説明

画像送受信装置およびそのプログラム

【課題】 画像送受信装置に複数の異なるアスペクト比の画像受信装置が接続される場合であっても、各画像受信装置に適したアスペクト比の画像データを出力すること。
【解決手段】 選択された1又は複数の送信先に対応付けて管理されている1又は複数のアスペクト比と、判別された画像データのアスペクト比とに基づいて、DVDプレーヤが送信すべき画像データのアスペクト比と、スケーラ24が変更すべきアスペクト比とが特定される。従って、接続される複数のディスプレイ装置のアスペクト比が異なる場合でも、画像データを一方のアスペクト比にDVDプレーヤに変換させると共に、他方のアスペクト比にスケーラ24が変換することによって、各ディスプレイ装置にそれぞれ適したアスペクト比の画像データを送信できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像受信装置に画像データを送信する画像送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、HDMI規格に準拠したソース機器(画像送信装置)であるDVDプレーヤと、リピーター機器(画像送受信装置)であるAVアンプと、シンク機器(画像受信装置)であるディスプレイ装置とを備える画像送受信システムが利用されており、DVDプレーヤから出力されるHDMIデータに画像データ及び音声データを含めることにより、1本のHDMIケーブルによって画像データ及び音声データの両方をAVアンプを介してディスプレイ装置に送信することができる。ディスプレイ装置は、受信したHDMIデータを元の画像データに変換して表示する。
【0003】
DVDプレーヤはディスプレイ装置のアスペクト比に応じて、ユーザ操作によって、出力する画像データのアスペクト比を適切なものに設定することができる。例えば、16:9のディスプレイ装置の場合には、ユーザ操作によって16:9の画像データを出力するようにDVDプレーヤを設定し、4:3のディスプレイ装置の場合には、ユーザ操作によって4:3の画像データを出力するようにDVDプレーヤを設定する。
【0004】
AVアンプには複数のディスプレイ装置が接続可能になっており、複数のディスプレイ装置のアスペクト比が異なる場合には、AVアンプから画像データを出力するディスプレイ装置を切り換える度に、DVDプレーヤから出力される画像データのアスペクト比を切り換えるようにDVDプレーヤを設定し直す必要がある。
【0005】
また、複数のディスプレイ装置にAVアンプから同時に画像データを出力する場合には、1つのディスプレイ装置に適したアスペクト比にDVDプレーヤを設定すると、他のディスプレイ装置には適さないアスペクト比の画像データが出力されてしまう。この場合、適さないアスペクト比の画像データが供給されるディスプレイ装置をユーザ操作によって適したアスペクト比に設定し、当該ディスプレイ装置においてアスペクト比を変換する必要が生じる。従って、この場合、DVDプレーヤ及びディスプレイ装置の両方をユーザ操作によって設定する必要が生じ、煩雑である。
【0006】
この問題を解決するために、AVアンプに複数のスケーラを設けてディスプレイ装置毎に異なるアスペクト比に変更して画像データを出力することが考えられるが、AVアンプに複数のスケーラを設けるとコストが高くなるという問題がある。
【0007】
また、AVアンプで解像度を例えば480iから720p以上に変換してディスプレイ装置に出力する場合には、720p以上の解像度は16:9のアスペクト比しか存在しないので、4:3の画像データは左右に黒帯が付され16:9の画像データとされるが、この16:9の画像データを4:3のディスプレイ装置で表示すると画像が正確に表示できない。また、16:9のディスプレイ装置も、供給された画像データの元のアスペクト比を認識することができないので、左右に黒帯が付された画像データを適切なアスペクト比に変更することができない。
【0008】
【特許文献1】特開2007−86614号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、
画像送受信装置に複数の異なるアスペクト比の画像受信装置が接続される場合であっても、各画像受信装置に適したアスペクト比の画像データを出力できる画像送受信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の好ましい実施形態による画像送受信装置は、外部に接続される画像送信装置から画像データを受信する画像受信手段と、前記画像受信手段が受信した画像データのアスペクト比を、後記送信アスペクト比特定手段によって特定されたアスペクト比に変更するアスペクト比変更手段と、外部に接続される画像受信装置に画像データを送信する画像送信手段と、画像データの送信先毎に前記画像受信装置のアスペクト比を管理するアスペクト比管理手段と、ユーザ操作に応じて、画像データの送信先を1又は複数選択する送信先選択手段と、前記画像送信装置から受信した画像データのアスペクト比を判別するアスペクト比判別手段と、前記送信先選択手段によって選択された1又は複数の送信先に対応付けて前記アスペクト比管理手段によって管理されている1又は複数のアスペクト比と、前記アスペクト比判別手段によって判別された画像データのアスペクト比とに基づいて、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比と、前記アスペクト比変更手段が変更すべきアスペクト比とを特定する送信アスペクト比特定手段と、前記送信アスペクト比特定手段によって特定された前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比に、画像データを変更して出力するように前記画像送信装置に指示する指示手段とを備える。
【0011】
好ましくは、前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置と、第2アスペクト比の第2画像受信装置とを選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、前記アスペクト比変更手段が変更すべきアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データを受信し、前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更された第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信し、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する。
【0012】
好ましくは、前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置と、第2アスペクト比の第2画像受信装置とを選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第1アスペクト比であると判別された場合、前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、前記アスペクト比変更手段が変更すべきアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、前記画像受信手段が、第1アスペクト比の画像データの上下に黒帯が付された第2アスペクト比の画像データを受信し、前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更された第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信し、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する。
【0013】
好ましくは、前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第1アスペクト比であると判別された場合、前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、前記画像受信手段が、第1アスペクト比の画像データを受信し、前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信する。
【0014】
好ましくは、前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データの左右に黒帯が付された第1アスペクト比の画像データを受信し、前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信する。
【0015】
好ましくは、前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データを左右に引き延ばすように拡大された第1アスペクト比の画像データを受信し、前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によって黒帯が付された第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信する。
【0016】
好ましくは、前記送信先選択手段が出力先として第2アスペクト比の第2画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データを受信し、前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する。
【0017】
好ましくは、前記送信先選択手段が出力先として第2アスペクト比の第2画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第1アスペクト比であると判別された場合、前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、前記画像受信手段が、第1アスペクト比の画像データの上下に黒帯が付された第2アスペクト比の画像データを受信し、前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する。
【発明の効果】
【0018】
送信先選択手段によって選択された1又は複数の送信先に対応付けてアスペクト比管理手段によって管理されている1又は複数のアスペクト比と、アスペクト比判別手段によって判別された画像データのアスペクト比とに基づいて、画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比と、アスペクト比変更手段が変更すべきアスペクト比とが特定される。従って、接続される複数の画像受信装置のアスペクト比が異なる場合でも、画像データを一方のアスペクト比に画像送信装置に変換させると共に、他方のアスペクト比に画像送受信装置が変換することによって、画像送受信装置は1つのアスペクト比変更手段を備えるだけで、各画像受信装置にそれぞれ適したアスペクト比の画像データを送信できる。また、ユーザ操作としては、画像を表示する画像受信装置を変更するたびに、画像受信装置や画像送信装置においてアスペクト比を設定し直す必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施形態によるDVDプレーヤ(画像送信装置、ソース機器)、AVアンプ(画像送受信装置、リピーター機器)及びディスプレイ装置(画像受信装置、シンク機器)を備える画像送受信システムついて、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0020】
図1は、DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30(30A、30B)の構成を示すブロック図である。DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30は、例えばHDMI規格に準拠しており、HDMIケーブルを介して相互に接続されている。
【0021】
[DVDプレーヤ10の構成]
DVDプレーヤ10は、再生部11と、スケーラ12と、HDMI送信部13と、システム制御部14と、操作表示部15と、メモリ16と、コネクタ部17とを有している。
【0022】
再生部11は、DVDディスクが挿入された時、DVDディスクに記録されている画像データ(映像データの意味を含む)を読み出して、デコードし、スケーラ12に供給する。また、再生部11は、DVDディスクに記録されている音声データを読み出して、デコードし、HDMI送信部13に供給する。再生部11は、図示しない光ピックアップ、サーボ回路、MPEGデコーダ等を含む。
【0023】
スケーラ12は、供給された画像データを、システム制御部14によって指示されたアスペクト比に変更して、HDMI送信部13に供給する。詳細は後述するが、当該アスペクト比は、AVアンプ20のシステム制御部23からCECラインを介して指示されたものである。
【0024】
HDMI送信部13は、スケーラ12から供給された画像データ、及び/又は、再生部11から供給された音声データを、システム制御部14からの指示により、HDMI規格のデータ(以下、HDMIデータ)に変換する。HDMI送信部13は、HDMIデータを、コネクタ部17を介してAVアンプ20に送信する。
【0025】
HDMI送信部13は、HDMIデータを送受信するTMDSライン(通常は複数存在するが図1では簡単のため1本のラインのみを記載している)、及び、ホットプラグラインを介して、AVアンプ20のHDMI受信部21に接続される。また、HDMI送信部13は、EDIDを読み出すためのDDCラインを介してAVアンプ20のHDMI受信部21、PROM25に接続されている。
【0026】
システム制御部14は、内蔵又は接続されたメモリに格納されているDVDプレーヤの動作プログラムに基づいて、再生部11、スケーラ12、HDMI送信部13、操作表示部15、メモリ16等を制御するものであり、例えば、マイクロコンピュータやCPU等である。システム制御部14は、操作表示部15からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0027】
システム制御部14は、CECラインを介してAVアンプ20のシステム制御部23に接続され、システム制御部23とコマンド及び/又はデータを送受信する。システム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23から、HDMI送信部13が出力すべき画像データのアスペクト比の情報を、CECラインを介して受信すると、当該アスペクト比に画像データを変更するようにスケーラ12を制御する。すなわち、システム制御部14は、システム制御部23から画像データを指示されたアスペクト比に変更して出力するように指示された場合、指示されたアスペクト比に変更して画像データを出力するように各部を制御する。
【0028】
また、システム制御部14は、DDCラインを介して、AVアンプ20のPROM25に接続され、PROM25に記憶されたEDIDを読み出す。
【0029】
[AVアンプの構成]
AVアンプ20は、HDMI受信部21と、HDMI送信部22と、システム制御部23と、スケーラ24と、メモリ(EDID PROM、以下、PROMとする)25と、音声処理部26と、コネクタ部27、28(28A,28B)と、操作表示部29とを有している。
【0030】
HDMI受信部21は、DVDプレーヤ10から送信されたHDMIデータを受信して、受信したHDMIデータから元の画像データ(HDMI変換前の画像データ)を生成して、スケーラ24、及び/又は、HDMI送信部22に供給する。また、HDMI受信部21は、受信したHDMIデータから元の音声データを生成して、音声処理部26に供給する。
【0031】
HDMI受信部21は、HDMIデータから画像データのアスペクト比に関する情報を読み出してシステム制御部23に供給する。アスペクト比に関する情報は、代表的には、HDMIデータのAVI Infoに記述されている。なお、コンポーネント信号、Sビデオ信号、コンポジット信号等のアナログ信号の場合にはVBIDのWSS,S1,S2等の信号を参照することによってアスペクト比の情報を取得することができる。
【0032】
スケーラ24は、HDMI受信部21から供給された画像データを、システム制御部23によって指示されたアスペクト比に変更して、HDMI送信部22に供給する。
【0033】
HDMI送信部22は、スケーラ24又はHDMI受信部21から供給された画像データ、及び、必要に応じて音声処理部26から供給された音声データを、HDMIデータに変換する。HDMI送信部22は、コネクタ部28Aを介してディスプレイ装置30AにHDMIデータを送信する。同様に、HDMI送信部22は、コネクタ部28Bを介してディスプレイ装置30BにHDMIデータを送信する。例えば、HDMI送信部22は、スケーラ24によってアスペクト比が変更された画像データを、コネクタ部28Aを介してディスプレイ装置30Aに出力すると共に、HDMI受信部21からスケーラ24を介さずに直接供給された画像データを、コネクタ部28Bを介してディスプレイ装置30Bに出力する。
【0034】
HDMI送信部22は、TMDSラインおよびホットプラグラインを介して、ディスプレイ装置30のHDMI受信部31に接続されている。また、HDMI送信部22は、DDCラインを介してディスプレイ装置30のPROM34及びHDMI受信部31に接続されている。
【0035】
音声処理部26は、HDMI受信部21から供給された音声データに対して、信号処理、増幅処理、D/A変換等の処理を実行し、外部に接続されたスピーカー60に音声信号を供給する。また、必要に応じて、音声処理部26は、音声データをHDMI送信部22に供給する。
【0036】
システム制御部23は、内蔵又は接続されたメモリに記憶されているAVアンプの動作プログラムに基づいて、HDMI受信部21、HDMI送信部22、スケーラ24、PROM25、音声処理部26、操作表示部29等を制御するものであり、例えば、マイクロコンピュータやCPU等である。システム制御部23は、操作表示部24からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0037】
システム制御部23は、CECラインを介してDVDプレーヤ10のシステム制御部14に接続され、システム制御部14とコマンドおよびデータを送受信する。また、システム制御部23は、CECラインを介してディスプレイ装置30のシステム制御部33に接続され、システム制御部33とコマンドおよびデータを送受信する。
【0038】
図示しないメモリには図2に示すアスペクト比テーブルが格納されている。アスペクト比テーブルは、画像データを出力する各出力端子(例えば、コネクタ28A(MAIN),コネクタ28B(ZONE2)等)に接続されているディスプレイ装置30のアスペクト比を記憶、管理するものである。アスペクト比テーブルには、ユーザ操作によって入力されたアスペクト比をシステム制御部23が登録してもよく、又は、システム制御部23がディスプレイ装置30のPROM34からEDIDを読み出して、EDIDに含まれているアスペクト比の情報を登録してもよい。図2では、出力1(コネクタ部28Aに対応)に接続されたディスプレイ装置30Aのアスペクト比は16:9であり、出力2(コネクタ部28Bに対応)に接続されたディスプレイ装置30Bのアスペクト比は4:3であることを示している。
【0039】
システム制御部23は、ユーザ操作に応じて、DVDプレーヤ10から供給された画像データの出力先のディスプレイ装置(つまり、コネクタ部28A、28B)を1又は複数選択する。例えば、画像データの出力先の選択としては、以下のケースが存在する。(1)DVDプレーヤ10からの画像データを、コネクタ部28Aを介してディスプレイ装置30Aに出力し、かつ、コネクタ部28Bを介してディスプレイ装置30Bにも出力する(同時出力)。(2)DVDプレーヤ10からの画像データを、コネクタ部28Aを介してディスプレイ装置30Aに出力し、コネクタ部28Bを介してディスプレイ装置30Bに出力しない。(3)DVDプレーヤ10からの画像データを、コネクタ部28Aを介してディスプレイ装置30Aに出力せず、コネクタ部28Bを介してディスプレイ装置30Bに出力する。
【0040】
システム制御部23は、HDMI受信部21から供給された画像データのアスペクト比の情報と、選択されている1又は複数の画像データ出力先のディスプレイ装置のアスペクト比の情報とに基づいて、DVDプレーヤ10が出力する画像データの(すなわちスケーラ12が画像データを変更する)アスペクト比と、AVアンプ20のスケーラ24が画像データを変更するアスペクト比とを特定する(詳細は動作の説明を参照)。
【0041】
システム制御部23は、特定したアスペクト比に変更した画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する。また、システム制御部23は、特定したアスペクト比に画像データを変更するようにスケーラ24に指示する。これにより、DVDプレーヤ10のスケーラ12と、AVアンプ24のスケーラ24とによって、ディスプレイ装置30Aのアスペクト比に対応する画像データと、ディスプレイ装置30Bのアスペクト比に対応する画像データとの両方を生成することができる。その結果、AVアンプ20が2つのスケーラ24を設ける必要がなく、コストの増加を防止することができる。
【0042】
[ディスプレイ装置30の構成]
ディスプレイ装置30は、HDMI受信部31と、表示部32と、システム制御部33と、メモリ(EDID PROM、以下、PROMとする)34と、操作部35と、音声処理部36と、スピーカー37と、コネクタ部38とを有する。
【0043】
HDMI受信部31は、AVアンプ20のHDMI送信部22から送信されたHDMIデータを受信して、HDMIデータから元の画像データを生成し、表示部32に供給する。また、HDMI受信部31は、HDMIデータから元の音声データを生成して、音声処理部36に供給する。
【0044】
表示部32は、HDMI受信部31から画像データが供給され、当該画像データに基づいて画像を表示するものであり、例えば、LCDまたはCRT等である。
【0045】
音声処理部36は、HDMI受信部31から供給された音声データを、信号処理、増幅処理、D/A変換等の処理を実行し、スピーカー37に供給する。
【0046】
システム制御部33は、内蔵又は接続されたメモリに格納されたディスプレイ装置の動作プログラムに基づいて、HDMI受信部31、表示部32、PROM34、音声処理部36等を制御するものであり、例えば、マイクロコンピュータやCPU等である。システム制御部33は、操作部35からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0047】
ディスプレイ装置30A、30Bにはそれぞれ異なるアスペクト比のものを採用することができ、例えば、ディスプレイ装置30Aのアスペクト比は16:9、ディスプレイ装置30Bのアスペクト比は4:3である。アスペクト比の情報はPROM34内に予め記憶されたEDIDに記述されており、AVアンプ20のシステム制御部23によって読み出される。
【0048】
[動作]
図3はAVアンプ20の処理を説明するフローチャートである。システム制御部23は、ユーザ操作によって画像データの出力先が選択されたか否かを監視している(S1)。画像データの出力先が選択された場合(S1でYES)、システム制御部23は、出力先のディスプレイ装置にアスペクト比が4:3のものがあるか否かを判断する(S2)。詳細には、図2のアスペクト比テーブルを参照して、選択された1又は複数の出力に対応付けてアスペクト比テーブルに登録されているアスペクト比を読み出して、アスペクト比4:3が含まれているか否かを判断する。
【0049】
[ケース1]
図4に示すように、画像データの出力先として出力1(ディスプレイ装置30A)及び出力2(ディスプレイ装置30B)が選択される(S1)。アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力2にアスペクト比4:3が登録されている(すなわち、ディスプレイ装置30Bが4:3である)と判断される(S2でYES)。
【0050】
続いて、HDMI受信部21は受信したHDMIデータから画像データのアスペクト比の情報を読み出して、システム制御部23に供給する。システム制御部23は、供給されたアスペクト比の情報が4:3であるか否かを判断する(S3)。ここでは、画像データのアスペクト比が4:3であると判断される(S3でYES、図4(1))。その結果、システム制御部23は、アスペクト比4:3の画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する(S4、図4(2))。
【0051】
DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からアスペクト比4:3の画像データを出力する指示を受信すると、スケーラ12にアスペクト比4:3の画像データを出力するように指示する。その結果、DVDプレーヤ10はアスペクト比4:3の画像データをAVアンプ20に出力する(元の画像データが4:3であるので、スケーラ12はアスペクト比を変更せずに出力する)(図4(3))。
【0052】
システム制御部23は、アスペクト比テーブルを参照して、アスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bにアスペクト比4:3の画像データを出力するように各部を制御する(S5、図4(4))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した4:3の画像データを、スケーラ24を介さずに(アスペクト比を変更せずに)HDMI送信部22に供給し、HDMI送信部22は、4:3の画像データをディスプレイ装置30Bに出力する。従って、アスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bは、アスペクト比4:3の画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0053】
続いて、システム制御部23は、出力先のディスプレイ装置にアスペクト比が16:9のものがあるか否かを判断する(S6)。詳細には、図2のアスペクト比テーブルを参照して、選択された出力に対応付けて登録されているアスペクト比を読み出して、16:9が含まれているか否かを判断する。ここでは、選択されたディスプレイ装置1のアスペクト比が16:9である(S6でYES)。従って、システム制御部23は、アスペクト比テーブルを参照して、アスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aにアスペクト比16:9の画像データを出力するように各部を制御する(S7、図4(5))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した4:3の画像データを、スケーラ24に供給する。スケーラ24は、供給された4:3の画像データの左右に黒帯を付してアスペクト比16:9の画像データに変更し、又は、4:3の画像データを左右方向に引き延ばすように拡大してアスペクト比16:9の画像データに変更し、HDMI送信部22に供給する。HDMI送信部22は、16:9の画像データをディスプレイ装置30Aに出力する。従って、アスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aは、アスペクト比16:9の画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0054】
[ケース2]
図5に示すように、画像データの出力先として出力1(ディスプレイ装置30A)及び出力2(ディスプレイ装置30B)が選択される(S1)。アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力2にアスペクト比4:3が登録されている(すなわち、ディスプレイ装置30Bが4:3である)と判断される(S2でYES)。
【0055】
ここでは、システム制御部23は、画像データのアスペクト比が16:9であると判断する(S3でNO、図5(1))。システム制御部23は、アスペクト比4:3LB(LBはレターボックスの略、以下同様。)の画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する(S8、図5(2))。ここで、アスペクト比4:3LBは、16:9の画像データの上下に黒帯を付しアスペクト比が4:3とされたものと定義する。
【0056】
DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からアスペクト比4:3LBの画像データを出力する指示を受信すると、スケーラ12にアスペクト比4:3LBの画像データを出力するように指示する。その結果、DVDプレーヤ10はアスペクト比4:3LBの画像データをAVアンプ20に出力する(元の画像データが16:9であるので、スケーラ14によって上下に黒帯を付してアスペクト比を4:3LBに変更して出力する)(図5(3))。
【0057】
システム制御部23は、アスペクト比テーブルを参照して、アスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bにアスペクト比4:3LBの画像データを出力するように各部を制御する(S9、図5(4))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した4:3LBの画像データを、スケーラ24を介さずに(アスペクト比を変更せずに)HDMI送信部22に供給し、HDMI送信部22は、4:3LBの画像データをディスプレイ装置30Bに出力する。従って、アスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bは、アスペクト比4:3LBの画像データを、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0058】
続いて、システム制御部23は、出力先のディスプレイ装置にアスペクト比が16:9のものがあるか否かを判断する(S10)。詳細には、図2のアスペクト比テーブルを参照して、選択された出力に対応付けて登録されているアスペクト比を読み出して、16:9が含まれているか否かを判断する。ここでは、選択されたディスプレイ装置1のアスペクト比が16:9である(S10でYES)。従って、システム制御部23は、アスペクト比テーブルを参照して、アスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aにアスペクト比16:9の画像データを出力するように各部を制御する(S11、図5(5))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した4:3LBの画像データを、スケーラ24に供給する。スケーラ24は、供給された4:3LBの画像データを拡大して、上下の黒帯を除去して、アスペクト比16:9の画像データに変更し、HDMI送信部22に供給する。HDMI送信部22は、16:9の画像データをディスプレイ装置30Aに出力する。従って、アスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aは、アスペクト比16:9の画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0059】
[ケース3]
図6に示すように、画像データの出力先として出力1(ディスプレイ装置30A)のみが選択される(S1)。アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力先は出力1(16:9)のみであるので、アスペクト比4:3が登録されていないと判断される(S2でNO)。
【0060】
続いて、HDMI受信部21は受信したHDMIデータから画像データのアスペクト比の情報を読み出して、システム制御部23に供給する。システム制御部23は、供給されたアスペクト比の情報が4:3であるか否かを判断する(S12)。ここでは、システム制御部23は、画像データのアスペクト比が16:9であると判断する(S12でNO、図6(1))。システム制御部23は、アスペクト比16:9の画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する(S15、図6(2))。
【0061】
DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からアスペクト比16:9の画像データを出力する指示を受信すると、スケーラ12にアスペクト比16:9の画像データを出力するように指示する。その結果、DVDプレーヤ10はアスペクト比16:9の画像データをAVアンプに出力する(元の画像データが16:9であるので、アスペクト比を変更せずに出力する)(図6(3))。
【0062】
システム制御部23は、出力先として選択されているアスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aにアスペクト比16:9の画像データを出力するように各部を制御する(S14、図6(4))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した16:9の画像データを、スケーラ24を介さずに(アスペクト比を変更せずに)HDMI送信部22に供給し、HDMI送信部22は、16:9の画像データをディスプレイ装置30Aに出力する。従って、アスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aは、アスペクト比16:9の画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0063】
[ケース4]
図7に示すように、画像データの出力先として出力1(ディスプレイ装置30A)のみが選択される(S1)。アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力先は出力1(16:9)のみであるので、アスペクト比4:3が登録されていないと判断される(S2でNO)。
【0064】
ここでは、システム制御部23は、画像データのアスペクト比が4:3であると判断する(S12でYES、図7(1))。システム制御部23は、アスペクト比16:9の(詳細には、4:3の画像データの左右に黒帯を付して16:9に変更した)画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する(S13、図7(2))。
【0065】
DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からアスペクト比16:9の画像データを出力する指示を受信すると、スケーラ12にアスペクト比16:9の画像データを出力するように指示する。その結果、DVDプレーヤ10はアスペクト比16:9の画像データをAVアンプに出力する(元の画像データが4:3であるので、スケーラ12は、左右に黒帯を付してアスペクト比を16:9に変更して出力する)(図7(3))。
【0066】
システム制御部23は、出力先として選択されているアスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aにアスペクト比16:9の画像データを出力するように各部を制御する(S14、図7(4))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した16:9の画像データを、スケーラ24を介さずに(アスペクト比を変更せずに)HDMI送信部22に供給し、HDMI送信部22は、16:9の画像データをディスプレイ装置30Aに出力する。従って、アスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aは、アスペクト比16:9の画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0067】
[ケース5]
図8に示すように、画像データの出力先として出力1(ディスプレイ装置30A)のみが選択される(S1)。アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力先は出力1(16:9)のみであるので、アスペクト比4:3が登録されていないと判断される(S2でNO)。
【0068】
ここでは、システム制御部23は、画像データのアスペクト比が4:3であると判断する(S12でYES、図8(1))。システム制御部23は、アスペクト比16:9の(詳細には、4:3の画像データ左右に引き延ばすように拡大してアスペクト比16:9に変更した)画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する(S13、図8(2))。
【0069】
DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からアスペクト比16:9の画像データを出力する指示を受信すると、スケーラ12にアスペクト比16:9の画像データを出力するように指示する。その結果、DVDプレーヤ10はアスペクト比16:9の画像データをAVアンプに出力する(元の画像データが4:3であるので、スケーラ12が画像データを左右に引き延ばすように拡大してアスペクト比16:9に変更して出力する)(図8(3))。
【0070】
システム制御部23は、出力先として選択されているアスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aにアスペクト比16:9の画像データを出力するように各部を制御する(S14、図8(4))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した16:9の画像データを、スケーラ24に供給する。スケーラ24は、供給された画像データを4:3に戻すと共に左右に黒帯を付して、アスペクト比16:9の画像データを生成し直し、HDMI送信部22に供給する。HDMI送信部22は、16:9の画像データをディスプレイ装置30Aに出力する(図8(4))。従って、アスペクト比16:9のディスプレイ装置30Aは、アスペクト比16:9の画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0071】
[ケース6]
図9に示すように、画像データの出力先として出力2(ディスプレイ装置30B)のみが選択される(S1)。アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力先は出力2(4:3)であるので、アスペクト比4:3が登録されていると判断される(S2でYES)。
【0072】
ここでは、システム制御部23は、画像データのアスペクト比が4:3であると判断する(S3でYES、図9(1))。システム制御部23は、アスペクト比4:3の画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する(S4、図9(2))。
【0073】
DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からアスペクト比4:3の画像データを出力する指示を受信すると、スケーラ12にアスペクト比4:3の画像データを出力するように指示する。その結果、DVDプレーヤ10はアスペクト比4:3の画像データをAVアンプに出力する(元々画像データが4:3であるので、アスペクト比を変更せずに出力する)(図9(3))。
【0074】
システム制御部23は、出力先として選択されているアスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bにアスペクト比4:3の画像データを出力するように各部を制御する(S5、図9(4))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した4:3の画像データを、スケーラ24を介さずに(アスペクト比を変更せずに)HDMI送信部22に供給し、HDMI送信部22は、4:3の画像データをディスプレイ装置30Bに出力する(図9(4))。従って、アスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bは、アスペクト比4:3の画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0075】
なお、アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力先は出力2(4:3)のみであるので、アスペクト比16:9が登録されていないと判断し(S6でNO)、処理を終了する。
【0076】
[ケース7]
図10に示すように、画像データの出力先として出力2(ディスプレイ装置30B)のみが選択される(S1)。アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力先は出力2(4:3)であるので、アスペクト比4:3が登録されていると判断される(S2でYES)。
【0077】
ここでは、システム制御部23は、画像データのアスペクト比が16:9であると判断する(S3でNO、図10(1))。システム制御部23は、アスペクト比4:3LBの画像データを出力するようにDVDプレーヤ10のシステム制御部14にCECラインを介して指示する(S8、図10(2))。
【0078】
DVDプレーヤ10のシステム制御部14は、AVアンプ20のシステム制御部23からアスペクト比4:3LBの画像データを出力する指示を受信すると、スケーラ12にアスペクト比4:3LBの画像データを出力するように指示する。その結果、DVDプレーヤ10はアスペクト比4:3LBの画像データをAVアンプに出力する(元の画像データが16:9であるので、スケーラ12は、16:9の画像データの上下に黒帯を付して、アスペクト比を4:3LBに変更して出力する)(図10(3))。
【0079】
システム制御部23は、出力先として選択されているアスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bにアスペクト比4:3LBの画像データを出力するように各部を制御する(S9、図10(4))。詳細には、HDMI受信部21は、受信した4:3LBの画像データを、スケーラ24を介さずに(アスペクト比を変更せずに)HDMI送信部22に供給し、HDMI送信部22は、4:3LBの画像データをディスプレイ装置30Bに出力する(図10(4))。従って、アスペクト比4:3のディスプレイ装置30Bは、アスペクト比4:3LBの画像データを受信すると、アスペクト比を変更せずに表示部32に表示することができる。
【0080】
なお、アスペクト比テーブルを参照すると、選択された出力先は出力2(4:3)のみであるので、アスペクト比16:9が登録されていないと判断し(S11でNO)、処理を終了する。
【0081】
以上のように、本実施形態によると、出力先であるディスプレイ装置が1又は複数選択された際に、DVDプレーヤ10のスケーラ12とAVアンプ20のスケーラ24とを制御することによって、各ディスプレイ装置に対して、適したアスペクト比の画像データを出力することができる。従って、ユーザ操作によって、DVDプレーヤ10やディスプレイ装置30のアスペクト比の設定を変更する必要がない。
【0082】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。AVアンプ20に接続されるディスプレイ装置(すなわち、コネクタ28)の数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。また、画像データはHDMIデータで送信されなくてもよく、コンポーネント、コンポジット、Sビデオ等のアナログ信号として送信されてもよい。この場合、別途、専用の制御信号ラインを介してAVアンプ20とDVDプレーヤ10とが接続され、アスペクト比を変更する指示が送信される。また、DVDプレーヤ、AVアンプ、ディスプレイ装置の上記動作をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびこれを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。また、DVDプレーヤ、AVアンプ、ディスプレイ装置の上記動作の一部のみのプログラムを、DVDプレーヤやディスプレイ装置にファームウェアアップデートという形態で提供されてもよい。さらには、DVDプレーヤ、AVアンプ、ディスプレイ装置の上記動作の一部のみのプログラムが格納されたHDMI送信部、HDMI受信部、システム制御部などの電子部品という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、AVアンプ等に好適に採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるDVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の構成を示すブロック図である。
【図2】アスペクト比テーブルを示す図である。
【図3】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図4】DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の処理を示す概念図である。
【図5】DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の処理を示す概念図である。
【図6】DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の処理を示す概念図である。
【図7】DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の処理を示す概念図である。
【図8】DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の処理を示す概念図である。
【図9】DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の処理を示す概念図である。
【図10】DVDプレーヤ10、AVアンプ20及びディスプレイ装置30の処理を示す概念図である。
【符号の説明】
【0085】
10 DVDプレーヤ
11 再生部
12 スケーラ
13 HDMI送信部
14 システム制御部
20 AVアンプ
21 HDMI受信部
22 HDMI送信部
23 システム制御部
24 スケーラ
30 ディスプレイ装置
31 HDMI受信部
33 システム制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部に接続される画像送信装置から画像データを受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段が受信した画像データのアスペクト比を、後記送信アスペクト比特定手段によって特定されたアスペクト比に変更するアスペクト比変更手段と、
外部に接続される画像受信装置に画像データを送信する画像送信手段と、
画像データの送信先毎に前記画像受信装置のアスペクト比を管理するアスペクト比管理手段と、
ユーザ操作に応じて、画像データの送信先を1又は複数選択する送信先選択手段と、
前記画像送信装置から受信した画像データのアスペクト比を判別するアスペクト比判別手段と、
前記送信先選択手段によって選択された1又は複数の送信先に対応付けて前記アスペクト比管理手段によって管理されている1又は複数のアスペクト比と、前記アスペクト比判別手段によって判別された画像データのアスペクト比とに基づいて、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比と、前記アスペクト比変更手段が変更すべきアスペクト比とを特定する送信アスペクト比特定手段と、
前記送信アスペクト比特定手段によって特定された前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比に、画像データを変更して出力するように前記画像送信装置に指示する指示手段とを備える、画像送受信装置。
【請求項2】
前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置と、第2アスペクト比の第2画像受信装置とを選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、
前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、前記アスペクト比変更手段が変更すべきアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、
前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データを受信し、
前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更された第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信し、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する、請求項1に記載の画像送受信装置。
【請求項3】
前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置と、第2アスペクト比の第2画像受信装置とを選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第1アスペクト比であると判別された場合、
前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、前記アスペクト比変更手段が変更すべきアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、
前記画像受信手段が、第1アスペクト比の画像データの上下に黒帯が付された第2アスペクト比の画像データを受信し、
前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更された第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信し、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する、請求項1または2に記載の画像送受信装置。
【請求項4】
前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第1アスペクト比であると判別された場合、
前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、
前記画像受信手段が、第1アスペクト比の画像データを受信し、
前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像送受信装置。
【請求項5】
前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、
前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、
前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データの左右に黒帯が付された第1アスペクト比の画像データを受信し、
前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信する、請求項1〜4のいずれかに記載の画像送受信装置。
【請求項6】
前記送信先選択手段が出力先として第1アスペクト比の第1画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、
前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第1アスペクト比と特定し、
前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データを左右に引き延ばすように拡大された第1アスペクト比の画像データを受信し、
前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によって黒帯が付された第1アスペクト比の画像データを前記第1画像受信装置に送信する、請求項1〜4のいずれかに記載の画像送受信装置。
【請求項7】
前記送信先選択手段が出力先として第2アスペクト比の第2画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第2アスペクト比であると判別された場合、
前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、
前記画像受信手段が、第2アスペクト比の画像データを受信し、
前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する、請求項1〜6のいずれかに記載の画像送受信装置。
【請求項8】
前記送信先選択手段が出力先として第2アスペクト比の第2画像受信装置を選択し、前記アスペクト比判別手段によって画像データのアスペクト比が第1アスペクト比であると判別された場合、
前記送信アスペクト比特定手段が、前記画像送信装置が送信すべき画像データのアスペクト比を第2アスペクト比と特定し、
前記画像受信手段が、第1アスペクト比の画像データの上下に黒帯が付された第2アスペクト比の画像データを受信し、
前記画像送信手段が、前記アスペクト比変更手段によってアスペクト比が変更されていない第2アスペクト比の画像データを前記第2画像受信装置に送信する、請求項1〜7のいずれかに記載の画像送受信装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の画像送受信装置の各手段をコンピュータに実行させる、画像送受信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−41647(P2010−41647A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−205455(P2008−205455)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】