説明

画像関連データ処理方法

【課題】領域法や標準脳座標系統計解析法の問題を解決し、異なる各個人の臓器(脳、心臓等)に対しても客観的にかつ精度高く臓器中の各領域の状態を画像表示しうる方法を提供する。
【解決手段】画像化処理装置により臓器中の目的とする部位を他と区別して表示するための画像関連データ処理方法であって、(1)標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定め、(2)画像化処理条件に同調するよう、(1)で定めた区別されるべき領域の境界を決めて、領域境界データを取得し、(3)観察すべき臓器を画像化処理して観察データを取得し、(4)観察データを解剖学的標準化によりデータ変換して、標準化データとし、(5)標準化データと、(2)で取得した領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示することを特徴とする画像関連データ処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体内の臓器を撮影した医用画像を用いた画像関連データ処理方法に関し、さらに詳しくは、臓器の複数の領域に分け、各領域の状況を表示する画像化等を行う画像関連データ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医学の進歩とともに、画像診断の進歩にはめざましいものがある。患者等に大きな負担をかけずに、身体内の様子を画像として捕らえ正確な診断を行なうための画像診断機(X線CT、磁気共鳴イメージング装置(MRI)、超音波診断機、放射線診断機)は現在の医療の現場において必須なものとなっている。そして、それらを用いた画像診断は、疾患の早期診断、治療法の選択、治療効果の予測及び判定などの機能情報を提供するものとして広く用いられている。
【0003】
核医学の臨床の場においては、患者体内に放射性同位元素(ラジオアイソトープ、RI)を導入しそこから発せられるγ線を利用する単光子放出コンピュータ断層撮影(single photon emission computed tomography、SPECT)および陽電子放出断層撮影(positron emission tomography、PET)がそれぞれの装置を用いることで利用されている。
【0004】
この様な医用画像処理装置においては、収集したデータから、画像再構成や画像解析等さまざまな画像処理が出来るように各種プログラムが用意されている。
【0005】
また、画像中に関心領域(regional of interest; ROI)を設定し、その関心領域についての統計量を算出することが行われている。例えば、頭部を撮影したSPECT画像中に関心領域として脳の各部位を領域として設定し、その脳各部位内の画素値の平均値や標準偏差を算出し、脳の診断に用いることが行われている。また、心臓を撮影したSPECT画像中に関心領域として左心室領域を設定し、その左心室領域内の画素値の平均値や標準偏差値を算出し、心臓の診断に用いることが行われている。その他には、腎臓を関心領域として撮影した画像をレノグラム法を用いて解析する腎機能検査が行われている。
【0006】
さらに最近では、各患者の脳画像データを、定位脳座標系標準脳図譜上に変換した後に、さらに正常者の脳画像データベースと比較することにより血流あるいは代謝低下部位を客観的に、より正確に抽出することが試みられ、現在では標準脳座標系統計解析法として臨床にも応用されようとしている。
【0007】
具体的には、各患者の脳画像を、「座標により解剖学的な位置が同定できる」標準脳の形に合わせこむことにより、異なった形の複数人の脳画像を同一に扱うこと、そして各患者間の比較を同一ピクセル(3次元的にはボクセル)同士で行なえるようになった。さらに、各患者の画像を正常者のデータベースと比較することにより異常部位を客観的に統計学的解析手法を用いて抽出することが可能となってきている。
【0008】
このような方法として、SPM法(Statistical Parametric Mapping)、3D−SSP法(Three-Dimensional Stereotactic Surface Projections)が知られており、これらはPET画像や機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)画像上の活性領域を検出する目的で開発され、その後、SPECT画像において局所脳血流の分析試験に応用されるようになった。
【0009】
以上の技術は、例えば以下の文献により詳しく記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Friston KJ, Holmes AP, Worsely KJ, et al : Statistical parametricmaps in functional imaging ; A general linear approach. Human Brain Mapping 2: 189-210(1995)
【非特許文献2】Minoshima S, Koeppe RA, Frey KA, et al : Stereotactic PET atlas of the human brain ; Aid for visual interpretation of functional brain images. J Nucl Med 35 : 949-954(1994)
【非特許文献3】Minoshima S, Frey KA, Koeppe RA, et al : A diagnostic approach in Alzheimer's disease using three-dimensional stereotactic surface projections of fluorine-18-FDG PET. J Nucl Med 36 : 1238-1248(1995)
【非特許文献4】臨床精神医学講座 S10 精神科臨床における画像診断(中山書店)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、上記関心領域法は、各部位の形が患者によって異なるため、ある部位における集積の程度を異なる患者間で比較する場合、まったく同一の場所に関心領域を設定することが難しく、解剖学的に異なる部位を比較してしまう可能性があった。そのため、同一解析者においても再解析することにより結果が異なるという問題点があった。つまり、解析者が関心領域を主観的に設定するため、解剖学的に正しい位置に設定することが難しく、画像の解析者が異なるだけで、診断を誤る危険性があった。それによって、同一患者の一連の診断/治療の流れにおいて経時的な変化を直接比較することが困難な状態であった。さらに、各患者ごとに関心領域を設定する必要があるため、脳全体を対象とした詳細な関心領域設定をすることは実際上不可能であり、関心領域を設定していない部位は情報が得られず評価ができないという問題点があった。
【0012】
また、標準脳座標系統計解析法は、関心領域法と比べ画像の全ピクセル(またはボクセル)を対象に解析を行うので、脳全体を注目対象にできるということ、また、解析者による結果の違いがでないという利点がある。しかし、臨床診断においての応用を考えた場合、この方法は複数の正常者データと1人の患者データを用いた、n対1の統計学的な解析となるという問題があった。つまり、上記方法の場合、複数の正常者データを収集し標準脳データベースを構築することが必要となりそれがもっとも重要な要素となる。しかし、各年齢別や性別について画像診断装置、収集条件、処理方法を統一させた正常者の脳機能画像データを集めることは倫理的に難しく、また経済的な負担が大きく非常に困難であり、通常の施設や一般臨床病院では不可能であるという問題点があった。
【0013】
従って、上記領域法や標準脳座標系統計解析法の問題を解決し、異なる各個人の臓器(脳、心臓等)に対しても客観的にかつ精度高く臓器中の各領域の状態を画像表示しうる方法の開発が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、標準臓器アトラスをもとに、臓器中において区別されるべき領域を定め、その領域が一定の画像化処理を行ったときに境界として示されると予測される範囲の画像データと、撮像後標準化された画像データとを組み合わせてデータ処理することにより、臓器中の目的とする部位の状態を、個体差なく表示することができることを見出し、本発明を完成した。
【0015】
すなわち本発明は、画像化処理装置により臓器中の目的とする部位を他と区別して表示するための画像関連データ処理方法であって、
(1)標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定め、
(2)画像化処理条件に同調するよう、(1)で定めた区別されるべき領域の境界を決めて、領域境界データを取得し、
(3)観察すべき臓器を画像化処理して観察データを取得し、
(4)観察データを解剖学的標準化によりデータ変換して、標準化データとし、
(5)標準化データと、(2)で取得した領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する
ことを特徴とする画像関連データ処理方法を提供するものである。
【0016】
また本発明は、画像化処理装置により臓器中の目的とする部位を他と区別して表示するための画像関連データ処理方法であって、
(1)標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定め、
(2)画像化処理条件に同調するよう、(1)で定めた区別されるべき領域の境界を決めて、領域境界データを取得し、
(3)観察すべき臓器を画像化処理して観察データを取得し、
(4)観察データを解剖学的標準化により標準データ変換するために使用される演算に対する逆演算を用いて、(2)で得た領域境界データを変換して、修正領域境界データとし
(5)観察データと、(4)で取得した修正領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する
ことを特徴とする画像関連データ処理方法を提供するものである。
【0017】
更に本発明は、コンピュータに、上記画像関連データ処理を実行させるためのプログラムを提供するものである。
【発明の効果】
【0018】
以上述べてきたように、本発明における3DSRT方法によれば、従来手動で行なわれていた臓器に関する関心領域の設定を客観的に3次元的にさらには自動的に実施し、精度の高い関心領域検出が可能となった。また、本法によって数値データによる脳内循環状態の評価が定量的だけでなく視覚的にも容易に可能となるほか、さらに、本法によって術前・術後の循環予備能を客観的に評価することが可能となり、従来のROI設定では解決できなかった観察者間、被験者間および被験者内での変動を無くすことが可能となり、診断の便利に資するのみだけでなく、検出された関心領域に関して正確な診断を実施する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】解剖学的標準脳から画像化データを得るための原点およびX、Y座標およびスライス番号の方向を示す図面。
【図2】3DSRTを示す図面である。図中、各数字は区別される区域を示す。1から8の8つの区域は、脳動脈の同じ分枝から灌流を得ている皮質灌流領域(1は前大脳動脈の脳梁辺縁動脈、2は中大脳動脈(MCA)の中心前動脈、3はMCAの中心動脈、4はMCAの頭頂動脈、5はMCAの角回動脈、6はMCAの側頭動脈、7は後大脳動脈、8は前大脳動脈の脳梁周囲動脈)を示す。また、9はレンズ核、10は視床、11は海馬であり、12は小脳半球を示す。
【図3】RVR法のプロトコールを示す図面である。
【図4】アルツハイマー病患者(53歳女性)の3DSRTによる安静時の解剖学的標準化済rCBF SPECT定量画像である。
【図5】図4のSPECT定量画像の一部(右上側12枚)について、3DSRTを組み合わせないもの(A)と、組み合わせたもの(B)を対比した図面。
【図6】アルツハイマー病患者(73歳女性)の3DSRTによる安静時の解剖学的標準化済rCBF SPECT定量画像である。
【図7】アルツハイマー病患者(51歳女性)の3DSRTによる安静時の解剖学的標準化済rCBF SPECT定量画像である。以上図4、図6および図7の3図においては、一次感覚運動野の血流が保持されている特徴が両側で認められる。
【図8】深部灰白質に限局した病変を有する82歳女性(左被殻梗塞)の3DSRTによる安静時解剖学的標準化済rCBF SPECT定量画像である。
【図9】深部灰白質に限局した病変を有する63歳男性(右視床梗塞)の3DSRTによる安静時解剖学的標準化済rCBF SPECT定量画像である。
【図10】深部灰白質に限局した病変を有する51歳男性(CO中毒)の3DSRTによる安静時解剖学的標準化済rCBF SPECT定量画像である。以上3図においては、それぞれ、左被殻、右視床及び両側淡蒼球の血流低下部位が3DSRTの輪郭と良好に一致している。
【図11】表1の患者1の、3DSRTを重ね合わせた手術前、安静時の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。
【図12】表1の患者1の、3DSRTを重ね合わせた手術前、Acz投与後の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。
【図13】表1の患者1の、3DSRTを重ね合わせた手術後、安静時の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。
【図14】表1の患者1の、3DSRTを重ね合わせた手術後、Acz投与後の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。以上4図から、右の一次感覚運動野内のスライス11〜16における循環予備能の術前の低下および術後の著しい改善が観察された。
【図15】表1の患者4の、3DSRTを重ね合わせた手術前、安静時の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。
【図16】表1の患者4の、3DSRTを重ね合わせた手術前、Acz投与後の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。
【図17】表1の患者4の、3DSRTを重ね合わせた手術後、安静時の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。
【図18】表1の患者4の、3DSRTを重ね合わせた手術後、Acz投与後の解剖学的標準化済脳血流定量SPECT画像である。以上4図から、左大脳半球での術前の広汎な低灌流および循環予備能の低下(図14および15)と左頸動脈内膜切除術後の改善(図16および17)が観察された。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明方法は、本発明は、画像化処理装置により臓器中の目的とする部位を他と区別して表示するための画像関連データ処理方法であるが、本発明で使用する画像化処理装置としては、放射線を使用する単光子放出コンピュータ断層撮影装置(SPECT)や陽電子放出断層撮影装置(PET)の他、X線CT、磁気共鳴イメージング装置(MRI)、超音波診断等が含まれる。
【0021】
これらの画像化処理装置により、臓器中の目的とする部位を他と区別して表示する方法としては、例えば、断層写真のように、3次元構造を有する臓器を複数の画像として表現し、この複数の画像から臓器内部の状態を把握しうる方法、すなわち一つの臓器を複数の画像で2次元的に表現する方法が一般的であるが、それのみに限られず、例えば画像化前の数値情報あるいはこれを加工したもので表示しても良い。
【0022】
また、目的とする部位を他と区別して表示するとは、例えば、撮像画像中に目的とする部位を線等で囲んで示すことや、撮像画像中から不要な部位の画像を消去し、目的とする部位を表示することあるいは特定の部位のみを強調すること等を意味する。
【0023】
本発明方法には、次の行程、
(1)標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定め、
(2)画像化処理条件に同調するよう、(1)で定めた区別されるべき領域の境界を決めて、領域境界データを取得し、
(3)観察すべき臓器を画像化処理して観察データを取得し、
(4)観察データを解剖学的標準化によりデータ変換して、標準化データとし、
(5)標準化データと、(2)で取得した領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する
を含む画像関連データ処理方法(以下、「第一態様方法」という)と、次の行程、
(1)標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定め、
(2)画像化処理条件に同調するよう、(1)で定めた区別されるべき領域の境界を決めて、領域境界データを取得し、
(3)観察すべき臓器を画像化処理して観察データを取得し、
(4)観察データを解剖学的標準化により標準データ変換するために使用される演算に対する逆演算を用いて、(2)で得た領域境界データを変換して、修正領域境界データとし
(5)観察データと、(4)で取得した修正領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する
を含む画像関連データ処理方法(以下、「第二態様方法」という)が含まれる。
【0024】
第一態様方法と第二態様方法では、(4)行程と(5)行程のみが異なるから、まず、第一態様方法を説明し、次に第二態様方法の第一態様方法と相違する点を説明する。
【0025】
本発明の第一態様方法を実施するに当たっては、まず、標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定めることが必要である。
【0026】
一般的には、臓器はいくつかの動脈により支配されており、この動脈に生じた欠陥により各臓器部位に支障が生じるので、上記区別されるべき領域としては、一般には動脈の流れに従って区別した領域を選択することが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0027】
例えば脳を例に取れば、標準臓器アトラスとして、脳の定位脳座標系であるタライラッハ(Talairach)の標準脳アトラスを用いることが好ましく、脳に血液を供給している前大脳動脈の脳梁辺縁動脈、中大脳動脈(MCA)の中心前動脈、MCAの中心動脈、MCAの頭頂動脈、MCAの角回動脈、MCAの側頭動脈、後大脳動脈、前大脳動脈の脳梁周囲動脈の8つの支配動脈毎に区別されるべき領域を設定することが望ましい。更に必要に応じて、深部灰白質内のレンズ核、視床、海馬や、両側小脳半球等も区別されるべき領域として設定することができる。
【0028】
なお、標準脳アトラスとしては、タライラッハの標準脳アトラスの他、モントリオール・ニューロロジカル・インスティチュート(Montreal Neurological Institute)において開発されたMNIテンプレートや、HBA(human brain atlas)などの脳三次元MRI画像をもとに作成されたものを用いることもできる。また、区別される領域としても、動脈支配領域の他、脳神経の分類に従って区別した神経分布領域や、解剖学的構造により区別した解剖学的領域、細胞構築学的に区別したブロドマン領域(brodmann's Area)などを用いることもできる。
【0029】
次に、上記のようにして設定した標準臓器アトラス中の区別されるべき領域について、画像化処理条件に同調するよう、定めた区別されるべき領域の境界を決め、領域境界データを取得する。
【0030】
ここで、画像化処理条件に同調するよう境界の領域を決めるとは、平面に表示されている複数の標準臓器アトラスから臓器中に想定される立体状の各領域(一般には、当該領域に含まれる最外部の点を結んだ多面形で表される)を、実際の臓器を画像化条件で画像化したと仮定した場合に、各領域が示すであろう各領域の境界を決めることを意味する。
【0031】
具体的には、臓器中の多数の客観的な関心領域(ROI)に基づき、各領域の境界を作成すれば良く、例えば脳についていえば、皮質内や、深部灰白質内の数多くのROIを元に、これらの位置を後記の画像化と同じ条件(スライス厚み、スライス角、画素サイズ等)で画像化したと仮定した場合の複数の画像上に示すことにより、各領域の境界が示され、領域境界データが求められる。
【0032】
一方、実際に観察すべき臓器は、常法により画像化処理して、観察データを得た後、そのデータを解剖学的標準化によりデータ変換して、標準化データとする。
【0033】
画像化するための装置は、前記したようにSPECT、PET、X線CT、MRI、超音波診断等を使用することができる。また、このデータの解剖学的標準化によるデータ変換は、被験者毎の臓器形状の個体差をなくすために行われるものであり、例えば、公知の統計的パラメトリックマッピング(SPM)から得た解剖学的標準化により行えばよい。
【0034】
このようにして得られた標準化データは、画像化処理に同調して作製された領域境界データと組合せて処理され、臓器中の目的とする部位の状態を表示する。
【0035】
この処理としては、画像処理が一般的であり、具体的には、標準化画像データ上に領域境界データを重ね、標準化画像での所属領域を表示させる処理、標準化画像データから所定の領域境界データ以外のものを消去し、目的とする部位を含む領域のみを表示させる処理、標準化画像データ中の所定の領域境界データを強調させる処理等を挙げることができる。これらの処理は、一般的にはコンピュータを利用して行うことができるが、より簡易には、標準化画像データからの複数の画像に対応させる形で領域境界データから複数の領域境界を示す画像を作成し、これを例えばプラスチックシート上に印刷した後テンプレートとして用い、目視により標準化画像上の目的部位を領域境界との対応を観察することもできる。また、標準化データと領域境界データを用い、画像化前の数値データを用い、数字的に目的とする部位の状態を表示することもできる。
【0036】
画像としての表示方法としては、通常のトランスアキシャル(TRANS AXIAL)表示(人体の体軸に垂直な面であるトランスアキシャル面により表示)、サジタル(SAGITAL)表示(人体の額の面と垂直で、体軸と平行な面であるサジタル面により表示)、コロナル(CORONAL)表示(冠状面ともいわれる、人体の額の面と体軸の双方に平行な面であるコロナル面により表示)の各フォーマットを用いることができ、二次元のみならず、三次元的に表示しても良い。
【0037】
一方、第二態様方法の実施は、第一態様方法に準じればよいが、前記のようにして得られた領域境界データを、観察データを解剖学的標準化により標準データ変換するために使用される演算式に対する逆演算式を用いて、修正領域境界データとし、これを観察データと組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する必要がある。
【0038】
ここでいう演算式に対する逆演算式とは、例えば、観察データを標準データに変換する式が、X=ax+bである場合、x=1/a・X−b/aである式をいう。この逆演算式を用いることは、解剖学的標準化がなされている標準臓器アトラスから導かれた領域境界データを、被験者に対応させた修正領域境界データに変換させることを意味し、被験者からの撮像画像に手を加えることなく領域境界データと組合せ、目的とする部位の状態を表示することが可能になることを意味する。
【0039】
以上説明した本発明方法によれば、一旦標準化画像データに対応した領域境界データを取得した後は、臓器中の目的とする部位の状態を、任意の態様で表示することができ、しかも、その表示には被験者による個体差が生じない。
【0040】
従って、本発明方法は、臓器の画像化処理方法として、治療の現場等において便利に利用されうるものである。
【0041】
なお、本発明方法を容易に実施するために、これらの手順をコンピュータで実施させるためのプログラムを利用することができる。
【0042】
すなわち、第一態様方法を好ましく実施するためのプログラムとしては、下記手順(1)から(4)を順次実行させるためのプログラムが好ましい。
(1)画像化処理と同調するように、標準臓器アトラスをもとに予め定められた臓器中で区別されるべき領域の領域境界データを作製、保存する。
(2)観察すべき臓器を画像化処理することにより観察データを取得、保存する。
(3)観察データを解剖学的標準化によりデータ変換し、標準化データとして保存する。
(4)標準化データと、(1)で取得した領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態をデータ表示する。
【0043】
また、第二態様方法を好ましく実施するためのプログラムとしては、下記手順(1)から(4)を順次実行させるためのプログラムが好ましい。
(1)画像化処理と同調するように、標準臓器アトラスをもとに予め定められた臓器中で区別されるべき領域の領域境界データを作製、保存する。
(2)観察すべき臓器を画像化処理することにより観察データを取得、保存する。
(3)観察データを解剖学的標準化により標準データ変換するために使用される演算に対する逆演算を用いて、(1)で得た領域境界データを変換して、修正領域境界データとして保存する。
(4)観察データと、(3)で取得した修正領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する。
【0044】
これらのプログラムは、コンピュータ読み込み可能な記録媒体に記録させておいても良いし、また、SPECT、PET、MRI等の画像化処理装置に組み込んでおいても良い。
【0045】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制約されるものではない。
【実施例1】
【0046】
領域境界データの取得:
まず、人脳の構造を定位脳座標系であるタライラッハの標準脳アトラスに準拠し、灌流動脈に基づいた以下の8つの解剖学的部位に分類した。すなわち、(1)前大脳動脈の脳梁辺縁動脈、(2)中大脳動脈(MCA)の中心前動脈、(3)MCAの中心動脈、(4)MCAの頭頂動脈、(5)MCAの角回動脈、(6)MCAの側頭動脈、(7)後大脳動脈、(8)前大脳動脈の脳梁周囲動脈の8つの区域(セグメント)である。
【0047】
次いで、上記分類に基づきブロドマン(Brodmann)領野分類を参考にして血管支配領域を設定し、タライラッハの標準脳アトラス上の皮質領域に領域境界座標を作成した。
【0048】
こうして作成された皮質領域座標に加え、深部灰白質に関しては分岐した動脈が複雑に分布しているため、タライラッハの標準脳アトラスに規定される(9)レンズ核、(10)視床および(11)海馬の各部位に基づいて、深部灰白質に3区域を設定し、各領域座標を作成した。
【0049】
このほか、(12)小脳半球に両側で22のROIを設定したが、解剖学的標準化脳上で視覚的に修正した。その理由は、視覚的検査により後述する換算式が正しく適用できないと判断されたためである。
【0050】
これら領域座標はタライラッハの標準脳アトラスの、1−2(65mm)から11−12(−36mm)上に作成した。作成された連続する3次元の領域座標を、タライラッハ標準脳アトラスの座標と解剖学的標準脳座標間の換算式、
【0051】
X=0.45Yt+53.75 (7)
Y=0.49Xt+39.84 (8)
Z=1.14Zt−0.056Yt+0.071 (9)
〔上記式中、(Xt、Yt、Zt)は、タライラッハ標準脳アトラスの座標を示し、(X、Y、Z)は解剖学的標準脳座標を示す〕を用いて、変換した。
【0052】
これらの式を使用することによって、タライラッハ標準脳アトラスに定めた大脳動脈の各皮質灌流域と、深部灰白質に定めた各区域および小脳半球を構成する境界点の座標を、解剖学的標準脳での連続する3次元位置座標に変換した。ここで得られた3次元位置座標を59の2次元的なスライスになるように、Z軸に対して均等に再構成した。
【0053】
次に、実際に画像処理解析を行なうため、得られた解剖学的標準脳上の座標を図1のような原点をとり95x79のピクセルサイズをもつ画像ソフト(IPLab:Scanalytic社)上の座標へ変換し、一側で270のROIを対称性をもって設定した。
【0054】
変換された解剖学的標準脳に対する画像ソフト上の座標を画像データとしてピクセルに変換するに当たり、精度良く定量、解析できることを考慮し、四捨五入等した近似値を用い、小数点のない整数とし、Z座標については頭頂葉から小脳に向かって1から59のスライス番号として画像化した。これにより、(1)前大脳動脈の脳梁辺縁動脈、(2)中大脳動脈(MCA)の中心前動脈、(3)MCAの中心動脈、(4)MCAの頭頂動脈、(5)MCAの角回動脈、(6)MCAの側頭動脈、(7)後大脳動脈、(8)前大脳動脈の脳梁周囲動脈の各血管支配領域に基づいたROIを皮質領域に、(9)レンズ核、(10)視床および(11)海馬の各領域に基づいたROIを深部灰白質に、(12)両側小脳半球のROIをそれぞれの領域境界データ(Xピクセル番号、Yピクセル番号、Zスライス番号)として540取得した。得られた領域境界データの一側を以下に記す。また、この領域境界データ(以下、「3DSRT」と略す)を画像化したものを図2に示す。
【0055】
(1)前大脳動脈の脳梁辺縁動脈
(68,42, 1)、(68,39, 1)、(19,39, 1)、(18,42, 1)、(68,42, 2)、(68,39, 2)、 (19,39, 2)、(18,42, 2)、(71,43, 3)、(71,39, 3)、(17,39, 3)、(15,43, 3)、(71,43, 4)、(71,39, 4)、(17,39, 4)、(15,43, 4)、(71,43, 5)、(71,39, 5)、(17,39, 5)、(15,43, 5)、(74,43, 6)、(74,39, 6)、(15,39, 6)、(13,43, 6)、(74,43, 7)、(74,39, 7)、(15,39, 7)、(13,43, 7)、(74,43, 8)、(74,39, 8)、(15,39, 8)、(13,43, 8)、(76,46, 9)、(76,39, 9)、(14,39, 9)、(13,46, 9)、(76,46,10)、(76,39,10)、(14,39,10)、(13,46,10)、(78,47,11)、(80,39,11)、(13,39,11)、(12,47,11)、(78,47,12)、(80,39,12)、(13,39,12)、(12,47,12)、(79,47,13)、(80,39,13)、(12,39,13)、(12,47,13)、(79,47,14)、(80,39,14)、(12,39,14)、(12,47,14)、(81,47,15)、(82,39,15)、(12,39,15)、(11,47,15)、(81,47,16)、(82,39,16)、(12,39,16)、(11,47,16)、(80,53,17)、(84,45,17)、(78,39,17)、(66,39,17)、(66,47,17)、(80,53,18)、(84,45,18)、(78,39,18)、(66,39,18)、(66,47,18)、(79,53,19)、(85,46,19)、(80,39,19)、(66,39,19)、(66,47,19)、(81,53,20)、(85,46,20)、(80,39,20)、(68,39,20)、(68,47,20)、(83,55,21)、(71,47,21)、(71,39,21)、(83,39,21)、(87,46,21)、(83,55,22)、(71,47,22)、(71,39,22)、(83,39,22)、(87,46,22)、(82,56,23)、(71,47,23)、(58,39,23)、(83,39,23)、(89,46,23)、(82,56,24)、(71,47,24)、(58,39,24)、(83,39,24)、(89,46,24)、(81,59,25)、(74,52,25)、(60,39,25)、(83,39,25)、(90,48,25)、(81,59,26)、(74,52,26)、(62,39,26)、(83,39,26)、(90,48,26)、(82,60,27)、(73,52,27)、(65,39,27)、(86,39,27)、(90,48,27)、(82,60,28)、(73,52,28)、(65,39,28)、(86,39,28)、(90,48,28)、(86,55,29)、(73,52,29)、(65,39,29)、(86,39,29)、(90,45,29)、(86,55,30)、(74,52,30)、(67,39,30)、(86,39,30)、(90,46,30)、(88,56,31)、(75,53,31)、(69,39,31)、(87,39,31)、(91,48,31)、(88,56,32)、(75,53,32)、(71,39,32)、(87,39,32)、(91,48,32)、(91,48,33)、(79,47,33)、(71,39,33)、(89,39,33)、(91,48,34)、(79,47,34)、(71,39,34)、(89,39,34)、(89,54,35)、(78,53,35)、(68,39,35)、(89,39,35)、(89,54,36)、(78,53,36)、(68,39,36)、(89,39,36)、(88,53,37)、(72,54,37)、(79,47,37)、(68,39,37)、(89,39,37)、(88,53,38)、(72,54,38)、(79,47,38)、(68,39,38)、(89,39,38)、(86,57,39)、(74,53,39)、(77,47,39)、(66,39,39)、(89,39,39)、(86,57,40)、(74,53,40)、(77,47,40)、(66,39,40)、(89,39,40)、(86,55,41)、(74,49,41)、(62,39,41)、(89,39,41)、(86,55,42)、(74,49,42)、(62,39,42)、(89,39,42)、(88,49,43)、(89,39,43)、(62,39,43)、(62,45,43)、(88,49,44)、(89,39,44)、(62,39,44)、(62,45,44)、(87,48,45)、(88,39,45)、(61,39,45)、(61,45,45)、(87,48,46)、(88,39,46)、(61,39,46)、(61,45,46)、(85,48,47)、(85,39,47)、(63,39,47)、(63,45,47)、(85,48,48)、(85,39,48)、(63,39,48)、(63,45,48)
【0056】
(2)中大脳動脈(MCA)の中心前動脈
(68,43, 1)、(46,43, 1)、(47,58, 1)、(58,54, 1)、(64,51, 1)、(68,43, 2)、(46,43, 2)、(47,58, 2)、(58,54, 2)、(64,51, 2)、(71,44, 3)、(46,44, 3)、(51,59, 3)、(60,56, 3)、(66,53, 3)、(71,44, 4)、(46,44, 4)、(51,59, 4)、(60,56, 4)、(66,53, 4)、(71,44, 5)、(46,44, 5)、(51,59, 5)、(60,56, 5)、(66,53, 5)、(74,44, 6)、(46,44, 6)、(54,61, 6)、(62,57, 6)、(68,53, 6)、(74,44, 7)、(46,44, 7)、(54,61, 7)、(62,57, 7)、(68,53, 7)、(74,44, 8)、(46,44, 8)、(54,61, 8)、(62,57, 8)、(68,53, 8)、(76,47, 9)、(50,48, 9)、(57,63, 9)、(72,55, 9)、(76,47,10)、(50,48,10)、(57,63,10)、(72,55,10)、(77,50,11)、(49,50,11)、(57,64,11)、(72,56,11)、(77,50,12)、(49,50,12)、(57,64,12)、(72,56,12)、(77,50,13)、(49,50,13)、(57,64,13)、(72,56,13)、(79,52,14)、(48,52,14)、(52,68,14)、(62,64,14)、(72,60,14)、(79,52,15)、(48,52,15)、(52,68,15)、(62,64,15)、(72,60,15)、(79,52,16)、(48,52,16)、(52,68,16)、(62,64,16)、(72,60,16)、(79,54,17)、(49,54,17)、(49,71,17)、(64,66,17)、(73,60,17)、(79,54,18)、(49,54,18)、(49,71,18)、(64,66,18)、(73,60,18)、(80,54,19)、(50,54,19)、(50,70,19)、(65,66,19)、(73,61,19)、(80,54,20)、(50,54,20)、(50,70,20)、(65,66,20)、(73,61,20)、(83,56,21)、(63,56,21)、(47,60,21)、(50,71,21)、(67,66,21)、(83,56,22)、(63,56,22)、(47,60,22)、(50,71,22)、(67,66,22)、(82,57,23)、(64,57,23)、(50,59,23)、(53,71,23)、(72,66,23)、(82,57,24)、(64,57,24)、(50,59,24)、(53,71,24)、(72,66,24)、(81,60,25)、(74,53,25)、(53,59,25)、(54,72,25)、(73,66,25)、(81,60,26)、(74,53,26)、(53,59,26)、(54,72,26)、(73,66,26)、(82,61,27)、(73,53,27)、(54,59,27)、(55,72,27)、(73,66,27)、(82,61,28)、(73,53,28)、(54,59,28)、(55,72,28)、(73,66,28)、(86,56,29)、(73,53,29)、(47,63,29)、(49,73,29)、(66,68,29)、(79,63,29)、(86,56,30)、(73,53,30)、(47,63,30)、(49,73,30)、(66,68,30)、(79,63,30)、(88,57,31)、(75,54,31)、(51,63,31)、(51,73,31)、(80,64,31)、(88,57,32)、(75,54,32)、(51,63,32)、(51,73,32)、(80,64,32)、(91,49,33)、(79,48,33)、(76,56,33)、(60,60,33)、(60,69,33)、(75,67,33)、(86,60,33)、(91,49,34)、(79,48,34)、(76,56,34)、(60,60,34)、(60,69,34)、(75,67,34)、(86,60,34)、(89,55,35)、(78,54,35)、(74,56,35)、(60,60,35)、(62,69,35)、(76,67,35)、(84,60,35)、(89,55,36)、(78,54,36)、(74,56,36)、(60,60,36)、(62,69,36)、(76,67,36)、(84,60,36)、(88,54,37)、(76,51,37)、(72,55,37)、(62,58,37)、(64,67,37)、(77,67,37)、(82,62,37)、(88,54,38)、(76,51,38)、(72,55,38)、(62,58,38)、(64,67,38)、(77,67,38)、(82,62,38)、(86,58,39)、(74,54,39)、(61,59,39)、(64,67,39)、(77,68,39)、(82,62,39)、(86,58,40)、(74,54,40)、(61,59,40)、(64,67,40)、(77,68,40)、(82,62,40)、(86,56,41)、(77,66,41)、(64,60,41)、(74,50,41)、(86,56,42)、(77,66,42)、(64,60,42)、(74,50,42)、(85,56,43)、(77,65,43)、(67,62,43)、(64,53,43)、(85,56,44)、(77,65,44)、(67,62,44)、(64,53,44)、(85,56,45)、(76,63,45)、(66,62,45)、(62,53,45)
【0057】
(3)中大脳動脈(MCA)の中心動脈
(46,58, 1)、(45,43, 1)、(36,43, 1)、(36,58, 1)、(46,58, 2)、(45,43, 2)、(36,43, 2)、(36,58, 2)、(37,61, 3)、(36,44, 3)、(45,44, 3)、(50,59, 3)、(44,61, 3)、(37,61, 4)、(36,44, 4)、(45,44, 4)、(50,59, 4)、(44,61, 4)、(37,61, 5)、(36,44, 5)、(45,44, 5)、(50,59, 5)、(44,61, 5)、(41,65, 6)、(36,44, 6)、(45,44, 6)、(53,61, 6)、(48,64, 6)、(41,65, 7)、(36,44, 7)、(45,44, 7)、(53,61, 7)、(48,64, 7)、(41,65, 8)、(36,44, 8)、(45,44, 8)、(53,61, 8)、(48,64, 8)、(42,66, 9)、(37,51, 9)、(42,48, 9)、(49,48, 9)、(56,64, 9)、(50,66, 9)、(42,66,10)、(37,51,10)、(42,48,10)、(49,48,10)、(56,64,10)、(50,66,10)、(42,69,11)、(40,50,11)、(48,50,11)、(56,66,11)、(42,69,12)、(40,50,12)、(48,50,12)、(56,66,12)、(42,69,13)、(40,50,13)、(48,50,13)、(56,66,13)、(41,70,14)、(41,52,14)、(47,52,14)、(51,68,14)、(41,70,15)、(41,52,15)、(47,52,15)、(51,68,15)、(41,70,16)、(41,52,16)、(47,52,16)、(51,68,16)、(41,71,17)、(41,54,17)、(48,54,17)、(48,71,17)、(41,71,18)、(41,54,18)、(48,54,18)、(48,71,18)、(43,73,19)、(43,54,19)、(49,54,19)、(49,70,19)、(43,73,20)、(43,54,20)、(49,54,20)、(49,70,20)、(43,57,21)、(46,57,21)、(49,72,21)、(43,73,21)、(43,57,22)、(46,57,22)、(49,72,22)、(43,73,22)、(44,57,23)、(49,57,23)、(52,72,23)、(43,73,23)、(44,57,24)、(49,57,24)、(52,72,24)、(43,73,24)、(47,74,25)、(45,58,25)、(52,58,25)、(53,72,25)、(47,74,26)、(45,58,26)、(52,58,26)、(53,72,26)、(49,74,27)、(47,61,27)、(53,58,27)、(54,72,27)、(49,74,28)、(47,61,28)、(53,58,28)、(54,72,28)
【0058】
(4)中大脳動脈(MCA)の頭頂動脈
(34,58, 1)、(37,43, 1)、(18,43, 1)、(24,55, 1)、(34,58, 2)、(37,43, 2)、(18,43, 2)、(24,55, 2)、(36,61, 3)、(35,44, 3)、(15,44, 3)、(26,57, 3)、(36,61, 4)、(35,44, 4)、(15,44, 4)、(26,57, 4)、(36,61, 5)、(35,44, 5)、(15,44, 5)、(26,57, 5)、(40,65, 6)、(35,44, 6)、(13,44, 6)、(24,59, 6)、(40,65, 7)、(35,44, 7)、(13,44, 7)、(24,59, 7)、(40,65, 8)、(35,44, 8)、(13,44, 8)、(24,59, 8)、(41,66, 9)、(36,51, 9)、(41,48, 9)、(13,48, 9)、(19,58, 9)、(30,64, 9)、(41,66,10)、(36,51,10)、(41,48,10)、(13,48,10)、(19,58,10)、(30,64,10)、(41,69,11)、(39,50,11)、(12,50,11)、(20,59,11)、(29,65,11)、(41,69,12)、(39,50,12)、(12,50,12)、(20,59,12)、(29,65,12)、(41,69,13)、(39,50,13)、(12,50,13)、(20,59,13)、(29,65,13)、(40,70,14)、(40,52,14)、(12,52,14)、(20,63,14)、(29,67,14)
【0059】
(5)中大脳動脈(MCA)の角回動脈
(40,70,15)、(40,52,15)、(12,52,15)、(20,63,15)、(29,68,15)、(40,70,16)、(40,52,16)、(12,52,16)、(20,63,16)、(29,68,16)、(40,71,17)、(40,57,17)、(27,54,17)、(20,63,17)、(29,70,17)、(40,71,18)、(40,57,18)、(27,54,18)、(20,63,18)、(29,70,18)、(42,73,19)、(42,59,19)、(26,56,19)、(20,64,19)、(29,70,19)、(42,73,20)、(42,59,20)、(26,56,20)、(20,64,20)、(29,70,20)、(42,73,21)、(42,59,21)、(26,56,21)、(18,64,21)、(29,70,21)、(42,73,22)、(42,59,22)、(26,56,22)、(18,64,22)、(29,70,22)
【0060】
(6)中大脳動脈(MCA)の側頭動脈
(42,73,23)、(43,63,23)、(26,55,23)、(19,65,23)、(29,71,23)、(42,73,24)、(43,63,24)、(26,55,24)、(19,65,24)、(29,71,24)、(46,74,25)、(44,63,25)、(26,56,25)、(20,65,25)、(29,71,25)、(46,74,26)、(44,63,26)、(26,56,26)、(20,65,26)、(29,71,26)、(48,74,27)、(46,63,27)、(26,56,27)、(20,65,27)、(29,71,27)、(48,74,28)、(46,63,28)、(26,56,28)、(20,65,28)、(29,71,28)、(48,74,29)、(46,63,29)、(27,59,29)、(20,67,29)、(31,72,29)、(48,74,30)、(46,63,30)、(27,59,30)、(20,67,30)、(31,72,30)、(50,73,31)、(50,63,31)、(36,64,31)、(27,59,31)、(20,67,31)、(31,73,31)、(50,73,32)、(50,63,32)、(36,64,32)、(27,59,32)、(20,67,32)、(31,73,32)、(59,72,33)、(59,61,33)、(43,63,33)、(27,59,33)、(20,67,33)、(35,75,33)、(59,72,34)、(59,61,34)、(43,63,34)、(27,59,34)、(20,67,34)、(35,75,34)、(57,72,35)、(54,61,35)、(43,63,35)、(27,59,35)、(20,67,35)、(35,74,35)、(57,72,36)、(54,61,36)、(43,63,36)、(27,59,36)、(20,67,36)、(35,74,36)、(57,70,37)、(55,58,37)、(43,63,37)、(29,60,37)、(25,71,37)、(40,74,37)、(57,70,38)、(55,58,38)、(43,63,38)、(29,60,38)、(25,71,38)、(40,74,38)、(59,70,39)、(53,59,39)、(43,63,39)、(29,60,39)、(25,71,39)、(40,75,39)、(59,70,40)、(53,59,40)、(43,63,40)、(29,60,40)、(25,71,40)、(40,75,40)、(55,72,41)、(58,61,41)、(46,62,41)、(37,64,41)、(26,60,41)、(23,70,41)、(33,75,41)、(55,72,42)、(58,61,42)、(46,60,42)、(37,62,42)、(26,60,42)、(23,70,42)、(33,75,42)、(55,72,43)、(58,61,43)、(46,60,43)、(37,62,43)、(26,60,43)、(23,70,43)、(33,75,43)、(64,65,44)、(57,57,44)、(49,58,44)、(41,60,44)、(26,72,44)、(42,74,44)、(52,71,44)、(64,65,45)、(57,57,45)、(49,58,45)、(41,60,45)、(26,72,45)、(42,74,45)、(52,71,45)、(63,62,46)、(56,57,46)、(50,59,46)、(43,60,46)、(33,73,46)、(45,73,46)、(58,71,46)、(63,62,47)、(56,57,47)、(50,59,47)、(43,60,47)、(33,73,47)、(45,73,47)、(58,71,47)、(64,61,48)、(57,55,48)、(51,55,48)、(34,73,48)、(48,73,48)、(59,70,48)、(64,61,49)、(57,55,49)、(51,55,49)、(34,73,49)、(48,73,49)、(59,70,49)
【0061】
(7)後大脳動脈
(26,54,17)、(19,48,17)、(10,48,17)、(13,57,17)、(19,63,17)、( 9,39,18)、( 9,47,18)、(12,56,18)、(19,63,18)、(26,54,18)、(19,47,18)、(22,39,18)、( 9,39,19)、( 9,48,19)、(12,56,19)、(19,64,19)、(25,56,19)、(19,47,19)、(22,39,19)、( 9,39,20)、( 9,48,20)、(12,56,20)、(19,64,20)、(25,56,20)、(19,47,20)、(22,39,20)、( 9,39,21)、( 9,48,21)、(12,57,21)、(17,64,21)、(25,56,21)、(20,47,21)、(22,39,21)、( 9,39,22)、( 9,48,22)、(12,57,22)、(17,64,22)、(25,56,22)、(20,47,22)、(22,39,22)、( 8,39,23)、( 8,48,23)、(12,58,23)、(18,65,23)、(25,55,23)、(21,47,23)、(23,39,23)、( 8,39,24)、( 8,48,24)、(12,58,24)、(18,65,24)、(25,55,24)、(21,47,24)、(23,39,24)、( 7,39,25)、( 7,49,25)、(12,59,25)、(19,65,25)、(25,55,25)、(22,47,25)、(24,39,25)、( 7,39,26)、( 7,49,26)、(12,59,26)、(19,65,26)、(25,55,26)、(22,47,26)、(24,39,26)、( 6,39,27)、( 6,49,27)、(12,59,27)、(19,65,27)、(25,56,27)、(22,47,27)、(24,39,27)、( 6,39,28)、( 6,49,28)、(12,59,28)、(19,65,28)、(25,56,28)、(22,47,28)、(24,39,28)、( 5,39,29)、( 5,50,29)、(11,59,29)、(19,67,29)、(26,59,29)、(22,47,29)、(24,39,29)、(23,39,30)、( 5,39,30)、( 5,50,30)、(11,59,30)、(19,67,30)、(26,59,30)、(22,47,30)、( 5,39,31)、( 5,51,31)、(11,59,31)、(19,67,31)、(26,59,31)、(22,47,31)、(23,39,31)、( 5,39,32)、( 5,51,32)、(11,59,32)、(19,67,32)、(26,59,32)、(22,47,32)、(23,39,32)、( 5,39,33)、( 4,41,33)、( 4,50,33)、(10,60,33)、(19,67,33)、(26,59,33)、(18,48,33)、(29,53,33)、(38,53,33)、(38,44,33)、(31,44,33)、(20,41,33)、( 5,39,34)、( 4,41,34)、( 4,50,34)、(10,60,34)、(19,67,34)、(26,59,34)、(18,48,34)、(29,53,34)、(38,53,34)、(38,44,34)、(31,44,34)、(20,41,34)、( 5,39,35)、( 4,41,35)、( 4,52,35)、(10,60,35)、(19,67,35)、(26,59,35)、(18,48,35)、(34,55,35)、(39,55,35)、(39,44,35)、(34,45,35)、(20,44,35)、( 5,39,36)、( 4,41,36)、( 4,52,36)、(10,60,36)、(19,67,36)、(26,59,36)、(18,48,36)、(34,55,36)、(39,55,36)、(39,44,36)、(34,45,36)、(20,44,36)、( 2,41,37)、( 2,52,37)、(11,62,37)、(24,71,37)、(28,60,37)、(20,50,37)、(35,55,37)、(40,55,37)、(40,46,37)、(35,46,37)、(20,44,37)、( 5,39,37)、( 2,41,38)、( 2,52,38)、(11,62,38)、(24,71,38)、(28,60,38)、(20,50,38)、(35,55,38)、(40,55,38)、(40,46,38)、(35,46,38)、(20,44,38)、( 6,39,38)、( 2,41,39)、( 2,52,39)、(11,62,39)、(24,71,39)、(28,60,39)、(37,56,39)、(42,57,39)、(41,47,39)、(37,47,39)、(29,48,39)、(23,45,39)、( 5,39,39)、( 2,41,40)、( 2,52,40)、(11,62,40)、(24,71,40)、(28,60,40)、(37,56,40)、(42,57,40)、(41,47,40)、(37,47,40)、(29,48,40)、(23,45,40)、( 5,39,40)、( 2,41,41)、( 2,52,41)、(11,63,41)、(22,70,41)、(25,60,41)、(46,58,41)、(46,50,41)、(40,47,41)、(32,49,41)、(23,50,41)、(18,39,41)、( 5,39,41)、( 2,41,42)、( 2,52,42)、(11,63,42)、(22,70,42)、(25,60,42)、(46,58,42)、(46,50,42)、(40,47,42)、(32,49,42)、(23,50,42)、(18,39,42)、( 5,39,42)、( 2,41,43)、( 2,52,43)、(11,63,43)、(22,70,43)、(25,60,43)、(46,58,43)、(46,50,43)、(40,47,43)、(32,49,43)、(23,50,43)、(18,39,43)、( 5,39,43)、( 2,41,44)、( 2,52,44)、(11,63,44)、(25,72,44)、(41,59,44)、(49,57,44)、(49,47,44)、(41,48,44)、(39,52,44)、(26,57,44)、(19,39,44)、( 5,39,44)、( 2,41,45)、( 2,52,45)、(11,63,45)、(25,72,45)、(41,59,45)、(49,57,45)、(49,47,45)、(41,48,45)、(39,52,45)、(26,57,45)、(19,39,45)、( 5,39,45)、(50,46,46)、(38,53,46)、(24,60,46)、(29,71,46)、(32,73,46)、(43,59,46)、(50,58,46)、(50,46,47)、(38,53,47)、(24,60,47)、(29,71,47)、(32,73,47)、(43,59,47)、(50,58,47)、(50,46,48)、(34,72,48)、(51,54,48)、(50,46,49)、(34,72,49)、(51,54,49)
【0062】
(8)前大脳動脈の脳梁周辺動脈
(65,47,17)、(65,39,17)、(11,39,17)、(10,47,17)、(20,47,18)、(23,39,18)、(65,39,18)、(65,47,18)、(20,47,19)、(23,39,19)、(65,39,19)、(65,47,19)、(20,47,20)、(23,39,20)、(67,39,20)、(67,47,20)、(21,47,21)、(23,39,21)、(70,39,21)、(70,47,21)、(21,47,22)、(23,39,22)、(70,39,22)、(70,47,22)、(22,47,23)、(24,39,23)、(42,39,23)、(42,47,23)、(22,47,24)、(24,39,24)、(42,39,24)、(42,47,24)、(23,47,25)、(25,39,25)、(36,39,25)、(36,47,25)、(23,47,26)、(25,39,26)、(36,39,26)、(36,47,26)、(23,47,27)、(25,39,27)、(35,39,27)、(35,47,27)、(23,47,28)、(25,39,28)、(35,39,28)、(35,47,28)、(23,47,29)、(25,39,29)、(35,39,29)、(35,47,29)、(23,47,30)、(24,39,30)、(35,39,30)、(35,47,30)、(23,47,31)、(24,39,31)、(35,39,31)、(35,47,31)、(35,39,32)、(24,39,32)、(23,47,32)、(35,47,32)
【0063】
(9)レンズ核
(53,47,30)、(45,52,30)、(49,53,30)、(58,50,30)、(53,47,31)、(45,52,31)、(49,53,31)、(58,50,31)、(55,46,32)、(45,53,32)、(50,54,32)、(57,52,32)、(61,49,32)、(55,46,33)、(45,53,33)、(50,54,33)、(57,52,33)、(61,49,33)、(54,43,34)、(44,53,34)、(47,54,34)、(50,54,34)、(55,53,34)、(59,51,34)、(62,49,34)、(54,43,35)、(44,53,35)、(47,54,35)、(50,54,35)、(55,53,35)、(59,51,35)、(62,49,35)、(54,43,36)、(44,53,36)、(47,54,36)、(50,54,36)、(55,53,36)、(59,51,36)、(62,49,36)、(54,43,37)、(44,53,37)、(47,54,37)、(50,54,37)、(55,53,37)、(59,51,37)、(62,49,37)、(54,43,38)、(48,50,38)、(44,54,38)、(47,54,38)、(52,53,38)、(56,52,38)、(59,51,38)、(62,49,38)、(54,43,39)、(48,50,39)、(44,54,39)、(47,54,39)、(52,53,39)、(56,52,39)、(59,51,39)、(62,49,39)、(54,44,40)、(51,47,40)、(48,50,40)、(45,54,40)、(49,54,40)、(52,53,40)、(55,52,40)、(59,51,40)、(62,49,40)、(60,45,40)、(57,44,40)、(54,44,41)、(51,47,41)、(48,50,41)、(45,54,41)、(49,54,41)、(52,53,41)、(55,52,41)、(59,51,41)、(62,49,41)、(60,45,41)、(57,44,41)
【0064】
(10)視床
(43,43,27)、(43,49,27)、(50,47,27)、(51,44,27)、(43,43,28)、(43,49,28)、(50,47,28)、(51,44,28)、(40,45,29)、(40,49,29)、(43,51,29)、(53,45,29)、(53,43,29)、(51,41,29)、(43,41,29)、(40,45,30)、(40,49,30)、(43,51,30)、(53,45,30)、(53,43,30)、(51,41,30)、(43,41,30)、(40,44,31)、(40,49,31)、(43,51,31)、(53,45,31)、(54,42,31)、(51,40,31)、(43,41,31)、(40,44,32)、(40,49,32)、(43,51,32)、(53,45,32)、(54,42,32)、(51,40,32)、(43,41,32)、(40,42,33)、(40,50,33)、(43,50,33)、(49,46,33)、(52,41,33)、(50,40,33)、(43,41,33)、(40,42,34)、(40,50,34)、(43,50,34)、(49,46,34)、(52,41,34)、(50,40,34)、(43,41,34)、(41,45,35)、(41,50,35)、(44,50,35)、(51,44,35)、(51,41,35)、(44,42,35)、(41,45,36)、(41,50,36)、(44,50,36)、(51,44,36)、(51,41,36)、(44,42,36)、(41,45,37)、(41,50,37)、(44,50,37)、(51,44,37)、(51,41,37)、(44,42,37)
【0065】
(11)海馬
(38,44,33)、(38,53,33)、(29,53,33)、(31,44,33)、(38,44,34)、(38,53,34)、(29,53,34)、(31,44,34)、(39,44,35)、(39,55,35)、(34,55,35)、(34,45,35)、(39,44,36)、(39,55,36)、(34,55,36)、(34,45,36)、(40,46,37)、(40,55,37)、(35,55,37)、(35,46,37)、(40,46,38)、(40,55,38)、(35,55,38)、(35,46,38)、(41,47,39)、(42,57,39)、(37,56,39)、(37,47,39)、(41,47,40)、(42,57,40)、(37,56,40)、(37,47,40)、(46,50,41)、(40,47,41)、(32,49,41)、(37,58,41)、(46,58,41)、(46,50,42)、(40,47,42)、(32,49,42)、(37,58,42)、(46,58,42)、(46,50,43)、(40,47,43)、(32,49,43)、(37,58,43)、(46,58,43)、(49,47,44)、(49,57,44)、(41,59,44)、(39,52,44)、(41,48,44)、(49,47,45)、(49,57,45)、(41,59,45)、(39,52,45)、(41,48,45)、(50,46,46)、(50,58,46)、(43,59,46)、(38,53,46)、(50,46,47)、(50,58,47)、(43,59,47)、(38,53,47)、(51,54,48)、(50,46,48)、(34,72,48)、(51,54,49)、(50,46,49)、(34,72,49)
【0066】
(12)小脳半球
(39,51,49)、(28,50,49)、(19,40,49)、( 9,39,49)、( 4,45,49)、(15,54,49)、(24,60,49)、(34,62,49)、(39,51,50)、(28,50,50)、(19,40,50)、( 9,39,50)、( 4,45,50)、(15,54,50)、(24,60,50)、(34,62,50)、(39,51,51)、(28,50,51)、(19,40,51)、( 9,39,51)、( 4,45,51)、(15,54,51)、(24,60,51)、(34,62,51)、(39,51,52)、(28,49,52)、(19,40,52)、(12,40,52)、( 8,47,52)、(15,55,52)、(24,60,52)、(34,64,52)、(39,51,53)、(28,49,53)、(19,40,53)、(12,40,53)、( 8,47,53)、(15,55,53)、(24,60,53)、(34,64,53)、(40,51,54)、(27,53,54)、(22,48,54)、(22,39,54)、(15,39,54)、( 8,46,54)、(16,61,54)、(28,67,54)、(37,68,54)、(40,51,55)、(27,53,55)、(22,48,55)、(22,39,55)、(15,39,55)、( 8,46,55)、(16,61,55)、(28,67,55)、(37,68,55)、(40,51,56)、(27,53,56)、(22,48,56)、(22,39,56)、(15,39,56)、( 8,46,56)、(16,61,56)、(28,67,56)、(34,68,56)、(40,51,57)、(27,53,57)、(22,48,57)、(22,39,57)、(15,39,57)、( 8,46,57)、(16,61,57)、(28,67,57)、(34,68,57)、(40,51,58)、(27,53,58)、(22,48,58)、(22,39,58)、(15,39,58)、( 8,46,58)、(16,61,58)、(28,67,58)、(34,68,58)、(40,51,59)、(27,53,59)、(22,48,59)、(22,39,59)、(15,39,59)、( 8,46,59)、(16,61,59)、(28,67,59)、(34,68,59)
【実施例2】
【0067】
(1)SPECTによる画像化:
図3にまとめて示す方法(RVR法)に従い、1シリンジ3mLで供給される標識済みテクネチウム−99m−L,L−エチルシステイネートダイマー(99mTc−ECD)(600MBq/3mL)の半量(1.5mL)を経静脈的にボーラス注入し、RIアンギオを施行した。高解像平行孔コリメータを装備した2ヘッド式SPECT兼用システム(Prism 2000XP、Marconi社、米国オハイオ州)を用い、投与直後から120秒間にわたり大動脈弓から脳へ流入する99mTc−ECDを128×128フォーマット(倍率1.0)で1秒間隔でモニターした。
【0068】
大動脈弓および両大脳半球上にROIを用手で設定し,その時間活性曲線(time activity curve)から松田らの方法(Eur. J. Nucl. Med. 1992; 19: 195-200)によって脳潅流指数(BPI)を算定した。その後、BPIを換算し、安静時のCBF平均値(mCBF)を算出した。
【0069】
RIアンギオの完了から7分経過後に、Prism 2000XPの高解像ファンビームコリメータを用い、30゜ステップで各角度ごとに20秒間、64×64のフォーマット(倍率1.33)でSPECT撮像を施行した。収集時間は12分であった。
【0070】
初回のSPECT撮像終了10分前に、患者に1gのアセタゾラミド(Acz)を静注投与し、撮像完了と同時に99mTc−ECDの残り分(1.5mL)を投与した。9分後に、被検者頭部およびカメラの位置をまったく変化させず、安静時と同一の収集条件で2回目のSPECT撮像を施行した。Acz投与後投影データを得るため、初回と2回目のSPECTデータ間の99mTcの減衰に対する補正係数である1.041を掛けて得られた2回目のSPECTデータから初回のSPECTデータを減じて、安静時およびAcz負荷後のデータを得、Rampフィルターを用いた逆投影により再構成し、その後バターワース(Butter-worth)フィルター(オーダー8,カットオフ0.26)処理を行なった。さらにChang法を用いて吸収補正を行った(補正係数:μ=0.09)後、体軸横断像を眼窩外耳道線と並行になるように再構成した。画素サイズ及びスライス厚みは、それぞれ4.5mm及び4.5mmであった。
【0071】
Acz投与後のmCBFを算定するため、大脳基底核を含む連続する2スライスを加算して基準スライス(スライス厚み:9.0mm)を作成した。この基準スライスの安静時およびAcz負荷後の平均SPECTカウントを灰白質、白質、脳室全てを含むROIから算出し、安静時mCBFとこれら2つの平均SPECTカウントからLassenの直線化補正アルゴリズム(α=2.59)を用いてAcz負荷後のmCBFを算出した。
【0072】
安静時およびAcz負荷後の99mTc−ECD
SPECT定性画像とそれぞれのmCBFを用いてラーセン(Lassen)の直線化補正アルゴリズム(α=2.59)により安静時およびAcz負荷後の99mTc−ECD SPECT定量画像を作成した。
【0073】
(2)解剖学的標準化:
rCBF(局所脳血流)算出のために、ウィンドウズ(登録商標)98上で動作するMATLAB(MathWorks社,マサチューセッツ州)ベースのSPM99を用い,安静時及びAcz投与後の脳血流SPECT定量画像に対し,安静時脳血流SPECT定性画像で設定した12のパラメータ(剛体、ズーム及びアファイン)の標準化アルゴリズムによる解剖学的標準化を行った。
【0074】
解剖学的に標準化した定量画像の適切なカラー表示のため、標準化を加える前に予め安静時及びAcz投与後の脳血流SPECT定量画像のピクセルの内90以上の値を有するピクセルはその値を全て90に置換する前処理を加えた。その後、上記と全く同一の手法で解剖学的標準化を施行した。
【0075】
(3)解剖学的標準化SPECT像の定量的表示:
前処理を加えた後に、これら画像の各スライスの隅に90の値を有する数個のピクセルを加えることにより、各スライスの有する最大値を90と全て同一にした後、10〜90を8段階に均等に分割した同一のカラーテーブルをこれら全てに適用し、カラー表示を行った。
【実施例3】
【0076】
3DSRTの解剖学的正確性の検証
(1)アルツハイマー病患者での検討:
表在皮質に対して設定した3DSRTの正確性を検討するため、8名(女性5名、男性3名、年齢範囲51〜85歳)の安静時SPECT定量画像を評価した。対象は、NINCDS/ARDRAの診断基準(Neurology 1984; 34; 939-944)により、”probable Alzheimer's disease”と診断された患者とした。解剖学的標準化済安静時SPECT定量画像上に3DSRTを重ね合わせた結果、一次感覚運動領域に対応する領域であるMCA中心動脈灌流域の血流が保持されている位置と、図2の部位3のROIの位置が正確に一致することを確認した。図4、図6および図7にその結果の一部(3名)を示す。また、図4の一部について、3DSRTを使用しない場合と使用した場合を対比した(図5)。なお、本明細書に添付の図面は、モノクロのため見にくいので、図4および図6から図18のSPECT画像(カラー)は別に参考図面として提出するので、これを参照されたい。
【0077】
(2)灰白質内の局所性病変を伴う患者での検討:
深部組織に対して設定した3DSRTの正確性を検討するため、7名(女性3名、男性4名、年齢範囲54〜80歳)の安静時SPECT定量画像を評価した。対象は、レンズ核又は視床(被殻梗塞3例、視床梗塞3例、CO中毒1例)に限局した病変を有する患者とした。解剖学的標準化済安静時SPECT定量画像上に3DSRTを重ね合わせた結果、病変部である低血流部位と3DSRTの対応するROIの位置が正確に一致することを確認した。図8から図10に結果の一部(3名)を示す。
【0078】
(3)結論
解剖学的標準化が適切に行われているか否か検討するうえで最も重要な灌流部位は、中大脳動脈の中心動脈灌流域である。この領域は多くのスライス上に存在するが全て小さく、些少な位置のズレがあってもrCBFの定量結果には致命的となる。こうした点から今回は、アルツハイマー病患者の解剖学的標準化済SPECT画像での一次感覚運動領域の位置を評価した。この部位は、アルツハイマー病の病期にかかわらず、血流が維持されていることは広く知られている(J.Nucl. Med. 1995; 36: 690-696、J. Nucl. Med. 1996; 37: 1159-1165、Brain imaging in Alzheimer's disease. Lippincott Williams & Wilkins; 1999: 67-93)。3DSRTにおける一次感覚運動野のROI位置と、標準化済脳血流SPECT画像(図4、図6および図7)上で特徴的に灌流が保持された領域が良く一致することから、表在部位での3DSRTの正確性を確認した。深部灰白質領域に限局して障害部位を有する患者においてもROI位置と標準化済脳血流SPECT画像上の血流低下部位は(図8から図10)、表在部位と同様の良好な一致を示し、3DSRTによる安静時の各ROIの血流値、「リージョナルCBF(rCBF)」の信頼性が深部、表在部位共に裏付けられた。
【実施例4】
【0079】
3DSRT法を用いた術前術後の脳血管予備能の評価
Aczに対する反応性を分析するため、「Acz投与後CBF/安静時CBF」を「Increment Ratio(IR)」と定義し、mCBFに対応するIRをmIR、rCBFに対応するIRをrIRとし、さらにセグメントを構成する各ROIのrCBFの加重平均から算出したセグメンタルCBFに対応するIRをセグメンタルIR(sIR)と定義した。Aczに対する正常反応のIR閾値には1.20を用いた。
【0080】
血行再建術(浅側頭動脈(STA)−MCA吻合術6名、頸動脈内膜切除術4名、頸動脈ステント留置術3名)を施行した13名(女性2名、男性11名、年齢範囲51〜70歳)をフォローアップした。
【0081】
下記表1に、臨床症状、MRI所見、磁気共鳴血管造影(MRA)所見のほか、MCAから灌流を受ける皮質領域全体(図2の2−6部位)の領域-加重平均であるmCBF及びmIR値について示す。
【0082】
【表1】

【0083】
一過性脳虚血発作(TIA)又は可逆性脳虚血性神経障害(RIND)を解析対象とし、明らかな梗塞巣を有する者は除外したが小窩状態(lacuna)は解析対象とした。10名(女性1名、男性9名、年齢範囲51〜70歳)に、局所性の一側性狭窄が認められた(一側性狭窄群)。残る3名(女性1名、男性2名、年齢範囲63〜70歳)には両側で狭窄が認められたが(両側性狭窄群)、この場合はMRA所見から病側を決定した。
【0084】
上記各患者について、術前の安静時およびAcz投与後のsCBFとsIRを術後データと比較した。一側性狭窄群(患者1−10)及び両側性狭窄群(患者11−13)のデータをそれぞれ表2から表5に示す。なお、以下の表において、Antは図2の部位1を、PreCは部位2を、Centは部位3を、Pariは部位4を、Angは部位5を、PoTeは部位6を、Postは部位7をそれぞれ示す。
【0085】
【表2】

【0086】
【表3】

【0087】
【表4】

【0088】
【表5】

【0089】
患者例
1.70歳男性患者(表1及び2の患者1):
右内頸動脈(ICA)に狭窄度90%の狭窄が偶然発見され、右頸動脈ステント留置術を受けた。図11から図14に、術前・術後条件下にみる本患者の安静時およびAcz投与後の標準化SPECT定量像を示す。表6には、術前・術後条件下で、同患者の中央動脈から灌流を受ける領域(図2の部位3)での28の連続的ROIにみる安静時およびAcz投与後rCBFデータをまとめた。
【0090】
【表6】

【0091】
2. 69歳男性患者(表1及び2の患者4):
左ICAの99%の狭窄のために左眼に一過性黒内障の症状が認められ、左頸動脈内膜切除術を受けた。術後、前述の症状は寛解した。図15から図18に、術前・術後条件下にみる本患者の安静時およびAcz投与後の標準化SPECT定量像を示す。
【0092】
MCA領域全体のmIR(表1)で比較すると、Acz反応性低下(IR<1.20)を術前では、一側性狭窄群(患者1−10)10名中8名(患者3−10)の病側、5名(患者4、6、8−10)の健側で認め、術後も反応性低下が持続したものはICA閉塞を有する2名(患者8、9)の病側のみであった。両側性狭窄群(患者11−13)3名では、術前に認められた両側の反応性低下は、術後には全て正常化した。
【0093】
一方、sIRで比較すると、一側性狭窄群においては、術前は病側では10名のうち患者1を除く9名、健側でも7名(患者3、4、6−10)の幾つかのセグメントにAcz反応性低下を認め、術後も3名(患者8−10)の病側、2名(8、10)の健側の幾つかのセグメントでAcz反応性低下は持続した(表2から表4)。両側性狭窄群では(表5)、3名全ての全部位で術前にAcz反応性低下が認められ、2名(患者12、13)の幾つかのセグメントでAcz反応性低下は持続した。
【0094】
rCBF及びrIRで比較すると、例えば患者1では、右の中心動脈灌流域の循環予備能の障害のより詳細な検討が可能であった(表6)。術前では11〜16番目のスライスのAcz反応性低下が明らかとなったが、安静時のrCBFは、健側がむしろ患側よりもわずかではあるが低値を示した。術後では、両側共にAcz反応性は著しく改善したが、安静時のrCBFは、やはり健側が患側よりも低値を示した。これらの所見は、3DSRTを重ね合わせたSPECT定量画像により、視覚的にも明瞭に確認することが可能であった(図11から図14)。
【0095】
3DSRTを重ね合わせたSPECT定量画像による視覚的評価と定量解析の併用により、循環予備能の客観的評価が容易となった。例えば患者4(表1及び3a)に示す如く、左大脳半球(図14および図15)での術前の広汎な低灌流及び循環予備能の低下と、左頸動脈内膜切除術後の著しい改善(図16ないし図17)がきわめて明瞭に示されている。
【0096】
血行再建術の有効性を評価するために、同じ灌流動脈を共有する血行力学的に関連した部位のrCBFの加重平均から算出したsCBFを主として用いた。脳動脈の灌流領域はその広がりや位置が異なっていることが知られており、sCBFによる検討は、循環予備能の評価において不適当ではないかと当初は考えられた。しかしながら、血管支配領域の位置と基準面の標準化は、脳循環状態の正確な比較には極めて重要であり、表3から表5に示した術前術後のフォローアップデータから見ても、sCBFは脳循環障害の客観的評価に有用である。mCBF値では分からない限局した領域での循環予備能を、sCBF及びsIRに基づいて評価することが可能であるが、更に必要があればrCBF及びrIR値の解析を加えることにより、患者1に示す如く、早期の限局した脳虚血をより正確に評価することが可能である。脳血液量を増加させる脳血管拡張が、脳灌流圧低下に対する自動調節能の最も早期の反応であることから、安静時血流は正常であるが、拡張能が低下している部位を薬剤負荷により検出することは非常に重要である。従って、安静時のrCBFのみで早期の脳虚血を評価する検討することはミスを招きやすく、不適切である。これに対し、従来はSPMによる統計解析用の単なる予備ステップとしか考えられていなかった解剖学的標準化済画像を、3DSRT法により解析すれば局所脳循環予備能に関する有用で直接的な定量情報を客観的に得ることが可能となった。
【0097】
従来、RVR法を行えば、安静時及びAcz負荷後のrCBF SPECT画像を短時間で非侵襲的に得ることは可能であった。しかしながらROIの形状、サイズ及び位置の微妙な変化に伴って得られるIR値にばらつきが生じるため、IR値による循環予備能の検討は当初の予想以上に困難であった。また、血行再建術前後での同一被験者における比較は、たとえ一人の被験者であっても異なる日時で得られたSPECT画像に同一のROIを設定することは不可能なため更に困難であった。
【0098】
本発明者は、RVR法ではSPECT撮像時の頭部の位置は不変であり、Acz負荷後のSPECT画像も安静時と同一の解剖学的位置座標を有しているため、SPMで安静時画像に適用したものと同じ移動パラメータで解剖学的標準化を行うことが可能であることに着眼し、安静時及びAcz負荷後の解剖学的標準化済画像に3DSRT法を適用することにより、術前・術後の循環予備能を客観的に評価することを可能とし、従来のROI設定では解決できなかった観察者間、被験者間および被験者内での変動を解消した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像化処理装置により臓器中の目的とする部位を他と区別して表示するための画像関連データ処理方法であって、
(1)標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定め、
(2)画像化処理条件に同調するよう、(1)で定めた区別されるべき領域の境界を決めて、領域境界データを取得し、
(3)観察すべき臓器を画像化処理して観察データを取得し、
(4)観察データを解剖学的標準化によりデータ変換して、標準化データとし、
(5)標準化データと、(2)で取得した領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する
ことを特徴とする画像関連データ処理方法。
【請求項2】
臓器を複数の画像で2次元的に表現するものである請求項第1項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項3】
臓器が脳である請求項第1項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項4】
標準臓器アトラスが、タライラッハの標準脳アトラスである請求項第1項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項5】
臓器中での区別されるべき領域が、血管支配領域である請求項第1項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項6】
解剖学的標準化が、統計的パラメトリックマッピング(SPM)により行われるものである請求項第1項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項7】
画像化を単光子放出コンピュータ断層撮影装置(SPECT)、陽電子放出断層撮影装置(PET)または磁気共鳴イメージング装置(MRI)で行う請求項第1項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項8】
複数の標準化画像のうち、目的とする部位が含まれる領域のみを表現する請求項第1項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項9】
画像化処理装置により臓器中の目的とする部位を他と区別して表示するための画像関連データ処理方法であって、
(1)標準臓器アトラスをもとに、臓器中で区別されるべき領域を定め、
(2)画像化処理条件に同調するよう、(1)で定めた区別されるべき領域の境界を決めて、領域境界データを取得し、
(3)観察すべき臓器を画像化処理して観察データを取得し、
(4)観察データを解剖学的標準化により標準データ変換するために使用される演算式に対する逆演算式を用いて、(2)で得た領域境界データを変換して、修正領域境界データとし
(5)観察データと、(4)で取得した修正領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する
ことを特徴とする画像関連データ処理方法。
【請求項10】
臓器を複数の画像で2次元的に表現するものである請求項第9項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項11】
臓器が脳である請求項第9項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項12】
標準臓器アトラスが、タライラッハの標準脳アトラスである請求項第9項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項13】
臓器中での区別されるべき領域が、血管支配領域である請求項第9項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項14】
解剖学的標準化が、統計的パラメトリックマッピング(SPM)により行われるものである請求項第9項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項15】
画像化を単光子放出コンピュータ断層撮影装置(SPECT)、陽電子放出断層撮影装置(PET)または磁気共鳴イメージング装置(MRI)で行う請求項第9項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項16】
複数の標準化画像のうち、目的とする部位が含まれる領域のみを表現する請求項第9項記載の画像関連データ処理方法。
【請求項17】
コンピュータに、下記手順(1)から(4)を順次実行させるためのプログラム。
(1)画像化処理と同調するように、標準臓器アトラスをもとに予め定められた臓器中で区別されるべき領域の領域境界データを作製、保存する。
(2)観察すべき臓器を画像化処理することにより観察データを取得、保存する。
(3)観察データを解剖学的標準化によりデータ変換し、標準化データとして保存する。
(4)標準化データと、(1)で取得した領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態をデータ表示する。
【請求項18】
コンピュータに、下記手順(1)から(4)を順次実行させるためのプログラム。
(1)画像化処理と同調するように、標準臓器アトラスをもとに予め定められた臓器中で区別されるべき領域の領域境界データを作製、保存する。
(2)観察すべき臓器を画像化処理することにより観察データを取得、保存する。
(3)観察データを解剖学的標準化により標準データ変換するために使用される演算に対する逆演算を用いて、(1)で得た領域境界データを変換して、修正領域境界データとして保存する。
(4)観察データと、(3)で取得した修正領域境界データとを組合せて処理し、臓器中の目的とする部位の状態を表示する。
【請求項19】
請求項第17項または第18項記載のプログラムを記録してなるコンピュータ読み込み可能な記録媒体。
【請求項20】
請求項第17項または第18項記載のプログラムを組み込んでなる画像化処理装置。
【請求項21】
単光子放出コンピュータ断層撮影装置(SPECT)、陽電子放出断層撮影装置(PET)または磁気共鳴イメージング装置(MRI)である請求項第20項記載の画像化処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2009−213907(P2009−213907A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121094(P2009−121094)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【分割の表示】特願2002−253479(P2002−253479)の分割
【原出願日】平成14年8月30日(2002.8.30)
【出願人】(000149837)富士フイルムRIファーマ株式会社 (54)
【Fターム(参考)】