説明

番組出力システム、サーバ装置、番組出力方法、およびプログラム

【課題】従来、一定範囲内の映像の品質の制約のもと、配信される複数の番組の映像品質を調整して、複数の番組を配信することができないという課題があった。
【解決手段】視聴者が視聴した番組の番組属性や、視聴者の視聴姿勢を含む視聴傾向情報を格納しており、一のユーザが視聴要求した番組に対応する視聴傾向情報と、他のユーザが視聴する可能性のある1以上の視聴要求予測番組に対応する視聴傾向情報を用いて、品質制約情報に従って、受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定し、番組識別情報と、決定した品質情報を含む番組の配信要求を、番組配信サーバ装置に送信するサーバ装置を有する番組出力システムにより、配信される複数の番組についての一定範囲内の映像の品質の制約のもと、複数人の視聴者に、それぞれ配信される複数の番組の映像品質を調整して、複数の番組を配信することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組等を配信し、出力する番組出力システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの番組等の視聴形態を考慮した映像品質制御手法の提案がある(非特許文献1参照)。本映像品質制御手法では、小規模ベストエフォートネットワークにおける映像配信サービスを対象に、ユーザの視聴形態(ザッピング/ながら見/視聴に専念など)に応じて、配信される映像の品質を制御する。本手法では、他の作業を行っているときには映像の品質は低くても問題はないという考え方に基づき、映像の画面を注視していないときの映像フレームレートを非常に小さなものとし、注視したときにのみ高品質な映像を配信する手法を採用している。その結果、視聴に専念していないときにも多くの帯域を消費する無駄な映像配信トラフィックが減少し、視聴要求の統計効果とともに、限られた小規模の帯域を有効に利用することが可能になる。
【0003】
また、ストリーミング制約の変更に基づいて、動的に品質を調整する以下の技術がある(特許文献1参照)。つまり、本技術は、ストリーミング制約の変更に基づくデジタル媒体の動的品質調整の方法である。まず、デジタル媒体サーバは、一組のストリーミング制約に従ってデジタル媒体ストリームを要求しているクライアントに送る。そして、クライアントは、制御ネットワークを通じてデジタル媒体サーバに要求を送り、特定種類の情報をそれ以上望まないことを示す。この信号の受信に応答して、ビデオサーバは、信号を発しているクライアントへのその特定種類の情報の送信を中止する。そして、その結果、ストリーミング制約が緩和される。視聴者が特定種類の情報を望まないという信号を発する場合、その特定種類の情報はそのクライアントには送信されず、それにより映像ストリーミングサービス上のストリーミング制約が低減され、信号を発しているクライアントに以前に割当てられていたバンド幅の解放された部分を使用する任意のクライアントに対して、品質を改善したデジタル媒体情報を送ることができる。
【0004】
また、関連する技術として、ユーザのテレビ視聴時の行動を撮影した映像から、個人的選好に関する情報を自動的に獲得するシステムがある(非特許文献2)。本システムでは、あらかじめ用意された興味区間の分かっている撮影映像から、興味の有無時におけるユーザの顔の変化のパターンを学習した、隠れマルコフモデルを用いて、ユーザが興味を持ってテレビを視聴した区間の推定を行う興味区間推定法を採用する。
【0005】
また、関連する技術として、ビデオストリームを受信する者に対して、バンド幅を分け合う技術がある(非特許文献3)。
【0006】
さらに、本発明の背景として、以下の背景がある。つまり、例えば、サーバ型放送の普及などにより、家族各人が自分の嗜好に合った映像ストリームを好きなタイミングで受信することが可能になると、複数の映像ストリームの受信が要求される一方で、家庭までのラストマイルの通信帯域は有限であるため、家族各人が映像ストリームの受信をする際に、利用可能な通信帯域を考慮した映像品質の調停が必要となる。
【特許文献1】特表2004−507958号公報(第1頁、第1図等)
【非特許文献1】加藤由花、他1名、「ユーザの視聴形態を考慮した映像品質制御手法の提案」、電子情報通信学会、信学技報 CQ2003-37, 2003
【非特許文献2】山本 誠、他2名、「個人的選好獲得のためのテレビ視聴時における興味区間の推定」、画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2006)、2006年7月
【非特許文献3】P. Mehra, C,他2名、「Receiver-driven bandwidth sharing for TCP and its application to video streaming」,IEEE Transactions on Multimedia,2005
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の従来システムや方法においては、配信される複数の番組についての一定範囲内の映像の品質の制約のもと、複数人の視聴者に、それぞれ配信される複数の番組の映像品質を調整して、複数の番組を配信することができない、という課題があった。
【0008】
具体的には、例えば、従来システムや方法においては、一の家庭内に番組配信で利用できる通信バンド幅に制約がある場合、複数の家族構成員が視聴できる番組の映像品質を調整して、複数の家族構成員のトータルなマルチメディアに対する品質に関する満足感を向上させることができなかった。
【0009】
そこで、本発明は、複数の家族構成員が視聴できる番組の映像品質を調整して、複数の家族構成員のトータルなマルチメディアに対する品質に関する満足感を向上させることを目的とする。さらに、具体的には、例えば、複数の家族構成員が、共通に利用する情報通信インフラに対し、その人々のプロフィール情報、過去の行動に関する情報などの長期的観点から獲得される情報と、その時々に生じる各人の要求や各人がその時に置かれている状況の情報などの短期的観点から獲得される情報のうち、一以上の情報を用いて、複数の人たちのトータルなマルチメディアに対する品質に関する満足感を向上させるように、限られた情報通信インフラのリソース配分を調停することを目的とする。
【0010】
つまり、本発明は、例えば、家族各人の過去の視聴傾向及び現在の行動状況から、映像ストリームの受信を要求する可能性のある家族員を推定し、それらの家族員の視聴傾向に適応する映像品質制御を行うことを目的とする。これにより、各人の視聴傾向を反映し、品質要求をできるだけ満たしつつ、家族全体の満足度を最大化する制御方式が実現できる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本第一の発明の番組出力システムは、番組を出力する番組出力装置と、番組を受信し、前記番組出力装置に送付するサーバ装置と、番組を配信する番組配信サーバ装置を具備する番組出力システムであって、前記番組出力装置は、視聴者からの番組の視聴の要求であり、番組を識別する情報である番組識別情報を有する視聴要求を受け付ける受付部と、前記視聴要求を入力した視聴者を識別する情報である視聴者識別情報を取得する視聴者識別情報取得部と、前記視聴要求と前記視聴者識別情報を前記サーバ装置に送信する要求送信部と、前記視聴要求に対応する番組を前記サーバ装置から受信する番組受信部と、前記番組受信部が受信した番組を出力する番組出力部を具備し、前記サーバ装置は、番組の視聴者を識別する視聴者識別情報と当該視聴者の番組の視聴履歴に関する情報であり、視聴した番組のジャンル情報を有する番組属性を含む視聴履歴情報を有する視聴傾向情報を2以上格納している視聴傾向情報格納部と、前記番組出力装置から前記視聴要求と前記視聴者識別情報を受信する要求受信部と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する視聴要求予測番組決定部と、2以上の番組を同時に受信する場合の映像の品質に関する制約についての情報である品質制約情報を格納している品質制約情報格納部と、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記視聴要求予測番組決定部が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、前記品質制約情報に従って、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定部と、番組を識別する番組識別情報と、前記品質決定部が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記番組配信サーバ装置に送信する配信要求送信部と、前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を前記番組配信サーバ装置から受信する番組中継受信部と、前記番組中継受信部が受信した番組を、前記番組出力装置に送信する番組中継送信部を具備し、前記番組配信サーバ装置は、1以上の番組を格納している番組格納部と、番組を識別する番組識別情報と、番組を構成する映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記サーバ装置から受信する配信要求受信部と、前記配信要求受信部が受信した配信要求が有する番組識別情報で識別される番組を前記番組格納部から取得する番組取得部と、前記番組取得部が取得した番組を、前記配信要求が有する品質情報が示す映像の品質で、前記サーバ装置に配信する番組配信部を具備する番組出力システムである。
【0012】
かかる構成により、視聴傾向に応じた品質のコンテンツを出力できる。その際、例えば、視聴可能性のある家族員などの他の者の視聴傾向を取得し、全体を考慮して、品質を決定できる。
【0013】
また、本第二の発明の番組出力システムは、第一の発明に対して、前記視聴者識別情報取得部は、視聴者を撮影し、当該視聴者の映像を取得する撮影手段と、視聴者識別情報と視聴者の映像を有する視聴者情報を2以上格納している視聴者情報格納手段と、前記撮影手段が撮影した視聴者の映像に一致する映像であり、前記視聴者情報格納手段に格納されている視聴者の映像を認識する視聴者映像認識手段と、前記視聴者映像認識手段が、前記撮影手段が撮影した視聴者の映像に一致する映像であると認識した視聴者の映像と対になる視聴者識別情報を取得する視聴者識別情報取得手段を具備する番組出力システムである。
【0014】
かかる構成により、視聴者識別情報を精度高く自動的に取得できる。
【0015】
また、本第三の発明の番組出力システムは、第一の発明に対して、前記視聴要求予測番組決定部は、放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報と、当該番組識別情報で識別される番組のジャンルを示すジャンル情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備する番組出力システムである。
【0016】
かかる構成により、視聴候補者の過去の視聴履歴を用いて、視聴候補者が視聴要求する可能性のある番組を精度高く予測できる。
【0017】
また、本第四の発明の番組出力システムは、第一の発明に対して、前記視聴傾向情報格納部に格納されている視聴傾向情報は、出力されている番組に対する視聴者の視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報と、出力された番組のジャンルを示すジャンル情報を含む番組属性を有し、前記視聴要求予測番組決定部は、放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報と、当該番組識別情報で識別される番組のジャンルを示すジャンル情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報であり、番組属性を有する視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備し、前記品質決定部は、前記視聴要求予測番組情報取得手段が取得した視聴要求予測番組情報ごとに、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組を視聴すると予測された視聴者が、視聴した別の番組に対応する1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の番組属性、および1以上の視聴姿勢情報を、前記視聴傾向情報格納部から取得する視聴方法情報取得手段と、当該視聴要求予測番組情報が有する番組属性と一致する番組属性を、前記視聴方法情報取得手段が取得した1以上の番組属性から選択し、当該選択された番組属性と対になる1以上の視聴姿勢情報を選択する視聴姿勢情報選択手段と、前記視聴姿勢情報選択手段が選択した1以上の視聴姿勢情報を用いて、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組の視聴姿勢情報である予測視聴姿勢情報を取得する予測視聴姿勢情報取得手段と、前記要求受信部が受信した前記視聴要求が有する番組識別情報で識別される番組の番組属性を、前記番組表情報格納手段から取得する視聴要求番組属性取得手段と、前記視聴要求番組属性取得手段が取得した番組属性と一致する番組属性であり、前記視聴者識別情報取得部が取得した視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての情報である1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を取得する視聴要求者番組属性取得手段と、前記視聴要求者番組属性取得手段が取得した1以上の番組属性に対応する番組の視聴姿勢情報を取得する視聴要求者視聴姿勢情報取得手段と、前記品質制約情報に従って、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段が取得した視聴姿勢情報、および予測視聴姿勢情報取得手段が取得した予測視聴姿勢情報を用いて、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定手段を具備する番組出力システムである。
【0018】
かかる構成により、視聴者が過去に番組を視聴した際の視聴姿勢に関する情報を用いて、映像品質を精度高く決定できる。
【0019】
また、本第五の発明の番組出力システムは、第四記載の発明に対して、番組出力装置、サーバ装置、番組配信サーバ装置に加えて、視聴傾向情報を取得する視聴傾向情報取得装置をさらに具備し、前記視聴傾向情報取得装置は、前記番組出力装置の番組出力部が出力した番組に対する視聴者の振る舞いから取得され得る視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報を取得する視聴姿勢情報取得部と、前記視聴者識別情報取得部が取得した視聴者識別情報と、前記番組出力部が出力した番組の番組属性と、前記視聴姿勢情報取得部が取得した視聴姿勢情報を用いて、視聴傾向情報を構成する視聴傾向情報構成部と、前記視聴傾向情報構成部が構成した視聴傾向情報を前記サーバ装置に送付する視聴傾向情報送付部を具備し、前記サーバ装置は、前記視聴傾向情報取得装置から視聴傾向情報を受け付ける視聴傾向情報受付部と、前記視聴傾向情報受付部が受け付けた視聴傾向情報を前記視聴傾向情報格納部に蓄積する視聴傾向情報蓄積部をさらに具備する番組出力システムである。
【0020】
かかる構成により、視聴姿勢情報を自動取得することができる。
【0021】
また、本第六の発明の番組出力システムは、第五の発明に対して、前記視聴姿勢情報は、視聴者が出力されている番組に注目していた度合いを示す情報である注目度情報を有し、前記視聴姿勢情報取得部は、カメラで撮影した視聴者の映像から、前記視聴者が視聴している番組を出力しているディスプレイに向いている頻度についての情報である視聴頻度情報を取得する視聴頻度情報取得手段、または、前記視聴者と前記番組を出力しているディスプレイとの距離である距離情報を取得する距離情報取得手段のうちの1以上の手段を具備し、前記視聴頻度情報と前記距離情報のうちの1以上の情報を用いて前記注目度情報が構成される番組出力システムである。
【0022】
かかる構成により、視聴姿勢情報を構成する注目度情報を自動取得することができる。
【0023】
また、本第七の発明の番組出力システムは、第五の発明に対して、前記視聴姿勢情報は、視聴者が番組を視聴する際の視聴のスタイルを特定する情報である視聴スタイル情報を有し、前記視聴姿勢情報取得部は、チャンネルを切り替える1以上の命令を取得する命令取得手段と、前記命令取得手段が取得した1以上の命令を用いて、少なくとも集中視聴か非集中視聴かを判断し、集中視聴か否かについての情報である視聴スタイル情報を取得する視聴スタイル情報取得手段を具備する番組出力システムである。
【0024】
かかる構成により、視聴姿勢情報を構成する視聴スタイル情報を自動取得することができる。
【0025】
また、本第八の発明の番組出力システムは、第一の発明に対して、前記視聴要求予測番組決定部は、放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報と、当該番組識別情報で識別される番組のジャンルを示すジャンル情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯における、前記1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者の行動や状況を示す情報である行動状況情報を取得する行動状況情報取得手段と、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者であり、前記行動状況情報取得手段が取得した行動状況情報から、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組が視聴可能である1以上の視聴候補者を識別する情報である1以上の視聴候補者識別情報を取得する視聴候補者識別情報取得手段と、前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、前記視聴候補者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記視聴候補者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備する番組出力システムである。
【0026】
かかる構成により、視聴候補者の行動状況を利用して、真の視聴候補者を決定できる。
【0027】
また、本第九の発明の番組出力システムは、第八の発明に対して、前記行動状況情報取得手段は、1以上の視聴者識別情報と対に、当該各視聴者識別情報で識別される各視聴候補者の行動予定を示すスケジュール情報を格納しているスケジュール情報格納手段を具備し、前記視聴候補者識別情報取得手段は、前記各視聴候補者の行動予定を示すスケジュール情報を用いて、前記1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者が、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組を視聴可能であるか否かを判断する視聴可能性判断手段を具備する番組出力システムである。
【0028】
かかる構成により、行動状況情報を、いわゆるスケジューラから自動取得できる。
【0029】
また、本第十の発明の番組出力システムは、第八の発明に対して、前記行動状況情報取得手段は、1以上の視聴者識別情報で識別される各視聴候補者の現在位置の情報である位置情報を受信する視聴候補者位置情報取得手段を具備し、前記視聴候補者識別情報取得手段は、番組が出力される位置の情報である番組出力位置情報を格納している番組出力位置情報格納手段と、前記視聴候補者位置情報取得手段が取得した各視聴候補者の位置情報と、前記番組出力位置情報を用いて、各視聴候補者が、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組を視聴可能であるか否かを判断する視聴可能性判断手段を具備する番組出力システムである。
【0030】
かかる構成により、行動状況情報を、各視聴候補者の現在位置の情報である位置情報から自動取得できる。
【発明の効果】
【0031】
本発明による番組出力システムによれば、配信される複数の番組についての一定範囲内の映像の品質の制約のもと、複数人の視聴者に、それぞれ配信される複数の番組の映像品質を調整して、複数の番組を配信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、番組出力システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
【0033】
本実施の形態において、複数人の番組の視聴傾向に応じた品質の映像(コンテンツ)を出力する。その際、視聴可能性のある家族員(家庭内で調停する場合)の番組の視聴傾向を取得し、全体を考慮して、品質を決定し、要求する番組出力システムについて説明する。
【0034】
図1は、本実施の形態における番組出力システムの概念図である。本番組出力システムは、番組出力装置11、サーバ装置12、番組配信サーバ装置13を具備する。番組出力装置11は、番組を出力する装置であり、例えば、テレビや、いわゆるSTBとディスプレイ等である。番組出力装置11は、無線または有線のネットワークでサーバ装置12と接続されている。また、サーバ装置12は、番組配信サーバ装置13から番組を受信し、当該番組を番組出力装置11に送付する。サーバ装置12は、例えば、いわゆるホームサーバである。さらに、番組配信サーバ装置13は、サーバ装置12からの要求に従い、番組をサーバ装置12に配信するサーバであり、VODやNVODのサーバ装置でも良い。本番組出力システムは、通常、2以上の番組出力装置11(11(1)、11(2)・・・)を具備する。なお、番組出力装置11は一つで、一の番組出力装置11で、ウィンドウを分割して、複数の番組を出力できる構成でも良い。
【0035】
図2は、本実施の形態における番組出力システムのブロック図である。番組出力装置11は、受付部1101、視聴者識別情報取得部1102、要求送信部1103、番組受信部1104、番組出力部1105を具備する。
【0036】
視聴者識別情報取得部1102は、撮影手段11021、視聴者情報格納手段11022、視聴者映像認識手段11023、視聴者識別情報取得手段11024を具備する。
【0037】
サーバ装置12は、視聴傾向情報格納部1201、要求受信部1202、視聴要求予測番組決定部1203、品質制約情報格納部1204、品質決定部1205、配信要求送信部1206、番組中継受信部1207、番組中継送信部1208を具備する。
【0038】
視聴要求予測番組決定部1203は、番組表情報格納手段12031、要求番組時間帯情報取得手段12032、出力候補番組情報取得手段12033、視聴要求予測番組情報取得手段12034を具備する。
【0039】
番組配信サーバ装置13は、番組格納部1301、配信要求受信部1302、番組取得部1303、番組配信部1304を具備する。
【0040】
受付部1101は、視聴者からの番組の視聴の要求であり、番組を識別する情報である番組識別情報を有する視聴要求を受け付ける。また、受付部1101は、音量アップ/ダウンや、電源オン/オフや、メニュー表示などの種々の命令や要求をも受け付ける。さらに具体的には、受付部1101は、図示しないリモコンからの信号を受け付ける。また、受付部1101は、視聴者による、番組出力装置11の本体部のボタンやスイッチの押下などを受け付ける。また、受付部1101は、その他の入力手段(携帯電話など)からの命令を受け付けても良い。視聴要求は、例えば、チャンネル変更の命令により入力されたり、電子番組表(以下、適宜「EPG」という)を用いた番組の選択により入力されたり、音声対話インターフェースを用いた音声による指示により入力されたりする。視聴要求等の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。受付部1101は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。なお、番組とは、通常、通信手段を用いて配信されている番組であるが、VODやNVODにより配信される映画やコンテンツなどを含んでも良い。また、番組は、通常、映像情報と音声情報を有するが、映像情報のみ、または音声情報のみでも良く、HTML等のデータ(プログラムを含む)により構成されているコンテンツも含んでも良い。その他、番組のデータ構造等は問わない。
【0041】
視聴者識別情報取得部1102は、視聴要求を入力した視聴者を識別する情報である視聴者識別情報を取得する。視聴者識別情報を取得方法は種々考えられる。まず、例えば、視聴者識別情報取得部1102は、後述する視聴者をカメラで撮影し、顔認識技術などの視聴者を認識する技術により、視聴者識別情報を取得する。また、例えば、視聴者識別情報取得部1102は、リモコンの指紋認証処理により視聴者を認識し、視聴者識別情報を取得しても良い。また、例えば、視聴者識別情報取得部1102は、視聴者が身に付けているICタグからの信号(視聴者識別情報)を受信し、視聴者識別情報を取得しても良い。さらに、視聴者に発声してもらい、視聴者識別情報取得部1102は、その音声を音声認識することにより視聴者を特定し、視聴者識別情報を取得しても良い。また、視聴者が手作業で、視聴者識別情報を入力し、視聴者識別情報取得部1102は、その視聴者識別情報を取得しても良い。その他、視聴者識別情報取得部1102の視聴者識別情報を取得するアルゴリズムは問わない。視聴者識別情報取得部1102は、例えば、カメラ、そのドライバーソフト、およびMPUやメモリ等から実現され得る。視聴者識別情報取得部1102の処理手順は、例えば、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0042】
視聴者識別情報取得部1102を構成する撮影手段11021は、視聴者を撮影し、当該視聴者の映像を取得する。撮影手段11021は、例えば、カメラとそのドライバーソフト等から実現され得る。
【0043】
視聴者情報格納手段11022は、視聴者識別情報と視聴者(視聴者と成り得る者)の映像を有する視聴者情報を2以上格納している。ここで、視聴者識別情報は、視聴者を識別するIDや名前などである。視聴者の映像とは、視聴者の映像そのものでも良いし、視聴者映像から特徴抽出して取得した特徴ベクトル等でも良い。視聴者映像から特徴抽出して特徴ベクトルを得る技術は公知技術であるので説明を省略する。視聴者情報格納手段11022における視聴者情報を獲得する手段は、番組出力装置11が有しても良いし、他の装置が有しても良い。視聴者情報格納手段11022は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。不揮発性の記録媒体でも、揮発性の記録媒体でも良い。
【0044】
視聴者映像認識手段11023は、撮影手段11021が撮影した視聴者の映像に一致する映像であり、視聴者情報格納手段11022に格納されている視聴者の映像を認識する。ここで「一致」とは、映像が厳密に一致する必要はなく、一致する人物であると認識できる程度に類似している場合も含む。例えば、視聴者映像認識手段11023は、撮影手段11021が撮影した視聴者の映像の特徴ベクトルを取得し、最も近似する特徴ベクトルを有する映像を認識する処理を行っても良い。ここで、「映像を認識する」処理とは、例えば、一致する人物であると認識した対象となる映像または当該映像と対になる視聴者識別情報を特定する処理である。視聴者映像認識手段11023は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴者映像認識手段11023の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0045】
視聴者識別情報取得手段11024は、視聴者映像認識手段11023が、撮影手段11021が撮影した視聴者の映像に一致する映像であると認識した視聴者の映像と対になる視聴者識別情報を、視聴者情報格納手段11022から読み出し、メモリ上に配置する。視聴者識別情報取得手段11024は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴者識別情報取得手段11024の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0046】
要求送信部1103は、視聴要求と視聴者識別情報をサーバ装置12に送信する。視聴要求は、番組識別情報を有する。視聴要求は、例えば、「send 番組ID」である。ただし、視聴要求は、番組識別情報のみでも良い。視聴要求の構造は問わない。要求送信部1103は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。なお、受付部1101が受け付けた視聴要求と、要求送信部1103が送信する視聴要求のデータ構造が変化しても良い。2つの視聴要求は、同一の番組を特定して、視聴を要求する情報であれば良い。
【0047】
番組受信部1104は、視聴要求に対応する番組を、通常、サーバ装置12から受信する。さらに具体的には、番組受信部1104は、視聴要求が有する番組識別情報で識別される番組をサーバ装置12から受信する。なお、番組受信部1104は、視聴要求に対応する番組を、番組配信サーバ装置13から、直接、受信しても良い。番組受信部1104は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0048】
番組出力部1105は、番組受信部1104が受信した番組を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、音出力、外部の装置(通常、表示デバイスを含む)への送信、記録媒体(ハードディスクや光ディスクなど)への蓄積等を含む概念である。また、出力は、プロジェクターを用いた投影も含む。出力に蓄積の概念も含まれるので、番組を録画する際の映像品質の制御にも、本システムは利用できる。番組出力部1105は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。番組出力部1105は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0049】
視聴傾向情報格納部1201は、番組の視聴者を識別する視聴者識別情報と当該視聴者の番組の視聴履歴に関する情報である視聴履歴情報を有する視聴傾向情報を2以上格納している。なお、視聴履歴情報は、通常、視聴した番組のジャンル情報を有する番組属性を含む。ただし、視聴履歴情報は、実施の形態2以降で述べる視聴姿勢情報のみでも良い。また、視聴傾向情報は、通常、後述する視聴傾向情報取得装置により取得される。本実施の形態で取得される視聴傾向情報は、例えば、視聴者識別情報と、視聴した番組の番組属性である。番組属性は、少なくともジャンル情報を有する。番組属性は、例えば、番組タイトル、放送曜日を示す曜日情報、放送時間帯を示す時間帯情報、番組の概要を示す概要情報、出演者を示す出演者情報などを有しても良い。なお、番組属性は、通常、いわゆるSI情報に含まれる情報である。視聴傾向情報格納部1201は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0050】
要求受信部1202は、番組出力装置11から視聴要求と視聴者識別情報を受信する。要求受信部1202は、無線の通信手段が好適であるが、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0051】
視聴要求予測番組決定部1203は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を用いて、視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する。なお、視聴要求予測番組決定部1203は、視聴要求する可能性のある番組を「0」と決定しても良い。視聴要求予測番組決定部1203は、例えば、全家族(複数人)の視聴者識別情報を格納しており、当該複数の視聴者識別情報のうちの要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報を取得する。そして、視聴要求予測番組決定部1203は、当該取得した1以上の視聴者識別情報を含む視聴傾向情報を、視聴者識別情報ごとに視聴傾向情報格納部1201から読み出す。そして、視聴要求予測番組決定部1203は、視聴者識別情報ごとに取得した1以上の視聴傾向情報が有する番組属性(例えば、ジャンル情報)を取得し、解析し、代表的な番組属性を得る。次に、視聴要求予測番組決定部1203は、視聴要求の対象となった番組の放送時間帯の情報を取得する。そして、視聴要求予測番組決定部1203は、この放送時間帯に放送される他の番組の情報を、取得する。そして、視聴要求予測番組決定部1203は、視聴者識別情報ごとに、対応する代表的な番組属性と一致または最も近似する番組の情報を得る。以上の処理により、視聴要求予測番組決定部1203は、視聴者識別情報ごとに、視聴可能性のある一の番組の情報(番組識別情報を含む)を得る。視聴要求予測番組決定部1203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴要求予測番組決定部1203の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0052】
番組表情報格納手段12031は、放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報と、当該番組識別情報で識別される番組のジャンルを示すジャンル情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している。番組表情報格納手段12031は、例えば、いわゆるSI情報を格納している。番組表情報は、通常、図示しない手段により受信され、蓄積されたものである。番組表情報格納手段12031は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0053】
要求番組時間帯情報取得手段12032は、視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を、番組表情報格納手段12031から取得する。要求番組時間帯情報取得手段12032は、視聴要求が有する番組識別情報を取得し、メモリ上に配置する。次に、要求番組時間帯情報取得手段12032は、当該番組識別情報と対になる番組属性の中の時間帯情報を、番組表情報格納手段12031から読み出し、メモリ上に配置する。要求番組時間帯情報取得手段12032は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。要求番組時間帯情報取得手段12032の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0054】
出力候補番組情報取得手段12033は、番組表情報格納手段12031を、時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する。出力候補番組情報は、1以上の番組識別情報のみでも良いし、1以上の番組属性を有しても良い。出力候補番組情報取得手段12033は、通常、時間帯情報が示す時間帯に少しでも放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得するが、例えば、時間帯情報が示す時間帯に所定時間以上放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得しても良いし、時間帯情報が示す時間帯に完全に包含される時間に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得しても良い。出力候補番組情報取得手段12033は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出力候補番組情報取得手段12033の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0055】
視聴要求予測番組情報取得手段12034は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、出力候補番組情報取得手段12033が取得した出力候補番組情報から、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する。視聴要求予測番組情報取得手段12034は、例えば、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の各視聴者識別情報で識別される各視聴者について、当該各視聴者が視聴していた数または割合が最も多いジャンル情報を、視聴傾向情報格納部1201の視聴傾向情報から決定し、当該ジャンル情報に一致するジャンル情報を有する番組の情報(番組識別情報など)を、1以上の出力候補番組情報から取得する。視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴可能性尤度関数を用いて、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報で識別される1以上の視聴者が視聴する可能性の高い番組の情報を取得しても良い。つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の各視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を取得し、当該1以上の視聴傾向情報が有する複数の番組属性の属性値と、出力候補番組情報取得手段12033が取得した、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である1以上の各出力候補番組情報が有する番組属性の属性値とを比較し、1以上の各視聴者識別情報で識別される視聴者の視聴傾向と、1以上の各出力候補番組情報の1以上の属性値との類似度(視聴可能性尤度)を算出し、類似度が最大の番組を視聴候補者が視聴する可能性のある番組として、その番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する。さらに具体的には、まず、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、1以上の視聴者識別情報ごとに、当該視聴者識別情報に対応するN(Nは1以上)の視聴傾向情報(放送曜日、放送時間帯、番組ジャンル、番組キーワードを有する、とする)を視聴傾向情報格納部1201から読み出す。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、1以上の各出力候補番組情報の1以上の属性値(放送曜日、放送時間帯、番組ジャンル、番組キーワードを有する、とする)を読み出す。そして、出力候補番組情報ごとに、Nの視聴傾向情報のうち、放送曜日が一致する数をa、放送時間帯が一致(包含される、または重なりる時間がある)する数をb、番組ジャンルが一致する数をc、番組キーワードが一致する数をdとして算出する。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、出力候補番組情報ごとに、「α・(a/N)+β・(b/N)+γ・(c/N)+σ・(d/N)」を算出する。この「α・(a/N)+β・(b/N)+γ・(c/N)+δ・(d/N)」は、視聴可能性尤度関数である。また、α、β、γ、δは、重みを示す係数であり、通常、「0<=α、β、γ、δ<=1」、「α+β+γ+δ=1」を満たす。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、各出力候補番組情報に対して算出された視聴可能性尤度関数の実行値の中で最大の値を有する出力候補番組情報に対応する番組を、視聴候補者が視聴する可能性のある番組である、と決定する。なお、「番組キーワードが一致する」とは、例えば、番組属性の一つである「番組概要」の類似度を、tf/idf法によって求めたキーワードの一致数により指標化し、閾値以上の類似度の場合に、「番組キーワードが一致する」と判断する。なお、tf/idf法は、公知技術であるので詳細な説明を省略する。視聴要求予測番組情報取得手段12034の上記の処理により、例えば、家族員の視聴傾向から視聴要求を行うかどうかの予測が適切にできる。つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、家族員の生活行動の習慣性を利用している。家族員の生活は一週間単位で見ると曜日ごとに同じ行動をとることが多いと考えられ、放送される番組編成自体も一週間を単位としている。また、放送時間帯に関しても、家族が視聴する時間には一定の傾向があり、また家族ごとに異なると考えられる.(例:母は昼間中心の視聴に対し,子供は夕方,父は夜というパターンなど)。よって,同じ曜日の番組を視聴した回数が多いほど、また同じ時間帯の番組を視聴した回数が多いほど、ある番組を視聴する可能性は高い。一方、番組内容によっても家族の視聴意欲は左右される。つまり、ある番組と同じジャンルの番組を視聴した回数が多いほど、また番組概要の類似度が高いほどその番組を視聴する可能性は高い。また、番組概要の類似度は、上述したように、例えば、tf/idf法によって求めたキーワードの一致数により指標化する。以上から、ある番組に対する過去の番組との時間帯・曜日・ジャンル・番組概要の一致度が求められるので、それらを重み付きの得点化したものを加算し、合計得点が高い場合その番組が要求される可能性が高いと判断し、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、処理を行う。
【0056】
視聴要求予測番組情報取得手段12034は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴要求予測番組情報取得手段12034の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0057】
品質制約情報格納部1204は、2以上の番組を同時に受信する場合の映像の品質に関する制約についての情報である品質制約情報を格納している。品質制約情報は、例えば、一の家庭に割り当てられた通信のバンド幅の情報である。また、品質制約情報は、例えば、一の家庭に対して送信できる1秒間のフレーム数の上限を示す情報である。また、品質制約情報は、例えば、一の家庭内で利用可能な通信のバンド幅の上限を示す情報であるつまり、品質制約情報は、番組配信装置13から一の家庭のサーバ装置12への通信のバンド幅の制約を示す情報でも良いし、サーバ装置12からの映像の出力時の制約を示す情報でも良い。つまり、品質制約情報は、番組の品質上の制約を示す情報であれば良く、どの段階での制約であるかは問わない。なお、品質とは、画像解像度、SNR解像度、フレームレートのいずれか、またはそれらの組み合わせにより決定される。品質制約情報格納部1204は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0058】
品質決定部1205は、要求受信部1202が受信した視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、視聴要求予測番組決定部1203が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、品質制約情報格納部1204の品質制約情報に従って、視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する。「一の番組に関連する番組」とは、当該一の番組と同一の番組でも良いし、当該一の番組の番組属性の一部が一致する、または類似する他の番組でも良いし、当該一の番組がシリーズものの番組の場合に、過去に放送され視聴されたシリーズの番組でも良い。また、視聴傾向情報とは、例えば、ジャンル情報や番組の放送の時間帯情報や放送曜日などの番組属性を含む。また、実施の形態2以降で述べる視聴姿勢情報を含んでも良い。また、要求受信部1202が受信した視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報とは、視聴要求の対象となった番組のジャンル情報や、視聴要求の対象となった番組と類似する番組(出演者が同一の番組、番組の概要から抽出されるキーワードが一定数以上一致する番組、タイトルから抽出されるキーワードが一定数以上一致する番組など)のジャンル情報である。視聴要求予測番組決定部1203が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報とは、例えば、1以上の各視聴候補者に対応する1以上の視聴要求予測番組のジャンル情報や、1以上の各視聴候補者に対応する1以上の視聴要求予測番組と類似する番組(出演者が同一の番組、番組の概要から抽出されるキーワードが一定数以上一致する番組、タイトルから抽出されるキーワードが一定数以上一致する番組など)のジャンル情報である。そして、例えば、要求受信部1202が受信した視聴要求の対象となった番組のジャンル情報が「映画」であり、視聴要求予測番組のジャンル情報が「ニュース」であり、かつ、品質制約情報が「10」(「10」は、例えば、一の家庭に配信される複数の番組のバンド幅が10(単位を問わず)であることを示す。)である場合、品質決定部1205は、ジャンル情報「映画」の番組の映像品質を「7」、ジャンル情報「ニュース」の視聴要求予測番組の映像品質を「3」と決定する。品質決定部1205は、かかる決定のために、ジャンル情報別の映像品質の情報である品質情報を保持している。具体的には、品質決定部1205は、「映画:7,ドラマ:6,バラエティー:5,クイズ:4,ニュース:3,教育:5・・・」などのジャンル情報別の映像または番組の品質情報を、図示しない記憶媒体に保持している。そして、品質決定部1205は、視聴要求された番組のジャンル情報「映画」に対応する品質情報「7」と、視聴要求予測番組のジャンル情報「ニュース」に対応する品質情報「3」を読み出し、品質制約情報であるバンド幅「10」を「7:3」の割合で利用して、ジャンル情報「映画」の番組の品質情報を少なくとも決定する。なお、品質決定部1205は、ジャンル情報「ニュース」の番組の品質情報を「3」と決定しても良い。また、例えば、視聴要求予測番組がジャンル情報「ニュース」の番組と、ジャンル情報「クイズ」の番組の2つの番組が存在する場合、品質決定部1205は、視聴要求予測番組のジャンル情報「ニュース」に対応する品質情報「3」と、ジャンル情報「クイズ」に対応する品質情報「4」を読み出し、品質制約情報であるバンド幅「10」を「7:3:4」の割合で利用して、「10×(7/(7+3+4)))により、ジャンル情報「映画」の番組の品質情報を「5」として、決定する。なお、品質決定部1205は、視聴要求された番組における品質情報と、視聴予測された番組における品質情報に対して、さらに重み付けして、最終的な視聴要求された番組における品質を決定しても良い。「重み付け」とは、例えば、視聴要求された番組の品質情報が「7」、視聴予測された番組の品質情報が「3」である場合に、視聴予測された番組の品質情報に「0.5」を乗算して、品質情報を減少させる処理である。かかる処理は、視聴予測された番組は、視聴されるかどうか分からない、という不確実性を考慮した処理であり、好適である。品質決定部1205は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。品質決定部1205の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0059】
配信要求送信部1206は、番組を識別する番組識別情報と、品質決定部1205が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、番組配信サーバ装置13に送信する。配信要求は、例えば、「send 番組ID,品質情報」の構造を有する命令である。ただし、配信要求のデータ構造は問わない。また、品質情報は、映像品質についての情報であるが、音声を含む番組のデータの品質の情報でも良い。また、映像品質は、動画の品質だけではなく、静止画の品質や、送信するデータの品質でも良い。配信要求送信部1206は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0060】
番組中継受信部1207は、番組の配信要求の送信に対応して、当該配信要求が有する番組識別情報で識別される番組を番組配信サーバ装置13から受信する。番組中継受信部1207は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0061】
番組中継送信部1208は、番組中継受信部1207が受信した番組を、番組出力装置11に送信する。番組中継送信部1208は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0062】
番組格納部1301は、1以上の番組を格納している。番組として、VODにより配信される映画などのコンテンツも含んでも良い。また、番組として、HTMLやXML等で記述されるページ(データ)や、音楽データや、静止画などを含んでも良い。番組格納部1301は、通常、番組識別情報と番組(コンテンツ)を対にして保持している。番組格納部1301は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0063】
配信要求受信部1302は、番組を識別する番組識別情報と、番組を構成する映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、サーバ装置12から受信する。配信要求受信部1302は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0064】
番組取得部1303は、配信要求受信部1302が受信した配信要求が有する番組識別情報で識別される番組を番組格納部1301から取得する。番組格納部1301に、一の番組に対して、複数の映像品質に対応する複数の番組が格納されている場合、番組取得部1303は、配信要求が有する番組識別情報と品質情報をキーとして番組格納部1301を検索し、当該品質情報に合致する品質を有する番組を読み出す。番組取得部1303は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。番組取得部1303の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0065】
番組配信部1304は、番組取得部1303が取得した番組を、配信要求が有する品質情報が示す映像の品質で、サーバ装置12に配信する。番組取得部1303が番組識別情報と品質情報をキーとして番組格納部1301を検索し、当該品質情報に合致する品質を有する番組を読み出した場合、番組配信部1304は、番組取得部1303が取得した番組をそのまま配信する。また、番組配信部1304は、番組取得部1303が取得した番組を、配信要求が有する品質情報が示す映像の品質に変更し(品質を落とし)、当該品質の番組をサーバ装置12に配信する。なお、かかる場合、通常、番組格納部1301には、それぞれの番組に対して、最高の品質を有する番組が格納されている。また、配信要求が有する品質情報が示す映像の品質に変更する処理は、フレームレートを落とす処理でも良いし、解像度を落とす処理等でも良い。映像の品質を変化させる処理の対象とされる品質は、画像解像度、SNR解像度、フレームレートのいずれか、あるいはその組み合わせが好適である。番組配信部1304は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。番組配信部1304の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0066】
次に、番組出力システムの動作について説明する。まず、番組出力装置11の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
【0067】
(ステップS301)受付部1101は、視聴者からの何らかの指示を受け付けたか否かを判断する。指示を受け付ければステップS302に行き、指示を受け付けなければステップS301に戻る。なお、指示とは、番組の視聴要求の指示、ボリュームアップ/ダウンの指示、電源オン/オフの指示、録画の開始指示、その他の指示である。
【0068】
(ステップS302)要求送信部1103は、ステップS301で受け付けた指示が番組の視聴要求の指示であるか否かを判断する。視聴要求の指示であればステップS303に行き、視聴要求の指示でなければステップS312に行く。なお、視聴者がリモコンの電源ボタンの押下により、ラストメモリーされたチャンネルの番組を視聴する視聴要求の指示が入力されたり、リモコンのチャンネルボタンの押下により、押下されたボタンに対応するチャンネルの番組を視聴する視聴要求の指示が入力されたり、電子番組表においてフォーカスされている番組を選択することにより、当該フォーカスされている番組を視聴する視聴要求の指示が入力されたり、番組出力装置11の本体部のチャンネル変更ボタンを押下されたり、音声対話インターフェースを用いた音声による指示により入力されたりすることにより、番組を視聴する視聴要求の指示が入力される。
【0069】
(ステップS303)要求送信部1103は、番組の視聴要求の指示がされた番組の番組識別情報を取得する。要求送信部1103は、例えば、図示しない電子番組表管理手段(ハードディスクなどの記憶媒体により実現されている)に格納されている電子番組表管理手段から、視聴要求された番組の番組識別情報を読み出しメモリ上に配置する。電子番組表管理手段のEPGは、例えば、図示しない手段が放送により受信したり、通信により受信したり、記憶媒体から読み込んだ情報である。
【0070】
(ステップS304)視聴者識別情報取得部1102は、視聴要求を入力した視聴者の視聴者識別情報を取得する。具体的には、例えば、番組出力装置11の画面と同じ方向を向いたカメラである撮影手段11021が、番組出力装置11の画面を見ている視聴者を撮影する。そして、視聴者映像認識手段11023は、撮影手段11021が撮影した視聴者の映像に一致する映像であり、視聴者情報格納手段11022に格納されている視聴者の映像を認識する。次に、視聴者識別情報取得手段11024は、視聴者映像認識手段11023が、撮影手段11021が撮影した視聴者の映像に一致する映像であると認識した視聴者の映像と対になる視聴者識別情報を、視聴者情報格納手段11022から読み出し、メモリ上に配置する。なお、視聴者識別情報を取得する処理は公知技術であるので詳細な説明を省略する。また、視聴者識別情報を取得する処理は、他の処理でも良い。
【0071】
(ステップS305)要求送信部1103は、ステップS303で取得した番組識別情報を用いて、視聴要求を構成する。
【0072】
(ステップS306)要求送信部1103は、ステップS305で構成した視聴要求と、ステップS304で取得した視聴者識別情報をサーバ装置12に送信する。
【0073】
(ステップS307)番組受信部1104は、視聴要求に対応する番組をサーバ装置12から受信したか否かを判断する。番組を受信すればステップS308に行き、番組を受信しなければステップS310に行く。
【0074】
(ステップS308)番組出力部1105は、ステップS307で受信した番組を出力する。
【0075】
(ステップS309)受付部1101は、何らかの要求を受け付けたか否かを判断する。要求を受け付ければステップS302に行き、要求を受け付けなければステップS307に行く。
【0076】
(ステップS310)番組受信部1104は、タイムアウトか否かを判断する。タイムアウトであればステップS311に行き、タイムアウトでなければステップS307に戻る。なお、タイムアウトとは、視聴要求がサーバ装置12に送信されてから所定時間以上の時間が経過した場合、または先の番組(の一部)を受信してから、続きの番組(の一部)を受信するまで所定時間以上の時間が経過した場合等である。
【0077】
(ステップS311)番組出力部1105は、番組受信に関してエラーが発生した旨を出力する。ステップS301に戻る。
【0078】
(ステップS312)図示しない動作部は、受け付けた指示に対応する動作を行う。ステップS301に戻る。
【0079】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0080】
次に、サーバ装置12の動作について図4から図6のフローチャートを用いて説明する。
【0081】
(ステップS401)要求受信部1202は、番組出力装置11から視聴要求と視聴者識別情報を受信したか否かを判断する。視聴要求等を受信すればステップS402に行き、視聴要求等を受信しなければステップS401に戻る。
【0082】
(ステップS402)視聴要求予測番組決定部1203は、ステップS401で受信した視聴要求に含まれる番組識別情報を取得し、メモリ上に配置する。
【0083】
(ステップS403)視聴要求予測番組決定部1203は、ステップS401で受信した視聴者識別情報を取得し、メモリ上に配置する。
【0084】
(ステップS404)視聴要求予測番組決定部1203は、ステップS402で取得した番組識別情報、およびステップS403で取得した視聴者識別情報を用いて、視聴要求予測番組を決定する。視聴要求予測番組とは、視聴の要求があるのでは、と予測される番組である。ステップS404の処理において、視聴要求予測番組決定部1203は、通常、1以上の番組識別情報を取得するが、番組属性等も合わせて取得しても良い。なお、ステップS404の処理において、視聴要求予測番組が「0」との決定になることがあっても良い。視聴要求予測番組決定部1203の視聴要求予測番組決定処理について、図5のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0085】
(ステップS405)品質決定部1205は、要求受信部1202が受信した視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、視聴要求予測番組決定部1203が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、品質制約情報格納部1204の品質制約情報に従って、視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する。品質決定部1205の品質決定処理について、図6のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0086】
(ステップS406)配信要求送信部1206は、ステップS402で取得した番組識別情報と、ステップS405で決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を構成する。
【0087】
(ステップS407)配信要求送信部1206は、ステップS406で構成した配信要求を、番組配信サーバ装置13に送信する。
【0088】
(ステップS408)番組中継受信部1207は、ステップS407における配信要求の送信に対応して、当該配信要求が有する番組識別情報で識別される番組を番組配信サーバ装置13から受信したか否かを判断する。番組を受信すればステップS409に行き、番組を受信しなければステップS410に行く。
【0089】
(ステップS409)番組中継送信部1208は、ステップS408で受信した番組(番組の一部)を、番組出力装置11に送信する。ステップS408に戻る。
【0090】
(ステップS410)番組中継受信部1207は、受信処理を終了するか否かを判断する。受信処理を終了するのであればステップS401に行き、終了でなければステップS408に戻る。
【0091】
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0092】
次に、ステップS404の視聴要求予測番組決定処理について、図5のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0093】
(ステップS501)要求番組時間帯情報取得手段12032は、番組表情報格納手段12031から、ステップS402で読み出した番組識別情報と対になる番組属性中の時間帯情報を読み出し、メモリ上に配置する。
【0094】
(ステップS502)出力候補番組情報取得手段12033は、番組表情報格納手段12031を、ステップS501で取得した時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する。出力候補番組情報は、例えば、1以上の番組識別情報でも良いし、1以上の番組識別情報と番組属性でも良い。また、出力候補番組情報に含まれる1以上の番組識別情報には、視聴要求をされた番組の番組識別情報は含まれない。また、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組とは、視聴の要求がされた番組と放送時間が少しでも重なる番組でも良いし、視聴の要求がされた番組の放送時間に完全に包含される放送時間の番組でも良いし、視聴の要求がされた番組の放送時間の一定割合以上の放送時間が被る番組等でも良い。
【0095】
(ステップS503)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報を読み出す。なお、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、予め、視聴要求される可能性のある視聴候補者を識別する2以上の視聴者識別情報を格納している、とする。視聴要求される可能性のある視聴候補者を識別する2以上の視聴者識別情報は、番組出力装置11の図示しない手段から送信された情報であっても良いし、ユーザが、サーバ装置12に入力した情報であっても良いし、記憶媒体に格納されていても良い。2以上の視聴者識別情報の入力方法は問わない。
【0096】
(ステップS504)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタiに1を代入する。
【0097】
(ステップS505)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS503で読み出した1以上の視聴者識別情報の中のi番目の視聴者識別情報が存在するか否かを判断する。i番目の視聴者識別情報が存在すればステップS506に行き、i番目の視聴者識別情報が存在しなければ上位の処理にリターンする。
【0098】
(ステップS506)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS503で読み出した1以上の視聴者識別情報の中のi番目の視聴者識別情報を取得する。
【0099】
(ステップS507)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、予め決められた期間(例えば、最近6ヶ月、最近1年、最近3ヶ月など)において、i番目の視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を、視聴傾向情報格納部1201から検索し、取得する。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、取得した1以上の番組属性をメモリ上に配置する。なお、ここで、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、i番目の視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての視聴傾向情報が有する番組属性を、新しい情報から、予め決められた数だけ取得しても良い。
【0100】
(ステップS508)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS507でメモリ上に配置した1以上の番組属性から番組属性の代表値を取得する。取得される番組属性の代表値は、例えば、1以上の番組属性の中の最も多いジャンル情報である。また、取得される番組属性の代表値は、例えば、視聴要求された番組の時間帯情報が示す時間帯に視聴されている番組の番組属性であって、最も多いジャンル情報である。また、取得される番組属性の代表値は、例えば、1以上の番組属性の中の出演者の情報の中の最も出現頻度が多い出演者の情報である。また、取得される番組属性の代表値は、例えば、1以上の番組属性の中の最も多いジャンル情報、および最も多い出演者の情報である。また、取得される番組属性の代表値は、例えば、番組の概要の文章から取得される名詞句の中で、上位5つの名詞句である。また、取得される番組属性の代表値は、例えば、番組の概要とタイトルの文字列から取得される名詞句の中で、上位2つの名詞句と、最も多いジャンル情報である。
【0101】
(ステップS509)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタjに1を代入する。
【0102】
(ステップS510)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS502で取得した1以上の番組識別情報の中で、j番目の番組識別情報が存在するか否かを判断する。j番目の番組識別情報が存在すればステップS511に行き、j番目の番組識別情報が存在しなければステップS515に行く。
【0103】
(ステップS511)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS502で取得した1以上の番組識別情報の中で、j番目の番組識別情報と対になる番組属性を、番組表情報格納手段12031から読み出す。
【0104】
(ステップS512)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS508で取得した番組属性の代表値と、ステップS511で読み出したj番目の番組属性との近似度を算出する。近似度は、例えば、一致するか否か(「1」か「0」か)でも良いし、複数の番組属性の中で一致する数でも良いし、複数の番組属性の中で重み付けをして近似度を算出しても良い。例えば、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、出演者が含まれる場合に10点、ジャンル情報が一致する場合に5点を付与するようなアルゴリズムでも良い。その他、両者の近似度を算出するアルゴリズムは問わない。
【0105】
(ステップS513)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、j番目の番組識別情報と対に、ステップS511で算出した近似度をメモリ上に一時格納する。
【0106】
(ステップS514)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタjを1、インクリメントし、ステップS510に戻る。
【0107】
(ステップS515)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS513で一時格納した1以上の近似度を用いて、近似度の最も大きい番組識別情報を取得する。この番組識別情報が、i番目の視聴候補者が視聴する可能性がある、とする番組の番組識別情報である。
【0108】
(ステップS516)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、i番目の視聴候補者のi番目の視聴者識別情報と、ステップS515で取得した番組識別情報を対にして一時格納する。
【0109】
(ステップS517)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタiを1、インクリメントし、ステップS505に戻る。
【0110】
なお、図5のフローチャートにおいて、すべての視聴候補者に対して、視聴する可能性のある番組の番組識別情報を取得した。しかし、すべての視聴候補者に対して、視聴する可能性のある番組の番組識別情報を取得する必要はない。例えば、ステップS513で算出したすべての近似度が、予め決められた閾値より小さい(近似していない)場合、当該視聴候補者に対する視聴する可能性のある番組は無い、と判断して、当該視聴候補者に対応する番組識別情報を取得しない処理でも良い。
【0111】
また、図5のフローチャートにおいて、視聴要求予測番組を決定する処理は、実施の形態2以降で説明する処理でも良い。
【0112】
次に、ステップS405の品質決定処理について、図6のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0113】
(ステップS601)品質決定部1205は、要求受信部1202が受信した視聴要求が有する番組識別情報を読み出し、メモリ上に一時格納する。
【0114】
(ステップS602)品質決定部1205は、ステップS601で読み出した番組識別情報に対応する番組属性を、番組表情報格納手段12031から読み出す。なお、品質決定部1205は、番組属性のうち一部の番組属性のみを番組表情報格納手段12031から読み出しても良い。一部の番組属性とは、例えば、ジャンル情報である。
【0115】
(ステップS603)品質決定部1205は、ステップS602で読み出した番組属性に対応する品質情報(Q0)を読み出す。なお、品質決定部1205は、例えば、図示しない記憶手段に、番組属性の値と、品質情報を対にしたレコードを2以上有する品質情報管理表を保持している、とする。番組属性の値と品質情報を対にしたレコードは、例えば、(ジャンル情報「ニュース」,品質情報「3」;ジャンル情報「ドラマ」,品質情報「5」)などである。そして、品質決定部1205は、番組属性の値(例えば、「ニュース」)をキーとして、品質情報管理表を検索し、品質情報「3」を取得する。
【0116】
(ステップS604)品質決定部1205は、カウンタiに1を代入する。
【0117】
(ステップS605)品質決定部1205は、i番目の視聴候補の番組識別情報が存在するか否かを判断する。i番目の視聴候補の番組識別情報が存在すればステップS606に行き、i番目の視聴候補の番組識別情報が存在しなければステップS609に行く。
【0118】
(ステップS606)品質決定部1205は、i番目の視聴候補の番組識別情報と対になる番組属性(番組属性中の一部の属性値でも良い)を、番組表情報格納手段12031から読み出し、メモリ上に配置する。
【0119】
(ステップS607)品質決定部1205は、ステップS606で取得した番組属性の値に対応する品質情報(Qi)を取得する。品質情報(Qi)の取得方法は、品質情報(Q0)の取得方法と同様である。
【0120】
(ステップS608)品質決定部1205は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS605に戻る。
【0121】
(ステップS609)品質決定部1205は、品質制約情報格納部1204から品質制約情報を読み込み、メモリ上に配置する。
【0122】
(ステップS610)品質決定部1205は、ステップS609で取得した品質制約情報が示す制約に合うように、Q0、Q1・・・・の品質情報を用いて、視聴要求対象の番組の映像品質を決定する。品質制約情報が「10」、「Q0=7」、「Q1=4」、「Q2=3」である場合、品質決定部1205は、「10×(7/(7+4+3))=5」と視聴要求対象の番組の品質情報を算出し、メモリ上に配置する。上位の処理に戻る。
【0123】
次に、番組配信サーバ装置13の動作について図7のフローチャートを用いて説明する。
【0124】
(ステップS701)配信要求受信部1302は、番組を識別する番組識別情報と、番組を構成する映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、サーバ装置12から受信したか否かを判断する。配信要求を受信すればステップS702に行き、配信要求を受信しなければステップS701に戻る。
【0125】
(ステップS702)番組取得部1303は、ステップS701で受信した配信要求が有する番組識別情報と、品質情報を取得し、メモリ上に配置する。
【0126】
(ステップS703)番組取得部1303は、番組の取得のポインタを0にする。なお、このポインタとは、番組の先頭からの位置を示す情報であり、そのデータ形式等は問わない。
【0127】
(ステップS704)番組取得部1303は、ステップS702で取得した番組識別情報で識別される番組であり、ポインタで示される箇所の番組の一部が存在するか否かを判断する。番組の一部が存在すればステップS705に行き、番組の一部が存在しなければステップS701に戻る。
【0128】
(ステップS705)番組取得部1303は、番組識別情報で識別される番組であり、ポインタで示される箇所の番組の一部を、番組格納部1301から読み出す。番組の一部は、例えば、30フレーム分の映像データと、それに対応する音声データである。
【0129】
(ステップS706)番組配信部1304は、ステップS705で取得した番組を、ステップS702で取得した品質情報が示す映像の品質に変更し、配信する番組のデータを得る。そして、番組配信部1304は、得た番組のデータをメモリ上に配置する。
【0130】
(ステップS707)番組配信部1304は、ステップS706で得た番組のデータを、サーバ装置12に配信する。
【0131】
(ステップS708)番組取得部1303は、取得した番組の一部の分だけ、ポインタをインクリメントする。ステップS704に戻る。
【0132】
なお、図7のフローチャートにおいて、一の番組に対して、番組格納部1301に映像品質が異なる複数の番組が格納されており、番組取得部1303が、配信要求が有する品質情報に合致する品質を有する番組を読み出しても良い。
【0133】
また、図7のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0134】
以下、本実施の形態における番組出力システムの具体的な動作について説明する。番組出力システムの概念図は図1である。
【0135】
図8は、番組出力装置11における視聴者情報格納手段11022に格納されている視聴者情報管理表である。視聴者情報管理表は、視聴者識別情報と視聴者の映像を有する視聴者情報を2以上格納している。ここでは、視聴者情報管理表は、4つの視聴者情報を保持している。視聴者情報管理表は、ユーザの手作業により入力されても良いし、記憶媒体から読み出されても良い。
【0136】
図9は、サーバ装置12の番組表情報格納手段12031に格納されている番組表情報管理表である。番組表情報管理表は、いわゆる電子番組表である。番組表情報管理表は、「ID」「日付」「曜日」「局識別子」「放送時間帯」「タイトル」「ジャンル」「出演者」「番組概要」の属性を有するレコードを1以上管理している。「ID」は、レコードを識別する情報であり、表におけるレコード管理のために存在する。「日付」は、放送された、または放送予定の日を示す属性である。「曜日」は、放送された、または放送予定の曜日を示す属性である。「局識別子」は、番組を放送する放送局を識別する属性であり、放送局のチャネル番号や、放送局名などである。「放送時間帯」は、番組が放送される時間帯に関する属性であり、番組の開始時刻、および終了時刻が分かれば良い。「タイトル」は、番組のタイトルを示す属性である。「ジャンル」は、番組のジャンルを示すジャンル情報が格納される属性である。「出演者」は、番組の1以上の出演者が格納される属性である。「番組概要」は、番組の概要を示す文章が格納される属性である。
【0137】
図10は、サーバ装置12の視聴傾向情報格納部1201の視聴傾向情報管理表である。視聴傾向情報管理表は、過去に視聴候補者が視聴した番組についての情報である視聴傾向情報を1以上有する表である。視聴傾向情報管理表は、「ID」「視聴者識別情報」「番組属性」を有する。「番組属性」は、「放送曜日」「放送時間帯」「番組ジャンル」「番組キーワード」の属性を有する。「視聴者識別情報」は、視聴者を識別する属性である。「放送曜日」は、視聴した番組が放送された曜日である。「放送時間帯」は、視聴した番組が放送された時間帯を示す属性である。「番組ジャンル」は、ジャンル情報が格納され得る属性である。「番組キーワード」は、番組を示す1以上のキーワードが格納され得る属性であり、例えば、番組表情報の「タイトル」「出演者」「番組概要」の情報から取得され得る。番組概要からキーワードを取得する方法として、例えば、番組概要の文章を形態素解析し、名詞を取得する方法が考えられる。なお、視聴傾向情報管理表を取得する方法は問わない。例えば、視聴傾向情報管理表は、実施の形態2以降で説明する視聴傾向情報取得装置により、自動取得される。
【0138】
図11は、番組配信サーバ装置13の番組格納部1301に格納されている番組格納表である。番組格納表は、「番組識別情報」「タイトル」「番組」の属性を有する。「タイトル」は、番組のタイトルである。「番組」は、番組のコンテンツ自体である。
【0139】
また、現在、2006年10月24日19:00だとする。かかる状況において、視聴者識別子「01」で識別される視聴者が、リモコンで、番組出力装置11に電子番組表を表示させ、「プロ野球XXXX」の視聴要求を入力した、とする。
【0140】
すると、番組出力装置11の受付部1101は、視聴要求を受け付ける。そして、要求送信部1103は、画面に表示されている電子番組表の中のフォーカスされている番組の番組識別情報「104」を取得する。なお、ここで、番組識別情報は、電子番組表(図9参照)の「ID」の値である。
【0141】
次に、番組出力装置11の画面と同じ方向を向いたカメラである撮影手段11021が、視聴者識別子「01」で識別される視聴者の顔を撮影しており、視聴者識別情報取得部1102は、視聴要求を入力した当該視聴者の顔の画像を得る。そして、視聴者映像認識手段11023は、当該視聴者の顔の画像から特徴抽出し、特徴ベクトルを構成する。また、視聴者映像認識手段11023は、図8の視聴者情報管理表の視聴者の映像を順に読み込み、特徴ベクトルを取得する。そして、視聴者識別子「01」で識別される視聴者の顔の画像から抽出した特徴ベクトルと、視聴者情報管理表の視聴者の各映像から抽出した特徴ベクトルとを比較し、最も近い(最も類似度が大きい)特徴ベクトルと対になる視聴者識別情報「01」を、図8の視聴者情報管理表から取得する。なお、2つの画像を比較して、類似度を算出する技術は公知技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0142】
そして、要求送信部1103は、番組識別情報「104」を用いて、視聴要求「send 104」を構成する。そして、要求送信部1103は、視聴要求「send 104」と、視聴者識別情報「01」をサーバ装置12に送信する。
【0143】
次に、要求受信部1202は、番組出力装置11から視聴要求「send 104」と視聴者識別情報「01」を受信する。
【0144】
そして、視聴要求予測番組決定部1203は、取得した番組識別情報「104」、および取得した視聴者識別情報「01」を用いて、視聴要求予測番組を決定する。つまり、要求番組時間帯情報取得手段12032は、番組表情報格納手段12031の番組表情報管理表(図9参照)から、読み出した番組識別情報「104」と対になる番組属性中の時間帯情報「19:00−21:00」を読み出し、メモリ上に配置する。次に、出力候補番組情報取得手段12033は、番組表情報格納手段12031を、取得した時間帯情報「19:00−21:00」を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である1以上の出力候補番組情報を取得し、メモリ上に配置する。メモリ上に配置された、1以上の出力候補番組情報(出力候補番組管理表)を図12に示す。なお、出力候補番組管理表は、「ID」「曜日」「局識別子」「放送時間帯」「タイトル」「ジャンル」「出演者」「番組概要」の属性を有するレコードを1以上管理している。ただし、出力候補番組管理表の構造は、図12の構造に限らない。
【0145】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報「01」を除く1以上の視聴者識別情報を読み出す。なお、本具体例において、図8に示すように視聴者の候補の全員の視聴者識別情報は、番組出力装置11に格納されているが、サーバ装置12が視聴者の候補の全員の視聴者識別情報を格納していても良い。ここでは、サーバ装置12も視聴者の候補の全員の視聴者識別情報を格納している、として説明する。つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報「01」を除く3つの視聴者識別情報(「02」「03」「04」)を読み出す。
【0146】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、読み出した3つの視聴者識別情報の中の1番目の視聴者識別情報「02」から処理を行う。つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、予め決められた期間(ここでは、最近3ヶ月)において、1番目の視聴者識別情報「02」で識別される視聴者が視聴した番組についての視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を、視聴傾向情報格納部1201の視聴傾向情報管理表(図10参照)から検索し、取得する。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、図13に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表を得る。特定視聴者視聴傾向情報管理表の構造は、ここでは、図10の視聴傾向情報管理表の構造と同じである。ただし、図13に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表は、図10の視聴傾向情報管理表のうちのすべての属性を有するとは限らない。図13に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表は、例えば、ジャンル情報である「番組ジャンル」の属性値だけの場合もあり得るし、ジャンル情報と放送時間帯の情報だけの場合もあり得る。次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、メモリ上に配置した1以上の番組属性(図13に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表)から番組属性の代表値を取得する。ここで、番組属性の代表値は、例えば、視聴要求された番組の時間帯情報が示す時間帯「19:00−21:00」を、属性「放送時間帯」に含むレコードが有する番組ジャンルの中で、最も多いジャンル情報である、とする。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、1番目の視聴者識別情報「02」で識別される視聴者が視聴する可能性のある番組の番組ジャンルを「クイズ」だと決定し、ジャンル情報「クイズ」を視聴者識別情報「02」と対に、メモリ上に格納する。なお、これは、視聴者識別情報「02」で識別される視聴候補者が、時間帯「19:00−21:00」の間に、ジャンル情報「クイズ」のジャンルの番組を視聴する可能性が高いと予測されたことを示す。
【0147】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、図12の出力候補番組管理表の各レコードの中で、ジャンル情報が「クイズ」のレコードを検索する。ここで、詳細には、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、出力候補番組管理表の各レコードを読み出し、各レコードの「ジャンル」の属性値と「クイズ」が一致するか否かを判断し、一致すれば近似度を「1」、一致しなければ近似度を「0」とする。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、近似度が「1」のレコードを取得する。つまり、ここでは、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、「ID=92」のレコードを取得する。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、番組識別情報「92」(前記IDの値)を、視聴者識別情報「02」と対に、メモリ上に格納する。
【0148】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、読み出した3つの視聴者識別情報の中の2番目の視聴者識別情報「03」の処理を、視聴者識別情報「02」の処理と同様に行う。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴者識別情報「03」で識別される視聴者も、時間帯「19:00−21:00」の間に、ジャンル情報「クイズ」のジャンルの番組を視聴する可能性が高いと予測された、とする。次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴者識別情報「02」の処理と同様に、「ID=92」のレコードを取得し、番組識別情報「92」(前記IDの値)を、視聴者識別情報「03」と対に、メモリ上に格納する。
【0149】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、読み出した3つの視聴者識別情報の中の2番目の視聴者識別情報「04」の処理を、視聴者識別情報「02」「03」の処理と同様に行う。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴者識別情報「04」で識別される視聴者も、時間帯「19:00−21:00」の間に、ジャンル情報「アニメ」のジャンルの番組を視聴する可能性が高いと予測された、とする。
【0150】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、図12の出力候補番組管理表の各レコードの中で、ジャンル情報が「アニメ」のレコードを検索する。ここで、詳細には、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、出力候補番組管理表の各レコードを読み出し、各レコードの「ジャンル」の属性値と「アニメ」が一致するか否かを判断し、一致すれば近似度を「1」、一致しなければ近似度を「0」とする。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、近似度が「1」のレコードを取得する。しかし、ここで、出力候補番組管理表の各レコードの「ジャンル」の属性値で「アニメ」を有するレコードが存在しなかった、とする。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、番組識別情報の値として「NULL」を、視聴者識別情報「04」と対に、メモリ上に格納する。以上の処理により、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、図14に示す視聴要求予測番組管理表を得る。視聴要求予測番組管理表は、ここでは、「視聴者識別情報」「ジャンル情報」「番組識別情報」の属性を有する。ただし、視聴要求予測番組管理表で重要な属性は「番組識別情報」である。つまり、図14において、番組識別情報「92」の番組が、視聴要求の対象となった番組(番組識別情報「104」の番組)の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である、と選択されたこととなる。なお、視聴者識別情報「02」と「03」の視聴候補者は、同じ番組を視聴する可能性が高いので、ここでは、一の番組の配信、受信で足りる、とする。
【0151】
ここで、品質決定部1205は、図15に示す品質情報管理表を保持している、とする。品質情報管理表は、ジャンル情報別の番組の品質を示す情報を管理している。品質情報管理表は、「ID」「ジャンル情報」「品質情報」の属性を有する。ここでは、属性「品質情報」の属性値は、1から10の値が取り得、値が大きいほど、高い映像品質の番組を提供することとなる。また、品質制約情報格納部1204の品質制約情報は、一家庭に許される最大のバンド幅であり、ここでは、「10」である、とする。
【0152】
かかる状況において、次に、品質決定部1205は、要求受信部1202が受信した視聴要求の対象となった番組(「ID=104」の番組)に関連する番組(ここでは、「ID=104」の番組そのものである、とする)の視聴傾向情報(ここでは、番組属性の中のジャンル情報「スポーツ」)と、視聴要求予測番組決定部1203が決定した1以上の視聴要求予測番組(「ID=92」の番組)に関連する番組(ここでは、「ID=92」の番組そのものである、とする)の視聴傾向情報(ここでは、番組属性の中のジャンル情報「クイズ」)を用いて、品質制約情報格納部1204の品質制約情報に従って、視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する。つまり、品質決定部1205は、ジャンル情報「スポーツ」に対応する品質情報「7」を、図15の品質情報管理表から取得し、メモリ上に格納する。そして、品質決定部1205は、ジャンル情報「クイズ」に対応する品質情報「3」を、図15の品質情報管理表から取得し、メモリ上に格納する。そして、品質決定部1205は、「品質制約情報×(視聴要求された番組の品質情報)/(視聴要求された番組の品質情報と、1以上の視聴要求予測番組の品質情報の合計)」により、視聴要求された番組を配信要求する場合の、品質情報として決定する。つまり、ここでは、品質決定部1205は、「10×(7/(7+3))」により、配信要求する場合の品質情報を「7」と算出し、品質情報「7」をメモリ上に配置する。
【0153】
次に、配信要求送信部1206は、番組識別情報「104」と、決定した映像品質についての情報である品質情報「7」を含む番組の配信要求を構成する。配信要求は、例えば、「send 104,7」である。そして、配信要求送信部1206は、構成した配信要求「send 104,7」を、番組配信サーバ装置13に送信する。
【0154】
次に、配信要求受信部1302は、番組を識別する番組識別情報と、番組を構成する映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求「send 104,7」を、サーバ装置12から受信する。そして、番組取得部1303は、受信した配信要求が有する番組識別情報「104」と、品質情報「7」を取得し、メモリ上に配置する。
【0155】
次に、番組取得部1303は、取得した番組識別情報「104」で識別される番組を順次、番組格納部1301から読み出す。そして、番組配信部1304は、読み出した番組を、次々と、取得した品質情報「7」が示す映像の品質に変更し、配信する番組のデータを得る。そして、番組配信部1304は、映像品質を変更した番組を、次々とサーバ装置12に配信する。
【0156】
次に、サーバ装置12の番組中継受信部1207は、配信要求「send 104,7」の送信に対応して、当該配信要求が有する番組識別情報「104」で識別される番組を、次々と番組配信サーバ装置13から受信する。そして、番組中継送信部1208は、順次、受信した番組(番組の一部)を、番組出力装置11に送信する。
【0157】
次に、番組出力装置11の番組受信部1104は、視聴要求に対応する番組をサーバ装置12から受信する。そして、番組出力部1105は、受信した番組を出力する。
【0158】
以上、本実施の形態によれば、複数人の番組の視聴傾向に応じた品質の映像(コンテンツ)を出力できる。例えば、家庭内で調整する場合、視聴可能性のある複数の家族員の番組の視聴傾向を取得し、一家族に割り当てられたバンド幅等の通信上の制約を考慮して、受信する番組の映像品質を決定し、要求する番組出力システムを提供できる。つまり、本実施の形態によれば、複数の人たちのトータルなマルチメディアに対する品質に関する満足感を向上させるように、限られた情報通信インフラのリソース配分を調停し、制御する番組出力システムを提供できる。
【0159】
なお、本実施の形態によれば、品質を制御する対象は、主として、番組の映像の品質であったが、音声やデータ等の品質の制御も含むことは言うまでもない。かかることは、他の実施の形態でも同様である。
【0160】
また、本実施の形態によれば、番組の視聴要求を行った視聴者の識別は、カメラと画像認識処理を用いたが、例えば、リモコンに付加された指紋などの生体認証機能を用いたり、上述した他の手段を用いたりしても良い。つまり、番組の視聴要求を行った視聴者の識別方法は問わない。かかることも、他の実施の形態でも同様である。
【0161】
また、本実施の形態によれば、視聴者識別情報取得部は、番組出力装置に存在したが、サーバ装置に存在しても良いし、視聴者識別のための専用の他の装置に存在しても良い。かかることも、他の実施の形態でも同様である。
【0162】
また、本実施の形態によれば、番組出力装置は、サーバ装置経由で、番組配信サーバ装置から番組を受信して出力した。しかし、番組出力装置は、サーバ装置を経由しないで、番組配信サーバ装置から番組を受信して出力しても良い。かかる場合、サーバ装置は、番組配信サーバ装置に対して、番組出力装置の通信用アドレス(IPアドレスや電話番号等)を通知する。
【0163】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態におけるサーバ装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、視聴要求と視聴者識別情報を受信する要求受信部と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を記憶媒体から読み出し、当該1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する視聴要求予測番組決定部と、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記視聴要求予測番組決定部が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、格納されている品質制約情報に従って、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定部と、番組を識別する番組識別情報と、前記品質決定部が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記番組配信サーバ装置に送信する配信要求送信部と、前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を前記番組配信サーバ装置から受信する番組中継受信部と、前記番組中継受信部が受信した番組を、前記番組出力装置に送信する番組中継送信部として機能させるためのプログラム、である。
【0164】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記視聴者識別情報取得部は、視聴者を撮影し、当該視聴者の映像を取得する撮影手段と、視聴者識別情報と視聴者の映像を有する視聴者情報を2以上格納している視聴者情報格納手段と、前記撮影手段が撮影した視聴者の映像に一致する映像であり、前記視聴者情報格納手段に格納されている視聴者の映像を認識する視聴者映像認識手段と、前記視聴者映像認識手段が、前記撮影手段が撮影した視聴者の映像に一致する映像であると認識した視聴者の映像と対になる視聴者識別情報を取得する視聴者識別情報取得手段を具備するものとして機能させるプログラム、である。
【0165】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記視聴要求予測番組決定部は、放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報と、当該番組識別情報で識別される番組のジャンルを示すジャンル情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備するものとして機能させるプログラム、である。
(実施の形態2)
【0166】
本実施の形態において、複数人の番組の視聴傾向に応じた品質の映像(コンテンツ)を出力する。ここで、視聴傾向の情報の中に、出力されている番組に対する視聴者の視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報を含む。視聴姿勢情とは、例えば、視聴者が出力されている番組に注目していた度合いを示す情報である注目度情報や、視聴者が番組を視聴する際の視聴のスタイルを特定する情報である視聴スタイル情報である。視聴スタイル情報とは、例えば、ザッピングまたは、ながら見または、コンスタント視聴を識別する情報である。また、本実施の形態において、視聴姿勢情報を用いて、視聴要求する番組の映像品質を決定する。なお、コンスタント視聴とは、概ね集中して、コンスタントに視聴している視聴のスタイルを示す。
【0167】
図16は、本実施の形態における番組出力システムのブロック図である。番組出力システムは、番組出力装置11、視聴傾向情報取得装置161、サーバ装置162、番組配信サーバ装置13を具備する。
【0168】
視聴傾向情報取得装置161は、視聴姿勢情報取得部16101、視聴傾向情報構成部16102、視聴傾向情報送付部16103を具備する。
【0169】
視聴姿勢情報取得部16101は、視聴頻度情報取得手段161011、距離情報取得手段161012、命令取得手段161013、視聴スタイル情報取得手段161014を具備する。
【0170】
サーバ装置162は、視聴傾向情報格納部1201、要求受信部1202、視聴要求予測番組決定部1203、品質制約情報格納部1204、品質決定部16205、配信要求送信部1206、番組中継受信部1207、番組中継送信部1208、視聴傾向情報受付部16209、視聴傾向情報蓄積部16210を具備する。
【0171】
品質決定部16205は、視聴方法情報取得手段162051、視聴姿勢情報選択手段162052、予測視聴姿勢情報取得手段162053、視聴要求番組属性取得手段162054、視聴要求者番組属性取得手段162055、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056、品質決定手段162057を具備する。
【0172】
視聴姿勢情報取得部16101は、番組出力装置11の番組出力部1105が出力した番組に対する視聴者の振る舞いから取得され得る視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報を取得する。視聴姿勢情報は、例えば、視聴者が出力されている番組に注目していた度合いを示す情報である注目度情報や、視聴者が番組を視聴する際の視聴のスタイルを特定する情報である視聴スタイル情報である。視聴スタイル情報とは、例えば、ザッピングまたは、ながら見または、コンスタント視聴を識別する情報である。また、視聴スタイル情報とは、集中視聴と非集中視聴を区別できる情報のみでも良い。視聴姿勢情報取得部16101における視聴姿勢情報の取得方法は、後述する。視聴姿勢情報取得部16101は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴姿勢情報取得部16101の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0173】
視聴頻度情報取得手段161011は、カメラで撮影した視聴者の映像から、視聴者が視聴している番組を出力しているディスプレイに向いている頻度についての情報である視聴頻度情報を取得する。さらに具体的には、視聴頻度情報取得手段161011は、定期的にカメラで撮影した視聴者の画像を解析し、顔認識し、顔の向きを判断する。顔の向きは、例えば、画面に対して正対しているか否かのみでも良い。顔の向きについて、例えば、視聴頻度情報取得手段161011は、顔認識結果から両目の距離を取得し、一定以内の距離であれば、画面(カメラ)に対して、正対していないと判断し、一定以上であれば、画面(カメラ)に対して、正対している、と判断する。また、例えば、顔の向きについて、視聴頻度情報取得手段161011は、顔認識し、肌色とそれ以外の色の割合や、髪の黒色や茶色とそれ以外の色の割合により、画面(カメラ)に対して、正対しているか否かを判断しても良い。そして、視聴頻度情報取得手段161011は、例えば、番組の出力時間中の、画面に対して正対している時間を取得し、正対している割合を算出する処理を行っても良い。視聴頻度情報取得手段161011は、かかる割合を視聴頻度情報としても良いし、割合から、視聴者が視聴している番組を出力しているディスプレイに向いている頻度を高(値を、例えば、「3」とする)、中(例えば、「2」)、低(例えば、「1」)と分類しても良い。また、視聴頻度情報取得手段161011は、視線の動きを捕らえるアイトラッキングの手法を用いて、視聴者が画面に正対しているか否か、およびその頻度を算出しても良い。そして、その頻度から、視聴頻度情報取得手段161011は、視聴頻度情報を取得しても良い。アイトラッキングの手法は公知技術であるので詳細な説明を省略する。視聴頻度情報取得手段161011は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴頻度情報取得手段161011の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0174】
距離情報取得手段161012は、視聴者と番組を出力しているディスプレイとの距離である距離情報を取得する。距離情報取得手段161012は、例えば、番組出力装置11に設置されている超音波発信機から、超音波を発信し、正面の視聴者(障害物)に当たって、超音波が戻る時間を測定し、番組出力装置11(画面)と、視聴者の距離を測定しても良い。その他、番組出力装置11の画面と視聴者の距離を測定する方法は問わない。距離情報取得手段161012は、例えば、超音波発信機と、受信機と、MPUやメモリ等から実現され得る。距離情報取得手段161012の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0175】
命令取得手段161013は、チャンネルを切り替える1以上の命令を取得する。チャンネルを切り替える命令とは、リモコンのチャンネルアップ、ダウン信号や、チャンネル番号に対応する信号や、表示されている電子番組表から一の番組を選択する信号などである。命令取得手段161013は、例えば、赤外線受光部とそのドライバーソフトなどにより実現され得る。
【0176】
視聴スタイル情報取得手段161014は、命令取得手段161013が取得した1以上の命令を用いて、少なくとも集中視聴か非集中視聴かを判断し、集中視聴か否かについての情報である視聴スタイル情報を取得する。視聴スタイル情報取得手段161014は、例えば、所定時間(例えば、30分)の間に、所定回数(例えば、10回)以上、命令取得手段161013がチャンネル変更の命令を受け付けたと判断した場合、非集中視聴であると判断し、所定回数未満であれば集中視聴であると判断する。
【0177】
また、視聴スタイル情報取得手段161014は、ザッピング(例えば、値「1」)、ながら見(例えば、値「2」)、コンスタント視聴(例えば、値「3」)のうちのいずれかの値を有する視聴スタイル情報を取得しても良い。つまり、例えば、視聴頻度情報取得手段161011が、視聴頻度が「低」であると判断し、かつ、命令取得手段161013が、所定時間(例えば、10分)の間に、所定回数(例えば、5回)未満のチャンネル変更の命令を受け付けたと判断した場合、視聴スタイル情報取得手段161014は、視聴スタイル情報をながら見(例えば、値「2」)として取得する。また、視聴頻度情報取得手段161011が、視聴頻度が「中」または「高」であると判断し、かつ、命令取得手段161013が、所定時間(例えば、10分)の間に、所定回数(例えば、5回)以上のチャンネル変更の命令を受け付けたと判断した場合、視聴スタイル情報取得手段161014は、視聴スタイル情報をザッピング(例えば、値「1」)として取得する。また、視聴頻度情報取得手段161011が、視聴頻度が「中」または「高」であると判断し、かつ、命令取得手段161013が、所定時間(例えば、10分)の間に、所定回数(例えば、5回)未満のチャンネル変更の命令を受け付けたと判断した場合、視聴スタイル情報取得手段161014は、視聴スタイル情報をコンスタント視聴(例えば、値「3」)として取得する。その他、視聴スタイル情報取得手段161014は、4分類以上の視聴スタイル情報を取得するようにしても良い。なお、視聴スタイル情報取得手段161014は、いかなる条件の場合に、どの値の視聴スタイル情報と決定するかについての情報を予め保持している、とする。視聴スタイル情報取得手段161014は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴スタイル情報取得手段161014の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0178】
また、視聴姿勢情報取得部16101は、視聴頻度情報取得手段161011が取得した視聴頻度情報、または、距離情報取得手段161012が取得した距離情報のうちの1以上の情報を用いて注目度情報を構成することは好適である。図示しないが、この注目度情報を構成する手段を、注目度情報取得手段、とも言うこととする。視聴姿勢情報取得部16101は、通常、視聴頻度情報が示す視聴の頻度が高いほど、距離情報が示す距離が近いほど、注目度情報が示す注目の度合いが大きくなるように、注目度情報を構成する。なお、視聴姿勢情報取得部16101は、視聴頻度情報のみに基づいて注目度情報を構成しても良いし、距離情報のみに基づいて注目度情報を構成しても良い。
【0179】
なお、視聴傾向情報取得装置161は、番組出力装置11に含まれていても良いし、サーバ装置162に含まれていても良い。
【0180】
視聴傾向情報構成部16102は、視聴者識別情報取得部1102が取得した視聴者識別情報と、番組出力部1105が出力した番組の番組属性と、視聴姿勢情報取得部16101が取得した視聴姿勢情報を用いて、視聴傾向情報を構成する。なお、視聴傾向情報構成部16102は、図示しない手段(通信手段や内部バスなど)により、番組出力装置11から視聴者識別情報取得部1102が取得した視聴者識別情報と、番組出力部1105が出力した番組の番組属性を受け付ける、とする。視聴傾向情報は、例えば、「ID」、「視聴者識別情報」、「番組属性」、「視聴姿勢情報」を有する。また、「番組属性」は、例えば、「放送曜日」「放送時間帯」「番組ジャンル」「番組キーワード」である。かかる場合、視聴傾向情報構成部16102は、例えば、番組表情報を格納しており、当該番組表情報の番組タイトル、出演者、番組概要の属性値から、名詞を抜き取り、「番組キーワード」の属性値を構成する。「視聴姿勢情報」は、例えば、「注目度情報」、「視聴スタイル情報」である。視聴傾向情報構成部16102は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴傾向情報構成部16102の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0181】
視聴傾向情報送付部16103は、視聴傾向情報構成部16102が構成した視聴傾向情報をサーバ装置162に送付する。ここで、送付とは、通信手段を用いた送信の場合もあり得るし、内部バスを経由した書き込みの場合等もあり得る。視聴傾向情報送付部16103は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴傾向情報送付部16103の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0182】
品質決定部16205は、受付部1101が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、視聴要求予測番組決定部1203が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、品質制約情報に従って、受付部1101が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する。品質決定部16205は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。品質決定部16205の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0183】
視聴方法情報取得手段162051は、視聴候補者が、過去に視聴した別の番組に対応する1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の番組属性、および視聴姿勢情報を、視聴候補者ごとに取得する。視聴候補者とは、視聴要求予測番組情報取得手段12034が取得した視聴要求予測番組情報に対応する番組を視聴すると予測された視聴者であり、視聴者識別情報により識別される。視聴方法情報取得手段162051は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴方法情報取得手段162051の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0184】
視聴姿勢情報選択手段162052は、当該視聴要求予測番組情報が有する番組属性と一致する番組属性を、視聴方法情報取得手段162051が取得した1以上の番組属性から選択し、当該選択された番組属性と対になる1以上の視聴姿勢情報を選択する。「番組属性が一致する」とは、2以上の番組属性が存在する場合、一部の属性値が違っても、一部の属性値が一致し、全体として類似する、と判断された場合も含む。また、番組属性の一例の「番組キーワード」が一致する、とは、シソーラス辞書を用いて、類似するキーワードも一致するものと判断しても良いし、2つのキーワード間の意味的距離をシソーラス辞書に持たせ、当該距離の合計から、「番組キーワード」が一致するか否かを判断しても良い。その他、2つの「番組キーワード」が一致するとは、2つの「番組キーワード」がおのおの有する各キーワード群が完全一致することだけではなく、一部のキーワードの一致や、類似度を考慮して決定しても良い。2つのキーワード群の一致、または類似度の判定アルゴリズムは種々あり、かつ公知技術であるので、詳細な説明を省略する。視聴姿勢情報選択手段162052は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴姿勢情報選択手段162052の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0185】
予測視聴姿勢情報取得手段162053は、視聴姿勢情報選択手段162052が選択した1以上の視聴姿勢情報を用いて、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組の視聴姿勢情報である予測視聴姿勢情報を取得する。例えば、視聴姿勢情報が数値で表された注目度情報である場合、予測視聴姿勢情報取得手段162053は、1以上の視聴姿勢情報の平均値や中央値などの代表値を算出する。また、例えば、視聴姿勢情報が視聴スタイル情報(例えば、ザッピング、ながら見、コンスタント視聴の3分類)の場合、1以上の視聴姿勢情報の中で最も多い視聴姿勢情報を取得する。その他、予測視聴姿勢情報取得手段162053は、1以上の視聴姿勢情報の中から、代表値を取得する処理を行えば良い。予測視聴姿勢情報取得手段162053が取得する予測視聴姿勢情報は、視聴すると予測される視聴候補者が、視聴を予測される番組を見る際の、予測される視聴姿勢を示す情報である。予測視聴姿勢情報取得手段162053は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。予測視聴姿勢情報取得手段162053の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0186】
視聴要求番組属性取得手段162054は、要求受信部1202が受信した視聴要求が有する番組識別情報で識別される番組の番組属性を、番組表情報格納手段12031から取得する。視聴要求番組属性取得手段162054は、番組表情報格納手段12031に格納されているすべての番組属性を取得しても良いし、一部の番組属性を取得しても良い。視聴要求番組属性取得手段162054は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴要求番組属性取得手段162054の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0187】
視聴要求者番組属性取得手段162055は、視聴要求番組属性取得手段162054が取得した番組属性と一致する番組属性であり、視聴者識別情報取得部1102が取得した視聴者識別情報(要求受信部1202が受信した視聴者識別情報)で識別される視聴者が視聴した番組についての情報である1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を、視聴傾向情報格納部1201から取得する。ここでの2つの番組属性が一致する、とは、上述したように、1以上の属性値が完全に一致する必要はなく、一部の一致でも、2つの番組属性が一致する、と判断する場合はあり得る。視聴要求者番組属性取得手段162055は、まず、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報をキーとして視聴傾向情報格納部1201を検索し、当該視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての情報である1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を取得し、メモリ上に配置する。そして、視聴要求者番組属性取得手段162055は、メモリ上に配置した1以上の番組の各番組属性と、視聴要求番組属性取得手段162054が取得した番組属性が一致するか否かを順に判定し、メモリ上に配置した1以上の番組の各番組属性のうち、視聴要求番組属性取得手段162054が取得した番組属性と一致する番組属性を取得し、メモリ上に配置する。視聴要求者番組属性取得手段162055は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴要求者番組属性取得手段162055の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0188】
視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、視聴要求者番組属性取得手段162055が取得した1以上の番組属性に対応する番組の視聴姿勢情報を取得する。視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、例えば、視聴要求者番組属性取得手段162055が取得した1以上の各番組属性と対になる1以上の視聴姿勢情報を、視聴傾向情報格納部1201から読み出す。そして、当該1以上の視聴姿勢情報から、代表となる視聴姿勢情報を取得する。代表となる視聴姿勢情報は、例えば、1以上の視聴姿勢情報に含まれる1以上の注目度情報の平均値や中央値などである。また、代表となる視聴姿勢情報は、例えば、1以上の視聴姿勢情報に含まれる1以上の視聴スタイル情報の中で、最も多い値を取る視聴スタイル情報である。視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056が取得する視聴姿勢情報は、視聴要求を入力した視聴者が、要求した番組を見る際に予測される視聴姿勢情報である。視聴要求者視聴姿勢情報取得手段62056は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴要求者視聴姿勢情報取得手段62056の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0189】
品質決定手段162057は、品質制約情報に従って、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056が取得した視聴姿勢情報、および予測視聴姿勢情報取得手段162053が取得した予測視聴姿勢情報を用いて、受付部1101が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する。視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056が取得した視聴姿勢情報は、番組の視聴要求を行った視聴者の予測される視聴姿勢を示す情報である。予測視聴姿勢情報取得手段162053が取得した予測視聴姿勢情報は、視聴要求をするのではと予測される視聴候補者の予測される視聴姿勢を示す情報である。つまり、品質決定手段162057は、視聴要求を行った視聴者の視聴姿勢情報と、視聴候補者の視聴姿勢情報を用いて、視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する。例えば、視聴者の視聴姿勢情報が、視聴スタイル「コンスタント視聴」,注目度「高」であり、視聴候補者の視聴姿勢情報が、視聴スタイル情報「ながら見」,注目度情報「低」である場合、品質制約情報によって決められている、例えば、バンド幅のうち、多くの領域を視聴者に割り当て、少ない領域に視聴候補者に割り当てる。品質決定手段162057は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。品質決定手段162057の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0190】
視聴傾向情報受付部16209は、視聴傾向情報取得装置161から視聴傾向情報を受け付ける。ここで受け付けとは、通信手段を用いた受信や、内部バスを経由した受け取りである。視聴傾向情報受付部16209は、例えば、無線または有線の通信手段で実現され得る。
【0191】
視聴傾向情報蓄積部16210は、視聴傾向情報受付部16209が受け付けた視聴傾向情報を視聴傾向情報格納部1201に蓄積する。視聴傾向情報蓄積部16210は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴傾向情報蓄積部16210の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0192】
次に、番組出力システムの動作について説明する。まず、視聴傾向情報取得装置161の動作について図17、図18のフローチャートを用いて説明する。
【0193】
(ステップS1701)視聴傾向情報構成部16102は、番組の視聴が開始されたか否かを判断する。番組の視聴が開始されればステップS1702に行き、番組の視聴が開始されなければステップS1701に戻る。なお、番組の視聴の開始は、例えば、チャンネル変更命令の受け付けや、番組出力装置11の電源オンの命令の受け付けなどにより判断する。また、かかる番組の視聴の開始の信号は、番組出力装置11から受け付けても良いし、視聴傾向情報取得装置161が保持している命令取得手段161013が受け付けた命令から判断しても良い。
【0194】
(ステップS1702)視聴傾向情報構成部16102は、視聴が開始された番組の番組属性を取得し、メモリ上に配置する。番組属性は、番組表情報格納手段12031から取得されても良いし、番組出力装置11や他の装置から図示しない手段により取得されても良い。
【0195】
(ステップS1703)視聴傾向情報構成部16102は、視聴者識別情報を取得し、メモリ上に配置する。視聴傾向情報構成部16102は、視聴者識別情報を、例えば、番組出力装置11の視聴者識別情報取得部1102から取得する。また、視聴傾向情報構成部16102は、自ら、視聴者識別情報取得部1102と同様の処理等により、視聴者識別情報を取得しても良い。
【0196】
(ステップS1704)視聴姿勢情報取得部16101は、番組出力装置11の番組出力部1105が出力した番組に対する視聴者の振る舞いから取得され得る視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報を取得し、メモリ上に配置する。視聴姿勢情報の取得処理について、図18のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0197】
(ステップS1705)視聴傾向情報構成部16102は、ステップS1702で取得した番組属性、ステップS1703で取得した視聴者識別情報、およびステップS1704で取得した視聴姿勢情報を用いて、視聴傾向情報を構成する。
【0198】
(ステップS1706)視聴傾向情報送付部16103は、視聴傾向情報構成部16102が構成した視聴傾向情報をサーバ装置162に送付する。処理を終了する。
【0199】
次に、ステップS1704の視聴姿勢情報を取得する処理について、図18のフローチャートを用いて説明する。
【0200】
(ステップS1801)視聴姿勢情報取得部16101は、初期化処理を行う。初期化処理とは、例えば、後述する変数「チャンネル変更回数」に0を代入したり、配列のバッファ「注目度一時情報」をクリアしたりする処理等である。
【0201】
(ステップS1802)視聴頻度情報取得手段161011は、番組の視聴を終了するか否かを判断する。番組の視聴を終了するか否かは、例えば、命令取得手段161013が取得した命令(例えば、電源オフや、他のチャンネルの選択のための命令など)を認識すれば可能である。番組の視聴を終了するならばステップS1803に行き、番組の視聴を終了しないならばステップS1813に行く。
【0202】
(ステップS1803)視聴頻度情報取得手段161011は、カメラ(図示しない)で撮影した視聴者の映像である撮影画像(ここでは、静止画とする)を取得し、メモリ上に配置する。
【0203】
(ステップS1804)視聴頻度情報取得手段161011は、撮影画像を対象として顔認識し、顔の輪郭を抽出する。かかる処理は、公知技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0204】
(ステップS1805)視聴頻度情報取得手段161011は、顔の輪郭の内側のドットをすべて検査し、予め格納されている肌色の色情報と同じまたは一定以内の差の色情報を有するドットであるか否かを判断する。そして、視聴頻度情報取得手段161011は、検査したドット数と、肌色の色情報と同じまたは一定以内の差の色情報を有するドットの数から、肌色または類似する色のドットの割合を取得する。
【0205】
(ステップS1806)視聴頻度情報取得手段161011は、ステップS1805で取得した割合が、予め決められた所定の割合以上であるか否かを判断する。算出した割合が所定以上であればステップS1807に行き、所定未満であればステップS1808に行く。
【0206】
(ステップS1807)視聴頻度情報取得手段161011は、配列のバッファ「注目度一時情報」に「1」を追記する。ステップS1809に行く。
【0207】
(ステップS1808)視聴頻度情報取得手段161011は、配列のバッファ「注目度一時情報」に「0」を追記する。
【0208】
(ステップS1809)距離情報取得手段161012は、視聴者と番組を出力しているディスプレイとの距離である距離情報を取得する。例えば、撮影画像の顔の輪郭の大きさを算出し、距離情報を推定し、算出しても良い。その他、上述した手段により、距離情報を算出しても良い。
【0209】
(ステップS1810)距離情報取得手段161012は、ステップS1809で算出した距離情報を、メモリ上に追記する。
【0210】
(ステップS1811)命令取得手段161013は、チャンネルを切り替える命令を取得したか否かを判断する。チャンネルを切り替える命令を取得すればステップS1812に行き、チャンネルを切り替える命令を取得しなければステップS1802に戻る。
【0211】
(ステップS1812)命令取得手段161013は、変数であるカウンタ「チャンネル変更回数」を1、インクリメントする。ステップS1802に戻る。
【0212】
(ステップS1813)視聴姿勢情報取得部16101の図示しない注目度情報取得手段は、注目度一時情報の配列と、距離情報の配列から、注目度情報を取得する。さらに具体的には、例えば、注目度情報取得手段は、注目度一時情報(0または1)の配列に格納されている「1」の割合を算出する。そして、例えば、注目度情報取得手段は、距離情報の配列から、距離情報の代表値(平均値または中央値など)を取得する。そして、注目度情報取得手段は、注目度一時情報の配列に格納されている「1」の割合、距離情報の代表値をパラメータとして、前記割合をパラメータとする増加関数であり、距離情報の代表値をパラメータとする減少関数により、注目度情報を算出する。なお、ここで算出される注目度情報は、多段階の値を取り得る数値であるが、その値を写像し、注目度「高」「中」「低」に分類(3段階に分類)するなどしても良いし、5段階に分類するなどしても良い。
【0213】
(ステップS1814)視聴スタイル情報取得手段161014は、変数「チャンネル変更回数」の値を用いて、少なくとも集中視聴か非集中視聴かを判断し、集中視聴か否かについての情報である視聴スタイル情報を取得する。つまり、単位時間あたりのチャンネル変更回数が閾値より多い場合には、非集中視聴と判断し、単位時間あたりのチャンネル変更回数が閾値より少ない場合には、集中視聴と判断する。また、上述したように、視聴スタイル情報取得手段161014は、ザッピング(例えば、値「1」)、ながら見(例えば、値「2」)、コンスタント視聴(例えば、値「3」)のうちのいずれかの値を有する視聴スタイル情報を取得しても良い。その際、注目度情報を用いても良い。
【0214】
なお、図18のフローチャートにおいて、他の視聴姿勢情報の取得アルゴリズムを採用しても良い。
【0215】
次に、サーバ装置162の動作について図19から図24のフローチャートを用いて説明する。図19のフローチャートにおいて、図4のフローチャートと異なるステップについてのみ説明する。
【0216】
(ステップS1901)視聴要求予測番組決定部1203は、ステップS402で取得した番組識別情報、およびステップS403で取得した視聴者識別情報を用いて、視聴要求予測番組を決定する。ステップS1901の処理において、視聴要求予測番組決定部1203は、通常、1以上の番組識別情報を取得するが、番組属性等も合わせて取得しても良い。なお、ステップS1901の処理において、視聴要求予測番組が「0」との決定になることがあっても良い。視聴要求予測番組決定部1203の視聴要求予測番組決定処理について、図20、図21のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0217】
(ステップS1902)品質決定部16205は、要求受信部1202が受信した視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、視聴要求予測番組決定部1203が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、品質制約情報格納部1204の品質制約情報に従って、視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する。品質決定部1205の品質決定処理について、図22から図24のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0218】
(ステップS1903)視聴傾向情報受付部16209は、視聴傾向情報取得装置161から視聴傾向情報を受け付けたか否かを判断する。視聴傾向情報を受け付ければステップS1904に行き、視聴傾向情報を受け付けなければステップS401に戻る。
【0219】
(ステップS1904)視聴傾向情報蓄積部1621は、ステップS1903で受け付けた視聴傾向情報を、視聴傾向情報格納部1201に追記する。
【0220】
なお、図19のフローチャートにおいて、視聴傾向情報を受け付け、蓄積する処理は無くても良い。かかる場合、ユーザの手入力により視聴傾向情報が入力されたり、HDDや光ディスクなどの記憶媒体から読み出されたりする。
【0221】
なお、図19のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0222】
次に、ステップS1901の視聴要求予測番組決定処理について、図20、図21のフローチャートを用いて、詳細に説明する。なお、図20のフローチャートにおいて、図5のフローチャートと異なる点についてのみ説明する。
【0223】
(ステップS2001)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタjに1を代入する。
【0224】
(ステップS2002)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS502で取得した1以上の番組識別情報の中で、j番目の番組識別情報が存在するか否かを判断する。j番目の番組識別情報が存在すればステップS2003に行き、j番目の番組識別情報が存在しなければステップS515に行く。
【0225】
(ステップS2003)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS502で取得した1以上の番組識別情報の中で、j番目の番組識別情報と対になる番組属性を、番組表情報格納手段12031から読み出す。
【0226】
(ステップS2004)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、j番目の番組識別情報で識別される番組の視聴可能性尤度を算出する。視聴可能性尤度の算出方法について、図21のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0227】
(ステップS2005)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、j番目の番組識別情報で識別される番組の視聴可能性尤度を、j番目の番組識別情報と対にメモリ上に一時格納する。
【0228】
(ステップS2006)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS2002に戻る。
【0229】
なお、図20のフローチャートで説明した視聴要求予測番組決定処理は、図5のフローチャートと同様の処理でも良い。
【0230】
次に、ステップS2004の視聴可能性尤度の算出方法について、図21のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0231】
(ステップS2101)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴傾向情報格納部1201から読み出した番組属性の数を変数「N」に代入する。なお、番組属性は、複数の要素(例えば、ジャンル情報、曜日情報、時間帯情報、番組キーワードなど)を含む。
【0232】
(ステップS2102)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタiに1を代入する。
【0233】
(ステップS2103)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、「i<=N」を満たすか否かを判断する。「i<=N」を満たせばステップS2104に行き、「i<=N」を満たさなければステップS2113に行く。
【0234】
(ステップS2104)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴傾向情報格納部1201から読み出した番組属性の中の、i番目の番組属性を取得する。
【0235】
(ステップS2105)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、S2003で取得した、視聴可能性のある番組の番組属性を読み出す。
【0236】
(ステップS2106)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタjに1を代入する。
【0237】
(ステップS2107)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS2104で取得したi番目の番組属性の中のj番目の要素が存在するか否かを判断する。j番目の要素が存在すればステップS2108に行き、j番目の要素が存在しなければ、ステップS2112に行く。
【0238】
(ステップS2108)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS2104で取得した番組属性のj番目の要素と、ステップS2105で読み出した番組属性のj番目の要素を比較する。
【0239】
(ステップS2109)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS2108における比較結果が、「一致する」との比較結果であればステップS2110に行き、「一致しない」との比較結果であればステップS2111に行く。なお、要素によって、「一致する」とは、完全一致の場合もあるが、一部が一致する、または類似する、という場合もあり得る。
【0240】
(ステップS2110)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、j番目の要素に対応するエントリー数を1、インクリメントする。なお、各要素に対して、エントリー数を格納する変数があり、最初は、「0」に初期化されている。エントリー数とは、ステップS2104で取得した番組属性のある要素と、ステップS2105で読み出した番組属性のある要素が一致する数である。
【0241】
(ステップS2111)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS2107に行く。
【0242】
(ステップS2112)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS2103に行く。
【0243】
(ステップS2113)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴可能性尤度関数の情報を読み出す。なお、視聴可能性尤度関数の情報は、予め視聴要求予測番組情報取得手段12034に格納されている。予め視聴可能性尤度関数の情報が格納されている、とは、視聴可能性尤度関数の情報がプログラムに埋め込まれている場合も含む。視聴可能性尤度関数の情報は、例えば、「α・(a/N)+β・(b/N)+γ・(c/N)+σ・(d/N)」である。また、α、β、γ、δは、重みを示す係数であり、通常、「0<=α、β、γ、δ<=1」、「α+β+γ+δ=1」を満たす。また、α、β、γ、δは、通常、予め決められている。
【0244】
(ステップS2114)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS2113で読み出した視聴可能性尤度関数に、a,b,c,d,N値を代入する。a,b,c,dは、各要素のエントリー数である。
【0245】
(ステップS2115)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS2114で各値を代入して得た数式を演算する。
【0246】
(ステップS2116)視聴要求予測番組情報取得手段12034は、ステップS2115における演算結果である視聴可能性尤度を、メモリ上に一時格納する。上位にリターンする。
【0247】
なお、図21のフローチャートにおいて、視聴可能性尤度関数の情報は、上記に限られず、要素は、5以上でも、3以下でも良い。
【0248】
次に、ステップS1902の品質決定処理について、図22から図24のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
【0249】
(ステップS2201)視聴要求者番組属性取得手段162055は、視聴要求のあった番組の番組識別情報、番組属性を取得し、メモリ上に配置する。
【0250】
(ステップS2202)視聴要求者番組属性取得手段162055は、番組の視聴要求をした視聴者識別情報を取得し、メモリ上に配置する。
【0251】
(ステップS2203)視聴要求者番組属性取得手段162055は、ステップS2201で取得した番組識別情報、番組属性、およびステップS2202で取得した視聴者識別情報を用いて、視聴要求者の視聴姿勢情報を取得し、メモリ上に配置する。番組識別情報、番組属性、および視聴者識別情報を用いて、視聴姿勢情報を取得する処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。
【0252】
(ステップS2204)視聴方法情報取得手段162051は、カウンタiに1を代入する。
【0253】
(ステップS2205)視聴方法情報取得手段162051は、i番目の視聴要求予測番組が存在するか否か判断する。i番目の視聴要求予測番組が存在すればステップS2206に行き、i番目の視聴要求予測番組が存在しなければステップS2210に行く。
【0254】
(ステップS2206)視聴方法情報取得手段162051は、i番目の視聴要求予測番組の番組識別情報、番組属性を取得し、メモリ上に配置する。
【0255】
(ステップS2207)視聴方法情報取得手段162051は、i番目の視聴要求予測番組に対応する視聴候補者の視聴者識別情報を取得し、メモリ上に配置する。
【0256】
(ステップS2208)視聴方法情報取得手段162051は、ステップS2206で取得したi番目の番組識別情報、番組属性、およびステップS2207で取得したi番目の視聴者識別情報を用いて、視聴要求者の視聴姿勢情報を取得し、メモリ上に配置する。番組識別情報、番組属性、および視聴者識別情報を用いて、視聴姿勢情報を取得する処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。
【0257】
(ステップS2209)視聴方法情報取得手段162051は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS2205に戻る。
【0258】
(ステップS2210)品質決定部16205は、ステップS2203で取得した視聴姿勢情報、およびステップS2208で取得した1以上の視聴姿勢情報を用いて、視聴要求があった番組の品質情報を決定する。かかる処理を品質調停処理という。品質調停処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。
【0259】
なお、図22のフローチャートにおいて、視聴要求のあった番組の視聴姿勢情報の取得の処理と、視聴予測番組の視聴姿勢情報の取得の処理の順序が逆でも良い。
次に、ステップS2203、ステップS2208の視聴姿勢情報の取得処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。視聴姿勢情報の取得処理とは、番組属性、および視聴者識別情報を用いて、視聴姿勢情報を取得する処理である。
【0260】
(ステップS2301)視聴姿勢情報選択手段162052、または視聴要求者番組属性取得手段162055は、与えられた視聴者識別情報を有する視聴傾向情報を、視聴傾向情報格納部1201から読み出す。
【0261】
(ステップS2302)視聴姿勢情報選択手段162052、または視聴要求者番組属性取得手段162055は、ステップS2301で取得した1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の番組属性の中から、与えられた番組属性と一致する1以上の番組属性を選択し、当該番組属性を有する1以上の視聴傾向情報を取得する。なお、2つの番組属性が一致するとは、上述したように、完全一致であるとは限らず、一部の一致でも良い場合もあり、類似することで良い場合もある。
【0262】
(ステップS2303)視聴姿勢情報選択手段162052、または視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、ステップS2302で取得した1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の視聴姿勢情報を読み出す。
【0263】
(ステップS2304)予測視聴姿勢情報取得手段162053.または視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、ステップS2303で読み出した1以上の視聴姿勢情報から、視聴姿勢情報の代表値を取得する。なお、2以上の視聴姿勢情報から、視聴姿勢情報の代表値を決定する処理は、上述した処理である。
【0264】
なお、図23のフローチャートにおいて、視聴姿勢情報の取得処理とは、視聴者識別情報のみを用いて行っても良い。かかる場合、視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した1以上の番組の視聴姿勢情報の代表値が取得される。なお、代表値とは、最も頻度の高い情報でも良いし、平均値や中央値でも良い。
【0265】
次に、ステップS2210の品質調停処理について、図24のフローチャートを用いて、詳細に説明する。ここでは、品質調停処理は、視聴要求をした視聴者の視聴姿勢情報の代表値、と視聴要求された番組のジャンル情報、および1以上の視聴候補者の視聴姿勢情報の代表値と視聴候補番組のジャンル情報の組の以上から、視聴要求された番組の品質情報を取得する場合について説明する。
【0266】
(ステップS2401)品質決定手段162057は、カウンタiに1を代入する。
【0267】
(ステップS2402)品質決定手段162057は、品質制約情報格納部1204から品質制約情報を読み出す。
【0268】
(ステップS2403)品質決定手段162057は、予め格納している品質情報算出関数の情報を読み込む。品質情報算出関数の情報は、プログラム中に埋め込まれていても良い。
【0269】
(ステップS2404)品質決定手段162057は、視聴要求をした視聴者、視聴候補者の全員の中の、i番目の視聴者が存在するか否かを判断する。i番目の視聴者が存在すればステップS2405に行き、i番目の視聴者が存在しなければステップS2408に行く。なお、かかる判断は、視聴者識別情報、および視聴候補者識別情報を用いて行われる。
【0270】
(ステップS2405)品質決定手段162057は、i番目の視聴者に対応する視聴姿勢情報の代表値と番組のジャンル情報に対応する値(例えば、ニュースであれば「3」、映画であれば「8」などであり、ジャンル情報に対応して値を保持している)を取得し、ステップS2403で読み出した品質情報算出関数の情報が示す品質情報算出関数に代入する。
【0271】
(ステップS2406)品質決定手段162057は、ステップS2405において取得した品質情報算出関数を実行し、i番目の視聴者(視聴者識別情報)に対応する品質情報である視聴者別品質情報を取得する。そして、品質決定手段162057は、i番目の視聴者識別情報と対にして、算出した視聴者別品質情報を一時、メモリ上に格納する。
【0272】
(ステップS2407)品質決定手段162057は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS2404に戻る。
【0273】
(ステップS2408)品質決定手段162057は、ステップS2402で読み出した品質制約情報と、ステップS2406でメモリ上に格納した2以上の視聴者別品質情報を用いて、視聴要求のあった番組の品質情報を決定する。品質決定手段162057は、例えば、品質制約情報が「1ギガ」のバンド幅であり、2人の視聴候補者が存在し、視聴要求のあった番組の視聴者別品質情報が「8」、視聴候補者の視聴候補の番組の視聴者別品質情報が「3」、および「5」であった場合、視聴要求のあった番組の品質情報を「1ギガ×8/(8+3+5)=500メガ」を演算し、視聴要求のあった番組の品質情報を「500メガ」として決定する。
【0274】
なお、図24のフローチャートにおいて、視聴候補の番組は視聴されない場合も想定し、その重みを「0.5」として、上記演算を行っても良い。つまり、視聴者別品質情報の「3」、および「5」に重み「0.5」を乗算し、「1.5」「2.5」とし、上記の視聴要求のあった番組の品質情報の算出を、「1ギガ×8/(8+1.5+2.5)=約667メガ」として、算出しても良い。その他、視聴候補者は番組を視聴する頻度を考慮し、その頻度を確率値に変換し、当該確率値を視聴候補の番組の視聴者別品質情報に乗算するなどしても良い。
【0275】
以下、本実施の形態における番組出力システムの具体的な動作について説明する。また、番組出力装置11における視聴者情報格納手段11022に格納されている視聴者情報管理表は、図8である。サーバ装置12の番組表情報格納手段12031に格納されている番組表情報管理表は、図9である。
【0276】
また、図25は、サーバ装置12の視聴傾向情報格納部1201の視聴傾向情報管理表である。視聴傾向情報管理表は、過去に視聴候補者が視聴した番組についての情報である視聴傾向情報を1以上有する表である。視聴傾向情報管理表は、「ID」「視聴者識別情報」「番組属性」「視聴姿勢情報」の属性を有する。「番組属性」は、ここでは、「放送曜日」「放送時間帯」「番組ジャンル」「番組キーワード」の属性を有する。「視聴姿勢情報」は、ここでは、「注目度情報」「視聴スタイル情報」の属性を有する。ここで、「注目度情報」は、視聴傾向情報管理表の対応するレコードの視聴者識別情報で識別される視聴者が、対応する番組を視聴していた際の番組への注目度を、0から100の数値で示した数値である。また、「視聴スタイル情報」は、ここでは、「ザッピング」「ながら見」「コンスタント視聴」のいずれかの値(これも数値でも良い)をとる。注目度情報、および視聴スタイル情報の取得アルゴリズムの例については後述する。
【0277】
さらに、番組配信サーバ装置13の番組格納部1301に格納されている番組格納表は、図11である。また、現在、2006年10月24日19:00だとする。
【0278】
ここで、まず、視聴傾向情報取得装置161が行う処理であり、注目度情報、および視聴スタイル情報を有する視聴姿勢情報の取得処理について説明する。
【0279】
視聴傾向情報構成部16102は、番組の視聴が開始されたことを検知する。視聴傾向情報構成部16102は、番組出力装置11から番組視聴の開始の情報を受信しても良いし、番組出力装置11が有するリモコンからの信号を受信するリモコン受信部と同じリモコン受信部を別途保持していても良い。その他、番組の視聴が開始されたことを検知する方法は問わない。
【0280】
そして、視聴傾向情報構成部16102は、視聴が開始された番組の番組属性を取得し、メモリ上に配置する。番組属性は、番組表情報格納手段12031から取得されても良いし、番組出力装置11や他の装置から図示しない手段により取得されても良い。そして、視聴傾向情報構成部16102は、視聴者識別情報を取得し、メモリ上に配置する。なお、例えば、視聴傾向情報構成部16102は、番組出力装置11の視聴者識別情報取得部1102から視聴者識別情報を取得する。
【0281】
次に、視聴頻度情報取得手段161011は、定期的(例えば、1秒ごと、など)に、カメラ(図示しない)で撮影した視聴者の映像である撮影画像(ここでは、静止画とする)を取得し、メモリ上に配置する。次に、視聴頻度情報取得手段161011は、撮影画像を対象として顔認識し、顔の輪郭を抽出する。そして、視聴頻度情報取得手段161011は、顔の輪郭の内側のドットをすべて検査し、予め格納されている肌色の色情報と同じまたは一定以内の差の色情報を有するドットであるか否かを判断する。そして、視聴頻度情報取得手段161011は、検査したドット数と、肌色の色情報と同じまたは一定以内の差の色情報を有するドットの数から、肌色または類似する色のドットの割合を取得する。そして、視聴頻度情報取得手段161011は、取得した割合が、予め決められた所定の割合以上であるか否かを判断する。算出した割合が所定以上であれば、配列のバッファ「注目度一時情報」に「1」(「1」は、視聴者が画面に正対し、番組に注目していることを示す)を追記する。そして、算出した割合が所定未満であれば、配列のバッファ「注目度一時情報」に「0」(「0」は、視聴者が画面に正対しておらず、よそ見をしているか、席をはずしているなど、番組に注目していないことを示す)を追記する。また、距離情報取得手段161012は、視聴者と番組を出力しているディスプレイとの距離である距離情報を取得する。そして、注目度一時情報と距離情報を用いて、例えば、1秒ごとに、番組に注目しているか否かを判断し、注目している場合は「1」、注目していない場合は「0」を配列に追記していく。なお、距離が遠いほど、注目していない方向に傾く。そして、かかる処理を番組の終了まで、または、視聴者が視聴を終了するまで行う。そして、視聴姿勢情報取得部16101の図示しない注目度情報取得手段は、配列中の「1」の割合を「0から100」までの値として(つまり、%)で算出し、それを注目度情報として、メモリ上に一時格納する。
【0282】
次に、視聴スタイル情報取得手段161014は、注目度情報取得手段が判断し、配列に書き込んだ「1」「0」の情報を用いて、当該番組に集中していた時間帯が、番組放送時間帯の、例えば、7割以上である場合に「集中視聴」と決定し、7割未満である場合に「非集中視聴」と決定する。そして、視聴スタイル情報取得手段161014は、決定した情報「集中視聴」または「非集中視聴」を一時的にメモリ上に格納する。なお、ここでメモリ上に格納した「集中視聴」または「非集中視聴」は、最終的な視聴スタイル情報の元になる情報であるが、「集中視聴」または「非集中視聴」を最終的な視聴スタイル情報としても良い。
【0283】
次に、命令取得手段161013は、対象となる番組の放送時間帯の間、チャンネルを切り替える命令を取得した頻度を取得し(チャンネルを切り替える命令を取得するごとに、カウンタを1、インクリメントする)、一時的にメモリ上に格納する。
【0284】
そして、視聴スタイル情報取得手段161014は、「集中視聴」(番組に集中していた時間帯が番組放送時間帯の、例えば、7割以上である場合)であり、チャンネルを切り替える命令の取得する回数が放送時間に対して、所定回数未満である場合は、視聴スタイル情報を「コンスタント視聴」と決定する。また、視聴スタイル情報取得手段161014は、「集中視聴」であり、チャンネルを切り替える命令の取得する回数が放送時間に対して、所定回数以上である場合は、視聴スタイル情報を「ザッピング」と決定する。また、視聴スタイル情報取得手段161014は、「非集中視聴」である場合は、視聴スタイル情報を「ながら見」と決定する。なお、ここでの「ながら見」とは、チャンネルを切り替える命令の取得頻度を無関係としている。なお、視聴スタイル情報取得手段161014は、上記のルール(視聴スタイル情報を「コンスタント視聴」と決定する場合のルール、視聴スタイル情報を「ザッピング」と決定する場合のルール、視聴スタイル情報を「ながら見」と決定する場合のルール)を予め格納している、とする。
【0285】
以上の処理により、視聴姿勢情報取得部16101は、注目度情報、および視聴スタイル情報を取得する。そして、視聴傾向情報構成部16102は、取得した番組属性、視聴者識別情報、および視聴姿勢情報(注目度情報、および視聴スタイル情報)を用いて、視聴傾向情報を構成する。次に、視聴傾向情報送付部16103は、視聴傾向情報構成部16102が構成した視聴傾向情報をサーバ装置162に送付する。
【0286】
そして、サーバ装置162の視聴傾向情報受付部16209は、視聴傾向情報取得装置161から視聴傾向情報を受け付ける。次に、視聴傾向情報蓄積部1621は、受け付けた視聴傾向情報を、視聴傾向情報格納部1201に追記する。そして、このように構成された視聴傾向情報群が、図25の視聴傾向情報管理表である。
【0287】
かかる状況において、視聴者識別子「01」で識別される視聴者が、リモコンで「8ch」のボタンを押下した、とする。
【0288】
すると、番組出力装置11の受付部1101は、「8ch」に対応する視聴要求を受け付ける。そして、要求送信部1103は、現在時刻「2006年10月24日19:00」「8ch」に対応する番組の番組識別情報「104」を取得する。なお、ここで、番組識別情報は、図9の電子番組表の「ID」の値である。
【0289】
次に、番組出力装置11の画面と同じ方向を向いたカメラである撮影手段11021が、視聴者識別子「01」で識別される視聴者の顔を撮影しており、視聴者識別情報取得部1102は、視聴要求を入力した当該視聴者の顔の画像を得る。そして、視聴者映像認識手段11023は、当該視聴者の顔の画像から特徴抽出し、特徴ベクトルを構成する。また、視聴者映像認識手段11023は、図8の視聴者情報管理表の視聴者の映像を順に読み込み、特徴ベクトルを取得する。そして、視聴要求した者である視聴者の顔の画像から抽出した特徴ベクトルと、視聴者情報管理表の視聴者の各映像から抽出した各特徴ベクトルとを比較し、最も近い特徴ベクトルと対になる視聴者識別情報「01」を、図8の視聴者情報管理表から取得する。
【0290】
そして、要求送信部1103は、番組識別情報「104」を用いて、視聴要求「send 104」を構成する。そして、要求送信部1103は、視聴要求「send 104」と、視聴者識別情報「01」をサーバ装置12に送信する。
【0291】
次に、要求受信部1202は、番組出力装置11から視聴要求「send 104」と視聴者識別情報「01」を受信する。
【0292】
そして、視聴要求予測番組決定部1203は、取得した番組識別情報「104」、および取得した視聴者識別情報「01」を用いて、視聴要求予測番組を決定する。つまり、要求番組時間帯情報取得手段12032は、番組表情報格納手段12031の番組表情報管理表(図9参照)から、読み出した番組識別情報「104」と対になる番組属性中の時間帯情報「19:00−21:00」を読み出し、メモリ上に配置する。次に、出力候補番組情報取得手段12033は、番組表情報格納手段12031を、取得した時間帯情報「19:00−21:00」を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である1以上の出力候補番組情報を取得し、メモリ上に配置する。メモリ上に配置された、1以上の出力候補番組情報(出力候補番組管理表)を図12に示す。なお、出力候補番組管理表は、「ID」「曜日」「局識別子」「放送時間帯」「タイトル」「ジャンル」「出演者」「番組概要」の属性を有するレコードを1以上管理している。ただし、出力候補番組管理表の構造は、図12の構造に限らない。
【0293】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報「01」を除く1以上の視聴者識別情報を読み出す。なお、本具体例において、図8に示すように視聴者の候補の全員の視聴者識別情報は、番組出力装置11に格納されているが、サーバ装置12が視聴者の候補の全員の視聴者識別情報を格納していても良い。ここでは、サーバ装置12も視聴者の候補の全員の視聴者識別情報を格納している、として説明する。つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報「01」を除く3つの視聴者識別情報(「02」「03」「04」)を読み出す。
【0294】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、読み出した3つの視聴者識別情報の中の1番目の視聴者識別情報「02」から処理を行う。つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、予め決められた期間(ここでは、最近6ヶ月)において、1番目の視聴者識別情報「02」で識別される視聴者が視聴した番組についての視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を、視聴傾向情報格納部1201の視聴傾向情報管理表(図25参照)から検索し、取得する。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、図26に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表を得る。特定視聴者視聴傾向情報管理表の構造は、ここでは、図25の視聴傾向情報管理表の構造と同じである。ただし、図26に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表は、図25の視聴傾向情報管理表のうちのすべての属性を有するとは限らない。つまり、図26に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表は、視聴姿勢情報をも有するが、視聴姿勢情報を有さなくても良い。また、図26に示す特定視聴者視聴傾向情報管理表は、番組属性だけでも良い。
【0295】
次に、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴要求のあった放送時間帯の間に放送される番組の番組識別情報、および番組属性を、すべて番組表情報格納手段12031から読み出す。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、図12に示す出力候補番組管理表を得る。そして、読み出した番組識別情報に対応する番組を出力候補番組という。
【0296】
そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、読み出した出力候補番組の番組識別情報、および番組属性から、出力候補番組ごとに、視聴可能性尤度を以下のように算出する。
【0297】
つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴傾向情報格納部1201から読み出した視聴候補となる番組の番組属性の数(ここでは、図26の特定視聴者視聴傾向情報管理表のレコード数)を変数「N」に代入する。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、出力候補番組ごとに、出力候補番組に対応する番組属性の各要素(放送曜日、放送時間帯、番組ジャンル、番組キーワード)が、図26の特定視聴者視聴傾向情報管理表のレコードが有する番組属性の1以上の要素と一致する数を算出する。そして、例えば、ある出力候補番組が有する放送曜日と、図26の特定視聴者視聴傾向情報管理表の1以上のレコードが有する放送曜日が一致したレコード数が「a」、ある出力候補番組が有する放送時間帯と、図26の特定視聴者視聴傾向情報管理表の1以上のレコードが有する放送時間帯が一致したレコード数が「b」、ある出力候補番組が有する番組ジャンルと、図26の特定視聴者視聴傾向情報管理表の1以上のレコードが有する番組ジャンルが一致したレコード数が「c」、ある出力候補番組が有する番組キーワードと、図26の特定視聴者視聴傾向情報管理表の1以上のレコードが有する番組キーワードが一致したレコード数が「d」とする。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、当該出力候補番組に対する視聴可能性尤度を、視聴可能性尤度関数「α・(a/N)+β・(b/N)+γ・(c/N)+σ・(d/N)」から算出する。つまり、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、取得した「N」「a」「b」「c」「d」を、視聴可能性尤度関数「α・(a/N)+β・(b/N)+γ・(c/N)+σ・(d/N)」に代入し、視聴可能性尤度を得て、番組識別情報と対にして、メモリ上に配置する。なお、α、β、γ、δは、重みを示す係数であり、通常、「0<=α、β、γ、δ<=1」、「α+β+γ+δ=1」を満たす。また、α、β、γ、δは、予め決められている。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、視聴候補者ごとに、すべての出力候補番組に対して、視聴可能性尤度を算出し、最も視聴可能性尤度が大きい番組識別情報に対応する番組を視聴要求予測番組とする。そして、視聴要求予測番組情報取得手段12034は、図14に示す視聴要求予測番組管理表を得た、とする。
【0298】
次に、品質決定部16205は、以下のように品質決定処理を行い、視聴要求のあった番組の品質情報を得る。つまり、視聴要求者番組属性取得手段162055は、視聴要求のあった番組の番組識別情報「104」、番組属性「放送曜日:火,放送時間帯:19:00−21:00,番組ジャンル:スポーツ,番組キーワード:原一郎,・・・。」と、番組の視聴要求をした視聴者識別情報「01」を取得し、メモリ上に配置する。
【0299】
そして、品質決定部16205は、視聴者識別情報「01」に対応する視聴者の番組識別情報「104」で識別される番組の視聴姿勢情報を、以下のように予測する。
【0300】
つまり、視聴要求者番組属性取得手段162055は、与えられた視聴者識別情報「01」を有する1以上の視聴傾向情報を、視聴傾向情報格納部1201から読み出す。そして、例えば、視聴要求者番組属性取得手段162055は、図27に示す視聴要求者視聴傾向情報管理表を得る、とする。なお、図27に示す視聴要求者視聴傾向情報管理表の構造は、図26の特定視聴者視聴傾向情報管理表と同じ構造である。
【0301】
次に、視聴姿勢情報選択手段162052、または視聴要求者番組属性取得手段162055は、図27に示す視聴要求者視聴傾向情報管理表の各レコードが有する1以上の番組属性の中から、与えられた番組属性(ここでは、「ジャンル情報」)と一致する1以上の番組属性を選択し、当該番組属性を有する1以上の視聴傾向情報を取得する。この取得した1以上の視聴傾向情報を図28に示す。そして、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、図28の1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の視聴姿勢情報(注目度情報と視聴スタイル情報)を読み出す。
【0302】
次に、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、1以上の視聴姿勢情報から、視聴姿勢情報の代表値を取得する。つまり、ここでは、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、注目度情報「72」「80」「88」の平均値「80」を取得し、メモリ上に配置する。また、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段162056は、視聴スタイル情報の中で最も頻度の高い視聴スタイル情報「コンスタント視聴」を得て、メモリ上に配置する。この「注目度情報:80,視聴スタイル情報:コンスタント視聴」が視聴姿勢情報の代表値である。
【0303】
次に、視聴候補者「02」「03」に対して、図14の表を元に、図29に示すような視聴姿勢情報の代表値を同様に得る。そして、品質決定手段162057は、以下のように品質調停処理を行う。
【0304】
まず、品質決定手段162057は、品質制約情報格納部1204から品質制約情報「1ギガ」を読み出す。そして、品質決定手段162057は、予め格納している品質情報算出関数「予測視聴情報×予測視聴スタイル情報」の情報を読み込む。ここで、「予測視聴スタイル情報」は、視聴スタイルを数値に変換された情報であり、ザッピング「1」、ながら見「2」、コンスタント視聴「3」である、とする。
【0305】
そして、視聴者識別情報「01」に対して、品質決定手段162057は、「80×3=240」を得る。また、視聴者識別情報「02」に対して、品質決定手段162057は、「48×2=96」を得る。さらに、視聴者識別情報「03」に対して、品質決定手段162057は、「32×2=64」を得る。
【0306】
次に、品質決定手段162057は、各視聴者識別情報と対になった視聴者別品質情報「01:240,02:96,03:64」を得て、メモリ上に格納する。
【0307】
次に、品質決定手段162057は、視聴要求のあった番組の品質情報を、「1ギガ×240/(240+96+64)」で算出する。品質決定手段162057は、視聴要求のあった番組の品質情報を「600メガ」を算出し、メモリ上に配置する。
【0308】
そして、配信要求送信部1206は、番組識別情報「104」と、決定した映像品質についての情報である品質情報「600メガ」を含む番組の配信要求を構成する。配信要求は、例えば、「send 104,600」である。そして、配信要求送信部1206は、構成した配信要求「send 104,600」を、番組配信サーバ装置13に送信する。
【0309】
次に、配信要求受信部1302は、番組を識別する番組識別情報と、番組を構成する映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求「send 104,600」を、サーバ装置12から受信する。そして、番組取得部1303は、受信した配信要求が有する番組識別情報「104」と、品質情報「600」を取得し、メモリ上に配置する。
【0310】
次に、番組取得部1303は、取得した番組識別情報「104」で識別される番組を順次、番組格納部1301から読み出す。そして、番組配信部1304は、読み出した番組を、次々と、取得した品質情報「600」が示す映像の品質に変更し、配信する番組のデータを得る。そして、番組配信部1304は、映像品質を変更した番組を、次々とサーバ装置12に配信する。
【0311】
次に、サーバ装置12の番組中継受信部1207は、配信要求「send 104,600」の送信に対応して、当該配信要求が有する番組識別情報「104」で識別される番組を、次々と番組配信サーバ装置13から受信する。そして、番組中継送信部1208は、順次、受信した番組(番組の一部)を、番組出力装置11に送信する。
【0312】
次に、番組出力装置11の番組受信部1104は、視聴要求に対応する番組をサーバ装置12から受信する。そして、番組出力部1105は、受信した番組を出力する。
【0313】
以上、本実施の形態によれば、複数人の番組の視聴傾向に応じた品質の映像(コンテンツ)を、精度高く出力できる。そして、その際、視聴者の視聴姿勢(集中視聴か否か、番組への注目度合いなど)に応じた番組の品質を決定し、当該品質に応じた番組を提供する。つまり、本実施の形態によれば、複数の人たちのトータルなマルチメディアに対する品質に関する満足感を向上させるように、限られた情報通信インフラのリソース配分を適切に調停し、制御する番組出力システムを提供できる。
【0314】
また、要求された映像の再生中に放送される各番組の番組放送曜日,番組放送時間帯,番組ジャンル,番組概要などの番組属性を1以上の視聴傾向情報の対応する番組属性と比較し,各番組に対して視聴可能性尤度を算出するので、視聴候補者ごとに適切な視聴可能性のある番組を抽出できる。
【0315】
なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、視聴要求と視聴者識別情報を受信する要求受信部と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を記憶媒体から読み出し、当該1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する視聴要求予測番組決定部と、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記視聴要求予測番組決定部が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、格納されている品質制約情報に従って、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定部と、番組を識別する番組識別情報と、前記品質決定部が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記番組配信サーバ装置に送信する配信要求送信部と、前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を前記番組配信サーバ装置から受信する番組中継受信部と、前記番組中継受信部が受信した番組を、前記番組出力装置に送信する番組中継送信部として機能させるためのプログラム、である。
【0316】
また、上記プログラムにおいて、視聴傾向情報は、出力されている番組に対する視聴者の視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報と、出力された番組の番組属性を有し、コンピュータを、前記視聴要求予測番組決定部は、放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報であり、番組属性を有する視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備するものとして機能させ、前記品質決定部は、前記視聴要求予測番組情報取得手段が取得した視聴要求予測番組情報ごとに、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組を視聴すると予測された視聴者が、視聴した別の番組に対応する1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の番組属性、および1以上の視聴姿勢情報を、前記視聴傾向情報格納部から取得する視聴方法情報取得手段と、当該視聴要求予測番組情報が有する番組属性と一致する番組属性を、前記視聴方法情報取得手段が取得した1以上の番組属性から選択し、当該選択された番組属性と対になる1以上の視聴姿勢情報を選択する視聴姿勢情報選択手段と、前記視聴姿勢情報選択手段が選択した1以上の視聴姿勢情報を用いて、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組の視聴姿勢情報である予測視聴姿勢情報を取得する予測視聴姿勢情報取得手段と、前記要求受信部が受信した前記視聴要求が有する番組識別情報で識別される番組の番組属性を、前記番組表情報格納手段から取得する視聴要求番組属性取得手段と、前記視聴要求番組属性取得手段が取得した番組属性と一致する番組属性であり、前記視聴者識別情報取得部が取得した視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての情報である1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を取得する視聴要求者番組属性取得手段と、前記視聴要求者番組属性取得手段が取得した1以上の番組属性に対応する番組の視聴姿勢情報を取得する視聴要求者視聴姿勢情報取得手段と、前記品質制約情報に従って、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段が取得した視聴姿勢情報、および予測視聴姿勢情報取得手段が取得した予測視聴姿勢情報を用いて、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定手段を具備するものとして機能させるプログラム、である。
(実施の形態3)
【0317】
本実施の形態において、複数人の番組の視聴傾向に応じた品質の映像(コンテンツ)を出力する。その際、視聴候補者のスケジュールや現在位置などの行動状況についての情報を考慮し、視聴候補者が、視聴要求のあった番組の放送時間中に視聴要求を行えるか否かを判断し、視聴要求する可能性がある人のみを視聴候補者として、実施の形態2で述べたような処理を行う番組出力システムについて説明する。なお、本実施の形態において、視聴要求を行える可能性のある視聴候補者の絞込み処理を行う点が実施の形態2と異なる。
【0318】
図30は、本実施の形態における番組出力システムのブロック図である。番組出力システムは、番組出力装置11、視聴傾向情報取得装置161、サーバ装置302、番組配信サーバ装置13を具備する。
【0319】
サーバ装置302は、視聴傾向情報格納部1201、要求受信部1202、視聴要求予測番組決定部30203、品質制約情報格納部1204、品質決定部16205、配信要求送信部1206、番組中継受信部1207、番組中継送信部1208、視聴傾向情報受付部16209、視聴傾向情報蓄積部16210を具備する。
【0320】
視聴要求予測番組決定部30203は、番組表情報格納手段12031、要求番組時間帯情報取得手段12032、行動状況情報取得手段302031、視聴候補者識別情報取得手段302032、出力候補番組情報取得手段12033、視聴要求予測番組情報取得手段12034を具備する。
【0321】
行動状況情報取得手段302031は、スケジュール情報格納手段3020311、視聴候補者位置情報取得手段3020312を具備する。
【0322】
視聴候補者識別情報取得手段302032は、番組出力位置情報格納手段3020321、視聴可能性判断手段3020322を具備する。
【0323】
視聴要求予測番組決定部30203は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を用いて、視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者であり、視聴可能性のある1以上の視聴候補者を決定し、当該1以上の視聴候補者に対応する1以上の視聴者識別情報を取得し、メモリ上に配置する。そして決定した視聴可能性のある1以上の視聴候補者が、視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定し、当該番組の番組識別情報を少なくとも取得し、メモリ上に配置する。なお、視聴可能性のある1以上の視聴候補者とは、各候補者のスケジュール情報、現在の位置情報を用いて決定される。視聴要求予測番組決定部30203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴要求予測番組決定部30203の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0324】
行動状況情報取得手段302031は、要求番組時間帯情報取得手段12032が取得した時間帯情報が示す時間帯における、1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者の行動や状況を示す情報である行動状況情報を取得し、メモリ上に配置する。行動状況情報とは、スケジュールについての情報であるスケジュール情報、または現在の位置を示す位置情報などである。行動状況情報取得手段302031は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。行動状況情報取得手段302031の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0325】
視聴候補者識別情報取得手段302032は、視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者であり、行動状況情報取得手段302031が取得した行動状況情報から、要求番組時間帯情報取得手段12032が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組が視聴可能である1以上の視聴候補者を識別する情報である1以上の視聴候補者識別情報を取得し、メモリ上に配置する。視聴候補者識別情報取得手段302032は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。視聴候補者識別情報取得手段302032の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0326】
スケジュール情報格納手段3020311は、1以上の視聴者識別情報と対に、当該各視聴者識別情報で識別される各視聴候補者の行動予定を示すスケジュール情報を格納している。スケジュール情報は、例えば、日付、時間帯、予定を示す情報を有する。なお、視聴する可能性のある全員のスケジュール情報が格納されているとは限らない。スケジュール情報は、例えば、日付、時間帯、外出予定の有無のみの情報でも良い。スケジュール情報格納手段3020311は、一人のスケジュール情報だけを格納していても良い。例えば、図示しない入力手段により入力されたユーザからのスケジュール情報の入力を受け付け、図示しない蓄積する蓄積手段により、スケジュール情報がスケジュール情報格納手段3020311に蓄積される。スケジュール情報格納手段3020311は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0327】
視聴候補者位置情報取得手段3020312は、1以上の視聴者識別情報で識別される各視聴候補者の現在位置の情報である位置情報を受信する。視聴候補者位置情報取得手段3020312は、例えば、GPS機能付の携帯電話から、視聴者識別情報(ここでは、たとえば、携帯電話の電話番号)と対に、現在の位置情報を受信する。視聴候補者位置情報取得手段3020312は、GPS受信機とそのドライバーソフトで実現され得る。
【0328】
番組出力位置情報格納手段3020321は、番組が出力される位置の情報である番組出力位置情報を格納している。番組出力位置情報とは、例えば、家の存在位置であり、(経度,緯度)のデータ構造である。番組出力位置情報格納手段3020321は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0329】
視聴可能性判断手段3020322は、スケジュール情報格納手段3020311に蓄積されている各視聴候補者のスケジュール情報を用いて、1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者が、要求番組時間帯情報取得手段12032が取得した時間帯情報が示す時間帯において、番組を視聴可能であるか否かを判断する。つまり、視聴候補者が、要求番組時間帯情報取得手段12032が取得した時間帯情報が示す時間帯において、視聴可能であるか否か(他に予定が入っていないかどうか)を、前記時間帯のスケジュール情報を用いて判断し、前記時間帯において、他のスケジュールが入っている場合は、その視聴候補者は、番組の視聴要求を行わないと判断する。また、視聴可能性判断手段3020322は、視聴候補者位置情報取得手段3020312が取得した各視聴候補者の位置情報と、番組出力位置情報格納手段3020321の番組出力位置情報を用いて、各視聴候補者が、要求番組時間帯情報取得手段12032が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組を視聴可能であるか否かを判断する。つまり、視聴候補者の位置情報を用いて、要求番組時間帯情報取得手段12032が取得した時間帯情報が示す時間帯において、視聴候補者が家に居る可能性があるかどうか、帰宅可能であるかどうか等を判断し、視聴候補者が家に居る可能性がない者、帰宅可能でない者などは、視聴要求を行わない、と判断する。
【0330】
次に、番組出力システムを構成するサーバ装置302の動作について説明する。サーバ装置302の動作について、サーバ装置162とは、視聴候補者の視聴者識別情報を取得する際のアルゴリズムのみが異なる。したがって、サーバ装置302の動作において、サーバ装置162の動作における図19の動作のうち、ステップS1901の視聴要求識別情報決定処理の一部の処理のみが異なる。さらに具体的には、図20のステップS503における視聴候補者の視聴者識別情報を取得する処理が、サーバ装置302では異なる。サーバ装置302における、視聴候補者の視聴者識別情報を取得する処理について、図31のフローチャートを用いて説明する。なお、その他の処理について、サーバ装置302の動作は、サーバ装置162の動作と同様である。
【0331】
(ステップS3101)視聴候補者識別情報取得手段302032は、要求受信部1202が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報を読み出す。
【0332】
(ステップS3102)視聴候補者識別情報取得手段302032は、カウンタiに1を代入する。
【0333】
(ステップS3103)視聴候補者識別情報取得手段302032は、ステップS3101で読み出した1以上の視聴者識別情報のうち、i番目の視聴者識別情報が存在するか否かを判断する。i番目の視聴者識別情報が存在すればステップS3104に行き、i番目の視聴者識別情報が存在しなければ上位処理にリターンする。
【0334】
(ステップS3104)視聴候補者識別情報取得手段302032の視聴可能性判断手段3020322は、i番目の視聴者識別情報で識別される視聴候補者のスケジュール情報を、スケジュール情報格納手段3020311から読み出す。
【0335】
(ステップS3105)視聴可能性判断手段3020322は、視聴要求のあった番組の放送時間中のすべての時間帯においてスケジュールが入っているか否か(スケジュール情報が存在するか否か)を判断する。スケジュールが入っていなければステップS3106に行き、スケジュールが入っていればステップS3109に行く。なお、視聴要求のあった番組の放送時間中の一部においてもスケジュールが入っていれば、「予定あり」として、ステップS3109に行くアルゴリズムでも良い。また、i番目の視聴者識別情報で識別される視聴候補者のスケジュール情報が取得できなかった場合は、「予定なし」とすることが好適である。
【0336】
(ステップS3106)行動状況情報取得手段302031の視聴候補者位置情報取得手段3020312は、i番目の視聴者識別情報で識別される者の現在の位置情報を取得する。位置情報は、例えば、(緯度,経度)である。
【0337】
(ステップS3107)視聴候補者識別情報取得手段302032の視聴可能性判断手段3020322は、ステップS3106で取得した現在の位置情報から、当該視聴候補者が、視聴要求のあった番組の放送時間中に、番組を視聴可能であるか否かを判断する。つまり、視聴可能性判断手段3020322は、番組出力位置情報格納手段3020321に格納されている番組出力位置情報を読み出し、メモリ上に配置する。そして、視聴可能性判断手段3020322は、ステップS3106で取得したi番目の視聴者識別情報で識別される者の現在の位置情報と、番組出力位置情から、両者(例えば、視聴候補者と自宅)の距離を算出する。そして、その距離と、視聴要求のあった番組の放送時間を用いて、i番目の視聴者識別情報で識別される者が放送時間中に帰宅可能であるか否かを判断する。かかる判断方法は、種々考えられる。つまり、現在の位置情報から最寄駅を取得し、自宅の位置から最寄駅を取得し、2つの駅の情報を、例えば、最短ルートを提示するアプリケーション(例えば、ジョルダン)に代入し、最短時間を取得する。そして、最短時間と、番組の放送時間を比較し、i番目の視聴者識別情報で識別される者が放送時間中に帰宅可能であるか否かを判断しても良い。また、視聴可能性判断手段3020322は、両者(例えば、視聴候補者と自宅)の距離が、所定以上(例えば、1km以上)離れている場合は、視聴不可能として判断しても良い。また、視聴可能性判断手段3020322は、渋滞や事故に関する交通情報を利用して、例えば、自動車で移動中の視聴者識別情報で識別される者が、放送時間中に帰宅可能であるか否かを判断しても良い。かかる判断には、例えば、当該自動車に搭載されているカーナビゲーションシステムから送信されるVICS情報等が利用される。また、自動車に搭載されているカーナビゲーションシステムが判断している目的地(目的地を自宅に設定している、とする)までの所要時間の情報を、サーバ装置302の図示しない手段が受信し、視聴可能性判断手段3020322が当該所要時間の情報を用いて、視聴者識別情報で識別される者が、放送時間中に帰宅可能であるか否かを判断することは好適である。視聴可能であればステップS3108に行き、視聴可能でなければステップS3109に行く。
【0338】
(ステップS3108)視聴可能性判断手段3020322は、i番目の視聴者識別情報を所定のバッファに追記する。なお、所定のバッファとは、視聴可能性のある視聴候補者を識別する視聴者識別情報を格納するバッファであり、メモリ上にその領域が確保されている。
【0339】
(ステップS3109)視聴可能性判断手段3020322は、カウンタiを1、インクリメントする。テップS3103に戻る。
【0340】
以下、本実施の形態における番組出力システムの具体的な動作について説明する。
【0341】
今、スケジュール情報格納手段3020311は、図32に示すようなスケジュール管理表を格納している。スケジュール管理表は、1以上の視聴者識別情報と対に、当該各視聴者識別情報で識別される各視聴候補者の行動予定を示すスケジュール情報を格納している表である。スケジュール管理表は、「視聴者識別情報」「スケジュール情報」の属性を有する。「スケジュール情報」は、「日付」「時間帯」「予定情報」の情報を有する。「予定情報」は、予定の内容が入っており、番組を視聴する予定は、ここでは、入っていない、とする。つまり、ここでは、「予定情報」がNULLでない時間帯は、視聴ができないと判断する、とする。なお、図32のスケジュール管理表の構造は、一例である。
【0342】
また、番組出力位置情報格納手段3020321には、自宅の位置を示す位置情報(x1,y1)が格納されている、とする。
【0343】
かかる状況において、サーバ装置302が視聴候補者を絞り込み処理について説明する。まず、実施の形態1、2における処理と同様に、視聴候補者識別情報取得手段302032は、視聴要求者を除く家族員の識別情報(視聴候補者の視聴者識別情報)「02」「03」「04」を取得する。
【0344】
次に、視聴可能性判断手段3020322は、識別情報「02」で識別される者が視聴要求のあった時間帯「2006/10/24 19:00−21:00」において、視聴可能であるか否かを、以下のように判断する。つまり、視聴可能性判断手段3020322は、識別情報「02」で識別される者のスケジュール情報を読み出し、メモリ上に配置する。次に、視聴可能性判断手段3020322は、視聴要求のあった番組の放送時間「2006/10/24 19:00−21:00」中のすべての時間帯においてスケジュールが入っているか否かを判断する。そして、ここでは、識別情報「02」で識別される者に対して、放送時間「2006/10/24 19:00−21:00」中に全くスケジュール情報が存在しない、と判断する。
【0345】
次に、視聴候補者位置情報取得手段3020312は、識別情報「02」で識別される者の現在位置情報(x2,y2)を受信した、とする。そして、視聴可能性判断手段3020322は、自宅の位置を示す位置情報(x1,y1)と、識別情報「02」で識別される者の現在位置情報(x2,y2)から、両点の距離を算出する。ここで、距離は、「10m」であったとする。そして、視聴可能性判断手段3020322は、識別情報「02」で識別される者は、視聴候補者であると判断し、1番目の視聴者識別情報「02」を所定のバッファに記録する。
【0346】
次に、視聴可能性判断手段3020322は、識別情報「03」で識別される者が視聴要求のあった時間帯「2006/10/24 19:00−21:00」において、視聴可能であるか否かを、以下のように判断する。つまり、視聴可能性判断手段3020322は、識別情報「03」で識別される者のスケジュール情報「日付:2006/10/24,時間帯:18:00−23:00,予定情報:町内会の会合他」などの情報を読み出し、メモリ上に配置する。次に、視聴可能性判断手段3020322は、視聴要求のあった番組の放送時間「2006/10/24 19:00−21:00」中のすべての時間帯においてスケジュールが入っているか否かを判断する。ここで、読み出した、スケジュール情報「日付:2006/10/24,時間帯:18:00−23:00,予定情報:町内会の会合他」から、視聴可能性判断手段3020322は、視聴要求のあった番組の放送時間「2006/10/24 19:00−21:00」中に予定が入っていると判断し、識別情報「03」で識別される者を視聴候補者から除外する。
【0347】
次に、視聴可能性判断手段3020322は、識別情報「04」で識別される者が視聴要求のあった時間帯「2006/10/24 19:00−21:00」において、視聴可能であるか否かを、上記と同様に判断する。そして、識別情報「04」で識別される者のスケジュール情報で「日付:2006/10/24,時間帯:18:00−22:00,予定情報:塾(算数・国語)」があるので、視聴可能性判断手段3020322は、識別情報「04」で識別される者を視聴候補者から除外する。
【0348】
以上の処理により、視聴候補者は、識別情報「02」で識別される者に限定される。そして、以後、実施の形態2で説明した処理と同様の処理を行い、視聴要求された番組の品質を決定し、番組の配信を要求する。そして、番組出力装置11は、要求された品質の番組を出力する。
【0349】
以上、本実施の形態によれば、複数人の番組の視聴傾向に応じた品質の映像(コンテンツ)を、さらに精度高く出力できる。そして、その際、視聴候補者が真に視聴可能であるか否かを判断した結果を用いて、限られた情報通信インフラのリソース配分を適切に調停し、制御することができる。また、視聴者の視聴姿勢(集中視聴か否か、番組への注目度合いなど)に応じた番組の品質を決定し、当該品質に応じた番組を提供する。
【0350】
なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様に、視聴者の視聴姿勢を考慮せず、視聴候補者の行動予定、状況(位置情報など)を考慮して、番組の品質を決定しても良い。
【0351】
さらに、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、視聴要求と視聴者識別情報を受信する要求受信部と、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を記憶媒体から読み出し、当該1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する視聴要求予測番組決定部と、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記視聴要求予測番組決定部が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、格納されている品質制約情報に従って、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定部と、番組を識別する番組識別情報と、前記品質決定部が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記番組配信サーバ装置に送信する配信要求送信部と、前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を前記番組配信サーバ装置から受信する番組中継受信部と、前記番組中継受信部が受信した番組を、前記番組出力装置に送信する番組中継送信部として機能させるためのプログラム、である。
【0352】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記視聴要求予測番組決定部を、放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯における、前記1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者の行動や状況を示す情報である行動状況情報を取得する行動状況情報取得手段と、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者であり、前記行動状況情報取得手段が取得した行動状況情報から、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組が視聴可能である1以上の視聴候補者を識別する情報である1以上の視聴候補者識別情報を取得する視聴候補者識別情報取得手段と、前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、前記視聴候補者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記視聴候補者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備するものとして機能させるためのプログラム、である。
【0353】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0354】
また、図33は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態のサーバ装置や番組配信サーバ装置を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図33は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図34は、コンピュータシステム340のブロック図である。
【0355】
図33において、コンピュータシステム340は、FD(Flexible Disk)ドライブ、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブを含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
【0356】
図34において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、CPU(Central Processing Unit)3413と、CPU3413、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM(Read−Only Memory)3415と、CPU3413に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM(Random Access Memory)3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0357】
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の情報処理装置の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0358】
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の情報処理装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0359】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0360】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0361】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0362】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0363】
以上のように、本発明にかかる番組出力システムは、配信される複数の番組についての一定範囲内の映像の品質の制約のもと、複数人の視聴者に、それぞれ配信される複数の番組の映像品質を調整して、複数の番組を配信することができる。という効果を有し、コンテンツ配信システム等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0364】
【図1】実施の形態1における番組出力システムの概念図
【図2】同番組出力システムのブロック図
【図3】同番組出力装置の動作について説明するフローチャート
【図4】同サーバ装置の動作について説明するフローチャート
【図5】同視聴要求予測番組決定処理の動作について説明するフローチャート
【図6】同品質決定処理の動作について説明するフローチャート
【図7】同番組配信サーバ装置の動作について説明するフローチャート
【図8】同視聴者情報管理表を示す図
【図9】同番組表情報管理表を示す図
【図10】同視聴傾向情報管理表を示す図
【図11】同番組格納表を示す図
【図12】同出力候補番組管理表を示す図
【図13】同特定視聴者視聴傾向情報管理表を示す図
【図14】同視聴要求予測番組管理表を示す図
【図15】同品質情報管理表を示す図
【図16】実施の形態2における番組出力システムのブロック図
【図17】同視聴傾向情報取得装置の動作について説明するフローチャート
【図18】同視聴姿勢情報取得処理の動作について説明するフローチャート
【図19】同サーバ装置の動作について説明するフローチャート
【図20】同視聴要求予測番組決定処理の動作について説明するフローチャート
【図21】同視聴可能性尤度の算出方法について説明するフローチャート
【図22】同品質決定処理の動作について説明するフローチャート
【図23】同視聴姿勢情報取得処理の動作について説明するフローチャート
【図24】同品質調停処理の動作について説明するフローチャート
【図25】同視聴傾向情報管理表を示す図
【図26】同特定視聴者視聴傾向情報管理表を示す図
【図27】同視聴要求者視聴傾向情報管理表を示す図
【図28】同視聴傾向情報を示す図
【図29】同視聴姿勢情報の代表値を示す図
【図30】実施の形態3における番組出力システムのブロック図
【図31】同サーバ装置の動作について説明するフローチャート
【図32】同スケジュール管理表を示す図
【図33】同サーバ装置や番組配信サーバ装置を実現するコンピュータの外観図
【図34】同サーバ装置や番組配信サーバ装置を実現するコンピュータシステムのブロック図
【符号の説明】
【0365】
11 番組出力装置
12、162、302 サーバ装置
13 番組配信サーバ装置
161 視聴傾向情報取得装置
1101 受付部
1102 視聴者識別情報取得部
1103 要求送信部
1104 番組受信部
1105 番組出力部
1201 視聴傾向情報格納部
1202 要求受信部
1203、30203 視聴要求予測番組決定部
1204 品質制約情報格納部
1205、16205 品質決定部
1206 配信要求送信部
1207 番組中継受信部
1208 番組中継送信部
1301 番組格納部
1302 配信要求受信部
1303 番組取得部
1304 番組配信部
1621 視聴傾向情報蓄積部
11021 撮影手段
11022 視聴者情報格納手段
11023 視聴者映像認識手段
11024 視聴者識別情報取得手段
12031 番組表情報格納手段
12032 要求番組時間帯情報取得手段
12033 出力候補番組情報取得手段
12034 視聴要求予測番組情報取得手段
16101 視聴姿勢情報取得部
16102 視聴傾向情報構成部
16103 視聴傾向情報送付部
16209 視聴傾向情報受付部
16210 視聴傾向情報蓄積部
62056 視聴要求者視聴姿勢情報取得手段
161011 視聴頻度情報取得手段
161012 距離情報取得手段
161013 命令取得手段
161014 視聴スタイル情報取得手段
162051 視聴方法情報取得手段
162052 視聴姿勢情報選択手段
162053 予測視聴姿勢情報取得手段
162054 視聴要求番組属性取得手段
162055 視聴要求者番組属性取得手段
162056 視聴要求者視聴姿勢情報取得手段
162057 品質決定手段
302031 行動状況情報取得手段
302032 視聴候補者識別情報取得手段
3020311 スケジュール情報格納手段
3020312 視聴候補者位置情報取得手段
3020321 番組出力位置情報格納手段
3020322 視聴可能性判断手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組を出力する番組出力装置と、番組を受信し、前記番組出力装置に送付するサーバ装置と、番組を配信する番組配信サーバ装置を具備する番組出力システムであって、
前記番組出力装置は、
視聴者からの番組の視聴の要求であり、番組を識別する情報である番組識別情報を有する視聴要求を受け付ける受付部と、
前記視聴要求を入力した視聴者を識別する情報である視聴者識別情報を取得する視聴者識別情報取得部と、
前記視聴要求と前記視聴者識別情報を前記サーバ装置に送信する要求送信部と、
前記視聴要求に対応する番組を前記サーバ装置から受信する番組受信部と、
前記番組受信部が受信した番組を出力する番組出力部を具備し、
前記サーバ装置は、
番組の視聴者を識別する視聴者識別情報と当該視聴者の番組の視聴履歴に関する情報である視聴履歴情報を有する視聴傾向情報を2以上格納している視聴傾向情報格納部と、
前記番組出力装置から前記視聴要求と前記視聴者識別情報を受信する要求受信部と、
前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する視聴要求予測番組決定部と、
2以上の番組を同時に受信する場合の映像の品質に関する制約についての情報である品質制約情報を格納している品質制約情報格納部と、
前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記視聴要求予測番組決定部が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、前記品質制約情報に従って、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定部と、
番組を識別する番組識別情報と、前記品質決定部が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記番組配信サーバ装置に送信する配信要求送信部と、
前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を前記番組配信サーバ装置から受信する番組中継受信部と、
前記番組中継受信部が受信した番組を、前記番組出力装置に送信する番組中継送信部を具備し、
前記番組配信サーバ装置は、
1以上の番組を格納している番組格納部と、
番組を識別する番組識別情報と、番組を構成する映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記サーバ装置から受信する配信要求受信部と、
前記配信要求受信部が受信した配信要求が有する番組識別情報で識別される番組を前記番組格納部から取得する番組取得部と、
前記番組取得部が取得した番組を、前記配信要求が有する品質情報が示す映像の品質で、前記サーバ装置に配信する番組配信部を具備する番組出力システム。
【請求項2】
前記視聴者識別情報取得部は、
視聴者を撮影し、当該視聴者の映像を取得する撮影手段と、
視聴者識別情報と視聴者の映像を有する視聴者情報を2以上格納している視聴者情報格納手段と、
前記撮影手段が撮影した視聴者の映像に一致する映像であり、前記視聴者情報格納手段に格納されている視聴者の映像を認識する視聴者映像認識手段と、
前記視聴者映像認識手段が、前記撮影手段が撮影した視聴者の映像に一致する映像であると認識した視聴者の映像と対になる視聴者識別情報を取得する視聴者識別情報取得手段を具備する請求項1記載の番組出力システム。
【請求項3】
前記視聴要求予測番組決定部は、
放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報と、当該番組識別情報で識別される番組のジャンルを示すジャンル情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、
前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、
前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、
前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備する請求項1記載の番組出力システム。
【請求項4】
前記視聴傾向情報格納部に格納されている視聴傾向情報は、
出力されている番組に対する視聴者の視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報と、
出力された番組の番組属性を有し、
前記視聴要求予測番組決定部は、
放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、
前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、
前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、
前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報であり、番組属性を有する視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備し、
前記品質決定部は、
前記視聴要求予測番組情報取得手段が取得した視聴要求予測番組情報ごとに、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組を視聴すると予測された視聴者が、視聴した別の番組に対応する1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の番組属性、および1以上の視聴姿勢情報を、前記視聴傾向情報格納部から取得する視聴方法情報取得手段と、
当該視聴要求予測番組情報が有する番組属性と一致する番組属性を、前記視聴方法情報取得手段が取得した1以上の番組属性から選択し、当該選択された番組属性と対になる1以上の視聴姿勢情報を選択する視聴姿勢情報選択手段と、
前記視聴姿勢情報選択手段が選択した1以上の視聴姿勢情報を用いて、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組の視聴姿勢情報である予測視聴姿勢情報を取得する予測視聴姿勢情報取得手段と、
前記要求受信部が受信した前記視聴要求が有する番組識別情報で識別される番組の番組属性を、前記番組表情報格納手段から取得する視聴要求番組属性取得手段と、
前記視聴要求番組属性取得手段が取得した番組属性と一致する番組属性であり、前記視聴者識別情報取得部が取得した視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての情報である1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を取得する視聴要求者番組属性取得手段と、
前記視聴要求者番組属性取得手段が取得した1以上の番組属性に対応する番組の視聴姿勢情報を取得する視聴要求者視聴姿勢情報取得手段と、
前記品質制約情報に従って、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段が取得した視聴姿勢情報、および予測視聴姿勢情報取得手段が取得した予測視聴姿勢情報を用いて、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定手段を具備する請求項1記載の番組出力システム。
【請求項5】
番組出力装置、サーバ装置、番組配信サーバ装置に加えて、視聴傾向情報を取得する視聴傾向情報取得装置をさらに具備し、
前記視聴傾向情報取得装置は、
前記番組出力装置の番組出力部が出力した番組に対する視聴者の振る舞いから取得され得る視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報を取得する視聴姿勢情報取得部と、
前記視聴者識別情報取得部が取得した視聴者識別情報と、前記番組出力部が出力した番組の番組属性と、前記視聴姿勢情報取得部が取得した視聴姿勢情報を用いて、視聴傾向情報を構成する視聴傾向情報構成部と、
前記視聴傾向情報構成部が構成した視聴傾向情報を前記サーバ装置に送付する視聴傾向情報送付部を具備し、
前記サーバ装置は、
前記視聴傾向情報取得装置から視聴傾向情報を受け付ける視聴傾向情報受付部と、
前記視聴傾向情報受付部が受け付けた視聴傾向情報を前記視聴傾向情報格納部に蓄積する視聴傾向情報蓄積部をさらに具備する請求項4記載の番組出力システム。
【請求項6】
前記視聴姿勢情報は、
視聴者が出力されている番組に注目していた度合いを示す情報である注目度情報を有し、
前記視聴姿勢情報取得部は、
カメラで撮影した視聴者の映像から、前記視聴者が視聴している番組を出力しているディスプレイに向いている頻度についての情報である視聴頻度情報を取得する視聴頻度情報取得手段、または、
前記視聴者と前記番組を出力しているディスプレイとの距離である距離情報を取得する距離情報取得手段のうちの1以上の手段を具備し、
前記視聴頻度情報と前記距離情報のうちの1以上の情報を用いて前記注目度情報が構成される請求項5記載の番組出力システム。
【請求項7】
前記視聴姿勢情報は、
視聴者が番組を視聴する際の視聴のスタイルを特定する情報である視聴スタイル情報を有し、
前記視聴姿勢情報取得部は、
チャンネルを切り替える1以上の命令を取得する命令取得手段と、
前記命令取得手段が取得した1以上の命令を用いて、少なくとも集中視聴か非集中視聴かを判断し、集中視聴か否かについての情報である視聴スタイル情報を取得する視聴スタイル情報取得手段を具備する請求項5記載の番組出力システム。
【請求項8】
前記視聴要求予測番組決定部は、
放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、
前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、
前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯における、前記1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者の行動や状況を示す情報である行動状況情報を取得する行動状況情報取得手段と、
前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者であり、前記行動状況情報取得手段が取得した行動状況情報から、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組が視聴可能である1以上の視聴候補者を識別する情報である1以上の視聴候補者識別情報を取得する視聴候補者識別情報取得手段と、
前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、
前記視聴候補者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記視聴候補者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備する請求項1記載の番組出力システム。
【請求項9】
前記行動状況情報取得手段は、
1以上の視聴者識別情報と対に、当該各視聴者識別情報で識別される各視聴候補者の行動予定を示すスケジュール情報を格納しているスケジュール情報格納手段を具備し、
前記視聴候補者識別情報取得手段は、
前記各視聴候補者の行動予定を示すスケジュール情報を用いて、前記1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者が、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組を視聴可能であるか否かを判断する視聴可能性判断手段を具備する請求項8記載の番組出力システム。
【請求項10】
前記行動状況情報取得手段は、
1以上の視聴者識別情報で識別される各視聴候補者の現在位置の情報である位置情報を受信する視聴候補者位置情報取得手段を具備し、
前記視聴候補者識別情報取得手段は、
番組が出力される位置の情報である番組出力位置情報を格納している番組出力位置情報格納手段と、
前記視聴候補者位置情報取得手段が取得した各視聴候補者の位置情報と、前記番組出力位置情報を用いて、各視聴候補者が、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組を視聴可能であるか否かを判断する視聴可能性判断手段を具備する請求項8記載の番組出力システム。
【請求項11】
請求項1から請求項10いずれか記載の番組出力システムを構成するサーバ装置。
【請求項12】
番組の視聴者を識別する視聴者識別情報と当該視聴者の番組の視聴履歴に関する情報である視聴履歴情報を有する視聴傾向情報を2以上格納している視聴傾向情報格納部と、
番組出力装置から前記視聴要求と前記視聴者識別情報を受信する要求受信部と、
前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する視聴要求予測番組決定部と、
2以上の番組を同時に受信する場合の映像の品質に関する制約についての情報である品質制約情報を格納している品質制約情報格納部と、
前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記視聴要求予測番組決定部が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、前記品質制約情報に従って、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定部と、
番組を識別する番組識別情報と、前記品質決定部が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、番組配信サーバ装置に送信する配信要求送信部と、
前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を前記番組配信サーバ装置から受信する番組中継受信部と、
前記番組中継受信部が受信した番組を、前記番組出力装置に送信する番組中継送信部を具備するサーバ装置。
【請求項13】
前記視聴傾向情報格納部に格納されている視聴傾向情報は、
出力されている番組に対する視聴者の視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報と、
出力された番組の番組属性を有し、
前記視聴要求予測番組決定部は、
放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、
前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、
前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、
前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報であり、番組属性を有する視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備し、
前記品質決定部は、
前記視聴要求予測番組情報取得手段が取得した視聴要求予測番組情報ごとに、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組を視聴すると予測された視聴者が、視聴した別の番組に対応する1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の番組属性、および1以上の視聴姿勢情報を、前記視聴傾向情報格納部から取得する視聴方法情報取得手段と、
当該視聴要求予測番組情報が有する番組属性と一致する番組属性を、前記視聴方法情報取得手段が取得した1以上の番組属性から選択し、当該選択された番組属性と対になる1以上の視聴姿勢情報を選択する視聴姿勢情報選択手段と、
前記視聴姿勢情報選択手段が選択した1以上の視聴姿勢情報を用いて、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組の視聴姿勢情報である予測視聴姿勢情報を取得する予測視聴姿勢情報取得手段と、
前記要求受信部が受信した前記視聴要求が有する番組識別情報で識別される番組の番組属性を、前記番組表情報格納手段から取得する視聴要求番組属性取得手段と、
前記視聴要求番組属性取得手段が取得した番組属性と一致する番組属性であり、前記視聴者識別情報取得部が取得した視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての情報である1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を取得する視聴要求者番組属性取得手段と、
前記視聴要求者番組属性取得手段が取得した1以上の番組属性に対応する番組の視聴姿勢情報を取得する視聴要求者視聴姿勢情報取得手段と、
前記品質制約情報に従って、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段が取得した視聴姿勢情報、および予測視聴姿勢情報取得手段が取得した予測視聴姿勢情報を用いて、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定手段を具備する請求項12記載のサーバ装置。
【請求項14】
前記視聴要求予測番組決定部は、
放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、
前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、
前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯における、前記1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者の行動や状況を示す情報である行動状況情報を取得する行動状況情報取得手段と、
前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者であり、前記行動状況情報取得手段が取得した行動状況情報から、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組が視聴可能である1以上の視聴候補者を識別する情報である1以上の視聴候補者識別情報を取得する視聴候補者識別情報取得手段と、
前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、
前記視聴候補者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記視聴候補者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備する請求項12記載のサーバ装置。
【請求項15】
コンピュータを、視聴要求と視聴者識別情報を受信する要求受信部と、
前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を記憶媒体から読み出し、当該1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定する視聴要求予測番組決定部と、
前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記視聴要求予測番組決定部が決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、格納されている品質制約情報に従って、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定部と、
番組を識別する番組識別情報と、前記品質決定部が決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、前記番組配信サーバ装置に送信する配信要求送信部と、
前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を前記番組配信サーバ装置から受信する番組中継受信部と、
前記番組中継受信部が受信した番組を、前記番組出力装置に送信する番組中継送信部として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項15記載のプログラムにおいて、
前記視聴傾向情報は、
出力されている番組に対する視聴者の視聴姿勢を示す情報である視聴姿勢情報と、
出力された番組の番組属性を有し、
コンピュータを、
前記視聴要求予測番組決定部は、
放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、
前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、
前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、
前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記要求受信部が受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報であり、番組属性を有する視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備するものとして機能させ、
前記品質決定部は、
前記視聴要求予測番組情報取得手段が取得した視聴要求予測番組情報ごとに、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組を視聴すると予測された視聴者が、視聴した別の番組に対応する1以上の各視聴傾向情報が有する1以上の番組属性、および1以上の視聴姿勢情報を、前記視聴傾向情報格納部から取得する視聴方法情報取得手段と、
当該視聴要求予測番組情報が有する番組属性と一致する番組属性を、前記視聴方法情報取得手段が取得した1以上の番組属性から選択し、当該選択された番組属性と対になる1以上の視聴姿勢情報を選択する視聴姿勢情報選択手段と、
前記視聴姿勢情報選択手段が選択した1以上の視聴姿勢情報を用いて、当該視聴要求予測番組情報に対応する番組の視聴姿勢情報である予測視聴姿勢情報を取得する予測視聴姿勢情報取得手段と、
前記要求受信部が受信した前記視聴要求が有する番組識別情報で識別される番組の番組属性を、前記番組表情報格納手段から取得する視聴要求番組属性取得手段と、
前記視聴要求番組属性取得手段が取得した番組属性と一致する番組属性であり、前記視聴者識別情報取得部が取得した視聴者識別情報で識別される視聴者が視聴した番組についての情報である1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を取得する視聴要求者番組属性取得手段と、
前記視聴要求者番組属性取得手段が取得した1以上の番組属性に対応する番組の視聴姿勢情報を取得する視聴要求者視聴姿勢情報取得手段と、
前記品質制約情報に従って、視聴要求者視聴姿勢情報取得手段が取得した視聴姿勢情報、および予測視聴姿勢情報取得手段が取得した予測視聴姿勢情報を用いて、前記受付部が受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定する品質決定手段を具備するものとして機能させる請求項15記載のプログラム。
【請求項17】
請求項15記載のプログラムにおいて、
コンピュータを、
前記視聴要求予測番組決定部を、
放送される番組の番組識別情報、および当該番組識別情報で識別される番組の放送時間帯を示す時間帯情報を有する番組属性を有する1以上の番組情報からなる番組表情報を格納している番組表情報格納手段と、
前記視聴要求が有する番組識別情報と対になる時間帯情報を取得する要求番組時間帯情報取得手段と、
前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯における、前記1以上の各視聴候補者識別情報で識別される各視聴候補者の行動や状況を示す情報である行動状況情報を取得する行動状況情報取得手段と、
前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者であり、前記行動状況情報取得手段が取得した行動状況情報から、前記要求番組時間帯情報取得手段が取得した時間帯情報が示す時間帯において番組が視聴可能である1以上の視聴候補者を識別する情報である1以上の視聴候補者識別情報を取得する視聴候補者識別情報取得手段と、
前記番組表情報格納手段を、前記時間帯情報を用いて検索し、視聴の要求がされた番組の放送時間中に放送される番組についての情報である出力候補番組情報を取得する出力候補番組情報取得手段と、
前記視聴候補者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報が有する1以上の番組属性を用いて、前記出力候補番組情報取得手段が取得した出力候補番組情報から、前記視聴候補者識別情報で識別される1以上の視聴候補者が視聴する可能性のある番組についての情報である視聴要求予測番組情報を取得する視聴要求予測番組情報取得手段を具備するものとして機能させるための請求項15記載のプログラム。
【請求項18】
要求受信部と、視聴要求予測番組決定部と、品質決定部と、配信要求送信部と、番組受信部と、番組出力部により、実行される番組出力方法であって、
前記要求受信部により、視聴要求と視聴者識別情報を受信するステップと、
前記視聴要求予測番組決定部により、前記受信した視聴者識別情報を除く1以上の視聴者識別情報に対応する1以上の視聴傾向情報を記憶媒体から読み出し、当該1以上の視聴傾向情報を用いて、前記視聴要求を入力した視聴者以外の視聴者である1以上の視聴候補者が、前記視聴要求の対象となった番組の放送時間中に視聴要求する可能性のある番組である1以上の視聴要求予測番組を決定するステップと、
前記品質決定部により、前記受け付けた視聴要求の対象となった番組に関連する番組の視聴傾向情報と、前記決定した1以上の視聴要求予測番組に関連する番組の視聴傾向情報を用いて、格納されている品質制約情報に従って、前記受け付けた視聴要求の対象となった番組の映像品質を決定するステップと、
前記配信要求送信部により、番組を識別する番組識別情報と、前記決定した映像品質についての情報である品質情報を含む番組の配信要求を、番組配信サーバ装置に送信するステップと、
前記番組受信部により、前記番組の配信要求の送信に対応して、当該番組を番組配信サーバ装置から受信するステップと、
前記番組出力部により、前記受信した番組を出力するステップを具備する番組出力方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−124555(P2008−124555A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−302952(P2006−302952)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(301022471)独立行政法人情報通信研究機構 (1,071)
【Fターム(参考)】