説明

異なる数のサブバンドキャリアを有する順方向および/または逆方向リンクキャリアを用いたワイヤレスシステム、方法およびデバイス

ワイヤレス直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)システムおよび方法が、数が一致しないサブバンドキャリアグループを含む順方向および逆方向リンクキャリアを含む。逆方向リンクキャリアが、順方向リンクキャリアより数が少ないサブバンドキャリアからなるものであってもよく、逆方向リンクキャリアは、単一のサブバンドキャリアからなるものであってもよい。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Time−Frequency Division Multiplexing(T−FDM)and/or Orthogonal FDM(OFDM)Systems and Methods Employing Unsymmetrical Sub−Band Carrier Groupings」という発明の名称の2003年8月22日に出願された米国仮特許出願第60/497,269号、および「Wireless Systems,Methods and Devices Employing Forward− and/or Return−Link Carriers Having Different Numbers of Sub−Band Carriers」という発明の名称の2004年8月9日に出願された実用新案出願の利益を主張し、同出願の開示は、本明細書に全て示されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、通信システム、方法、およびデバイスに関し、さらに具体的には、ワイヤレス通信システム、方法、およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA:Time−Frequency Division Multiplexing/Time−Frequency Division Multiple Access)、および直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiplexing/Orthogonal Frequency Division Multiple Access)システムおよび方法が、有線およびワイヤレス通信に広く使用されている。当業者に周知のように、T−FDM/T−FDMAおよびOFDM/OFDMAは、周知の周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA:Frequency Division Multiplexing/Frequency Division Multiple Access)通信技術の比較的最新の別形態である。一般的に、FDM/FDMA通信システムおよび方法において、通信周波数バンドが、情報を送信するためにサブバンドキャリアが使用される多数の周波数サブバンドに分割される。従来のワイヤレスFDM/FDMAシステムにおいて、サブバンドキャリアとユーザとの間には、1対1の関係があり(サブバンドキャリアが1人のユーザにのみ割り当てられる)、ユーザデバイスおよび/またはシステムデバイスが、キャリア当たり1つのサブバンドキャリアのみを放射してもよい。従来のFDM/FDMAシステムの一例が、米国で継続的に使用されているアナログAMPS移動体通信システムである。従来のFDM/FDMAシステムの別の例が、移動体衛星事業者(MSV:Mobile Satellite Ventures)によって現在運用されているM−SAT移動体衛星システム(MSS:Mobile Satellite System)である。国際海事衛星機構(Inmarsat)もまた、従来のFDM/FDMA技術によりMSSサービスを提供している。
【0004】
本明細書で使用する場合、周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)とは、ひとまとめで1つのキャリアを規定する複数のサブバンドキャリアが存在してもよく、通信周波数バンド上に存在する可能性のある複数のサブバンドキャリアの少なくとも1つのサブバンドキャリアによってユーザの情報が運ばれてもよい多数の周波数サブバンドに、通信周波数バンドが分割された通信システム、方法、システムデバイス、および/またはユーザデバイスについて言及する。
【0005】
1つのみのサブバンドキャリアと1人のユーザとの間に1対1の対応が存在し、ユーザデバイスおよび/またはシステムデバイスが、キャリア当たり1つのみのサブバンドキャリアを放射してもよい従来のFDM/FDMA通信システムおよび方法とは対照的に、本明細書において使用されるようなFDM/FDMA通信システムおよび方法、および/またはOFDM/OFDMAおよび/またはT−FDM/T−FDMA通信システムおよび方法において、1つのキャリアが、2つ以上のサブバンドキャリアを含むように規定されてもよく、ユーザに関連する情報が、2つ以上のサブバンドキャリアに関連(移送/搬送)されてもよい。OFDM/OFDMA通信システムおよび方法において、1つのサブバンドキャリアによって移送/搬送される情報は、同一および/または異なるキャリアに属する任意の他のサブバンドキャリアによって搬送される情報に対して、受信機観察時間で、直交条件を維持するように調整されてもよい。このように、時間直交性に依存していることで、OFDM/OFDMAシステムおよび方法において、隣接するサブバンドキャリア間および/または隣接するキャリア間の周波数分離を最小限に抑えるために、サブバンドキャリアは、周波数において最大限に詰め込まれ得る。OFDM/OFDMAシステムおよび方法のこの特徴は、スペクトル効率を最大限にすることもあり、送信機および/または受信機での厳しい周波数領域フィルタリングが不要になることもある。対照的に、非OFDM/OFDMAシステムにおいて(FDM/FDMAおよび/またはT−FDM/T−FDMAシステムの場合のように)、異なるサブバンドキャリアおよび/または異なるキャリアによって搬送された信号を分離できる能力は、典型的に、サブバンドおよび/またはキャリアフィルタの周波数選択性によって達成される。サブバンドキャリアは、時間および/または周波数で複数のユーザ間でさらに多重されてもよく(時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続)、その結果、一般的なケースでは、周波数分割および時分割多重/多元接続(T−FDM/T−FDMA)が組み合わされる。本明細書で使用する場合、OFDM/OFDMAは、同一および/または異なるキャリアの異なるサブバンドキャリアによって搬送された情報要素間に、時間直交条件が存在してもよい特別なケースのT−FDM/T−FDMAおよび/またはFDM/FDMAを表すものであってもよいことを理解されたい。また、1つ以上のサブバンドキャリアで複数のユーザを多重させるために、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)技術が使用されてもよい。
【0006】
例えば、米国特許第6,603,734号、同第6,567,374号、同第6,377,566号、同第6,345,036号、同第6,160,791号、同第6,021,110号、および同第5,889,759号に、OFDMシステムおよび方法が記載されている。また、iec.orgでウェブ上で入手可能であり、The International Engineering Consortiumによってウェブ上で公開されている「OFDM for Mobile Data Communications」というタイトルのチュートリアルに、OFDMについて記載されている。OFDMはまた、例えば、デジタル加入者線(DSL:Digital Subscriber Line)技術の有線通信に使用される。また、DSLサービスに非対称データレートを与えるために、非対称型DSL(ADSL:Asymmetrical DSL)が使用される。例えば、DSL Forum,2001によって公開されている「ADSL Tutorial」を参照されたい。
【発明の開示】
【0007】
本発明の実施形態により、順方向リンクと逆方向リンクとの間に非対称式に、キャリアを規定するサブバンドキャリアのグループが与えられる、ワイヤレスT−FDM/T−FDMAおよび/またはOFDM/OFDMAシステム、方法および/またはデバイスなどのワイヤレスFDM/FDMAシステム、方法および/またはデバイスが提供される。さらに、いくつかの実施形態において、異なる順方向リンクキャリアが、異なる数のサブバンドキャリアを含んでもよく、異なる逆方向リンクが、異なる数のサブバンドキャリアを含んでもよい。本明細書において使用する場合、順方向リンクとは、ワイヤレスシステムデバイスからワイヤレスユーザデバイスへユーザ情報を移送するワイヤレスリンクであり、逆方向リンクとは、ワイヤレスユーザデバイスからワイヤレスシテムデバイスへユーザ情報を移送するワイヤレスリンクである。
【0008】
さらに、いくつかの実施形態において、逆方向リンクキャリアは、対応する順方向リンクキャリアより少ないサブバンドキャリアからなる。さらなる他の実施形態において、逆方向リンクキャリアは、単一のサブバンドキャリアからなる。また、類似のワイヤレスユーザデバイス、システムデバイスおよびワイヤレスユーザデバイスおよびワイヤレスシステムデバイスの動作方法が提供されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態が示された添付の図面を参照しながら、本発明についてさらに詳細に記載する。しかしながら、本発明は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に示す実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が完璧かつ完全になるように、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。全体を通して、同様の番号は、同様の要素を指す。
【0010】
本明細書において、様々な要素について記載するために、第1および第2という用語を使用するが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素と別の要素とを区別するためだけに使用される。従って、本発明の教示から逸脱しなければ、以下の第1の要素を第2の要素と呼んでもよく、同様に、第2の要素を第1の要素と呼んでもよい。本明細書において使用する場合、「および/または」という用語は、関連する列挙したアイテムの1つ以上の任意のものおよび全ての組み合わせを含む。記号「/」もまた、「および/または」の略記として使用される。さらに、本明細書において使用する場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、特段の明記がない限り、複数形も同様に含むことが意図されている。本明細書において使用する場合、「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」という用語は、明言した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはグループの存在または追加を排除するものではないことをさらに理解されたい。対照的に、本明細書において使用する場合、「〜からなる(consisting of)という用語は、明言した数のサブバンドキャリアを指定し、追加のサブバンドキャリアを排除する。
【0011】
本発明の実施形態によるワイヤレスT−FDM/T−FDMAおよび/またはOFDM/OFDMA通信システム、方法、および/またはデバイスなどのワイヤレスFDM/FDMA通信システム、方法、および/またはデバイスは、順方向および/または逆方向リンクキャリア間で非対称的に設けられたサブバンドキャリアグループを含む通信プロトコルに応じて動作する。図1および図2に示すように、順方向リンクキャリア110が、N個のサブバンドキャリア112のグループからなるのに対して、対応する逆方向リンクキャリア120は、M個のサブバンドキャリア122のグループからなり、この場合、MはNより小さい(M<N)。N個のサブバンドキャリア112のグループからなる順方向リンクキャリアは、地上基地局130(図1)および/または衛星230(図2)などのワイヤレスシステムデバイスからワイヤレスユーザデバイス140へ情報を送信するために使用されるのに対して、M個のサブバンドキャリア122のグループからなる逆方向リンクキャリアは、ワイヤレスユーザデバイス140からワイヤレスシステムデバイス130および/または230へ情報を送信するために使用される。ワイヤレスユーザデバイス140およびワイヤレスシステムデバイス130および/または230が、これらのキャリアを送受信するために構成されたトランシーバ(送信機/受信機)を含んでもよいことを理解されたい。
【0012】
本明細書において使用する場合、「ワイヤレスユーザデバイス」140という用語は、マルチラインディスプレイの有無に関わらない携帯および/または衛星ワイヤレス電話、ワイヤレス電話と、データ処理、ファクシミリ、および/またはデータ通信機能とを組み合わせたものであってもよいパーソナル通信システム(PCS:Personal Communications System)端末、ワイヤレス周波数トランシーバおよびポケベル、インターネット/イントラネットアクセス、ウェブブラウザ、システム電子手帳、カレンダー、および/または全地球測位システム(GPS)受信機を含み得るパーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistants)、および/または従来のラップトップおよび/またはパームトップコンピュータまたはワイヤレス周波数トランシーバを含む他の機器を含む。本明細書において使用する場合、「ワイヤレスユーザデバイス」140という用語は、時変または固定の地理的座標を有してもよく、携帯可能であり、輸送可能であり、乗り物(航空、海事、または陸上用)に搭載され、または設置され、および/または局所的におよび/または地球上および/または宇宙の任意の他の場所で分布させて動作するように構成されてもよい任意の他の放射ユーザデバイス/機器/ソースを含む。また、「ワイヤレス端末」、「ワイヤレス電話」、または単なる「端末」という用語は、ワイヤレスユーザデバイスという用語と同じ意味を伝えるために使用されてもよい。さらに、本明細書において使用する場合、「ワイヤレスシステムデバイス」という用語は、少なくとも1つのワイヤレスユーザデバイスに情報をワイヤレス送信する目的で、電磁エネルギーを放射するように構成されたシステム機器の任意の組み合わせ(基地局130および/または衛星230などの非エンドユーザ機器)を含む。
【0013】
さらに、本明細書において使用する場合、地上基地局130が、従来の携帯基地局および/または補助地上コンポーネント(ATC:Ancillary Terrestrial Component)を含む。ATCについては、「Systems and Methods for Terrestrial Reuse of Cellular Satellite Frequency Spectrum」という発明の名称のKarabinisの米国特許第6,684,057号、および「Systems and Methods for Terrestrial Reuse of Cellular Satellite Frequency Spectrum」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0054760号、「Spatial Guardbands for Terrestrial Reuse of Satellite Frequencies」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0054761号、「Systems and Methods for Monitoring Terrestrially Reused Satellite Frequencies to Reduce Potential Interference」という発明の名称のKarabinis et al.の米国特許出願公開第2003/0054814号、「Multi−Band/Multi−Mode Satellite Radiotelephone Communications Systems and Methods」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0054762号、「Wireless Communications Systems and Methods Using Satellite−Linked Remote Terminal Interface Subsystems」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0153267号、「Systems and Methods for Reducing Satellite Feeder Link Bandwidth/Carriers In Cellular Satellite Systems」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0224785号、「Coordinated Satellite−Terrestrial Frequency Reuse」という発明の名称のKarabinis et al.の米国特許出願公開第2002/0041575号、「Integrated or Autonomous System and Method of Satellite−Terrestrial Frequency Reuse Using Signal Attenuation and/or Blockage,Dynamic Assignment of Frequencies and/or Hysteresis」という発明の名称のKarabinis et al.の米国特許出願公開第2002/0090942号、「Space−Based Network Architectures for Satellite Radiotelephone Systems」という発明の名称のKarabinis et al.の米国特許出願公開第2003/0068978号、「Filters for Combined Radiotelephone/GPS Terminals」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0143949号、「Staggered Sectorization for Terrestrial Reuse of Satellite Frequencies」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0153308号、および「Methods and Systems for Modifying Satellite Antenna Cell Patterns In Response to Terrestrial Reuse of Satellite Frequencies」という発明の名称のKarabinisの米国特許出願公開第2003/0054815号に記載されており、これらは全て、本発明の譲受人に譲渡され、これら全ての開示は、本明細書に全て示されているかのように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
順方向リンク110または逆方向リンク120のいずれかのキャリアのサブバンドキャリアが占める帯域幅は、同一または他の順方向および/または逆方向リンクキャリアの任意の他のサブバンドキャリアが占める帯域幅と一致し、実質的に一致し、または異なるものであってもよい。逆方向リンクサブバンドキャリア122が、フレーム構造を有してもよく、時分割多重および/または時分割多元接続(TDM/TDMA)、符号分割多重および/または符号分割多元接続(CDM/CDMA)、周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)、および/または任意の他の多重/多元接続の原理に基づいたものであってもよい。順方向リンクサブバンドキャリア112が、フレーム構造を有してもよく、時分割多重および/または時分割多元接続(TDM/TDMA)、符号分割多重および/または符号分割多元接続(CDM/CDMA)、周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)、および/または任意の他の多重/多元接続技術をサポートしてもよい。使用されるサブバンドキャリア変調は、同一および/または異なる順方向リンク110および/または逆方向リンク120のキャリアのサブバンドキャリア間で一致し、実質的に一致し、または異なるものであってもよい。サブバンドキャリアに関連付けられたものであってもよいボコーダが、同一および/または異なる順方向リンク110および/または逆方向リンク120のキャリアの任意の他のサブバンドキャリアに関連付けられたものであってもよいボコーダと一致、実質的に一致、または異なるものであってもよい。同様に、サブバンドキャリアの情報を保護するために使用されてもよい前進型誤信号訂正コーディング(FEC:Forward Error Correction Coding)および/またはインタリービングは、同一および/または異なる順方向リンク110および/または逆方向リンク120キャリアの任意の他のサブバンドキャリアの情報を保護するために使用されてもよいFECおよび/またはインタリービングと一致、実質的に一致、または異なるものであってもよい。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、逆方向リンクキャリア(サブバンドキャリアグループ)当たりのサブバンドキャリア122の数は、1に等しくされ(M=1)、全て、または実質的に全てのサブバンドキャリアフレームは、1つのワイヤレスユーザデバイス140に割り当てられる。これにより、ワイヤレスユーザデバイス140は、時間的に継続的または実質的に継続的に、システムへ情報を送信でき、ワイヤレス受信機のEb/N0動作点を増大または最大にでき、および/または複数のサブバンドキャリアからなり、および/または送信フレームが複数のユーザによって共有される逆方向リンクキャリアに対して、送信デバイスの出力を低減または最小にできる。ワイヤレス通信システムおよび方法、特に、衛星システムおよび方法にこれらの実施形態を適用することで、このようなシステムおよび方法は、逆方向リンクのリンク信頼性(リンクマージン)を高めて動作出来ることもある。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態によれば、第1の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリア122の数は、第2の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリア122の数と異なり、および/または第1の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリア112の数は、第2の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリア112の数と異なる。言い換えれば、本発明のいくつかの実施形態において、Nは、順方向リンクの異なる順方向リンクキャリアの間で変動し得るものであり、および/またはMは、逆方向リンクの異なる逆方向リンクキャリアの間で変動し得るものである。本発明のこの態様は、システムが利用可能な周波数バンドが、複数の非連続的な周波数セグメントを含んでもよいシステム(例えば、Lバンドシステム)において、スペクトル利用および/またはスペクトル効率を最大化し、または高めるために使用されてもよい。
【0017】
図面および本明細書において、本発明の実施形態が開示されており、特定の用語を用いているが、これらの用語は、一般的かつ説明的な意味でのみ使用されたものであって、制限を目的としたものではなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲に説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の1つの実施形態による、ワイヤレスT−FDM/T−FDMAおよび/またはOFDM/OFDMAシステム、方法、システムデバイス、ユーザデバイス、およびその動作方法の構成図である。
【図2】本発明の別の実施形態による、ワイヤレスT−FDM/T−FDMAおよび/またはOFDM/OFDMAシステム、方法、システムデバイス、ユーザデバイス、およびその動作方法の構成図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブバンドキャリアの数が一致しないサブバンドキャリアグループを含む順方向および/または逆方向リンクキャリアを含む、ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)および/または直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)システム。
【請求項2】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項1に記載のワイヤレスシステム。
【請求項3】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、単一のサブバンドキャリアからなる、請求項2に記載のワイヤレスシステム。
【請求項4】
数が一致しないサブバンドキャリアグループを含む順方向および/または逆方向リンクキャリア上で、情報をワイヤレス移送するステップを含む、ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)および/または直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)方法。
【請求項5】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項4に記載のワイヤレス方法。
【請求項6】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、単一のサブバンドキャリアからなる、請求項5に記載のワイヤレス方法。
【請求項7】
順方向リンクのサブバンドキャリアグループからなる順方向リンクキャリアと、
サブバンドキャリアの数が順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループのものと一致しない逆方向リンクのサブバンドキャリアグループからなる逆方向リンクキャリアとを含む、ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)および/または直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)システム。
【請求項8】
前記逆方向リンクキャリアが、前記順方向リンクキャリアより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項7に記載のワイヤレスシステム。
【請求項9】
前記逆方向リンクキャリアが、単一のサブバンドキャリアからなる、請求項8に記載のワイヤレスシステム。
【請求項10】
多数のサブバンドキャリアを含むサブバンドキャリアグループ上で、少なくとも1つのワイヤレスユーザデバイスに情報を移送する順方向リンクキャリアを放射するように構成されるとともに、サブバンドキャリアの数が順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループのものと一致しない多数のサブバンドキャリアを含むサブバンドキャリアグループ上で、少なくとも1つのワイヤレスユーザデバイスからシステムデバイスへ情報を移送する逆方向リンクキャリアを受信するように構成されたトランシーバを含む、ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元アクセス(FDM/FDMA)システムデバイス。
【請求項11】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項10に記載のワイヤレスシステムデバイス。
【請求項12】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、単一のサブバンドキャリアからなる、請求項11に記載のワイヤレスシステムデバイス。
【請求項13】
前記ワイヤレスFDM/FDMAシステムデバイスが、ワイヤレス直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)システムデバイスを含む、請求項10に記載のワイヤレスシステムデバイス。
【請求項14】
多数のサブバンドキャリアを含むサブバンドキャリアグループ上で、少なくとも1つのワイヤレスシステムデバイスからワイヤレスユーザデバイスへ情報を移送する順方向リンクキャリアを受信するように構成されるとともに、サブバンドキャリアの数が順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループのものと一致しない多数のサブバンドキャリアを含むサブバンドキャリアグループ上で、少なくとも1つのワイヤレスユーザデバイスから前記少なくとも1つのシステムデバイスへ情報を移送する逆方向リンクキャリアを送信するように構成されたトランシーバを含む、ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元アクセス(FDM/FDMA)ユーザデバイス。
【請求項15】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項14に記載のワイヤレスユーザデバイス。
【請求項16】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、単一のサブバンドキャリアからなる、請求項15に記載のワイヤレスユーザデバイス。
【請求項17】
前記FDM/FDMAワイヤレスユーザデバイスが、ワイヤレス直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)ユーザデバイスを含む、請求項14に記載のワイヤレスユーザデバイス。
【請求項18】
ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)システムデバイスの動作方法であって、
サブバンドキャリアグループからなる順方向リンクキャリア上で、前記ワイヤレスシステムデバイスから少なくとも1つのワイヤレスユーザデバイスへユーザ情報をワイヤレス移送するステップと、
サブバンドキャリアの数が順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループのものと一致しないサブバンドキャリアグループからなる逆方向リンクキャリア上で、少なくとも1つのワイヤレスユーザデバイスから前記ワイヤレスシステムへユーザ情報をワイヤレス移送するステップを含む、方法。
【請求項19】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、単一のサブバンドキャリアからなる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ワイヤレスFDM/FDMAシステムデバイスが、ワイヤレス直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)システムデバイスを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)ユーザデバイスの動作方法であって、
サブバンドキャリアグループからなる順方向リンクキャリア上で、少なくとも1つのワイヤレスシステムデバイスから前記ワイヤレスユーザデバイスからへユーザ情報をワイヤレス移送するステップと、
サブバンドキャリアの数が順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループのものと一致しないサブバンドキャリアグループからなる逆方向リンクキャリア上で、前記ワイヤレスユーザデバイスから少なくとも1つのワイヤレスシステムデバイスへユーザ情報をワイヤレス移送するステップを含む、方法。
【請求項23】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、単一のサブバンドキャリアからなる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ワイヤレスFDM/FDMAユーザデバイスが、ワイヤレス直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)ユーザデバイスを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
サブバンドキャリアの数が異なるサブバンドキャリアグループを含む複数の順方向および/または逆方向リンクキャリアを用いて通信を行うワイヤレスユーザデバイスおよびワイヤレスシステムデバイスを含む、ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)および/または直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)システム。
【請求項27】
第1の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、第2の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項26に記載のワイヤレスシステム。
【請求項28】
第1の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、第2の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項26に記載のワイヤレスシステム。
【請求項29】
ワイヤレスシステムデバイスが、第1および/または第2の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループを受信するように構成され、前記第1の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記第2の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項26に記載のワイヤレスシステム。
【請求項30】
ワイヤレスシステムデバイスが、第1および/または第2の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループを送信するように構成され、前記第1の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記第2の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項29に記載のワイヤレスシステム。
【請求項31】
ワイヤレスユーザデバイスが、第1および/または第2の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループを受信するように構成され、前記第1の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記第2の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項26に記載のワイヤレスシステム。
【請求項32】
ワイヤレスユーザデバイスが、第1および/または第2の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループを送信するように構成され、前記第1の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、前記第2の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項31に記載のワイヤレスシステム。
【請求項33】
サブバンドキャリアの数が異なるサブバンドキャリアグループを含む複数の順方向および/または逆方向リンクキャリア上で、情報をワイヤレス移送するステップを含む、ワイヤレス周波数分割多重および/または周波数分割多元接続(FDM/FDMA)および/またはワイヤレス直交周波数分割多重および/または直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)および/または時分割−周波数分割多重および/または時分割−周波数分割多元接続(T−FDM/T−FDMA)方法。
【請求項34】
第1の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、第2の逆方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項33に記載のワイヤレス方法。
【請求項35】
第1の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループが、第2の順方向リンクキャリアのサブバンドキャリアグループより少ないサブバンドキャリアからなる、請求項33に記載のワイヤレス方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2007−511189(P2007−511189A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−546964(P2006−546964)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/026385
【国際公開番号】WO2006/062494
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(506032026)エイティーシー・テクノロジーズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (12)
【Fターム(参考)】