説明

発光物質及び関連したスペクトルフィルタ

ホスト格子変化されたGOS発光物質、及びホスト格子変化されたGOS発光物質を使用する方法が提供される。ホスト格子変化されたGOS発光物質は、従来のGOS発光物質より短い残光を有する。また、ホスト格子変化されたGOS発光物質を組み入れた放射線検出器及び撮像装置が提供される。GOS発光物質とともにスペクトルフィルタが用いられてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概して撮像技術に関し、より具体的には発光物質及び該発光物質とともに使用されるスペクトルフィルタに関する。本願の要旨は、とりわけx線に基づく撮像システム、特にコンピュータ断層撮影(CT)撮像システムと共に使用され、特にそれを参照して説明される。しかしながら、本願の要旨は、例えば単一光子放出型コンピュータ断層撮影(SPECT)又は陽電子放出型断層撮影(PET)撮像システムなどの、その他の撮像システムとも共に使用され得る。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ断層撮影(CT)撮像システムは、典型的に、検査領域を横断するx線を生成するx線源を用いている。検査領域内に配置された被検体が、横断するx線と相互作用し、その一部を吸収する。放射線検出器が、x線源に対向配置され、透過したx線を検出してその強度を測定する。放射線検出器は典型的に、光検出器に光学的に結合された発光(シンチレーション)物質の1つ以上のブロックを各画素が含むような、複数の画素を含んでいる。発光物質は、x線に応答して、シンチレーションイベントと呼ばれるバースト状の光を生成する。例えばフォトダイオード又は光電子増倍管などの光検出器が、シンチレーションイベントの強度を指し示す電気信号を生成する。
【0003】
発光物質の性能は、例えば阻止能、輝度及び残光を含む物質の数多くの特性に依存する。特に残光に関して、シンチレータの残光は、主発光を過ぎても励起光が持続することである。残光は、シンチレータ材料内の欠陥又は不純物に起因することがあり、あるいはその他の原因を有することもある。一般的に言えば、シンチレータの残光は抑制することが望ましい。すなわち、時間的に短い残光は、時間的に長い残光よりも好ましい。同様に、狭い波長スペクトルを有する残光は、広い波長スペクトルを有する残光よりも好ましい。より小さい残光が有利である。より小さい残光は、所与の時間内で検出可能なシンチレーションイベントの数を増加させるとともに、検出器の時間分解能を増大させるからである。
【0004】
上述のように、不所望なシンチレータ残光は、シンチレータ材料内に存在する不純物に起因し得る。放射線検出器にて商業的に利用するのに適したシンチレータの製造は、複雑且つ高コストのプロセスである。このプロセスは、必要な原材料を収集あるいは合成することから始まる。原材料は典型的に、不純物を除去するように処理される。残念ながら、一部の不純物は、商業的あるいは経済的に実現可能な手法で除去することが困難である。原材料が収集され且つ使用可能な程度まで純化された後、それらはシンチレータを形成するように結合される。しばしば、材料の溶融池(molten pool)内で複数の原材料をともに溶解させ、その後結晶化させることにより、結晶シンチレータが形成される。しばしば、シンチレータ材料を溶解させることなしに加圧技術及び高温熱処理により、セラミックシンチレータが形成される。シンチレータはまた、例えば樹脂などのホスト媒体内に発光粉末が分散された混合物を有する複合材料であってもよい。このとき、発光粉末とホスト媒体は同等の屈折率を有する。
【0005】
従来、CTシステムでx線を検出するための発光物質としては、ガドリニウムオキシ硫化物(GdS)(以下、“GOS”)が使用されてきた。GOSは、数多くのその他の発光物質に対して、x線応答時の高い光出力及び短い残光を有する。しかしながら、更に後述するように、GOSにはしばしば、不所望な残光を生じさせ得るYb3+不純物が存在し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発光物質及び/又は関連したスペクトルフィルタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、ホスト格子変化されたGOS発光物質が提供される。本発明の他の一態様によれば、ホスト格子変化されたGOS発光物質を使用する方法が提供される。本発明の更なる態様によれば、ホスト格子変化されたGOS発光物質を組み入れた放射線検出器及び撮像装置が提供される。ここに記載されるホスト格子変化されたGOS発光物質は、比較的高い光収率を依然として提供しながら、従来のGOS発光物質より短い残光を有する。以下の好適実施形態の詳細な説明を読んだ当業者には、数多くの更なる利点及び利益が明らかになる。
【0008】
本発明の更なる一態様によれば、シンチレータによって発生された光の不所望部分を低減あるいは実質的に排除するスペクトルフィルタが提供される。このフィルタは、例えば従来のGOS発光物質又はホスト格子変化されたGOS発光物質において存在し得るYb3+起因の残光など、シンチレータからの残光の影響を低減するために使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、様々な化学組成、様々な構成要素及びその配置、並びに様々なプロセス処理及びその編成の形態を取り得る。図面は、単に好適実施形態を例示するためのものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図1】典型的なCT撮像システムを示す図であり、回転ガントリー、x線源及び放射線検出器を見せるように静止ガントリーの一部を切断して示している。
【図2】図1のCT撮像システムの1つの光検出器及び発光物質の部分を示す拡大図である。
【図3】一方がYb不純物を含み、他方がYb不純物を含まない、2つのGOSサンプルの発光スペクトルを比較する図である。
【図4】オプションのスペクトルフィルタを備えたCT撮像システムの1つの光検出器及び発光物質の部分を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願における医用撮像システム及び装置は概して、例えばCT、SPECT又はPET撮像システムなど、任意の医用撮像システムである。より具体的には、図1を参照するに、例示的な一実施形態において、医用撮像システム100はCT撮像システムである。CT撮像システム100は、検査且つ/或いは撮像される例えば患者などの被検体を支持し且つ位置付ける例えばテーブル又はカウチなどの被検体支持台110を含んでいる。CT撮像システム100は、内部に回転ガントリー130を搭載した静止ガントリー120を含んでいる。スキャンチューブ140が静止ガントリー120を貫通して延在している。スキャンチューブ140は検査領域を画成する。被検体支持台110は、スキャンチューブ140に対してz軸に沿って直線的に移動可能であり、故に、撮像される被検体が被検体支持台110に配置されると、被検体支持台110及び被検体は、スキャンチューブ140の内部で、そして外へと移動されることが可能である。
【0011】
回転ガントリー130は、撮像される被検体がスキャンチューブ140内に位置するとき、スキャンチューブ140及び被検体の周り(すなわち、z軸の周り)で回転するように適応されている。コリメータ160を備えた1つ以上のx線源150が、回転ガントリー130上に搭載されており、撮像される被検体がスキャンチューブ140内に位置するとき、スキャンチューブ140及び被検体に向けてx線ビームを発生する。
【0012】
1つ以上の放射線検出器ユニット170も回転ガントリー130上に搭載されている。典型的に、x線源150及び放射線検出器ユニット170は互いに回転ガントリー130の反対側に搭載され、回転ガントリー130は、撮像される被検体の或る角度範囲の投影ビューを取得するために回転される。
【0013】
放射線検出器ユニット170は発光物質180を含んでいる。発光物質180は、例えば、セラミック発光物質とし得る。一部の実施形態において、発光物質180は透光性セラミックである。一部の実施形態において、発光物質180は、一緒に組み立てられた個々の結晶のアレイから成り、あるいはフォトエッチング又はその他の技術によって共通のシンチレータプレートから切り出される。
【0014】
CT撮像システム100は、発光物質180の放射線受光面上に配置された例えば散乱防止グリッドなどのグリッド182を含み得る。例えばフォトダイオード又は光電子増倍管などの光検出器192のアレイ190が、発光物質180の、グリッド182とは反対側に設置されている。各光検出器192は独立に、発光物質180の対応する区画184内で生じるシンチレーションイベントに応答する。
【0015】
コンピュータ(図示せず)が、被検体支持台110及び回転ガントリー130の動作を含むCT撮像システム100の動作を制御する。検出器ユニット170によって収集されたデータは、必要に応じてコンピュータ上に表示することができる画像を形成するように、従来からの方法を用いて再構成される。
【0016】
次に、図2を参照するに、発光物質180及び1つの光検出器192の部分の拡大図が示されている。発光物質180は、ホスト格子変化されたGOS材料とし得る。ホスト格子変化は、従来のGOS材料に対して残光の持続時間を短縮する。本発明に係るGOS材料はまた、ドープ剤でドープされている。使用可能なドープ剤の非限定的な具体例は、セリウム(Ce)及びプラセオジム(Pr)である。本発明に係るGOS材料の特定の例示的な実施形態は、セリウム及びプラセオジムの双方でドープされてもよい。例えば、GOS材料は、100モルppmと1000モルppmとの間のPr3+濃度且つ0と50モルppmとの間のCe3+濃度でドープされ得る。しかしながら、別の好適なドープ剤も使用され得る。
【0017】
ホスト格子変化されたGOS材料は、従来のGOS材料と同様にして製造・使用されることができる。従来のGOS製造にて用いられるのと同じ装置を用いて、ウェハ、ブランク及びアレイの製造が実行され得る。
【0018】
本発明に係るGOS材料の様々な実施形態において、GOSのホスト格子は、ガドリニウムの一部に代えて、イットリウム、ランタン及び/又はルテチウム、又はこれらの組み合わせを用いることによって変化される。例えば、ガドリニウムの25%、50%若しくは75%、又はその他の割合が、イットリウム、ランタン及び/又はルテチウム、又はこれらの組み合わせで置換され得る。表1は、このようなプラセオジム及びセリウムでドープされたホスト格子変化(修飾)GOSサンプルについて、残光試験の結果を報告するものである。表1に示される様々な修飾GOSサンプルの各々は、およそ700モルppmのPr3+とおよそ10モルppmのCe3+とでドープされている。比較の目的で、同様にドープされた如何なるホスト格子変化もしていない2つの従来のGOSサンプルにも、同一の試験を適用した。
【0019】
【表1】

表に示すように、サンプルの残光は、フォトダイオードを用いて、また光電子増倍管を用いて、別々に測定した。先ず、試験サンプルを標準的な時間量だけ標準的なx線源に曝し、該サンプルを発光させた。その後、x線源を停止あるいは除去した。そして、x線源の除去後5msec、500msec及び2.1secの時点で、サンプルの輝度又は強度を測定した。表内で報告されている強度値は、x線源が除去された時点でのサンプルの初期強度値を1とし、それに対するppmで示されている。
【0020】
従って、例えば、5msec後、フォトダイオードを用いて測定された(Gd0.750.25S:Pr;Ceの強度は、その元の値の約0.000648まで低下する。対照的に、5msec後、フォトダイオードを用いて測定された2つの従来GOSサンプルの強度は、それぞれ、それらの元の値の約0.001495及び0.001119までしか低下しない。故に、5msec後、この修飾GOSサンプルの残光は、従来GOSの残光より実質的に小さかった。
【0021】
表1は、このように、従来GOS材料と比較したときの、ホスト格子変化された様々な組成のGOS材料の残光強度の低減を例示している。ホスト格子修飾GOSサンプルの各々は、フォトダイオードによって測定されたルテチウムGOSサンプルを除いて、従来GOS材料より短い残光時間を示した。これらのサンプルにおける不一致は、修飾GOSを生成するために使用された原材料におけるLuのYbによる汚染に起因すると考えられる。この汚染は、得られる修飾GOSシンチレータにイットリウム(Yb3+)不純物をもたらし、この不純物は、従来GOSにおいてと同様に、ホスト格子修飾GOSにおいても残光を増大させ得る。
【0022】
例えば、図3は、Yb3+不純物を数ppm程度含有する第1の従来GOSサンプル302の発光スペクトルと、実質的に全てのYb3+不純物が除去された第2の従来GOSサンプル304の発光スペクトルとを比較している。主要な所望のスペクトルは緑赤可視光であり、双方のサンプルに存在している。しかしながら、見て取れるように、Yb3+不純物は、約940nmと1100nmの間の赤外領域において、第1の従来GOSサンプル302のかなり大きい発光をもたらしている。残念ながら、図3に示した第2のサンプル304ほど純粋にGOSを製造することは、特に商業的に有意な量において高コストとなり得る。
【0023】
表1に戻るに、光電子増倍管は、ルテチウム修飾GOSサンプルの長めの残光に対して、フォトダイオードより遙かに低い感度を有していた。光電子増倍管は上限として800nmの遮断(カットオフ)波長を用いたので、赤外光より短い波長のみを測定している。一方、フォトダイオードは赤外光も測定している。故に、光電子増倍管の結果(赤外光を測定していない)とフォトダイオードの結果(赤外光を測定している)との間の不一致は、Yb3+不純物に由来する赤外領域の残光によって説明される。
【0024】
GOS−例えば、フォトダイオードを用いて測定されるルテチウム修飾GOS−の性能を改善するため、スペクトルフィルタが用いられてもよい。図4に示すように、スペクトルフィルタ194は、シンチレータ材料180とフォトダイオード192との間の光路内に配置され得る。スペクトルフィルタ194は、シンチレータ材料発光の所望部分を透過させながら、シンチレータ材料発光の不所望部分を除去するように動作する。例えば、シンチレータ材料がGOSであるとき、スペクトルフィルタ194は、約900nm未満の波長(所望の緑赤光を含む)を透過させながら、より高い波長(不所望の赤外光を含む)を遮断し得る。このような短波長通過フィルタは、低屈折率と高屈折率とを交互にした複数の透明層の堆積によって製造され得る。
【0025】
スペクトルフィルタ194は、シンチレータ材料180とフォトダイオード192との間の光路内に、例えば以下の典型例などの多様な手法で挿入され得る。従来の検出器はしばしば、シンチレータ材料180とフォトダイオード192との間に、これら2つの要素を堅固に結び付け且つシンチレータ180からフォトダイオード192に光を伝達するために、光学接着剤の層を配置してなる。スペクトルフィルタ194は、そのような光学接着剤の層内に配置され得る。スペクトルフィルタ194は、フォトダイオード192上に配置される更なるコーティングから形成されてもよい。
【0026】
複合シンチレータ材料に特に適した更なる他の代替例として、ホスト媒体内に、少量の溶解性光吸収材又は染料が組み込まれてもよい。光吸収材は、不所望のスペクトルを吸収し且つ所望のスペクトルを吸収しないことによってフィルタとして作用する。好ましくは、光吸収材は十分に耐放射性である。
【0027】
スペクトルフィルタ194は数多くの形態を取り得る。例えば、スペクトルフィルタ194は、不所望の残光を吸収する吸収型のフィルタとし得る。他の一例として、スペクトルフィルタ194は、不所望の残光を反射する反射型フィルタとし得る。例えばガラスフィルタ、干渉フィルタ、回折格子フィルタ、プリズム及びこれらに類するものなど、この用途に適するであろう数多くの種類のフィルタが知られている。
【0028】
好適実施形態を参照しながら本発明を説明した。明らかなように、以上の詳細な説明を読んで理解した者は改良及び改変に想到し得る。本発明は、添付の請求項の範囲又はその均等範囲に入る限りにおいて、そのような全ての改良及び改変を含むとして解釈されるものである。本発明は、様々な化学組成、構成要素及びその配置、開示した実施形態の要素群の組み合わせ及び部分組み合わせの形態を取り得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置とともに使用される修飾GOS材料であり、当該GOS材料のガドリニウム(Gd)の一部が、イットリウム(Y)、ランタン(La)及びルテチウム(Lu)の群から選択された少なくとも1つの元素で置換された修飾GOS材料、
を有する発光物質。
【請求項2】
前記修飾GOS材料はセラミックである、請求項1に記載の発光物質。
【請求項3】
前記修飾GOS材料は透光性セラミックである、請求項2に記載の発光物質。
【請求項4】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はイットリウム(Y)で置換されている、請求項1に記載の発光物質。
【請求項5】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約25%がイットリウム(Y)で置換されている、請求項4に記載の発光物質。
【請求項6】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約50%がイットリウム(Y)で置換されている、請求項5に記載の発光物質。
【請求項7】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約75%がイットリウム(Y)で置換されている、請求項6に記載の発光物質。
【請求項8】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はランタン(La)で置換されている、請求項1又は4に記載の発光物質。
【請求項9】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約25%がランタン(La)で置換されている、請求項8に記載の発光物質。
【請求項10】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約50%がランタン(La)で置換されている、請求項9に記載の発光物質。
【請求項11】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約75%がランタン(La)で置換されている、請求項10に記載の発光物質。
【請求項12】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はルテチウム(Lu)で置換されている、請求項1、4又は8に記載の発光物質。
【請求項13】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約25%がルテチウム(Lu)で置換されている、請求項12に記載の発光物質。
【請求項14】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約50%がルテチウム(Lu)で置換されている、請求項13に記載の発光物質。
【請求項15】
前記ガドリニウム(Gd)の少なくとも約75%がルテチウム(Lu)で置換されている、請求項14に記載の発光物質。
【請求項16】
修飾GOS材料であり、当該GOS材料のガドリニウム(Gd)の一部が、イットリウム(Y)、ランタン(La)及びルテチウム(Lu)の群から選択された少なくとも1つの元素で置換された修飾GOS材料;及び
前記修飾GOS材料に光学的に結合された光検出器;
を有する放射線検出器。
【請求項17】
当該放射線検出器はx線を検出する、請求項16に記載の放射線検出器。
【請求項18】
前記修飾GOS材料はセラミックである、請求項16又は17に記載の放射線検出器。
【請求項19】
前記修飾GOS材料は透光性セラミックである、請求項18に記載の放射線検出器。
【請求項20】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はイットリウム(Y)で置換されている、請求項16乃至19の何れか一項に記載の放射線検出器。
【請求項21】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はランタン(La)で置換されている、請求項16乃至20の何れか一項に記載の放射線検出器。
【請求項22】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はルテチウム(Lu)で置換されている、請求項16乃至21の何れか一項に記載の放射線検出器。
【請求項23】
前記光検出器はフォトダイオード又は光電子増倍管である、請求項16乃至22の何れか一項に記載の放射線検出器。
【請求項24】
前記修飾GOS材料と前記光検出器との間の光路内に配置され、且つ前記修飾GOS材料から放射される赤外光を実質的に遮断するように適応されたスペクトルフィルタ、を更に有する請求項20乃至22の何れか一項に記載の放射線検出器。
【請求項25】
修飾GOS材料を用いて放射線を受光するステップであり、該GOS材料のガドリニウム(Gd)の一部が、イットリウム(Y)、ランタン(La)及びルテチウム(Lu)の群から選択された少なくとも1つの元素で置換されており、且つ該修飾GOS材料が前記放射線を受光したことに応答して光を放射する、ステップ;及び
前記修飾GOS材料から放射された光を、光検出器を用いて検出するステップ;
を有する放射線検出方法。
【請求項26】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はイットリウム(Y)で置換されている、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はランタン(La)で置換されている、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はルテチウム(Lu)で置換されている、請求項25乃至27の何れか一項に記載の方法。
【請求項29】
少なくとも1つの放射線源;並びに
少なくとも1つの放射線検出器であり:
修飾GOS材料であり、当該GOS材料のガドリニウム(Gd)の一部が、イットリウム(Y)、ランタン(La)及びルテチウム(Lu)の群から選択された少なくとも1つの元素で置換された修飾GOS材料;及び
前記修飾GOS材料に光学的に結合された光検出器;
を有する放射線検出器;
を有する撮像装置。
【請求項30】
当該撮像装置は、CT、SPECT又はPET撮像装置である、請求項29に記載の撮像装置。
【請求項31】
GOS材料;
前記GOS材料に光学的に結合された光検出器;及び
前記GOS材料と前記光検出器との間の光路内に配置され、且つ前記GOS材料から放射される赤外光を実質的に遮断するように適応されたスペクトルフィルタ;
を有する放射線検出器。
【請求項32】
前記GOS材料は修飾GOS材料を有し、前記修飾GOS材料のガドリニウム(Gd)の一部は、イットリウム(Y)、ランタン(La)及びルテチウム(Lu)の群から選択された少なくとも1つの元素で置換されている、請求項31に記載の放射線検出器。
【請求項33】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はイットリウム(Y)で置換されている、請求項32に記載の放射線検出器。
【請求項34】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はランタン(La)で置換されている、請求項32又は33に記載の放射線検出器。
【請求項35】
前記ガドリニウム(Gd)の一部はルテチウム(Lu)で置換されている、請求項32乃至34の何れか一項に記載の放射線検出器。
【請求項36】
前記GOS材料はセラミックである、請求項31又は32に記載の放射線検出器。
【請求項37】
前記修飾GOS材料は透光性セラミックである、請求項36に記載の放射線検出器。
【請求項38】
前記スペクトルフィルタは、約900nmより長い波長を有する光を遮断する、請求項31乃至37の何れか一項に記載の放射線検出器。
【請求項39】
当該放射線検出器はx線を検出する、請求項31又は32に記載の放射線検出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−530000(P2011−530000A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521660(P2011−521660)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【国際出願番号】PCT/IB2009/053056
【国際公開番号】WO2010/015955
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】