説明

発光管、光源装置、及びプロジェクタ

【課題】耐久性の高い発光管及、光源装置及びプロジェクタを提供すること。
【解決手段】電極86Aは、根元側部分86dにおいて、電気的に接続する導電金属箔部材87Aとともに、その全周を被覆金属箔100aによって覆われている。この結果、電極86Aの根元側部分86dと封止管71の固定部83Aとの間に被覆金属箔100aが介在されていることとなるので、発光管20の点滅による熱膨張による熱歪みが被覆金属箔100aによって吸収されるため、クラックの発生が抑止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光源等として利用される放電型の発光管、並びに、このような発光管を組み込んだ光源装置及びプロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタ用の光源装置として、高圧水銀ランプと、これからの光束を集めて前方に射出させる反射鏡とを備えるものがある(特許文献1等参照)。このような高圧水銀ランプにおいて、これを構成する透明な封止管には、一対の電極が封入されており、各電極の根元側からは、金属箔を介してリード線が外部に延びている(特許文献2等参照)。ここで、電極や金属箔は、一般に封止管端部の熱収縮を利用したシュリンクシールよって気密に固定される。
【特許文献1】特開平8−314010号公報
【特許文献2】特開2000−285858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような高圧水銀ランプでは、電極がタングステンによって作成され、金属箔がモリブデンによって作成され、封止管が石英ガラスで形成されている。一方、高圧水銀ランプは、点灯時に高温になるため、点灯時と消灯時との温度差が大きく、点滅を繰り返すと、熱膨張の差によって、電極が接する封止管内部にクラックが発生する場合がある。
【0004】
そこで、本発明は、クラックが生じない耐久性の高い発光管及び光源装置を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は、上記のような発光管等を照明用に組み込んだ高画質のプロジェクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る発光管は、(a)リード線と、電極と、リード線及び電極の間に介在する導電金属箔部材とを含む導電部材と、(b)導電部材のうち少なくとも導電金属箔部材と電極の根元側部分とを埋め込むように固定する封止部材と、(c)電極のうち少なくとも先端部を内部空間に収納する管球部と、(d)根元側部分のうち導電金属箔部材に接続されている接続部と、接続部を挟んで導電金属箔部材に対向する封止部材との間に配置される被覆金属箔と、を備える。なお、発光管が管球部の両端から延びる2つの封止部材を備える場合、各封止部材において、導電部材のうち少なくとも導電金属箔部材と電極の根元側部分とが埋め込むように固定される。この際、各封止部材において、被覆金属箔が、上記接続部と接続部を挟んで導電金属箔部材に対向する封止部材との間に配置される。
【0007】
上記発光管では、電極のうち接続部とその周囲の封止部材との間に被覆金属箔が介在されているので、発光管の点滅時等を含む使用に際して、被覆金属箔が熱膨張や熱収縮による熱歪みを吸収することになり、封止部材にクラックが発生することを抑止できる。
【0008】
また、本発明の具体的な側面又は態様では、上記発光管において、被覆金属箔が、根元側部分のうち接続部よりも先端側の根元先端側部と、封止部材との間に延在する。この場合、根元側部分のうち接続部よりも先端側の根元先端側部を被覆金属箔によって保護することができ、根元先端側部でのクラックの発生を抑止することができる。
【0009】
本発明の別の態様では、被覆金属箔が、導電金属箔部材との間に根元側部分を挟むように配設された当て金属箔を含む。この場合、導電金属箔部材と簡易な当て金属箔とによって電極を挟んで保護することができ、発光管を簡単で比較的安価なものとできる。
【0010】
本発明のさらに別の態様では、導電金属箔部材が、根元側部分と接触する部分において、根元側部分の周形状に倣って変形している。この場合、導電金属箔部材のうち根元側部分に接している接続部分が根元側部分の周形状に倣った形状を有することになるので、導電金属箔部材の窪みに電極の電極軸部材を安定して支持することができる。特に、導電金属箔部材と根元側部分とをシュリンクシール等を利用して埋め込むように固定して発光管を製造する際に、導電金属箔部材を固定部の軸芯に位置させることができるので、安定した性能を有する発光管が得られる。
【0011】
本発明のさらに別の態様では、被覆金属箔が、根元側部分と接触する部分において、根元側部分の周形状に倣って変形している。この場合、被覆金属箔のうち根元側部分に接している部分が根元側部分の周形状に倣った形状を有することになるので、被覆金属箔の窪みに電極軸部材を安定して支持することができる。
【0012】
本発明のさらに別の態様では、被覆金属箔が、根元側部分の少なくとも一部を内部に収容する筒体である。この場合、電極の根元側部分を被覆金属箔によって周囲からくるむように保護することができ、クラックの発生がより抑止される。
【0013】
本発明のさらに別の態様では、被覆金属箔と導電金属箔部材とが一体の部材である。この場合、被覆金属箔の固定が容易かつ確実になる。
【0014】
本発明のさらに別の態様では、被覆金属箔と導電金属箔部材とが別体の部材である。この場合、被覆金属箔の形状等の設定の自由度を高めることができる。
【0015】
本発明に係る光源装置は、(a)上述の発光管と、(b)発光管の管球部と封止部材とを通る光軸上に設けられ、管球部から射出された光束を反射する反射鏡とを備える。
【0016】
上記光源装置では、発光管の電極のうち接続部とその周囲の封止部材との間に被覆金属箔が介在されているので、光源装置の点滅時等を含む使用に際して、被覆金属箔が熱膨張や熱収縮による電極や封止部材の熱歪みを吸収することになり、封止部材にクラックが発生することを抑止できる。これにより、耐久性の高い発光管ひいては光源装置を得ることができる。
【0017】
本発明の具体的な態様では、管球部から射出された光束を反射鏡側に反射する副鏡をさらに備える。この場合、管球部の前方に射出した光束を回収して反射鏡に導くことができる。
【0018】
本発明に係るプロジェクタは、(a)上述の光源装置と、(b)光源装置からの照明光によって照明される光変調部と、(c)光変調部を経た像光を投射する投射光学系とを備える。この場合、クラックによる劣化が発生しにくい発光管を含む光源装置からの照明光によって光変調部を照明し、このような照明下で光変調部によって形成された画像を安定して投射することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る光源装置である光源ランプユニットを図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、光源ランプユニット20の側方断面図であり、図2は、光源ランプユニット20の斜視図である。光源ランプユニット20は、発光管であるランプ本体21と、楕円リフレクタである反射鏡22と、球面状リフレクタである副鏡89と、凹レンズ23とを備える光源装置である。光源ランプユニット20において、ランプ本体21は、光源光を放射する放電発光管であり、反射鏡である反射鏡22に一端で支持されており、反射鏡22とともに一体化されてランプ組立体を構成している。なお、反射鏡22と凹レンズ23とは、図2に示されるホルダにアライメントされた状態で固定されている。
【0021】
ランプ本体21は、封止管71と、第1導電部材73Aと、第2導電部材73Bとを備える。ここで、封止管71は、中央部が球状に膨出した光透過性の石英ガラス管で構成されており、その中央部分が本体の管球部81となっており、この管球部81を挟んで設けられた両端部分が一対の封止部材に相当する第1及び第2固定部83A,83Bとなっている。第1固定部83A側の第1導電部材73Aは、タングステン製の電極86Aと、モリブデン製の第1導電金属箔部材87Aと、モリブデン製のリード線88Aとを備える。第2導電部材73Bも、第1導電部材73Aと同様の構造を有しており、電極86Bと、第2導電金属箔部材87Bと、リード線88Bとを備える。
【0022】
封止管71において、管球部81内の球形の内部空間には、ランプ本体21の発光タイプに対応させて所望の発光特性を実現するため、水銀、希ガス、ハロゲン等を含むガスが封入されている。管球部81の両端すなわち第1及び第2固定部83A,83B側からは、一対の電極86A,86Bの先端部が内部空間に延びている。第1及び第2導電部材73A,73Bに電源を接続すると、両電極86A,86Bの間にアーク放電が生じさせることができ、管球部81内が高輝度で発光し光源光束が周囲に射出される。
【0023】
ランプ本体21を構成する第1の封止部材である第1固定部83Aにおいては、電極86Aの根元側部分86dと、第1導電金属箔部材87Aと、リード線88Aの端部88tとが、石英ガラス管の熱収縮を利用したシュリンクシールによって気密に固定されている。また、第2の封止部材である第2固定部83Bにおいては、電極86Bの根元側部分86dと、第2導電金属箔部材87Bと、リード線88Bの端部88tとが、石英ガラス管の熱収縮を利用したシュリンクシールによって気密に固定されている。
【0024】
図3(a)及び図3(b)は、第1導電部材73Aの構造を説明する平面図及び側面図であり、図4(a),(b)は、電極86Aの根元側部分86dと第1導電金属箔部材87Aとの接続部分近辺の構造を説明する部分斜視図及び断面図である。第1導電部材73Aにおいて、第1導電金属箔部材87Aは、帯状の1枚の箔板で構成され、この箔板は、電極軸AXに沿って配置されている。なお、第1導電金属箔部材87Aの先端(図3紙面上で下端)に固定される電極86Aは、電極軸部材APと先端部TPとを備え、先端部TPには、半球状又は擬宝珠状の外形を有する電極先端部86fが形成されており、その根元部分には、例えばコイル86gが巻かれている。
【0025】
第1導電金属箔部材87Aは、電極86Aを取り付ける電極取付部84aと、リード線88Aを取り付けるリード線取付部84bと、両取付部84a,84b間に設けられた本体部84cとを有する。電極取付部84aにおいて、電極86Aを構成する断面円形で棒状の根元側部分86dは、全体が接続部として、第1導電金属箔部材87Aの一端部すなわち電極取付部84aの幅方向中央にスポット溶接SW等によって固定される。さらに、根元側部分86dには、モリブデン、タンタル等によって作成された当て金属箔100aが覆うようにして被せられている。そして、当て金属箔100aも、スポット溶接SW等によって例えば第1導電金属箔部材87Aに適所で固定されている。
【0026】
また、リード線取付部84bにおいては、リード線88Aを構成する断面円形で棒状の端部88tが、第1導電金属箔部材87Aの他端部、すなわちリード線取付部84bに、例えば2カ所でスポット溶接SW等によって固定部されている。
【0027】
図5は、第1導電部材73Aを封止管71内に固定するためのシュリンクシール工程を説明する図である。第1導電部材73Aは、封止管71のプリフォーム71Pの管内空間SPに保持される。この際、リード線88Aの上端部には、固定具73Fが一時的に接続されており、電極軸AXを管内空間SPの軸心に一致させた状態に吊るすことができる。この状態で、プリフォーム71Pの下部の適所にバーナからの火炎FLを供給することにより、プリフォーム71Pにネック部NKが形成され、このネック部NKに電極86Aの電極軸部材APが固定される。これにより、電極86Aの電極軸部材APが管内空間SPの軸心に固定され、電極86Aの根元側部分86dとネック部NKとの密着(封止管71の封止)が達成される。その後、火炎FLを当てる箇所を徐々に上昇させることによって、プリフォーム71Pの上部が全体的に細径化して電極86Aの電極軸部材APと、第1導電金属箔部材87Aと、リード線88Aの端部88tとが管内空間SPの軸心に沿って固定され、第1固定部83A(図1参照)が形成される。この際、上述したように、電極86Aやリード線88Aが第1導電金属箔部材87Aに安定して固定されており、電極86Aをプリフォーム71Pすなわち管球部81の軸心に精密に位置決めして固定することができる。
【0028】
このようにして封止管71内に固定された第1導電部材73Aの接続部分においては、図6に示すように、電極86Aの根元側部分86dと封止管71の第1固定部83Aとの間に、一方側で電極取付部84aが介在され他方側で当て金属箔100aが介在される。この際、被覆金属箔である当て金属箔100aのうち根元側部分86dに接している部分が根元側部分86dの周形状に倣った形状を有しているので、当て金属箔100aの窪みに根元側部分86dすなわち電極軸部材APを安定して支持することができる。ここで、電極86Aの根元側部分86dは、電極取付部84aと当て金属箔100aとからなる金属箔材に覆われて、封止管71の第1固定部83Aと直接接触しない。したがって、発光管の点滅等に際しての封止管71と電極86との熱膨張差による熱歪みは、当て金属箔100aの変形によって吸収され、封止管71の根元側部分86d近傍におけるクラックの発生が防止される。
【0029】
なお、以上で説明した第1導電部材73Aの構造、製造、組み付け等は、第2導電部材73Bと同様であるので、第2導電部材73Bについての説明は、省略する。
【0030】
図1に戻って、ランプ本体21の管球部81のうち光束射出前方側の略半分は、副鏡89によって覆われている。この副鏡89は、ランプ本体21の管球部81から前方に放射された光束を管球部81に戻す副反射部89aと、この副反射部89aの根元部を支持した状態で第2固定部83Bの周囲に固定される支持部89bとを備える。ここで、副反射部89aの内側ガラス面は、管球部81の表面に倣う略球面の凹曲面状に加工され、その表面上に凹の反射面89rが形成されている。また、支持部89bは、中心に第2固定部83Bを挿通させるとともに、第2固定部83Bとの隙間に無機系接着剤MBを充填することによって副反射部89aを管球部81に対してアライメントした状態で固定可能にしている。
【0031】
反射鏡22は、ランプ本体21の第1固定部83Aが挿通される首状部22aと、この首状部22aから拡がる楕円曲面状の主反射部22bとを備えた石英ガラス製又は結晶化ガラス製の一体成形品である。首状部22aは、第1固定部83Aを挿通させるとともに、第1固定部83Aとの隙間に無機系接着剤MBを充填することによって主反射部22bを管球部81に対してアライメントした状態で固定可能にしている。また、主反射部22bの内側ガラス面は、楕円曲面状に加工され、その表面上に凹の反射面22rが形成されている。
【0032】
ランプ本体21は、主反射部22bの光軸に対応するシステム光軸OAに沿って配置されるとともに、管球部81内の電極86A,86B間の発光中心Oが主反射部22bの楕円曲面の第1焦点F1位置となるように配置される。ランプ本体21を点灯した場合、管球部81から放射された光束は主反射部22bで反射され、或いは副鏡89を経て主反射部22bで反射され、楕円曲面の第2焦点F2位置に収束する光束となる。
【0033】
図2を参照して、光源ランプユニット20は、前述したランプ本体21、反射鏡22、副鏡89、及び凹レンズ23のほかに、凹レンズ23を保持する保持部材16と、反射鏡22を保持するインナーホルダ90とを備えて構成されている。
【0034】
インナーホルダ90は、断面L字状の合成樹脂製の一体成形品であり、水平部151及び枠部91を備えている。水平部151は、光源ランプユニット20を組み込むためのケース11(不図示)の壁部と係合する。また、この水平部151には、ランプ本体21を外部電源と電気的に接続するためのコネクタ88dが固定され、コネクタ88dには、ランプ本体21のリード線88A,88Bからそれぞれ延びる2つの配線ケーブル88a,88bが接続されている。
【0035】
枠部91は、矩形で筒状の形状を有し、システム光軸(照明光軸)OA方向の位置決めを行うように反射鏡22の光束射出開口端縁が当接するストッパ92を備える。この枠部91に対して反射鏡22の光束射出開口端縁である外周縁部22dが押さえバネ(不図示)によって押圧され固定される。また、このような水平部151及び枠部91の適所には、突起及び凹部が形成されており、これらの突起・凹部が光源ランプユニット20を組み込んだ光学装置内に形成された突起・凹部とそれぞれ係合することにより、反射鏡22の光軸すなわち照明光軸或いは電極86Aの電極軸AXと、光学装置のシステム光軸OAとがアライメントされ、ランプ本体21の発光中心Oがシステム光軸OA上に配置される。
【0036】
保持部材16は、反射鏡22の光束射出開口に応じた円筒形状であって、反射鏡22とは反対側から枠部91に接着固定され、凹レンズ23の外周端部を保持するものである。この保持部材16は、一体成形された筒部161及び保持部162で構成されている。筒部161は、内部にランプ本体21を覆っている。保持部162は、この筒部161の光束射出側端面を塞ぐように設けられ、凹レンズ23が嵌め込まれる開口169を有している。保持部材16には、保持部材16の筒部161の一方の側面に吸気口191を、他方の側面に排気口192を、それぞれ矩形状に切り欠いて形成してある。これにより、保持部材16及び反射鏡22内の空間を通過する冷却流路を確保することができる。これら吸気口191及び排気口192には、ランプ本体21の破裂時にランプの破片が飛散しないようにメッシュ(図示しない)が備えられている。
【0037】
〔第2実施形態〕
本実施形態の光源ランプユニットは、図1に示す第1実施形態の光源ランプユニット20を変形したものであり、特に説明しない部分については第1実施形態の光源ランプユニット20と同一の構造を有し、また、共通する部分については同一の符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0038】
図7は、第2実施形態に係る光源ランプユニットの要部を説明するための図であり、図7(a)、図7(b)及び図7(c)は、当該光源ランプユニットに組み込まれる第1導電部材273Aの構造を説明する部分斜視図、横断面図及び縦側面図である。
【0039】
第1導電部材273Aにおいて、第1導電金属箔部材287Aは、帯状に形成された1枚の箔板によって構成されている。この第1導電金属箔部材287Aの電極取付部84aには、その幅方向中央に形成され、第1導電金属箔部材287Aの長手方向に延びる、幅方向断面が半円弧状で溝状の凹部101aが形成されている。ここで、電極取付部84aすなわち凹部101aは、第1導電金属箔部材287Aと一体化された部品である。そして、電極86Aを構成する断面円形で棒状の根元側部分86dは、第1導電金属箔部材287Aの凹部101aに収容され、スポット溶接等によって固定されている。さらに、電極86Aの根元側部分86dには、当て金属箔100aが覆うようにして被せられ、当て金属箔100aの適所は、スポット溶接等によって例えば第1導電金属箔部材287A等に固定されている。
【0040】
この実施形態における第1導電部材273Aの接続部分も、図7(c)に示すように、電極86Aに設けた電極軸部材APの根元側部分86dが、接続部として、第1導電金属箔部材287Aの凹部101aと当て金属箔100aとによって構成される金属箔材で覆われる。したがって、第1導電部材273Aが封止管71内に封止された状態で、電極軸部材APの根元側部分86dと封止管71の第1固定部83Aとの間に第1導電金属箔部材287Aと当て金属箔100aとが介在され、すなわち根元側部分86dの周囲が電極取付部84aと当て金属箔100aとからなる金属箔材に覆われるので、発光管の点滅による封止管71と電極86Aとの熱膨張差による熱歪みは、第1導電金属箔部材287A及び当て金属箔100bの変形によって吸収され、封止管71のクラックの発生が防止される。
【0041】
なお、以上で説明した第1導電部材273Aの構造等は、図1の第2導電部材73Bにも同様に適用される。
【0042】
〔第3実施形態〕
本実施形態の光源ランプユニットは、図1に示す第1実施形態の光源ランプユニット20を変形したものであり、特に説明しない部分については第1実施形態の光源ランプユニット20と同一の構造を有する。
【0043】
図8は、第3実施形態に係る光源ランプユニットの要部を説明するための図であり、図8(a)は、第1導電部材373Aの端部を説明する斜視図、図8(b)は、第1導電金属箔部材387Aの端部形状を説明する部分斜視図、図8(c)は、及び図8(d)は、第1導電部材373Aの端部構造を説明する横断面図及び縦断面である。
【0044】
第1導電部材373Aにおいて、第1導電金属箔部材387Aは、帯状に形成された1枚の箔板によって構成されている。この第1導電金属箔部材387Aの電極取付部84aには、その幅方向中央に形成され、第1導電金属箔部材387Aの長手方向に延びる、幅方向断面が半円弧状で溝状の凹部101bが形成されている。そして、電極86Aを構成する電極軸部材APの断面円形で棒状の根元側部分86dは、第1導電金属箔部材387Aの凹部101bに収容され、スポット溶接等によって固定されている。また、この第1導電金属箔部材387Aの凹部101bの基部に対応する両側部には、その幅方向に、切れ目CLが設けられている。そして、電極軸部材APの根元側部分86dを巻き込むように、第1導電金属箔部分387Aの凹部101bの両側部を変形させ、その第1導電金属箔部材387Aに筒体の被覆金属箔である筒状金属箔102が嵌合される。そして、必要に応じて、筒状金属箔102は、スポット溶接等によって例えば第1導電金属箔部材387Aに固定される。
【0045】
この実施形態における第1導電部材373Aの接続部分も、図8(c)に示すように、電極86Aに設けた電極軸部材APの根元側部分86dが、接続部として、第1導電金属箔部材387Aの凹部101b或いは電極取付部84aと筒状金属箔102とによって構成される金属箔材によって覆われる。したがって、第1導電部材373Aが封止管71内に封止された状態で、電極軸部材APの根元側部分86dと封止管71の第1固定部83Aとの間に第1導電金属箔部材387Aと筒状金属箔102が介在され、すなわち根元側部分86dの周囲が電極取付部84aと筒状金属箔102とからなる金属箔材に覆われるので、発光管の点滅による封止管71と電極86Aとの熱膨張差による熱歪みは、第1導電金属箔部材387A及び筒状金属箔102の変形によって吸収され、封止管71のクラックの発生が防止される。
【0046】
なお、以上で説明した第1導電部材373Aの構造等は、図1の第2導電部材73Bにも同様に適用される。
【0047】
〔第4実施形態〕
図9は、第4実施形態に係る光源ランプユニットの要部を説明するための図であり、図9(a)は、第1導電部材473Aの端部を説明する斜視図、図9(b)は、第1導電金属箔部材487Aの端部形状を説明する部分斜視図、図9(c)は、及び図9(d)は、第1導電部材473Aの端部構造を説明する横断面図及び縦断面である。
【0048】
この第1導電部材473Aにおける第1導電金属箔部材487Aは、図8に示す第3実施形態における第1導電金属箔部材387Aに変更を加えたものである。
【0049】
図9(a)に示すように、第1導電部材473Aを構成する第1導電金属箔部材487Aは、帯状に形成された1枚の箔板によって構成されている。この第1導電金属箔部材487Aの電極取付部84aには、その幅方向中央に形成され、第1導電金属箔部材487Aの長手方向に延びる、幅方向断面が半円弧状で溝状の凹部101cが形成されている。そして、この実施形態では、第1導電金属箔部材487Aの幅方向に張出す張出し部103が設けられ、張出し部103に沿って第1導電金属箔部材487Aの幅方向に、切れ目CLが設けられている。電極86Aを構成する電極軸部材APの断面円形で棒状の根元側部分86dは、第1導電金属箔部材487Aの凹部101cに収容され、さらに、電極取付部84aと一体化された張出し部103によって電極軸部材APの根元側部分86dを巻き込み、スポット溶接等によって固定されている。ここで、第1導電金属箔部材487Aの幅方向両端に形成される張出し部103は、被覆金属箔であり、根元側部分86dの図面上側を覆う。
【0050】
この実施形態における第1導電部材473Aの接続部分も、図9(c)に示すように、電極86Aに設けた電極軸部材APの根元側部分86dが、接続部として、第1導電金属箔部材487Aの凹部101cと筒状金属箔102とによって構成される金属箔材によって覆われる。したがって、第1導電部材473Aが封止管71内に封止された状態で、電極軸部材APの根元側部分86dと封止管71の第1固定部83Aとの間に第1導電金属箔部材487Aと張出し部103が介在され、すなわち根元側部分86dの周囲が電極取付部84aと張出し部103とからなる金属箔材に覆われるので、発光管の点滅による封止管71と電極86Aとの熱膨張差による熱歪みは、第1導電金属箔部材487A及び張出し部103の変形によって吸収され、封止管71のクラックの発生が防止される。
【0051】
なお、以上で説明した第1導電部材473Aの構造等は、図1の第2導電部材73Bにも同様に適用される。
【0052】
図10(a)、(b)、(c)及び(d)は、本実施形態の変形例における第1導電部材573Aの構造を説明する図であり、図10(a)は、第1導電部材573Aの端部を説明する斜視図、図10(b)、図10(c)、図10(d)は、第1導電部材573Aの端部構造を説明する横断面図及び縦断面図である。この第1導電部材573Aは、図7に示す第2実施形態に変更を加えたものである。
【0053】
この変形例では、第2実施形態と同様に、電極取付部84aにおいて、電極86Aに設けた電極軸部材APの根元側部分86dのうち末端側の接続部86daの下半部が、第1導電金属箔部材587Aの電極取付部84aに形成された半円弧状の凹部101aに収容され、根元部分86dの接続部86daの上半部が当て金属箔100aによって覆われ、それらがスポット溶接等によって適所で固定されている。
【0054】
この変形例では、上記第2実施形態の構造に加え、電極軸部材APの根元側部分86dにおける接続部86daよりも電極先端部86f側であって、封止管71の第1固定部83A内に位置する部位すなわち根元先端側部86dbにモリブデン,タンタル等の筒状金属箔104が嵌合されている。ここで、筒状金属箔104は、筒体の被覆金属箔である。
【0055】
この変形例では、上記第2実施形態と同様に、図10(b)に示すように、電極軸部材APの根元側部分86dが第1導電金属箔部材587Aの凹部101aと当て金属箔100aとによって覆われるとともに、筒状金属箔104によっても覆われる。したがって、第1導電部材573Aが封止管71内に封止された状態で、電極軸部材APの根元側部分86dと封止管71の第1固定部83Aとの間に第1導電金属箔部材587A、当て金属箔100a及び筒状金属箔104が介在され、すなわち根元側部分86dの周囲が電極取付部84aと当て金属箔100aと筒状金属箔104とからなる金属箔材に覆われるので、発光管の点滅による封止管71と電極86Aとの熱膨張差による熱歪みは、第1導電金属箔部材587A、当て金属箔100a及び筒状金属箔104の変形によって吸収され、封止管71のクラックの発生が防止される。さらに、筒状金属箔104が、シュリンクシール作業の際の第1導電部材573Aの位置決めとしての役割を担う。
【0056】
なお、以上で説明した第1導電部材573Aの構造は、図1の第2導電部材73Bにも同様に適用される。
【0057】
なお、上記変形例では、第2実施形態の構造に、筒状金属箔104を付加させたものであるが、変形例として、第3実施形態、第4実施形態の構造に筒状金属箔104を付加させたものであってもよい。
【0058】
上記実施形態及び変形例において、金属箔材を構成する当て金属箔100a、筒状金属箔102,104等に、エンボス加工等によって、多数の凹凸を形成してもよい。この場合、金属箔材と電極との間隙がより大きくなるため、発光管の点滅による封止管71と電極86Aとの熱膨張差による熱歪みをより吸収することができる。
【0059】
〔第6実施形態〕
図11は、本発明の第6実施形態に係るプロジェクタ10の光学系を示す模式図である。このプロジェクタ10は、上記第1〜第5実施形態で説明した導電部材を備える光源ランプユニット20を組み込んだものである。このプロジェクタ10は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、この光学像をスクリーン上に拡大投射する光学機器であり、光源ランプユニット20、照明光学系30、色分離装置40、光変調部50、クロスダイクロイックプリズム60、及び投射光学系65を備えて構成される。なお、これらの光学部品20,30,40,50,60,65は、遮光性のケース11内部の適所に固定され、或いはケース11の一部に外側から取り付けられている。
【0060】
光源ランプユニット20は、ランプ本体21から周囲に放射された光束を集めて射出し、照明光学系30及び色分離装置40を介して光変調部50を照明するための光源装置である。光源ランプユニット20は、第1〜第6実施形態で説明した光源ランプユニット20をそのまま用いることができ、ランプ本体21と、反射鏡22と、凹レンズ23とを備える。この光源ランプユニット20において、ランプ本体21から射出された光源光は、反射鏡22及び凹レンズ23を経て平行化され、前方側すなわち照明光学系30側に射出される。
【0061】
照明光学系30は、光源ランプユニット20から射出された光束を複数の部分光束に分割し、これら複数の光束を対象とする照明領域に重畳して入射させ、この照明領域の面内照度を均一化するための光学系であり、第1レンズアレイ31、第2レンズアレイ32、偏光変換部材34、及びコンデンサレンズ35を備えている。
【0062】
第1レンズアレイ31は、ランプ本体21から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、システム光軸OAと直交する面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズ31aを備えて構成される。各小レンズ31aの輪郭形状は、後述する光変調部50を構成する液晶パネル51b,51g,51rの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。第2レンズアレイ32は、前述した第1レンズアレイ31により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ31と同様にシステム光軸OAに直交する面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズ32aを備えているが、集光を目的としているため、各小レンズ32aの輪郭形状が液晶パネル51b,51g,51rの画像形成領域の形状と対応している必要はない。
【0063】
偏光変換部材34は、PBSアレイと位相差板とで形成されており、第1レンズアレイ31により分割された各部分光束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃える役割を有する。この偏光変換部材34のPBSアレイは、詳細な図示を省略しているが、システム光軸OAに対して傾斜配置される偏光分離膜及び反射ミラーを交互に配列した構成を具備する。前者の偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、後者の反射ミラーによって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわちシステム光軸OAに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換部材34の光束射出面にストライプ状に設けられる位相差板によって偏光変換され、すべての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換部材34を用いることにより、ランプ本体21から射出される光束を、一方向の偏光光束に揃えることができるため、光変調部50で利用する光源光の利用率を向上させることができる。
【0064】
コンデンサレンズ35は、第1レンズアレイ31、第2レンズアレイ32、及び偏光変換部材34を経た複数の部分光束を集光して液晶パネル51b,51g,51rの画像形成領域上に重畳させて入射させる重畳光学素子である。このコンデンサレンズ35から射出された光束は、均一化されつつ次段の色分離装置40に射出される。つまり、両レンズアレイ31,32とコンデンサレンズ35とを経た照明光は、以下に詳述する色分離装置40を経て、光変調部50すなわち各色の液晶パネル51b,51g,51rの画像形成領域を均一に重畳照明する。
【0065】
色分離装置40は、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41b、反射ミラー42a,42b,42c、フィールドレンズ43r,43b,43g、及びリレー光学系46,47を備える。これらのうち、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bを含んで構成される色分離光学系は、照明光を青(B)色光、緑(G)色光、及び赤(R)色光の3つの光束に分離する。各ダイクロイックミラー41a,41bは、透明基板上に、所定の波長領域の光束を反射し他の波長領域の光束を透過する波長選択作用を有する誘電体多層膜を形成することによって得た光学素子であり、システム光軸OAに対してともに傾斜した状態で配置される。第1ダイクロイックミラー41aは、赤・青・緑(R・G・B)の3色のうち青色光LBを反射し、緑色光LGと赤色光LRとを透過させる。また、第2ダイクロイックミラー41bは、入射した緑色光LG及び赤色光LRのうち緑色光LGを反射し赤色光LRを透過させる。
【0066】
この色分離装置40において、光源ランプユニット20から照明光学系30を経て入射した照明光は、まず第1ダイクロイックミラー41aに入射する。第1ダイクロイックミラー41aで反射された青色光LBは、第1光路OP1に導かれ、反射ミラー42aを経て最終段のフィールドレンズ43bに入射する。また、第1ダイクロイックミラー41aを透過して第2ダイクロイックミラー41bで反射された緑色光LGは、第2光路OP2に導かれ最終段のフィールドレンズ43gに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー41bを通過した赤色光LRは、第3光路OP3に導かれ、反射ミラー42b,42cやリレー光学系46,47を経て最終段のフィールドレンズ43rに入射する。なお、リレー光学系46,47は、入射側の第1のレンズ46の直前に形成された像を、次段の第2のレンズ47を介して、ほぼそのまま射出側のフィールドレンズ43rに伝達することにより、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止している。
【0067】
光変調部50は、3色の照明光LB,LG,LRがそれぞれ入射する3つの液晶パネル(液晶表示パネル)51b,51g,51rと、各液晶パネル51b,51g,51rを挟むように配置される3組の偏光フィルタ52b,52g,52rとを備える。ここで、例えば青色光LB用の液晶パネル51bと、これを挟む一対の偏光フィルタ52b,52bとは、照明光を2次元的に輝度変調するための液晶ライトバルブを構成する。同様に、緑色光LG用の液晶パネル51gと、対応する偏光フィルタ52g,52gも、液晶ライトバルブを構成し、赤色光LR用の液晶パネル51rと、偏光フィルタ52r,52rも、液晶ライトバルブを構成する。各液晶パネル51b,51g,51rは、一対の透明なガラス基板間に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、それぞれに入射した偏光光束の偏光方向を変調する。
【0068】
この光変調部50において、第1光路OP1に導かれた青色光LBは、フィールドレンズ43bを介して液晶パネル51bの画像形成領域に入射する。第2光路OP2に導かれた緑色光LGは、フィールドレンズ43gを介して液晶パネル51gの画像形成領域に入射する。第3光路OP3に導かれた赤色光LRは、リレー光学系46,47及びフィールドレンズ43rを介して液晶パネル51rの画像形成領域に入射する。各液晶パネル51b,51g,51rは、入射した照明光の偏光方向の空間的分布を変化させるための非発光で透過型の光変調装置である。各液晶パネル51b,51g,51rにそれぞれ入射した各色光LB,LG,LRは、各液晶パネル51b,51g,51rに画像情報に応じて電気的信号として入力された駆動信号或いは制御信号に応じて、画素単位で偏光状態が調整される。その際、偏光フィルタ52b,52g,52rによって、各液晶パネル51b,51g,51rに入射する照明光の偏光方向が調整されるとともに、各液晶パネル51b,51g,51rから射出される光から所定の偏光方向の変調光が取り出される。
【0069】
クロスダイクロイックプリズム60は、射出側偏光板から射出された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光合成光学系である。このクロスダイクロイックプリズム60は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の誘電体多層膜61,62が形成されている。一方の第1誘電体多層膜61は青色光を反射し、他方の第2誘電体多層膜62は赤色光を反射する。このクロスダイクロイックプリズム60は、液晶パネル51bからの青色光LBを第1誘電体多層膜61で反射して進行方向右側に射出させ、液晶パネル51rからの赤色光LRを第2誘電体多層膜62で反射して進行方向左側に射出させ、液晶パネル51gからの緑色光LGを両誘電体多層膜61,62を介して直進・射出させる。
【0070】
このようにクロスダイクロイックプリズム60で合成された像光は、拡大投影レンズとしての投射光学系65を経て、適当な拡大率でスクリーン(不図示)にカラー画像として投射される。
【0071】
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、導電金属箔部材87A,87B等の輪郭形状は、長方形に限らず多様な形状とすることができる。また、電極86A,86Bの形状も単なる例示であり、用途等に応じて適宜変更することができる。
【0072】
上記実施形態の光源ランプユニット20において、第1及び第2導電部材73A,73Bの双方を同一の構造としているが、例えば第1導電部材73Aについては、第1実施形態と同様の構造とし、第2導電部材73Bについては、第2実施形態以降の構造と同様とすることができる。
【0073】
上記実施形態の光源ランプユニット20において、反射鏡22や副鏡89の反射面22r,89rは、それぞれ楕円曲面や球面に限らず、光源ランプユニット20に要求される精度その他の仕様に応じて多様な曲面とすることができる。
【0074】
また、上記実施形態のプロジェクタ10では、光源ランプユニット20等からの光を複数の部分光束に分割するため、2つのレンズアレイ31,32を用いていたが、この発明は、このようなレンズアレイ31,32を用いないプロジェクタにも適用可能である。さらに、レンズアレイ31,32をロッドインテグレータに置き換えることもできる。
【0075】
また、上記実施形態では、光源ランプユニット20等からの光を特定方向の偏光とするPBSアレイを用いていたが、この発明は、このようなPBSアレイを用いないプロジェクタにも適用可能である。
【0076】
上記実施形態では、光変調装置を3つ用いたプロジェクタ10の例について説明したが、本発明は、光変調装置を1つ、2つ、あるいは4つ以上用いたプロジェクタにも適用することができる。
【0077】
また、上記実施形態では、透過型のプロジェクタに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型プロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含むライトバルブが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味している。反射型プロジェクタの場合、ライトバルブは液晶パネルのみによって構成することが可能であり、一対の偏光板は不要である。なお、光変調装置は液晶パネル等に限られず、例えばマイクロミラーを用いた光変調装置であってもよい。
【0078】
また、プロジェクタとしては、投射面を観察する方向から画像投射を行う前面プロジェクタと、投射面を観察する方向とは反対側から画像投射を行う背面プロジェクタとがあるが、図11のプロジェクタ10の構成は、いずれにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】第1実施形態に係る光源ランプユニットの光学系を説明する図である。
【図2】図1に示す光源ランプユニットの斜視図である。
【図3】(a)、(b)は、光源ランプユニットに組み込まれる導電部材の正面図及び側面図である。
【図4】(a)、(b)は、第1実施形態におけるランプ本体の要部の斜視図及びA−A線断面図である。
【図5】光源ランプユニットのランプ本体の製造方法を説明する図である。
【図6】光源ランプユニットの電極取付部の断面図である。
【図7】(a)、(b)、(c)は、第2実施形態におけるランプ本体の要部を示す斜視図、B−B線断面図及びC−C線断面図である。
【図8】(a)、(b)、(c)、(d)は、第3実施形態におけるランプ本体の要部を示す斜視図、第1導電金属箔部材の斜視図、D−D線断面図及びE−E線断面図である。
【図9】(a)、(b)、(c)は、第4実施形態におけるランプ本体の要部を示す斜視図、第1導電金属箔部材の斜視図、F−F線断面図及びG−G線断面図である。
【図10】(a)、(b)、(c)、(d)は、変形例におけるランプ本体の要部を示す斜視図、第1導電金属箔部材の斜視図、H−H線断面図、I−I線断面図及びJ−J線断面図である。
【図11】第6実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。
【符号の説明】
【0080】
10…プロジェクタ、 11…ケース、 20…光源ランプユニット、 20,30,40,50,60,65…光学部品、 21…ランプ本体、 22…凹面鏡、 23…凹レンズ、 30…照明光学系、 31,32…レンズアレイ、 34…偏光変換部材、 35…コンデンサレンズ、 40…色分離装置、 41a,41b…ダイクロイックミラー、 43r,43b,43g、…フィールドレンズ、 50…光変調部、 51b,51g,51r…液晶パネル、 52b,52g,52r…偏光フィルタ、 60…クロスダイクロイックプリズム、 61,62…誘電体多層膜、 65…投射光学系、 71…封止管、 73A…第1導電部材、 73B…第2導電部材、 81…発光部、 83A…第1固定部、 83A…第1固定部、 84a…電極取付部、 84b…リード線取付部、 84c…本体部、 84e,84f…箔板、 86A,86B…電極、 86d…根元側部分、 87A,87B…導電金属箔部材、 88A,88B…リード線、 88t…端部、 89…副鏡、 90…インナーホルダ、 100a,100b…当て金属箔、 101a,101b,101c…半円弧状凹部、 102…筒体、 103…張出し部、 104…筒体、 AX…電極軸、 LB,LG,LR…各色光、 O…発光中心、 OA…システム光軸、 SW…固定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リード線と、電極と、前記リード線及び前記電極の間に介在する導電金属箔部材とを含む導電部材と、
前記導電部材のうち少なくとも前記導電金属箔部材と前記電極の根元側部分とを埋め込むように固定する封止部材と、
前記電極のうち少なくとも先端部を内部空間に収納する管球部と、
前記根元側部分のうち前記導電金属箔部材に接続されている接続部と、前記接続部を挟んで前記導電金属箔部材に対向する前記封止部材との間に配置される被覆金属箔と、
を備える発光管。
【請求項2】
前記被覆金属箔は、前記根元側部分のうち前記接続部よりも先端側の根元先端側部と、前記封止部材との間に延在する、請求項1に記載の発光管。
【請求項3】
前記被覆金属箔は、前記導電金属箔部材との間に前記根元側部分を挟むように配設された当て金属箔を含む、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の発光管。
【請求項4】
前記導電金属箔部材は、前記根元側部分と接触する部分において、前記根元側部分の周形状に倣って変形している、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発光管。
【請求項5】
前記被覆金属箔は、前記根元側部分と接触する部分において、前記根元側部分の周形状に倣って変形している、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発光管。
【請求項6】
前記被覆金属箔は、前記根元側部分の少なくとも一部を内部に収容する筒体である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発光管。
【請求項7】
前記被覆金属箔と前記導電金属箔部材とは一体の部材である、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発光管。
【請求項8】
前記被覆金属箔と前記導電金属箔部材とは別体の部材である、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発光管。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の発光管と、
前記発光管の前記管球部と前記封止部材とを通る光軸上に設けられ、前記管球部から射出された光束を反射する反射鏡と、
を備える光源装置。
【請求項10】
前記管球部から射出された光束を前記反射鏡側に反射する副鏡をさらに備える請求項9に記載の光源装置。
【請求項11】
請求項9及び請求項10のいずれか一項に記載の光源装置と、
前記光源装置からの照明光によって照明される光変調部と、
前記光変調部を経た像光を投射する投射光学系と、
を備えるプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−243651(P2008−243651A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−83700(P2007−83700)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】