している。
【0062】
このように、仮想線SをLEDアレイ71の中央部近傍において配列方向に対して斜めに交差させるように配置することで、LEDアレイ71の中央部近傍に効率良く冷却風を送り込むことができ、LEDアレイ71の中央部近傍のLED素子76を効率良く冷却して、温度上昇を抑えることができる。
【0063】
(具体例2)
図7は、図3のA−A線に沿う具体例2に対応した概略断面図、図8は、図3のB−B線に沿う具体例2に対応した概略断面図である。
【0064】
具体例1では、吸気口81は、高さ方向が前側面43aのほぼ下端部からぼぼ上端部まで達するほぼ全面開口の状態となるように形成しているが、具体例2では、吸気口81を左側面43cの上部にのみ形成している。すなわち、吸気口81は、左側面43cの上端部から、ほぼ第1走査ユニット45を支持する上側のガイドレール37の高さ位置までの間に、横長に形成されている。一方、排気口91は、具体例1と同様、後側面43bの下部に形成されている。
【0065】
このように、吸気口81を上部に配置し、排気口91を下部に配置することで、空気流路の仮想線Sは、図7及び図8に示すように、LED素子76の配列方向(主走査方向X)に対して、左上から右下に向かってLEDアレイ71の中央部近傍Rで斜めに交差するように、空気流路を集約することができる。すなわち、空気流路をLEDアレイ71の中央部近傍Rに集中させることができるため、LEDアレイ71の中央部近傍(中央部を含むその周辺)のLED素子76を効率良く冷却して、温度上昇を抑えることができる。
(具体例3)
図9は、図3のA−A線に沿う具体例3に対応した概略断面図、図10は、図3のB−B線に沿う具体例3に対応した概略断面図である。
【0066】
具体例1では、排気口91は、後側面43bのほぼ下端部から、ほぼ第2走査ユニット46を支持する下側のガイドレール39の高さ位置までの間に、横長に形成されているが、具体例3では、後側面43bのほぼ下端部から上端部まで達するほぼ全面開口の状態として形成している。ただし、実際には、上下2本のガイドレール37,39が横切るため、具体例3の排気口91は、このガイドレール37,39で上下に区分された3つの排気口91a,91b,91cで構成されている。
【0067】
一方、吸気口81は、具体例1と同様、左側面43cのほぼ下端部からぼぼ上端部まで達する全面開口の状態として形成している。
【0068】
このような構成によれば、吸気口81から吸入された空気の空気流路の仮想線Sは、3つの排気口91a,91b,91cに向かう3つの仮想線S1,S2,S3となり、仮想線S1はLED素子76の近傍を通り、仮想線S2はLED素子76の下側(すなわち、移動フレーム74の下側近傍を通ることになり、LEDアレイ71の上下近傍を通る空気流路を形成することができる。これにより、空気流路をLEDアレイ71により集中させることができ、LEDアレイ71の中央部近傍(中央部を含むその周辺)のLED素子76をより効率良く冷却して、温度上昇をより確実に抑えることができる。
【0069】
(具体例4)
図11は、図3のA−A線に沿う具体例4に対応した概略断面図、図12は、図3のB−B線に沿う具体例4に対応した概略断面図である。
【0070】
具体例3では、吸気口81は、左側面43cのほぼ下端部から上端部まで達するほぼ全面開口の状態となるように形成しているが、具体例4では、吸気口81を左側面43cの上部にのみ形成している。すなわち、吸気口81は、左側面43cの上端部から、ほぼ第1走査ユニット45を支持する上側のガイドレール37の高さ位置までの間に、横長に形成されている。
【0071】
一方、排気口91は、具体例3と同様、ガイドレール37,39で上下に区分された3つの排気口91a,91b,91cで構成されている。
【0072】
このような構成によれば、吸気口81から吸入された空気の空気流路の仮想線Sは、3つの排気口91a,91b,91cに向かう3つの仮想線S11,S12,S13となり、仮想線S11はLED素子76の近傍を通り、仮想線S12はLED素子76の下側(すなわち、移動フレーム74の下側近傍)を通り、仮想線S13は、移動フレーム74のさらに下側を通ることになり、LEDアレイ71の上下近傍を通る空気流路を形成することができる。これにより、空気流路をLEDアレイ71により集中させることができ、LEDアレイ71の中央部近傍(中央部を含むその周辺)のLED素子76をより効率良く冷却して、温度上昇をより確実に抑えることができる。
【0073】
上記したように、具体例1〜4では、吸気口81を左側面43cの1箇所にのみ設けている。このように、吸気口81を1箇所とすることで、装置筐体43内において空気の流れが分散しないしっかりとした冷却風の流路(空気流路)、即ち、吸気口から排気口までの間の冷却風の流路を形成することができる。
【0074】
また、本実施形態では、吸気口81に防塵フィルタ85(図16参照)を設けてもよい。吸気口81に防塵フィルタ85を設けることで、外部からの埃の侵入を防止し、埃を嫌う光学系(第1走査ユニット45、第2走査ユニット46、結像レンズ47、CCD48等)への埃の付着を低減することができる。また、この防塵フィルタは、排気口91側にも設けてもよい。
【0075】
また、本実施形態では、吸気口81及び排気口91以外の装置筐体43の開口部を遮蔽部材で遮蔽する構成としてもよい。装置筐体43の左側面43cである図13、及び装置筐体43の右側面43dである図14に示すように、装置筐体43の側面には、例えば部品取り付け用の開口部86が設けられており、また筐体自体にも隙間87がある。このような開口部86や隙間87があると、吸気口81から吸入された空気の一部が開口部86や隙間87の方に流れて排気口91に流れなくなるため、冷却効率が低下する原因となる。そのため、本実施形態では、図15及び図16に示すように、吸気口81及び排気口91以外の装置筐体43の開口部86や隙間87を遮蔽部材88で遮蔽する構成としている。
【0076】
遮蔽部材88として例えば黒色のPETシートを、例えば両面テープなどで筐体に貼り付けている。PETシートを黒色とすることで、光源からの光がこのPETシートに入射しても、黒色であるため反射率が低いので、迷光としてCCD48への入射、或いは、入射しても読み取り画像上に問題がない。
【0077】
このように吸気口81及び排気口91以外の開口部86や隙間87を遮蔽部材88で遮蔽することで、冷却効果をより高めることができるとともに、光学系(第1走査ユニット45、第2走査ユニット46、結像レンズ47、CCD48等)への外部からの埃の付着をより低減することができる。また、埃の付着低減により読取画像上における埃による画像不具合(黒スジなど)を低減することができる。
【0078】
なお、本発明では、排気ファン96は、原稿搬送装置42を用いた原稿の連続読み取りの場合にのみ動作させ、プラテンガラス44上に原稿を固定して読み取る場合には、第1走査ユニット45が常に副走査方向Yに往復移動しているため、動作を停止している。
【0079】
本発明によれば、光源ユニットのLED素子の性能、寿命を延ばした画像形成装置を提供することができる。
【0080】
最後に、本発明者らは、上記実施形態の画像読取装置について、冷却効果の実験を行った。実験は、図3、図4及び図5に示した具体例1の構成の吸気口81と排気口91とを設け、その状態で、排気口91に排気ファン96を設けた場合と設けなかった場合の比較を行い、さらに、排気ファン96を設けた状態で他の開口部86や隙間87を遮蔽しなかった場合とした場合の比較で行った。温度測定は、LED素子76の基板75の中央部と、排気ファン96と反対側の端部との2箇所を温度センサによって測定することで行った。これらの実験結果を図17に示す。
【0081】
図17から明らかなように、排気口91に排気ファン96を設けなかった場合の基板中央部の温度は、室温25℃において81.4℃、基板端部の温度は73.2℃であり、基板中央部と基板端部との温度差は8.2℃であった。
【0082】
これに対し、図3、図4及び図5に示した具体例1のように、排気ファン96を設けた場合には、基板中央部の温度が81.4℃から76.7℃に低下(−8.8℃低下)し、基板端部の温度が73.2℃から67.3℃に低下(−5.9℃低下)しており、基板中央部と基板端部との温度差は5.3℃となっている。つまり、低下温度差でみた場合[(2)−(1)]には、基板中央部が基板端部よりさらに−2.9℃低下していることがわかる。
【0083】
すなわち、基板端部に比べて基板中央部の温度自体はまだ高めであるが、その低下度(温度差)は、基板端部が5.9℃の温度低下に留まっているのに対し、基板中央部は8.8℃の温度低下と、より大きな温度低下となっている。この結果から、排気ファン96による空気流路を基板中央部を通るように配置構成することで、基板中央部での温度低下効果が十分に得られていることが分かる。
【0084】
さらに、具体例1の条件で、図15及び図16に示したように、開口部86や隙間87を遮蔽部材88で遮蔽した場合には、基板中央部の温度が81.4℃から64.7℃に低下(−16.7℃低下)し、基板端部の温度が73.2℃から63.8℃に低下(−9.4℃低下)しており、基板中央部と基板端部との温度差は0.9℃となっている。つまり、低下温度差でみた場合[(3)−(1)]には、基板中央部が基板端部よりさらに−7.3℃低下していることがわかる。
【0085】
すなわち、基板端部に比べて基板中央部の温度の低下度(温度差)は、基板端部が9.4℃の温度低下に留まっているのに対し、基板中央部は16.7℃の温度低下と、より大きな温度低下となっている。この結果から、排気ファン96による空気流路を基板中央部を通るように配置構成し、かつ、開口部86や隙間87を遮蔽部材88で遮蔽することで、基板中央部での温度低下効果がより大きいことが分かる。
【0086】
また、排気ファン96を設けた場合で、開口部86や隙間87を遮蔽部材88で遮蔽しなかった場合とした場合との比較においても、基板中央部の温度が72.6℃から64.7℃に低下(−7.9℃低下)し、基板端部の温度が67.3℃から63.8℃に低下(−3.5℃低下)しており、低下温度差でみた場合[(3)−(2)]には、基板中央部が基板端部よりさらに−4.4℃低下していることがわかる。
【0087】
すなわち、基板端部に比べて基板中央部の温度の低下度(温度差)は、基板端部が3.5℃の温度低下に留まっているのに対し、基板中央部は7.9℃の温度低下と、より大きな温度低下となっている。この結果からも、排気ファン96による空気流路を基板中央部を通るように配置構成し、かつ、開口部86や隙間87を遮蔽部材88で遮蔽することで、基板中央部での温度低下効果がより大きいことが分かる。
【0088】
なお、今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0089】
1 レーザ露光装置
2 現像装置
3 感光体ドラム
4 クリーナ装置
5 帯電器
8 中間転写ベルト装置
10 給紙トレイ
11 2次転写装置
12 定着装置
24 タイミングベルト
33 駆動ワイヤ
34 支持プーリ
35 駆動プーリ
36 フック
37,39 ガイドレール
38 プーリ
40 駆動モータ
41 画像読取装置
42 原稿搬送装置
43 装置筐体
43a 前側面
43b 後側面
43c 左側面
43d 右側面
44 プラテンガラス
45 第1走査ユニット(光源ユニット)
46 第2走査ユニット
47 結像レンズ
48 CCD(Charge Coupled Device)
51 照明装置
52 第1反射ミラー
53 第2反射ミラー
54 第3反射ミラー
65 原稿読取りガラス
71 LEDアレイ(光源部)
72 導光部材
73 反射板
74 移動フレーム
75 基板
76 LED素子
81 吸気口
85 防塵フィルタ
86 開口部
87 隙間
88 遮蔽部材
91,91a,91b,91c 排気口
100 画像形成装置
S,S1,S2,S3,S11,12,S13 空気流路の仮想線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿に光を出射する複数の発光素子を主走査方向に列状に配置して光源部を構成した光源ユニットを備えた画像読取装置であって、
前記画像読取装置の装置筐体に吸気口と排気口とが設けられ、
前記吸気口と前記排気口とは、前記吸気口と前記排気口とを結ぶ空気流路の仮想線が、原稿搬送装置によって搬送される原稿の読み取り位置に停止した前記光源ユニットの前記光源部の前記主走査方向の中央部近傍を通る配置構成とされていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像読取装置であって、
前記仮想線は、前記発光素子の配列方向に対して斜めに交差する構成とされていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像読取装置であって、
前記仮想線は、前記光源ユニットの走査面に対して鉛直方向からみた場合に、前記発光素子の配列方向に対して斜めに交差する構成とされていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の画像読取装置であって、
前記仮想線は、前記光源ユニットの主走査面に沿って前記主走査方向から見た場合、または前記光源ユニットの主走査面に沿って前記主走査方向と直交する副走査方向から見た場合に、前記発光素子の配列方向に対して斜めに交差する構成とされていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の画像読取装置であって、
前記吸気口及び前記排気口は、前記装置筐体の側面に設けられていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の画像読取装置であって、
前記装置筐体の外側に、前記排気口に対峙して排気ファンが配置されていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の画像読取装置であって、
前記吸気口は、前記装置筐体の1箇所に設けられていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の画像読取装置であって、
前記吸気口に防塵フィルタが設けられていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の画像読取装置であって、
前記吸気口及び前記排気口以外の前記装置筐体の開口部は遮蔽部材で遮蔽されていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置によって読み取られた原稿画像をトナー像として用紙に形成する画像形成部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−93784(P2013−93784A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235650(P2011−235650)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】