説明

画素数変換方法、それを実行させるためのプログラム及び画素数変換装置

【課題】画質の劣化を抑えつつ、変換処理に要する時間を短縮して高速化を図る。
【解決手段】画素数変換装置1は、2値画像(原画像10)に含まれる変化点画素(輪郭点画素又は境界点画素)を検出する画素種判別部2と、変換倍率に応じて前記2値画像の主走査及び副走査方向の画素数を増減した画素数変換画像20を設定し、画素数変換画像20の画素のうち、原画像10上の変化点画素に対応する画素をマスク領域32に設定して変換マスク画像30を生成するマスク処理部3と、変換マスク画像30のマスク領域32に属する画素の濃度値を、投影法を用いた濃度算出処理により求めるとともに、誤差拡散法を用いた2値化処理により濃度値を2値化して階調値を得る第1の階調取得部4と、変換マスク画像30の非マスク領域33に属する画素の階調値を、その画素に対応する原画像10上の画素が有する階調値に設定する第2の階調取得部5とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された2値画像の画素数を指定された変換倍率に応じて変換する画素数変換方法等に関し、特に、ファクシミリ画像や新聞紙面画像等の複数の網点を用いて表現された網点画像の画素数変換に適した方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メディアデバイスの多様化、及びCTPや輪転機等の印刷機材の機能向上に伴い、文章画像や新聞画像等の網点画像を拡大・縮小するニーズが高まっている。画像の解像度変換に際しては、一般に補間処理が必要となり、これは、黒画素又は白画素の2階調で表現される2値画像の場合であっても同様である。補間処理には、論理和法、最近傍法、9分割法、投影法、距離反比例法等があり(例えば、非特許文献1参照)、これらの中でも、投影法による補間処理が変換後の画質劣化を抑え易いものとして知られている。
【0003】
ここで、投影法による補間処理の基本原理について、図16を参照しながら説明する。尚、図16は、原画像50に対して縮小方向の解像度変換処理(画素数を減少させる変換処理)を施す場合を例示したものである。同図では、変換後の画像(以下、適宜「変換画像」という)60の画素を太線で描いている。
【0004】
投影法は、変換画像60を原画像50上に投影し(重ね合わせ)、変換画像60の1画素(注目画素P')領域における原画像50の平均濃度値を求め、それを注目画素P'の濃度値IP'に置き換えるものである。この濃度値IP'は、図16に記載の演算式を用いて求めることができる。
【0005】
具体的には、変換画像60の注目画素P'と原画像50の各画素P0〜P3とが重なる領域の面積S0〜S3(例えば、面積S0は、変換画像60の注目画素P'と原画像50の画素P0とが重なる領域の面積に相当する)を求め、画素P0〜P3の各々において、面積S0〜S3と各画素P0〜P3の濃度値IP0〜IP3とを乗算する。そして、各画素P0〜P3での乗算値を加算して総和を得るとともに、それを面積S0〜S3の総和(変換画像60の注目画素P'の面積)で除算して平均濃度値IP'を求める。
【0006】
尚、網点画像の解像度変換処理の場合、求めた平均濃度値IP'を2値化し、注目画素を黒画素又は白画素のいずれかに振り分ける。
【0007】
こうした投影法を用いた解像度変換処理の一例として、例えば、特許文献1には、原画像の画素データ列を投影法に基づいて縮小変換(削減)する第1の縮小手段と、第1の縮小手段で削減した画素データ列を更に削減する第2の縮小手段と、第2の縮小手段で削減された画素データ列を濃度保存2値化処理(誤差拡散法を用いた2値化処理)により2値化する第1の2値化手段と、原画像に基づいて予め設定したパターンを検出する検出手段と、検出手段で得た検出結果を示すデータ列を削減する第3の縮小手段と、第3の縮小手段で削減された検出結果を示すデータ列に基づいて、第1の2値化手段で2値化するときの画素値と同様の画素値を単純2値化処理により2値化する第2の2値化手段と、検出手段でパターンを検出したときに第2の2値化手段で得た2値化結果を選択し、パターンを検出しないときに第1の2値化手段で得た2値化結果を選択する選択手段とを備えた画像処理装置が記載されている。
【0008】
また、特許文献2には、原画像の主走査方向の画像データを1ライン単位で格納するラインバッファと、ラインバッファに格納された画像データに対し、面積係数に応じた重み付けを行って注目画素の濃度を算出する主走査方向濃度演算部と、主走査方向濃度演算部で算出される各ラインの注目画素濃度を累積的に格納していくテンポラリバッファと、テンポラリバッファに格納された複数ライン分の注目画素濃度と次のラインの注目画素濃度とを加算する副走査方向濃度演算部と、注目画素濃度の総和に基づいて2値画像を生成する2値化部とを備えた解像度変換装置が記載されている。
【0009】
さらに、投影法以外の方法を利用した補間処理として、非特許文献2には、画像データの周期性に注目し、信号処理で使用されるフーリエ変換及び逆フーリエ変換等を利用して、画像データ周波数の周期を変換することによって解像度変換処理を行うことが示されている。
【0010】
具体的には、2値画像から多値画像に変換して離散フーリエ変換処理を行うとともに、離散フーリエ変換により得られたフーリエ画像から、周囲成分の切り取りと値の正規化処理を行う。その後、逆離散フーリエ変換処理を行うとともに、得られた多値画像データを2値化処理し、解像度変換後の2値画像を作成する。尚、2値化処理には、固定2値化、誤差拡散、ディザ法等を用いる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第2851724号公報
【特許文献2】特開2001−157040号公報
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】正嶋 博、他4名、「二値画像の各種拡大/縮小方式の性能評価及び処理速度改良方式」、情報処理学会論文誌 Sep.1985 Vol.26 No.5
【非特許文献2】田島 譲二、「モアレのないカラープルーフィングのための網点の重力的再配置法」、画像電子学会誌 第13巻第5号(2005)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、特許文献1、2に記載の変換方法では、原画像から変換画像への変換に際し、1ページ分の画像データに含まれる全ての画素を対象として、投影法を用いた濃度算出処理を実行する必要がある。
【0014】
その一方で、投影法においては、1つの注目画素P'の濃度値を求めるにあたり、図16に示す場合であれば、注目画素P'と重なる4つの画素P0〜P3の座標を求めたり、4つの重なり領域の面積S0〜S3を求めるなどの演算処理が必要となるため、演算量が多くなり易い。特に、この際の演算量は、注目画素P'と重なる原画像画素の数が増えるほど増加するため、縮小倍率によっては、膨大な量の演算処理が必要になり、処理速度が遅くなるという問題がある。
【0015】
また、特許文献1、2に記載の変換方法は、縮小倍率での解像度変換処理を対象とするものであり、拡大倍率の解像度変換処理や、主走査及び副走査方向の各々に別々の縮小倍率、拡大倍率が割り当てられた場合に対応できない欠点がある。
【0016】
さらに、非特許文献2に記載の解像度変換処理は、周期値の変換や黒画素の割合等の情報に基づいた処理方式であるため、黒画素濃度及び画素位置等を維持したまま、解像度変換することができないという問題がある。加えて、この処理方法では、2次元離散フーリエ変換及び逆2次元離散フーリエ変換を用いるため、画像処理の演算量が多大となり、処理速度が遅くなるという問題がある。
【0017】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、画質の劣化を抑えつつ、変換処理に要する時間を短縮して高速化を図ることが可能な画素数変換方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するため、本発明は、入力された2値画像の画素数を指定された変換倍率に応じて変換する画素数変換方法であって、前記2値画像に含まれる変化点画素を検出する第1のステップと、前記変換倍率に応じて前記2値画像の主走査及び副走査方向の画素数を増減した画素数変換画像を設定し、該画素数変換画像の画素のうち、前記2値画像上の変化点画素に対応する画素をマスク領域に設定して変換マスク画像を生成する第2のステップと、前記変換マスク画像のマスク領域に属する画素の濃度値を、補間演算を用いた濃度算出処理により求めるとともに、該求めた濃度値を2値化して階調値を得る第3のステップと、前記変換マスク画像の非マスク領域に属する画素の階調値を、その画素に対応する前記2値画像上の画素が有する階調値に設定する第4のステップとを備えることを特徴とする。
【0019】
そして、本発明によれば、変換後の画像の画質に与える影響が大きい変化点画素に対応する画素については、補間演算を用いた濃度算出処理を経て階調値を取得し、変換後の画像の画質に与える影響が少ない非変化点画素に対応する画素については、入力された2値画像上での階調値を引き継ぐ単純な処理で階調値を得るため、画質の劣化を抑えつつ、変換処理の高速化を図ることが可能になる。
【0020】
上記画素数変換方法において、前記第2のステップで、前記画素数変換画像上の注目画素に対応する前記2値画像上の画素を求め、その画素が前記変化点画素に該当するか否かに応じて前記注目画素をマスク領域に設定するか否かを決定することができる。これによれば、縮小方向及び拡大方向のいずれの変換処理であっても、適切に変換マスク画像を作成することが可能になる。
【0021】
上記画素数変換方法において、前記画素数変換画像上の注目画素の座標と前記変換倍率とを用いて、前記注目画素に対応する2値画像上の画素の座標を求めることができる。
【0022】
上記画素数変換方法において、前記補間演算を用いた濃度算出処理を、投影法を用いた濃度算出処理とすることができる。
【0023】
上記画素数変換方法において、前記第3のステップで、誤差拡散法を用いた2値化処理により前記濃度値を2値化することができる。この場合、変化点画素に対応する画素に限って、誤差拡散法を用いた2値化処理を行うことになるため、誤差が分散される領域を変化点画素領域の範囲内に制限することができ、誤差拡散の影響により非変化点画素領域にノイズが発生するのを防止することが可能になる。
【0024】
上記画素数変換方法において、前記変化点画素を、網点の周縁部に位置して該網点の輪郭を構成する輪郭点画素、又は該網点と該網点以外の部分との境界を構成する境界点画素とすることができる。
【0025】
また、本発明は、入力された2値画像の画素数を指定された変換倍率に応じて変換する画素数変換処理を実行するためのプログラムであって、上記いずれかに記載の画素数変換方法を実行するためのものであることを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明は、入力された2値画像の画素数を指定された変換倍率に応じて変換する画素数変換装置であって、前記2値画像に含まれる変化点画素を検出する画素種判別部と、前記変換倍率に応じて前記2値画像の主走査及び副走査方向の画素数を増減した画素数変換画像を設定し、該画素数変換画像の画素のうち、前記2値画像上の変化点画素に対応する画素をマスク領域に設定して変換マスク画像を生成するマスク処理部と、前記変換マスク画像のマスク領域に属する画素の濃度値を、補間演算を用いた濃度算出処理により求めるとともに、該求めた濃度値を2値化して階調値を得る第1の階調取得部と、前記変換マスク画像の非マスク領域に属する画素の階調値を、その画素に対応する前記2値画像上の画素が有する階調値に設定する第2の階調取得部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
以上のように、本発明によれば、画質の劣化を抑えつつ、変換処理に要する時間を短縮して高速化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明にかかる画素数変換装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】輪郭点画素及び境界点画素の説明図である。
【図3】原画像、輪郭点画素領域及び境界点画素領域の一例を示す図である。
【図4】原画像及び変換マスク画像の一例を示す図である。
【図5】マスク処理の説明図である。
【図6】原画像と変換画像の画素配列を示す図であって、拡大方向の変換処理を行う場合の配列図である。
【図7】画素数変換画像の画素と原画像の画素との関係を示す図である。
【図8】画素数変換画像の画素と原画像の画素との関係を示す図である。
【図9】画素数変換画像の画素と原画像の画素との関係を示す図である。
【図10】画素数変換画像の画素と原画像の画素との関係を示す図である。
【図11】原画像と変換画像の画素配列を示す図であって、縮小方向の変換処理を行う場合の配列図である。
【図12】画素数変換画像の画素と原画像の画素との関係を示す図である。
【図13】画素数変換画像の画素と原画像の画素との関係を示す図である。
【図14】変換マスク画像の作成手順を示すフローチャートである。
【図15】階調値の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】投影法による補間処理の基本原理の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明にかかる画素数変換装置の一実施の形態を示すブロック図であり、この画素数変換装置(以下、「変換装置」という)1は、入力された2値画像に含まれる変化点画素を検出する画素種判別部2と、変化点画素に該当する画素をマスキングして変換マスク画像を生成するマスク処理部3と、変換マスク画像のマスク領域に属する画素の階調値を取得する第1の階調取得部4と、変換マスク画像の非マスク領域に属する画素の階調値を取得する第2の階調取得部5と、第1及び第2の階調取得部4、5の出力を合成して1ページ分の変換画像データを得る合成処理部6とから構成される。
【0031】
尚、上記各種の処理部2〜6は、必ずしもハードウェアによって構成される必要はなく、その一部又は全部がソフトウェア(プログラム)によって構成されてもよい。
【0032】
また、図中のメモリ7は、変換装置1で処理すべき画像データを記憶したり、上記の処理部2〜6で処理された処理値や画像データを記憶するための記憶媒体である。メモリ7には、変換装置1で処理すべき画像データとして、各画素のデータ値が2値階調値(例えば、黒画素の場合に階調値=1、白画素の場合に階調値=0)で表された2値画像データが記憶される。
【0033】
次に、上記構成を有する変換装置1の動作について、図1〜図15を参照しながら説明する。ここでは、画素種判別部2、マスク処理部3、第1の階調取得部4及び第2の階調取得部5の個々の動作を説明し、その後に、変換装置1の全体的な動作を説明する。
【0034】
先ず、画素種判別部2の動作について、図1〜図3を参照しながら説明する。
【0035】
画素種判別部2では、1ページ分の2値画像(以下、適宜「原画像」という)に含まれる変化点画素を検出し、原画像中の画素を変化点画素と非変化点画素に分類する。ここで、変化点画素には、網点の輪郭を構成する輪郭点画素(黒画素)と、網点と原紙(網点以外の部分)との境界を構成する境界点画素(白画素)とがある。
【0036】
輪郭点画素の検出に際しては、図2(a)に示すように、原画像中の任意の黒画素を注目画素とし、例えば、その注目画素と、注目画素に隣接する8画素とからなる範囲を参照する。そして、注目画素の周辺に位置する8画素中に1つでも白画素があれば、その注目画素を輪郭点として検出する。また、境界点画素の検出に際しては、図2(b)に示すように、原画像中の任意の白画素を注目画素とし、隣接する8画素中に1つでも黒画素があれば、その注目画素を境界点画素として検出する。
【0037】
尚、変化点画素の検出にあたり、参照する画素の数は、8画素に限られるものではなく、注目画素の上下左右に隣接する4画素を参照するなど、8画素以外の画素数であってもよい。
【0038】
これらの処理により、図3に示すように、原画像10上の網点HD(図3(a))に対して、網点HDの周縁HDEに沿って輪郭点画素領域11が検出されるとともに(図3(b))、網点HDを囲むようにして境界点画素領域12が検出される(図3(c))。
【0039】
一方、非変化点画素の検出は、上記の輪郭点画素領域11及び境界点画素領域12の検出結果を用いて行われ、輪郭点画素領域11の内側に位置する内部点画素領域13(図3(b)参照)、及び境界点画素領域12の外側に位置する外部点画素領域14(図3(c)参照)に属する画素が非変化点画素として検出される。
【0040】
次に、マスク処理部3の動作について、図4、図5を参照しながら説明する。
【0041】
マスク処理部3では、図4に示すように、検出された輪郭点画素領域11及び境界点画素領域12からなる変化点画素領域15に対し、マスク処理を施して変換マスク画像30を作成する。
【0042】
変換マスク画像30の作成にあたっては、先ず、図4(b)に示すように、指定された変換倍率に基づき、変換倍率に応じた画素数の画素数変換画像20を設定する。例えば、原画像10の画素数が16×16画素であり、指定された変換倍率が10/16(縮小変換)であれば、10×10画素の画素数変換画像20を設定する。
【0043】
次いで、画素数変換画像20上の任意の1画素を注目画素P'として選択し、下記の式1、2により、注目画素P'に対応する原画像10上の画素の座標を求める。
【0044】
【数1】

【0045】
ここで、式1、2の「x」、「y」は、原画像10の画素の座標であり、「x'」、「y'」は、画素数変換画像20の注目画素P'の座標である。また、「L」、「L'」は、各々、原画像10の主走査方向の画素数、画素数変換画像20の主走査方向の画素数であり、「H」、「H'」は、各々、原画像10の副走査方向の画素数、画素数変換画像20の副走査方向の画素数である。尚、L'/Lは主走査方向の変換倍率に相当し、H'/Hは副走査方向の変換倍率に相当する。
【0046】
次に、図5(a)に示すように、画素数変換画像20の注目画素P'に対応する原画像10上の画素21を参照し、その画素21が変化点画素として検出されたものであるか否かを判別する。その結果、変化点画素に該当するものであれば、注目画素P'をマスキングし、逆に、変化点画素として検出されたものでなく、非変化点画素に該当するものであれば、注目画素P'をマスキングしない。
【0047】
その後、画素数変換画像20中の他の画素に対しても、上記の処理を実行し、画素数変換画像20上の全ての画素について、順次、マスキングするか否かを定める。これにより、図4(c)に示すように、変換後の画素数を基準にマスク領域32が設定された変換マスク画像30が作成される。
【0048】
尚、拡大方向の変換処理の場合も、上記と同様、画素数変換画像20上の注目画素P'に対応する原画像10上の画素21を求め、その画素21が変化点画素に該当するか否かに応じて、注目画素P'をマスク領域32に設定するか否かを決定する(図5(b)参照)。
【0049】
このように、上記のマスク処理では、画素数変換画像20の画素から、それに対応する原画像10の画素を求めるため、縮小方向及び拡大方向のいずれの変換処理であっても、画素数変換画像20上の全ての画素について、マスク領域32に設定するか否かを定めることができ、適切に変換マスク画像30を作成することが可能である。
【0050】
次に、第1の階調取得部4の動作について、図4、図6〜図12を参照しながら説明する。
【0051】
第1の階調取得部4は、変換マスク画像30上のマスク領域32(図4(c)参照)を対象とし、投影法を用いた濃度算出処理を行って濃度値を求めるとともに、求めた濃度値に誤差拡散法による2値化処理を行って階調値を得る。
【0052】
第1の階調取得部4では、変換マスク画像30のマスク領域32に属する画素のうちの1つを注目画素P'として設定し、以下のようにして、注目画素P'の濃度値IP'を求める。
【0053】
ここでは、先ず、画素数3×3の原画像10を画素数5×5の画像に変換する(指定される変換倍率:5÷3=1.666…)場合を例にとり、拡大方向の画素数変換を行う際の濃度値の算出方法を説明する。
【0054】
濃度値の算出にあたっては、図16に示した投影法の場合と同様、変換マスク画像30を原画像10上に投影し、変換マスク画像30上でマスク領域32に属する任意の1画素を注目画素P'として設定する。そして、注目画素P'の領域内における原画像10の平均濃度値を求め、それを注目画素P'の濃度値IP'として定める。
【0055】
図6は、3×3画素の原画像と5×5画素の変換画像との画素配列を示す模式図であるが、同図から分かるように、拡大方向の画素数変換を行う場合、画素数が増加するため、変換マスク画像30の1画素分の面積は、原画像10の1画素分の面積より小さくなる。
【0056】
そのため、変換マスク画像30の注目画素P'と原画像10の画素との関係で生じる状態としては、投影した原画像10中での注目画素P'の位置により、例えば、(a)注目画素P'の全体が原画像10の1画素分の領域内に含まれる状態(図7参照)、(b)副走査方向において、注目画素P'が原画像10の1画素分の領域内に含まれる一方で、主走査方向では、注目画素P'が原画像10の隣接する2画素分の領域と交わる状態(図8参照)、(c)主走査方向において、注目画素P'が原画像10の1画素分の領域内に含まれる一方で、副走査方向では、注目画素P'が原画像10の隣接する2画素分の領域と交わる状態(図9参照)、(d)注目画素P'が原画像10の4画素(2×2画素)分の領域と交わる状態(図10参照)の4種類が想定される。以下、各々の状態について、注目画素P'の濃度値IP'の算出方法について説明する。
【0057】
(a).注目画素P'の全体が原画像10の1画素分の領域内に含まれる場合(図7)
この場合は、投影法を用いた濃度算出処理は行わず、注目画素P'(x',y')を含む原画像10の画素P(x,y)の階調値を参照する。尚、(x',y')は、変換マスク画像30上での座標であり、(x,y)は、原画像10上での座標である。
【0058】
そして、その画素P(x,y)の階調値を、そのまま注目画素P'(x',y')の階調値に設定する。このため、対応する原画像10上の画素P(x,y)が黒画素(階調値=1)であれば、注目画素P'(x',y')の階調値を1として黒画素に設定し、逆に、原画像10上の画素P(x,y)が白画素(階調値=0)であれば、注目画素P'(x',y')の階調値を0として白画素に設定する。
【0059】
(b).副走査方向において、注目画素P'が原画像10の1画素分の領域内に含まれる一方で、主走査方向では、注目画素P'が原画像10の隣接する2画素分の領域と交わる場合(図8)
注目画素P'(x',y')と原画像10の画素P(x,y)とが重なる領域の面積をS(0,0)、注目画素P'(x',y')と原画像10の画素P(x+1,y)とが重なる領域の面積をS(1,0)、画素P(x+1,y)の濃度値をIP(x+1,y)とすると、この場合の注目画素P'(x',y')の濃度値IP'(x',y')は、式3により求められる。尚、式3の右辺は、S(0,0)+S(1,0)を分母とする分数になるが、S(0,0)+S(1,0)=1(注目画素P'の1画素分)であるため、記載を省略している。
【0060】
【数2】

【0061】
(c).主走査方向において、注目画素P'が原画像10の1画素分の領域内に含まれる一方で、副走査方向では、注目画素P'が原画像10の隣接する2画素分の領域と交わる場合(図9)
この場合、注目画素P'(x',y')の濃度値IP'(x',y')は、下記の式4により求められる。ここで、式4のS(0,1)は、注目画素P'(x',y')と原画像10の画素P(x,y+1)とが重なる領域の面積であり、IP(x,y+1)は、画素P(x,y+1)の濃度値である。また、右辺の分母(S(0,0)+S(0,1))は、式3の場合と同様、1(注目画素P'の1画素分)となるため、記載を省略している。以下、他の式についても同様とする。
【0062】
【数3】

【0063】
(d).注目画素P'が原画像10の4画素(2×2画素)分の領域と交わる場合(図10)
この場合、注目画素P'(x',y')の濃度値IP'(x',y')は、下記の式5により求められる。ここで、式5のS(1,1)は、注目画素P'(x',y')と原画像10の画素P(x+1,y+1)とが重なる領域の面積であり、IP(x+1,y+1)は、画素P(x+1,y+1)の濃度値である。
【0064】
【数4】

【0065】
次に、画素数5×5の原画像10を画素数3×3の画像に変換する(指定される変換倍率:3÷5=0.6)場合を例にとって、縮小方向の画素数変換を行う際の濃度値の導出方法を説明する。
【0066】
図11は、5×5画素の原画像と3×3画素の変換画像との画素配列を示す模式図であるが、同図から分かるように、縮小方向の画素数変換を行う場合、画素数が減少するため、変換マスク画像30の1画素分の面積は、原画像10の1画素分の面積より大きくなる。
【0067】
そのため、変換マスク画像30の注目画素P'と原画像10の画素との関係で生じる状態としては、投影した原画像10中での注目画素P'の位置により、例えば、(e)注目画素P'が原画像10の4画素(2×2画素)分の領域と交わる状態(図12参照)、(f)注目画素P'が原画像10の9画素(3×3画素)分の領域と交わる状態(図13参照)の2種類が想定される。以下、各々の状態について、注目画素P'の濃度値IP'の導出方法について説明する。
【0068】
(e).注目画素P'が原画像10の4画素(2×2画素)分の領域と交わる場合(図12)
この場合の注目画素P'と原画像10の画素との関係は、拡大方向の画素数変換の(d)の場合と同様であるため、注目画素P'(x',y')の濃度値IP'(x',y')は、上記の式5により求められる。
【0069】
(f).注目画素P'が原画像10の9画素(3×3画素)分の領域と交わる場合(図13)
この場合、注目画素P'(x',y')の濃度値IP'(x',y')は、下記の式6により求められる。ここで、式6のS(2,0)、S(2,1)、S(0,2)、S(1,2)、S(2,2)は、各々、原画像10の画素P(x+2,y)、P(x+2,y+1)、P(x,y+2)、P(x+1,y+2)、P(x+2,y+2)との重なり領域の面積である。また、IP(x+2,y)、IP(x+2,y+1)、IP(x,y+2)、IP(x+1,y+2)、IP(x+2,y+2)は、画素P(x+2,y)、P(x+2,y+1)、P(x,y+2)、P(x+1,y+2)、P(x+2,y+2)の濃度値である。
【0070】
【数5】

【0071】
上記のようにして、注目画素P'(x',y')の濃度値(小数点以下の数値を有する多値)を求めた後は、誤差拡散法を用いた2値化処理により注目画素P'(x',y')の階調値(1又は0の値)を求め、黒画素(階調値=1)、白画素(階調値=0)への振り分けを行う。
【0072】
次に、第2の階調取得部5の動作について、図4を参照しながら説明する。
【0073】
第2の階調取得部5は、変換マスク画像30上のマスク領域32以外の領域(非マスク領域:図4(c)参照)33を対象として単純倍率変換処理を行う。
【0074】
単純倍率変換処理にあたっては、先ず、変換マスク画像30上の非マスク領域33に属する画素のうちの1つを注目画素P'として設定し、下記の式7、8により、その注目画素P'に対応する原画像10上の画素の座標を求める。
【0075】
【数6】

【0076】
ここで、式7、8の「i」、「j」は、原画像10の画素の座標であり、「i'」、「j'」は、変換マスク画像30の注目画素P'の座標である。また、「L」、「L'」は、各々、原画像10の主走査方向の画素数、変換マスク画像30の主走査方向の画素数であり、「H」、「H'」は、各々、原画像10の副走査方向の画素数、変換マスク画像30の副走査方向の画素数である。
【0077】
次いで、変換マスク画像30の注目画素P'(i',j')に対応する原画像10上の画素P(i,j)の階調値を参照し、その画素P(i,j)の階調値を、そのまま注目画素P'(i',j')の階調値に設定する。このため、対応する原画像10上の画素P(i,j)が黒画素(階調値=1)であれば、注目画素P'(i',j')の階調値を1として黒画素に設定し、逆に、原画像10上の画素P(i,j)が白画素(階調値=0)であれば、注目画素P'(i',j')の階調値を0として白画素に設定する。
【0078】
次に、変換装置1の全体的な動作について、図14、15を中心に参照しながら説明する。
【0079】
先ず、画素種判別部2において、1ページ分の2値画像(原画像10)に含まれる変化点画素を検出し、変化点画素と非変化点画素を判別する。次いで、マスク処理部3において、指定された変換倍率に応じた画素数変換画像20を設定するとともに、画素数変換画像20中の任意の1画素を注目画素として定める。
【0080】
次に、図14に示すように、前述の式1、2を用い、画素数変換画像20上の注目画素に対応する原画像10の画素の座標を求め(ステップS1)、その後、求めた座標の画素が変化点画素(輪郭点画素又は境界点画素)に該当するか否かを判別する(ステップS2、3)。その結果、対応する原画像10の画素が変化点画素に該当すれば、画素数変換画像20上の注目画素をマスク領域32(図4参照)に設定し(ステップS4)、変化点画素に該当しなければ、注目画素を非マスク領域33に設定する。
【0081】
以後、画素数変換画像20上の残りの画素についても同様の処理を行い(ステップ5)、変換マスク画像30(図4参照)を作成する。
【0082】
変換マスク画像30の作成が完了すると、図15に示すように、変換マスク画像30をラスタスキャンし(ステップS11)、スキャンした画素(注目画素)がマスク領域32に属する画素であるか否かを判別する(ステップS12)。
【0083】
その結果、注目画素がマスク領域32に属する画素である場合には(ステップS12:Y)、第1の階調取得部4において、投影法を用いた濃度算出処理により濃度値を求める。このとき、画素数を増加させる拡大方向の変換処理であれば、式3〜式5の演算により濃度値を求め(ステップ14)、逆に、画素数を減少させる縮小方向の変換処理であれば、式5及び式6の演算により濃度値を求める(ステップS15)。
【0084】
次いで、誤差拡散法を用いた2値化処理により濃度値を2値化して階調値を取得するとともに(ステップS16)、処理結果をメモリ7に書き込む(ステップS17)。
【0085】
これらに対し、注目画素が非マスク領域33に属する画素である場合には(ステップS12:N)、第2の階調取得部5において、式7、8を用い、注目画素に対応する原画像10上の画素の座標を求める。そして、求めた画素の階調値を参照して、それを注目画素の階調値に設定するとともに(ステップS18)、処理結果をメモリ7に書き込む(ステップS17)。
【0086】
以後、変換マスク画像30上の残りの画素についても、ステップS11〜S18の処理を実行し(ステップS19)、全ての画素の階調値を取得する。
【0087】
最後に、合成処理部6において、第1の階調取得部4の処理結果と第2の階調取得部5の処理結果とを合成し、変換画像の全体を完成させる。
【0088】
以上のように、本実施の形態によれば、変換画像の画素の階調値を求めるにあたり、変換後の画像の画質に与える影響が少ない非変化点画素に対応する画素については、原画像10上での階調値を引き継ぐ単純な処理で階調値を得るため、計算量の多い演算処理を経ることがなく、変換処理に要する時間を短縮することが可能になる。
【0089】
その一方で、変換後の画像の画質に与える影響が大きい変化点画素に対応する画素については、投影法を用いた濃度算出処理を経て階調値を得るため、画質の劣化(細線の切れ、白抜き画素の潰れ、モアレ等の発生)を抑えることができる。
【0090】
このように、本実施の形態では、原画像10の画素を変化点画素と非変化点画素とに分類し、各々の画素種の特性に合わせて階調値の取得方法を使い分けるため、画質の劣化を抑えながら変換処理の高速化を図ることが可能になる。
【0091】
また、本実施の形態によれば、変換マスク画像30の作成に際し、画素数変換画像20上の注目画素P'に対応する原画像10上の画素21を求め、その画素21が変化点画素に該当するか否かに応じて、注目画素P'をマスク領域32に設定するか否かを決定するため、縮小方向及び拡大方向のいずれの変換処理であっても、適切に変換マスク画像30を作成することができる。
【0092】
さらに、本実施の形態によれば、変化点画素に対応する画素に限って、誤差拡散法を用いた2値化処理を行うため、誤差拡散に起因して非変化点画素領域にノイズが発生するのを防止することができる。すなわち、誤差拡散は、注目画素の周辺に位置する複数の画素に誤差を分散するものであるため、誤差拡散法を用いた2値化処理の適用範囲を変化点画素に対応する画素に限った場合には、誤差が分散される領域を変化点画素領域15(網点の周辺部分)及びその近傍領域に制限することができる。このため、2値化処理に伴う誤差の影響を受けて、非変化点画素領域(網点の中央部分であって、黒画素群となる領域、又は、原紙部分であって、白画素群となる領域)に属する画素の階調値が不意に反転し、ノイズとなるのを防止することができる。
【0093】
尚、上記実施の形態においては、第1の階調取得部4で実行する濃度算出処理として、投影法を用いた算出処理を例示したが、他の補間演算を用いた濃度算出処理によって濃度値を算出するようにしてもよい。
【0094】
また、上記実施の形態においては、変化点画素に対応する画素の階調値を取得した後に、非変化点画素に対応する画素の階調値を取得するが、これらの処理は、逆の順序で行ってもよく、さらには、それらを併行して実行するようにしてもよい。
【0095】
さらに、上記実施の形態においては、網点HDが黒画素群から構成されるとともに、原紙部分が白画素群から構成される場合を例示したが、本発明は、黒画素群の原紙上に白画素群からなる網点HDが配置される網点画像に対しても適用することが可能である。
【符号の説明】
【0096】
1 画素数変換装置
2 画素種判別部
3 マスク処理部
4 第1の階調取得部
5 第2の階調取得部
6 合成処理部
7 メモリ
10 原画像
11 輪郭点画素領域
12 境界点画素領域
13 内部点画素領域
14 外部点画素領域
15 変化点画素領域
20 画素数変換画像
21 注目画素に対応する原画像の画素
32 マスク領域
33 非マスク領域
HD 網点
HDE 網点の周縁
P 原画像上の画素
P' 注目画素
S 注目画素と原画像の画素とが重なる領域の面積

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された2値画像の画素数を指定された変換倍率に応じて変換する画素数変換方法であって、
前記2値画像に含まれる変化点画素を検出する第1のステップと、
前記変換倍率に応じて前記2値画像の主走査及び副走査方向の画素数を増減した画素数変換画像を設定し、該画素数変換画像の画素のうち、前記2値画像上の変化点画素に対応する画素をマスク領域に設定して変換マスク画像を生成する第2のステップと、
前記変換マスク画像のマスク領域に属する画素の濃度値を、補間演算を用いた濃度算出処理により求めるとともに、該求めた濃度値を2値化して階調値を得る第3のステップと、
前記変換マスク画像の非マスク領域に属する画素の階調値を、その画素に対応する前記2値画像上の画素が有する階調値に設定する第4のステップとを備えることを特徴とする画素数変換方法。
【請求項2】
前記第2のステップにおいて、前記画素数変換画像上の注目画素に対応する前記2値画像上の画素を求め、その画素が前記変化点画素に該当するか否かに応じて前記注目画素をマスク領域に設定するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の画素数変換方法。
【請求項3】
前記画素数変換画像上の注目画素の座標と前記変換倍率とを用いて、前記注目画素に対応する2値画像上の画素の座標を求めることを特徴とする請求項2に記載の画素数変換方法。
【請求項4】
前記補間演算を用いた濃度算出処理が、投影法を用いた濃度算出処理であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の画素数変換方法。
【請求項5】
前記第3のステップにおいて、誤差拡散法を用いた2値化処理により前記濃度値を2値化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画素数変換方法。
【請求項6】
前記変化点画素が、網点の周縁部に位置して該網点の輪郭を構成する輪郭点画素、又は該網点と該網点以外の部分との境界を構成する境界点画素であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画素数変換方法。
【請求項7】
入力された2値画像の画素数を指定された変換倍率に応じて変換する画素数変換処理を実行するためのプログラムであって、
請求項1乃至6のいずれかに記載の画素数変換方法を実行するためのものであることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
入力された2値画像の画素数を指定された変換倍率に応じて変換する画素数変換装置であって、
前記2値画像に含まれる変化点画素を検出する画素種判別部と、
前記変換倍率に応じて前記2値画像の主走査及び副走査方向の画素数を増減した画素数変換画像を設定し、該画素数変換画像の画素のうち、前記2値画像上の変化点画素に対応する画素をマスク領域に設定して変換マスク画像を生成するマスク処理部と、
前記変換マスク画像のマスク領域に属する画素の濃度値を、補間演算を用いた濃度算出処理により求めるとともに、該求めた濃度値を2値化して階調値を得る第1の階調取得部と、
前記変換マスク画像の非マスク領域に属する画素の階調値を、その画素に対応する前記2値画像上の画素が有する階調値に設定する第2の階調取得部とを備えることを特徴とする画素数変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−101270(P2011−101270A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255716(P2009−255716)
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【出願人】(303013763)NECエンジニアリング株式会社 (651)
【Fターム(参考)】