説明

異質なデータソースのデータ品質管理及び制御のためのシステム及び方法

【課題】データシステムの管理プロセスを単純化するリソース管理ツールの提供。
【解決手段】本システムは、ユーザーが、簡単なポイント・アンド・クリック手法を使って、システムにアクセス及び管理することができる、進んだグラフィカルユーザーインタフェースを利用している。本システムは、異なるデータソースに関係付けられたデータセットを収集し、可視化し、分析し、直接編集するツールであるポータル(16)を用いている。別の態様では、本システムは、その作動状態(10)の記録を取るので、ユーザーは、データ分析を複製する必要無しに、或るログオンセッションで、先のセッションで行われた作業を自動的に再作成することができる。本システム及び方法の様々な追加的特徴についても開示し、説明されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ管理と、データ品質管理及び制御に関しており、厳密には、ソースデータへの接続を提供し、ユーザーがデータ構造を閲覧できるようにし、異質な可能性のあるデータシステム内に含まれているデータの管理と操作を可能にするシステム及び方法に関している。本出願におけるデータシステムとは、データが入っており、そのデータの管理を提供するあらゆるシステムである。データ管理とは、具体的にはデータシステムの管理態様のことである。一般的な用法では、データベースシステムは、通常、オラクル及びDB2のような関連データシステムのことである。
【背景技術】
【0002】
データの管理と、データ品質管理及び制御とは、現代の企業及び行政体のオペレーションに不可欠である。データベースの確立、日々の管理及びデータ品質試験は、複雑なタスクであり、特別に訓練されたオペレーター又は情報システムグループに任されることが多い。データベースを管理及び試験するタスクは、異なるデータベースフォーマットが存在し、企業、行政及び公益事業体はそのような異なるフォーマットを実行して効果的に協働させる必要があるため、非常に難しくなっている。
【0003】
これらの難しさの理由の1つは、現在、異なるデータシステムに対して、個別の試験及び管理パッケージを開発していることである。例えば、或る会社がオラクルデータベースを運用している場合、具体的な試験及び管理ソフトウェアは、通常、オラクルデータベース上でのみで作動するよう意図して開発される。企業、行政又は公益事業体が運用している各データベースでも、同様のプロセスが起こっている。異なるデータシステムの保守に対し、個別のシステムが開発され使用されるので、異なるシステムのオペレーターは、管理及び試験の対象となる様々なデータシステムと個別にインタフェースを取らなければならない。先行技術には、異なるデータソース及びフォーマットを操作できる単一のインタフェースが無いため、このタスクは、オペレーターに取って長い時間が掛かり、非常にしばしばフラストレーションを募らせるものとなっている。
【0004】
問題をよく理解するために、当てはまるユーザー環境は、技術と人間オペレーターの技術が混じり合った環境であることを指摘しておく。最新のアプリケーション及びツールは複雑なので、情報システム(IS)機構は、唯1人の人しか1つか2つのアプリケーション又はツールを操作するのに上手く訓練できないことが多い。周知のように、大部分のソフトウェアアプリケーション及びツールは、幾つかの特徴のみに限定されているので、IS法人グループ及び機構は、業務を実行するのに必要な全てのアプリケーションをサポートするために、多数の専門化したユーザーを割り当てることを余儀なくされている。更に深刻なことは、オペレーターを訓練する高い人件費に加えて、アプリケーション及びツールのそれぞれにライセンスを与え、実装する経費に由来している。
【0005】
上記問題は、基本的に、データ品質管理及び制御、最終的には品質保証の妥当性に繋がる問題にも関わっていると理解頂きたい。例えば、追跡機能を備えた新しい在庫管理システムを開発している機構の問題について考えてみよう。重要な関心事が、あらゆる特定の在庫品目に関してその寿命サイクルを通して処理される全ての形態の在庫情報の正確且つ信頼できる更新であるのは、明白である。そのような正確さと信頼性を保証する目的で、開発されたアプリケーションソフトウェアは、作動データにエラーを持ち込むのを避けるため、しばしば試験データベース上で実行される。実行後、試験データは、エラーについて調べられる。エラーの種類は、一貫しないデータパターンからデータの完全な喪失まで多岐に亘る。当然のことながら、エラーを理解できて始めて、原因となる問題を直すのに取り組むことができる。エラーを検索する一般的な技術は、結果のデータを元のデータと単純に比較するものである。エラーの存在を単純に識別することは比較的簡単であるが、エラーの性質を知るには、しかも迅速に知るには多数の高度な分析ツールが必要である。商業的に成功するためには、そのようなツールは、人間オペレーターの部分に集中と努力を殆ど要求してはならず、そうしなければ、ツールのオペレーションが、オペレーターの思考プロセスを妨げ、更なる遅延又はエラーに結び付くことになる。上記例は、データ品質制御及び保証の関連において存在する問題の種類を単に説明しているだけである。この点でユーザーの要求を満たすことに近づいているツールは、現在殆ど無い。
【0006】
役に立つ背景情報に関して、関心のある読者は、以下の特許、即ち、米国特許第4,714,989号、第4,714,995号、第4,769,772号、第4,881,166号、第5,046,002号、第5,058,000号、第5,142,470号、第5,161,158号、第5,239,577号、第5,247,664号、第5,257,366号、第5,278,978号、第5,301,302号、第5,345,587号、第5,381,534号、第5,452,450号、第5,561,797号、第5,581,749号、第5,581,758号、第5,630,124号の開示内容と、以下の出版物、Arbee L.P.Chenによる「分散問合せ処理に対する局所的方法」、1990年、3月26日、ニュージャージー州Piscatawayのベル通信研究所発行、188−202頁、M.Rusinkiewiczらによる「異質的分散型データベースシステムにおける問合せ変換」、1985年、IEEE、300−307頁、T.YuClementらによる「断片的関連分散型システムにおける問合せ処理:マーメイド」、1985年8月、IEEE会報、ソフトウェア工学、SE−11巻、第8号、795−810頁、M.Rusinkiewiczらによる「共用データベースシステムにおける問合せ処理の方法」、1987年、システム科学に関する第12年次ハワイ国際会議議事録、430−440頁、S.Kangらによる「異質的分散型データベースシステムにおける大域的問合せ管理」、1993年、マイクロプロセッシング及びマイクロプログラミング、第38巻、377−384頁、を参考にされたい。
【0007】
異質なデータシステムに亘って作動できるデータ管理ツールを提供することによって、上記問題の態様を改善するため、試みが行われてきた。本出願において、「異質データシステム」とは、異なる多数のデータシステムと同時に作動できるシステムである。そのようなデータシステムの例には、インターナショナルビジネスマシン(IBM)社製のDB2、オラクル社製のオラクル、Sybase社製のSybase、フラットファイルなどが含まれている。そのような異質データベースシステムは、共に用いられる場合、集合的に異質的分散型データ環境又はシステムも表している。異質的分散型データシステムは、共用データシステムと呼ばれることもあるし、多重データベースシステムと呼ばれることもある。現在、多重データシステム環境で作動できる、便利で信頼できるデータ管理システム独立型のソフトウェアツール及び方法が必要とされている。更に、データ品質管理及び制御を目的とするツール及び方法が必要とされている。しかしながら、出願者の知りうる限り、既知の先行技術システムの何れも、異なるデータシステムのデータ品質管理及び制御用の頑強なシステムを提供していない。本発明の目的は、先行技術に付帯する問題に取り組み、上記及びこの他のユーザーの要求を満たすことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,714,989号
【特許文献2】米国特許第4,714,995号
【特許文献3】米国特許第4,769,772号
【特許文献4】米国特許第4,881,166号
【特許文献5】米国特許第5,046,002号
【特許文献6】米国特許第5,058,000号
【特許文献7】米国特許第5,142,470号
【特許文献8】米国特許第5,161,158号
【特許文献9】米国特許第5,239,577号
【特許文献10】米国特許第5,247,664号
【特許文献11】米国特許第5,257,366号
【特許文献12】米国特許第5,278,978号
【特許文献13】米国特許第5,301,302号
【特許文献14】米国特許第5,345,587号
【特許文献15】米国特許第5,381,534号
【特許文献16】米国特許第5,452,450号
【特許文献17】米国特許第5,561,797号
【特許文献18】米国特許第5,581,749号
【特許文献19】米国特許第5,581,758号
【特許文献20】米国特許第5,630,124号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Arbee L.P.Chenによる「分散問合せ処理に対する局所的方法」、1990年、3月26日、ニュージャージー州Piscatawayのベル通信研究所発行、188−202頁、
【非特許文献2】M.Rusinkiewiczらによる「異質的分散型データベースシステムにおける問合せ変換」、1985年、IEEE、300−307頁、
【非特許文献3】T.YuClementらによる「断片的関連分散型システムにおける問合せ処理:マーメイド」、1985年8月、IEEE会報、ソフトウェア工学、SE−11巻、第8号、795−810頁、
【非特許文献4】M.Rusinkiewiczらによる「共用データベースシステムにおける問合せ処理の方法」、1987年、システム科学に関する第12年次ハワイ国際会議議事録、430−440頁、
【非特許文献5】S.Kangらによる「異質的分散型データベースシステムにおける大域的問合せ管理」、1993年、マイクロプロセッシング及びマイクロプログラミング、第38巻、377−384頁、
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
或る態様では、本発明は、上記認識された問題を解決し、必然的に異なるデータシステムを伴う可能性のある複数の異なるデータソースにアクセスできるデータ管理システムを使って、当該技術に顕著な進歩を提供している。或る好適な実施形態では、このシステムは、データソースに接続するインタフェースと、データソースからのデータに亘ってデータのアクセス、分析及び可視化を管理する1つ又は複数のコントローラーとを備えている。データ管理システム及び関連サービスが提供されており、異なるデータソースからのデータに関し、そのデータの構造的含意を理解するか、又はその品質を試験するために、そのデータを閲覧し、操作又は修正し、表示することができるようになっている。或る好適な実施形態では、このシステムは、多数のソースからのデータにアクセスし、データを分析し、複数のデータビューワを使ってそれを表示するツールであるポータルを使用している。ポータルは、通常、例えば、ポータルを保存し開くことによってポータルを管理する装置を含め、多数のデータビューワと関連付けられ、各データビューワが、データソースに接続され、データを所望のフォーマットで表示している。本発明に従って用いられているポータルは、異なるソースからのデータを同時に可視化し操作することができる。
【0011】
従って、或る態様では、本発明は、システムを1つ又は複数のデータソースに接続するインタフェースと、前記1つ又は複数のデータソースを管理するためにインタフェースにリンクされている少なくとも1つの装置と、少なくとも1つのポータルとを備えているデータ管理システムにおいて、前記ポータルは、複数のデータビューワを備えており、各データビューワは、データソースにアクセスし、データソース内のデータを分析し、その分析結果を表示するよう構成されているデータ管理システムである。様々な実施形態において、データソースには、インターネット、イントラネット、イントラネットにリンクされているエクストラネット又は他のネットワークのような電気通信ネットワークを介して遠隔的にアクセスすることができる。或る好適な実施形態では、本システムのインタフェースは、異なるデータシステムの下で作動する少なくとも2つのデータソースに接続されている。データソースは、DB2、オラクル、Sybase、INFORMIX、MS SQL SERVER、IMS、PDS、QSAM及びVSAM、又はそれらの組み合わせのデータベースの内の1つ又は複数のデータベースを含んでいてもよい。或る実施形態のシステムインタフェースは、前記1つ又は複数のデータソースに関する接続仕様書を作成、編集、編成、選択及び削除するよう構成されているデータソースコントローラーを備えている。或る好適な実施形態では、ポータルビュワーは、リンクノード方式の線図を使ってデータの関係を示す網状ビューワと、データを表フォーマットで示す表ビューワと、一度に一列のデータを示す記録ビューワと、一般的なSQLコマンドのためのSQLダイアログ及びビューワと、データをチャートフォーマットで示すチャートビューワの内の1つ又はそれ以上である。
【0012】
別の態様では、本発明のシステムは、システムオペレーションの状態を監視し記録する状態保存機構を備えている。現在のシステム状態を保持することによって、システムがより簡単且つ効果的に使用できるようになり、特に、ワークセッションを閉じ、次のワークセッションの開始時にシステムの状態を自動的に復元する能力が提供される。これによって、ユーザーは、個々のデータアクセス及び分析設定を再作成するのに必要な時間を節約することができる。更に、システム状態の記録は、他のユーザーにも提供できるので、好適な実施形態で用いられている状態保存機構は、更に、異なるユーザー間でのデータの共有を可能にする。或る特定の実施形態では、状態保存機構には、ポータルの状態を保存、復元又は共有するプロセスが含まれている。同様に、代替実施形態では、データソース仕様プロセスを保存、復元及び共有することが提供されている。
【0013】
更に具体的には、或る態様では、本発明は、システムを1つ又は複数のデータソースに接続するインタフェースと、複数のデータビューワを有している少なくとも1つのポータルとを備えており、各データビューワが、データソースにアクセスし、データの分析を実行し、分析結果を表示するよう構成されているデータ管理システム内で用いるための処理方法である。本方法は、ワークセッションでアクセスされたデータソースに関して各ポータルが使用しているデータソース定義を監視し記録する段階と、ワークセッションでアクセスされたデータソースに関係付けられたビューワの状態を監視し記録する段階と、ユーザーコマンドに応えて1つ又は複数のポータルを閉じる段階と、閉じるコマンドを受信したときに存在しているデータソース定義及びビューワの状態を記憶場所に記憶する段階と、1つ又は複数の閉じたポータルを開くことを指示するユーザーコマンドに応えて、データソース定義及びビューワの状態を記憶場所から復元する段階とを含んでいる。
【0014】
更に別の態様では、本発明は、ユーザーにヘルプ情報を提供するための方法であり、カーソルが特定のツールバー又はメニューアイコンの上に在るときにマウスを右クリックすることによって、ユーザーに、特定のアイコンに関係するヘルプ情報が提供されるものである。具体的には、本発明は、ツールバー又はメニューアイコンを備えている環境で状況依存ヘルプを提供するための方法であり、ツールバー又はメニューアイテムの内の1つの上の位置にコンピューターマウスのカーソルを向けるユーザーからの入力を受け取る段階と、マウスの右ボタンのクリックに対応するユーザー入力を受け取る段階と、クリックによって選択されているツールバー又はメニューアイテムに関係するヘルプファイルを捜し出す段階と、クリックによって選択されているツールバー又はメニューアイテム近くに配置されているポップアップウインドウに、ヘルプファイルからユーザーへの情報を表示する段階と、を含んでいる。
【0015】
又別の態様では、本発明は、データ品質制御方法であり、a)指定された選択基準を使って2つ又はそれ以上のデータセットからデータを選択する段階と、b)2つ又はそれ以上の選択されたデータセットを比較する段階と、c)比較されているデータセットの間の違いに関するデータセットを作成する段階と、を含んでおり、(a)−(c)段階は、異なるデータフォーマットを有している可能性のあるデータを同時に表示し、定義されたデータセットに関してデータ分析オペレーションを開始するよう構成されているグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を使って実行される。データを同時に表示する段階は、複数のデータビューワを備えており、各データビューワが、データソースにアクセスし、データソース内のデータの分析を実行し、分析の結果を表示するよう構成されているポータルを使って実行されるのが望ましい。
本発明のこの他の目的及び利点は、添付図面と関連付けながら以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の1つの実施形態による、デスクトップのグラフィック画像である。
【図1A】本発明により用いられている網状ビューワの図である。
【図1B】本発明により用いられている表ビューワの図である。
【図1C】本発明により用いられているチャートビューワの図である。
【図1D】本発明により用いられているチャートビューワの図である。
【図1E】本発明により用いられているチャートビューワの図である。
【図2】或る特定の実施形態のトップレベルメニューのグラフィック画像である。
【図3】或る特定の実施形態のサブレベルメニューのグラフィック画像である。
【図4】或る特定の実施形態のツールバーのグラフィック画像である。
【図5】本発明の好適な実施形態によるシステムアーキテクチャを表している。
【図5A】本発明の或る特定の実施形態のデータモデルタイアログボックスの図である。
【図6】本発明の或る好適な実施形態による多重データ記憶環境における作動の概念的全体像である。
【図7】本システムの作動構成要素のブロック図である。
【図8】本発明の好適な実施形態によるポータルの概略図である。
【図9】本発明の好適な実施形態によるポータルインタフェースの概略図である。
【図10】本発明に従って用いられている状態保存機能のブロック図である。
【図11】或る特定の実施形態で用いられているヘルプ機能の論理流れ図である。
【図12】サンプルデータを含むデータソースコントローラーフレームの図である。
【図13】サンプルデータを含むポータルコントローラーフレームの例である。
【図14】ポータルディレクトリコントローラー用編集メニューのグラフィック画像である。
【図15】ポータルディレクトリコントローラー用ツールバーのグラフィック画像である。
【図16】データソースディレクトリコントローラー用編集メニューのグラフィック画像である。
【図17】データソースディレクトリコントローラー用ツールバーのグラフィック画像である。
【図18】ポータルディレクトリ及び選択されたディレクトリフォルダの内容を表しているリストの例である。
【図19】ポータルディレクトリ内で展開されているリスト要素の例である。
【図20】ポータルディレクトリ内で開かれているポータルフォルダの例である。
【図21】ポータル及びデータソースディレクトリコントローラーの両方に用いられているファイルメニューのグラフィック画像である。
【図22】データソースディレクトリコントローラー内のメニューアイテムである明示的ヘルプ機能の例である。
【図23】付加的作業用トランスクリプトを備えたマスタートランスクリプトの例である。
【図24】トランスクリプトコントローラーのツールバーのグラフィック画像である。
【図25】トランスクリプトコントローラーのファイルメニューのグラフィック画像である。
【図26】多重なトランスクリプトを取り扱うための入力経路指定に関するデータの流れを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
1.4.好適な実施形態の詳細な説明
以下は、本発明の好適な実施形態の説明である。開示されている実施形態は、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明は、当業者には明らかなように、様々な他の形態で具体化することができる。説明は、以下のように構成されている。第一に、ユーザーの視点から本発明のシステムに関する全般的な機能の説明を行っている。幾つかの図は、リーダーが、「ルック・アンド・フィール」を含めシステムの主要な特徴を理解するのを助ける役目を果たす。これに続くのは、システムの主要な機能的ブロックと、好適な実施形態におけるその相互接続に関する説明である。場合によっては当該技術で既知であるが、にもかかわらず全体的なシステムの機能性をサポートするのに有用であるシステムの構成要素には短い序文を設けている。最後に、本発明に従って用いられている新規システム構成要素及び方法に関し、詳細な説明を提供している。
【0018】
1.4.1.システムの構造及び機能性の全体像
本発明によるシステムは、データシステム、特に、異なるデータ定義と操作手順、機密保護手順、システム管理方法、能力又は他の特徴を有する異質なデータシステムを管理するプロセスを単純化するリソース管理ツールとして概念化することができる。このために、本システムは、多数のデータシステムに接続を提供し、ユーザーがこれらのデータシステムの構造を閲覧できるようにし、データシステム内に入っているデータを管理し操作できるようにする。或る好適な実施形態では、本発明のシステムは、OS/390、ウインドウズNT、UNIX(登録商標)などのような多数のプラットフォームに亘って作動可能である。同様に、限定するわけではないが、DB2、オラクル、Sybase、IMS、PDS、QSAM、VSAMなどを含むデータシステムの内の幾つでも使うことができる。本システムは、特に、レガシー、フラットファイル及び関連データベースからデータを抽出する場合に、データの編集、比較、分析、新規データセットの作成、試験の作成及びデータ移動などの様なデータ品質管理及び制御の活動に有用である。或る好適な実施形態では、これらの機能と活動は、グラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を使って表示されるので、ユーザーは、オペレーションを指示しクリックするだけで、システムにアクセスし管理することができる。
【0019】
基本的なGUIの概念及び行為に関する簡単な説明を、本発明によるものを含め、順に示している。この説明は、同じ目的を達成する別の手段又は行為を用いることを制限する意図はない。GUIを使用する際に中心となるのは、マウスカーソルである。以下の説明で、「クリックする」とは、カーソルを目標の要素上に置き、左マウスボタンを素早く押し下げて離すという意味である。本発明によるGUIの主要な構成要素は、そのフレームである。フレームは、情報、グラフィック又はシステムダイアログが入っている、モニターに表示される領域である。フレームは、その境界を画定するフレーム(ボーダー)を有している。或る好適な実施形態では、本発明のGUIは、フレーム・イン・フレーム技法を利用している。この方法を使えば、全ての関連情報を、コンピュータースクリーンの1つの場所に入れることができる。図1を参照すると、メインフレームはデスクトップであり、或る好適な実施形態では、最高レベルのグラフィカルクユーザーインタフェースである。一般的に、本システムの作動の全態様は、デスクトップによって制御され、デスクトップは全ての関連オブジェクトを表示するので有用である。図示のように、大域デスクトップフレーム内には、同時に開かれる別のフレームもある。
【0020】
或る好適な実施形態では、フレームを操作するのに幾つかの仕組みが提供されている。例えば、ユーザーは、ツールバー上でメニュー又はアイコンから選択するなどしてプロセスを開始することによって、フレームを開くことができる。フレームは、閉じることも、サイズを決め直すこともできる。一般的には、ユーザーは、カーソルをフレーム上に置き、マウスボタンを押したままに保ち、フレームが所望のサイズに達するまでマウスを動かすことによって、フレームのサイズを決め直すことができる。カーソルがフレームのサイズを決め直すのに適切な場所にあるとき、カーソルは、通常、双方向矢印に変わる。フレームは、各タイトルバー上にカーソルを置き、マウスボタンを押したままに保ち、ウインドウが所望の位置に来るまでマウスを動かすことによって、動かすこともできる。マウスボタンを離すと、フレームがその位置に保たれる。(デスクトップのような)フレームを最小化したり、最大化したり、フレームから出るような他の機能は、或る特定の実施形態では、図1の上右角に参照番号Aで示している従来型のボタンを使って実行される。本発明によれば、フレームは、層状に配置し、ユーザーのフレームを論理作業ユニットに編成できるようにすることができる。例えば、ユーザーは、ある特定のプロジェクトに関する全てのデータを1つの層上に配置し、そのプロジェクトで作業する場合には関係するデータが単純且つ直感的に表示されるようにすることができる。
【0021】
フレームは、各タイトルバーの色で示されるがアクティブであってもなくてもよい。図1に示すように、アクティブでないフレーム(参照符号Eを参照)のタイトルバーは灰色である。現在選択されているフレームのタイトルバー(参照符号Fを参照)は、通常、異なる視覚的外観を有している。システムと対話するには、ユーザーはフレームをアクティブにしなければならず、それには、フレーム内のどこかをクリックすればよい。更に、或る好適な実施形態で用いられているフレームは、普通は、「最小化」及び「最大化」ボタンG、メニューバーH、ツールバーI、タブJ、フレームのライブ領域K、及びスクロールバーLを有している。フレームは最小化することができる(M参照)。更に、或る好適な実施形態では、本システムは、システム状態メッセージを表示するステイタスバーNを有している。このバーは、通常は灰色だが、例えば、例外メッセージでは黄色に、エラーメッセージでは赤色に変えることもできる。特定の実施形態で用いられている追加的機能については、当該技術では周知であり、これ以上詳しくは考察しない。
【0022】
図1を更に参照すると、各フレーム内のタイトルバーBの直ぐ下には、メニューバーCと呼ばれる一列のテキストがある。何れかの単語を選んでクリックすると「ドロップダウン」メニューが現れる。メニュー上のオプションを選択すると、別のフレームが開くか、又はプロセスが実行される。例えば、図2に示されているビューメニューは、様々な実施形態で用いられている別のメニューを示しており、フレーム(即ち、ウインドウ)配置機能及びシステムコントローラーへアクセスするメニューを提供する。以下のサブメニューは、特定の実施形態内の全てのフレームを配列するのに用いられる。
【0023】
1.タイルアクロスは、データベース(DB)ビューワ内のフレームを、フレームを横切り水平方向に配列する。
2.タイルダウンは、DBビューワ内のフレームを、フレームに垂直方向に配列する。
3.カスケードは、DBビューワ内のフレームを、対角線状に、上下に配列する。
【0024】
好適にも、本発明のシステムは様々なサブメニューを有しており、そのそれぞれが、更なるサブメニューを有している。
【0025】
更に図1を参照すると、或る特定の実施形態では、メニューバーの下に、まとめてツールバーDと呼ばれる多数のアイコンが配置されている。カーソルを何れかのツールアイコン上に置くと、アイコンの説明付きのボックスが現われる。アイコンをクリックすると、その機能が実行される。ツールバー上の各アイコンに固有のヘルプ情報を閲覧するには、好適な実施例によれば、ユーザーは、アイコンを(右)クリックすればよい。本発明による見本のツールバーを図4に示している。或る好適な実施形態では、フレームの外観を、ビューメニューから「ルック・アンド・フィール」を選択し、リストからオプションを選択して、ユーザーの個人的な好みに合うように変更することもできる。このメニュー選択は、ユーザーの好みを反映させるように変更することもできる。或る特定の実施形態では、それは、ウインドウズの標準ルック・アンド・フィール式、Unix(登録商標)の標準に似た「モチーフ」式のルック・アンド・フィール、又は、Java(登録商標)標準のMetal標準ルック・アンド・フィールを含んでいる。
【0026】
本発明のシステムは、作動的に、複数のコントローラーを用いて全システム機能にアクセスする。コントローラーは、図1に示すように、デフォルトでデスクトップのフレームとして現れるのが望ましい。以下のコントローラーは、或る好適な実施形態で用いられている。
【0027】
1.ポータルディレクトリコントローラーは、データソースを閲覧し、データセットの分析を実行するのに用いられる。ポータルは、以下に説明するように、データソースとビューワが一緒に出てくる場所である。
2.データソースディレクトリコントローラーは、データベース及びデータセットへの接続を制御し、データベースへの接続の作成、修正、及び削除に用いられる。
3.反復コントローラーは、例えばデータセットの比較、試験データセットの作成及び集計を含め、1つ又は複数のデータセットで動作及びオペレーションを実行するのに用いられる。
4.トランスクリプトコントローラーは、システム内で実行される動作の記録と、コマンドを実施するための機能を備えている。トランスクリプトは、本発明によれば、実行された作業を文書化するためだけでなく、コマンドを作成及び実施するための作業スペースとして用いられる。
【0028】
これらのコントローラーについて、以下に更に詳しく説明する。
【0029】
本発明の重要な態様は、データ及びデータの関係を異なる方法で閲覧する能力である。分かり易く言うと、本発明によれば、以下のビューワを使って1つ又は複数の方法でデータを閲覧することができる。
【0030】
1.網状ビューワは、データ内の関係を、特にデータ内の関係が一般的な行と列のフォーマットで表示するのが難しい場合に、この関係を示すのに用いられる。この目的で、網状ビューワは、図1Aに示すように、リンク・ノード式線図を使って、欠けているか又は余分の関係も含めて関係を示す。網状ビューワを表示するために、ユーザーは、先ず、データソースディレクトリコントローラー内のデータソースを選択し、次に、ポータルディレクトリコントローラーを使って、選択されたデータソース用のポータルを開き、最後に新しい網状ビューワボタンを用いる。或る好適な実施形態では、データ間の関係は「ゴムひも」リンクを使って示されており、異なるデータオブジェクトがGUIを使って動かされてもリンクを自動的に再調整するようになっている。
【0031】
2.表ビューワは、或る好適な実施形態では、データを表フォーマットで示すのに用いられ、各データアイテム(データ)はセル内に配置され、セルは水平方向及び垂直方向に配置される。セルは、データを二次元、又はネストされたツリー構造で示す。表ビューワは、格子ビューワと呼ばれることもある。詳細なデータをブラウジングするのに役立ち、特に、データ間の親子関係を示すのに便利である。表ビューワの階層式表示能力は、馴染みのあるプラス/マイナス記号でユーザーに視覚的に示される。或る特定の実施形態に用いられている階層式表ビューワの例を図1Bに示す。この例は、システムが、複数のデータプラットフォームに亘って働く能力も示している。例えば、表ビューワ内の親の行はフラットデータベースだが、子の行はDB2データベースでもよい。或る好適な実施形態では、本システムは、表セル内のデータを直接編集できるようになっている。
【0032】
3.チャートビューワは、或る好適な実施形態では、データをチャートフォーマットで表示するのに用いられる。このビューワを使えば、色及び他の属性だけでなく、バーチャート、プロットチャート、パイチャートなどを含む様々なフォーマットで、データを図形的に閲覧することができる。このビューワは、データの妥当性を評価するのに使い易い。例えば、データベースIDは、バーチャートで閲覧することができる。このフォーマットでは、無効IDを示す、IDの順序における間隙又は負の数を容易に見ることができる。チャートビューワの異なる例を図1C−Eに示す。
【0033】
本発明によってデータを閲覧及び編集するための基本的なユーザーパラダイムは、以下のようなものであると理解されたい。
【0034】
1.使用するデータソースを示す。或る特定の実施形態では、システムに使用できるデータソースは、登録済みデータソースとして定義され、データソースディレクトリコントローラーのフレーム内に、データシステム及びデータセットへの編成済み接続部として示されている。代表的なデータソースは、ユーザーのアクセス特権次第で、DB2、オラクル、Text、「mixed」又は他のデータソースを含んでいる。
2.データを呈示する様式を示す。ユーザーは、データを呈示するのに、異なるビューワを選択することができる。
3.データを呈示する。上記のように、網状、表、チャート、記録、SQLその他のビューワのような本発明に従って用いられるビューワは、データを異なるフォーマットでユーザーに提示できるようにする。
【0035】
これらの機能を実行するための具体的機構を、以下に論じる。
【0036】
要約すると、本発明のシステムは、多くの異なるテクノロジーを繋ぐデータソース管理に向けられており、複雑なデータ関係に関わるものである。以下に示すように、本システムは、特に、データ品質管理及び試験に適している。ユーザーの視点で見ると、本システムの重要な利点は、特定のデータ分析のための全てのセットアップ情報を、たとえ特定のビューワ又はポータルを閉じた後でも記録するよう構成されていることである。これにより、システムは、閉じる時に存在している作業環境を自動的に再作成することができる。更に、システムセットアップの記録は、データを他の承認されたユーザーと共有できるようにする簡単な機構を提供する。
【0037】
本発明のシステムを実施するための要件は様々であるが、一般的には以下のことが含まれる。即ち、
1.Java(登録商標)仮想マシン(JVM)、Java(登録商標)開発キット(JDK)、Java(登録商標)実行時環境(JRE)、又はJava(登録商標)用のネイティブコンプライヤと、
2.互換性のあるデータベースの管理システム(DBMS)と、
3.Java(登録商標)データベース接続性(JDBC)ドライバクラス、又はDBMS用のオープンデータベース接続性(ODBC)ドライバと、
4.グラフィックユーザーインタフェース(GUI)サポート、即ち、ウインドウズ、OS2、Xウインドウズ、X11エミュレーションなどと、
5.ホストマシン(望ましくはTCP/IP)への接続性と、
6.ディレクトリ及びインストールソフトウェアを作成するための管理権と、
7.データシステムへの機密保護アクセスと、
8.例えば、CD−ROM及びテープドライブを含む、システムを読み取りロードするための適切なハードウェアなど、である。
【0038】
上記構成要素の大部分は、当該技術で広く知られているので、本発明の画期的な特徴に関連する範囲を除いて、詳細には論じないことにする。
【0039】
1.4.2. システムのアーキテクチャ
図5は、本発明の好適な実施形態による主要なシステム構成要素とそれらのインタフェースを、線図型式で示している。見て明らかなように、図は説明のためのものに過ぎず、本発明のシステムの機能性及び構成要素の相互接続を完全に捉えることができるものではない。例えば、システム構成要素の内の何れか一つの中の幾つかのオブジェクトが、図示の隣接するシステム構成要素の一部である必要のない多数のオブジェクトとインタフェースしている(印刷の責を負うオブジェクトのセットのような)場合がある。項目オブジェクトは、ここでは、オブジェクト指向(OO)プログラミングの文脈で用いられ、簡単な定義を避けてはいるが、当該技術では周知である(オブジェクトは、特性を有する構造的及び行為的モジュール性であるというのが、1つの考えられる定義である)。以下、図5に示している個々のシステム構成要素の説明をする。
【0040】
1.4.2.1. レポートマネージャー
図5に示すが、本発明に従って用いられるレポートマネージャー25は、規定の問合せに基いてデータを収集し、更に、データを配列して、それを規定の形態で呈示する。或る好適な実施形態では、このマネージャーの最終製品は紙のレポートである。
【0041】
レポートマネージャー25によるデータの配列、要約及び呈示は、テキスト表現及び図形的表現の両方をサポートする。例えば、データは、パイチャートで呈示することもできるし、二次元の表で呈示することもできる。一般的に、この型式のツールは、当該技術では既知であり更に論じる必要はない。或る特定の実施形態では、本発明によるレポートマネージャー25は、カリフォルニア州スコットバレー、CrystalDecisionによる「クリスタルレポート」又はカリフォルニア州南サンフランシスコ、Actuate社による「アクチュエイト」を使って実行することができる。
【0042】
1.4.2.2. データソースマネージャー
或る好適な実施形態では、本発明のシステムにおけるデータ収集は、データソースマネージャー35を使って行われる。データソースマネージャーは、一般的に、エントリ及び確認後の問合せに関する仕様を取り扱う。「WHEREネーム=「ビル」」のような従来型のフィルターに加えて、或る好適な実施形態では、そのような問合せ仕様には、仮想コラム、要約要素及びコラム、グルーピングと及びソーティング、データドライバ(即ちシード)表などが含まれている。
【0043】
概括すると、本発明のシステムは、周知のモデル・ビュー・コントローラー(MVC)法に基いている。基本的に、MVC設計の目標は、アプリケーションオブジェクト(モデル)を、ユーザーに示される方法(ビュー)と、ユーザーがそれ(コントローラー)を制御する方法から分離することである。つまり、モデルオブジェクトは、表示しなければならない全データと、そのデータを変換するのに適用できるオペレーションについて分かっている。ビューオブジェクトは、モデルを参照する。ビューオブジェクトは、モデルの問い合わせ方法を使って、モデルからデータを入手し、情報を表示する。表示はどの様な形態でもよいが、表示が違っても、データオブジェクトの行動には無関係である。コントローラーオブジェクトは、ユーザーがモデル内のデータを操作する物理的手段について分かっている。GUIでは、例えば、コントローラーオブジェクトは、マウスクリック又はキーボード入力を受け取り、モデルが理解する操作方法に翻訳する。
【0044】
この場合、データモデルは、或る好適な実施形態では、システムをデータソースに接続し、接続を定義するのに用いられる。図5Aに示しているように、サンプルデータモデルダイアログは、JDBCタブ、データアクセスタブ及び仮想コラムタブを有している。JDBCタブを使えば、ユーザーは、ノードに関係する問合せを、データベースに添付し、定義することができる。(本発明の文脈では、ノードは、データソースへの接続を作成する。多数のノードを使って階層ツリーを作成することができる。最高位ノードは親ノードであり、それより下の全ノードは子として続いている。追加されるノードは、デフォルトセッティングである親接続を利用することができるが、他のデータソースに接続してもよい。)JDBCタブは、ある特定の実施形態では、システムをデータソースに接続し、接続における問合せを定義するのに用いられる。JDBCタブは、データソース情報を定義する「接続」タブのようなサブタブと、データソースに対する問合せを定義するSQL問合せタブとを有している。
【0045】
データアクセスタブは、或る特定の実施形態では、全体的コミットポリシーとデータソースへのアクセス権を設定し管理するのに用いられる。データベースを更新する段階は、一般的に2つのステップを伴っている。第1ステップは、データを挿入、修正又は削除するステップである。第2ステップは、データをデータベースにコミットすることによって更新を確認するステップである。プルダウンメニューで、様々なコミットポリシーを実行可能とし、ユーザーに示すことができる。そのようなポリシーには、現行の接続で変更された全ての記録を更新する段階、ビューワで閲覧された現在の記録を更新する段階、又は当該技術で既知のその他の段階が含まれている。
【0046】
仮想コラムタブは、計算データを作成するのに広く用いられ、このデータは、次に通常のデータとして利用される。例えば、システムユーザーが、車が売れて儲かっているかどうか判断したい車取引業者であると考えてみよう。この目的で、ユーザーは、「利益」と命名された仮想コラムを作成して、販売価格と各「VEHICLE ID」の取引経費との間の差を計算することができる。次に、このコラムを選択ステートメントに用いて、利益が実質的に平均より上か、ゼロ未満か、所定の範囲内の値であるか、車を表示することができる。図5Aに示しているように、ある好適な実施形態では、ユーザーは、仮想コラムを作成し、それに意味の有る名称(この場合「利益」)を与えることができる。次に、コラム内のデータの型式を指定することができる。或る好適な実施形態では、ユーザーは、例えば、「ブール」「十進」「浮動」「整数」「オブジェクト」「ストリング」などを含むオプションのグループの中で1つのオプションを選択することができる。この例では、仮想コラム「利益」に関するコラム型式は「浮動」である。次のステップで、ユーザーには、所望のオペレーションを指定する数多くのオプションが与えられる。そのようなオペレーションは、「最小」「最大」「平均」「合計」「差」「積」「商」などの内の何れかである。この例では、選択されたオペレーションは「差」である。最後に、ユーザーは、「基本コラム」、即ち、計算の基本となるコラム(この場合、コラムVEHICLE ID)を指定する。「設定/修正」ボタンを押すことによって、仮想コラム情報を記憶させることができ、それにより仮想コラムは使用可能になる。
【0047】
図16及び図17に示しているデータソースディレクトリコントローラービューは、MVC法に従ってデータソースマネージャー35を可視化する。或る好適な実施形態では、データソースマネージャーは、潜在的に膨大な数(即ち数千)のオブジェクトと、何れかのデータソースに関するそれらの状態パラメーターを管理することができる。
【0048】
データソースマネージャー35は、或る好適な実施形態では、全体システムの一部である数多くのサービスマネージャーの内の1つである。データソースマネージャーは、例えば問合せ時に、問合せの抽象化及びその状態に関して有り得る数多くの仕様を維持し適用する。個々のユーザーがそのシステム(クライアント編成がそのユーザーに提供する一般化されたなサービスを含む)で作業する長い期間に亘って、数多くのデータソースが蓄積されると推測される。実際、これらのデータソースの数が非常に大きくなるので、それら全てを覚えておくユーザーの能力だけでなく、命名規定も失陥しかねない。従って、データソースマネージャー35は、ユーザーに指定された各データソースを管理する。マネージャー35は、これを、現在の作業プロジェクトに基づきユーザーが勝手に配列した階層ディレクトリを通して行うのが望ましい。好都合に、ディレクトリ全体又はディレクトリ内の何れのデータソースも、持続性があり(即ち、1つのロードから次のロードまで情報を保存する)、他のシステムユーザーと共有され、次回ユーザーがシステム内にログした際に、閉じられたときのシステム状態を復元するように作られている。更に、先に保存されているディレクトリを、ユーザーが再びロードすることもでき、他のユーザーと共有することもできる。従って、例えば、作業プロジェクトに基いてディレクトリを交換することもできる。本発明のシステムは、例えば、結果のセットを生成して、2つ又はそれ以上のデータソースを比較するとき、又は、データセットの動的生成時に、ディレクトリも自動的に更新する。
【0049】
概括すると、リソース管理ツールは、当該技術では既知であり、更に論じる必要はないが、本発明のシステムにおいてそれらを実施する具体的態様は、画期的であると思われ、以下に説明する。先行技術のリソースマネージャーの例には、ウインドウズ2000のアクティブディレクトリと、国際標準化機構によるディレクトリアクセスプロトコルとが含まれる。
【0050】
1.4.2.3. 反復マネージャー
本システムの反復マネージャー45は、概説すると、或るユーザーの動作を2つ以上のデータソースに適用できるようにする機能を提供する。例えば、ユーザーは、多数のデータソースからデータを抽出し、次いで、抽出されたデータを1つ又は複数のデータソース内に配置する必要がある。通常、ユーザーは、調査の途上、問題空間内の1つのポイントで作業を開始する。ユーザーの問題に関する理解が変われば、問題空間の要素を追加するか取り除くことによって、問題空間を改良する。例えば、ユーザーは、在庫に物理的部品が入っているデータソースで作業を開始し、その後、それらの部品間の関係と、それらの部品のアッセンブリのサプライヤについて考える。ここで問題なのは、基本的には入手可能な他の部品のアッセンブリである製造された部品を提供できるサプライヤを探し出すことである。しかしながら、2つ以上のアッセンブリについて考えることになれば、同じ問題解決の手法を、2つ以上のアッセンブリに適用しなければならない。従って、本発明のシステムは、データソースの比較、値の調査及び置き替え、他のデータソースへのデータソースの抽出のような幾つかの反復機能を提案している。本発明のシステムで用いることのできる反復マネージャーには、度々使用されるソフトウェアパターンの実行が含まれており、1つの機能が、1つ又は複数のデータ構造に適用される。反復マネージャーの実装は、当該技術では広く知られており、これ以上は論じない。
【0051】
1.4.2.4. ポータルマネージャー
モデル・ビュー・コントローラーのアプローチに鑑み、本発明により用いられているポータルマネージャー55は、図13、14及び15に示すように、ポータルディレクトリコントローラーフレームビューによって可視化される。モデルは、数千に達することもあるオブジェクトと、それらの全ポータルに関する状態パラメーターを管理するポータルマネージャーである。本発明によれば、ポータルは、データ分析及びデータソースの操作を編成するツールである。本発明のシステムでは、ポータルは、一般的に、データをブラウズし、閲覧し、編集するのに用いられる1つのグループのデータビューワで構成されている。先に述べたように、或る特定の実施形態では、ビューワは、表、チャート、網状、SQL、記録ビューワ又は他のビューワである。各ビューワは、単一のデータソースに接続されている。ポータルは、本発明のシステムでは、ビューワを編成し、データ分析の収集を行うために用いられている。このように、ユーザーは、データベースアプリケーションの試験のような目的を持ったポータルを有することができる。或る好適な実施形態では、ポータルは、分析の型式毎に作ることもできる。ユーザーがポータルにアクセスすると、基礎をなすビューワがデータに接続され、要求される分析を実行する準備が整う。
【0052】
本発明の文脈において、ポータルは2つの主要な特徴を有している。1つは、ポータルは、それぞれのビューを有する複数のビューワと、付帯するモデルを備えているということである。第2は、ポータルは管理可能で、即ち、作成し、開き、保存し、共有し、併合し、壊すことができるということである。このアプリケーションの文脈におけるポータルの併合とは、1つのポータルのビューワが他のポータルに加えられることを意味する。ビューワは、1つ又は複数のビューオブジェクトと、1つ又は複数のモデルオブジェクトの両方を有している。ビューワはデータ分析の基本的な要素であり、特定のデータ分析の結果は、管理され閲覧される。例えば、チャートビューワを使用して、データセット内の傾向を表示することができる。ポータルに関する更なる詳細を、1.4.3節に示す。
【0053】
1.4.2.5. リッチテキストマネージャー
本発明によるリッチテキストマネージャー65は、テキストデータをフォーマットするための拡張されたテキストサービスを提供する。ある好適な実施形態では、そのようなサービスは、以下のことを含んでいる。即ち、
1.フォントサイズ、ファミリー、イタリック、太字及び色のようなフォント操作と、
2.絵及び図用の埋め込み式グラフィックと、
3.パラグラフ及び埋め込み式グラフィックのためのテキストフロー制御と、
4.テキスト編集、である。
【0054】
これらのサービスは、メッセージ作成とフォーマット化をサポートし、本発明のシステムにより提供されるトランスクリプトを作成し、フォーマット化し、編集するために用いられる。リッチ・テキスト・マネージャーは、当該技術では知られており(例えばマイクロソフトのワード)、更に説明はしない。
【0055】
1.4.2.6. トランスクリプトマネージャー
本システムで用いられているトランスクリプトマネージャー75は、一般的にはユーザーの動作を記録し、基本的にシステムオペレーションのログを提供する。このマネージャーは、更に、複数の並行するトランスクリプト、リッチ・テキスト編集及び埋め込み型グラフィックを提供する。更に詳細なことは、1.4.7節で述べる。
【0056】
1.4.2.7. ワークフローマネージャー
Java(登録商標)テクノロジーは、個々の実行時オブジェクトを持続的にする基本的直列化機能を提供している。しかしながら、情報を開放環境内で復元し共有できるように、全データを捕捉し、進行中又は終了時に作業を効果的に保存するには、追加のサービスが必要となる。本発明のシステムでは、ワークフローマネージャーがその様な機能を提供する。ワークフローマネージャーは、1つ又は複数の他のサービスを一体化したサービスの集まりなので、図5には示していない。ワークフローマネージャーは、概説すれば、機能を保存して復元し、ユーザーの間でこれらの機能を共有させる。マネージャーは、随意で、共有されているリソースを既存の環境に組み入れることもする。このマネージャーの更なる説明を、1.4.4節に示す。
【0057】
1.4.2.8 セッションマネージャー
本発明によるセッションマネージャー95は、ユーザーセッションを管理するのに必要なサービスを取り扱う。一般的に、サービスには、ログオン及びログオフサービス、タスク開始及び終了サービスが含まれ、単数又は複数のセッションの実行に関するデータステートメントを提供する。これらのサービスは、当該技術では周知であり、更に論議はしない。
【0058】
1.4.2.9. コアロジック
或る好適な実施形態によるシステムアーキテクチャで用いられているコアロジック115は、各オブジェクトを通して実行される低レベルサービスの集まりである。専用オブジェクトと汎用オブジェクトの両方が実行される。概説すると、コアロジックは、以下のサービスを提供する。
【0059】
1.以下に論じる「メニュー及びツールバーヘルプのための右クリック」のようなユーティリティサービス。
2.データセットサービス。
3.機密保護サービス 本発明のシステムは、一般的に、サードパーティーのサポートによって増補された可能性のある作動環境の全般的機密保護サービスにインタフェースしており、設計によりそれを使用している。
4.イベントサービス 本発明のシステムは、Java(登録商標)仮想マシンによって提供されるイベントサービスを拡張する。一般的には、本発明のシステムは、いわゆるモデル・ビュー・コントローラー(MVC)モデルに従う。このシステムでは、イベントモデルが拡張されて、数百のモデルオブジェクト間、及び同様に数百のビューオブジェクト間の緩い連結を促進する。多くの場合、本システムのビューオブジェクトは、更に専用のビューモデルオブジェクトを有しており、それらは、集合体であり、本発明による汎用モデルオブジェクトへのアダプタである。
5.機密保護サービス これらは、ユーザーID及びパスワード管理のような機密保護サービスである。
6.ローカル・ホスト・サービス これらのサービスは、演算ホストによって実行される外部的に利用可能なサービスにインタフェースを提供する。
【0060】
1.4.2.10. アプリケーション概要
上記の点から考え、又図5及び図6に示すように、本発明のシステム10は、概ね、ユーザーが、多数のデータベース12a−fから検索されたデータを閲覧及び編集できるようにする。或る特定の実施形態では、本システムはデータの並行操作のためのサービスを提供するので、ユーザーは、同じデータソースからのデータを、同時に、ユーザーのスクリーン14a−cで閲覧及び編集することができる。(そのような並行操作サービスは当該技術では既知であり、説明の必要はない)。本システム10を使えば、ユーザーは、データに迅速にアクセスし、データを直感的に操作し、1つのグループのユーザー間で容易に共有できるようになる。更に、システム10は、並行データ品質試験を実行し、その結果をオペレーターに最も意味のあるフォーマットで表示する能力を提供することによって、不確かなデータを信頼できるデータに変える新しいツールを提供している。
【0061】
システム10は、更に、ビジネス情報及びデータ収集の分野のアプリケーションを提供して、ユーザーが、多くのデータベースからのデータを、1つのスクリーン上で同時に閲覧及び編集できるようにする。企業のユーザーは、システム10を通して集められた情報を利用して、戦略的方向付けをサポートし、それらのデータを総合して十分に理解することが不可欠な販売、マーケティング及び他の領域へのアプローチを決めることができる。更に、システム10は、データ分析を、複数のユーザーに便利なフォームで提供できる共有し易い情報に翻訳することのできる統合レポート生成器を提供する。
【0062】
概説すると、システム10は、複数のデータベース又はデータソースに、同時にアクセスすることができる。具体的には、これにより、ユーザーは、1つのシステムを利用することによって、DB2−12a、オラクル12b、Informix12c、VSAM記録12d、PDSメンバー12e、及びJava(登録商標)ソースファイル12fのような様々なデータベースを操作し比較できるようになる。本発明について説明する目的で上記に具体的なデータベース構造の例を挙げているが、当業者には理解頂けるように、多種多様なデータベース構造を、本発明に従って利用することができる。更に、システム10は、様々なデータベース12a−f内のリアルタイムの変更を、同時に、表示し、管理し、実行するが、これを異なる視覚フォーマットで閲覧し編集することができる。
【0063】
本発明のシステム10は、(進行中の頻繁なタスク及び作業を含め)複雑で事前に作成された試験環境の記憶及び検索を可能としながら、更に、図表化、空間表示及び階層表を提供する。以下に論じるように、システム10を通して提供されるインタフェースフォーマットは、容易に使用でき、直感的なオペレーションを可能とする。
【0064】
システム10は、更に、ユーザーが、異なるデータベース問合せを1つの問合せに組み合わせることができるようにしいる。先行技術システムは、一度に1つのデータシステムの問合せができるだけなので、所与のプロジェクトに用いられる別々のデータシステムそれぞれに、幾つかの別々の問合せが必要であることに注目頂きたい。対照的に、本発明のシステム10は、例えば以下の1.4.4.節及び1.4.5.節に説明するように、反復を実行するポータルを使って、1つの問合せを多数のデータシステムに亘って用いることができるようにする。更に、本システム10では、複数のデータベース12a−fからのデータが、グラフィカルユーザーインタフェース上に同時に現れ、並行して編集、分析、更新又は修正できるので、データを接続するのに複数のプログラムを準備する必要はない。更に、システム10は、オペレーターが、大きな試験ファイルを保存したり、1つの試験プロジェクトだけにコミットされている作業スケジュールに固執することなく、複雑な問合せを作成し、保存し、再利用できるようにする。これにより、オペレーターは、何れの分析も失うことなく、1時間、午後、又は数週間でも仕事を離れることができる。
【0065】
更に、システム10は、異種のシステム及びプラットフォームからのデータを、1つのスクリーンの1つの関連表に更新できるようになっている。本システムは、更に、データ管理及び試験ツールが、この1つのスクリーン上に在る全てのデータを更新できるようにし、而して、オペレーターが、異種のシステムからのデータを同時に制御できるようにする。本システム10は、多くのタスクを行う1つの製品であり、ビジネスプロセスを最終的に合理化し、製品管理、搭載及びトレーニングを単純化する。
【0066】
上記及びその他の目的は、或る好適な実施形態によれば、複数のプラットフォームに対応するオペレーション能力を備えたシステム10を提供することによって達成される。このため、本システム10はJava(登録商標)と完全に互換性があり、Java(登録商標)のアーキテクチャを含んでいる。具体的には、本システムは、Java(登録商標)データベース接続性(JDBC)を採用して、システムが、非常に広い範囲のデータシステムと対話できるようにし、オペレーターの能力を改善する幅広い配列の機能が、データソースを操作、作成、分析できるようにする。
【0067】
或る好適な実施形態で用いられているJDBCテクノロジーは、当該技術では広く知られている。読者には、例えば、http://java.sun.com/products/jdbc/index.html.に挙げられている文書を参照頂きたいが、これは本出願提出時には有効で、発明者の知っているJDBCテクノロジーに関する最も詳細な情報源である。JDBCテクノロジーを特定のデータ管理システムと共に用いるには、普通、開発者は、JDBCテクノロジーとデータシステムの間を仲介するJDBCテクノロジーベースのドライバを必要とする。ドライバは、純粋にJava(登録商標)プログラミング言語で、又はJava(登録商標)プログラミング言語とJava(登録商標)TMネイティブインタフェース(JNI)固有の方法を混成して書く必要がある。具体的なドライバの開発に関する詳細は、本開示の範囲を超えているが、JDBCウェブサイトが、現在入手可能あるか又は開発中であるドライバを備えた製造者のリストを維持していることを注記しておく。
【0068】
1.4.3. データ品質の制御及び保証
本発明のシステムの主なアプリケーションの内の幾つかは、データ品質制御及び保証のためのものである。そのようなアプリケーションの多くの態様は、上記説明及び以下の1.4.4.から1.4.7.節の議論に基き、当業者には明らかである。本節は、典型的なアプリケーションに備わっている主要な段階をユーザーの視点で説明する。
【0069】
データ品質の管理及び制御は、一般的に、データセットを選択し、選択されたセットを所定の方法で操作して、データに関する結論に達する段階を含んでいるものと理解頂きたい。従って、或る態様では、本発明は、a)指定された選択基準を使って2つ又はそれ以上のデータセットからデータを選択する段階と、b)2つ又はそれ以上の選択されたデータセットを比較する段階と、c)比較されているデータセットの間の違いに関するデータセットを作成する段階と、から成り、段階(a)−(c)は、異なるデータフォーマットを有している可能性のあるデータを並行的に表示し、定義済みデータセットに関してデータ分析オペレーションを開始するよう構成されているグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を使って実行されるデータ品質管理方法である。或る好適な実施形態では、データを並行的に表示するのは、上記のようにポータルを使って実行される。
【0070】
別の実施形態では、本発明は、a)指定された選択基準を使って1つ又は複数のデータセットからデータを選択する段階と、b)選択されたデータから少なくとも1つの新しいデータセットを作成する段階と、c)作成された少なくとも1つの新しいデータセットを修正して、アプリケーションプログラムを試験するのに必要な条件を示す段階と、d)1つ又は複数の修正されたデータセットを基準データセットと比較する段階と、e)修正されたデータセットと基準データセットの間の違いに関するデータセットを作成する段階と、から成り、段階(a)−(e)は、異なるデータフォーマットを有している可能性のあるデータを並行的に表示し、定義済みデータセットに関してデータ分析オペレーションを開始するよう構成されているグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を使って実行されるデータ品質管理方法である。
【0071】
或る好適な実施形態では、製品又は他のデータセットからデータを選択する段階は、無作為又は特定の選択基準を用いる段階を伴っている。試験セットを作成するには、第1段階は、一般的に、ユーザーのデータシステム内に記録/行を作り出すフィールド/列を定義することである。或る好適な実施形態では、これは、反復コントローラーのオプション「試験セット作成」を使って行うことができる。試験セット作成オプションは、既存のデータセットから試験データを選択するための様々なオプションを提供する。これらのオプションは、ユーザーが、例えば、全てのデータをコピーするか、又は異なるデータサンプリング条件を指定できるようにする。或る特定の実施形態で用いられる正規データサンプリング条件には、例えば、データセット内のM個の連続する行の選択、N番目の行毎の選択などが含まれている。無作為のデータサンプリングも、或る好適な実施形態の中に備えられている。或る好適な実施形態では、SQL型の条件表現を用いて、所望の試験セットを作成することができる。結果の編成と検索を強化するため、ユーザーには、接頭部/接尾部データ、データ及び作成の時間などを含む様々な試験セット命名オプションが提供される。作成されたデータ試験セットは、反復コントローラー内に記録され、ユーザーが分析のために個々のフレーム内で利用できるようにされる。なお、本発明の方法は、新たに作成されるデータ試験セットを使う必要はなく、既存のデータでも操作できる旨理解頂きたい。データ比較を伴うデータオペレーションには、通常、比較の基準として働くベースラインデータセットの定義を必要とする。ベースラインデータセットは、次に、試験データセットと比較され、違いのデータセットが作成される。或る好適な実施形態では、保存された試験データセットを何時でも復元することができ、プログラムが試験された後にデータが変更されている場合、セットをそのオリジナル版に復元することができる。
【0072】
プログラムを試験する段階には、試験データセットでプログラムを実行する段階と、その結果を予測した結果と比較する段階とが含まれる。プログラムを実行する段階は、ユーザーのデータベース内のデータに影響を及ぼすので、本発明のシステムは、データベースの「前」版と「後」版の結果を比較し、変更されたデータベースを保存及び復元し、データベースをブラウズ及び修正する機能を提供している。例えば、2つの異なるセットのデータは、ドロップダウンメニューオプションの選択を使って比較することができる。或る特定の実施形態では、異なる比較オペレーションを用いることもできる。これらのオペレーションは、全データ列に適用してもよいし、データ列を選択してもよいし、別の基準を使ってもよい。或る特定の実施形態では、試験データは、前もって入手可能な情報を表しているだけの基準セットのデータと比較される。データセット比較オペレーションを実行すると、システムは、データセットを指定された比較基準と照合し、新しいデータセットを作成する。この新しいデータセットの比較結果は、次に所望のフォーマットでユーザーに表示される。例えば、整合性が見出されなかった列は、空白列として表示してもよい。データの整合又は不整合は、カラー規定を使って表示してもよい。
【0073】
別のアプリケーションでは、多くのデータシステムが異なるプラットフォーム又は幾つかのデータベース上に在る場合は、データ分析と比較を実行する必要がある。その様な比較は、数多くの構造を横に並べたウィンドウで示せるようにする本発明のシステムを使えば簡単になる。更に、システムの異なるビューワを使えば、ユーザーは、様々な図形表現を使ってデータを可視化することができる。本システムを使えば、何度かマウスをクリックすることによって、1つのデータベース又は過去のファイル構造から別のものにデータを簡単に移動させることができる。データ内のエラーは、識別し、グラフィカルリンク−ノード線図又は図表を使って修正することができる。
【0074】
以下の説明では、本発明の幾つかの特定の実施形態を更に詳細に説明する。具体的には、図6、7、8を参照しながら、データ品質制御に関する幾つかの概念とその役割を、以下の節で開示する。これには、データ品質制御作業に使用されるポータルの概念とその役割、データ品質制御作業を保存し、復元し、共有し、併合するのに使用されるワークフローの概念と役割、データ品質制御作業の記録、編集、報告に使用されるトランスクリプトの概念と役割、などが含まれる。
【0075】
1.4.4. データ品質制御作業を管理するためのポータル概念
図6、7、8に示すように、本発明のシステム10は、ポータル16を使って異なるデータソースからのデータにアクセスし分析する。或る好適な実施形態によれば、ポータル16は、システムがアクセス可能な異なるデータソースと関係している可能性のあるデータセットを収集し、可視化し、分析し、しばしば直接編集するのに用いられるツールである。従って、ポータルは、データ拾集、分析及び可視化のツールの集まりと考えられる。ユーザーの視点から見ると、ポータル16は、ユーザー指定の任意のビューワ18a−dの集まりで構成され、個々のビューワは、図1A−Eに示すように、例えば3次元の表、チャート又は網状ビューワである。代替実施形態では、様々な異なるビューワが用いられている。そのようなビューワの一例は、特定のSQL問合せを実行し、リターンコードを閲覧するのに使用できるSQLビューワである。或る特定の実施形態における別の例は、一行のデータを一度に示す記録ビューワである。このビューワは、データが複数の列を有している場合に有用であり、或る好適な実施形態では、データを両方向に迅速に見直すことができる追加の便利なVCR式の制御を実行する。
【0076】
或る好適な実施形態では、各ビューワは、特定のデータソース12a−fに接続されている。ポータルは、一般的に複数のビューワを有しているので、これらのビューワを編成し、それらと関連するユーザー指定データ分析タスクの任意の収集を作成及び管理するのに用いられる。本発明によれば、ポータル16は、通常、データベースアプリケーションを試験したり、データ収集のために品質を改善するような目的を持っている。分析の型式毎に、個別のポータルが作成される。以下に論じるように、ポータル16(ポータルディレクトリ20内に分類されている)を開くと、ポータルのビューワ18a−dが、それらそれぞれのデータソースに再接続され、後に続く分析に備えられる。
【0077】
本発明に用いられているポータル16は、ポータル16に関連する全てのビューワ18a−dを表示し、ポータル16が開かれているときにビューワ18a−dに必要な全ての問合せを実行することによって、ユーザーの生産性を高める。通常、ポータル16及びデータソース接続情報は、将来の使用に備えて保存され、他と共有することができる。この能力は、ワークフローを捕捉し、ユーザーが、作業の再作成を必要とすることなく、止めたところから継続してシステム10を使用できるようにする、状態保存機構13によって提供される。状態保存機構については、1.4.4.節で更に詳しく説明する。
【0078】
図7及び図8は、或る好適な実施形態で用いられているポータルディレクトリコントローラー20を、ブロック図形式で示している。ポータルディレクトリコントローラー20(図13も参照)は、ポータルを可視的に管理する。ポータル16は、システムの利用と一体になっており、通常最もよく用いられるシステム要素である。このため、ポータルディレクトリコントローラー20は、削除できる他のフレームとは異なり、常にデスクトップ上に存在している。図8に示すように、或る好適な実施形態では、システムは、局所及び遠隔データソースの両方にアクセスする。実際に、データソースの数又は型式と、その物理的位置には何の制限もない。例えば、遠隔データソース12a−fは、インターネット、イントラネット、イントラネットにリンクされているエクストラネット又はそれらの何れかの組み合わせの様な電話通信ネットワークを介して、遠隔的にアクセスすることができる。
【0079】
ポータルディレクトリコントローラー20は、ポータル16の作成、編成及び管理を促進する。或る好適な実施形態のコントローラー20は、ツリー構造を利用し、ユーザーが、製造のような登録されているポータルフォルダー(図13、19参照)から、個々のプラントに対応するフォルダー、そして階層のアッセンブリレベルを経て、最終的には製品モデルにまで容易に進むことができるようにする(図8参照)。
【0080】
本発明によれば、登録されているポータル16を開くと、先に実行された何れかの分析が示される(図9参照)。先に何が実行されていたかを憶えている本システムのこの能力は、ユーザーが分析を再作成する手間を省き、本発明のシステム10に固有の強力な生産性ツールである。分析とソースの接続も、本システムの他のユーザーと好適に共有されている。
【0081】
先に述べたように、ポータル16は、システム10の主要な部分を形成しており、本システムの心臓部にある。ポータル16は、分析を編成し、表示することによって生産性を改善する。更に、ポータル16は、開かれているときは、全分析を自動的に実行する(ポータル内の全ビューワを再表示する)。これには、ビューワ18a−dに関連する問合せを再実行する段階が含まれる。
【0082】
図8及び図9には、それぞれ、本発明によるポータル16インタフェースの概略図と実際の表示を示している。図示の通り、ポータル16は、少なくとも1つのビューワ18、メニューバー60、ツールバー62、及びステイタスバー64を含んでいる。
【0083】
或る好適な実施形態では、ポータル16は、データ分析ツールの集まりとしての機能に加えて、セッションのような情報を捕捉することによって、作業セッションのためのプロキシとして働く。従って、ポータル16は、特定の状況に関する情報を収集するのに用いられる。データは、そのデータソースディレクトリコントローラー22を使ってシステム10内で見つけられた後、ポータル16によって入手可能な可視化技法を使って分析される。
【0084】
データを、可視化技法を利用するビューワ18a−dに関連付けるシステム10の能力は、高度な分析の実行を可能にする。具体的には、データは、データソースディレクトリコントローラー22を使って、システム10に記述される。情報は、システム10に、どこでデータソースを見つけ出すか、データを呼び集めるときにどのデータを検索すべきかを教える。一旦データがシステム10に定義されると、データは、分析及び反復、データセットの作成、データソースの比較などのためにビューワ18a−dに結び付けられる。
【0085】
或る好適な実施形態では、システム10は、補助コントローラーを使って、ポータルが使用するかもしれない数千にも達する可能性のあるデータソースを個々に管理する。これが、データソースディレクトリコントローラー22(図12も参照)である。このコントローラーは、各データソースが、オラクル又はVSAMのような1つ又は複数のデータシステムへの接続を指定するデータソースの仕様を可視的に管理する。このコントローラーを使えば、ユーザーは、データソースを作成、編集、編成、選択及び削除することができる。実際、接続は、何れの好みの方法で編成してもよい。例えば、内容、区分、プロジェクト、及び何れか又は全ての順列によってデータを収集するデータソースフォルダを作成することもできる。一旦データソースが作成されると、上記のような、1つ又は複数のポータルビューワを介してデータにアクセスすることができる。
【0086】
実際に、データソースは、単一のデータのソースへの接続として記述してもよいし、簡単又は複雑なツリー構造として接続してもよい。この様にして、階層データ接続は作成される。データソースディレクトリコントローラー22内のデータソースと、ポータル16内で開いているデータビューワ18a−dとを強調表示することによって、データソース接続からのデータはビューワ18a−dに結び付けられ、データはビューワ18a−d内に表示される。ツリー構造の階層は、好適に、階層格子ビューワを使って閲覧することができる。
【0087】
データソースディレクトリコントローラー22は、データソースを記述する機能を広範に提供する。データは、或る好適な実施形態では、標準構造の問合せ言語(SQL)を使って記述されている。通常は、このSQL記述は、データフィールドのエントリとグラフィカルな選択から自動的に生成される。これは、更に、表記述子の結合を作成する結合機能24を含んでおり、これは明示的でも仮想でもよい。システムのユーザーは、これらの機能を実行するのにSQLを知らなくともよい。ユーザーがこの基本情報を修正すれば、もっと高度な問合せを利用できると考えられる。
【0088】
或る好適な実施形態では、各ビューワは、データソースディレクトリコントローラー内で選択されるデータソースで作業するだけでなく、元のデータソースのクローンを維持するので、このデータソースを使っているシステムの他の要素に影響を及ぼすことなく、このクローンを個別に修正することができる。このクローンへのアクセスは、ビューワの選択データソースメニューアイテムを通して行う。
【0089】
ポータルディレクトリコントローラー及びデータソースディレクトリコントローラーは、更に以下のように規定されている。
【0090】
1.4.5. データ品質制御作業を保存し、復元し、共有し、合体させるためのワークフロー概念
Java(登録商標)テクノロジーは、個々の実行時オブジェクトを持続的にする基本的直列化機能を提供している。しかしながら、情報を開放環境内で復元し共有できるように、全データを捕捉し、進行中又は終了時に作業を効果的に保存するには、追加のサービスが必要となる。開放環境態様は、本発明のシステムのワークフローマネージャーの実行に相当な複雑さを追加するが、このマネージャーは、根本的な保存、共有及び復元機能と、共有されているリソースを既存の環境に併合するための拡張したサービスとを提供する。
【0091】
或る好適な実施形態では、以下の2つの機能が、ワークフロー管理に対するサポートの大部分を提供する。
【0092】
・データソースディレクトリコントローラー
・ポータルディレクトリコントローラー
【0093】
これらのコントローラーの基本サービスは、以下のように分類される。
1.保存及びオープンサービス、これは、ユーザーが、進行中の作業を保存及び再ロードできるようにする専用の「ヘルプ」サービスである。例えば、オプション及びファイルダイアログが、ユーザーに、リソース及びオプションを選択して、先に保存されている進行中の作業を再ロードする能力を与えるために、提供されている。
2.作業結果の共有、これは、ユーザーが、進行中の作業を共有する専用の「ヘルプ」サービスである。
ファイルメニュー(図21参照)は、両方のコントローラーで同じであるが、それぞれ、ポータルか、データソースディレクトリのどちらかに適用される。
【0094】
本発明のシステムは、上記に加えて、取り扱っているリソースの型式に依って自動的に適用される専用の拡張サービスを提供する。そのようなサービスには、以下のものが含まれる。
3.ポータル状態保存及びオープンサービス、これは、ポータル情報を捕捉して外部に示し、開放環境内で保存及び復元されるか、共有されるか、併合されるようにするための専用の拡張サービスである。例えば、この専用サービスは、共有ポータルの、異なるユーザーが所有するセッション内の既存のポータルとの併合を管理するのに用いられる。
4.データソース状態保存及び復元サービス、これは、データソース情報を捕捉して外部に示し、開放環境内で保存及び復元されるか、共有されるか、併合されるようにするための専用の拡張サービスである。例えば、この専用サービスは、1つ又は複数の共有データソースの、新らしいデータソースディレクトリへの併合を管理するのに用いられる。
【0095】
ポータルディレクトリコントローラーフレーム(図13参照)及びデータソースディレクトリコントローラーフレーム(図12参照)は、正規フレームとしてレイアウトされている。両方のフレームは、上部にメニューバーを有しており、その下にツールバーが備えられている。これらの2つのコントローラーでは、ツールバーの下に、登録されているポータルフレームか、又は登録されているデータソースの何れかがある。ポータルとデータソースのフレームの挙動は、実質的に同じである。従って、簡略化のため、ポータル管理についてだけ説明する。
【0096】
図18において、フレームの左部分はフォルダー階層を表示しており、アイコンがフォルダーを示している。フォルダー階層は展開及び圧縮可能であり、階層内のブランチは、アイコンボタンによって以下のように識別される。
【0097】
1.水平方向ハンドル付のアイコンボタンは、圧縮されているブランチを意味する。ブランチを展開するには、ユーザーは、ボタンをクリックしなければならない。
2.垂直方向ハンドル付のアイコンボタンは、展開しているブランチを意味する。ブランチを圧縮するには、ユーザーは、ボタンをクリックしなければならない。
【0098】
ユーザーは、ブランチを展開又は圧縮するのに用いられているアイコンを、プラス及びマイナス符号のアイコンのような別のアイコンに変更できるのが望ましい。内容(右側)フレーム内のフォルダーアイコンをダブルクリックすると、フォルダーが展開する。この様に、左側フレーム内でフォルダーが選択及び表示され、右側フレーム内にその内容が表示される。
【0099】
上記例では、フォルダーMyPortalsは圧縮されている。図19は、MyPortalsフォルダーが展開している例である。右側のフレームは、選択されたフォルダーの内容を表示する。或るフォルダーに、他のフォルダー、ポータル又は両方が入っていてもよいことは明らかである。右側のフレームのMyPortalsをクリックすると、図20に示すように、その内容が表示される。或る好適な実施形態では、既存のポータルが開かれるとき、そのポータルが閉じられる前の最新の状態が表示されるので、先のログオンセッションで実行された分析を再作成するユーザーの時間及び手間が省かれる。この好適実施形態に用いられている状態保存機構は、システムのユーザーの間で、データを簡単に共有できるようにする。
【0100】
図14に示すように、Folderを強調表示して、EditFolderメニューアイテムを選択すると、ユーザーがフォルダー情報を修正できるようになるEditFolder情報ダイアログボックスが開く。強調表示されたPotalの選択も同じように行える。
【0101】
ポータル及びデータソースのディレクトリコントローラー用のビュー・メニューはほぼ同様であるが、リソース型式が異なるため、それらの挙動も異なっている。従って、これらのメニューについて個々に論じる。
【0102】
ポータルディレクトリビューメニュー(図14及び図15)は、ポータルディレクトリと、個々のポータルの作成、破壊及び編成とを管理する。
【0103】
1.NewPortal−新規のポータルを作成する。
2.OpenPortal−強調表示されたポータルを開く。
3.EditPortal−強調表示されたポータルを編集する。
4.NewFolder−新しいポータルディレクトリコントローラーを作成する。
5.EditFolder−強調表示されたポータルディレクトリコントローラーフォルダーを編集する。
6.Copy−後でペーストするのに備え、選択されたフォルダー又はポータルのコピーをクリップボード上に置く。
7.Cut−後でペーストするのに備え、選択されたフォルダー又はポータルのコピーをクリップボード上に置き、ペースト後に選択を削除する。
8.Paste−フォルダー又はポータルを、クリップボードから選択されているフォルダーへペーストする。
9.Delete−選択されているオブジェクト(ポータル又はコントローラー)を削除する。
【0104】
メニューバーの下のポータルディレクトリコントローラーツールバー(図15参照)にはアイコンが入っており、クリックすると、メニューバー(上記で説明済み)に入っているコマンドが実行される。ツールバーボタンを右クリックすると、以下に規定するように、その動作のためのヘルプが表示される。
【0105】
データソースディレクトリ編集メニュー(図16参照)を使えば、ユーザーは、フォルダー又はデータソースを作成、編集、編成又は削除することができる。編集メニューアイテムは、以下の通りである。
【0106】
1.NewDataSource−選択されたフォルダー内に新しいデータソースを作成するため、NewDataSource情報ダイアログボックスを開く。
2.EditDataSource−選択されたデータソースのためにEditExistingDataSourceダイアログボックスを開く。
3.NewFolder−選択されたフォルダー内に新しいフォルダーを作成する。
4.EditFolder−選択されたフォルダーの情報を編集する。
5.Copy−後でペーストするのに備え、選択されたフォルダー又はデータソースのコピーをクリップボード上に置く。
6.Cut−後でペーストするのに備え、選択されたフォルダー又はデータソースのコピーをクリップボード上に置き、ペースト後に選択を削除する。
7.Paste−フォルダー又はデータソースを、クリップボードから選択されたフォルダーへペーストする。
8.Delete−選択されたフォルダー又はデータソースを削除する。
【0107】
メニューバーの下のデータソースディレクトリツールバー(図17参照)には、アイコンボタンが入っており、クリックすると、メニューバーに入っているコマンドが実行される。ツールバーボタンを右クリックすると、1.4.5.節で規定したように、その動作のためのヘルプが表示される。
【0108】
或る好適な実施形態では、ポータル16を開くと、ポータル16を閉じる前の状態と同じ状態で開く。ポータル16が始めて開かれるときには、デフォルト情報を使って開かれる。先に保存されているポータル16が、現在のセッションで始めて開かれるときは、最新の保存時の状態を使って開かれる。更に具体的には、状態保存機構13を参照すると、各ポータル16は、ポータルディレクトリコントローラー20及びデータソースディレクトリコントローラー22と関連付けられている。
【0109】
ポータル状態を持続性とするため、本発明のシステム10は、作動中にポータル16の状態を分析する。具体的には、本システムは、データソース12a−fがどのビューワ12a−dと関係付けられているかばかりでなく、ポータル16内でどのデータソース12a−fが使用されているかを判定する。そうすると、同じ状態を後で使用して、ポータル16を、保存時の元の状態に戻すことができる。ポータル16が保存されるとき、ポータル16と関連しているデータソース接続も保存される。
【0110】
図1、5及び10に示すように、状態保存機構13を使って、データソースディレクトリコントローラー22とポータルディレクトリコントローラー20は、ポータル16を再開させる際に、自身を以前の状態に復元させる。状態保存機構13と関係付けられている情報は、エクスポートされ、他と共有される。すると、他のユーザーは、ポータル16をそのまま使用することもできるし、個人的に利用するためにポータル16を修正することもできる。状態保存コントローラー13の特徴は、マウスをクリックすれば分析を実行できるようにすることによって、ユーザーを更に生産的にする。つまり、ポータル16が開けられると、ユーザーがビューワ18a−dを作成するのに必要な全ての作業を再作成する必要なしに、ポータル16内の全てのビューワ18a−dが、システム10によって再び開かれる。
【0111】
状態保存機構13を使用すると、本発明のシステムは、システムの特定の状態を保存することができるので、システムのユーザーは、分析の全要素を再作成するのに必要な手間又は作業を繰り返すことなく、ユーザーの作業を再生することができる。本発明では、2つの異なる状態保存がある。一方の状態保存は、他方の状態保存のサブセットである。ユーザーは、結果として、ポータルの状態を保存することもできるし、データソース定義を保存することもできる。ポータル状態の保存には、ポータルに関連する全データソース情報を含め、ポータルを再作成するのに必要な全ての状態情報の保存が伴う。
【0112】
状態保存機能、つまり保存ポータル状態13aに関して言えば、状態保存機能13は、ポータル16と関係付けられているビューワと、ビューワが接続されているデータソース12a−fを判定する。状態保存機構は、他の関連データの状態も判定する。この情報は、次に、直列化され、後で検索するのに備えてデータファイル54に保存される。この状態保存機能13は、開かれているビューワ18の型式と、その関連データソース情報とを含んでいる。各ポータル16は多くの型式のビューワ18、即ち、各型式の多くのインスタンスを有しているので、この状態保存機構13は、特定のポータル16によって利用されている全てのビューワ18を識別することができる。この情報は、ユーザーが介入する必要なしにポータル16内のビューワ18の各インスタンスを再作成するのに足るものである。
【0113】
保存ポータル状態13aは、ポータル16が使用しているビューワ18を保存するだけでなく、ビューワ16の各インスタンス用のデータソース定義も保存する。或る好適な実施形態によれば、保存されているデータソース定義は、ユーザーの介入無しに、開放環境内でビューワを再作成するに足る情報を含んでいる。このアプリケーション内の開放環境は、ポータルの動的な選択をサポートするものであり、各ポータルがビューワの動的セットを有しており、ビューワは時間経過と共に随意的に変化しているデータソースにアクセスする。開放環境内でビューワを再作成するために保存しなければならない情報は、JDBC接続を指定している全てのデータと、ビューワでのデータ閲覧に関するユーザーの好みを示す特性と、ポータル内の各ビューワに関する仕様の収集と、各ポータルに関する仕様の収集と、ポータルとデータソースディレクトリ両方に関する仕様を含んでいる。保存しなければならない実際の情報量は、環境に依って明らかに変わる。
【0114】
特定のポータル16を復元したければ、復元又は「開」ポータル状態プロセス13bを開始する。復元ポータル状態プロセス13bは、保存ポータル状態プロセス13aから直列化されたファイルを取り出し、ユーザーの介入無しに、元の作業を再作成する。これには、ポータル16を再作成することのできるシステムに情報をロードし戻す段階が含まれている。復元ポータル状態プロセス13bは、直列化されている情報を分析し、ビューワ18の各インスタンスをポータル16内に再作成する。このプロセスは、適切なデータソース12a−fに接続されているビューワ18の作成を含んでいる。復元ポータル状態プロセス13bも、適切なデータソース12a−fに接続されているビューワ18の作成を含んでいる。復元ポータル状態プロセス13bは、更に、データソース12a−fへの新しい接続の作成を提供するので、ビューワ18は、各ビューワ18をポータル16内に作成するのに必要な作業を繰り返す必要がない。本発明によれば、ポータル16を開くと、システムは、状態保存時のポータル内の全てのビューワ18を再作成し、ビューワ18をそれらの関係するデータソース12a−fに接続し、データ問合せを実行し、ポータル内の全てのビューワに関するデータを表示する。
【0115】
更に、或る好適な実施形態によれば、ポータル情報を保存する段階は、ユーザーに、ポータル情報を共有する能力を提供する。ポータル機構の共有は、保存ポータル状態プロセス13aによって作成されたファイルを取り出し、ポータル16が作成された環境と異なる環境56内にポータル16を再作成する共有プロセス13cによって使用可能となる。これは、元のポータルと関連データソース定義の中に入っているビューワの全てのインスタンスを作成する段階を含んでいる。ポータル16を開くと、システムは、状態保存時のポータル16内の全てのビューワ18を再作成し、ビューワ18をそれらの関連データソース12a−fに接続し、データ問合せを実行し、結果をビューワ18に表示する。
【0116】
或る好適な実施形態では、状態保存機構は、関連データソースも保存する。従って、保存データソースプロセス13dは、保存ポータルプロセス13aのサブセットと見なすこともできる。保存データソースプロセス13dは、データソース12a−fに関する状態及び他の既知の情報全てを分析し、この情報を直列化し、それをファイル56内に保存する。これらのファイル56は、復元することもできるし、他のユーザーと共有することもできる。保存されているデータは、一般的には、データソース12a−fが再開され、又は共有されたときに、データソース12a−fへの接続を作成するに足るものである。
【0117】
ユーザーは、データソースを復元したければ、復元データソースプロセス13eを開始する。このプロセスは、保存データソースプロセス13fによって準備されたファイルを取り出し、状態を以前の状態に復元する。状態復元が完了すると、データソース12a−fに関係付けられたデータセットへの接続は、ユーザーの介入無しに確立される。これにより、データソースへの接続を確立するときに、情報を再作成する必要が無くなる。
【0118】
関連ポータル保存状態プロセス13aでの様に、データソースは、システムの複数のユーザーの間で共有することができる。共有データソースプロセス13fによれば、保存データソースプロセス13dによって準備されたファイルは、状態及び他の記憶されている情報に基いて復元される。このプロセスが完了すると、ユーザーの介入無しに、データソースへの接続が作成される。繰り返すが、この特徴は、システムの新しいインスタンス58内にデータソース定義情報を再作成する必要を無くし、ユーザーがデータソースへ迅速に接続できるようにする。
【0119】
1.4.6. メニュー及びツールバーヘルプへの右クリック
迅速且つ文脈依存のヘルプによってユーザーを支援するため、本発明に従って多くの規定が開発されてきた。本発明のこの態様は、迅速且つ直接的支援をユーザーに提供するための特定のアプローチに向けられている。図1に示すように、システムの表示されている各フレームは、明示的ヘルプ機構(図22も参照)を有しているが、メニュー及びツールバーアイテムに関し迅速且つ文脈特定的ヘルプを得るための、追加の暗示的ヘルプ機能もある。或る好適な実施形態では、メニュー又はツールバーアイテムは、マウスの右ボタン(「メタ」ボタンと呼ばれることも多い)をクリックすることによって簡単に選択することができる。これによって、そのアイテムに関するヘルプ情報が直ちに表示される。図11は、このオペレーションの基本的な論理の流れを表している。具体的には、第1段階で、ユーザーは、ツールバー又はメニューアイテム上で事前特定ボタン(マウスのメタボタンであるのが望ましい)をクリックする。次の段階で、特定のアイテムに関するヘルプ情報がシステムのヘルプファイル内に配置される。最後に、ヘルプ情報が、望ましくはヘルプを要求したアイテムの位置近くで、ユーザーに表示される。或る好適な実施形態によれば、システム10のグラフィカルユーザーインタフェース上でメニューアイテム又はツールを右クリックすると、そのアイテムに関する文脈依存ヘルプが現れる。この方式は、ユーザーに、ヘルプシステムを通して彼又は彼女の方法を作用させ、メニューアイテムに関する特定のヘルプを見つけ出すよう要求する大部分の先行技術のヘルプシステムとは異なっている。本発明のシステムは、ユーザーに、直接、最小の手間で所望のヘルプ情報をもたらすことによって、GUIを効果的に利用し、ユーザーに利便性と生産性を提供する。
【0120】
1.4.7 ユーザー動作の記録、編集及び報告のための複数のトランスクリプト
本発明に従って用いられているトランスクリプトマネージャーは、ユーザーの動作を記録し、その基本レベルでは本質的にはログを提供する。しかしながら、或る好適な実施形態では、トランスクリプトマネージャーは、望ましくは書式付きテキスト編集及び埋め込み図形を備えている、複数の並行的トランスクリプトの実行のような追加のサービスを提供する。或る好適な実施形態のトランスクリプトマネージャーは、いわゆる「モデル・ビュー・コントローラー」方式で保持していると、トランスクリプトコントローラー(図23参照)と呼ばれるビューによって可視化することができる。このモデルは、それが管理している全トランスクリプトについての、潜在的には数千のオブジェクトと、それらの状態パラメーターとのモデルである。
【0121】
本システムは、更に、ユーザー動作のトランスクリプトを維持する。これらのユーザーのトランスクリプトは、編集され、作成され、保存される。これによって、1つのユーザーセッションから別のユーザーセッションまで完全な分析を保持できる。或る好適な実施形態では、セッションの開始時に、読み取り専用である永久マスタートランスクリプトが、各ユーザーに割り当てられる。このトランスクリプトは、ログオンセッションの間に実行される全ての動作を捕捉する。システム管理者及び監査役は、この機構を使って、ユーザー動作を追跡することができる。
【0122】
別の実施形態では、ユーザーは、1つ又は複数の追加的作業用トランスクリプトを作成することができ、各トランスクリプトは、読み取り専用トランスクリプトが更新されるのと同時に自動的に更新されるようになっている。「データエラー解決」と題するトランスクリプトは、本発明に従って用いられる追加の開放トランスクリプトの例である。作業用トランスクリプトは、読み取り専用トランスクリプトの完全性を保ちながら、ユーザーが1つ又は複数の作業用トランスクリプトを編集するための手段を提供している。そのような作業トランスクリプトは、分析の知見を文書化し、又は活動に関する状態報告を作成するのに有用である。上記のように、マスタートランスクリプトは編集可能ではないが、トランスクリプトのエントリは、コピーして、別のトランスクリプトで使用することができる。本発明は、開かれるトランスクリプトの数に制限を課さず、その機能は、任務に重要な動作及びユーザー編集可能なトランスクリプトには特に有用である。
【0123】
以下に、或る好適な実施形態(図25参照)に用いられているトランスクリプトコントローラー用のファイルメニューについて簡単に説明する。このメニューは、新しいトランスクリプトを作成し、既存のトランスクリプトを開き、トランスクリプトを保存し、トランスクリプトを閉じるのに用いられる。図示のように、ファイルメニューは、以下のメニューアイテムを有している。
【0124】
1.New−新しいトランスクリプトを作成し、開く。
2.Open−保存されているトランスクリプトを開く。
3.Save−アクティブなトランスクリプトをファイルに保存する。
4.SaveAs−アクティブなトランスクリプトを、新しい名称で保存する。
5.Close−アクティブトランスクリプトを閉じる。
【0125】
或る好適な実施形態では、ユーザー用のマスタートランスクリプトは、ログオンセッションが終了すると自動的に保存される。更に、先に保存されているマスタートランスクリプトは、見直すために開くことはできるが、ユーザーがそれを編集することはできない。ユーザーのトランスクリプトは、ユーザーの判断で、保存してもしなくてもよい。メニューバーの下にあるトランスクリプトツールバー(図24参照)には、クリックするとメニューバー内の様々なコマンドを実行するアイコンが入っている。
【0126】
図26は、多数のトランスクリプトを操作するために入力を経路付けするためのデータの流れを示している。下記の2つの型式の入力が用いられる。
【0127】
1.ホストシステム用のログイベント26aと、
2.指定されたトランスクリプトの内の1つだけを意図しているユーザー入力26f。
【0128】
ログイベント26aは、ホストシステムによって生成されるイベントである。このイベントは、テキスト編集命令26bに変換され、マスタートランスクリプト26cと、全てのアクティブなユーザートランスクリプトに同報通信される。ユーザー入力26fは、通常、キーボード及びマウス操作によるユーザー入力編集命令である。トランスクリプト26c、26d、26eは、編集命令を実行する機能を備えたオブジェクトである。
【0129】
以上、本発明の様々な実施形態の態様について記載し説明してきたが、当業者には理解頂けるように、代替構成要素及び技法、並びに記載した構成要素及び技法の様々な組み合わせを、ここに記載した実施形態に置換、又は追加することもできる。従って、本発明は、ここに記載している特定の実施形態によってではなく、特許請求の範囲に述べる事項により定義されるものであり、同事項は、請求構造の安定した原理に従って解釈されるよう意図されている。
【0130】
添付資料Aには、本発明のシステム及び方法と態様に向けられたソースコードのリストが入っている。本特許書類の開示のこれらのリスト及びその他の部分には、著作権保護の対象となる資料が入っている。著作権所有者は、特許商標局の特許ファイルで公にされた際には、特許書類又は特許開示を何人が複写複製しようと異論は無いが、そうでなければ如何なる場合も全ての著作権を留保するものである。
【0131】

【0132】

【0133】

【0134】

【0135】

【0136】

【0137】

【0138】

【0139】

【0140】

【0141】

【0142】

【0143】

【0144】

【0145】

【0146】

【0147】

【0148】

【0149】

【0150】

【0151】

【0152】

【0153】

【0154】

【0155】

【0156】

【0157】

【0158】

【0159】

【0160】

【0161】

【0162】

【0163】

【0164】

【0165】

【0166】

【0167】

【0168】

【0169】

【0170】

【0171】

【0172】

【0173】

【0174】

【0175】

【0176】

【0177】

【0178】

【0179】

【0180】

【0181】

【0182】

【0183】

【0184】

【0185】

【0186】

【0187】

【0188】

【0189】

【0190】

【0191】

【0192】

【0193】

【0194】

【0195】

【0196】

【0197】

【0198】

【0199】

【0200】

【0201】

【0202】

【0203】

【0204】

【0205】

【0206】

【0207】

【0208】

【0209】

【0210】

【0211】

【0212】

【0213】

【0214】

【0215】

【0216】

【0217】

【0218】

【0219】

【0220】

【0221】

【0222】

【0223】

【0224】

【0225】

【0226】

【0227】

【0228】

【0229】

【0230】

【0231】

【0232】

【0233】

【0234】

【0235】

【0236】

【0237】

【0238】

【0239】

【0240】

【0241】

【0242】

【0243】
以下、原特許出願の出願時の特許請求の範囲の記載を追加的に開示する。
〔請求項1〕
データ管理システムにおいて、
システムを1つ又は複数のデータソースに接続するインタフェースと、
前記1つ又は複数のデータソースを管理するための前記インタフェースにリンクされている少なくとも1つの機構と、
それぞれがデータソースにアクセスし、前記データソース内のデータの分析を実行し、分析結果を表示するよう構成されている複数のデータビューワを備えている少なくとも1つのポータルであって、各ポータルが、作成、保存、開放、編集、併合及び破壊の管理機能の内の1つ又はそれ以上を有するよう構成されているポータルと、を備えていることを特徴とするシステム。
〔請求項2〕
前記データソースの少なくとも1つは、電話通信ネットワークを介して遠隔的にアクセス可能であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項3〕
前記電話通信ネットワークは、インターネット、イントラネット、イントラネットにリンクされているエクストラネット、の内の1つであることを特徴とする、請求項2に記載のシステム。
〔請求項4〕
前記インタフェースは、異なるデータシステムの下で作動する少なくとも2つのデータソースに接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項5〕
前記1つ又は複数のデータソースは、DB2、オラクル、Sybase、INFORMIX、MS SQL SERVER、JMS、PDS、QSAM及びVSAM、又はそれらの組み合わせ、のデータシステムの内の1つ又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項6〕
前記インタフェースは、前記1つ又は複数のデータソース用の接続仕様を作成、編集、編成、選択及び削除するよう構成されているデータソースコントローラーを備えていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項7〕
前記データビュワーは、リンク−ノード式の線図を使ってデータの関係を示す網状ビューワと、表フォーマットでデータを示す表ビューワと、一度に一行のデータを示す記録ビューワと、汎用SQLコマンド用のSQLダイアログ及びビューワと、チャートフォーマットでデータを示すチャートビューワ、の内の1つ又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項8〕
前記少なくとも1つのポータルは、異なるソースからのデータの並行的可視化及び操作を可能にすることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項9〕
システムオペレーションの状態を記録する状態保存機構を更に備えていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項10〕
前記状態保存機構は、状態が開放環境内で復元できるように、システムオペレーションの状態を記録することを特徴とする、請求項9に記載のシステム。
〔請求項11〕
前記状態保存機構は、各データソースが関係付けられているビューワによって用いられるデータソースを監視し記録するための装置を備えていることを特徴とする、請求項9に記載のシステム。
〔請求項12〕
ポータルは開閉可能であり、前記状態保存機構からの情報は、前記ポータルを再開する際に、保存されているポータルの最新状態を復元するのに使用できることを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
〔請求項13〕
1つのポータルの内容を、他のポータルと併合できることを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
〔請求項14〕
1つのポータルの内容を、同じユーザーセッション内の他のポータルと併合できることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
〔請求項15〕
1つのポータルの内容を、同じユーザーの異なるセッション内の他のポータルと併合できることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
〔請求項16〕
1つのポータルの内容を、異なるユーザーの異なるセッション内の他のポータルと併合できることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
〔請求項17〕
前記状態保存及びロード機構は、複数のユーザーの間でデータ共有を可能にすることを特徴とする、請求項10に記載のシステム。
〔請求項18〕
1つのポータルの内容を、時間的に遅い時点で、異なるユーザーの異なるセッション内の他のポータルと併合できることを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
〔請求項19〕
前記インタフェースは、どの様なJDBC接続性でも作動することを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項20〕
前記少なくとも1つの管理している機構は、試験データセットを作成するよう構成されていることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
〔請求項21〕
前記管理している機構は、2つ以上のデータソースの内容を比較するよう構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項22〕
前記管理している機構は、3つ以上のデータソースの内容を比較するよう構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項23〕
前記管理している機構は、データセットの問合せ、データセットの更新、データセットの保存、データセットの復元、及び、データセットの再構築の内の1つ又はそれ以上を実行するよう構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項24〕
前記システム内で実行される動作の記録を提供するトランスクリプト機構を更に備えていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
〔請求項25〕
1つ又は複数の読み取り専用のトランスクリプト機構を更に備えていることを特徴とする、請求項24に記載のシステム。
〔請求項26〕
1つ又は複数のユーザー編集可能なトランスクリプト機構を更に備えていることを特徴とする、請求項25に記載のシステム。
〔請求項27〕
データ品質制御システムにおいて、
システムを複数のデータソースに接続するインタフェースと、
前記インタフェースに作動的に接続されており、それぞれがデータソースにアクセスして、前記データソース内のデータの分析を実行し、分析結果を表示するよう構成されている複数のデータビューワを備えている、少なくとも1つのポータルと、
分析されるデータの1つ又は複数のデータソースと、実行されるデータ分析の型式とを選択するためのグラフィカルユーザーインタフェースを含んでいるデータ入力機構と、を備えていることを特徴とするシステム。
〔請求項28〕
前記少なくとも1つのポータルは、データ分析を保存するための手段を備えていることを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項29〕
前記保存するための手段は、保存ポータル状態プロセスと、復元ポータル状態プロセスと、共有ポータル状態プロセスと、保存データソース定義プロセスと、復元データソース定義プロセスと、共有データソース定義プロセス、の内の1つ又はそれ以上を含んでいることを特徴とする、請求項28に記載のシステム。
〔請求項30〕
ポータルのデータビュワーは、網状ビューワと、表ビューワと、チャートビューワと、一度に一行のデータを示す記録ビューワと、汎用SQLコマンドのためのSQLダイアログ及びビューワ、の内の1つ又はそれ以上を含んでいることを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項31〕
前記少なくとも1つのポータルは、ディレクトリコントローラーと関係付けられていることを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項32〕
前記ディレクトリコントローラーは、データソースディレクトリコントローラーであることを特徴とする、請求項31に記載のシステム。
〔請求項33〕
少なくとも2つのデータソース内のデータを比較するための手段を更に備えていることを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項34〕
前記1つ又は複数のデータソースは、DB2、オラクル、Sybase、INFORMIX、MS SQL SERVER、IMS、PDS、QSAM及びVSAMか、又はそれらの組み合わせのデータシステムの内の1つ又はそれ以上を含んでいることを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項35〕
少なくとも2つのデータソースが、異なるフォーマットの下で作動することを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項36〕
前記複数のデータソースは、DB2、オラクル、Sybase、INFORMIX、MS SQL SERVER、IMS、PDS、QSAM及びVSAMか、又はそれらの組み合わせのデータシステムの内の1つ又はそれ以上を含んでいることを特徴とする、請求項35に記載のシステム。
〔請求項37〕
前記インタフェースは、どの様なJDBC接続性でも作動することを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項38〕
文脈依存ヘルプ機構を更に備えていることを特徴とする、請求項27に記載のシステム。
〔請求項39〕
前記文脈依存ヘルプ機構は、マウスの右ボタンをクリックすることによって始動することを特徴とする、請求項38に記載のシステム。
〔請求項40〕
ツールバー又はメニューアイテムを備えている環境内で文脈依存ヘルプ機構を提供するための方法において、
コンピューターマウスのカーソルをツールバー又はメニューアイテムの1つの上へ向かわせるユーザーからの入力を受信する段階と、
前記マウスの右ボタンのクリックに対応するユーザー入力を受信する段階と、
前記クリックによって選択されたツールバー又はメニューアイテムに関係付けられたヘルプファイルの位置を突き止める段階と、
前記ヘルプファイルからの情報を、前記クリックによって選択されたツールバー又はメニューアイテムの近くに位置するポップアップウインドウ内で、ユーザーに表示する段階と、から成ることを特徴とする方法。
〔請求項41〕
データ品質制御方法において、
a)指定された選択基準を使って、1つ又は複数のデータセットからデータを選択する段階と、
b)選択されたデータから、少なくとも1つの新しいデータセットを作成する段階と、
c)作成された少なくとも1つの新しいデータセットを修正して、アプリケーションプログラムを試験するのに必要な条件を示す段階と、
d)1つ又は複数の修正されたデータセットを基準データセットと比較する段階と、
e)前記修正されたデータセットと前記基準データセットの間の違いに関するデータセットを作成する段階と、から成り、
前記段階(a)−(e)は、異なるデータフォーマットを有している可能性のあるデータを並行的に表示し、定義されたデータセットでデータ分析オペレーションを開始するよう構成されているグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を使って実行されることを特徴とする方法。
〔請求項42〕
データ品質制御方法において、
a)指定された選択基準を使って、2つ又はそれ以上のデータセットからデータを選択する段階と、
b)2つ又はそれ以上の選択されたデータセットを比較する段階と、
c)比較されているデータセットの間の違いに関するデータセットを作成する段階と、から成り、
前記段階(a)−(c)は、異なるデータフォーマットを有している可能性のあるデータを並行的に表示し、定義されたデータセットでデータ分析オペレーションを開始するよう構成されているグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を使って実行されることを特徴とする方法。
〔請求項43〕
前記データを並行的に表示する段階は、それぞれが、データソースにアクセスして、データソース内のデータの分析を実行し、分析結果を表示するよう構成されている複数のデータビューワを備えているポータルを使って実行されることを特徴とする、請求項42に記載の方法。
〔請求項44〕
システムデータを1つ又は複数のデータソースに接続するインタフェースと、それぞれが、データソースにアクセスして、データソース内のデータの分析を実行し、分析結果を表示するよう構成されている複数のデータビューワを有しているポータルと、を備えているデータ管理システムにおいて、処理方法は、
作業セッションでアクセスされたデータソースに関する、各ポータルによって使用されているデータソース定義を監視し、記録する段階と、
前記作業セッションでアクセスされたデータソースに関係付けられたビューワの状態を監視し、記録する段階と、
ユーザーコマンドに応答して、1つ又は複数のポータルを閉じる段階と、
前記閉じるコマンドが受信されたときに存在しているデータソース定義及びビューワの状態を、メモリ場所内に記憶する段階と、から成ることを特徴とする方法。
〔請求項45〕
前記閉じる段階は、前記作業セッションを終了させるコマンドに応答していることを特徴とする、請求項44に記載の方法。
〔請求項46〕
復元の段階は、ユーザーの介入無しに実行されることを特徴とする、請求項44に記載の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ管理システムにおいて、該データ管理システムが、
前記システムを1つ又は複数のデータソースに接続するインタフェースと、
前記1つ又は複数のデータソースを管理するための前記インタフェースにリンクされている少なくとも1つの機構と、
各々異なるデータソースに接続されている複数のデータビューワを備え、異なるデータソースからのデータを同時に可視化できる少なくとも1つのポータルとを備え、
前記システムが、2つ以上のポータルを同時に見ることを可能にし、
各データビューワが、1つ以上のデータソースにアクセスし、前記データソース内のデータを分析し、該分析の結果を表示し、
各ポータルおよび各データ・ビューワが、作成、保存、開放、編集、併合及び破壊の管理機能の内の1つ又はそれ以上を達成する能力を有し、
前記システムが、1つ以上のデータビューワが或るポータルから他のポータルに併合されることを可能にし、
他のポータルに併合されるデータビューワの各々について、前記データソースが、前記少なくとも1つの機構によって、クローンされて、オリジナルのデータソースの異なるインスタンスを絶縁するようにして、各データビューワが、併合されたデータビューワが接続するデータソースに加えて、データソースの自身のクローンインスタンスを有するようにし、
前記システムが、前記他のポータルに併合されるデータビューワに接続されるデータソースから得られるデータが、複数のポータルをまたがって編集されることを可能にすることを特徴とする前記データ管理システム。
【請求項2】
前記データソースの少なくとも1つは、電話通信ネットワークを介して遠隔的にアクセス可能であることを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項3】
前記電話通信ネットワークは、インターネット、イントラネット、イントラネットにリンクされているエクストラネット、の内の1つであることを特徴とする、請求項2に記載の前記データ管理システム。
【請求項4】
少なくとも1つのデータビューワは、少なくとも2つのデータソースにアクセスし、該少なくとも2つのデータソースは、異なるデータシステムの基で作動することを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項5】
前記インタフェースは、前記1つ又は複数のデータソース用の接続仕様を作成、編集、編成、選択及び削除するデータソースコントローラーを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項6】
他のポータルに併合されている前記データビューワは、リンク−ノード式の線図を使ってデータの関係を示す網状ビューワと、表フォーマットでデータを示す表ビューワと、一度に一行のデータを示す記録ビューワと、汎用SQLコマンド用のSQLダイアログ及びビューワと、チャートフォーマットでデータを示すチャートビューワ、の内の1つ又はそれ以上であり、前記データビューワのフォーマットは、他のポータルに併合される時に、変化しないことを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのポータルは、異なるソースからのデータの並行的可視化及び操作を可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項8】
後のセッションでデータビューワを再構築する状態保存機構を更に備えていることを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項9】
データビューワが再構築される時に、前記データビューワは、前記データビューワが再構築される時に存在するデータを表示することを特徴とする、請求項8に記載の前記データ管理システム。
【請求項10】
前記状態保存機構は、各データソースが関係付けられているデータビューワによって用いられるデータソースを監視し記録するための装置を備えていることを特徴とする、請求項8に記載の前記データ管理システム。
【請求項11】
データ管理システムにおいて、該データ管理システムが、
前記システムを1つ又は複数のデータソースに接続するインタフェースと、
前記1つ又は複数のデータソースを管理するための前記インタフェースにリンクされている少なくとも1つの機構と、
各々異なるデータソースに接続されている複数のデータビューワを備え、異なるデータソースからのデータを同時に可視化できる少なくとも1つのポータルと、
後のセッションにおいて前記データビューワを再構築する状態保存機構と、を備え、
前記システムは、2つ以上のポータルを同時に見ることを可能にし、
各ポータルおよび各データ・ビューワが、作成、保存、開放、編集、併合及び破壊の管理機能の内の1つ又はそれ以上を達成する能力を有し、
前記システムが、1つ以上のデータビューワが或るポータルから他のポータルに併合されることを可能にし、
前記状態保存機構は、各データソースが関連する前記データビューワによって使用されるデータソースをモニター且つ記録するための機構を備え、
他のポータルに併合されるデータビューワの各々について、前記データソースが、前記少なくとも1つの機構によって、クローンされて、オリジナルのデータソースの異なるインスタンスを絶縁するようにして、各データビューワが、併合されたデータビューワが接続するデータソースに加えて、データソースの自身のクローンインスタンスを有するようにし、
前記システムが、前記他のポータルに併合されるデータビューワに接続されるデータソースから得られるデータが、複数のポータルをまたがって編集されることを可能にし、
ポータルは開放されるか閉鎖されるかの何れかであり、前記状態保存機構からの情報が、前記ポータルが再開放される時点で、前記データビューワと関連するデータソースを再問合せることにより、特定のポータルと関連する全てのデータビューワを再構築するために、使用されることを特徴とする前記データ管理システム。
【請求項12】
前記システムが、1つ以上のデータビューワが、或るポータルから、同じユーザのセッション内の他のポータルに併合されることを可能にすることを特徴とする、請求項11に記載の前記データ管理システム。
【請求項13】
前記システムが、1つ以上のデータビューワを、或るポータルから、同じユーザの異なるセッション内の他のポータルに併合されることを可能にすることを特徴とする、請求項11に記載の前記データ管理システム。
【請求項14】
前記システムが、1つ以上のデータビューワを、或るポータルから、異なるユーザの異なるセッション内の他のポータルに併合されることを可能にすることを特徴とする、請求項11に記載の前記データ管理システム。
【請求項15】
前記状態保存機構は、複数のユーザーの間でデータビューワ及び該データビューワと関連するデータ共有を可能にすることを特徴とする、請求項9に記載の前記データ管理システム。
【請求項16】
前記システムが、1つ以上のデータビューワを、1つのポータルから時間的に遅い時点で、異なるユーザーの異なるセッション内の他のポータルに併合されることを可能にすることを特徴とする、請求項15に記載の前記データ管理システム。
【請求項17】
前記システムは、JDBC接続性を利用して、多重処理環境におけるデータ内容に動的且つ再帰的に、アクセスし且つこれを操作するための問合せを動的且つ再帰的に発生することを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの管理している機構は、試験データセットを作成することを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項19】
前記管理している機構は、2つ以上のデータソースの内容を比較することを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項20】
前記管理している機構は、3つ以上のデータソースの内容を比較することを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項21】
前記管理している機構は、データセットの問合せ、データセットの更新、データセットの保存、データセットの復元、及び、データセットの再構築の内の1つ又はそれ以上を実行することを特徴とする、請求項1に記載の前記データ管理システム。
【請求項22】
データ品質制御システムにおいて、
システムを複数のデータソースに接続するインタフェースと、
前記インタフェースに作動的に接続されている少なくとも1つのポータルと、
分析されるべきデータの1つ以上のデータソース及び達成されるべきデータ分析のタイプを選択するためのグラフィカルユーザーインタフェースを含むデータ入力機構とを具備し、
前記ポータルが、各々異なるデータソースに接続されている複数のデータビューワを備え、異なるデータソースからのデータを同時に可視化できるようにし、
前記システムが、2つ以上のポータルを同時に見ることを可能にし、
各データビューワが、1つ又は複数のデータソースにアクセスし、前記データソース中のデータを解析し、且つ前記解析の結果を表示し、
各ポータルおよび各データ・ビューワが、作成、保存、開放、編集、併合及び破壊の管理機能の内の1つ又はそれ以上を達成する能力を有し、
前記システムが、1つ以上のデータビューワが或るポータルからの他のポータルに併合されることを可能にし、
他のポータルに併合されるデータビューワの各々について、前記データソースが、クローンされて、オリジナルのデータソースの異なるインスタンスを絶縁するようにして、各データビューワが、併合されたデータビューワが接続するデータソースに加えて、データソースの自身のクローンインスタンスを有するようにし、
前記システムが、前記他のポータルに併合されるデータビューワに接続されるデータソースから得られるデータが、複数のポータルをまたがって編集されることを可能にすることを特徴とする前記データ品質制御システム。
【請求項23】
前記少なくとも1つのポータルが、データ分析を保存するための手段を含み、前記保存するための手段は、保存ポータル状態プロセスと、復元ポータル状態プロセスと、共有ポータル状態プロセスと、保存データソース定義プロセスと、復元データソース定義プロセスと、共有データソース定義プロセス、の内の1つ又はそれ以上を含んでいることを特徴とする、請求項22に記載の前記データ品質制御システム。
【請求項24】
各データビューワは、網状ビューワと、表ビューワと、チャートビューワと、一度に一行のデータを示す記録ビューワと、汎用SQLコマンドのためのSQLダイアログ及びビューワ、の内の1つ又はそれ以上を含んでおり、前記データビューワのフォーマットは、該データビューワが、他のポータルに併合された時に、変化しないことを特徴とする、請求項22に記載の前記データ品質制御システム。
【請求項25】
前記少なくとも1つのポータルは、ディレクトリコントローラーと関係付けられていることを特徴とする、請求項22に記載の前記データ品質制御システム。
【請求項26】
前記ディレクトリコントローラーは、データソースディレクトリコントローラーであることを特徴とする、請求項25に記載の前記データ品質制御システム。
【請求項27】
少なくとも2つのデータソース内のデータを比較するための手段を更に備えていることを特徴とする、請求項22に記載の前記データ品質制御システム。
【請求項28】
少なくとも1つのデータビューワは、少なくとも2つのデータソースへのアクセス権を有しており、前記少なくとも2つのデータソースは、異なるデータシステムの基で作動することを特徴とする、請求項22に記載の前記データ品質制御システム。
【請求項29】
前記システムは、多重処理環境において、データにアクセスして、該データを操作するための問合せを、動的且つ再帰的に発生するために、JDBC接続性を使用することを特徴とする、請求項22に記載の前記データ品質制御システム。
【請求項30】
システムデータを1つ又は複数のデータソースに接続するインタフェースと、各々異なるデータソースに接続されている複数のデータビューワを含み、異なるデータソースからのデータを同時に可視化できる少なくとも1つのポータルと、を備えているデータ管理システムにおいて、
前記システムが、2つ以上のポータルを同時に見ることを可能にし、各ビューワは、1つ以上のデータソースへのアクセス権を有し、且つデータソース内のデータを分析し、該分析の結果を表示し、各ポータル及び各データビューワは、
各ポータルおよび各データ・ビューワが、作成、保存、開放、編集、併合及び破壊の管理機能の内の1つ又はそれ以上を達成する能力を有し、
前記システムが、1つ以上のデータビューワが或るポータルから他のポータルに併合されることを可能にし、
他のポータルに併合されるデータビューワの各々について、前記データソースが、クローンされて、オリジナルのデータソースの異なるインスタンスを絶縁するようにして、各データビューワが、併合されたデータビューワが接続するデータソースに加えて、データソースの自身のクローンインスタンスを有するようにし、
前記システムが、前記他のポータルに併合されるデータビューワに接続されるデータソースから得られるデータが、複数のポータルをまたがって編集されることを可能にする、前記データ管理システムにおける処理方法は、
作業セッションでアクセスされたデータソースに関する、各ポータルによって使用されているデータソース定義を監視し、記録する段階と、
前記作業セッションでアクセスされたデータソースに関係付けられたビューワの状態を監視し、記録する段階と、
ユーザーコマンドに応答して、1つ又は複数のポータルを閉じる段階と、
前記閉じるコマンドが受信されたときに存在しているデータソース定義及びビューワの状態を、メモリ場所内に記憶する段階と、
1つ以上の閉じたポータルの開放を指示するユーザコマンドに応答して、前記メモリ場所から前記データソース定義及び前記ビューワの状態を復元する段階と、
から成ることを特徴とする方法。
【請求項31】
前記閉じる段階は、前記作業セッションを終了させるコマンドに応答していることを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
復元の段階は、ユーザーの介入無しに実行されることを特徴とする、請求項30に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図1E】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate


【公開番号】特開2009−217837(P2009−217837A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118384(P2009−118384)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【分割の表示】特願2003−536923(P2003−536923)の分割
【原出願日】平成14年10月8日(2002.10.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウィンドウズ
【出願人】(504144378)ダイレクト コンピューター リソーシズ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】