説明

疼痛、炎症、けいれんおよび再狭窄の抑制のための血管灌注溶液並びにその方法

【課題】疼痛、炎症、けいれんおよび再狭窄の抑制をもたらす血管灌注溶液を提供すること。
【解決手段】疼痛および炎症抑制剤、けいれん抑制剤および再狭窄抑制剤からなる群から選ばれた複数種の薬剤を液体担体中に含有する溶液であって、該溶液が少なくとも一種の再狭窄抑制剤を含み、該溶液中の各薬剤濃度が代謝形質転換の不存在下、手術血管部位に局所的に送達されて手術血管部位で所定レベルの抑制効果を達成するために望ましい薬剤濃度であることを特徴とする血管処置の間に先制的に再狭窄を抑制し、選択的、先制的に疼痛、炎症およびけいれんを抑制するために使用する溶液を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【数1−1】

【背景技術】
【0002】
【数1−2】

【0003】
【数2】

【0004】
【数3】

【0005】
【数4】

【0006】
【数5】

【0007】
ー拮抗薬の局所投与は、現在術中環境において使用されていない。
【非特許文献1】ジェイ・ディー・レビンら、デシプラミンはオピエートの術後鎮痛を増強する、ペイン、27巻、45−49頁(1986年)
【非特許文献2】ジェイ・エム・ケリックら、術後の整形科疼痛用オピオイドの助剤としての低用量アミノトリプチリン:プラセボ対照実験期間、ペイン、52巻、325−30頁(1993年)
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
【0009】
【数84】

【0010】
【数85】

【0011】
【数86】

【0012】
【数87】

【0013】
【数88】

【0014】
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【数90】

【0016】
【数91】

【0017】
【数6】

【0018】
【数7】

【0019】
【数8】

【0020】
【数9】

【0021】
【数10】

【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
【数12】

【0023】
【数13】

【0024】
【数14】

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【数15】

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【数23】

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【数49】

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【数59】

【0070】
【数60−1】

【0071】
【数60−2】

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【数61】

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【0081】
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【数80】

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【数81】

【0093】
【数82】

【0094】
【数83】

【図面の簡単な説明】
【0095】
本発明につき添付した図面を参照しながら実例をもとに、以下により詳細に記載する。
【図1】図1は分子標的類と収縮、分泌および/または増殖をもたらすシグナル伝達情報の流れを示す一般的な血管細胞の概観を図式的に示したものである。外部からのシグナルをレセプター、イオンチャネルおよび他の膜タンパクを介して蓄積するのは血小板、好中球、内皮細胞および平滑筋細胞に共通である。分子標的の代表例は分子の主要群に包含されているもので、本発明の溶液が含有する薬剤の治療上の標的である。
【図2】図2はシグナル伝達経路の詳細な図解を示し、血管平滑筋細胞のG−タンパク結合レセプター(GPCR)経路とレセプターチロシンキナーゼ(RTK)経路との間の「混信」(crosstalk)を説明する。情報の流れを単純化するために各経路の代表的タンパクのみを示してある。GPCRを活性化すると細胞内のカルシウムと増加したプロテインキナーゼC(PKC)活性が増大し、次いで平滑筋の収縮またはけいれんが起こる。更に、RTKシグナル伝達経路との「混信」が、PYK2(新に発見されたプロテインチロシンキナーゼ)とPTK-X(未同定プロテインチロシンキナーゼ)の活性化を介して起こり、増殖の引き金を引く。逆に言うと、RTKの活性化が直接増殖を誘い、GPCR経路との「混信」がPKC活性のレベルとカルシウムレベルで生じる。LGRはリガンド関門レセプターを意味し、MAPKは分裂促進因子活性化プロテインキナーゼを意味する。これらの相互作用はけいれんおよび再狭窄を仲介する分子標的間の相乗相互作用の根拠を規定する。GPCRシグナル伝達経路はまたシグナル変換(図3および図7)を仲介し、他の細胞系での疼痛伝達に導く(例、ニューロン)。
【図3】図3はG−タンパク結合レセプター(GPCR)経路を図解する。本発明の好ましい関節検査鏡用溶液中で、ある種薬剤の特定分子作用点が同定される。
【図4】図4はG−タンパク結合レセプター(GPCR)経路を図解するが、ここでは成長因子レセプターシグナル伝達経路との「混信」に関わるシグナル伝達タンパクが関与している。本発明の好ましい心臓血管系および全身性血管系溶液中のある種薬剤の特定分子作用点が同定される。(図5も参照)。
【図5】図5は成長因子レセプターシグナル伝達経路を図解するが、ここでは、G−タンパク結合レセプターシグナル伝達経路との「混信」に関わるシグナル伝達タンパクが関与している。本発明の好ましい心臓血管系および全身性血管系溶液中のある種薬剤の特定分子作用点が同定される。(図4も参照)。
【図6】図6はG−タンパク結合レセプターシグナル伝達経路を図解するが、ここでは成長因子レセプターシグナル伝達経路との「混信」に関わるシグナル伝達タンパクが関与している。本発明の好ましい泌尿器科用溶液中のある種薬剤の特定分子作用点が同定される。
【図7】図7はG-タンパク結合レセプターシグナル伝達経路を図解するものである。本発明の好ましい一般の外科創傷用溶液中のある種薬剤の特定分子作用点が同定される。
【図8】図8は酸化窒素(NO)供与薬剤と血管平滑筋の弛緩を引起こすNOとの作用メカニズムを図解するものである。生理的には、ある種のホルモンと伝達物質が上昇した細胞内カルシウムを介して内皮細胞中でNO合成酵素の形成を活性化し、NOの合成増大にいたる。NO供与体は細胞外でNOを生成するか、あるいは平滑筋細胞内でNOに代謝される。細胞外NOは内皮細胞を横切って拡散するか、直接平滑筋細胞に侵入する。NOの一次標的は可溶性グアニルシクラーゼ(GC)であり、これがcGMP依存性プロテインキナーゼ(PKG)を活性化し、次いで、膜ポンプを介して平滑筋細胞からカルシウムを押し出す。また、NOはカリウムチャネルを開くことで細胞を過分極させ、次いで電圧感受性カルシウムチャンネルを閉鎖する。かくして、カルシウムチャンネル拮抗薬、カリウムチャンネル解放薬およびNO供与体の相乗的相互作用が上述のシグナル変換経路から明らかである。
【図9】図9は、バルーン血管形成術中にこの発明の溶液中に用いたヒスタミンおよびセロトニン拮抗薬の注入による血管狭窄に対する効果を示す、本明細書実施例VIIに記載した動物実験についてそれぞれ対照動脈、患者動脈の近位切片および患者動脈の遠位切片における時間と血管狭窄のパーセントの関係を示す図である。
【図10A】図10Aは、バルーン血管形成術中にこの発明の溶液中に用いたヒスタミンおよびセロトニン拮抗薬の注入による血管狭窄に対する効果を示す、本明細書実施例VIIに記載した動物実験についてそれぞれ対照動脈、患者動脈の近位切片および患者動脈の遠位切片における時間と血管狭窄のパーセントの関係を示す図である。
【図10B】図10Bは、バルーン血管形成術中にこの発明の溶液中に用いたヒスタミンおよびセロトニン拮抗薬の注入による血管狭窄に対する効果を示す、本明細書実施例VIIに記載した動物実験についてそれぞれ対照動脈、患者動脈の近位切片および患者動脈の遠位切片における時間と血管狭窄のパーセントの関係を示す図である。
【図11】図11は、本明細書実施例VIIIに記載した動物実験において、5−ヒドロキシトリプラミンの導入により溢血を誘導した膝関節にそれぞれ静脈内および関節内送達したこの発明の溶液中のアセトリプチリンの用量と血漿溢血の関係を示す図である。
【図12】図12は、本明細書実施例VIIIに記載した動物実験において、5−ヒドロキシトリプラミンの導入により溢血を誘導した膝関節にそれぞれ静脈内および関節内送達したこの発明の溶液中のアセトリプチリンの用量と血漿溢血の関係を示す図である。
【図13】図13は平均血管収縮値(負値)または拡張値(正値)、±1平均値の標準誤差のチャートであり、本明細書に記載の実施例XIIIの動物実験において、食塩水(N=4)または本発明による処方の溶液(N=7)で処理した動脈の近位切片(図13)、中間切片(図14)および遠位切片(図15)を回転粥腫切除術直後および15分後の時点で測定したものである。
【図14】図14は平均血管収縮値(負値)または拡張値(正値)、±1平均値の標準誤差のチャートであり、本明細書に記載の実施例XIIIの動物実験において、食塩水(N=4)または本発明による処方の溶液(N=7)で処理した動脈の近位切片(図13)、中間切片(図14)および遠位切片(図15)を回転粥腫切除術直後および15分後の時点で測定したものである。
【図15】図15は平均血管収縮値(負値)または拡張値(正値)、±1平均値の標準誤差のチャートであり、本明細書に記載の実施例XIIIの動物実験において、食塩水(N=4)または本発明による処方の溶液(N=7)で処理した動脈の近位切片(図13)、中間切片(図14)および遠位切片(図15)を回転粥腫切除術直後および15分後の時点で測定したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管処置において、先制的に再狭窄を抑制し、選択的、先制的に疼痛/炎症および/またはけいれんを抑制する溶液を製造するための、液体担体中の複数種の薬剤の使用であり、該薬剤は、疼痛/炎症抑制剤、けいれん抑制剤および再狭窄抑制剤からなる群から選択され、該薬剤は、複数種の異なるレセプター、酵素またはイオンチャンネルに作用するように選択され、該薬剤は、少なくとも一種の再狭窄抑制剤を含み、ここで該溶液が、手術血管部位に対して血管処置の間に送達され、そして局所的に手術時に適用されることを特徴とする、使用。
【請求項2】
血管処置において、先制的に再狭窄を抑制する溶液を製造するための液状担体中の複数種の再狭窄抑制剤の使用であり、該薬剤は、複数種の異なるレセプター、酵素またはイオンチャンネルに作用するように選択されたものであり、ここで該溶液が、手術血管部位に対して血管処置の間に送達され、そして局所的に手術時に適用される、使用。
【請求項3】
前記溶液の手術時適用が、該溶液の処置前および/または処置後適用と組み合わせた処置中適用を含むことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項の使用。
【請求項4】
前記溶液が、代謝転換の不存在下、前記手術血管部位への局所適用のために適していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の使用。
【請求項5】
前記溶液が、前記手術血管部位への連続的な適用のために適していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項の使用。
【請求項6】
前記溶液が、前記手術血管部位の灌注のために適していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項の使用。
【請求項7】
前記再狭窄抑制剤を以下からなる群より選択することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項の使用:トロンビン阻害剤およびレセプター拮抗薬、プリノセプター拮抗薬、トロンボキサン阻害剤およびレセプター拮抗薬、ならびに血小板膜グリコプロテインレセプター拮抗薬を包含する抗血小板剤;セレクチン阻害剤およびインテグリン阻害剤を包含する細胞粘着分子阻害剤;抗走化性剤;インターロイキンレセプター拮抗薬;およびプロテインキナーゼC阻害剤およびプロテインチロシンキナーゼ阻害剤、細胞内プロテインチロシンホスファターゼの活性調節因子、srcホモロジー2ドメインの阻害剤、およびカルシウムチャンネル拮抗薬を包含する細胞内シグナル伝達阻害剤。
【請求項8】
前記再狭窄抑制剤を以下からなる群より選択することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項の使用:(a)(i)直接トロンビン阻害剤およびレセプター拮抗薬、(ii)プリノセプターレセプター拮抗薬、(iii)トロンボキサン阻害剤およびレセプター拮抗薬、および(iv)血小板膜グリコプロテインレセプター拮抗薬からなる群より選択される抗血小板剤;(b)(i)セレクチン阻害剤および(ii)インテグリン阻害剤を包含する細胞粘着分子阻害剤;(c)抗走化性剤;(d)インターロイキンレセプター拮抗薬;および(e)(i)プロテインキナーゼC阻害剤およびプロテインチロシンキナーゼ阻害剤、(ii)細胞内プロテインチロシンホスファターゼの活性調節因子、および(iii)srcホモロジー2ドメインの阻害剤からなる群から選択される細胞内シグナル伝達阻害剤。
【請求項9】
適用される前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが、局所的に適用するときには前記手術血管部位で所定レベルの抑制効果を生じるのに充分であり、そして、全身的に適用する場合には該手術血管部位において同じレベルの抑制効果を生じるのに必要な濃度よりも低いものである濃度で含まれることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項の使用。
【請求項10】
血管処置の間に先制的に再狭窄を抑制し、選択的、先制的に疼痛/炎症および/またはけいれんを抑制するために使用される溶液であって、該溶液は、液状担体中に、疼痛および炎症抑制剤、けいれん抑制剤および再狭窄抑制剤からなる群より選択される複数種の薬剤を含有し、該薬剤は、複数種の異なるレセプター、酵素またはイオンチャンネルに作用するように選択されたものであり、該溶液は、以下:(a)(i)直接トロンビン阻害剤およびレセプター拮抗薬、(ii)プリノセプターレセプター拮抗薬、(iii)トロンボキサン阻害剤およびレセプター拮抗薬、および(iv)血小板膜グリコプロテインレセプター拮抗薬からなる群より選択される抗血小板剤;(b)(i)セレクチン阻害剤および(ii)インテグリン阻害剤を包含する細胞粘着分子阻害剤;(c)抗走化性剤;(d)インターロイキンレセプター拮抗薬;および(e)(i)プロテインキナーゼC阻害剤およびプロテインチロシンキナーゼ阻害剤、(ii)細胞内プロテインチロシンホスファターゼの活性調節因子、および(iii)srcホモロジー2ドメインの阻害剤からなる群より選択される細胞内シグナル伝達阻害剤、からなる群より選択される少なくとも1つの再狭窄抑制剤を含有する溶液であり、該溶液中のそれぞれの薬剤の濃度が、手術血管部位において所定レベルの抑制効果を達成するために、該手術血管部位に対して局所的に送達されることを所望され、そして、該溶液を全身的に適用した場合には該手術血管部位において同じレベルの抑制効果を生じるのに必要な濃度よりも低いものである、薬剤の濃度である、溶液。
【請求項11】
血管処置の間に先制的に再狭窄を抑制するために使用する溶液であって、該溶液は、液状担体中に複数種の再狭窄抑制剤を含有し、該薬剤は、複数種の異なるレセプター、酵素またはイオンチャンネルに作用するように選択されたものであり、該溶液中のそれぞれの薬剤の濃度が、手術血管部位において所定レベルの抑制効果を達成するために該手術血管部位に対して局所的に送達されることを所望され、そして、該溶液を全身的に適用した場合には該手術血管部位で同じレベルの抑制効果を生じるのに必要な濃度よりも低いものである、薬剤の濃度である、溶液。
【請求項12】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが、少なくとも0.00003ナノモルの濃度で含有されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項の使用。
【請求項13】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが、少なくとも0.00003ナノモルの濃度で含有されることを特徴とする請求項1〜9または12のいずれか1項の使用。
【請求項14】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが、該薬剤の解離定数の0.1倍から10,000倍までの濃度で含有されていることを特徴とする請求項1〜9、12または13のいずれか1項の使用。
【請求項15】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが、該薬剤の解離定数の1.0倍から1,000倍までの濃度で含有されていることを特徴とする請求項1〜9または12〜14のいずれか1項の使用。
【請求項16】
前記液状担体が、灌注液を含み、該液状担体が、生適合性溶媒、懸濁液、重合性ゲルまたは非重合性ゲル、ペーストまたは軟膏を含むことを特徴とする請求項1〜9または12〜15のいずれか1項の使用。
【請求項17】
前記溶液が少なくとも一種のけいれん抑制剤を含有することを特徴とする請求項1〜9または12〜16のいずれか1項の使用。
【請求項18】
前記少なくとも1つのけいれん抑制剤が、以下からなる群より選択される、請求項17の使用:セロトニン2レセプターサブタイプ拮抗薬;タチキニンレセプター拮抗薬;酸化窒素供与体;ATP−感受性カリウムチャンネル解放薬;カルシウムチャンネル拮抗薬;およびエンドセリンレセプター拮抗薬。
【請求項19】
前記少なくとも1つのけいれん抑制剤が、以下の濃度で含有される、請求項18の使用:0.1ないし10,000ナノモル濃度のセロトニン2レセプター拮抗薬;0.1ないし10,000ナノモル濃度のタチキニンレセプター拮抗薬;1.0ないし10,000ナノモル濃度の酸化窒素供与体;0.1ないし10,000ナノモル濃度のATP−感受性カリウムチャンネル解放薬;l.0ないし10,000ナノモル濃度のカルシウムチャンネル拮抗薬;および0.01ないし100,000ナノモル濃度のエンドセリンレセプター拮抗薬。
【請求項20】
前記溶液が、少なくとも一種の疼痛/炎症抑制剤を含有することを特徴とする請求項1〜9または12〜19のいずれか1項の使用。
【請求項21】
前記少なくとも1種の疼痛/炎症抑制剤が、以下からなる群より選択されることを特徴とする請求項20の使用:セロトニンレセプター拮抗薬;セロトニンレセプター作用薬;ヒスタミンレセプター拮抗薬;ブラジキニンレセプター拮抗薬;カリクレイン阻害剤;ニューロキニン1レセプターサブタイプ拮抗薬およびニューロキニン2レセプターサブタイプ拮抗薬を包含するタチキニンレセプター拮抗薬;カルシトニン遺伝子関連ペプチドレセプター拮抗薬;インターロイキンレセプター拮抗薬;PLA2イソ型阻害剤およびPLCγイソ型阻害剤を包含するホスホリパーゼ阻害剤;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;リポオキシゲナーゼ阻害剤;エイコサノイドEP-1レセプターサブタイプ拮抗薬およびエイコサノイドEP-4レセプターサブタイプ拮抗薬およびトロンボキサンレセプターサブタイプ拮抗薬を包含するプロスタノイドレセプター拮抗薬;ロイコトリエンB4レセプターサブタイプ拮抗薬およびロイコトリエンD4レセプターサブタイプ拮抗薬を包含するロイコトリエンレセプター拮抗薬;μ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬、δ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬およびκ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬を包含するオピオイドレセプター作用薬;P2Yレセプター作用薬およびP2Xレセプター拮抗薬を包含するプリノセプター作用薬および拮抗薬;ならびにATP−感受性カリウムチャンネル解放薬。
【請求項22】
前記少なくとも1種の疼痛/炎症抑制剤が、以下の濃度で含有されることを特徴とする請求項21の使用:0.1ないし10,000ナノモル濃度のセロトニンレセプター拮抗薬;0.1ないし2,000ナノモル濃度のセロトニンレセプター作用薬;0.01ないし1,000ナノモル濃度のヒスタミンレセプター拮抗薬;0.1ないし10,000ナノモル濃度のブラジキニンレセプター拮抗薬;0.1ないし1,000ナノモル濃度のカリクレイン阻害剤;0.1ないし10,000ナノモル濃度のニューロキニン1レセプターサブタイプ拮抗薬;1.0ないし10,000ナノモル濃度のニューロキニン2レセプターサブタイプ拮抗薬;1ないし1,000ナノモル濃度のカルシトニン遺伝子関連ペプチドレセプター拮抗薬;1ないし1,000ナノモル濃度のインターロイキンレセプター拮抗薬;100ないし100,000ナノモル濃度のPLA2イソ型阻害剤;100ないし200,000ナノモル濃度のシクロオキシゲナーゼ阻害剤;100ないし10,000ナノモル濃度のリポオキシゲナーゼ阻害剤;100ないし10,000ナノモル濃度のエイコサノイドEP-1レセプターサブタイプ拮抗薬;100ないし10,000ナノモル濃度のロイコトリエンB4レセプターサブタイプ拮抗薬;0.1ないし500ナノモル濃度のμ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬;0.1ないし500ナノモル濃度のδ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬;0.1ないし500ナノモル濃度のκ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬;100ないし100,000ナノモル濃度のプリノセプター拮抗薬;および0.1ないし10,000ナノモル濃度のATP−感受性カリウムチャンネル解放薬。
【請求項23】
前記溶液が更に少なくとも一種の再狭窄抑制剤を含有することを特徴とする請求項1、3〜9または12〜22のいずれか1項の使用。
【請求項24】
前記再狭窄抑制剤が、以下の濃度で含有される、請求項1〜9または12〜23のいずれか1項の使用:0.00003ないし20,000ナノモル濃度の抗血小板剤;0.1ないし10,000×Kdの細胞粘着分子阻害剤;0.1ないし100,000ナノモル濃度のプロテインキナーゼC阻害剤;および0.1ないし100,000ナノモル濃度のプロテインチロシンキナーゼ阻害剤。
【請求項25】
前記再狭窄抑制剤が、以下の濃度で含有される、請求項1〜9または12〜23のいずれか1項の使用:2.0ないし2,000ナノモル濃度のトロンビン阻害剤またはレセプター拮抗薬;1.0ないし1,000×Kdの血小板膜グリコプロテインレセプター拮抗薬;1ないし1,000ナノモル濃度のプロテインキナーゼC阻害剤;および100ないし20,000ナノモル濃度のプロテインチロシンキナーゼ阻害剤。
【請求項26】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが少なくとも0.00003ナノモルの濃度で含有されることを特徴とする請求項10または11のいずれか1項の溶液。
【請求項27】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが少なくとも0.00003ナノモルの濃度で含有されることを特徴とする請求項10〜11または26のいずれか1項の溶液。
【請求項28】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが、該薬剤の解離定数の0.1倍から10,000倍までの濃度で含有されていることを特徴とする請求項10〜11または26〜27のいずれか1項の溶液。
【請求項29】
前記溶液中の複数種の薬剤のそれぞれが、該薬剤の解離定数の1.0倍から1,000倍までの濃度で含有されていることを特徴とする請求項10〜11または26〜28のいずれか1項の溶液。
【請求項30】
前記液状担体が、灌注液を含み、該液状担体が、生適合性溶媒、懸濁液、重合性ゲルまたは非重合性ゲル、ペーストまたは軟膏を含むことを特徴とする請求項10〜11または26〜29のいずれか1項の溶液。
【請求項31】
前記溶液が少なくとも一種のけいれん抑制剤を含有することを特徴とする請求項10〜11または26〜30のいずれか1項の溶液。
【請求項32】
前記少なくとも1つのけいれん抑制剤が、以下からなる群より選択される、請求項31の溶液:セロトニン2レセプターサブタイプ拮抗薬;タチキニンレセプター拮抗薬;酸化窒素供与体;ATP−感受性カリウムチャンネル解放薬;カルシウムチャンネル拮抗薬;およびエンドセリンレセプター拮抗薬。
【請求項33】
前記少なくとも1つのけいれん抑制剤が、以下の濃度で含有される、請求項32の溶液:0.1ないし10,000ナノモル濃度のセロトニン2レセプター拮抗薬;0.1ないし10,000ナノモル濃度のタチキニンレセプター拮抗薬;1.0ないし10,000ナノモル濃度の酸化窒素供与体;0.1ないし10,000ナノモル濃度のATP−感受性カリウムチャンネル解放薬;l.0ないし10,000ナノモル濃度のカルシウムチャンネル拮抗薬;および0.01ないし100,000ナノモル濃度のエンドセリンレセプター拮抗薬。
【請求項34】
前記溶液が少なくとも一種の疼痛/炎症抑制剤を含有することを特徴とする請求項10〜11または26〜33のいずれか1項の溶液。
【請求項35】
前記少なくとも1種の疼痛/炎症抑制剤が、以下からなる群より選択されることを特徴とする請求項34の溶液:セロトニンレセプター拮抗薬;セロトニンレセプター作用薬;ヒスタミンレセプター拮抗薬;ブラジキニンレセプター拮抗薬;カリクレイン阻害剤;ニューロキニン1レセプターサブタイプ拮抗薬およびニューロキニン2レセプターサブタイプ拮抗薬を包含するタチキニンレセプター拮抗薬;カルシトニン遺伝子関連ペプチドレセプター拮抗薬;インターロイキンレセプター拮抗薬;PLA2イソ型阻害剤およびPLCγイソ型阻害剤を包含するホスホリパーゼ阻害剤;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;リポオキシゲナーゼ阻害剤;エイコサノイドEP-1レセプターサブタイプ拮抗薬およびエイコサノイドEP-4レセプターサブタイプ拮抗薬およびトロンボキサンレセプターサブタイプ拮抗薬を包含するプロスタノイドレセプター拮抗薬;ロイコトリエンB4レセプターサブタイプ拮抗薬およびロイコトリエンD4レセプターサブタイプ拮抗薬を包含するロイコトリエンレセプター拮抗薬;μ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬、δ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬およびκ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬を包含するオピオイドレセプター作用薬;P2Yレセプター作用薬およびP2Xレセプター拮抗薬を包含するプリノセプター作用薬ならびに拮抗薬;およびATP−感受性カリウムチャンネル解放薬。
【請求項36】
前記少なくとも1種の疼痛/炎症抑制剤が、以下の濃度で含有されることを特徴とする請求項35の溶液:0.1ないし10,000ナノモル濃度のセロトニンレセプター拮抗薬;0.1ないし2,000ナノモル濃度のセロトニンレセプター作用薬;0.01ないし1,000ナノモル濃度のヒスタミンレセプター拮抗薬;O.1ないし10,000ナノモル濃度のブラジキニンレセプター拮抗薬;0.1ないし1,000ナノモル濃度のカリクレイン阻害剤;0.1ないし10,000ナノモル濃度のニューロキニン1レセプターサブタイプ拮抗薬;1.0ないし10,000ナノモル濃度のニューロキニン2レセプターサブタイプ拮抗薬;1ないし1,000ナノモル濃度のカルシトニン遺伝子関連ペプチドレセプター拮抗薬;1ないし1,000ナノモル濃度のインターロイキンレセプター拮抗薬;100ないし100,000ナノモル濃度のPLA2イソ型阻害剤;100ないし200,000ナノモル濃度のシクロオキシゲナーゼ阻害剤;100ないし10,000ナノモル濃度のリポオキシゲナーゼ阻害剤;100ないし10,000ナノモル濃度のエイコサノイドEP-1レセプターサブタイプ拮抗薬;100ないし10,000ナノモル濃度のロイコトリエンB4レセプターサブタイプ拮抗薬;0.1ないし500ナノモル濃度のμ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬;0.1ないし500ナノモル濃度のδ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬;0.1ないし500ナノモル濃度のκ−オピオイドレセプターサブタイプ作用薬;100ないし100,000ナノモル濃度のプリノセプター拮抗薬;および0.1ないし10,000ナノモル濃度のATP−感受性カリウムチャンネル解放薬。
【請求項37】
前記溶液が更に少なくとも一種の再狭窄抑制剤を含有することを特徴とする請求項10または26〜36のいずれか1項の溶液。
【請求項38】
前記再狭窄抑制剤が、以下の濃度で含有される、請求項10〜11または26〜37のいずれか1項の溶液:0.00003ないし20,000ナノモル濃度の抗血小板剤;0.1ないし10,000×Kの細胞粘着分子阻害剤;0.1ないし100,000ナノモル濃度のプロテインキナーゼC阻害剤;および0.1ないし100,000ナノモル濃度のプロテインチロシンキナーゼ阻害剤。
【請求項39】
前記再狭窄抑制剤が、以下の濃度で含有される、請求項10〜11または26〜37のいずれか1項の溶液:2.0ないし2,000ナノモル濃度のトロンビン阻害剤またはレセプター拮抗薬;1.0ないし1,000×Kの血小板膜グリコプロテインレセプター拮抗薬;1ないし1,000ナノモル濃度のプロテインキナーゼC阻害剤;および100ないし20,000ナノモル濃度のプロテインチロシンキナーゼ阻害剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−94855(P2008−94855A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−185(P2008−185)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【分割の表示】特願平9−522011の分割
【原出願日】平成8年6月26日(1996.6.26)
【出願人】(501472607)オメロス コーポレーション (9)
【Fターム(参考)】