説明

疲れ目用の食品及びその製造法

【課題】 有用な疲れ目改善素材の効果を安定して維持して行く技術を提供する。
【解決手段】 シアニジン−3−O−配糖体を有効成分として含有する疲れ目の改善又は予防用の食品であって、該シアニジン−3−O−配糖体の一日あたりの摂取量が1〜1000mgであることを特徴とする、食品を提供する。前記シアニジン−3−O−配糖体として、シアニジン−3−O−グルコシドと、シアニジン−3−O−ルチノシドとをともに含有することが好ましく、前記シアニジン−3−O−ルチノシドの含有量は、シアニジン−3−O−グルコシドの含有量の1〜10質量%であることが好ましい。前記シアニジン−3−O−配糖体の基源は、スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品に関し、更に詳細には、疲れ目の予防又は改善に好適な食品に関する。又、本発明は該食品の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会は車の運転やVDT(Visual Display Terminal)作業、パソコンやテレビなど目を使い続ける時代である。加えて、睡眠時間が極端に短くなり、起きている時間が長くなるなどライフスタイル自体も目に対して負担を強いるものになっている。環境の面では、大気汚染に由来するオゾンホールの拡大が、紫外線の地上到達量を激増させ、紫外線による目の損傷も増えていると言える。斯くの如くに、現代社会は、目にとって負担の極めて多い環境と言え、それに伴い、疲れ目や眼精疲労などの目のトラブルに悩む人が急増している。この為、疲れ目等の目のトラブル症状改善に有効な医薬品、食品などQOL(Quality Of Life)の向上が期待される商品が望まれている。
【0003】
一般的には、疲れ目と眼精疲労とは区別されて認識されたり、使用されたりはしていないが、専門の眼科の定義では、この二者は明確に区別されている。すなわち、疲れ目は生理的な疲労であり、眼精疲労は病的な疲労の範疇に入る。言い換えれば、疲れ目は休息によって回復し、眼精疲労は休息によってもその症状が改善しないものと言うことができる(非特許文献1)。しかしながら精神的な疲労の度合いで疲れ目が眼精疲労に、また眼精疲労が単なる疲れ目になり得ることもあるので、実態としては、このような定義、区別もあいまいと言わざるを得ない。疲れ目の中には、休息によって回復するものの、その回復に時間を要し、さりとて、その予後が良いため眼精疲労とは言い難いものがあるし、眼精疲労においては、初期症状は極めて重篤であり、病的であることには間違いがないが、その予後は極めて良く、回復に時間をそう長くは要しないものも存する。
【0004】
病理学的には、眼精疲労の原因は定義付けされており、視器要因、内環境要因・心的要因、外環境要因の3種類に大別されている(例えば、非特許文献2を参照)。中でも、外環境要因は非常に大きなウエイトを占めることが推測され、中でも光刺激要素(有害光線)は角膜に直接的なダメージを与えるため、紫外線が眼精疲労の重要なファクターと考えられている。紫外線によって角膜に障害を引き起こすメカニズムは、現在もまだ完全には分かっていない(例えば、特許文献1を参照)が、特にUV−B波が原因(非特許文献3)となって活性酸素種が脂質やタンパク質、DNAなどと反応することによってダメージを与えているのではないかと考えられている(例えば、非特許文献4を参照)。一方、疲れ目の原因は現在定義付けがされておらず、又、事実として、原因が不明な部分も存する。その主たる症状としては目が「ショボショボする、チカチカする、ズキズキする、ゴロゴロする、ヒリヒリする、ぼんやりする」などが挙げられる。いわば、この様な症状を呈する、目のトラブルの総称が「疲れ目」に分類されており、一種の症候群ともいえる。
【0005】
この様な目のトラブルの内、特に近年その対応が必要とされているのは、前述の如く、疲れ目であって、その回復に時間を要する、比較的重篤なものである。これは、この様な症状が近年急増している状況と、その根本的な原因が不明であるためである。この為、この様な疲れ目に対する対応は、充分に目の休養をすることと、ビタミン類などを含有する目薬の投与で姑息な対応しか存しないと言える。この様な状況に鑑み、本発明者らは、スイカズラ科スイカズラ属ハスカップの抽出物に、この様な疲れ目の予防と改善効果が存することを見いだした(例えば、特許文献1)。しかしながら、更に詳細に検討を加えると、ハスカップの採取時期、産地などによって、かかる効果のばらつきが少なくないことを見いだした。即ち、この有用な疲れ目改善素材の効果を安定して維持して行く技術の開発が望まれていた。
【0006】
一方、疲れ目に対して好ましい作用を発現する成分としては、ブルーベリー中のアントシアニンが知られている(例えば、特許文献2を参照)が、ハスカップ中に含まれるアントシアニン量は、その効果ほどは多くはないし、効果のばらつきとアントシアニン量の関係も不明瞭であった。
【0007】
他方、ベリー類にはアントシアニン以外にシアニジン配糖体が含有されていることは既に知られている(例えば、特許文献3を参照)。又、かかるシアニジン配糖体には抗肥満作用、抗糖尿病作用、抗腫瘍作用が存することも既に知られており、これが非常に強い抗酸化活性によるものであることが報告されている(例えば、特許文献4、特許文献5を参照)。シアニジン−3−O−グルコシドやシアニジン−3−O−ルチノシドがロドプシンの再合成を刺激することも知られている(例えば、非特許文献5を参照)。しかしながら、かかる成分がハスカップ抽出物の疲れ目の改善、予防の活性本体であることは全く知られていないし、かかる成分の量をコントロールすることにより、ハスカップの抽出物の疲れ目の改善・予防効果のばらつきを抑えられることも全く知られていない。
【0008】
【特許文献1】特開2007−089450号公報
【特許文献2】特開2001−224320号公報
【特許文献3】WO2002/022847
【特許文献4】特開2003−252766号公報
【特許文献5】特開2000−178295号公報
【非特許文献1】渥美一成 「調節・眼精疲労」、第5−6頁、講談社、2001年
【非特許文献2】井上正康ら、「疲労の科学」、第17−26頁、金原出版、1999年
【非特許文献3】Zigman.S Photochem Photobiol. 57(6) , 1060-1068(1993)
【非特許文献4】J.CEJKOVA et al. Physiol.Res. 53 , 1-10(2004)
【非特許文献5】Matsumoto H. et.al. ,J Agric Food Chem. 2003 ;51(12):3560-3.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、有用な疲れ目改善素材の効果を安定して維持して行く技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、有用な疲れ目改善素材の効果を安定して維持して行く技術を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、シアニジン−3−O−配糖体がこの様な作用の有効成分であり、かかる成分が一日あたりの摂取量が1〜1000mgになるように、前記疲れ目改善素材を含有する食品を製剤設計することにより、この様な維持が為しうることを見いだし、発明を完成させた。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
(1)シアニジン−3−O−配糖体を有効成分として含有する疲れ目の改善又は予防用の食品であって、該シアニジン−3−O−配糖体の一日あたりの摂取量が1〜1000mgであることを特徴とする、食品。
(2)前記シアニジン−3−O−配糖体として、シアニジン−3−O−グルコシドと、シアニジン−3−O−ルチノシドとをともに含有することを特徴とする、(1)に記載の食品。
(3)前記シアニジン−3−O−ルチノシドの含有量が、シアニジン−3−O−グルコシドの含有量の1〜10質量%であることを特徴とする、(2)に記載の食品。
(4)前記シアニジン−3−O−配糖体の基源が、スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の食品。
(5)前記スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)は中華人民共和国産のものであることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の食品。
(6)スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物を含有する、疲れ目の予防又は改善用の食品であって、前記スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物における、シアニジン−3−O−配糖体の含有量が3〜30質量%であることを特徴とする、食品。
(7)前記シアニジン−3−O−配糖体として、シアニジン−3−O−グルコシドと、シアニジン−3−O−ルチノシドとをともに含有することを特徴とする、(6)に記載の食品。
(8)スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物を濃縮し、該濃縮物中のシアニジン−3−O−グルコシドと、シアニジン−3−O−ルチノシドとを定量し、両者を含み、且つ、濃縮物総量に対するシアニジン−3−O−配糖体の含有量が3〜30質量%であることを確認し、これを配合することを特徴とする、疲れ目の予防又は改善用の食品の製造法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、有用な疲れ目改善素材の効果を安定して維持して行く技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の食品は、疲れ目の改善又は予防用の食品であって、シアニジン−3−O−配糖体を有効成分として含有し、該シアニジン−3−O−配糖体の一日あたりの摂取量が1〜1000mgであることを特徴とする。通常この様な疲れ目の改善又は予防用の食品は、ツツジ科スノキ属の植物の果実であるブルーベリーなどのビルベリー類の抽出物を含有するものが知られている。これはビルベリー類の果実にはアントシアニンの含有量が多く、かかるアントシアニンがロドプシンの再合成に好ましい作用を発揮すると考えられているためである。しかしながら、本発明者の検討では、後記実施例に示す如く、アントシアニンの含有量はビルベリー類と同程度であっても、ハスカップ(スイカズラ科スイカズラ属クロミノウグイスカグラおよびケヨノミ)の果実の抽出物において、ビルベリーを上回る疲れ目の改善・予防効果が認められた。これはアントシアニン量のみでは疲れ目の改善・予防効果が説明しきれないことを意味する。この知見をもとに本発明者らはビルベリーとハスカップの果実の抽出物の含有成分の比較を行った。尚、本発明において、ハスカップとは、Lonicera caerulea L. ssp. edulis HultenまたはLonicera caerulea L. ssp. edulis Hulten var. emphyllocalyx Nakaiの果実を総称するものであり、これらの中ではLonicera caerulea L. ssp. edulis Hultenの果実が特に好ましい。
【0013】
<比較試験例>
以下に示す手順に従って、ビルベリーとハスカップの抽出物の含有成分の比較を行った。ハスカップについては、北海道産のものと、中国黒竜江省産のものを用い、ビルベリーとしては、フィンランド産のものを用いた。果実100gを擂壊し、超音波を30分間照射し、遠心分離(2000rpm、20分)し、果汁を取り出し、残渣に1%塩酸加50%メタノール水溶液50mlを加え、超音波を30分間照射し、遠心分離(2000rpm、20分)し、上清を果汁と合わせ、1%塩酸加50%メタノール水溶液を加えて100mlにメスアップし、0.45μmの「ミリポア」フィルターで濾過し検体とした。これをHPLCを用いて、次に示す条件でアントシアニン総量、シアニジン−3−o−グルコシド(以下、C3Gと略することもある。)量、シアニジン−3−ルテノシド(以下、C3Rと略することもある。)量を絶対検量線法にて定量した。結果を図1に示す。ハスカップとビルベリーはアントシアニンの総含有量については殆ど同じであったが、C3G、C3Rについては、ハスカップの方が有意に多かった。又、ハスカップにおいても北海道産と中国黒竜江省産では有意に差が存した。又、後記に示す効果の差より、疲れ目にはアントシアニン総量よりも、C3GやC3Rと言ったシアニジン配糖体含有量により、疲れ目の改善・予防効果は律せられることがわかる。この意味でアントシアニンの内シアニジン配糖体の含有量の多い、ハスカップ、取り分け中国産のハスカップは疲れ目の改善・予防用の有効成分の基源として好ましいことが分かる。
(HPLC条件)カラム;Develosil RPAQUEOUS(C-30,i.d. 4.6×250mm)(Nomura Chemical Co. Ltd)、検出器:PDA検出器 520nm、流速;1mL/min、カラム温度;40℃、移動相;0.05%リン酸・8%CH3CN:0.05%リン酸・30%CH3CN=100:0→0:100(リニアグラージェント)
【0014】
斯くの如くに、疲れ目の改善・予防作用については、その効果の大小がシアニジン配糖体の含有量によって、説明されることが分かる。即ち、ハスカップやビルベリー中のシアニジン配糖体の量を定量し、この量が一定になるように製剤的な調整を行うことにより、常に安定した効果の食品を提供することが出来る。この様な調整方法としては、原料となるハスカップの果実の抽出物の濃縮物のシアニジン配糖体を計測し、予め、シアニジン配糖体の含有量の多い抽出物と、シアニジン配糖体の含有量の少ない抽出物とを用意し、これらを測定結果に照らして、適宜混合して、シアニジン配糖体の含有量を調整することが好ましく例示できる。
【0015】
この様なシアニジン配糖体を含むハスカップの果実抽出物における、前記シアニジン配糖体の含有量の調整は、製剤において、一日あたりの摂取量が1〜1000mgである様に調整することが好ましく、より好ましくは、2〜500mg、さらに好ましくは3〜100mgになるように調整することが例示できる。この様な条件を達成するには、シアニジン−3−O−配糖体の含有量が3〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%である、ハスカップの抽出物の濃縮物を、10〜50質量%製剤に含有させることが例示できる。かかる製剤を適宜1回乃至は数回に分けて接種し、前記の量範囲のシアニジン配糖体を接種することが好ましい。この様な製剤の剤形化に際しては、通常食品で使用される任意成分をともに含有せしめることが出来る。この様な任意成分としては、例えば、乳糖や還元麦芽糖などの糖類、アラビアゴムやキサンタンゴムなどの結合剤、結晶セルロースやデンプンなどの崩壊剤、ゼインやシェラックのような被覆剤、矯味矯臭剤、分散剤、乳化剤、糖衣剤などが好適に例示できる。前記必須成分と前記任意成分とを常法に従って処理することにより、本発明の食品は、食品として知られている剤形であれば特段の限定無く適用することが出来、例えば、錠剤、散剤、粉末ジュースを包含する顆粒剤等に加工することが出来る。
【0016】
以下に実施例を挙げて、更に詳細に本発明について説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【実施例1】
【0017】
<製造例1>
比較試験例で用いた中国黒竜江省産のハスカップの果実100gを擂壊して、これに50%エタノール水溶液200mlを加え、超音波を10分間照射し、遠心分離(1000rpm×10分)を行い、上清を得た。上清を減圧濃縮した後、凍結乾燥に付し、12.5gのアモルファスを得た。このものを前記のHPLC条件で分析し、シアニジン配糖体の含有量を求めたところ、C3Gを3.2質量%、C3Rを0.1質量%含有していた。又、総アントシアニン量は3.4%であった。
【0018】
<製造例2>
製造例1のハスカップの果実をフィンランド産のビルベリーの果実に置き換えて、同様の操作を行い13.3gのアモルファスを得た。シアニジン配糖体の含有量を求めたところ、C3Gを0.3質量%含有していた。C3Rについては存在を認めなかった。又、総アントシアニン量は3.1%であった。
【0019】
<製造例3>
下記処方に従って、本発明の食品1(錠剤)を製造した。即ち、処方成分をニューマルメライザー(不二パウダル株式会社製)に仕込み、50質量部の水を噴霧しながら、40℃の温風を送り、流転動相造粒を行った。造粒後更に2時間40℃の温風を送風し、乾燥させ、出来た顆粒を打錠して、200mgのチューナブルタブレットを得た。
【0020】
【表1】

【0021】
<製造例4>
製造例3の食品1の製造例1のアモルファスを製造例2のアモルファスに置換して、同様に処置し、比較例1のチューナブルタブレットを得た。
【0022】
<飲用試験>
製造例3の食品1と製造例4の比較例1について、1群15名の疲れ目のパネラー30名(2群)での飲用試験を行った。飲用期間は2ヶ月で、連日朝、昼、晩の3回6錠づつ錠剤を摂取してもらった。食品1の群では1日あたり56.7mgのシアニジン配糖体を、比較例1の群では5.4mgのシアニジン配糖体を摂取することになる。試験の前後に、目元のサーモグラフィー、フリッカーテスト、近点位置、暗順応を計測し、飲用による変化を見た。結果を図2(フリッカーテスト)、図3(近点位置)、図4(暗順応)に示す。これより、食品1は有意に比較例1よりも、疲れ目の改善・予防作用に優れることが分かる。即ち、アントシアニン類の内、シアニジン配糖体が疲れ目の改善・予防に大きな寄与をしていることが分かる。シアニジン配糖体の量をコントロールすることにより、疲れ目の改善・予防作用を制御できることが分かる。

具体的な測定手順は以下に示す。
(1)サーモグラフィー
測定機器:日本アビオニクス株式会社 Neo Thermo TVS-700
測定環境:室温25±2℃、湿度50±15%
手順:恒温恒湿の部屋に入室後10分間の馴化を行い、サーモグラフィーの撮影を行った。
(2)フリッカーテスト
測定機器:柴田科学株式会社 学研デジタルフリッカー値測定器 RDF-1
測定環境:特に指定なし(実際はサーモ撮影と同じ部屋で実施)
手順:サーモグラフィーと同様に馴化後、フリッカー値測定 5回/セット×3セットを測定(はじめの1セットは暗順応として実際には2から3セットの値を解析)
(3)近点位置
測定機器:浜松ホトニクス株式会社 近見反応測定装置 TriIRIS C9000
測定環境:特に指定なし(実際はサーモ撮影と同じ部屋で実施)
測定手順:サーモグラフィーと同様に馴化後、5回測定
(4)暗順応
測定機器:とくになし
測定環境:一定光量下の部屋
測定手順:入室後20分間馴化し、消灯後、30cmほど離れたところにある視力検診用の標準指標であるランドル環を認識する時間を測定した。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、健康食品などの食品に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】果実毎のアントシアニンの含有パターンを示す図である。
【図2】実施例1の飲用試験の結果を示す図である。
【図3】実施例1の飲用試験の結果を示す図である。
【図4】実施例1の飲用試験の結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シアニジン−3−O−配糖体を有効成分として含有する疲れ目の改善又は予防用の食品であって、該シアニジン−3−O−配糖体の一日あたりの摂取量が1〜1000mgであることを特徴とする、食品。
【請求項2】
前記シアニジン−3−O−配糖体として、シアニジン−3−O−グルコシドと、シアニジン−3−O−ルチノシドとをともに含有することを特徴とする、請求項1に記載の食品。
【請求項3】
前記シアニジン−3−O−ルチノシドの含有量が、シアニジン−3−O−グルコシドの含有量の1〜10質量%であることを特徴とする、請求項2に記載の食品。
【請求項4】
前記シアニジン−3−O−配糖体の基源が、スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の食品。
【請求項5】
前記スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実が中華人民共和国産のものであることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の食品。
【請求項6】
スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物を含有する、疲れ目の予防又は改善用の食品であって、前記スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物における、シアニジン−3−O−配糖体の含有量が3〜30質量%であることを特徴とする、食品。
【請求項7】
前記シアニジン−3−O−配糖体として、シアニジン−3−O−グルコシドと、シアニジン−3−O−ルチノシドとをともに含有することを特徴とする、請求項6に記載の食品。
【請求項8】
スイカズラ科スイカズラ属に属するハスカップ(Lonicera caerulea L.)の果実の抽出物を濃縮し、該濃縮物中のシアニジン−3−O−グルコシドと、シアニジン−3−O−ルチノシドとを定量し、両者を含み、且つ、濃縮物総量に対するシアニジン−3−O−配糖体の含有量が3〜30質量%であることを確認し、これを配合することを特徴とする、疲れ目の予防又は改善用の食品の製造法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−301752(P2008−301752A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151072(P2007−151072)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【出願人】(000004156)日本新薬株式会社 (46)
【上記1名の代理人】
【識別番号】100104802
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 尚人
【Fターム(参考)】