説明

異なるデザインのボトル型の物体を箱に梱包するための装置

梱包装置は、取扱ヘッド(10)であってチューリップ状の把持ツール(11)が結合器(13)を用いて当該ヘッド(10)に接続された取扱ヘッド(10)を備え、結合器(13)は、動作が停止され、異なるデザインのボトル(2)に適した利用可能なツールを作るために変更されることを可能とする。装置は、少なくとも2つの別個の組のツール(11)が収容されるマガジン(15)を備え、マガジン(15)は、上記ツールの形状及び寸法に適した多数のプレゼンテーションユニット(23)を備え、プレゼンテーションユニット(23)は、スピンドル(25)からなってツール(11)に適合し、スピンドル(25)は、浮遊型であって一定の柔軟性をもたらしかつとりわけツールの配置動作の間及び取上動作の間の双方において上記ツール(11)と協働する。マガジン(15)は、移動可能であり、トラック(19)に取り付けられてボトル取扱ヘッド(10)の動作領域の外のその非作動位置から上記ヘッド(10)の上記動作領域にあるその動作位置、特にボトルが上記ヘッド(10)によって取り上げられるステーション(5)においてまで移動可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボトルもしくはフラスコ型または他の物体を箱に梱包するための装置、特にボトル型の物体を取り扱いかつその梱包を実行することに適し、ボトル型の物体のデザインが箱に配置される一連のボトルに応じて変化しうる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これら装置において、ボトルは、配置チャネルで列をなして到着し、これらは、共に組分けされ、これらを上記チャネルの側方に配置されてコンベアまたは他の装置の上の適切な箱または必要に応じて複数の箱に置く取扱ヘッドを用いて持ち上げられる。
【0003】
特定において一般的な特定の装置は、複数のデザインのボトルを取り扱うことに適している。この場合、把持ツールであってボトルが関与しているときにツールが一般に「チューリップ」と称される把持ルールを変更する必要がある。さらに、本明細書の残部において、用語「ボトル」及び「チューリップ」は、本質的に容易の利益のために使用される。
【0004】
把持ツールは、寸法が比較的小さいボトルの複数のデザインについて適合するように設計されている。しかし、デザインと寸法の規模との多様性が著しいと、すべてのツールを交換して他の範囲のボトルのデザインを取り上げることができる他のものを組み込む必要がある。
【0005】
この変更は、ツールごとに手作業で行われる。ツールの数は、梱包装置の能力に応じて36から48またはそれを超えるオーダーで比較的多い。
【0006】
この作業を行うため、作業者は、装置のそばに位置するマガジンのようなものに配置されたツールの格納部を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、作業者の常駐を必要とすることなくこのタイプの作業を実行するために構成された装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明におけるボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置は、1以上の列で組に纏められた上記ボトルを取上ステーションに配送するコンベアであって、ボトルがそこで集められて、圧空動作を有する適切なチューリップ状のツールを備える取扱ヘッドを用いて箱詰ステーションに移送され、ツールの数は、取り扱われるボトルの数と一致し、ツールは、結合器を用いて取扱ヘッドと一体となっており、結合器は、上記ヘッドを取り扱われる異なるデザインのヘッドに対応させるために、ツールを変更することを目的として上記ツールをヘッドから開放することを可能としながら動作を停止される、コンベアを備え、この装置は、さらに、コンベアに取り付けられ、各種の要素からなるマガジンであって、当該マガジンは、上記ボトルのデザインと寸法の範囲とに適している少なくとも2つの別の組のツールを収容することが可能であり、各組のツールは、上記ツールの形状及び寸法に合うプレゼンテーションユニット上のマガジンに受けられ、プレゼンテーションユニットは、各ツールを受けて固定しかつセンタリングするための浮遊するスピンドルを備え、スピンドルは、比較的大幅な制御された移動をもたらす一種のサスペンションを用いてマガジンの構造体と一体となり、移動は、上記ツールが上記ヘッドによって取り上げられるかこれらがマガジンに置かれるかのいずれのときに存在するギャップを防止するのに十分である、マガジンを備える。
【0009】
マガジンと一体化したこの装置の配置は、自動化されうる単一動作でツールの組を変更することができ、この変更は、全体的に行われ、すなわち、ツール全体は、同時かつ迅速に置換される。
【0010】
この動作の成功は、各プレゼンテーションユニットが反応する、すなわち、プレゼンテーションユニットが、比較的自由で浮遊しており、プレゼンテーションユニットが、上記取扱ヘッドによるツールの配置動作中及び取上動作中の双方に関与する把持ツールを用いて、取扱ヘッドと協働するという事実に起因する。
【0011】
本発明において、結合器は、取扱ヘッド及び各把持ツールの間に配置され、位置決ロック部を備えるタイプをなし、位置決ロック部は、一方で上記ツールを上記ヘッドにロックするためのスプリング型の弾性素子の影響を受け、かつ他方で上記ツールをロック解除するための遠隔制御手段の影響を受ける。
【0012】
さらに本発明において、プレゼンテーションユニットは、スピンドルの形をなすセンタリング装置によって構成され、スピンドルの径は、対応するツールの内部空洞の径と一致し、スピンドルは、反作用を示し、その下部分において、停止部として機能しかつ上記ツールを置くための基準面を構成するフランジ部を備える。
【0013】
本発明の他の配置において、プレゼンテーションユニットのスピンドルは、スカート部の形をなして存在し、このスカート部は、マガジンのトレーと一体である基部と協働し、スカート部は、その基部に対して開放されかつ把持ツールを取り上げかつ保管するためのその通常位置にスカート部を保持することを目的とする適切な手段によって上記基部に恒久的に当接して押圧されている。
【0014】
さらに本発明において、スカート部の基部は、マガジンのトレーと一体である垂直なシャフトを備え、シャフトは、上記スカート部のためのセンタリング素子及び台座として機能し、シャフトの上部分に配置されたガイドと、シャフトの下部分に配置された同一タイプのガイドと、の2つのガイドを備え、ガイドは、下方に向けられた頂部を有して同方向に方向付けられた反転した円錐形をなし、ガイドは、対応する形状をなしてスカート部の上及び下端部それぞれに配置された支持部、表面、と協働する。
【0015】
本発明の他の配置において、スカート部を2つのガイドに当接させて押圧するための手段は、上記ガイドを接続する垂直なシャフトに突き刺された螺旋状のスプリング状の弾性素子によって構成され、スプリングは、上側の円錐状の支持部の下方で、下側のガイドと上記スカート部に配置された支持面との間に挿入されている。
【0016】
本発明の好ましい形態において、マガジンは、装置の全体的なシャーシに横方向に取り付けられたトラックに取り付けられた移動可能な構造体によって構成されており、マガジンは、マガジンの構造体とシャーシとの間に配置されたアクチュエータ型の動作装置を用いて移動可能であり、ボトルの取扱ヘッドの動作領域にあるその非動作位置から、取扱ヘッドの動作領域にあるその動作位置、詳細にはボトルが上記取扱ヘッドによって取り上げられるステーションまでマガジンを通過させる。
【0017】
他の配置及び展開は、一方で梱包装置の構造に起因して、他方で取扱ヘッドの起こりうる運動に起因して、すなわち取扱ヘッドが有する運動軸の数に起因して、本発明の範囲を超えることなく可能である。
【0018】
本発明の他の配置において、マガジンは、取扱ヘッドの所定位置に複数組のツールを受けて保持するための開放領域と、異なるものとして使用されうる1組または複数組のツールを受けて格納するための少なくとも1つの領域と、の複数組の把持ツールを受けるための複数の領域を備え、マガジンは、このとなる組のツールの存在または不在を確認するための手段を備え、確認する手段は、マガジン内と取扱ヘッドとの双方におけるツールの存在または不在を確認するために配置されている。
【0019】
また、本発明は、上述したような梱包装置のための把持ツールを変更するための方法に関し、この方法は、マガジンにおける上記ツールを取り上げることについて、取扱ヘッドと各把持ツールとの間に位置する結合器の位置決ロック部を開放し、上記ツールの上記結合器との結合の影響を低減する工程と、上記取扱ヘッドを上記ツールに軽く押圧し、取扱ヘッド、詳細にはこれらそれぞれのプレゼンテーションユニットであってこれらサスペンションの影響の下でそれらそれぞれの結合器に上記ツールを自動的にかつ弾性的に位置付けるプレゼンテーションユニットによる反応を引き起こす工程と、を有する。
【0020】
本発明の他の配置において、方法は、把持ツールの組をマガジンに置く間、上記ツールの動作のための圧空圧力を各ツールに同時に付与し、各結合器において上記ツールの取り出しを促進する工程を含む。
【0021】
しかし、本発明は、以下の説明及び図解のための添付の図面を用いて詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明における梱包装置の上面図である。
【図2】マガジンが非動作位置にある状態の装置を示す側面図である。
【図3】図2を左側から見た図である。
【図4】一方でツールを待つプレゼンテーションユニット、他方で上記ツールとその結合器との組立体を示す図である。
【図5】プレゼンテーションユニットを示す垂直断面図である。
【図6】プレゼンテーションユニットの基部であって基部がマガジンのトレーと一体である基部を示す図である。
【図7】細い鎖線で示される把持ツールが取扱ヘッドによって配置されまたは取り上げられるときに把持ツールへの圧力に応じてプレゼンテーションユニットの反応能力を示す図である。
【図8】結合器に位置するそのハウジングにある把持ツールの尾部の導入を示す図である。
【図9】結合器によって置かれた後のマガジンにおいてそのプレゼンテーションユニットにあるツールを示す図である。
【図10】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図11】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図12】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図13】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図14】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図15】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図16】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図17】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図18】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図19】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【図20】図2と共に把持ツールの組の変更を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に示す装置は、梱包されるボトル(2)を送るコンベア(1)であってボトルが当該コンベア(1)の端部において停止部(4)を用いてチャネル(3)ごとに分離されかつこれらが共に組分けされ、停止部(4)は、一定の方法においてボトルが取り上げられるステーション(5)を画定する。
【0024】
ボトルを送るためのこのコンベア(1)のそばには、空の箱(7)を送るためのコンベア(6)が示されており、これら箱(7)は、取上ステーション(5)の側かつ取上ステーション(5)に面する梱包ステーション(9)においてボトルを受けることを目的としている。
【0025】
取上ステーション(5)及び梱包ステーション(9)の間のボトルの搬送は、一組のボトルを取ってこの組を1つのステーションから他のステーションに移動させるように構成された取扱ヘッド(10)を用いて行われる。
【0026】
図2及び図3に示されるように、ボトル取扱ヘッド(10)は、ボトルを受けるための箱または複数の箱(7)の区画(12)の数と一致する数の把持ツール(11)を備えている。これらツール(11)は、上向きに反転された聖杯(chalice)と似ているため、一般に「チューリップ」と称される。本明細書の残部において、同一の参照符号(11)が付された用語「チューリップ」または「ツール」は、無差別に使用される。
【0027】
これらツール(11)は、ヘッド(10)と一体にされ、それぞれ結合器(13)を用いて固定されており、結合器(13)は、ボトルのデザイン並びに特にこれらボトルの形状及び首部の径に応じてモデルを変更するためにこれらを容易に組み立て及び取り外すことができる。この結合器(13)は、図4、図8及び図9に関連して以下で詳細に説明される。
【0028】
ボトルを送るためのコンベア(1)は、装置のシャーシ(14)及びこのシャーシ支持部に配置されており、当該搬送コンベア(1)の端部に配置されたマガジン(15)は、一群の把持ツール(11)を格納しかつ受けるように構成されている。このマガジン(15)は、好ましくは、ボトル取扱ヘッド(10)に近接して位置付けられる。
【0029】
図1から図3に示す実施形態において、マガジン(15)は、取扱ヘッド(10)の動作領域の外にマガジンが位置する非動作位置と、一組の把持ツール(11)を変更する動作を可能とするためにマガジンが取上ステーション(5)に位置する位置と、の間で移動可能である。
【0030】
この構造的な配置は、ボトル取扱ヘッド(10)の運動を複雑にすることなく梱包装置にマガジンを結合することを可能とする特定の実施形態に対応する。
【0031】
例えば6軸の多軸ロボットに使われる取扱ヘッド(10)の移動能力に応じて、かつ、装置の構造上の可能性に応じて、マガジン(15)は、上記取扱ヘッド(10)にアクセス可能なすべての領域であって梱包ステーション(9)のそばと梱包ステーション(9)及び取上ステーション(5)の間とのいずれかの領域に固定されまたは位置付けられうる。
【0032】
図1から図3に示す実施形態において、マガジン(15)は、橋状をなして存在し、その上部分は、トレー(16)の形をなして存在し、トレー(16)は、ボトルチャネル(3)の上方及び状況に応じて取上ステーション(5)の上方で、取上ステーション(5)に位置付けられうる。
【0033】
マガジン(15)のトレー(16)は、壁部(17)の形をなす横構造体によって一側部において支持されており、トレー(16)の下部分は、一対のトラック(19)を用いて装置の一般的なシャーシ(14)上で案内されている。他の側部において、トレー(16)は、同様にシャーシ(14)と一体であるレール(20)によって支持されており、トレーは、上記レール上で回転するローラ(21)を備え、取扱ヘッド(10)に関してこのマガジンの案内及び位置決めに顕著な精度を付与する。
【0034】
このレール(20)は、図2及び図3に示すように、例えばボトル(2)の首部のレベルに近接する高さまで上昇してまたは単純に取上ステーション(5)のチャネル(3)のレベルの上方まで降下して位置してもよい。
【0035】
トラック(19)は、レール(20)と同様に、水平で取上ステーション(5)までボトルを送るコンベア(1)の面と平行である。
【0036】
マガジン(15)は、例えばマガジン(15)の側壁部(17)及びシャーシ(14)の間に挿入されたアクチュエータと同様の動作装置(22)によって、その非動作位置から把持ツール(11)を受けるまたは送るためのその動作位置まで通過するように操作されている。
【0037】
図に示される例において、トレー(16)は、各組のツール(11)が必要に応じて1つのデザインのボトルまたは複数のデザインのボトルに適合している2つの異なる組の把持ツール(11)を受けるように構成されている。各組の把持ツール(11)は、例えば平行に配列された2列のツール(11)を備える。
【0038】
図1に負担をかけないため、例として、各組の把持ツール(11)は、2列に制限され、かつ、列ごとの把持ツールの数は、8つとなっている。
【0039】
ツール(11)を受けるためのマガジン(15)のトレー(16)のこの配置は、互いに独立しかつ上記トレー(16)と一体である多数のプレゼンテーションユニット(23)からなる。
【0040】
プレゼンテーションユニット(23)は、図4に示されており、マガジン(15)のトレー(16)に取り付けられている。このプレゼンテーションユニット(23)は、以下で詳細に説明される結合器(13)と組み立てられた把持ツール(11)の下方に位置付けられている。
【0041】
プレゼンテーションユニット(23)は、スピンドル(25)の形をなすセンタリング装置を備えており、スピンドル(25)の外形寸法は、把持ツール(11)の内部空洞の寸法に対応しており、内部空洞(26)は、図7及び図8に詳細に示されている。このスピンドル(25)は、その下部分においてフランジ部(27)を有しており、フランジ部(27)は、ツール(11)の下フランジ部のための停止部として機能し、かつ、同様に上記ツール(11)の配置のための基準面を構成する。
【0042】
プレゼンテーションユニット(23)のスピンドル(25)は、図5でより詳細に示されているように、スカート部(28)の形をなして存在しており、このスカート部(28)は、その上部分における入力円錐部とその下部分における停止部として機能するフランジ部(27)とを有する垂直なシリンダ状の管状本体部によって構成されている。
【0043】
スカート部(28)は、特定の構造体であってそれ自体が図6に示されている構造体に取り付けられている。この構造体は、マガジン(15)のトレー(16)と一体となりかつスカート部(18)のための台座として機能する基部(30)を形成する。この基部(30)は、マガジン(15)のトレー(16)と一体となりかつ上記トレー(16)に対して垂直に縦に延在するシャフト(31)によって構成されている。
【0044】
このシャフト(31)は、図6に示すように、スカート部(28)のセンタリングに関与しかつスカート部の台座を形成する2つのガイドを備えており、ガイド(33)は、上部分に配置されており、同一タイプのガイド(34)は、下部分に配置されており、これら2つのガイド(33、34)は、円錐台部(truncated cone)であってそれらの先端が下方、すなわちトレー(16)を向くように同一方向で方向付けられた円錐台部に相当する。
【0045】
基部(30)の上ガイド(33)は、スカート部(28)の上部分に配置された対応する形状をなす支持部(35)と協働する。
【0046】
基部(30)の下台座(34)は、ワッシャ(37)上に配置された支持部(36)と協働し、このワッシャ(37)は、スカート部(28)の下部分を閉塞しかつ上記スカート部(28)のフランジ部(27)と一体となっている。
【0047】
スカート部(28)は、以降で詳細に説明される適切な手段によって2つのガイド(33、34)に恒久的に当接して押圧されており、適切な手段は、把持ツール(11)を取り上げる及び格納するためのスカート部の平常位置でスカート部を保持することを目的としている。
【0048】
2つのガイド(33、34)に当接してスカート部(28)を恒久的に押圧するために使用される手段は、螺旋状のスプリング型の弾性素子(39)であって基部(30)のシャフト(31)を中心とする弾性素子(39)によって構成されており、スプリング(39)は、スカート部(28)の上円錐状支持部(35)の下方で、下台座(34)とスカート部(28)の下部分に配置された肩部(40)との間に挿入されている。
【0049】
したがって、図7に示されるように、スカート部(28)は、その2つのガイド(33、34)に関してある自由度を有し、スカート部は、浮遊しながら取り付けられ、かつ、その結果、スカート部を受ける把持ツール(11)であってツール(11)が部分的に細い鎖線で現されている把持ツール(11)を用いて図示しない取扱ヘッドの圧力に反応する。
【0050】
把持ツール(11)をマガジン(15)内に置く間、すべてのスピンドル(25)は、位置決めギャップを防止してそれらを受ける異なるツールの位置に弾性的に適合し、各ツール(11)がツールを受けるスピンドル(25)からスカート部のフランジ部(27)に至るまでスカート部(28)にわたって穏やかにスライドすることを可能とする。
【0051】
また、図4は、位置決ロック部(41)を用いて結合器(13)に組み立てられた把持ツール(11)を示す。結合器(13)は、把持ツール(11)のロッド(42)の上端部または末端部と協働するボルトの形をなす位置決ロック部(41)を備えており、この位置決ロック部(41)は、例えば上記ロッド(42)を保持するためのスプリング状の弾性素子(43)によって恒久的に押圧され、かつ、位置決ロック部は、上記結合器(13)の本体部と共に、一種のアクチュエータを形成するために構成されており、アクチュエータの動作は、それをロック解除することによって上記ロッド(42)を開放することを可能とするためにライン(44)によって供給される適切な流体を用いて行われる。
【0052】
このタイプの結合器は、詳細には文献である欧州特許第274332号明細書に記載されている。
【0053】
図8は、プレゼンテーションユニット(23)に取り付けられた把持ツール(11)を示し、同様にこのツール(11)のロッド(42)の非動作ロック位置にある位置決ロック部(41)を示している。結合器(13)のツール(11)に対するこの位置は、上記結合器(13)による当該ツール(11)の取上動作中、または必要に応じて上記結合器(13)による当該ツール(11)の開放動作中に観測される。
【0054】
この開放を容易にするため、ロッド(42)は、ツール(11)の薄膜(45)を膨張させるように機能する圧力を受けて流体を用いて押し出される。この流体、圧縮空気を加えることは、各ツール(11)のライン(46)を介して行われ、それらの薄膜(45)の膨張を引き起こし、薄膜(45)は、プレゼンテーションユニット(23)のスカート部(48)に締結され、各ツール(11)をそのプレゼンテーションユニット(23)に固定する効果があり、この圧縮空気は、同時に上記ツール(11)のロッド(42)の端部に圧力を及ぼし、結合器(13)からのその取り出しを容易にする。
【0055】
図9は、結合器(13)から開放された把持ツール(11)を示しており、ツール(11)は、マガジン(15)内で格納位置にある。
【0056】
また、図8は、マガジン(15)と把持ヘッド(10)より詳細には結合器(13)の下方との双方において、ツール(11)の存在または不在を確認するセンサ(50、51)の存在を示す。
【0057】
これらセンサ(50、51)は、チューリップの存在及び/または不在を確認する光電装置またはロボット視認システムによって構成されてもよい。
【0058】
示される実施形態において、センサ(50)は、マガジン内のツール(11)の存在または不在を観察し、センサ(51)は、結合器(13)の下方においてツール(11)の存在または不在を観察する。
【0059】
これらセンサ(50、51)それぞれは、ツール(11)の列または結合器(13)の列を観察している。マガジン(15)内のツール(11)の列または行と同じくらいのセンサ(50)があり、同様のことは、センサ(51)についても当てはまり、センサ(51)の数は、結合器(13)の列の数と一致する。
【0060】
図10から図21は、開始点としての図2と共に把持ツール(11)を変更する全部の動作を示している。
【0061】
この図2において、マガジン(15)は、非動作位置にあり、小さいチューリップに対応する一組のツール(11)が搭載されている。取扱ヘッド(10)は、チューリップが大きなボトル(2)に適合した一組のツールで動作する。
【0062】
大きいボトルの梱包が完了されて梱包される新たなボトルがより小さい場合、把持ツール(11)の組は、より適したチューリップを使用するために変更されるべきである。
【0063】
初期段階において、取扱ヘッド(10)は、高位置にあり、マガジン(15)は、そのアクチュエータ(22)を用いて移動され、すなわち、マガジンは、図10に示すように、そのツール(11)のストックと共にボトルの取上ステーション(5)に搬送される。図11は、取扱ヘッド(10)がそこに格納されるツール(11)を降ろすために開放されているプレゼンテーションユニット(23)の上方に位置付けられている。
【0064】
そして、図12及び図13に示すように、取扱ヘッド(10)は、下方に移動し、すべての把持ツール(11)は、図4及び図8に示すように、プレゼンテーションユニット(23)のスピンドル(25)に弾性的に突き刺される。
【0065】
把持ツール(11)を開放するため、位置決ロック部(41)は、図8に関連して詳細に上述されたように、同時に動作され、上記ツール(11)の取り出しを促進するため、圧力は、上記ツールに設定され、ツールは、対応するプレゼンテーションユニット(23)のスカート部(28)にある各ツール(11)を締結し、同時に各ツール(11)のロッド(42)に圧力を及ぼす効果がある。
【0066】
そして、ヘッド(10)は、図14に示されるように、後退して移動し、図15に示すように、横向きにシフトする。初期段階において、このシフトは、センサ(51)を用いてすべての結合器(13)が確実に開放されていることを確認することを可能とする。これらセンサ(51)は、例えば、トレー(16)の中央の垂直面の両側に分布されている。
【0067】
この確認の後、シフトすることは、図16及び図17に示すように、プレゼンテーションユニット(23)の上方に結合器(13)を配置するために行われ、ヘッド(10)は、図16及び図17に示すように、チューリップが新たなデザインのボトルにより適合する他の組のツール(11)を取り上げるために下方に移動する。
【0068】
ヘッド(10)がマガジン(15)のトレー(16)からプレゼンテーションユニット(23)の距離を自動的に調節することは、観測される。実際には、これらプレゼンテーションユニット(23)は、他種の組の把持ツールを受けることができる比較的一般的なマガジン(15)を有することを可能とする同一距離で、トレー(16)にわたって一様に分布されている。トレー(16)は、異なる図における2つのモデルのツール(11)に対応する2つの組を有して示されているが、トレー(16)は、装置の汎用性に応じて3以上の組を備えてもよい。
【0069】
取扱ヘッド(10)に新たな把持ツール(11)が備えられていると、把持ツールは、図18及び図19に示すように、後退して移動し、同時に、センサ(50)は、すべてのツールがそれらのプレゼンテーションユニット(23)を実際に残していることを確認する。そして、梱包される新たな小さいボトル(2)は、取上ステーションに達する。
【0070】
図20に示すように、マガジン(15)は、経路を開放するために取上ステーション(5)から後退され、取扱ヘッド(10)は、新たなデザインのボトルに対してその梱包速度を再開する。
【0071】
補足的な配置は、例えば、把持ヘッド(11)によって取り上げられることとこの同一ヘッドによって箱に配置されることとの間において不変位置で保持される必要がある特定の形状のボトルについて設けられてもよい。これは、詳細には、配送コンベア(1)を占有する位置とそれらが梱包箱(7)にある位置との間の同一位置で維持される必要がある正方形状のボトルに関する場合である。
【0072】
結合器は、例えば、図示しないピンであって各ツール(11)のロッド(42)に配置された相補的な形状のスロットと協働するピンを備えてもよい。
【0073】
ツール(11)のこの指標付けであってこれらの結合器に関する指標付けは、矩形の断面のボトルについて及び同様にフラスコまたは他の物体について必要となり得る。
【符号の説明】
【0074】
1 コンベア、2 ボトル、5 取上ステーション、9 箱詰ステーション、10 取扱ヘッド、11 ツール、13 結合器、14 シャーシ、15 マガジン、16 トレー、19 トラック、22 動作装置、23 プレゼンテーションユニット、25 スピンドル、27 フランジ部、28 スカート部、30 基部、31 シャフト、33,34 ガイド、35,36 支持部,台座、39 弾性素子、40 肩部、41 位置決ロック部、43 弾性素子、46 ライン、50,51センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置であって、
1以上の列で組に纏められた前記ボトルを取上ステーション(5)に配送するコンベア(1)であって、
前記ボトルがそこで集められて、圧空動作を有する適切なチューリップ状のツール(11)を備える取扱ヘッド(10)を用いて箱詰ステーション(9)に移送され、
前記ツールの数は、取り扱われる前記ボトルの数と一致し、
前記ツール(11)は、結合器(13)を用いて前記取扱ヘッド(10)と一体となっており、
前記結合器(13)は、前記ツール(10)を取り扱われる他のデザインのボトルに対応させるために当該結合器が変更されることを可能としながら動作を停止される、コンベア(1)を備え、
当該装置は、
少なくとも2つの別の組のツール(11)を収容することが可能なマガジン(15)であって、
当該マガジン(15)は、前記ツール(11)の形状及び寸法に合うプレゼンテーションユニット(23)を備え、
前記プレゼンテーションユニット(23)は、浮遊型のスピンドル(25)であって前記ツール(11)を受けて固定しかつセンタリングするためのスピンドル(25)によって構成され、
前記スピンドル(25)は、特定の柔軟性をもたらすため、とりわけ前記ツール(11)の配置動作中及び取上動作中の双方において前記ツール(11)と協働するために、比較的大幅な制御された移動の可能性を有する一種のサスペンションを用いて当該マガジン(15)の構造体と一体となる、マガジン(15)を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記結合器(13)は、前記取扱ヘッド(10)及び各前記把持ツール(11)の間に配置され、一方で前記ツールの位置を前記取扱ヘッド(10)にロックするためのスプリング型の弾性素子(43)の影響を受け、かつ他方で前記ツール(11)のロック解除のためにライン(46)によって供給される流体の影響を受けるアクチュエータの形をなす位置決ロック部(41)を備えるタイプをなすことを特徴とする請求項1に記載のボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置。
【請求項3】
各前記プレゼンテーションユニット(23)は、前記スピンドル(25)の形をなすセンタリング装置によって構成され、
前記スピンドル(25)の径は、対応する前記ツール(11)の内部空洞(26)の径と一致し、
前記スピンドル(25)は、その下部分において、停止部として機能しかつ前記ツール(11)を置くための基準面を構成するフランジ部(27)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置。
【請求項4】
前記プレゼンテーションユニット(23)の前記スピンドル(25)は、スカート部(28)の形をなして存在し、
前記スカート部(28)は、前記マガジン(15)の前記トレー(16)と一体である基部(30)と協働し、
前記スカート部(28)は、その前記基部(30)に対して所定の自由度を有しかつ前記把持ツール(11)を取り上げかつ格納するためのその通常位置に当該スカート部(28)を保持することを目的とする適切な手段によって前記基部(30)に恒久的に当接して押圧されていることを特徴とする請求項3に記載のボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置。
【請求項5】
前記スカート部(28)の前記基部(30)は、前記マガジン(15)の前記トレー(16)と一体である垂直なシャフト(31)を備え、
前記シャフト(31)は、前記スカート部をセンタリングするため、当該シャフト(31)の上部分に配置されたガイド(33)と、当該シャフト(31)の下部分に配置された同一タイプのガイド(34)と、の2つのガイドを備え、
前記ガイド(33、34)は、下方に向けられた頂部を有して同方向に方向付けられた反転した円錐形をなし、前記ガイド(33、34)は、対応する形状をなして前記スカート部(28)の上及び下端部それぞれに配置された支持部(35、36)と協働することを特徴とする請求項4に記載のボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置。
【請求項6】
前記スカート部(28)を2つの台座(35、36)に恒久的に当接させて押圧するための手段は、前記スカート部(28)における上側の円錐状の前記支持部(35)の下方で、下側の前記ガイド(34)と前記スカート部(28)に配置された肩部(40)との間に挿入されたスプリング状の弾性素子(39)によって構成されていることを特徴とする請求項5に記載のボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置。
【請求項7】
前記マガジン(15)は、詳細には、当該梱包するための装置のシャーシ(14)に横方向に取り付けられたトラック(19)に取り付けられた移動可能な構造体によって構成されており、
前記マガジン(15)は、当該マガジン(15)と前記シャーシ(14)との間に配置されたアクチュエータ型の動作装置(22)を用いて移動可能であり、当該マガジン(15)は、詳細には、前記ボトルが前記取扱ヘッドによって取り上げられる前記取上ステーション(5)において、前記ボトルの前記取扱ヘッド(10)の動作領域の外にあるその非動作位置から、前記取扱ヘッド(10)の前記動作領域にあるその動作位置まで通過させられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置。
【請求項8】
前記マガジン(15)は、前記取扱ヘッド(10)の所定位置に複数組の前記ツール(11)を受けて保持するための開放領域と、異なるものとして使用されうる1組または複数組の前記ツール(11)を受けて格納するための少なくとも1つの領域と、の複数組の前記把持ツール(11)を受けるための複数の領域を備え、
前記マガジン(15)は、異なる組の前記ツール(11)の存在または不在を確認するための手段を備え、
前記確認手段は、前記マガジン(15)内と前記取扱ヘッド(10)との双方における前記ツール(11)の存在または不在を確認するために配置されたセンサ(50、51)によって構成されていることを特徴とする請求項7に記載のボトル型のまたは他の物体を梱包するための装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の梱包装置について前記ツール(11)を変更するための方法であって、
当該方法は、
前記マガジン(15)における前記ツール(11)を回収することについて、
前記取扱ヘッド(10)とその把持ツール(11)との間に位置する前記結合器(13)から位置決ロック部(41)を開放して前記結合器(13)における前記ツール(11)の一体化の影響を低減する工程と、
前記取扱ヘッド(10)を前記ツール(11)に軽く押圧し、それらの前記プレゼンテーションユニット(23)の影響の下で前記取扱ヘッド(10)に弾性的に位置付けられている前記取扱ヘッドの反応を引き起こす工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載の梱包装置について前記ツールを変更するための方法であって、
当該方法は、
前記把持ツール(11)を前記マガジン(15)に置く間、前記ツールの動作のための圧空圧力を各前記ツール(11)に付与し、前記結合器(13)において前記ツール(11)の取り出しを促進する工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2009−541152(P2009−541152A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515916(P2009−515916)
【出願日】平成19年6月20日(2007.6.20)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001016
【国際公開番号】WO2007/147969
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(506100093)シデル・パーティシペーションズ (72)
【Fターム(参考)】